JP4928740B2 - 尿素合成方法および装置 - Google Patents

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Description

本発明は、アンモニアと二酸化炭素を原料として尿素を合成する尿素合成方法および装置に関する。
尿素製造プラントにおいては、プロセスの相違により尿素合成圧力、尿素合成温度、N/C(アンモニア成分の二酸化炭素成分に対するモル比)、H/C(水成分の二酸化炭素成分に対するモル比)等の尿素合成条件の相違はあっても、プラントの運転状況を把握することは重要である。特にN/Cは尿素合成プラント運転上の重要なパラメータであるため、N/Cを把握すること有効である。
例えば、特許文献1には、尿素合成域の出口において尿素合成液の密度をリアルタイムに測定し、得られた密度の値から尿素合成液のN/C値を決定することが開示されている。
特許文献2には、尿素合成プロセスの種々のストリームの組成を超音波によって測定することが記載される。
特許文献3には、NH3およびCO2の水溶液の組成を、濃度および飽和温度の測定値に基づいて知ることが記載され、この濃度測定のために振動型デンシメータを用いることが記載される。
特許第3270700号公報 国際公開WO 01/30748A1号公報 特開昭59−133451号公報
尿素合成液の組成、特にはN/Cを密度を利用して決定する方法は、簡易かつリアルタイムに測定を行えるという点で優れている。
しかし、従来の方法ではプラントの運転状況、特にはN/Cを知るために、合成管出口の尿素合成液を測定対象としていた。この場合、合成管出口の尿素合成液が気液二相流である場合がある。気液二相流の密度を精度良く測定することは難しい。つまり、従来の方法では密度を精度良く測定することは必ずしも容易ではなく、その結果、プラントの運転状況、特にはN/Cを精度良く把握することが必ずしも容易ではなかった。
本発明の目的は、気液二相流が測定対象となることを避け、精度の良い密度測定を容易に行うことが可能な、その結果容易に精度良く運転状況を把握することを可能とする尿素合成方法および装置を提供することである。
本発明により、アンモニアと二酸化炭素とを反応させて、尿素、未反応アンモニア、未反応二酸化炭素および水を含む尿素合成液を得る反応工程;
該尿素合成液を、原料二酸化炭素の少なくとも一部を用いてストリッピングし、該未反応アンモニアおよび未反応二酸化炭素を含む混合ガスを分離するストリッピング工程;
冷却下に、該混合ガスをアンモニウムカーバメイトを含む水溶液である吸収媒体中に凝縮させて凝縮液を得る凝縮工程;
該凝縮液を該反応工程に循環する循環工程;および
該凝縮液の密度を測定する工程
を有する尿素合成方法が提供される。
また本発明により、この尿素合成方法を行う尿素合成工程と、
該尿素合成工程のストリッピング工程から得られる尿素含有液中に含まれる未反応アンモニアおよびカーバメイトをそれぞれ気化および分解し、アンモニアおよび二酸化炭素を含むガスとして分離する分解工程と、
分解工程で分離されたガスを水と接触させることにより、アンモニアおよび二酸化炭素を水に吸収させて、アンモニウムカーバメイトを含む水溶液である回収液を回収する回収工程と
を含む尿素製造方法であって、
前記吸収媒体が、該回収工程から得られる回収液である
尿素製造方法が提供される。
上記方法において、さらに、前記凝縮液の温度を測定し、
前記温度および密度の測定値を用いて前記凝縮液のN/C値を求めることが好ましい。ただしN/Cはアンモニア成分の二酸化炭素成分に対するモル比を意味し、アンモニア成分のモル量は、尿素のモル量の2倍と、アンモニウムカーバメイトのモル量の2倍と、アンモニアのモル量との合計値であり、二酸化炭素成分のモル量は、尿素のモル量と、アンモニウムカーバメイトのモル量と、二酸化炭素のモル量との合計値であり、
N/C値は、次式で表される前記温度t(℃)および前記密度d(kg/m 3 )とN/C値との相関
N/C=C1d+C2t+C3
(ここで、C 1 、C 2 およびC 3 は実測値に基づいて求められた定数である)
から求められる。
この方法において、さらに、前記凝縮液のN/C値と凝縮液の二酸化炭素成分の流量を用いて該凝縮液のアンモニア成分流量を求めこれら凝縮液の二酸化炭素成分流量およびアンモニア成分流量と、凝縮器とは別に反応工程に供給される原料アンモニアおよび原料二酸化炭素の流量とから、反応工程におけるN/C値を算出することが好ましい。
この方法において、さらに、原料アンモニアおよび/または原料二酸化炭素の流量を調節して、前記反応工程におけるN/Cを目標値に制御することが好ましい。
前記密度を測定するために、凝縮液と接触することなく密度を測定可能な非接触型の密度計を用いることが好ましい。
前記非接触型の密度計が、放射線型密度計であることが好ましい。
本発明により、アンモニアと二酸化炭素とを反応させて、尿素、未反応アンモニア、未反応二酸化炭素および水を含む尿素合成液を得る合成管;
該尿素合成液を、原料二酸化炭素の少なくとも一部を用いてストリッピングし、該未反応アンモニアおよび未反応二酸化炭素を含む混合ガスを分離するストリッパー;
冷却下に、該混合ガスをアンモニウムカーバメイトを含む水溶液である吸収媒体中に凝縮させて凝縮液を得る凝縮器;
該凝縮液を該合成管に循環する循環手段;および
該凝縮液の密度を測定する密度計
を有する尿素合成装置が提供される。
また本発明により、この尿素合成装置と、
該尿素合成装置のストリッパーから得られる尿素含有液中に含まれる未反応アンモニアおよびカーバメイトをそれぞれ気化および分解し、アンモニアおよび二酸化炭素を含むガスとして分離する分解装置と、
分解装置で分離されたガスを水と接触させることにより、アンモニアおよび二酸化炭素を水に吸収させて、アンモニウムカーバメイトを含む水溶液である回収液を回収する回収装置と
を含む尿素製造装置であって、
前記吸収媒体が、該回収装置から得られる回収液である
尿素製造装置が提供される。
記装置が、さらに、前記凝縮液の温度を測定する温度計;および前記温度および密度の測定値を用いて前記凝縮液のN/C値を算出する演算手段を有することが好ましい。ただしN/Cはアンモニア成分の二酸化炭素成分に対するモル比を意味し、アンモニア成分のモル量は、尿素のモル量の2倍と、アンモニウムカーバメイトのモル量の2倍と、アンモニアのモル量との合計値であり、二酸化炭素成分のモル量は、尿素のモル量と、アンモニウムカーバメイトのモル量と、二酸化炭素のモル量との合計値であり、
N/C値は、次式で表される前記温度t(℃)および前記密度d(kg/m 3 )とN/C値との相関
N/C=C1d+C2t+C3
