JP4932183B2 - 有機酸金属塩組成物及び該組成物を用いた薄膜の製造方法 - Google Patents

有機酸金属塩組成物及び該組成物を用いた薄膜の製造方法 Download PDF

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本発明は、脂肪族有機酸ニオブ誘導体、脂肪族有機酸鉛及び有機溶剤を含有してなる有機酸金属塩組成物及び該組成物を用いた薄膜の製造方法に関するものである。
ニオブ元素及び鉛元素を含有するセラミック薄膜は、特異的な電気特性を有するため、様々な用途への応用が検討されている。特に、誘電特性の特徴を応用した高誘電体キャパシタ、強誘電体キャパシタ、ゲート絶縁膜、バリア膜、圧電素子等の電子部品の電子部材に用いられている。例えば、非特許文献1には、チタン酸ジルコン酸鉛の一部をニオブに置換したニオブ添加チタン酸ジルコン酸鉛(PNZT)薄膜が報告されている。
上述のような薄膜の製造法としては、塗布熱分解法やゾルゲル法等のMOD(Metal Organic Deposition)法、CVD(Chemical Vapour Deposition)法、ALD(Atomic Layer Deposition)法等が挙げられる。比較的加工精度の低い薄膜については、製造コストが小さく、薄膜形成が容易なMOD法が好適な方法である。MOD法に用いられる薄膜のプレカーサは、主にアルコシド化合物、有機酸金属塩が使用されている。
また、特許文献1には、溶液中の金属組成比(モル比)がA:B:C=X:Y:Zで表され(ただし、AはSrとBa及び/又はPb、BはBi、CはTa及び/又はNbを示す。)、0.4≦X≦1.0、1.5≦Y≦3.5、Z=2であり、Sr:Ba:Pb=a:b:cで表したときに、0.7X≦a<X、0<b+c≦0.3Xとなるように有機溶媒中に金属化合物を混合してなるBi系強誘電体薄膜形成用組成物(請求項1)が開示されている。また、特許文献1の[002]段落には、鉛化合物として、オクチル酸鉛、n−ヘキサン酸鉛、2−エチル酪酸鉛、i−吉草酸バリウム、酢酸鉛等のカルボン酸塩や、鉛エトキシド、鉛プロポキシド、鉛ブトキシド等のアルコキシドが例示されており、更に、ニオブ化合物として、ニオブエトキシド、ニオブプロポキシド、ニオブブトキシド、ニオブ−2−メトキシエトキシド等のアルコキシドや、オクチル酸ニオブ、n−ヘキサン酸ニオブ、2−エチル酪酸ニオブ、i−吉草酸ニオブ等のカルボン酸等が例示されている。
更に、特許文献2には、組成がBi(TaNb1−m(ただし、0≦m≦1)で表される、厚さ5〜50nmの下地層と、該下地層上に形成された、組成が(SrBi1−x)Bi(TaNb1−Y(ただし、0.4≦X≦1、0≦Y≦1、Zは各金属元素に付随した酸素の数の合計)で表される主層とを備えてなるBi系強誘電体薄膜(請求項1)及び組成がBi(TaNb1−m(ただし、0≦m≦1)で表される、厚さ5〜50nmの下地層と、該下地層上に形成された、組成が[{Sr(Pb及び/又はBaBi1−X]Bi(TaNb1−Y(ただし、0<n≦0.3、0.4≦X≦1、0≦Y≦1、Zは各金属元素に付随した酸素の数の合計)で表される主層とを備えてなるBi系強誘電体薄膜(請求項2)が開示されている。また、特許文献2の[0025]段落には、ニオブ化合物として、ニオブエトキシド、ニオブプロポキシド、ニオブブトキシド、ニオブ−2−メトキシエトキシド等のアルコキシドや、オクチル酸ニオブ、n−ヘキサン酸ニオブ、2−エチル酪酸ニオブ、i−吉草酸ニオブ等のカルボン酸塩が例示されており、更に、鉛化合物として、オクチル酸鉛、n−ヘキサン酸鉛、2−エチル酪酸鉛、i−吉草酸鉛、酢酸鉛等のカルボン酸塩や、鉛エトキシド、鉛プロポキシド、鉛ブトキシド等のアルコキシド等が例示されている。
特開平9−25124号公報 特許請求の範囲 [0024] 特開平9−142845号公報 特許請求の範囲 [0025] Jpn.Appl.Phys.,Vol.44,No.1A(20 05)267〜274頁
