JP4933864B2 - 中空糸膜モジュール及び中空糸膜モジュールの製造方法 - Google Patents

中空糸膜モジュール及び中空糸膜モジュールの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、外表面に多孔質部分を有する中空糸膜を用いた中空糸膜モジュール及び該中空糸膜モジュールの製造方法に関する。
従来から、複数の中空糸膜をケース内に収納し、該中空糸膜の端部を樹脂により液密に固定して中空糸膜モジュールとしてなる流体濾過モジュールや気液分離モジュール等が知られている。
例えば、特許文献1では、製造時に中空糸膜束の外周部に位置する中空糸膜が樹脂固定部(以下、ポッティング部という)以外の箇所でハウジング内壁と接着することがなく、使用時に、リークが発生することがない中空糸膜モジュールおよびその製造方法が開示されている。
また、特許文献2では、中空糸膜束の最外周に位置する中空糸膜に固定用樹脂(以下、ポッティング材という)の硬化収縮の応力が集中することがなく、リークを防止できる耐久性能の高い中空糸膜モジュールが提供されている。
そして、特許文献3では、中空糸膜束の最外周に位置する中空糸膜にポッティング材の硬化収縮の応力が集中することがなく、リークを防止できる耐久性能の高い中空糸膜モジュールが提供されている。
また、特許文献4では、特に熱履歴が作用しても中空糸に応力が作用するのを防止でき、信頼性の高い中空糸型膜分離モジュールの製造方法と、中空糸型膜分離モジュールが提供されている。
そして、特許文献5では、中空糸膜が支持部材内に均一に分布し、かつ中空糸膜の固定部材に対する信頼性の高い中空糸膜モジュールの製造方法が提供されている。
特開2001−276583号公報 特開2000−229225号公報 特開平9−164324号公報 特開平5−57155号公報 特開昭61−57206号公報
しかしながら、上記従来の中空糸膜モジュールでは、中空糸膜束のポッティング材による固定部において、ポッティング材に埋没した中空糸膜と可撓性を保持した中空糸膜の有効膜部との境界部に応力が集中することが、中空糸膜の耐久性に対する制約となっている。また、この現象は中空糸膜束の径方向中央部より中空糸膜束外周部において発生しやすくなっている。
このため、例えば、特許文献1では、硬化前のポッティング材がケース内壁面と中空糸膜間に毛細管現象で這い上がる事を防ぐために樹脂固定部の中空糸膜束を収束しケース内表面との間隔をあける手法が開示されている。また、特許文献2では、特許文献1と同じ目的で、樹脂固定部と中空糸膜束間に弾性を有する応力緩和剤を配置しケース内表面との間隔をあける手法が開示されている。
しかし、この場合、中空糸膜束のポッティング材による固定部の中空糸膜充填率が上昇し、ポッティング材の侵入が困難となる。これによる「す」等の封止不良が発生することを防止するためには、充填率を下げる必要がある。その場合、必要な膜面積を確保するためにモジュールが大型化するなどの新たな課題が発生する。
また、特許文献3では、溶剤に熱可塑性樹脂を溶解し中空糸膜束集束固定部付近の中空糸膜を浸漬し、中空糸膜を熱可塑性樹脂で被覆することにより補強する手法が開示されている。しかし、この場合には、溶剤に溶融できる熱可塑性樹脂を使用する時点で、この手法で製作された中空糸膜モジュールの薬液用途への展開や、超純水等の溶出を極度に敬遠する用途への展開が困難となる。
一方、特許文献4では、温熱流体を処理した際の中空糸膜長の変化を吸収させるため、中空糸膜束全体を加熱収縮させ、更に有効中空糸膜部分(以下、有効膜部という)を弛緩させる手法が開示されている。しかし、この方法の場合、有効膜部を加熱収縮してしまうため中空糸膜の表面開孔状態が変化し、ろ過、分離等の膜としての性能に影響がある。
また、特許文献5では、ポッティング材の中空糸膜間への侵入を容易にするため中空糸膜端部を加熱し中空糸膜をカールさせる手法が開示されているが、這い上がり部の耐久性については開示されていない。
本発明は上記事情に鑑みて、本発明者らの鋭意検討の結果なされたものである。その目的は、中空糸膜を改良し、有効膜部の初期性能を損なうことなく這い上がり部近傍における中空糸膜の耐久性を向上させることである。
本発明の中空糸膜モジュールは、外表面に開孔する多数の孔を有する複数の中空糸膜を束ねた中空糸膜束をケース内に収納し、前記中空糸膜束がポッティング材により有効膜部を残して前記ケース内に支持固定されてなる中空糸膜モジュールであって、前記中空糸膜の外表面を這い上がるように被覆する前記ポッティング材により形成された這い上がり部と、前記孔に入り込む前記ポッティング材により形成された充填部とを備え、これら這い上がり部と充填部との界面に易破断部を形成したことを特徴とする。