(ここで、C 1 、C 2 およびC 3 は実測値に基づいて求められた定数である)
から算出する。
この演算手段が、分散制御システムまたはコンピュータであることができる。
の装置が、さらに、前記凝縮液のN/C値と凝縮液の二酸化炭素成分の流量を用いて該凝縮液のアンモニア成分流量を求め、これら凝縮液の二酸化炭素成分流量およびアンモニア成分流量と、凝縮器とは別に合成管に供給される原料アンモニアおよび原料二酸化炭素の流量とから、前記合成管におけるN/C値を算出する第二の演算手段を有することが好ましい。
前記第二の演算手段が、分散制御システムまたはコンピュータであることができる。
の装置が、さらに、原料アンモニアおよび/または原料二酸化炭素の流量を調節して、前記合成管におけるN/Cを目標値に制御する制御手段を有することが好ましい。
前記密度計が、凝縮液と接触することなく密度を測定可能な非接触型の密度計であることが好ましい。
前記非接触型の密度計が、放射線型密度計であることが好ましい。
本発明によれば、気液二相流が測定対象となることを避け、精度の良い密度測定を容易に行うことが可能な、その結果容易に精度良く運転状況を把握することを可能とする尿素合成方法および装置が提供される。
本発明においては、凝縮器で得られる凝縮液の密度をオンラインで測定する。凝縮液は二相流ではないので、容易に精度良く密度測定を行うことができる。
さらに、凝縮液の温度もオンラインで測定し、凝縮液の密度と温度を用いて凝縮液のN/Cを求めることができる。これにより凝縮液のN/Cを実質的にリアルタイムで監視することができる。
さらに、凝縮液のN/Cを用いて、反応工程もしくは合成管におけるN/Cを算出することができる。このためには合成管におけるアンモニア成分及び二酸化炭素成分について物質収支を計算すればよく、従って実質的にリアルタイムに反応工程もしくは合成管におけるN/Cを監視することが可能となる。
さらに、原料アンモニアおよび/または原料二酸化炭素の流量を調節して、反応工程もしくは合成管におけるN/Cを所定の値に制御することができる。合成管出口液の密度を測定し、この密度から求めた合成管におけるN/Cを制御しようとする場合、原料の供給量を操作しても、合成管における滞留時間が例えば30分前後と長いため、応答時間が長くなってしまう。しかし、凝縮液(合成管入口側の流体)の密度に基づいて算出した合成管におけるN/Cを制御対象とすることにより、滞留時間に影響されることなく、応答時間を短くすることができる。
なお、N/Cはアンモニア成分の二酸化炭素成分に対するモル比を意味し、H/Cは水成分の二酸化炭素成分に対するモル比を意味する。アンモニア成分は、実際に存在するアンモニアに加え、アンモニウムカーバメイトに転化したアンモニアおよび尿素に転化したアンモニアも含む。従って、アンモニア成分のモル量は、尿素のモル量の2倍と、アンモニウムカーバメイトのモル量の2倍と、アンモニアのモル量との合計値である。また、二酸化炭素成分は、実際に存在する二酸化炭素に加え、アンモニウムカーバメイトに転化した二酸化炭素および尿素に転化した二酸化炭素も含む。従って、二酸化炭素成分のモル量は、尿素のモル量と、アンモニウムカーバメイトのモル量と、二酸化炭素のモル量との合計である。水成分は、実際に存在する水から、尿素合成に伴い生成した水を除いたものである。従って、水成分のモル量は、水のモル量から尿素のモル量を減じた値となる。
合成管に供給される、凝縮器から得られる液(凝縮液)の温度t(℃)および密度d(kg/m3)と、合成管で得られる尿素合成液のN/C値との相関関係を以下に説明する。
凝縮器から得られる液のN/Cは、上記tおよびdを用いて、次の簡易式を用いることによって決定できる。
Figure 0004928740
このようにして求めた凝縮液のN/Cに加え、凝縮液とは別に合成管に供給されるアンモニアと二酸化炭素の流量を用いれば、尿素合成液のN/Cを計算することができる。
凝縮器から得られる液の温度および密度をオンラインで測定し、これらに基づいて尿素合成液のN/C値を算出すれば、合成管の運転条件を一定の運転範囲内に保持する制御の制御性を向上させることができる。例えば、算出された尿素合成液のN/C値を用いて合成管に供給されるアンモニア成分の流量を算出し、合成管に供給されるアンモニア成分の流量が所定のN/C値に対応する流量となるように、尿素合成装置に供給する原料アンモニアの流量を調節することによって、合成管におけるN/Cを所定の値に制御することが容易となる。
合成管、ストリッパー、凝縮器および循環手段を有する尿素合成装置には、凝縮器で使用する吸収媒体が供給される。この吸収媒体としては、尿素合成装置とは別に設けられる回収装置で得られる回収液(アンモニウムカーバメイト水溶液)を用いることができる。
上記合成管におけるN/Cの算出に加えて、回収液の流量もオンラインで測定すれば、合成管のN/CだけでなくH/Cも知ることができ、さらには、尿素合成装置のマテリアル・バランスをリアル・タイムに推算することがでる。その結果、さらに安定かつ制御性良く尿素合成装置を運転することができる。なお、尿素合成装置には、この吸収媒体(回収液)の他に、アンモニアや二酸化炭素を供給することもあるが、これらの供給量は必要に応じてリアルタイムに監視されて尿素合成液のN/C値算出に利用され、また尿素合成装置のマテリアル・バランスを計算するためにも利用される。
尿素合成液は気体を含む場合があり、すなわち気液二相流である場合がある。しかし、本発明では、合成管に循環される、凝縮器から得られる液相の密度を測定するので、気相の存在によって測定精度が影響を受けることがない。
さらに、例えば後述する図1〜4に示されるスキームのように、凝縮器から排出されるガスで合成圧力が制御される場合、合成圧力は凝縮器内のN/Cに大きく影響されるので、凝縮液の密度および温度を測定して凝縮器のN/Cを算出することにより、尿素合成圧力の制御が容易になる。
加えて、何らかの異常やオペレーションミスにより合成管に凝縮液が供給されなくなった場合でも、凝縮器の出口配管に密度計を設置することにより、このような事態をすぐに検知できる。合成管の入口ではなく出口を監視していると、応答の遅れによってこのような事態を検知するまでに時間がかかることがある。
凝縮液の密度を測定する密度計としては、尿素合成液による腐食や詰まりを防止する観点から、尿素合成液と接触することなく密度を測定しうる非接触型の密度計を用いることが好ましい。
