JP4932711B2 - ローラねじ及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【0001】
本発明は、ねじ軸とナットとの間に転がり運動可能にローラを介在させたローラねじに関する。
【背景技術】
【0002】
ねじ軸とナットとの間に転がり運動可能にボールを介在させたボールねじは、すべり接触するねじに比べて、ナットに対してねじ軸を回転させる際の摩擦係数を低減できるので、工作機械の位置決め機構、自動車のステアリング、案内装置、運動用ねじ等の様々な分野で実用化されている。ボールねじは、ねじ軸の螺旋状のボール転走溝とナットのボール転走溝とを同一位置に合わせ、それで生じた溝の中に複数のボールを入れ、ナットにボールを循環させるための循環路を形成したものである。
【0003】
近年、許容荷重を増大するために、転動体としてボールの替わりにローラを使用したローラねじが特許文献1のように考案されている。ローラねじでは、ねじ軸及びナットにはボール転走溝の替わりにローラが転走するローラ転走溝が形成される。ローラとローラ転走溝とは線接触するので、点接触するボールねじに較べて許容荷重を上げることができる。
【0004】
ローラ転走路へのローラの配列方法には、様々な方法が考えられる。例えば、特許文献1には、ローラの循環路に隣接するローラの軸線が直交するようにクロス配列するローラの配列方法が記載されている。この配列方法によれば、ねじ軸の軸線方向の一方向及び反対方向の荷重を負荷できる。この他にも出願人は、ローラ転走路に、ねじ軸の軸線方向の一方向の荷重を受けることができる一群の行き荷重負荷用ローラ列と、ねじ軸の軸線方向の反対方向の荷重を受けることができる一群の帰り荷重負荷用ローラ列とを、ねじ軸の軸線方向に分離して配列したローラの配列方法を提案している(特許文献2、1頁参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−210858号公報
【特許文献2】
特開2001−241527号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、ローラ転走路にローラをクロス配列した場合、一つのローラが転動するローラ転走溝の壁面を隣のローラの端面が通過する。このため、隣のローラの端面がローラ転走溝の壁面に干渉することがある。実際に三次元CAD上で一定のリードを保ってローラを移動させた後、ローラ転走路からローラを抜き去ると、図24に示されるように、ローラ転走溝41の片側の壁面に窪み42が生ずることがある。ローラ転走溝41の壁面に窪み42が生ずると、当該窪みが形成された壁面を図24に示されるローラ43の隣のローラの側面(周囲)が転動するので、ローラの側面とローラ転走溝41の壁面との接触長さが短くなってしまう。
【0007】
ここで、軸線方向の長さが短いローラを使用すると、ローラの端面がローラ転走溝の壁面に干渉するのを防止することができる。しかし、ローラの軸線方向の長さが短くなると、その分ローラが受けられる許容荷重も減ってしまう。ローラねじのリードが大きくなると、ローラの長さをより短くする必要がある。
【0008】
同じ問題は、特許文献1に記載のように、ローラ転走路にローラをクロス配列した場合だけでなく、特許文献2に記載のように、ローラ転走路に一群の行き荷重負荷用ローラ列と一群の帰り荷重負荷用ローラ列とを分離して配列した場合にも同様に生ずる。なぜならば、ねじ軸の一つの条のローラ転走溝を、行き荷重負荷用ローラ列及び帰り荷重負荷用ローラ列の双方が転動するからである。
【0009】
そこで本発明は、ねじ軸の軸線方向の両方向の荷重を受けることができ、しかもローラの端面とローラ転走溝とが干渉し難いローラねじを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照番号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものでない。
