JP2011242601A - 光走査装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
光走査装置内の温度変化に対して、レーザ光の走査タイミングの制御を行うことが可能な光走査装置の提供を目的とする。
【解決手段】樹脂板77は、ハウジング67内の温度が変化することによって、第1BDセンサ70に入射されるレーザ光の光量を変化させる。制御部100は、第1BDセンサ70が検知したレーザ光Lkの光量に基づいてレーザ光Lの走査タイミングを制御するので、ハウジング67内の温度が急激に変化した場合、その温度変化に応じて走査タイミングの正確な補正制御が可能となる。時間経過に対して温度変化が緩やかに変化する場合、制御部100は、第1BDセンサ70,第2BDセンサ71がレーザ光Lを検知したタイミングの検知時間差αに応じて走査タイミングを補正する。
【選択図】図2

Description

本発明は、光走査装置および光走査装置を有する画像形成装置に関する。
従来から、電子写真方式を用いたレーザプリンタなどの画像形成装置が知られている。レーザプリンタには、スキャナフレーム内に光源やポリゴンミラー、その他レンズなど構成されるスキャナユニットが備えられている。スキャナユニットは、レーザ光を偏向、収束そして走査することによって感光体の表面に静電潜像を形成する。また、特許文献1に示すように、スキャナユニットは、レーザ光の走査開始位置をそろえるためにレーザ光を検出する書き出し位置検知ケンサ(BDセンサ)を備えている。スキャナユニットは、BDセンサがレーザ光を検知してから所定のタイミングで画像データに基づくレーザ光を走査する。
ところで、近年、高速印刷に対応する為、ポリゴンミラーの回転の高速化が求められ、ポリゴンミラーを回転駆動する駆動モータの高速回転等に伴いスキャナユニットの内部温度が急上昇する。その内部温度の上昇はレンズやスキャナフレーム自体を変形させ、レーザ光の走査タイミングや走査位置にずれを発生させる原因の一つとなっている。
この温度上昇に対して、スキャナユニットには、2つのBDセンサが異なる位置に設けられ、各BDセンサがレーザ光を検知したときの検知時間差の変化から、スキャナフレームの歪み具合を検知する。その検知結果から、画像形成装置の制御部は、スキャナユニットのレーザ光が最適な走査タイミングで走査されるように制御することが知られている。
特開2007−163765号公報
ところで、発明者らは、スキャナユニット内の温度が急激に上昇すると、スキャナユニット内の光学素子のうち、最終レンズのゆがみに起因する走査位置のずれが発生することを発見した。しかしながら、上記の構成においては、スキャナフレーム内の温度が上昇し、スキャナフレームの変形が生じた結果として、2つのBDセンサの検知タイミングに変化が生じる。そして、制御部はその検知タイミングの時間差に応じて走査タイミングの補正制御を実行するものである。したがって、スキャナフレームの変形が開始されるよりも早く、レーザ光の光路においてBDセンサよりも下流側に存在する最終レンズ等が変形すると、従来の補正制御では、制御部は最終レンズの変形に起因する走査位置のずれを正確に制御できない。このように、従来の色ずれ補正制御では、スキャナユニット内の状況によって、色ずれ補正精度にばらつきが生じていた。
以上の問題点に鑑み、本発明は、光走査装置内の温度変化に対して、より正確にレーザ光の走査タイミングの制御を行うことが可能な光走査装置の提供を目的とする。
本発明は、レーザ光を出射する光源と、回転しながら前記光源からのレーザ光を反射して被走査領域へ偏向および走査させる偏向器と、を有するハウジングと、前記ハウジング内に設けられ、前記偏向器によって偏向および走査されたレーザ光を検知可能な第一検知
部と、前記ハウジング内に設けられ、前記第一検知部が検知するレーザ光の光量を、前記ハウジング内の温度変化に伴い調節する光量調節部材と、レーザ光の走査タイミングを制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記第一検知部が検知したレーザ光の光量に応じて、レーザ光の走査タイミングを補正する補正部を有することを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、前記光量調節部材が、レーザ光の被走査領域のうち、画像を形成するための画像形成領域外を走査するレーザ光の光量を調節するように配置されることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、前記光量調節部材は、温度変化に応じた可逆的な変形によってレーザ光の一部を遮光することで、前記偏向器によって偏向および走査されたレーザ光が前記検知部に検知されるときの光量を調節することを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、前記光量調節部材は、温度変化に伴いその一端側を前記レーザ光の走査領域に進退させ、レーザ光の一部を遮光することで前記レーザ光が前記検知部に検知されるときの光量を調節することを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、前記制御部は、前記第一検知部に入射されたレーザ光の光量に応じたレーザ光の走査開始タイミングのずれに関する情報を記憶する記憶部を有し、前記第一検知部は、前記レーザ光が被走査領域へ走査開始する位置を決めるための書き出し位置検知センサであって、前記補正部は、前記書き出し位置検知センサによって検出されたレーザ光の検知結果と前記記憶部に記憶された情報に基づき、前記レーザ光の前記被走査領域への走査開始位置を補正することを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、前記ハウジング内には、前記第一検知部とは異なる位置にてレーザ光を検出する第二検知部をさらに備え、前記補正部は、所定の期間内において前記第一検知部が検知したレーザ光の光量の変化が閾値内である場合には、前記第一検知部および前記第二検知部がレーザ光を検知した検知タイミングの差に応じて、レーザ光の走査タイミングを補正することを特徴とする。
また、請求項8に記載の発明は、感光体と、請求項1から7いずれかに記載の光走査装置を備え、当該光走査装置から前記感光体上の被走査領域に走査されたレーザ光によって形成された静電潜像に対して画像を形成することを特徴とする。