非接触型の密度計としては放射線型密度計が好ましく用いられる。放射線型密度計は市販品で充分であり、例えばOhmart社製のDENS ART Density Series D−3000(商品名)、Berthold社製のLB491(商品名)を挙げることができる。放射線型密度計は配管の片側から放射線を照射し、反対側の受信部でこれを受信し、受信した放射線の強度から密度を算出するものである。放射線型密度計は例えば凝縮器から得られる液が流れる配管の外側にクランプを用いて取り付けることができる。
また、振動式の密度計を用いることもできる。振動式の場合、サンプル液を取り出す分岐管、サンプル液を希釈する装置や冷却する装置等の密度計に付帯する装置を適宜設けることができる。振動式密度計は、コリオリ力を利用した接触型であり、オーバル社製のマイクロモーションEシリーズ(商品名)などの市販品を用いることができる。
また、合成管に循環される凝縮器から得られる液の温度は、この液が流れるラインもしくは凝縮器に設置した熱電対や測温抵抗体等公知の温度計を用いて測定することができる。
凝縮液の温度および密度の測定値から凝縮液のN/Cを算出するための演算手段(第一の演算手段)、および凝縮液のN/C値を用いて合成管におけるN/C値を算出する演算手段(第二の演算手段)としては、いずれも分散制御システムやコンピュータなど公知の演算手段を用いることができる。
また、尿素合成装置に供給される原料アンモニアおよび/または原料二酸化炭素の流量を調節して、前記反応工程におけるN/Cを所定の値に制御する制御手段は、分散制御システムやコンピュータなどの公知の演算手段、原料アンモニアの流量を調節する自動流量調節弁や原料二酸化炭素の流量を調節する自動流量調節弁などの公知の流量調節手段を適宜利用して形成することができる。
一つの分散制御システムもしくはコンピュータが、第一の演算手段、第二の演算手段および制御手段に備わる演算手段のうちの二以上を兼ねてもよい。
計装配線や、信号変換器などの計装機器は適宜設ければよい。
以下に図面を用いて本発明を説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。なお図1〜4には各機器の鉛直方向の位置関係を示してある。
図1は、本発明の尿素合成装置の一形態を示すフロー図である。この装置は、合成管A、凝縮器B、合成管出口の合成液4中の未反応成分を処理するストリッパーC、凝縮器と一体化された、未凝縮ガスを吸収させるスクラバーDおよび昇圧のためのエジェクターEを有する。
ここでは凝縮器として縦型サブマージ凝縮器を用いているが、必ずしもその限りではない。凝縮器は横型であってもよいし、サブマージ型以外にも、管内を凝縮液が通過する縦型液膜流下式凝縮器、または横型のケトル型凝縮器(図2に示される)、横置サブマージ型凝縮器(図3および4に示される)などを用いることもできる。
これらの機器は、個別に設置しても良く、また、所望により合成管と凝縮器、凝縮器とスクラバー等を組み合わせても良い。また、合成管は縦型でも横型でもよく、経済性などの観点から適宜決定される。
合成管では、下記式1および式2に示されるように、アンモニアと二酸化炭素の反応によるアンモニウムカーバメイト(以下場合によりカーバメイトと称す。)が生成し、生成したカーバメイトの脱水により尿素が生成する。カーバメイト生成の反応速度は速く、また、カーバメイトの脱水による尿素の生成反応は平衡反応である。凝縮器でこれらの反応が起こってもよい。
Figure 0004928740
原料の液体アンモニア1は、所望の圧力までアンモニアポンプ(図示せず)で昇圧され、その一部1aが熱交換器Gによって加熱されてエジェクターEに供給される。エジェクターには、凝縮器Bから得られる液6が供給され、昇圧される。一方、原料のガス状二酸化炭素2は、不図示の炭酸ガス圧縮機により所望の圧力まで昇圧され、その大半2aがストリッパーCに供給される。残りの二酸化炭素2bは、合成管の温度制御と防食酸素を供給する目的で、合成管Aに供給される。防食酸素として、防食空気を、炭酸ガス圧縮機の一段目吸い込み側または中間段に供給してもよい(不図示)。なお熱交換器Gとしては、原料アンモニアを加熱することのできる構造を有する公知の熱交換器を適宜採用することができる。熱交換器Gにおける加熱用の熱媒体としては、所望の温度レベルを有する流体を適宜使用することができる。
全アンモニア原料のごく一部を、防食用アンモニア1bとして、凝縮器管板の溶接部の防食用に凝縮器に供給するこができる。この原料アンモニア1bの供給ラインはなくてもよい。
エジェクターEからのアンモニアを含む合成液8は、二酸化炭素と同様に合成管に供給される。
このエジェクターは、凝縮器Bから得られる液6を合成管Aに循環する循環手段を構成するものである。図1では、循環手段は凝縮器内部に設けられた気液界面下方に入口を有するダウンパイプ、エジェクターE、並びにライン6および8を有し、またライン6には密度計Iが設けられる。循環のために、エジェクターに替えて、ポンプなど他の昇圧手段を用いることもできるが、構造が簡単であり、耐久性やメンテナンス性に優れるためエジェクターが好ましい。エジェクターの運転条件(ライン6と8の差圧)は、例えば0.2Mpa以上1MPa以下とすることができる。
また、循環手段はエジェクター等の昇圧手段を有さなくても良い。機器の配置によっては、重力のみによって液6を合成管に循環することが可能である。ただし、液6を昇圧する昇圧手段を設ければ、凝縮器を比較的低い位置、特には地表近くに設置可能となり、据え付け工事やメンテナンスの観点から好ましい。
合成管内部では、好ましくは平衡合成率近くまで尿素合成反応が進み、尿素が合成される。合成管内部では、圧力が13MPaG以上25MPaG以下(圧力単位におけるGはゲージ圧を意味する。)、温度が170℃以上210℃以下、N/Cが3.0以上4.5以下、H/Cが1.0以下、滞留時間が10分以上40分以下にて尿素を合成することが好ましい。
合成温度は、例えば、エジェクターを駆動するアンモニア1aの予熱温度および/または合成管へ供給する二酸化炭素2bの量によって制御できる。合成管で得られる合成液4のN/Cは、密度計Iおよび不図示の温度計によって測定した合成液6の密度および温度から決定できる。この温度計は、密度計が設けられる配管に、好ましくは密度計に近い位置に設けることができる。N/Cの調整は、例えば、エジェクターに供給する原料アンモニア1aの量を調整することで行うことができ、そのために原料アンモニア1の量を調整することができる。H/Cは合成管から排出される未反応物(アンモニアと二酸化炭素)を回収する回収装置(図1には不図示)にてその吸収に必要な水の量で決まる場合が多い。水は平衡上、尿素合成反応を阻害する(合成平衡上は、H/Cは低いほどよい)ので、この回収装置に供給される水の量は必要最小限とすることが好ましい。なお回収装置については後述する。
