JP2010045096A - シール構造および電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】狭い隙間に設けることができるシール構造およびこれを利用した電子機器を提供する。
【解決手段】配線体20は、電子機器の筐体41aの貫通穴周囲を封鎖するシール部15を備えている。シール部15には、配線部材であるFPC21から分岐して延び、貫通穴43を囲む直結スペーサ部材11が設けられている。直結スペーサ部材11およびFPC21によって、貫通穴43の周囲を囲む閉環状の障壁体(ダムD)が構成されている。両面防水テープ(接着部材)により、障壁体(ダムD)が第1筐体41aに固着されている。また、シールテープ14により、障壁体(ダムD)および貫通穴33,43の周囲の領域がシールされている。FPC21は、障壁体(ダムD)を経て、第1筐体41aの内部に延びている。
【選択図】図4

Description

本発明は、携帯端末,PDA,パソコン等の筐体のシール構造およびこれを備えた電子機器に関する。
従来より、携帯端末などの電子機器の筐体の貫通孔のシール構造を有するFPC一体ガスケットが知られている。
特許文献1の図1〜図3には、FPC30と一体でグロメット状に形成されたFPC一体ガスケットが開示されている。FPC一体ガスケット1には、ゴム状弾性体からなる1対のガスケット10が設けられている。各ガスケット10の先端部には、筐体2の貫通孔3をシールする突起50が設けられている。突起50は、筐体2の貫通孔3の径よりも大きい断面積面52から先端面54に向かって傾斜するテーパ面53を有している。
上記FPC一体ガスケットにおいて、突起50を貫通孔3の端部に密着させると、筐体2内部への浸水が阻止される。すなわち、1対のガスケット10により、2つの筐体2の防水を図りつつ、各筐体2内の回路間の電気信号の授受が可能となる。
登録実用新案3127071号公報
しかしながら、上記従来のFPC一体ガスケットにおいては、以下のような不具合があった。スライド式携帯端末のスライド部のように、電子機器内で2つの筐体間の薄い空間で、筐体と配線部材とをシールする場合がある。上記の構造では、ガスケット全体の高さ寸法が相当大きくなるので、このような小さな隙間に配置するのが困難である。
本発明の目的は、狭い隙間に設けることができるシール構造およびこれを利用した電子機器を提供することにある。
本発明の第1のシール構造は、配線部材が挿入される筐体の貫通穴をシールするためのシール構造である。シール構造は、配線部材から分岐して延びるスペーサ部材を備えている。スペーサ部材は、配線体と共に、貫通穴周囲の領域を囲む閉環状の障壁体を構成している。また、障壁体を筐体に固着する接着部材と、障壁体および筐体の貫通穴周囲の領域を覆うシールテープとを備えている。ここで、障壁体は、実質的に段差のない上面を有している。一方、配線部材は、障壁体を経て、貫通穴から筐体内に延びている。
「実質的に段差がない」とは、シールテープで押さえたときに、水もれなくシールできる段差があってもよいことを意味する。
これにより、以下の作用効果が得られる。
障壁体によって構成される閉環状の障壁体の上面に、実質的に段差がないので、シールテープと障壁体の上面とは隙間なくシールされる。つまり、障壁体は水の浸入を阻止するダムとして機能している。スペーサ部材は、薄いリングであればよく、シールテープも薄い膜状の構造を有している。よって、このシール構造により、狭い隙間においても防水構造を実現することができる。
スペーサ部材は接着剤層であってもよい。これにより、安価に防水を実現することができる。
スペーサ部材が配線部材と一体的に成形されていることが好ましい。これより、簡素な構造となり、シール構造の組み立てが簡単となる。
スペーサ部材は、高分子フィルムで構成されているのが一般的であるが、接着剤層であってもよい。
