JP4930993B2 - 銅合金材料及びその製造方法並びに溶接機器の電極部材 - Google Patents

銅合金材料及びその製造方法並びに溶接機器の電極部材 Download PDF

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Description

本発明は、高強度であり且つ高導電性である銅合金材料に関する。以下、高強度であり且つ高導電性である銅合金材料を、高強度且つ高導電性の銅合金材料とも記載する。
例えば、溶接機器の電極部材に使用される銅合金材料には、高強度であり且つ高伝導性であることが要求される。
この要求を満たす銅合金材料としては、JIS Z 3234に規定されている銅合金材料が挙げられる。これらのうち、特に、JIS Z 3234のクラス3(以下、単にクラス3とも記載する。)に適合する銅合金材料、すなわち、引張強さが690MPa以上且つ導電率が45%IACS以上である銅合金材料としては、析出硬化元素としてBeを添加したCu−Be系銅合金材料が挙げられるが、このCu−Be系銅合金材料以外には、クラス3に適合する有力な材料がない。
ところが、添加元素であるBeは、環境に対して有害な元素である。そして、近年の環境保護の高まりから、有害物質の使用を規制する動きがあり、Beが規制対象となる可能性がある。そこで、Beを含有しない高強度且つ高導電性の銅合金材料の開発が望まれている。
Cu−Be系銅合金材料以外の高強度且つ高導電性の銅合金材料としては、Cu−Ni−Si系銅合金材料が知られているが、Ni及びSi成分のみの調整で、Cu−Be系銅合金材料と同等の強度及び導電性を得ることは困難であった。
そこで、Cu−Ni−Si系銅合金材料の改良としては、Ni及びSiに加えて、他の元素を添加することが考えられる。例えば、特許文献1の特開平2−166249号公報では、Cu−Ni−Si系銅合金に、Cr、Mg、Zr及びCoが添加されたCu−Ni−Si系銅合金が開示されている。
また、他のCu−Ni−Si系銅合金材料の改良としては、冷間加工後の焼鈍により生成する再結晶粒(静的再結晶粒)を微細化することが考えられる。
また、他のCu−Ni−Si系銅合金材料の改良としては、熱間加工又は冷間加工中に生成する再結晶粒(動的再結晶粒)を微細化することが考えられる。例えば、特許文献2の特開2002−356728号公報には、最終冷間圧延により動的連続再結晶を生じさせる銅及び銅合金の製造方法であって、上記最終冷間圧延における加工度:加工度=ln(T0/T1;T0は圧延前の板厚、T1は圧延後の板厚)が、加工度≧3なる圧延加工を施すことを特徴とする銅及び銅合金の製造方法が開示されている。
特開平2−166249号公報(特許請求の範囲) 特開2002−356728号公報(請求項1及び請求項2)
ところが、特許文献1では、添加元素による強度上昇寄与が、NiSiの析出による寄与と比較して小さいため、添加元素の調整では、高強度及び高導電性の要求を両立することはできない。
また、Cu−Ni−Si系銅合金材料のような析出硬化型合金では、析出硬化元素が完全に固溶する温度に保持した後、強制冷却して、過飽和固溶体を得るための溶体化処理が必要となるが、Cu−Ni−Si系銅合金材料では、母材の再結晶温度と、NiSiの析出温度がほぼ一致するため、溶体化処理での加熱温度を、再結晶温度以上としなければならず、微細化させた結晶粒の粗大化が避けられない。そのため、静的再結晶粒を微細化することによるCu−Ni−Si系銅合金材料の改良は、有効な方法ではない。
また、特許文献2では、冷間加工の際に加工度を高くすることにより、動的再結晶を生じさせて、結晶粒を微細にしているが、このような手法を用いることができるのは、冷間圧延を行なうことができる板材、すなわち、加工度を高く且つ均一にすることができる板材に限られる。
ところが、特定の形状に銅の鋳塊を熱間押出することにより成形される形材は、熱間押出後の製造工程で、特許文献2のような加工度が高い冷間加工を行なうことはできないので、該形材の製造では、冷間加工により結晶粒を微細化することが困難である。また、該形材は、厚みが一定ではない複雑な形状に銅の鋳塊を熱間押出して製造されるため、結晶粒の粒径分布が材料全体に亘って不均一となり易い。これらのことから、加工度の高い冷間加工により結晶粒を微細化するという手法で、高強度且つ高導電性の銅合金材料からなる形材を得ることは困難であった。
