JP4935323B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、画像形成装置に関し、特に、形成画像の例えば位置や濃度のずれを補正すべき制御を行うかどうかを決定するための技術に関する。
例えば、カラーレーザプリンタは、複数色それぞれに対応した複数のレーザ光源と、それらの各レーザ光源からのレーザ光を感光体上で走査させて各色に対応した静電潜像を形成させる走査装置とを有する。そして、感光体上における各色に対応した静電潜像を各色の現像剤で現像化し、これにより生成された各色の現像剤像を転写体上に重ね合わせるように転写して多色画像を得るようになっている。
ところで、プリンタは、温度が大きく変化する環境下に配置されることがある。例えば、オフィス内に配置された場合には、当該オフィスのエアコンが起動されているときと起動されていないときとでは、プリンタの内部周囲温度が大きく変化する。そして、その内部温度変化によって上記走査装置を構成する光学系が変形する。そうすると、感光体上における各色のレーザ光の走査位置がずれてしまい、その結果、例えば上記転写体上における各色の現像剤像の転写位置がずれてしまう、いわゆる色ずれが発生してしまうおそれがある。
そこで、特許文献1には、内部温度を監視し、その内部温度に基づき色ずれ補正の要否を決定する色ずれ補正装置に関する技術が開示されている。
特開2003−98792公報
確かに、光学系の変形は内部温度の変化に伴って生じるが、しかしながら、内部温度変化では、光学系の変形を正確に把握できないおそれがある。なぜならば、光学系の変形量と内部温度との関係にはヒステリシスがあるからである。即ち、温度上昇時は両者の関係は略比例関係となるが、温度下降中は内部温度の変化に対して光学系の変形が遅れるのである。従って、上記特許文献1の技術では、色ずれを正確に把握できず、その結果、適切なタイミングで色ずれ補正が実行できないという問題が生じ得た。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、その目的は、レーザ光の走査位置ずれの有無を正確に判断することが可能な画像形成装置を提供するところにある。
上記の目的を達成するための手段として、第1の発明に係る画像形成装置は、画像データに基づきレーザ光を出力する発生部と、感光体と、回転軸を中心に回転移動する偏向面を有し、前記発生部からのレーザ光を前記偏向面で偏向して前記感光体上で走査させる走査部と、前記偏向面で偏向されたレーザ光を検出可能な検出部と、前記検出部における前記レーザ光の検出結果に基づき、前記感光体上における前記レーザ光の走査位置ずれの有無を判断する判断部と、を備える。
なお、本発明における「走査位置ずれの有無」とは、正規の位置に対する実際の走査位置のずれであり、「走査位置ずれ無し」とは、必ずしも両位置が完全に一致することだけを意味するものではなく、多少のずれがあっても画像形成品質に実質的に影響を与えない程度のずれであれば「走査位置ずれ無し」に含まれる。
「画像形成装置」は、プリンタ(例えばレーザプリンタ)などの印刷装置だけでなく、ファクシミリ装置や、プリンタ機能及び読み取り機能(スキャナ機能)等を備えた複合機であってもよい。
第2の発明は、第1の発明の画像形成装置において、前記検出部は、複数の光センサを備えられ、前記判断部は、前記複数の光センサの検出結果に基づき前記走査位置ずれの有無を判断する。
第3の発明は、第2の発明の画像形成装置において、前記判断部は、2つの光センサ間における前記レーザ光の検出時間差に基づき前記走査位置ずれの有無を判断する。
第4の発明は、第3の発明の画像形成装置において、前記発生部は、複数の発光素子を備え、前記走査部は、前記複数の発光素子のうち、一の発光素子からのレーザ光と、他の発光素子からのレーザ光とを互いに略反対方向に偏向し、前記複数の光センサのうち、一の光センサは前記一の発光素子から出射されたレーザ光を、前記感光体上における主走査線の走査開始前のタイミングで検出可能な位置に配置され、他方の光センサは、前記他方の発光素子から出射されたレーザ光を、前記感光体上における主走査線の走査終了後のタイミングで検出可能な位置に配置されている。
第5の発明は、第1から第4のいずれか一つの発明の画像形成装置において、前記判断部で前記走査位置ずれ有りと判断された場合に、被転写体に検査用パターンを形成する形成部と、前記形成部により形成された検査用パターンに基づき前記走査位置ずれの補正動作を行う補正部と、を備える。
なお、「被転写体」は、用紙やOHPシートなどの被記録媒体だけでなく、中間転写ベルトや中間転写ドラム等の中間転写体であってもよい。
第6の発明は、第5の発明の画像形成装置において、前記発光部は、複数色それぞれに対応した複数の発光素子を備え、前記走査部は、前記各発光素子からのレーザ光を前記感光体上で走査して各色ごとに対応した潜像を形成する構成とされ、前記検査用パターンは、前記転写体上に転写された画像の色ずれ検査用パターンである。
第7の発明は、第5又は第6の発明の画像形成装置において、前記検出部における検出結果を過去の検出結果として記憶する記憶部を備え、前記判断部は、前記記憶部に記憶された過去の検出結果と今回の検出結果とに基づき前記走査位置ずれの有無を判断する。
第8の発明は、第7の発明の画像形成装置において、前記過去の検出結果は、前記検査用パターンが形成された場合に、そのときの検出結果に更新される。
第9の発明は、第1から第8のいずれか一つの発明の画像形成装置において、前記検出部の検出結果が、前記走査位置ずれ有りと判断されるときの検出結果に近付くと、前記判断部の判断時間間隔を短くする制御部を備える。