スペーサ部材は、配線部材の側面に直接つながる直結スペーサ部材と、直結スペーサ部材と筐体との間に介在する環状の下敷きスペーサ部材とに分けられていてもよい。これにより、配線部材と直結スペーサ部材とが一体成形されていない場合にも、両者の接合部を下方で支持するので、障壁体の構造が強固になる。よって、シール性が向上する。
下敷きスペーサ部材がある場合には、直結スペーサ部材が、環状でなく、複数の微細階段が形成された短冊状の部材であってもよい。この場合にも、障壁体の上面は、実質的に段差のない状態となるので、防水機能が維持される。
下敷きスペーサ部材だけでなく、スペーサ部材を上方から覆う環状の押さえスペーサ部材をさらに備えることが好ましい。これにより、さらに強固な障壁体が得られる。
その場合、直結スペーサ部材が接着剤層であってもよい。
スペーサ部材が、上面に底付き溝を有する閉環状の部材で、底付き溝に配線部材が嵌合されていてもよい。
本発明の第2のシール構造も、配線部材が挿入される筐体の貫通穴をシールするためのシール構造である。シール構造は、配線部材の両側面から延びる短冊状のスペーサ部材と、配線部材,スペーサ部材,および筐体の貫通穴周囲の領域をシールするシールテープとを備えている。スペーサ部材には、複数のシール可能な微細段差が形成されている。
この構造により、第1のシール構造のように、スペーサ部材が環状である必要がない。よって、一体成形が容易な構造となる。しかも、スペーサ部材と筐体とによって、実質的に段差のない環状の壁面が構成されることになる。よって、シールテープとの間で隙間なく貫通穴の周囲を囲むことができ、防水機能を果たすことができる。
本発明の電子機器は、上記シール構造を有するものであり、狭い隙間における防水構造を有する電子機器が得られる。代表的な例としては、表示部筐体と入力部筐体とがスライド部を介して連結された携帯端末がある。その場合、配線部材は、スライド部から各筐体の貫通穴を経て、各筐体の内部回路に接続される。また、シール構造は、各筐体の貫通穴周囲の領域をシールしている。
本発明のシール構造または電子機器によると、狭い隙間においても、防水構造を実現することができる。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る携帯端末(電子機器)の構造を概略的に示す斜視図である。
携帯端末1は、各種情報を表示するための表示部3と、入力部4と、スライド部8とを備えている。表示部3には、液晶表示パネルを用いた表示装置6やスピーカ等が設けられている。入力部4には、入力キーやマイクが設けられている。スライド部8は、表示部3側に設けられた外枠8aと、入力部4側に設けられた内枠8bとを、滑動自在に嵌合させて構成されている。
図2は、実施の形態1に係る携帯端末1のスライド部8を介した接続部分の構成を示す断面である。図3は、配線体20の平面図である。
表示部3には、表示部筐体31と、表示部基板35とが主要部材として設けられている。表示部基板35は、表示装置6に表示用信号を送るための回路等を備えている。表示部筐体31は、互いに連結された第1筐体31aと第2筐体31bとを有している。そして、第1筐体31aと第2筐体31bとの間に、貫通穴33が設けられている。
入力部4には、入力部筐体41と、入力部基板45とが主要部材として設けられている。入力キー基板45は、入力キーから送られる信号を制御するための回路等を備えている。入力部筐体41は、互いに連結された第1筐体41aと第2筐体41bとを有している。そして、第1筐体41aと第2筐体41bとの間に、貫通穴43が設けられている。
また、スライド部8を経て、入力キー基板45と表示部基板35とを接続する配線体20が設けられている。配線体20は、FPC21と、FPC21の両端に設けられたハーネス部25a,25bとを備えている。各ハーネス部25a,25bは、各基板35,45に接続されて、信号の授受ができるように構成されている。
さらに、配線体20には、各筐体31,41の貫通穴33,43を挿通する部位に、直結スペーサ部材11が設けられている。図3に示すように、直結スペーサ部材11は、FPC21から分岐して延び、貫通穴33,43を囲む環状の部材である。直結スペーサ部材11は、開環部11aにおいて、接着剤により、FPC21の側面に固着されている。直結スペーサ部材11の厚さは、FPC21とほぼ一致している。たとえば、100μm程度である。