【0011】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、外周面にローラ(4a,4b)が転走する二条以上の螺旋状のローラ転走面(1a,1b)が形成されるねじ軸(1)と、内周面に前記ねじ軸(1)の前記ローラ転走面(1a,1b)に対向する二条以上の螺旋状のローラ転走面(2a,2b)が形成されるナット(2)と、前記ねじ軸(1)の前記ローラ転走面(1a,1b)と前記ナット(2)の前記ローラ転走面(2a,2b)との間の二条以上のローラ転走路(3a,3b,32a,32b,33a,33b)に配列される複数のローラ(4a,4b)と、を備え、前記二条以上のローラ転走路(3a,3b,32a,32b,33a,33b)のうち、一つの条のローラ転走路(3a,32a,33a)には一列のみの複数のローラ(4a)がパラレル配列され、他の条のローラ転走路(3b,32b,33b)にも一列のみの複数のローラ(4b)がパラレル配列され、前記一つの条のローラ転走路(3a,32a,33a)に配列される前記複数のローラ(4a)は、前記ねじ軸(1)の軸線方向の一方向((1))のみの荷重を負荷でき、前記他の条のローラ転走路(3b,32b,33b)に配列される前記複数のローラ(4b)は、前記ねじ軸(1)の軸線方向の反対方向((2))のみの荷重を負荷できることを特徴とするローラねじである。ここで、ローラねじのリードlとピッチpとの関係式は、l=n×p(nは2以上の整数)である。
[0012]
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のローラねじにおいて、前記ねじ軸(1)の軸線を含む断面において、前記ローラ(4a,4b)の軸線と前記ねじ軸(2)の軸線とのなす角度が、前記一つの条のローラ転走路(32a)に配列されるローラ(4a)と前記他の条のローラ転走路(32b)に配列されるローラ(4b)とで異なることを特徴とする。
[0013]
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のローラねじにおいて、前記ローラ(4a,4b)は円筒形状であり、前記ねじ軸(1)の軸線を含む断面において、前記ローラ(4a,4b)の軸線と前記ねじ軸(1)の軸線とのなす角度が、前記一つの条のローラ転走路(33a)に配列されるローラ(4a)、及び前記他の条のローラ転走路(33b)に配列されるローラ(4b)共に45度以外に設定されることを特徴とする。
[0014]
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3いずれかに記載のローラねじにおいて、前記ねじ軸(1)の外周面に形成されるねじ山(1d)の一方の壁面を前記一つの条のローラ転走路(3a,32a,33a)に配列されたローラ(4a)の側面が転動し、前記ねじ軸(1)の前記ねじ山(1d)の他方の壁面を前記他の条のローラ転走路(3b,32b,33b)に配列されたローラ(4b)の側面が転動し、前記ナット(2)の内周面に形成されるねじ山(2d)の一方の壁面を前記一つの条のローラ転走路(3a,32a,33a)に配列されたローラ(4a)の側面が転動し、前記ナット(2)の前記ねじ山(2d)の他方の壁面を前記他の条のローラ転走路(3b,32b,33b)に配列されたローラの側面が転動することを特徴とする。
[0015]
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のローラねじにおいて、前記ねじ軸(1)及び前記ナット(2)の少なくとも一方のねじ山(1d又は2d)とねじ山(1d又は2d)との間には、前記ローラ転走路に配列されたローラの端面から離間する円筒形状の谷底部(1e,2e)が形成されることを特徴とする。
【0016】
請求項6に記載の発明は、ねじ軸(1)のローラ転走面(1a,1b)とナット(2)のローラ転走面(2a,2b)との間の二条以上のローラ転走路(3a,3b,32a,32b,33a,33b)に複数のローラ(4a,4b)を配列するローラねじの製造方法において、前記二条以上のローラ転送路(3a,3b,32a,32b,33a,33b)のうち、一つの条のローラ転走路(3a,32a,33a)に一列のみの複数のローラ(4a)をパラレル配列する工程と、他の条のローラ転走路(3b,32b,33b)に一列のみの複数のローラ(4b)をパラレル配列する工程と、を備え、前記一つの条のローラ転走路(3a,32a,33a)に配列される前記複数のローラ(4a)は、前記ねじ軸(1)の軸線方向の一方向((1))のみの荷重を負荷でき、前記他の条のローラ転走路(3b,32b,33b)に配列される前記複数のローラ(4b)は、前記ねじ軸(1)の軸線方向の反対方向((2))のみの荷重を負荷できることを特徴とする。ここで、ローラねじのリードlとピッチpとの関係式は、l=n×p(nは2以上の整数)である。