本発明によれば、光量調節部材は、ハウジング内の温度が変化することによって、第一検知部が検知するレーザ光の光量を調節する。光量調節部材がハウジング内の温度変化に追従して、第一検知部が検知するレーザ光の光量を調節するので、制御部は、第一検知部が検知したレーザ光の光量に基づいてレーザ光の走査タイミングを制御できる。したがって、ハウジング内の温度変化に応じて走査タイミングの正確な補正制御が可能となる。
また、請求項2の発明によれば、レンズ部と偏向器との間にてレーザ光の光量を調節するので、光量調節部材は、より偏向器に近い位置で温度変化に追従することができる。したがって、偏向器の温度変化に対応して迅速に走査タイミングを制御可能である。
また、請求項3の発明によれば、光量調節部材は、画像形成領域外のレーザ光の光量を調節するので、制御部は、画像形成領域内を走査されるレーザ光に影響を与えることなく走査タイミングを制御できる。
また、請求項4の発明によれば、光量調節部材は、温度変化に応じて変形し、レーザ光
の一部を温度変化に応じて確実に遮断する。したがって、光量調節部材は、第一検知部によって検知されるレーザ光の量を調節させることができるので、制御部は、ハウジング内の温度変化に応じた正確な補正制御が可能となる。
また、請求項5の発明によれば、光量調節部材は、温度変化に応じてその一端を進退させるように変形することで、温度変化に応じてレーザ光を遮光して光量を調節することが可能となる。
また、請求項6の発明によれば、制御部は、レーザ光の走査開始タイミングを、温度変化に応じて補正するので、温度上昇に伴って画像形成に悪影響が出ることを抑制できる。特に、レーザ光を検知する検知部を、いわゆる書き出し位置検知センサと兼用することが出来るので、新しく検知部を設ける必要がなく、低コストに本発明を実施することが可能である。
また、請求項7の発明によれば、制御部は、時間変化に対してゆるやかな温度変化では、ハウジングの形状変化を反映して変化する第一検知部,第二検知部の検知タイミングの差に応じて補正制御を実行し、急激な温度変化が生じた場合は光量の変化に応じて補正制御を実行する。すなわち、ハウジング内の温度変化に応じてレーザ光の走査の補正制御を変えるので、ハウジング内の状況に即した最適な補正制御が可能である。
レーザプリンタの側断面図である。 スキャナユニットの構成を説明するための簡略図である。(a)は、スキャナユニットを上方向から見た図で、(b)はスキャナユニットを側面方向から見た図である。 スキャナユニットを制御するための制御部のブロック図である。 制御部によって制御されるLDk〜LDyの駆動を示すタイムチャートである。 スキャナユニット内の温度変化と第1BDセンサに入射されたレーザ光Lの光量との関係を示すグラフである。 ハウジング内の温度と、各色(K,Y,M,C)に対応するレーザ光Lの色ずれ量との関係を示したグラフである。 制御部がレーザ光Lの書き込み開始タイミングを補正制御するときの処理の流れを示すフローチャートである。 図7の走査開始タイミングの補正制御について詳述したフローチャートである。
[レーザプリンタの全体構成]
本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の画像形成装置の一例としてのレーザプリンタ1の概略構成を示す側断面図である。なお、以下の説明においては、図1における右側を前方、上側を上方、紙面に直交する方向を左右方向とする。
このレーザプリンタ1は、直接転写タンデム方式のカラーレーザプリンタであって、図1に示すように、略箱型の本体ケーシング2を備えている。本体ケーシング2内には、プロセス部3が設けられている。また、本体ケーシング2の上面には、画像形成後の被記録媒体としての用紙Pが積載される排紙トレイ95が形成されている。
本体ケーシング2の下部には、画像を形成するための用紙Pが積載される給紙トレイ4が前方へ引き出し可能に装着されている。給紙トレイ4内の用紙Pは、各種ローラによって後方のベルトユニット10上へ送り出される。
ベルトユニット10は、前後に離間して配置された一対のベルト支持ローラ11,12間に水平に架設される搬送ベルト13を備えている。搬送ベルト13の内側には、後述する画像形成ユニット30が有する本発明の感光体の一例としての各感光ドラム31と対向配置される4つの転写ローラ14が前後方向に一定間隔で並んで設けられている。転写時には、この転写ローラ14と感光ドラム31との間に転写バイアスが印加される。
本発明の光走査装置の一例としてのスキャナユニット50は、光走査装置の一部としての制御部100と協働し、所定の画像データに基づいた各色毎のレーザ光Lを対応する感光ドラム31の表面上に高速走査する。スキャナユニット50の構成については後で詳説する。
プロセス部3は、ブラック(BK),シアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y)の各色に対応した4つの画像形成ユニット30を備えており、これらの画像形成ユニット30が前後に並んで配置されている。なお、本実施形態では、レーザプリンタ1の前面側からブラック、シアン、マゼンタ、イエローの順で各画像形成ユニット30が並んでいる。
各画像形成ユニット30は、フレーム32に、像担持体として働く感光ドラム31、スコロトロン型帯電器33及び現像装置としての現像カートリッジ40等を備えて構成されている。各カートリッジ装着部34は、上下に開口しており、その内側に各現像カートリッジ40を着脱可能に構成されている。
スコロトロン型帯電器33は、タングステン等の帯電用ワイヤ(図示せず)からコロナ放電を発生させることにより、感光ドラム31の表面を一様に正極性に帯電させる。現像カートリッジ40は、トナー収容室41と、供給ローラ42、現像ローラ43および層厚規制ブレード44を有する。各トナー収容室41には、現像剤として、ブラック、シアン、マゼンタおよびイエローの各色の正帯電性の非磁性1成分のトナーがそれぞれ収容されている。
トナー収容室41から放出されたトナーは、供給ローラ42の回転により現像ローラ43に供給され、供給ローラ42と現像ローラ43との間で正に摩擦帯電される。さらに、現像ローラ43上に供給されたトナーは、現像ローラ43の回転に伴って、層厚規制ブレード44と現像ローラ43との間に進入し、ここでさらに十分に摩擦帯電されて、一定厚さの薄層として現像ローラ43上に担持される。
