JP4930246B2 - 発光素子 - Google Patents

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Description

本発明は発光素子に関する。さらに詳細には、本発明は輝度が高く、耐久性に優れる発光素子に関する。
有機EL素子は、セグメント表示装置、ドットマトリックス表示装置、液晶表示装置等の表示装置の光源としての応用が期待されている。有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子の例としては、陽極となる正孔注入電極と陰極となる電子注入電極との間に正孔輸送層と発光材料層とが形成された構造(SH−A構造)のもの、正孔注入電極と電子注入電極との間に発光材料層と電子輸送層とが形成された構造(SH−B構造)のもの、又は正孔注入電極と電子注入電極との間に、正孔輸送層と発光材料層と電子輸送層とが形成された構造(DH構造)のものがある。
いずれの構造の場合でも、有機EL素子は正孔注入電極(陽極)から注入された正孔と電子注入電極(陰極)から注入された電子が、発光材料層と正孔(または電子)輸送層の界面、および発光材料層内で再結合して発光するという原理で作動する。従って、発光機構が衝突勃起型発光である無機EL素子と比べて、有機EL素子は低電圧で発光が可能といった特長を持っており、これからの発光素子として非常に有望である。
図1に典型的な有機EL素子の構成例を示す。図1に示す有機EL素子は、透明基板110、下部電極層111、発光材料層112、上部電極層113、封止層114とから構成されている。従来の有機EL素子は、発光材料層112で発光した光を透明基板110側から出光させる方式(ボトムエミッション方式)であったが、透明基板側には薄膜トランジスタが設置されるため、出光面積が小さくなる。そこで最近では、発光材料層112から見て透明基板110の反対側から出光させる方式(トップエミッション方式)が、十分な出光面積を得ることができるということで、注目されている。
有機EL素子を用いた発光素子の輝度は、電流量に比例して大きくなる。しかしながら電流量を高めると消費電力が大きくなることに加え、有機EL素子に経時的な特性劣化を招き、有機EL素子の寿命を短くする。発光材料層で発光した光を効率的に外に取り出すことができれば、低電流量でも高輝度にすることができる。
光の取り出し効率を高めるために、例えば、特許文献1には、有機エレクトロルミネッセンス素子からなる光源と、前記光源からの光を集光する反射部材と、光を取り出すための光拡散フィルムとを有する照明装置が提案されている。この光拡散フィルムは、ガラス基板の屈折率とほぼ等しい屈折率を有する材料からなる母材中に、これらとは屈折率の異なる微小なビーズを散在させて形成されている。しかしながら、粒子や繊維を配合した光拡散フィルムは、入射した光を各方位に無差別に均一に拡散する特性を有するため、正面輝度を低くする結果となる。また、特許文献2または3には、有機EL素子からなる発光部と、プリズムが所定ピッチで形成されたプリズムシートとを備えるEL装置が記載されている。しかしながら、プリズムシートは、プリズムの傾斜面によって光を集光するので、プリズム面に摩擦などで傷が付いたときに輝度が低くなってしまう。
特開2007−13913号公報 特開2007−5277号公報 特開2004−265851号公報
本発明の目的は、輝度が高く、耐久性に優れる発光素子を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決すべく検討した結果、少なくとも一方の表面に、畝の長さと幅との比(長さ/幅)が5以上で且つ畝の頂が上に凸の曲面をなしている複数の畝状凸レンズ部を有する調光フィルムを、有機エレクトロルミネッセンス素子の出光側に設けることにより、輝度が高く、耐久性に優れる発光素子が得られることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の態様を含む。
(1) 少なくとも一方の表面に、畝の長さと幅との比(長さ/幅)が5以上で且つ畝の頂が上に凸の曲面を成している複数の畝状凸レンズ部を有する調光フィルムを、有機エレクトロルミネッセンス素子の出光側に設けてなる発光素子。
(2) 前記調光フィルムは、畝状凸レンズ部間の間隔の平均値Xpが0.2〜40μmであり、且つ 畝状凸レンズ部間の間隔の標準偏差σpがXpに対してσp/Xp=0.1〜0.9である、前記の発光素子。
(3) 前記調光フィルムは、全光線透過率が70%以上で、且つヘイズが70%以上である、前記の発光素子。
(4) 前記調光フィルムは、前記畝状凸レンズ部の上に積層され且つ前記畝状凸レンズ部の形状に対応するように褶曲している薄膜層をさらに含み、該薄膜層の表面が前記畝状凸レンズ部の形状の浮き出しで起伏している前記の発光素子。
(5) 前記調光フィルムは、該薄膜層の起伏面に前記畝状凸レンズ部の頂点間平均距離よりも短い頂点間平均距離で離間する複数のミクロ突起を有する前記の発光素子。
(6) 有機エレクトロルミネッセンス素子が、基板、下部電極層、発光材料層、上部電極層及び封止層が順次積層されてなるものである、前記の発光素子。
本発明の発光素子は、高い輝度の光を、広い角度で出光することができる。また、長時間の発光後でも、輝度の低下が少なく、耐久性に優れ、長寿命である。本発明の発光素子は、セグメント表示装置、ドットマトリックス表示装置、液晶表示装置等の表示装置の光源として有用である。
有機EL素子の典型的構造例を示す断面図である。 実施例1の調光フィルムの起伏面の表面走査型電子顕微鏡写真像を示す図 実施例1の調光フィルムの垂直断面像を示す図 実施例2の調光フィルムの起伏面の表面走査型電子顕微鏡写真像を示す図 実施例3の調光フィルムの起伏面の表面走査型電子顕微鏡写真像を示す図 実施例4の調光フィルムの起伏面の表面走査型電子顕微鏡写真像を示す図 実施例4の調光フィルムの垂直断面像を示す図 調光フィルムの構造例の断面模式図 調光フィルムの構造例の断面模式図 ボトムエミッション方式の発光素子の構成例を示す図
符号の説明
1,11:基層(フィルム基材)
2,12:光学機能層(光学機能膜)
100:調光フィルム
110:基板
111:下部電極層(陽極)
112:発光材料層
113:上部電極層(陰極)
114:封止層
本発明の発光素子は、少なくとも一方の表面に畝の長さと幅との比(長さ/幅)が5以上で且つ畝の頂が上に凸の曲面を成している複数の畝状凸レンズ部を有する調光フィルムを、有機エレクトロルミネッセンス素子の出光側に設けてなるものである。
〔調光フィルム〕
本発明に用いられる調光フィルムは、少なくとも一方の表面に複数の畝状凸レンズ部を有するものである。
畝状凸レンズ部は、図2または図4〜6に示すように、細長い畝によって構成されている。畝の長さと幅との比(長さ/幅)は5以上である。なお、畝の長さは稜線の長さであり、幅は畝の高さの1/2の高さにおける幅である。
また、畝の頂は上に凸の曲面を成している。従って、畝の頂の垂直断面は、半円状、半楕円状、放物線状などのような上に凸の曲線形状となっている。
畝状凸レンズ部の頂点の曲率半径は、隣接する畝状凸レンズ部相互において異なっていることが好ましい。畝状凸レンズ部頂点の曲率半径の平均値Xrが、好ましくは0.1μm以上、より好ましくは0.5〜60μmである。該曲率半径の標準偏差σrは、Xrに対して(σr/Xr=)0.05〜0.8であることが好ましく、0.1〜0.6であることがより好ましい。なお、本発明における標準偏差は、標本標準偏差である。Xrおよびσr/Xrがこの範囲内にあると、各畝状凸レンズ部の集光方向の分布が適度な広がりとなるので、視野角度の拡大と輝度向上とのバランスが良好となる。
さらに、畝状凸レンズ部の高さと畝状凸レンズ部間の間隔との比(=高さ/間隔 =アスペクト比)の平均値は、好ましくは0.1〜4.0、より好ましくは0.5〜2.0である。なお、頂点の曲率半径は電子顕微鏡等で、頂部の構造を画像処理等でフィッテングして求めることができる。
