本発明の詳細な説明
本発明の一態様は、「イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-オンおよびオキサゾロ[4,5-b]ピリジン-2-オン化合物およびそれらの類似体」として記載することができる化合物、ならびにそれらの驚くべきかつ予想し得なかったRAF(例えば、B-RAF)阻害性、抗増殖性、および抗癌特性に関する。
[式中、
Jは独立して-O-または-NRN1-であり;
RN1は、もし存在すれば、独立して-Hであるかまたは
脂肪族飽和C1-5アルキル,
脂肪族C2-5アルケニル、
脂肪族C2-5アルキニル、
飽和C3-6シクロアルキル、
C3-6シクロアルケニル;
C6カルボアリール;
C5-6ヘテロアリール;
C5-6ヘテロシクリル;
から選択される基であり、かつ独立して無置換であるかまたは置換されていて;
RN2は独立して-Hであるかまたは
脂肪族飽和C1-5アルキル,
脂肪族C2-5アルケニル、
脂肪族C2-5アルキニル、
飽和C3-6シクロアルキル、
C3-6シクロアルケニル;
C6カルボアリール;
C5-6ヘテロアリール;
C5-6ヘテロシクリル;
から選択される基であり、かつ独立して無置換であるかまたは置換されていて;
Yは独立して-CH=または-N=であり;
Qは独立して-(CH2)j-M-(CH2)k-
(式中、
jは独立して0、1または2であり;
kは独立して0、1または2であり;
j+kは0、1、または2であり;
Mは独立して-O-、-S-、-NH-、-NMe-、または-CH2-である)であり;
RP1、RP2、RP3、およびRP4はそれぞれ独立して-Hであるかまたは、
脂肪族飽和C1-5アルキル;
脂肪族C2-5アルケニル;
脂肪族C2-5アルキニル;
飽和C3-6シクロアルキル;
C3-6シクロアルケニル;
脂肪族飽和C1-5ハロアルキル;
-C(=O)OR1(式中、R1は-H、C5-12アリール-C1-7アルキル、C5-12アリール、C3-12ヘテロシクリル、またはC1-7アルキルである);
-OR2および-SR2(式中、R2は-H、C5-12アリール-C1-7アルキル、C5-12アリール、C3-12ヘテロシクリル、またはC1-7アルキルである);
-C(=O)NR3R4(式中、R3およびR4はそれぞれ独立して-H;またはC5-12アリール-C1-7アルキル、C5-12アリール、C3-12ヘテロシクリル、もしくはC1-7アルキルであるか;またはR3およびR4はそれらが結合する窒素原子と一緒になって3〜7個の環原子を有する環を形成する);
-NR5R6(式中、R5およびR6はそれぞれ独立して-H;またはC5-12アリール-C1-7アルキル、C5-12アリール、C3-12ヘテロシクリル、もしくはC1-7アルキルであるか;またはR5およびR6はそれらが結合する窒素原子と一緒になって3〜7個の環原子を有する環を形成する);
-NR7C(=O)R8(式中、R7は-HまたはC1-3アルキルであり;R8はC5-12アリール-C1-7アルキル、C5-12アリール、C3-12ヘテロシクリル、またはC1-7アルキルである);
-S(=O)R9または-S(=O)2R9(式中、R9はC1-7アルキル、C5-12アリール、またはC5-12アリール-C1-7アルキルである);
-F、-Cl、-Br、または-I;
-CN;
から選択される基であり、
そしてさらにRP1およびRP2は一緒になって-CH=CH-CH=CH-であってもよく;
ここで、C1-5アルキル、C2-5アルケニル、C2-5アルキニル、C3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルケニル、C5-12アリール-C1-7アルキル、C5-12アリール、C3-12ヘテロシクリル、およびC1-7アルキルはそれぞれ独立して無置換であるかまたは置換され;
Lは独立して:
2、3、または4つのリンカー部分の鎖により形成される1つのリンカー基であり;
それぞれのリンカー部分は独立して-CH2-、-NRN-、-C(=X)-、または-S(=O)2-であり;
正確に1つのリンカー部分は-NRN-であるか、または:
正確に2つのリンカー部分は-NRN-であり;
正確に1つのリンカー部分は-C(=X)-でありかつどのリンカー部分も-S(=O)2-でないか;または:
正確に1つのリンカー部分は-S(=O)2-でありかつどのリンカー部分も-C(=X)-でなく;
どの2つの隣接リンカー部分も-NRN-でなく;
Xは独立して=Oまたは=Sであり;
RNはそれぞれ独立して-H、飽和脂肪族C1-3アルキル、または脂肪族C2-3アルケニルであり;
Aは独立して:
C6-14カルボアリール、
C5-14ヘテロアリール、
C3-12カルボシクリル、
C3-12ヘテロシクリルであり;かつ独立して無置換であるかまたは置換されている]
で表される化合物、ならびに、その製薬上許容される塩、溶媒和化合物、アミド、エステル、エーテル、N-オキシド、化学的に保護された形態、およびプロドラッグに関する。
基Y
基Yは独立して-CH=または-N=である。
一実施形態においては、Yは独立して-CH=である。
一実施形態においては、Yは独立して-N=である。
基J
基Jは独立して-O-または-NRN1-である。
一実施形態においては、Jは独立して-O-である。
一実施形態においては、Jは独立して-NRN1-である。
二環式アリール-オン基
一実施形態においては、上記二環式アリール-オン基は、
から選択され、
例えば:
一実施形態においては、二環式アリール-オン基は、
の化合物から選択され、
例えば:
一実施形態においては、二環式アリール-オン基は、(「1-(任意に置換された)-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル」基):
である。
一実施形態においては、二環式アリール-オン基は、(「2-オキソ-2,3-ジヒドロ-オキサゾロ[4,5-b]ピリジン-7-イル」基):
である。
基R N1
RN1は、もし存在すれば、独立して-Hであるか、または
脂肪族飽和C1-5アルキル(例えば、-Me、-Et、-nPr、-iPr、-nBu、-iBu、-sBu、-tBu);
脂肪族C2-5アルケニル(例えば、-CH=CH2、-CH2-CH=CH2)、
脂肪族C2-5アルキニル(例えば、-C≡CH、-CH2-C≡CH)、
飽和C3-6シクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル)、
C3-6シクロアルケニル(例えば、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル);
C6カルボアリール(例えば、フェニル);
C5-6ヘテロアリール(例えば、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、フラニル、チオフェニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、チアジアゾール);
C5-6ヘテロシクリル(例えば、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル)
から選択され、かつ独立して無置換であるかまたは置換された基である。
一実施形態においては、RN1は、もし存在すれば、独立して-Hであるか、または
脂肪族飽和C1-5アルキル(例えば、-Me、-Et、-nPr、-iPr、-nBu、-iBu、-sBu、-tBu);
脂肪族C2-5アルケニル;(例えば、-CH=CH2、-CH2-CH=CH2)
から選択され、かつ独立して無置換であるかまたは置換された基である。
一実施形態においては、RN1は、もし存在すれば、独立して-H、または脂肪族飽和C1-3アルキルである。
一実施形態においては、RN1は、もし存在すれば、独立して-Hまたは-Meである。
一実施形態においては、もし存在すれば、独立して-Meである。
一実施形態においては、もし存在すれば、独立して-Hである。
基R N1 上の置換基
基RN1は、もし存在すれば、独立して無置換であるかまたは置換されている。
一実施形態においては、RN1は、もし存在すれば、独立して無置換である。
一実施形態においては、RN1は、もし存在すれば、独立して置換されている。
一実施形態においては、RN1は、もし存在すれば、独立して無置換であるかまたは1以上の(例えば、1、2、または3つの)置換基により置換されている。
一実施形態においては、RN1上の置換基は、もし存在すれば、下記の表題「基A上の置換基」のもとで規定された置換基から選択される。
一実施形態においては、置換基は、下記の表題「基A上の置換基」のもとで規定された(3)アミドまたはチオアミド;(4)アシル;(8)ヒドロキシ;(9)エーテル;(14)アミノ;(18)スルホニル;(22)C5-20アリール;(23)C3-20ヘテロシクリルから選択される。
例えば、一実施形態においては、置換基は、
(3)-(C=O)NH2、-(C=O)NMe2、-(C=O)NEt2、-(C=O)N(iPr)2、-(C=O)N(CH2CH2OH)2;
-(C=O)-モルホリノ、-(C=O)NHPh、-(C=O)NHCH2Ph;
(4)-C(=O)H、-(C=O)Me、-(C=O)Et、-(C=O)(tBu)、-(C=O)-cHex、-(C=O)Ph;-(C=O)CH2Ph;
(8)-OH;
(9)-OMe、-OEt、-O(iPr)、-O(tBu)、-OPh、-OCH2Ph;
-OCF3、-OCH2CF3;
-OCH2CH2OH、-OCH2CH2OMe、-OCH2CH2OEt;
-OCH2CH2NH2、-OCH2CH2NMe2、-OCH2CH2N(iPr)2;
-OPh-Me、-OPh-OH、-OPh-OMe、-OPh-F、-OPh-Cl、-OPh-Br、-OPh-I;
(14)-NH2、-NHMe、-NHEt、-NH(iPr)、-NMe2、-NEt2、-N(iPr)2、-N(CH2CH2OH)2;
-NHPh、-NHCH2Ph;ピペリジノ、ピペラジノ、モルホリノ;
(18)-SO2Me、-SO2CF3、-SO2Et、-SO2Ph、-SO2PhMe、-SO2CH2Ph;
(22)-Ph、-Ph-Me、-Ph-OH、-Ph-OMe、-Ph-NH2、-Ph-F、-Ph-Cl、-Ph-Br、-Ph-I;
ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル;フラニル、チオフェニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル;
(23)ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、アゼピニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、アゼチジニル
から選択される。
一実施形態においては、置換基は独立して(場合によってはさらに)下記の表題「基A上の置換基」のもとで規定された置換基から選択される。
一実施形態においては、置換基は独立して(場合によってはさらに)表題「いくつかの好ましい実施形態」のもとで例示された置換基から選択される。
RN1基のさらなる例には、例えば、下記の表題「基RN1上の置換基」のもとで記載された-(CH2)n-R(式中、nは独立して1、2、または3であり、そしてRは独立して-HまたはRN1上の置換基である)が含まれる。
(14)アミノにより置換されたR
N1基(ここで、R
N1は-(CH
2)
n-であり、nは独立して1、2、または3である)のさらなる例には、次の基:
(式中、Rは、例えば、独立して-HまたはC1-3アルキルである)
が含まれる。
(23)C
3-20ヘテロシクリルにより置換されたR
N1基(ここで、R
N1は-(CH
2)
n-であり、nは独立して1、2、または3である)のさらなる例には、次の基:
が含まれる。
(9)エーテルにより置換されたR
N1基(ここで、R
N1は-(CH
2)
n-であり、nは独立して1、2、または3である)のさらなる例には、次の基:
(式中、mは独立して0、1、2、または3である)
が含まれる。
基R N2
基RN2は独立してRN1について規定された通りである。
例えば:
一実施形態においては、RN2は独立して-Hまたは脂肪族飽和C1-3アルキルである。
一実施形態においては、RN2は独立して-Hまたは-Meである。
一実施形態においては、RN2は独立して-Meである。
一実施形態においては、R
N2は独立して-Hであり、例えば、次式:
で表される。
基Q
基Qは独立して-(CH2)j-M-(CH2)k-[式中、jは独立して0、1または2であり;kは独立して0、1、または2であり;j+kは0、1、または2であり;Mは独立して-O-、-S-、-NH-、-NMe-、または-CH2-である]である。
一実施形態においては、Mは独立して-O-、-S-、-NH-、または-NMe-である。
一実施形態においては、Mは独立して-O-または-S-である。
一実施形態においては、Mは独立して-O-である。
一実施形態においては、Mは独立して-S-である。
一実施形態においては、jは独立して0または1である。
一実施形態においては、jは独立して0である。
一実施形態においては、kは独立して0または1である。
一実施形態においては、kは独立して0である。
一実施形態においては、j+kは独立して0、1、または2である。
一実施形態においては、j+kは独立して0または1である。
一実施形態においては、j+kは独立して0である。
一実施形態においては、j+kは独立して1である。
一実施形態においては、j+kは独立して2である。
一実施形態においては、jは0でありそしてkは0である。
一実施形態においては、Qは独立して-O-である。
一実施形態においては、Qは独立して-S-である。
基R P1 、R P2 、R P3 、およびR P4
RP1、RP2、RP3、およびRP4はそれぞれ独立して-Hであるか、または次の基:
脂肪族飽和C1-5アルキル;(例えば、-Me、-Et、-nPr、-iPr、-nBu、-iBu、-sBu、-tBu)、
脂肪族C2-5アルケニル;(例えば、-CH=CH2、-CH2-CH=CH2)、
脂肪族C2-5アルキニル;(例えば、-C≡CH、-CH2-C≡CH)、
飽和C3-6シクロアルキル;(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル)、
C3-6シクロアルケニル;(例えば、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル)、
脂肪族飽和C1-5ハロアルキル;(例えば、-CF3、-CH2CF3、-CF2CF3)、
-C(=O)OR1[式中、R1は-H、C5-12アリール-C1-7アルキル、C5-12アリール、C3-12ヘテロシクリル、またはC1-7アルキルである];(例えば、-C(=O)OH、-C(=O)OMe、-C(=O)OEt)、
-OR2および-SR2[式中、R2は-H、C5-12アリール-C1-7アルキル、C5-12アリール、C3-12ヘテロシクリル、またはC1-7アルキルである];(例えば、-OH、-OMe、-OEt;-SH、-SMe、SEt)、
-C(=O)NR3R4[式中、R3およびR4はそれぞれ独立して-H;またはC5-12アリール-C1-7アルキル、C5-12アリール、C3-12ヘテロシクリル、もしくはC1-7アルキルであるか;またはR3およびR4は結合する窒素原子と一緒になって3〜7個の環原子を有する環を形成する];(例えば、-C(=O)NH2、-C(=O)NHMe、-C(=O)NHEt、-C(=O)NMe2、-C(=O)モルホリノ、-C(=O)ピペリジノ、-C(=O)ピペラジノ)、
-NR5R6[式中、R5およびR6はそれぞれ独立して-H;またはC5-12アリール-C1-7アルキル、C5-12アリール、C3-12ヘテロシクリル、もしくはC1-7アルキルであるか;またはR5およびR6は結合する窒素原子と一緒になって3〜7個の環原子を有する環を形成する];(例えば、-NH2、-NHMe、-NMe2、-NHEt、-NEt2、モルホリノ、ピペリジノ、ピペラジノ)
-NR7C(=O)R8[式中、R7は-HまたはC1-3アルキルであり;R8はC5-12アリール-C1-7アルキル、C5-12アリール、C3-12ヘテロシクリル、またはC1-7アルキルである];(例えば、-NHC(=O)Me、-NMeC(=O)Me、-NHC(=O)Et、-NMeC(=O)Et)、
-S(=O)R9または-S(=O)2R9[式中、R9はC1-7アルキル、C5-12アリール、またはC5-12アリール-C1-7アルキルである];(例えば、-S(=O)Me、-S(=O)2Me、-S(=O)2Et、-S(=O)2Et)、
-F、-Cl、-Br、または-I、
-CN、
から選択される基であり、
そしてさらにRP1およびRP2は一緒になって-CH=CH-CH=CH-であってもよく;
ここで、C1-5アルキル、C2-5アルケニル、C2-5アルキニル、C3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルケニル、C5-12アリール-C1-7アルキル、C5-12アリール、C3-12ヘテロシクリル、およびC1-7アルキルはそれぞれ独立して無置換であるかまたは置換されている。
一実施形態においては、RP1、RP2、RP3、およびRP4はそれぞれ独立して-Hであるか、または次の基:
脂肪族飽和C1-5アルキル;(例えば、-Me、-Et、-nPr、-iPr、-nBu、-iBu、-sBu、-tBu)、
脂肪族C2-5アルケニル;(例えば、-CH=CH2、-CH2-CH=CH2)、
脂肪族C2-5アルキニル;(例えば、-C≡CH、-CH2-C≡CH)、
飽和C3-6シクロアルキル;(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル)、
C3-6シクロアルケニル;(例えば、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル)、
脂肪族飽和C1-5ハロアルキル;(例えば、-CF3、-CH2CF3、-CF2CF3)、
-C(=O)OR1[式中、R1は-H、C5-12アリール-C1-7アルキル、C5-12アリール、C3-12ヘテロシクリル、またはC1-7アルキルである];(例えば、-C(=O)OH、-C(=O)OMe、-C(=O)OEt)、
-OR2(式中、R2は-H、C5-12アリール-C1-7アルキル、C5-12アリール、C3-12ヘテロシクリル、またはC1-7アルキルである);(例えば、-OH、-OMe、-OEt)、
-C(=O)NR3R4[式中、R3およびR4はそれぞれ独立して-H;またはC5-12アリール-C1-7アルキル、C5-12アリール、C3-12ヘテロシクリル、もしくはC1-7アルキルであるか;またはR3およびR4は結合する窒素原子と一緒になって3〜7個の環原子を有する環を形成する];(例えば、-C(=O)NH2、-C(=O)NHMe、-C(=O)NHEt、-C(=O)NMe2、-C(=O)モルホリノ、-C(=O)ピペリジノ、-C(=O)ピペラジノ)、
-NR5R6[式中、R5およびR6はそれぞれ独立して-H;またはC5-12アリール-C1-7アルキル、C5-12アリール、C3-12ヘテロシクリル、もしくはC1-7アルキルであるか;またはR5およびR6は結合する窒素原子と一緒になって3〜7個の環原子を有する環を形成する];(例えば、-NH2、-NHMe、-NMe2、-NHEt、-NEt2、モルホリノ、ピペリジノ、ピペラジノ)
-NR7C(=O)R8[式中、R7は-HまたはC1-3アルキルであり;R8はC5-12アリール-C1-7アルキル、C5-12アリール、C3-12ヘテロシクリル、またはC1-7アルキルである];(例えば、-NHC(=O)Me、-NMeC(=O)Me、-NHC(=O)Et、-NMeC(=O)Et)、
-F、-Cl、-Br、または-I、
-CN、
から選択される基であり、
そしてさらにRP1およびRP2は一緒になって-CH=CH-CH=CH-であってもよく;
ここで、C1-5アルキル、C2-5アルケニル、C2-5アルキニル、C3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルケニル、C5-12アリール-C1-7アルキル、C5-12アリール、C3-12ヘテロシクリル、およびC1-7アルキルはそれぞれ独立して無置換であるかまたは置換されている。
RP1、RP2、RP3、およびRP4上の任意の置換基の例には、上記の表題「基RN1上の置換基」および/または下記の表題「基A上の置換基」のもとで規定された置換基が含まれる。
R
P1およびR
P2が一緒になって-CH=CH-CH=CH-であるとき、その場合、それらが結合している原子と一緒に中心のフェニレン環と縮環したベンゼン環を形成し;一緒にナフチル基を形成する。従って、一実施形態においては、上記化合物は次式:
の化合物、ならびにその製薬上許容される塩、溶媒和化合物、アミド、エステル、エーテル、N-オキシド、化学的に保護された形態、およびプロドラッグから選択される。
一実施形態においては、RP1およびRP2が一緒になって-CH=CH-CH=CH-であり;そしてRP3およびRP4はそれぞれ独立して-Hである。
一実施形態においては、RP1およびRP2が一緒になって-CH=CH-CH=CH-である選択肢は除外される。
一実施形態においては、RP1、RP2、RP3、およびRP4はそれぞれ独立して-Hであるか、または
-Me、-Et、-nPr、-iPr、-nBu、-iBu、-sBu、-tBu;
-CH=CH2、-CH2-CH=CH2;
-C≡CH、-CH2-C≡CH;
シクロプロピル、シクロブチル;
シクロプロペニル、シクロブテニル;
-CF3、-CH2CF3、-CF2CF3;
-S(=O)Me、-S(=O)2Me、-S(=O)2Et、-S(=O)2Et;
-F、-Cl、-Br、または -I;
-CN;および
-SR2(式中、R2は脂肪族飽和C1-3アルキルである)
から選択される基である。
一実施形態においては、RP1、RP2、RP3、およびRP4はそれぞれ独立して-Hであるか、または
-Me、-Et、-nPr、-iPr、-nBu、-iBu、-sBu、-tBu;
-CH=CH2、-CH2-CH=CH2;
-C≡CH、-CH2-C≡CH;
シクロプロピル、シクロブチル;
シクロプロペニル、シクロブテニル;
-CF3、-CH2CF3、-CF2CF3;
-F、-Cl、-Br、or -I;および
-CN
から選択される基である。
一実施形態においては、RP1、RP2、RP3、およびRP4はそれぞれ独立して-Hであるか、または次の基:
脂肪族飽和C1-3アルキル、
脂肪族C2-3アルケニル、
脂肪族飽和C1-5ハロアルキル、
-S(=O)R9および-S(=O)2R9(式中、R9は脂肪族飽和C1-3アルキルである)、
-F、-Clおよび
-SR2(式中、R2は脂肪族飽和C1-3アルキルである)
から選択される基である。
一実施形態においては、RP1、RP2、RP3、およびRP4はそれぞれ独立して-Hであるか、または次の基:
脂肪族飽和C1-3アルキル、
脂肪族C2-3アルケニル、
脂肪族飽和C1-5ハロアルキル、および
-F、-Cl
から選択される基である。
一実施形態においては、RP1、RP2、RP3、およびRP4はそれぞれ独立して-Hであるか、または次の基:
-Me、-Et、-nPr、-iPr;
-CH=CH2、-CH2-CH=CH2;
-CF3;
-S(=O)Me、-S(=O)2Me;
-F、-Cl;および
-SMe、-SEt
から選択される基である。
一実施形態においては、RP1、RP2、RP3、およびRP4はそれぞれ独立して-Hであるか、または次の基:
-Me、-Et、-nPr、-iPr;
-CH=CH2、-CH2-CH=CH2;
-CF3;および
-F、-Cl
から選択される基である。
一実施形態においては、RP1、RP2、RP3、およびRP4はそれぞれ独立して-H、-Me、-S(=O)Me、-S(=O)2Me、-F、-Cl、または-SMeである。
一実施形態においては、RP1、RP2、RP3、およびRP4はそれぞれ独立して-H、-Me、-F、または-Clである。
一実施形態においては、RP1およびRP2はそれぞれ独立して先に規定された通りであり、そしてRP3およびRP4はそれぞれ独立して-Hである。
一実施形態においては、RP1およびRP2はそれぞれ独立して先に規定された通りであるが、-Hではなく、そしてRP3およびRP4はそれぞれ独立して-Hである。
一実施形態においてはRP1、RP2、RP3、およびRP4のうちの正確に1つは独立して先に規定された通りであるが、-Hではなく、そして残りはそれぞれ独立して-Hである。
一実施形態においては、RP1、RP2、RP3、およびRP4はそれぞれ独立して-Hである。
右手のモチーフ
一実施形態においては、右手のモチーフは次式:
で表される。
一実施形態においては、右手のモチーフは次式:
で表される。
一実施形態においては、右手のモチーフは次式:
で表される。
一実施形態においては、右手のモチーフは次式:
で表される。
リンカー基L
リンカー基Lは独立して:
2、3、または4つのリンカー部分の鎖により形成されるリンカー基であり;
各リンカー部分は独立して-CH2-、-NRN-、-C(=X)-、または-S(=O)2-であり;
正確に1つのリンカー部分は-NRN-であるか、または;
正確に2つのリンカー部分は-NRN-であり;
正確に1つのリンカー部分は-C(=X)-でありかつどのリンカー部分も-S(=O)2-でないか;または:
正確に1つのリンカー部分は-S(=O)2-でありかつどのリンカー部分も-C(=X)-でなく;
どの2つの隣接リンカー部分も-NRN-でない。
一実施形態においては、Lは独立して::
2、3、または4つのリンカー部分の鎖により形成されるリンカー基であり;
各リンカー部分は独立して-CH2-、-NRN-、または-C(=X)-であり;
正確に1つのリンカー部分は-NRN-であるか、または;
正確に2つのリンカー部分は-NRN-であり;
正確に1つのリンカー部分は-C(=X)-であり;
どの2つの隣接リンカー部分も-NRN-でないか;
または:
2、3、または4つのリンカー部分の鎖により形成されるリンカー基であり;
各リンカー部分は独立して-CH2-、-NRN-、または-S(=O)2-であり;
正確に1つのリンカー部分は-NRN-であるか、または;
正確に2つのリンカー部分は-NRN-であり;
正確に1つのリンカー部分は-S(=O)2-であり;
どの2つの隣接リンカー部分も-NRN-でない。
リンカー基L:アミド、尿素など
一実施形態においては、リンカー基Lは独立して:
2、3、または4つのリンカー部分の鎖により形成されるリンカー基であり;
各リンカー部分は独立して-CH2-、-NRN-、-C(=X)-であり;
正確に1つのリンカー部分は-NRN-であるか、または;
正確に2つのリンカー部分は-NRN-であり;
正確に1つのリンカー部分は-C(=X)-であり;
どの2つの隣接リンカー部分も-NRN-でない。
句「どの2つの隣接リンカー部分も-NRN-でない」は-NRN-NRN-C(=X)-などの可能性を除外することを意図する。
一実施形態においては、正確に1つのリンカー部分は-NRN-である。
一実施形態においては、正確に2つのリンカー部分は-NRN-である。
一実施形態においては、どのリンカー部分も-CH2-でない。
一実施形態においては、正確に1つのリンカー部分は-CH2-である。
一実施形態においては、正確に2つのリンカー部分は-CH2-である。.
一実施形態においては、リンカー基Lには基-NRN-C(=X)-または-C(=X)-NRN-(例えば、-NRN-C(=X)-、-NRN-C(=X)-NRN-、-NRN-CH2-C(=X)-NRN-などにおけるように)が含まれる。
一実施形態においては、リンカー基Lには基-NRN-C(=X)-NRN-(例えば、-NRN-C(=X)-NRN-、-NRN-C(=X)-NRN-CH2-などのように)が含まれる。.
一実施形態においては、リンカー基Lは2または3つのリンカー部分の鎖により形成される。
一実施形態においては、リンカー基Lは3または4つのリンカー 部分の鎖により形成される。
一実施形態においては、リンカー基Lは2つのリンカー部分の鎖により形成される。
一実施形態においては、リンカー基Lは3つのリンカー部分の鎖により形成される。
一実施形態においては、リンカー基Lは4つのリンカー部分の鎖により形成される。
一実施形態においては、基A-Lは独立して:
A-NRN-C(=X)-NRN-(「尿素/チオ尿素」)
A-CH2-NRN-C(=X)-NRN-
A-NRN-C(=X)-NRN-CH2-
から選択される。
一実施形態においては、基A-Lは独立して
A-NRN-C(=X)-(「前方向アミド/チオアミド」)
A-CH2-NRN-C(=X)-
A-NRN-C(=X)-CH2-
A-CH2-NRN-C(=X)-CH2-
A-CH2-CH2-NRN-C(=X)-
A-NRN-C(=X)-CH2-CH2-
A-NRN-C(=X)-CH2-NRN-(「前方向アミド/チオアミドアミン」)
A-NRN-CH2-NRN-C(=X)-
A-C(=X)-NRN-(「逆方向アミド/チオアミド」)
A-CH2-C(=X)-NRN-
A-C(=X)-NRN-CH2-
A-CH2-C(=X)-NRN-CH2-
A-CH2-CH2-C(=X)-NRN-
A-C(=X)-NRN-CH2-CH2-
A-NRN-CH2-C(=X)-NRN-(「逆方向アミド/チオアミドアミン」)
A-C(=X)-NRN-CH2-NRN-
から選択される。
一実施形態においては、基A-Lは独立して:
A-C(=X)-CH2-NRN-
A-C(=X)-CH2-NRN-CH2-
A-C(=X)-CH2-CH2-NRN-
A-CH2-C(=X)-CH2-NRN-
A-NRN-CH2-C(=X)-
A-NRN-CH2-C(=X)-CH2-
A-NRN-CH2-CH2-C(=X)-
A-CH2-NRN-CH2-C(=X)-
から選択される。
一実施形態においては、基A-Lは独立して:
A-NRN-C(=X)-NRN-
A-CH2-NRN-C(=X)-NRN-
A-NRN-C(=X)-
A-C(=X)-NRN-
A-NRN-CH2-C(=X)-NRN-
A-CH2-NRN-C(=X)-
から選択される。
一実施形態においては、基A-Lは独立して:
A-NRN-C(=X)-NRN-(「尿素/チオ尿素」)
A-CH2-NRN-C(=X)-NRN-
A-NRN-C(=X)-NRN-CH2-
である。
一実施形態においては、基A-Lは独立してA-NRN-C(=X)-NRN-である。
一実施形態においては、Xは=O(「尿素/チオ尿素」など)である。
一実施形態においては、Xは=S(「チオ尿素」、「チオアミド」など)である。
一実施形態においては、基A-Lは独立してA-NRN-C(=O)-NRN-である。
リンカー基L:スルホンアミドなど
一実施形態においては、Lは独立して:
2、3、または4つのリンカー部分の鎖により形成されるリンカー基であり;
各リンカー部分は独立して-CH2-、-NRN-、または-S(=O)2-であり;
正確に1つのリンカー部分は-NRN-であるか、または;
正確に2つのリンカー部分は-NRN-であり;
正確に1つのリンカー部分は-S(=O)2-であり;
どの2つの隣接リンカー部分も-NRN-でない。
句「どの2つの隣接リンカー部分も-NRN-でない」は-NRN-NRN-S(=O)2-などの可能性を除外することを意図する。
一実施形態においては、正確に1つのリンカー部分は-NRN-である。
一実施形態においては、正確に2つのリンカー部分は-NRN-である。
一実施形態においては、どのリンカー部分も-CH2-でない。
一実施形態においては、正確に1つのリンカー部分は-CH2-である。
一実施形態においては、正確に2つのリンカー部分は-CH2-である。
一実施形態においては、リンカー基Lには基-NRN-S(=O)2-または-S(=O)2-NRN-(例えば、-NRN-S(=O)2-、-NRN-S(=O)2-NRN-、-NRN-CH2-S(=O)2-NRN-などのように)が含まれる。
一実施形態においては、リンカー基Lには基-NRN-S(=O)2-NRN-(例えば、-NRN-S(=O)2-NRN-、-NRN-S(=O)2-NRN-CH2-などのように)が含まれる。
一実施形態においては、リンカー基Lは2または3つのリンカー部分の鎖により形成される。
一実施形態においては、リンカー基Lは3または4つのリンカー 部分の鎖により形成される。
一実施形態においては、リンカー基Lは2つのリンカー部分の鎖により形成される。
一実施形態においては、リンカー基Lは3つのリンカー部分の鎖により形成される。
一実施形態においては、リンカー基Lは4つのリンカー部分の鎖により形成される。
一実施形態においては、基A-Lは独立して:
A-NRN-S(=O)2-NRN-(「スルファミド」)
A-NRN-S(=O)2-NRN-CH2-
A-CH2-NRN-S(=O)2-NRN-
から選択される。
一実施形態においては、基A-Lは独立して
A-NRN-S(=O)2-(「前方向スルホンアミド」)
A-NRN-S(=O)2-CH2-
A-CH2-NRN-S(=O)2-
A-CH2-NRN-S(=O)2-CH2-
A-CH2-CH2-NRN-S(=O)2-
A-NRN-S(=O)2-CH2-CH2-
A-NRN-S(=O)2-CH2-NRN-(「前方向スルホンアミドアミン」)
A-NRN-CH2-NRN-S(=O)2-
A-S(=O)2-NRN-(「逆方向スルホンアミド」)
A-S(=O)2-NRN-CH2-
A-CH2-S(=O)2-NRN-
A-CH2-S(=O)2-NRN-CH2-
A-CH2-CH2-S(=O)2-NRN-
A-S(=O)2-NRN-CH2-CH2-
A-S(=O)2-NRN-CH2-NRN-(「逆方向スルホンアミドアミン」)
A-NRN-CH2-S(=O)2-NRN-
から選択される。
一実施形態においては、基A-Lは独立して:
A-NRN-S(=O)2-NRN-
A-NRN-S(=O)2-
A-S(=O)2-NRN-
A-CH2-NRN-S(=O)2-NRN-
A-CH2-NRN-S(=O)2-
から選択される。
基R N
基RNはそれぞれ独立して-H、飽和C1-3アルキル、またはC2-3アルケニルである。
一実施形態においては、基RNはそれぞれ独立して-Hまたは飽和C1-3アルキルである。
一実施形態においては、基RNはそれぞれ独立して-Hまたは-Meである。
一実施形態においては、基RNはそれぞれ独立して-Hである。
例えば、一実施形態においては、基A-Lは独立してA-NH-C(=X)-NH-である。
一実施形態においては、基A-Lは独立してA-NH-C(=O)-NH-である。
化合物のいくつかの好ましいクラス
化合物の1つの特に好ましいクラスは次のモチーフを有する:
化合物の1つの特に好ましいクラスは次のモチーフを有する:
化合物の1つの特に好ましいクラスは次のモチーフを有する:
化合物の1つの特に好ましいクラスは次のモチーフを有する:
化合物の1つの特に好ましいクラスは次のモチーフを有する:
化合物の1つの特に好ましいクラスは次のモチーフを有する:
化合物の1つの特に好ましいクラスは次のモチーフを有する:
基A
基Aは独立して:
C6-14カルボアリール、
C5-14ヘテロアリール、
C3-12カルボシクリル、
C3-12ヘテロシクリルであり;かつ独立して無置換であるかまたは置換されている。
一実施形態においては、Aは独立してC6-14カルボアリールまたはC5-14ヘテロアリールであり、かつ独立して無置換であるかまたは置換されている。
一実施形態においては、Aは独立してC6-12カルボアリールまたはC5-12ヘテロアリールであり、かつ独立して無置換であるかまたは置換されている。
一実施形態においては、Aは独立してC6-10カルボアリールまたはC5-10ヘテロアリールであり、かつ独立して無置換であるかまたは置換されている。
一実施形態においてはAは独立して単環式もしくは二環式(例えば、「5-6」縮合環、「6-6」縮合環)C6-10カルボアリールまたは単環式もしくは二環式C5-10ヘテロアリール(例えば、窒素および酸素から選択される1、2、3、4、または5個の芳香族環ヘテロ原子を有する)であり、かつ独立して無置換であるかまたは置換されている。
一実施形態においては、Aは独立して単環式C6カルボアリールまたは単環式C5-6ヘテロアリール(例えば、窒素および酸素から選択される1、2、または3個の芳香族環ヘテロ原子を有する)であり、かつ独立して無置換であるかまたは置換されている。
一実施形態においては、Aは独立して:ベンゼン(すなわち、フェニル)、ナフタレン(すなわち、ナフチル)、フルオレン、ピロール、ピリジン、フラン、チオフェン、オキサゾール、イソキサゾール、オキサジアゾール、チアゾール、イソチアゾール、チアジアゾール、イミダゾール、ピラゾール、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、テトラゾール、ベンゾフラン、クロマン、インドール、イソインドール、2,3-ジヒドロ-1H-インドール、ベンズイミダゾール、1,3-ジヒドロベンゾイミダゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾチオフラン、ベンゾジアゾール、ベンゾチアジアゾール、キノリン、イソキノリン、ピリドピリジン、キノキサリン、1,2,3,4-テトラヒドロキノキサリン、3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[1,4]オキサジン、ベンゾジアゼピン、カルバゾール、アクリジンから誘導され;かつ独立して無置換であるかまたは置換されている(例えば、1,3-ジヒドロベンゾイミダゾール-2-オン;1,3-ジヒドロ-インドール-2-オンなどを含む)。
この文脈で使用する句「から誘導される」は、親化合物と同じ環原子を同じ方向/配置で有する基に関し、従って、カルボニル-置換された、およびその他に置換された誘導体を含む。例えば、1-メチル-1H-ピロリルは「ピロール」から誘導される。最も単純な事例では、句「独立して、〜から誘導される」は「独立して、〜の1つの環原子から1つの水素原子を除去することにより得られる一価の、単座部分である」と言い換えることができる。
一実施形態においては、Aは独立して:ベンゼン(すなわち、フェニル)、ピロール(すなわち、ピロリル)、ピリジン、フラン、チオフェン、オキサゾール、イソキサゾール、チアジアゾール、オキサジアゾール、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、ピラゾール、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、テトラゾールから誘導され;かつ独立して無置換であるかまたは置換されている。
一実施形態においては、Aは独立して:ベンゼン(すなわち、フェニル)、ピリジン(すなわち、ピリジル)、チアジアゾール(すなわち、チアジアゾリル)、チアゾール(すなわち、チアゾリル)、ピラゾール(すなわち、ピラゾリル)から誘導され;かつ独立して無置換であるかまたは置換されている。
一実施形態においては、Aは独立してフェニルであり、かつ独立して無置換であるかまたは置換されている。
一実施形態においては、Aは独立してピラゾリルであり、かつ独立して無置換であるかまたは置換されている。
一実施形態においては、Aは独立してC3-12カルボシクリル(例えば、飽和C3-12シクロアルキル、C3-12シクロアルケニル)またはC3-12ヘテロシクリルであり、かつ独立して無置換であるかまたは置換されている。
一実施形態においては、Aは独立してC5-10カルボシクリル(例えば、飽和C3-10シクロアルキル、C3-10シクロアルケニル)またはC5-10ヘテロシクリルであり、かつ独立して無置換であるかまたは置換されている。
一実施形態においては、Aは独立して単環式もしくは二環式C3-12カルボシクリル(例えば、飽和C3-12シクロアルキル、C3-12シクロアルケニル)または単環式もしくは二環式C3-12ヘテロシクリルであり、かつ独立して無置換であるかまたは置換されている。
一実施形態においては、Aは独立してC5-8カルボシクリル(例えば、飽和C5-8シクロアルキル、C5-8シクロアルケニル)またはC5-8ヘテロシクリルであり、かつ独立して無置換であるかまたは置換されている。
一実施形態においては、Aは独立して単環式C5-8カルボシクリル(例えば、飽和C5-8シクロアルキル、C5-8シクロアルケニル)または単環式C5-8ヘテロシクリル(例えば、窒素および酸素から選択される1、2、または3個の環ヘテロ原子を有する)であり、かつ独立して無置換であるかまたは置換されている。
一実施形態においては、Aは独立して:シクロペンタン(すなわち、シクロペンチル)、シクロヘキサン(すなわち、シクロヘキシル)、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジオキサン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジンから選択され;かつ独立して無置換であるかまたは置換されている(例えば、ピペリジノン、ジメチルテトラヒドロピランなどを含む)。
一実施形態においては、Aは独立して表題「いくつかの好ましい実施形態」のもとで例示されたこれらの基(コア基)から選択され、そして独立して無置換であるかまたは、例えば、表題「いくつかの好ましい実施形態」のもとで例示されたこれらの置換基から独立して選択される1以上の置換基により置換されている。
基A上の置換基
基Aは独立して無置換であるかまたは置換されている。
一実施形態においては、Aは独立して無置換である。
一実施形態においては、Aは独立して置換されている。
一実施形態においては、Aは独立して無置換であるかまたは1以上(例えば、1〜5;1〜4;1〜3;1または2;2〜5;2〜4;2または3;1;2;3;4;5)の置換基により置換されている。
一実施形態においては、上記置換基は独立して:
(1)カルボン酸;(2)エステル;(3)アミドまたはチオアミド;(4)アシル;(5)ハロ;(6)シアノ;(7)ニトロ;(8)ヒドロキシ;(9)エーテル;(10)チオール;(11)チオエーテル;(12)アシルオキシ;(13)カルバマート;(14)アミノ;(15)アシルアミノまたはチオアシルアミノ;(16)アミノアシルアミノまたはアミノチオアシルアミノ;(17)スルホンアミノ;(18)スルホニル;(19)スルホン酸;(20)スルホンアミド;(21)C5-20アリール-C1-7アルキル;(22)C5-20アリール;(23)C3-20ヘテロシクリル;(24)C1-7アルキル;(25)オキソ;(26)イミノ;(27)ヒドロキシイミノ;(28)ホスファートから選択される。
一実施形態においては、上記置換基は独立して:
(1)-C(=O)OH;
(2)-C(=O)OR1(式中、R1は独立して(21)、(22)、(23)または(24)に規定された通りである);
(3)-C(=O)NR2R3または-C(=S)NR2R3(式中、R2およびR3はそれぞれ独立して-Hであるか;または(21)、(22)、(23)または(24)に規定された通りであるか;またはR2とR3は結合している窒素原子と一緒に3〜7環原子を有する環を形成する);
(4)-C(=O)R4(式中、R4は独立して-H、または(21)、(22)、(23)または(24)に規定された通りである);
(5)-F、-Cl、-Br、-I;
(6)-CN;
(7)-NO2;
(8)-OH;
(9)-OR5(式中、R5は独立して(21)、(22)、(23)または(24)に規定された通りである);
(10)-SH;
(11)-SR6(式中、R6は独立して(21)、(22)、(23)または(24)に規定された通りである);
(12)-OC(=O)R7(式中、R7は独立して(21)、(22)、(23)または(24)に規定された通りである);
(13)-OC(=O)NR8R9(式中、R8およびR9はそれぞれ独立して-Hであるか;または(21)、(22)、(23)または(24)に規定された通りであるか;またはR8とR9は結合している窒素原子と一緒に3〜7個の環原子を有する環を形成する);
(14)-NR10R11(式中、R10およびR11はそれぞれ独立して-Hであるか;または(21)、(22)、(23)または(24)に規定された通りであるか;またはR10とR11は結合している窒素原子と一緒に3〜7個の環原子を有する環を形成する);
(15)-NR12C(=O)R13または-NR12C(=S)R13(式中、R12は独立して-Hであるか;または(21)、(22)、(23)または(24)に規定された通りであり、そしてR13は独立して-Hであるか;または(21)、(22)、(23)または(24)に規定された通りである);
(16)-NR14C(=O)NR15R16または-NR14C(=S)NR15R16(式中、R14は独立して-Hであるか;または(21)、(22)、(23)または(24)に規定された通りであり;そしてR15およびR16はそれぞれ独立して-Hであるか;または(21)、(22)、(23)または(24)に規定された通りであるか;またはR15とR16は結合している窒素原子と一緒に3〜7個の環原子を有する環を形成する);
(17)-NR17SO2R18(式中、R17は独立して-Hであるか;または(21)、(22)、(23)または(24)に規定された通りであり、そしてR18は独立して-Hであるか;または(21)、(22)、(23)または(24)に規定された通りである);
(18)-SO2R19(式中、R19は独立して(21)、(22)、(23)または(24)に規定された通りである);
(19)-OSO2R20(式中、R20は独立して(21)、(22)、(23)または(24)に規定された通りである);
(20)-SO2NR21R22(式中、R21およびR22はそれぞれ独立して-Hであるか;または(21)、(22)、(23)または(24)に規定された通りであるか;またはR21とR22は結合している窒素原子と一緒に3〜7個の環原子を有する環を形成する);
(21)C5-20アリール-C1-7アルキル、例えば、(式中、C5-20アリールは(22)に規定された通りであり;無置換であるかまたは、例えば(1)〜(28)に規定された1以上の基により置換されている);