MOD法における問題点の1つは、プレカーサを含む塗布液組成物について充分な安定性を得ることが困難なことにある。多成分系のセラミックス薄膜を形成するには、塗布液となる組成物は、薄膜に多種の金属元素を含有するプレカーサの混合溶液となるが、例えば、プレカーサ化合物として金属アルコキシド化合物を用いる場合は、金属アルコキシドが反応性に富むために、他のプレカーサや大気中の水分等と反応して増粘ゲル化や沈殿形成等の変質を起こす。これらの変質は、塗布工程や膜質に悪影響を及ぼすことになる。また、得られる薄膜の状態(形状や電気特性)がプレカーサの組み合わせに依存するので、上記の安定性の問題と合わせて最適な組み合わせを見出だすのが困難であった。例えば、チタンやジルコニウムのプレカーサとしては、アルコキシド化合物が優れた薄膜を与えることが知られているが、これに他のプレカーサ成分を混合した場合に使用に耐え得る保存安定性を得ることは困難である。
従って、本発明の目的は、ニオブと鉛を含有する薄膜をMOD法によって作製する際に、MOD法用原料に適するニオブプレカーサと鉛プレカーサを含有する有機酸金属塩組成物及び該組成物を用いた薄膜の製造方法を提供することにある。
即ち、本発明は、ニオブプレカーサとしての、ペタンキス(アルコキシ)ニオブと2−エチルヘキサンとの反応生成物であり、ニオブ含有量が11〜20質量%の範囲内にあり、(RCOO)Nb(Rは3−ヘプテル基を表す)で構成される化合物、RCOO−NbとNb−O−Nbで構成される化合物、RCOO−NbとNb=Oで構成される化合物及びRCOO−NbとNb−O−NbとNb=Oで構成される化合物から構成される2−エチルヘキサン酸ニオブ誘導体;鉛プレカーサとしての一般式(RCOO)Pb(式中、Rは炭素数1〜17の脂肪族炭化水素基を表す)で表される有機酸鉛化合物;及び少なくとも1種の有機溶剤を含有してなることを特徴とする有機酸金属塩組成物を提供することにある。
また、本発明の有機酸金属塩組成物は、更に、他の任意の金属プレカーサを含有することができる。
更に、本発明の基体上への薄膜の製造方法は、基体上に、上記有機酸金属塩組成物を塗布し、加熱することによりニオブ元素と鉛元素とを含有してなる薄膜を形成することを特徴とする。
本発明によれば、MOD法の原料として、良好な保存安定性を有するニオブと鉛のプレカーサを含有する有機酸金属塩組成物を提供することができ、更に、該組成物を原料に用いたMOD法による薄膜の製造方法によれば、均質な薄膜を得ることができる。
本発明の有機酸金属塩組成物は、ニオブプレカーサである2−エチルヘキサン酸ニオブ誘導体、鉛プレカーサである有機酸鉛化合物及び有機溶剤を必須成分として含有してなる組成物であり、必要に応じて他の金属プレカーサを含有してもよい。なお、本発明の有機酸金属塩組成物は、塗布熱分解法やゾルゲル法のようなMOD法により、基体上にガラスやセラミックスの薄膜を製造する原料とした有用である。
まず、本発明の有機酸金属塩組成物に使用する2−エチルヘキサン酸ニオブ誘導体について説明する。
一般に金属原子及び2−エチルヘキサン酸残基からなる2−エチルヘキサン酸ニオブと呼ばれているものは、(RCOO)Nbと表記される場合が多いが、同一の2−エチルヘキサン酸残基を有するものでも炭素含有量、Nb含有量共多様である。実際に、これらを形成する結合ユニットは、「RCOO−NbとNb−O−Nb」、「RCOO−NbとNb=O」又は「RCOO−NbとNb−O−NbとNb=O」であり、例えば単純な構造で代表したモデルを示すと下記化学式のようになるが、実際に化学構造を正確に同定することは困難である。なお、式中、Lは2−エチルヘキサン酸残基を表す。
Figure 0004932183
従って、本発明の有機酸金属塩組成物に使用する2−エチルヘキサン酸ニオブ誘導体とは、(RCOO)Nb(Rは3−ヘプテル基を表す)のみではなく、RCOO−Nb結合を有する化合物をも包含するものである。具体的には、RCOO−NbとNb−O−Nbで構成される化合物、RCOO−NbとNb=Oで構成される化合物及びRCOO−NbとNb−O−NbとNb=Oで構成される化合物である。
本発明の組成物に使用される上記の2−エチルヘキサン酸ニオブ誘導体は、その製造方法により区別されることなく、周知の製造方法を応用して得られたものを使用することができる。2−エチルヘキサン酸ニオブ誘導体の製造方法としては、例えば、ペンタキス(メトキシ)ニオブ、ペンタキス(エトキシ)ニオブ、ペンタキス(プロポキシ)ニオブ、ペンタキス(イソプロポキシ)ニオブ、ペンタキス(ブトキシ)ニオブ等のペンタキス(アルコキシ)ニオブを原料に用いる方法が挙げられる。