このように構成することで、這い上がり部に中空糸膜の長手方向の外力が加わったときに、易破断部の外側に位置する中空糸膜表面に沿ってポッティング材の破壊が進行する。これにより、這い上がり部は充填部による拘束を逃れて中空糸膜の長手方向の伸長に追従して伸長する。
また、本発明の中空糸膜モジュールは、前記這い上がり部に被覆された前記中空糸膜の外表面における前記孔の径が、前記有効膜部の外表面の前記孔の径よりも小さいことを特徴とする。
このように構成することで、中空糸膜表面を被覆する這い上がり部と、中空糸膜外表面の孔に入り込んだ充填部との界面である易破断部の面積を、有効膜部の表面開孔面積と比較して小さくすることができる。これにより、中空糸膜の表面に沿う方向のせん断力が加わったときに、易破断部は中空糸膜表面に沿って容易にせん断破壊する。
したがって、上記の発明と同様に、這い上がり部に中空糸膜の長手方向の外力が加わったときに、易破断部の外側に位置する中空糸膜表面に沿ってポッティング材の破壊を進行させることができる。これにより、這い上がり部は充填部による拘束を逃れて中空糸膜の長手方向の伸長に追従して伸長する。
また、本発明の中空糸膜モジュールの製造方法は、外表面に開孔する多数の孔を有する複数の中空糸膜を束ねた中空糸膜束をケース内に挿入する工程と、前記中空糸膜束の端部をポッティング材により有効膜部を残して前記ケース内に支持固定する工程を有する中空糸膜モジュールの製造方法であって、前記ケース内に前記中空糸膜束を挿入する工程と、前記ポッティング材により前記中空糸膜束を前記ケース内に支持固定する工程との間に、前記ポッティング材により被覆される前記中空糸膜束の端部を前記ケース外部から加熱する工程を有することを特徴とする。
このように製造することで、ポッティング材により被覆される中空糸膜束の端部の中空糸膜をケース外部から加熱して、加熱された部分の中空糸膜外表面の孔の径を収縮させることができる。
本発明によれば、這い上がり部に中空糸膜の長手方向の外力が加わったときに、易破断部の外側に位置する中空糸膜表面に沿ってポッティング材の易破断部の破壊が進行し、這い上がり部を中空糸膜の長手方向の伸長に追従して伸長させることができる。
したがって、這い上がり部における中空糸膜断面方向の破断を防止して、這い上がり部の耐久性を向上させることができる。
また、本発明によれば、上記の効果に加えて、這い上がり部によって被覆される中空糸膜外表面の孔の径を小さくするだけで易破断部を容易に形成することできる。したがって、中空糸膜モジュールの生産性を低下させずに、這い上がり部の中空糸膜断面方向の破断を防止して、這い上がり部の耐久性を向上させることができる。
また、中空糸膜の有効膜部は、膜としての機能を果たすべく適宜設計された表面開孔径を維持しているため、中空糸膜の膜性能を維持することができる。
また、本方法発明によれば、ポッティング部と中空糸膜外表面の這い上がり部によって被覆される部分のみを加熱して、その部分の外表面の孔径を収縮させることができる。したがって、単一の種類の中空糸膜でも、簡便な熱処理のみで同様の効果を得ることができ、新規に膜を開発する必要がない。
また、従来の製造工程に単純な加熱工程を加えるだけでよいので、生産性を低下させることがない。
(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示すように、中空糸膜モジュール1において、内部が中空で膜壁2を備えた糸状の中空糸膜3を複数束ねた中空糸膜束4が、円筒状のケース5内部に挿入されている。中空糸膜3の膜壁2には、図2に示すように内表面6から外表面7に達して開孔する微小な孔8が多数形成されている。ケース5内部に収納された中空糸膜束4は、中空糸膜3の両端部が開口した状態で、ポッティング材によって形成されたポッティング部10を介してケース5内部に支持固定されている。
ここで、中空糸膜3は、例えば、ポリエチレンポリマーを原料として、溶融紡糸法と延伸開孔法で製造したものである。また、中空糸膜3の表面開孔径11は、例えば、略0.3μmである。また、ポッティング材は、例えば、エポキシ樹脂を主成分とする。また、ケース4の材質は処理流体によって選定され、例えば、ポリエチレンなどの樹脂材料である。