畝状凸レンズ部間の間隔の平均値Xpは、好ましくは0.2〜40μm、より好ましくは1.0〜30μmである。また、畝状凸レンズ部間の間隔の標準偏差σpは、Xpに対して(σp/Xp=)0.1〜0.9であることが好ましく、0.2〜0.7であることがより好ましい。Xpおよびσp/Xpがこの範囲内にあると、集光性による輝度向上と、光拡散性による視野角度拡大とのバランスが良好となる。なお、畝状凸レンズ部間の間隔は頂点間距離である。畝状凸レンズ部は、図5に示すように畝の延びる方向がランダムに向いたものであってもよいし、図2に示すように畝の延びる方向が一の方向に揃って向いたものであってもよい。
畝状凸レンズ部が図2または図4のように一の方向に揃って向いている場合、入射した光の拡散方向に異方性(異方拡散性)を付与することができる。なお、異方拡散性は、コリメート光のような平行光を調光フィルムに入射し、周期性のある方向およびそれに直交する方向に透過してきた光の出射角度と輝度との関係を調べることにより測定できる。フィルムの異方拡散性は所望の特性に応じて適宜選択でき、畝状凸レンズ部の規則性を変化させることにより異方拡散性を調整できる。例えば、入射した光の異方拡散性を強くしたい場合、図2等に示すような規則性の高い状態にすればよい。なお、畝状凸レンズ部の側面(裾面)は、フィルム主面に対して垂直な面であってもよいし、オーバーハング(逆テーパー構造)になっていてもよいし、緩やかな傾斜面になっていてもよい。
また、前記畝状凸レンズ部はフィルム表面の隆起または陥没で形成されている。すなわち、本発明における畝状凸レンズ部は、平らな基材フィルムの表面に樹脂等を付着させて形成させた凸部とは本質的に異なる。
前記の畝状凸レンズ部を有するフィルムは、通常、樹脂や、ゴム若しくはエラストマーで形成されている。
前記樹脂としては、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、有機酸ビニルエステル系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、ハロゲン含有樹脂、オレフィン系樹脂、脂環式オレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、熱可塑性ポリウレタン樹脂、ポリスルホン系樹脂(例えば、ポリエーテルスルホン、ポリスルホンなど)、ポリフェニレンエーテル系樹脂(例えば、2,6−キシレノールの重合体など)、セルロース誘導体(例えば、セルロースエステル類、セルロースカーバメート類、セルロースエーテル類など)、シリコーン樹脂(例えば、ポリジメチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサンなど)などが挙げられる。
なお、脂環式オレフィン系樹脂としては、特開平05−310845号公報や米国特許第5179171号公報に記載されている環状オレフィンランダム共重合体、特開平05−97978号公報や米国特許第5202388号公報に記載されている水素添加重合体、特開平11−124429号公報や国際公開99/20676号公報に記載されている熱可塑性ジシクロペンタジエン系開環重合体及びその水素添加物等が挙げられる。
また前記ゴム/エラストマーとしては、ポリブタジエン、ポリイソプレンなどのジエン系ゴム、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、アクリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴムなどが挙げられる。これらのうちフィルムの製造が容易な点から熱可塑性樹脂が好ましい。
畝状凸レンズ部を有するフィルムに好ましく用いられる熱可塑性樹脂は、特に限定されないが、加工の容易さの観点からガラス転移温度が60〜200℃であるものが好ましく、100〜180℃であるものがより好ましい。なお、ガラス転移温度は示差走査熱量分析(DSC)により測定することができる。
また、前記熱可塑性樹脂は、ポリスチレン換算の重量平均分子量が、好ましくは5,000〜500,000、より好ましくは8,000〜200,000、特に好ましくは10,000〜100,000である。重量平均分子量がこの範囲にあることにより成形加工性が良好となり、機械的強度を向上させることができる。この重量平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーにより測定することができる。
畝状凸レンズ部を有するフィルムを構成する樹脂や、ゴム又はエラストマーは、顔料や染料のごとき着色剤、蛍光増白剤、分散剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、酸化防止剤、塩素捕捉剤、難燃剤、結晶化核剤、ブロッキング防止剤、防曇剤、離型剤、有機又は無機の充填剤、中和剤、滑剤、分解剤、金属不活性化剤、汚染防止剤、蛍光増白剤、抗菌剤、光拡散粒子、熱可塑性エラストマーその他の配合剤が適宜配合されたものであってもよい。
本発明に用いられる調光フィルムは、フィルム表面の畝状凸レンズ部の上に積層され且つ前記畝状凸レンズ部の形状に対応するように褶曲している薄膜層をさらに含むことが好ましい。
前記薄膜層は有機物質または無機物質で形成されている。
薄膜層を構成する無機物質としては、金属酸化物や金属窒化物などの金属化合物、非金属酸化物や非金属窒化物などの非金属化合物などが挙げられ、具体的には、アルミニウム、珪素、マグネシウム、パラジウム、白金、亜鉛、錫、ニッケル、銀、銅、金、アンチモン、イットリウム、インジウム、ステンレス鋼、クロム、チタン、タンタル、ジルコニウム、ニオブ、ランタン、セリウム、等の金属若しくは非金属;またはこれらの酸化物や窒化物;又はそれらの混合物が挙げられる。これらのうち、可視光を透過する無機物質を選択することが好ましく、その具体的な例としてITO、In23、SnO2、SiO2、CuI、TiO2、ZrO2等が挙げられる。これらのうち、薄膜の柔軟性という観点からSiO2が好ましい。
前記無機薄膜の平均厚さは、1nm〜500nmであることが好ましい。1nmより薄すぎると畝状凸レンズ部が形成しづらくなり、500nmより厚すぎると薄膜にクラックが発生しやすくなる。無機薄膜を用いると、平均間隔Xpが100nm〜1000nmの微細な畝状凸レンズ部が容易に得られる。
薄膜層を構成する有機物質としては、熱可塑性樹脂、硬化性樹脂などが挙げられる。
熱可塑性樹脂としては、前記畝状凸レンズ部を有するフィルムに用いることができるものとして例示したものと同様のものを挙げることができる。また、有機薄膜には、前記畝状凸レンズ部を有するフィルムに用いる樹脂同様に配合剤を含んでいてもよい。
本発明においては、前記畝状凸レンズ部を有するフィルムが熱可塑性樹脂1からなるものであり、前記有機薄膜が熱可塑性樹脂2からなる場合、熱可塑性樹脂2のガラス転移温度は、熱可塑性樹脂1のガラス転移温度よりも20℃以上高いことが好ましい。なお、ガラス転移温度は示差走査熱量分析(DSC)により測定することができる。
前記硬化性樹脂としては、熱硬化性のものと、エネルギー線硬化性のものとがある。なお、エネルギー線とは、可視光線、紫外線、電子線、などのことをいう。
前記熱硬化性樹脂の具体例としては、フェノール樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、メラミン−尿素共縮合樹脂、珪素樹脂、ポリシロキサン樹脂等が挙げられる。
前記エネルギー線硬化型樹脂としては特に限定されないが、例えば、ラジカル重合性不飽和基及び/又はカチオン重合性基を有する低分子量化合物、又は樹脂等が挙げられ、所望の特性によって適宜選択できる。なお、ラジカル重合性不飽和基及び/又はカチオン重合性基は、1分子中に2以上含んでいてもよい。