【発明の効果】
[0017]
請求項1に記載の発明によれば、一条毎のローラ転走路にローラがパラレル配列されるので、例えばローラの端面側のローラ転走溝を窪ませることもでき、ローラの端面とローラ転走溝とが干渉するのを防止することができる(なお、ローラの端面側のローラ転走溝を窪ませない場合もある)。そして、一条に配列されるローラ列がねじ軸の軸線方向の一方向の荷重を負荷し、他の条に配列されるローラ列がねじ軸の軸線方向の反対方向の荷重を負荷できるので、ねじ軸の軸線方向の両方向の荷重を負荷することができる。
[0018]
請求項2に記載の発明によれば、往復で負荷容量の異なるローラねじが得られる。
[0019]
請求項3に記載の発明によれば、1種類のローラ径であっても、軸線方向の負荷容量を自由に増減できる。
[0020]
請求項4に記載の発明によれば、一つのねじ山の両方の壁面をローラの側面が転動するので、ねじ山にかかる荷重のバランスがよくなる。
[0021]
請求項5に記載の発明によれば、ローラの端面が谷底部に干渉するのを防止することができる。そして、ねじ軸及びナット共に形状が単純になるので、前加工(荒加工)が簡単にでき、溝形状測定等の製品評価もやり易い。
【0022】
請求項6に記載の発明によれば、一条毎のローラ転走路にローラがパラレル配列されるので、例えばローラの端面側のローラ転走溝を窪ませることで、ローラの端面とローラ転走溝とが干渉するのを防止することができる(なお、ローラの端面側のローラ転走溝を窪ませない場合もある)。そして、一条に配列されるローラ列がねじ軸の軸線方向の一方向の荷重を負荷し、他の条に配列されるローラ列がねじ軸の軸線方向の反対方向の荷重を負荷できるので、ねじ軸の軸線方向の両方向の荷重を負荷することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の一実施形態におけるローラねじの斜視図
【図2】上記ローラねじの側面図
【図3】上記ローラねじのねじ軸の軸線に沿った断面図
【図4】上記ローラねじの正面図
【図5】ローラを示す側面図
【図6】ローラ転走路に配列されるローラを示す側面図
【図7】ねじ軸を示す図
【図8】ねじ軸及びナットの斜視図
【図9】ねじ軸及びナットの側面図
【図10】ねじ軸及びナットの正面図
【図11】ナットに組み込まれる循環部材を示す斜視図
【図12】一つの条のローラの軌道の中心線を示す(図中(A)はねじ軸の軸線方向からみた状態を示し、図中(B)はねじ軸1の側方からみた状態を示す)
【図13】ナットの一方側の端面に取付けられる方向転換路構成部と他方側の端面に取付けられる方向転換路構成部との位置関係を示す図(図中(A)はナットの正面図を示し、図中(B)はねじ軸の軸線に沿ったナットの断面図を示す)
【図14】方向転換路構成部の内周側を示す図((A)は正面図を示し、(B)は側面図を示す)
【図15】方向転換路構成部の内周側を示す図((A)は側面図を示し、(B)は正面図を示す)
【図16】方向転換路構成部の外周側を示す図((A)は正面図を示し、(B)は側面図を示す)
【図17】方向転換路構成部の外周側を示す図((A)は側面図を示し、(B)は正面図を示す)
【図18】パイプの断面図
【図19】パイプ内の直線軌道を移動するローラの姿勢の変化を示す図
【図20】接触角を45度に設定した上記実施形態のローラねじを示す断面図
【図21】接触角を一つの条のローラ転走路に配列されるローラと他の条のローラ転走路に配列されるローラとで異ならせている例を示すローラねじの断面図
【図22】接触角を45度以外に設定したローラねじの例を示す断面図
【図23】シンプル構造のローラねじの例を示す断面図
【図24】ローラをクロス配列したときのローラとローラ転走溝の干渉を示す模式図
【符号の説明】
【0024】
1…ねじ軸
1a,1b…ねじ軸のローラ転走溝
1d…ねじ軸のねじ山
1e…ねじ軸の谷底部
2…ナット
2a,2b…ナットのローラ転走溝
2d…ナットのねじ山
2e…ナットの谷底部
2a,2b…ナットのローラ転走溝
3a,3b…ローラ転走路
32a,32b…ローラ転走路
33a,33b…ローラ転走路
4a,4b…ローラ
6…ローラの端面
10a…ローラの軸線
