JP4932289B2 - 汚れ放出剤 - Google Patents

汚れ放出剤 Download PDF

Info

Publication number
JP4932289B2
JP4932289B2 JP2006075224A JP2006075224A JP4932289B2 JP 4932289 B2 JP4932289 B2 JP 4932289B2 JP 2006075224 A JP2006075224 A JP 2006075224A JP 2006075224 A JP2006075224 A JP 2006075224A JP 4932289 B2 JP4932289 B2 JP 4932289B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
release agent
structural unit
soil release
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006075224A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007246839A (ja
Inventor
浩二 大崎
清一 宮永
健一 芝
京子 岡田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2006075224A priority Critical patent/JP4932289B2/ja
Publication of JP2007246839A publication Critical patent/JP2007246839A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4932289B2 publication Critical patent/JP4932289B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、繊維製品に汚れ放出効果を付与することができる汚れ放出剤及びそれを含有する繊維処理剤組成物、並びにそれを用いた繊維を処理する方法に関する。
一般の生活場面で様々な汚れが発生するが、衿や袖口の皮脂に由来する汚れや、靴下に付着した泥汚れなどは非常に頑固な汚れであり、通常の洗濯では満足できるレベルまで洗浄することは困難である。そこで、使用前に繊維を予め汚れ放出剤で処理することで、通常の洗浄方法に比べて極めて優れた洗浄効果を発現させる工夫がなされている。
ポリエステル等の疎水性繊維に対しては繊維表面を親水化することにより汚れを付きにくくする汚れ放出剤が提案されている。そのような剤としては、例えば、テレフタレート化合物(特許文献1〜3)が知られている。しかしながら、このような汚れ放出剤は、ポリエステルなどの疎水性繊維には効果があるが、比較的親水性の高い木綿繊維に対しては十分な効果が発現しない。
木綿繊維表面に処理することで付いた汚れを落としやすくする汚れ放出剤についても多くの剤が提案されている。例えば、衣料に接触後乾燥することにより、防汚性を付与する化合物としてアミンオキシド化合物が挙げられている(特許文献4)。また、トリエタノールアミン架橋体(特許文献5)やキチン又はキトサンの硫酸化あるいはスルホン化物(特許文献6)からなる汚れ放出剤が挙げられている。しかしこれらの化合物は洗濯時の機械力、処理繊維量、温度、pHの影響を受けやすく、十分な効果が得られない場合がある。
米国特許第3416952号明細書 米国特許第3557039号明細書 米国特許第4795584号明細書 特開2004−115969号公報 特開2004−196668号公報 特開2001−131591号公報
本発明の課題は、様々な繊維製品、特に親水性繊維製品に良好な汚れ放出効果を付与することができる汚れ放出剤及び繊維処理剤組成物を提供することにある。
本発明は、下記の構成単位(A)、(B)及び(C)を有する高分子化合物からなる汚れ放出剤、この汚れ放出剤を含有する繊維処理剤組成物、並びにこの繊維処理剤組成物を含有し、pH2〜9に調整された水溶液中で繊維を処理する方法を提供する。
(A)一般式(1−a)又は一般式(1−b)で表される構成単位及びその塩から選ばれる少なくとも1種の構成単位
Figure 0004932289
(式中、R1は水素原子、水酸基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数7〜10のアラルキル基を示す。)
(B)一般式(2)で表される構成単位
Figure 0004932289
(C)アニオン性基を持つ構成単位
本発明の汚れ放出剤及び繊維処理剤組成物により、繊維、特に親水性繊維に対して、良好な汚れ放出効果を発揮することができる。
[汚れ放出剤]
本発明の汚れ放出剤は、前記構成単位(A)、(B)及び(C)を有する高分子化合物からなり、これらの構成単位(A)、(B)及び(C)がランダム結合したものであっても、ブロック結合したものであってもよい。
構成単位(A)において、一般式(1−a)及び(1−b)中のR1は水素原子、水酸基を有してもよい炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数7〜10のアラルキル基を示す。ここで、水酸基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基は直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれであってもよく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、tert-ブチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基等の水酸基を有してもよい炭素数1〜4のアルキル基又はシクロヘキシル基が好ましい。また、炭素数7〜10のアラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基等が好ましい。R1としては、水素原子、メチル基、エチル基が特に好ましい。