第10の発明は、第1から第9のいずれか一つの発明の画像形成装置において、前記走査部の回転動作が安定したかどうかを判定する判定部を備え、前記判断部は、前記走査部の回転動作が安定した場合に前記判断を開始する。
<第1の発明>
温度が変化すると、走査部が変形し、これによって発生部からのレーザ光の、感光体上における走査位置(たとえば走査開始位置)がずれる。そして、その走査位置のずれは、走査部で偏向されたレーザ光を検出可能な所定の位置における、当該レーザ光の検出結果(例えば検出タイミング)の相違として直接的に現れる。そこで、本発明では、走査部で偏向されたレーザ光を検出可能な位置に検出部を設けて、その検出部での検出結果に基づきレーザ光の走査位置ずれの有無を直接的に判断する構成とした。これにより、走査部の変形を、温度変化に基づき間接的に監視する従来の構成に比べてレーザ光の走査位置ずれの有無を正確に判断することができる。
<第2の発明>
本発明によれば、複数の光センサの検出結果に基づき走査位置ずれの有無を判断するから、1つの光センサの検出結果に基づき判断する構成に比べて判断精度の向上を図ることが可能となる。
<第3の発明>
温度変化によって走査部が変形すると、その倍率が変わる。そして、これは、2つの光センサ間におけるレーザ光の検出時間差の相違として現れる。従って、本発明では、2つの光センサ間におけるレーザ光の検出時間差に基づき走査位置ずれの有無を判断する構成とした。
<第4の発明>
本発明によれば、走査部において、一の発光素子からのレーザ光と他の発光素子からのレーザ光とを互いに略反対方向に偏向し、それらの偏向後のレーザ光を、それぞれ個別の光センサで検出する構成とした。従って、走査部全体の変形を検出時間差に反映させることが可能となり、これにより、走査部の回転軸に垂直な平面上で主走査線と直交する方向において画像形成装置内の温度分布が不均一である場合であっても、その不均一な温度変化による影響を検出時間差として反映でき、走査位置ずれの有無をより良好に判断することができる。
<第5の発明>
判断部において走査位置ずれ有りと判断されたことを契機として、そのずれを是正するための補正動作を行うことが望ましい。
<第6の発明>
本発明は、特に、カラー画像を形成する画像形成装置における色ずれ対策として有効である。
<第7の発明>
本発明では、走査位置ずれ有りと判断された場合には、そのずれを是正するために補正動作が実行される。このため、その補正動作後に新たに走査位置のずれが生じたか否かを、検出部における過去の検出結果と今回の検出結果とに基づき判断する構成とした。
<第8の発明>
本発明によれば、実際に行われた補正動作が行われるときの検出結果を利用することで、当該補正動作後に新たに走査位置のずれが生じたか否かを正確に判断することができる。
<第9の発明>
本発明によれば、走査位置ずれ有りと判断されるときの検出結果に近付くと、判断部の判断時間間隔が短くなる。従って、走査位置ずれが生じる可能性が高くなってきたときに迅速にその判断を行うことができる。その一方で、走査位置ずれが発生しそうもないときには、判断部の判断時間間隔を長くすることで制御負担の軽減を図ることができる。
<第10の発明>
本発明によれば、走査位置ずれの有無判断の信頼性を高めることができる。
実施形態>
本発明の実施形態を図1〜図7を参照しつつ説明する。
1.レーザプリンタの全体構成
図1は、本実施形態のレーザプリンタ1の概略構成を示す側断面図である。なお、以下の説明においては、図1における右側を前方とする。
このレーザプリンタ1(「画像形成装置」の一例)は、直接転写タンデム方式のカラーレーザプリンタであって、図1に示すように、略箱型のケーシング2を備えている。ケーシング2の下部には、用紙4が積載される給紙トレイ7が前方へ引き出し可能に装着されている。給紙トレイ7内には、バネ8の付勢により用紙4の前端側を持ち上げるように傾動可能な用紙押圧板9が設けられている。
給紙トレイ7の最上位の用紙4は、用紙押圧板9によってピックアップローラ10に向かって押圧され、ピックアップローラ10の回転によって、ピックアップローラ10と分離パッド11との間に挟まれたときに1枚ごとに分離される。そして、この分離された用紙4は、給紙ローラ12によって、レジストローラ13へ送られる。レジストローラ13では、その用紙4を所定のタイミングで、後方のベルトユニット15上へ送り出す。
ベルトユニット15は、一対のベルト支持ローラ16,17間に架設される搬送ベルト18を備える。そして、搬送ベルト18は、例えば後側のベルト支持ローラ17が回転駆動することで図1の反時計回り方向に循環移動し、その搬送ベルト18上に載せた用紙4を後方へ搬送する。
なお、ベルトユニット15の下側には、搬送ベルト18に付着したトナー(後述する検査用パターン80も含む)、紙粉等を除去するためのクリーニングローラ21が設けられている。このクリーニングローラ21は、バックアップローラ22との間で搬送ベルト18を挟んで、搬送ベルト18上のトナー等を電気的に吸引する。
スキャナユニット27(「走査部」の一例)は、画像データに基づいた各色毎のレーザ光Lを対応する感光ドラム31の表面上に高速走査にて照射する。スキャナユニット27の構成については後で詳説する。
プロセス部25は、ブラック(BK),シアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y)の各色に対応した4つの画像形成ユニット26を備えている。各画像形成ユニット26は、感光ドラム31(「感光体」の一例)、スコロトロン型帯電器32及び現像カートリッジ34等を備えて構成されている。