(22)C5-20アリール(C6-20カルボアリールおよびC5-20ヘテロアリールを含み;無置換であるかまたは、例えば(1)〜(28)に規定された1以上の基により置換されている);
(23)C3-20ヘテロシクリル(無置換であるかまたは、例えば(1)〜(28)に規定された1以上の基により置換されている);
(24)C1-7アルキル{これには、飽和C1-7アルキル;
不飽和C1-7アルキル、例えば、C2-7アルケニルおよびC2-7アルキニル;
環状C1-7アルキル、例えば、C3-7シクロアルキルC3-7シクロアルケニル、C3-7シクロアルキニル;
脂肪族(直鎖または分枝鎖の)C1-7アルキル;
無置換のC1-7アルキル;
置換されたC1-7アルキル(例えば、(1)〜(23)および(25)〜(28)に規定された1以上の基により置換された)、例えば、ハロ-C1-7アルキル;例えば、アミノ-C1-7アルキル(例えば、-(CH2)w-アミノ、ここでwは1、2、3、または4である);例えば、カルボキシ-C1-7アルキル(例えば、-(CH2)w-COOH、ここでwは1、2、3、または4である);例えば、アシル-C1-7アルキル(例えば、-(CH2)w-C(=O)R4、ここでwは1、2、3、または4である);例えば、ヒドロキシ-C1-7アルキル(例えば、-(CH2)w-OH、ここでwは1、2、3、または4である);例えば、C1-7アルコキシ-C1-7アルキル(例えば、-(CH2)w-O-C1-7アルキル、ここでwは1、2、3、または4である)が含まれる};
(25)=O;
(26)=NR23(式中、R23は独立して-H、または(21)、(22)、(23)または(24)に規定された通りである);
(27)=NOH;
(28)-P(=O)(OR24)2および-OP(=O)(OR24)2(式中、R24は独立して-Hであるか、または(21)、(22)、(23)または(24)に規定された通りである);
から選択される。
一実施形態においては、上記置換基は独立して:
(1)-C(=O)OH;
(2)-C(=O)OMe、-C(=O)OEt、-C(=O)O(iPr)、-C(=O)O(tBu);-C(=O)O(cPr);
-C(=O)OCH2CH2OH、-C(=O)OCH2CH2OMe、-C(=O)OCH2CH2OEt;
-C(=O)OPh、-C(=O)OCH2Ph;
(3)-(C=O)NH2、-(C=O)NMe2、-(C=O)NEt2、-(C=O)N(iPr)2、-(C=O)N(CH2CH2OH)2;
-(C=O)-モルホリノ、-(C=O)NHPh、-(C=O)NHCH2Ph;
(4)-C(=O)H、-(C=O)Me、-(C=O)Et、-(C=O)(tBu)、-(C=O)-cHex、-(C=O)Ph;-(C=O)CH2Ph;
(5)-F、-Cl、-Br、-I;
(6)-CN;
(7)-NO2;
(8)-OH;
(9)-OMe、-OEt、-O(iPr)、-O(tBu)、-OPh、-OCH2Ph;-OCF3、-OCH2CF3;-OCH2CH2OH、-OCH2CH2OMe、-OCH2CH2OEt;-OCH2CH2NH2、-OCH2CH2NMe2、-OCH2CH2N(iPr)2;-OPh-Me、-OPh-OH、-OPh-OMe、-OPh-F、-OPh-Cl、-OPh-Br、-OPh-I;
(10)-SH;
(11)-SMe、-SEt、-SPh、-SCH2Ph;
(12)-OC(=O)Me、-OC(=O)Et、-OC(=O)(iPr)、-OC(=O)(tBu);-OC(=O)(cPr);-OC(=O)CH2CH2OH、-OC(=O)CH2CH2OMe、-OC(=O)CH2CH2OEt;-OC(=O)Ph、-OC(=O)CH2Ph;
(13)-OC(=O)NH2、-OC(=O)NHMe、-OC(=O)NMe2、-OC(=O)NHEt、-OC(=O)NEt2、-OC(=O)NHPh、-OC(=O)NCH2Ph;
(14)-NH2、-NHMe、-NHEt、-NH(iPr)、-NMe2、-NEt2、-N(iPr)2、-N(CH2CH2OH)2;-NHPh、-NHCH2Ph;ピペリジノ、ピペラジノ、モルホリノ;
(15)-NH(C=O)Me、-NH(C=O)Et、-NH(C=O)nPr、-NH(C=O)Ph、-NHC(=O)CH2Ph;-NMe(C=O)Me、-NMe(C=O)Et、-NMe(C=O)Ph、-NMeC(=O)CH2Ph;
(16)-NH(C=O)NH2、-NH(C=O)NHMe、-NH(C=O)NHEt、-NH(C=O)NPh、-NH(C=O)NHCH2Ph;-NH(C=S)NH2、-NH(C=S)NHMe、-NH(C=S)NHEt、-NH(C=S)NPh、-NH(C=S)NHCH2Ph;
(17)-NHSO2Me、-NHSO2Et、-NHSO2Ph、-NHSO2PhMe、-NHSO2CH2Ph;-NMeSO2Me、-NMeSO2Et、-NMeSO2Ph、-NMeSO2PhMe、-NMeSO2CH2Ph;
(18)-SO2Me、-SO2CF3、-SO2Et、-SO2Ph、-SO2PhMe、-SO2CH2Ph;
(19)-OSO2Me、-OSO2CF3、-OSO2Et、-OSO2Ph、-OSO2PhMe、-OSO2CH2Ph;
(20)-SO2NH2、-SO2NHMe、-SO2NHEt、-SO2NMe2、-SO2NEt2、-SO2-モルホリノ、-SO2NHPh、-SO2NHCH2Ph;
(21)-CH2Ph、-CH2Ph-Me、-CH2Ph-OH、-CH2Ph-F、-CH2Ph-Cl;
(22)-Ph、-Ph-Me、-Ph-OH、-Ph-OMe、-Ph-NH2、-Ph-F、-Ph-Cl、-Ph-Br、-Ph-I;ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル;フラニル、チオフェニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル;
(23)ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、アゼピニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、アゼチジニル;
(24)-Me、-Et、-nPr、-iPr、-nBu、-iBu、-sBu、-tBu、-nPe;-cPr、-cHex;-CH=CH2、-CH2-CH=CH2;-CF3、-CHF2、-CH2F、-CCl3、-CBr3、-CH2CH2F、-CH2CHF2、および-CH2CF3;
-CH2OH、-CH2OMe、-CH2OEt、-CH2NH2、-CH2NMe2;-CH2CH2OH、-CH2CH2OMe、-CH2CH2OEt、-CH2CH2CH2NH2、-CH2CH2NMe2;
(25)=O;
(26)=NH、=NMe;=NEt;
(27)=NOH;
(28)-OP(=O)(OH)2、-P(=O)(OH)2、-OP(=O)(OMe)2、-P(=O)(OMe)2
から選択される。
一実施形態においては、上記置換基は独立して、基(3)、(5)、(6)、(9)、(14)、(15)、(18)、(20)、(21)、(22)、(23)、(24)および(25)に先に規定された置換基から選択される。
一実施形態においては、上記置換基は独立して表題「基RN1上の置換基」のもとで先に規定された置換基から選択される。
一実施形態においては、上記置換基は独立して表題「いくつかの好ましい実施形態」のもとで例示された置換基から選択される。
一実施形態においては、Aは任意に置換されたフェニルであり、そしてフェニル基上の置換基は独立して
(2)-C(=O)OMe、-C(=O)OEt、-C(=O)O(iPr)、-C(=O)O(tBu);-C(=O)O(cPr);-C(=O)OCH2CH2OH、-C(=O)OCH2CH2OMe、-C(=O)OCH2CH2OEt;-C(=O)OCH2Ph;
(3)-(C=O)NH2、-(C=O)NMe2、-(C=O)NEt2、-(C=O)N(iPr)2、-(C=O)N(CH2CH2OH)2;-(C=O)-モルホリノ、-(C=O)NHPh、-(C=O)NHCH2Ph;
(5)-F、-Cl、-Br、-I;
(6)-CN;
(9)-OMe、-OEt、-O(iPr)、-O(tBu)、-OPh、-OCH2Ph;-OCF3、-OCH2CF3;-OCH2CH2OH、-OCH2CH2OMe、-OCH2CH2OEt;-OCH2CH2NH2、-OCH2CH2NMe2、-OCH2CH2N(iPr)2;
-OPh-Me、-OPh-OMe、-OPh-F、-OPh-Cl、-OPh-Br、-OPh-I;
(11)-SMe、-SEt、-SPh、-SCH2Ph;
(13)-OC(=O)NH2、-OC(=O)NHMe、-OC(=O)NMe2、-OC(=O)NHEt、-OC(=O)NEt2、-OC(=O)NHPh、-OC(=O)NCH2Ph;
(14)-NH2、-NHMe、-NHEt、-NH(iPr)、-NMe2、-NEt2、-N(iPr)2、-N(CH2CH2OH)2;-NHPh、-NHCH2Ph;ピペリジノ、ピペラジノ、モルホリノ;
(15)-NH(C=O)Me、-NH(C=O)Et、-NH(C=O)nPr、-NH(C=O)Ph、-NHC(=O)CH2Ph;-NMe(C=O)Me、-NMe(C=O)Et、-NMe(C=O)Ph、-NMeC(=O)CH2Ph;
(17)-NHSO2Me、-NHSO2Et、-NHSO2Ph、-NHSO2PhMe、-NHSO2CH2Ph;
(18)-SO2Me、-SO2CF3、-SO2Et、-SO2Ph、-SO2PhMe、-SO2CH2Ph;
(20)-SO2NH2、-SO2NHMe、-SO2NHEt、-SO2NMe2、-SO2NEt2、-SO2-モルホリノ、-SO2NHPh、-SO2NHCH2Ph;
(21)-CH2Ph、-CH2Ph-Me、-CH2Ph-OH、-CH2Ph-F、-CH2Ph-Cl;
(22)-Ph、-Ph-Me、-Ph-OH、-Ph-OMe、-Ph-NH2、-Ph-F、-Ph-Cl、-Ph-Br、-Ph-I;ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル;フラニル、チオフェニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル;
(23)ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、アゼピニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、アゼチジニル;
(24)-Me、-Et、-nPr、-iPr、-nBu、-iBu、-sBu、-tBu、-nPe;-cPr、-cHex;-CH=CH2、-CH2-CH=CH2;-CF3、-CHF2、-CH2F、-CCl3、-CBr3、-CH2CH2F、-CH2CHF2、および-CH2CF3;-CH2OH、-CH2OMe、-CH2OEt、-CH2NH2、-CH2NMe2;-CH2CH2OH、-CH2CH2OMe、-CH2CH2OEt、-CH2CH2CH2NH2、-CH2CH2NMe2
から選択される。
一実施形態においては、Aは任意に置換されたフェニルであり、そしてフェニル基上の置換基は独立して:
(5)-F、-Cl、-Br、-I;
(9)-OMe、-OEt、-O(iPr)、-O(tBu)、-OPh、-OCH2Ph;-OCF3、-OCH2CF3;-OCH2CH2OH、-OCH2CH2OMe、-OCH2CH2OEt;-OCH2CH2NH2、-OCH2CH2NMe2、
(14)-NH2、-NHMe、-NHEt、-NH(iPr)、-NMe2、-NEt2、-N(iPr)2、-N(CH2CH2OH)2;-NHPh、-NHCH2Ph;ピペリジノ、ピペラジノ、モルホリノ;
(22)-Ph、-Ph-Me、-Ph-OMe、-Ph-F、-Ph-Cl;ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル;フラニル、チオフェニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル;
(23)ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、アゼピニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、アゼチジニル;
(24)-Me、-Et、-nPr、-iPr、-nBu、-iBu、-sBu、-tBu、-nPe;-cPr、-cHex;-CH=CH2、-CH2-CH=CH2;-CF3、-CHF2、-CH2F、-CH2CH2F、-CH2CHF2、and-CH2CF3;-CH2OMe、-CH2OEt、-CH2NH2、-CH2NMe2;-CH2CH2OH、-CH2CH2OMe、-CH2CH2OEt、-CH2CH2CH2NH2、-CH2CH2NMe2
から選択される。
一実施形態においては、Aは任意に置換されたピラゾリルであり、そして次式:
[式中、
RA4はHであり;
RA3は独立して:
(5)-F、-Cl、-Br、-I;
(22)-Ph;
(24)-Me、-Et、-nPr、-iPr、-nBu、-iBu、-sBu、-tBu、-nPe;-cPr、-cHex;-CF3、-CHF2、-CH2F、-CH2CH2F、-CH2CHF2、および-CH2CF3
から選択され;
RA1は独立して:
(22)-Ph、-Ph-Me、-Ph-OH、-Ph-OMe、-Ph-NH2、-Ph-F、-Ph-Cl、-Ph-Br、-Ph-I;ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル;フラニル、チオフェニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル;
(23)ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、アゼピニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、アゼチジニル;
(24)-Me、-Et、-nPr、-iPr、-nBu、-iBu、-sBu、-tBu、-nPe;-cPr、-cHex;-CH=CH2、-CH2-CH=CH2;-CF3、-CHF2、-CH2F、-CH2CH2F、-CH2CHF2、および-CH2CF3;-CH2OMe、-CH2OEt、-CH2NH2、-CH2NMe2;-CH2CH2OH、-CH2CH2OMe、-CH2CH2OEt、-CH2CH2CH2NH2、-CH2CH2NMe2
から選択される]
で表される。
いくつかの好ましい化合物のクラス
1つの特に好ましい化合物のクラスは次式:
[式中、
RN1は独立して本明細書に規定された通りであり;
RN2は独立して本明細書に規定された通りであり;
RP1、RP2、RP3、およびRP4はそれぞれ独立して本明細書に規定された通りであり;
Aは独立して本明細書に規定された通りである]
の化合物ならびにその製薬上許容される塩、溶媒和化合物、アミド、エステル、エーテル、N-オキシド、化学的に保護された形態およびプロドラッグに関する。
一実施形態においては、RP1、RP2、RP3、およびRP4はそれぞれ独立して-H、-Me、-F、-Cl、または-SMeである。
一実施形態においては、RP1とRP2は一緒になって-CH=CH-CH=CH-であり;そしてRP3およびRP4は独立して-Hである。
一実施形態においては、Aは独立して:ベンゼン、ピリジン、チアジアゾール、チアゾール、ピラゾールから誘導され;かつ独立して無置換であるかまたは置換されている。
一実施形態においては、Aは独立してフェニルであり、かつ独立して無置換であるかまたは置換されている。
一実施形態においては、Aは独立してピラゾリルであり、かつ独立して無置換であるかまたは置換されている。
一実施形態においては、RN1は独立して-Hまたは-Meである。
一実施形態においては、RN1は独立して-Hである。
一実施形態においては、RN2は独立して-Hまたは-Meである。
一実施形態においては、RN2は独立して-Hである。
[式中、hは独立して0、1または2であり;
RPYはそれぞれ独立して表題「基A上の置換基」のもとで規定された置換基から選択され;そして
RN3は独立してRN1またはRA1に対して規定された通りである]
で表されるピラゾリル基である。
[式中、RN1は独立して本明細書に規定された通りであり;
RN2は独立して本明細書に規定された通りであり;
RP1、RP2、RP3、およびRP4はそれぞれ独立して本明細書に規定された通りであり;
hは独立して0、1または2であり;
RPYはそれぞれ独立して表題「基A上の置換基」のもとで規定された置換基であり;
RN3は独立してRN1またはRA1に対して規定された通りである]
で表される化合物ならびにその製薬上許容される塩、溶媒和化合物、アミド、エステル、エーテル、N-オキシド、化学的に保護された形態、およびプロドラッグである。
一実施形態においては、Aは次式:
の基から選択されるピラゾリル基である。
一実施形態においては、RN1は独立して-Hまたは-Meである。
一実施形態においては、RN1は独立して-Hである。
一実施形態においては、RN2は独立して-Hまたは-Meである。
一実施形態においては、RN2は独立して-Hである。
一実施形態においては、RP1、RP2、RP3、およびRP4はそれぞれ独立して-H、-Me、-F、-Cl、または-SMeである。
一実施形態においては、RP1、RP2、RP3、およびRP4はそれぞれ独立して-H、-Me、-F、または-Clである。
一実施形態においては、hは独立して0または1である。
一実施形態においては、hは独立して0である。
一実施形態においては、hは独立して1である。
一実施形態においては、hは独立して1であり、そしてRPYは独立して(24)C1-7アルキルである。
一実施形態においては、hは独立して1であり、そしてRPYは独立して飽和C1-7アルキルである。
一実施形態においては、RN3は独立してRN1に対して規定された通りである。
一実施形態においては、RN3は独立してRA1に対して規定された通りである。
一実施形態においては、RN3は独立して(21)C5-20アリール-C1-7アルキルまたは(22)C5-20アリールであり、そして独立して無置換であるかまたは、例えば、表題「基A上の置換基」のもとで規定された置換基、例えば、(5)ハロ、(24)C1-7アルキルなどから選択される1以上(例えば、1、2、3、4など)の置換基により置換されている。
一実施形態においては、RN3は独立してフェニルであり、そして独立して無置換であるかまたは、例えば、表題「基A上の置換基」のもとで規定された置換基、例えば、(5)ハロ、(24)C1-7アルキル(例えば、ハロ-C1-7アルキルを含む)など、例えば、-F、-Cl、-Br、-I、-Me、-CF3から選択される1以上(例えば、1、2、3、4など)の置換基により置換されている。
[式中、RN1は独立して本明細書に規定された通りであり;
RN2は独立して本明細書に規定された通りであり;
hは独立して0、1または2であり;
RPYはそれぞれ独立して表題「基A上の置換基」のもとで規定された置換基であり;
RN3は独立してRN1に対して規定された通りである。]
で表される化合物、ならびに、その製薬上許容される塩、溶媒和化合物、アミド、エステル、エーテル、N-オキシド、化学的に保護された形態、およびプロドラッグである。
一実施形態においては、Aは次式:
から選択されるピラゾリル基である。
一実施形態においては、RN1は独立して-Hまたは-Meである。
一実施形態においては、RN1は独立して-Hである。
一実施形態においては、RN2は独立して-Hまたは-Meである。
一実施形態においては、RN2は独立して-Hである。
一実施形態においては、hは独立して0または1である。
一実施形態においては、hは独立して0である。
一実施形態においては、hは独立して1である。
一実施形態においては、hは独立して1でありそしてRPYは独立して(24)C1-7アルキルである。
一実施形態においては、hは独立して1でありそしてRPYは独立して飽和C1-7アルキルである。
一実施形態においては、RN3は独立して(21)C5-20アリール-C1-7アルキルまたは(22)C5-20アリールであり、そして独立して無置換であるかまたは、例えば、表題「基A上の置換基」のもとで規定された置換基、例えば、(5)ハロ、(24)C1-7アルキルなどから選択される1以上(例えば、1、2、3、4など)の置換基により置換されている。
一実施形態においては、RN3は独立してフェニルであり、そして独立して無置換であるかまたは、例えば、表題「基A上の置換基」のもとで規定された置換基、例えば、(5)ハロ、(24)C1-7アルキル(例えば、ハロ-C1-7アルキルを含む)など、例えば、-F、-Cl、-Br、-I、-Me、-CF3、から選択される1以上(例えば、1、2、3、4など)の置換基により置換されている。
[式中、RN1は独立して本明細書に規定された通りであり;
RN2は独立して本明細書に規定された通りであり;
RP1、RP2、RP3、およびRP4はそれぞれ独立して本明細書に規定された通りであり;
gは独立して0、1、2、3、4、または5であり;
RPPはそれぞれ独立して表題「基A上の置換基」のもとで規定された置換基である]
で表される化合物、ならびに、その製薬上許容される塩、溶媒和化合物、アミド、エステル、エーテル、N-オキシド、化学的に保護された形態、およびプロドラッグである。
一実施形態においては、RN1は独立して-Hまたは-Meである。
一実施形態においては、RN1は独立して-Hである。
一実施形態においては、RN2は独立して-Hまたは-Meである。
一実施形態においては、RN2は独立して-Hである。
一実施形態においては、RP1、RP2、RP3、およびRP4はそれぞれ独立して-H、-Me、-F、-Cl、または-SMeである。
一実施形態においては、RP1、RP2、RP3、およびRP4はそれぞれ独立して-H、-Me、-F、or -Clである。
一実施形態においては、gは独立して0、1、または2である。
一実施形態においては、gは独立して0である。
一実施形態においては、gは独立して1である。
一実施形態においては、gは独立して2である。
一実施形態においては、RPPはそれぞれ独立して(5)ハロまたは(24)C1-7アルキル(例えば、ハロ-C1-7アルキルなどを含む)、例えば、-F、-Cl、-Br、-I、-Me、-CF3である。
[式中、RN1は独立して本明細書に規定された通りであり;
RN2は独立して本明細書に規定された通りであり;
gは独立して0、1、2、3、4、または5であり;
RPPはそれぞれ独立して表題「基A上の置換基」のもとで規定された置換基である]
で表される化合物、ならびに、その製薬上許容される塩、溶媒和化合物、アミド、エステル、エーテル、N-オキシド、化学的に保護された形態、およびプロドラッグである。
一実施形態においては、RN1は独立して-Hまたは-Meである。
一実施形態においては、RN1は独立して-Hである。
一実施形態においては、RN2は独立して-Hまたは-Meである。
一実施形態においては、RN2は独立して-Hである。
一実施形態においては、gは独立して0、1、または2である。
一実施形態においては、gは独立して0である。
一実施形態においては、gは独立して1である。
一実施形態においては、gは独立して2である。
一実施形態においては、RPPはそれぞれ独立して(5)ハロまたは(24)C1-7アルキル(例えば、ハロ-C1-7アルキルなどを含む)、例えば、-F、-Cl、-Br、-I、-Me、-CF3である。
分子量
一実施形態においては、上記化合物は300〜1000の分子量を有する。
一実施形態においては、その範囲の下限は325;350;375;400;425;450である。
一実施形態においては、その範囲の上限は900;800;700;600;500である。
一実施形態においては、その範囲は300〜900である。
一実施形態においては、その範囲は300〜800である。
一実施形態においては、その範囲は300〜700である。
一実施形態においては、その範囲は300〜600である。
一実施形態においては、その範囲は300〜500である。
いくつかの好ましい実施形態
上記の実施形態の全てのもっともらしい組合せは本明細書に明白に開示されている。
いくつかの好ましい化合物(A-LがA-NH-C(=O)-NH-であり、Qが-O-であり、そしてYが-CH=である場合)の例を以下に示す(ここで、Rはそれぞれ独立して-Hまたは-Meである)。
いくつかの好ましい化合物(A-LがA-NH-C(=O)-NH-であり、Qが-O-であり、そしてYが-N=である場合)の例を以下に示す(ここで、Rはそれぞれ独立して-Hまたは-Meである)。
いくつかの好ましい化合物(A-LがA-C(=O)-NH-であり、Qが-O-であり、そしてYが-CH=である場合)の例を以下に示す(ここで、Rはそれぞれ独立して-Hまたは-Meである)。
いくつかの好ましい化合物(A-LがA-S(=O)
2-NH-であり、Qが-O-であり、そしてYが-CH=である場合)の例を以下に示す(ここで、Rはそれぞれ独立して-Hまたは-Meである)。
いくつかの好ましい化合物(A-LがA-NH-S(=O)
2-NH-であり、Qが-O-であり、そしてYが-CH=である場合)の例を以下に示す(ここで、Rはそれぞれ独立して-Hまたは-Meである)。
いくつかの好ましい化合物(A-LがA-NH-C(=O)-CH
2-NH-であり、Qが-O-であり、そしてYが-CH=である場合)の例を以下に示す(ここで、Rはそれぞれ独立して-Hまたは-Meである)。
化学用語
本明細書で使用する用語「カルボ」、「カルビル」、「ヒドロカルボ」および「ヒドロカルビル」は、炭素原子および水素原子だけを有する化合物および/または基(なお、以下の「カルボシクリル」を参照されたい)に関する。
本明細書で使用する用語「ヘテロ」は、少なくとも1個のヘテロ原子、例えば、多価のヘテロ原子(環ヘテロ原子としても好適である)、例えばホウ素、珪素、窒素、リン、酸素、硫黄およびセレン(より一般的には窒素、酸素、および硫黄)ならびに一価のヘテロ原子、例えば弗素、塩素、臭素およびヨウ素を有する、化合物および/または基に関する。
本明細書で使用する用語「飽和」は炭素-炭素二重結合または炭素-炭素三重結合を有しない化合物および/または基に関する。
本明細書で使用する用語「不飽和」は少なくとも1つの炭素-炭素二重結合または炭素-炭素三重結合を有する化合物および/または基に関する。化合物および/または基は部分的に不飽和であってもまたは全て不飽和であってもよい。
本明細書で使用する用語「脂肪族」は直鎖または分枝鎖であるが、環状でない化合物および/または基(「非環状」または「開鎖」基としても知られる)に関する。 本明細書で使用する用語「環」は3〜10個の共有結合した環原子、より好ましくは3〜8個の共有結合した環原子、さらにより好ましくは5〜6個の共有結合した環原子からなる閉じた環に関する。環は脂環式環であってもまたは芳香族環であってもよい。本明細書で使用する用語「脂環式環」は芳香族環でない環に関する。
本明細書で使用する用語「炭素環」は全ての環原子が炭素原子である環に関する。
本明細書で使用する用語「炭素芳香族環」は全ての環原子が炭素原子である芳香族環に関する。
本明細書で使用する用語「複素環」は環原子の少なくとも1個が多価の環ヘテロ原子、例えば、窒素、リン、珪素、酸素、または硫黄、より一般的には窒素、酸素、または硫黄である環に関する。好ましくは、複素環は1〜4個の環ヘテロ原子を有する。
本明細書で使用する用語「環式化合物」は少なくとも1つの環を有する化合物に関する。本明細書で使用する用語「シクリル」は環状化合物の環原子から1つの水素原子を除去することにより得られる一価の部分に関する。
環式化合物が2以上の環を有する場合、それらの環は縮環していても(例えば、ナフタレン、デカリンなどのように)、架橋していても(例えば、ノルボルナン、アダマンタンなどのように)、スピロであっても(例えば、スピロ[3.3]ヘプタンなどのように)、またはそれらの組合せであってもよい。1つの環をもつ環状化合物は「単環式」または「単核」と呼ぶが、2つ以上の環をもつ化合物は「多環式」または「多核」と呼ぶ。
本明細書で使用する用語「炭素環式化合物」は炭素環だけを有する環式化合物に関する。
本明細書で使用する用語「複素環式化合物」は少なくとも1つの複素環を有する環式化合物に関する。
本明細書で使用する用語「芳香族化合物」は少なくとも1つの芳香族環を有する環式化合物に関する。
本明細書で使用する用語「炭素芳香族環化合物」は炭素芳香族環だけを有する環式化合物に関する。
本明細書で使用する用語「複素芳香族化合物」は少なくとも1つの複素芳香族環を有する環式化合物に関する。
本明細書で使用する句「任意に置換された」は無置換であってもまたは置換されていてもよい親基に関する。
特に断らない限り、本明細書で使用する用語「置換された」は1以上の置換基を保持する親基に関する。用語「置換基」は本明細書において、通常の意味で使用されていて、親基と共有結合した、またはもし適当であれば、縮環した化学的部分を意味する。様々な置換基が周知であって、それらの形成および様々な親基中への導入も周知である。
本明細書で使用する用語「アルキル」は(特に断らない限り)1〜20個の炭素原子を有する炭化水素化合物の炭素原子から1個の水素原子を除去することにより得られる一価の部分に関し、上記アルキルは脂肪族または脂環式であってもよく、かつ飽和であっても不飽和(例えば、部分的に不飽和、全て不飽和)であってもよい。従って、用語「アルキル」には、以下に説明する、そのサブクラスであるアルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニルなどが含まれる。
アルキル基の文脈において、添字(例えば、C1-4、C1-7、C1-20、C2-7、C3-7など)は炭素原子数、または炭素原子数の範囲を表す。例えば、本明細書で使用する用語「C1-4アルキル」は1〜4個の炭素原子を有するアルキル基に関する。アルキル基の基の例には、C1-4アルキル(「低級アルキル」)、C1-7アルキル、およびC1-20アルキルが含まれる。最初の添字は他の限定によって変わりうることに注意されたい;例えば、不飽和アルキル基については、最初の添字は少なくとも2;環状および分枝鎖アルキル基に対しては、最初の添字は少なくとも3;などでなければならない。
(無置換の)飽和アルキル基の例には、限定されるものでないが、メチル(C1)、エチル(C2)、プロピル(C3)、ブチル(C4)、ペンチル(C5)、ヘキシル(C6)、へプチル(C7)、オクチル(C8)、ノニル(C9)、デシル(C10)、ウンデシル(C11)、ドデシル(C12)、トリデシル(C13)、テトラデシル(C14)、ペンタデシル(C15)、およびエイコデシル(C20)が含まれる。
(無置換の)飽和直鎖アルキル基の例には、限定されるものでないが、メチル(C1)、エチル(C2)、n-プロピル(C3)、n-ブチル(C4)、n-ペンチル(アミル)(C5)、n-ヘキシル(C6)、およびn-へプチル(C7)が含まれる。
(無置換の)飽和分枝鎖アルキル基の例には、イソ-プロピル(C3)、イソ-ブチル(C4)、sec-ブチル(C4)、tert-ブチル(C4)、イソ-ペンチル(C5)、およびネオ-ペンチル(C5)が含まれる。
アルケニル:本明細書で使用する用語「アルケニル」は1以上の炭素-炭素二重結合を有するアルキル基に関する。アルケニル基の基の例には、C2-4アルケニル、C2-7アルケニル、C2-20アルケニルが含まれる。
(無置換の)不飽和アルケニル基には、限定されるものでないが、エテニル(ビニル、-CH=CH2)、1-プロペニル(-CH=CH-CH3)、2-プロペニル(アリル、-CH-CH=CH2)、イソプロペニル(1-メチルビニル、-C(CH3)=CH2)、ブテニル(C4)、ペンテニル(C5)、およびヘキセニル(C6)が含まれる。
アルキニル:本明細書で使用する用語「アルキニル」は1以上の炭素-炭素三重結合を有するアルキル基に関する。アルキニル 基の基の例には、C2-4アルキニル、C2-7アルキニル、C2-20アルキニルが含まれる。
不飽和アルキニル基の例には、限定されるものでないが、エチニル(エチニル、-C≡CH)および2-プロピニル(プロパルギル、-CH2-C≡CH)が含まれる。
シクロアルキル:本明細書で使用する用語「シクロアルキル」は環式基でもあるアルキル基;すなわち、炭素環式化合物の炭素環の脂環族環原子から1つの水素原子を除去することにより得られる一価の部分に関し、上記炭素環は飽和であってもまたは不飽和(例えば、部分的に不飽和、全て不飽和)であってもよく、上記部分は3〜20個の環原子を含む3〜20個の炭素原子(特に断らない限り)を有する。従って、用語「シクロアルキル」には、サブクラスであるシクロアルケニルおよびシクロアルキニルが含まれる。好ましくは、それぞれの環は3〜7個の環 原子を有する。シクロアルキル基の基の例には、C3-20シクロアルキル、C3-15シクロアルキル、C3-10シクロアルキル、C3-7シクロアルキルが含まれる。
シクロアルキル基の例には、限定されるものでないが、
飽和単環式炭化水素化合物:
シクロプロパン(C3)、シクロブタン(C4)、シクロペンタン(C5)、シクロヘキサン(C6)、シクロヘプタン(C7)、メチルシクロプロパン(C4)、ジメチルシクロプロパン(C5)、メチルシクロブタン(C5)、ジメチルシクロブタン(C6)、メチルシクロペンタン(C6)、ジメチルシクロペンタン(C7)、メチルシクロヘキサン(C7)、ジメチルシクロヘキサン(C8)、メンタン(C10);
不飽和単環式炭化水素化合物:
シクロプロペン(C3)、シクロブテン(C4)、シクロペンテン(C5)、シクロヘキセン(C6)、メチルシクロプロペン(C4)、ジメチルシクロプロペン(C5)、メチルシクロブテン(C5)、ジメチルシクロブテン(C6)、メチルシクロペンテン(C6)、ジメチルシクロペンテン(C7)、メチルシクロヘキセン(C7)、ジメチルシクロヘキセン(C8);
飽和多環式炭化水素化合物:
ツジャン(C10)、カラン(C10)、ピナン(C10)、ボルナン(C10)、ノルカラン(C7)、ノルピナン(C7)、ノルボルナン(C7)、アダマンタン(C10)、デカリン(デカヒドロナフタレン)(C10);
不飽和多環式炭化水素化合物:
カンフェン(C10)、リモネン(C10)、ピネン(C10);
芳香族環を有する多環式炭化水素化合物:
インデン(C9)、インダン(例えば、 2,3-ジヒドロ-1H-インデン)(C9)、テトラリン(1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン)(C10)、アセナフテン(C12)、フルオレン(C13)、フェナレン(C13)、アセフェナントレン(C15)、アセアントレン(C16)、シクロアントレン(C20);
から誘導される基が含まれる。
カルボシクリル:本明細書で使用する用語「カルボシクリル」は、炭素環式化合物の非芳香族環原子から1つの水素原子を除去することにより得られる一価の部分に関し、上記部分は(特に断らない限り)3〜20個の環原子を有する。好ましくは、環はそれぞれ3〜7個の環原子を有する。
この文脈においては、添字(例えば、C3-20、C3-7、C5-6など)は環原子数、または環原子数の範囲を表す。例えば、本明細書で使用する用語「C5-6カルボシクリル」は、5または6個の環原子を有するカルボシクリルに関する。カルボシクリルの基の例には、C3-20カルボシクリル、C3-10カルボシクリル、C5-10カルボシクリル、C3-7カルボシクリル、およびC5-7カルボシクリルが含まれる。
カルボシクリルの例には、限定されるものでないが、シクロアルキル基として先に記載した基;およびカルボアリール基として以下に記載した基が含まれる。
本明細書で使用する用語「ヘテロシクリル」は、複素環式化合物の環原子から1つの水素原子を除去することにより得られる一価の部分に関し、上記部分は(特に断らない限り)3〜20個の環原子を有し、かつそのうちの1〜10個は環ヘテロ原子である。好ましくは、環はそれぞれ3〜7の環原子を有し、かつそのうちの1〜4個は環ヘテロ原子である。
この文脈において、添字(例えば、C3-20、C3-7、C5-6など)は、炭素原子またはヘテロ原子を問わず、環原子数、または環原子数の範囲を表す。例えば、本明細書で使用する用語「C5-6ヘテロシクリル」は5または6個の環原子を有するヘテロシクリルに関する。ヘテロシクリルの例には、C3-20ヘテロシクリル、C5-20ヘテロシクリル、C3-15ヘテロシクリル、C5-15ヘテロシクリル、C3-12ヘテロシクリル、C5-12ヘテロシクリル、C3-10ヘテロシクリル、C5-10ヘテロシクリル、C3-7ヘテロシクリル、C5-7ヘテロシクリル、およびC5-6ヘテロシクリルが含まれる。
(非芳香族)単環式ヘテロシクリルの例には、限定されるものでないが、
N1:アジリジン(C3)、アゼチジン(C4)、ピロリジン(テトラヒドロピロールe)(C5)、ピロリン(例えば、3-ピロリン、2,5-ジヒドロピロール)(C5)、2H-ピロールまたは3H-ピロール(イソピロール、イソアゾール)(C5)、ピペリジン(C6)、ジヒドロピリジン(C6)、テトラヒドロピリジン(C6)、アゼピン(C7);
O1:オキシラン(C3)、オキセタン(C4)、オキソラン(テトラヒドロフラン)(C5)、オキソール(ジヒドロフラン)(C5)、オキサン(テトラヒドロピラン)(C6)、ジヒドロピラン(C6)、ピラン(C6)、オキセピン(C7);
S1:チイラン(C3)、チエタン(C4)、チオラン(テトラヒドロチオフェン)(C5)、チアン(テトラヒドロチオピラン)(C6)、チエパン(C7);
O2:ジオキソラン(C5)、ジオキサン(C6)、およびジオキセパン(C7);
O3:トリオキサン(C6);
N2:イミダゾリジン(C5)、ピラゾリジン(ジアゾリジン)(C5)、イミダゾリン(C5)、ピラゾリン(ジヒドロピラゾール)(C5)、ピペラジン(C6);
N1O1:テトラヒドロ(C5)、ジヒドロオキサゾール(C5)、テトラヒドロイソキサゾール(C5)、ジヒドロイソキサゾール(C5)、モルホリン(C6)、テトラヒドロオキサジン(C6)、ジヒドロオキサジン(C6)、オキサジン(C6);
N1S1:チアゾリン(C5)、チアゾリジン(C5)、チオモルホリン(C6);
N2O1:オキサジアジン(C6);
O1S1:オキサチオール(C5)およびオキサチアン(チオキサン)(C6);ならびに、
N1O1S1:オキサチアジン(C6)
から誘導される基が含まれる。
置換された(非芳香族)単環式ヘテロシクリルの例には、環状型の、糖、例えば、フラノース(C5)(アラビノフラノース、リキソフラノース、リボフラノース、およびキシロフラノースなど)、およびピラノース(C6)(例えばアロピラノース、アルトロピラノース、グルコピラノース、マンノピラノース、グロピラノース、イドピラノース、ガラクトピラノース、およびタロピラノースなど)から誘導された基が含まれる。
ヘテロアリール基でもあるヘテロシクリルの例は以下にアリール基とともに記載した。
本明細書で使用する用語「アリール」は芳香族化合物の芳香族環原子から1つの水素原子を除去することにより得られる一価の部分に関し、上記部分は(特に断らなければ)3〜20この環 原子を有する。好ましくは、環はそれぞれの5〜7個の環原子を有する。
この文脈において、添字(例えば、C3-20、C5-7、C5-6など)は、炭素原子またはヘテロ原子を問わず、環原子数、または環原子数の範囲を表す。例えば、本明細書で使用する用語「C5-6アリール」は、5個または6個の環原子を有するアリール 基に関する。アリール基の基の例には、C5-20アリール、C5-15アリール、C5-12アリール、C5-10アリール、C5-7アリール、C5-6アリール、C5アリール、およびC6アリールが含まれる。
環原子は、「カルボアリール基」のように、全て炭素原子であってもよい。カルボアリール基の例には、C3-20カルボアリール、C5-20カルボアリール、C5-15カルボアリール、C5-12カルボアリール、C5-10カルボアリール、C5-7カルボアリール、C5-6カルボアリール、C5カルボアリール、およびC6カルボアリールが含まれる。
カルボアリール基の例には、限定されるものでないが、ベンゼン(すなわち、フェニル)(C6)、ナフタレン(C10)、アズレン(C10)、アントラセン(C14)、フェナントレン(C14)、ナフタセン(C18)、およびピレン(C16)から誘導される基が含まれる。
その少なくとも1つが芳香族環である縮合環を含むアリール基の例には、限定されるものでないが、インダン(例えば、2,3-ジヒドロ-1H-インデン)(C9)、インデン(C9)、イソインデン(C9)、テトラリン(1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン)(C10)、アセナフテン(C12)、フルオレン(C13)、フェナレン(C13)、アセフェナントレン(C15)、およびアセアントレン(C16)から誘導される基が含まれる。
あるいは、環原子がヘテロアリール基のように、1個以上のヘテロ原子を含んでもよい。ヘテロアリール基の例には、C3-20ヘテロアリール、C5-20ヘテロアリール、C5-15ヘテロアリール、C5-12ヘテロアリール、C5-10ヘテロアリール、C5-7ヘテロアリール、C5-6ヘテロアリール、C5ヘテロアリール、およびC6ヘテロアリールが含まれる。
単環式ヘテロアリール基の例には、限定されるものでないが、
N1:ピロール(アゾール)(C5)、ピリジン(アジン)(C6);
O1:フラン(オキソール)(C5);
S1:チオフェン(チオール)(C5);
N1O1:オキサゾール(C5)、イソキサゾール(C5)、イソキサジン(C6);
N2O1:オキサジアゾール(フラザン)(C5);
N3O1:オキサトリアゾール(C5);
N1S1:チアゾール(C5)、イソチアゾール(C5);
N2:イミダゾール(1,3-ジアゾール)(C5)、ピラゾール(1,2-ジアゾール)(C5)、ピリダジン(1,2-ジアジン)(C6)、ピリミジン(1,3-ジアジン)(C6)(例えば、シトシン、チミン、ウラシル)、ピラジン(1,4-ジアジン)(C6);
N3:トリアゾール(C5)、トリアジン(C6);および
N4:テトラゾール(C5)
から誘導される基が含まれる。
縮合環を含むヘテロシクリル(それらのいくつかはヘテロアリール基でもある
)の例には、限定されるものでないが:
C9ヘテロシクリル(2つの縮合環をもつ){ベンゾフラン(O1)、イソベンゾフラン(O1)、インドール(N1)、イソインドール(N1)、インドリジン(N1)、インドリン(N1)、イソインドリン(N1)、プリン(N4)(例えば、アデニン、グアニン)、ベンズイミダゾール(N2)、インダゾール(N2)、ベンゾオキサゾール(N1O1)、ベンゾイソキサゾール(N1O1)、ベンゾジオキソール(O2)、ベンゾフラザン(N2O1)、ベンゾトリアゾール(N3)、ベンゾチオフラン(S1)、ベンゾジアゾール(N1S1)、ベンゾチアジアゾール(N2S)から誘導される};
C10ヘテロシクリル(2つの縮合環をもつ){クロメン(O1)、イソクロメン(O1)、クロマン(O1)、イソクロマン(O1)、ベンゾジオキサン(O2)、キノリン(N1)、イソキノリン(N1)、キノリジン(N1)、ベンゾオキサジン(N1O1)、ベンゾジアジン(N2)、ピリドピリジン(N2)、キノキサリン(N2)、キナゾリン(N2)、シンノリン(N2)、フタラジン(N2)、ナフチリジン(N2)、プテリジン(N4)から誘導される};
C11ヘテロシクリル(2つの縮合環をもつ){ベンゾジアゼピン(N2)から誘導される};
C13ヘテロシクリル(3つの縮合環をもつ){カルバゾール(N1)、ジベンゾフラン(O1)、ジベンゾチオフェン(S1)、カルボリン(N2)、ペリミジン(N2)、ピリドインドール(N2)から誘導される};および,
C14ヘテロシクリル(3つの縮合環をもつ){アクリジン(N1)、キサンテン(O1)、チオキサンテン(S1)、オキサンテン(O2)、フェノキサチイン(O1S1)、フェナジン(N2)、フェノキサジン(N1O1)、フェノチアジン(N1S1)、チアントレン(S2)、フェナトリジン(N1)、フェナントロリン(N2)、フェナジン(N2)から誘導される}
が含まれる。
-NH-基の形態で窒素環原子を有するヘテロシクリル(ヘテロアリール基を含む)はN-置換されていても、すなわち、-NR-としてであってもよい。例えば、ピロールはN-メチル置換されて、N-メチルピロールを与えてもよい。N-置換基の例には、限定されるものでないがC1-7アルキル、C3-20ヘテロシクリル、C5-20アリール、およびアシル基が含まれる。
-N=基の形態で窒素環原子を有するヘテロシクリル(ヘテロアリール基を含む)は、N-オキシドの形態で置換されていても、すなわち、-N(→O)=(-N+(→O-)=とも表される)としてであってもよい。例えば、キノリンは置換されてキノリンN-オキシドを与えてもよく;ピリジンはピリジン N-オキシドを与えてもよく;ベンゾフラザンはベンゾフラザン N-オキシド(ベンゾフロキサンとしても知られる)を与えてもよい。
環式基はさらに環炭素原子上に1以上のオキソ(=O)基を保持してもよい。
かかる基の単環式化合物の例は、限定されるものでないが:
C5:シクロペンタノン、シクロペンテノン、シクロペンタジエノン;
C6:シクロヘキサノン、シクロヘキセノン、シクロヘキサジエノン;
O1:フラノン(C5)、ピロン(C6);
N1:ピロリドン(ピロリドン)(C5)、ピペリジノン(ピペリドン)(C6)、ピペリジンジオン(C6);
N2:イミダゾリドン(イミダゾリジノン)(C5)、ピラゾロン(ピラゾリノン)(C5)、ピペラジノン(C6)、ピペラジンジオン(C6)、ピリダジノン(C6)、ピリミジノン(C6)(例えば、シトシン)、ピリミジンジオン(C6)(例えば、チミン、ウラシル)、バルビツール酸(C6);
N1S1:チアゾロン(C5)、イソチアゾロン(C5);
N1O1:オキサゾリノン(C5)
から誘導される基が含まれる。
かかる基の多環式化合物の例には、限定されるものでないが:
C9:インデンジオン;
C10:テトラロン、デカロン;
C14:アントロン、フェナントロン;
N1:オキシインドール(C9);
O1:ベンゾピロン(例えば、クマリン、イソクマリン、クマロン)(C10);
N1O1:ベンゾオキサゾリノン(C9)、ベンゾオキサゾリノン(C10);
N2:キナゾリンジオン(C10);ベンゾジアゼピノン(C11);ベンゾジアゼピンジオン(C11);
N4:プリノン(C9)(例えば、グアニン).