合成管において、二酸化炭素基準での尿素合成率は化学平衡によって決まり、N/Cが3.0以上4.5以下の範囲では、60%以上75%以下程度となる。
なお、二酸化炭素基準の合成率とは、考慮対象としている機器もしくは領域に供給された二酸化炭素のモル数と、供給された二酸化炭素のうち尿素に転化したモル数の比(二酸化炭素転化率)であり、通常%で示される。
合成圧力を13MPaG以上とすることは、尿素の合成に好ましい温度(170℃以上)における合成平衡圧力に対して余裕のある運転圧を採用可能とする観点、およびガス化による合成率の低下を防止する観点から好ましい。合成圧力を25MPaG以下とすることは、原料アンモニア、原料炭酸ガス、および回収液11を昇圧するためのエネルギーを抑制することができる観点から、また、設備コストの観点から好ましい。
合成温度を170℃以上とすることは、尿素生成の反応速度が遅くなることを防止する観点から好ましい。また、210℃以下とすることは、腐食速度の増加に加えていわゆる活性腐食のリスクが高まることを防止する観点から、好ましい。
合成管におけるN/Cは、平衡合成率の観点から3.0以上が好ましく、また、アンモニア蒸気圧が上がって気相が生成しやすくなることを防止する観点から4.5以下が好ましい。
前記式1および2に示すように、尿素合成におけるアンモニアと二酸化炭素の量論比(N/C)は2であるが、実際には、尿素平衡合成率を上げるため、過剰のアンモニアが供給され、過剰の未反応アンモニアが存在する状態にあることが好ましい。
また、尿素合成率の観点からH/Cは1.0以下が好ましく、0.7以下がより好ましい。H/Cはゼロであってもよいが、H/Cは尿素合成装置を出る未反応物(アンモニアと二酸化炭素)を回収する回収装置(図1には不図示)にてその吸収に必要な水の量で決まる場合が多く、実際には多少の水が存在することが多い。例えばH/Cは0.4以上とすることができる。
合成管におけるプロセス流体の滞留時間を10分以上とすることは、尿素合成反応を進行させる観点から好ましい。滞留時間が40分を越えても、既に平衡合成率近くに達しており、それ以上の合成率の上昇はほとんど期待できないので、40分以下が好ましい。
凝縮器Bと合成管Aで尿素が合成され、合成管を出た尿素を含む流出物4は、ストリッパーCへ供給される。合成管出口の流出物4中には、合成された尿素、水、カーバメイト、未反応のアンモニアが液相として、また、一部の未反応のアンモニアと二酸化炭素はイナートガスとともに気相として存在する。
ここで、イナートガスとは、例えば合成管、ストリッパー、凝縮器、スクラバーおよびそれらを結合する配管などで構成される尿素合成装置の腐食を防止するために導入された空気と原料二酸化炭素中に含まれている水素、窒素等の不純物の総称である。
ストリッパーCに供給された合成管流出物4は、加熱用蒸気15によって加熱され、合成管流出物に含まれるカーバメイトが加熱分解される。また、供給された原料二酸化炭素2aによって合成管流出物中の未反応アンモニアや未反応二酸化炭素がCO2ストリッピングされ、二酸化炭素、アンモニアおよびイナートガスを含むガス状成分5と合成液10に分離される。この合成液の尿素濃度は通常40質量%以上60質量%以下である。
ストリッピングとは、溶液中に溶存する成分を、加熱および/またはストリッピング剤(通常はその溶液に溶解しない、またはしづらいガス)との接触により液中から放散させ、気相として分離する操作のことを言う。
ストリッパーCは、シェルアンドチューブ型の熱交換構造を有し、シェル側では加熱用蒸気15が供給され、この蒸気が凝縮した凝縮水16が排出される。合成管流出物はチューブ側を通過する際に、加熱される。前述のように、加熱によるストリッピングと二酸化炭素によるストリッピングの両者を行うことが、ストリッピング効果に優れるのみならずカーバメイト分解効果もあるため好ましい。なお、ストリッパーCは気液分離の機能も有するので、合成管流出物4を気液分離する気液セパレータを別途設ける必要はない。
ストリッパーからのガス状成分5は、凝縮器に供給される。一方、ストリッパーからの合成液10は、分解装置(図1では不図示)に送られ、さらに尿素成分が精製される。
スクラバーDには吸収媒体が供給される。この吸収媒体として回収装置(図1では不図示)で回収された回収液11を用いる。回収装置および回収液については後に詳述する。なお、回収装置から回収液を尿素合成装置に戻し、吸収媒体として用いる場合、この回収液はリサイクルカーバメイト液と呼ばれる。
ここではスクラバーDが凝縮器B内部、特には凝縮器上部の気相部に設けられている。また、凝縮器の上部に気相部分を設けることで、凝縮器内で気液分離を行っている。場合によっては、凝縮器には気相部を設けず、スクラバーおよび気液セパレータを凝縮器外部に別個に配置し、同様の機能を果たすことができる。
ここでは、吸収媒体として上記リサイクルカーバメイト液11がスクラバーDに供給される。リサイクルカーバメイト液は、スクラバーにおいて、凝縮器内で気液分離され気液界面から上昇してくるガス状成分と接触し、このガス状成分に含まれるアンモニアと炭酸ガスの一部を吸収し、ダウンパイプを通って凝縮器下部に供給される。リサイクルカーバメイト液11に吸収されなかったアンモニア、炭酸ガス、イナートガスは、ライン12から回収装置に送られる。
スクラバーから排出されるガスが流れるライン12には、尿素合成装置の圧力を調節するための調節弁が設けられる(不図示)。本発明では、凝縮器B出口の合成液ラインに密度計を設けて応答性よく尿素合成装置の制御を行うことが可能であり、従って凝縮器の運転も安定し、その結果、上記調節弁による圧力制御も容易に安定させることができる。
スクラビングとは、ガス中のある成分を、ガスと液を接触させることで、液中に吸収させ、ガスを浄化する操作をいう。
凝縮器は、圧力が13MPaG以上25MPaG以下、温度が160℃以上200℃以下、N/Cが2.5以上4.0以下、H/Cが1.0以下、滞留時間が10分以上30分以下で運転することが好ましい。
凝縮器のN/Cは、合成管のN/Cと密接に関連する。つまり、合成管のN/Cで、ストリッパー出口ガス5の組成が概ね決まり、凝縮器のN/Cも決まってくる。凝縮器のN/Cが決まれば合成管のN/Cも決まる。凝縮器のH/Cは尿素合成装置を出る未反応物(アンモニアと二酸化炭素)を回収する回収装置にてその吸収に必要な水の量で決まる。
凝縮部とストリッパーは、実質的に合成管と同じ圧力で運転される。
凝縮器内のプロセス流体の温度は尿素生成の反応速度の観点から160℃以上が好ましく、蒸気圧の上昇に伴う凝縮率の低下および機器材料の腐食を抑制する観点から200℃以下が好ましい。