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下添付図面に基づいて、本発明のローラねじの実施形態を説明する。図1ないし図4は、本発明の一実施形態におけるローラねじを示す。図1は斜視図、図2は側面図、図3は断面図、図4は正面図である。図1及び図2において、ローラ転走路に配列されるローラを示すためにナット内部は透けている。図5ないし図20についても同一の構成部品については同一の符号を附す。
【0026】
図1ないし図4に示されるローラねじは、二条ねじである。ねじ軸1の外周面には螺旋状のローラ転走溝1a,1bが隣接して二条形成され、ナット2の内周面にも螺旋状のローラ転走溝2a,2bが二条形成される。そして、ねじ軸1を1回転させたときにナット2が軸方向に動く距離であるリードlと、ねじ山間の距離であるピッチpとの関係は、l=2×pの関係がある。なお、ローラねじは二条以上のねじであればよく、三条ねじ、四条ねじ等にすることも可能である。
【0027】
ねじ軸1のローラ転走溝1a,1bとナット2のローラ転走溝2a,2bとの間には、二条のローラ転走路3a,3bが形成される。二条のローラ転走路3a,3bのうちの一つの条のローラ転走路3aには、ねじ軸1の軸線方向の一方向(1)の荷重を負荷できるローラ4aが配列される。そして、このローラ転走路3aには、ローラ4aの進行方向から見て隣接するローラ4aの軸線が略同じ方向を向くように、複数のローラ4aがパラレル配列される。この図1には、一巻き当たり一つのローラ4aが示されているが、実際にはローラ転走路の全体に亘りローラ4aが充填される。
【0028】
他方、他の条のローラ転走路3bには、ねじ軸1の軸線方向の反対方向(2)の荷重を負荷できるローラ4bが配列される。このローラ転走路3bにも、隣接するローラ4bの軸線がローラ4bの進行方向から見て略同じ方向を向くように、複数のローラ4bがパラレル配列される。
【0029】
ローラ4a,4bが荷重を負荷できる方向について説明する。図5は本実施形態で使用されるローラ4a,4bを示す。ローラ4a,4bの形状は、円筒形状でその長さLと直径φDが略等しい。このため、ローラ4a,4bの側面形状は略正方形で、ローラ4a,4bが転動するローラ転走路3a,3bの断面形状も略正方形になる。図6はローラ転走路3aに配列されるローラ4aを示す。ローラ4aは、その側面がねじ軸1のローラ転走溝1aの壁面1a1と該壁面に対向するナット2のローラ転走溝2aの壁面2a1との間で圧縮されることで荷重を負荷する。一方、ローラ4aの端面6と壁面1a2,2a2との間には僅かな隙間が空く。このため、一つのローラ4aは、ねじ軸1の軸線方向の一方向(1)の荷重のみを負荷する。ここで、ローラ4aの側面とねじ軸1のローラ転走溝1aの接触線7と、ローラ4aの側面とナット2のローラ転走溝2aとの接触線8とを、これらの接触線7,8に対して直交するように結んだ線を接触角線9aと定義する(接触角線9aはローラ4aの軸線10aに直交する)と、この接触角線9aは荷重を負荷できる方向を示す。ローラ4aの軸線10a及び接触角線9aについては、図1及び図2にも示される。
【0030】
このように、本実施形態のローラねじでは、一つの条のローラ転走路3aに配列される複数のローラ4aは、ねじ軸1の軸線方向の一方向(1)の荷重を負荷でき、他方、残りの一条のローラ転走路3bに配列される複数のローラ4bは、ねじ軸1の軸線方向の反対方向(2)の荷重を負荷できる。これにより、ねじ軸1の軸線方向の両方向の荷重を負荷できる実用的なローラねじが得られる。
【0031】
ローラ4a,4bをパラレル配列した意義について説明する。ローラ4a,4bの進行方向から見て隣接するローラの軸線が直交するようにローラをクロス配列した場合、ローラ転走溝の片側の壁面をローラの側面が転動すると共にローラの端面が通過する。上述したように、長さが長いローラを使用すると、ローラの端面がローラ転走溝の壁面に干渉する。これを防止するために、従来は軸線方向の長さが短いローラを使用していた。しかし、一条毎のローラ転走路3a,3bにローラ4a,4bをパラレル配列することで、例えばローラ4aの端面側の壁面1a2,2a2(図6参照)を窪ませることができ、ローラ4aの端面6と壁面1a2,2a2とが干渉するのを防止することができる。したがって、ローラ4aの軸線方向の長さを短くする必要がなくなる。なお、ローラ4aの面取り等により、ローラ4aの端面と1a2,2a2とが干渉しない場合は、壁面ローラ4aの端面側の壁面1a2,2a2を窪ませなくてもよい。