現像カートリッジ34は、上部にトナー収容室38が設けられ、その下側に供給ローラ39、現像ローラ40および層厚規制ブレード41が設けられている。各トナー収容室38には、現像剤として、ブラック、シアン、マゼンタおよびイエローの各色のトナーがそれぞれ収容されている。
トナーは、アジテータ42によって攪拌されトナー収容室38から放出され、供給ローラ39の回転により現像ローラ40に供給され、供給ローラ39と現像ローラ40との間で正に摩擦帯電される。さらに、現像ローラ40上に供給されたトナーは、層厚規制ブレード41と現像ローラ40との間に進入し、一定厚さの薄層として現像ローラ40上に担持される。
感光ドラム31の表面は、スコロトロン型帯電器32により一様に正帯電される。その後、スキャナユニット27からのレーザ光により露光されて、用紙4に形成すべき画像に対応した静電潜像が形成される。
次いで、現像ローラ40上に担持されているトナーが、感光ドラム31の表面上に形成されている静電潜像に供給される。これにより、感光ドラム31の静電潜像は、可視像化される。
その後、各感光ドラム31の表面上に担持されたトナー像は、搬送ベルト18によって搬送される用紙4が、感光ドラム31と転写ローラ19との間の各転写位置を通る間に、転写ローラ19に印加される負極性の転写バイアスによって、用紙4に順次転写される。こうしてトナー像が転写された用紙4は、次いで定着器43に搬送される。
定着器43は、トナー像を坦持した用紙4を、加熱ローラ44及び加圧ローラ45によって狭持搬送しながら加熱することにより、トナー像を用紙4に定着させる。そして、熱定着された用紙4は、定着器43の斜め後上方に配置された搬送ローラ46によりケーシング2の上部に設けられた排紙ローラ47へ搬送され、この排紙ローラ47により排紙トレイ5上に排出される。
2.スキャナユニットの構成
図2はスキャナユニット27の構成を説明するための簡略図である。このうち上側の図(各反射ミラーは省略)はスキャナユニット27内を上方から見た図であり、下側の図はスキャナユニット27の左側断面である。なお、同図において右側がレーザプリンタ1の前面側であり、紙面右から左へと用紙4がベルトユニット15によって搬送されることになる。つまり、紙面左方向が、用紙4の搬送方向であり、感光ドラム31上における副走査方向である。また、上側の図では、レーザ光Lk、レーザ光Lyについて反射ミラーによる折り返しをせずに展開し、下側の図と光学的に等価な光路が示されている。
同図に示すように、スキャナユニット27は、箱型の樹脂製のハウジング50を備え、その内部の略中央に複数の偏向面51Aを有する回転多面鏡(本実施形態では例えば6面のポリゴンミラー51)が回転可能(同図で紙面反時計回り回転駆動される)に設けられている。ハウジング50には、ポリゴンミラー51の右側近傍に4つのレーザ光源、より具体的にはレーザダイオード(以下、「レーザダイオードLDk、LDc、LDm、LDy」という 「発光素子」の一例)が設けられている。
レーザダイオードLDkは、やや上方位置から斜め下方に位置するポリゴンミラー51の一偏向面51Aに向けられ、ブラックの画像データS1に基づき変調されたレーザ光Lkをシリンドリカルレンズ52を介して出射するよう配置されている。ポリゴンミラー51で偏向されたレーザ光Lkはレーザプリンタ1の前面側に導かれ第1走査レンズ53(例えばfθレンズ)を透過し反射ミラー54で後方に折り返され更に反射ミラー55で下方に折り返され第2走査レンズ56k(例えばトーリックレンズ)を透過してブラックの画像形成ユニット26kの感光ドラム31kの表面上に照射される。そして、レーザ光Lkは、ポリゴンミラー51の回転によって感光ドラム31kの表面上で左から右(図2中の上側図で紙面上方向 以下「第1走査方向」という)へと高速走査される。
レーザダイオードLDcは、レーザダイオードLDkの下方位置から斜め上方に位置するポリゴンミラー51の一偏向面51A(レーザダイオードLDkと同じ偏向面51A)に向けられ、シアンの画像データS1に基づき変調されたレーザ光Lcをシリンドリカルレンズ52を介して出射するように配置されている。レーザ光Lcは、レーザ光Lkと同一の偏向面51Aで偏向され、レーザプリンタ1の前面側に導かれ第1走査レンズ53を透過し反射ミラー57,58で後方に折り返され更に反射ミラー59で下方に折り返され第2走査レンズ56c(例えばトーリックレンズ)を透過してシアンの画像形成ユニット26cの感光ドラム31cの表面上に照射される。そして、レーザ光Lcは、ポリゴンミラー51の回転によって感光ドラム31cの表面上で第1走査方向に沿って高速走査される。
レーザダイオードLDmは、レーザダイオードLDkの後方に並んで配され、やや上方位置から斜め下方に位置するポリゴンミラー51の一偏向面51A(レーザダイオードLDk、LDcが向けられた偏向面51Aに隣接する偏向面51A)に向けられ、マゼンタの画像データS1に基づき変調されたレーザ光Lmをシリンドリカルレンズ60を出射する。ポリゴンミラー51で偏向されたレーザ光Lmはレーザプリンタ1の後面側(レーザダイオードLDk、LDcとは略反対方向)に導かれ第1走査レンズ61(例えばfθレンズ)を透過し反射ミラー62,63で前方に折り返され更に反射ミラー64で下方に折り返され第2走査レンズ56m(例えばトーリックレンズ)を透過してマゼンタの画像形成ユニット26mの感光ドラム31mの表面上に照射される。そして、レーザ光Lmは、ポリゴンミラー51の回転によって感光ドラム31mの表面上で右から左(上側の図で紙面下方向 レーザ光Lk、Lcとは略反対方向 以下「第2走査方向」という)へと高速走査される。