凝縮器内のプロセス流体のN/Cは、尿素合成液の二酸化炭素分圧の上昇による凝縮率の低下を抑制する観点から2.5以上が好ましく、アンモニアの蒸気圧が上昇し凝縮率が低下することを抑制する観点から4.0以下が好ましい。
また、尿素合成率の観点からH/Cは1.0以下が好ましい。
尿素合成率の低下による蒸気圧の上昇と凝縮率の低下を抑制する観点から、凝縮器内の滞留時間は10分以上が好ましい。また30分を越えても、尿素合成率の顕著な上昇は望めないので、30分以下が好ましい。
ストリッパーCから凝縮器内を経由してスクラバーDに供給されるガス状成分の一部を吸収したリサイクルカーバメイト液11は、凝縮器内部に設けられたダウンパイプを通して凝縮器下部に供給される。凝縮器では、このカーバメイト液とガス状成分5が接触し、アンモニアおよび二酸化炭素がカーバメイト液に吸収されかつ凝縮し、さらに式1に示されるカーバメイトの生成反応と、式2で示されるカーバメイトの脱水反応により尿素が生成される。
凝縮器での二酸化炭素基準の転化率は、通常20%以上60%以下である。
凝縮器内で凝縮しなかったアンモニアおよび二酸化炭素はイナートガスとともに凝縮器の頂部もしくは気液セパレータにて分離され、回収装置もしくはスクラバーに送られる。ここでは、これらの混合ガスが凝縮器頂部で分離され、さらにその上に凝縮器に一体的に設けられたスクラバーに送られる。
一方、凝縮器内の気液界面において気液分離して得られた液6は、凝縮器内部の気液界面の下方に入口を有するダウンパイプからエジェクターEに供給され、原料アンモニアを駆動源として、合成管に送られ、さらなる尿素合成反応に供せられる。
以下に、それぞれの構成機器の詳細について説明する。
合成管Aは、縦型あるいは横型で、内部にバッフルプレート、ガス分散器等が設置されたものとすることができる。また、所望により、凝縮器等と一体化された構造を採用することもできる。ただし、合成管と凝縮器とが一体構造とされる場合でも、合成管と凝縮器とは仕切板などによって仕切られ、独立している。
ストリッパーは、気液接触を行いうる構造および/または加熱により合成液4中のカーバメイト分解と溶解ガスの放出ができる構造を適宜採用できる。
ストリッパーは、例えば、図1に示すように縦型のシェルアンドチューブ型熱交換構造を有することができる。この場合、シェル側にスチーム等の熱媒体を供給し、チューブ側に合成液4を供給し、シェル側からチューブ側へ熱が供給できる。このような構造以外にもストリッパーに、棚段塔、充填塔を用いることもできる。これらの組み合わせを採用してもよい。
スクラバーの構造としては、スクラビングしうる構造を適宜採用でき、充填物の充填された充填塔、シェルアンドチューブ構造、棚段塔およびそれらの組み合わせを採用することができる。スクラバーは、合成管と実質的に同圧力で運転され、温度は通常100℃以上180℃以下で運転される。スクラバーでは、ガスの吸収による吸収熱が発生するが、シェルアンドチューブ構造とすれば、冷却媒体により吸収熱を除去、回収することも可能となる。
また、スクラバーは、適宜、凝縮器に組み込んでも良くまた凝縮器と一体化しても良い。
凝縮器としては、ガス状成分の凝縮、アンモニアおよび二酸化炭素の吸収が行える構造であればよく、さらに反応式1および反応式2による尿素合成反応をおこすことができる構造としてもよい。凝縮器が縦型であると、ガスが凝縮器内を均一分散しやすく、設置面積が小さく、ガスの滞留時間を長くとりやすいというメリットがある。また、尿素合成反応は液相で起こるため、液の中に冷却管を挿入することが望まれる。従って、縦型サブマージ凝縮器が好ましい。
凝縮器として、例えば、図1に示すように、冷却手段としてUチューブが設置されている構造を採用することができる。この構造はサブマージ型とするに好適である。つまり、Uチューブを完全に液相に浸っている状態にすることが容易である。チューブ側には、ボイラー水等の冷却媒体を供給することができる。また、冷却媒体として液体アンモニア、尿素液などのプロセス流体を流すことで、シェル側流体の冷却と同時にこれらプロセスの予熱や加熱を行うこともできる。
Uチューブを用いれば、管板は一枚でよい。これは、軽量化のために効果的である。
また、所望により、凝縮器を合成管と一体化してもよい。
昇圧された原料アンモニア1aと凝縮器から得られる液6はエジェクターEに供給され、これらの混合流体8が合成管Aの下部に供給される。空気(例えば不図示の二酸化炭素圧縮機の中間段から供給される)を含む昇圧された原料二酸化炭素の一部2bが、合成管に供給される。これら供給された原料は、合成管内を上昇し、この間に合成管内で反応式1および反応式2に従った反応が起こり、尿素等が生成する。合成管内には、混合と反応を促進するためにバッフルプレートが設置されていることが好ましい。反応が好ましくはほぼ平衡に達した合成液4は、合成管上部からストリッパー上部に供給される。昇圧された原料二酸化炭素2aは、ストリッパー下部より供給され、合成液4中の未反応アンモニアとカーバメイトの分解生成物をストリッピングする。
図1に示すストリッパーは、縦型シェルアンドチューブ型熱交換構造を有する。チューブ側では、合成管からの合成液4と原料二酸化炭素2aとの向流接触により、合成液4中の未反応物(カーバメイト)と過剰アンモニアがガス成分(アンモニアと炭酸ガス)としてストリッピングされる。シェル側には、スチームが供給され、カーバメイト分解の熱源として使われる。
ストリッパー上部からのガス成分5は、凝縮器下部に供給される。スクラバーからのリサイクルカーバメイト液も凝縮器内に設けられたダウンパイプを通って凝縮器下部に供給される。
凝縮器内には、冷却手段としてUチューブが設置され、冷却用の水(ボイラ水)13がUチューブに供給され、冷却に供された流体14(ボイラ水とスチームの混合流体)がUチューブから排出される。
凝縮器シェル部に吸収媒体として供給されダウンパイプを出たリサイクルカーバメイト液およびストリッパーからのガス成分5は、凝縮器内部を上昇しつつ互いに接触し、冷却され、ガス成分が凝縮しかつリサイクルカーバメイト液に吸収され、アンモニウムカーバメイトが生成し、さらに尿素合成反応を起こす。
なお、合成管で得られる尿素合成液については、合成管の頂部で気液分離することができ、あるいは合成管内には気液分離手段は設けず、尿素合成液を気液混相のままでストリッパーに供給することもできる。