から誘導される基が含まれる。
環炭素原子に1以上のオキソ(=O)基を保持してもよい環式基のさらなる例には、限定されるものでないが:
環状無水物(環内の-C(=O)-O-C(=O)-)、(限定されるものでないが無水マレイン酸(C5)、無水コハク酸(C5)、および無水グルタール酸(C6)を含む);
環状炭酸(環内の-O-C(=O)-O-)、例えばエチレン炭酸(C5)および1,2-プロピレン炭酸(C5);
イミド(環内の-C(=O)-NR-C(=O)-)、(限定されるものでないが、スクシンイミド(C5)、マレイミド(C5)、フタルイミド、およびグルタルイミド(C6)を含む);
ラクトン(環状エステル、環内の-O-C(=O)-)、(限定されるものでないが、βプロピオラクトン、γ-ブチロラクトン、δ-バレロラクトン(2-ピペリドン)、およびε-カプロラクトンを含む);
ラクタム(環状アミド、環内の-NR-C(=O))、(限定されるものでないが、β-プロピオラクタム(C4)、γ-ブチロラクタム(2-ピロリドン)(C5)、δ-バレロラクタム(C6)、およびε-カプロラクタム(C7)を含む);
環状カルバマート(環内の-O-C(=O)-NR-)、例えば2-オキサゾリドン(C5);
環状尿素(環内の-NR-C(=O)-NR-)、例えば2-イミダゾリドン(C5)およびピリミジン-2,4-ジオン(例えば、チミン、ウラシル)(C6)
から誘導される基が含まれる。
含まれるその他の形態
特に断らない限り、ある特定の基への言及は、その基の周知のイオン、塩、溶媒和化合物、および保護された形態も含む。例えば、カルボン酸(-COOH)への言及はまた、その陰イオン(炭酸)型(-COO-)、塩または溶媒和化合物、ならびに通常の保護された形態も含む。同様に、アミノ基への言及はまた、そのアミノ基のプロトン化された形態(-N+HR1R2)、塩または溶媒和化合物、例えば、アミノ基の塩酸塩、ならびに通常の保護された形態も含む。同様に、ヒドロキシル基への言及はまた、その陰イオン形態(-O-)、塩または溶媒和化合物、ならびに通常の保護された形態も含む。
異性体
ある特定の化合物は1以上の特に幾何学的、光学的、エナンチオマー、ジアステレオマー、エピマー、非向性(atropic)、立体異性、互変異性、コンフォメーション、またはアノマーの形態、限定されるものでないが、cis-およびtrans-型;E-およびZ-型;c-、t-、およびr-型;endo-およびexo-型;R-、S-、およびmeso-型;D-およびL-型;d-およびl-型;(+)および(-)型;ケト-、エノール-、およびエノラート-型;syn-およびanti-型;向斜(synclinal-)および背斜(anticlinal-)型;α-およびβ-型;アキシャル(axial)およびエクアトリアル(equatorial)型;ボート-、チェア-、ツイスト-、エンベロープ-、およびハーフチェア-型;ならびにそれらの組合せで存在してもよく、以後、これらをまとめて「異性体」(または「異性型」)と呼ぶ。
互変異性型を除いて、本明細書に使用する用語「異性体」から具体的に除外される化合物は、構造的(または構成的)異性体(すなわち、単に空間における原子の位置によるよりむしろ原子間の結合が異なる異性体)であることに注意されたい。例えば、メトキシ基、-OCH3に対する言及はその構造異性体、ヒドロキシメチル基、-CH2OHに対する言及と解釈してはならない。同様に、オルト-クロロフェニルに対する言及はその構造異性体、メタ-クロロフェニルに対する言及と解釈してはならない。しかし、構造のあるクラスに対する言及は、そのクラス内に該当する構造的異性体型を十分含みうる(例えば、C1-7アルキルはn-プロピルおよびイソ-プロピルを含み;ブチルはn-、イソ-、sec-、およびtert-ブチルを含み;メトキシフェニルはオルト-、メタ-、およびパラ-メトキシフェニルを含む)。
上記の除外は、互変異性型、例えば、ケト-、エノール-、およびエノラート-型、例えば、次の互変異性型の対:ケト/エノール(以下に図解した)、イミン/エナミン、アミド/イミノアルコール、アミジン/アミジン、ニトロソ/オキシム、チオケトン/エンチオール、N-ニトロソ/ヒドロキシアゾ、およびニトロ/aci-ニトロに関するものでない。
上記用語「異性体」に特に含まれる化合物は、1以上の同位体置換をもつ化合物であることに注意されたい。例えば、Hは1H、2H(D)、および3H(T)を含むいずれの同位体型であってもよく;Cは12C、13C、および14Cを含むいずれの同位体型であってもよく;Oは16Oおよび18Oを含むいずれの同位体型であってもよい。
特に断らない限り、ある特定の化合物に対する言及には、そのラセミおよび他の混合物を(全てまたは部分的に)含む、全てのかかる異性体型が含まれる。かかる異性体型を調製(例えば、不斉合成)および分離(例えば、分別再結晶およびクロマトグラフィ処理)する方法は、当技術分野で公知であるか、または本明細書に教示した方法または公知の方法を、公知の方式で適用することにより容易に得られる。
塩
活性化合物の対応する塩、例えば、製薬上許容される塩を調製し、精製しおよび/または取扱うことは好都合であるかまたは所望されうる。製薬上許容される塩の例は、Bergeら, 1977, 「製薬上許容される塩(Pharmaceutically Acceptable Salts)」, J. Pharm. Sci., Vol. 66, pp. 1-19において考察されている。
例えば、もし上記化合物が陰イオンであるか、または陰イオンでありうる官能基(例えば、-COOHは-COO-でありうる)を有すれば、その時には、塩は好適な陽イオンを用いて生成させることができる。好適な無機陽イオンの例には、限定されるものでないが、アルカリ金属イオン、例えばNa+およびK+、アルカリ土類陽イオン、例えばCa2+およびMg2+、およびその他の陽イオン、例えばAl+3が含まれる。好適な有機陽イオンの例には、限定されるものでないが、アンモニウムイオン(すなわち、NH4 +)および置換されたアンモニウムイオン(例えば、NH3R+、NH2R2 +、NHR3 +、NR4 +)が含まれる。いくつかの好適なアンモニウムイオンの例は、エチルアミン、ジエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、トリエチルアミン、ブチルアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ピペラジン、ベンジルアミン、フェニルベンジルアミン、コリン、メグルミン、およびトロメタアミン、ならびにアミノ酸、例えばリシンおよびアルギニンから誘導される陽イオンである。一般的な四級アンモニウムイオンの例はN(CH3)4 +である。
もし上記化合物が陽イオンであるか、または陽イオンでありうる官能基(例えば、-NH2は-NH3 +でありうる)を有すれば、その時には、塩は好適な陰イオンを用いて生成させることができる。好適な無機陰イオンの例には、限定されるものでないが、次の無機酸:塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、亜硫酸、硝酸、亜硝酸、リン酸、および 亜リン酸から誘導される陰イオンである。
好適な有機陰イオンの例には、限定されるものでないが、次の有機酸:2-アセチルオキシ安息香酸、酢酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、桂皮酸、クエン酸、エデト酸、エタンジスルホン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルセプトン酸、グルコン酸、グルタミン酸、グリコール酸、ヒドロキシマレイン酸、ヒドロキシナフタレンカルボン酸、イセチオン酸、乳酸、ラクトビオン酸、ラウリン酸、マレイン酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ムチン酸、オレイン酸、蓚酸、パルミチン酸、パモ酸、パントテン酸、フェニル酢酸、フェニルスルホン酸、プロピオン酸、ピルビン酸、サリチル酸、ステアリン酸、コハク酸、スルファニン酸、酒石酸、トルエンスルホン酸、および吉草酸から誘導される陰イオンが含まれる。好適なポリマー有機陰イオンの例には、限定されるものでないが、次のポリマー酸:タンニン酸、カルボキシメチルセルロースから誘導される陰イオンが含まれる。
特に断らない限り、特定の化合物に対する言及はまた、その塩の形態も含む。
溶媒和化合物
活性化合物の対応する溶媒和化合物を調製し、精製しおよび/または取扱うことは好都合であるかまたは所望されうる。用語「溶媒和化合物」は本明細書において通常の意味で使用され、溶質(例えば、活性化合物、活性化合物の塩)と溶媒の複合体を意味する。もし溶媒が水であれば、その溶媒和化合物は水和物、例えば、一水和物、二水和物、三水和物などと呼ぶのが好都合でありうる。
特に断らない限り、ある特定の化合物に対する言及はまた、その溶媒和化合物型も含む。
化学的に保護された形態
化学的に保護された形態の活性化合物を調製し、精製しおよび/または取扱うことは好都合であるかまたは所望されうる。用語「化学的に保護された形態」本明細書において通常の意味で使用され、そして1以上の反応性官能基が規定した条件(例えば、pH、温度、照射、溶媒など)下で望ましくない化学反応から保護された化合物に関する。具体的には、周知の化学的方法を使って、そうでなければ反応性でありうる官能基を、規定した条件下で可逆的に非反応性にする。化学的に保護された形態において、1以上の反応性官能基は、保護されたまたは保護する基(マスクされたもしくはマスクする基またはブロックされたもしくはブロックする基)の形態である。反応性官能基を保護することにより、他の保護されてない反応性官能基に関わる反応を、保護された基に影響を与えることなく実施することができ;上記保護する基は通常次のステップで、分子の残部に影響を与えることなく、取り外すことができる。例えば、「有機合成における保護基(Protective Groups in Organic Synthesis)」(T. Green および P. Wuts;3rd Edition;John Wiley および Sons、1999)を参照されたい。
特に断らない限り、ある特定の化合物に対する言及はまた、その化学的に保護された形態も含む。
様々な形態のかかる「保護」、「ブロック」または「マスク」する方法は、有機合成において広く利用されかつ周知である。例えば、2つの非等価であってその両方が規定した条件下で反応性を有しうる反応性官能基を有する化合物を誘導体化して、官能基の1つを「保護された」(それ故に規定した条件下において非反応性となる)形態にすることができる;このように保護されると、上記化合物はただ1つの有効な反応性官能基を有する反応物として利用することができる。所望の反応(他の官能基に関わる)が完了した後に、保護された基を「脱保護」してそれを元来の官能性に戻すことができる。
例えばヒドロキシ基は、エーテル(-OR)またはエステル(-OC(=O)R)として、例えば、t-ブチルエーテル;ベンジル、ベンズヒドリル(ジフェニルメチル)、またはトリチル(トリフェニルメチル)エーテル;トリメチルシリルまたはt-ブチルジメチルシリルエーテルとして;またはアセチルエステル(-OC(=O)CH3、-OAc)として保護することができる。
例えば、アルデヒドまたはケトン基はそれぞれアセタール(R-CH(OR)2)またはケタール(R2C(OR)2)として保護することができ、その場合、カルボニル基(>C=O)は、例えば、一級アルコールとの反応によりジエーテル(>C(OR)2)に変換される。
例えば、アミン基は、例えば、アミド(-NRCO-R)またはウレタン(-NRCO-OR)として、例えば、メチルアミド(-NHCO-CH3)として;ベンジルオキシアミド(-NHCO-OCH2C6H5、-NH-Cbz)として;t-ブトキシアミド(-NHCO-OC(CH3)3、-NH-Boc)として;2-ビフェニル-2-プロポキシアミド(-NHCO-OC(CH3)2C6H4C6H5、-NH-Bpoc)として、9-フルオレニルメトキシアミド(-NH-Fmoc)として、6-ニトロベラトリルオキシアミド(-NH-Nvoc)として、2-トリメチルシリルエチルオキシアミド(-NH-Teoc)として、2,2,2-トリクロロエチルオキシアミド(-NH-Troc)として、イルオキシアミド(-NH-Alloc)として、2(-フェニルスルホニル)エチルオキシアミド(-NH-Psec)として、;または、好適な場合(例えば、環状アミン)には、ニトロキシド(>N-O・)として保護することができる。
例えば、カルボン酸基は、エステル、例えば、C1-7アルキルエステル(例えば、メチルエステル;t-ブチルエステル);C1-7ハロアルキルエステル(例えば、C1-7トリハロアルキルエステル);トリC1-7アルキルシリル-C1-7アルキルエステル;またはC5-20アリール-C1-7アルキルエステル(例えば、ベンジルエステル;ニトロベンジルエステル)として;またはアミドとして;、例えば、メチルアミドとして保護することができる。
例えば、チオール基はチオエーテル(-SR)として、例えば、ベンジルチオエーテル;アセトアミドメチルエーテル(-S-CH2NHC(=O)CH3)として保護することができる。
プロドラッグ
活性化合物をプロドラッグの形態で調製し、精製しおよび/または取扱うことは好都合であるかまたは所望されうる。本明細書に使用する用語「プロドラッグ」は、代謝されると(例えば、in vivoで)所望の活性化合物を生じる化合物に関する。典型的なプロドラッグは不活性であるか、または活性化合物より活性は低い、しかし取扱、投与、または代謝特性の点で有利である。
特に断らない限り、ある特定の化合物に対する言及はまた、そのプロドラッグにも関する。
例えば、いくつかのプロドラッグは活性化合物のエステル(例えば、生理学的に許容される代謝的に易分解性のエステル)である。代謝の過程でエステル 基(-C(=O)OR)は切断されて活性薬を生じる。かかるエステルは、適当な場合には、親化合物に存在するいずれかの他の反応性基を保護した後に、例えば、親化合物のカルボン酸基(-C(=O)OH)のいずれかのエステル化により得ることができ、続いてもし必要であれば脱保護を行う。
また、いくつかのプロドラッグはまた、酵素により活性化されて活性化合物、またはさらなる化学反応によって活性化合物を生じる化合物(例えば、ADEPT、GDEPT、LIDEPTなどの)を生じる。例えば、プロドラッグは糖誘導体または他のグリコシドコンジュゲートであってもよく、またはアミノ酸エステル誘導体であってもよい。
化学合成
本発明の化合物を化学合成するいくつかの方法を本明細書に記載する。これらおよび/またはその他の周知の方法は、本発明の範囲内のさらなる化合物の合成を容易にするために、公知の方法で改変および/または適合させることができる。
本明細書に記載の化合物を調製するために有用である一般的な実験室の方法と手順は、「ヴォーゲルの実用有機化学の教科書(Vogel’s Textbook of Practical Organic Chemistry)」, 第5版, 1989,(編者: Furniss, B. S., Hannaford, A. J., Smith, P. W. G., Tatchell, A. R.)(Longmannより出版、英国)に記載されている。
ピリジン化合物を合成する方法は特に「複素環式化合物の化学(Heterocyclic Chemistry)」, 第3版, 1998, Joule, J.A, Mills, R. and Smith, G.F.(Chapman & Hallより出版、英国)に記載されている。
本明細書に記載の多数の化合物は、フェニル環上で置換するのが好都合でありうる主要中間体:4-(4-アミノ-フェノキシ)-3-ニトロ-ピリジン-2-イルアミン(2)を経由して調製することができる。この中間体は、市販される出発物質、4-クロロ-3-ニトロ-ピリジン-2-イル-アミン(1)および置換された4-アミノ-フェノールから調製することができる。かかる方法の一例を次のスキームに図解する。
置換されたまたは無置換のフェニル基をもつ化合物は合成されていて、本明細書に記載されていることに注意されたい。以下のスキームは無置換のフェニルを用いて説明されているが、これらの方法はまた、置換されたフェニル環をもつ化合物の調製にも好適であると理解されたい。
一手法においては、主要中間体(2)を保護してイミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-オンに変換し、次いで脱保護して他の主要中間体:7-(4-アミノ-フェノキシ)-1,3-ジヒドロ-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-オン(6)を得る。
例えば、中間体(2)の4-アミノフェニル基を、Bocまたはトリフルオロアセチルを用いて選択的に保護し、ニトロ基をPd/Cおよびアンモニウム蟻酸塩または水素を用いて還元してアミノとし、次いでイミダゾロン5を得る。TFAによるまたはトリフルオロアセトアミドのアンモニアによるBoc基の脱保護によって共通の中間体(6)を得る。.
かかる方法の一例を次のスキームに図解する。
次いで、この主要中間体6を用いて、色々なリンカー基Lおよび色々な末端基Aをもつ一連の化合物を調製することができる。
例えば、上記中間体は、活性化カルボン酸または酸クロリドと反応させてアミド(NHCO)を得ること;活性化チオ酢酸と反応させてチオアミド(NHCS)を得ること;イソシアネートと反応させて尿素(NHCONH)を得ること;活性化カルバマートと反応させて尿素(NHCONH)を得ること;イソチオシアネートと反応させてチオ尿素(NHCSNH)を得ること;スルホニルクロリドと反応させてスルホンアミド(SO2NH)を得ること;活性化スルファモイル誘導体と反応させてスルファミド(NHSO2NH)を得ること;ハロ酢酸アミドと反応させてグリシンアミド(NHCH2CONH)を得ることができる。かかる方法の例を、次のスキームで説明する。
他の手法においては、主要中間体2を最初に尿素、チオ尿素、アミド、チオアミド、スルホンアミド、またはスルファミドへ、上記スキームに記載の方法を用いて変換し、次いでイミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-オンへ変換する。
この手法を尿素について、以下のスキームで例示する。例えば、2のイソシアネートとの反応により尿素7を得る。ニトロ基の還元と続く8のイミダゾロンへの環化により最終生成物9を得る。かかる方法の例を次のスキームに図解する。
例えば、一手法においては、次のスキームに説明した方法を用いる。
他の手法においては、主要中間体2を二重に保護し、ニトロ基を還元して得られるアミノ基をアルキル化し、その生成物をイミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-オンに変換し、そして最後に脱保護する。
例えば、中間体2の2-ピリジルアミノ基をBoc2OおよびNaHを用いて保護し、次いでフェニルアミンをBoc2Oを用いて保護して、Boc-二重保護された中間体11を得る。ニトロ基をアミノに還元し、そして還元アルキル化またはハロゲン化アルキルとの反応によりアルキル化して13を得る。次いで2-ピリジルBoc-カルバマートをイミダゾロンへ塩基の存在のもとで環化して14を生成させる。残るBoc保護を切断して共通の中間体15を得る。かかる方法の一例を次のスキームに図解する。
再び、次いでこの中間体15を用いて色々なリンカー基Lおよび色々な末端基Aを備えた一連の化合物を調製することができる。
他の手法においては、主要中間体15を市販の試薬4-クロロ-ピリジン-3-イル-アミンから出発して調製する。アミノ基をカルバマートへ変換し、ピリジン環をニトロ化し、カルバマートをアルキル化し、クロロ基をパラ-アミノ-フェノキシ基を用いて置換し、ニトロ基を還元してアミノ基を作り、そして閉環してイミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-オンを得る。
例えば、3-アミノ-4-クロロピリジン16をエチルカルバマート17へ変換し、選択的に2-位置でニトロ化して18を得て、次いでアルキル化して主要中間体19を得る。4-クロロの4-アミノフェノラートによる置換により20を得る。ニトロ基を還元し、そしてジアミン21を塩基の存在のもとで環化して共通の中間体15を得る。かかる方法の一例を次のスキームに図解する。
再び、次いでこの中間体15を用いて色々なリンカー基Lおよび色々な末端基Aをもつ一連の化合物を調製することができる。
他の手法においては、他の主要中間体を市販の試薬4-クロロ-ピリジン-3-オールから出発して調製する。試薬をニトロ化し、ヒドロキシル基を保護し、そしてクロロ基をパラ-アミノ-フェノキシ基により置換する。次いで、あるいは、(ヒドロキシル基をMOMまたはメチルエーテルとして保護したとき)ヒドロキシル基を脱保護し、アミノ基をBocカルバマートとして保護し、そしてニトロ基を還元してアミノ基とするか、または(ヒドロキシルをベンジルエーテルとして保護したとき)アミノ基をBocカルバマートとして保護し、そしてベンジル基をニトロ基の還元と同時に除去する。次いで、トリホスゲン、ホスゲンまたはカルボニルジイミダゾールを用いて閉環し、そして最初のアミノ基を脱保護して所望の中間体:7-(4-アミノ-フェノキシ)-3H-オキサゾロ[4,5-b]ピリジン-2-オンを得る。
例えば、4-クロロ-3-ヒドロキシピリジン22を2-位置で選択的にニトロ化し、次いでフェノールをMOM、MeまたはBnエーテルとして保護して24を得る。4-クロロの4-アミノフェノラートによる置換により25を得る。フェノール保護の除去と次いでアミンのBocによる保護によって27を得る。ニトロ基の還元と次いで得られる2-アミノ-3-ヒドロキシモチーフのトリホスゲンによる環化により30を生成させる。Boc基を除去すると、所望の中間体31を得る。あるいは、Rがベンジル(Bn)であるとき、中間体を最初にBocにより保護して29を得て、次いでこれを還元し、ニトロ基をアミノへ変換すると同時にベンジル保護を除去して28を得る。かかる方法の例を次のスキームに図解する。
再び、次いでこの中間体31を用いて色々なリンカー基Lおよび色々な末端基Aをもつ一連の化合物を調製することができる。
他の手法においては、他の主要中間体を市販の試薬ピリジン-2-カルボン酸(2-ピコリン酸)から出発して調製する。環を塩素化し、酸基を酸クロリドへ変換する。次いで酸クロリドを、三級炭素(例えば、アニリン、クミルアミン、t-ブチルアミン)に連結した一級アミンを用いて二級アミドへ変換する。ピリジン環をヨード化し、そしてアミドをカルボン酸へ戻し変換して、次いでカルボキサミドへ変換し、クロロ基をパラ-アミノ-フェノキシ基により置換し、次いで結合しているアミノ基を保護して所望の中間体を得る。
例えば、2-ピコリン酸32を4-クロロ-2-ピコリニルクロリド33へ変換し、これをアミンで処理するとアミド34が生成する。アミンがアニリンであると、34aが生成し、そしてクミルアミンであると、34bが生成する。これらのアミドのいずれかを選択的に位置3でリチオ化し、ヨウ素を用いてクエンチする。次いでアミド35aを切断してカルボン酸36を得て、そして主要中間体カルボキサミド37へ変換する。アミド35bは、酸性条件を利用すると直接37へ変換することができる。37の4-クロロ基を4-アミノフェノラートにより置換し、そしてアミンをBocを用いて保護して39を得る。かかる方法の例を次のスキームに図解する。
得られる主要中間体を次に用いて、水酸化物との反応とその後のHoffman転位により、オキサゾロ[4,5-b]ピリジノン中間体を調製することができる。例えば、ヨード置換基をヒドロキシにより置換してフェノール40を得る。フェノール40を、生成したイソシアナートの分子内クエンチングによりHoffman転位を介して環化して41を得て、そしてこれを脱保護して31を得る。かかる方法の一例を次のスキームに図解する。
再び、次いでこの中間体31を用いて色々なリンカー基Lおよび色々な末端基Aをもつ一連の化合物を調製することができる。
得られる主要中間体を次に用いて、アミンとの反応とその後のHoffman転位によりイミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-オン中間体を調製することができる。例えば、ヨード置換基をアミンにより置換して3-ピリジニルアミン42を得る。アミン42を、生成したイソシアナートの分子内クエンチングによりHoffman転位を介して環化して43を得て、そしてこれを脱保護して44を得る。かかる方法の一例を次のスキームに図解する。
再び、次いでこの中間体44を用いて色々なリンカー基Lおよび色々な末端基Aをもつ一連の化合物を調製することができる。
他の手法においては、さらに他の主要中間体を、4-アミノフェノールの代わりに4-ヒドロキシベンジルアミンを用いて調製する。かかる方法の一例を次のスキームに図解する。
他の手法においては、さらに他の主要中間体を、4-アミノフェノールの代わりに4-ヒドロキシベンジルアミンを用いて調製する。出発物質のアミノ基は無置換であってもまたは、例えば、Boc、トリチルまたはフタルイミドとして保護されていてもよい。脱保護は次のステップで公知の方法を用いて行うことができる。かかる方法の一例を次のスキームに図解する。
さらに再び、この中間体45を次に用いて色々なリンカー基Lおよび色々な末端基Aをもつ一連の化合物を調製することができる。
例えば、ベンジルアミド(CH2NHCO)およびベンジル尿素(CH2NHCONH)は上記のように得ることができる。かかる方法の一例を次のスキームに図解する。
他の手法においては、主要中間体15を中間体4から出発して調製する。ピリジン上の求核性の高い3-アミノ基を選択的にカルバマートへ変換し、Boc基を脱保護し、そしてカルバマートをアルキル化する。塩基性条件下の閉環によりイミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-オンを得る。
例えば、中間体4をエチルカルバマート46へ変換し、そしてBoc基をTFAを用いて除去すると47を得る。酸性カルバマートプロトンをNaHを用いて脱プロトンするとN-3上に陰イオンが作製され、これをアルキル化すると中間体21が得られる。中間体21を塩基の存在のもとで環化して共通の中間体15を得る。かかる方法の例を次のスキームに図解する。
好ましい基A、ピラゾール-5-イルの1つを含有する化合物は、化合物51に例示した活性化カルバマートを用いて得ることができる。
例えば、5-アミノピラゾール50は2-ケト-ニトリル48とヒドラジン49から得ることができる。フェニルクロロ蟻酸との反応により活性化フェニルカルバマート51を得る。かかる方法の例を次のスキームに図解する。
他の手法においては、活性化カルバマート、例えば51を主要中間体、例えば6または15と反応させて尿素、例えばCJS 3247を得ることができる。かかる方法の一例を次のスキームに図解する。
他の手法においては、N2位置(ピリジン環に関して)で置換された化合物を、出発物質1のアミノ基のアルキル化により得ることができる。
例えば、2-アミノ-3-ニトロ-4-クロロピリジン、1をMeIおよびNaHを用いてメチル化して52を得る。クロロ基のN-Boc保護されたアミノフェノラートによる置換により、直接53を得る(N-Boc保護されたアミノフェノラートを上記の全てのスキームにおいてアミノフェノラートの代わりに利用できることに注意されたい)。ニトロ基の還元、環状イミダゾロンの形成、およびBoc基の除去により、中間体56を得る。この主要中間体を用いて、色々なリンカー基Lおよび色々な末端基Aをもつ一連の化合物を調製することができる。例えば、4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニルイソシアナートとの反応により、化合物 CJS 3255を得る。かかる方法の例を次のスキームに図解する。
N2,N3-二置換イミダゾロン化合物は、中間体55からNaHの存在のもとでアルキル化により得ることができる。かかる方法の例を次のスキームに図解する。
上記合成経路のそれぞれにおいて、イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-オンおよびオキサゾロ[4,5-b]ピリジン-2-オン化合物および類似体の「中心」フェニレン環になる試薬/中間体のフェニレン環(下記参照)は好適なように置換することができる(例えば、本明細書に記載のR
P1、R
P2、R
P3、R
P4を用いて)。
さらなる(基Qを変えるための)合成経路は、次の文献に記載されているか、またはそれらの文献に記載された合成経路から容易に誘導することができる。
さらなる(基Lを変えるための)合成経路は、次の文献に記載されているか、またはそれらの文献に記載された合成経路から容易に誘導することができる。
さらなる(基Lを変えるための)合成経路は、次の文献に記載されているか、またはそれらの文献に記載された合成経路から容易に誘導することができる。
用途
本明細書に記載されたイミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-オンおよびオキサゾロ[4,5-b]ピリジン-2-オン化合物およびそれらの類似体は、例えば、RAF(例えば、B-RAF)を阻害することにより改善される疾患および症状、例えば増殖性症状、癌などの治療に有用である。
RAF(例えば、B-RAF)を阻害する方法における使用
本発明の一態様は、細胞におけるRAF(例えば、B-RAF)活性をin vitroまたはin vivoで阻害する方法であって、細胞を本明細書に記載の化合物の有効量と接触させるステップを含んでなる上記方法に関する。
RAF(例えば、B-RAF)阻害を定量するための好適なアッセイを以下、ならびに、以下の実施例に記載する。
B-RAFアッセイ:
B-rafキナーゼ活性を、Marais R.,ら, 1997, J. Biol. Chem., Vol. 272、pp. 4378-4383に記載のアッセイと同様の4段カスケード酵素アッセイ(4-tiered cascade assay)を用いて測定する。V600E変異(Davies、H.,ら, 2002, Nature, Vol. 417, pp. 949-954)およびN-末端MDRGSH6タグを含有するB-RafをSF9昆虫細胞に発現させる。これらの細胞からの界面活性剤可溶性抽出物を1:100で試験混合物{800μM ATPおよび適当な濃度の阻害剤または対照としての希釈剤を含有するバッファー中にGST-MEK-H6(6.5μg/ml)およびGST-ERK-H6(100μg/ml)を含有する}に希釈する。混合物を10分間まで30℃にてインキュベートして、カスケード内でB-Rafに依存する方法でERKを活性化する。次いで、20mM EDTAを加えて、反応を停止する。次いで、GST-ERKの活性化の程度を、このクエンチした反応混合物の一部分をMBPおよび100μMATP/γ-[32P]ATPを含有するさらなる反応混合物に加えることにより決定する。30℃における12分のインキュベーションの後、B-raf活性の尺度として、[32P]のMBP基質中への組込みを、リン酸による沈降およびp81ホスホセルロースペーパー上の濾過による単離によって定量する。B-rafキナーゼ活性の%阻害を計算してプロットし、B-rafキナーゼ活性の50%を阻害するために必要な試験化合物の濃度(IC50)を決定する。
あるいは、B-rafキナーゼ活性を、異なる4段カスケード酵素アッセイを用いて測定する。V600E変異(Davies、H.,ら, 2002, Nature, Vol. 417, pp. 949-954)およびN-末端MDRGSH6タグを含有するB-RafをSF9昆虫細胞に発現させる。これらの細胞からの界面活性剤可溶性抽出物を1:250で試験混合物{適当な濃度の阻害剤または、対照としての希釈剤を含有するバッファー中にGST-MEK-H6(25μg/ml)、GST-ERK-H6(281.25μg/ml)およびMBPを含有する}に希釈する。0.03μL(100μM)ATPを加え、そして混合物を10分まで30℃にてインキュベートして、カスケード内でB-Rafに依存する方法でERKを活性化する。次いで、GST-ERKの活性化の程度を、0.033μL(100μM)HOT 32Pαを加えることにより決定する。30℃における10分のインキュベーション後、反応混合物の一部分のp81ホスホセルロースペーパー上の単離およびこのペーパーの0.4%オルトリン酸中に漬けることにより停止する。[32P]のMBP基質中への組込みを、B-raf活性の尺度として、Packard Cernekovカウンターを用いて決定する。B-rafキナーゼ活性の%阻害を計算してプロットし、B-rafキナーゼ活性の50%を阻害するために必要な試験化合物の濃度(IC50)を決定する。
C-RAFアッセイ:
C-raf(ヒト)を10xワーキングストック(50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1mMバナジン酸ナトリウム、0.1%β-メルカプトエタノール、1mg/ml BSA)に希釈する。1ユニットは1ミニッツ当たり1nmolのリン酸の1ミニッツ当たりミエリン塩基性タンパク質中への組込みに等しい。25μlの最終反応体積において、c-raf(5-10mU)を25mM Tris pH7.5、0.02mM EGTA、0.66mg/mlミエリン塩基性タンパク質、10mM 酢酸Mg、[γ-33P-ATP](比活性ほぼ500cpm/pmol、所要の濃度)および適当な濃度の阻害剤または対照としての希釈剤とともにインキュベートする。反応は、Mg2+[γ-33P-ATP]を加えて開始する。40分間の室温でのインキュベーション後、5μlの3%リン酸溶液を加えて、反応を停止する。10μlの反応液をP30フィルターマット上へスポットし、そして3回、5分間、75mMリン酸でおよび1回、メタノールで洗浄した後に、乾燥しカウントしてC-raf活性を決定する。C-rafキナーゼ活性の%阻害を計算してプロットし、C-rafキナーゼ活性の50%を阻害するために必要な試験化合物の濃度(IC50)を決定する。
選択性:
一実施形態においては、化合物は選択的に1種のRAF(例えば、B-RAF)を、少なくとも1種の他のRAF(例えば、A-RAFおよび/またはC-RAF)を超えて阻害する。
例えば、一実施形態において、B-RAFに対するIC50値の、他のRAF(例えば、A-RAFおよび/またはC-RAF)に対するIC50値との比は、少なくとも10、より好ましくは少なくとも100、最も好ましくは少なくとも1000である。
細胞増殖などを阻害する方法における使用
本明細書に記載した化合物(すなわち、イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-オンおよびオキサゾロ[4,5-b]ピリジン-2-オン化合物およびその類似体)は、例えば、(a)細胞増殖を調節する(例えば、阻害する);(b)細胞周期進行を阻害する;(c)アポトーシスを促進する;または(d)これらの1以上の組合せの作用を果たす。
本発明の一態様は、細胞増殖(例えば、細胞の増殖)を調節する(例えば、阻害する)、細胞周期進行を阻害する、アポトーシスを促進する、または1以上の組合せの作用をin vitroまたはin vivoで果たす方法であって、細胞を本明細書に記載した化合物の有効量と接触させるステップを含んでなる上記方法に関する。
一実施形態においては、上記方法は、細胞増殖(例えば、細胞の増殖)を、in vitroまたはin vivoで調節する(例えば、阻害する)方法であって、上記細胞を、本明細書に記載した化合物の有効量と接触させるステップを含んでなる。
一実施形態においては、上記方法をin vitroで実施する。
一実施形態においては、上記方法をin vivoで実施する。
一実施形態においては、上記化合物は製薬上許容される組成物の形態で提供される。
いずれの型の細胞を処置してもよく、限定されるものでないが、肺、胃腸(例えば、腸、結腸を含む)、乳房(乳腺)、卵巣、前立腺、肝臓(肝)、腎臓(腎)、膀胱、膵臓、脳、および皮膚が含まれる。
当業者は、候補化合物が細胞増殖などを調節する(例えば、阻害する)かどうかを容易に確認することができる。例えば、特定の化合物が示す活性を試験するために用いるのに好都合でありうるアッセイを以下の例に記載する。
例えば、細胞(例えば、腫瘍由来の)のサンプルをin vitroで増殖し、そしてある化合物を上記細胞と接触させ、上記化合物のこれらの細胞に与える効果を観察することができる。「効果」の一例として、細胞の形態学的状態(例えば、生または死など)を確認することができる。上記化合物が上記細胞にある影響を与えることがわかれば、これを、同じ細胞型の細胞を保持する患者を治療する方法における上記化合物の効力の予後または診断マーカーとして用いることができる。
治療の方法における使用
本発明の他の態様は、ヒトまたは動物の身体を治療する方法に使用する本明細書に記載の化合物に関する。
医薬品の製造における使用
本発明の他の態様は、治療に使用する医薬品の製造における本明細書に記載の化合物の使用に関する。
治療方法
本発明の他の態様は、治療の必要な患者へ本明細書に記載の化合物の治療上有効な量を、好ましくは医薬組成物の形態で、投与するステップを含んでなる治療方法に関する。
治療される症状、RAFの阻害により改善される症状
一実施形態(例えば、治療法としての使用の、医薬品の製造における使用の、治療の方法の)においては、上記治療は、RAF(例えば、B-RAF)のアップレギュレーションおよび/もしくは活性化により特徴づけられるならびに/またはRAF(例えば、B-RAF)の阻害により改善される、疾患または症状の治療である。
一実施形態においては、上記治療は、RAF(例えば、B-RAF)のアップレギュレーションおよび/もしくは活性化により特徴づけられるならびに/またはRAF(例えば、B-RAF)の阻害により改善される、癌の治療である。
治療される症状、RTKの阻害により改善される症状
一実施形態(例えば、治療法における使用の、医薬品の製造における使用の、治療の方法の)においては、上記治療は、レセプターチロシンキナーゼ(RTK)のアップレギュレーションおよび/もしくは活性化により特徴づけられるならびに/またはレセプターチロシンキナーゼ(RTK)の阻害により改善される、疾患または症状の治療である。RTKの例には、FGFR、Tie、VEGFRおよび/またはEph、例えば、FGFR-1、FGFR-2、FGFR-3、Tie2、VEGFR-2および/またはEphB2が含まれる。
一実施形態においては、上記治療は、レセプターチロシンキナーゼ(RTK)のアップレギュレーションおよび/もしくは活性化により特徴づけられるならびに/またはレセプターチロシンキナーゼ(RTK)の阻害により改善される、癌の治療である。
治療される症状、血管新生により特徴づけられる症状
一実施形態(例えば、治療法における使用の、医薬品の製造における使用の、治療の方法の)においては、上記治療は、不適当な、過剰な、および/または望ましくない血管新生により特徴づけられる、疾患または症状の治療である(「抗血管新生薬」として)。かかる症状の例は先に考察した。
治療される症状、増殖性症状および癌
本発明の化合物は増殖性症状の治療(「抗増殖性薬」として)、癌(「抗癌薬」として)などの治療に有用である。
本明細書で使用する用語「抗増殖薬」は、増殖性症状を治療する化合物(すなわち、増殖性症状の治療に有用である化合物)に関する。用語「増殖性症状」、「増殖性障害」および「増殖性疾患」は、本明細書において互換的に使用され、そして新生物または過形成増殖などの望ましくない過剰または異常な細胞の望ましくないまたは無制御の細胞増殖に関する。
本明細書で使用する用語「抗癌薬」は、癌を治療する化合物(すなわち、癌の治療に有用である化合物)に関する。抗癌効果は、1以上の機構、限定されるものでないが、細胞増殖の調節、細胞周期進行の阻害、血管新生(新血管の形成)の阻害、転移(その起源からの腫瘍の伝播)の阻害、侵襲(腫瘍細胞の正常な近隣構造中への伝播)の阻害、またはアポトーシス(プログラム細胞死)の促進を介して生じてもよい。
当業者は容易に、候補化合物がいずれかの具体的な細胞型に対して、増殖性症状を治療するかどうか、または癌を治療するかかどうかを確認することができる。例えば、本明細書に記載した具体的な化合物により提供される活性を試験するのに利用すると好都合でありうるアッセイを以下の例に記載する。
活性化合物には、固有活性をもつ化合物ならびにかかる化合物のプロドラッグの両方が含まれ、そして上記プロドラッグはそれ自体、固有活性を僅かしかまたは全く示さないことに注意されたい。
一実施形態(例えば、治療法における使用の、医薬品の製造における使用の、治療方法の)においては、上記治療は増殖性症状の治療である。
一実施形態においては、上記治療は、良性の、前悪性の、または悪性の細胞の増殖、限定されるものでないが、新生物、過形成、および腫瘍(例えば、組織球腫、グリオーマ、アストロサイト、骨腫)、癌(以下参照)、乾癬、骨疾患、線維増殖性障害(例えば、結合組織の)、肺線維症、アテローム性動脈硬化症、血管における平滑筋細胞増殖、例えば狭窄または再狭窄とその後の血管形成により特徴づけられる、増殖性症状の治療である。
一実施形態においては、上記治療は癌の治療である。
一実施形態においては、上記治療は、肺癌、小細胞性肺癌、非小細胞性肺癌、胃腸癌、胃癌、腸癌、結腸癌、直腸癌、大腸癌、甲状腺癌、乳癌、卵巣癌、子宮内膜癌、前立腺癌、精巣癌、肝臓癌、腎臓癌、腎細胞癌、膀胱癌、膵臓癌、脳癌、グリオーマ、肉腫、骨肉腫、骨癌、皮膚癌、扁平上皮の癌、カポジ肉腫、黒色腫、悪性黒色腫、リンパ腫、または白血球病の治療である。
一実施形態においては、上記治療は、
癌、例えば膀胱、乳房、結腸の癌(例えば、結腸直腸癌、例えば結腸腺癌および結腸腺腫)、腎臓、上皮性、肝臓、肺(例えば、腺癌、小細胞肺癌および非小細胞肺癌)、食道、胆嚢、卵巣、膵臓(例えば、外分泌膵臓癌)、胃、頚部、甲状腺、前立腺、皮膚(例えば、扁平上皮細胞癌);
リンパ様系列の造血性腫瘍、例えば白血球病、急性リンパ性白血球病、B-細胞リンパ腫、T-細胞リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、毛様細胞リンパ腫、またはバーキットリンパ腫;
骨髄系列の造血性腫瘍、例えば急性および慢性の骨髄性白血病(myelogenous leukemias)、脊髄異形成症候群( myelodysplastic syndrome)、または前骨髄球性白血球病(promyelocytic leukemia);
間葉起源の腫瘍、例えば線維肉腫または横紋筋肉腫;
中枢または末梢神経系の腫瘍、例えば星細胞腫、神経芽細胞腫、グリオーマまたはシュワン腫;
黒色腫;精上皮腫;奇形癌腫;骨肉腫;キセノデローマ・ピグメントウム(xenoderoma pigmentoum);角化棘細胞腫(keratoctanthoma);甲状腺濾胞性癌;またはカポジ肉腫
の治療である。
一実施形態においては、上記治療は固形腫瘍癌の治療である。
一実施形態においては、上記治療は黒色腫または悪性黒色腫の治療である。
一実施形態においては,上記治療は大腸癌の治療である。
本発明の化合物は、本明細書に考察した機構とは独立して、本明細書に記載された癌の治療に有用である。
治療される症状-RAFに関連する増殖性症状および癌
例えば、ras、rafおよびEGFRの活性化突然変異、またはras、rafおよびEGFRの過剰発現(そのイソ型のいずれかを含む)を伴う癌は、RAF(例えば、B-RAF)活性の阻害剤に対して特に感受性でありうる。RAF(例えば、B-RAF)の活性化変異体を伴う患者はまた、RAF(例えば、B-RAF)活性の阻害剤による治療が特に有効でありうる。raf-MEK-ERK経路シグナルのアップレギュレーションを生じるその他の異常を伴う癌もまた、RAF(例えば、B-RAF)活性の阻害剤による治療に対して特に感受性がありうる。かかる異常の例には、増殖因子レセプターの構成的活性化;1以上の増殖因子レセプターの過剰発現;および1以上の増殖因子の発現が含まれる。
一実施形態(例えば、治療法における使用の、医薬品製造における使用の、治療の方法の)においては、上記治療は、
(a)rasまたはrafの活性化変異体;
(b)rasまたはrafのアップレギュレーション;
(c)raf-MEK-ERK経路シグナルのアップレギュレーション;
(d)増殖因子レセプター、例えばERBB2およびEGFRのアップレギュレーション
により特徴付けられる先に記載の増殖性症状、例えば、癌の治療である。
一実施形態においては、上記増殖性症状は、RAF(例えば、B-RAF)を過剰発現するかまたは変異体raf(例えば、B-RAF)を発現するかまたは過剰発現する細胞により特徴付けられる。一実施形態においては、上記増殖性症状はraf(例えば、B-RAF)を過剰発現する細胞により特徴付けられる。一実施形態においては、上記増殖性症状は変異体RAF(例えば、B-RAF)を発現するかまたは過剰発現する細胞により特徴付けられる。一実施形態においては、上記増殖性症状は、対応する正常な細胞と比較して、RAF(例えば、B-RAF)を過剰発現するか、または変異体RAF(例えば、B-RAF)を過剰発現する細胞により特徴付けられる。一実施形態においては、過剰発現は1.5、2、3、5、10、または20のファクターである。
一実施形態(例えば、治療法における使用の、医薬品の製造における使用の、治療方法の)においては、上記治療は、RAFの変異型(例えば、B-RAF)、例えば、Wan, P.,ら, 2004, Cell, Vol. 116, pp. 855-867;およびStrattonら, 2003, 国際特許出願公開第WO 03/056036号に記載の突然変異に関連する症状の治療である。
治療される症状-炎症など
本発明の化合物は、炎症関連する症状の治療(「抗炎症薬」として)などに有用である。
炎症性細胞の機能は多くの因子により制御され、その効果には、色々なシグナル伝達経路が介在する。いくつかの主要な前炎症性機能にはp38Mapキナーゼ(例えば、TNF放出)が介在するが、その他の上記機能には他の経路が介在する。raf-MEK-ERK経路は多くの炎症性細胞において特に重要な活性化および増殖性シグナルである。BおよびTリンパ球は、特に、クローン拡大およびエフェクター集団の作製のためにraf-MEK-ERK経路の活性化を必要とする(例えば、Cantrell、D.A.、2003、Immunol Rev.、Vol. 192、pp. 122-130;Genot、E.およびCantrell、D.A.、2000、Curr. Opin. Immunol.、Vol. 12(3)、pp. 289-294を参照)。
一実施形態においては、上記治療は、炎症性疾患、例えば慢性関節リウマチ、骨関節炎、リウマチ様脊椎炎、通風性関節炎、外傷性関節炎、風疹関節炎、乾癬性関節炎、およびその他の関節炎症状;アルツハイマー病;毒素ショック症候群、内毒素により誘導される炎症性反応または炎症性腸疾患;結核;アテローム性動脈硬化症;筋肉変性;ライター症候群;痛風;急性滑膜炎;敗血症;敗血症性ショック;内毒素ショック;グラム陰性敗血症;成人呼吸困難症候群;脳マラリア;慢性肺炎症性疾患;珪肺症;肺性サルコイドーシス;骨吸収疾患;再灌流障害;移植片対宿主反応;同種移植片拒絶;感染、例えばインフルエンザによる熱および筋肉痛、悪疫質、特に感染または悪性に対する二次性悪疫質、後天性免疫不全症候群(AIDS)に対する二次性悪疫質;AIDS;ARC(AIDS関係複合体);ケロイド形成;瘢痕組織形成;クローン病;潰瘍性大腸炎;パイレシス(pyresis);慢性閉塞性肺性疾患(COPD);急性呼吸困難症候群(ARDS);喘息;肺線維症;細菌性肺炎の治療である。
1つの好ましい実施形態においては、上記治療は、慢性関節リウマチおよびリウマチ様脊椎炎を含む関節炎症状;クローン疾患および潰瘍性大腸炎を含む炎症性腸疾患;および慢性閉塞性肺性疾患(COPD)の治療である。
1つの好ましい実施形態においては、上記治療は、T-細胞増殖(T-細胞活性化および増殖)により特徴付けられる炎症性障害、例えば、組織移植片拒絶、内毒素ショック、および糸球体腎炎の治療である。
スクリーニング
治療前に患者をスクリーニングして、患者が罹っているか罹っているかも知れない疾患または症状が、RAF(例えば、B-RAF)活性を阻害する化合物またはRTK(例えば、FGFR-1、FGFR-2、FGFR-3、VEGFR-2、Tie2、EphB2)に対して活性を有する化合物による治療に対して感受性がありうるかどうかを確認することができる。
例えば、患者から採取した生体サンプルを分析して、患者が罹っているか罹っているかも知れない疾患または症状、例えば癌が、RAF(例えば、B-RAF)、またはRTK(例えば、FGFR-1、FGFR-2、FGFR-3、VEGFR-2、Tie2、EphB2)の高い発現または活性化により特徴付けられるか、または活性化変異の結果であるかどうかを確認することができる。
本明細書で使用する用語「マーカー」には、遺伝子マーカー(例えば、raf、ras、MEK、ERK、または増殖因子レセプター、例えばERBB2またはEGFRの突然変異を同定するためのDNA組成の測定を含む)ならびに、酵素活性、酵素レベル、酵素状態(例えばリン酸化されているかまたはいないか)および上記タンパク質のmRNAレベルを含むraf、ras、MEK、ERK、増殖因子レセプター、例えばERBB2またはEGFRのアップレギュレーションを特徴とするマーカーが含まれる。突然変異を同定しかつ分析する方法は周知である。例えば、Anticancer Research、1999、Vol. 19(4A)、pp. 2481-2483;Clin. Chem.、2002、Vol. 48、p. 428;Cancer Research、2003、Vol. 63(14)、pp. 3955-3957を参照されたい。
用語「マーカー」にはさらに、例えば、RTK、例えば、FGFR-1、FGFR-2、FGFR-3、VEGFR-2、Tie2、およびEphB2の突然変異を同定するためのDNA組成の測定を含む、遺伝子マーカーが含まれる。用語「マーカー」にはまた、酵素活性、酵素レベル、酵素状態(例えばリン酸化されているかまたはいないか)および上述のタンパク質のmRNAレベルを含む、RTKのアップレギュレーションを特徴とするマーカーが含まれる。
アップレギュレーションには、高い発現または過剰発現(遺伝子増幅(すなわち、複数の遺伝子コピー)を含む)、転写効果による発現の増加、機能亢進、および活性化(突然変異による活性化を含む)が含まれる。
raf-MEK-ERK経路シグナルのアップレギュレーションを有する他の腫瘍も、RAF(例えば、B-RAF)活性の阻害剤に特に感受性でありうる。raf-MEK-ERK経路のアップレギュレーションを示す腫瘍を同定できるいくつかのアッセイが存在し、それには、Chemicon International社から市販されているMEK1/2(MAPKキナーゼ)アッセイが挙げられる。アップレギュレーションは、増殖因子レセプター、例えばERBB2およびEGFR、または変異体rasまたはrafタンパク質の過剰発現または活性化から生じうる。
過剰発現、アップレギュレーションまたは変異体をスクリーニングする典型的な方法としては、限定されるものでないが、標準的方法、例えば逆転写酵素-ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)またはin situハイブリダイゼーションが挙げられる。
RT-PCRによるスクリーニングにおいて、腫瘍中の上記タンパク質に対するRNAのレベルは、mRNAのcDNAコピーを作製して次いでPCRによるcDNAの増幅を行うことにより評価する。PCR増幅の方法、プライマーの選択および増幅の条件は、当業者にとって公知である。核酸操作およびPCRは、例えば、Ausubel, F.M.ら, 編, Current Protocols in Molecular Biology, 2004(John Wiley & Sons Inc.);Innis, M.A.ら, 編, PCR Protocols: A Guide to Methods and Applications, 1990(Academic Press)に記載の標準的な方法により実施される。核酸技術に関わる反応および操作はまた, Sambrookら, Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 第3版, 2001(Cold Spring Harbor Laboratory Press)にも記載されている。あるいは、RT-PCR用の市販キット(例えば、RocheMolecularBiochemicals)を利用することができるし、またはその手法は米国特許第4,666,828号;第4,683,202号;第4,801,531号;第5,192,659号;第5,272,057号;第5,882,864号および第6,218,529号に記載されている。
in-situハイブリダイゼーション技法の例は、蛍光in situハイブリダイゼーション(FISH)(例えば、Angerer, 1987, Meth. Enzymol., Vol. 152, p. 649を参照)でありうる。一般的に、in situハイブリダイゼーションは次の主なステップ:(1)分析すべき組織の固定;(2)標的核酸の接触性を増加しかつ非特異的結合を減少するためのサンプルのハイブリダイゼーション前の処理;(3)生物学的構造または組織中の核酸と核酸との混合物のハイブリダイゼーション;(4)ハイブリダイゼーションで結合しなかった核酸断片を除去するためのハイブリダイゼーション後の洗浄、および(5)ハイブリダイズした核酸断片の検出を含んでなる。かかる応用において用いるプローブは、典型的には、放射性同位体または蛍光レポーターを用いて標識される。好ましいプローブは、十分な長さ、例えば、ほぼ50、100、または200ヌクレオチドからほぼ1000以上までのヌクレオチドを有して、ストリンジェントな条件下で標的核酸との特異的ハイブリダイゼーションを可能にする。FISHを実施するための標準的方法は、例えば、Ausubel, F.M.ら, 編, Current Protocols in Molecular Biology, 2004(John Wiley & Sons Inc.);Bartlett, John M. S., 「蛍光in situハイブリダイゼーション:技術的概観(Fluorescence In Situ Hybridization: Technical Overview)」 in: Molecular Diagnosis of Cancer, Methods and Protocols, 2nd ed. (Series: Methods in Molecular Medicine), March 2004, pp. 77-88(ISBN: 1-59259-760-2)に記載されている。
あるいは、mRNAから発現されるタンパク質産物を、腫瘍セクションの免疫組織化学、マイクロタイタープレートを用いる固相イムノアッセイ、ウェスタンブロット、2次元SDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動、ELISA、および特定のタンパク質を検出するための当技術分野で公知のその他の方法により試験してもよい。検出方法としては、部位特異的抗体、例えば、ホスホraf、ホスホERK、ホスホMEK、またはホスホチロシンの使用が挙げられよう。腫瘍生検だけでなく、利用しうる他のサンプルとしては、胸膜液、腹腔液、尿、便生検、痰、血液(流れた腫瘍細胞の単離および濃縮)が挙げられる。
さらに、raf、EGFRまたはrasの変異型は、例えば、腫瘍生検を直接配列決定することにより、例えば、本明細書に記載の方法を用いてPCRおよびPCR産物を直接配列決定する方法を用いて同定することができる。過剰発現、活性化、または突然変異を検出するためのこれらおよび他の周知の技法を利用することができる。
また、タンパク質、例えばraf、rasおよびEGFRなどの異常レベルは、標準酵素アッセイ、例えばrafに対する本明細書に記載されたアッセイを用いて測定することができる。
FGFR、Tie、VEGFRまたはEphキナーゼ、特にそのイソ型を含むVEGFRの過剰発現または活性化を測定するための代わりの方法には微小血管密度(microvessel density)の測定が含まれる。これは、例えば、Orre and Rogers, 1999, Int. J. Cancer, Vol. 84(2), pp. 101-108により記載された方法を用いて測定することができる。アッセイ方法はまた、マーカーの使用も含む;例えば、VEGFRの場合、マーカーとしてはCD31、CD34およびCD105が挙げられる(Mineoら, 2004, J. Clin. Pathol., Vol. 57(6), pp. 591-597)。
治療
症状を治療する文脈において、本明細書で使用する用語「治療」は、一般的にヒトまたは動物(例えば、獣医学上の応用における)のいずれにせよ、ある所望の治療効果、例えば、症状の進行の阻害を達成する治療および療法に関するものであって、それには、進行速度の低下、進行速度の停止、症状の症候群の軽減、症状の改善、および症状の治癒が含まれる。予防対策としての治療(すなわち、予防)も含まれる。例えば、未だ発症していないが、発症リスクのある患者に対する使用は、用語「治療」に包含される。
例えば、治療には、癌の予防、癌発生率の低減、癌症候群の軽減などが含まれる。
本明細書で使用する用語「治療上有効な量」は、所望の治療体制に従って投与するときに、合理的な便益/リスク比のバランスがとれた、ある所望の治療効果を生じるために有効である活性化合物、または活性化合物を含む物質、組成もしくは剤形の量に関する。
併用療法
用語「治療」は、2以上の治療または療法を、例えば、逐次または同時に組み合わせた併用治療および療法を含む。例えば、本明細書に記載の化合物はまた、併用療法に、例えば、他の薬剤、例えば、細胞傷害薬、抗癌薬などと組み合わせて用いることもできる。治療および療法の例としては、限定されるものでないが、化学療法{活性薬剤、例えば、薬物、抗体(例えば、免疫療法)、プロドラッグ(例えば、光力学療法、GDEPT、ADEPTにおける)の投与を含む};外科;照射療法;光力学療法;遺伝子治療;および食事制限が挙げられる。
例えば、本明細書に記載した化合物を用いる治療を、異なる機構を経由して細胞増殖または生存または分化を調節して癌発生のいくつかの特徴を治療する1以上(例えば、1、2、3、4)の薬剤または療法と併用することは有利でありうる。かかる併用の例を以下に説明する。
一実施形態においては、本明細書に記載した化合物(すなわち、イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-オンおよびオキサゾロ[4,5-b]ピリジン-2-オン化合物およびその類似体)を、1以上(例えば、1、2、3、4)の以下に記載したさらなる治療薬と併用する。
本発明の一態様は、以下に記載の1以上のさらなる治療薬と併用した本明細書に記載した化合物に関する。
本明細書に記載した化合物と一緒に(同時にまたは異なる時間間隔に)投与することができるさらなる治療薬の例としては:
(a)トポイソメラーゼI阻害剤;
(b)代謝拮抗薬;
(c)チューブリンを標的化する作用薬;
(d)DNAバインダーおよびトポイソメラーゼII阻害剤;
(e)アルキル化剤;
(f)モノクローナル抗体;
(g)抗ホルモン薬;
(h)シグナル伝達阻害剤;
(i)プロテアソーム阻害剤;
(j)DNAメチルトランスフェラーゼ;
(k)サイトカインおよびレチノイド.
が挙げられる。
具体的な併用は、一般知識および当業者に公知の投与体制を利用して投与量を選択しうる医師の裁量に基づくであろう。
薬剤(すなわち、本明細書に記載の化合物および併用する1種以上の他の薬剤)を同時にまたは逐次に投与してもよく、そして個々に投与スケジュールを変えかつ色々な経路を経由して投与してもよい。例えば、逐次に投与するとき、薬剤を短い間隔で(例えば、5〜10分間にわたって)または長い間隔で(例えば、1、2、3、4時間またはそれ以上の時間を置いて、または必要があればさらに長い時間を置いて)投与してもよく、正確な投与体制は治療薬の特性にバランスのとれたものとする。
薬剤(すなわち、本明細書に記載の化合物および併用する1種以上の他の薬剤)は、一緒に単一投与剤形で製剤してもよいし、あるいは、個々の薬剤を別々に製剤してキット形態で一緒に提供し、任意に、以下に記載のそれらの使用のための取扱説明書を添えてもよい。
その他の使用:
本明細書に記載の化合物はまた、細胞増殖を阻害する細胞培養添加剤として使用することができる。
本明細書に記載の化合物はまた、例えば、候補宿主が問題の化合物による治療からおそらく利益を得るかどうかを確認する目的で、in vitroアッセイの一部分として使用することができる。
本明細書に記載の化合物はまた、標準として、例えば、他の活性化合物、他の抗増殖薬、他の抗癌薬などを同定する目的で、1つのアッセイで使用することができる。
キット
本発明の一態様は、(a)例えば、好ましくは好適な容器に入れておよび/または好適な包装を施して提供される、本明細書に記載した活性化合物、または本明細書に記載した活性化合物を含む組成物;ならびに(b)活性化合物または組成物を投与する方法に関する使用のための取扱説明書、例えば、文書による取扱説明書を含む、キットに関する。
文書による取扱説明書はまた、活性成分がその治療に好適である適応症のリストを含んでもよい。
投与経路
活性化合物または活性化合物を含む医薬組成物を被験者に、全身/末梢または局所のいずれであれ(すなわち、所望の作用部位に)、好都合な投与経路によって投与することができる。
投与経路としては、限定されるものでないが、経口(例えば、摂取により);頬側(バッカル);舌下;経皮(例えば、パッチ、プラスターによるなどを含む);経粘膜(例えば、パッチ、プラスターによるなどを含む);鼻腔内(例えば、経鼻噴霧により);眼内(例えば、点眼により);肺内(例えば、例えば、エーロゾルを介し、例えば、口または鼻を通っての吸入またはガス吹送療法を用いて、);直腸内(例えば、坐剤または浣腸により);膣(例えば、ペッサリーにより);腸管外{例えば、皮下、皮内、筋肉内、静脈内、動脈内、心臓内、くも膜下腔内、脊髄内、関節包内、皮膜下、眼窩内、腹腔内、気管内、表皮下、関節内、クモ膜下、および胸骨下を含む注入により;デポーまたは貯蔵所の移植片、例えば、皮下または筋肉内により}が挙げられる。
被験者/患者
被験者/患者は、脊索動物、脊椎動物、哺乳動物、胎盤哺乳動物、有袋類の(例えば、カンガルー、ウォンバット)、単孔類(例えば、カモノハシ)、げっ歯類(例えば、モルモット、ハムスター、ラット、マウス)、マウス類(例えば、マウス)、ウサギ類(例えば、ウサギ)、鳥類(例えば、トリ)、イヌ類(例えば、イヌ)、ネコ類(例えば、ネコ)、ウマ類(例えば、ウマ)、ブタ類(例えば、ブタ)、ヒツジ類(例えば、ヒツジ)、ウシ類(例えば、ウシ)、霊長類、サル類(例えば、モンキーまたは類人猿)、モンキー(例えば、マモセット、ヒヒ)、類人猿(例えば、ゴリラ、チンパンジー、オランウータン、テナガザル)、またはヒトであってもよい。
さらに、被験者/患者はいずれの発生形態、例えば、胎児であってもよい。
ある好ましい実施形態においては、被験者/患者はヒトである。
製剤
活性化合物を単独で投与することができる一方、医薬製剤(例えば、組成物、調製物、医薬品)として、少なくとも1つの先に規定した活性化合物を、当業者に周知の1以上の製薬上許容される他成分と一緒に提供することが好ましく、そして上記他成分には、限定されるものでないが、製薬上許容される担体、希釈剤、賦形剤、アジュバント、充填剤、バッファー、保存剤、抗酸化剤、滑沢剤、安定剤、可溶化剤、界面活性剤(例えば、湿潤剤)、マスキング剤、着色剤、香料、および甘味剤が含まれる。製剤はさらに、他の活性薬、例えば、他の治療または予防薬を含んでもよい。.
従って、本発明はさらに、先に規定した医薬組成物ならびに医薬組成物を作る方法を提供し、上記方法は、さきに規定した少なくとも1つの活性化合物を、当業者が周知の1以上の他の製薬上許容される成分、例えば、担体、希釈剤、賦形剤などと一緒に混合するステップを含んでなる。もし区切られた単位(例えば、錠剤など)に製剤するのであれば、それぞれのユニットは予め定めた量(用量)の活性化合物を含有する。
本明細書で使用する用語「製薬上許容される」は、健全な医学的判断の範囲内で、問題の被験者(例えば、ヒト)の組織と接触させて使用するのに好適であって、過剰な毒性、刺激、アレルギー反応、または他の問題または複合症がなく、合理的な便益/リスク比のバランスがとれた、化合物、成分、材料、組成物、剤形などに関する。それぞれの担体、希釈剤、賦形剤などはまた、製剤の他の成分と適合しうるという意味で「許容される」ものでなければならない。
好適な担体、希釈剤、賦形剤、などは標準の製薬教科書、例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences, 第18版, Mack Publishing Company, Easton, Pa., 1990;およびHandbook of Pharmaceutical Excipients, 第2版, 1994に見出すことができる。
製剤は、薬学の技術分野で周知のいずれの方法により調製してもよい。かかる方法としては、活性化合物を、1以上の補助成分を構成する担体と結合させるステップが挙げられる。一般に、製剤は、活性化合物を担体(例えば、液担体、微粉砕した固体担体など)と均一にかつ密に結合させ、次いで、もし必要であれば、製品を成型することにより調製する。
製剤はまた、迅速もしくは遅い放出;中度、遅延、定時、もしくは持続放出;またはそれらの組合せを提供するように調製することができる。
製剤は、好適なように、液、溶液(例えば、水性、非水性)、懸濁液(例えば、水性、非水性)、エマルジョン(例えば、水中油、油中水)、エリキシル、シロップ、練薬、洗口液、ドロップ、錠剤(例えば、コーティングした錠剤を含む)、顆粒、粉末、ロゼンジ錠、トローチ錠、カプセル(例えば、硬および軟ゼラチンカプセルを含む)、カシェ、丸薬、アンプル、ボーラス、座剤、ペッサリー、チンキ、ゲル、ペースト、軟膏、クリーム、ローション、オイル、泡状物、スプレー、ミスト、またはエーロゾルの剤形であってもよい。
製剤は、好適なように、1以上の活性化合物と任意に1以上の他の製薬上許容される成分(例えば、貫入、浸透、および吸収の促進剤を含む)を浸透させたパッチ、絆創膏、包帯、手当て用品などとして提供してもよい。製剤はまた、好適なように、デポーまたは貯蔵所の剤形で提供してもよい。.