ンタキス(アルコキシ)ニオブを原料に用いる方法としては、2−エチルヘキサン酸を加え、加熱する方法、ペンタキス(アルコキシ)ニオブと2−エチルヘキサン酸との反応時に副生する水を取り除くために脱水剤を併用する方法が挙げられる。
本発明の組成物に用いる2−エチルヘキサン酸ニオブ誘導体に五塩化ニオブ等のハロゲン化ニオブを出発原料とした2−エチルヘキサン酸ニオブ誘導体を使用すると、副生成物やNb−X(Xはハロゲン原子)由来のハロゲンの影響で得られる薄膜の電気特性に影響を来す場合があるので、ペンタキス(アルコキシ)ニオブを出発原料に用いたものが好ましく、ニオブ含有量の制御が容易となるので脱水剤を併用する方法がより好ましい。なお、脱水剤としては、酸無水物を使用することが好ましく、無水酢酸がより好ましい。
これらの中で、本発明の有機酸金属塩組成物に使用する2−エチルヘキサン酸ニオブ誘導体は、ペンタキス(アルコキシ)ニオブと2−エチルヘキサン酸との反応生成物であることが好ましく、2−エチルヘキサン酸ニオブ誘導体であることが最適である。これは、2−エチルヘキサン酸ニオブ誘導体が、有機溶剤に対する溶解性の良好な液体であり、溶解性のマージンが広く、更にはこれを与える有機酸成分である2−エチルヘキサン酸が合成有機酸であるためである。
ここで、本発明の有機酸金属塩組成物に使用する2−エチルヘキサン酸ニオブ誘導体は、ニオブ含有量が11〜20質量%の範囲内にあることが好ましく、最適には、2−エチルヘキサン酸ニオブ誘導体は、ニオブ含有量が13〜16質量%の範囲内であり、炭素含有量が50〜58質量%の範囲内であり、且つニオブ原子、酸素原子及び2−エチルヘキサン酸残基のみから構成される。なお、2−エチルヘキサン酸ニオブ誘導体のニオブ含有量が11〜20質量%の範囲内にあると、薄膜にニオブ以外の金属原子を供給する他のプレカーサと併用した場合に特に安定した有機酸金属塩組成物を提供することができる。
次に、本発明の有機酸金属塩組成物に使用する有機酸鉛化合物について説明する。
有機酸鉛化合物は、上記の有機酸ニオブ誘導体とは異なり、実質的に(RCOO)Pb等の一般式で表される構造を有するものである。また、有機酸鉛化合物は、結晶水を含有する場合もある。本発明に使用する有機酸鉛化合物は水和物であっても良く、無水物であっても良いが、併用する他のプレカーサが水と反応して混合安定性や保存安定性が悪化する場合があるので無水物が好ましい。
本発明の有機酸金属塩組成物に使用する有機酸鉛化合物を構成する炭素数2〜18の脂肪族有機酸としては、前記の有機酸ニオブ誘導体で例示される有機酸が挙げられる。有機酸鉛の中でも、2−エチルヘキサン酸鉛が、前記の2−エチルヘキサン酸ニオブ誘導体と同様の理由で好ましい。
有機酸鉛化合物は、その製造方法により区別されることなく、周知の製造方法を応用して得られたものを使用することができるが、プレカーサ中にハロゲン不純物を含有しないものが好ましいので、酸化鉛、酢酸鉛、ビス(アルコキシ)鉛を原料として製造されたものが好ましい。
なお、本発明の有機酸金属塩組成物において、2−エチルヘキサン酸ニオブ誘導体と有機酸鉛化合物の混合割合は、特に限定されず、用途に合わせて配合することができる。例えば、誘電体や圧電体の薄膜のプレカーサとして用いる場合には、金属モル比で、ニオブ原子1モルに対して鉛原子を0.01〜10モル、好ましくは0.1〜5モルの範囲内である。
次に、本発明の有機酸金属塩組成物に使用する有機溶剤について説明する。
本発明の有機酸金属塩組成物に使用する有機溶剤としては、アルコール系溶剤、ポリオール系溶剤、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、エーテル系溶剤、ポリエーテル系溶剤、脂肪族又は脂環族炭化水素系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤、シアノ基を有する炭化水素溶剤、その他の溶剤等が挙げられ、これらは1種類又は2種類以上を混合して用いることができる。