また、管材又は棒材の製造では、熱間加工の後に、抽伸加工等の冷間加工を行うこともできるが、板材ほど高い加工度の冷間加工を行うことができないので、加工度の高い冷間加工により結晶粒を微細化するという手法で、高強度且つ高導電性の銅合金材料からなる管材又は棒材を得ることは困難であった。
また、鍛造材の製造では、熱間加工の後に、加工度の高い冷間鍛造を行うことはできる。しかし、板材では、材料の厚みが均一であるため、冷間圧延で、材料全体の加工度を均一にすることができるので、結晶粒の粒径分布が材料全体に亘って均一なものを製造することができるが、鍛造材では、厚みが不均一であるため、材料全体の加工度を均一にすることは困難なので、結晶粒の粒径分布が材料全体に亘って均一なものを得ることはできない。そのため、鍛造材を、冷間鍛造するという手法で、高強度且つ高伝導性の銅合金材料からなる鍛造材を得ることは困難であった。
従って、本発明の課題は、高強度且つ高導電性の銅合金材料を提供することにある。特に、高強度且つ高導電性の銅合金材料からなる板材以外の材料、例えば、高強度且つ高導電性の銅合金材料からなる形材、管材、棒材及び鍛造材を提供することにある。
本発明者らは、上記従来技術における課題を解決すべく、鋭意研究を重ねた結果、銅合金材料の添加元素及びその添加量を調整し、且つ熱間加工工程及びそれに続く急冷処理工程の条件を、選択することにより、加工度が高い冷間加工を行わなくとも、均一で微細な結晶粒の銅合金材料を得られ、このようにして得られた銅合金材料は、高強度且つ高導電性であることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明(1)は、Niを1.5〜3.0質量%、Siを0.3〜1.5質量%、Zrを0.01〜0.3質量%含有し、残部Cu及び不可避不純物からなり、Siの含有量に対するNiの含有量の比が2〜5である鋳塊を得る鋳造工程と、
該鋳塊を、下記式(1):
熱間加工温度(℃)≧870+Niの含有量(質量%)×10 (1)
を満たす熱間加工温度で熱間押出又は熱間鍛造し、熱間加工材を得る熱間加工工程と、
該熱間加工材を、100℃/秒以上の冷却速度で、300℃以下に冷却し、急冷処理材を得る急冷処理工程と、
該急冷処理材を、該熱間加工温度より低い温度で加熱して、時効処理することにより、銅合金材料を得る時効処理工程と、
を行い得られることを特徴とする銅合金材料を提供するものである。
また、本発明(2)は、Niを1.5〜3.0質量%、Siを0.3〜1.5質量%、Zrを0.01〜0.3質量%含有し、残部Cu及び不可避不純物からなり、Siの含有量に対するNiの含有量の比が2〜5である鋳塊を得る鋳造工程と、
該鋳塊を、下記式(1):
熱間加工温度(℃)≧870+Niの含有量(質量%)×10 (1)
を満たす熱間加工温度で熱間押出又は熱間鍛造し、熱間加工材を得る熱間加工工程と、
該熱間加工材を、100℃/秒以上の冷却速度で、300℃以下に冷却し、急冷処理材を得る急冷処理工程と、
該急冷処理材を1回以上冷間加工し、冷間加工材を得る冷間加工工程と、
該冷間加工材を、該熱間加工温度より低い温度で加熱して、時効処理することにより、銅合金材料を得る時効処理工程と、
を行い得られることを特徴とする銅合金材料を提供するものである。
また、本発明(3)は、Niを1.5〜3.0質量%、Siを0.3〜1.5質量%、Zrを0.01〜0.3質量%含有し、残部Cu及び不可避不純物からなり、Siの含有量に対するNiの含有量の比が2〜5である鋳塊を得る鋳造工程と、
該鋳塊を、下記式(1):
熱間加工温度(℃)≧870+Niの含有量(質量%)×10 (1)
を満たす熱間加工温度で熱間押出又は熱間鍛造し、熱間加工材を得る熱間加工工程と、
該熱間加工材を、100℃/秒以上の冷却速度で、300℃以下に冷却し、急冷処理材を得る急冷処理工程と、
該急冷処理材を、該熱間加工温度より低い温度で加熱して、時効処理を行なうことにより、銅合金材料を得る時効処理工程と、
を有することを特徴とする銅合金材料の製造方法を提供するものである。