また、ポッティング部10によってケース4内部に液密に固定された中空糸膜3の端部には、図2に示すように、ポッティング部10に埋没した中空糸膜3と有効膜部12との間にポッティング材が中空糸膜3の外表面7を這い上がるように被覆する這い上がり部13が形成されている。さらに、中空糸膜3の外表面7を被覆したポッティング材は、中空糸膜3の外表面7の多数の表面開孔8に入り込み、孔8にポッティング材が充填された充填部14が形成されている。
ここで、這い上がり部13に被覆された中空糸膜3の外表面7の表面開孔径15は、有効膜部12における外表面7の表面開孔径11よりも小さくなっている。例えば、這い上がり部13に被覆された中空糸膜3の外表面7の表面開孔径15は略0.1μmであり、中空糸膜3の有効膜部12における表面開孔径11は略0.3μmである。この縮径された孔16によって表面開孔部17の中空糸膜3の外表面7に沿った断面積も小さくなっている。ポッティング材のこの表面開孔部17の中空糸膜3の外表面7に沿った断面、すなわち這い上がり部13と充填部14との界面に易破断部18が形成されている。
次に、作用・効果について説明する。上記の構成により、図2に示すように、例えば、中空糸膜モジュール1の運転中に、中空糸膜3の長手方向Lの張力が加わると有効膜部12は柔軟に伸長する。このとき、這い上がり部13も中空糸膜3に追従して、その長手方向Lに伸張する。しかし、ポッティング材は有効膜部12と比較して可撓性が一般的に低いため、有効膜部12よりも先に伸長の限界に達してしまう傾向にある。また、這い上がり部13と充填部14を比較して、充填部14は中空糸膜3の長手方向Lの長さが短いため、長手方向Lの相対的な伸び量が這い上がり部13よりも小さい。したがって、充填部14は這い上がり部13よりも先に伸長の限界に達してしまう。
ここで、図3に示す中空糸膜103に長手方向L1の張力が加わって中空糸膜103が伸長すると、這い上がり部113も中空糸膜103に追従してその長手方向L1に伸張する。しかし、上述のように、這い上がり部113よりも先に伸長の限界に達した充填部114によって、這い上がり部113の長手方向L1の伸長が拘束される。そして、伸長の限界に達した充填部114では、這い上がり部113と充填部114との界面118のせん断破壊よりも先に、中空糸膜103の断面方向C1に破壊が進行することとなる。それに伴って、這い上がり部113および中空糸膜103も中空糸膜103の断面方向C1に破断してしまう。
しかしながら、本実施の形態では、図2に示すように中空糸膜3の外表面7の這い上がり部13に被覆された部分の表面開孔径15が、有効膜部12における表面開孔径11よりも縮径されている。これにより、這い上がり部13と充填部14との界面に易破断部18が形成されている。すなわち、この易破断部18は中空糸膜3の外表面7に沿った断面積が小さいため、中空糸膜3の外表面7に沿う方向のせん断応力によって、中空糸膜3の外表面7に沿って容易に破壊させることができる。
したがって、外力(屈曲や中空部に内圧が掛かることによる径方向の膨張等を含む)により、図2に示す中空糸膜3に長手方向Lの張力が加わって中空糸膜3が伸長すると、這い上がり部13も中空糸膜3に追従してその長手方向Lに伸張する。そして、這い上がり部13よりも先に伸長の限界に達した充填部14によって這い上がり部の長手方向Lの伸長が拘束される。しかし、このとき、ポッティング材の易破断部18が中空糸膜3外表面7に沿って容易にせん断破壊する。これにより、這い上がり部13は充填部14の拘束を逃れ、中空糸膜3の長手方向Lの伸長に追従して伸長することができる。
したがって、ポッティング材の這い上がり部13に中空糸膜3の長手方向Lの外力が加わったときに、這い上がり部13のポッティング材が破壊する際、中空糸膜3の外表面7に沿ってポッティング材の破壊を進行させることができる。これにより、這い上がり部13における中空糸膜3の長手方向Lの可撓性を向上させ、有効膜部12の初期性能を損なうことなく、這い上がり部13近傍における中空糸膜3の耐久性を向上させることができる。
また、中空糸膜3の有効膜部12は、膜としての機能を果たすべく適宜設計された表面開孔径11を維持しているため、中空糸膜3の膜性能を維持することができる。また、這い上がり部13のポッティング材が破壊する際、中空糸膜3の外表面7に沿ってポッティング材の破壊を進行させることができるため、中空糸膜3の可撓性が損なわれることを防止して、中空糸膜3の損傷を防止することができる。したがって、破壊が進行しても中空糸膜3の性能を損なうことがないだけでなく、ポッティング部10の液密も保持することができる。