アルコール系溶剤としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、2−ブタノール、第3ブタノール、ペンタノール、イソペンタノール、2−ペンタノール、ネオペンタノール、第3ペンタノール、ヘキサノール、2−ヘキサノール、ヘプタノール、2−ヘプタノール、オクタノール、2―エチルヘキサノール、2−オクタノール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、シクロヘプタノール、メチルシクロペンタノール、メチルシクロヘキサノール、メチルシクロヘプタノール、ベンジルアルコール、2−メトキシエチルアルコール、2−ブトキシエチルアルコール、2−(2−メトキシエトキシ)エタノール、2−(N,N−ジメチルアミノ)エタノール、3−(N,N−ジメチルアミノ)プロパノール等が挙げられる。
ポリオール系溶剤としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、イソプレングリコール(3−メチル−1,3−ブタンジオール)、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,2−オクタンジオール、オクタンジオール(2−エチル−1,3−ヘキサンジオール)、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。
ケトン系溶剤としては、アセトン、エチルメチルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン、エチルブチルケトン、ジプロピルケトン、ジイソブチルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン等が挙げられる。
エステル系溶剤としては、ギ酸メチル、ギ酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸第2ブチル、酢酸第3ブチル、酢酸アミル、酢酸イソアミル、酢酸第3アミル、酢酸フェニル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸イソプロピル、プロピオン酸ブチル、プロピオン酸イソブチル、プロピオン酸第2ブチル、プロピオン酸第3ブチル、プロピオン酸アミル、プロピオン酸イソアミル、プロピオン酸第3アミル、プロピオン酸フェニル、乳酸メチル、乳酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸メチル、メトキシプロピオン酸エチル、エトキシプロピオン酸エチル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノイソプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ第2ブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノイソブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ第3ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノイソプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ第2ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノイソブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ第3ブチルエーテルアセテート、ブチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ブチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ブチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、ブチレングリコールモノイソプロピルエーテルアセテート、ブチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ブチレングリコールモノ第2ブチルエーテルアセテート、ブチレングリコールモノイソブチルエーテルアセテート、ブチレングリコールモノ第3ブチルエーテルアセテート、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、オキソブタン酸メチル、オキソブタン酸エチル、γ−ラクトン、δ−ラクトン等が挙げられる。