【0032】
また、ローラ4aの端面6が通過するのはローラ転走溝1a,2aの片側の壁面1a2,2a2のみなので、ローラ4aの側面が転動する残りのローラ転走溝1a,2aの壁面1a1,2a1に、ローラ4aの端面6がすべり接触することによる悪影響が及ばない。さらに、ローラ4aの側面が転動するローラ転走溝1a,2aの片側の壁面1a1,2a1のみを精度良く仕上げればよいので、ローラ転走溝1a,2aの加工が容易になる。
【0033】
図1に示されるように、ローラ4a,4bの軸線はねじ軸1の軸線を通る。たとえローラ4a,4bがローラ転走路3a,3bのどの位置にいても、ローラ4a,4bの軸線はねじ軸1の軸線を通る。これにより、ローラ4a,4bの姿勢が一定に保たれるので、ローラ4a,4bがローラ転走路3a,3bを移動する際にローラ4a,4bが傾いてスキューを起こすのを防止することができる。ローラ4a,4bはこのような姿勢でローラ転走路3a,3bに配列されているので、厳密に言うと隣接するローラ4a同士又はローラ4b同士の軸線は平行であるとはいえない。しかし、ローラ4a,4bの進行方向から見て隣接するローラ4a又はローラ4bの軸線は同方向を向く。
【0034】
図1及び図2に示されるように、ナット2の軸線方向の両端には、ねじ軸1の表面に付着する異物がナット2の内部に入るのを防止するため、並びにナット2の内部から潤滑剤が漏れるのを防止するために、シール部材14が取り付けられる。
【0035】
以下に、ローラねじのねじ軸1及びナット2の構造について説明する。図7はねじ軸1を示す。ねじ軸1の外周面には所定のリードを有する断面V字形状の二条の螺旋状のローラ転走溝1a,1bが形成される。一条のローラ転走溝1aにねじ軸1の軸線方向の一方向(1)の荷重を負荷できるローラ4aがパラレル配列され、もう一つの条のローラ転走溝1bにねじ軸1の軸線方向の反対方向(2)の荷重を負荷できるローラ4bがパラレル配列される。
【0036】
図8ないし図10は、ねじ軸1及びナット2を示す。図8はねじ軸1及びナット2の斜視図を示し、図9は側面図を示し、図10は正面図を示す。ナット2には、ねじ軸1のローラ転走溝1a,1bに対向し、所定のリードを有する断面V字形状の二条の螺旋状のローラ転走溝2a,2bが形成される。一条のローラ転走溝2aにねじ軸1の軸線方向の一方向(1)の荷重を負荷できるローラ4aがパラレル配列され、もう一つの条のローラ転走溝2bにねじ軸1の軸線方向の反対方向(2)の荷重を負荷できるローラ4bがパラレル配列される。ナット2をねじ軸1に対して相対的に回転させると、複数のローラ4a,4bが螺旋状のローラ転走路3a,3bを移動する。ローラ転走路3a,3bの一端まで転がったローラ4a,4bは、ナット2に取り付けられる循環部材12,13(図11参照)によって、数巻き手前のローラ転走路3a,3bの他端に戻される。この実施形態ではローラねじが二条であるので、循環部材12,13は二組取り付けられる。図8ないし図10には、循環部材12,13を取り外した状態が示されている。
【0037】
図11はナット2に組み込まれる二組の循環部材12,13のうちの一組を示す。循環部材12,13は、ナット2の軸線と平行に伸びるパイプ12と、パイプ12の両端に設けられる方向転換路構成部13からなる。ナット2には、ねじ軸1の軸線と平行に伸びる貫通孔が形成され、この貫通孔にパイプ12が挿入される。このパイプ12内に直線的な軌道を有する断面四角形状の直線軌道11が形成される。方向転換路構成部13は、ナット2の軸線方向の両端面に取り付けられる。この方向転換路構成部に円弧状の曲線軌道16が形成される。方向転換路構成部13は、内周側13aと外周側13bとに2分割されている。これら方向転換路構成部13の内周側13a及び外周側13bを重ね合わせてナット2の端面に位置決めし、ボルト等の固定手段でフランジ部をナット2の端面に固定する。パイプ12の両端は方向転換路構成部13に嵌まるので、方向転換路構成部13をナット2に固定することで、パイプ12もナット2に固定される。
【0038】