前記一般式(1−a)又は(1−b)で表される構成単位の塩としては、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、硝酸塩、亜硫酸塩、リン酸塩、アミド硫酸塩、メタンスルホン酸塩などが挙げられる。
構成単位(C)としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、4−ペンテン酸、5−ヘキセン酸、6−ヘプテン酸、7−オクテン酸、8−ノネン酸、9−デセン酸、10−ウンデセン酸、11−ドデセン酸、マレイン酸、イタコン酸、スチレンカルボン酸等のカルボキシル基を有するビニル化合物、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸等のスルホン酸基を有するビニル化合物や、これらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、有機アンモニウム塩に由来する構成単位を挙げることができ、一般式(3)又は一般式(4)で表される構成単位が好ましく、一般式(3)で表される構成単位が更に好ましい。
Figure 0004932289
(式中、R2は水素原子又はメチル基、R3はCONH基及び/又はCOO基を含んでもよい炭素数1〜10の2価の炭化水素基、nは0又は1、X1は水素原子又は陽イオン基を示す。)
一般式(3)及び(4)中のR2は水素原子又はメチル基、R3はCONH基及び/又はCOO基を含んでもよい炭素数1〜10の2価の炭化水素基、nは0又は1、X1は水素原子又は陽イオン基を示すが、R3としては炭素数1〜10のアルキレン基が好ましく、炭素数4〜10のアルキレン基が更に好ましい。また、陽イオン基としてはアルカリ金属、アンモニウム基又は有機アンモニウム基が好ましい。アルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム等が挙げられ、有機アンモニウム基としては、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等が挙げられる。
これらの構成単位(C)は、1種類導入されてもよいし、2種類以上導入されていてもよい。
本発明の高分子化合物は、構成単位(A)、構成単位(B)、構成単位(C)以外に、不飽和結合含有モノマーに由来する構成単位を本発明の効果を損なわない範囲で有していても良い。
本発明の高分子化合物を形成する全構成単位中の構成単位(A)の割合は、10〜90モル%が好ましく、25〜80モル%がより好ましい。構成単位(B)の割合は5〜70モル%が好ましく、10〜60モル%がより好ましい。構成単位(C)の割合は5〜50モル%が好ましく、5〜20モル%がより好ましい。
本発明の高分子化合物の分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法によるポリエチレングリコール換算の重量平均分子量で、1,000〜100,000が好ましく、2,000〜50,000が更に好ましい。
本発明の高分子化合物は、以下に示す方法により、効率よく、高収率で製造することができる。即ち、極性溶媒中で、ラジカル重合開始剤の存在下、一般式(5)で表される化合物又はその塩の中から選ばれる少なくとも1種(以下モノマー(A)という)と、二酸化イオウ又は亜硫酸(以下モノマー(B)という)と、アニオン性基を持つモノマー(以下モノマー(C)という)とを共重合させることにより得ることができる。また、一般式(5)で表される化合物と、モノマー(B)と、モノマー(C)とを共重合させた後に、酸を反応させることによっても得ることができる。
Figure 0004932289
(式中、R1は前記の意味を示す。)
上記極性溶媒としては、例えば水、無機酸(塩酸、硫酸、リン酸、ポリリン酸など)、無機酸の金属塩(塩化亜鉛、塩化カルシウム、塩化マグネシウムなど)、有機酸(ギ酸、酢酸、プロピオン酸、乳酸など)などの水溶液、あるいは極性有機溶媒(アルコール、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアルデヒドなど)を挙げることができ、これらの混合物でもよい。また、これらの中で水系溶媒が好ましい。
また、ラジカル重合開始剤としては、例えば分子中にアゾ基を有する水溶性ラジカル重合開始剤(2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)2塩酸塩、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)など)や過酸化物系ラジカル重合開始剤(過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過酸化ベンゾイルなど)を好ましく用いることができる。なお、本発明では、ラジカル重合開始剤として過酸化物系ラジカル重合開始剤が特に好ましい。