図2の部分拡大断面図に示すように、表示部筐体31の貫通穴43付近において、直結スペーサ部材11を含むシール部15が設けられている。シール部15は、直結スペーサ部材11を第1筐体31aに固着する両面防水テープ13(接着部材)と、全体を覆うシールテープ14とを有している。シール部15の構造については、図4(a)〜(c)を参照しながら、詳しく説明する。
直結スペーサ部材11に代えて、FPC21と同じ厚みの接着剤層を設けてもよい。
図4(a)〜(c)は、順に、入力部筐体41の貫通穴43付近における構造を詳示する平面図、IVb-IVb線における断面図、及びIVc-IVc線における断面図である。図4(a)においては、シールテープ14を透明体として扱っている。
ここで、直結スペーサ部材11は、FPC21とほぼ同じ厚みである。したがって、図4(c)に示すように、FPC21の上面と直結スペーサ部材11の上面との間には、実質的に段差が存在しない。スペーサ部材11と、開環部11aに嵌め込まれたFPC21によって、貫通穴43の周囲を囲む閉環状の障壁体であるダムDが形成されている。
そして、両面防水テープ13は、障壁体(ダムD)を筐体に固着する接着部材として機能する。シールテープ14は、障壁体(ダムD)および貫通穴周囲の領域を覆っている。また、FPC21(配線部材)は、障壁体(ダムD)を経て、筐体内に延びている。
このダムDは、平坦な上面を有している。よって、シールテープ14により、貫通穴43への水の浸入が確実に阻止される。
表示部筐体31の貫通穴33付近における構造も、基本的には、図4(a)〜(c)に示す構造と同様である(図の拡大断面図参照)。
以上の構造により、各筐体31,41の内部がシールされて、各基板35,45への水や湿気の浸入が妨げられる。したがって、本実施の形態の携帯端末1は、水中や多湿環境下で使用可能な防水構造を有している。
FPC21は、回路層が形成されたベースフィルムと、ベースフィルムを被覆するカバーレイとを備える構造が一般的である。ベースフィルムの材料としては、ポリイミド樹脂,ポリエステル樹脂,ガラスエポキシ樹脂等がある。カバーレイの材料としては、一般的には、ベースフィルムと同じ材料が用いられる。その他、エポキシ樹脂,アクリル樹脂,ポリイミド樹脂,ポリウレタン樹脂などが用いられる。
配線体20の配線部材としては、FPC21に限られるものではない。FPC21の他には、リジッドプリント配線板(PCB),フラットケーブルなどがある。これらの平板状の配線部材であれば、直結スペーサ部材11を取り付けて防水構造を実現することができる。
直結スペーサ部材11の材料としては、ガラスエポキシ樹脂,エポキシ樹脂,アクリル樹脂,ポリイミド樹脂,ポリウレタン樹脂などがある。特に、FPC21のベースフィルムやカバーレイと共通の材料を用いることができる。これらの樹脂材料として、形成方法に適したものを選択して用いることができる。
また、直結スペーサ部材11中に、FPC21内の配線層と同じ材質および厚みを有するダミー層を設けてもよい。これにより、直結スペーサ部材11とFPC21との弾性的特性を同じにすることができる。よって、長期間の使用中に、いろいろな応力を受けたときにも、シールテープ14と、直結スペーサ部材11およびFPC21との間に、隙間が生じるおそれをより確実に防ぐことができる。
シールテープ14としては、たとえば片面防水テープと呼ばれるものを使用することができる。たとえば、ポリエチレンワリフ基材,ポリエステル不織布,アルミ箔等の基材フィルムの片面にブチルゴム,アクリル系感圧性粘着剤等を塗布したものがある。
両面防水テープ13としては、たとえば、ポリエチレンワリフ基材,ポリエステル不織布,アルミ箔等の基材フィルムの両面にブチルゴム,アクリル系感圧性粘着剤等を塗布したものがある。
ただし、本発明中の接着部材は、両面防水テープに限られるものではなく、エポキシ樹脂,アクリル樹脂,ポリイミド樹脂,ポリウレタン樹脂等の接着剤を用いてもよい。