また、本発明(4)は、Niを1.5〜3.0質量%、Siを0.3〜1.5質量%、Zrを0.01〜0.3質量%含有し、残部Cu及び不可避不純物からなり、Siの含有量に対するNiの含有量の比が2〜5である鋳塊を得る鋳造工程と、
該鋳塊を、下記式(1):
熱間加工温度(℃)≧870+Niの含有量(質量%)×10 (1)
を満たす熱間加工温度で熱間押出又は熱間鍛造し、熱間加工材を得る熱間加工工程と、
該熱間加工材を、100℃/秒以上の冷却速度で、300℃以下に冷却し、急冷処理材を得る急冷処理工程と、
該急冷処理材を1回以上冷間加工し、冷間加工材を得る冷間加工工程と、
該冷間加工材を、該熱間加工温度より低い温度で加熱して、時効処理することにより、銅合金材料を得る時効処理工程と、
を有することを特徴とする銅合金材料の製造方法を提供するものである。
また、本発明(5)は、前記本発明(1)又は(2)いずれか記載の銅合金材料からなることを特徴とする溶接機器の電極部材を提供するものである。
本発明によれば、高強度且つ高導電性の銅合金材料を提供することができる。特に、高強度且つ高導電性の銅合金材料からなる板材以外の材料、例えば、高強度且つ高導電性の銅合金材料からなる形材、管材、棒材及び鍛造材を提供することができる。
本発明の第一の形態の銅合金材料は、Niを1.5〜3.0質量%、Siを0.3〜1.5質量%、Zrを0.01〜0.3質量%含有し、残部Cu及び不可避不純物からなり、Siの含有量に対するNiの含有量の比が2〜5である鋳塊を得る鋳造工程と、
該鋳塊を、下記式(1):
熱間加工温度(℃)≧870+Niの含有量(質量%)×10 (1)
を満たす熱間加工温度で熱間押出又は熱間鍛造し、熱間加工材を得る熱間加工工程と、
該熱間加工材を、100℃/秒以上の冷却速度で、300℃以下に冷却し、急冷処理材を得る急冷処理工程と、
該急冷処理材を、該熱間加工温度より低い温度で加熱して、時効処理することにより、銅合金材料を得る時効処理工程と、
を行い得られる銅合金材料である。
本発明の第一の形態の銅合金材料に係る該鋳造工程は、Ni、Si及びZrを含有し、残部がCu及び不可避不純物からなる鋳塊を得る工程である。
該鋳塊は、Ni、Si及びZrを含有しており、該鋳塊中、Niの含有量は、1.5〜3.0質量%、好ましくは1.7〜2.8質量%であり、Siの含有量は、0.3〜1.5質量%、好ましくは0.4〜1.2質量%であり、Zrの含有量は、0.01〜0.3質量%、好ましくは0.05〜0.25質量%である。該鋳塊中のNi、Si及びZrの含有量が、いずれも上記範囲内にあることにより、銅合金材料の強度が高くなる。特に、該鋳塊中のNi、Si及びZrの含有量を、上記範囲とすることにより、クラス3の規格に適合する銅合金材料を提供することができる。一方、該鋳塊中のNi、Si及びZrの含有量のいずれかが、上記範囲より少ないと、銅合金材料の強度が低くなり、クラス3の規格を満足する強度が得られない。また、特に、該鋳塊中のZrの含有量が、上記範囲より少ないと、銅合金材料の強度が低くなることに加え、軟化特性温度が低くなる。例えば、クラス3の規格は、銅合金材料を加熱した時に、加熱前の硬さに対する加熱後の硬さの比(加熱後の硬さ/加熱後の硬さ)が0.85となる温度(クラス3の軟化特性温度)が、465℃以上であることであり、該鋳塊中のZrの含有量が、上記範囲より少ないと、クラス3の規格に要求される特性を満足することができない。また、該鋳塊中のNi、Si及びZrの含有量のいずれかが、上記範囲を超えると、導電性が不足し、クラス3の規格を満足する導電率が得られない。また、特に、該鋳塊中のZrの含有量が、上記範囲を超えると、銅合金材料の導電性の不足に加えて、銅合金材料の延性が低くなる。
該鋳塊中のSiの含有量に対するNiの含有量の比(Ni含有量/Si含有量)は、2〜5、好ましくは2.5〜4.5である。該鋳塊中のSiの含有量に対するNiの含有量の比が、上記範囲にあることにより、銅合金材料の導電性が高くなる。一方、該鋳塊中のSiの含有量に対するNiの含有量の比が、上記範囲外であると、過剰のNi又はSiの影響で、銅合金材料の導電性が低くなる。