モノマー(A)としては、ジアリルアミン、N−メチルジアリルアミン、N−プロピルジアリルアミン、N−ブチルジアリルアミン、N−2−ヒドロキシエチルジアリルアミン、N−2−ヒドロキシプロピルジアリルアミン、N−3−ヒドロキシプロピルジアリルアミン、及びその塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、硝酸塩、亜硫酸塩、リン酸塩、アミド硫酸塩、メタンスルホン酸塩などを挙げることができる。これらのモノマー(A)は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
モノマー(C)としては、アクリル酸、メタクリル酸、4−ペンテン酸、5−ヘキセン酸、6−ヘプテン酸、7−オクテン酸、8−ノネン酸、9−デセン酸、10−ウンデセン酸、11−ドデセン酸、マレイン酸、イタコン酸、スチレンカルボン酸等のカルボキシル基を有するビニル化合物、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸等のスルホン酸基を有するビニル化合物又はそれらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、有機アンモニウム塩などが挙げられる。これらのモノマー(C)は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
モノマー(C)の中では一般式(6)又は(7)で表される化合物が好ましく、一般式(6)で表される化合物が更に好ましい。
Figure 0004932289
(式中、R2、R3、X1及びnは前記の意味を示す。)
又、上記モノマー(A)、(B)及び(C)以外に、不飽和結合含有モノマー(以下モノマー(D)という)を本発明の効果を損なわない範囲で共重合してもよい。これらのモノマー(D)としては、例えば、ビニルアルコール;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド等の炭素数1〜22のヒドロキシアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル又は(メタ)アクリルアミド;ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ラウロキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート(エチレングリコールの重合度が1〜100)、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート(プロピレングリコールの重合度が1〜50)、ポリブチレングリコール(メタ)アクリレート(ブチレングリコールの重合度が1〜50)等のポリアルキレン(炭素数1〜8;直鎖もしくは分岐鎖)オキシド鎖を有する(メタ)アクリル酸エステル;グリセリン(メタ)アクリレート等の多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル;ジアセトン(メタ)アクリルアミド;N−ビニルピロリドン等のN−ビニル環状アミド;N−(メタ)アクロイルモルホリン;塩化ビニル;アクリロニトリル等が例示される。
モノマー(D)の割合は、モノマー全量に対し0〜80モル%が好ましい。
本発明における重合法としては、例えば前記極性溶媒中に、所定の割合の前記モノマー(A)、(B)及び(C)を加えると共に、前述のラジカル重合開始剤を、モノマー全量に対して、好ましくは0.001〜10モル%、より好ましくは0.01〜7モル%の割合で加え、好ましくは0〜100℃、より好ましくは25〜75℃の温度で重合反応を行う。反応時間は、モノマーの種類やラジカル重合開始剤の種類、反応温度などにより左右され、一概に定めることはできないが、通常200時間以内である。なおモノマー(B)の二酸化イオウは、通常ガス状で加えられる。生成したポリマー溶液はそのまま用いてもよいし、再沈殿など精製処理後用いてもよい。
本発明の汚れ放出剤は、繊維、特に親水性の高い繊維に対して良好な汚れ放出効果を付与することができ、洗剤、柔軟剤、のり剤等の繊維処理剤に配合することもできる。
[親水性繊維]
本発明の汚れ放出剤は親水性繊維用として特に有用である。本発明において、親水性繊維とは、標準状態の水分率(20℃、65%RH)が5%を超える繊維をさしている。なお標準状態の水分率は、JIS L 1013、JIS L 1015に規定される方法により測定される。
親水性繊維としては、例えば、天然繊維では、種子毛繊維(綿、もめん、カポックなど)、靭皮繊維(麻、亜麻、苧麻、大麻、黄麻など)、葉脈繊維(マニラ麻、サイザル麻など)、やし繊維、いぐさ、わら、獣毛繊維(羊毛、モヘア、カシミヤ、らくだ毛、アルパカ、ビキュナ、アンゴラなど)、絹繊維(家蚕絹、野蚕絹)、羽毛などが例示できる。化学繊維では、セルロース系繊維(レーヨン、ポリノジック、キュプラ、アセテートなど)などが例示できる。
[繊維処理剤組成物及び繊維の処理方法]
本発明の繊維処理剤組成物は、本発明の汚れ放出剤を含有する。本発明の繊維処理剤組成物中の本発明の汚れ放出剤の含有量は0.01〜50重量%が好ましく、0.1〜30重量%がより好ましく、0.5〜20重量%が更に好ましい。
本発明の繊維処理剤組成物は、洗剤、柔軟剤、のり剤等として用いることもでき、本発明の繊維処理剤組成物中には通常の洗剤、柔軟剤、のり剤等に用いられる成分を配合することができる。
本発明の繊維処理剤組成物は、繊維の着用あるいは使用前に、予め汚れ放出剤を含有する水溶液中で繊維を処理することで汚れ放出剤を繊維に吸着させ、繊維の着用あるいは使用後に、水中で洗浄することで汚れ放出効果を発現する。