図12は、一つの条のローラ転走路3a、円弧状の曲線軌道16及び直線軌道11を循環するローラ4aの軌道の中心線を示す。図12(A)はローラ転走路3aを移動するローラ4aの軌道(ねじ軸1の軸線方向からみた状態)を示し、図12(B)は無限循環路の全体を循環するローラ4aの軌道を示す(ねじ軸1の側方からみた状態)。ローラ転走路3aでのローラ4aの軌道は、ねじ軸1の軸線方向からみて半径がRCD/2の円形状になる。無負荷ローラ戻し通路としての直線軌道11でのローラ4aの軌道は、ねじ軸1の軸線1cに平行な直線になる。そして、曲線軌道16でのローラ4aの軌道は、曲率半径Rの円弧になる。
【0039】
これらローラ転走路3a、曲線軌道16及び直線軌道11の繋ぎ目では、ローラ4aの軌道の接線方向が連続になっている。具体的には、ローラ転走路3aと曲線軌道16との繋ぎ部分では、曲線軌道16の接線方向は、ねじ軸1の軸線方向から見た状態において、ローラ転走路3aの中心線の接線方向と一致し、且つねじ軸1の側方から見た状態において、ローラ転走路3aのリード角と一致する。また直線軌道11と曲線軌道16の繋ぎ部分では、曲線軌道16の接線方向は、直線軌道11の中心線の伸びる方向と一致する。
【0040】
図13は、ナット2の一方側の端面に取付けられる方向転換路構成部13と他方側の端面に取付けられる方向転換路構成部13との位置関係を示す。上述したように直線軌道11は、ねじ軸1の軸線1cと平行に伸びる。曲線軌道16は、図13(A)に示されるようにねじ軸1の軸線方向から見た状態において、ローラ転走路3aの中心線の接線方向に伸びる。そして手前側の曲線軌道16の中心線と奥側の曲線軌道16の中心線とは、所定の開き角度γで交差する。詳しくは後述するが、直線軌道11は通路内を移動するローラ4aの姿勢をこの開き角度と略等しい角度γ回転させる。ここで曲線軌道16が含まれる平面P1,P2(正確には曲線軌道16の中心線が含まれる平面)は、ねじ軸1の軸線1cに略平行になる。
【0041】
図14及び図15は、方向転換路構成部13の内周側13aを示す。この方向転換路構成部の内周側13aは、曲率半径Rの方向転換路が形成される本体部21と、ナット2の端面に取付けられるフランジ部22とを有する。本体部21の一端には、ローラ転走路3a内に入ってローラ4aを掬い上げる掬上げ部21aが形成される。本体部21の他端はパイプ12に嵌め込まれる。内周側13aの掬上げ部21aは、外周側13bの掬上げ部と協働して螺旋状のローラ転走路3aを転がるローラ4aを接線方向に掬い上げる。曲線軌道16は掬い上げた直後にローラ4aを方向転換させ、円弧状の曲線軌道16に沿ってローラを移動させる。
【0042】
図16及び図17は、方向転換路構成部13の外周側13bを示す。この方向転換路構成部の外周側13bは、曲率半径Rの曲線軌道16が形成される本体部25と、ナット2の端面に取付けられるフランジ部26とを有する。本体部25の一端には、ローラ転走路3a内に入ってローラを掬い上げる掬上げ部25aが形成される。本体部25の他端はパイプ12に嵌め込まれる。外周側13bの掬上げ部25aは、内周側13aの掬上げ部21aと協働して螺旋状のローラ転走路3aを転がるローラ4aを接線方向に掬い上げる。曲線軌道16は掬い上げた直後にローラ4aを方向転換させ、円弧状の曲線軌道16に沿ってローラ4aを移動させる。また、この方向転換路構成部13の外周側13bには、ねじ軸1のローラ転走溝1aの形状に合わせた突出部27が形成され、これにより掬上げ部25aの強度を確保している。方向転換路構成部13は金属製であっても樹脂製であってもよい。
【0043】
図18はパイプ12の断面図を示す。ローラ4aが直線軌道11を通過する間、ローラ4aの姿勢が回転するように直線軌道11はねじられる。すなわち、ローラ4aは直線軌道11の中心線12aに沿って移動しながら、中心線12aの周りを回転する。この例では、直線軌道11の一端から他端に至るまでローラ4aは、約90度+2β度(ねじ軸1の軸線方向から見た一対の方向転換路の開き角度γ)回転する。パイプ12は中心線に沿って2分割される。
【0044】
図19は、直線軌道11を移動するローラ4aの姿勢の変化を示す。直線軌道11を移動するに従って、ローラ4aのA1の位置が左斜め上から左斜め下へと移動し、ローラ4aの姿勢が約90度回転するのがわかる。直線軌道11でローラ4aの姿勢を回転させることにより、ローラ転走路3aからローラ4aを掬い上げ、またローラ転走路3aにローラ4aを戻すときに、側面形状が四角形のローラ4aの姿勢を断面四角形状のローラ転走路3aの形状に一致させることができる。また、ローラ4aの姿勢を一対の曲線軌道16の開き角度γと略等しい角度回転させることで、ねじ軸1の軸線の一方向(1)からの荷重を負荷していたローラが、反転しないで(再びねじ軸1の軸線の前記一方向(1)からの荷重を負荷できる状態で)ローラ転走路3aに戻る。