よって、中空糸膜3の初期性能を損なうことなく、這い上がり部13近傍における中空糸膜3の耐久性を向上させることができる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態について、図1を援用し、図4を用いて説明する。
図4は易破断部218の形成に際して、中空糸膜203の孔208全体を縮径させるのではなく、表面開孔部217の周囲の骨格を潰して孔208を塞ぐように張り出させることにより、表面開孔径215のみを小さくしている。その他の構成は第1の実施の形態と同様であるので、説明は省略する。
ここで、この易破断部218を形成する方法としては、例えば、ポッティング材の這い上がり部213によって被覆される部分の中空糸膜203の外表面207を摩擦する方法がある。このとき、中空糸膜203の孔208が潰れることがない圧力で、ポッティング材の這い上がり部213に被覆される部分を膜同士あるいは摩擦部材と擦り合わせればよい。これにより、中空糸膜203の外表面207の表面開孔部217の周囲の中空糸膜203の骨格を潰して孔208を塞ぐように張り出させることができる。よって、表面開孔径215のみを小さくし、図4に示すような易破断部218を形成することができる。
この第2の実施の形態によれば、図4に示すように易破断部218の中空糸膜203の外表面207に沿った断面積を小さくすることができる。したがって、長手方向L2の張力によって生じた中空糸膜203の外表面207に沿う方向のせん断応力によって、易破断部218を外表面207に沿って容易に破壊させることができる。
したがって、図4に示す中空糸膜203に長手方向L2の張力が加わって中空糸膜203が伸長すると、這い上がり部213も中空糸膜203に追従してその長手方向L2に伸張する。そして、這い上がり部213よりも先に伸長の限界に達した充填部214によって、這い上がり部213の長手方向L2の伸長が拘束される。しかし、このとき、ポッティング材の易破断部218が中空糸膜203の外表面207に沿って、容易にせん断破壊する。これにより、這い上がり部213は充填部214の拘束を逃れ、中空糸膜203の長手方向L1の伸長に追従して伸長することができる。
よって、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
(中空糸膜モジュールの製造方法)
次に、本発明の実施の形態における中空糸膜モジュール1の製造方法について説明する。
(中空糸膜束挿入工程)
図1に示す中空糸膜モジュール1の製造に当たっては、まず、前述の中空糸膜3を束ねて中空糸膜束4を形成する。次に形成した中空糸膜束4を円筒状のケース4内に挿入する。
(中空糸膜束加熱工程)
次に、中空糸膜束4の端部のポッティング材によって被覆される部分を過熱する。
図5に示すように、ケース5の外側には加熱容器20が設けられている。この加熱容器20はケース5の端部のみを覆う構造となっている。また、加熱容器20は図示しない電源及び制御装置に接続され、図示しないヒータによってケース5内部の中空糸膜束4を任意の温度に加熱することができる。また、加熱容器20がケース4を覆う巾を調節することで、中空糸膜束4の端部の任意の長さを加熱することができる。
この加熱容器20を用いて、ケース5内部に収納された中空糸膜束4の端部をケース5の外側から加熱する。加熱することにより、中空糸膜3は収縮し、その表面開孔径15は小さくなる。加熱収縮させる端部の巾は、モジュール化する際ポッティング材によって被覆される巾だけでよく、片方の端部あるいは両方の端部を適宜加熱収縮させればよい。
加熱の方法は、加熱容器20で端部を乾式加熱する方法、端部のみを液体に浸漬し加熱容器20で湿式加熱する方法等、適宜選択することが出来る。
乾式加熱の場合には中空糸膜3の汚染の心配が無く加熱装置20も簡便であるが、中空糸膜束4内の空気が断熱材として働くため、中空糸膜束4の径方向中央方向への伝熱は少なく、中空糸膜束4の外周部のみが加熱収縮による表面開孔径15の小径化がなされる。したがって、中空糸膜束4の径が小さい場合、中空糸膜束4の外周のみを小表面開孔径15とすれば事足りる場合には乾式加熱方式が好ましい。
一方、湿式加熱の場合には、液体により熱が伝わるため中空糸膜束4の径方向中央部も熱が伝わりやすく、加熱収縮による表面開孔径15の小径化は中空糸膜束4の径方向中央部にまで及ぼすことが出来る。このときの液体の種類は、中空糸膜束4の加熱温度以上の沸点を有する液体であれば良い。例えば、純水、シリコンオイル、ポリエチレングリコール等の熱媒を適宜使用することが出来る。また、純水を用いると、安全性、取り扱い性、清浄性に優れ好ましい。