該鋳塊は、Ni、Si及びZrの他に、Biを含有することができる。本発明の第一の形態の銅合金材料は、形材、管材、棒材又は鍛造材等に加工された後、二次加工として、切削加工や孔明け加工が施される場合があり、この場合、該鋳塊が、Biを含有することにより、銅合金材料の切削性が高くなる点で好ましい。なお、該鋳塊中のBiの含有量が、1.0質量%を超えると、熱間加工又は冷間加工の際に、割れが発生し易くなるので、該鋳塊中のBiの含有量は、0.1〜1.0質量%であることが特に好ましい。
そして、該鋳塊は、Ni、Si及びZrと、必要に応じて含有されるBiと、残部Cu及び不可避不純物とからなる。
該鋳造工程により該鋳塊を得る方法としては、特に制限されないが、例えば、銅の地金及び本発明の第一の形態の銅合金材料の含有元素の地金又は該含有元素と銅の合金を、該銅合金材料中の含有量が、所定の含有量となるように配合して、成分調整を行い、次いで、高周波溶解炉等を用いて、該鋳塊を鋳造することにより行なわれる。
該鋳造工程では、Zrは活性な金属なので、溶解時の酸化ロスが多くなるため、成分調整においては、Zrの溶解時の酸化ロスを考慮した配合が必要である。
本発明の第一の形態の銅合金材料に係る該熱間加工工程は、該鋳造工程を行い得られた該鋳塊を、熱間押出又は熱間鍛造し、最終製品と同じ形状又は最終製品に近い形状に加工し、熱間加工材を得る工程である。
該熱間加工工程では、該鋳塊を、下記式(1):
熱間加工温度(℃)≧870+Niの含有量(質量%)×10 (1)
を満たす熱間加工温度で、熱間押出又は熱間鍛造する。また、該熱間加工工程における該熱間加工温度は、「870+Niの含有量(質量%)×10」(℃)以上となる温度であり且つ材料が溶融することのない温度であればよく、「870+Niの含有量(質量%)×10」(℃)以上970℃以下であることが好ましく、「890+Niの含有量(質量%)×10」(℃)以上960℃以下であることが特に好ましい。なお、上記式(1)中、Niの含有量とは、該鋳塊中のNiの含有量を指す。
該熱間加工工程で、該鋳塊を熱間押出又は熱間鍛造する方法は、特に制限されず、銅合金材料の加工において、通常用いられる熱間押出又は熱間鍛造を採用することができる。
本発明の第一の形態の銅合金材料に係る該急冷処理工程は、該熱間加工工程を行い得られる該熱間加工材を、100℃/秒以上の冷却速度で、300℃以下に冷却し、急冷処理材を得る工程である。上記の冷却速度を達成するために、該急冷処理工程では、該熱間加工材を、水槽に投入する等により、該熱間加工材を、水冷することが好ましい。その際、熱容量を考慮して、適切な容積の水槽を使用したり、冷却水を適正に補給したりすることにより、冷却速度を制御することができる。該熱間加工材を水槽に投入して急冷する場合、該熱間加工材の温度が該熱間加工温度から下がっていくに従い、その冷却速度は小さくなるので、この場合は、300℃における冷却速度を100℃/秒以上に制御することが必要である。なお、該急冷処理材の温度が300℃未満になると、冷却速度の影響は極軽微になるので、冷却速度の制御を行なわなくてもよい。
なお、該急冷処理工程では、該熱間加工工程を行なった後速やかに、得られた該熱間加工材を急冷することが好ましいが、つまり、該熱間加工工程直後の該熱間加工材の温度から、該熱間加工材の急冷を行なうことが好ましいが、製造ラインの都合等で、該熱間加工材が該熱間加工工程から該急冷処理工程に移動する間に、本発明の効果を損なわない範囲で、該熱間加工材の温度が下がってもよい。
該急冷処理工程を行なうことにより、該急冷処理材が得られるが、該急冷処理材は、結晶粒が微細であり且つ均一であり、加えて、析出硬化元素が過飽和に固溶した過飽和固溶体である。
本発明の第一の形態の銅合金材料では、「870+Niの含有量(質量%)×10」(℃)以上の熱間加工温度で、該熱間加工工程を行い、且つ100℃/秒以上となる冷却速度で、300℃以下に冷却する該急冷処理工程を行なうことにより、該急冷処理材中の結晶粒を、微細且つ均一にすることができ、その結果、銅合金材料中の結晶粒を、微細且つ均一にすることができる。
該熱間加工工程は、析出硬化元素、すなわち、Ni、Si及びZrを完全に固溶させる処理、一般に、溶体化処理と呼ばれる処理を兼ねる。よって、該熱間加工工程における該熱間加工温度が、「870+Niの含有量(質量%)×10」(℃)未満だと、Ni又はSiが十分に固溶せず、固溶しなかったNi又はSiが、粗大晶出物として、銅合金材料中に存在するため、Ni及びSiによる銅合金材料の強度上昇の寄与が少なくなり、銅合金材料の強度が低くなる。