【0045】
なお、上記実施形態では、ローラ4aを循環させる循環部材12,13及びローラ転走路3aについて説明したが、ローラ4bを循環させる循環部材12,13及びローラ転走路3bも同様な構成である。
【0046】
図20は、接触角(接触角線9a,9bとねじ軸1の軸線とのなす角度)を45度に設定した上記実施形態のローラねじを示す。この場合、接触角線9a,9bとローラ4a,4bの軸線とは直交するので、ローラ4a,4bの軸線とねじ軸の軸線とのなす角度も45度になる。接触角を45度に設定すると、往路及び復路で等荷重を支えることができるが、往復で負荷容量を変えたいときに対応が困難である。
【0047】
この問題を解決するのが、図21に示されるローラねじである。この例では、接触角(接触角線31a,31bとねじ軸1とのなす角度)を一つの条のローラ転走路に配列されるローラ4aと他の条のローラ転走路に配列されるローラ4bとで異ならせている。接触角線31a,31bとローラ4a,4bの軸線とは直交するので、ローラ4a,4bの軸線とねじ軸1の軸線とのなす角度を、一つの条のローラ転走路に配列されるローラ4aと他の条のローラ転走路に配列されるローラ4bとで異ならせている、と言い換えることもできる。ここでは、一つの条のローラ転走路33aに配列されるローラ群4aの接触角は全て共通であり、他の条のローラ転走路33bに配列されるローラ群4bの接触角も全て共通である。しかし、ローラ群4aの接触角とローラ群4bの接触角とは相違する。これにより、往復で負荷容量の異なるローラねじが得られる。
【0048】
図20に示されるように、接触角を45度に設定すると、同じ直径のローラ4a,4bであれば、負荷容量も一定に定められる。負荷容量を自由に増減できるのが、図22に示されるような、接触角を45度以外に設定した例である。この例では、一つの条のローラ転走路33aに配列されるローラ群4aの接触角と、他の条のローラ転走路33bの配列されるローラ群4bの接触角とは同一であるが、45度以外に設定される。
【0049】
これらの図20ないし図22に示されるローラねじにおいて、ねじ軸1の外周面に形成されるねじ山1dの一方の壁面を一つの条のローラ転走路3a,32a,33aに配列されたローラ4aの側面が転動し、ねじ山1dの他方の壁面を残りの一つの条のローラ転走路3b,32b,33bに配列されたローラ4bの側面が転動する。そして、ナット2の内周面に形成されるねじ山2dの一方の壁面を一つの条のローラ転走路3a,32a,33aに配列されたローラ4aの側面が転動し、ねじ山2dの他方の壁面を残りの一つの条のローラ転走路3b,32b,33bに配列されたローラ4bの側面が転動する。このように、ねじ山1d,2dの両方の壁面をローラ4a,4bが転動するように構成すると、ねじ山1d,2dにかかる荷重のバランスがよくなる。
【0050】
図23は、図20に示されるローラねじの構造をさらにシンプルに示した例である。ねじ軸1のねじ山1dとねじ山1dとの間には、ローラ転走路に配列されたローラ4a,4bの端面から離間する円筒形状の谷底部1eが形成される。谷底部1eの外径はねじ山1dの外径よりも小さい。ナットにも同様に谷底部2eが形成される。これにより、ねじ軸1は丸棒の表面にねじ山1dが突出したように形成され、ナット2は筒の内面にねじ山2dが突出したように形成される。このように谷底部1e,2eを形成すると、ローラ4の端面がナット2に干渉するのを防止することができる。そして、ねじ軸1及びナット2共に形状が単純になるので、前加工(荒加工)が簡単にでき、溝形状測定等の製品評価もやり易くなる。特にねじ山1d,2dの壁面を研削加工するときに谷底部1e,2eが砥石の逃げになるので、容易に研削加工することができる。
【0051】
なお、本発明のローラねじは上記実施形態に限られることなく、本発明の要旨を変更しない範囲で他の実施形態にも具現化できる。例えば上記実施形態では、二条のローラねじを用いているが、三条のローラねじを用い、一条はねじ軸の軸線の一方向の荷重を負荷できるようにローラを配列し、残りの二条はねじ軸の軸線の反対方向の荷重を負荷できるようにローラを配列しもよい。この他にも四条のローラねじを用い、二条はねじ軸の軸線の一方向の荷重を負荷できるようにローラを配列し、残りの二条はねじ軸の軸線の反対方向の荷重を負荷できるようにローラを配列してもよい。さらに五条以上のローラねじにしてもよい。