レーザダイオードLDyは、レーザダイオードLDmの下方位置から斜め上方に位置するポリゴンミラー51の一偏向面51A(レーザダイオードLDmと同じ偏向面51A)に向けられ、イエローの画像データS1に基づき変調されたレーザ光Lyをシリンドリカルレンズ60を介して出射するよう配置されている。ポリゴンミラー51で偏向されたレーザ光Lyはレーザプリンタ1の後面側に導かれ第1走査レンズ61を透過し反射ミラー65で後方に折り返され更に反射ミラー66で下方に折り返され第2走査レンズ56y(例えばトーリックレンズ)を透過してイエローの画像形成ユニット26yの感光ドラム31yの表面上に照射される。そして、レーザ光Lyは、ポリゴンミラー51の回転によって感光ドラム31yの表面上で第2走査方向に沿って高速走査される。なお、上述した第1走査レンズ53,61、第2走査レンズ56、反射ミラー54,55,57〜59,62〜66はハウジング50内に支持固定されており、これらが各レーザ光Lの光路を決定する結像光学系の一例である。
また、ハウジング50には、その前側内壁面の左端に第1BD(Beam
Detect)センサ70が配置されており、後側内壁面の左端に第2BDセンサ71が配置されている。第1BDセンサ70(「光センサ」の一例)は、感光ドラム31kの表面上に至る直前(「主走査線の走査開始前のタイミング」の一例)のレーザ光Lkを受光可能とされており、後述するように、この第1受光タイミングを基準として、当該レーザ光Lkだけでなく、レーザ光Lc、Lm、Lyについて各感光ドラム31への走査開始タイミング(主走査方向の書き込み開始タイミング)を決められている。第2BDセンサ71(「光センサ」の一例)は、感光ドラム31yの表面上で走査された直後(「主走査線の走査終了後のタイミング」の一例)のレーザ光Lyを受光可能とされている。
3.スキャンユニットの制御
図3には、スキャナユニット27を制御するための制御部72のブロック図が示されている。制御部72には、ビデオコントローラ73とエンジンコントローラ74とを備えて構成されている。ビデオコントローラ73は、例えばレーザプリンタ1と通信可能に接続された端末装置(図示せず)からの画像データS1を受け取ってビットマップデータに展開し、画像形成用のビデオ信号S2を生成する。また、ビデオコントローラ73は、上記第1BDセンサ70がレーザ光Lkを受光した第1受光タイミングで出力する第1BD信号S3と、第2BDセンサがレーザ光Lyを受光した第2受光タイミングで出力する第2BD信号S4とを受ける。
ビデオコントローラ73とエンジンコントローラ74とはシリアル通信を行い、情報の送受信が可能とされ、エンジンコントローラ74は、ビデオコントローラ73からのビデオ信号S2に応じてスキャナユニット27の各色に対応するレーザダイオードLDk〜LDyを駆動する。
図4は制御部72によって制御されるレーザダイオードLDk〜LDyの駆動を示すタイムチャートである。なお、同図では、ハイレベルで各レーザダイオードLDk〜LDyがオフ状態にあり、ローレベルで各レーザダイオードLDk〜LDyがオン動作(オンオフ動作)してレーザ光を出射していることを意味する。
同図中一番上がレーザダイオードLDkについてのタイムチャートである。制御部72は、ポリゴンミラー51の一偏向面51Aが、レーザダイオードLDkから出射されたレーザ光Lkを感光ドラム31k上に照射させるよう偏向する回転位置に至る前に、一旦レーザダイオードLDkを駆動する。そして、制御部72は、レーザ光Lkが第1BDセンサ70に受光されることで出力される第1BD信号S3をビデオコントローラ73が受けることにより、レーザ光Lkが第1BDセンサ70に受光された第1受光タイミングを認識する。また、制御部72は、ポリゴンミラー51の一偏向面51AがレーザダイオードLDyから出射されたレーザ光Lyを感光ドラム31y上に照射して一ライン分の走査が終了された直後の回転位置で一時的にレーザダイオードLDyを駆動する。そして、制御部72は、レーザ光Lyが第2BDセンサ71に受光されることで出力される第2BD信号S4をビデオコントローラ73が受けることにより、レーザ光Lyが第2BDセンサ71に受光された第2受光タイミングを認識する。
ビデオコントローラ73は、この第1受光タイミングからブラックBD時間tk後にブラックの画像データS2をエンジンコントローラ74に与えてそのブラックの画像データS2に基づき変調されたレーザ光Lkを出力するようレーザダイオードLDkを駆動制御する。これにより、レーザ光Lkは、ポリゴンミラー51の上記一偏向面51Aでの偏向により走査され、感光ドラム31k上にブラックBD時間tkに応じた余白領域が確保された状態で1ライン分の走査(露光)が所定時間Aだけ実行され、その後にレーザダイオードLDkがオフされる。その後、ポリゴンミラー51の互いに隣接する各偏向面51AがレーザダイオードLDkからのレーザ光Lkを偏向可能な位置に至るごとに上記一連の動作を繰り返し実行して各ラインの走査を順次行う。このような構成により、スキャナユニット27内の温度が所定の範囲内であれば、レーザダイオードLDkからのレーザ光Lkによって感光ドラム31kはその左末端から所定幅Xkだけ内側の主走査方向の書き込み開始位置から走査が開始される。