また、該急冷処理工程における冷却速度が、100℃/秒未満だと、Ni、Si又はZrが固溶せず、粗大な析出物として析出してしまい、後の該時効処理工程での析出硬化に寄与する微細な析出物が不足することによって、十分な強度上昇効果が得られなくなる。
また、該急冷処理工程において、冷却速度の制御を行なう該急冷処理材の温度の下限が、300℃より高いと、Ni、Si又はZrが固溶せず、粗大な析出物として析出してしまい、後の該時効処理工程での析出硬化に寄与する微細な析出物が不足することによって、十分な強度上昇効果が得られなくなる。
本発明の第一の形態の銅合金材料に係る該時効処理工程は、該急冷処理工程を行い得られた該急冷処理材を、該熱間加工温度より低い温度で加熱して、時効処理することにより、銅合金材料を得る工程である。
該時効処理工程では、該急冷処理材を加熱するが、該急冷処理材を加熱する際の加熱温度は、該熱間加工温度より低い温度であり、一般的に300〜700℃である。該急冷処理材を加熱する際の加熱温度が、該熱間加工温度を超えると、該急冷処理工程を行なった効果が相殺されてしまい、析出硬化元素による強度上昇効果が十分に得られなくなる。また、該急冷処理材を加熱する際の加熱時間は、適宜選択されるが、好ましくは10分以上、特に好ましくは30分〜10時間である。
該時効処理工程で、該急冷処理材を時効処理することにより、析出硬化元素であるNi、Si及びZrが析出する。
本発明の第二の形態の銅合金材料は、Niを1.5〜3.0質量%、Siを0.3〜1.5質量%、Zrを0.01〜0.3質量%含有し、残部Cu及び不可避不純物からなり、Siの含有量に対するNiの含有量の比が2〜5である鋳塊を得る鋳造工程と、
該鋳塊を、下記式(1):
熱間加工温度(℃)≧870+Niの含有量(質量%)×10 (1)
を満たす熱間加工温度で熱間押出又は熱間鍛造し、熱間加工材を得る熱間加工工程と、
該熱間加工材を、100℃/秒以上の冷却速度で、300℃以下に冷却し、急冷処理材を得る急冷処理工程と、
該急冷処理材を1回以上冷間加工し、冷間加工材を得る冷間加工工程と、
該冷間加工材を、該熱間加工温度より低い温度で加熱して、時効処理することにより、銅合金材料を得る時効処理工程と、
を行い得られる銅合金材料である。
つまり、本発明の第二の形態の銅合金材料は、本発明の第一の形態の銅合金材料に係る該急冷処理工程と該時効処理工程との間に、更に、冷間加工工程を有する。
従って、本発明の第二の形態の銅合金材料に係る鋳造工程及び急冷処理工程は、本発明の第一の形態の銅合金材料に係る鋳造工程及び急冷処理工程と同様である。
また、本発明の第二の形態の銅合金材料に係る時効処理工程は、本発明の第一の形態の銅合金材料に係る急冷処理工程を行ない得られる急冷処理材に代えて、本発明の第二の形態の銅合金材料に係る冷間加工工程を行い得られる冷間加工材とする以外は、本発明の第一の形態の銅合金材料に係る時効処理工程と同様である。
そこで、以下では、本発明の第二の形態の銅合金材料と本発明の第一の形態の銅合金材料との相違点について説明する。
該冷間加工工程は、該急冷処理工程を行ない得られる該急冷処理材を冷間加工し、該冷間加工材を得る工程である。該冷間加工としては、例えば、冷間抽伸加工、冷間曲げ加工、冷間鍛造加工等が挙げられる。
該冷間加工工程において、該急冷処理材を冷間加工する方法としては、特に制限されず、銅合金材料の加工において、通常用いられる冷間加工を採用することができる。
また、該冷間加工工程において、該急冷処理材を冷間加工する回数は、1回であっても、複数回であってもよい。該冷間加工工程において、複数回の冷間加工を行う場合、冷間加工と冷間加工の間に、焼鈍処理を行なうのが通常である。
該冷間加工工程では、該急冷処理材中の析出硬化元素の析出量が多過ぎると、冷間加工工程での加工性が著しく低くなり、冷間で加工できなくなる。そして、本発明の第二の形態の銅合金材料においては、該急冷処理工程のおける冷却速度が、100℃/秒より遅いと、該急冷処理材中に析出する析出硬化元素の量が多くなり過ぎるので、該冷間加工工程における加工性が著しく低くなる。
そして、本発明の第二の形態の銅合金材料では、該冷間加工工程に次いで、該冷間加工工程を行い得られる該冷間加工材を用いて、該時効処理工程を行なう。