感光ドラム31の表面は、その回転時、まずスコロトロン型帯電器33により一様に正帯電される。その後、スキャナユニット50からのレーザ光Lの高速走査により露光されて、用紙Pに形成すべき画像に対応した静電潜像が形成される。
次いで、現像ローラ43の回転により、現像ローラ43上に担持され正帯電されているトナーが、感光ドラム31に対向して接触するときに、感光ドラム31の表面上に形成されている静電潜像に供給される。これにより、感光ドラム31の静電潜像は、可視像化され、感光ドラム31の表面には、露光部分のみにトナーが付着したトナー像が担持される。
その後、各感光ドラム31の表面上に担持されたトナー像は、搬送ベルト13によって
搬送される用紙Pが感光ドラム31と転写ローラ14との間の各転写位置を通る間に、転写ローラ14に印加される転写バイアスによって、用紙Pに順次転写される。こうしてトナー像が転写された用紙Pは、次いで定着器80に搬送される。
定着器80は、ハロゲンランプ等の熱源を備えて回転駆動される加熱ローラ82と、加熱ローラ82を押圧するように対向配置され従動回転される加圧ローラ84とを備えている。この定着器80では、トナー像を坦持した用紙Pを、加熱ローラ82及び加圧ローラ84によって狭持搬送しながら加熱することにより、トナー像を用紙Pに定着させる。そして、熱定着された用紙Pは、排紙ローラ90へ搬送され、この排紙ローラ90により前述の排紙トレイ95上に排出される。
なお、本発明で、「画像形成装置」は、プリンタ(例えばレーザプリンタ)などの印刷装置だけでなく、ファクシミリ装置や、プリンタ機能及び読み取り機能(スキャナ機能)等を備えた複合機であってもよい。また、感光ドラム上に形成された各色ごとの静電潜像を各色ごとの現像ユニットによって可視化された各色の現像剤像を被記録媒体(用紙やOHPシートなど)に直接転写するダイレクト転写方式、あるいは、中間転写ベルトを介して間接的に転写する中間転写方式のいずれであってもよい。さらには、モノクロプリンタであってもよい。
[スキャナユニットの構成]
次に、レーザプリンタ1に備えられたスキャナユニット50の構成およびハード構成について、図を用いて説明する。
なお、図2(a)において紙面上側がレーザプリンタ1の前面側であり、紙面上から下へと用紙Pがベルトユニット10によって搬送されることになる。つまり、紙面下方向が、用紙Pの搬送方向であり、感光ドラム31上における副走査方向である。また、図2(a)では、各反射ミラーを省略し、レーザ光Lk、レーザ光Lyについて反射ミラーによる折り返しをせずに展開し、図2(b)と光学的に等価な光路が示されている。
図2(a),(b)に示すように、スキャナユニット50は、箱型の樹脂製のハウジング67を備え、その内部における略中央に、本発明の偏向器の一例であり、回転多面鏡の一例としての例えば6面のポリゴンミラー51が上下方向に延びる回転軸を中心として回転可能(同図で紙面反時計回りに回転駆動される)に設けられている。ハウジング67には、ポリゴンミラー51の左側近傍に4つのレーザ光源、より具体的にはレーザダイオード(以下、「LDk,LDc,LDm,LDy」という)、本発明のレンズ部の一例としての第一の走査レンズ53(例えばfθレンズ)、第二の走査レンズ61(例えばfθレンズ)、シリンドリカルレンズ52、本発明の光量調節部材の一例としての樹脂板77等が設けられている。
第一の走査レンズ53、第二の走査レンズ61は、ポリゴンミラー51を挟んでその前後両側に対称に設けられている。より具体的には、第一の走査レンズ53、第二の走査レンズ61は、ポリゴンミラー51の回転軸を通過する仮想面のうち、第一の走査レンズ53の光軸と垂直な仮想面に対して対称な位置に位置決めされている。また、第一の走査レンズ53、第二の走査レンズ61は、後述するレーザ光がポリゴンミラー51によって偏向される角度範囲のうち感光ドラム31上の画像形成領域に対応する範囲よりもやや広い範囲にわたってその走査方向に延在している。
図2(b)に示すように、LDkは、ポリゴンミラー51の一偏向面に向けられ、ブラックの画像データS1に基づき変調されたレーザ光Lkをシリンドリカルレンズ52を介して出射するよう配置されている。レーザ光Lkは、ポリゴンミラー51で偏向され、レ
ーザプリンタ1の前面側に導かれ第一の走査レンズ53を透過し反射ミラー54で後方に折り返される。
更にレーザ光Lkは、反射ミラー55で下方に折り返され最終レンズ56k(例えばトーリックレンズ)を透過してブラックの画像形成ユニット30kの感光ドラム31kの表面上に走査される。そして、レーザ光Lkは、ポリゴンミラー51の回転によって感光ドラム31kの表面上で左から右(上側の図で紙面左方向、以下「第一走査方向」という))へと高速走査される。
LDcは、ポリゴンミラー51の一偏向面(LDkと同じ偏向面)に向けられ、シアンの画像データS1に基づき変調されたレーザ光Lcがシリンドリカルレンズ52を介して出射するように配置されている。レーザ光Lcは、レーザ光Lkと同一の偏向面で偏向され、レーザプリンタ1の前面側に導かれ第一の走査レンズ53を透過し反射ミラー57,58で後方に折り返され更に反射ミラー59で下方に折り返され最終レンズ56c(例えばトーリックレンズ)を透過してシアンの画像形成ユニット30cにおける感光ドラム31cの表面上に走査される。そして、レーザ光Lcは、ポリゴンミラー51の回転によって感光ドラム31cの表面上で第一走査方向に沿って高速走査される。
LDmは、LDkの後方に並んで配され、ポリゴンミラー51の一偏向面(LDk、LDcが向けられた偏向面に隣接する偏向面)に向けられ、マゼンタの画像データS1に基づき変調されたレーザ光Lmをシリンドリカルレンズ52を介して出射する。ポリゴンミラー51で偏向されたレーザ光Lmはレーザプリンタ1の後面側(LDk,LDcとは略反対方向)に導かれ第二の走査レンズ61を透過し反射ミラー62,63で前方に折り返され更に反射ミラー64で下方に折り返され最終レンズ56m(例えばトーリックレンズ)を透過してマゼンタの画像形成ユニット30mの感光ドラム31mの表面上に走査される。
そして、レーザ光Lmは、ポリゴンミラー51の回転によって感光ドラム31mの表面上で右から左(上側の図で紙面下方向、レーザ光Lk,Lcとは逆方向。以下「第二走査方向」という)へと高速走査される。