−シール部15の形成手順−
図5(a)〜(c)は、シール部15の形成手順を示す平面図である。ただし、シールテープ14は透明体として扱っている。
まず、図5(a)に示すように、第1筐体41aの貫通穴43の周囲に両面防水テープ13を貼り付ける。
次に、図5(b)に示すように、FPC21に直結スペーサ部材11を付設したものを、両面防水テープ13に貼り付ける。FPC21およびスペーサ11を、両面防水テープ13に個別に貼り付けてから、スペーサ11とFPC21とを閉環部11aで接着してもよい。このとき、直結スペーサ部材11とFPC21とによって、上面が平坦な閉環状のダムD(障壁体)が形成される。
次に、図5(c)に示すように、FPC21,直結スペーサ部材11,及び第1筐体41aの上方からシールテープ14を貼り付ける。これにより、平坦面であるダムDの上面がシールテープ14によって確実に封鎖され、水等の貫通穴43への浸入が阻止される。
−シール機能の説明−
次に、本実施の形態に係るシール部15のシール機能について説明する。
図6(a)〜(c)は、順に、シール機能説明のための比較シール部16の平面図,VIb-VIb線における断面図、およびVIc-VIc線における断面図である。同図において、図4(a)〜(c)と同じ部材については、同じ符号を付して,説明を省略する。
図6(a)に示すように、比較シール部16においては、スペーサ11がないだけでその他の部材の構造は同じである。比較シール部16においては、両面防水テープ13によって、FPC21が第1筐体41aに貼り付けられている。そして、シールテープ14がFPC21と両面防水テープ13とを覆う構造になっている。
比較シール部16においては、FPC21と両面防水テープ13との間に段差があり、図4(a)に示すようなダムDが構成されていない。そのために、段差部に両面防水テープ13とシールテープ14とでは、封鎖できない漏れ領域Rlkが存在する。その結果、比較シール部16では、防水機能を果たすことができない。
それに対して、本実施の形態のシール部15においては、直結スペーサ部材11とFPC21とによって、上面が平坦な閉環状のダムD(障壁体)が形成されている。よって、シールテープ14により、ダムDの上面が封鎖され、防水機能が得られるのである。
しかも、本実施の形態のスライド部8のように、極めて薄い空間においても、平板状部材だけでシール部15を構成することができる。
-実施の形態1の変形例−
上記実施の形態では、直結スペーサ部材11を,開環部11aにおいてFPC21に接着剤によって固着したが、他の方法も可能である。たとえば、直結スペーサ部材11をFPC21と一体的に成形してもよい。これは、量産に適した形成方法である。
さらに、直結スペーサ部材11を接着剤層で構成することも可能である。その場合には、図5(b)で、FPC21の上方を除き、両面防水テープ13の上に、接着剤を塗布すればよい。接着剤としては、エポキシ樹脂,アクリル樹脂,ポリイミド樹脂,ポリウレタン樹脂等があり、いずれの樹脂を用いてもよい。
(実施の形態2)
図7は、実施の形態2における配線体20の構成を示す平面図である。同図において、実施の形態1と同じ部材については、同じ符号を付して、説明を省略する。本実施の形態においても、図1に示すスライド式携帯端末のスライド部8に設けられるシール構造について説明する。
本実施の形態では、実施の形態1における配線体と、下敷きスペーサ部材11Aおよび押さえスペーサ部材11Bとにより、配線体20が構成されている。下敷きスペーサ部材11Aおよび押さえスペーサ部材11Bは、それぞれ直線部51と、環部52とを有している。
図8は、本実施の形態におけるスライド部8のシール構造を示す断面図である。本実施の形態では、下敷きスペーサ部材11A,直結スペーサ部材11,FPC21,及び押さえスペーサ部材11Bにより、貫通穴33,43の周囲を囲む閉環状の障壁体(ダムD)が構成されている。
障壁体(ダムD)は、両面防水テープによって筐体に固着されているが、見やすくするために、両面防水テープの図示を省略している。