同図の上から二番目がレーザダイオードLDcについてのタイムチャートである。制御部72は、レーザダイオードLDcについてもレーザダイオードLDkと同様に、上記レーザ光Lkが第1BDセンサ70に受光された第1受光タイミングからシアンBD時間tc(=tk)後にシアンの画像データS2に基づき変調されたレーザ光Lcを出力するよう駆動制御する。これにより、レーザ光Lcは、ポリゴンミラー51の上記一偏向面51A(レーザ光Lkを偏向する面と同じ偏向面51A)での偏向により走査され感光ドラム31c上にシアンBD時間tcに応じた余白領域が確保された状態で1ライン分の走査が所定時間Aだけ実行され、その後にレーザダイオードLDcがオフされる。その後、ポリゴンミラー51の互いに隣接する各偏向面51AがレーザダイオードLDcからのレーザ光Lcを偏向可能な位置に至るごとに上記一連の動作を繰り返し実行して各ラインの走査を順次行う。このような構成により、スキャナユニット27内の温度が所定の範囲内であれば、レーザダイオードLDcからのレーザ光Lcによって感光ドラム31cはその左末端から所定幅Xcだけ内側の主走査方向の書き込み開始位置から走査が開始される。
同図の上から三番目がレーザダイオードLDmについてのタイムチャートである。制御部72は、レーザダイオードLDmについては、上記第1受光タイミングからマゼンタBD時間tm(>tc)後にマゼンタの画像データS2に基づき変調されたレーザ光Lmを出力するよう駆動制御する。これにより、レーザ光Lmは、ポリゴンミラー51の上記一偏向面51A(後述するようにレーザ光Lkを偏向する面と同じ偏向面51A)での偏向により走査され感光ドラム31m上にマゼンタBD時間tmに応じた余白領域が確保された状態で1ライン分の走査が所定時間Aだけ実行され、その後にレーザダイオードLDmがオフされる。その後、ポリゴンミラー51の隣接する各偏向面51AがレーザダイオードLDmからのレーザ光Lmを偏向可能な位置に至るごとに上記一連の動作を繰り返し実行して各ラインの走査を順次行う。このような構成により、スキャナユニット27内の温度が所定の範囲内であれば、レーザダイオードLDmからレーザ光Lmによって感光ドラム31mはその左末端から所定幅Xmだけ内側の主走査方向の書き込み開始位置から走査が開始される。
同図中上から四番目がレーザダイオードLDyについてのタイムチャートである。制御部72は、レーザダイオードLDyについては、レーザダイオードLDmと同様に、上記第1受光タイミングからイエローBD時間ty(=tm)後にイエローの画像データS2に基づき変調されたレーザ光Lyを出力するよう駆動制御する。これにより、レーザ光Lyは、ポリゴンミラー51の上記一偏向面51A(レーザ光Lkを偏向する面と同じ偏向面51A)での偏向により走査され感光ドラム31y上にイエローBD時間tyに応じた余白領域が確保された状態で1ライン分の走査が所定時間Aだけ実行され、その後にレーザダイオードLDyがオフされる。その後、ポリゴンミラー51の隣接する各偏向面51AがレーザダイオードLDyからのレーザ光Lyを偏向可能な位置に至るごとに上記一連の動作を繰り返し実行して各ラインの走査を順次行う。このような構成により、スキャナユニット内の温度が所定の範囲内であれば、レーザダイオードLDyからレーザ光Lyによって感光ドラム31yはその左末端から所定幅Xyだけ内側の主走査方向の書き込み開始位置から走査が開始される。
なお、本実施形態では、上記マゼンタBD時間tm、イエローBD時間tyは、上記第1受光タイミングの4.5周期分の時間にブラックBD時間tkを加えた時間に設定されている。
以上の構成により、本実施形態のレーザプリンタ1は、ある温度下ではブラックBD時間tkとシアンBD時間tcとを同一時間に設定し、マゼンタBD時間tmとイエローBD時間tyとを同一時間に設定すれば、ブラック、シアン、マゼンタ及びイエローの各静電潜像の主走査方向における書き込み開始位置を一律に揃えることができ、色ずれのない状態でカラー画像を用紙5に転写することができる。
4.温度による影響とその対策
さて、レーザプリンタ1が配置される部屋の室内温度は、例えばエアコンを起動させる前と後では大きく変動し得る。そして、この室内温度の変動によって、レーザプリンタ1の内部温度も変動し、例えばスキャナユニット27のハウジング50が伸縮して各BDセンサ70,71が左右方向に移動したり、各走査レンズ63,61,56等の倍率が変化してしまう。
そうすると、第1BDセンサ70での第1受光タイミングが早くなったり遅くなったりして、レーザ光Lkによる感光ドラム31kの主走査方向のレーザ走査位置(例えば書き込み開始位置)が左右にずれたり、その他のレーザ光Lc、Lm、Lyの主走査方向のレーザ走査位置(例えば書き込み開始位置)が左右にずれたりして、その結果、各色の静電潜像の主走査方向のレーザ走査位置がばらつき色ずれが発生してしまうことがある。また、レーザ光Lkによる感光ドラム31kの副走査方向のレーザ走査位置(例えば書き込み開始位置)が前後にずれたり、その他のレーザ光Lc、Lm、Lyの副走査方向のレーザ走査位置(例えば書き込み開始位置)が前後にずれたりして、その結果、各色の静電潜像の副走査方向のレーザ走査位置がばらつき色ずれが発生してしまうことがある。
(1)キャリブレーション処理
そこで、レーザプリンタ1では、上記の色ずれを補正するためのキャリブレーション処理を行うようになっている。このキャリブレーション処理は、プロセス部25(「形成部」の一例)によって検査用パターン80を搬送ベルト18(「被転写体」の一例)の表面に形成し、この検査用パターン80を検出するトナーセンサ81の検出結果に基づきずれ量を測定して、このずれ量を相殺するようにレーザ走査位置の補正を行うものである。具体的には、上記検査用パターン80は、例えば図5に示すように、副走査方向のレーザ走査位置ずれを検査するための第1検査用パターン82と、主走査方向のレーザ走査位置ずれを検査するための第2検査用パターン83とから構成されている。第1検査用パターン82は、主走査方向に沿った、各色ごとの直線画像が、副走査方向に沿って配列したパターンである。第2検査用パターン83は、主走査方向に対して所定角度θだけ傾いた、各色ごとの直線画像が、副走査方向に沿って配列したパターンである。