前記ラジカル重合性不飽和基を有する低分子量化合物としては、エチレン、プロピレン等のα−オレフィン;ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン化合物;スチレン、α−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、ジビニルベンゼン、ビニルナフタレン、4−ビニルピリジン等のラジカル反応性芳香族化合物;アクリル酸、メタクリル酸、フマール酸、マレイン酸、エンド−ビシクロ[2.2.1]−5−ヘプテン−2,8−ジカルボン酸(エンディック酸)、テトラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸等の不飽和カルボン酸;アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライド、マイイン酸クロライド等の前記不飽和カルボン酸のハライド;アクリルアミド、メタクリルアミド、マレイミド等の、前記不飽和カルボン酸のアミド若しくはイミド誘導体;無水マレイン酸、無水エンディック酸、無水シトラコン酸等の前記不飽和カルボン酸の無水物;マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジメチル、(メタ)アクリル酸アミド、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、アリル(メク)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フエノキシエチル(メタ)アクリレート、へキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントソ(メタ)アクリレート、プロピオン酸・ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸・ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールへキサ(メタ)アクリレート等の前記不飽和カルボン酸のエステル誘導体; ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシトリエトキシシラン等のラジカル反応不飽和基を有するシラン化合物;等が挙げられる。
前記カチオン重合性基を有する低分子化合物としては、ジシクロペンタジエンジオキサイド、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテル、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシル)メチル−3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アセタール、エチレングリコールのビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)エーテル、エチレングリコールの3,4−エポキシシクロヘキサンカルボン酸ジエステル等の脂環式エポキシ基を含有する化合物;エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、ジグリセリンテトラグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、スピログリコールジグリシジルエーテル等のグリシジル基を含有するエポキシ化合物;3−エチル−3−メトキシメチルオキセタン、3−エチル−3−エトキシメチルオキセタン、3−エチル−3−ブトキシメチルオキセタン、3−エチル−3−アリルオキシメチルオキセタン、3−メチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−エチル−3−(2’−ヒドロキシエチル)オキシメチルオキセタン、3−エチル−3−(2’−ヒドロキシ−3’−フェノキシプロピル)オキシメチルオキセタン、3−エチル−3−(2’−ヒドロキシ−3’−ブトキシプロピル)オキシメチルオキセタン、3−エチル−3−[2’−(2”−エトキシエチル)オキシメチル]オキセタン等のオキセタン環を含有する化合物;等が挙げられる。
前記ラジカル重合性不飽和基又はカチオン重合性基を有する樹脂としては、低分子量のポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂等の側鎖にラジカル重合性不飽和基又はカチオン重合性基を有する樹脂が挙げられる。
エネルギー線として紫外線や可視光線を用いる場合には、硬化性樹脂の中に光重合開始剤、光増感剤などを含ませる。光重合開始剤としては、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、α−アミロキシムエステル、テトラメチルチウラムモノサルファイド、チオキサントン類等が挙げられる。光増感剤としてn−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン等が挙げられる。
硬化性樹脂からなる薄膜層には、架橋剤、重合開始剤等の硬化剤、重合促進剤、溶剤、粘度調整剤等の配合剤が含まれていてもよい。
有機薄膜としては、微細な畝状凸レンズ部のアスペクト比の制御が容易な場合があるため、硬化性樹脂薄膜を用いることが好ましい。
有機薄膜の平均厚さは、100nm〜20μmであることが好ましい。100nmより薄すぎると畝状凸レンズ部が形成しづらくなり、20μmより厚すぎるとアスペクト比の制御が難しくなる。なお、有機薄膜を用いると、畝状凸レンズ部頂点間の平均距離が500nm〜40μmの微細な畝状凸レンズ部が容易に得られる。
薄膜層の平均厚さは、調光フィルム上の畝状凸レンズ部の高さに対して、10%〜100%であることが好ましい。薄膜層の平均厚さの割合が10%より薄い場合には、耐擦傷性が損なわれる可能性があり、逆に100%より厚い場合には、過酷な条件で使用した場合、そりが出る可能性がある。
薄膜層の厚さの変動係数は20%以下であることが好ましい。薄膜層の厚さの変動係数が20%より大きい場合には、薄膜層の厚さ分布が大きくなり、そりの原因となる場合がある。なお、薄膜層の厚さは、以下のようにして計測できる。調光フィルムを周期性が強い方向で垂直に切断し超薄切片を得、透過電子顕微鏡にて超薄切片を写真撮影する。撮影した画像から薄膜層の厚さを、凸部頂点および凹部底点のそれぞれ少なくとも15点以上で計測し、それら計測値から、平均値、標準偏差、変動係数を算出する。調光フィルムの周期性が強い方向は、調光フィルム表面の走査型電子顕微鏡写真像を2次元フーリエ変換して得られる空間周波数のパワースペクトル分布から空間周波数の強度が強い2点を抽出し、この2点で結ばれる直線の方向である。例えば、畝の延びる方向が一の方向に揃って並んでいる畝状凸レンズでは、畝の延びる方向に直交する方向が、周期性の強い方向である。
薄膜層は、前記畝状凸レンズ部の上に積層され且つ前記畝状凸レンズ部の形状に対応するように褶曲している。図8及び図9は、本発明に用いられる調光フィルムの垂直断面を示す模式図である。調光フィルムの表面の畝状凸レンズ部に対応して、薄膜が褶曲し、薄膜層の表面は畝状凸レンズ部の形状が浮き出し、起伏している。浮き出しによる起伏が小さくなると畝状凸レンズ部の集光性が弱くなる傾向がある。
本発明に用いられる好ましい調光フィルムは、図7のように、薄膜層の起伏面に前記畝状凸レンズ部の頂点間平均距離よりも短い頂点間平均距離で離間する複数のミクロ突起を有する。該ミクロ突起によって偏光分離を行うことができるようにするために、該ミクロ突起は、その頂点間平均距離が好ましくは0.2〜0.8μmである。ミクロ突起の垂直断面の高さ/幅の比は好ましくは1.0〜4.0である。
また、ミクロ突起は、その形状によって特に制限されない。例えば、凸条、円錐、円錐台、角錘、または角錘台などが挙げられる。本発明においては偏光分離能が高いと言う観点から、ミクロ突起は、一の方向に揃って延びたストライプ状の凸条であることが好ましい。特に、畝状凸レンズ部の畝の延びる方向とミクロ凸条の延びる方向とが略平行になっていることが好ましい(図7)。
ミクロ突起の頂には、偏光分離能を高めるために、吸光性材料からなる膜が積層されていてもよい。吸光性材料としては、導電性のものが好ましく、具体的には、アルミニウム、インジウム、マグネシウム、ロジウム、スズ等の金属が挙げられる。成膜の方法は特に制限されず、例えば、湿式メッキ法、乾式メッキ法などが挙げられる。このミクロ突起の頂上の吸光性材料の膜によってワイヤグリッド偏光子を構成することができる。
