JP4935070B2 - 非接触式データキャリア - Google Patents

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Description

本発明は、非接触で情報の交信を行う非接触式データキャリアに関する。
従来の非接触式データキャリアは、例えば、所定の周波数帯で交信可能なアンテナコイルを有する非接触式データキャリアインレットを備えて構成されている。このような、従来の非接触式データキャリアにおいて、金属表面に設置された場合であっても、コイルの磁界を乱すことなく正常に作動させるために、磁性体シートを備える技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特許第3262948号公報
非接触式データキャリアは、様々な物に配置等されて利用される。しかしながら、従来の非接触式データキャリアにおいては、上記したような金属表面に設置するタイプと、金属表面の設置に対応しないタイプの双方の仕様が製作され、生産性の観点から好適であるとは言い難かった。また、従来の非接触式データキャリアでは、金属表面の設置に対応しないタイプの非接触式データキャリアを、金属表面に設置して、コイルの磁界を乱すことなく正常に作動させることは難しいため、新たに金属表面に設置するタイプの非接触式データキャリアを設置しなければならず、経済的ではなかった。
そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、金属表面の設置に対応しないタイプの非接触式データキャリアを、金属表面においても正常に作動可能とし、さらに、各非接触式データキャリアのサイズに対応して最適な作動を可能とする非接触式データキャリアの提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る非接触式データキャリアは、電気絶縁性の基板上にアンテナコイルと前記アンテナコイルを介して情報の送受信を行うICチップとを配設してなる基板を備えた非接触式データキャリア本体と、前記非接触式データキャリア本体とは別体で構成され、磁性体シートおよび前記磁性体シートの一方の表面に接着層を有する磁性体モジュールを内部に収容し、前記磁性体シートの一方の表面に設けられた接着層と接合された蓋部を有し、一方の表面に接着層を有する収容体で構成され、前記収容体の一方の表面に設けられた接着層を介して前記非接触式データキャリア本体と接合された磁性体装置とを具備することを特徴とする。
この非接触式データキャリアによれば、非接触式データキャリア本体と、磁性体装置とは別個に構成され、磁性体装置を非接触式データキャリア本体の一方の面に積層配置して構成することができる。このように、別個に構成された磁性体装置を取り付けることで、例えば、金属表面の設置に対応しないタイプの非接触式データキャリア本体でも、金属面に取り付けて、正常に作動させることが可能となる。
さらに、本発明に係る非接触式データキャリアは、電気絶縁性の基板上にアンテナコイルと前記アンテナコイルを介して情報の送受信を行うICチップとを配設してなる基板を備えた非接触式データキャリア本体と、前記非接触式データキャリア本体とは別体で構成され、樹脂で覆われた磁性体シートおよび前記磁性体シートの一方の表面の樹脂上に接着層を有する磁性体モジュールを内部に収容し、前記磁性体シートの一方の表面の樹脂上に設けられた接着層と接合された蓋部を有し、一方の表面に接着層を有する収容体で構成され、前記収容体の一方の表面に設けられた接着層を介して前記非接触式データキャリア本体と接合された磁性体装置とを具備することを特徴とする。
本発明の非接触式データキャリアによれば、金属表面の設置に対応しないタイプの非接触式データキャリアを、金属表面においても正常に作動可能とし、さらに、各非接触式データキャリアのサイズに対応して最適な作動を可能とすることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づき説明する。
図1〜図6は、本発明の実施の形態に係る各磁性体モジュールの断面を模式的に示した図である。また、図7〜図9は、本発明の実施の形態に係る各磁性体装置の断面を模式的に示した図である。なお、同一の構成には同一の符号を付して、重複する説明を簡略または省略する。
まず、図1を参照して、磁性体モジュール10の構成について説明する。
図1に示すように、磁性体モジュール10は、磁性体シート11と、この磁性体シート11の一方の面に積層された接着層12と、この接着層12に積層された剥離紙13とから構成される。