LDyは、ポリゴンミラー51の一偏向面(LDmと同じ偏向面)に向けられ、イエローの画像データS1に基づき変調されたレーザ光Lyがシリンドリカルレンズ52を介して出射されるよう配置されている。ポリゴンミラー51で偏向されたレーザ光Lyはレーザプリンタ1の後面側に導かれ第二の走査レンズ61を透過し反射ミラー65で後方に折り返され更に反射ミラー66で下方に折り返され最終レンズ56y(例えばトーリックレンズ)を透過してイエローの画像形成ユニット30yの感光ドラム31yの表面上に走査される。
そして、レーザ光Lyは、ポリゴンミラー51の回転によって感光ドラム31yの表面上で第二走査方向に沿って高速走査される。なお、上述した第一の走査レンズ53,第二の走査レンズ61、最終レンズ56、反射ミラーはハウジング67内に支持され、かつ固定されている。
また、ハウジング67には、本発明の第一検出部の一例としての書き出し位置検知センサ70(以下、第一BD(Beam Detect)センサ70と呼称)と、本発明の第二検出部の一例としての第二BDセンサ71が支持されている。第一BDセンサ70は、ポリゴンミラー51によって偏向されたレーザ光Lkの照射範囲であって、そのレーザ光が第一の走査レンズ53を透過する範囲に設けられ、その第一の走査レンズ53を透過したレーザ光Lkを受光可能に配置されている。
また、第二BDセンサ71は、ポリゴンミラー51によって偏向されたレーザ光Lmの照射範囲であって、そのレーザ光が第二の走査レンズ61を透過する範囲の位置に設けられ、その第二の走査レンズ61を透過したレーザ光Lmを受光可能に配置されている。具体的には、第一BDセンサ70および第二BDセンサ71は、ハウジング67の前内側壁面、後内側壁面にそれぞれ支持されている。後述するように、第一BDセンサ70が受光したタイミングを基準として、当該レーザ光Lkだけでなく、レーザ光線Lc,Lm,Lyについて各感光ドラム31の表面の被走査領域への走査開始タイミング(主走査方向の書き込み開始タイミング)が決められている。
樹脂板77は、板状の部材であって、ハウジング67内に、ポリゴンミラー51と第一の走査レンズ53との間に配置され、かつハウジング67に支持されるリブ78に貼り付けられている。この樹脂板77は、常温(20℃)ではポリゴンミラー51と第一の走査レンズ53との間を走査するレーザ光Lkの走査領域の上流側よりも外側の領域に設けられている。より詳しくは、樹脂板77の長手方向先端は、第一BDセンサ70に入光されるレーザ光Lkの走査領域に向けられている。
そして、樹脂板77は、温度上昇とともに、樹脂板77は長手方向に伸張(図2矢印方向)し、先端がレーザ光Lkの走査領域へ向かう。そして、ある温度にて樹脂板77の先端はレーザ光Lkの走査領域内に進入し、平板部にて第一BDセンサ70へ向かうレーザ光Lkの一部を遮光する。すなわち、樹脂板77は、ハウジング67内の温度変化によって先端部をレーザ光Lkの走査領域に対し進退可能である。
なお、樹脂板77に採用される材料は、温度変化に対して可逆的に変形する特性を有する樹脂であって、具体的には、長手方向の長さが50mmのとき0.0001mm/mm・℃程度の線膨張係数を有し、好ましくはポリエチレン、ポリプロピレン、ABSなどが用いられる。なお、樹脂板77の線膨張係数は、ハウジング67を構成する樹脂の線膨張係数よりも大きい。
図3に示すように、制御部100は、本発明の補正部の一例としてのビデオコントローラ110と、エンジンコントローラ120と、本発明の記憶部の一例としてのメモリ130とを備えて構成されている。ビデオコントローラ110は、例えばレーザプリンタ1と通信可能に接続された端末装置(図示せず)からの画像データS1を受け取ってビットマップデータに展開し、画像形成用のビデオ信号S2を生成する。
また、ビデオコントローラ110は、上記第一BDセンサ70がレーザ光Lkを受光した第一受光タイミングで出力する第一BD信号S3と、第二BDセンサ71がレーザ光Lkを受光した第二受光タイミングで出力する第二BD信号S4とを受ける。なお、第一BDセンサ70が発する第一BD信号S3には、第一BDセンサ70が受光したレーザ光Lkの光量の情報も含まれる。すなわち、第1BD信号S3は、受光したレーザ光Lkの光量に応じた大きさの振幅をもち、ビデオコントローラ110に対して伝えられる。
ビデオコントローラ110とエンジンコントローラ120とはシリアル通信を行い、情報の送受信が可能とされ、エンジンコントローラ120は、ビデオコントローラ110からのビデオ信号S2に応じてスキャナユニット50の各色に対応するLDk〜LDyを駆動する。
メモリ130には、予め作成されたデータテーブルが記憶されている。データテーブルには、第二BD信号S4の第二受光タイミングと第一BD信号S3の第一受光タイミングとの時間差である検出時間差と、それに対応した補正データとしてのレーザ光Lの走査開
始位置および走査幅の各ずれ量を相殺するための補正データが記憶されている。この補正データは、検出時間差とずれ量との関係を関数的に示したものであってもよいし、またデータテーブル形式であってもよい。なお、検知時間差αに対するシアン,マゼンタおよびイエローのずれ量の対応関係に関するテーブルは、たとえば特開2007−163765号にしめすように予め実験的に確認することができる。
ビデオコントローラ110は、第二BD信号S4の第二受光タイミングと第一BD信号S3の第一受光タイミングとの時間差である検出時間差を随時検出しており、実際に検出された検出時間差に対応するレーザ光Lの走査開始位置、走査幅のずれ量を対応テーブルから導出し、そのずれ量を相殺するようレーザ光Lの走査開始位置、走査幅のずれを補正したタイミングで各ビデオ信号S2をエンジンコントローラ120に与える。
[画像形成時のレーザ光の駆動制御]
図4は制御部100によって制御されるLDk〜LDyの駆動を示すタイムチャートである。なお、同図では、ハイレベルで各LDがオフ状態にあり、ローレベルで各レーザ光がオン動作(オンオフ動作)してレーザ光を出射していることを意味する。