一方、図1に示すように、ケーシング2内には、搬送ベルト18の表面のトナーを検出するトナーセンサ81(例えば反射型の光学式センサ)が設けられており、搬送ベルト18上に形成された検査用パターン80を検出するようになっている。そして、上記制御部72は、トナーセンサ81からの検出信号に基づき、上記第1検査用パターン82について、ブラック直線画像82Kに対する、他色の直線画像82C〜82Yそれぞれの検出タイミングの時間間隔を把握し、この各時間間隔からブラック画像に対する、他の各色画像の副走査方向のレーザ走査位置ずれ量を測定する。
また、制御部72は、トナーセンサ81からの検出信号に基づき、上記第2検査用パターン83について、ブラック直線画像83Kに対する、他色の直線画像83C〜83Yそれぞれの検出タイミングの時間間隔を把握する。そして、この各時間間隔、上記他の各色画像の副走査方向のレーザ走査位置ずれ量、及び、上記所定の角度θの情報から、ブラック画像に対する、他色の各画像の主走査方向のレーザ走査位置ずれ量を測定する。
そして、制御部72は、ブラック画像を基準として上記主走査方向及び副走査方向のレーザ走査位置ずれ量を相殺するように、上記各レーザダイオードLDの発光タイミング(上記所定時間A,tcなど)を変更する補正動作を行う。
(2)キャリブレーション実行決定処理
ところで、このようなキャリブレーション処理では、上述したように搬送ベルト18上に検査用パターン80を印刷する必要があり、トナーを消費するから、それほど頻繁に行うべきではない。キャリブレーション処理は、主走査方向や副走査方向のレーザ走査位置ずれ量が、画質に実質的に影響を及ぼす程度となった場合に初めて実行させるようにすることが望ましい。
そこで、本実施形態のレーザプリンタ1では、上記キャリブレーション処理の実行タイミングを、前述した第1BDセンサ70及び第2BDセンサ71の検出時間差αに基づき決定するキャリブレーション実行決定処理を行うにしている。ここで、検出時間差αとは、第1BDセンサ70での第1受光タイミングと第2BDセンサ71での第2受光タイミングとの間の時間差(本実施形態では、第2受光タイミングから次の第1受光タイミングまでの時間)である。
図6〜図8には、制御部72で実行される処理が示されている。まず、レーザプリンタ1は、図示しない電源スイッチがオフされても内部電源が生かされており、図6に示すように、制御部72は、S1で上記電源スイッチがオンされたかどうかを確認する。そして、電源スイッチがオンされた場合(S1:Y)に、S2で、メモリ76(電源オフ時でも記憶情報を保持可能なメモリ、例えばEEPROM)に実行フラグが立っているかどうかを読み込む。実行フラグが立っていることはキャリブレーション実行決定処理を行う設定にすることを意味し、立っていないことはキャリブレーション実行決定処理を行わない設定にすることを意味する。
次いで、S3でメモリ76から第1判断時間間隔T1(例えば2時間)を読み込み、S4で前回キャリブレーション処理が実行された前回補正時の時刻データをメモリ76から読み込む。なお、制御部72はレーザプリンタ1の電源オフ時も計時する内蔵タイマを備える。そして、S5で現在メモリ76に記憶されている前回の検出時間差α'を読み込んで、S6で色ずれ補正に関する現在の設定データをメモリ76から読み込んで図6に示す初期化処理を終了する。なお、この設定データは、以前にキャリブレーション処理による補正が実行されている場合には、その補正後の各種設定データ(例えば各レーザダイオードLDの発光タイミングなど)である。
その後、制御部72は、図7に示す印刷メイン処理に移行する。制御部72は、まずS11で印刷要求に基づき現在処理すべき印刷ジョブがあるかどうかを確認する。その印刷ジョブがあれば(S11:Y)、S12で現在の処理対象が上記印刷ジョブの先頭、即ち、当該印刷ジョブに対する処理開始時かどうかを確認し、処理開始時であれば(S12:Y)、S13で上記前回補正時の時刻データと内蔵メモリの現在の時刻データとに基づき、前回のキャリブレーション処理の実行時から判断時間間隔(例えば電源スイッチオン時当初であれば第1判断時間間隔T1)だけ経過したかどうかを確認する。
そして、判断時間間隔だけ経過していれば(S13:Y)、S14で制御部72は検出時間差の比較処理を実行する。この比較処理では、図8に示すように、S31でエンジンコントローラ74を起動して、ポリゴンミラー51を回転駆動させる。そして、S32で、このポリゴンミラー51の回転速度が所定速度に安定したかどうかを判定する。例えば、制御部72は、エンジンコントローラ74を起動させるとともにレーザダイオードLDのいずれか1つを点灯させ、BDセンサ70,71のいずれか一方でのレーザ光Lの検出タイミングに基づきポリゴンミラー51の回転速度を把握することができる。このとき、制御部72は「判定部」の一例として機能する。ポリゴンミラー51の回転速度が所定速度に安定したと判定した場合(S32:Y)に、S33で上記第1受光タイミング及び第2受光タイミングから現在の検出時間差αを測定し、前回の検出時間差α'と比較する(S34)。そして、S35で現在の時刻データをメモリ76に記憶しておく。