なお、本発明の第一の形態の銅合金材料及び本発明の第二の形態の銅合金材料では、該時効処理工程を行なった後、必要に応じて、曲げ加工等の二次加工を行うことができる。
本発明の第一の形態の銅合金材料及び本発明の第二の形態の銅合金材料に係る該時効処理工程を行い得られる銅合金材料は、Ni、Si及びZrを含有しており、Niの含有量は、1.5〜3.0質量%、好ましくは1.7〜2.8質量%であり、Siの含有量は、0.3〜1.5質量%、好ましくは0.4〜1.2質量%であり、Zrの含有量は、0.01〜0.3質量%、好ましくは0.05〜0.25質量%である。また、本発明の第一の形態の銅合金材料及び本発明の第二の形態の銅合金材料に係る該時効処理工程を行い得られる銅合金材料中の結晶粒の平均粒径は、5μm以下である。
このように、本発明の第一の形態の銅合金材料及び本発明の第二の形態の銅合金材料係る該時効処理工程を行い得られる銅合金材料、すなわち、本発明の第一の形態の銅合金材料及び本発明の第二の形態の銅合金材料中の結晶粒は、粒径が5μm以下と微細であり且つ均一である。そのため、本発明の第一の形態の銅合金材料及び本発明の第二の形態の銅合金材料は、強度が高く且つ導電率が高い。
本発明の第一の形態の銅合金材料及び本発明の第二の形態の銅合金材料は、特定の形状に、該鋳塊を熱間押出して成形される形材や、管材、棒材、鍛造材等に用いられる。つまり、本発明の第一の形態の銅合金材料及び本発明の第二の形態の銅合金材料は、形材、管材、棒材又は鍛造材用銅合金材料である。
本発明の第一の形態の銅合金材料の製造方法は、 Niを1.5〜3.0質量%、Siを0.3〜1.5質量%、Zrを0.01〜0.3質量%含有し、残部Cu及び不可避不純物からなり、Siの含有量に対するNiの含有量の比が2〜5である鋳塊を得る鋳造工程と、
該鋳塊を、下記式(1):
熱間加工温度(℃)≧870+Niの含有量(質量%)×10 (1)
を満たす熱間加工温度で熱間押出又は熱間鍛造し、熱間加工材を得る熱間加工工程と、
該熱間加工材を、100℃/秒以上の冷却速度で、300℃以下に冷却し、急冷処理材を得る急冷処理工程と、
該急冷処理材を、該熱間加工温度より低い温度で加熱して、時効処理することにより、銅合金材料を得る時効処理工程と、
を有する銅合金材料の製造方法である。
また、本発明の第二の形態の銅合金材料の製造方法は、Niを1.5〜3.0質量%、Siを0.3〜1.5質量%、Zrを0.01〜0.3質量%含有し、残部Cu及び不可避不純物からなり、Siの含有量に対するNiの含有量の比が2〜5である鋳塊を得る鋳造工程と、
該鋳塊を、下記式(1):
熱間加工温度(℃)≧870+Niの含有量(質量%)×10 (1)
を満たす熱間加工温度で熱間押出又は熱間鍛造し、熱間加工材を得る熱間加工工程と、
該熱間加工材を、100℃/秒以上の冷却速度で、300℃以下に冷却し、急冷処理材を得る急冷処理工程と、
該急冷処理材を1回以上冷間加工し、冷間加工材を得る冷間加工工程と、
該冷間加工材を、該熱間加工温度より低い温度で加熱して、時効処理することにより、銅合金材料を得る時効処理工程と、
を有する銅合金材料の製造方法である。
本発明の第一の形態の銅合金材料の製造方法に係る鋳造工程、熱間加工工程、急冷処理工程及び時効処理工程は、本発明の第一の形態の銅合金材料に係る鋳造工程、熱間加工工程、急冷処理工程及び時効処理工程と同様であり、該時効処理工程の後に、必要に応じて、曲げ加工等の二次加工を行うことができる点も同様である。また、本発明の第二の形態の銅合金材料の製造方法に係る鋳造工程、熱間加工工程、急冷処理工程、冷間加工工程及び時効処理工程は、本発明の第二の形態の銅合金材料に係る鋳造工程、熱間加工工程、急冷処理工程、冷間加工工程及び時効処理工程と同様であり、該時効処理工程の後に、必要に応じて、曲げ加工等の二次加工を行うことができる点も同様である。
本発明の第一の形態の銅合金材料及び本発明の第二の形態の銅合金材料は、JIS Z 3234のクラス3の規格に適合する強度及び導電性を有しているので、Cu−Be系銅合金材料に代わる銅合金材料として用いることができる。
例えば、本発明の第一の形態の銅合金材料及び本発明の第二の形態の銅合金材料は、従来、溶接機器の電極部材等として用いられていたCu−Be系銅合金材料に代わる銅合金材料として、好適に用いられる。