障壁体(ダムD)は、貫通穴33,43の周囲に装着する前に、接着剤によってこれらを貼り合わせることで、形成しておくことができる。その場合、FPC21およびスペーサ11を、下敷きスペーサ部材11Aおよび押さえスペーサ部材11Bで挟んでいるので、これらの部材を接着剤で貼り合わせることが容易である。
また、下敷きスペーサ部材11Aを筐体に貼り合わせてから、直結スペーサ部材11,FPC21,および押さえスペーサ部材11Bを、順に、接着していってもよい。
図8に示すように、FPC21は、下敷きスペーサ部材11Aの環部52をくぐり抜けて、スライド部8に達している。つまり、障壁体(ダムD)を経て、筐体の内部に延びている。
本実施の形態においては、押さえスペーサ部材11Bの環部52が平坦な閉環状の部材である。したがって、障壁体(ダムD)の上面は、平坦である。
よって、本実施の形態により、実施の形態1と同様に、狭い空間内に防水機能の高いシール部15を設けることができる。
加えて、本実施の形態では、実施の形態1に比べて、シール部15の構造を容易に形成することができる利点がある。FPC21およびスペーサ11を、下敷きスペーサ部材11Aおよび押さえスペーサ部材11Bで挟んでいるので、容易かつ安定して接着剤で貼り合わせることができる。
図7に示す構造では、直線部51は、環部52の内方まで突出しているが、必ずしも環部52の内方まで突出させる必要はない。また、両側の環部52が直線部51によって接続されている必要はない。さらに、環部52さえあれば、直結スペーサ部材11,FPC21(配線部材)と共に、閉環状の障壁体(ダムD)を構成することができる。
ただし、直線部51が存在することにより、スライド部8におけるFPC21が強化され、繰り返し使用に対する耐久性を高めることができる。
−実施の形態2の変形例−
上記押さえスペーサ部材11Bは、必ずしも設ける必要はなく、省略することができる。その場合には、下敷きスペーサ部材11Aの上に、FPC21および直結スペーサ部材11が貼り付けられる構造となる。この変形例においても、下敷きスペーサ部材11Aが存在するので、FPC21およびスペーサ11を、下敷きスペーサ部材11Aを介して接着するのは、容易である。
また、上記図7に示す直結スペーサ部材11を、接着剤層で構成することも可能である。その場合には、下敷きスペーサ部材11Aの上にFPC20を貼り付け、周囲を接着剤で満たしておく。そして、その上方から押さえスペーサ部材11Bを載置して、全体を貼り合わせる。つまり、図8に示す直結スペーサ部材11が接着剤層になっている。
押さえスペーサ部材11Bを省略した変形例においても、直結スペーサ部材11を接着剤層によって構成することができる。
(実施の形態3)
図9は、実施の形態3における配線体20の構成を示す平面図である。同図において、実施の形態2と同じ部材については、同じ符号を付して、説明を省略する。本実施の形態においても、図1に示すスライド式携帯端末のスライド部8に設けられるシール構造について説明する。
本実施の形態では、実施の形態2における環状の直結スペーサ部材11に代えて、微細階段を有する短冊状の階段状スペーサ部材17が設けられている。本実施の形態の階段状スペーサ部材17は、FPC21と同時成形、つまり、一体的に成形されている。
図9の拡大断面図に示すように、階段状スペーサ部材17は、FPC21の一部となっている中央部17aの両側に設けられている。階段状スペーサ部材17は、中央部17aの上面から下面まで、複数の微細な階段17bを有している。この微細な階段は、シールテープ14によって接着されたときに、水等の浸入が阻止される隙間しか生じないものである。たとえば、シールテープ14(片面防水テープ等)の粘着剤の厚みが10μm前後である場合、階段の高さが5μm程度以下であれば、水等の浸入が阻止されることになる。
本実施の形態においては、押さえスペーサ部材は設けられておらず、下敷きスペーサ部材11AのみがFPC21の下方に配置されている。