活性化合物を、1以上の他の製薬上許容される成分に溶解しても、懸濁しても、または混合してもよい。活性化合物を、例えば血液成分または1以上の器官を標的化するように設計したリポソームまたは他の微粒子中に入れて提供してもよい。
経口投与(例えば、摂取による)に好適な製剤としては、液、溶液(例えば、水性、非水性)、懸濁液(例えば、水性、非水性)、エマルジョン(例えば、水中油、油中水)、エリキシル、シロップ、練薬、錠剤、顆粒、粉末、カプセル、カシェ、丸薬、アンプル、ボーラスが挙げられる。
頬側(バッカル)投与用に好適な製剤としては、洗口液、ロゼンジ錠、トローチ錠、ならびにパッチ、絆創膏、デポー、および貯蔵所が挙げられる。ロゼンジ錠は典型的には、香り付きの基剤、通常はスクロースとアカシアまたはトラガカント中に活性化合物を含む。トローチ錠は、典型的には、不活性な基剤、例えばゼラチンおよびグリセリン、またはスクロースおよびアカシア中に活性化合物を含む。洗口液は典型的には、好適な液担体中に活性化合物を含む。
舌下投与用に好適な製剤としては、錠剤、ロゼンジ錠、トローチ錠、カプセル、および丸薬が挙げられる。
経口経粘膜投与用に好適な製剤としては、液、溶液(例えば、水性、非水性)、懸濁液(例えば、水性、非水性)、エマルジョン(例えば、水中油、油中水)、洗口液、ロゼンジ錠、トローチ錠、ならびにパッチ、絆創膏、デポー、および貯蔵所が挙げられる。
非経口経粘膜投与用に好適な製剤としては、液、溶液(例えば、水性、非水性)、懸濁液(例えば、水性、非水性)、エマルジョン(例えば、水中油、油中水)、座剤、ペッサリー、ゲル、ペースト、軟膏、クリーム、ローション、オイル、ならびにパッチ、絆創膏、デポー、および 貯蔵所が挙げられる。
経皮投与用に好適な製剤としては、ゲル、ペースト、軟膏、クリーム、ローション、およびオイル、ならびにパッチ、絆創膏、包帯、包帯、デポーおよび貯蔵所が挙げられる。
錠剤は、任意に1以上の補助成分とともに、慣用の方法、例えば、圧縮または成型により作ることができる。圧縮錠剤は、流動性のある形の、例えば粉末または顆粒の活性化合物を任意に1以上のバインダー(例えば、ポビドン、ゼラチン、アカシア、ソルビトール、トラガカント、ヒドロキシプロピルメチルセルロース);フィラーまたは希釈剤(例えば、ラクトース、微結晶性セルロース、リン酸水素カルシウム);滑沢剤(例えば、マグネシウムステアリン酸エステル、タルク、シリカ);崩壊剤(例えば、グリコールデンプンナトリウム、架橋ポビドン、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム);界面活性剤または分散剤または湿潤剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム);保存剤(例えば、p-ヒドロキシ安息香酸メチル、p-ヒドロキシ安息香酸プロピル、ソルビン酸);香料、香り増強剤、および甘味剤と混合して、好適な機械で圧縮することにより調製することができる。成型した錠剤は、好適な機械で、不活性液希釈剤を用いて湿潤した粉末化合物の混合物を成型することにより作ることができる。錠剤は、任意にコーティングするかまたは刻み目を入れてもよく、そして、含まれる活性化合物の徐放または制御放出を与えるように、例えば、様々な比率のヒドロキシプロピルメチルセルロースを用いて、所望の放出プロファイルを与えるように製剤してもよい。錠剤は、任意に、例えば、放出に影響を与えるコーティング、例えば、胃より腸の部分で放出するように、腸溶コーティングを施してもよい。
軟膏は典型的には活性化合物とパラフィン性または水混和性軟膏基剤から調製する。
クリームは典型的には、活性化合物と水中油クリーム基剤から調製する。もし所望であれば、クリーム基剤の水相として、例えば、少なくともほぼ30%w/wの多価アルコール、すなわち、2以上のヒドロキシル基を有するアルコール、例えばプロピレングリコール、ブタン-1,3-ジオール、マンニトール、ソルビトール、グリセロールおよびポリエチレングリコールおよびそれらの混合物を挙げることができる。局所製剤は、望ましくは、活性化合物の皮膚または他の患部を通っての吸収または浸透を促進する化合物を含みうる。かかる皮膚浸透促進剤の例としては、ジメチルスルホキシドとその類似体が挙げられる。
エマルジョンは、典型的には、活性化合物と油相から調製され、油相は任意に、単に乳濁化剤(エマルジェント(emulgent)としても知られる)を含むか、または少なくとも1つの乳濁化剤と脂肪もしくは油との混合物、または脂肪および油の両方との混合物を含んでもよい。好ましくは、親水性乳濁化剤が親油性乳濁化剤と一緒に含まれて、これが安定剤として作用する。油および脂肪の両方を含むことも好ましい。安定剤を含むかまたは含まない乳濁化剤は、一緒にいわゆる乳濁化ワックスを作り、そしてこのワックスは油および脂肪と一緒にいわゆる乳濁化軟膏基剤を作り、そしてこれがクリーム製剤の油性分散相を形成する。
本発明の処方物における使用に好適なエマルジェントおよびエマルジョン安定剤としては、Tween 60、SpanR 80、セトステアリルアルコール、ミリスチルアルコール、モノステアリン酸グリセリン、およびラウリル硫酸ナトリウムが挙げられる。医薬エマルジョン製剤におそらく使用されるほとんどの油中の活性化合物の溶解度は非常に低いので、製剤に好適な油または脂肪の選択は、所望の化粧特性を達成することが基準になる。従って、クリームは、好ましくは、チューブまたは他の容器からの漏出を避けるための適切な稠度を有する、非油脂性、非着色性、および洗浄可能な製品であるべきである。直鎖または分枝鎖、一塩基性または二塩基性アルキルエステル(例えば、ジイソアジピン酸エステル、イソセチルステアリン酸エステル、ヤシ脂肪酸のプロピレングリコールジエステル、イソプロピルミリスチン酸エステル、デシルオレイン酸エステル、イソプロピルパルミチン酸エステル、ブチルステアリン酸エステル、2−エチルヘキシルパルミチン酸エステル、またはCrodamol CAPとして公知の分枝鎖エステルのブレンド)を使用することができ、最後の3つが好ましいエステルである。これらは、必要とする特性に応じて、単独でまたは組合せて使用することができる。あるいは、高融点脂質(例えば、白色軟パラフィンおよび/または液体パラフィン)または他の鉱油を使用してもよい。
鼻腔内投与用に好適な製剤としては、担体が液である場合、例えば、経鼻スプレー、経鼻ドロップが挙げられ、または噴霧器によるエーロゾル投与としては、活性化合物の水性もしくは油性溶液が挙げられる。
鼻腔内投与用に好適な製剤としては、担体が固体である場合、例えば、ほぼ20〜ほぼ500ミクロンの範囲の粒子系を有する粗い粉末として提供される製剤が挙げられ、これは嗅ぐ、すなわち、鼻近くに保持した粉末容器から急速な吸入により経鼻通路で摂取する方法で投与される。
肺投与用(例えば、吸入またはガス吹送療法による)に好適な製剤としては、加圧パックから好適な噴霧剤、例えばジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素、または他の好適なガスを用いるエーロゾルスプレーとして提供される製剤が挙げられる。
眼の投与用に好適な製剤としては、活性化合物を好適な担体、とりわけ活性化合物に対する水溶媒に溶解または懸濁した点眼剤が挙げられる。
直腸投与用に好適な製剤は、例えば、天然または硬化油、ワックス、脂肪、半-液状または液状ポリオール、例えば、ココアバターまたはサリチル酸エステルを含有する好適な基剤を用いた坐剤として;または浣腸による治療用の溶液または懸濁液として提供することができる。
膣投与用に好適な製剤としては、活性化合物に加えて当技術分野で適当であることが公知である担体を含有するペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、泡状物またはスプレー製剤として提供することができる。
非経口投与(例えば、注入による)用に好適な製剤としては、活性化合物が溶解している、懸濁している、またはその他の方法で(例えば、リポソームまたは他の微粒子で)提供される水性または非水性の、等張性の、発熱物質を含まない、無菌の液(例えば、溶液、懸濁液)が挙げられる。かかる液は、製薬上許容される他の成分、例えば抗酸化剤、バッファー、保存剤、安定剤、静菌剤、懸濁化剤、粘稠剤、および(この製剤を意図するレシピエントの血液もしくは他の関係体液と等張化するための)溶質を含有してもよい。賦形剤の例としては、例えば、水、アルコール、ポリオール、グリセロール、植物油などが挙げられる。かかる製剤に用いるための好適な等張性担体の例としては、塩化ナトリウム注入、リンゲル液、または乳酸リンゲル注入液が挙げられる。典型的には、液中の活性化合物の濃度はほぼ1ng/ml〜ほぼ10μg/ml、例えばほぼ10ng/ml〜ほぼ1μg/mlである。製剤は単位用量または多用量のシールした容器、例えば、アンプルおよびバイアルに入れて提供してもよく、そして凍結乾燥した状態で貯蔵して使用直前に注入用の無菌液担体、例えば水を加えることだけを必要としてもよい。用事調製注入溶液および懸濁液は、無菌粉末、顆粒、および錠剤から調製してもよい。
用量
当業者は、活性化合物、および活性化合物を含む組成物の適当な用量が患者ごとに変わりうることを理解するであろう。最適用量の決定は、一般的に、リスクまたは有害な副作用と治療利益のレベルとのバランスに関わりうる。選択した用量レベルは、様々な因子に依存しうるのであり、その因子には、限定されるものでないが、具体的な化合物の活性、投与経路、投与の時間、化合物の排泄速度、治療期間、併用する他の薬物、化合物、および/または物質、症状の重篤度、および種、性別、年齢、体重、症状、一般的健康、および患者の今迄の医療履歴が含まれる。化合物の量および投与経路は最終的に医師、獣医、または臨床医の裁量によるが、一般的に用量は、実質的に有害なまたは有毒な副作用を引き起こすことなく所望の効果を得る、作用部位の局所濃度を達成するように選択されるであろう。
投与は、治療のコース全体にわたって、1用量で、連続的に、または間欠的に(例えば、適当な間隔に分割した用量で)行うことができる。投与の最も効果的な手段および用量を決定する方法は、当業者に周知であり、療法に用いる製剤、療法の目的、治療する標的細胞、および治療する被験者に応じて変化しうる。1回または多回投与を、治療する医師、獣医、または臨床医が選択する用量レベルおよびパターンによって実施することができる。
一般的に、活性化合物の好適な用量は、被験者の体重1キログラム当たり1日当たりほぼ100μg〜ほぼ250mg(さらに典型的にはほぼ100μg〜ほぼ25mg)の範囲である。活性化合物が塩、エステル、アミド、プロドラッグなどである場合、投与する量は、親化合物を基準にして計算し、従って、使用する実重量は比例して増加する。
実施例
以下の実施例は、本発明を説明するためだけに提供するのであって、請求の範囲に記載された本発明の範囲を限定することを意図しない。
化学合成
反応に用いた全ての出発物質、試薬および溶媒は試薬グレードであり、購入して使用した。クロマトグラフィ溶媒はHPLCグレードであり、さらに精製することなく使用した。反応は薄層クロマトグラフィ(TLC)分析によりMerckシリカゲル60F-254薄層プレートを用いてモニターした。フラッシュカラムクロマトグラフィはMerckシリカゲル60(0.015〜0.040mm)上でまたは使い捨てIsolute Flash SiおよびSi IIシリカゲルカラム中で実施した。調製用TLCは、Macherey-Nagel [809 023] プレコートTLCプレートSIL G-25 UV254またはAnaltech [2015]プレコート調製用TLCプレートのいずれかでUV254により2000μmで実施した。LCMS分析は、Micromass LCT / Water’s Alliance 2795 HPLCシステム上で、Discovery 5μm、C18、50 mm x 4.6 mm i.d. カラム(Supelco)を用いて、温度22℃にて、次の溶媒系:溶媒A:メタノール;溶媒B:0.1%蟻酸水溶液を流速1mL/minで用いて、実施した。勾配は10%A/90%Bで出発して0〜0.5分、次いで10%A/90%B〜90%A/10%Bで0.5〜6.5分、そして90%A/10%Bで10分まで続けた。10〜10.5分、勾配を10%A/90%へ戻し、そこで濃度を12分まで保持した。UV検出は254nmにて行い、そしてイオン化は陽または陰イオンエレクトロスプレーを行った。分子量走査範囲は50〜1000であった。サンプルは、DMSOまたはメタノール中の1mg/mLとして供給し、パーシャルループフィル(partial loop fill)で3μLを注入した。NMRスペクトルをDMSO-d6にてBruker DPX 250MHzまたはBruker Advance 500MHz分光計で記録した。
(I) 2-アミノ-3-ニトロ-4-クロロピリジンのフェノラートとのカップリング 合成1
4-(4-アミノフェノキシ)-3-ニトロピリジン-2-アミン(
2)
方法A 4-ヒドロキシアニリン(0.7g、6.5mmol)を乾燥DMF(10mL)に溶解し、そしてその溶液をアルゴンにより10分間バブリングして脱ガスした。カリウムtert-ブトキシド(0.73g、6.5mmol)を加え、そして攪拌してアルゴンバブリングを1時間続行した。4-クロロ-3-ニトロピリジン-2-アミン(1.0g、5.8mmol)を5mL乾燥DMFに溶解し、そして反応混合物に加えた。反応混合物を加熱し、そしてアルゴン雰囲気下で70℃にて20時間、攪拌した。溶媒を蒸発させ、残留物をDCMと5%KOHを含有するNa
2CO
3水溶液の間で抽出した。抽出を2回繰り返した。有機層をMgSO
4上で乾燥し、そして蒸発させて表題化合物(1.4g、98%)を得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 5.18 (s, 2H, NH
2,
Ph), 5.90 (d, 1H, H
Py,5, J= 5.0Hz), 6.65 (d, 2H, H
arom,Ph,3+5, J=10.0 Hz), 6.85 (d, 2H, H
arom,Ph,2+6), 7.07 (s, 2H, NH
2,
Py), 7.95 (d, 1H, H
Py,6);LC-MS (m/z): 247 (M+H, 100).
合成2
4-(4-アミノナフタレン-1-イル-オキシ)-3-ニトロピリジン-2-アミン
方法Aを、4-アミノナフタレン-1-オールに用いて、表題化合物を褐色の固体(1.10g、64%)として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 5.75 (d, 1H, H
Py,5, J = 5.4 Hz), 5.90 (s, 2H, NH
2), 6.69 (d, 1H, H
arom,naph, J = 7.98 Hz), 7.13 (m, 3H, NH
2 + H
arom,
naph), 7.48 (m, 2H, H
arom,naph), 7.67 (m, 1H, H
arom,naph), 7.86 (d, 1H, H
Py,5), 8.16 (m, 1H, H
arom,naph);LC-MS (m/z): 297 (M + H, 100).
合成3
4-(4-アミノ-3-フルオロフェノキシ)-3-ニトロピリジン-2-アミン
方法Aを、2-フルオロ-4-ヒドロキシアニリンに用いて、表題化合物(0.8g、59%)を得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 5.22 (s, 2H, NH
2,
Ph), 5.95 (d, 1H, H
Py,5, J= 5.71 Hz), 6.75-6.83 (m, 2H, H
arom,Ph), 7.01 (dd, 1H, H
arom,Ph, J=11.80 Hz), 7.11 (s, 2H, NH
2,
Py), 8.10 (d, 1H, H
Py,6, J=5.72 Hz).
合成4
4-(4-アミノ-3-クロロフェノキシ)-3-ニトロピリジン-2-アミン
方法Aを、4-アミノ-3-クロロフェノール(1.027g、5.7mmol)に用いて、表題化合物(665mg、46%)を得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 4.57 (s, 2H, NH
2,Ph), 5.09 (d, 1H, H
Py,5, J=5.7 Hz), 6.03 (s, 1H, H
Ph,8), 6.05 (d, 1H, H
Ph,11, J=2.5 Hz), 6.25 (s, 2H, NH
2,Py), 6.29 (d, 1H, H
Ph,12, J=2.5 Hz), 7.13 (d, 1H, H
Py,6, J=5.7 Hz). LC-MS (m/z): 281 (M+H, 100).
合成5
4-(4-アミノ-3-メチルフェノキシ)-3-ニトロピリジン-2-アミン
方法Aを、4-アミノ-m-クレゾールに用いて、表題化合物(1.083mg、80%)を得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 1.23 (s, 3H, CH
3), 4.08 (s, 2H, NH
2,Ph), 5.05 (d, 1H, H
Py,5, J=5.7 Hz), 5.83 (s, 1H, H
Ph,8), 5.87 (d, 1H, H
Ph,11or12, J=2.7 Hz), 5.94 (d, 1H, H
Ph,11or12, J=2.7 Hz), 6.19 (s, 2H, NH
2, Py), 7.10 (d, 1H, H
Py,6, J=5.7 Hz).
LC-MS (m/z): 261 (M+H, 100).
合成6
4-(4-アミノ-3-(トリフルオロメチル)フェノキシ)-3-ニトロピリジン-2-アミン
方法Aを、4-アミノ-3-(トリフルオロメチル)フェノールに用いて、表題化合物(946mg、72%)を得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 5.68 (s, 2H, NH
2, Ph), 5.88 (d, 1H, H
Py,5, J=5.7 Hz), 7.12 (m, 5H, H
Ph,8,11and12+ NH
2,Py), 7.95 (d, 1H, H
Py,6, J=5.7 Hz). LC-MS (m/z): 315 (M+H, 100).
合成7
4-(4-アミノ-2-クロロフェノキシ)-3-ニトロピリジン-2-アミン
方法Aを、4-アミノ-2-クロロフェノールに用いて、表題化合物(1.02g、57%)を得た。
1H NMR (250 MHz, δ, ppm, DMSO-d
6): 5.50 (s, 2 H), 5.81 (d, 1 H, J=5.7 Hz), 6.57 (dd, 1H, Ja=8.7 Hz, Jb=2.6 Hz), 6.73 (d, 1H, J= 2.6 Hz), 7.02 (d, 1H, J=8.8 Hz), 7.12 (s, 2H), 7.95 (d, 1H, J= 5.7 Hz).
13C NMR (62.9 MHz, δ, ppm, DMSO-d
6): 99.03, 113.55, 114.13, 121.00, 123.70, 125.49, 137.44, 148.44, 152.97, 153.70, 159.22. m/z 281.1 [(M+H)
+ C
11H
9ClN
4O
3に対する計算値 280.0].
合成8
4-(4-アミノ-2-フルオロフェノキシ)-3-ニトロピリジン-2-アミン
方法Aを、4-アミノ-2-フルオロフェノールに用いて、表題化合物(0.35g、29%)を得た。
1H NMR (250 MHz, δ, ppm, DMSO-d
6): 5.53 (s, 2H), 5.92 (d, 1H, J=5.7 Hz), 6.41 (dd, 1H, Ja=8.7 Hz, Jb=2.5Hz), 6.50 (dd, 1H, Ja=13.1 Hz, Jb=2.5 Hz), 7.00 (t, 1H, J=9.0 Hz), 7.15 (s, 2H), 7.97 (d, 1H, J=5.8 Hz). m/z 265.1 [(M+H)
+ C
11H
9FN
4O
3に対する計算値 264.1].
合成9
4-(4-アミノ-2-メチルフェノキシ)-3-ニトロピリジン-2-アミン
方法Aを、4-アミノ-o-クレゾールに用いて、表題化合物(0.57g、42%)を得た。
1H NMR (250 MHz, δ, ppm, DMSO-d
6): 1.95 (s, 3H), 5.08 (s, 2H), 5.79 (d, 1H, J=5.7 Hz), 6.44 (dd, 1H, Ja=8.5 Hz, Jb=2.8 Hz), 6.49 (d, 1H, J=2.7 Hz), 6.77 (d, 1H, J=8.4 Hz), 7.04 (s, 2H), 7.92 (d, 1H, J=5.7 Hz).
13C NMR (62.9 MHz, δ, ppm, DMSO-d
6): 15.39, 99.04, 112.50, 116.01, 121.17, 121.67, 129.72, 140.89, 147.02, 152.84, 153.61, 159.71. m/z 261.1 [(M+H)
+ C
12H
12N
4O
3に対する計算値 260.1].
合成10
4-(4-アミノ-2,3-ジメチルフェノキシ)-3-ニトロピリジン-2-アミン
方法Aを、4-アミノ-2,3-ジメチルフェノールに用いて、表題化合物(1.083mg、80%)を得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 1.12 (s, 3H, CH
3), 1.17 (s, 3H, CH
3), 4.05 (s, 2H, NH
2,Ph), 4.91 (d, 1H, H
Py,5, J=5.7 Hz), 5.73 (d, 1H, H
Ph, J=8.6 Hz), 5.85 (d, 1H, H
Ph, J=8.6 Hz), 6.22 (s, 2H, NH
2, Py), 7.06 (d, 1H, H
Py,6, J=5.7 Hz). LC-MS (m/z): 275 (M+H, 100).
合成11
4-(4-アミノ-2,6-ジフルオロフェノキシ)-3-ニトロピリジン-2-アミン
方法Aを、4-アミノ-2,6-ジフルオロフェノールに用いて、表題化合物(0.29g、33%)を得た。
1H NMR (250 MHz, δ, ppm, DMSO-d
6): 5.85 (s, 2H), 6.04 (d, 1H, J=5.7 Hz), 6.36 (d, 2H, J=10.7 Hz), 7.19 (s, 2H), 8.00 (d, 1H, J=5.8 Hz). m/z 283.1 [(M+H)
+ C
11H
8F
2N
4O
3に対する計算値 282.1].
(II) アミンのBoc保護
合成12
4-(4-N-(tert-ブトキシカルボニル)-アミノフェノキシ)-3-ニトロピリジン-2-アミン
方法B 4-(4-アミノフェノキシ)-3-ニトロピリジン-2-アミン(2.49g、10.1mmol)をTHF(50mL)に溶解した。二炭酸ジ-tert-ブチル(4.86g、22.3mmol)を加え、そして溶液を16時間、室温にて攪拌した。溶媒を蒸発し、そして残留物をカラムクロマトグラフィ(溶出液勾配DCM〜DCM:AcOEt 1:1)により精製して表題化合物(2.92g、83%)を得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 1.49 (s, 9H, t-Bu), 5.92 (d, 1H, H
Py,5, J = 5.0Hz), 7.11 (d, 2H, H
arom,Ph,3+5, J = 7.50 Hz), 7.14 (s, 2H, NH
2,
Py), 7.55 (d, 2H, H
arom,Ph,2+6), 7.98 (d, 1H, H
Py,6), 9.50 (s, 1H, NH);LC-MS (m/z): 247 (M + H, 100).
合成13
tert-ブチル=4-(2-アミノ-3-ニトロピリジン-4-イル-オキシ)ナフタレン-1-イル-カルバマート
方法Bを、4-(4-アミノナフタレン-1-イル-オキシ)-3-ニトロピリジン-2-アミンに用いて、表題化合物(0.50g、34%)を得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 1.52 (s, 9H, tBu), 5.80 (d, 1H, H
Py,5, J = 5.7 Hz), 7.26 (s, 2H, NH
2), 7.38 (d, 1H, H
arom,naph, J = 8.3 Hz), 7.58-7.69 (m, 3H, H
arom,
naph), 7.86-7.89 (m, 1H, H
arom,naph), 7.93 (d, 1H, H
Py,5), 8.14-8.17 (m, 1H, H
arom,naph), 9.36 (s, 1H, NHBoc).
合成14
tert-ブチル=4-(2-アミノ-3-ニトロピリジン-4-イル-オキシ)-3-メチルフェニル-カルバマート
方法Bを、4-(4-アミノ-2-メチルフェノキシ)-3-ニトロピリジン-2-アミン(0.160g、0.615mmol)に用いて、表題化合物(0.143g、65%)を得た。
1H-NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ: 1.48 (s, 9H), 2.05 (s, 3H), 5.76 (d, 1H, J=5.4 Hz), 7.03 (d, 1H, J=8.5 Hz), 7.15 (s, 2H), 7.33 (d, 1H, J=8.9 Hz), 7.48 (s, 1H), 7.94 (d, 1H, J=5.7 Hz), 9.46 (bs, 1H).
13C NMR (125.8 MHz, DMSO- d
6) δ 15.50, 28.09, 79.15, 99.17, 117.30, 120.78, 121.20, 121.44, 129.85, 137.62, 145.40, 152.76, 153.04, 153.72, 158.94. m/z 383.0 [(M+Na)
+ C
17H
20N
4O
5 に対する計算値 360.1].
(III) トリフルオロアセトアミド保護
合成15
N-(4-(2-アミノ-3-ニトロピリジン-4-イル-オキシ)-2-フルオロフェニル)-2,2,2-トリフルオロ-アセトアミド
方法C 4-(4-アミノ-3-フルオロフェノキシ)-3-ニトロピリジン-2-アミン(472mg、1.8mmol)を乾燥DCM(10mL)中に懸濁化した。ピリジン(0.5mL)およびトリフルオロ無水酢酸(278μL、2mmol)を加え、そして反応混合物を室温にて2時間攪拌した。さらなるトリフルオロ無水酢酸(200μL)を加え、そして1時間攪拌を続けた。溶媒を蒸発させ、そして残留物を水中に移した。不溶性残留物を濾過により回収し、アセトンに溶解し、シリカ上に前吸収させ、そしてカラムクロマトグラフィ(溶出液勾配DCM〜DCM:MeOH 99:1)により精製して表題化合物(574mg、89%)を得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 6.16 (d, 1H, H
Py,5, J= 5.61 Hz), 7.13 (d, 1H, H
arom,Ph, J=8.75 Hz), 7.26 (s, 2H, NH
2,
Py), 7.38 (d, 1H, H
arom,Ph, J=11.0 Hz), 7.59 (d, 1H, H
arom,Ph, J=8.70 Hz), 8.10 (d, 1H, H
Py,6), 11.29 (s, 1H, NHCOCF
3);LC-MS (m/z): 361 (M+H, 100).
(IV) ニトロ基の還元
1. 共通中間体への過程における還元(スキーム2による)
合成16
4-(4-N-(tert-ブトキシカルボニル)-アミノフェノキシ)-2,3-ジアミノピリジン
方法D1(蟻酸アンモニウムを用いる) 4-(4-N-(tert-ブトキシカルボニル)-アミノフェノキシ)-3-ニトロピリジン-2-アミン(470mg、1.36mmol)をエタノール(20mL)に溶解した。パラジウム10%担持活性炭(150mg)を加え、次いで微粉末化した蟻酸アンモニウム(1g、16mmol)を加えた。反応混合物を1.5時間攪拌し、次いでセライト上で濾過して濃縮した。褐色の固体をEtOAc:水混合物(10:10mL)に溶解し、そして層を分離した。有機層を飽和NaHCO
3(aq)(10mL)を用いて洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、そして濃縮して表題化合物(370mg、86%)を褐色の固体として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 1.49 (s, 9H, t-Bu), 4.40 (s, 2H, NH
2,
Py3), 5.52 (s, 2H, NH
2,
Py2), 5.93 (d, 1H, H
Py,5), 6.93 (d, 2H, H
arom,Ph,3+5, J=7.5 Hz), 7.22 (d, 1H, H
Py,6), 7.44 (d, 2H, H
arom,Ph,2+6), 9.32 (s, 1H, NH).
合成17
tert-ブチル=4-(2,3-ジアミノピリジン-4-イル-オキシ)ナフタレン-1-イル-カルバマート
方法D1を、tert-ブチル4-(2-アミノ-3-ニトロピリジン-4-イル-オキシ)ナフタレン-1-イル-カルバマート(0.50g、1.26mmol)に用いて、表題化合物を褐色の固体(0.38g、82%)として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 1.55 (s, 9H, tBu), 4.63 (s, 2H, NH
2), 5.66 (s, 2H, NH
2), 5.92 (d, 1H, H
Py,5, J = 5.6 Hz), 7.05 (d, 1H, H
arom,naph, J = 8.3 Hz), 7.24 (d, 1H, H
Py,5), 7.54 (d, 1H, H
arom,naph, J = 8.3 Hz), 7.60-7.65 (m, 2H, H
arom,
naph), 8.07-8.12 (m, 2H, H
arom,naph), 9.22 (s, 1H, NHBoc).
合成18
N-(4-(2,3-ジアミノピリジン-4-イル-オキシ)-2-フルオロフェニル)-2,2,2-トリフルオロアセトアミド
方法D2(水素を用いる) N-(4-(2-アミノ-3-ニトロピリジン-4-イル-オキシ)-2-フルオロフェニル)-2,2,2-トリフルオロアセトアミド(540mg、1.5mmol)をエタノール(15mL)およびAcOEt(5mL)に溶解した。パラジウム10%担持活性炭(150mg)を加え、そして反応混合物を2時間、水素雰囲気下で攪拌した。触媒を濾過除去し、そして濾液を蒸発させて表題化合物を表題化合物(490mg、100%)を得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 4.65 (s, 2H, NH
2,
Py3), 5.86 (s, 2H, NH
2,
Py2), 6.23 (d, 1H, H
Py,5, J=5.71 Hz), 6.85 (d, 1H, H
arom,Ph, J=8.80 Hz), 7.01 (d, 1H, H
arom,Ph, J=11.51 Hz), 7.32 (d, 1H, H
Py,6, J=5.71 Hz), 7.45 (t, 1H, H
arom,Ph, J=8.76 hz), 11.37 (s, 1H, NHCOCF
3).
合成19
tert-ブチル=4-(2,3-ジアミノピリジン-4-イル-オキシ)-3-メチルフェニル-カルバマート
方法D2を、tert-ブチル4-(2-アミノ-3-ニトロピリジン-4-イル-オキシ)-3-メチルフェニル-カルバマート(133mg、0.37mmol)に用いて、表題化合物(115mg、94%)を得た。
1H-NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ 1.47 (s, 9H), 2.08 (s, 3H), 4.38 (s, 2H), 5.45 (s, 2H), 5.73 (d, 1H, J=5.5 Hz), 6.83 (d, 1H, J=8.7 Hz), 7.18 (d, 1H, J=5.5 Hz), 7.25 (d, 1H, J=8.6 Hz), 7.41 (s, 1H), 9.26 (s, 1H).
13C NMR (125.8 MHz, DMSO- d
6) δ 15.82, 28.12, 78.91, 101.47, 117.11, 118.08, 120.29, 120.85, 129.48, 135.81, 135.91, 147.74, 148.63, 149.83, 152.83. m/z 331.1 [(M+H)
+ C
17H
22N
4O
3に対する計算値 330.2].
(V) ニトロ基の還元
2. 一対の中間体の還元(スキーム4およびスキーム5による)
合成20
1-(4-(2,3-ジアミノピリジン-4-イル-オキシ)フェニル)-3-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素
方法D2を、1-(4-(2-アミノ-3-ニトロピリジン-4-イル-オキシ)フェニル)-3-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素に用いて、表題化合物(69mg,92%)を得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 4.43 (s, 2H, NH
2,
Py3), 5.55 (s, 2H, NH
2,
Py2), 6.00 (d, 1H, H
Py,5), 6.97 (d, 2H, H
arom,Ph,3+5, J=7.5 Hz), 7.24 (d, 1H, H
Py,6), 7.46 (d, 2H, H
arom,Ph,2+6), 7.63 (broad s, 2H, H
arom’), 8.12 (s, 1H, H
arom’), 8.82 (s, 1H, NH
urea,1), 9.14 (s, 1H, NH
urea,3).
合成21
1-(4-(2,3-ジアミノピリジン-4-イル-オキシ)-2-クロロフェニル)-3-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素
方法D2を、1-(4-(2-アミノ-3-ニトロピリジン-4-イル-オキシ)-2-クロロフェニル)-3-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素に用いて、表題化合物(199mg、60%)を得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 4.51 (s, 2H, NH
2,Py2), 5.65 (s, 2H, NH
2,Py3), 6.10 (d, 1H, H
Py,5, J=5.6 Hz), 6.97 (dd, 1H, H
arom, J= 8.9Hz, J= 2.7Hz), 7.11 (d, 1H, H
arom, J=2.7 Hz), 7.26 (d, 1H, H
Py,6, J=5.6 Hz), 7.62 (broad s, 2H, H
arom), 7.99 (d, 1H, H
arom, J=9.0 Hz), 8.10 (s, 1H, H
arom), 8.35 ( s, 1H, NH
urea1), 9.71 ( s, 1H, NH
urea3). LC-MS (m/z): 472 (M+H, 100).
合成22
1-(4-(2,3-ジアミノピリジン-4-イル-オキシ)-2-メチルフェニル)-3-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素
方法D2を、1-(4-(2-アミノ-3-ニトロピリジン-4-イル-オキシ)-2-メチルフェニル)-3-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素に用いて、表題化合物(247mg、75%)を得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 1.05 (s, 3H, CH
3), 4.34 (broad s, 2H, NH
2,Py2), 5.62 (broad s, 2H, NH
2, Py3), 6.02 (d, 1H, H
Py,5, J=5.7 Hz), 6.85 (m, 3H, H
arom), 7.26 (d, 1H, NH
Py,6), 7.61-7.66 (m, 2H, H
arom), 8.12 ( s, 1H, NH
urea1), 9.51 ( s, 1H, NH
urea3). LC-MS (m/z): 452 (M+H, 100).
合成23
1-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-3-(4-(2,3-ジアミノピリジン-4-イル-オキシ)-3-メチルフェニル)尿素
方法D2を、1-(4-(2-アミノ-3-ニトロピリジン-4-イル-オキシ)-3-メチルフェニル)-3-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素に用いて、表題化合物(0.25g、90%)を得た。
1H NMR (250 MHz, δ, ppm, DMSO-d
6): 2.13 (s, 3H), 4.43 (s, 2H), 5.50 (s, 2H), 5.77 (d, 1H, J=5.7 Hz), 6.87 (d, 1H, J=8.7 Hz), 7.19 (d, 1H, J=5.7 Hz), 7.25 (dd, 1H, Ja=8.6 Hz, Jb=2.6 Hz), 7.42 (d, 1H, J=2.4 Hz), 7.57-7.66 (m, 2H), 8.12 (d, 1H, J=1.9 Hz), 8.78 (s, 1H), 9.14 (s, 1 H). m/z 452.0 [(M+H)
+ C
20H
17ClF
3N
5O
2に対する計算値 451.1].
合成24
1-(4-(2,3-ジアミノピリジン-4-イル-オキシ)-2-(トリフルオロメチル)フェニル)-3-(4-クロロ-3-(トリフルオロ メチル)フェニル)尿素
方法D2を、1-(4-(2-アミノ-3-ニトロピリジン-4-イル-オキシ)-2-(トリフルオロメチル)フェニル)-3-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素に用いて、表題化合物(47mg、60%)を得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 4.58 (s, 2H, NH
2,Py2), 5.68 (s, 2H, NH
2,Py3), 6.14 (d, 1H, H
Py,5, J=5.5 Hz), 7.24 (s, 2H, H
arom), 7.29 (d, 1H, H
Py,6, J=5.6 Hz), 7.62 (s, 2H, H
arom), 7.75 (d, 1H, H
arom, J=8.5 Hz ), 8.10 (s, 1H, H
arom), 8.17 (s, 1H, NH
urea1), 9.63 ( s, 1H, NH
urea3). LC-MS (m/z): 506 (M+H, 100).
合成25
1-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-3-(4-(2,3-ジアミノピリジン-4-イル-オキシ)-3-フルオロフェニル)尿素
方法D2を、1-(4-(2-アミノ-3-ニトロピリジン-4-イル-オキシ)-3-フルオロフェニル)-3-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(181mg、0.373mmol)に用いて、表題化合物(163mg、96%)を得た。
1H-NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ: 4.48 (s, 2H), 5.56 (s, 2H), 5.89 (t, 1H, J=4.8 Hz), 7.10 (dt, 1H, J
t=8.8 Hz, J
d=4.1 Hz), 7.16-7.18 (m, 1H), 7.21 (t, 1H, J=5.0 Hz), 7.60-7.66 (m, 3H), 8.09 (s, 1H), 9.06 (s, 1H), 9.22 (s, 1H).
(VI) 2,3-ジアミノピリジル中間体からピリドイミダゾロンの生成
1. 共通中間体への過程における環化(スキーム2による)
合成26
tert-ブチル=4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル-カルバマート
方法E1(トリホスゲンとトリエチルアミンを用いて) 4-(4-N-(tert-ブトキシカルボニル)-アミノフェノキシ)-2,3-ジアミノピリジン(370mg、1.2mmol)を乾燥THF(10mL)に溶解し、トリエチルアミン(336μL、2.4mmol)を加えてその溶液を0℃に冷却した。トリホスゲン(118mg、0.4mmol)を加えて、反応混合物を0℃にて15分間、および室温にて16時間攪拌した。沈降したトリエチルアミン塩酸塩を濾過して取り出し、溶媒を蒸発させた。残留物をTHFに溶解し、シリカを加え、そして全ての揮発分を蒸発させることによりシリカ上に前吸収させた。それをカラムクロマトグラフィにより、DCM〜AcOEt勾配で溶出して精製した。生成物を含有する画分を蒸発させ、そして残留物を水を用いて摺り砕いた。固体を濾過により回収して表題化合物(190mg、46%)を得た。
方法E2(ホスゲンとピリジンを用いて) tert-ブチル4-(2,3-ジアミノピリジン-4-イル-オキシ)フェニル-カルバマート(1g、3.16mmol)を乾燥THF(32mL、10mL/mmol)に溶解した。その溶液を氷浴で窒素雰囲気下で冷却した。ピリジン(0.59mL、7.27mmol)を加え、次いで激しく攪拌しながら、トルエン(2mL、3.79mmol)中のホスゲン溶液1.93Mを滴状で加えた。氷浴を取り除いて混合物を室温にて一晩、次いで60℃にて2時間攪拌した。溶媒を減圧下で蒸発させ、そして固体残留物を水を用いて洗浄し、乾燥して表題化合物(952mg、88%)を褐色の固体として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 1.48 (9H, s, t-Bu), 6.29 (d, 1H, H
Py,5, J=6.0 Hz), 7.09 (d, 2H, H
arom,Ph,3+5, J=9.0 Hz), 7.51 (d, 2H, H
arom,Ph,2+6, J=9.0 Hz), 7.73 (d, 1H, H
Py,6, J=6.0 Hz), 9.43 (bs, 1H, NHBoc), 11.16 (bs, 1H, NH
Py3), 11.34 (bs, 1H, NH
Py2).;LC-MS (m/z): 343 (M+H, 100).
合成27
N-(4-(2,3-ジヒドロ-2-オキソ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)-2-フルオロフェニル)-2,2,2-トリフルオロアセトアミド(
CJS 3251)
方法E3(トリホスゲンとピリジンを用いて) N-(4-(2,3-ジアミノピリジン-4-イル-オキシ)-2-フルオロフェニル)-2,2,2-トリフルオロアセトアミド(500mg、1.5mmol)を乾燥THF(20mL)に溶解し、ピリジン(1mL)を加え、そしてその溶液を0℃にて冷却した。乾燥THF(10mL)中のトリホスゲン(445mg、1.5mmol)を滴状で加えた。反応混合物を室温にて48時間攪拌した。溶媒を蒸発させ、そして残留物を水を用いて洗浄した。沈降物を濾過により回収して表題化合物(260mg、49%)を得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 6.57 (d, 1H, H
Py,5), 6.98 (d, 1H, H
arom,Ph), 7.36 (d, 1H, H
arom,Ph), 7.50 (d, 1H, H
arom,Ph), 7.75 (d, 1H, H
Py,6), 11.26 (s, 1H, NH
Py3), 11.30 (s, 1H, NHCOCF
3), 11.48 (s, 1H, NH
Py2). LC-MS (m/z): 356 (M, 100).
合成28
tert-ブチル=4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)ナフタレン-1-イル-カルバマート
方法E2を、tert-ブチル=4-(2,3-ジアミノピリジン-4-イル-オキシ)ナフタレン-1-イル-カルバマートに用いて、表題化合物を固体(0.17g、83%)として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 1.51 (s, 9H, tBu), 6.26 (d, 1H, H
Py,5, J = 6.1 Hz), 7.29 (d, 1H, H
arom,naph, J = 8.2 Hz), 7.55-7.66 (m, 3H, H
arom,naph), 7.73 (d, 1H, H
Py,5), 7.92-7.97 (m, 1H, H
arom,
naph), 8.06-8.15 (m, 1H, H
arom,naph), 9.28 (s, 1H, NHBoc), 11.48 (s, NH, NH
Py). LC-MS (m/z): 392 (M, 100).
合成29
tert-ブチル=3-メチル-4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル-カルバマート
方法E3を、tert-ブチル=4-(2,3-ジアミノピリジン-4-イル-オキシ)-3-メチルフェニル-カルバマート(396mg、1.20mmol)に用いて、表題化合物(153mg、36%)を得た。
1H-NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ: 1.48 (s, 9H), 2.08 (s, 3H), 6.13 (d, 1H, J=6.0 Hz), 7.01 (d, 1H, J=8.8 Hz), 7.31 (d, 1H, J=8.8 Hz), 7.47 (s, 1H), 7.70 (d, 1H, J=6.0 Hz), 9.35 (s, 1H), 11.15 (s, 1H), 11.30 (s, 1H).
13C NMR (125.8 MHz, DMSO- d
6) δ 15.77, 28.11, 79.07, 104.01, 112.13, 117.33, 120.90, 121.14, 129.89, 136.97, 141.37, 146.14, 146.27, 146.71, 152.81, 154.18. m/z 357.0 [(M+H)
+ C
18H
20N
4O
4に対する計算値 356.1].
(VII) 2,3-ジアミノピリジル中間体からピリドイミダゾロンの生成
2. 一対の中間体の環化(スキーム4およびスキーム5による)
合成30
1-(4-(2,3-ジヒドロ-2-オキソ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)-3-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(
CJS 3233)
方法E1を、1-(4-(2,3-ジアミノピリジン-4-イル-オキシ)フェニル)-3-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素に用いて、表題化合物(11mg、24%)を得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 6.35 (d, 1H, H
Py,5, J=6.7 Hz), 7.14 (d, 2H, H
arom,Ph,3+5, J=10.0 Hz), 7.54 (d, 2H, H
arom,Ph,2+6), 7.64 (broad s, 2H, H
arom’), 7.77 (d, 1H, H
Py,6), 8.12 (s, 1H, H
arom’), 8.94 (s, 1H, NH
urea,1), 9.18 (s, 1H, NH
urea,3), 11.19 (s, 1H, NH
Py3), 11.36 (s, 1H, NH
Py2). LC-MS (m/z): 463 (M, 100).
合成31
1-(4-(2,3-ジヒドロ-2-オキソ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)-2-クロロフェニル)-3-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素塩酸塩(
CJS 3502)
方法E3を、1-(4-(2,3-ジアミノピリジン-4-イル-オキシ)-2-クロロフェニル)-3-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-尿素に用いて、表題化合物(72mg、96%)を褐色の粉末として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 4.16 (broad シグナル, HCl), 6.49 (d, 1H, H
Py,5, J=5.8Hz), 7.16 (dd, 1H, H
arom, J=9.0 Hz, J=2.6 Hz), 7.38 (m, 1H, H
arom), 7.64 (m, 2H, H
arom),7.79 (d, 1H, H
Py,6, J=5.8 Hz), 8.01-8.12 (m, 2H, H
arom), 8.58 (broad s, 1H, NH
urea1), 8.91 (m, 1H, NH
Py), 10.16 ( s, 1H, NH
urea3) , 11.25 (s, 1H, NH
Py). LC-MS (m/z): 498 (M+H, 100).