本発明の汚れ放出剤は、その効果がpHに依存し、はじめに汚れ放出剤を繊維に吸着させる時、pH2〜9に調整した水溶液中で行うことが繊維への吸着性の面で好ましい。また、使用後に行う洗浄においては、pHによらず効果が得られるが、pH9〜13に調整した水溶液中で行うことが繊維からの脱離性の面で好ましい。すなわち、洗浄後のすすぎ工程で添加することが好ましい。
上記の使用後に行う洗浄においては、いわゆる洗浄剤を使用することがさらに好ましい。洗浄剤としては、一般に洗浄剤に配合される剤、例えば、界面活性剤、硬度成分捕捉剤、香料、酵素、アルカリ剤、漂白剤等任意の成分を含有して良い。
本発明の汚れ放出剤は、繊維1kgに対して、0.001〜10g使用することが好ましく、0.005〜5g使用することが特に好ましく、0.05〜3g使用することがさらに好ましい。
例中の%は、特記しない限り重量%である。なお、以下の合成例で得られた重合体の重量平均分子量は以下の方法に従って測定した。
<重合体の重量平均分子量の測定法>
重合体の重量平均分子量(Mw)は、東ソーHLC8120GPCを使用し、ゲル・パーミッション・クロマトグラフィー(GPC)によって測定した。カラムは東ソーの水系・極性溶媒系カラムα-M(排除限界分子量1000万)を2本接続したものを用いた。サンプルは溶離液で5(mg/ml)の濃度に調製し、20μlを用いた。溶離液には50(mmol/L)リチウムブロマイド、1%酢酸の水/エタノール=30/70混合溶媒を用いた。カラム温度は30℃で流速0.6(ml/min)で実施した。分子量は全てポリエチレングリコール換算で算出した。
合成例1
撹拌機、ジムロート還流器、温度計を備えた4つ口セパラブルフラスコ中に、ジアリルメチルアミン塩酸塩118.12g(0.8モル)、10−ウンデセン酸36.86(0.2モル)、蒸留水51g、エチルアルコール95gを仕込んだ。その混合物に二酸化イオウ64.07g(1.0モル)を加えた。得られた混合物に、35%過硫酸アンモニウム水溶液7.82g(0.012モル)を加えて45℃で48時間共重合を行った。得られた混合物は、懸濁していた。
この共重合体の懸濁液の一部をエチルアルコールにより再沈し、得られた固体を50℃で真空乾燥することにより、ジアリルメチルアミン塩酸塩とウンデセン酸と二酸化イオウの共重合体(4:1:5)を得た。重量平均分子量は6000であり、重合収率は定量的であった。
合成例2〜6
表1に示す各モノマー成分を、表1に示す仕込みモル比で用い、合成例1と同様に重合を行い共重合体を得た。得られた共重合体の重量平均分子量を表1に示す。
Figure 0004932289
注)表中の略号は以下の意味を示す。
MDAA−HCl:ジアリルメチルアミン塩酸塩
UDA:10−ウンデセン酸
DADMAC:ジアリルジメチルアンモニウムクロライド
APS:過硫酸アンモニウム
実施例1〜3及び比較例1〜6
本発明の汚れ放出剤として合成例1〜3で得られた高分子化合物、また、比較の汚れ放出剤として合成例4〜6で得られた高分子化合物、硫酸化キトサン(下記合成法により得られたもの)又はポリエチレンオキシテレフタレート(ローディア社製)を用い、下記方法で汚れ放出効果を評価した。結果を表2に示す。
<汚れ放出効果の評価法>
(1)繊維の処理
20℃、4°DH硬水(カルシウム/マグネシウム=7/3)500mLに汚れ放出剤を0.01g添加して、処理液を得た(pH7.0)。そこへ木綿ブロード布(染色試材(株)谷頭商店製、標準状態の水分率 7重量%)を6×6cmに切断したもの25gを投入し、ターゴトメーターを用い、回転数80rpmで5分間撹拌処理した後、二槽式洗濯機((株)日立製作所製PS−H35L)の脱水槽で1分間脱水後、自然乾燥した。
(2)モデル皮脂汚れの調製
皮脂成分混合物(オレイン酸/トリオレイン/スクワレン(いずれも和光純薬工業(株)製)=45/40/15重量比)10gに色素(オイルオレンジSS;東京化成工業(株)製)を0.01g添加して調製した。
(3)モデル皮脂汚染布の調製
(1)の方法により汚れ放出剤で処理した木綿ブロード布1枚(6×6cm)につきモデル皮脂汚れを80mg滴下し、汚染布とした。
(4)繊維の洗浄
温度20℃、4°DH硬水(カルシウム/マグネシウム=7/3)1Lにノニオン性界面活性剤(エマルゲン108;花王(株)製)150mg、炭酸ナトリウム(和光純薬工業(株)製)150mgを添加し、(3)の方法により調製した汚染布を投入した。ターゴトメーターを用い、回転数80rpmで10分間撹拌洗浄した。
(5)洗浄率及びSR値の測定
未処理布及び洗浄前汚染布、洗浄後汚染布の反射率(460nm)を測色色差計(ND−300A;日本電色工業(株)製)にて測定し、次式(I)によって洗浄率D(%)を算出し、汚れ放出効果の指標として、次式(II)によりSR値を求めた。
洗浄率D(%)=[(L2−L1)/(L0−L1)]×100 (I)
(ここで、L0:未処理布の反射率、L1:洗浄前汚染布の反射率、L2:洗浄後汚染布の反射率を示す。)
SR値=(汚れ放出剤処理後の洗浄率)−(汚れ放出剤なしの洗浄率) (II)
Figure 0004932289
*1:硫酸化キトサンは以下の合成法で得られたものである。
1Lのフラスコに縮合度10のキトサン(25.76g)を入れ、次に500gのクロロホルムを入れて撹拌しながら分散させ−20℃以下まで冷却した。温度を−20℃以下に保ったままクロロスルホン酸(21.30g)を滴下した。滴下終了後−20℃以下で3時間の熟成を行ったのち、反応混合物を1000gの氷水中に加え希釈をした。希釈液を苛性ソーダ水溶液を用いてpH7に調整した。得られた混合液を濃縮し、残った結晶をアセトンで洗浄したのち、水で洗浄して脱塩を行った。乾燥して23.41g(純分92.9%)の硫酸化キトサンを得た。