磁性体シート11は、シート形状を有する透磁率の高い磁性体である。ここで使用される磁性体として、具体的には、Mn−Mg−Znフェライト、Mn−Znフェライト、Ni−Znフェライト、六方晶系フェライトなどが好適である。また、磁性体シート11の形成において、上記したフェライトなどの磁性粉末と樹脂バインダを混合したペーストを用いてもよい。この樹脂バインダとしては、熱可塑性樹脂を主体とし、必要により磁性粉末と樹脂との親和力を向上させるシラン系、チタネート系、アルミ系などのカップリング剤、樹脂の流動性を高めるフタル酸系、スルホン酸系、リン酸系、エポキシ系などの可塑剤、混合物の流動性を高めるステアリン酸、ステアリン酸塩、脂肪酸アミド、ワックス類などの滑剤及び充填物の酸化を防止するヒーンダードフェノル系、硫黄系、リン系などの酸化防止剤を適宜添加したものが好適である。
接着層12は、磁性体モジュール10を、非接触式データキャリア本体に接着するためのもので、具体的には、アクリル系、ゴム系、シリコン系などの接着剤を使用した両面テープなどで構成される。また、接着層12をアクリル系の接着剤使用の両面テープ、特に、再剥離(弱粘着)タイプのアクリル系の接着剤を使用した両面テープなどで形成し、非接触式データキャリア本体に対して着脱可能に構成してもよい。また、接着層12の表面を剥離可能に覆っている剥離紙13は、磁性体モジュール10を非接触式データキャリアに接着するまで接着層12を保護するもので、例えば、クラフト紙、グラシン紙などで形成される。
なお、図2に示すように、磁性体シート11の他方の面にも、接着層12および剥離紙13を設けてもよい。このように、磁性体シート11の両面に接着層12を設けることで、非接触式データキャリア本体との接着、および非接触式データキャリア本体と磁性体モジュール10とで構成される非接触式データキャリアの所定の設置面への接着を行うことができる。
次に、図3を参照して、磁性体モジュール20の構成について説明する。
図3に示すように、磁性体モジュール20は、磁性体シート11と、この磁性体シート11を挟み込んで、その周囲を覆う樹脂シート21とから構成される。
樹脂シート21は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)材をシート状にしたベースに、ホットメルト(熱で溶ける樹脂系の糊)を塗布した2層のシートからなる、いわゆるパウチフィルム(製品名)などの樹脂で形成されたシートである。この樹脂シート21をパウチ加工処理することにより、磁性体シート11は、この樹脂シート21に挟み込まれ、かつその周囲が覆われる。
また、図4に示すように、磁性体シート11を挟み込んで、その周囲を覆う樹脂シート21の一方の面に接着層12を積層し、この接着層12に剥離紙13を積層してもよい。これによって、磁性体モジュール20を、非接触式データキャリア本体に接着することができる。
さらに、図5に示すように、樹脂シート21の他方の面にも、接着層12および剥離紙13を設けてもよい。このように、樹脂シート21の両面に接着層12を設けることで、非接触式データキャリア本体との接着、および非接触式データキャリア本体と磁性体モジュール20とで構成される非接触式データキャリアの所定の設置面への接着を行うことができる。
次に、図6を参照して、磁性体モジュール30の構成について説明する。
図6に示すように、磁性体モジュール30は、磁性体シート11と、この磁性体シート11を挟み込んで、その周囲を覆う樹脂シート31とから構成される。
樹脂シート31は、例えば、PET、ポリエチレンテレフタレート共重合体(PETG)、ポリ塩化ビニル(PVC)などの樹脂シートとホットメル両面テープ状に加工された接着剤(接着シート)から構成されたシートである。この樹脂シート31をラミネート(カード)加工処理することにより、磁性体シート11は、この樹脂シート31に挟み込まれ、かつその周囲が覆われる。
また、図示していないが、図4に示された磁性体モジュール20と同様に、樹脂シート31の一方の面に接着層を積層し、この接着層に剥離紙を積層してもよい。これによって、磁性体モジュール30を、非接触式データキャリア本体に接着することができる。さらに、図示していないが、図5に示された磁性体モジュール20と同様に、樹脂シート31の双方の面に、接着層および剥離紙を設けてもよい。このように、樹脂シート31の両面に接着層を設けることで、非接触式データキャリア本体との接着、および非接触式データキャリア本体と磁性体モジュール30とで構成される非接触式データキャリアの所定の設置面への接着を行うことができる。
次に、図7を参照して、磁性体装置40の構成について説明する。