また、実施の形態2と同様に、下敷きスペーサ部材11Aは、それぞれ直線部51と、環部52とを有している。図9の構造では、直線部51は、環部52の内方まで突出しているが、必ずしも環部52の内方まで突出させる必要はない。また、両側の環部52が直線部51によって接続されている必要はない。さらに、環部52さえあれば、直結スペーサ部材11,FPC21(配線部材)と共に、閉環状の障壁体(ダムD)を構成することができる。
ただし、直線部51が存在することにより、スライド部8におけるFPC21が強化され、繰り返し使用に対する耐久性を高めることができる。
図10は、本実施の形態におけるスライド部8のシール構造を示す断面図である。本実施の形態では、貫通穴33,43の周辺部に、下敷きスペーサ部材11A,階段状スペーサ部材17およびFPC21が積層されてなる障壁体(ダムD)が配置されている。
障壁体(ダムD)は、両面防水テープによって筐体に固着されているが、見やすくするために、両面防水テープの図示を省略している。
障壁体(ダムD)は、貫通穴33,43の周囲に装着する前に、接着剤によってこれらを貼り合わせることで、形成しておくことができる。その場合、FPC21およびスペーサ17を、下敷きスペーサ部材11A上に接着剤で貼り合わせる。
また、下敷きスペーサ部材11Aを筐体に貼り合わせてから、階段状スペーサ部材17およびFPC21を、接着してもよい。
本実施の形態においては、階段状スペーサ部材17,FPC21および下敷きスペーサ部材11Aによって、貫通穴33,43の周囲を囲む閉環状の障壁体(ダムD)が構成されている。このダムDの上面は、物理的には平坦面でない。しかし、階段状スペーサ部材17の階段17bは、シールテープ14との間で、水等の浸入が阻止される程度に微細化されている。すなわち、障壁体(ダムD)の上面には、実質的に段差がない。
よって、本実施の形態により、実施の形態1と同様に、狭い空間内に防水機能の高いシール部15を設けることができる。
加えて、本実施の形態では、実施の形態1,2に比べて、階段状スペーサ部材17がFPC21と容易に一体成形しうる利点がある。
(実施の形態4)
図11は、実施の形態4における配線体20の構成を示す平面図である。同図において、実施の形態1と同じ部材については、同じ符号を付して、説明を省略する。本実施の形態においても、図1に示すスライド式携帯端末のスライド部8に設けられるシール構造について説明する。
本実施の形態では、直結スペーサ部材11は、FPC21よりも厚い閉環状の板材によって構成されている。直結スペーサ部材11のFPC21との交差部11bには溝が形成されており、FPC21はこの溝に嵌合している。そして、FPC21の上面と、直結スペーサ部材11の交差部11b周囲の領域の上面とは、ほぼ同一平面上にある。
図12(a)〜(c)は、順に、実施の形態4におけるシール部15の平面図,XIIb-XIIb線における断面図、およびXIIc-XIIc線における断面図である。本実施の形態では、直結スペーサ部材11およびFPC21により、貫通穴33,43の周囲を囲む閉環状の障壁体(ダムD)が構成されている。
障壁体(ダムD)は、両面防水テープによって筐体に固着されているが、見やすくするために、両面防水テープの図示を省略している。
この障壁体(ダムD)は、貫通穴33,43の周囲に装着する前に、接着剤によってこれらを貼り合わせることで、形成しておくことができる。その場合、FPC21をスペーサ11の溝に嵌合させているので、これらの部材を接着剤で貼り合わせることが容易である。
また、直結スペーサ部材11を筐体に貼り合わせてから、FPC21を、スペーサ部材1の溝に嵌合させて、接着してもよい。
本実施の形態においても、障壁体(ダムD)の上面は、実質的に平坦である。よって、本実施の形態により、実施の形態1と同様に、狭い空間内に防水機能の高いシール部15を設けることができる。
加えて、本実施の形態では、実施の形態1に比べて、シール部15の構造を容易に形成することができる利点がある。FPC21をペーサ11の溝に嵌合させているので、容易かつ安定して接着剤で貼り合わせることができる。