合成32
1-(4-(2,3-ジヒドロ-2-オキソ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)-2-メチルフェニル)-3-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(
CJS 3505)
方法E3を、1-(4-(2,3-ジアミノピリジン-4-イル-オキシ)-2-メチルフェニル)-3-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-尿素に用いて、表題化合物(79mg、79%)を褐色の粉末として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 1.35 (s, 3H, CH
3), 6.35 (d, 1H, H
Py,5, J=6.1 Hz), 6.95-7.13 (m, 2H, H
arom), 7.62 (broad s, 2H, H
arom), 7.75-7.79 (m, 2H, H
arom+Py,6, J
Py,6=6.0 Hz), 8.12 (m, 2H, H
arom+ NH
urea1), 9.48 ( s, 1H, NH
urea3), 11.18 (s, 1H, NH
Py), 11.35 (s, 1H, NH
Py). LC-MS (m/z): 478 (M+H, 100).
合成33
1-(4-(2,3-ジヒドロ-2-オキソ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)-2-(トリフルオロメチル)フェニル)-3-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(
CJS 3506)
方法E3を、1-(4-(2,3-ジアミノピリジン-4-イル-オキシ)-2-(トリフルオロメチル)フェニル)-3-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素に用いて、表題化合物(76mg、63%)を褐色の粉末として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 6.53 (d, 1H, H
Py,5, J=5.9 Hz), 7.44 (m, 1H, H
arom, J=8.9 Hz), 7.49 (s, 1H, H
arom), 7.63 (broad s, 2H, H
arom), 7.83 (d, 1H, H
Py,6, J=5.8 Hz), 7.88 (d, 1H, H
arom, J=8.9 Hz), 8.11 (s, 1H, NH
urea1), 8.29 (s, 1H, H
arom), 9.81 ( s, 1H, NH
urea3), 11.26 (s, 1H, NH
Py), 11,48 (s, 1H, NH
Py). LC-MS (m/z): 532 (M+H, 100).
(VIII) Bocカルバマートの脱保護
合成34
7-(4-アミノフェノキシ)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2(3H)-オン
方法 F tert-ブチル 4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル-カルバマート(950 mg、2.77 mmol)をトリフルオロ酢酸(TFA)(13 mL)に溶解し、その溶液を室温にて1.5時間攪拌した。TFAを真空で蒸発させて、得られる粘稠な油を水(3 mL)中に移した。Na
2CO
3の飽和水溶液を加えてpH 7とした。得られる沈降物を濾過により回収し、水を用いて洗浄し、乾燥して表題化合物(524mg、83%)を褐色の固体として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 5.09 (bs, 2H, NH
2), 6.22 (d, 1H, H
Py,5, J=6.0 Hz), 6.61 (d, 2H, H
arom,Ph,3+5, J=8.8 Hz), 6.86 (d, 2H, H
arom,Ph,2+6, J=8.8 Hz), 7.70 (d, 1H, H
Py,6, J=6.0Hz), 11.09 (bs, 1H, NH
Py3), 11.26 (bs, 1H, NH
Py2).;LC-MS (m/z): 243 (M+H, 100).
合成35
7-(4-アミノナフタレン-1-イル-オキシ)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2(3H)-オン
方法Fを、tert-ブチル4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)ナフタレン-1-イル-カルバマートに用いて表題化合物を灰色がかった白色の固体(94mg、74%)として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 5.96 (d, 1H, H
Py,5, J = 5.95 Hz), 6.61 (d, 1H, H
arom,naph, J = 8.15 Hz), 7.03 (d, 3H, H
arom,naph, J = 8.15 Hz), 7.33-7.37 (m, 2H, H
arom,
naph), 7.52 (d, 1H, H
Py,5), 7.58-7.62 (m, 1H, H
arom,naph), 8.05-8.11 (m, 1H, H
arom,naph), 11.21 (s, NH, NH
Py). LC-MS (m/z): 293 (M + H, 100).
合成36
7-(4-アミノ-2-メチルフェノキシ)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2(3H)-オン
方法Fを、tert-ブチル=3-メチル-4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル-カルバマート(135mg、0.379mmol)に用いて表題化合物(61mg、63%)を得た。
1H-NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ: 1.95 (s, 3H), 5.05 (s, 2H), 6.08 (d, 1H, J=6.0 Hz), 6.45 (d, 1H, J=8.2 Hz), 6.50 (s, 1H), 6.79 (d, 1H, J=8.4 Hz), 7.68 (d, 1H, J=6.0 Hz), 11.15 (s, 1H), 11.29 (s, 1H). m/z 257.1 [(M+H)
+ C
13H
12N
4O
2に対する計算値 256.1].
(IX) トリフルオロアセトアミドの脱保護
合成37
7-(4-アミノ-3-フルオロフェノキシ)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2(3H)-オン
方法G N-(4-(2,3-ジヒドロ-2-オキソ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)-2-フルオロフェニル)-2,2,2-トリフルオロアセトアミド(250mg、0.77mmol)をEtOH(7mL)に溶解し、濃厚なNH
3水溶液(5mL)を加えた。反応混合物を16時間還流した。.溶媒を蒸発させ、残留物をDCMを用いて洗浄した。沈降物を濾過により回収し、水を用いて洗浄し、そして乾燥して表題化合物(105mg、52%)を得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 5.16 (s, 2H, NH
2), 6.28 (d, 1H, H
Py,5, J=5.88 Hz), 6.72-6.81 (m, 2H, H
arom,Ph), 6.99 (d, 1H, H
arom,Ph), 7.72 (d, 1H, H
Py,6), 11.16 (s, 1H, NH
Py3), 11.33 (s, 1H, NH
Py2).
(X) イソシアナートとアミンから尿素の合成
1. ピリドイミダゾロン中間体からの尿素(スキーム3とスキーム20による)
合成38
1-(4-(2,3-ジヒドロ-2-オキソ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)-3-フェニル-尿素(
CJS 3239)
方法H1(ピリジン中で) 7-(4-アミノフェノキシ)-2,3-ジヒドロ-2-オキソ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン(65mg、0.27mmol)を乾燥ピリジン(3mL)中に懸濁化し、そして50℃にて加熱した。フェニルイソシアナート(30μL、0.28mmol)を加えると、透明になった。反応混合物を還流で2時間加熱し、次いで室温に冷却するにまかせた。DCM(20mL)を加え、生成した沈降物を濾過により回収し、そしてさらにDCMを用いて洗浄して、1-(4-(2,3-ジヒドロ-2-オキソ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)-3-フェニル-尿素(67mg、69%)を得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 6.34 (d, 1H, H
Py,5, J=7.5 Hz), 6.98 (t, 1H, H
arom,Ph’,4, J = 7.5 Hz), 7.13 (d, 2H, H
arom,Ph,3+5, J = 8.75 Hz), 7.29 (t, 2H, H
arom,Ph’,3+5), 7.46 (d, 2H, H
arom,Ph’,2+6), 7.53 (d, 2H, H
arom,Ph,2+6), 7.76 (d, 1H, H
Py,6), 8.67 (s, 1H, NH
urea,1), 8.76 (s, 1H, NH
urea,3), 11.19 (s, 1H, NH
Py3), 11.35 (s, 1H, NH
Py2). LC-MS (m/z): 362 (M + H, 100).
合成39
1-(4-クロロフェニル)-3-(4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)尿素(
CJS 3604)
方法H2(THF中で) 無水THF(1.5mL)中のp-クロロフェニルイソシアナート(24.5mg、0.16mmol)と7-(4-アミノフェノキシ)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2(3H)-オン(30mg、0.12mmol)の混合物を室温にて14時間攪拌した。溶媒を蒸発させ、そして固体残留物をEt
2Oを用いて洗浄して表題化合物(44mg、91%)を灰色がかった白色の固体として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 6.33 (d, 1H, H
Py,5, J=6.0 Hz), 7.12 (d, 2H, H
arom,Ph,3+5, J=8.9 Hz), 7.32 (d, 2H, H
arom,Ph,2+6, J=8.9 Hz), 7.50 (~t, 4H, H
arom’), 7.75 (d, 1H, H
Py,6, J=6.0 Hz), 8.82 (bs, 1H, NH
urea), 8.85 (bs, 1H, NH
urea), 11.17 (bs, 1H, NH
Py3), 11.34 (bs, 1H, NH
Py2). LC-MS (m/z): 396 (M+H, 100).
合成40
1-(4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)-3-(3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(
CJS 3605)
方法H2を、3-(トリフルオロメチル)フェニルイソシアナートに用いて、表題化合物(28mg、53%)を灰色がかった白色の固体として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 6.34 (d, 1H, H
Py,5, J=6.0 Hz), 7.12 (d, 2H, H
arom,Ph,3+5, J=8.8 Hz), 7.31 (d, 1H, H
arom’,4, J=7.5 Hz), 7.48-7.61 (m, 2H, H
arom’,5+6), 7.54 (d, 2H, H
arom,Ph,2+6, J=8.8 Hz), 7.76 (d, 1H, H
Py,6, J=6.0 Hz), 8.01 (bs, 1H, H
arom’,2), 8.88 (bs, 1H, NH
urea), 9.05 (bs, 1H, NH
urea), 11.14 (bs, 1H, NH
Py3), 11.32 (bs, 1H, NH
Py2). LC-MS (m/z): 430 (M+H, 100).
合成41
1-(4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)-3-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(
CJS 3606)
方法H2を、2-(トリフルオロメチル)フェニルイソシアナートに用いて、表題化合物(35mg、66%)を灰色がかった白色の固体として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 6.35 (d, 1H, H
Py,5, J=6.0 Hz), 7.12 (d, 2H, H
arom,Ph,3+5, J=8.9 Hz), 7.28 (t, 1H, H
arom’, J=7.6 Hz), 7.54 (d, 2H, H
arom,Ph,2+6, J=8.9 Hz), 7.65 (m, 2H, H
arom’), 7.76 (d, 1H, H
Py,6, J=6.0 Hz), 7.94 (d, 1H, H
arom’, J=8.2 Hz), 8.07 (bs, 1H, NH
urea), 9.44 (bs, 1H, NH
urea), 11.14 (bs, 1H, NH
Py3), 11.31 (bs, 1H, NH
Py2). LC-MS (m/z): 430 (M+H, 100).
合成42
1-(4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)-3-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(
CJS 3607)
方法H2を、4-(トリフルオロメチル)フェニルイソシアナートに用いて、表題化合物(40mg、75%)を灰色がかった白色の固体として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 6.35 (d, 1H, H
Py,5, J=6.0 Hz), 7.13 (d, 2H, H
arom,Ph,3+5, J=8.8 Hz), 7.54 (d, 2H, H
arom,Ph,2+6, J=8.8 Hz), 7.60-7.69 (m, 4H, H
arom’), 7.76 (d, 1H, H
Py,6, J=6.0 Hz), 8.89 (bs, 1H, NH
urea), 9.10 (bs, 1H, NH
urea), 11.14 (bs, 1H, NH
Py3), 11.31 (bs, 1H, NH
Py2). LC-MS (m/z): 430 (M+H, 100).
合成43
1-(3-フルオロ-5-モルホリノフェニル)-3-(4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)尿素(
CJS 3612)
方法H2を、4-(3-フルオロ-5-イソシアナトフェニル)モルホリンに用いて、表題化合物を得た。EtOAcとTHFの熱い1:1混合物を用いて最終洗浄すると、表題化合物(21mg、38%)を灰色がかった白色の固体として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 3.10 (t, 4H, CH
2-N, J=4.0 Hz), 3.72 (t, 4H, CH
2-O, J=4.0 Hz), 6.33 (d, 1H, H
Py,5, J=5.9 Hz), 6.40 (d, 1H, H
arom’,4, J=12.5 Hz), 6.80 (m, 2H, H
arom’,2+6), 7.12 (d, 2H, H
arom,Ph,3+5, J=8.9 Hz), 7.52 (d, 2H, H
arom,Ph,2+6, J=8.9 Hz), 7.75 (d, 1H, H
Py,6, J=5.9 Hz), 8.82 and 8.85 (bs, 2H, NH
urea), 11.17 (bs, 1H, NH
Py3), 11.34 (bs, 1H, NH
Py2). LC-MS (m/z): 465 (M+H, 100).
合成44
1-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-3-(4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)ナフタレン-1-イル)尿素(
CJS 3675)
方法H2を、7-(4-アミノナフタレン-1-イル-オキシ)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2(3H)-オン(94mg、0.32mmol)および1-クロロ-4-イソシアナト-2-(トリフルオロメチル)ベンゼン(77mg、0.35mmol)に用いて、表題化合物を褐色の固体(25mg、15%)として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 6.21 (d, 1H, H
Py,5, J = 5.9 Hz), 7.20 (m, 1H, H
arom,Naph), 7.56-7.67 (m, 4H, H
arom,naph+Py,6), 7.79-7.87 (m, 2H, H
arom,Ph’), 7.94-7.97 (m, 1H, H
arom,
naph), 8.23-8.31 (m, 2H, H
arom,naph), 10.52 (s, NH, NH
Py), 11.26 (s, NH, NH
Py). LC-MS (m/z): 514 (M + H, 100).
合成45
1-(4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)ナフタレン-1-イル)-3-(3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(
CJS 3681)
方法H2を、7-(4-アミノナフタレン-1-イル-オキシ)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2(3H)-オン(30mg、0.10mmol)および1-イソシアナト-3-(トリフルオロメチル)ベンゼン(21mg、0.11mmol)に用いて、表題化合物を褐色の固体(31mg、65%)として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 6.21 (d, 1H, H
Py,5, J = 5.5 Hz), 7.32 (m, 2H, H
arom,Naph), 7.53-7.71 (m, 5H, H
arom,naph+Ph’), 7.96 (t, 2H, H
arom,naph), 8.09 (s, 1H, H
arom,
Ph), 8.19 (d, 1H, H
Py,6, J = 5.5 Hz), 8.96 and 9.46 (bs, 2H, NH
urea) 11.39 (s, NH, NH
Py), 11.44 (s, NH, NH
Py). LC-MS (m/z): 480 (M + H, 100).
合成46
1-(4-(2,3-ジヒドロ-2-オキソ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)-2-フルオロフェニル)-3-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(
CJS 3253)
方法H2を、7-(4-アミノ-3-フルオロフェノキシ)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2(3H)-オン(26mg、0.1mmol)および1-クロロ-4-イソシアナト-2-(トリフルオロメチル)ベンゼン(23mg、0.1mmol)に用いて、表題化合物(40mg、83%)を得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 6.45 (d, 1H, H
Py,5, J=5.91 Hz), 6.98 (d, 1H, H
arom,Ph), 7.23 (d, 1H, H
arom,Ph), 7.63 (broad s, 2H, H
arom’), 7.79 (d, 1H, H
Py,6), 8.05 (s, 1H, H
arom,Ph), 8.12 (s, 1H, H
arom’), 8.69 (s, 1H, NH
urea,1), 9.49 (s, 1H, NH
urea,3), 11.22 (s, 1H, NH
Py3), 11.42 (s, 1H, NH
Py2). LC-MS (m/z): 481 (M+H, 100).
合成47
1-(4-(2,3-ジヒドロ-1-メチル-2-オキソ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)-3-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(
CJS 3246)
方法H2を、7-(4-アミノ-3-フルオロフェノキシ)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2(3H)-オン(25mg、0.1mmol)および1-クロロ-4-イソシアナト-2-(トリフルオロメチル)ベンゼン(23mg、0.1mmol)に用いて、表題化合物(32mg、69%)を得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 3.47 (s, 3H, CH
3N), 6.42 (d, 1H, H
Py,5, J=5.94 Hz), 7.16 (d, 2H, H
arom,Ph,3+5, J=8.94 Hz), 7.55 (d, 2H, H
arom,Ph,2+6), 7.64 (broad s, 2H, H
arom’), 7.80 (d, 1H, H
Py,6), 8.13 (s, 1H, H
arom’), 8.99 (s, 1H, NH
urea,1), 9.23 (s, 1H, NH
urea,3), 11.63 (s, 1H, NH
Py3). LC-MS (m/z): 478 (M, 100).
合成48
1-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-3-(3-メチル-4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)尿素(
CJS 3410)
方法H2を、7-(4-アミノ-2-メチルフェノキシ)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2(3H)-オン(20mg、0.078mmol)に用いて、表題化合物(27mg、72%)を得た。
1H-NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ: 2.13 (s, 3H), 6.17 (d, 1H, J=5.7 Hz), 7.05 (d, 1H, J=8.6 Hz), 7.35 (d, 1H, J=8.8 Hz), 7.48 (s, 1H), 7.60-7.65 (m, 2H), 7.72 (d, 1H, J=5.7 Hz), 8.12 (s, 1H), 8.86 (s, 1H), 9.17 (s, 1H), 11.17 (s, 1H), 11.31 (s, 1H). m/z 478.1 [(M+H)
+ C
21H
15ClF
3N
5O
3に対する計算値 477.1].
(XI) イソシアナートとアミンから尿素の合成
2. 2-アミノ-3-ニトロピリジン中間体からの尿素(スキーム4およびスキーム5による)
合成49
1-(4-(2-アミノ-3-ニトロピリジン-4-イル-オキシ)フェニル)-3-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(
CJS 3231)
方法H3(DCM中で) 4-(4-アミノフェノキシ)-3-ニトロピリジン-2-アミン(170mg、0.69mmol)を乾燥DCM(5mL)に溶解し、そして0℃に冷却した。4-クロロ-3-トリフルオロメチル-フェニルイソシアナート(153mg、0.69mg)を乾燥DCM(3mL)に溶解し、そして冷却した溶液に滴状で加えた。反応混合物を室温まで温まるにまかせ、そして20時間、アルゴン雰囲気下で攪拌した。得られる沈降物を濾過により回収し、さらにDCMを用いて洗浄し、そして乾燥して表題化合物(240mg、74%)を得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 5.98 (d, 1H, H
Py,5, J= 5.0Hz), 7.14-7.18 (m, 4H, NH
2,
Py+H
arom,Ph,3+5), 7.57 (d, 2H, H
arom,Ph,2+6), 7.64 (broad s, 2H, H
arom’), 8.00 (d, 1H, H
Py,6), 8.13 (s, 1H, H
arom’), 9.00 (s, 1H, NH
urea,1), 9.21 (s, 1H, NH
urea,3);LC-MS (m/z): 468 (M+H, 100).
合成50
1-(4-(2-アミノ-3-ニトロピリジン-4-イル-オキシ)フェニル)-3-フェニル尿素(
CJS 3241)
方法H3を、4-(4-アミノフェノキシ)-3-ニトロピリジン-2-アミン(50mg、0.2mol)およびフェニルイソシアナート(22μL、0.2mmol)に用いて、表題化合物(54mg、74%)を得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 5.96 (d, 1H, H
Py,5, J = 5.72 Hz), 6.99 (t, 1H, H
arom,Ph’,4), 7.13-7.16 (m, 4H, NH
2,
Py+H
arom,Ph,3+5), 7.30 (t, 2H, H
arom,Ph’,3+5, J = 7.90 Hz), 7.48 (d, 2H, H
arom,Ph’,2+6’ J = 7.69 Hz), 7.55 (d, 2H, H
arom,Ph,2+6, J = 8.93 Hz), 8.00 (d, 1H, H
Py,6, J = 5.78 Hz), 8.69 (s, 1H, NH
urea,1), 8.81 (s, 1H, NH
urea,3);LC-MS (m/z): 366 (M + H, 100).
合成51
1-(4-(2-アミノ-3-ニトロピリジン-4-イル-オキシ)-2-クロロフェニル)-3-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(
CJS 3500)
方法H3を、4-(4-アミノ-3-クロロフェノキシ)-3-ニトロピリジン-2-アミンおよび4-クロロ-3-トリフルオロメチル-フェニルイソシアナートに用いて、表題化合物(530mg、74%)を得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 6.05 (d, 1H, H
Py,5, J=5.7 Hz), 7.19 (m, 3H, H
arom), 7.43 (d, 1H, H
Ph,11or12, J=2.7 Hz), 7.61 (s, 2H, NH
2,Py), 8.01 (d, 1H, H
Py,6, J=5.7 Hz), 8.09 (s, 1H, H
arom), 8.17 (d, 1H, H
arom, J=9.1 Hz), 8.49 ( s, 1H, NH
urea1), 9.85 ( s, 1H, NH
urea3). LC-MS (m/z): 502 (M+H, 100).
合成52
1-(4-(2-アミノ-3-ニトロピリジン-4-イル-オキシ)-2-メチルフェニル)-3-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(
CJS 3501)
方法H3を、4-(4-アミノ-3-メチルフェノキシ)-3-ニトロピリジン-2-アミンおよび4-クロロ-3-トリフルオロメチル-フェニルイソシアナートに用いて、表題化合物(582mg、78%)を得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 2.25 (s, 3H, CH
3), 5.95 (d, 1H, H
Py,5, J=5.7 Hz), 6.96 (m, 2H, H
arom), 7.02 (m, 1H, H
arom), 7.12 (s, 2H, NH
2,Py), 7.48-7.68 (m, 2H, H
arom), 7.73 (d, 1H, H
arom), 7.95 (d, 1H, H
Py,6, J=5.7 Hz), 8.13 (m, 1H, H
arom), 8.65 ( s, 1H, NH
urea1), 9.99 ( s, 1H, NH
urea3). LC-MS (m/z): 482 (M+H, 100).
合成53
1-(4-(2-アミノ-3-ニトロピリジン-4-イル-オキシ)-2-(トリフルオロメチル)フェニル)-3-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(
CJS 3503)
方法H3を、4-(4-アミノ-3-(トリフルオロメチル)フェノキシ)-3-ニトロピリジン-2-アミンおよび4-クロロ-3-トリフルオロメチル-フェニルイソシアナートに用いて、表題化合物(416mg、99%)を得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 6.06 (d, 1H, H
Py,5, J=5.7 Hz), 7.26 (m, 2H, H
arom), 7.54 (m, 2H, H
arom), 7.64 (s, 2H, NH
2,Py), 7.96 (m, 1H, H
arom), 8.05 (d, 1H, H
Py,6, J=5.7 Hz), 8.11 (m, 1H, H
arom), 8.28 ( s, 1H, NH
urea1), 9.76 ( s, 1H, NH
urea3). LC-MS (m/z): 536 (M+H, 100).
合成 54
1-(4-(2-アミノ-3-ニトロピリジン-4-イル-オキシ)-2,3-ジメチルフェニル)-3-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(
CJS 3504)
方法H3を、4-(4-アミノ-2,3-ジメチルフェノキシ)-3-ニトロピリジン-2-アミンおよび4-クロロ-3-トリフルオロメチル-フェニルイソシアナートに用いて、表題化合物(625mg、86%)を黄色の粉末として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 2.07 (s, 3H, CH
3), 2.19 (s, 3H, CH
3), 5.77 (d, 1H, H
Py,5, J=5.7 Hz), 6.98 (d, 1H, H
arom, J=8.7 Hz), 7.14 (s, 2H, NH
2,Py), 7.57 (d, 1H, H
arom, J=8.7 Hz), 7.62 (m, 1H, H
arom), 7.96 (d, 1H, H
Py,6, J=5.7 Hz), 8.12 (m, 1H, H
arom), 8.21 ( s, 1H, NH
urea1), 9.38 ( s, 1H, NH
urea3). LC-MS (m/z): 496 (M+H, 100).
合成55
1-(4-(2-アミノ-3-ニトロピリジン-4-イル-オキシ)-3-クロロフェニル)-3-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(
CJS 3401)
方法H3を、4-(4-アミノ-2-クロロフェノキシ)-3-ニトロピリジン-2-アミン(0.40g、1.42mmol)および4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニルイソシアナート(0.32g、1.42mmol)に用いて、表題化合物(0.71g、100%)を得た。
1H NMR (250 MHz, DMSO-d
6) δ5.86 (d, 1H, J=5.6 Hz), 7.22 (s, 2H), 7.35 (d, 1H, J=8.8 Hz), 7.44 (dd, 1H, Ja=8.8 Hz, Jb=2.4 Hz), 7.60-7.69 (m, 2H), 7.87 (d, 1H, J=2.4 Hz), 7.99 (d, 1H, J=5.7 Hz), 8.10 (d, 1H, J=2.1 Hz), 9.17 (s, 1H), 9.29 (s, 1 H). m/z 502.2 [(M+H)
+ C
19H
12Cl
2F
3N
5O
4に対する計算値 501.0].
合成56
1-(4-(2-アミノ-3-ニトロピリジン-4-イル-オキシ)-3-フルオロフェニル)-3-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(
CJS 3404)
方法H3を、4-(4-アミノ-2-フルオロフェノキシ)-3-ニトロピリジン-2-アミン(0.25g、0.946mmol)および4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニルイソシアナート(0.21g、0.946mmol)に用いて、表題化合物(0.19g、42%)を得た。
1H NMR (250 MHz, δ, ppm, DMSO-d
6): 5.98 (dd, 1H, Ja=5.7 Hz, Jb= 1.0 Hz), 7.21 (s, 2H), 7.26 (dd, 1H, Ja=9.1 Hz, Jb=2.3 Hz), 7.34 (t, 1H, J=8.8 Hz), 7.60-7.73 (m, 3H), 8.01 (d, 1H, J=5.7 Hz), 8.10 (d, 1H, J=2.1 Hz), 9.19 (s, 1H), 9.27 (s, 1 H). m/z 486.1 [(M+H)
+ C
19H
12ClF
4N
5O
4に対する計算値 485.1].
合成57
1-(4-(2-アミノ-3-ニトロピリジン-4-イル-オキシ)-3,5-ジフルオロフェニル)-3-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(
CJS 3406)
方法H3を、4-(4-アミノ-2,6-ジフルオロフェノキシ)-3-ニトロピリジン-2-アミン(0.20g、0.709mmol)および4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニルイソシアナート(0.16g、0.709mmol)に用いて、表題化合物(0.085g、24%)を得た。
1H NMR (250 MHz, δ, ppm, DMSO-d
6): 6.11 (d, 1H, J=5.7 Hz), 7.28 (s, 2H), 7.46 (d, 2H, J=10.3 Hz), 7.61-7.71 (m, 2H), 8.04 (d, 1H, J=5.7 Hz), 8.09 (d, 1H, J=2.1 Hz), 9.36 (s, 1H), 9.40 (s, 1 H). m/z 504.0 [(M+H)
+ C
19H
11ClF
5N
5O
4に対する計算値 503.0].
合成58
1-(4-(2-アミノ-3-ニトロピリジン-4-イル-オキシ)-3-メチルフェニル)-3-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(
CJS 3408)
方法H3を、4-(4-アミノ-2-メチルフェノキシ)-3-ニトロピリジン-2-アミン(0.22g、0.991mmol)および4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニルイソシアナート(0.16g、0.709mmol)に用いて、表題化合物(0.49g、100%)を得た。
1H NMR (250 MHz, δ, ppm, DMSO-d
6): 2.10 (s, 3H), 5.81 (d, 1H, J=5.7 Hz), 7.08 (d, 1H, J=8.7 Hz), 7.14 (s, 2H), 7.37 (dd, 1H, Ja=8.8 Hz, Jb=2.6 Hz), 7.49 (d, 1H, J=2.4 Hz), 7.58-7.66 (m, 2H), 7.96 (d, 1H, J=5.7 Hz), 8.12 (d, 1H, J=2.1 Hz), 8.89 (s, 1H), 9.16 (s, 1 H). m/z 482.1 [(M+H)
+ C
20H
15ClF
3N
5O
4に対する計算値 481.1].
(XII) 活性化カルバマートとアミンから尿素の合成(スキーム3およびスキーム19による)
合成59
1-(3-tert-ブチル-1-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-5-イル)-3-(4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)尿素(
CJS 3600)
方法I1 無水THF(4オングストロームのモレキュラーシーブを含有する)(1.5mL)中のフェニル=3-tert-ブチル-1-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-5-イル-カルバマート(66mg、0.18mmol)および7-(4-アミノフェノキシ)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2(3H)-オン(30mg、0.12mmol)の混合物を、50℃にて14時間加熱した。EtOAc(10mL)を用いて希釈しかつ濾過してモレキュラーシーブを除去した後に、その溶液を0.5Mクエン酸(水溶液)、飽和NaHCO
3(水溶液)およびブラインを用いて洗浄した。有機層をMgSO
4上で乾燥し、溶媒を減圧下で蒸発させた。オレンジ色の固体残留物をEt
2Oを用いて洗浄して、表題化合物(52mg、85%)をわずかにオレンジ色の固体として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 1.28 (s, 9H, t-Bu), 6.31 (d, 1H, H
Py,5, J=6.0 Hz), 6.35 (s, 1H, H
Pyz,4), 7.09 (d, 2H, H
arom,Ph,3+5, J=8.9 Hz), 7.37 (t, 2H, H
arom,4-F-Ph,3+5 J=8.8 Hz), 7.47 (d, 2H, H
arom,Ph,2+6, J=8.9 Hz), 7.57 (dd, 2H, H
arom,4-F-Ph,2+6 J=8.8 Hz and J=5.0 Hz), 7.74 (d, 1H, H
Py,6, J=6.0 Hz), 8.37 (bs, 1H, NH
urea), 9.06 (bs, 1H, NH
urea), 11.16 (bs, 1H, NH
Py3), 11.34 (bs, 1H, NH
Py2). LC-MS (m/z): 502 (M+H, 100).
合成60
1-(3-tert-ブチル-1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)-3-(4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)尿素(
CJS 3601)
方法I2 フェニル=3-tert-ブチル-1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル-カルバマート(37mg、0.13mmol)および7-(4-アミノフェノキシ)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2(3H)-オン(30mg、0.12mmol)の無水DMSO(1mL)中の溶液を、85℃にて2時間加熱した。室温まで冷却した後、その溶液をEtOAc(10mL)に希釈し、H
2Oを用いて2回およびブラインを用いて1回洗浄した。有機層をMgSO
4上で乾燥し、そして溶媒を減圧下で蒸発させた。固体残留物をEt
2Oを用いて洗浄して表題化合物(25mg、49%)を灰色がかった白色の固体として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 1.32 (s, 9H, t-Bu), 3.60 (s, 3H, CH
3N), 6.04 (s, 1H, H
Pyz,4), 6.33 (d, 1H, H
Py,5, J=6.0 Hz), 7.11 (d, 2H, H
arom,Ph,3+5, J=8.8 Hz), 7.53 (d, 2H, H
arom,Ph,2+6, J=8.8 Hz), 7.75 (d, 1H, H
Py,6, J=6.0 Hz), 8.54 (bs, 1H, NH
urea), 9.02 (bs, 1H, NH
urea), 11.18 (bs, 1H, NH
Py3), 11.35 (bs, 1H, NH
Py2). LC-MS (m/z): 422 (M+H, 100).
合成61
1-(3-tert-ブチル-1-フェニル-1H-ピラゾール-5-イル)-3-(4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)尿素(
CJS 3608)
方法I2を、フェニル=3-tert-ブチル-1-フェニル-1H-ピラゾール-5-イル-カルバマートに用いて、表題化合物(43mg、45%)をオレンジ色の固体として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 1.28 (s, 9H, t-Bu), 6.32 (d, 1H, H
Py,5, J=6.0 Hz), 6.37 (s, 1H, H
Pyz,4), 7.10 (d, 2H, H
arom,Ph,3+5, J=9.0 Hz), 7.37-7.54 (m, 5H, H
arom,Ph-Pyz), 7.47 (d, 2H, H
arom,Ph,2+6, J=9.0 Hz), 7.75 (d, 1H, H
Py,6, J=6.0 Hz), 8.40 (bs, 1H, NH
urea), 9.11 (bs, 1H, NH
urea), 11.16 (bs, 1H, NH
Py3), 11.34 (bs, 1H, NH
Py2). LC-MS (m/z): 484 (M+H, 100).
合成62
1-(3-tert-ブチル-1-(4-クロロフェニル)-1H-ピラゾール-5-イル)-3-(4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)尿素 (
CJS 3609)
方法I2を、フェニル=3-tert-ブチル-1-(4-クロロフェニル)-1H-ピラゾール-5-イル-カルバマートに用いて、表題化合物(30mg、57%)をわずかに淡紅色の固体として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 1.27 (s, 9H, t-Bu), 6.31 (d, 1H, H
Py,5, J=6.0 Hz), 6.37 (s, 1H, H
Pyz,4), 7.10 (d, 2H, H
arom,Ph,3+5, J=9.0 Hz), 7.48 (d, 2H, H
arom,Ph,2+6, J=9.0 Hz), 7.58 (bs, 4H, H
arom,4-Cl-Ph), 7.74 (d, 1H, H
Py,6, J=6.0 Hz), 8.52 (bs, 1H, NH
urea), 9.16 (bs, 1H, NH
urea), 11.20 (bs, 1H, NH
Py3), 11.38 (bs, 1H, NH
Py2). LC-MS (m/z): 518 (M+H, 100).
合成63
1-(3-tert-ブチル-1-p-トリル-1H-ピラゾール-5-イル)-3-(4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)尿素(
CJS 3614)
方法I2を、フェニル=3-tert-ブチル-1-p-トリル-1H-ピラゾール-5-イル-カルバマートに用いて、表題化合物(40mg、67%)を灰色がかった白色の固体として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 1.27 (s, 9H, t-Bu), 2.37 (s, 3H, CH
3Ph), 6.31 (d, 1H, H
Py,5, J=6.0 Hz), 6.34 (s, 1H, H
Pyz,4), 7.09 (d, 2H, H
arom,Ph,3+5, J=8.9 Hz), 7.33 (d, 2H, H
arom,p-Tol-Ph, J=8.4 Hz), 7.40 (d, 2H, H
arom,p-Tol-Ph, J=8.4 Hz), 7.47 (d, 2H, H
arom,Ph,2+6, J=8.9 Hz), 7.74 (d, 1H, H
Py,6, J=6.0 Hz), 8.38 (bs, 1H, NH
urea), 9.14 (bs, 1H, NH
urea), 11.16 (bs, 1H, NH
Py3), 11.34 (bs, 1H, NH
Py2). LC-MS (m/z): 498 (M+H, 100).
合成64
1-(3-tert-ブチル-1-(2,4-ジフルオロフェニル)-1H-ピラゾール-5-イル)-3-(4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)尿素(
CJS 3615)
方法I2を、フェニル=3-tert-ブチル-1-(2,4-ジフルオロフェニル)-1H-ピラゾール-5-イル-カルバマートに用いて、表題化合物(33mg、80%)を灰色がかった白色の固体として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 1.26 (s, 9H, t-Bu), 6.32 (d, 1H, H
Py,5, J=6.0 Hz), 6.36 (s, 1H, H
Pyz,4), 7.09 (d, 2H, H
arom,Ph,3+5, J=8.9 Hz), 7.29 (m, 1H, H
arom,2,4-diF-Ph), 7.46 (d, 2H, H
arom,Ph,2+6, J=8.9 Hz), 7.54-7.68 (m, 2H, H
arom,2,4-diF-Ph), 7.74 (d, 1H, H
Py,6, J=6.0 Hz), 8.42 (bs, 1H, NH
urea), 8.94 (bs, 1H, NH
urea), 11.17 (bs, 1H, NH
Py3), 11.34 (bs, 1H, NH
Py2). LC-MS (m/z): 520 (M+H, 100).
合成65
1-(1,3-ジ-tert-ブチル-1H-ピラゾール-5-イル)-3-(4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)尿素(
CJS 3616)
方法I1を、フェニル=1,3-ジ-tert-ブチル-1H-ピラゾール-5-イル-カルバマートに用いて、表題化合物(15mg、40%)を灰色がかった白色の固体として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 1.21 (s, 9H, t-Bu), 1.55 (s, 9H, t-Bu-N), 6.02 (s, 1H, H
Pyz,4), 6.32 (d, 1H, H
Py,5, J=6.0 Hz), 7.10 (d, 2H, H
arom,Ph,3+5, J=9.0 Hz), 7.52 (d, 2H, H
arom,Ph,2+6, J=9.0 Hz), 7.74 (d, 1H, H
Py,6, J=6.0 Hz), 7.84 (bs, 1H, NH
urea), 9.00 (bs, 1H, NH
urea), 11.17 (bs, 1H, NH
Py3), 11.34 (bs, 1H, NH
Py2). LC-MS (m/z): 408 (M-C4H7, 100).
合成66
1-(3-tert-ブチル-1-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-5-イル)-3-(4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)尿素(
CJS 3617)
方法I2を、フェニル=3-tert-ブチル-1-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-5-イル-カルバマートに用いて、表題化合物(37mg、74%)をわずかに淡紅色の粉末として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 1.30 (s, 9H, t-Bu), 6.36 (d, 1H, H
Py,5, J=6.0 Hz), 6.61 (s, 1H, H
Pyz,4), 7.15 (d, 2H, H
arom,Ph,3+5, J=9.0 Hz), 7.34 (m, 1H, H
arom,Py-Pyz), 7.59 (d, 2H, H
arom,Ph,2+6, J=9.0 Hz), 7.77 (d, 1H, H
Py,6, J=6.0 Hz), 7.89-8.05 (m, 2H, H
arom,Py-Pyz), 8.47 (m, 2H, H
arom,Py-Pyz and NH
urea) 9.99 (bs, 1H, NH
urea), 11.23 (bs, 1H, NH
Py3), 11.39 (bs, 1H, NH
Py2). LC-MS (m/z): 485 (M+H, 100).
合成67
1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル)-3-(4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)尿素(
CJS 3602)
方法I2を、フェニル=3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル-カルバマートに用いて、表題化合物(48mg、85%)を白色の固体として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 6.32 (d, 1H, H
Py,5, J=6.0 Hz), 7.12 (d, 2H, H
arom,Ph,3+5, J=9.0 Hz), 7.39 (bs, 1H, H
arom’,4), 7.55 (d, 2H, H
arom,Ph,2+6, J=9.0 Hz), 7.75 (d, 1H, H
Py,6, J=6.0 Hz), 7.84 (m, 2H, H
arom’,2+6), 9.27 (bs, 1H, NH
urea), 9.51 (bs, 1H, NH
urea), 11.21 (bs, 1H, NH
Py3), 11.38 (bs, 1H, NH
Py2). LC-MS (m/z): 463 (M, 100).
合成68
1-(4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)-3-(3-(トリフルオロメトキシ)フェニル)尿素(
CJS 3611)
方法I2を、フェニル=3-(トリフルオロメトキシ)フェニル-カルバマートに用いて、表題化合物(22mg、40%)を褐色の固体として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 6.33 (d, 1H, H
Py,5, J=6.0 Hz), 6.94 (~d, 1H, H
arom’, J=8.0 Hz),
7.12 (d, 2H, H
arom,Ph,3+5, J=8.9 Hz), 7.30 (~d, 1H, H
arom’, J=8.4 Hz), 7.40 (t, 1H, H
arom’, J=8.1 Hz), 7.54 (d, 2H, H
arom,Ph,2+6, J=8.9 Hz), 7.70 (bs, 1H, H
arom’,2), 7.75 (d, 1H, H
Py,6, J=6.0 Hz), 8.97 (bs, 1H, NH
urea), 9.13 (bs, 1H, NH
urea), 11.17 (bs, 1H, NH
Py3), 11.34 (bs, 1H, NH
Py2). LC-MS (m/z): 446 (M+H, 100).