磁性体装置40は、上記した磁性体モジュール10において剥離紙13を剥がした状態の磁性体モジュール10と、その磁性体モジュール10を内部に収容する収容体41とから構成されている。
収容体41は、磁性体モジュール10を液密に収容するのもで、例えば、ポリフェニレンサルファイド(PPS)やポリサルホン(PSF)、ポイアミド(PA)、ポリアセタール(POM)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などの、いわゆるエンジニアリングプラスチックスを用いて成形加工を施すことで形成される。
ここで、この磁性体装置40の成形加工の一例について説明する。
まず、収容体41を構成する板状の蓋部41aの一方の面に接着層12を介して磁性体シート11を接着する。続いて、収容体41の収容本体41bを形成する金型の所定位置に、磁性体モジュール10が接着された側が金型の内部に向くように蓋部41aを配置しする。続いて、金型内に収容本体41bを形成する樹脂を圧入し、内部に磁性体モジュール10を有する、蓋部41aと収容本体41bとが一体化された収容体41が形成される。また、磁性体モジュール10は、収容体41に対して傾くことなく、蓋部41aや収容本体41bに対して水平、つまり、例えば蓋部41aの上面または収容本体41bの底面と、その面と対向する磁性体シート11の面との距離がすべての領域において一定となるように設置されることが好ましい。
また、図示していないが、磁性体装置40の一方または双方の表面に、接着層を設け、さらにこの接着層に剥離紙を積層してもよい。これによって、例えば、磁性体装置40に、後述する非接触式データキャリア本体や非接触式データキャリア装置を接着することができる。さらに、磁性体装置40の双方の表面に、接着層を設けることで、後述する非接触式データキャリア本体や非接触式データキャリア装置を接着することができるとともに、磁性体装置40を金属面の所定位置に取り付けることができる。
ここでは、収容体41内に磁性体モジュール10を有する磁性体装置40について示したが、上記した磁性体装置40の成形加工と同様の方法で、図8および図9に示すように、前述した磁性体モジュール20、30についても、収容体41内に磁性体モジュール20、30を収容した磁性体装置50、60を構成することができる。ここで、磁性体モジュール10、20、30において、接着層12を有しない構成の場合には、例えば、蓋部41aの一方の面に磁性体モジュール10、20、30を熱圧着して一体化することで、上記した磁性体装置40の成形加工と同様の方法で、接着層12を有しない磁性体モジュール10、20、30についても収容体41内に収容することができる。
なお、磁性体モジュール10、20、30を収容体41内に収容する成形加工方法は、上記した方法に限られるものではなく、磁性体モジュール10、20、30を収容体41内に液密に成形加工できるものであればよい。例えば、蓋部41aと収容本体41bとを一体化せずに、蓋部41aと収容本体41bとを別個に形成し、収容本体41bに、磁性体シート11が接着された蓋部41aをねじ止めなどによって液密に固定してもよい。
上記したように、磁性体モジュール10、20、30や磁性体装置40、50、60によれば、後述する非接触式データキャリア本体や非接触式データキャリア装置を接着することができるので、例えば、金属表面の設置に対応しないタイプの非接触式データキャリア本体や非接触式データキャリア装置においても、磁性体モジュール10、20、30や磁性体装置40、50、60を接着することで、金属面に取り付けて、正常に作動させることが可能となる。これによって、金属表面の設置に対応するタイプの非接触式データキャリア本体や非接触式データキャリア装置を、新たに設置する必要がなく、経済的であり、金属表面設置用として、金属表面の設置に対応するタイプの非接触式データキャリア本体や非接触式データキャリア装置を製造する必要も無くなるので、生産性を向上させることができる。
次に、上記した磁性体モジュール10、20、30や磁性体装置40、50、60を取り付けることで、金属面に設置して使用することが可能となる非接触式データキャリア本体の構成について、図10〜図14を参照して説明する。
図10〜図12は、各非接触式データキャリア本体100、110、120の断面を模式的に示した図である。図13は、各非接触式データキャリア本体100、110、120内に収容されている非接触式データキャリアインレット200の断面を模式的に示した図である。図14は、非接触式データキャリア装置300の断面を模式的に示した図である。