その後、図7のS15に進み、上記S34における比較結果γ(=α−α')が第1閾値TH1以上であるかどうかを判断する。ここで、この第1閾値TH1は、例えば感光ドラム31上におけるレーザ光Lの走査位置ずれ量が、画像品質に実質的に影響を与える、或いは与えるおそれがある程度(例えば2400dpiの画質で23画素分のずれ量 これは例えば室内温度が約10度上昇したときのずれ量)になったときの検出時間差αである。従って、このとき制御部72は「判断部」の一例として機能する。比較結果γが第1閾値TH1以上であった場合(S15:Y)には、S16で補正実行フラグをメモリ76に立てる。
すると、補正要求の有無を判断するS17で補正実行の要求ありと判断し(S17:Y)、上述したキャリブレーション処理を実行する。具体的には、S18で搬送ベルト18の表面に検査用パターン80を印刷し、S19で上記現在の検出時間差α、或いは、このとき新たに測定した検出時間差αをメモリ76に記憶する。これにより、次回は、当該検出時間差αが「前回の検出時間差α'」として利用される。つまり、本実施形態では、検査用パターン80が作成されない、換言すれば、キャリブレーション処理が実行されないときは、メモリ76中の「前回の検出時間差α'」は更新されないのである。このとき、メモリ76は「記憶部」の一例として機能する。
続いて、制御部72は、S20で前述したように、検査用パターン80を検出するトナーセンサ81の検出結果に基づきずれ量を測定して、このずれ量を相殺するようにレーザ走査位置の補正を行う補正動作を実行する。そして、S21で現在の時刻データを前回補正時の時刻データとしてメモリ76に書き込み、S22で補正実行フラグをクリアする。そして、S23で現在処理対象の印刷ジョブについて、補正後のレーザ走査位置に設定して印刷処理を実行する。
一方、S15において比較結果γが第1閾値TH1未満の場合(S15:N)、S26で比較結果γが第2閾値TH2以上かどうかを判断する。ここで、この第2閾値TH2は、上記第1閾値TH1よりも小さい値(例えば2400dpiの画質で18画素分のずれ量 これは例えば室内温度が約7度上昇したときのずれ量)に設定されている。そして、比較結果γが第2閾値TH2以上であれば(S26:Y)、レーザ走査位置ずれが画質に実質的に影響を与える程度に近付いていることを意味するから、それまでよりも短い判断時間間隔で頻繁に検出時間差の比較処理等を行って実質的なレーザ走査位置ずれを早期に検出する必要がある。 そこで、制御部72は、S27で第1判断時間間隔T1よりも短い第2判断時間間隔T2(例えば1時間)をメモリ76から読み込んで、これ以降、キャリブレーション処理の実行後、第2判断時間間隔T2ごとに検出時間差の比較処理(S14)を行うようにしている。なお、このとき補正実行フラグを立てないでS17に進む。
これに対して、比較結果γが未だ第2閾値TH2未満である場合には(S26:N)、補正実行フラグを立てず、且つ、S28で判断時間間隔を第1判断時間間隔T1にしてS17に進む。従って、制御部72は、比較結果γが第1閾値TH1以上にならない限り、キャリブレーション処理を実行しない。
なお、現在の処理対象が印刷ジョブの先頭でない場合(S12:N)、或いは、先頭であるが(S12:Y)、前回のキャリブレーション処理実行時(補正動作時)からまだ判断時間間隔に相当する時間だけ経過していない場合(S13:N)、検出時間差の比較処理(S14)やキャリブレーション処理を行うことなく(S17:N)、現在設定されているレーザ走査位置で印刷処理を実行する(S23)。
5.本実施形態の効果
レーザ走査位置ずれの直接の原因となるスキャナユニット27の変形は、2つのBDセンサ70,71における検出時間差αの相違として直接的に現れる。そこで、本実施形態では、この検出時間差αを利用してレーザ走査位置ずれが画質に実質的に影響を与える程度のものになったかどうかを判断するようにした。これにより、温度測定値に基づきレーザ走査位置ずれを監視する構成に比べて高い精度で実質的なレーザ走査位置ずれの有無を判断することができる。
また、2つのBDセンサ70,71の検出結果に基づきレーザ走査位置ずれの有無を判断するから、1つの光センサの検出結果に基づき判断する構成に比べて判断精度の向上を図ることが可能となる。
上記2つのBDセンサ70,71を、スキャナユニット27内で主走査方向の同一端側であって、かつ、副走査方向の前後端に配置した。従って、例えば定着器43に近い側と遠い側とでスキャナユニット27の温度分布が異なる場合であっても、その温度変動によるスキャナユニット27全体に対する影響を検出時間差αに反映させることができ、これに基づいてレーザ走査位置ずれの有無をより良好に判断することができる。
また、レーザ走査位置ずれ有りと判断されるときの検出結果に近付くと、制御部72の判断時間間隔が短くなる。従って、実質的なレーザ走査位置ずれが生じる可能性が高くなってきたときに迅速にその判断を行うことができる。その一方で、レーザ走査位置ずれが発生しそうもないときには、制御部72の判断時間間隔を長くして制御負担の軽減を図ることができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、「走査部」として、複数の偏向面51Aを有するポリゴンミラー51を有するスキャナユニット27を例に挙げて説明したが、例えばモータ軸に支持された1枚のミラーの回転によって光走査させる、いわゆるガルバノスキャニング方式のように、1枚の偏向面だけで走査するものであってもよい。
(2)上記実施形態では、検出時間差αに基づき実質的なレーザ走査位置ずれ有りと判断したときに、キャリブレーション処理を実行する構成としたが、例えばキャリブレーション処理を実行せずに、例えばレーザ走査位置ずれを外部に報知する構成であってもよい。