中空糸膜3の清浄性が要求される用途で且つ収縮させる温度が純水の沸点より高い場合には、例えば、シリコンオイル、ポリエチレングリコール等の高沸点液体を用い後に洗浄することも可能である。また、純水を用いる場合でも、例えば4.7気圧加圧空間内で水を加熱することで150℃まで部分加熱することが可能となる。
さらには、湿式加熱を行う際、加熱する液体の沸点以下で行うことが好ましい。沸騰した状態では液体の表面以外でも蒸発がおこるため液体の体積が膨張し、加熱したい範囲以上に熱が伝わってしまう可能性がある。
(中空糸膜束支持固定工程)
次に、ケース5内部に収納された中空糸膜束4の端部の、過熱工程によって中空糸膜3の外表面7の表面開孔径15が縮径された部分を、ポッティング材によってケース5内部に支持固定する。
ケース5内部に収納された中空糸膜束4の端部のケース5内部への支持固定は、例えば、中空糸膜束4を構成する各中空糸膜3の端部の間に、ケース5端部の開口部からポッティング材を充填させることによって行う。このとき、有効膜部12を残した状態で、這い上がり部13が加熱処理した中空糸膜3の端部の範囲内に収まるように、ポッティング材を充填する。
ここで、作用・効果について説明する。
本実施の形態の製造方法によれば、ケース5内部に中空糸膜束4を挿入したまま、中空糸膜束4端部の加熱を行うことができる。また、加熱工程の終了後に中空糸膜束4をケースから出し入れすることなく、そのまま端部の固定を行うことができる。
したがって、ケース5内に中空糸膜束4を挿入する工程と、ポッティング材によって中空糸膜束4をケース内に支持固定する工程との間に、単純な加熱工程を加えるだけでよいため、生産性を低下させることがない。
また、一種類の中空糸膜3を用い、中空糸膜束4の端部をケース5の外側から加熱するだけで、熱収縮により這い上がり部13に被覆される部分の表面開孔径15を有効膜部12の表面開孔径11よりも小さくすることができる。
したがって、新規に二種類の表面開孔径11,15を有する膜を開発する必要がない。
また、ケース5への挿入前に、中空糸膜束4の端部を加熱して、這い上がり部13に被覆される部分の中空糸膜3の表面開孔径15を小さくする場合には、中空糸膜3は加熱収縮により捲縮するため、中空糸膜束4が径方向に嵩張って、ケース5への挿入が困難となる。
しかし、ケース5に中空糸膜束4を挿入してから加熱することで、加熱によって嵩張る前にケース5に挿入することができる。したがって、中空糸膜束4のケースへの挿入が容易になる。
また、ポッティング材の這い上がり部13によって被覆される部分の中空糸膜3の表面開孔径15が、有効膜部12の表面開孔径11より小さくなっている。すなわち、分離、透過、ろ過等の膜の機能にかかわる部分の表面開孔径11は必要とする表面開孔径11でありながら、ポッティング材と接触する部分は表面開孔径15が小さくなっている。
したがって、中空糸膜3としての性能を維持しながら、這い上がり部分13における中空糸膜3の損傷を防ぐことが出来る。
尚、上述した実施の形態では、一種類の中空糸膜を用い、這い上がり部によって被覆される部分の中空糸膜外表面の表面開孔径を縮径する手法について説明したが、この発明は、二種類の膜を用い、ケース内表面近接する部分の中空糸膜の表面開孔径を小開孔径とする手法に適用することも可能である。
すなわち、中空糸膜モジュールの用途に適した表面開孔径を有する中空糸膜を束ね、更にその外周に表面開孔径の小さい中空糸膜束を巻きつける方法を採ることが出来る。
また、樹脂固定部のみに小表面開孔径の中空糸膜層を設けることも可能である。
これらは、必要とする表面開孔径を有した中空糸膜束の外周に中空糸膜束の中空糸膜表面開孔径より小さい表面開孔径を有する中空糸膜層を巻く手法である。
ここで、中空糸膜は、枷巻きやバンドルと呼ばれる中空糸膜の集束体として扱うことも出来るが、単数或いは複数の中空糸膜フィラメントを一定幅で複数回折り返し、折り返し部を拘束糸条にて拘束して得られる一般にラッセル編地と呼ばれる中空糸膜シート状物として取り扱うと作業性の面で優れる。
即ち本発明によれば、表面開孔径の異なる二種類の中空糸膜を用いて中空糸膜束を作製することも出来るし、一種類の中空糸膜を用いて部分的に表面開孔径を小さくすることも可能である。
また、這い上がり部に存在する中空糸膜の表面開孔径がその他の部分より小さくなっている中空糸膜束をケース内に挿入する方法としては、特に捕らわれるものでは無く、二種類の中空糸膜を用いて中空糸膜束の外周に表面開孔径の小さい中空糸膜層を設ける場合には、中空糸膜束のラッセル編地と中空糸膜層のラッセル編地を連続して編み立てる、或いは連結して中空糸膜束と中空糸膜層からなる中空糸膜巻体とすることで、ケース挿入時の中空糸膜のずれを防ぐことが出来る。