エーテル系溶剤としては、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、モルホリン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ジブチルエーテル、ジエチルエーテル、ジオキサン等が挙げられる。
脂肪族又は脂環族炭化水素系溶剤としては、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカリン、ソルベントナフサ等が挙げられる。
芳香族炭化水素系溶剤としては、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン、メシチレン、ジエチルベンゼン、クメン、イソブチルベンゼン、シメン、テトラリンが挙げられる。
シアノ基を有する炭化水素溶剤としては、1−シアノプロパン、1−シアノブタン、1−シアノヘキサン、シアノシクロヘキサン、シアノベンゼン、1,3−ジシアノプロパン、1,4−ジシアノブタン、1,6−ジシアノヘキサン、1,4−ジシアノシクロヘキサン、1,4−ジシアノベンゼン等が挙げられる。
その他の有機溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミドが挙げられる。
本発明の有機酸金属塩組成物中の有機溶剤の含有量は、特に限定されず、用途に合わせて配合することができる。MOD法の原料として本発明の有機酸金属塩組成物を用いる場合、20〜99質量%の範囲内であり、40〜95質量%の範囲内とすれば良好な塗布性を提供することができる。
なお、上記の有機溶剤は、プレカーサに対する充分な溶解性を示し塗布溶剤として使用し易いものを選択すればよい。上記の有機溶剤の中でも、アルコール系溶剤はシリコン基体、金属基体、セラミックス基体、ガラス基体、樹脂基体等の様々な基体に対する塗布溶媒として良好な塗布性を示すので好ましく、ブタノールがより好ましい。また、混合溶剤を用いる場合もブタノールを主成分としたものが好ましく、ブタノールを50質量%以上使用するものがより好ましい。
また、本発明の有機酸金属塩組成物は、上記2−エチルヘキサン酸ニオブ誘導体及び有機酸鉛化合物に加えて、他の任意の金属プレカーサを含有することができる。
他の任意の金属プレカーサの金属種としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム等の周期表1族元素、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等の周期表2族元素、スカンジウム、イットリウム、ランタノイド元素(ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウム)、アクチノイド元素等の周期表3族元素、チタニウム、ジルコニウム、ハフニウムの周期表4族元素、バナジウム、タンタルの周期表5族元素、クロム、モリブデン、タングステンの周期表6族元素、マンガン、テクネチウム、レニウムの周期表7族元素、鉄、ルテニウム、オスミウムの周期表8族元素、コバルト、ロジウム、イリジウムの周期表9族元素、ニッケル、パラジウム、白金の周期表10族元素、銅、銀、金の周期表11族元素、亜鉛、カドミウム、水銀の周期表12族元素、アルミニウム、ガリウム、インジウム、タリウムの周期表13族元素、珪素、ゲルマニウム、錫の周期表14族元素、砒素、アンチモン、ビスマスの周期表15族元素、ポロニウムの周期表16族元素が挙げられる。また他の金属プレカーサとしては、有機酸金属塩、金属アルコキシド化合物、β−ジケトン金属錯体、β−ケトエステル金属錯体等が挙げられる。
本発明の有機酸金属塩組成物に含有される他の金属プレカーサとしては、特にチタニウム、ジルコニウム、ランタノイド元素、ビスマス、タンタルが有用である。