本発明に用いられる調光フィルムは、ヘイズが70%以上であることが好ましく、75%以上であることが特に好ましい。また、本発明に用いられる調光フィルムは、全光線透過率が70%以上であることが好ましく、80%以上であることが特に好ましい。調光フィルムの光学特性を前記範囲にすることにより、調光フィルムとして好適に使用することができる。
〔調光フィルムの製造方法〕
本発明に用いられる調光フィルムの製造方法は、平板状の透明基材の少なくとも一方の表面に薄膜を形成して積層体を得る工程、及び該積層体を面内の少なくとも一つの軸方向に収縮させて薄膜を褶曲させる工程を含むものである。
(透明基材)
調光フィルムの製造に用いる透明基材は、薄膜を積層させた後に、面内の少なくとも一つの軸方向に収縮させることができるものであれば特に限定されない。例えば、透明基材自身が加熱などの手段によって収縮するものであってもよいし、一軸延伸させたときに延伸方向に直交する方向が収縮するものであってもよい。
透明基材の収縮前の平均厚さは、ハンドリングの観点から通常5μm〜1mm、好ましくは20〜500μmである。透明基材は、通常、樹脂や、ゴム若しくはエラストマーで形成されている。樹脂や、ゴム若しくはエラストマーとしては、前記畝状凸レンズ部を有するフィルムを構成するものとして例示したものと同様のものを挙げることができる。また、前記畝状凸レンズ部を有するフィルムを構成する樹脂同様に配合剤を含んでいてもよい。
透明基材は、その製法によって特に制限されない。透明基材の原反は、前述の樹脂等を公知のフィルム成形法で成形することによって得られる。フィルム成形法としては、キャスト成形法、押出成形法、インフレーション成形法などが挙げられる。
加熱などの手段によってそれ自身が収縮する透明基材は、通常、面内で分子配向していることが好ましい。分子配向の状態は、公知の方法で測定することができ、例えば、自動複屈折計(KOBRA 21ADH)を用いて測定することができる。
加熱などの手段によってそれ自身が収縮する透明基材は、例えば、前述の樹脂等を公知の成形法で原反フィルムに形成し、該原反フィルムを延伸することによって得ることができる。また、延伸処理の代わりに、磁場や電場を掛けて又はラビング処理して分子を配向させ収縮性を示す透明基材とすることができる。ゴム又はエラストマーを公知の成形法で弾性フィルムに形成し、該弾性フィルムを面内方向に引っ張った状態にすることで、弾性による復元力を利用した収縮性を示す透明基材とすることができる。さらに硬化性樹脂からなるフィルムをあらかじめ溶剤等で膨潤させ、該膨潤フィルムが乾燥する時に生じる収縮を利用して本発明に用いる透明基材とすることができる。これらのうち、原反フィルムを延伸することによって得られる収縮性を示す透明基材が好ましい。
原反フィルムを延伸することによって得られる収縮性を示す透明基材は、その延伸方法によって特に制限されず、一軸延伸法、二軸延伸法のいずれで延伸したものであってもよい。二軸延伸の場合は、通常、フィルム面内の二つの方向に収縮することになる。
延伸処理する方法としては、ロール側の周速の差を利用して縦方向に一軸延伸する方法や、テンター延伸機を用いて横方向に一軸延伸する方法等の一軸延伸法;固定するクリップの間隔を開いての縦方向の延伸と同時に、ガイドレールの広がり角度により横方向に延伸する同時二軸延伸法や、ロール間の周速の差を利用して縦方向に延伸した後、その両端部をクリップ把持してテンター延伸機を用いて横方向に延伸する逐次二軸延伸法などの二軸延伸法;横又は縦方向に左右異なる速度の送り力若しくは引張り力又は引取り力を付加できるようにしたテンター延伸機を用いてフィルムの幅方向に対して任意の角度θの方向に連続的に斜め延伸する方法;などが挙げられる。
延伸に用いる装置として、例えば、縦一軸延伸機、テンター延伸機、バブル延伸機、ローラー延伸機等が挙げられる。
主たる収縮方向の収縮率が大幅に高くなると、主たる収縮方向に直交する方向に伸びが生じることがあり、その伸びによって薄膜表面に亀裂が生じることがある。この収縮時の亀裂発生を抑制することができるという観点から、(i)延伸時の縦方向の収縮を好ましくは20%以下、より好ましくは15%以下に抑えて横方向に一軸延伸する(横一軸延伸法)か、(ii)縦方向及び横方向に二軸延伸するの(二軸延伸法)が好ましい。
延伸時の温度は、透明基材を構成する材料のガラス転移温度をTgとしたときに、好ましくは(Tg−30℃)と(Tg+60℃)の間、より好ましくは(Tg−10℃)と(Tg+50℃)の間の温度から選択される。
延伸倍率は、使用する透明基材の引張り特性に応じて、所望する畝状凸レンズ部のアスペクト比になるように適宜選択すればよい。
高アスペクト比の畝状凸レンズ部を得たい場合には、薄膜の膜質や厚さにもよるが、おおむね延伸倍率を高く設定する。低アスペクト比の畝状凸レンズ部を得たい場合には、延伸倍率を低く設定する。具体的には、主たる延伸方向の延伸倍率を、通常1.01〜30倍、より好ましくは1.01〜10倍、より好ましくは1.05〜5倍にする。主たる延伸方向の延伸倍率が1.01倍より小さい倍率では、畝状凸レンズ部が発生せず、30倍より大きい倍率では、フィルム強度が低下する恐れがある。
(薄膜)
次に、透明基材の少なくとも一方の表面に薄膜を形成する。薄膜の収縮率は、透明基材を収縮させる条件下において、透明基材の収縮率の20%以下であることが好ましく、10%以下であることがさらに好ましい。薄膜の収縮率が大きすぎると微細な畝状凸レンズ部が形成しない場合がある。
薄膜の収縮前の平均厚さは、1nm〜20μmであることが好ましい。薄膜の厚さは、電子顕微鏡にて、薄膜の垂直断面を写真撮影し、該写真像から厚さの平均値を求める。
薄膜としては、前述のごとく、無機薄膜及び有機薄膜がある。
無機薄膜の材料としては前述の無機薄膜で例示したものと同様のものが挙げられる。
無機薄膜を形成する方法は、特に制限されず、真空蒸着、イオンプレーティング、スパッタリング、CVD(化学蒸着)等の蒸着法;スピンコート法、ディッピング法、ロールコート法、スプレー法、ベーパー法、グラビアコータやブレードコータなどのコータ法、スクリーン印刷法、インクジェット法等の塗布法;無電解めっき法、電解めっき法などが挙げられる。
有機薄膜の材料としては前述の有機薄膜で例示したものと同様のものが挙げられる。なお、有機薄膜には前述した配合剤を含んでいてもよい。
熱可塑性樹脂からなる有機薄膜の形成方法としては、(1)透明基材を構成する樹脂と、薄膜を構成する樹脂とを共押出する方法;(2)熱可塑性樹脂を薄膜に成形し、これを透明基材に貼り合わせる方法;(3)透明基材の表面に熱可塑性樹脂を含有する溶液を塗布し乾燥する方法等が挙げられる。
硬化性樹脂からなる有機薄膜の形成方法は、特に限定されない。硬化性樹脂からなる有機薄膜は、例えば、透明基材面に硬化性樹脂の組成物を塗布し、硬化することによって得られる。なお、前記硬化性樹脂の組成物には作業性を良好にする観点から溶剤を含んでいても良い。硬化性樹脂薄膜を形成する際、透明基材のガラス転移温度より5℃以上低い温度で熱処理することが望ましい。薄膜形成の際に高い温度がかかると、透明基材がアニールされ、設計どおりに収縮しなくなるおそれがある。
(褶曲誘起構造)
調光フィルムの製造において、透明基材表面に薄膜を形成する前に、薄膜の褶曲を引き起こさせるための構造(褶曲誘起構造)を透明基材の表面に形成してもよいし、また透明基材表面に薄膜を形成した後で且つ該基材を収縮させる前に、該薄膜の褶曲を引き起こさせるための構造(褶曲誘起構造)を薄膜に形成してもよい。
該構造は、基材が収縮したときに薄膜の褶曲を引き起こさせる構造であれば特に限定されず、例えば、ラビング処理やその他の方法で表面に付けた傷、インクジェットプリンターや印刷機等で載せたインク印、エンボス加工やインプリントなどで付与した凹凸などが挙げられる。
褶曲誘起構造は一定間隔の位置に形成されることが好ましい。褶曲誘起構造の間隔は、所望する畝状凸レンズ部の頂点間の距離とは直接に関係無いので、所望の畝状凸レンズ部の頂点間の距離よりも狭くても、広くても良いが、畝状凸レンズ部の頂点間の所望距離の0.05倍〜100倍の褶曲誘起構造の間隔にすることが好ましい。
調光フィルムの製造方法においては、次に前記薄膜を表面に形成した透明基材を収縮させ、薄膜を褶曲させる。透明基材を収縮させる方法は、透明基材の種類に応じて適宜選択すればよい。