また、中空糸膜は、膜厚方向にほぼ均一に微細孔が分布する均質膜でも、膜表面に緻密層が存在する非対称膜でもよい。
また、ポッティング材に埋没した中空糸膜は外力が加わっても変形することが無いためこの部分の表面開孔径は有効膜部と同等であっても一向に差し支えない。即ち、少なくとも這い上がり部に被覆される部分の中空糸膜の表面開孔径がその他の部分に存在する中空糸膜の表面開孔径より小さくなっていればよい。
また、ポッティング材の這い上がり量は中空糸膜の密集具合や、ポッティング樹脂の硬化前の流動具合により、厳密に制御することが難しいので、中空糸膜長手方向の表面開孔径の小孔径化は、這い上がりの可能性のある部分まで小孔径化しておくと安心である。
また、中空糸膜モジュールの中空糸膜束の径方向に関しては、中空糸膜破損箇所はケース近傍、中空糸膜束外周部分に集中していることから、ポッティング材の這い上がり部且つ中空糸膜束外周部に存在する中空糸膜の表面開孔径がその他の部分に存在する中空糸膜の表面開孔径より小さくなっていれば一定の効果を得ることが出来るが、外周の耐久性が向上してもより内周側の這い上がり部で中空糸膜の破損が起こる可能性は高いため、中空糸膜束径方向の中心に至るまで小孔径化がなされていることが好ましい。
また、上述の実施の形態では、中空糸膜束及び中空糸モジュールの断面形状を円筒形として表したが、断面形状は矩形、平型、等適宜選択できる。
また、中空糸膜の素材は、可撓性を有するものであればよく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(3−メチルブテン−1)、ポリ(4−メチルペンテン−1)等のポリオレフィン系ポリマー、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系ポリマー、ポリスチレン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン等のポリマーを用いることができる。
また、ポッティング材は特に限定されるものではなく、熱硬化樹脂や熱可塑性樹脂等を適宜選択して使用することができるが、例えば、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂等の熱硬化樹脂を用いた場合に、本発明の効果をより好適に得ることが出来る傾向にある。
特に、中空糸膜の素材と可撓性において開きの大きい組み合わせとなるポッティング材を選定した場合に、特に大きな効果を得ることが出来る。例えば、薬液を処理するための中空糸膜モジュールの場合、耐薬液性の高いポッティング樹脂は一般に可撓性が低く硬い材質のものが多いので、薬液処理分野で応用される中空糸膜モジュールに特に大きな効果を発揮する。
即ち、本発明によれば、中空糸膜モジュールの中空糸膜及びポッティング材を選定する際、それぞれの部材の基本性能を主体に選定してもポッティング材這い上がり部の中空糸膜の破損を防ぐことが出来、部材選定の範囲を大幅に広げることが出来る。
本発明者らは、這い上がり部分の破損の挙動を明らかにするため、中空糸膜表面にポッティング材をコーティングしたサンプルを作製し、以下の実験を行った。
実験の詳細は、ポリエチレン製三層複合中空糸膜MHF200TL(三菱レイヨン・エンジニアリング(株)製)に、乾熱処理なし、80℃乾熱処理、120℃乾熱処理を施し、さらにそれぞれの三層複合中空糸膜1本1本にエポキシ樹脂をコーティングし固化させた物とコーティングしていない物の計6点の試料を作製し、下記条件で強伸度測定したものである。
また、80℃乾熱処理時の中空糸膜収縮率は6%、表面開孔径は0.1μmで、120℃乾熱処理時の中空糸膜収縮率は40%、表面開孔径は0.05μmであった。熱処理前の中空糸膜表面開孔径は0.1μmであった。
強伸度測定条件は、試長50mm、ヘッドスピード50mm、測定環境温度20℃、測定環境湿度65%RHであった。
熱処理なし、80℃処理、120℃処理それぞれのコーティングなしの試料を100としたコーティング後の強伸度の値を図6に示す。図6において、破断強度を白色柱、破断伸度を黒色柱として表している。また、図中「−」は、「コーティングなし」、または、「熱処理なし」を表している。
図6に示すように、破断強度に関しては全試料ともコーティングの有無にかかわらず一定であるのに対し、破断伸度は乾熱処理なし及び80℃乾熱処理のコーティングあり品は極端な低下を示している。一方、120℃乾熱処理品についてはコーティングの有無による破断伸度の低下はない。