チタニウム、ジルコニウム、ハフニウムのプレカーサとしては、メタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、第3ブタノール、アミルアルコール、イソアミルアルコール、第3アミルアルコール、2−メトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、2−(ジメチルアミノ)エタノール等のアルコール化合物から誘導されるテトラキスアルコキシド;前記の有機酸ニオブ誘導体の説明において、例示した炭素数2〜18の脂肪族有機酸から誘導される有機酸金属塩が挙げられ、ランタノイド元素、ビスマスのプレカーサとしては、上記のアルコール化合物から誘導されるトリスアルコキシド、前記の有機酸ニオブ誘導体の説明において例示した炭素数2〜18の脂肪族有機酸から誘導される有機酸金属塩が挙げられ、タンタルのプレカーサとしては、上記のアルコール化合物から誘導されるペンタキスアルコキシド、前記の有機酸ニオブ誘導体の説明において例示した炭素数2〜18の脂肪族有機酸から誘導される有機酸金属塩が挙げられる。
本発明の有機酸金属塩組成物は、他の任意の金属プレカーサとしてテトラキス(アルコキシ)チタニウムやテトラキス(アルコキシ)ジルコニウム等の不安定な金属アルコキシド化合物を用いた場合でも沈殿やゲル化等を起こしにくい、安定した有機酸金属塩組成物を提供することができる。
次に、本発明の薄膜の製造方法について説明する。
本発明の薄膜の製造方法は、上記で説明の有機酸金属塩組成物を原料に用いたMOD法によるものである。MOD法の条件等は特に限定することなく周知の方法を応用できる。例えば、代表的な方法は、基体上に本発明の有機酸金属塩組成物を塗布する塗布工程と、基体又は全体を加熱して薄膜を形成する加熱焼成工程とからなり、必要に応じて塗布工程と加熱焼成工程の間に、塗布された組成物中の溶剤を乾燥させる乾燥工程や、焼成工程よりも低い温度で加熱する仮焼工程を組み入れることもでき、焼成工程の後にアニール工程を組み入れてもよい。また、必要な膜厚を得るためには上記の塗布工程から任意の工程までを複数繰り返せばよい。例えば、塗布工程から焼成工程の全ての工程を複数回繰り返してもよく、塗布工程と乾燥工程及び/又は仮焼工程を複数回繰り返してもよい。
上記の塗布工程における塗布方法としては、スピンコート法、ディップ法、スプレーコート法、ミストコート法、フローコート法、カーテンコート法、ロールコート法、ナイフコート法、バーコート法、スクリーン印刷法、インクジェット法、刷毛塗り等が挙げられる。
上記の乾燥工程における温度は、50℃〜200℃が好ましく、80℃〜150℃がより好ましい。また、仮焼工程における温度は150℃〜600℃が好ましく、200℃〜400℃がより好ましい。また、焼成工程における温度は400℃〜1000℃が好ましく、450℃〜800℃がより好ましい。また、アニール工程における温度は450℃〜1200℃が好ましく、600℃〜1000℃がより好ましい。
上記の仮焼工程、焼成工程は、薄膜形成を促進する目的や薄膜の表面状態や電気特性を改善する目的で種々のガス雰囲気の下で行ってもよい。該ガスとしては、酸素、オゾン、水、二酸化炭素、過酸化水素、窒素、ヘリウム、水素、アルゴン等が挙げられる。
以下、実施例並びに比較例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施例等によって限定されるものではないことを理解されたい。
製造例:2−エチルヘキサン酸ニオブ誘導体の製造
乾燥アルゴンガス雰囲気下で、反応フラスコにペンタキス(エトキシ)ニオブ0.5モル、乾燥トルエン200mlを仕込み、これを無水酢酸2.6モル、2−エチルヘキサン酸2.6モルを加え、バス温度120℃で4時間還流させた後、バス温度135℃でトルエン及び低沸点物を反応系から留去し、更に、系内を3〜1トールに減圧して濃縮することにより黄色粘性液体345gを得た。得られた黄色粘性液体について、以下の測定を行った:
(1)元素分析
試料質量に対し45倍の63%硝酸水を加え、100℃に加熱して得た粉末をNb2O5として定量したところ、ニオブ含有量は13.7質量%であった。
また、炭素及び水素含有量をCHN元素分析により行ったところ、C含有量は55.1質量%、H含有量は8.3質量%であった。
(2)スペクトル分析
H−NMR分析:得られたチャートを図1に示す。図1に示すH−NMR分析のチャートから、アルコキシ基が不在であることが確認できた。
13C−NMR(溶媒:重ベンゼン):得られたチャートを図2に示す。図2に示すチャートから、アルコキシ基が不在であることが確認できた。また、2−エチルヘキサン酸残基の炭素ピークが各々複数観察された。このことは、複数の環境の2−エチルヘキサン酸残基が存在していることを示すものである。