透明基材の収縮率は、透明基材の収縮によって薄膜が褶曲したときに薄膜等に亀裂などが生じないようにするために、主たる収縮方向の収縮率ΔL、および主たる収縮方向に直交する方向の収縮率ΔMが、式〔3〕および式〔4〕を満たすことが好ましい。なお、ΔL及びΔMは式〔1〕及び式〔2〕でそれぞれ定義される。
式〔1〕:ΔL=(L0−L1)/L0×100 (L0:主たる収縮方向の収縮前の長さ、L1:主たる収縮方向の収縮後の長さ)
式〔2〕:ΔM=(M0−M1)/M0×100 (M0:主たる収縮方向に直交する方向の収縮前の長さ、M1:主たる収縮方向に直交する方向の収縮後の長さ)
式〔3〕:ΔL>0
式〔4〕:−(ΔL×0.3)≦ΔM≦ΔL
微細畝状凸レンズ部の異方性を強くしたい場合、すなわち、畝状凸レンズ部を面内でストライプ状に細長く延びた構造にしたい場合には、式〔3〕及び式〔5〕を満たすことが好ましい。
式〔5〕:−(ΔL×0.2)≦ΔM≦(ΔL×0.2)
それにより、得られる調光フィルムの異方拡散性を強くすることができる。
このように収縮条件を変更するだけで、調光フィルムの、畝状凸レンズ部頂点間距離、アスペクト比等を任意に調整できる。
なお、主たる収縮方向は、収縮する度合い(収縮率)が最も大きい方向である。例えば、熱可塑性樹脂からなるフィルムを延伸して得られた透明基材は加熱によって収縮する。フィルムの延伸を一軸方向にだけ行った場合には、通常、該延伸方向が主たる収縮方向になる。また二軸方向に延伸を行った場合には、通常、延伸した二つの方向のうち延伸倍率の大きい方向が主たる収縮方向になる。
熱可塑性樹脂からなるフィルムを一軸延伸した時に延伸方向に直交する方向にフィルムが収縮する。この延伸時の収縮を利用した透明基材では、延伸方向に直交する方向が主たる収縮方向である。なお、主たる収縮方向に直交する方向の収縮率ΔMの値がマイナスのときは、収縮処理においてフィルムが伸びたことを表す。主たる収縮方向にフィルムが収縮したときに、主たる収縮方向に直交する方向の伸びが大きくなりすぎると薄膜に亀裂が生じやすくなる。このようなことから、主たる収縮方向に直交する方向の収縮率は、1%〜90%であることが好ましく、1%〜50%であることがより好ましい。
褶曲の度合いの変化によって畝状凸レンズ部の頂点の曲率半径が変化する。褶曲の度合いは、薄膜及びフィルム基材の収縮率と、薄膜及びフィルム基材の厚さと、並びに薄膜及びフィルム基材の密着度合いによって変わる。
ある所定の厚さのフィルム基材や薄膜を如何に精密に均一に作成したとしても、薄膜及びフィルム基材の収縮率、薄膜及びフィルム基材の厚さ、並びに薄膜及びフィルム基材の密着度には、統計的確率で分布が生じる。この収縮率や厚さ等の統計的確率による分布によって、褶曲の度合いに統計的確率で分布が生じる。調光フィルムの製造方法は、この統計的確率で生じる分布を利用して、畝状凸レンズ部の頂点の曲率半径を隣合う畝状凸レンズ部相互に異ならしめたものである。
畝状凸レンズ部の頂点の曲率半径は、基材フィルム及び薄膜の材質、厚さ等の材料構成、及び薄膜層の成膜、基材フィルムの延伸、収縮等の製造条件に大きく依存している。例えば、σr/Xrを小さくするためには、前記材料構成及び製造条件の変動(例えば、厚さムラや延伸ムラ)を小さくすれば良く、逆にσr/Xrを大きくするためには、前記変動を大きくすれば良い。つまり、前記材料構成及び製造条件を調整することにより、Xr、σr/Xrを制御することが可能となる。
畝状凸レンズ部間の距離、バラツキは、薄膜の材質、厚さ等の材料構成、及び基材フィルムの延伸、収縮等の製造条件に大きく依存している。例えば、Xpを小さくするためには、無機薄膜を用いる、若しくは薄膜の厚さを薄くすれば良く、逆にXpを大きくするためには、有機薄膜を用いる、若しくは薄膜の厚さを厚くすれば良い。また、σp/Xpを小さくするためには、基材フィルムの収縮の一軸性を高く(例えば、延伸倍率の異なる二軸延伸で、延伸倍率の差を大きくする)し、前記褶曲誘起構造を用いればよく、逆にσp/Xpを大きくするためには、基材フィルムの収縮の一軸性を低く(例えば、延伸倍率の異なる二軸延伸で、延伸倍率の差を小さくする)すれば良い。つまり、前記材料構成及び製造条件を調整することにより、Xp、σp/Xpを制御することが可能となる。
〔有機EL素子〕
本発明に用いられる有機EL素子は、下部電極層、発光材料層および上部電極層を最小構成単位として有するものであれば、有機EL素子の構造によって特に制限されない。典型的な有機EL素子は、基板、下部電極層、発光材料層、上部電極層、封止層とがこの順に積層されてなるものである。基板と封止層は下部電極層、発光材料層および上部電極層を支持し、保護するための部分である。
有機EL素子に用いる基板としては、400〜700nmの可視領域の光の透過率が、50%以上で、平滑であり、かつ電極や該素子の各層を形成する際に変質しないものであるのが好ましい。このような基板としては、ガラス板、高分子フィルム等が挙げられる。基板の平均厚さは、通常30μm〜3mmで好ましくは50〜300μmである。
有機EL素子に用いる上部電極層を構成する材料は、特に制限されず、例えば、導電性の金属酸化物や半透明の金属またはその積層体が挙げられる。具体的には、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、およびそれらの複合体であるインジウム・スズ・オキサイド(ITO)、インジウム・亜鉛・オキサイド等からなる透明導電性物質(NESAなど)や、金、白金、銀、銅等が用いられ、中でもITO、インジウム・亜鉛・オキサイド、酸化スズが好ましい。
上部電極層の平均厚さは、光の透過性と電気伝導度とを考慮して、適宜選択することができるが、通常10nm〜10μmであり、好ましくは100〜500nmである。
本発明の発光素子においては、上部電極層が透明又は半透明であることが、発光の取出し効率がよく好都合である。上部電極層の作成方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、金属薄膜を熱圧着するラミネート法が挙げられる。
有機EL素子に用いる発光材料層を構成する材料は、特に制限はなく、有機EL素子における発光材料として公知のものを用いることができる。このような発光材料としては、ベンゾチアゾール系、ベンゾイミダゾール系、ベンゾオキサゾール系などの蛍光増白剤や、金属キレート化オキシノイド化合物、スチリルベンゼン系化合物、ジスチリルピラジン誘導体、芳香族ジメチリジン化合物などが挙げられる。
発光材料層の平均厚さは、用いる材料によって最適値が異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値となるように選択すればよいが、通常は1nm〜1μmであり、好ましくは2nm〜500nmである。
本発明の発光素子においては、発光材料層に2種類以上の発光材料を混合して使用してもよく、2層以上の発光材料層が積層されていてもよい。発光材料層の作成方法としては、真空蒸着法、キャスト法などが挙げられる。
有機EL素子に用いる下部電極層を構成する材料としては、仕事関数の小さい材料が好ましく、発光材料層から下部電極層側に向かう発光光を反射させ、封止層側に向かわせるため鏡面体であることがさらに好ましい。具体的には、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、スカンジウム、バナジウム、亜鉛、イットリウム、インジウム、セリウム、サマリウム、ユーロピウム、テルビウム、イッテルビウムなどの金属、およびこれらから選ばれる2つ以上の金属の合金、若しくはこれらから選ばれる1つ以上の金属と、金、銀、白金、銅、マンガン、チタン、コバルト、ニッケル、タングステン、及び錫の中から選ばれる1つ以上の金属との合金、グラファイト若しくはグラファイト層間化合物等が用いられる。合金の具体例としては、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金、インジウム−銀合金、リチウム−アルミニウム合金、リチウム−マグネシウム合金、リチウム−インジウム合金、カルシウム−アルミニウム合金などが挙げられる。下部電極層は2層以上の積層構造としてもよい。下部電極層の作成方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、メッキ法などが挙げられる。