合成69
1-(2-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)フェニル)-3-(4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)尿素(
CJS 3613)
方法I2を、フェニル=2-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)フェニル-カルバマートに用いて、表題化合物(7mg、13%)をオレンジ色の粉末として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 3.98 (s, 3H, OCH
3), 6.34 (d, 1H, H
Py,5, J=6.0 Hz), 7.13 (d, 2H, H
arom,Ph,3+5, J=8.9 Hz), 7.20 (d, 1H, H
arom’,
3, J=8.5 Hz), 7.32 (dd, 1H, H
arom’,4, J=8.5 Hz and J=1.6 Hz), 7.54 (d, 2H, H
arom,Ph,2+6, J=8.9 Hz), 7.75 (d, 1H, H
Py,6, J=6.0 Hz), 8.51 (bs, 1H, NH
urea), 8.55 (~d, 1H, H
arom’,6, J=2.0 Hz), 9.52 (bs, 1H, NH
urea), 11.17 (bs, 1H, NH
Py3), 11.34 (bs, 1H, NH
Py2). LC-MS (m/z): 460 (M+H, 100).
合成70
1-(4-tert-ブチルチアゾール-2-イル)-3-(4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)尿素(
CJS 3603)
方法I2を、フェニル=4-tert-ブチルチアゾール-2-イル-カルバマートに用いて、表題化合物(17mg、33%)を灰色がかった白色の固体として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 1.25 (s, 9H, t-Bu), 6.34 (d, 1H, H
Py,5, J=6.0 Hz), 6.63 (s, 1H, H
Thz,5), 7.14 (d, 2H, H
arom,Ph,3+5, J=8.9 Hz), 7.54 (d, 2H, H
arom,Ph,2+6, J=8.9 Hz), 7.75 (d, 1H, H
Py,6, J=6.0 Hz), 9.25 (bs, 1H, NH
urea), 10.68 (bs, 1H, NH
urea), 11.17 (bs, 1H, NH
Py3), 11.34 (bs, 1H, NH
Py2). LC-MS (m/z): 425 (M+H, 100).
合成71
1-(4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)-3-(5-(テトラヒドロフラン-2-イル)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)尿素(
CJS 3610)
方法I2を、フェニル=5-(テトラヒドロフラン-2-イル)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル-カルバマートに用いて、表題化合物(61mg、81%)を灰色がかった白色の固体として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 2.00 and 2.35 (m, 4H, CHCH
2CH
2), 3.88 (m, 2H, CH
2O), 5.16 (dd, 1H, CH-O, J=7.3 Hz and J=5.5 Hz), 6.35 (d, 1H, H
Py,5, J=5.9 Hz), 7.14 (d, 2H, H
arom,Ph,3+5, J=8.9 Hz), 7.58 (d, 2H, H
arom,Ph,2+6, J=8.9 Hz), 7.76 (d, 1H, H
Py,6, J=5.9 Hz), 9.27 (bs, 1H, NH
urea), 11.18 (bs, 2H, NH
urea and NH
Py3), 11.35 (bs, 1H, NH
Py2). LC-MS (m/z): 440 (M+H, 100).
合成72
1-(4-クロロ-2-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)フェニル)-3-(4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)尿素(
CJS 3618)
方法I2を、フェニル=4-クロロ-2-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)フェニル-カルバマートに用いて、表題化合物(47mg、92%)をわずかに淡紅色の粉末として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 4.00 (s, 3H, CH
3-O), 6.34 (d, 1H, H
Py,5, J=5.9 Hz), 7.13 (d, 2H, H
arom,Ph,3+5, J=8.9 Hz), 7.35 (s, 1H, H
arom’,
3), 7.53 (d, 2H, H
arom,Ph,2+6, J=8.9 Hz), 7.76 (d, 1H, H
Py,6, J=5.9 Hz), 8.59 (bs, 1H, NH
urea), 8.68 (s, 1H, H
arom’,6,), 9.64 (bs, 1H, NH
urea), 11.17 (bs, 1H, NH
Py3), 11.34 (bs, 1H, NH
Py2).
合成73
1-(3-イソプロピル-1-フェニル-1H-ピラゾール-5-イル)-3-(4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)尿素(
CJS 3619)
方法Fを、フェニル=3-イソプロピル-1-フェニル-1H-ピラゾール-5-イル-カルバマート(50mg、0.15mmol)に用いて表題化合物(23mg、48%)をわずかに淡紅色の固体として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 1.23 (d, 6H, (CH
3)
2CH, J=6.9 Hz), 2.89 (m, 1H, CH(CH
3)
2, J=6.9 Hz), 6.31 (d, 1H, H
Py,5, J=5.9 Hz), 6.33 (s, 1H, H
Pyz,4), 7.10 (d, 2H, H
arom,Ph,3+5, J=8.9 Hz), 7.40-7.54 (m, 5H, H
arom,Ph-Pyz), 7.47 (d, 2H, H
arom,Ph,2+6, J=8.9 Hz), 7.74 (d, 1H, H
Py,6, J=5.9 Hz), 8.44 (bs, 1H, NH
urea), 9.13 (bs, 1H, NH
urea), 11.20 (bs, 1H, NH
Py3), 11.37 (bs, 1H, NH
Py2)
合成74
1-(1-(ベンジル)-3-tert-ブチル-1H-ピラゾール-5-イル)-3-(4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)尿素(
CJS 3676)
方法I2を、フェニル=1-(ベンジル)-3-tert-ブチル-1H-ピラゾール-5-イル-カルバマートに用いて、表題化合物(35mg、46%)を灰色がかった白色の固体として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 1.22 (s, 9H, t-Bu), 5.20 (s, 2H, CH
2), 6.16 (s, 1H, H
Pyz,4), 6.32 (d, 1H, H
Py,5, J=5.5 Hz), 7.08 (d, 2H, H
arom,Ph’, J=7.5 Hz
), 7.11 (d, 2H, H
arom,Ph,3+5, J=8.5 Hz), 7.24-7.35 (m, 3H, H
arom,Ph’), 7.50 (d, 2H, H
arom,Ph,2+6, J=8.5 Hz), 7.74 (d, 1H, H
Py,6, J=5.5 Hz), 8.55 (bs, 1H, NH
urea), 8.90 (bs, 1H, NH
urea), 11.20 (bs, 1H, NH
Py3), 11.37 (bs, 1H, NH
Py2).
合成75
1-(3-tert-ブチル-1-(プロピル)-1H-ピラゾール-5-イル)-3-(4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)尿素(
CJS 3677)
方法I2を、フェニル=3-tert-ブチル-1-(プロピル)-1H-ピラゾール-5-イル-カルバマートに用いて、表題化合物(29mg、50%)を灰色がかった白色の固体として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 0.85 (t, 3H, CH
3, J=7.5 Hz), 1.21 (s, 9H, t-Bu), 1.66-1.74 (m, 2H, CH
2), 3.85 (t, 2H, CH
2, J=7.0 Hz), 6.06 (s, 1H, H
Pyz,4), 6.32 (d, 1H, H
Py,5, J=6.0 Hz), 7.12 (d, 2H, H
arom,Ph,3+5, J=8.5 Hz), 7.53 (d, 2H, H
arom,Ph,2+6, J=8.5 Hz), 7.75 (d, 1H, H
Py,6, J=6.0 Hz), 8.42 (bs, 1H, NH
urea), 8.95 (bs, 1H, NH
urea), 11.21 (bs, 1H, NH
Py3), 11.37 (bs, 1H, NH
Py2).
合成76
1-(4-(2,3-ジヒドロ-1-メチル-2-オキソ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)-3-(3-tert-ブチル-1-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-5-イル)尿素(
CJS 3247)
方法I2を、7-(4-アミノフェノキシ)-1-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2(3H)-オン(25mg、0.1mmol)およびフェニル=3-tert-ブチル-1-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-5-イル-カルバマート(42mg、0.12mmol)に用いて、表題化合物(18mg、35%)を得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 1.29 (s, 9H, t-Bu), 3.46 (s, 3H, CH
3N), 6.37 (s, 1H, H
Pyz,4), 6.41 (d, 1H, H
Py,5), 7.13 (d, 2H, H
arom,Ph,3+5), 7.38 (t, 2H, H
arom,4-F-Ph,3+5), 7.48 (d, 2H, H
arom,Ph,2+6), 7.57 (dd, 2H, H
arom,4-F-Ph,2+6), 7.80 (d, 1H, H
Py,6), 8.38 (s, 1H, NH
urea), 9.08 (s, 1H, NH
urea), 11.61 (bs, 1H, NH
Py3). LC-MS (m/z): 516 (M+H, 100). C
27H
26N
7O
3Fとしての計算値 516.2159;測定値 516.2086.
合成77
1-(1-(4-クロロフェニル)-3-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)-3-(4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)尿素(
CJS 3620)
方法Fを、フェニル=1-(4-クロロフェニル)-3-メチル-1H-ピラゾール-5-イル-カルバマート(41mg、0.12mmol)および7-(4-アミノフェノキシ)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2(3H)-オン(20mg、0.08mmol)に用いた。溶媒の蒸発後に得た固体の残留物をEt
2Oによってのみ洗浄し、表題化合物(31mg,79%)を薄い淡紅色の固体として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 2.19 (s, 3H, CH
3), 6.28 (s, 1H, H
Pyz,4), 6.31 (d, 1H, H
Py,5, J=5.8 Hz), 7.10 (d, 2H, H
arom,Ph,3+5, J=8.9 Hz), 7.47 (d, 2H, H
arom,Ph,2+6, J=8.9 Hz), 7.57 (m, 4H, H
arom,4-Cl-Ph), 7.74 (d, 1H, H
Py,6, J=5.8 Hz), 8.47 (bs, 1H, NH
urea), 9.05 (bs, 1H, NH
urea), 11.19 (bs, 1H, NH
Py3), 11.37 (bs, 1H, NH
Py2).
13C-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 13.7, 99.3, 105.1, 112.8, 119.8, 120.5, 125.7, 129.2, 131.5, 136.3, 137.2, 137.5, 141.2, 145.8, 146.8, 148.2, 148.5, 151.6, 154.1. LC-MS (m/z): 476 (M+H, 100). HRMS (EI): m/z [M+H]
+ :C
23H
19N
7O
3Clとしての計算値 476.1238;測定値 476.1213.
合成78
1-(3-tert-ブチル-1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)-3-(4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)ナフタレン-1-イル)尿素(
CJS 3679)
方法I1を、フェニル=3-tert-ブチル-1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル-カルバマートに用いて、表題化合物(35mg、74%)を灰色がかった白色の固体として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 1.22 (s, 9H, t-Bu), 3.67 (s, 3H, Me), 6.10 (s, 1H, H
Pyz,4), 6.21 (d, 1H, H
Py,5, J=5.5 Hz), 7.31 (d, 2H, H
arom,Naph, J=8.5 Hz), 7.60-7.72 (m, 3H, H
arom,Naph), 7.94-7.97 (m, 2H, H
Arom,Naph), 8.18 (d, 1H, H
Py,6, J=5.5 Hz), 8.85 (s, 1H, NH
urea), 9.01 (s, 1H, NH
urea), 11.38 (bs, 1H, NH
Py3), 11.43 (bs, 1H, NH
Py2). LC-MS (m/z): 471 (M, 100).
合成79
1-(3-tert-ブチル-1-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-5-イル)-3-(4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)ナフタレン-1-イル)尿素(
CJS 3680)
方法I1を、フェニル=3-tert-ブチル-1-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-5-イル-カルバマートに用いて、表題化合物(12mg、22%)を褐色の固体として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 1.35 (s, 9H, t-Bu), 6.20 (d, 1H, H
Py,5, J=6.0 Hz), 6.40 (s, 1H, H
Pyz,4), 7.29 (d, 2H, H
arom,Naph, J=8.5 Hz), 7.41 (t, 2H, H
arom,4-F-Ph,3+5), 7.58-7.70 (m, 5H, H
arom,Naph+4-F-Ph), 7.87 (d, 1H, H
arom,naph, J=8.5 Hz), 7.94 (d, 1H, H
arom,naph, J=8.5 Hz), 8.05 (d, 1H, H
Py,6, J=6.0 Hz), 8.76 (s, 1H, NH
urea), 9.06 (s, 1H, NH
urea), 11.37 (bs, 1H, NH
Py3), 11.43 (bs, 1H, NH
Py2). LC-MS (m/z): 552 (M+H, 100).
(XIII) クルチウス(Curtius)転位を経由するイソシアナート合成
合成80
4-(3-フルオロ-5-イソシアナトフェニル)モルホリン
方法J 3-フルオロ-5-モルホリノ安息香酸(200mg、0.89mmol)の乾燥CH
2Cl
2(1.1mL)中の溶液に、CH
2Cl
2(0.45mL、0.98mmol)中の塩化オキサリル2Mを加えた。混合物を室温で3時間攪拌し、そして溶媒を減圧下で蒸発させた。残留物をTHF(2mL)を用いて希釈し、激しく攪拌しながら、これをH
2O(2mL)とアセトン(5mL)の混合物中のNaN
3(232mg、3.56mmol)の氷冷溶液中に注入した。0℃にて15分間および室温にて1分間を経た後、その溶液をEt
2O(3x10mL)を用いて抽出し、そしてMgSO
4上で乾燥した。溶媒を減圧下で蒸発させ、そして残留物をトルエン中で1.5時間還流した。真空中で溶媒を除去して、予想したイソシアナートならびに原料の3-フルオロ-5-モルホリノ安息香酸(
1H-NMRによるモル比:62:38)を含有する黄色の固体(150mg)を得た。この混合物をさらに精製せずに使用した。
1H-NMR (δ, ppm, CDCl
3): 3.14 (t, 4H, CH
2-N, J=4.8 Hz), 3.84 (t, 4H, CH
2-O, J=4.8 Hz), 6.31 (dt, 1H, H
arom,4, J=8.7 Hz and J=2.1 Hz), 6.35 (t, 1H, H
arom,6, J=2.1 Hz), 6.41 (dt, 1H, H
arom,2, J=11.8 Hz and J=2.1 Hz). IR (ν, cm
-1): 2260 (N=C=O).
(XIV) ピラゾール合成
合成81
3-tert-ブチル-1-(2,4-ジフルオロフェニル)-1H-ピラゾール-5-アミン
方法K 2,4-ジフルオロフェニルヒドラジン塩酸塩(500mg、2.8mmol)および4,4-ジメチル-3-オキソペンタンニトリル(386mg、3.08mmol)をHCl(15mL)の0.2Mエタノール性溶液に溶解した。その溶液を還流下で12時間加熱した。室温に冷却した後、混合物を1M NaOHを用いてpH 12まで塩基性化した。EtOAcを加え(40mL)、そして水層を捨てた。溶媒を減圧下で蒸発させ、得られる黄色の固体をEtOAC(40mL)に溶解した。その溶液を水およびブラインを用いて洗浄し、次いでMgSO
4上で乾燥した。溶媒を真空中で蒸発させると、表題化合物(695mg、定量収率)を黄色の固体として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 1.19 (s, 9H, t-Bu), 5.08 (bs, 2H, NH
2), 5.30 (s, 1H, H
Pyz,4), 7.17 (m, 1H, H
arom), 7.38-7.53 (m, 2H, H
arom).
合成82
1,3-ジ-tert-ブチル-1H-ピラゾール-5-アミン
方法Kを、tert-ブチルヒドラジン塩酸塩に用いて表題化合物(385mg、33%)を淡いオレンジ色の固体として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 1.14 (s, 9H, t-Bu), 1.48 (s, 9H, t-Bu-N), 4.61 (bs, 2H, NH
2), 5.23 (s, 1H, H
Pyz,4). LC-MS (m/z): 196 (M+H, 100).
合成83
3-tert-ブチル-1-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-5-アミン
方法Kを、2-ヒドラジノピリジンに用いて表題化合物(165mg、27%)を褐色の油として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 1.23 (s, 9H, t-Bu), 5.31 (s, 1H, H
Pyz,4), 6.67 (bs, 2H, NH
2), 7.17 (m, 1H, H
arom,Py), 7.79-7.93 (m, 2H, H
arom,Py), 8.35 (m, 1H, H
arom,Py). LC-MS (m/z): 217 (M+H, 100).
合成84
1-ベンジル-3-tert-ブチル-1H-ピラゾール-5-アミン
方法Kを、ベンジルヒドラジン二塩酸塩に用いて表題化合物(585mg、定量収率)を灰色がかった白色の固体として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 1.16 (s, 9H, t-Bu), 5.04 (s, 4H, NH
2 and CH
2), 5.18 (s, 1H, H
Pyz,4), 7.10 (d, 2H, H
arom,o, J=7.4 Hz), 7.21-7.33 (m, 3H, H
arom,p+m).
合成85
3-tert-ブチル-1-プロピル-1H-ピラゾール-5-アミン
方法Kを、n-プロピルヒドラジン蓚酸塩に用いて表題化合物(330mg、定量収率)を灰色がかった白色の固体として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 0.83 (t, 3H, CH
3-CH
2, J=7.4 Hz), 1.14 (s, 9H, t-Bu), 1.63 (m, 2H, CH
2-CH
3), 3.70 (t, 2H, CH
2-N, J=7.4 Hz), 4.86 (bs, 2H, NH
2), 5.11 (s, 1H, H
Pyz,4).
合成86
3-tert-ブチル-1-(ピリジン-4-イル)-1H-ピラゾール-5-アミン
4-ヒドラジノピリジン塩酸塩(400mg、2.74mmol)をMeOHに溶解し、イオン交換樹脂Ambersep 900-OH(Fluka)を詰めたカラムを通過させた。カラム中に生成物が残らなくなくまでMeOHで溶出させた(TLCにより確認した)。得られるメタノール性溶液を濃縮して4-ヒドラジノピリジン(285mg、95%)を赤色の油として得た。
1H-NMR(δ, ppm, DMSO-d
6): 4.14(s, 2H, NH
2), 6.62(d, 2H, H
arom,Py, J=6.2 Hz), 7.51(s, 1H, NH), 8.00(d, 2H, H
arom,Py, J=6.2 Hz)。トルエン(1mL)中の4-ヒドラジノピリジン(285mg、2.61mmol)および4,4-ジメチル-3-オキソペンタンニトリル(327mg、2.61mmol)の混合物を還流下で16時間加熱した。室温まで冷却した後、溶媒を真空で蒸発して、褐色の残留物を得て、これをシリカゲル上のクロマトグラフィにより精製した(シクロヘキサン-EtOAc、6:4〜3:7まで)。表題化合物(291mg、51%)を淡黄色の固体として得た(R
f0.27、シクロヘキサン-EtOAc、3:7)。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 1.22 (s, 9H, t-Bu), 5.46 (s, 1H, H
Pyz,4), 5.56 (s, 2H, NH
2), 7.70 (s, 2H, H
arom,Py), 8.56 (s, 2H, H
arom,Py).
13C-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 29.8 ((CH
3)
3), 31.9 (C(CH
3)
3), 88.7 (C
Pyz,4), 114.6 (C
Py,3+5), 146.0 and 148.5 (C
Pyz,5 and C
Pyz,3), 150.4 (C
Py,2+6), 162.5 (C
Py,4). LC-MS (m/z): 217 (M+H, 100).
(XV) 活性化フェニルカルバマートの合成
合成87
フェニル=3-tert-ブチル-1-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-5-イル-カルバマート
方法L 3-tert-ブチル-1-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-5-アミン(200mg、0.86mmol)を乾燥THF(9mL)に溶解した。その溶液を窒素雰囲気下で氷浴を用いて冷却した。次いで、ピリジン(90μL、1.11mmol)およびクロロ蟻酸フェニル(129μL、1.03mmol)を逐次、加えた。混合物を0℃にて5分間、そして室温で1.5時間攪拌した。THFを減圧下で蒸発させ、その残留物をEtOAc(15mL)に溶解した。得られる懸濁液を逐次、1M HCl(水溶液)、H
2O、飽和NaHCO
3(水溶液)およびブラインを用いて洗浄した。有機層をMgSO
4上で乾燥し、そして溶媒を減圧下で蒸発させて、表題化合物(300mg、定量収率)を褐色の固体として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 1.28 (s, 9H, t-Bu), 6.36 (s, 1H, H
Pyz,4), 7.10-7.60 (m, 9H, H
arom), 10.03 (bs, 1H, NH).
合成88
フェニル=3-tert-ブチル-1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル-カルバマート
方法Lを5-アミノ-3-tert-ブチル-1-メチルピラゾール(200mg、1.30mmol)に用いて、表題化合物(355mg、定量収率)をわずかに淡紅色の粉末として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 1.20 (s, 9H, t-Bu), 3.65 (s, 3H, CH
3N), 6.04 (s, 1H, H
Pyz,4), 7.12-7.36 (m, 3H, H
arom,o+p), 7.43 (t, 2H, H
arom,m, J=7.8 Hz), 10.11 (bs, 1H, NH).
合成89
フェニル=3-tert-ブチル-1-フェニル-1H-ピラゾール-5-イル-カルバマート
方法Lを、5-アミノ-3-tert-ブチル-1-フェニルピラゾール(200mg、0.93mmol)に用いて表題化合物(310mg、定量収率)を褐色の粉末として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 1.30 (s, 9H, t-Bu), 6.35 (s, 1H, H
Pyz,4), 7.12-7.56 (m, 10H, H
arom), 9.94 (bs, 1H, NH).
合成90
フェニル=3-tert-ブチル-1-(4-クロロフェニル)-1H-ピラゾール-5-イル-カルバマート
方法Lを、3-tert-ブチル-1-(4-クロロフェニル)-1H-ピラゾール-5-アミン(230mg、0.92mmol)に用いて表題化合物(340mg、定量収率)をわずかに黄色の固体として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 1.29 (s, 9H, t-Bu), 6.37 (s, 1H, H
Pyz,4), 7.12-7.60 (m, 9H, H
arom), 10.00 (bs, 1H, NH).
合成91
フェニル=3-tert-ブチル-1-p-トリル-1H-ピラゾール-5-イル-カルバマート
方法Lを、3-tert-ブチル-1-p-トリル-1H-ピラゾール-5-アミン(200mg、0.87mmol)に用いて表題化合物(317mg、定量収率)をわずかに黄色の固体として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 1.28 (s, 9H, t-Bu), 2.37 (s, 3H, CH
3Ph), 6.33 (s, 1H, H
Pyz,4), 7.12-7.44 (m, 9H, H
arom), 9.93 (bs, 1H, NH).
合成92
フェニル=3-tert-ブチル-1-(2,4-ジフルオロフェニル)-1H-ピラゾール-5-イル-カルバマート
方法Lを、3-tert-ブチル-1-(2,4-ジフルオロフェニル)-1H-ピラゾール-5-アミン(200mg、0.79mmol)に用いて表題化合物(293mg、定量収率)を黄色の泡状物として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 1.27 (s, 9H, t-Bu), 6.33 (s, 1H, H
Pyz,4), 7.12-7.60 (m, 8H, H
arom), 10.17 (bs, 1H, NH).
合成93
フェニル=1,3-ジ-tert-ブチル-1H-ピラゾール-5-イル-カルバマート
方法Lを、1,3-ジ-tert-ブチル-1H-ピラゾール-5-アミン(150mg、0.77mmol)に用いて表題化合物(243mg、定量収率)を白色の粉末として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 1.21 (s, 9H, t-Bu), 1.57 (s, 9H, t-Bu-N), 6.06 (s, 1H, H
Pyz,4), 7.12-7.28 (m, 3H, H
arom,o+p), 7.42 (t, 2H, H
arom,m, J=7.7 Hz), 9.55 (bs, 1H, NH).
合成94
フェニル=3-tert-ブチル-1-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-5-イル-カルバマート
方法Lを、3-tert-ブチル-1-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-5-アミン(133mg、0.61mmol)に用いて表題化合物(207mg、定量収率)を褐色の固体として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 1.30 (s, 9H, t-Bu), 6.49 (s, 1H, H
Pyz,4), 7.12-7.37 (m, 4H, H
arom,o+p and H
arom,Py), 7.46 (t, 2H, H
arom,m, J=7.7 Hz), 7.93-8.07 (m, 2H, H
arom,Py), 8.48 (m, 1H, H
arom,Py), 11.56 (bs, 1H, NH).
合成95
フェニル=3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル-カルバマート
方法Lを、3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ベンゼンアミン(200mg、1.02mmol)に用いて表題化合物(309mg、96%)を褐色の粉末として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 7.25-7.53 (m, 6H, H
arom), 7.85 (s, 2H, H
arom), 10.80 (bs, 1H, NH).
合成96
フェニル=3-(トリフルオロメトキシ)フェニル-カルバマート
方法Lを、3-(トリフルオロメトキシ)アニリン(200mg、1.13mmol)に用いて表題化合物(264mg、79%)を黄色の固体として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 7.04 (m, 1H, H
arom), 7.23-7.51 (m, 7H, H
arom), 7.61 (s, 1H, H
arom), 10.54 (bs, 1H, NH). LC-MS (m/z): 320 (M+Na, 100).
合成97
フェニル=2-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)フェニル-カルバマート
方法Lを、2-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)アニリン(200mg、1.04mmol)に用いて表題化合物(292mg、90%)を黄色の固体として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 3.93 (s, 3H, OCH
3), 7.21-7.51 (m, 7H, H
arom), 8.06 (s, 1H, H
arom), 9.49 (bs, 1H, NH).
合成98
フェニル=4-tert-ブチルチアゾール-2-イル-カルバマート
方法Lを、4-tert-ブチルチアゾール-2-アミン(300mg、1.92mmol)に用いて表題化合物(530mg、定量収率)を白色の固体として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 1.26 (s, 9H, t-Bu), 6.77 (s, 1H, H
Thz,5), 7.20-7.51 (m, 5H, H
arom), 12.23 (bs, 1H, NH).
合成99
フェニル=5-(テトラヒドロフラン-2-イル)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル-カルバマート
方法Lを、5-(テトラヒドロフラン-2-イル)-1,3,4-チアジアゾール-2-アミン(140mg、0.82mmol)に用いて表題化合物(124mg、52%)を白色の粉末として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 2.00 and 2.35 (m, 4H, CHCH
2CH
2), 3.86 (m, 2H, CH
2O), 5.20 (dd, 1H, CH-O, J=7.3 Hz and J=5.4 Hz), 7.28 (m, 3H, H
arom,o+p), 7.45 (t, 2H, H
arom,m, J=7.6 Hz), 12.76 (bs, 1H, NH).
合成100
フェニル=4-クロロ-2-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)フェニル-カルバマート
方法Lを、4-クロロ-2-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)ベンゼンアミンに用いて表題化合物(270mg、定量収率)を黄色の油として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 3.96 (s, 3H, CH
3-O), 7.20-7.46 (2m, 6H, H
arom), 8.17 (s, 1H, H
arom), 9.62 (bs, 1H, NH).
合成101
フェニル=3-イソプロピル-1-フェニル-1H-ピラゾール-5-イル-カルバマート
方法Lを、3-イソプロピル-1-フェニル-1H-ピラゾール-5-アミンに用いて表題化合物(319mg、定量収率)をオレンジ色の油として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 1.24 (d, 6H, (CH
3)
2CH, J=6.9 Hz), 2.91 (m, 1H, CH(CH
3)
2, J=6.9 Hz), 6.32 (s, 1H, H
Pyz,4), 7.06-7.55 (m, 10H, H
arom), 10.06 (bs, 1H, NH).
合成102
フェニル=3-tert-ブチル-1-ベンジル-1H-ピラゾール-5-イル-カルバマート
方法Lを、5-アミノ-3-tert-ブチル-1-ベンジルピラゾールに用いて表題化合物(128mg、75%)を黄色の固体として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 1.22 (s, 9H, t-Bu), 5.29 (s, 2H, CH
2), 6.15 (s, 1H, H
Pyz,4), 7.10-7.41 (m, 10H, H
arom), 10.23 (bs, 1H, NH). LC-MS (m/z): 350 (M+H, 100).
合成103
フェニル=3-tert-ブチル-1-プロピル-1H-ピラゾール-5-イル-カルバマート
方法Lを、5-アミノ-3-tert-ブチル-1-プロピルピラゾールに用いて表題化合物(98mg、55%)を白色の固体として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 0.91 (t, J = 7.4 Hz, 3H, CH
3), 1.26 (s, 9H, t-Bu), 5.29 (s, 2H, CH
2), 1.73-1.80 (m, 2H, CH
2), 3.98 (t, J = 7.0 Hz) 6.11 (s, 1H, H
Pyz,4), 7.27-7.34 (m, 3H, H
arom), 7.47-7.50 (m, 2H, H
arom), 10.16 (bs, 1H, NH). LC-MS (m/z): 302 (M+H, 100).
合成104
フェニル=1-(4-クロロフェニル)-3-メチル-1H-ピラゾール-5-イル-カルバマート
1-(4-クロロフェニル)-3-メチル-1H-ピラゾール-5-アミン(100mg、0.48mmol)を乾燥THF(6mL)に溶解した。ピリジン(51μL、0.62mmol)を加え、溶液を氷浴で窒素圧力下で冷却した。クロロ蟻酸フェニル(73μL、0.58mmol)を徐々に加え、混合物を0℃にて5分間および室温にて1.5時間攪拌した。その混合物を次にEtOAc(10mL)で希釈し、そして残留する塩を濾過除去した。その濾液を減圧下で濃縮した。得られる白色の固体を小量の冷EtOAcおよび水を用いて洗浄して表題化合物(41mg、26%)を白色の固体として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 2.22 (s, 3H, CH
3), 6.28 (s, 1H, H
Pyz,4), 7.11-7.60 (m, 9H, H
arom), 10.14 (bs, 1H, NH). LC-MS (m/z): 328 (M+H, 100).
(XVI) アミドの合成
合成105
N-(4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)ベンズアミド(
CJS 3240)
方法M 7-(4-アミノフェノキシ)-2,3-ジヒドロ-2-オキソ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン(30mg、0.13mmol)およびトリエチルアミン(22.3μL、0.16mmol)を乾燥THF(3mL)中で混合し、そしてベンゾイル塩化物(19.0μL、0.16mmol)を加えた。この混合物を加熱して20時間還流し、次いで溶媒を真空で除去した。得た残留物をアセトン(2mL)に溶解し、そして水を加えて固体を沈降させた。この固体を採集し、水(2x2mL)およびEt
2O(2x2mL)を用いて洗浄し、そして乾燥した。表題化合物を淡褐色の固体(44mg、80%)として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 6.39 (d, 1H, H
Py,5, J = 5.0 Hz), 7.19 (d, 2H, H
arom,Ph,3+5, J = 7.50 Hz), 7.51-7.63 (m, 3H, H
arom,Ph’,3+4+5), 7.78 (d, 1H, H
Py,6), 7.86 (d, 2H, H
arom,Ph,2+6), 7.97 (d, 2H, H
arom,Ph’,2+6), 10.36 (s, 1H, NH
アミド), 11.22 (s, 1H, NH
Py3), 11.39 (s, 1H, NH
Py2). LC-MS (m/z): 347 (M + H, 100).
合成106
N-(4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)-2-フェニルアセトアミド(
CJS 3665)
方法Mを2-フェニルアセチルクロリドに用いて、表題化合物を灰色がかった白色の固体(34mg、72%)として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 3.64 (s, 2H, CH
2), 6.32 (br s, 1H, H
Py,5), 7.12-7.33 (m, 6H, H
arom,Ph’,2+3+6 + H
arom,Ph,3+5 + H
arom,Ph’,5), 7.66 (s, 2H, H
arom,Ph,2+6), 7.74 (s, 1H, H
Py,6), 10.29 (s, 1H, NH
アミド), 11.19 (s, 1H, NH
Py3), 11.37 (s, 1H, NH
Py2). LC-MS (m/z): 362 (M + 2H, 100).
合成107
2-(3-メトキシフェニル)-N-(4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ) フェニル)アセトアミド(
CJS 3666)
方法Mを、2-(3-メトキシフェニル)アセチルクロリドに用いて表題化合物を灰色がかった白色の固体(41mg、81%)として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 3.61 (s, 2H, CH
2), 3.75 (s, 3H, CH
3), 6.33 (d, 1H, H
Py,5, J = 6.0 Hz), 6.80-6.93 (m, 3H, H
arom,Ph’,2+4+6), 7.12 (d, 2H, H
arom,Ph,3+5, J = 9.0 Hz), 7.24 (t, 1H, H
arom,Ph’,3, J = 8.25 Hz), 7.67 (d, 2H, H
arom,Ph,2+6), 7.74 (d, 1H, H
Py,6), 10.23 (s, 1H, NH
アミド), 11.16 (s, 1H, NH
Py3), 11.34 (s, 1H, NH
Py2). LC-MS (m/z): 391 (M + H, 100).
合成108
2-(3,5-ジフルオロフェニル)-N-(4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ) フェニル)アセトアミド(
CJS 3668)
方法Mを、2-(3,5-ジフルオロフェニル)アセチルクロリドに用いて表題化合物を灰色がかった白色の固体(32mg、62%)として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 3.72 (s, 2H, CH
2), 6.34 (d, 1H, H
Py,5, J = 5.95 Hz), 7.07-7.25 (m, 5H, H
arom,Ph’,2+4+6 + H
arom,Ph,3+5), 7.67 (d, 2H, H
arom,Ph,2+6, J = 9.0 Hz), 7.76 (d, 1H, H
Py,6), 10.30 (s, 1H, NH
アミド), 11.18 (s, 1H, NH
Py3), 11.36 (s, 1H, NH
Py2). LC-MS (m/z): 397 (M + H, 100).
合成109
N-(4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)-3-(トリフルオロメチル)ベンズアミド(
CJS 3669)
方法Mを、3-(トリフルオロメチル)ベンゾイルクロリドに用いて表題化合物を灰色がかった白色の固体(40mg、72%)として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 6.40 (d, 1H, H
Py,5, J = 5.95 Hz), 7.21 (d, 2H, H
arom,Ph,3+5, J = 8.95 Hz), 7.79 (d, 1H, H
Py,6), 7.86 (d, 2H, H
arom,Ph,2+6), 7.96-8.01 (m, 1H, H
arom,Ph’,6), 8.26-8.32 (m, 3H, H
arom,Ph’,2+4+5), 10.57 (s, 1H, NH
アミド), 11.21 (s, 1H, NH
Py3), 11.38 (s, 1H, NH
Py2). LC-MS (m/z): 416 (M + 2H, 100).
合成110
3-ブロモ-N-(4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)-ベンズアミド(
CJS 3670)
方法Mを3-ブロモベンゾイルクロリドに用いて、表題化合物を灰色がかった白色の固体(41mg、60%)として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 6.40 (d, 1H, H
Py,5, J = 5.95 Hz), 7.20 (d, 2H, H
arom,Ph,3+5, J = 9.0 Hz), 7.52 (pseudo t, 1H, H
arom,Ph’,5), 7.79 (d, 1H, H
Py,6), 7.85 (d, 2H, H
arom,Ph,2+6), 7.95-8.00 (m, 2H, H
arom,Ph’,4+6), 8.15-8.17 (m, 1H, H
arom,Ph’,2), 10.45 (s, 1H, NH
アミド), 11.22 (s, 1H, NH
Py3), 11.41 (s, 1H, NH
Py2). LC-MS (m/z): 425 (M + H, 100).
合成111
4-クロロ-N-(4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)-3-(トリフルオロメチル)ベンズアミド(
CJS 3673)
方法Mを4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)ベンゾイルクロリドに用いて、表題化合物を明褐色の固体(52mg、89%)として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 6.40 (d, 1H, H
Py,5, J = 5.88 Hz), 7.21 (d, 2H, H
arom,Ph,3+5, J = 8.73 Hz), 7.80-8.00 (m, 3H, H
arom,Ph,2+6 + H
Py,6), 8.25-8.46 (m, 3H, H
arom,Ph’,2+5+6), 10.62 (s, 1H, NH
アミド), 11.18 (s, 1H, NH
Py3), 11.35 (s, 1H, NH
Py2). LC-MS (m/z): 449 (M + H, 100).
合成112
3-フルオロ-5-モルホリノ-N-(4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)ベンズアミド(
CJS 3674)
方法Mを3-フルオロ-5-モルフィノベンゾイルクロリドに用いて、表題化合物を明褐色の固体(52mg、89%)として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 3.25 (m, 4H, CH
2N), 3.76 (m, 4H, CH
2O), 6.38 (d, 1H, H
Py,5, J = 5.93 Hz), 6.98-7.10 (m, 2H, H
arom,Ph’), 7.20 (d, 2H, H
arom,Ph,3+5, J = 8.98 Hz), 7.31 (m, 1H, H
arom,Ph’), 7.78 (d, 1H, H
Py,6), 7.83 (d, 2H, H
arom,Ph,2+6), 10.32 (s, 1H, NH
アミド), 11.24 (s, 1H, NH
Py3), 11.41 (s, 1H, NH
Py2). LC-MS (m/z): 450 (M + H, 100).
(XVII) スルホンアミドの合成
合成113
4-クロロ-N-(4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)-3-(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホンアミド(
CJS 3650)
方法N 7-(4-アミノフェノキシ)-2,3-ジヒドロ-2-オキソ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン(30mg、0.13mmol)を乾燥ピリジン(3mL)中に懸濁化し、そして4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)ベンゼン-1-スルホニルクロリド(44.4mg、0.16mmol)を加えた。得られる溶液を室温にて20時間攪拌し、次いで溶媒を真空で除去した。得た残留物をアセトン(4mL)に溶解し、水を加えると固体が沈降した。この固体を採集し、水(2x2mL)とEt
2O(2x2mL)を用いて洗浄し、乾燥して表題化合物を灰色がかった白色の固体(44mg、57%)としてを得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 6.28 (d, 1H, H
Py,5, J = 5.8 Hz), 7.12 (s, 4H, H
arom,Ph), 7.75 (d, 1H, H
Py,6), 7.98 (s, 2H, H
arom,Ph’), 8.05 (s, 1H, H
arom,Ph’), 10.47 (s, 1H, NHSO
2), 11.17 (s, 1H, NH
Py3), 11.40 (s, 1H, NH
Py2). LC-MS (m/z): 485 (M + H, 100).
合成114
N-(4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)ベンゼンスルホンアミド(
CJS 3651)
方法Nをベンゼンスルホニルクロリドに用いて、表題化合物を灰色がかった白色の固体(44mg、89%)として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 6.28 (d, 1H, H
Py,5, J = 5.78 Hz), 7.10 (dd
AB, 4H, H
arom,Ph, J = 8.75 Hz), 7.52-7.68 (m, 3H, H
arom,Ph’), 7.73-7.83 (m, 3H, H
Py,6+arom,Ph’), 10.28 (s, 1H, NHSO
2), 11.15 (s, 1H, NH
Py3), 11.37 (s, 1H, NH
Py2). LC-MS (m/z): 383 (M + H, 100).
