JP4929796B2 - 画像形成装置及びその調整方法 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成装置及びその調整方法に係り、特に、スリップ転写による濃度むらを低減させる画像形成装置に関する。
従来、画像露光により感光体上に静電潜像を形成し、静電潜像をトナーで現像して顕像化し、感光体上に形成されたトナー像を転写媒体に転写する画像形成装置において、画像形成における転写効率を上げるため、感光体と転写媒体の周速(外周速度)に差を持たせる方法(所謂、スリップ転写)が実施されている(例えば、特許文献1参照。)。
スリップ転写方式を用いた場合、転写工程においてプロセス方向の画像長の伸縮が生じるため、従来は、光走査装置の書き込み速度を転写媒体の周速に合わせていた。これにより、副走査方向の画像の長さは、感光体の上で変化するが、転写媒体上で復元される。
図17は、画像形成工程における像の伸縮を説明するための図である。光走査装置の走査速度は、転写媒体の周速に一致するように設定されている。ここで、光走査装置の走査速度に対して感光体の周速が遅い場合(例えば走査速度100に対して周速99の場合)は、副走査方向に縮小された画像が感光体上に形成される(99/100に縮む)。しかし、感光体の周速よりも転写媒体の移動速度が速い場合、転写工程では画像が伸長される(100/99に伸びる)。この結果、転写媒体上に形成される画像長は光走査装置が走査する画像長と同じ長さに復元される。
特開2004−264527号公報
近年、発光点を二次元配列可能なVCSEL光源を使い、多数の光ビーム、たとえば32本で感光体を同時走査し、高速高解像度で画像形成する画像形成装置が実用化されている。このような画像形成装置に上記の従来書き込み方式を適用すると、同時走査するビーム間隔の復元誤差により走査のつなぎ目に画質劣化が生じるという問題がある。
図18は、マルチビームによる隣接露光の問題点を説明するための図である。感光体の周速が光走査装置の走査速度よりも遅い状態でマルチビーム(8本)により同時走査する例を示している。感光体の周速が光走査装置の走査速度よりも遅いため、走査間ピッチ、すなわちくり返し走査される第1ビームの間隔は周速差だけ短くなる。しかし、同時走査されるマルチビームのビーム間隔は変化しないので、最初に同時走査されたマルチビームの後端に、続けて同時走査されるマルチビームの先頭が重なってしまい、つなぎ目に重なりが生じる。このようなつなぎ目の重なりは周期的な濃度むらとなり、画質ディフェクトとして認識される。たとえば、2400dpiを32本で走査する場合、つなぎ目に生じる濃度むらのピッチは、0.34mmとなる。
図19及び図20は、感光体上でつなぎ目が重なった露光像が転写媒体上で伸長された状態を説明する図である。説明のため周速比1/2の例を示している。走査群の幅は解像度とビーム本数で決まり(同図(A))、感光体上のスキャン幅は光走査装置と感光体の周速差に関係なく一定に形成される(同図(B))。このため、走査のつなぎ目に重なりまたは隙間が生じて濃度ムラとなり(同図(C))、画質ディフェクトとして顕在化する。
本発明は、上述した課題を解決するために提案されたものであり、マルチビームで感光体を同時走査して、像担持体から転写媒体へスリップ転写する場合でも、画質ディフェクトを生じない画像形成装置の調整方法及び画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明は、直線上に等間隔で配列された複数の発光点である発光点群から複数の光ビームを射出する光源部、及び回転多面鏡が回転することにより前記光源から射出された前記複数の光ビームを偏向する偏向手段を有する光走査装置と、所定の外周速度で移動される外周面に前記光走査装置からの前記光ビームが走査されることにより静電潜像を担持し、該静電潜像がトナーにより現像されてトナー像が形成される像担持体と、前記像担持体の外周速度と異なる外周速度であって前記偏向手段の回転多面鏡の回転数に対応する外周速度で移動され、前記像担持体に形成されたトナー像が転写される転写媒体と、を備えた画像形成装置の調整方法であって、主走査方向に沿う長さが所定長さでかつ所定主走査ライン数の画像を副走査方向に沿って前記所定主走査ライン数おきに形成するときに、前記画像の主走査方向に連続する画像が副走査方向に沿って1主走査ライン分ずつずれるように前記発光点の発光を制御することで、前記発光点群の1回の主走査による前記画像と2回の主走査に跨る前記画像とを形成し、形成した前記1回の主走査による前記画像の濃度と前記2回の主走査に跨る前記画像の濃度との濃度差をなくすように前記光源部を前記光ビームの光軸周りに回転させる。
転写媒体は像担持体の外周速度と異なる外周速度で移動する。このため、像担持体から転写媒体への転写では、いわゆるスリップ転写が行われる。また、転写媒体は、偏向手段の回転多面鏡の回転数に対応する外周速度で移動することによって、光走査装置の書き込み周期と当該転写媒体の外周速度とを合わせている。像担持体の外周速度に合わせたマルチビームのスキャン幅とするため、光走査装置の光源部を光軸回りに回転して走査ビーム間隔を調整することで、走査線間隔を像担持体の外周速度にあわせ、つなぎ目の重なりまたは隙間を生じさせずに転写像を形成可能となり、スリップ転写を用いた画像形成においても画質ディフェクトを回避できる。
また、本発明は、所定の外周速度移動される外周面のそれぞれに光ビームが走査されることにより静電潜像を担持し、該静電潜像のそれぞれが異なる色のトナーにより現像されてトナー像が形成される複数の像担持体と、直線上に等間隔で設けられた複数の発光点である発光点群が前記像担持体の数と同数あり、前記発光点群が副走査対応方向に所定間隔毎に配列され、前記発光点群のそれぞれから複数の前記光ビームを射出する光源部、及び回転多面鏡が回転することにより前記光源から射出された前記光ビームのそれぞれを偏向する偏向手段を有し、前記偏向手段により偏向された前記光ビームを前記像担持体の数と同数に分割して前記発光点群毎の光ビームで前記像担持体のそれぞれを走査する光走査装置と、前記像担持体の外周速度と異なる外周速度であって前記偏向手段の回転多面鏡の回転数に対応する外周速度で移動され複数の前記像担持体に形成されたトナー像のそれぞれが転写される転写媒体と、を備えた画像形成装置の調整方法であって前記異なる色のトナー像のそれぞれについて、主走査方向に沿う長さが所定長さでかつ所定主走査ライン数の画像を副走査方向に沿って前記所定主走査ライン数おきに形成するときに、前記画像の主走査方向に連続する画像が副走査方向に沿って1主走査ライン分ずつずれるように前記発光点の発光を制御することで、前記発光点群の1回の主走査による前記画像と2回の主走査に跨る前記画像とを形成し、形成した前記1回の主走査による前記画像の濃度と前記2回の主走査に跨る前記画像の濃度との濃度差が前記異なる色のトナーの間で等しくなるように前記光源部を前記光ビーム光軸周りに回転させる。
光源部は、請求項1と異なり、直線上に等間隔で設けられた複数の発光点である発光点群が像担持体の数と同数あり、前記発光点群が副走査対応方向に所定間隔毎に配列され、前記発光点群から複数の光ビームを射出する。そして、各発光点群からの光ビームは、それぞれ分割されて、各々異なる像担持体を露光する。そして、請求項1と同様に、走査線間隔を像担持体の外周速度にあわせることで、つなぎ目の重なりまたは隙間を生じさせずに転写像を形成可能となり、スリップ転写を用いた画像形成においても画質ディフェクトを回避できる。
複数の光ビームで画素を形成する場合、所定の発光点から射出された光ビームで画素の書き出しを行うと高画質の画素が形成されるが、他の発光点から射出された光ビームで画素の書き出しを行うと露光むらのある画素が形成されることがある。露光むらのある潜像は、現像、転写の各工程で濃度が出にくくなる。このため、最終的に形成された画像の中間調の濃度が微妙に異なる。
そこで、光走査装置は、露光むらの生じやすい画像バンドを形成する。そして、画像バンドの主走査方向の濃度段差を解消するように又は平均化するように光源を光軸周りに回転させることによって、画像ディフェクトのない高画質の画像が形成される。
このような画像形成装置は、前記請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置の調整方法で調整される画像形成装置であって、前記光源部を前記光ビームの光軸周りに回転することで、前記1回の主走査による前記画像の濃度と前記2回の主走査に跨る前記画像の濃度との濃度差を変化させる回転手段を備えることが好ましい
本発明は、複数の光ビームにより同時走査を行うと共に像担持体と転写媒体の外周速度が異なる場合に、光源を光軸周りに回転して像担持体を露光する走査線間隔を調整することにより、濃度むらのない画質を得ることができる。
以下、本発明の好ましい実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置を示す図である。図2は、画像形成装置の要部断面図である。
画像形成装置は、レーザ光を走査する光走査装置10と、レーザ光により潜像が形成される感光体12Y、12M、12C、12Kと、感光体12Y、12M、12C、12Kからトナーが転写され、これを記録媒体に転写する中間転写ベルト3と、を備えている。
光走査装置10は、感光体12Y、12M、12C、12Kにそれぞれレーザ光Ly、Lm、Lc、Lkを照射して潜像を形成する。感光体12Y、12M、12C、12Kに形成された潜像は、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、及びブラック(K)のトナーによって現像される。そして、各感光体12Y、12M、12C、12K上のトナーが中間転写ベルト3に転写される。この際、各色のトナーが重ねられてフルカラー画像となり、普通紙等の記録媒体に転写される。
光走査装置10は、光源14、偏向前光学系16、偏向器18、及び走査光学系20を有している。単一の光源14は、レーザ光Ly、Lm、Lc、Lkを射出する。走査光学系20は、光源14から射出された各レーザ光を分離して4本の感光体12Y、12M、12C、12Kに結像走査させる。なお、光走査装置10の偏向器18の回転による偏向走査方向を主走査方向、偏向走査方向に直交する方向を副走査方向と呼ぶ。即ち、感光体12Y、12M、12C、12Kにおいては、軸方向に対応する方向を主走査方向、及び回転方向に対応する方向を副走査方向と呼ぶ。
図3は、光源14の発光点を示す図である。光源14は、直線上に等間隔に配置された8個の発光点からなる発光点群が、副走査方向に4列に配列された面発光レーザ光アレイである。各々の発光点群は、Y、M、C、Kの各色に対応しており、各々8本のレーザ光からなるレーザ光列LY、LM、LC、LKを射出する。また、各発光点群の左端からn(n=1〜8)番目の発光点は、いずれも同一の副走査線上になるように配置されている。このため、所定の遅延時間で各発光点群の発光点を点灯させれば、主走査方向の書き出し位置が揃うようになっている。なお、各発光点群の副走査方向の間隔は、走査光学系20によって任意のレーザ光列の進行方向が選択的に変化できる程度に離れていればよい。
また、図1に示すように、偏向前光学系16は、4列のレーザ光列に共通のカップリングレンズ22、アパーチャ24、シリンダレンズ26を有している。カップリングレンズ22は、光源14に面して設けられている。アパーチャ24は、カップリングレンズ22の後側焦点位置に設けられている。シリンダミラー26は、主走査方向にはパワーが無く、副走査方向に正パワーを有する。
ここで、各レーザ光は光源14の発光面の法線方向へ射出されるので、光源14から射出されたレーザ光列LY、LM、LC、LKは、カップリングレンズ22を通過して平行光束とされた後、後ろ側焦点位置で交差し、トランケートされながらアパーチャ24の開口24Aを通過する。
レーザ光列LY、LM、LC、LKは、シリンダレンズ26によって主光線を副走査方向に集束されて偏向器18の偏向面18Aに入射する。
偏向器18は、6面の偏向面18Aを有し、所定の回転速度で回転することによって、偏向前光学系16を通過したレーザ光列LY、LM、LC、LKを、走査光学系20に対して偏向する。
走査光学系20は、それぞれ4列のレーザ光列に共通の凹レンズ28、凸レンズ29、及び、レーザ光列毎に設けられた平面ミラー31Y、31M、31C、シリンドリカルミラー33Y、33M、33C、33K、を有している。
凹レンズ28と凸レンズ29は、協働して主走査方向に対してfθ特性を持つように構成されており、偏向器18によって偏向された4列のレーザ光列の主走査方向の走査角度を補正する。なお、4つの感光体に対応する4群の光ビームが、相互に平行な状態で単一の偏向器18に入射する構成となっている。また、偏向器18で偏向された各々の光ビームは、共通なレンズを透過したのち各ビーム群の主光線が交差してもよいし、各ビーム群の主光線が平行な状態であってもよい。
平面ミラー31Y、31M、31Cは、それぞれレーザ光列LY、LM、LCをシリンドリカルミラー33Y、33M、33Cに向けて反射する。また、シリンドリカルミラー33Y、33M、33C、33Kはそれぞれ、感光体12Y、12M、12C、12Kに面して配設されており、感光体12Y、12M、12C、12Kへ向けて各レーザ光を反射する。すなわち、単一の偏向器18で偏向された光ビームは、共通な2枚組fθレンズを透過したのち、折り返しミラーにより1群(8本)ずつ折り返されて光路分割され、更に折り返されて水平方向に直列配置された4つの感光体へそれぞれ導かれる。そして、各感光体12Y、12M、12C、12Kには走査線により潜像が形成される。
感光体12Y、12M、12C、12Kの下側には、中間転写ベルト3が掛け渡されている。感光体12Y、12M、12C、12Kは時計回りに回転する。感光体12Y、12M、12C、12Kの表面は、ロール帯電器11Y、11M、11C、11Kにより帯電されたのち、光ビームにより露光されて潜像が形成される。潜像は、現像器13Y、13M、13C、13Kにより現像されたのち、一次転写ポイントで中間転写ベルト3上に転写される。中間転写ベルト3には、4つの感光体12Y、12M、12C、12Kからイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像が重ね合わせて転写されたのち、2次転写ポイントで用紙上にフルカラー像として転写される。用紙上に転写されたトナー像は、図示しない定着器に定着固定される。
イエロー、マゼンタ、シアンの各々の感光体12Y、12M、12Cの径はφ40mmである。ブラックの感光体12Kの径はφ60mmである。ブラックの感光体12Kの長寿命化を計るため、その感光体径は他の感光体径に比べて大きくしている。
以上のように構成された画像形成装置において、感光体12Y、12M、12C、12Kの周速、中間転写ベルト3の周速、偏向器の回転回数は、それぞれ次のように設定されている。
4つの感光体12Y、12M、12C、12Kは、同一の周速となるように設定されている。中間転写ベルト3の周速は、感光体12Y、12M、12C、12Kの周速に比べて1%速く設定されている。これにより、1次転写においてスリップ転写が行われるのでで、転写効率を向上させている。偏向器18の回転数は、中間転写ベルトの周速に合わせて設定される。
例えば、次のように設定されている。
中間転写ベルトの周速 220.00mm/s
感光体の周速 217.80mm/s (−1%)
偏向の回転数 12,992.126rpm
偏向器の面数 6面
ビーム本数 8本
書込み解像度 1200dpi
1200dpiの書き込み解像度で8本の同時走査を行う場合、走査ピッチ(第1ビーム同士の間隔)は169.33μmとなる。偏向器18の回転数は、220mm/sで隙間無く走査できるように設定されている。したがって、スリップ転写のために周速が1%遅くなっている感光体上では、第1走査の第8ビームと第2走査の第1ビームの間隔が、つなぎ目の走査線間隔に同時走査本数分の誤差が累積するため8%狭くなってしまう。
そこで、感光体12Y、12M、12C、12K上で走査線間隔が一定となるように、走査線の間隔を補正する。すなわち、感光体12Y、12M、12C、12Kを同時走査する走査線間隔および走査間の隙間間隔がすべて等しくなるように、同時走査する走査線間隔を補正する。感光体12Y、12M、12C、12K上では、所定の書き込み解像度と異なる走査線間隔となるが、走査ピッチは中間転写ベルト3の周速に合わせてあるので、1次転写工程で画像が副走査方向に伸長されることにより、所定の走査線間隔(書き込み密度)に復元される。同時走査する走査線間隔は、光源14を光軸中心に回転させることによって補正される。
図4は、光源14を回転させることによって走査線間隔の調整を説明するための図である。発光点が二次元配列された光源14全体を光軸中心に回転させることで、副走査方向の発光点間隔が変化する。ここで、走査ピッチは、光源14における発光点群の副走査方向の長さに対応する。よって、走査線間隔を長くする場合は、光源14における発光点群の副走査方向の長さが長くなるように、光源14を回転すればよい。逆に、走査線間隔を短くする場合は、光源14における発光点群の副走査方向の長さが短くなるように、光源14を回転すればよい。図4の場合、走査ピッチは、回転前に比べて回転後の方が大きくなっている。
光源14から感光体12Y、12M、12C、12Kまでの結像倍率は、光学系の構成により決まる。よって、発光点間隔に副走査方向の横倍率を掛けた間隔で感光体12Y、12M、12C、12K上を走査することになる。
図5は、光源14の回転機構を示す図である。図5は、光走査装置14の筐体72に取り付けられている部品を光源14及びレーザー駆動基板56を取り除いて背面側から見た状態を示している。なお、光源14及びレーザー駆動基板56は2点鎖線で示す。
光源14は、光軸中心に回転可能なブラケット58に固定されている。ブラケット58は、位置決め部材68に対して回転可能に取り付けられている。ブラケット58に一体に設けられた鍔部58aは、引っ張りコイルスプリング78により、ステッピングモータ80の軸82の先端に当接するように、付勢されている。
そして、ステッピングモータ80が回転すると、軸82の内部に設けられたスクリュー(図示省略)により回転運動が直線運動に変換されて軸82の先端が出入する。その結果、ステッピングモータ80の軸82のブラケット58への当接位置が調整され、光源14が光軸を中心に回転され、感光体12Y、12M、12C、12K上の走査線間隔が調整される。
また、光源14が回転すると、画像書き出し位置、発光点間の書き出し間隔が変化するため、画像書き出しタイミングを補正する。また、光源14の回転による走査線間隔の調整は、光走査装置10の製造工程、画像形成装置の製造工程、画像形成装置の設置場所での調整、いずれも実施可能である。
光走査装置10の製造工程で実施する場合、その光走査装置を搭載する画像形成装置のスリップ転写パラメータ(感光体と転写媒体の周速差)が既知であれば、ステッピングモータ等の回転調整機構を光走査装置10に実装する必要はない。そこで具体的には、光走査装置10の製造用調整装置が次のように構成されていればよい。
製造用調整装置は、光走査装置10の光源14の回転調整(θ調整)機能を備え、感光体位置のビーム間隔を測定しながら光源14の回転角度を調整し、固定することで、画像形成装置の感光体12Y、12M、12C、12K上で走査線間隔を一定にすることができる。
画像形成装置の製造工程で実施する場合、製造用調整装置は、中間転写ベルト3上の転写トナー像、または用紙上の定着像を計測することで走査ピッチ間の重なりまたは隙間を判定し、光走査装置10の光源14を回転させて濃度が均一となるように調整する。ここでは、感光体12Y、12M、12C、12Kの速度の設定誤差を含めて調整を行う。この場合、図5に示した光源14の回転調整機構が有効である。
発光点の配列間隔、光学系の副走査方向倍率、回転機構の角度調整の変換係数により、ステッピングモータ80の送り量、感光体12Y、12M、12C、12K上の走査線間隔の変化量が算出可能である。そこで、画像形成装置は、上記の測定結果から、光源14の回転調整量を求めて、画像形成装置内の図示しないメモリにあるステッピングモータ調整量を書き換えればよい。
画像形成装置の設置場所で実施する場合、画像形成装置は、テストモードでプリントサンプルを出力して補正を実施する。画像形成装置は、スキャナ等の画像読み込み部を有する場合、プリントサンプルを読み込んで書き込みピッチの濃度むら解析を行い、調整が必要と判定した場合、ステッピングモータ80に光源14の回転の指示を与えることによって、濃度むらを補正する。画像形成装置は、例えばレーザプリンタのように画像読み込み部を有していない場合、テストパターンを出力し、調整と確認を複数回繰り返すことで、特別な測定装置を使用せずに濃度むらを補正する。
以上のように、第1の実施形態に係る画像形成装置は、中間転写ベルト3の周速が感光体12の周速に比べて速く設定されている場合(スリップ転写を行う場合)、偏向器18の回転数を中間転写ベルトの周速に合わせると共に、光源14を光軸中心に回転させて、感光体12上の走査線間隔が等しくなるようにする。これにより、画像形成装置は、スリップ転写を行う場合であっても、走査ピッチは中間転写ベルト3の周速に合わせてあるので、1次転写工程で画像が副走査方向に伸長し、所定の走査線間隔(書き込み密度)で画像を形成することができる。
なお、スリップ転写にともなう画質劣化は、同時走査する光ビームの本数が増えると顕著になる。これは、光走査装置10の走査周期と感光体12の周速の誤差がマルチビーム露光のつなぎ目に累積するためである。すなわち、誤差はつぎのように決定される。
誤差=走査線間隔×速度差の割合×同時走査数
たとえば、速度差1.5%、同時走査数7本の組合せでは、つなぎ目の誤差が10%を超えてしまう。したがって、同時走査本数7本以上の画像形成装置に本発明を適用することで、スリップ転写のパラメータ設定自由度を大きくすることができる。以上のように、同時走査本数が7本以上の場合は、スリップ転写時のつなぎ目の誤差が10%を超えて画像ディフェクトが顕著になるので、本発明を適用するのが好ましい。
[第2の実施形態]
つぎに、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、第1の実施形態と同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略して、主に相違点について説明する。
上述した画像形成装置は、図1及び図2に示すように、発光点が二次元配列された単一の光源14から射出した光ビームを光路分割して複数の感光体12を同時走査する光走査装置10を備えている。このような画像形成装置が、光源14の回転調整を実施した場合、全ての感光体12Y、12M、12C、12K上が最適な補正状態とならない場合がある。
具体的には、光源14が回転され、副走査方向の発光点間隔が変化すると、全ての感光体12Y、12M、12C、12K上で走査線間隔が同時に変化する。光ビームが各感光体12Y、12M、12C、12Kに至るまでの光路間に、部品加工誤差、組立誤差等に起因する光学倍率の差(ばらつき)があると、走査線間隔の調整結果にもばらつきが生じる。このような場合、第1の実施形態のように、光源14を光軸中心に回転させても、すべての感光体12Y、12M、12C、12K上の露光状態を最適化できないことがある。また、各々の感光体12Y、12M、12C、12Kの周速に差が生じた場合、各感光体12Y、12M、12C、12K上の走査線間隔が異なり、露光状態が最適化できないことがある。
そこで、各感光体12Y、12M、12C、12Kの露光状態が平均化されるよう光源14の光軸周りの回転角を調整するとよい。これにより、すべての感光体12Y、12M、12C、12K上の露光状態がほぼ均一化され、画質の良い画像が形成される。
しかし、光源14を回転調整して、各感光体12Y、12M、12C、12Kの露光状態を平均化しても、濃度むらが補正しきれない場合がある。このような場合、光路分割された位置以降の光路上に独立に配置された光学部品を設けて、各感光体12Y、12M、12C、12Kの露光状態を調整すればよい。
図6は、光路最終段に配置された独立結像レンズによる倍率調整を説明する図である。図1に示すシリンドリカルミラー33Y、33M、33C、33K以降の各々の光路上には、感光体12Y、12M、12C、12Kの各々に対応するように同数配置された独立結像レンズ34Y、34M、34C、34Kが設けられている。独立結像レンズ34Y、34M、34C、34Kは、各々独立に光軸方向に移動可能になっており、副走査方向の倍率を調整する。これにより、各感光体12Y、12M、12C、12Kの露光状態を各々独立に調整することができる。
独立結像レンズ34Y、34M、34C、34Kが移動すると、副走査方向の結像位置、主走査方向の結像状態も変化する。しかし、この調整は、光源14の回転により残存する副走査倍率誤差を補正する微補正であるので、他の特性を劣化させるものではない。
以上のように、第2の実施形態に係る画像形成装置は、第1の実施形態で説明した調整に加えて、光源14の光軸周りの回転角を調整することにより、各感光体12Y、12M、12C、12Kの露光状態を平均化させることができる。画像形成装置は、更に、光路の最終段に各々独立に光軸方向に移動可能な独立結像レンズ34Y、34M、34C、34Kを設けることにより、各感光体12Y、12M、12C、12Kの露光状態を各々独立に調整することができる。
[第3の実施形態]
つぎに、本発明の第3の実施形態について説明する。なお、上述した実施形態と同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略して、主に相違点について説明する。
一般に、画像形成装置は、消費電力を抑制しつつ生産性を得るために、画像形成モードに応じてプロセススピードを切り替えることができる。図1に示したような画像形成装置は、画像形成部を直列配置して生産性を向上している。フルカラーモードでは、全ての画像形成部を動作させ、消費電力および定着器能力が許す範囲でプロセススピードを設定する。これに対しモノクロモードでは、カラー画像形成部が停止し、トナー像も一色分となって定着器の負荷が軽減されるため、フルカラーモードよりも高速なプロセススピードで画像形成できる。プロセススピードが高速となるモノクロモードでは、光走査装置10の偏向器18の回転数が高くなる。このため、モノクロモードは隣接露光、フルカラーモードは二重露光と走査方式を切り替える。ここで、二重露光と隣接露光の濃度むらについて説明する。
図7は、二重露光により画像形成する場合の濃度むらを説明するための図である。二重露光とは、マルチビームの書き出し位置を書き込み幅の1/2ずつずらして同一位置を2回に分けて露光する方法である。なお、隣接露光とは、マルチビームによる書き出し位置を書き込み幅ずつずらして露光する方法である。
この場合、光走査装置10の走査速度と感光体12の周速に差があると、隣接露光の半分の周期で濃度むらを生じる。重なりを生じた部分は3回露光され、2回露光部分よりも濃度が濃くなる。感光体12の周速が速い場合は、隙間を生じた部分が1回露光となり、2回露光部分よりも濃度が薄くなる。したがって光走査装置10の光源14を光軸回りに回転することで、つなぎ目部分の重なり、隙間を調整しどの部分も同じ露光状態とすることで濃度を一定にできる。
図8は、隣接露光と二重露光の濃度むらの差を説明するための図である。隣接露光の場合、任意位置における書き込み回数は、0回(隙間)、1回、2回(重なり)となる。重なりが生じた場合、つなぎ目と中央部で2倍の露光量差を生じる。一方、二重露光の場合、つなぎ目と中央部の露光量差は1.5倍となる。さらに、二重露光は走査幅の1/2の位置につなぎ目を生じるので、濃度むらの生じる周期が隣接露光に比べて短くなる。このように二重露光は、隣接露光に比べて、場所による光量差の比率が小さく、濃度むらピッチも高周波になるので、濃度むらがディフェクトとして視認され難い。したがって、光源14の回転による走査線間隔の調整は、隣接露光による画像形成時に特に有効である。
図9は、フルカラーモードとモノクロモードにおけるプロセススピード及び偏向器18の回転速度の数値例を示す図である。画像形成装置は、モノクロモードは隣接露光、フルカラーモードは二重露光を行い、隣接露光を行う時のみ、第1の実施形態で説明したように、光源14の回転調整を実施する。これは、上記のようにスリップ転写により生じる濃度むらが隣接露光で目立ち易いためである。
なお、フルカラー画像形成装置は、フルカラーモードとモノクロモードをもち、モノクロモードの生産性をフルカラーモードよりも高く設定する場合が多い。これは、消費電力と定着器性能によるところが大きい。画像形成部を並列に配置したタンデム型画像形成装置の場合、モノクロモードでは、イエロー、マゼンタ、シアンの画像形成部の停止により軽減される消費電力をモノクロエンジンに集中することで高速モードでの画像形成が可能となる。また、モノクロモードでは、用紙上に転写されるトナーがフルカラーモードに比べて少ないため、定着器の能力に余力が生まれるので高速モードでの定着が可能となる。
このようなモード切り替えに対し、光走査装置10は、書き込みスピードを切り替える必要がある。しかし、感光体12の周速に合わせて偏向器18の回転数を上げると、偏向器18の対応すべき回転数が広範囲となって、性能の維持が難しくなる。そこで、フルカラーモードでは二重露光、生産性の高いモノクロモードでは隣接露光とすることが行われている。例えば、フルカラーモードの画像速度を、モノクロモードの画像形成速度の1/2とし、露光方式の切り替えを組み合わせれば、偏向器18の回転数を変更することなくモード切替を実行できる。この場合、つなぎ目の濃度むらがより目立ち易い隣接露光で画像形成するモノクロ(単色)モードに合わせて調整を行えば、2つのモードで高画質を両立できる。
以上のように、第3の実施形態に係る画像形成装置は、二重露光と隣接露光を切り換えて行う場合において、隣接露光を行う時のみに光源14を光軸周りに回転して走査線間隔を調整することにより、隣接露光の際に生じやすい濃度むらを抑えることができる。
なお、画像形成装置は、例えば二重露光と隣接露光とを切り替えて各々で濃度むらを補正する場合のように、複数の画像形成モードで濃度むらを補正する場合は、それぞれのモードで光走査装置10の光源14を回転調整してもよい。
モード切り替えに伴うダウンタイムを最小化するには、各モードでの光源14の回転調整量を図示しないメモリに記憶させ、モード切り替えに応じて回転補正量を読み出して、光源14を回転すればよい。この場合、図5に示したように、光源14の回転を調整する回転機構を用いるとよい。
故障や寿命等の理由により感光体や光走査装置を交換した場合は、必要に応じて濃度むらを補正するため、テストパターンを用紙上に出力し、光源14の回転角度を再設定するとよい。回転調整量は、画像形成装置のコントロールパネルから調整モードに入り、上述したメモリに格納されている調整量を書き換えることで実施する。
以上のように、第3の実施形態に係る画像形成装置は、光源14の光軸周りの回転調整量をモード毎に記憶し、所定のモードになったときに当該モードに対応する回転調整量に基づいて光源14の回転角度を設定することにより、モード切り替えに伴うダウンタイムを最小限にすることができる。
[第4の実施形態]
つぎに、本発明の第4の実施形態について説明する。なお、上述した実施形態と同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略して、主に相違点について説明する。
ここでは、テストパターンによる濃度むら補正方法について説明する。レーザプリンタのように画像読み込み部を持たない画像形成装置で光源14を回転させて画質調整する場合は、濃度変化を認識しやすいテストパターンを利用してマニュアル調整を実施する。
図10は、画素形成状態と濃度の関係を説明するための図である。走査線間隔に隙間があいている状態で走査すると、画素を書き出すビームの選択により、画素の形成状態が変化する。8ビームを走査単位とし、4ドットで画素を形成する場合、図10(A)に示すように、第1ビームから画素を形成した場合は、隙間ない画素が形成される。これに対して、図10(B)に示すように、第3ビームから画素を形成した場合、第8ビームと次の第1ビームとの間に生じる隙間により、画素内に隙間(露光むら)ができてしまう。露光むらがある潜像は現像、転写工程で濃度が出にくくなるため、画素形成の異なる2つの状態で中間調の濃度が微妙に異なることとなる。
そこで、第4の実施形態に係る画像形成装置は、この特性を利用し、書き出しビームをシフトさせた中間調の画像バンドを主走査方向に隣接させて形成することで、走査状態の違いによる濃度段差(濃度むら)を視認しやすい状態にして、この濃度段差を解消するように光源14を光軸周りに回転させることで、容易に画質調整を実施可能となる。
図11は、濃度むら補正を実施するためのテストパターンを示す図である。主走査方向の画像エリアを4分割し、隣接させた中間調パターンを用紙上に出力する。中間調パターンは、2400dpiの書き込み解像度で4on−4off(4ライン点灯、4ライン消灯を繰り返す)により作成し、隣接する中間調パターンの書き出しを1ラインずつずらしていく。
8本の光ビームで隣接露光により同時走査する場合、感光体12Y、12M、12C、12K上の走査ピッチ間隔(8本ごと)で隙間がある、または重なった露光状態なる。隣接する中間調パターンを1ラインずつシフトすることで、4onの書き込む位置とつなぎ目の関係がずれて行き、つなぎ目が点灯エリアに含まれるケースと含まれないケースに場合分けされる。この2つのケースで濃度が変化し、隣接する中間調に濃度段差が生じるのである。
図12は、テストパターンの濃度段差を説明するための図である。つなぎ目が点灯エリアに含まれない区画(左端)の濃度が高くなる。濃度段差が生じた場合、光走査装置10の光源14を光軸周りに回転し、再度テストパターンを出力し、濃度段差が認識できなくなった状態で、調整を終了する。
一般に、画像形成装置は、複数のスクリーンによる画質モードを備えていることが多いが、データ解像度として標準的に使用される600dpi、2値データと、マルチビーム化により実現される書き込み解像度1200dpi以上の画像形装置を組み合わせた場合、濃度段差を識別し易い50%濃度テストパターンを使って調整することで、調整作業が容易となる。
すなわち、テストパターンは、図10に示したような市松模様でもよいが、濃度50%程度となる面積比率で、同時走査する光ビーム本数よりも短い周期で点灯と非点灯を繰り返すパターンが望ましい。また、画像形成装置が実際に使用する600dpiの2値データで濃度むら調整を行うのが望ましい。
以上のように、第4の実施形態に係る画像形成装置は、光ビームの点灯と非点灯の組み合わせで構成する中間調パターンの書き出しラインをシフトさせながら、主走査方向に隣接した画像バンドを形成し、画像バンドの主走査方向の濃度段差を打ち消すように光源14を光軸周りに回転させる。このようにして調整された画像形成装置は、画像ディフェクトのない高画質の画像を形成することができる。なお、テストパターンは、上述したものに限定されるものではなく、次のようなものであってもよい。
図13は、テストパターンの他の例を示す図である。パターンの構成は、図11に示したテストパターンと同一である。複数のパターンを同一の用紙に出力する。単一の光源14から射出した光ビームを光路分割して複数の感光体12Y、12M、12C、12Kを複数光ビームで同時走査する光走査装置10を備えた画像形成装置は、光源14を回転させて濃度むらを補正する場合、複数の感光体上の走査線間隔が同時に変化するため、図11に示したパターンを出力して、複数色の濃度のむらを確認しながら濃度むら調整を行い、平均化された状態で調整と終了する。
[第5の実施形態]
つぎに、本発明の第5の実施形態について説明する。本発明は、次のような構成の画像形成装置にも適用可能である。
図14は、ロータリー式現像器13を備えた画像形成装置の概略構成を示す図である。ロータリー式現像器13は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの図示しない現像器を備え、感光体12に当接する現像器を順次変えて4色の現像を行う。これにより、中間転写ベルト3上に4色のトナー像が形成され、これを一括して用紙に転写してフルカラー画像が形成される。この場合、4サイクルを要するため生産性は劣るが、光走査装置10は光源から射出した光ビームを光路分岐する必要がない。
32本で同時走査し、書き込み解像度2400dpiで隣接露光する場合、走査ピッチは、
25.4/2400×32=0.339mm=33.9μm
となる。
転写効率を上げるため、感光体12の周速を中間転写ベルト3の周速に比べ1%遅く設定した場合、誤差の累積によりつなぎ目の走査ピッチ誤差は3.4μmとなり、2400dpiの走査線間隔10.6μm、走査線間の隙間7.2μmに対して非常に大きな割合の誤差を生じ、濃度むらとして認識される。
濃度むらを解消するため、光走査装置10の光源を回転させて走査線間隔を調整し、感光体12上で重なり、隙間ない露光像を形成する。走査線ピッチ(偏向器の回転数)は、中間転写ベルト3の周速に合わせているので、感光体12上で速度差に対応した均一な走査線間隔で潜像形成すれば、感光体12と中間転写ベルト3の周速差により転写像は所定の解像度の画像に復元される。
図15及び図16は、各実施形態に係る画像形成装置の各工程における像の伸縮を説明するための図である。なお、図15(A)、(B)、(C)は、図16の(A)、(B)、(C)にそれぞれ対応している。偏向器は、中間転写ベルトから求められた回転数でレーザ光を偏向して走査する。感光体上の全域は同一回数走査されるので、走査回数のムラが生じていない。そして、中間転写ベルトは、走査ピッチ、群ピッチ共に所望の大きさになる。すなわち、上記画像形成装置は、中間転写ベルトの周速に応じて偏向器を回転させてスリップ転写を行うと共に、光源を光軸周りに回転させることにより、画像ディフェクトのない高画質の画像を形成することができる。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内で設計上の変更をされたものにも適用可能であるのは勿論である。
本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置を示す図である。 画像形成装置の要部断面図である。 光源の発光点を示す図である。 光源を回転させることによって走査線間隔の調整を説明するための図である。 光源の回転機構を示す図である。 光路最終段に配置された独立結像レンズによる倍率調整を説明する図である。 二重露光により画像形成する場合の濃度むらを説明するための図である。 隣接露光と二重露光の濃度むらの差を説明するための図である。 フルカラーモードとモノクロモードにおけるプロセススピード及び偏向器の回転速度の数値例を示す図である。 画素形成状態と濃度の関係を説明するための図である。 濃度むら補正を実施するためのテストパターンを示す図である。 テストパターンの濃度段差を説明するための図である。 テストパターンの他の例を示す図である。 ロータリー式現像器を備えた画像形成装置の概略構成を示す図である。 画像形成装置の各工程における像の伸縮を説明するための図である。 画像形成装置の各工程における像の伸縮を説明するための図である。 従来の画像形成工程における像の伸縮を説明するための図である。 マルチビームによる隣接露光の問題点を説明するための図である。 感光体上でつなぎ目が重なった露光像が転写媒体上で伸長された状態を説明する図である。 感光体上でつなぎ目が重なった露光像が転写媒体上で伸長された状態を説明する図である。
符号の説明
3 中間転写ベルト
10 光走査装置
12Y、12M、12C、12K 感光体
14 光源
18 偏向器

Claims (3)

  1. 直線上に等間隔で配列された複数の発光点である発光点群から複数の光ビームを射出する光源部、及び回転多面鏡が回転することにより前記光源から射出された前記複数の光ビームを偏向する偏向手段を有する光走査装置と、所定の外周速度で移動される外周面に前記光走査装置からの前記光ビームが走査されることにより静電潜像を担持し、該静電潜像がトナーにより現像されてトナー像が形成される像担持体と、前記像担持体の外周速度と異なる外周速度であって前記偏向手段の回転多面鏡の回転数に対応する外周速度で移動され、前記像担持体に形成されたトナー像が転写される転写媒体と、を備えた画像形成装置の調整方法であって、
    主走査方向に沿う長さが所定長さでかつ所定主走査ライン数の画像を副走査方向に沿って前記所定主走査ライン数おきに形成するときに、前記画像の主走査方向に連続する画像が副走査方向に沿って1主走査ライン分ずつずれるように前記発光点の発光を制御することで、前記発光点群の1回の主走査による前記画像と2回の主走査に跨る前記画像とを形成し、形成した前記1回の主走査による前記画像の濃度と前記2回の主走査に跨る前記画像の濃度との濃度差をなくすように前記光源部を前記光ビームの光軸周りに回転させる
    画像形成装置の調整方法
  2. 所定の外周速度移動される外周面のそれぞれに光ビームが走査されることにより静電潜像を担持し、該静電潜像のそれぞれが異なる色のトナーにより現像されてトナー像が形成される複数の像担持体と、直線上に等間隔で設けられた複数の発光点である発光点群が前記像担持体の数と同数あり、前記発光点群が副走査対応方向に所定間隔毎に配列され、前記発光点群のそれぞれから複数の前記光ビームを射出する光源部、及び回転多面鏡が回転することにより前記光源から射出された前記光ビームのそれぞれを偏向する偏向手段を有し、前記偏向手段により偏向された前記光ビームを前記像担持体の数と同数に分割して前記発光点群毎の光ビームで前記像担持体のそれぞれを走査する光走査装置と、前記像担持体の外周速度と異なる外周速度であって前記偏向手段の回転多面鏡の回転数に対応する外周速度で移動され複数の前記像担持体に形成されたトナー像のそれぞれが転写される転写媒体と、を備えた画像形成装置の調整方法であって
    前記異なる色のトナー像のそれぞれについて、主走査方向に沿う長さが所定長さでかつ所定主走査ライン数の画像を副走査方向に沿って前記所定主走査ライン数おきに形成するときに、前記画像の主走査方向に連続する画像が副走査方向に沿って1主走査ライン分ずつずれるように前記発光点の発光を制御することで、前記発光点群の1回の主走査による前記画像と2回の主走査に跨る前記画像とを形成し、形成した前記1回の主走査による前記画像の濃度と前記2回の主走査に跨る前記画像の濃度との濃度差が前記異なる色のトナーの間で等しくなるように前記光源部を前記光ビーム光軸周りに回転させる
    画像形成装置の調整方法
  3. 前記請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置の調整方法で調整される画像形成装置であって、
    前記光源部を前記光ビームの光軸周りに回転することで、前記1回の主走査による前記画像の濃度と前記2回の主走査に跨る前記画像の濃度との濃度差を変化させる回転手段を備えた画像形成装置。
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