上述の強伸度測定結果は、乾熱処理なし及び80℃乾熱処理のコーティングありのものはコーティング層破断時に中空糸膜も同時に破断してしまうのに対し、120℃乾熱処理品はコーティング層破断時も中空糸膜の形状は維持しつつ、中空糸膜としての破断伸度を発現するものであることを示している。
また、這い上がり部分の中空糸膜表面開孔径の好ましい範囲については、現段階では上述のように、ポッティング材這い上がり部を模した試料を作製し強伸度の測定結果から、破断伸度の変化の少ない表面開孔径を見つける方法が確実であり好ましい。このとき、ポッティング材這い上がり部を模した試料を、中空糸膜モジュールに実際に使用する流体と一定時間接触させた試料も作製し、併せて実験すると、流体との接触による中空糸膜及びポッティング材の膨潤や溶解、脆化等の劣化の影響も加味したより好ましい表面開孔径を選定することが出来好ましい。当然ながら、本発明者らは今後も鋭意検討を進め、ポッティング材の材質や剛性や中空糸膜表面を被覆する厚み、中空糸膜の素材や膜厚や表面開孔径や空孔率及び各部材の使用流体に対する耐久性等の関連する要因を勘案し、設計的事項である好ましい表面開孔径を明らかにして行くことは言うまでも無い。
ポリエチレン製多孔質中空糸膜EX270T(三菱レイヨン・エンジニアリング(株)製)を熱処理し、ウレタン樹脂でコーティングしたものの強伸度を測定した。表1に、熱処理だけの中空糸膜の破断伸度を100としたコーティング後の破断伸度の値を示した。表1には熱処理による中空糸膜の収縮率、空孔率、表面開孔径の変化も参考として記載した。
Figure 0004933864
表1の破断伸度から、乾熱処理120℃で破断伸度の低下がないことが判る。
次に、EX270Tの中空糸膜束を作製し、図5に示した加熱容器に挿入し、中空糸膜束端部を120℃で加熱し、外径40mm、長さ110mmの中空糸膜束を得た。このとき、中空糸膜の加熱巾は35mmで、加熱前の中空糸膜束の長さは収縮率を見越して163mmのものを用意した。
得られた中空糸膜束を長さ110mm、内径40mmの円筒状ケースにウレタン樹脂によりポッティングを行い更にポッティング端部を10mmカットし中空糸膜束の中空部を開口させ、ケースの両端に水の入出口を取り付け、中空糸膜モジュールを得た。
ケース内の中空糸膜充填率は45%で、全ての中空糸膜がポッティング材に埋没した状態の長さは10mm、這い上がり部分は0mmから10mmとなっていた。
加熱巾が35mmであることから、這い上がり部分を含めてポッティング材と膜の接する部分は全て加熱されていることが判る。また、中空糸膜の内径は270μm、外径は380μm、有効膜面積は0.5mであった。
得られた中空糸膜モジュールの中空糸膜外表面側から水を通水し、濾過流量を測定したところ、18L/min・0.1MPaであった。
[比較例1]
EX270Tの中空糸膜束を作製し、中空糸膜束全体を120℃で加熱し、外径40mm、長さ110mmの中空糸膜束を得た。得られた中空糸膜束を用い実施例2と同じく中空糸膜モジュールを作製し、濾過流量を測定したところ、3L/min・0.1MPaであった。
[参考例1]
EX270Tを用い外径40mm、長さ110mmの中空糸膜束を得た。得られた中空糸膜束を用い実施例1と同じく中空糸膜モジュールを作製し、濾過流量を測定したところ、18L/min・0.1MPaであった。
実施例2、比較例1及び参考例1から明らかなように、中空糸膜モジュールはポッティング部のみ表面開孔径の小孔径化がなされているのでモジュールとしての基本性能、この場合は濾過流量が損なわれることがない。
ポリエチレン製三層複合中空糸膜MHF200TL(三菱レイヨン・エンジニアリング(株)製)を熱処理し、エポキシ樹脂でコーティングしたものの強伸度を測定した。表2に、熱処理だけの中空糸膜の破断伸度を100としたコーティング後の破断伸度の値を示した。表2には熱処理による中空糸膜の収縮率、空孔率、表面開孔径の変化も参考として記載した。
Figure 0004933864
表2の破断伸度から、乾熱処理120℃で破断伸度の低下がないことが判る。
次に、MHF200TLの中空糸膜束を作製し、図5に示した加熱容器に挿入し、中空糸膜束端部を120℃で加熱し、更に反対側の端部も同じように120℃で加熱し、外径40mm、長さ120mmの中空糸膜束を得た。
このとき、中空糸膜の加熱巾は35mmで、加熱前の中空糸膜束の長さは収縮率を見越して176mmのものを用意した。得られた中空糸膜束を長さ120mm、内径40mmの円筒状ケースにエポキシ樹脂により中空糸膜束両端をポッティングし、更にポッティング端部を10mmカットして中空糸膜束の中空部を開口させ中空糸膜モジュールを得た。