・IR(塗布法):得られたチャートを図3に示す。図3に示すチャートから、1500〜1600cm−1に複数の吸収が観察され、1400〜1500cm−1にも複数の吸収が観察された。このことは、複数種のCOONbが存在していることを示している。
(3)熱分析
TG−DTA(空気300ml/分、昇温速度:10℃/分、サンプル量38.8037mg、リファレンスアルミナ7.1320mg):得られたチャートを図4に示す。
実施例1
上記製造例で得た2−エチルヘキサン酸ニオブ誘導体と2−エチルヘキサン酸鉛をブタノールに溶解させ、ニオブと鉛の金属モル比が1:1であり、ニオブと鉛を合わせた金属分濃度が0.1モル/リットルである有機酸金属塩組成物1を調製した。
比較例1
2−エチルヘキサン酸ニオブ誘導体に変えて、ペンタキス(エトキシ)ニオブを用いた以外は、上記実施例1と同様の配合(金属モル比、金属分換算濃度)の比較品の有機酸金属塩組成物2を調製した。
評価例1
上記実施例1で得た本発明品の有機酸金属塩組成物1と上記比較例1で得た比較品の有機酸金属塩組成物2を20mlのサンプル瓶に10m入れ、30℃湿度50%の恒温恒湿槽に18時間保存した後の試料の様子を観察した。その結果、有機酸金属塩組成物1は、透明であったが、有機酸金属塩組成物2は、濁っており、沈殿が観察された。
評価例2
上記実施例1で得た本発明品の有機酸金属塩組成物1と比較例1で得た比較品の有機酸金属塩組成物2について、TG−DTAを用いて熱分解挙動を評価した。TG−DTAの測定条件は、雰囲気:空気;300ml/min、温度プログラム:測定範囲;30℃〜600℃、昇温速度;10℃/min、リファレンス:アルミナ7.575mgで行った。サンプル量は、有機酸金属塩組成物1は、23.6935mg、有機酸金属塩組成物2は、24.3817mgであった。
この結果、有機酸金属塩組成物1のDTAについて、291℃を頂点とする1つのブロード発熱ピークが観察され、有機酸金属塩組成物2のDTAについては、294℃を頂点とするブロード発熱ピークと321℃を頂点とするブロード発熱ピークが観察された。
上記の評価例1より、本発明品の有機酸金属塩組成物1は、比較品の有機酸金属塩組成物2よりも保存安定性が優れることが確認できた。また、評価例2より、有機酸金属塩組成物1は、熱分解ピークが1本観察され、有機酸金属塩組成物2は、熱分解ピークが2本観察された。これは、有機酸金属塩組成物1においては、2−エチルヘキサン酸ニオブ誘導体と2−エチルヘキサン酸鉛誘導体が同時熱分解を起こしていることを示し、有機酸金属塩組成物2においては、ニオブプレカーサと鉛プレカーサが各々分解していることを示している。このことは、複合金属含有薄膜を製造するMOD法の材料として、有機酸金属塩組成物1から得られる薄膜は、薄膜組成の均一性に優れることを示唆している。
実施例2
上記製造例で得た2−エチルヘキサン酸ニオブ誘導体、2−エチルヘキサン酸鉛、テトラキス(イソプロポキシ)チタニウム及びテトラキス(ブトキシ)ジルコニウムをブタノールに溶解させて、ニオブと鉛とチタニウムとジルコニウムの金属モル比が1:1:0.5:0.5であり、ニオブと鉛とチタニウムとジルコニウム合わせた金属分濃度が0.1モル/リットルの本発明品の有機酸金属塩組成物3を調製した。
比較例2
2−エチルヘキサン酸ニオブ誘導体に変えて、ペンタキス(エトキシ)ニオブを用いた以外は、上記実施例1と同様の配合(金属モル比、金属分換算濃度)の比較品の有機酸金属塩組成物4を調製した。
比較例3
テトラキス(イソプロポキシ)チタニウム及びテトラキス(ブトキシ)ジルコニウムをブタノールに溶解させて、チタニウムとジルコニウムの金属モル比が1:1であり、チタニウムとジルコニウム合わせた金属分濃度が0.05モル/リットルの比較品の有機酸金属塩組成物5を調製した。
評価例3
上記実施例2で得た本発明品の有機酸金属塩組成物3と上記比較例2及び比較例3で得た比較品の有機酸金属塩組成物4及び5を20mlのサンプル瓶に10m入れ、30℃湿度50%の恒温恒湿槽に18時間保存した後の試料の様子を観察した。その結果、有機酸金属塩組成物3は、透明であったが、有機酸金属塩組成物4及び5は、濁っており、沈殿が観察された。