液6の温度および密度の測定値から該尿素合成液のN/C値を算出する演算手段、および、尿素合成液のN/C値を用いて合成管に供給されるアンモニア成分の流量を算出し、アンモニア成分の流量が所定のN/C値に対応する流量となる原料アンモニアの流量を算出する第二の演算手段として、プロセスコンピュータを用いることができる。例えば、これら密度、温度等のデータを、分散制御システムや信号変換器などを介し、光ファイバーを用いて中央制御室に設置された1台のプロセスコンピュータに送り、このプロセスコンピュータにおいてN/Cを算出し、また合成管に供給されるアンモニア成分の流量を算出し、合成管に供給されるアンモニア成分の流量が所定のN/C値に対応する流量となる原料アンモニアの流量を計算することができる。また、この原料アンモニア量に基づいて、合成管に原料アンモニアを供給するラインに設けた流量調節弁の開度を調節することができる。
ここで、凝縮器出口液の温度および密度を用いて合成管における尿素合成液のN/Cを算出する方法について説明する。
まず凝縮器出口におけるN/Cを求める。凝縮器出口(図1においてはライン6)におけるN/C、すなわち(N/C)Coutは、次式で表されるように凝縮器出口液の密度d(kg/m3)と温度t(℃)の関数である。
Figure 0004928740
ここで、式中のc1、c2、c3は、例えば、相異なる3点以上のN/Cおよび温度の実測値を用いて最小二乗法により求めることができる。
この相関関係を利用して、密度および温度を監視するだけで凝縮器出口におけるN/Cをオンラインで知ることが可能となる。
次に、凝縮器出口の二酸化炭素成分の質量流量(t/h)を求める。プラントロード100%のときの凝縮器出口の二酸化炭素成分の質量流量FCO2,Cout,100%(t/h)はシミュレーションもしくは設計物質収支によって決定されるので、任意のプラントロード時における凝縮器出口の二酸化炭素成分の質量流量FCO2,Cout(t/h)は次式により簡易的に求められる。ここで、PLはプラントロード(%)である。プラントロードは設計生産量に対する実生産量の割合であるが、簡易的には、100%負荷時の原料二酸化炭素流量に対する実際の原料二酸化炭素流量の割合として求めてもよい。
Figure 0004928740
次に凝縮器出口のアンモニア成分の質量流量FNH3,Cout(t/h)は次式で求められる。
Figure 0004928740
図1に示す形態では、合成管に供給されるアンモニア成分としては、凝縮器出口液に含まれるアンモニア成分に加えてエジェクターに供給される原料アンモニア1aがあり、合成管に供給される二酸化炭素成分としては、凝縮器出口液に含まれる二酸化炭素成分に加えて原料二酸化炭素2bがある。従って、合成管に供給されるアンモニア成分の質量流量FNH3,R(t/h)、合成管に供給される二酸化炭素成分の質量流量FCO2,R(t/h)、および合成管におけるN/C、すなわち(N/C)Rは次式から求められる。ここで、MWCO2は二酸化炭素の分子量、MWNH3はアンモニアの分子量である。
Figure 0004928740
以上のようにして合成管におけるN/Cが求められる。
次に、合成管におけるN/Cを目標値となるように制御する方法について説明する。目標とするN/Cを(N/C)R,0と表すと、合成管に供給されるアンモニア成分の質量流量が次式で表されるFNH3,R,0のとき、合成管におけるN/Cがこの目標値となる。
Figure 0004928740
従って、合成管に供給されるアンモニア成分がFNH3,R,0になるように原料アンモニア1aの量を調節すれば、合成管におけるN/Cを(N/C)R,0にすることができる。
また、回収装置から尿素合成装置に送られるリサイクルカーバメイト(ライン11)の質量流量を測定すれば、凝縮器出口における水成分の質量流量FH2O,Cout(t/h)を求めること、そして、合成管、ストリッパーおよび凝縮器を有する尿素合成装置全体のマテリアルバランスをとることもできる。
凝縮器出口におけるH/C、すなわち(H/C)Coutは、次式のように求められる。式中、FRCは、リサイクルカーバメイト(ライン11)の質量流量(t/h)である。c4およびc5は実測又は設計物質収支(シミュレーション)により決定できる。例えば、相異なる2点以上のH/CおよびFRCの実測値を用いて最小二乗法で求めることができる。
Figure 0004928740
従って、凝縮器出口における水成分の質量流量は、次のように求められる。
Figure 0004928740
図1に示す形態では、合成管に供給される水成分は凝縮器出口液に含まれる水成分だけなので、合成管に供給される水成分の流量も、FH2O,Coutである。また、合成管においては、アンモニア成分、二酸化炭素成分、水成分の増減はない。
ここで、尿素合成装置を含む尿素製造装置の例について説明する。図5に尿素製造装置の概略を示す。尿素製造装置は、尿素合成装置、回収装置、分解装置、濃縮装置および製品化装置を有する。尿素合成装置には原料アンモニア1および原料二酸化炭素2が供給される。尿素合成装置からストリッピングを経た尿素合成液10が分解装置に送られる。
分解装置では、供給された尿素合成液を減圧下で加熱することにより、尿素合成液中に含まれる未反応アンモニアおよびカーバメイトがそれぞれ気化および分解され、アンモニアおよび二酸化炭素を含むガス21として分離される。残りの液相は、例えば68質量%程度の尿素水溶液22となり、分解装置下流の濃縮装置に送られる。
濃縮装置では、分解装置で得られた尿素水溶液22を真空下で加熱することにより、水分をほぼ完全に蒸発分離し、例えば99.7質量%程度の溶融尿素23を得る。この溶融尿素は、濃縮装置下流の製品化装置に送られて冷却および固化され、粒状尿素24として製品化される。
一方、分解装置で分離されたアンモニアおよび二酸化炭素を含むガス21と、アンモニア、炭酸ガスおよびイナートガスを含むガス12は、回収装置にて水と接触する。これによってこれらのガスに含まれていたアンモニアおよび二酸化炭素が水に吸収され、アンモニウムカーバメイト水溶液である回収液が回収される。この回収液が昇圧されたうえでリサイクルカーバメイト液11として尿素合成装置に戻される。
図2に、本発明の別の形態を示す。この形態では、凝縮器Bは横型とされ、またシェルアンドチューブ構造を有するが、プロセス流体はチューブ側を流れ、冷却媒体がシェル側を流れる。プロセス流体の凝縮器における滞留時間は短く、この凝縮器においては反応はほとんど起きない。またストリッパーには二酸化炭素は供給されず、加熱媒体15による加熱によって合成液4のストリッピングが行われる。