図10に示すように、非接触式データキャリア本体100は、非接触式データキャリアインレット200と、この非接触式データキャリアインレット200の一方の面を、一方の面に設けられた接着層102で接着するとともに非接触式データキャリアインレット200を覆うシート部材101と、非接触式データキャリアインレット200の他方の面に設けられた接着層104と、非接触式データキャリアインレット200の他方の面に設けられた接着層104およびシート部材の接着層102の端縁部と剥離可能に接着された剥離紙103とから構成される。
シート部材101は、例えば、ユポ(ポリプロピレン樹脂を主原料とする合成紙)、クリスパー(白色、不透明のポリエステル系合成紙)、PETなどの樹脂からなり、ラベル加工によって形成される。
図11に示すように、非接触式データキャリア本体110は、非接触式データキャリアインレット200と、この非接触式データキャリアインレット200を挟み込んで、その周囲を覆う樹脂シート111とから構成される。樹脂シート111は、例えば、PET材をシート状にしたベースに、ホットメルト(熱で溶ける樹脂系の糊)を塗布した2層のシートからなる、いわゆるパウチフィルム(製品名)などの樹脂で形成されたシートである。この樹脂シート111をパウチ加工処理することにより、非接触式データキャリアインレット200は、この樹脂シート111に挟み込まれ、かつその周囲が覆われる。
図12に示すように、非接触式データキャリア本体120は、非接触式データキャリアインレット200と、この非接触式データキャリアインレット200を挟み込んで、その周囲を覆う樹脂シート121とから構成される。樹脂シート121は、例えば、PET、PETG、PVC、ポリプロピレン(PP)などの樹脂シートとホットメルトを両面テープ状に加工された接着剤(接着シート)から構成されたシートである。この樹脂シート121をラミネート(カード)加工処理することにより、非接触式データキャリアインレット200は、この樹脂シート121に挟み込まれ、かつその周囲が覆われる。
なお、非接触式データキャリア本体の構成は、これらに限られるものではなく、一般に使用されている公知の非接触式データキャリア本体の構成でもよい。
ここで、非接触式データキャリアインレット200の構成について説明する。
図13に示すように、非接触式データキャリアインレット200は、基材フィルム201と、基材フィルム201上に形成されたアンテナコイル202と、基材フィルム201上に実装されたICチップ203とを主に備えて構成されている。
基材フィルム201は、電気絶縁性を有する基材であって、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)などで構成されるが、この他にも、例えば、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンスルフィド、PBT、ポリアリレート、シリコン樹脂、ジアリルフタレート、ポリイミドなどで構成することもできる。
アンテナコイル202は、基材フィルム201の一方の面上を複数回周回して形成されている。アンテナコイル202の一端部は、ICチップ203の接続バンプ204の一方に接続されている。一方、アンテナコイル202の他端部は、基材フィルム201の他方の面上に配線されるジャンパ線(端子間接続パターン)205の一端部に接続され、さらにジャンパ線205の他端部は、基材フィルム201の一方の面上に配線される配線パターン(図示しない)の基端部に接続されている。この配線パターンの先端部は、ICチップ203の接続バンプ204の他方と接続されている。
なお、非接触式データキャリアインレットの構成は、これらに限られるものではなく、一般に使用されている公知の非接触式データキャリアインレットの構成でもよい。
次に、図14を参照して、非接触式データキャリア装置300の構成について説明する。
非接触式データキャリア装置300は、上記したパウチ加工されて形成された非接触式データキャリア本体110と、その非接触式データキャリア本体110を内部に収容する収容体250とから構成されている。
この非接触式データキャリア装置300は、上記した磁性体装置40の成形加工と同様の方法で、収容体250内に非接触式データキャリア本体110を収容した非接触式データキャリア装置300を構成することができる。
また、ここでは、収容体250内に非接触式データキャリア本体110を有する非接触式データキャリア装置300について示したが、非接触式データキャリア装置300の成形加工と同様の方法で、前述した非接触式データキャリア本体100、120についても、収容体250内に非接触式データキャリア本体100、120を収容した非接触式データキャリア装置を構成することができる。