上記の評価例3より、本発明品の有機酸金属塩組成物3は、比較品の有機酸金属塩組成物4及び5よりも保存安定性が優れることが確認できた。
実施例3
上記実施例2で得た有機酸金属塩組成物3及び上記比較例2で得た有機酸金属塩組成物4を用いて、以下の手順により、6インチシリコンウエハに薄膜を形成した。得られた薄膜について、目視及び100倍の偏光光学顕微鏡を用いて表面状態を観察した結果、有機酸金属塩組成物3から得られた薄膜は均質であり、クラック、凝集物及びピンホールは観察されなかった。比較品の有機酸金属塩組成物4から得られた薄膜は、部分的に白濁が見られ、凝集物とクラックが観察された。
(手順)
有機酸金属塩組成物2mlをシリコンウエハ上にキャストして、500rpmで5秒、1500rpmで15秒の条件でスピンコートを行った。ガラス基盤を100℃のホットプレート上で30秒加熱して溶媒を乾燥させて、300℃で2分仮焼してから室温に戻した。スピンコート、乾燥、仮焼、冷却を3回繰り返した後、電気炉にて、600℃、3分間加熱して焼成を行った。
上記の実施例3から、本発明の有機酸金属塩組成物3を用いた薄膜が、均質で良好な特性を有するものであることが確認できた。
本発明の有機酸金属塩組成物は、MOD法により薄膜を製造する際のプレカーサとして好適に用いることができ、例えば、ニオブ酸鉛、ニオブ添加チタン酸鉛、ニオブ添加チタン酸鉛、ニオブ添加チタン酸ジルコン酸鉛、ニオブ/タンタル酸ビスマスストロンチウム/鉛、ニオブ/タンタル酸ビスマスストロンチウム/バリウム/鉛等の薄膜を形成するために使用することができ、これらの薄膜は、誘電体素子、強誘電体素子、圧電体素子等として好適に使用することができるものである。
実施例1で得られた本発明の2−エチルヘキサン酸ニオブ誘導体のH−NMR分析のチャートである。 実施例1で得られた本発明の2−エチルヘキサン酸ニオブ誘導体の13C−NMR分析のチャートである。 実施例1で得られた本発明の2−エチルヘキサン酸ニオブ誘導体のIR分析のチャートである。 実施例1で得られた本発明の2−エチルヘキサン酸ニオブ誘導体のTG−DTA分析のチャートである。

Claims (9)

  1. ニオブプレカーサとしての、ペタンキス(アルコキシ)ニオブと2−エチルヘキサンとの反応生成物であり、ニオブ含有量が11〜20質量%の範囲内にあり、(RCOO)Nb(Rは3−ヘプテル基を表す)で構成される化合物、RCOO−NbとNb−O−Nbで構成される化合物、RCOO−NbとNb=Oで構成される化合物及びRCOO−NbとNb−O−NbとNb=Oで構成される化合物から構成される2−エチルヘキサン酸ニオブ誘導体;鉛プレカーサとしての一般式(RCOO)Pb(式中、Rは炭素数1〜17の脂肪族炭化水素基を表す)で表される有機酸鉛化合物;及び少なくとも1種の有機溶剤を含有してなることを特徴とする有機酸金属塩組成物。
  2. 2−エチルヘキサン酸ニオブ誘導体は、ニオブ含有量が13〜16質量%の範囲内であり、炭素含有量が50〜58質量%の範囲内である、請求項記載の有機酸金属塩組成物。
  3. 有機酸鉛化合物は、2−エチルヘキサン酸鉛である、請求項1または2記載の有機酸金属塩組成物。
  4. 金属モル比で、ニオブ原子1モルに対して鉛原子を0.01〜10モルの割合で含有してなる、請求項1ないしのいずれか1項記載の有機酸金属塩組成物。
  5. 組成物中の有機溶剤の含有量は、20〜99質量%の範囲内である、請求項1ないしのいずれか1項記載の有機酸金属塩組成物。
  6. 更に、他の任意の金属プレカーサを含有してなる、請求項1ないしのいずれか1項記載の有機酸金属塩組成物。
  7. 他の任意の金属プレカーサは、少なくとも1種の金属アルコキシド化合物である、請求項6記載の有機酸金属塩組成物。
  8. 金属アルコキシド化合物は、チタニウムアルコキシド及びジルコニウムアルコキシドからなる群から構成される1種または2種以上の化合物である、請求項記載の有機酸金属塩組成物。
  9. 基体上に、請求項1ないしのいずれか1項記載の有機酸金属塩組成物を塗布し、加熱することによりニオブ元素と鉛元素とを含有してなる薄膜を形成することを特徴とする基体上への薄膜の製造方法。
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