原料二酸化炭素ガス2が合成管Aの底部に供給される。また原料液体アンモニア1が凝縮器から得られる液6をエジェクターEで吸引し、これらの混合流体が合成管の底部に供給される。合成管で得られる合成液4は、合成管内の頂部近くに入口を有するダウンパイプを通り、ストリッパーCに供給される。ストリッパーCはシェルアンドチューブ構造を有し、加熱媒体である加熱用蒸気15がシェル側を流れ、その凝縮水16が排出される。一方、合成液4は加熱されてガス成分5が頂部から分離され、残りの合成液10は図2には不図示の分解装置へ送られる。ガス成分5はリサイクルカーバメイト液11と混合されて凝縮器Bに供給され、冷却媒体13によって冷却されて未凝縮分が凝縮する。凝縮器を経たカーバメイト液3は気液セパレータFで気液分離され、ガス成分12は図2には不図示の回収装置に送られ、液成分6はエジェクターに供給される。
凝縮器から得られる液成分6の密度は密度計Iによりオンラインで測定される。この液の温度も不図示の温度計によってオンラインで測定される。N/Cの算出や、合成管におけるアンモニア保持量の計算、また合成管に供給するアンモニア量の調整などは図1の形態と同様に行うことができる。
図3には、本発明のさらに別の形態を示す。この形態では、凝縮器BはスクラバーDが内部に組み込まれた横型サブマージ凝縮器である。また凝縮器が合成管Aより高い位置に設けられ、凝縮器から合成管への液の循環は重力を利用して行われ、エジェクター等の昇圧手段は用いられない。
原料二酸化炭素ガス2の一部2bと、凝縮器から得られる液6とが合成管Aの底部に供給される。合成管で得られる合成液4はストリッパーCに供給され、原料二酸化炭素の残り2aにより、また加熱媒体による加熱によりストリッピングされる。ガス成分5はストリッパーの頂部から凝縮器へ供給され、残りの合成液10は図3には不図示の分解装置へ送られる。合成管とストリッパーとの間の合成液4が流れるラインには凝縮器Bの液面調整のために調節弁が設けられる。凝縮器Bにはガス成分5、原料液体アンモニア1が供給され、またリサイクルカーバメイト液11がスクラバーDを経て凝縮器に供給される。また凝縮器内部には冷却媒体が流れるUチューブが横向きに配される。ガス成分5が冷却されて凝縮し、未凝縮ガスがさらにスクラバーでリサイクルカーバメイト液に吸収され、最終的に残ったガス成分12が図3には不図示の回収装置に送られる。一方、液成分6は合成管に循環される。
凝縮器から得られる液成分6の密度は密度計Iによりオンラインで測定される。この液の温度も不図示の温度計によってオンラインで測定される。N/Cの算出や、合成管におけるアンモニア保持量の計算、また合成管に供給するアンモニア量の調整などは図1の形態と同様に行うことができる。
図4に、本発明のさらに別の形態を示す。この形態は、図3に示した形態に比べて凝縮器Bがやや低い位置に設けられ、合成管上端の高さと凝縮器上端の高さがほぼ同じとされる(合成管上端より凝縮器上端を低くすることもできる)。凝縮液6を合成管に循環するためにエジェクターEが用いられ、原料液体アンモニア1がエジェクターにて凝縮液6を吸引して合成管Aに入る。凝縮器Bの液面調整のため、ライン6に調節弁が設置される。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。
〔実施例1〕
図1に示す形態の尿素合成装置を用いた場合の、尿素1725t/日の生産例につき、定格時の、すなわちプラントロード100%における物質収支と温度、圧力を表1に示す。なお、表1においてアンモニウムカーバメイトはアンモニアと二酸化炭素として示してある。
圧力23MPaG、温度30℃の原料アンモニア1のうち、39.7t/hを熱交換器Gで加熱して140℃にしたうえでライン1aからエジェクターEに供給し、1.0t/hをライン1bを通して凝縮器Bに供給した。一方、圧力0.1MPaG、温度40℃の二酸化炭素2を圧縮機(不図示)で昇圧して圧力16MPaG、温度120℃の二酸化炭素とし、ライン2a通して41.2t/hをストリッパーCに、ライン2bを通して9.1t/hを合成管Aへ供給し、尿素を生産した。
供給されたアンモニア1aは、凝縮器Bからの圧力15.2MPaGの合成液6とエジェクターEで混合され、圧力15.5MPaでライン8から合成管Aへ供給された。
合成管Aは、圧力:15.5MPa、温度:182℃、N/C:3.7、H/C:0.58、滞留時間:20分で運転され、尿素が合成された。合成管における二酸化炭素基準の転化率は、63%であった。
合成管Aの上部からの尿素を含む合成液4は、ストリッパーCに供給された。ストリッパーCのシェル側には、中圧蒸気15が供給され、カーバメイト分解のための熱を供給し、凝縮水16となって出ていく。ストリッパーCのチューブ側では、上部温度:184℃、下部温度:171℃、圧力:15.5MPaGでカーバメイトの分解とストリッピングが行われ、ガス状成分が上部で分離され、ガス状成分5は、凝縮器Bへ送られ、ストリッパーCの底部を出た合成液10は、分解装置へ送られた。
ストリッパーCからのガス状成分134.6t/h(ライン5)とリサイクルカーバメイト液62.2t/h(ライン11)が凝縮器に送られる。凝縮器では、温度:180℃、圧力:15.2MPaG、N/C:2.9、H/C:0.65、滞留時間:20分で運転され、尿素等が合成された。凝縮器における二酸化炭素基準の転化率は、46%であった。
凝縮液の密度はライン6に設置された放射線型密度計I(Ohmart社製、商品名:DENSARTD−3000により測定された。凝縮液密度は1025kg/m3であった。また密度測定時の凝縮液の温度は180℃であった。その他の運転条件は表1に示す。
凝縮液6のH/Cはリサイクルカーバメイトの液量とプラントロードの簡易式から0.65と推定された。このときの凝縮器出口流体の流量は、アンモニア成分:91.1t/h、二酸化炭素成分:81.2t/h、水成分:21.5t/hと計算された。ここで二酸化炭素成分の流量は100%負荷時の物質収支と同じであると仮定した。
凝縮器出口流体のN/Cを3.0に上げるための計算を行った。
(81.2/44)×3.0×17=94.1(t/h)のアンモニア成分が必要である。
従って、94.1−91.1=3.0t/hだけアンモニアを増量すればよい。原料アンモニアを40.7t/時から43.7t/hに増量した結果、40分後に凝縮器のN/Cは3.0に上昇した。この結果、合成管におけるN/Cを3.7から、3.8に上昇させることができた。
Figure 0004928740
本発明の尿素合成方法および装置は、アンモニアおよび二酸化炭素から尿素を製造する尿素製造方法および装置にそれぞれ好適に用いられる。
本発明の尿素合成装置の一形態を示すフロー図である。 本発明の尿素合成装置の別の形態を示すフロー図である。 本発明の尿素合成装置のさらに別の形態を示すフロー図である。 本発明の尿素合成装置のさらに別の形態を示すフロー図である。 尿素製造装置を説明するためのフロー図である。
符号の説明
A:合成塔
B:凝縮器
C:ストリッパー
D:スクラバー
E:エジェクター
F:気液セパレータ