(実施の形態5)
図13は、実施の形態5における配線体20の構成を示す平面図である。同図において、実施の形態3と同じ部材については、同じ符号を付して、説明を省略する。本実施の形態においても、図1に示すスライド式携帯端末のスライド部8に設けられるシール構造について説明する。
本実施の形態では、実施の形態3と同様に、微細階段を有する短冊状の階段状スペーサ部材17が設けられている。本実施の形態の階段状スペーサ部材17は、FPC21と同時成形、つまり、一体的に成形されている。
図13の拡大断面図に示すように、階段状スペーサ部材17は、FPC21の一部となっている中央部17aの両側に設けられている。実施の形態3と同様に、階段状スペーサ部材17は、中央部17aの上面から下面まで、複数の微細な階段17bを有している。この微細な階段は、シールテープ14によって接着されたときに、水等の浸入が阻止される隙間しか生じないものである。
本実施の形態においては、下敷きスペーサ部材11Aが設けられておらず、直結スペーサ部材11およびFPC21が筐体に固着される。
図14(a)〜(c)は、順に、実施の形態5におけるシール部15の平面図,XIVb-XIVb線における断面図、およびXIVc-XIVc線における断面図である。本実施の形態では、貫通穴33,43の周辺部に、階段状スペーサ部材17およびFPC21の一体成型物が配置されている。
直結スペーサ部材11およびFPC21は、両面防水テープによって筐体に固着されているが、見やすくするために、両面防水テープの図示を省略している。
本実施の形態においては、FPC21から階段状スペーサ部材17を経て、筐体(防水両面テープ13)に至る領域に、障壁体(ダムD)が構成されている。このダムDの上面は、物理的には平坦面でない。しかし、階段状スペーサ部材17の階段17bは、シールテープ14との間で、水等の浸入が阻止される程度に微細化されている。すなわち、実質的に段差のないダムDが構成され、貫通穴33,43への水等の浸入が阻止される。
よって、本実施の形態により、実施の形態1と同様に、狭い空間内に防水機能の高いシール部15を設けることができる。
加えて、本実施の形態では、実施の形態1,2に比べて、階段状スペーサ部材17がFPC21と容易に一体成形しうる利点がある。
(他の実施の形態)
上記開示された本発明の実施の形態の構造は、あくまで例示である。したがって、本発明の範囲はこれらの記載の範囲に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示される範囲を含む。さらに、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内でのすべての変更を含む。
本発明のシール構造は、携帯端末,PDA,パソコン,デジタルカメラなどの電子機器に利用することができる。
本発明の実施の形態1に係る携帯端末の構造を概略的に示す斜視図である。 実施の形態1に係る携帯端末のスライド部を介した接続部分の構成を示す断面である。 実施の形態1に係る配線体の平面図である。 (a)〜(c)は、順に、入力部筐体の貫通穴付近における構造を詳示する平面図、IVb-IVb線における断面図、及びIVc-IVc線における断面図である。 (a)〜(c)は、シール部の形成手順を示す平面図である。 (a)〜(c)は、順に、シール機能説明のための比較シール部の平面図,VIb-VIb線における断面図、およびVIc-VIc線における断面図である。 実施の形態2における配線体の構成を示す平面図である。 実施の形態2におけるスライド部のシール構造を示す断面図である。 実施の形態3における配線体の構成を示す平面図である。 実施の形態3におけるスライド部のシール構造を示す断面図である。 実施の形態4における配線体の構成を示す平面図である。 (a)〜(c)は、順に、実施の形態4におけるシール部15の平面図,XIIb-XIIb線における断面図、およびXIIc-XIIc線における断面図である。 実施の形態5における配線体の構成を示す平面図である。 実(a)〜(c)は、順に、実施の形態5におけるシール部15の平面図,XIVb-XIVb線における断面図、およびXIVc-XIVc線における断面図である。