下部電極層の平均厚さは、電気伝導度や耐久性を考慮して、適宜選択することができるが、通常10nm〜10μm、好ましくは100〜500nmである。
封止層は、好ましくは水蒸気バリア性に優れるフィルムで形成される。封止層を構成する材料は、水蒸気透過率の低い材料から選択される。例えば、シクロオレフィンポリマー;パーフルオロオレフィンなどのフッ素樹脂、樹脂膜とシリコン窒化酸化物膜との積層構造体;Si34やダイアモンド様炭素膜;シクロオレフィンポリマー、パーフルオロオレフィンなどの樹脂をターゲットとして用いたCVD膜;フッ素化合物若しくは脂環式構造含有重合体と金属の単体若しくは金属化合物とを原料としてなる有機膜、金属の単体又は金属化合物を原料としてなる無機膜および透明樹脂基材からなる積層体;などが挙げられる。封止層の水蒸気透過率は、好ましくは0.005g/m2・Day以下(25℃、75%RH)であることが好ましい。
本発明に用いる有機EL素子は、基板、下部電極層、発光材料層、上部電極層及び封止層のほかに他の層を有していてもよい。
他の層としては、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、電子注入層が挙げられる。
正孔注入層とは、陽極に隣接して設ける層であり、陽極からの正孔注入効率を改善する機能を有する層をいう。正孔注入層の平均厚さは、通常1nm〜100nm、好ましくは2nm〜50nmである。
正孔輸送層とは、正孔を輸送する機能を有する層をいう。正孔輸送層の厚さは、用いる材料によって最適値が異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値となるように選択すればよいが、少なくともピンホールが発生しないような厚さが必要であり、あまり厚いと、素子の駆動電圧が高くなり好ましくない。したがって、正孔輸送層の平均厚さは、通常1nm〜1μm、好ましくは2nm〜500nmである。
正孔注入層や正孔輸送層に用いる材料としては、従来有機EL素子における正孔伝達化合物として公知のものが挙げられる。
電子輸送層とは、電子を輸送する機能を有する層をいう。
電子輸送層の厚さは、用いる材料によって最適値が異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値となるように選択すればよいが、少なくともピンホールが発生しないような厚さが必要であり、あまり厚いと、素子の駆動電圧が高くなり好ましくない。したがって、電子輸送層の平均厚さは、通常1nm〜1μm、好ましくは2nm〜500nmである。
電子注入層とは、陰極に隣接して設けた層であって、陰極からの電子注入効率を改善する機能を有し、素子の駆動電圧を下げる効果を有するものをいう。
電子注入層の平均厚さは、通常1nm〜100nmであり、好ましくは2nm〜50nmである。
電子輸送層、電子注入層に用いる材料としては、従来有機EL素子における電子伝達化合物として公知のものが挙げられる。
これらその他の層の作成方法としては、スピンコート法、キャスト法、真空蒸着法などが挙げられる。
本発明の発光素子は、前記有機EL素子の出光側に、前記調光フィルムを備えるものである。有機EL素子がボトムエミッション方式である場合は、調光フィルムを透明基板側に設ける。有機EL素子がトップエミッション方式である場合は、調光フィルムを封止層側に設ける。前述したように有機EL素子は下部電極層、発光材料層および上部電極層を最小構成単位として有するものであるので、前述した基板または封止層に替えて、前記調光フィルムを用いることができる。前記の調光フィルムを基板または封止層に用いることによって、有機EL素子の層構成を単純にでき、より薄膜にすることができるようになる。調光フィルムを基板または封止層に用いる場合には、畝状凸レンズ部が設けられていない平らな面に下部電極層又は上部電極層が積層されるようにしてもよいし、畝状凸レンズ部側の凹凸面に下部電極層又は上部電極層が積層されるようにしてもよい。
本発明の発光素子は、非発光時において、波長400nm〜800nmの範囲の光線透過率が好ましくは80%以上、特に好ましくは90%以上である。自動車等のフロントガラス等に本発明の発光素子を設けても、非発光時における光線透過率が高いことから、前方視認性が妨げられないという効果を奏するようになる。
本発明の発光素子は、面状光源、セグメント表示装置、ドットマトリックス表示装置、液晶表示装置のバックライトや面状光源等として用いることができる。
本発明の発光素子を備えた面状光源とするためには、面状の陽極(上部電極層)と陰極(下部電極層)を配置すればよい。また、パターン状の発光を得るためには、前記面状の発光素子の表面にパターン状の窓を設けたマスクを設置する方法、非発光部の有機物層を極端に厚く形成し実質的に非発光とする方法、陽極または陰極のいずれか一方、または両方の電極をパターン状に形成する方法がある。これらのいずれかの方法でパターンを形成し、いくつかの電極を独立にOn/Offできるように配置することにより、数字や文字、簡単な記号などを表示できるセグメントタイプの表示素子が得られる。
更に、ドットマトリックス素子とするためには、陽極と陰極をともにストライプ状に形成して直交するように配置すればよい。複数の種類の発光色の異なる重合体を塗り分ける方法や、カラーフィルターまたは蛍光変換フィルターを用いる方法により、部分カラー表示、マルチカラー表示が可能となる。ドットマトリックス素子は、パッシブ駆動でも、アモルファスシリコンや低温ポリシリコンを用いた薄膜トランジスタなどと組み合わせたアクティブ駆動でもよい。これらの表示素子は、コンピュータ、テレビ、携帯端末、携帯電話、カーナビゲーション、ビデオカメラのビューファインダーなどの表示装置として用いることができる。
前記面状の発光素子は、自発光薄型であり、液晶表示装置のバックライト用の面状光源、あるいは面状の照明用光源として好適に用いることができる。また、フレキシブルな基板を用いれば、曲面状の光源や表示装置としても使用できる。
以下に実施例、比較例を挙げて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(調光フィルム表面の畝状凸レンズ部のサイズ)
電界放出形走査電子顕微鏡(S−4700、日立製作所製)にて、フィルム表面に形成された構造を撮影した。走査電子顕微鏡像を画像解析ソフト(SoftImagingSystem製、AnlySIS)を用いて、2次元高速フーリエ変換し、空間周波数のパワースペクトル分布を求め、周期性を強く示す方向を読み取った。この方向にウルトラミクロトームを用いて切断し、その断面を走査型電子顕微鏡(日立製作所製、S−4700)で写真撮影した。
この断面写真撮影をフィルム幅方向および流れ方向に少なくとも10cm以上離れた3箇所の点で行った。その3箇所での走査型電子顕微鏡写真像から、畝状凸レンズ部頂点間距離を30点計測し、平均値および標準偏差を求めた。曲率半径については、畝状凸レンズ部の頂部分を画像処理にてフィッテングし、30点全ての頂点の曲率半径を測定し、平均値および標準偏差を求めた。また、畝の長さおよび幅も同様に30点測定し平均値を求めた。
(全光線透過率、ヘイズ)
濁度計(日本電色製 NDH2000型)を使用し、JIS−K−7105に準拠し測定した。
製造例1 (延伸倍率1.2の一軸延伸フィルム)
脂環式オレフィンポリマー(ZEONOR1420、ガラス転移温度136℃、日本ゼオン社製)のペレットを、窒素を流通させた熱風乾燥機中にて、100℃で4時間乾燥した。 このペレットを、50mmφのスクリューを備えたTダイ式フィルム溶融押出成形機に供給し、溶融樹脂温度260℃で押出して、幅650mm、厚さ188μmのフィルムを成形し、続いて両端から25mmずつをトリミングして幅600mmの基材フィルムを得た。
幅600mmの基材フィルムの両端をクリップで把持し、テンター延伸機内に導入し、温度150℃でフィルム幅方向に1.2倍、フィルム流れ方向に1.0倍になるように横一軸延伸した。テンター延伸機から出てきたフィルムをクリップから外し、両端を連続的にトリミングして幅700mmの延伸フィルム(1)を得た。
製造例2 (延伸倍率2.0の一軸延伸フィルム)
製造例1において、延伸倍率を、フィルム幅方向に2.0倍、フィルム流れ方向に1.0倍に変えた以外は製造例1と同様の方法によって、幅1000mmの延伸フィルム(2)を得た。
製造例3 (二軸延伸フィルム(延伸倍率:横1.6倍、縦1.3倍))
製造例1で得た幅600mmの基材フィルムを、縦一軸延伸装置を用い145℃の温度で縦方向に1.3倍に延伸した。次いで、この縦延伸フィルムをテンター延伸(横一軸延伸)装置に送り150℃で、フィルム幅方向に1.6倍、フィルム流れ方向に1.0倍に延伸し、延伸フィルム(3)を得た。
製造例4 (紫外線硬化性樹脂)
ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(NKエステル AD−TMP、新中村化学製)90.0質量部、光開始剤(イルガキュアー907、チバガイギー製)10.0質量部、および酢酸ブチル900.0質量部を混合し、均一になるまで撹拌し、次いで1μmのフィルタで濾過して、紫外線硬化性樹脂溶液を調製した。
製造例5 (有機EL素子)
厚さ1mmのガラス基板の片面側に、ITOセラミックターゲット(In23:SnO2=90重量%:10重量%)を使用しスパッタリング法にて、厚さ100nmのITO膜を形成し、透明電極(陽極)を形成した。フォトレジストを用いて、発光面積が20mm×20mmになるように、ITOをエッチングし、パターンを形成した後、超音波洗浄を行い、低圧紫外線ランプを用いてオゾン洗浄した。次いで、ITO面上に、真空蒸着法により、有機層を次のように順次形成した。
まず、正孔注入層として式(1)で表されるCuPcを、蒸着速度0.3nm/sで、15nmの厚さに形成した。つぎに、正孔輸送性青色発光層として式(2)で表されるTPDを、蒸着速度0.3nm/sで、40nmの厚さに形成した。ついで、正孔ブロック層として式(3)で表されるTAZを、蒸着速度0.3nm/sで、15nmの厚さに形成した。最後に、電子輸送層として式(4)で表されるAlqを、蒸着速度0.3nm/sで、90nmの厚さに形成した。その後、Mgを1nm/s、Agを0.1nm/sの蒸着速度にて共蒸着し、厚さ100nmのMgAgを形成し、MgAgの酸化防止の観点から、MgAgの上にAgを50nm形成して、反射性電極(陰極)とした。真空蒸着装置から取り出し、陰極電極側に紫外線硬化性エポキシ樹脂を滴下し、その上に厚さ1mmのガラスを被せ、十分にエポキシ樹脂が広がった時点で紫外線照射(積算光量150mJ/cm2)行いエポキシ樹脂を硬化させて、有機EL素子を作成した。
Figure 0004930246
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実施例1
製造例1で得た延伸フィルム(1)をコロナ放電処理して表面改質した。該フィルムに、製造例4で作製した紫外線硬化性樹脂溶液を、グラビアコーターを用いて、乾燥膜厚が0.4μmになるように塗布し、80℃で5分間乾燥させ、次いで、超高圧水銀ランプを用いて紫外線を照射(積算光量400mJ/cm2)し、塗膜を硬化させて、積層フィルムを得た。
次いで、積層フィルムを、140℃の温風を循環させた乾燥機を通過させて、積層フィルムを収縮させて、調光フィルム1を得た。
図2及び図3に示すように、調光フィルム1の表面には複数の畝状凸レンズ部が形成され、紫外線硬化性樹脂で形成された薄膜が畝状凸レンズ部の形状に対応するように褶曲して積層され、薄膜層側表面は畝状凸レンズ部の形状が浮き出し起伏していた。畝状凸レンズ部は、畝の長手方向が一方向にほぼ揃い、畝の短手方向に強い周期性を示すものであった。また、少なくとも一組の隣接する畝状凸レンズ部の頂点の曲率半径が互いに異なっていた。畝の長さと幅の比が5以上であった。
畝状凸レンズ部の頂点の曲率半径の平均値(Xr)は0.25μm、標準偏差(σr)は0.028μm、σr/Xrは0.112であった。
畝状凸レンズ部の間隔の平均値(Xp)は1.8μm、標準偏差(σp)は0.66μm、σp/Xpは0.367であった。
また、畝状凸レンズ部の平均アスペクト比は0.5であった。調光フィルム1は、全光線透過率が88%、ヘイズが80%であった。
調光フィルム1の畝状凸レンズ部の形成されていない平らな面側をコロナ放電処理し、次いで該処理面に、固形分濃度が20%になるようにアクリル系接着剤を酢酸ブチルに溶解させた溶液を、アプリケータを用いて塗布し、50℃の乾燥機内で5分間乾燥させ、厚さ5μmの接着層を積層させた。
図10のごとく、前記有機EL素子のガラス基板側に、上記の接着層を積層させた調光フィルム1を重ねて貼り合わせて、発光素子1を作製した。
発光素子1の陽極層と陰極層の間に5Vの電圧を印加し発光させた。発光素子1からの出光を輝度計(Prometric社製)にて測定した。なお、光取出効率は後述の比較例1を基準としてそれに対する倍率で表した。発光素子1は、発光輝度が240cd/m2、光取り出し効率が2.4倍であった。
次いで、スチールウール#0000を発光素子1の調光フィルム1側に接触させ、荷重0.02MPaをかけた状態で、30往復させた。Prometric社製輝度計による測定で光取り出し効率は2.4倍が維持されていた。また、発光素子1を60℃×85%RH環境下に500時間放置したが、そりなどの変形は全く見られなかった。
実施例2
製造例1で得た延伸フィルム(1)を製造例2で得た延伸フィルム(2)に替え、紫外線硬化性樹脂溶液を乾燥膜厚が4.0μmになるように塗布した以外は実施例1と同様の方法によって、調光フィルム2を得た。
図4に示すように調光フィルム2の表面には複数の畝状凸レンズ部が形成され、紫外線硬化性樹脂で形成された薄膜が畝状凸レンズ部の形状に対応するように褶曲して積層され、薄膜層側表面は畝状凸レンズ部の形状が浮き出し起伏していた。畝状凸レンズ部は、畝の長手方向が一方向にほぼ揃い、畝の短手方向に強い周期性を示すものであった。また、少なくとも一組の隣接する畝状凸レンズ部の頂点の曲率半径が互いに異なっていた。畝の長さと幅の比が5以上であった。フィルムの断面形状を測定したところ、畝状凸レンズ部の間隔の平均値(Xp)は38.0μm、標準偏差(σp)は3.90μm、σp/Xpは0.103であった。調光フィルム2は、全光線透過率が79%、ヘイズが77%であった。
次いで、実施例1と同様にして、調光フィルム2を有機EL素子に積層して発光素子2を作製した。発光素子2は、発光輝度が230cd/m2、光取り出し効率が2.3倍であった。また、実施例1と同様にして、スチールウール耐久性試験、および高温高湿耐久性試験を行った。発光素子2は、各耐久試験においても、光取り出し効率の低下、及びそりなどの変形は全く見られなかった。
実施例3
製造例1で得た延伸フィルム(1)を製造例3で得た延伸フィルム(3)に替え、紫外線硬化性樹脂溶液を乾燥膜厚を1.7μmになるように塗布した以外は実施例1と同様の方法によって、調光フィルム3を得た。
図5に示すように、調光フィルム3の表面には複数の畝状凸レンズ部が形成され、紫外線硬化性樹脂で形成された薄膜が畝状凸レンズ部の形状に対応するように褶曲して積層され、薄膜層側表面は畝状凸レンズ部の形状が浮き出し起伏していた。畝状凸レンズは、図5のごとく、畝が複雑に曲がり、周期性の強い方向と弱い方向との差が小さいものであった。また、少なくとも一組の隣接する畝状凸レンズ部の頂点の曲率半径が互いに異なっていた。畝の長さと幅との比は5以上であった。
畝状凸レンズ部の間隔の平均値(Xp)は5.4μm、標準偏差(σp)は4.48μm、σp/Xpは0.830であった。また、畝状凸レンズ部の平均アスペクト比は3.7であった。調光フィルム3は、全光線透過率が76%、ヘイズが88%であった。
次いで、実施例1と同様にして、調光フィルム3を有機EL素子に積層して発光素子3を作製した。発光素子3は、発光輝度が260cd/m2、光取り出し効率が2.6倍であった。また、実施例1と同様にして、スチールウール耐久性試験、および高温高湿耐久性試験を行った。発光素子3は、各耐久試験においても、光取り出し効率の低下、及びそりなどの変形は全く見られなかった。
実施例4
8mm×8mm×60mmのステンレス鋼製シャンクに、ロウ付けされた0.2mm×1mm×1mmの直方体単結晶ダイヤモンドの、0.2mm×1mmの面全面に、集束イオンビーム加工装置SMI3050(セイコーインスツルメンツ社製)を用いてアルゴンイオンビームで集束イオンビーム加工を行い、長さ1mmの辺に平行な幅100nm、高さ100nmの断面矩形の凸条をピッチ200nmで形成した切削工具を作製した。
寸法50mm×50mm、厚さ10mmのステンレス鋼SUS430の板の表面に、厚さ100μmのニッケル−リン無電解メッキを施し、精密微細加工機(ナガセインテグレックス社製、超精密微細加工機NIC200)と上記の切削工具を用いて、ニッケル−リン無電解メッキ面を切削してピッチ200nm、深さ100nm、幅100nmの断面矩形の溝を有する金属モールドを得た。なお。集束イオンビーム加工による切削工具の作製、ニッケル−リン無電解めっき面の切削加工は、温度20.0±0.2℃、振動制御システム(昭和サイエンス社製)により0.5Hz以上の振動変位が10μm以下に管理された恒温低振動室内で行った。
延伸フィルム(1)の表面をコロナ放電により改質した。製造例4で得た紫外線硬化性樹脂溶液をグラビアコーターを用いて、延伸フィルム(1)の改質面に乾燥膜厚1.0μmになるように塗布し、80℃で5分間乾燥させた。前記金属モールドの溝の長手方向と延伸フィルム(1)の収縮方向とが直交するように金属モールドを延伸フィルム(1)の塗膜上に押圧積層した。次いで、超高圧水銀ランプで紫外線を積算光量400mJ/cm2で照射し紫外線硬化性樹脂を硬化させ、金属モールドの溝パターンを硬化樹脂層に転写し、金属モールドから剥がし転写フィルムを得た。
得られたフィルムを所定の大きさに切り出し、集束イオンビーム加工観察装置FB−2100(日立製作所社製)に付属のマイクロサンプリング装置を使用してTEM用観察断面を作製し、透過電子顕微鏡H7500(日立製作所社製)にてフィルム断面を観察した。硬化樹脂層に、金属モールドのパターン形状が転写され、幅100nm、高さ100nmの断面矩形の凸条(ミクロ突起)がピッチ200nmで平行に形成されていた。
温度140℃の温風を循環させた乾燥機に前記フィルムを入れ、フィルムを収縮させて、調光フィルム4を得た。図6に示すように、延伸フィルム(1)の硬化樹脂層側の面には、ストライプ状に延びた畝が形成されており、この畝に対応するように積層された硬化樹脂層が褶曲しており、基材の畝形状の浮出しによって硬化樹脂層側の表面に起伏が形成されていた。畝(起伏)の頂点間の距離の平均値(Xp)が10.8μm、標準偏差(σp)が3.71μm、σp/Xpが0.344であった。畝の長さ/幅の比は5以上であった。
図7に示すように、硬化樹脂層の表面には、収縮前に転写したパターン(ミクロ突起)が収縮後もそのままの形状(幅100nm、高さ100nm、ピッチ200nmで平行に形成された断面矩形の凸条)で残っていた。断面矩形の凸条の長手方向は、ストライプ状に延びた畝の長手方向と概ね平行になっており、畝の傾斜面に略直交するようになっていた。調光フィルム4は、全光線透過率が74%、ヘイズが75%であった。
次いで、実施例1と同様にして、調光フィルム4を有機EL素子に積層して発光素子4を作製した。発光素子4は、発光輝度が300cd/m2、光取り出し効率が3.0倍であった。また、実施例1と同様にして、スチールウール耐久性試験、および高温高湿耐久性試験を行った。発光素子4はスチールウール耐久性試験において光取り出し効率が2.8倍に、約7%低下したが、高温高湿耐久性試験においてはそりなどの変形は全く見られなかった。
比較例1
製造例1で作製した基材フィルムを、実施例1と同様にして有機EL素子に積層して発光素子0を作製した。発光素子0は、発光輝度が100cd/m2であった。なお、本実施例では発光素子0を基準にして評価した。
比較例2
精密微細加工機(ナガセインテグレックス製、超精密微細加工機NIC200)を使用して、厚さ1mmの脂環式オレフィンポリマー(ZEONOR1420、ガラス転移温度136℃、日本ゼオン製)製の板の面に、上方に頂点を持つ底辺50μm、高さ25μmの四角錐形状のプリズムを複数掘り込み、プリズムシート5を得た。なお、該プリズムパターンは凸部の頂部が尖っており、凸部の長さと幅との比は1である。
次いで、実施例1と同様にして、前記プリズムシート5を有機EL素子に積層して発光素子5を作製した。発光素子5は、発光輝度が300cd/m2、光取り出し効率が3.0倍であった。また、実施例1と同様にして、スチールウール耐久性試験、および高温高湿耐久性試験を行った。発光素子5は、高温高湿耐久性試験においてはそりなどの変形は見られなかったが、スチールウール耐久性試験において光取り出し効率が2.0倍に、約33.3%低下した。
比較例3
精密微細加工機(ナガセインテグレックス製、超精密微細加工機NIC200)を使用して、厚さ1mmの脂環式オレフィンポリマー(ZEONOR1420、ガラス転移温度136℃、日本ゼオン製)製の板の面に、上方に頂点を持つ幅50μm、高さ25μm、ピッチ50μmの三角柱プリズムを複数掘り込み、転写シートを得た。
転写シートのプリズムパターン面に、製造例4で作製した紫外線硬化性樹脂溶液を塗布し、80℃で5分間乾燥させた。厚さ100μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを塗布面に積層し、超高圧水銀ランプを用いて紫外線照射(積算光量400mJ/cm2)を行い紫外線硬化性樹脂を硬化させ、硬化樹脂とPETフィルムとを接着した。転写シートを剥がし、上方に頂点を持つ幅50μm、高さ25μm、ピッチ50μmの三角柱プリズム形状を有するPET製のプリズムシート6を作製した。該プリズムパターンは平らなPETフィルムの上に形成されており、プリズムの凸部の頂が尖っている。
次いで、実施例1と同様にして、前記プリズムシート6を有機EL素子に積層して発光素子6を作製した。発光素子6は、発光輝度が245cd/m2、光取り出し効率が2.45倍であった。また、実施例1と同様にして、スチールウール耐久性試験、および高温高湿耐久性試験を行った。発光素子6はスチールウール耐久性試験において光取り出し効率が1.9倍に、約22.4%低下した。また高温高湿耐久性試験においてはそりなどの変形は顕著に見られた。

Claims (6)

  1. 少なくとも一方の表面に、畝の長さと幅との比(長さ/幅)が5以上で且つ畝の頂が上に凸の曲面を成している複数の畝状凸レンズ部を有する調光フィルムを、有機エレクトロルミネッセンス素子の出光側に設けてなる発光素子の製造方法であって、
    透明基材の少なくとも一方の表面に薄膜を形成して積層体を得る工程、
    前記積層体を面内の少なくとも一つの軸方向に収縮させて前記薄膜を褶曲させて前記調光フィルムを得る工程、及び、
    前記調光フィルムを有機エレクトロルミネッセンス素子の出光側に設ける工程を含む、製造方法
  2. 前記調光フィルムは、畝状凸レンズ部間の間隔の平均値Xpが0.2〜40μmであり、且つ
    畝状凸レンズ部間の間隔の標準偏差σpがXpに対してσp/Xp=0.1〜0.9である、請求項1に記載の発光素子の製造方法
  3. 前記調光フィルムは、全光線透過率が70%以上で、且つヘイズが70%以上である、請求項1または2のいずれかに記載の発光素子の製造方法
  4. 前記調光フィルムは、前記畝状凸レンズ部の上に積層され且つ前記畝状凸レンズ部の形状に対応するように褶曲している薄膜層を含み、該薄膜層の表面が前記畝状凸レンズ部の形状の浮き出しで起伏している請求項1〜3のいずれかに記載の発光素子の製造方法
  5. 前記調光フィルムは、該薄膜層の起伏面に前記畝状凸レンズ部の頂点間平均距離よりも短い頂点間平均距離で離間する複数のミクロ突起を有する請求項に記載の発光素子の製造方法
  6. 有機エレクトロルミネッセンス素子が、基板、下部電極層、発光材料層、上部電極層及び封止層が順次積層されてなるものである、請求項1〜5のいずれかに記載の発光素子の製造方法
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