ケースの有効膜部にあたる部分には複数のスリットが設けられてなり、ケース内の中空糸膜充填率は45%で、全ての中空糸膜がポッティング材に埋没した状態の長さは10mm、這い上がり部分は0mmから10mmとなっていた。加熱巾が35mmであることから、這い上がり部分を含めてポッティング材と膜の接する部分は全て加熱されていることが判る。また、中空糸膜の内径は270μm、外径は380μm、有効膜面積は0.6m2であった。
得られた中空糸膜モジュールの両端に水の入出口を取り付け、中空糸膜内部に通じる空間に水を流入させ水を充満させた後水の出口を閉じ、水の入り口から水圧の加圧と開放を繰り返す繰り返し耐圧試験を行った。加圧回数230000回でポッティング樹脂が着いていない部分の中空糸膜が破損した。繰り返し耐圧試験の条件は次のとおりであった。加圧圧力は0.35MPa、加圧時間は10秒、圧力開放時間は10秒、温度は40℃であった。
[比較例2]
MHF200TLの中空糸膜束を作製し、加熱処理無しで実施例2と同じく中空糸膜モジュールを作製し、繰り返し耐圧試験を行ったところ、加圧回数20000回でポッティング樹脂が這い上がっている部分の中空糸膜が破損した。
実施例3及び比較例2から明らかなように、ポッティング樹脂這い上がり部の破損を防ぐことが出来るので、長寿命化を図ることが出来る。
本発明の第1の実施の形態に係る中空糸膜モジュールの概略断面図である。 図1の這い上がり部近傍における部分拡大概略断面図である。 従来の中空糸膜モジュールの這い上がり部近傍における部分拡大概略断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る這い上がり部近傍における部分拡大概略断面図である。 本方法発明の実施の形態に係る加熱工程の概略斜視図である。 実施例1の強伸度の変化率を示す図である。
符号の説明
1 中空糸膜モジュール
3 中空糸膜
4 中空糸膜束
5 ケース
7 外表面
8 孔
11 表面開孔径(有効膜部の外表面の孔の径)
12 有効膜部
13 這い上がり部
14 充填部
15 這い上がり部に被覆された中空糸膜の外表面の表面開孔径(孔の径)
18 易破断部

Claims (3)

  1. 外表面に開孔する多数の孔を有する複数の中空糸膜を束ねた中空糸膜束をケース内に収納し、前記中空糸膜束がポッティング材により有効膜部を残して前記ケース内に支持固定されてなる中空糸膜モジュールであって、
    前記中空糸膜の外表面を這い上がるように被覆する前記ポッティング材により形成された這い上がり部と、前記孔に入り込む前記ポッティング材により形成された充填部とを備え、前記這い上がり部に被覆された前記中空糸膜の外表面における前記孔の径が、前記有効膜部の外表面の前記孔の径の1/2以下であり、這い上がり部と充填部との界面易破断部とされていることを特徴とする中空糸膜モジュール。
  2. 外表面に開孔する多数の孔を有する複数の中空糸膜を束ねた中空糸膜束をケース内に挿入する工程と、前記中空糸膜束の端部をポッティング材により有効膜部を残して前記ケース内に支持固定する工程を有する請求項1に記載の中空糸膜モジュールの製造方法であって、
    前記ケース内に前記中空糸膜束を挿入する工程と、前記ポッティング材により前記中空糸膜束を前記ケース内に支持固定する工程との間に、前記ポッティング材により被覆される前記中空糸膜束の端部を前記ケース外部から加熱して、前記充填部が形成される前記孔の開孔径を前記有効膜部の外表面の前記孔の径の1/2以下に縮径する工程を有することを特徴とする中空糸膜モジュールの製造方法。
  3. 外表面に開孔する多数の孔を有する複数の中空糸膜を束ねた中空糸膜束をケース内に挿入する工程と、前記中空糸膜束の端部をポッティング材により有効膜部を残して前記ケース内に支持固定する工程を有する請求項1に記載の中空糸膜モジュールの製造方法であって、
    前記ケース内に前記中空糸膜束を挿入する工程と、前記ポッティング材により前記中空糸膜束を前記ケース内に支持固定する工程との間に、前記ポッティング材により被覆される前記中空糸膜の端部を摩擦し、前記充填部が形成される前記孔の周囲を該孔が塞がれるように張り出させ、前記充填部が形成される前記孔の開孔径を前記有効膜部の外表面の前記孔の径の1/2以下に縮径する工程を有することを特徴とする中空糸膜モジュールの製造方法。
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