G:アンモニア予熱器
I:密度計
1:原料アンモニア
2:原料二酸化炭素
3:凝縮器出口流体(気液分離前)
4:合成管出口合成液
5:ストリッパートップ出口ガス
6:凝縮器から得られる液(気液分離後)
8:エジェクター出口液
10:ストリッパー出口液
11:リサイクルカーバメイト液
12:凝縮器から得られるガス
13:凝縮器入り口冷却媒体(ボイラ水)
14:凝縮器出口冷却媒体(ボイラ水および蒸気)
15:ストリッパー加熱用蒸気
16:ストリッパー出口凝縮水

Claims (16)

  1. アンモニアと二酸化炭素とを反応させて、尿素、未反応アンモニア、未反応二酸化炭素および水を含む尿素合成液を得る反応工程;
    該尿素合成液を、原料二酸化炭素の少なくとも一部を用いてストリッピングし、該未反応アンモニアおよび未反応二酸化炭素を含む混合ガスを分離するストリッピング工程;
    冷却下に、該混合ガスをアンモニウムカーバメイトを含む水溶液である吸収媒体中に凝縮させて凝縮液を得る凝縮工程;
    該凝縮液を該反応工程に循環する循環工程;および
    該凝縮液の密度を測定する工程
    を有する尿素合成方法。
  2. 請求項1に記載される尿素合成方法を行う尿素合成工程と、
    該尿素合成工程のストリッピング工程から得られる尿素含有液中に含まれる未反応アンモニアおよびカーバメイトをそれぞれ気化および分解し、アンモニアおよび二酸化炭素を含むガスとして分離する分解工程と、
    分解工程で分離されたガスを水と接触させることにより、アンモニアおよび二酸化炭素を水に吸収させて、アンモニウムカーバメイトを含む水溶液である回収液を回収する回収工程と
    を含む尿素製造方法であって、
    前記吸収媒体が、該回収工程から得られる回収液である
    尿素製造方法。
  3. さらに、前記凝縮液の温度を測定し、
    前記温度および密度の測定値を用いて前記凝縮液のN/C値を求め
    ただしN/Cはアンモニア成分の二酸化炭素成分に対するモル比を意味し、アンモニア成分のモル量は、尿素のモル量の2倍と、アンモニウムカーバメイトのモル量の2倍と、アンモニアのモル量との合計値であり、二酸化炭素成分のモル量は、尿素のモル量と、アンモニウムカーバメイトのモル量と、二酸化炭素のモル量との合計値であり、
    N/C値は、次式で表される前記温度t(℃)および前記密度d(kg/m 3 )とN/C値との相関
    N/C=C1d+C2t+C3
    (ここで、C 1 、C 2 およびC 3 は実測値に基づいて求められた定数である)
    から求められる、
    請求項1または2記載の方法。
  4. さらに、前記凝縮液のN/C値と凝縮液の二酸化炭素成分の流量を用いて該凝縮液のアンモニア成分流量を求め、これら凝縮液の二酸化炭素成分流量およびアンモニア成分流量と、凝縮器とは別に反応工程に供給される原料アンモニアおよび原料二酸化炭素の流量とから、反応工程におけるN/C値を算出する請求項記載の方法。
  5. さらに、原料アンモニアおよび/または原料二酸化炭素の流量を調節して、前記反応工程におけるN/Cを目標値に制御する請求項記載の方法。
  6. 前記密度を測定するために、凝縮液と接触することなく密度を測定可能な非接触型の密度計を用いる請求項1〜の何れか一項記載の方法。
  7. 前記非接触型の密度計が、放射線型密度計である請求項記載の方法。
  8. アンモニアと二酸化炭素とを反応させて、尿素、未反応アンモニア、未反応二酸化炭素および水を含む尿素合成液を得る合成管;
    該尿素合成液を、原料二酸化炭素の少なくとも一部を用いてストリッピングし、該未反応アンモニアおよび未反応二酸化炭素を含む混合ガスを分離するストリッパー;
    冷却下に、該混合ガスをアンモニウムカーバメイトを含む水溶液である吸収媒体中に凝縮させて凝縮液を得る凝縮器;
    該凝縮液を該合成管に循環する循環手段;および
    該凝縮液の密度を測定する密度計
    を有する尿素合成装置。
  9. 請求項8に記載される尿素合成装置と、
    該尿素合成装置のストリッパーから得られる尿素含有液中に含まれる未反応アンモニアおよびカーバメイトをそれぞれ気化および分解し、アンモニアおよび二酸化炭素を含むガスとして分離する分解装置と、
    分解装置で分離されたガスを水と接触させることにより、アンモニアおよび二酸化炭素を水に吸収させて、アンモニウムカーバメイトを含む水溶液である回収液を回収する回収装置と
    を含む尿素製造装置であって、
    前記吸収媒体が、該回収装置から得られる回収液である
    尿素製造装置。
  10. さらに、前記凝縮液の温度を測定する温度計;および
    前記温度および密度の測定値を用いて前記凝縮液のN/C値を算出する演算手段
    を有し、
    ただしN/Cはアンモニア成分の二酸化炭素成分に対するモル比を意味し、アンモニア成分のモル量は、尿素のモル量の2倍と、アンモニウムカーバメイトのモル量の2倍と、アンモニアのモル量との合計値であり、二酸化炭素成分のモル量は、尿素のモル量と、アンモニウムカーバメイトのモル量と、二酸化炭素のモル量との合計値であり、
    N/C値は、次式で表される前記温度t(℃)および前記密度d(kg/m 3 )とN/C値との相関
    N/C=C1d+C2t+C3
    (ここで、C 1 、C 2 およびC 3 は実測値に基づいて求められた定数である)
    から算出する、
    請求項8または9記載の装置。
  11. 前記演算手段が、分散制御システムまたはコンピュータである請求項10記載の装置。
  12. さらに、前記凝縮液のN/C値と凝縮液の二酸化炭素成分の流量を用いて該凝縮液のアンモニア成分流量を求め、これら凝縮液の二酸化炭素成分流量およびアンモニア成分流量と、凝縮器とは別に合成管に供給される原料アンモニアおよび原料二酸化炭素の流量とから、前記合成管におけるN/C値を算出する第二の演算手段を有する請求項10または11記載の装置。
  13. 前記第二の演算手段が、分散制御システムまたはコンピュータである請求項12記載の装置。
  14. さらに、原料アンモニアおよび/または原料二酸化炭素の流量を調節して、前記合成管におけるN/Cを目標値に制御する制御手段を有する請求項12または13記載の装置。
  15. 前記密度計が、凝縮液と接触することなく密度を測定可能な非接触型の密度計である請求項8〜14の何れか一項記載の装置。
  16. 前記非接触型の密度計が、放射線型密度計である請求項15記載の装置。
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