Claims (7)

  1. 下記の構成単位(A)、(B)及び(C)を有する高分子化合物からなる汚れ放出剤。(A)一般式(1−a)又は一般式(1−b)で表される構成単位及びその塩から選ばれる少なくとも1種の構成単位
    Figure 0004932289
    (式中、R1は水素原子、水酸基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数7〜10のアラルキル基を示す。)
    (B)一般式(2)で表される構成単位
    Figure 0004932289
    (C)7−オクテン酸、8−ノネン酸、9−デセン酸、10−ウンデセン酸、11−ドデセン酸から選ばれるモノマーに由来するアニオン性基を持つ構成単位
  2. 構成単位(C)が、10−ウンデセン酸に由来するアニオン性基を持つ構成単位である請求項1記載の汚れ放出剤。
  3. 高分子化合物を形成する全構成単位中の構成単位(A)の割合が10〜90モル%、構成単位(B)の割合が5〜70モル%、構成単位(C)の割合5〜50モル%である請求項1又は2記載の汚れ放出剤。
  4. 高分子化合物の重量平均分子量が1,000〜100,000である請求項1〜3いずれか1項に記載の汚れ放出剤。
  5. 親水性繊維用である請求項1〜4いずれか1項に記載の汚れ放出剤。
  6. 請求項1〜5いずれか1項に記載の汚れ放出剤を含有する繊維処理剤組成物。
  7. 請求項6記載の繊維処理剤組成物を含有し、pH2〜9に調整された水溶液中で繊維を処理する方法。
JP2006075224A 2006-03-17 2006-03-17 汚れ放出剤 Expired - Fee Related JP4932289B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006075224A JP4932289B2 (ja) 2006-03-17 2006-03-17 汚れ放出剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006075224A JP4932289B2 (ja) 2006-03-17 2006-03-17 汚れ放出剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007246839A JP2007246839A (ja) 2007-09-27
JP4932289B2 true JP4932289B2 (ja) 2012-05-16