同図中一番上がLDkについてのタイムチャートである。制御部100は、ポリゴンミラー51の一偏向面がLDkから出射されたレーザ光Lkを感光ドラム31k上に照射させるよう偏向する回転位置に至る直前に一旦LDkを駆動する。そして、制御部100は、レーザ光Lkが第一BDセンサ70に受光されることで出力される第1BD信号S3をビデオコントローラ110が受けることにより、レーザ光Lkが第一BDセンサ70に受光された第1受光タイミングを認識する。また、制御部100は、ポリゴンミラー51の一偏向面がLDyから出射されたレーザ光Lyを感光ドラム31y上に照射して一ライン分の走査が終了された直後の回転位置で一時的にLDyを駆動する。そして、制御部100は、レーザ光Lyが第二BDセンサ71に受光されることで出力される第2BD信号S4をビデオコントローラ110が受けることにより、レーザ光Lyが第二BDセンサ71に受光された第2受光タイミングを認識する。
ビデオコントローラ110は、この第1受光タイミングからブラックBD時間tk後にブラックの画像データS2をエンジンコントローラ120に与えてそのブラックの画像データS2に基づき変調されたレーザ光Lkを出力するようLDkを駆動制御する。これにより、レーザ光Lkは、ポリゴンミラー51の上記一偏向面での偏向により走査され、感光ドラム31k上にブラックBD時間tkに応じた余白領域が確保された状態で1ライン分の走査(露光)が所定時間Aだけ実行され、その後にLDkがオフされる。その後、ポリゴンミラー51の互いに隣接する各偏向面がLDkからのレーザ光Lkを偏向可能な位置にくるごとに上記一連の動作を繰り返し実行して各ラインの走査を順次行う。このような構成により、スキャナユニット50内の温度が所定の範囲内であれば、LDkからのレーザ光Lkによって感光ドラム31kはその左末端から所定幅Xkだけ内側の主走査方向の書き込み開始位置から走査が開始される。
同図中上から二番目がLDcについてのタイムチャートである。制御部100は、LDcについてもLDkと同様に、上記レーザ光Lkが第一BDセンサ70に受光された第1受光タイミングからシアンBD時間tc(=tk)後にシアンの画像データS2に基づき変調されたレーザ光Lcを出力するよう駆動制御する。これにより、レーザ光Lcは、ポリゴンミラー51の上記一偏向面(レーザ光Lkを偏向する面と同じ偏向面)での偏向により走査され感光ドラム31c上にシアンBD時間tcに応じた余白領域が確保された状態で1ライン分の走査が所定時間Aだけ実行され、その後にLDcがオフされる。その後、ポリゴンミラー51の互いに隣接する各偏向面がLDcからのレーザ光Lcを偏向可能な位置にくるごとに上記一連の動作を繰り返し実行して各ラインの走査を順次行う。この
ような構成により、スキャナユニット50内の温度が所定の範囲内であれば、LDcからのレーザ光Lcによって感光ドラム31cはその左末端から所定幅Xcだけ内側の主走査方向の書き込み開始位置から走査が開始される。
同図中上から三番目がLDmについてのタイムチャートである。制御部100は、LDmについては、上記第1受光タイミングからマゼンタBD時間tm(>tc)後にマゼンタの画像データS2に基づき変調されたレーザ光Lmを出力するよう駆動制御する。これにより、レーザ光Lmは、ポリゴンミラー51の上記一偏向面(後述するようにレーザ光Lkを偏向する面と同じ偏向面)での偏向により走査され感光ドラム31m上にマゼンタBD時間tmに応じた余白領域が確保された状態で1ライン分の走査が所定時間Aだけ実行され、その後にLDmがオフされる。その後、ポリゴンミラー51の隣接する各偏向面がLDmからのレーザ光Lmを偏向可能な位置にくるごとに上記一連の動作を繰り返し実行して各ラインの走査を順次行う。このような構成により、スキャナユニット50内の温度が所定の範囲内であれば、LDmからレーザ光Lmによって感光ドラム31mはその左末端から所定幅Xmだけ内側の主走査方向の書き込み開始位置から走査が開始される。
同図中上から四番目がLDyについてのタイムチャートである。制御部100は、LDyについては、LDmと同様に、上記第1受光タイミングからイエローBD時間ty(=tm)後にイエローの画像データS2に基づき変調されたレーザ光Lyを出力するよう駆動制御する。これにより、レーザ光Lyは、ポリゴンミラー51の上記一偏向面(レーザ光Lkを偏向する面と同じ偏向面)での偏向により走査され感光ドラム31y上にイエローBD時間tyに応じた余白領域が確保された状態で1ライン分の走査が所定時間Aだけ実行され、その後にLDyがオフされる。その後、ポリゴンミラー51の隣接する各偏向面がLDyからのレーザ光Lyを偏向可能な位置にくるごとに上記一連の動作を繰り返し実行して各ラインの走査を順次行う。このような構成により、スキャナユニット内の温度が所定の範囲内であれば、LDyからレーザ光Lyによって感光ドラム31yはその左末端から所定幅Xyだけ内側の主走査方向の書き込み開始位置から走査が開始される。
なお、本実施形態では、上記マゼンタBD時間tm、イエローBD時間tyは、上記第1受光タイミングの4,5周期分の時間にブラックBD時間tkを加えた時間に設定されている。
以上の構成により、本実施形態のレーザプリンタ1は、ある温度下ではブラックBD時間tkとシアンBD時間tcとを同一時間に設定し、マゼンタBD時間tmとイエローBD時間tyとを同一時間に設定すれば、ブラック、シアン、マゼンタ及びイエローの各静電潜像の主走査方向における書き込み開始位置を一律に揃えることができ、色ずれのない状態でカラー画像を用紙5に転写することができる。
[温度変化に対応した書き込みタイミングの補正制御]
次に、スキャナユニット50内の温度変化に対応してレーザ光Lの書き込み開始タイミングを補正するための補正制御について説明する。
スキャナユニット50内では、ポリゴンミラー51が回転駆動する時には図示しないモータや電気回路が発熱する。スキャナユニット50の内部の温度は、モータや電気回路の発熱に伴い短時間で急上昇することがある。特に、スキャナユニット50内の温度上昇に伴い最終レンズ56が変形すると、画像形成領域(被走査領域)において走査されるレーザ光の走査幅や走査開始位置にずれが生じ、結果として画像形成結果にも色ずれが生じる。
そこで、制御部100は、スキャナユニット50内の短時間での温度上昇を検知して書
き込み開始タイミングを補正する。以下に、温度上昇に伴う樹脂板77の挙動について記す。
ハウジング67内の温度が上昇すると、ハウジング67内の樹脂板77は、ハウジング67内の温度に応じて膨張する。樹脂板77が膨張すると、樹脂板77の長手方向端部は、ポリゴンミラー51と第一走査レンズ53との間のレーザ光Lkの走査領域に向かって延びていく。そして、所定の機内温度において、樹脂板77は、レーザ光Lkの一部を遮蔽する。
より具体的には、樹脂板77は、ポリゴンミラー51から第一BDセンサ70に向かって走査されるレーザ光Lkの一部を平板部で遮る。長手方向の長さが50mmのとき線膨張係数が0.0001mm/mm・℃である樹脂板77がハウジング67に配置された場合に、第一BDセンサ70が受光するレーザ光Lkの受光量を測定したところ、図5に示すような結果を得た。すなわち、レーザ光Lkが平行光であるとき、レーザ光Lkの光量はその断面積に応じて変化する。そして、機内の温度変化が大きくなると共に、第一BDセンサ70が検知する光量は減少する。
このように、樹脂板77は、レーザ光Lkの一部を遮蔽して、通過するレーザ光Lkの断面積を減少させることで、第一BDセンサ70が検知する光量を減少させる。なお、メモリ130は、図5で示した第一BDセンサ70が受光した受光量とスキャナユニット50内の温度の関係に関する情報を予め記憶している。
そして、第一BDセンサ70は、照射されたレーザ光Lkを受光することで検知する。第一BDセンサ70は、受光した光量に応じたレベルの第一BD信号S3を制御部100のビデオコントローラ110に送出する。
ビデオコントローラ110は、第一BDセンサ70が受光したレーザ光Lkの光量からレーザ光Lkの書き出し開始タイミングの補正量を判断する。すなわち、ビデオコントローラ110は、第一BDセンサ70から受信した第一BD信号S3の信号レベルに応じてスキャナユニット50内の温度を判別し、さらにレーザ光Lの走査開始位置、走査幅のずれ量を対応テーブルから導出し、そのずれ量を相殺するようレーザ光Lの走査開始位置、走査幅のずれを補正したタイミングで各ビデオ信号S2をエンジンコントローラ120に与える。
ここで、スキャナユニット50内の温度と、各レーザ光Lの走査開始位置のずれ量(以降、色ずれ量と呼称する)との関係について、図2に示したスキャナユニット50を用いて実験的に導いたグラフを図6に示す。そして、この実験結果から各レーザ光Lについて、温度xと色ずれ量yとの関係を近似的に算出した。すなわち、レーザ光Lkについては、スキャナユニット内の温度xと色ずれ量yとの関係について、
y=−0.0011x+0.027 (1)
であることが導き出された。また、レーザ光Lcについては、
y=−0.0007x+0.017 (2)
であることが導き出された。また、レーザ光Lyについては、
y=−0.0004x+0.0111 (3)
であることが導き出された。また、レーザ光Lmについては、
y=−0.0022x+0.1189x−1.5728 (4)
であることが導き出された。上記式(1)〜(4)を用いて、常温領域のみならず、高温領域の色ずれ量についても算出できる。なお、実験的に算出されたスキャナユニット50内の温度xと色ずれyとの関係式(1)〜(4)は、メモリ130に記憶される。
ビデオコントローラ110は、メモリ130から、第一BD信号S3の信号レベルに対応したスキャナユニット50内の温度に関する情報を読み込む。さらに、ビデオコントローラ110は、メモリ130からスキャナユニット50内の温度とレーザ光Lkの色ずれ量との関係式(1)を読み込み、スキャナユニット50内の温度に応じた色ずれ量を算出する。同様に、ビデオコントローラ110は、レーザ光Lc、レーザ光Ly、レーザ光Lmについても関係式(2)〜(4)をメモリ130から読み込んで各レーザ光Lの色ずれ量を算出する。
そして、ビデオコントローラ110は、その色ずれ量を相殺するように補正されたタイミングで、第1受光タイミングからブラックBD時間(tk+Δtk)後にブラックの画像データS2をエンジンコントローラ120に与えてそのブラックの画像データS2に基づき変調されたレーザ光Lkを出力するようLDkを駆動制御する。
同様に、ビデオコントローラ110は、レーザ光Lcの色ずれ量を相殺するように補正されたタイミングで、第1受光タイミングからシアンBD時間(tc+Δtc)後にシアンの画像データS2をエンジンコントローラ120に与えてそのシアンの画像データS2に基づき変調されたレーザ光Lcを出力するようLDcを駆動制御する。
同様に、ビデオコントローラ110は、レーザ光Lmの色ずれ量を相殺するように補正されたタイミングで、第1受光タイミングからマゼンタBD時間(tm+Δtm)後にマゼンタの画像データS2をエンジンコントローラ120に与えてそのマゼンタの画像データS2に基づき変調されたレーザ光Lmを出力するようLDmを駆動制御する。
同様に、ビデオコントローラ110は、レーザ光Lyの色ずれ量を相殺するように補正されたタイミングで、第1受光タイミングからイエローBD時間(ty+Δty)後にイエローの画像データS2をエンジンコントローラ120に与えてそのイエローの画像データS2に基づき変調されたレーザ光Lyを出力するようLDyを駆動制御する。
このように、スキャナユニット50は、スキャナユニット50内の温度に応じて各レーザ光Lの走査開始タイミングを補正する。したがって、スキャナユニット50内の第一走査レンズ53が変形することによって第一BDセンサ70がレーザ光Lを検知するタイミングにずれが生じても、各レーザ光Lの走査開始位置が色ごとにずれることが防止される。なお、本実施形態では、スキャナユニット50内の温度変化と色ずれ量との間の関係は数式としてメモリ130内に記憶されているが、温度変化と色ずれ量の関係をデータテーブルとして記憶してもよい。
次に、画像形成動作中のスキャナユニット50内の温度上昇に対するレーザ光Lの走査開始タイミングの補正制御について、フローチャートを用いて説明する。
図7に示すように、ビデオコントローラ110には、レーザプリンタ1と通信可能に接続された端末装置(図示せず)からの画像データS1を含む印刷ジョブ信号S1が投入される(ST1)と、タイマーのカウントを開始することで、時間の計測を開始する(ST2)。ビデオコントローラ110がカウントした時間は、メモリ130に随時記憶される。
次に、ビデオコントローラ110は、ポリゴンミラー51の一偏向面がLDkから出射されたレーザ光Lkを感光ドラム31k上に照射させるよう偏向する回転位置に至る前に一旦LDkを駆動するようにエンジンコントローラ120を制御する(ST3)。
そして、制御部100は、レーザ光Lkが第一BDセンサ70に受光されることで出力
される第1BD信号S3をビデオコントローラ110が受けることにより、レーザ光Lkが第一BDセンサ70に受光された第1受光タイミングおよび第一BDセンサ70が検知したレーザ光Lkの光量を認識する(ST4)。ST4にて、第一BDセンサ70が検知したレーザ光Lkの受光タイミングおよび光量に関する情報は、メモリ130に記憶される。また、制御部100は、レーザ光Lyが第二BDセンサ71に受光されることで出力される第2BD信号S4をビデオコントローラ110が受けることにより、レーザ光Lyが第二BDセンサ71に受光された第2受光タイミングを認識する。第2受光タイミングは、メモリ130に記憶される(ST5)。
第1受光タイミングおよび第2受光タイミングを認識した制御部100は、レーザ光Lkの走査開始タイミングを補正する(ST6)。具体的には、図8に示すように、ビデオコントローラ110は、まずジョブ投入からの経過時間を計測するタイマーのカウントが一定時間経過したか否かを判断する(ST21)。本実施例では、タイマーのカウントについて、3分(180秒)に相当するカウントを超過したか否かが判断される。
タイマーのカウントが180秒を経過していない場合(ST21:N)、ビデオコントローラ110は、第1BDセンサ70が検知したレーザ光Lkの光量が規定量以上低下したかを判断する(ST22)。本実施例において、常温(20℃)における第1BDセンサ70が検知する光量が650μW、規定量を1μWとすると、ビデオコントローラ110は、第1BDセンサ70が検知した光量が648μWである場合(ST22:Y)、一定時間内に樹脂板77が膨張したことに伴い第一BDセンサ70の検知した光量が規定量以上低下したと判断し、第1BDセンサ70が検知した光量に基づいてスキャナユニット50内の温度を推定する(ST23)。
具体的には、ST23において、ビデオコントローラ110は、メモリから温度変化と光量変化の相関関係を記した関係式を読み込み(図5参照)、第1BDセンサ70が検知した光量から、常温(本実施例では20℃)からの温度変化を算出する。本実施例では、第1BDセンサ70が検知した光量が648μWであるので、図5に示すように、温度変化は20℃であるとする。すなわち、ハウジング67内の温度は40℃であると推定される。
次に、ビデオコントローラ110は、メモリ130に記憶された、レーザ光Lkに関するスキャナユニット50内の温度xと色ずれ量yとの関係式(1)を読み込み(ST24)、第1BDセンサ70が検知したレーザ光Lkの光量の低下に対応したレーザ光Lkの走査開始タイミングを補正する(ST25)。具体的には、ビデオコントローラ110は、ST23にて算出された温度変化量から算出されたスキャナユニット50内の温度を式(1)に代入し、レーザ光Lkの走査開始位置(書き出し位置)のずれ量を算出する。そして、ビデオコントローラ110は、そのずれ量が相殺されるタイミングでレーザ光Lkが走査されるようにレーザ光Lkの走査開始タイミング(tk+Δtk)を設定する。
そして、タイマーの値が0にリセットされ(ST26)、書き込みが開始される(ST7)。すなわち、ビデオコントローラ110は、補正されたタイミングである、第1受光タイミングからブラックBD時間(tk+Δtk)後にブラックの画像データS2をエンジンコントローラ120に与えてそのブラックの画像データS2に基づき変調されたレーザ光Lkを出力するようLDkを駆動制御する。これにより、レーザ光Lkは、ポリゴンミラー51の上記一偏向面での偏向により走査され、感光ドラム31k上に補正されたブラックBD時間(tk+Δtk)に応じた余白領域が確保された状態で主走査方向1ライン分の走査(露光)が所定時間Aだけ実行され、その後にLDkがオフされる。
さらに、ビデオコントローラ110は、レーザ光Lc,Ly,Lmについても、それぞ
れの色ずれ量について式(2)、式(3)、式(4)に基づいて算出し、感光ドラム31c,31y,31m上に補正されたBD時間(tc+Δtc),(ty+Δty),(tm+Δtm)後に画像データS2をエンジンコントローラ120に与えてそのブラックの画像データS2に基づき変調されたレーザ光Lc,Ly,Lmを出力するようLDc,LDy,LDmを駆動制御する。
上記の制御によって、制御部100は、急激な温度変化に起因する色ずれを補正したタイミングでレーザ光Lを各感光ドラム31に走査することができる。なお、ST21においてタイマーの時間が一定時間が経過していた場合(ST21:Y)や、ST22にて光量の低下量が規定量を下回っていた場合(ST22:N)は、制御部100は、第1BDセンサ70、第2BDセンサ71がレーザ光Lをそれぞれ検知したタイミングに基づいてレーザ光Lの走査開始タイミングを補正する(ST27,ST28)。
具体的には、ビデオコントローラ110は、第1BDセンサ70,第2BDセンサ71がレーザ光Lを検知したタイミングの情報をメモリ130から読み込む(ST27)。そして、ビデオコントローラ110は、検知されたタイミングの検知時間差αに対するシアン、マゼンタおよびイエローのずれ量を、メモリ130に記憶されたテーブルから読み出し、このずれ量を相殺ように各BD時間tc,tm,tyを補し(ST28)、その補正されたタイミングで各ビデオ信号S2をエンジンコントローラ74に与える(ST7)。
このように制御することで、制御部100は、一定の時間が経過した場合、もしくは第1BDセンサ70が検知する光量が規定量よりも低下しなかった場合には、スキャナユニット50内に急激な温度変化に起因する色ずれではなく、緩やかな温度変化に起因する(例えばハウジング67のゆがみに起因する色ずれ)色ずれが発生していると判断し、適切な補正値で補正制御を実行することができる。
そして、1ライン分の走査(露光)が所定時間Aだけ実行後、全ジョブが終了していない場合(ST8:N)は、S3にて次のラインを走査するためにLDが駆動される。全ジョブが終了(全ラインの走査が終了)した場合(ST8:Y)は、処理を終了する。