次に、磁性体モジュール10、20、30や磁性体装置40、50、60に、非接触式データキャリア本体100、110、120や非接触式データキャリア装置300を積層配置し、金属面に取り付けて使用する際の構成について、図15を参照して説明する。なお、ここでは、磁性体装置50と非接触式データキャリア装置300とで構成する非接触式データキャリア400を例示するが、この構成に限られず、上記した各磁性体モジュールや各磁性体装置と各非接触式データキャリア装置とを任意に組み合わせて構成することができる。
図15は、金属面350に取り付けられた非接触式データキャリア400の断面を模式的に示した図である。
非接触式データキャリア400は、磁性体装置50と、その磁性体装置50に接着層401を介して取り付けられた非接触式データキャリア装置300とから構成されている。また、非接触式データキャリア400は、接着層402を介して金属面350に取り付けられている。
このように、磁性体装置50と、非接触式データキャリア装置300とをそれぞれ別個に構成し、それぞれを、例えば、接着層を介して接着することで、非接触式データキャリア装置300が、金属表面の設置に対応しないタイプであっても、磁性体装置50を接着することで、金属面に取り付けて、正常に作動させることが可能となる。
ここで、金属面350と、この金属面350に対向する磁性体装置50の磁性体シート11面との距離(L)(図15参照)や、非接触式データキャリア装置300のアンテナコイル202面と、このアンテナコイル202面に対向する磁性体装置50の磁性体シート11面との距離(M)(図15参照)は、非接触式データキャリア400の通信距離に影響を与える。したがって、これらの距離を最適に設計することは重要なことであり、その設定距離について知見を得たので次に説明する。
上記した、金属面350と、この金属面350に対向する磁性体装置50の磁性体シート11面との距離(L)や非接触式データキャリア装置300のアンテナコイル202面と、このアンテナコイル202面に対向する磁性体装置50の磁性体シート11面との距離(M)の最適値は、非接触式データキャリア装置300に用いられるアンテナサイズ(アンテナコイルの最外周のアンテナパターンの縦および横の長さ)によって異なる。
まず、アンテナサイズに基づいて、アンテナコイルの最外周のアンテナパターンの縦の長さに横の長さを乗じて算出したアンテナコイル有効面積が、225〜465mmの範囲のアンテナコイルを有する非接触式データキャリア装置300を用いる場合について説明する。
この範囲のアンテナコイル有効面積を有するアンテナサイズとして、例えば、25mm×9mm、28mm×12mm、31mm×15mmなどが挙げられる。
このアンテナコイル有効面積を有するアンテナコイルを備えた非接触式データキャリア装置300を用いる場合、共振周波数の許容範囲が13.3〜14.3MHzであり、非接触式データキャリア装置300のアンテナコイル202面と、このアンテナコイル202面に対向する磁性体装置50の磁性体シート11面との距離(M)は、1mm以上であることが好ましい。ここで、この距離(M)を1mm以上とするのは、この距離(M)が1mmより短い場合には、リーダライタとの好適な通信距離が得られないからである。なお、この通信距離とは、リーダライタとそれに対向する非接触式データキャリア装置300のアンテナコイル202面との距離である。
また、この距離(M)のさらに好ましい範囲は、共振周波数が13.55MHzのときに3mm以上である。距離(M)をこのさらに好ましい範囲とすることで、30mm以上の通信距離を得ることが可能となる。なお、共振周波数が14MHzのときには1mm以上で、30mm以上の通信距離を得ることが可能となる。
また、この距離(M)は、1mm以上であれば、リーダライタとの好適な通信距離が得られるが、非接触式データキャリア400の実用上のサイズを考慮すると、例えば7mm程度を上限値とするのが好ましい。なお、この上限値は用途に対応して適宜変更することが可能である。
また、上記した距離(M)の範囲において、金属面350と、この金属面350に対向する磁性体装置50の磁性体シート11面との距離(L)は、0mm以上であることが好ましい。ここで、距離(L)が0mmとは、金属面350に磁性体シート11を直接設置した場合である。また、この距離(L)は、0mm以上であれば、リーダライタとの好適な通信距離が得られ、距離(L)が通信距離に及ぼす影響は小さいが、非接触式データキャリア400の実用上のサイズを考慮すると、例えば5mm程度を上限値とするのが好ましい。なお、この上限値は用途に対応して適宜変更することが可能である。
次に、アンテナサイズに基づいて、アンテナコイルの最外周のアンテナパターンの縦の長さに横の長さを乗じて算出したアンテナコイル有効面積が、1600〜2500mmの範囲のアンテナコイルを有する非接触式データキャリア装置300を用いる場合について説明する。
この範囲のアンテナコイル有効面積を有するアンテナサイズとして、例えば、40mm×40mm、45mm×45mm、50mm×50mmなどが挙げられる。
このアンテナコイル有効面積を有するアンテナコイルを備えた非接触式データキャリア装置300を用いる場合、共振周波数の許容範囲が12.8〜14.5MHzであり、非接触式データキャリア装置300のアンテナコイル202面と、このアンテナコイル202面に対向する磁性体装置50の磁性体シート11面との距離(M)は、1mm以上であることが好ましい。ここで、この距離(M)を1mm以上とするのは、この距離(M)が1mmより短い場合には、リーダライタとの好適な通信距離が得られないからである。
また、この距離(M)は、1mm以上であれば、後述する金属面350と、この金属面350に対向する磁性体装置50の磁性体シート11面との距離(L)を調整することで、60mm以上の通信距離を得ることが可能となる。また、通信距離は、この距離(M)や後述する距離(L)の影響を受けやすいが、通信距離が60mm以上となる範囲で距離(M)の上限値を設定するのが好ましい。
また、上記した距離(M)の範囲において、金属面350と、この金属面350に対向する磁性体装置50の磁性体シート11面との距離(L)は、0mmでも所定の通信距離は得られるが、好適な通信距離を得るためには3mm以上であることが好ましい。また、通信距離は、この距離(L)の影響を受けやすく、上記した距離(M)によっても異なるが、通信距離が60mm以上となる範囲で距離(L)の上限値を設定するのが好ましい。
次に、金属面350と、この金属面350に対向する磁性体装置50の磁性体シート11面との距離(L)、非接触式データキャリア装置300のアンテナコイル202面と、このアンテナコイル202面に対向する磁性体装置50の磁性体シート11との距離(M)を上記した範囲に設定するのが好適であることを説明する。
(実施例)
金属板上に、板状スペーサの積層枚数を調整することで、その厚さを変えることができる第1のスペーサ部を設置し、この第1のスペーサ部上に、磁性体粉と樹脂バインダからなる厚さが250μmの磁性体シートを設置した。また、この磁性体シート上に、板状スペーサの積層枚数を調整することで、その厚さを変えることができる第2のスペーサ部を設置し、この第2のスペーサ部上に非接触式データキャリアインレットを設置した。なお、板状スペーサは、ポリプロピレン(PP)で形成され、その1枚の厚さは1mmである。また、非接触式データキャリアインレットは、アンテナサイズ(アンテナコイルの最外周のアンテナパターンの縦および横の長さ)が28mm×12mm、45mm×45mmで、共振周波数が13.55MHzのものを用いた。
板状スペーサの積層枚数を調整することで、第1のスペーサ部の厚さを調整し、金属面と、この金属面に対向する磁性体シート面との距離(L)を変え、また、第2のスペーサ部の厚さを調整し、非接触式データキャリアインレットのアンテナコイル面と、このアンテナコイル面に対向する磁性体シート面との距離(M)を変えて、通信距離の測定を実施した。ここで、通信距離の測定は、非接触式データキャリアインレットのアンテナコイル面と、それに対向した上方位置において、リーダライタ(ウェルキャット製;RCT−200−01、出力500mW)の位置を変えて実施した。なお、ここでの通信距離とは、リーダライタとそれに対向する非接触式データキャリアインレットのアンテナコイル面との距離である。
図16は、アンテナサイズが28mm×12mmの非接触式データキャリアインレットを用いたときの通信距離の測定結果を示す。
図16に示された測定結果から、非接触式データキャリアインレットのアンテナコイル面と、このアンテナコイル面に対向する磁性体シート面との距離(M)が1mm以上では、金属面と、この金属面に対向する磁性体シート面との距離(L)によらず、短くとも15mm程度の通信距離が得られた。また、この距離(M)が3mm以上では、距離(L)によらず、30mm以上の通信距離が得られた。
また、上記したように、通信距離は、距離(L)の影響を受け難く、上記した所定の通信距離が得られる距離(M)の範囲(1mm以上)において、距離(L)が0mm以上であれば、リーダライタとの好適な通信距離が得られることがわかった。
図17は、アンテナサイズが45mm×45mmの非接触式データキャリアインレットを用いたときの通信距離の測定結果を示す。