Family

ID=38591472

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006075224A Expired - Fee Related JP4932289B2 (ja) 2006-03-17 2006-03-17 汚れ放出剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4932289B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008038077A (ja) * 2006-08-09 2008-02-21 Kao Corp 洗浄剤組成物

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015122360A1 (ja) * 2014-02-14 2015-08-20 ロンザジャパン株式会社 衣料用液体洗濯洗剤組成物
JP6663803B2 (ja) * 2016-06-20 2020-03-13 ライオン株式会社 シミ除去方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3405941B2 (ja) * 1999-11-04 2003-05-12 花王株式会社 汚れ放出剤
JP4176261B2 (ja) * 1999-11-08 2008-11-05 花王株式会社 洗浄剤組成物
JP4008364B2 (ja) * 2002-02-22 2007-11-14 花王株式会社 硬質表面用防汚洗浄剤

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008038077A (ja) * 2006-08-09 2008-02-21 Kao Corp 洗浄剤組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007246839A (ja) 2007-09-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20030158344A1 (en) Hydrophobe-amine graft copolymer
JP5799109B2 (ja) ポリオキシアルキレンオキシドで末端保護されたポリアルキレンオキシドポリカルボキシレート櫛状ポリマーを有する洗浄組成物
CA2146853A1 (en) Use of vinylpyrrolidone and vinylimidazole copolymers as washing agent additives and process for producing the same
US5776879A (en) Water soluble dye complexing polymers
ZA200603626B (en) Softening laundry detergent
BRPI0608933A2 (pt) uso de produtos de policondensação catiÈnicos, produto de policondensação catiÈnico, e, detergente, formulação de detergente e composição de pós-tratamento para a lavagem de roupas
JP4932289B2 (ja) 汚れ放出剤
US11384316B2 (en) Stable laundry cleaning composition and method comprising a polyAPTAC-containing polymer
US8993507B2 (en) Functional additives for cleansing compositions
JP5160058B2 (ja) 洗浄剤組成物
CN1436229A (zh) 洗涤组合物
JP5106785B2 (ja) 洗浄剤組成物
JPH09273079A (ja) 防汚剤組成物及び繊維製品の処理方法
JP5154038B2 (ja) 洗浄剤組成物
JP2001131590A (ja) 洗浄剤組成物
JP4275236B2 (ja) 繊維製品処理剤
JP2008190091A (ja) 布帛の親水化処理方法
JP2000129578A (ja) 繊維製品処理剤組成物
JP5693892B2 (ja) 着香剤組成物
JP5014739B2 (ja) 繊維用汚れ放出剤
KR100946553B1 (ko) 필름형 오염제거제
JP5606229B2 (ja) エーテル結合含有重合体及びその製造方法
JP2012057085A (ja) アクリル酸エステル系重合体及びその製造方法
JP2002285474A (ja) 柔軟剤組成物
JP2010116647A (ja) しわ除去剤組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090206

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111216

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120110

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120126

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120214

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120215

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150224

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees