JP4928747B2 - 渦励振抑制構造 - Google Patents

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Description

本発明は流体中に配置された構造物の下流側に発生する非定常渦による渦励振を抑制するための渦励振抑制構造に関するものである。
流体中に構造物を置いた場合、その下流側にカルマン渦等の非定常渦が発生する。この非定常渦の周波数が構造物の固有振動数に近づいた場合、共振が生じる。図9に流体中に配置された構造物の一例の平面図を示す。流体中に置かれた構造物Scは、それには限定されないがここでは、下流側が細く上流側端部81及び下流側端部82が曲面上に形成されている。前記流体の流れは上流側端部81より構造物Scの表面に沿って流れていき、下流側端部82で構造物Scの表面より剥離し非定常渦Vxになる。このとき、渦Vxの周波数は流体が構造物表面から剥離した場所での構造物の厚みd(以下、代表径dという)と流体の流速によって決定する。
前記渦の周波数と構造物Scの固有振動数が一致又は近づくと構造物Scは共振する。構造物Scの振動を抑えるためには渦Vxの周波数と構造物Scの固有振動数の差を大きくしてやればよい。或いは、下流側に発生する渦の励振力を分散させて共振が発生しにくくしてやればよい。
図10に図9に示す構造物に従来の渦励振の抑制手段を備えたものを流体中に配置した状態の一例の平面図を示す。図10に示すように構造物ScAの下流側端部92aは剥離安定化部95aを有している。これらの剥離安定化部は、流れ方向に対して距離を有しいるため、カルマン渦等に代表される等間隔の渦列とはなり得ず不等間隔となる。これにより渦発生の周波数を分散することができ、励振力を低減することができる。
図11に図9に示す構造物に従来の渦励振の抑制手段を備えたものを流体中に配置した状態の一例の平面図を示す。図11に示す構造物ScBは下流側端部92bの近傍に突起97bを有している。構造物ScBの表面を流動してきた流体は突起97bと接触して安定して構造物表面より剥離する。突起97bの大きさ、設置場所を変えることで、代表径dと励振力を低減することができる。
特開2000−192898号公報
しかしながら、図10に示すように、構造物ScAの下流側端部92aに剥離安定化部95aを備えたものの場合、流体の剥離位置は剥離安定化部95aの端部であり、構造物ScAの側面を流れる流体が剥離する剥離部の流れ方向の変位の差も少ないので、渦の周波数の分散は小さい。
構造物Scの下流側に形成される非定常渦による振動は上述したように構造物Scの固有振動数と渦の周波数が同じ又は近いとき、換言すると、構造物ScAの固有振動数と渦の周波数の差が0又は小さいときに発生するものであり、渦の周波数の分散が小さいと、構造物ScAの固有振動数と渦の周波数の差が大きくなりにくい。その結果、渦による構造物ScAの共振を防ぐことができない場合がある。
また、図11に示すように構造物ScBの下流側端部92bの近傍に突起97bを取り付けるものの場合、渦の周波数は大きく分散される。しかしながら、構造物97bの形状、材質等によって、突起97bの取り付けが困難である場合がある。また、構造物ScBの形状に合わせて突起97bの構造物ScBとの接触部を加工しなくてはならず、手間と時間がかかる。
そこで本発明は、構造物に対して簡単に形成することができ、流体中に配置された構造物の下流側に発生する交番渦を抑制し、該交番渦によって起こる前記構造物の振動の発生を抑制することを目的とする。
上記目的を達成するための発明は、流体中に配置される構造物に形成される渦励振抑制構造であって、
前記構造物の前記流体の流れ方向に対する側面に凹部を有しており、前記凹部には、上流側に前記構造物の表面に沿って流れてきた流体を該凹部に沿って流すための引き込み部と、前記引き込み部を流動した流体が衝突する衝突部とが形成されており、前記引き込み部は、前記構造物の側面に対する角度が、前記構造物の表面に沿って流れてきた流体が沿って流れるようなゆるい傾斜の斜面又は曲面であるテーパ形状部と、該テーパ形状部に接続され前記流体の流れ方向に沿う底面とを有し、前記衝突部は、前記構造物の側面と前記凹部の前記底面とをつなぎ、該側面に対して直角又は略直角な面であり、前記凹部は、前記衝突部に衝突した流体が前記側面から定常的に剥離して、該凹部の下流側に定常的な渦が形成されるよう、前記構造物の全幅に亘って前記流れ方向の長さよりも該流れ方向に交差する方向に長く伸び、且つ、該構造物の該流れ方向で、前記衝突部で剥離した流体が前記構造物の表面に再付着しない位置に形成されている、ことを特徴とする。
この構成によると、前記凹部の衝突部に流体が衝突して定常的に剥離するので、前記構造物の下流側端部で発生する交番渦を抑制することができ、交番渦の周波数と構造物の固有振動数が一致又は略一致することで発生する渦励振による構造物の振動を抑制することができる。
また前記構造物の下流側端部に、少なくとも1個の切り欠き部が形成されていてもよい。前記切り欠き部はV字形状、台形形状等の安定して前記構造物に沿って流れる流体が剥離しやすい形状を有しているものを広く採用することができる。
上記構成において、前記凹部は前記構造物の一方の側面に形成されているものであってもよい。この構成によると、一方の側面では前記凹部の前記衝突部に流体が衝突し剥離するとともに、定常的に渦を発生するので、前記構造物の下流側端部から発生する交番渦の抑制効果が高い。
前記凹部が形成される側面として、圧力面が好ましい。前記構造物の側面のうち圧力面には前記流体が沿って流れ、負圧面には前記流体が沿って流れない又は沿って流れにくいので、前記凹部が圧力面に形成されているほうが、前記構造物の側面を沿って流れた流体が定常的に剥離しやすい。
上記構成において、前記凹部の配置位置は前記衝突部で剥離した流体が前記構造物の表面に再付着しない位置を広く採用することができる。
前記流体として、水を挙げることができる。また、水以外の液体で渦が発生するものを広く採用することができる。また、液体以外にも、空気、各種ガス等の気体も採用することができる。
前記構造物として、回転軸の軸受け支持用のストラット、ポンプのベーン等の流体中に配置されるものであって、渦励振の影響を受けるものを広く採用することができる。
本発明によると、簡単な形状の渦励振抑制構造を構造物に簡単に形成することができ、流体中に配置された構造物の下流側に発生する交番渦を抑制し、該交番渦によって起こる渦励振の発生を抑制することで前記構造物の振動の発生を抑制することができる。
本発明の最良の実施形態を図面を参照して説明する。図1(A)に本発明にかかる渦励振抑制構造を備えた軸受け支持用のストラットを用いた給水ポンプの側断面図を、図1(B)に図1(A)に示す給水ポンプの軸断面図を示す。図1(A)に示す給水ポンプPnは、ケースCa内部に、ベーンBnと、ベーンBnが取り付けられる回転軸Spと、回転軸Spを支持する軸受けBrと、軸受けBrを支持するストラットStとを有している。また、回転軸Spは図示を省略したモータによって回動されるものであり、回転軸Spが回動することでベーンBnが回動し水流が発生する。
ストラットStは、ベーンBnの下流側に配置されており、流水の抵抗を受けにくい流線型の断面形状を有している。水はベーンBnの回転によって、旋回(図1(B)中時計回り)しながら下流に流れている。ストラットStは水の流れる方向に延びており、ストラットStは一方の面が圧力面Ps1に、他方の面が負圧面Ps2になっている(図1(B)参照)。ストラットStの圧力面Psには後述する渦励振抑制構造の一部である凹部3が形成されている。
図2(A)、(B)に図1に示すポンプに用いられるストラットの一例の側面図及び断面図を示す。図2に示すストラットStは流水中に配置されており、流水は図2(A)においては図中左から右に、図2(B)においては図中左上から右下に流れている。ストラットStは流水の流れ方向に抵抗が小さく、また、軸受けBr及び回転軸Spを十分に支持できる形状を有している。
図2(B)に示すようにストラットStの断面形状は流水の流れ方向に延びる略軸対称形状を有しており、上流側端部1は流水の抵抗を減らすために曲面状に形成されている。下流側は所定の位置よりさらに下流側にいくにしたがって絞られた形状を有している。また、下流側端部2も上流側端部1と同様に曲面で形成されている。
図2(B)に示すストラットStは図中上側が圧力面Ps1になっている。ストラットStは圧力面Ps1に渦励振抑制構造として凹部3を備えている。凹部3はそれには限らないがここでは、ケースCaの半径方向に延びる形状を有している。凹部3はストラットStの圧力面Ps1に沿って流れてきた水を凹部3に引き込む引き込み部31と、凹部3内を流れた水が衝突する衝突部32とを有している。
引き込み部31はストラットStの圧力面Ps1に対してわずかに傾斜したテーパ形状部311と、テーパ形状部311接続する底部312とを有している。底部312の下流側は衝突部32と接続している。それには限定されないがここでは、衝突部32は圧力面Ps1に対して直角に形成されている。衝突部32の圧力面Ps1に対する角度として流水が確実に剥離できる角度を広く採用することができる。
図2に示すように、圧力面Ps1に沿って流れてきた流水は引き込み部31のテーパ部311に沿って流れ、テーパ部311と接続している底部312に沿って流れる。底部3312を流れた流水は衝突部32と衝突し、外部に放出される。このとき、凹部3を流れた流水は図2に示すとおり、ストラットStの側面から大きく離れて流れる、いわゆる、剥離が発生する。この剥離が再度ストラットStの表面に沿う(再付着する)のを防ぐために、凹部3はそれには限定されないがここでは、ストラットStの下流側の略1/4よりも下流に配置されている。
凹部3の最適な配置場所は流水の流速と、流体力学的性質、構造物(ここでは、ストラットSt)の形状により決定するものであり、必ずしも構造物の下流側の略1/4よりも下流に配置されるものではない。
流水は凹部3の衝突部32に衝突し、衝突部32で定常的に剥離する。この剥離により渦が定常的に発生するので、ストラットStの下流側端部2の下流で発生する交番渦の発生が抑制される。交番渦の発生が抑制されることで、交番渦の周波数とストラットStの固有振動数が一致又は略一致することでおこる渦励振を抑制し、ストラットStの振動を抑制することができる。
また、水流が左から右にストラットStと平行する流れである場合であっても、ストラットStの一方の側面に凹部3を設けることで、一方の面(図2(B)中上側)では凹部3の衝突部32で流水が剥離するのに対し、他方の面(図中下側)では下流側端部2で流水が剥離するので、渦の周波数が分散され、渦励振を抑制することが可能である。
図3に本発明にかかる渦励振抑制構造を備えたストラットの他の例の断面図を示す。図3に示すようにストラットStAの下流側端部2に斜めにカットされた剥離安定化部5を備えていてもよい。図3に示すように流水がストラットStAと平行する方向に流れる場合、凹部3が備えられた側面(図中上側)では流水が凹部3の衝突部32で安定して剥離し、反対側の面(図中下側)では、剥離安定化部5で安定して剥離する。また、衝突部32で剥離しなかった流れや再付着した流れも剥離安定化部5で安定して剥離する。両方の面で安定して剥離が発生するので、確実に渦の周波数を分散させることができ、渦励振によるストラットStの振動を抑制することが可能である。
図4(A)に本発明に対する参考例としての渦励振抑制構造を備えたストラットの例の側面図を、図4(B)に図4(A)に示すストラットの断面図を示す。図4各図に示すストラットStCの渦励振抑制構造は凹部3cが流水に対して直行する方向に複数個並んで配置されている。
図4(B)に示すように、ストラットStCの凹部3cの引き込み部31cは、ストラットStCの上流側端部1cの曲面部まで延伸している。流水は引き込み部31cに沿って流れ、引き込み部31c及び引き込み部31cに沿って流れた後、衝突部32cと衝突して剥離する。引き込み部31cが上流側端部1cまで延伸していることで、流水が凹部3cに入り込みやすく、それだけ、衝突部32cでの剥離効果を高めることが可能である。
また、図4(A)に示すようにストラットStCには複数の凹部3cが断続的に並んで配置されているので、流水は凹部3cが配置されている部分では凹部3cの衝突部32cで剥離し、凹部3cが配置されていない部分ではストラットStCの下流側端部2cで剥離する。これにより、ストラットStCの流水に交差する方向での剥離点が異なるので、渦の周波数を分散させることができ、渦励振の発生を抑制することが可能である。
図3で示したストラットStAに備えられた剥離安定化部5と同様のものを備えていてもよい、この場合、凹部3cが形成されていない部分でも、流水がストラットStCの下流側端部2cで安定して剥離するので、渦励振を抑制することができる。
図5に本発明に対する参考例としての渦励振抑制構造を備えたストラットの他の例の断面図を示す。図5に示すストラットStBは、図中左から右に向かって流水が流れており、渦励振抑制構造として第1の凹部3a及び第2の凹部3bを有している。第1の凹部3aは図中上側の側面に配置されており、第2の凹部3bは第1の凹部3aとは反対側の側面に配置されている。第1の凹部3a及び第2の凹部3bは図2に示すストラットStに備えられている凹部3と同一の形状を有している。第1の凹部3aは下流側に、第2の凹部3bは第1の凹部3aに対して上流側に配置されている。
第1の凹部3a及び第2の凹部3bが流水の流れ方向に対してずれて配置されており、流水の剥離部がストラットStBの両側面で異なるため、渦の周波数が分散され、渦励振の発生を抑えることができる。また、ストラットStBの下流側端部2bに図3に示すストラットStAが備えているような剥離安定化部5が備えられていてもよい。
本実施例のストラットStBでは、第1の凹部3a及び第2の凹部3bの形状はいずれも図2に示す凹部3と同一形状のものであったが、どちらか一方又は両方が図4に示す凹部3cと同様の形状及び配置であってもよい。また、両方が図3に示す凹部3cと同様の形状を有する場合、第1の凹部と第2の凹部の配置場所はケースCaに取り付けたときの半径方向にずれているものであってもよい。
また、図6に本発明に対する参考例としての渦励振抑制構造を備えたストラットの他の例の側面図を示す。図6に示すストラットStDは隣り合う凹部3dの衝突部32dが流水の流れ方向にずれて配置されている。このように凹部3dが配置されていることで、各凹部3dでの流水の剥離位置がずれるので、渦の発生場所が並ばないので、渦強度を低減することができる。これにより、渦励振の強度を抑制することができる。
図7に本発明に対する参考例としての渦励振抑制構造を備えたストラットの他の例の側面図を示す。図7に示すストラットStEは下流側端部2eに切り欠き部6eを有している以外は図4各図に示すストラットStCと同一の構造を有している。
図7に示すように、ストラットStEは流水に交差する向きに配置される凹部3eと、下流側端部2eの凹部3eと流水の流れと交差する方向にずれて配置されるV字の切り欠き部6eとを有している。凹部3eは図7に示すように上流側端部1eに延伸した引き込み部31eを有している。凹部3eに流入した流水は衝突部32eで剥離し、隣り合う凹部3eの間に流れた流水は切り欠き部6eで剥離する。このことにより、渦がストラットStEに沿って並んで発生するのを防ぐことができ、渦の周波数を分散させることが可能である。渦の周波数が分散することで、渦励振の発生を抑制することが可能である。
また図示は省略するが、切り欠き部6eに図3に示すストラットStAに備えられている剥離安定化部5と同様のものが形成されていてもよい。この場合、流水が切り欠き部6eより安定して剥離することができ、確実に渦の周波数を分散させることが可能である。剥離安定化部は下流側端部の切り欠き部6eが形成されている以外の部分にも形成されていてもよい。
また、図7に示すストラットStEでは、切り欠き部6eとしてV字状に切り欠かれたものを例示しているが、それに限定されるものではなく、台形状、矩形状等流水の剥離が起こりやすい形状を広く採用することができる。
ストラットStEには片面に凹部3eが形成されているものを示しているが、両面に形成されているものであってもよい。このとき、隣り合う凹部は互いに異なる面に配置されるものであってもよい。また、各凹部の衝突部の位置は面ごとに又はそれぞれ異なった場所に配置されていてもよい。また、図2等に示すストラットStのような、連続する凹部を有するストラットに対して、下流側端部に図7に示すきり欠き部6eのような切り欠き部を形成してもよい。
以上に示した各例では、ストラットに渦励振抑制構造を備えたものを例に説明してきたが、それに限定されるものではなく、例えば、ポンプのベーンBn等の流水中に配置される構造物の表面に対して本発明の渦励振抑制構造を形成することができ、断面形状に限定されることなく広く採用されるものである。
以下に、ストラット以外の構造物に渦励振抑制構造を利用したものの例を示す。図8(A)に本発明にかかる渦励振抑制構造を備えた円柱構造物の正面図を、図8(B)に図8(A)に示す円柱構造物の断面図を示す。円柱構造物7は橋脚等の流水中に配置されるものであり、流水は図中左から右に流れるものとする。図8各図に示すように円柱構造物7の接線が流水に対して平行になる場所のうち一方に凹部3fが形成されている。
凹部3fは引き込み部31f及び衝突部32fとを有している。引き込み部31fはテーパ形状部311fと、底部312fとを有しており、テーパ形状部311fと底部312fは連続に接続している。また、底部312fの下流側は衝突部32fと接続している。衝突部32fは流水の流れ方向に対して直角になるように形成されている。
流水中に円柱状構造物7を配置した場合、円柱状構造物7の表面に沿って流れた流水は、円柱状構造物7の流水の上下流の中央よりも下流側の位置P1で剥離する。凹部3fを中央部よりの位置P2に配置することで、この場所で流水が剥離する。一方の側面に凹部3fを配置することで剥離場所がずれるので、渦の周波数が分散し渦励振が発生するのを防止することが可能である。
以上に示した各実施例において、本発明にかかる渦励振抑制構造が採用されているときの構造物の周りを流れる流体として流水であるものを例に挙げて説明したが、それに限定されるものではなく、該渦励振抑制構造は空気等の気体や水以外の液体等、渦が発生する特性を有する気体中に配置される構造物に広く採用することが可能である。
以上に示したとおり、本発明にかかる渦励振抑制構造は、流体中に配置される構造物の側面に凹部を形成するものであるので、前記渦励振抑制構造は前記構造物に予め形成しておくことも容易であり、別途部材を取り付けたりする方法に対して、既に設置されている構造物に対しても容易に渦励振抑制構造を付加することが可能である。
また、鋳鉄等の溶接不可の性質を有する構造物に対しても設置可能であるので、本発明にかかる渦励振抑制構造は、設置される構造物を構成する材料の性質や、構造物の形状等の施工可能条件が少なく、それだけ多くの構造物の渦励振対策として利用することが可能である。
図A)は本発明にかかる渦励振抑制構造を備えた軸受け支持用のストラットを用いた給水ポンプの側断面図であり、図(B)は図(A)に示す給水ポンプの軸断面図である。 図(A)は図1に示すポンプに用いられるストラットの一例の側面図であり、図(B)は図(A)に示すストラットの断面図である。 本発明にかかる渦励振抑制構造を備えたストラットの他の例の断面図である。 図(A)は本発明に対する参考例としての渦励振抑制構造を備えたストラットの例の側面図であり、図(B)は図(A)に示すストラットの断面図である。 本発明に対する参考例としての渦励振抑制構造を備えたストラットの他の例の断面図である。 本発明に対する参考例としての渦励振抑制構造を備えたストラットの他の例の側面図である。 本発明に対する参考例としての渦励振抑制構造を備えたストラットの他の例の側面図である。 図(A)は本発明にかかる渦励振抑制構造を備えた円柱構造物の正面図であり、図(B)は図(A)に示す円柱構造物の断面図である。 流体中に配置された構造物の一例の平面図である。 図9に示す構造物に従来の渦励振の抑制手段を備えたものを流体中に配置した状態の一例の平面図である。 図9に示す構造物に従来の渦励振の抑制手段を備えたものを流体中に配置した状態の一例の平面図である。
符号の説明
1 上流側端部
2 下流側端部
3 凹部
3a〜3f 凹部
31 引き込み部
31a〜31f 引き込み部
311、311f テーパ状部
312、312f 底部
32 衝突部
32c、32d、32e、32f 衝突部
5 剥離安定化部
6e 切り欠き部
7 円柱状構造物
St ストラット
StA〜StE ストラット
Pn 給水ポンプ
Ca ケース
Bn ベーン
Sp 回転軸
Br 軸受け
Sc 構造物
ScA、ScB 構造物
Vx 渦

Claims (8)

  1. 流体中に配置される構造物に形成される渦励振抑制構造であって、
    前記構造物の前記流体の流れ方向に対する側面に凹部を有しており、
    前記凹部には、上流側に前記構造物の表面に沿って流れてきた流体を該凹部に沿って流すための引き込み部と、前記引き込み部を流動した流体が衝突する衝突部とが形成されており、
    前記引き込み部は、前記構造物の側面に対する角度が、前記構造物の表面に沿って流れてきた流体が沿って流れるようなゆるい傾斜の斜面又は曲面であるテーパ形状部と、該テーパ形状部に接続され前記流体の流れ方向に沿う底面とを有し、
    前記衝突部は、前記構造物の側面と前記凹部の前記底面とをつなぎ、該側面に対して直角又は略直角な面であり、
    前記凹部は、前記衝突部に衝突した流体が前記側面から定常的に剥離して、該凹部の下流側に定常的な渦が形成されるよう、前記構造物の全幅に亘って前記流れ方向の長さよりも該流れ方向に交差する方向に長く伸び、且つ、該構造物の該流れ方向で、前記衝突部で剥離した流体が前記構造物の表面に再付着しない位置に形成されている、ことを特徴とする渦励振抑制構造。
  2. 前記構造物の下流側端部には、少なくとも1個の切り欠き部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の渦励振抑制構造。
  3. 前記凹部は、前記構造物の一方の側面に形成されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の渦励振抑制構造。
  4. 前記凹部が形成される側面は、圧力面であることを特徴とする請求項3に記載の渦励振抑制構造。
  5. 前記構造物の前記流体の流れ方向の下流側端部には側面に対して傾いた面で形成される剥離安定化部を有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の渦励振抑制構造。
  6. 前記流体は流水であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の渦励振抑制構造。
  7. 前記構造物は、回転軸の軸受け支持用のストラットであることを特徴とする請求項6に記載の渦励振抑制構造。
  8. 前記構造物はポンプのベーンであることを特徴とする請求項6に記載の渦励振抑制構造。
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