すなわち、本発明の溶接機器の電極部材は、本発明の第一の形態の銅合金材料又は本発明の第二の形態の銅合金材料からなる。
次に、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、これは単に例示であって、本発明を制限するものではない。
(実施例1〜5、比較例1〜8)
Cu、Ni、Si、Zr及びBiの地金を用いて、表1に示す成分に配合し、高周波溶解炉を用いてφ100mmの鋳塊を製造後、φ90mmに皮剥きし、表1(実施例1〜5)又は表3(比較例1〜8)に示す熱間加工温度で熱間押出を行い、φ20mm棒の熱間加工材Aを得た。熱間押出の押出機の出口側に、冷却用の水槽を用意し、熱間押出後直ちに、該熱間加工材Aを、該水槽に誘導し、急冷して、該急冷処理材Bを得た。この急冷の際の300℃における冷却速度を、表1(実施例1〜5)又は表3(比較例1〜8)に示す。なお、冷却速度は、同一温度に加熱した同一寸法のダミーに熱電対を埋め込んで測定した。
次いで、該急冷処理材Bを、冷間で、引抜加工し、冷間加工材Cを得た。得られた該冷間加工材Cについて、曲げ加工試験(評価1)を行った。その結果を表2(実施例1〜5)又は表4(比較例1〜8)に示す。
次いで、曲げ加工試験後の該冷間加工材Cを、500℃で2時間加熱して時効処理を行い、銅合金材料Dを得た。得られた該銅合金材料Dについて、引張試験、硬さの測定(評価2)、軟化特性温度の測定(評価3)、並びに導電率の測定(評価4)を行なった。その結果を表2(実施例1〜5)又は表4(比較例1〜8)に示す。また、該銅合金材料Dの結晶粒の平均粒径の測定を行った。その結果を表2(実施例1〜5)又は表4(比較例1〜8)に示す。
(評価試験方法)
(1)曲げ加工試験(評価1)
該冷間加工材Cを、冷間で90度曲げを行い、曲げ部分の表面状態を観察した。曲げ加工後の表面に、割れ及びシワが発生しなかった場合を「○」とし、割れ又はシワが発生した場合を「×」とした。
(2)引張試験、硬さの測定及び延性試験(評価2)
該銅合金材料Dの引張試験を、JIS Z 2241に準拠して行なった。また、該銅合金材料Dのビッカース硬さ測定を、JIS Z 2244に準拠して行った。
クラス3の規格値は、「引張強さ:690MPa以上、伸び:9%以上、ビッカース硬さ:200以上」であるので、該クラス3の規格値を満足したものを「○」とし、満足しなかったものを「×」とした。
(3)軟化特性温度の測定(評価3)
該銅合金材料Dを、475℃の塩浴炉内に投入し、投入前後でビッカース硬さの測定を行った。塩浴炉内に投入前の該銅合金材料Dのビッカース硬さに対する投入後の該銅合金材料Dのビッカース硬さの比(投入後の硬さ/投入前の硬さ)が、0.85以上のものを「○」とし、0.85未満のものを「×」とした。
(4)導電率の測定(評価4)
導電率を、断面にて、シグマテスターにより測定した。
クラス3の規格値は、「導電率:45%IACS以上」であるので、該クラス3の規格値を満足したものを「○」とし、満足しなかったものを「×」とした。
(5)銅合金材料中の結晶粒の平均粒径の測定
該銅合金材料D中の結晶粒の平均粒径の測定は、JIS H 0501に準拠する、切断法にて行なった。
平均粒径が5μm以下であった場合を「○」とし、5μmを超えた場合を「×」とした。
Figure 0004930993
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・比較例1は、Si含有量が少なかったため、十分な強度が得られず、また、Ni/Si比が高かったため、過剰のNiにより、導電率が低くなり、クラス3で要求される特性評価2及び4に不合格であった。
・比較例2は、Ni含有量が多かったため、導電率が低く、クラス3で要求される特性評価4に不合格であった。
・比較例3は、熱間押出後の急冷での冷却速度が遅かったために、結晶粒の粗大化及び粗大NiSiの析出が生じてしまい、その結果、強度が低くなった。そのため、特性評価1及びクラス3で要求される特性評価2に不合格であった。
・比較例4は、Ni/Si比が低かったため、過剰のSiにより、導電率が低くなり、クラス3で要求される特性評価4に不合格であった。