(3)レーザ走査位置ずれが生じると、感光ドラム31上の正規の位置に露光がされずトナーが十分に付着せず、画像濃度が変わってしまうことがあり得る。そこで、キャリブレーション処理として、例えば各色ごとに様々な濃度の複数の画像からなる濃度検査用パターンを搬送ベルト18上に形成し、これらの各画像の濃度をトナーセンサ81で検出し、この検出結果に基づきレーザ走査位置を調整する構成であってもよい。
(4)上記実施形態では、印刷ジョブの開始時のみに検出時間差の比較処理等を行う構成であったが、これに限らず、1つの印刷ジョブ内の各ページの画像の印刷処理の間に行う構成であってもよい。
(5)上記実施形態では、2つのBDセンサ70,71の検出時間差αを利用する構成としたが、関連技術としては、例えば1つの光センサにおける検出タイミングの相違に基づき判断する構成、正規のレーザ走査位置に対応した正規の検出タイミングにレーザ光が検出できなかった場合に、レーザ走査位置ずれ有りと判断する構成が挙げられる
(6)上記実施形態では、検出時間差αを、検査用パターン80の形成時に前回の検出時間差α'として記憶する構成であったが、実際に補正動作が実行されたとき(例えば図7のS23時)の検出時間差αを新たに取得して、これを前回の検出時間差α'として記憶する構成であってもよい。
(7)上記実施形態では、キャリブレーション処理決定のための判断時間間隔が、第1及び第2の判断時間間隔T1,T2の2段であったが、例えば3つ以上の閾値を設けて、これに対して判断時間間隔を3段以上にしてもよい。
本発明の一実施形態に係るレーザプリンタの概略構成を示す側断面図 スキャナユニットの構成を説明するための簡略図 スキャナユニットを制御するための制御部のブロック図 制御部によって制御されるLDk〜LDyの駆動を示すタイムチャート 検査用パターンの一例を示した模式図 初期化処理を示すフローチャート 印刷メイン処理を示すフローチャート 比較処理を示すフローチャート
1...レーザプリンタ(画像形成装置)
18...搬送ベルト(被転写体)
25...プロセス部(形成部)
27...スキャナユニット(走査部)
31...感光ドラム(感光体)
51A...偏向面
70,71...BDセンサ(光センサ、検出部)
72...制御部(判断部、判定部、補正部)
76...メモリ(記憶部)
80...検査用パターン(色ずれ検査用パターン)
LD(LDk、LDc、LDm、LDy)...レーザダイオード(発光素子、発生部)
L(Lk、Lc、Lm、Ly)...レーザ光
α...検出時間差
α'...前回の検出時間差

Claims (8)

  1. 画像データに基づきレーザ光を出力する第1発光素子及び第2発光素子と、
    感光体と、
    回転軸を中心に回転移動する偏向面を有し、前記第1発光素子からのレーザ光と、前記第2発光素子からのレーザ光とを、互いに略反対方向に偏向して前記感光体上で走査させる走査部と、
    前記第1発光素子から出射され、前記走査部で偏向されたレーザ光を検出可能な位置に配置されている第1光センサと、
    前記第2発光素子から出射され、前記走査部で偏向されたレーザ光を検出可能な位置に配置されている第2光センサと、
    前記第1光センサにおける前記レーザ光の検出と前記第2光センサにおける前記レーザ光の検出との時間差である検出時間差に基づき、前記感光体上における前記レーザ光の走査位置ずれの有無を判断する判断部と、を備える画像形成装置。
  2. 前記第1光センサは、前記第1発光素子から出射されたレーザ光を、前記感光体上における主走査線の走査開始前のタイミングで検出可能な位置に配置され、
    前記第2光センサは、前記第2発光素子から出射されたレーザ光を、前記感光体上における主走査線の走査終了後のタイミングで検出可能な位置に配置されている請求項に記載の画像形成装置。
  3. 前記判断部で前記走査位置ずれ有りと判断された場合に、被転写体に検査用パターンを形成する形成部と、
    前記形成部により形成された検査用パターンに基づき前記走査位置ずれの補正動作を行う補正部と、を備える請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記第1発光素子及び前記第2発光素子は、互いに異なる色に対応し
    前記走査部は、前記各発光素子からのレーザ光を前記感光体上で走査して各色ごとに対応した潜像を形成する構成とされ、
    前記検査用パターンは、前記転写体上に転写された画像の色ずれ検査用パターンである請求項に記載の画像形成装置。
  5. 前記第1光センサ及び前記第2光センサにおける検出時間差を過去の検出時間差として記憶する記憶部を備え、
    前記判断部は、前記記憶部に記憶された過去の検出時間差と今回の検出時間差とに基づき前記走査位置ずれの有無を判断する請求項又は請求項に記載の画像形成装置。
  6. 前記過去の検出結果は、前記検査用パターンが形成された場合に、そのときの検出結果に更新される請求項に記載の画像形成装置。
  7. 前記検出部の検出結果が、前記走査位置ずれ有りと判断されるときの検出結果に近付くと、前記判断部の判断時間間隔を短くする制御部を備える請求項1から請求項のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  8. 前記走査部の回転動作が安定したかどうかを判定する判定部を備え、
    前記判断部は、前記走査部の回転動作が安定した場合に前記判断を開始する請求項1から請求項のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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