【0052】
また、循環部材には、この実施形態のようなエンドキャップ方式の循環部材に限られることなく、リターンパイプ方式等様々な方式の循環部材を用いることができる。さらに、この実施形態では、直径と長さが略等しい円筒形状のローラを用い、無負荷ローラ戻し通路の断面形状を正方形に形成したが、この他にも直径と長さとが異なる円筒形状のローラを用い、無負荷ローラ戻し通路の断面形状をローラの形状に合わせて長方形に形成してもよいし、他にも円錐形状のローラを用い、無負荷ローラ戻し通路の断面形状を円錐形状のローラに合わせた台形形状に形成してもよい。さらに、ローラ間にローラ同士の接触を防止するリテーナを介在させてもよい。
【0053】
本明細書は、2005年6月30日出願の特願2005−192241に基づく。この内容はすべてここに含めておく。
Claims (6)
- 外周面にローラが転走する二条以上の螺旋状のローラ転走面が形成されるねじ軸と、
内周面に前記ねじ軸の前記ローラ転走面に対向する二条以上の螺旋状のローラ転走面が形成されるナットと、
前記ねじ軸の前記ローラ転走面と前記ナットの前記ローラ転走面との間の二条以上のローラ転走路に配列される複数のローラと、を備え、
前記二条以上のローラ転走路のうち、一つの条のローラ転走路には一列のみの複数のローラがパラレル配列され、
他の条のローラ転走路にも一列のみの複数のローラがパラレル配列され、
前記一つの条のローラ転走路に配列される前記複数のローラは、前記ねじ軸の軸線方向の一方向のみの荷重を負荷でき、
前記他の条のローラ転走路に配列される前記複数のローラは、前記ねじ軸の軸線方向の反対方向のみの荷重を負荷できることを特徴とするローラねじ。
ここで、ローラねじのリードlとピッチpとの関係式は、l=n×p(nは2以上の整数)である。 - 前記ねじ軸の軸線を含む断面において、前記ローラの軸線と前記ねじ軸の軸線とのなす角度が、前記一つの条のローラ転走路に配列されるローラと前記他の条のローラ転走路に配列されるローラとで異なることを特徴とする請求項1に記載のローラねじ。
- 前記ローラは円筒形状であり、
前記ねじ軸の軸線を含む断面において、前記ローラの軸線と前記ねじ軸の軸線とのなす角度が、前記一つの条のローラ転走路に配列されるローラ、及び前記他の条のローラ転走路に配列されるローラ共に45度以外に設定されることを特徴とする請求項1又は2に記載のローラねじ。 - 前記ねじ軸の外周面に形成されるねじ山の一方の壁面を、前記一つの条のローラ転走路に配列されたローラの側面が転動し、前記ねじ軸の前記ねじ山の他方の壁面を、前記他の条のローラ転走路に配列されたローラの側面が転動し、
前記ナットの内周面に形成されるねじ山の一方の壁面を、前記一つの条のローラ転走路に配列されたローラの側面が転動し、前記ナットの前記ねじ山の他方の壁面を、前記他の条のローラ転走路に配列されたローラの側面が転動することを特徴とする請求項1ないし3いずれかに記載のローラねじ。 - 前記ねじ軸及び前記ナットの少なくとも一方のねじ山とねじ山との間には、前記ローラ転走路に配列されたローラの端面から離間する円筒形状の谷底部が形成されることを特徴とする請求項4に記載のローラねじ。
- ねじ軸のローラ転走面とナットのローラ転走面との間の二条以上のローラ転走路に複数のローラを配列するローラねじの製造方法において、
前記二条以上のローラ転走路のうち、一つの条のローラ転走路に一列のみの複数のローラをパラレル配列する工程と、
他の条のローラ転走路にも一列のみの複数のローラをパラレル配列する工程と、を備え、
前記一つの条のローラ転走路に配列される前記複数のローラは、前記ねじ軸の軸線方向の一方向のみの荷重を負荷でき、
前記他の条のローラ転走路に配列される前記複数のローラは、前記ねじ軸の軸線方向の反対方向のみの荷重を負荷できることを特徴とするローラねじの製造方法。
ここで、ローラねじのリードlとピッチpとの関係式は、l=n×p(nは2以上の整数)である。
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