・比較例5は、Zr含有量が少なかったため、軟化特性温度が低くなり、また、強度が低くなり、クラス3で要求される特性評価2及び3に不合格であった。
・比較例6は、熱間押出温度が低かったために、析出硬化元素が十分に固溶せず、そのために、強度が低くなった。そのため、クラス3で要求される特性評価1及び2に不合格であった。
・比較例7は、Zr含有量が多かったために、粗大な析出物が生成してしまい、その結果、延性が低下した。そのため、クラス3で要求される特性評価2に不合格であった。
・比較例8は、Ni含有量が少なかったため、強度が低く、クラス3で要求される特性評価2に不合格であった。
本発明によれば、環境に有害なBeを含有させなくても、高強度且つ高導電性の銅合金材料を提供できる。

Claims (5)

  1. Niを1.5〜3.0質量%、Siを0.3〜1.5質量%、Zrを0.01〜0.3質量%含有し、残部Cu及び不可避不純物からなり、Siの含有量に対するNiの含有量の比が2〜5である鋳塊を得る鋳造工程と、
    該鋳塊を、下記式(1):
    熱間加工温度(℃)≧870+Niの含有量(質量%)×10 (1)
    を満たす熱間加工温度で熱間押出又は熱間鍛造し、熱間加工材を得る熱間加工工程と、
    該熱間加工材を、100℃/秒以上の冷却速度で、300℃以下に冷却し、急冷処理材を得る急冷処理工程と、
    該急冷処理材を、該熱間加工温度より低い温度で加熱して、時効処理することにより、銅合金材料を得る時効処理工程と、
    を行い得られることを特徴とする銅合金材料。
  2. Niを1.5〜3.0質量%、Siを0.3〜1.5質量%、Zrを0.01〜0.3質量%含有し、残部Cu及び不可避不純物からなり、Siの含有量に対するNiの含有量の比が2〜5である鋳塊を得る鋳造工程と、
    該鋳塊を、下記式(1):
    熱間加工温度(℃)≧870+Niの含有量(質量%)×10 (1)
    を満たす熱間加工温度で熱間押出又は熱間鍛造し、熱間加工材を得る熱間加工工程と、
    該熱間加工材を、100℃/秒以上の冷却速度で、300℃以下に冷却し、急冷処理材を得る急冷処理工程と、
    該急冷処理材を1回以上冷間加工し、冷間加工材を得る冷間加工工程と、
    該冷間加工材を、該熱間加工温度より低い温度で加熱して、時効処理することにより、銅合金材料を得る時効処理工程と、
    を行い得られることを特徴とする銅合金材料。
  3. Niを1.5〜3.0質量%、Siを0.3〜1.5質量%、Zrを0.01〜0.3質量%含有し、残部Cu及び不可避不純物からなり、Siの含有量に対するNiの含有量の比が2〜5である鋳塊を得る鋳造工程と、
    該鋳塊を、下記式(1):
    熱間加工温度(℃)≧870+Niの含有量(質量%)×10 (1)
    を満たす熱間加工温度で熱間押出又は熱間鍛造し、熱間加工材を得る熱間加工工程と、
    該熱間加工材を、100℃/秒以上の冷却速度で、300℃以下に冷却し、急冷処理材を得る急冷処理工程と、
    該急冷処理材を、該熱間加工温度より低い温度で加熱して、時効処理することにより、銅合金材料を得る時効処理工程と、
    を有することを特徴とする銅合金材料の製造方法。
  4. Niを1.5〜3.0質量%、Siを0.3〜1.5質量%、Zrを0.01〜0.3質量%含有し、残部Cu及び不可避不純物からなり、Siの含有量に対するNiの含有量の比が2〜5である鋳塊を得る鋳造工程と、
    該鋳塊を、下記式(1):
    熱間加工温度(℃)≧870+Niの含有量(質量%)×10 (1)
    を満たす熱間加工温度で熱間押出又は熱間鍛造し、熱間加工材を得る熱間加工工程と、
    該熱間加工材を、100℃/秒以上の冷却速度で、300℃以下に冷却し、急冷処理材を得る急冷処理工程と、
    該急冷処理材を1回以上冷間加工し、冷間加工材を得る冷間加工工程と、
    該冷間加工材を、該熱間加工温度より低い温度で加熱して、時効処理することにより、銅合金材料を得る時効処理工程と、
    を有することを特徴とする銅合金材料の製造方法。
  5. 請求項1又は2いずれか1項記載の銅合金材料からなることを特徴とする溶接機器の電極部材。
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