以上に説明したように、樹脂板77は、ハウジング67内の温度の変化に伴って、第1BDセンサ70が検知するレーザ光の光量を調節する。樹脂板77がハウジング67内の温度変化に追従して第一BDセンサ70に入射されるレーザ光Lの光量を変化させるので、制御部100は、第1BDセンサ70が検知したレーザ光Lkの光量に基づいてレーザ光Lの走査タイミングを制御するので、ハウジング67内の温度変化に応じて走査タイミングの正確な補正制御が可能となる。
また、樹脂板77は、第一の走査レンズとポリゴンミラー51との間に位置してレーザ光Lの光量を変化させるので、よりポリゴンミラー51に近い位置で温度変化に追従することができる。したがって、ポリゴンミラー51の温度変化に対応して迅速に走査タイミングを制御可能である。
また、樹脂板77は、常温にて画像形成領域外のレーザ光Lの光量を調節するので、制御部100は、感光ドラム31上に走査されるレーザ光に影響を与えることなく走査タイミングを制御できる。
また、樹脂板77は、温度変化に応じてレーザ光Lの一部を温度変化に応じて確実に遮断し、レーザ光Lが第1BDセンサ70に検知される量を調節することができるので、制御部100はハウジング67内の温度変化に応じた正確な補正制御が可能となる。特に、樹脂板77は、その一端を進退させることで、温度変化に応じてレーザ光を遮光して、第
一BDセンサ70に検知される光量を調節することが可能となる。
また、制御部100は、レーザ光Lの走査開始タイミングを、温度変化に応じて補正するので、温度上昇とともに画像形成に悪影響が出ることを抑制できる。また、レーザ光Lを検知するセンサを、いわゆるBDセンサと兼用することが出来るので、新しく検知部を設ける必要がなく、低コストに本発明を実施することが可能である。
また、制御部100は、時間変化に対してゆるやかな温度変化では、ハウジング67の形状変化を反映して変化する第1BDセンサ70,第2BDセンサ71の検知タイミングの差に応じて補正制御を実行し、急激な温度変化が生じた場合は光量の変化に応じて補正制御を実行する。すなわち、制御部100は、ハウジング67内の状態に応じてレーザ光Lの補正制御を変えるので、ハウジング67内の状況に即した最適な補正制御が可能である。
なお、本発明は、上記実施形態にだけではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。例えば、樹脂板77は、平板上にスリット状の孔が形成されたものであって、レーザ光をスリットで制限する構成であってもよい。また、本発明の光量調節部材としては、温度変化に応じて光の透過率が変化する部材を用いて、温度変化によって第1BDセンサ70に入射される(透過される)光量が変化するようにしてもよい。
また、本実施例では、検知部の一例として、第1BDセンサ70,第2BDセンサ71を用いたが、書き出し位置検知センサと兼用することなく、独立して光検知センサを配置するようにしてもよい。
1 レーザプリンタ
31 感光ドラム
50 スキャナユニット
51 ポリゴンミラー
53 第1走査レンズ
56 最終レンズ
67 ハウジング
70 第1BDセンサ
71 第2BDセンサ
77 樹脂板
100 制御部
110 ビデオコントローラ
120 エンジンコントローラ
130 メモリ

Claims (8)

  1. レーザ光を出射する光源と、回転しながら前記光源からのレーザ光を反射して被走査領域へ偏向および走査させる偏向器と、を有するハウジングと、
    前記ハウジング内に設けられ、前記偏向器によって偏向および走査されたレーザ光を検知可能な第一検知部と、
    前記ハウジング内に設けられ、前記第一検知部が検知するレーザ光の光量を、前記ハウジング内の温度変化に伴い調節する光量調節部材と、
    レーザ光の走査タイミングを制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記第一検知部が検知したレーザ光の光量に応じて、レーザ光の走査タイミングを補正する補正部を有する
    ことを特徴とする光走査装置。
  2. 前記ハウジング内には、前記偏向器によって偏向および走査されたレーザ光を収束させるレンズ部が設けられ、
    前記光量調節部材は、前記偏向器と前記レンズ部との間を走査するレーザ光の光量を調節可能に設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
  3. 前記光量調節部材は、レーザ光の被走査領域のうち、画像を形成するための画像形成領域外を走査するレーザ光の光量を調節するように配置されることを特徴とする請求項1または2に記載の光走査装置。
  4. 前記光量調節部材は、温度変化に応じた可逆的な変形によってレーザ光の一部を遮光することで、前記偏向器によって偏向および走査されたレーザ光が前記検知部に検知されるときの光量を調節することを特徴とする請求項1から3いずれかに記載の光走査装置。
  5. 前記光量調節部材は、温度変化に伴いその一端側を前記レーザ光の走査領域に進退させ、レーザ光の一部を遮光することで前記レーザ光が前記検知部に検知されるときの光量を調節することを特徴とする請求項4に記載の光走査装置。
  6. 前記制御部は、前記第一検知部に入射されたレーザ光の光量に応じたレーザ光の走査開始タイミングのずれに関する情報を記憶する記憶部を有し、
    前記第一検知部は、前記レーザ光が被走査領域へ走査開始する位置を決めるための書き出し位置検知センサであって、
    前記補正部は、前記書き出し位置検知センサによって検出されたレーザ光の検知結果と前記記憶部に記憶された情報に基づき、前記レーザ光の前記被走査領域への走査開始位置を補正することを特徴とする請求項1から5いずれかに記載の光走査装置。
  7. 前記ハウジング内には、前記第一検知部とは異なる位置にてレーザ光を検出する第二検知部をさらに備え、
    前記補正部は、所定の期間内において前記第一検知部が検知したレーザ光の光量の変化が閾値内である場合には、前記第一検知部および前記第二検知部がレーザ光を検知した検知タイミングの差に応じて、レーザ光の走査タイミングを補正することを特徴とする請求項1から6いずれかに記載の光走査装置。
  8. 感光体と、請求項1から7いずれかに記載の光走査装置を備え、当該光走査装置から前記感光体上の被走査領域に走査されたレーザ光によって形成された静電潜像に対して画像
    を形成することを特徴とする画像形成装置。
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