図17に示された測定結果から、非接触式データキャリアインレットのアンテナコイル面と、このアンテナコイル面に対向する磁性体シート面との距離(M)が1mm以上において、距離(L)を調整することで、60mm以上の通信距離を得ることが可能であることがわかった。また、上記した距離(M)(1mm以上)の範囲において、距離(L)は、0mmでも所定の通信距離は得られることはわかったが、3mm以上の範囲で60mm以上の好適な通信距離が距離(M)の広い範囲で得られることがわかった。
以上、本発明を実施の形態により具体的に説明したが、本発明はこれらの実施形態にのみ限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
本発明の実施の形態に係る磁性体モジュールの断面を模式的に示した図。 本発明の実施の形態に係る磁性体モジュールの断面を模式的に示した図。 本発明の実施の形態に係る磁性体モジュールの断面を模式的に示した図。 本発明の実施の形態に係る磁性体モジュールの断面を模式的に示した図。 本発明の実施の形態に係る磁性体モジュールの断面を模式的に示した図。 本発明の実施の形態に係る磁性体モジュールの断面を模式的に示した図。 本発明の実施の形態に係る磁性体装置の断面を模式的に示した図。 本発明の実施の形態に係る磁性体装置の断面を模式的に示した図。 本発明の実施の形態に係る磁性体装置の断面を模式的に示した図。 非接触式データキャリア本体の断面を模式的に示した図。 非接触式データキャリア本体の断面を模式的に示した図。 非接触式データキャリア本体の断面を模式的に示した図。 非接触式データキャリア本体内に収容されている非接触式データキャリアインレットの断面を模式的に示した図。 非接触式データキャリア装置の断面を模式的に示した図。 金属面に取り付けられた非接触式データキャリアの断面を模式的に示した図。 アンテナサイズが28mm×12mmの非接触式データキャリアインレットを用いたときの通信距離の測定結果を示す図。 アンテナサイズが45mm×45mmの非接触式データキャリアインレットを用いたときの通信距離の測定結果を示す図。
符号の説明
10…磁性体モジュール、11…磁性体シート、12…接着層、13…剥離紙。

Claims (5)

  1. 電気絶縁性の基板上にアンテナコイルと前記アンテナコイルを介して情報の送受信を行うICチップとを配設してなる基板を備えた非接触式データキャリア本体と、
    前記非接触式データキャリア本体とは別体で構成され、磁性体シートおよび前記磁性体シートの一方の表面に接着層を有する磁性体モジュールを内部に収容し、前記磁性体シートの一方の表面に設けられた接着層と接合された蓋部を有し、一方の表面に接着層を有する収容体で構成され、前記収容体の一方の表面に設けられた接着層を介して前記非接触式データキャリア本体と接合された磁性体装置と
    を具備することを特徴とする非接触式データキャリア。
  2. 電気絶縁性の基板上にアンテナコイルと前記アンテナコイルを介して情報の送受信を行うICチップとを配設してなる基板を備えた非接触式データキャリア本体と、
    前記非接触式データキャリア本体とは別体で構成され、樹脂で覆われた磁性体シートおよび前記磁性体シートの一方の表面の樹脂上に接着層を有する磁性体モジュールを内部に収容し、前記磁性体シートの一方の表面の樹脂上に設けられた接着層と接合された蓋部を有し、一方の表面に接着層を有する収容体で構成され、前記収容体の一方の表面に設けられた接着層を介して前記非接触式データキャリア本体と接合された磁性体装置と
    を具備することを特徴とする非接触式データキャリア。
  3. 前記磁性体装置が、
    前記収容体の他方の表面に設けられた接着層と、
    他方の表面に設けられた前記接着層の表面を剥離可能に覆う剥離紙と
    を具備することを特徴とする請求項1または2記載の非接触式データキャリア。
  4. 前記非接触式データキャリア本体のアンテナコイル面と、該アンテナコイル面に対向する前記磁性体装置の磁性体面とが所定の距離となるように構成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の非接触式データキャリア。
  5. 前記磁性体装置を設置する金属面と、該金属面に対向する前記磁性体装置の磁性体面とが所定の距離となるように構成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の非接触式データキャリア。
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