符号の説明
D ダム(障壁体)
1 携帯端末(電子機器)
3 表示部
4 入力部
6 表示装置
8 スライド部
8a 外枠
8b 内枠
11 スペーサ部材
11a 開環部
11b 交差部
11A 下敷きスペーサ部材
11B 押さえスペーサ部材
12 溝部
13 両面防水テープ
14 シールテープ
15 シール部
16 比較シール部
17 階段状スペーサ部材
17a 中央部
17b 階段
20 配線体
21 FPC(配線部材)
25a,25b ハーネス部
31 表示部筐体
31a 第1筐体
31b 第2筐体
33 貫通穴
41 入力部筐体
41a 第1筐体
41b 第2筐体
43 貫通穴
51 直線部
52 環部

Claims (11)

  1. 配線部材が挿入される筐体の貫通穴をシールするためのシール構造であって、
    前記配線部材の両側面から分岐して延び、前記配線体と共に、前記貫通穴周囲の領域を囲む閉環状の障壁体を構成するスペーサ部材と、
    前記障壁体を前記筐体に固着する接着部材と、
    前記配線部材が貫通穴を挿通した状態で、前記障壁体および筐体の貫通穴周囲の領域を覆うシールテープと、
    を備え、
    前記障壁体は、実質的に段差のない上面を有しており、
    前記配線部材は、前記障壁体を経て、貫通穴から筐体内に延びている、シール構造。
  2. 請求項1記載のシール構造において、
    前記スペーサ部材は接着剤層である、シール構造。
  3. 請求項1または2記載のシール構造において、
    前記スペーサ部材の少なくとも一部は、前記配線部材と一体的に成形されることにより、配線部材に結合されている、シール構造。
  4. 請求項1〜3のうちいずれか1つに記載のシール構造において、
    前記スペーサ部材は、前記配線部材の側面に直接つながる直結スペーサ部材と、
    前記直結スペーサ部材と筐体との間に介在する閉環状の下敷きスペーサ部材と、
    を有している、シール構造。
  5. 請求項4記載のシール構造において、
    前記直結スペーサ部材は、前記配線部材の両側面に交差する方向に延び,複数のシール可能な微細階段が形成された短冊状の部材である、シール構造。
  6. 請求項5記載のシール構造において、
    前記スペーサ部材は、前記シールテープおよび直結スペーサ部材を上方から覆う環状の押さえスペーサ部材をさらに有している、シール構造。
  7. 請求項5または6記載のシール構造において、
    前記直結スペーサ部材は接着剤層である、シール構造。
  8. 請求項1または3記載のシール構造において、
    前記スペーサ部材は、上面に底付き溝を有する閉環状の部材であり、
    前記底付き溝に前記配線部材が嵌合されている、シール構造。
  9. 配線部材が挿入される筐体の貫通穴をシールするためのシール構造であって、
    前記配線部材から分岐する短冊状のスペーサ部材と、
    前記配線部材が貫通穴を挿通した状態で、前記配線部材,スペーサ部材および筐体をシールするシールテープと、
    を備え、
    前記スペーサ部材には、複数のシール可能な微細段差が形成されている、シール構造。
  10. 配線体が挿入される貫通穴が形成された筐体と、
    請求項1〜9のうちいずれか1つに記載のシール構造と、
    を備えている電子機器。
  11. 請求項10記載の電子機器において、
    前記筐体は、スライド部を介して連結され、各々貫通穴が形成された表示部筐体と入力部筐体とであり、
    前記配線部材は、スライド部から前記各筐体の貫通穴を経て、各筐体の内部回路に接続されており、
    前記シール構造により、前記表示部筐体および入力部筐体の各貫通穴がシールされている、電子機器。
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