合成115
4-クロロ-N-(4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)ベンゼンスルホンアミド(
CJS 3652)
方法Nを4-クロロベンゼンスルホニルクロリドに用いて、表題化合物を灰色がかった白色の固体(27mg、50%)として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 6.30 (d, 1H, H
Py,5, J = 5.95 Hz), 7.10 (dd
AB, 4H, H
arom,Ph, J = 9 Hz), 7.64-7.77 (m, 5H, H
Py,6+arom,Ph’), 10.35 (s, 1H, NHSO
2), 11.15 (s, 1H, NH
Py3), 11.38 (s, 1H, NH
Py2). LC-MS (m/z): 417 (M + H, 100).
合成116
4-フルオロ-N-(4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)ベンゼンスルホンアミド(
CJS 3654)
方法Nを4-フルオロベンゼンスルホニルクロリドに用いて、表題化合物を灰色がかった白色の固体(30mg、58%)として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 6.31 (d, 1H, H
Py,5, J = 5.95 Hz), 7.10 (dd
AB, 4H, H
arom,Ph, J = 9.0 Hz), 7.42 (pseudo t, 2H, H
arom,Ph’), 7.74-7.84 (m, 3H, H
Py,6+Ph’), 10.24 (s, 1H, NHSO
2), 11.09 (s, 1H, NH
Py3), 11.32 (s, 1H, NH
Py2). LC-MS (m/z): 401 (M + H, 100).
合成117
N-(4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)-4-(トリフルオロ メチル)ベンゼンスルホンアミド(
CJS 3653)
方法Nを4-(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホニルクロリドに用いて、表題化合物を灰色がかった白色の固体(33mg、56%)として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 6.31 (d, 1H, H
Py,5, J = 5.83 Hz), 7.11 (dd
AB, 4H, H
arom,Ph, J = 8.45 Hz), 7.75 (d, 1H, H
Py,6), 7.97 (s, 4H, H
Ph’), 10.50 (s, 1H, NHSO
2), 11.12 (s, 1H, NH
Py3), 11.36 (s, 1H, NH
Py2). LC-MS (m/z): 451 (M + H, 100).
合成118
1-メチル-N-(4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-5-スルホンアミド(
CJS 3656)
方法Nを1-メチル-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-5-スルホニルクロリドに用いて、表題化合物を褐色の固体(38mg、64%)として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 3.93 (s, 3H, CH
3), 6.31 (s, 1H, H
Py,5), 7.12 (m, 4H, H
arom,Ph), 7.76 (s, 1H, H
Py,6), 8.51 (s, 1H, H
ピラゾールe), 10.42 (s, 1H, NHSO
2), 11.16 (s, 1H, NH
Py3), 11.38 (s, 1H, NH
Py2). LC-MS (m/z): 455 (M + H, 100).
合成119
N-(4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)-3-(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホンアミド(
CJS 3655)
方法Nを3-(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホニルクロリドに用いて、表題化合物(33mg、56%)を灰色がかった白色の固体として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 6.31 (d, 1H, H
Py,5, J = 5.83 Hz), 7.11 (dd
AB, 4H, H
arom,Ph, J = 8.45 Hz), 7.75 (d, 1H, H
Py,6), 7.97 (s, 4H, H
Ph’), 10.50 (s, 1H, NHSO
2), 11.12 (s, 1H, NH
Py3), 11.36 (s, 1H, NH
Py2). LC-MS (m/z): 451 (M + H, 100).
合成120
3-フルオロ-N-(4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)ベンゼンスルホンアミド(
CJS 3657)
方法Nを3-フルオロベンゼンスルホニルクロリドに用いて、表題化合物を明褐色の固体(34mg、64%)として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 6.29 (d, 1H, H
Py,5, J = 5.93 Hz), 7.11 (dd
AB, 4H, H
arom,Ph, J = 8.98 Hz), 7.51-7.66 (m, 4H, H
Ph’), 7.75 (d, 1H, H
Py,6), 10.38 (s, 1H, NHSO
2), 11.15 (s, 1H, NH
Py3), 11.37 (s, 1H, NH
Py2). LC-MS (m/z): 401 (M + H, 100).
合成121
N-(4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)-2-(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミド(
CJS 3659)
方法Nを2-(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホニルクロリドに用いて、表題化合物を灰色がかった白色の固体(45mg、74%)として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 6.25 (d, 1H, H
Py,5, J = 5.95 Hz), 7.10 (dd
AB, 4H, H
arom,Ph, J = 8.98 Hz), 7.58 (m, 2H, H
Ph’), 7.75 (m, 2H, H
Py,6+Ph’), 7.96 (d, 1H, H
arom,Ph’, J = 7.5 Hz), 10.55 (s, 1H, NHSO
2), 11.15 (s, 1H, NH
Py3), 11.36 (s, 1H, NH
Py2). LC-MS (m/z): 467 (M + H, 100).
合成122
N-(4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)-3-(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミド(
CJS 3660)
方法Nを3-(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホニルクロリドに用いて、表題化合物を明褐色の固体(41mg、68%)として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 6.26 (d, 1H, H
Py,5, J = 6.03 Hz), 7.11 (dd
AB, 4H, H
arom,Ph, J = 9.15 Hz), 7.63-7.76 (m, 5H, H
Py,6+Ph’), 10.42 (s, 1H, NHSO
2), 11.16 (s, 1H, NH
Py3), 11.37 (s, 1H, NH
Py2). LC-MS (m/z): 467 (M + H, 100).
合成123
N-(4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)-3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホンアミド(
CJS 3661)
方法Nを3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン-1-スルホニルクロリドに用いて、表題化合物を白色の固体(46mg、68%)として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 6.22 (d, 1H, H
Py,5, J = 5.83 Hz), 7.11 (s, 4H, H
arom,Ph), 7.73 (m, 2H, H
Py,6), 8.22 (s, 2H, H
arom,Ph’), 8.53 (s, 1H, H
arom,Ph’), 10.52 (s, 1H, NHSO
2), 11.17 (s, 1H, NH
Py3), 11.38 (s, 1H, NH
Py2). LC-MS (m/z): 519 (M + H, 100).
合成124
5-メチル-N-(4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)-2-(トリフルオロメチル)フラン-3-スルホンアミド(
CJS 3662)
方法Nを5-メチル-2-(トリフルオロメチル)フラン-3-スルホニルクロリドに用いて、表題化合物を明褐色の固体(37mg、63%)として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 6.33 (d, 1H, H
Py,5, J = 5.93 Hz), 7.16 (dd
AB, 4H, H
arom,Ph, J = 9.1 Hz), 7.33 (s, 1H, H
フラン), 7.76 (d, 1H, H
Py,6), 10.37 (s, 1H, NHSO
2), 11.17 (s, 1H, NH
Py3), 11.39 (s, 1H, NH
Py2). LC-MS (m/z): 455 (M + H, 100).
合成125
N-(4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)チオフェン-2-スルホンアミド(
CJS 3671)
方法Nをチオフェン-2-スルホニルクロリドに用いて、表題化合物を明褐色の固体(28mg、55%)として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 6.31 (d, 1H, H
Py,5, J = 5.95 Hz), 7.08-7.21 (m, 5H, H
arom,Ph+チオ), 7.52-7.56 (m, 1H, H
チオ), 7.76 (d, 1H, H
Py,6), 7.91-7.94 (m, 1H, H
チオ), 10.41 (s, 1H, NHSO
2), 11.16 (s, 1H, NH
Py3), 11.37 (s, 1H, NH
Py2). LC-MS (m/z): 389 (M + H, 100).
合成126
2-フルオロ-N-(4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)ベンゼンスルホンアミド(
CJS 3672)
方法Nを2-フルオロベンゼンスルホニルクロリドに用いて、表題化合物を明褐色の固体(33mg、63%)として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 6.26 (d, 1H, H
Py,5, J = 5.9 Hz), 7.11 (dd
AB, 4H, H
arom,Ph, J = 8.8 Hz), 7.35-7.48 (m, 2H, H
Ph’), 7.73-7.85 (m, 3H, H
Py,6+Ph’), 10.62 (s, 1H, NHSO
2), 11.14 (s, 1H, NH
Py3), 11.36 (s, 1H, NH
Py2). LC-MS (m/z): 401 (M + H, 100).
合成127
N-(4-(2,3-ジヒドロ-2-オキソ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)ベンゼンスルホンアミド
方法Nを4-(4-アミノフェノキシ)-3-ニトロピリジン-2-アミン(300mg、1.2mmol)およびベンゼンスルホニルクロリド(153μL、1.2mmol)に用いて、表題化合物(150mg、32%)を得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 5.85 (d, 1H, H
Py,5, J=5.68 Hz), 7.05-7.20 (m, 6H, NH
2,
Py+H
arom,Ph,3+5+2H
arom,Ph’), 7.52-7.67 (m, 3H, H
arom,Ph’), 7.55 (d, 2H, H
arom,Ph,2+6, J=8.27 Hz), 7.98 (d, 1H, H
Py,6, J=5.70 Hz), 10.37 (s, 1H, NH
sulfonamide);LC-MS (m/z): 387 (M+H, 100).
(XVIII) 芳香族アミン出発物質の合成
合成128
4-クロロ-2-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)ベンゼンアミン
1-クロロ-5-メトキシ-4-ニトロ-2-(トリフルオロメチル)ベンゼン(306mg、1.19mmol)を酢酸(5mL)に溶解した。鉄(436mg、7.78mmol)を加え、そして混合物を還流下で1.5時間加熱した。室温に冷却後、混合物をセライトを通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、そして残留物をEtOAc中に移した。その溶液を飽和NaHCO
3(水溶液)およびブラインを用いて洗浄し、次いでMgSO
4上で乾燥した。溶媒を真空で蒸発させて、油状残留物を得て、これをシリカゲル(シクロヘキサン-EtOAc、7:3)上のフラッシュクロマトグラフィにより精製して表題化合物(177mg、66%)を黄色の油(R
f 0.45、シクロヘキサン-EtOAc、7:3)として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 3.85 (s, 3H, CH
3-O), 5.27 (bs, 2H, NH
2), 7.02 (s, 2H, H
arom). LC-MS (m/z): 226 (M+H, 100).
(XIX) N1-アルキル化ピリドイミダゾロン共通中間体の合成
1.ジアミンのアシル化を経由して(スキーム17による)
合成129
エチル=4-(4-N-(tert-ブトキシカルボニル)-アミノフェノキシ)-2-アミノピリジン-3-イル-カルバマート
4-(4-N-(tert-ブトキシカルボニル)-アミノフェノキシ)-2,3-ジアミノピリジン(1.07g、3.4mmol)を乾燥THF(10mL)に溶解し、ピリジン(400μL、5mmol)を加え、そして溶液を0℃にて冷却した。クロロ蟻酸エチル(335μL、3.5mmol)を加え、そして反応混合物を0℃にて2時間攪拌した。溶媒を蒸発させ、残留物をDCM中に移し、そして飽和Na
2CO
3水溶液を用いて抽出した。有機層を(MgSO
4上で)乾燥しそして蒸発させて、50%生成物および50%出発物質を含有する混合物を得た。この混合物を乾燥THF(10mL)に溶解し、ピリジン(400μL、5mmol)を加え、そして溶液を0℃にて冷却した。クロロ蟻酸エチル(200μL、2.1mmol)を加え、そして反応混合物を0℃にて2時間攪拌した。DCMと飽和Na
2CO
3水溶液の間の抽出を先に記載の通り実施した。蒸発して得た残留物はまだ20%出発物質を含有する。反応(THF10mL、ピリジン400μLおよびクロロ蟻酸エチル100μL)および仕上げをもう1回繰り返した。残留物をカラムクロマトグラフィ(溶出液AcOEt)により精製して表題化合物(700mg、53%)を得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 1.17 (t, 3H, CH
3,Et, J=6.82 Hz), 1.49 (s, 9H, t-Bu), 4.04 (q, 2H, CH
2,Et, J=7.07 Hz), 5.78 (s, 2H, NH
2,Py2), 5.86 (d, 1H, H
Py,5, J=5.65 Hz), 6.96 (d, 2H, H
arom,Ph,3+5, J=8.85 Hz), 7.49 (d, 2H, H
arom,Ph,2+6, J=8.85 Hz), 7.69 (d, 1H, H
Py,6, J=5.70 Hz), 8.29 (s, 1H, NH
Py3), 9.39 (s, 1H, NH
Ph).
13C-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 160.55, 158.47, 154.79, 152.81, 149.09, 146.86, 136.31, 120.59, 119.49, 106.59, 101.32, 79.03, 60.22, 54.87, 28.09, 14.49. LC-MS (m/z): 388 (M
+, 100).
合成130
エチル=4-(4-アミノフェノキシ)-2-アミノピリジン-3-イル-カルバマート
方法Fをエチル=4-(4-N-(tert-ブトキシカルボニル)-アミノフェノキシ)-2-アミノピリジン-3-イル-カルバマート(386mg、1.0mmol)に用いて、表題化合物を得た。仕上げは一部変更して、残留物を飽和Na
2CO
3とDCMの間で抽出した。有機層を乾燥しそして表題化合物(250mg、87%)を得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 1.20 (t, 3H, CH
3,Et, J=6.64 Hz), 4.05 (q, 2H, CH
2,Et, J=7.04 Hz), 5.04 (s, 2H, NH
2,Ph), 5.68 (s, 2H, NH
2,Py2), 5.81 (d, 1H, H
Py,5, J=5.70 Hz), 6.59 (d, 2H, H
arom,Ph,3+5, J=8.72 Hz), 6. (d, 2H, H
arom,Ph,2+6, J=8.70 Hz), 7.66 (d, 1H, H
Py,6, J=5.72 Hz), 8.22 (s, 1H, NH
Py3).
13C-NMR (d, ppm, DMSO-d
6): 161.47, 158.32, 154.85, 146.75, 146.02, 144.20, 121.33, 114.61, 105.97, 100.74, 60.17, 14.52. LC-MS (m/z): 288 (M
+, 100).
(XX) N1-アルキル化ピリドイミダゾロン共通中間体の合成
2. エチル=4-クロロピリジン-3-イル-カルバマートのニトロ化を経由して(スキーム7による)
合成131
エチル=4-クロロ-2-ニトロピリジン-3-イル-カルバマート
3-アミノ-4-クロロピリジン(6.7g、52mmol)をピリジン(90mL)に溶解し、クロロ蟻酸エチル(9.7mL、101mmol)を滴状で加えた。添加を終えると、反応混合物をさらに5分間攪拌し、次いでピリジンを蒸発させた。残留物を水に移し、沈降物を濾過により回収した。濾液をクロロホルムを用いて抽出し、有機層を乾燥し、そして蒸発させた。残留物を水を用いて洗浄した。沈降物を濾過により回収し、そして最初の洗浄を終えた固体をプールした。P
2O
5上のデシケーター内で乾燥した後、表題生成物を得た(5.15g、49%)。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 1.25 (t, 3H, CH
3,Et, J=7.09 Hz), 4.15 (q, 2H, CH
2,Et), 7.59 (d, 1H, H
Py,5, J=5.28 Hz), 8.34 (d, 1H, H
Py,6, J=5.32 Hz), 8.69 (s, 1H, H
Py,2), 9.36 (s, 1H, NH
Py3).
合成132
エチル=4-クロロ-2-ニトロピリジン-3-イル-メチル-カルバマート
エチル=4-クロロピリジン-3-イル-カルバマート(2.15g、10.7mmol)を濃硫酸(10mL)に溶解し、0℃にて冷却し、発煙硝酸(5mL)を滴状で加えた。添加後、反応混合物を0
oCにて10分間攪拌し、次いで徐々に75℃にて加熱した。反応混合物をこの温度にて18時間攪拌し、次いで氷上に注いだ。得た沈降物を濾過により採集し、水を用いて洗浄し、そして乾燥して表題化合物(0.35g、13%)を得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 1.22 (t, 3H, CH
3,Et, J=6.85 Hz), 4.12 (q, 2H, CH
2,Et), 8.11 (d, 1H, H
Py,5, J=5.13 Hz), 8.46 (d, 1H, H
Py,6, J=5.11 Hz), 10.00 (s, 1H, NH
Py3).
合成133
エチル=4-クロロ-2-ニトロピリジン-3-イル-メチル-カルバマート
エチル=4-クロロ-2-ニトロピリジン-3-イル-カルバマート(350mg、1.4mmol)をアセトンに溶解し、そして炭酸カリウム(280mg、2mmol)を加え、次いでジメチル硫酸(161μL、1.7mmol)を加えた。反応混合物を加熱して5時間還流し、室温にて冷却し、水を用いて希釈し、そしてDCMを用いて抽出した。有機層を乾燥し、そして蒸発させて表題化合物(340mg、93%)を得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 1.02 + 1.25 (t+t, rotamers, 3H, CH
3,Et), 3.14 + 3.19 (s+s, rotamers, 3H, NCH
3), 4.05 + 4.14 (q+q, rotamers, 2H, CH
2,Et), 8.21 (d, 1H, H
Py,5, J=5.70 Hz), 8.60 (d, 1H, H
Py,6, J=5.20 Hz). LC-MS (m/z): 259 (M+H, 100).
合成134
エチル=4-(4-アミノフェノキシ)-2-ニトロピリジン-3-イル-メチル-カルバマート
方法Aをエチル=4-クロロ-2-ニトロピリジン-3-イル-メチル-カルバマート(400mg、1.5mmol)および4-ヒドロキシアニリン(196mg、1.8mmol)に用いて、カラムクロマトグラフィ、溶出液勾配、DCM〜DCM:AcOEt 1:1による精製後に、表題化合物(56mg、12%)を得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 1.06 + 1.23 (t+t, rotamers, 3H, CH
3,Et), 3.18 + 3.23 (s+s, rotamers, 3H, NCH
3), 4.04 + 4.12 (q+q, rotamers, 2H, CH
2,Et), 5.44 (s, 2H, NH
2,Ph), 5.97 (s, 2H, NH
2,Py2), 6.92 (d, 2H, H
arom,Ph,3+5, J=8.79 Hz), 6.92 (d, 2H, H
arom,Ph,2+6, J=8.82 Hz), 7.04 (d, 1H, H
Py,5, J=5.60 Hz), 8.33 (d, 1H, H
Py,6, J=5.59 Hz). LC-MS (m/z): 332 (M+, 100).
(XXI) N1-アルキル化ピリドイミダゾロン共通中間体の合成.
3 環化(スキーム7およびスキーム17による)
合成135
エチル=4-(4-アミノフェノキシ)-2-アミノピリジン-3-イル-メチル-カルバマート
方法O1 エチル=4-(4-アミノフェノキシ)-2-アミノピリジン-3-イル-カルバマート(72mg、0.25mmol)を乾燥THF(3mL)に溶解し、そして0℃にて冷却した。水素化ナトリウム(11mg、0.28mmol)を加え、そして反応混合物を25分間攪拌した。ヨウ化メチル(18μL、0.25mmol)を加えた。混合物を0℃にて30分間および室温にて1.5時間攪拌した。溶媒を蒸発させ、そして残留物をDCMと飽和Na2CO3の間で抽出した。有機層を乾燥し、そして蒸発させ、残留物をカラムクロマトグラフィ(溶出液AcOEt)により精製して表題化合物(40mg、53%)を得た。1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d6): 1.10 (t, 3H, CH3,Et, J=7.04 Hz), 3.01 (s, 3H, CH3N), 3.90-4.10 (m, 2H, CH2,Et), 5.06 (s, 2H, NH2,Ph), 5.78 (d, 1H, HPy,5, J=6.68 Hz), 5.97 (s, 2H, NH2,Py2), 6.59 (d, 2H, Harom,Ph,3+5, J=8.76 Hz), 6.73 (d, 2H, Harom,Ph,2+6, J=8.79 Hz), 7.67 (d, 1H, HPy,6, J=5.73 Hz). LC-MS (m/z): 302 (M+, 100). 質量(C15H19N4O3):計算値 303.1457、測定値 303.1453.
方法O2 エチル=4-(4-アミノフェノキシ)-2-ニトロピリジン-3-イル-メチル-カルバマート(56mg、0.17mmol)をエタノール(3mL)に溶解した。Pd10%担持炭素(30mg)を加え、次いで蟻酸アンモニウム(150mg)を加えた。反応混合物を1.5時間攪拌し、次いで触媒を濾過除去し、そして濾液を蒸発させて表題化合物(44mg、86%)を得た。
合成136
7-(4-アミノフェノキシ)-1-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2(3H)-オン
エチル=4-(4-アミノフェノキシ)-2-アミノピリジン-3-イル-メチル-カルバマート(180mg、0.6mmol)を、エタノール中のナトリウムエトキシドの溶液(ナトリウム(480mg、21mmol)をエタノール(9ml)に溶解して得た)に懸濁化した。懸濁液を、マイクロウエーブ照射のもとで40分間加熱した(100℃、150W)。その混合物を室温にて冷却し、水を用いて溶解し、そして蒸発させた。残留物をアセトンを用いて摺り砕き、洗浄液を廃棄した。固体を水に溶解し、不溶の固体を濾過除去した。濾液をHCl 1Mを用いてpH 1に酸性化し、次いでNa
2CO
3飽和水溶液を用いてpH 10にした。生成した沈降物を濾過により回収して表題化合物(52mg、34%)を得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 3.49 (s, 3H, CH
3N), 5.11 (s, 2H, NH
2), 6.29 (d, 1H, H
Py,5, J=6.0 Hz), 6.63 (d, 2H, H
arom,Ph,3+5, J=8.69 Hz), 6.90 (d, 2H, H
arom,Ph,2+6, J=8.73 Hz), 7.74 (d, 1H, H
Py,6, J=5.96 Hz), 11.53 (s, 1H, NH
Py2). LC-MS (m/z): 257 (M+H, 100).
合成137
4-アミノ-2,3-ジメチルフェノール
EtOH(80mL)中の2,3-ジメチル-4-ニトロフェノール(2g、1.2mmol)およびPd(C)(10%)(1.83g)の混合物を室温にてH
2雰囲気のもとで室温にて5時間攪拌した。次いで粗混合物をセライトを用いて濾過した。溶媒を蒸発させた後、表題化合物(1.60g,97%)を褐色の粉末として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 1.94 (s, 3H, H
Me), 2.01 (s, 3H, H
Me), 4.06 (s, 2H, NH
2), 6.32 (d, 1H, H
arom 6, J
6-5=8.1Hz), 6.40 (d, 1H, H
arom 5, J
6-5=8.1Hz), 6.61 (s, 1H, H
arom 2), 8.10 (broad s, 1H, OH).
合成138
4-(4-アミノ-2,3-ジメチルフェノキシ)-3-ニトロピリジン-2-アミン
方法Aを4-アミノ-2,3-ジメチルフェノール(682mg、5mmol)に用いて、シリカゲル(EtOAc-DCM、1:1)上のクロマトグラフィによる精製の後、表題化合物(1.083mg、80%)をからし色の固体として得た(R
f 0.40、EtOAc-DCM、1:1)。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 1.12 (s, 3H, CH
3), 1.17 (s, 3H, CH
3), 4.05 (s, 2H, NH
2,Ph), 4.91 (d, 1H, H
Py,5, J=5.7 Hz), 5.73 (d, 1H, H
Ph, J=8.6 Hz), 5.85 (d, 1H, H
Ph, J=8.6 Hz), 6.22 (s, 2H, NH
2, Py), 7.06 (d, 1H, H
Py,6, J=5.7 Hz). LC-MS (m/z): 275 (M+H, 100).
合成139
1-(4-(2-アミノ-3-ニトロピリジン-4-イル-オキシ)-2,3-ジメチルフェニル)-3-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素
方法H3を、4-(4-アミノ-2,3-ジメチルフェノキシ)-3-ニトロピリジン-2-アミン(400mg、1.5mmol)に用いて、表題化合物(625mg、86%)を黄色の粉末として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 2.07 (s, 3H, CH
3), 2.19 (s, 3H, CH
3), 5.77 (d, 1H, H
Py,5, J=5.7 Hz), 6.98 (d, 1H, H
arom, J=8.7 Hz), 7.14 (s, 2H, NH
2,Py), 7.57 (d, 1H, H
arom, J=8.7 Hz), 7.62 (m, 1H, H
arom), 7.96 (d, 1H, H
Py,6, J=5.7 Hz), 8.12 (m, 1H, H
arom), 8.21 ( s, 1H, NH
urea1), 9.38 ( s, 1H, NH
urea3). LC-MS (m/z): 496 (M+H, 100).
合成140
1-(4-(2,3-ジアミノピリジン-4-イル-オキシ)-2,3-ジメチルフェニル)-3-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素
方法D2を、1-(4-(2-アミノ-3-ニトロピリジン-4-イル-オキシ)-2,3-ジメチルフェニル)-3-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(300mg、1.5mmol)に用いて、シリカゲル(EtOAc-MeOH、95:5)上のクロマトグラフィによる精製の後、表題化合物(67mg、24%)を黄色の粉末として得た(R
f 0.73、EtOAc-MeOH、95:5)。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 2.09 (s, 3H, CH
3), 2.19 (s, 3H, CH
3), 4.59 (broad s, 2H, NH
2,Py2), 5.81 (bs, 1H, H
Py,5), 6.75-6.81 (m, 1H, H
arom), 7.39-7.44 (m, 1H, H
arom), 7.58-7.63 (m, 3H, H
arom & NH
2,Py), 8.11 (m, 1H, H
arom), 8.17 ( s, 1H, NH
urea1), 9.39 ( s, 1H, NH
urea3). LC-MS (m/z): 466 (M+H, 100).
合成141
1-(4-(2,3-ジヒドロ-2-オキソ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-4-イル-オキシ)-2,3-ジメチルフェニル)-3-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(
CJS 3510)
方法E3を、1-(4-(2,3-ジアミノピリジン-4-イル-オキシ)-2,3-ジメチルフェニル)-3-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素に用いて、表題化合物(20mg、27%)を黄色の粉末として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 2.09 (s, 3H, CH
3), 2.19 (s, 3H, CH
3), 6.12 (d, 1H, H
Py,5, J=5.8 Hz), 6.95 (d, 1H, H
arom, J=8.4 Hz), 7.48 (d, 1H, H
arom, J=8.6 Hz), 7.58 (d, 1H, H
arom, J=8.5 Hz), 7.65-7.72 (m, 2H, H
Py,6, H
arom), 8.14 (s, 1H, H
arom), 8.46 (s, 1H, NH
urea1), 9.64 (s, 1H, NH
urea3), 11.21 ( s, 1H, NH
Py), 11.32 (s, 1H, NH
Py). LC-MS (m/z): 492 (M+H, 100).
合成142
3-(メチルチオ)-4-ニトロフェノール
乾燥DMF(67mL)中の3-フルオロ-4-ニトロフェノール(2g、12.7mmol)の溶液に、アリコートにより、2当量のナトリウムチオメトキシド(1.78g、25.5mmol)を加え、次いで3当量の炭酸カリウム(5.27g、38.2mmol)を加えた。混合物を室温にて23時間攪拌し、次いで水(100mL)を加えた。混合物をEtOAcを用いて抽出し、そして統合した有機層を逐次、水(60mL)およびブライン(60mL)を用いて洗浄し、次いでMgSO
4上で乾燥した。溶媒を真空下で蒸発させて、表題化合物(2.12g、90%)を黄色の粉末として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 2.44 (s, 3H, H
Me), 6.72 (d, 1H, H
arom 6, J
6-5=9.0Hz), 6.79 (s, 1H, H
arom 2), 8.19 (d, 1H, H
arom 5, J
5-6=9.1 Hz), 11.20 (broad s, 1H, OH).
合成143
4-アミノ-3-(メチルチオ)フェノール
鉄粉(1.59g、28.5mmol)を、3-(メチルチオ)-4-ニトロフェノール(1.76g、9.5mmol)の酢酸(50mL)およびエタノール(5mL)中の溶液に徐々に加えた。混合物を17時間、室温にて攪拌した。次いで、鉄を磁石で除去し、スラリー混合物を濾過した。濾液を水(100mL)に希釈し、そしてNa
2CO
3の飽和水溶液を用いて中和した。混合物をDCMを用いて抽出し、統合した有機層をNa
2SO
4上で乾燥した。次いで溶媒を真空下で蒸発させて表題化合物(780mg、53%)を灰色の粉末として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 2.29 (s, 3H, H
Me), 4.48 (bs, 2H, NH
2), 6.44 (d, 1H, H
arom 5, J
6-5=8.5Hz), 6.54 (d, 1H, H
arom 6, J
6-5=8.5Hz), 6.61 (s, 1H, H
arom 2), 8.58 (broad s, 1H, OH). GC-MS (m/z): 155.09
合成144
4-(4-アミノ-3-(メチルチオ)フェノキシ)-3-ニトロピリジン-2-アミン
方法Aを4-アミノ-3-(メチルチオ)フェノール(573mg、3.7mmol)に用いて、シリカゲル(EtOAc-DCM、1:1)上のクロマトグラフィによる精製の後、表題化合物(657mg、61%)を赤褐色の固体として得た(R
f0.56、EtOAc-DCM、1:1)。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 2.36 (s, 3H, CH
3);5.18 (s, 2H, NH
2, Ph), 5.92 (d, 1H, H
Py,5, J=5.8 Hz), 6.75 (dd, 1H, H
Ph,11or12, J= 8.6 Hz and J=2.1 Hz), 6.81 (d, 1H, H
Ph,11or12, J= 8.7 and J=2.6 Hz), 6.98 (d, 1H, H
Ph,8, J=2.6 Hz), 7.07 (bs, 2H, NH
2, Py), 7.95 (d, 1H, H
Py,6, J=5.7 Hz). LC-MS (m/z): 293 (M+H, 100).
合成145
1-(4-(2-アミノ-3-ニトロピリジン-4-イル-オキシ)-2-(メチルチオ)フェニル)-3-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(
CJS 3507)
方法H3を、4-(4-アミノ-3-(メチルチオ)フェノキシ)-3-ニトロピリジン-2-アミン(150mg、0.5mmol)に用いて、表題化合物(247mg、93%)をオレンジ色の粉末として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 2.47 (s, 3H, CH
3), 6.02 (d, 1H, H
Py,5, J=5.7 Hz), 7.04 (d, 1H, H
arom, J=8.8 Hz), 7.16 (s, 2H, NH
2,Py), 7.21 (m,1H, H
arom, J=8.8 Hz), 7.62 (m, 2H, H
arom), 7.85 (m, 1H, H
arom), 8.01 (d, 1H, H
arom, J=8.8 Hz), 8.11 (d, 1H, H
Py,6, J=5.7 Hz), 8.20 ( s, 1H, NH
urea1), 9.75 ( s, 1H, NH
urea3). LC-MS (m/z): 514 (M+H, 100).
合成146
1-(4-(2,3-ジアミノピリジン-4-イル-オキシ)-2-(メチルチオ)フェニル)-3-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素
鉄粉(4当量、78mg、1.4mmol)および塩化アンモニウム(5.8当量、109mg、2mmol)のエタノール(400μL)および水(438μL)中の懸濁液を、加熱して還流した。1-(4-(2-アミノ-3-ニトロピリジン-4-イル-オキシ)-2-(メチルチオ)フェニル)-3-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(180mg、0.35mmol)を小分けして加え、その混合物を還流のもとで24時間攪拌した。室温に冷却した後、スラリー混合物を濾過しエタノールを用いて洗浄した。溶媒を除去した後、粗粉末をEtOAcに溶解し、ろ過して沈降物を除去し、そして蒸発させて表題化合物(100mg、59%)を粘着性の暗色の油として得た。
1H-NMR(δ, ppm, DMSO-d
6): 2.41 (s, 3H, CH
3), 5.61 (s, 2H, NH
2,Py), 6.06 (d, 1H, H
Py,5, J=5.6 Hz), 6.79 (d, 1H, H
arom, J=8.7 Hz), 7.01 (s, 1H, H
arom), 7.26 (d, 1H, H
Py,6, J=5.6 Hz), 7.58-7.69 (m, 4H, H
arom), 8.12 (s,2H, NH
2,Py), 8.27 ( s, 1H, NH
urea1), 10.02 ( s, 1H, NH
urea3). LC-MS (m/z): 484 (M+H, 100).
合成147
1-(4-(2,3-ジヒドロ-2-オキソ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)-2-(メチルチオ)フェニル)-3-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(
CJS 3512)
方法E3を、1-(4-(2,3-ジアミノピリジン-4-イル-オキシ)-2-(メチルチオ)フェニル)-3-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素に用いて、表題化合物(56mg、55%)を褐色の粉末として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 2.45 (s, 3H, CH
3), 6.42 (d, 1H, H
Py,5, J=4.2 Hz), 6.99 (d, 1H, H
arom, J=8.4 Hz), 7.19 (s, 1H, H
arom), 7.63 (s, 2H, H
arom), 7.78 (s, 2H, H
arom), 8.12 (s, 1H, H
arom), 8.26 ( s, 1H, NH
urea3), 9.91 ( s, 1H, NH
urea3), 11.25 (s, 1H, NH
Py), 11.44 (bs, 1H, NH
Py). LC-MS (m/z): 510 (M+H, 100).
合成148
4-アミノ-3-フェニルフェノール
表題化合物を、Avenovaら、1995(Avenoza, A., Busto, J.H., Cativiela, C., Peregrina, J.M., 1995,
Synthesis, pp. 671-674)の研究に基づく3ステップの合成に示された方法に従って、3ステップで調製した。
1H-NMR (δ, ppm, CDCl
3): 6.60-6.73 (m, 3H, Arom.), 7.30-7.48 (m, 5H, Arom.). GC-MS (m/z): 185.08.
合成149
4-(4-アミノ-3-フェニルフェノキシ)-3-ニトロピリジン-2-アミン
方法Aを4-アミノ-3-フェニルフェノール(764mg、0.4mmol)に用いて、精製することなく表題化合物(1.26g、95%)を赤褐色の固体として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 4.89 (bs, 2H, NH
2, Ph), 6.02 (d, 1H, H
Py,5, J=5.7 Hz), 6.83 (m, 2H, H
arom), 6.91 (m, 1H, H
arom), 7.05 (bs, 2H, NH
2, Py), 7.35 (m, 1H, H
arom), 7.44 (m, 4H, H
arom), 7.96 (d, 1H, H
Py,6, J=5.7 Hz). LC-MS (m/z): 322 (M+H, 100).
合成150
1-(4-(2-アミノ-3-ニトロピリジン-4-イル-オキシ)-2-フェニルフェニル)-3-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(
CJS 3509)
方法H3を、4-(4-アミノ-3-フェニルフェノキシ)-3-ニトロピリジン-2-アミン(583mg、1.8mmol)に用いて、表題化合物(613mg、62%)を黄色の粉末として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 6.11 (d, 1H, H
Py,5, J=5.7 Hz), 7.07 (d, 1H, H
arom, J=2.7 Hz), 7.15 (s, 1H,H
arom), 7.21 (dd,1H, H
arom, J=8.8 Hz, J=2.7Hz), 7.40-7.52 (m, 6H, H
arom), 7.57 (s, 2H, NH
2,Py), 7.92 (d, 1H, H
arom, J=8.8 Hz), 7.99 ( s, 1H, NH
urea1), 8.03 (d, 1H, H
Py,6, J=5.7 Hz), 9.75 ( s, 1H, NH
urea3). LC-MS (m/z): 544 (M+H, 100).
合成151
1-(4-(2,3-ジアミノピリジン-4-イル-オキシ)-2-(フェニル)フェニル)-3-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素
方法D2を、1-(4-(2-アミノ-3-ニトロピリジン-4-イル-オキシ)-2-フェニルフェニル)-3-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(400mg、1.5mmol)に用いて、精製することなく表題化合物(377mg、99%)を淡褐色(pale brown)の粉末として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 4.52 (bs, 2H, NH
2,Py),5.57 (bs, 1H,), 6.22 (d, 1H, H
Py,5, J=5.9 Hz), 6.85 (s, 1H, H
arom), 6.99 (m, 1H, H
arom), 7.40 (m, 4H, H
arom), 7.46 (m, 3H, H
arom), 7.55 (bs, 2H, NH
2,Py), 7.72 (d,1H, H
arom, J=8.8 Hz), 7.88 (s, 1H, H
arom), 8.02 ( s, 1H, NH
urea1), 9.41 ( s, 1H, NH
urea3). LC-MS (m/z): 514 (M+H, 100).
合成152
1-(4-(2,3-ジヒドロ-2-オキソ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)-2-フェニルフェニル)-3-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(
CJS 3511)
方法E3を、1-(4-(2,3-ジアミノピリジン-4-イル-オキシ)-2-(フェニル)フェニル)-3-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素に用いて、表題化合物(24mg、15%)を灰色の粉末として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 6.50 (bs, 1H, H
Py,5), 7.04 (s, 1H, H
arom), 7.12 (s, 1H, H
arom, J=7.6 Hz), 7.37-7.60 (m, 5H, H
arom), 7.75-7.95 (m, 1H, H
arom), 8.03 (s, 1H, NH
urea1), 9.42 ( s, 1H, NH
urea3), 11.19 (s, 1H, NH
Py), 11,35 (s, 1H, NH
Py). LC-MS (m/z): 540 (M+H, 100).
合成153
1-(4-(2,3-ジヒドロ-2-オキソ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)-3-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)チオ尿素(
CJS 3254)
4-クロロ-3-トリフルオロメチルフェニル-イソチオシアナート(20μL、0.12mmol)と7-(4-アミノフェノキシ)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2(3H)-オン(29mg、0.12mmol)の無水THF(2mL)中の混合物を、室温にて3日間攪拌した。溶媒を蒸発させ、固体残留物をDCMを用いて洗浄し、表題化合物(47mg、82%)を得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 6.40 (d, 1H, H
Py,5, J=5.8 Hz), 7.15 (d, 2H, H
arom,Ph,3+5, J=8.70 Hz), 7.54 (d, 2H, H
arom,Ph,2+6, J=8.75 Hz), 7.67 (d, 1H, H
Py,6, J=8.55 Hz), 7.80 (broad s, 2H, H
arom’), 8.08 (s, 1H, H
arom’), 10.03 (s, 1H, NH
チオurea,1), 10.10 (s, 1H, NH
チオurea,3), 11.18 (s, 1H, NH
Py3), 11.36 (s, 1H, NH
Py2).
合成154
1-(3-tert-ブチル-1-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-5-イル)-3-メチル-4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)尿素(
CJS 3419)
方法I2を、フェニル=3-tert-ブチル-1-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-5-イル-カルバマートおよび7-(4-アミノ-2-メチルフェノキシ)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン2(3H)-オンに用いて、表題化合物を(3mg、7%)得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 1.28(s, 9H), 2.10 (s, 3H), 6.15 (d, 1H, J=6.0 Hz), 6.36 (s, 1H), 7.01 (d, 1H, J=8.8 Hz), 7.27 (d, 1H, J=9.4 Hz), 7.35-7.39 (m, 2H), 7.43 (s, 1H), 7.55-7.58 (m, 2H), 7.71 (d, 1H, J=6.0 Hz), 8.36 (s, 1H), 8.99 (s, 1H), 11.16 (s, 1H), 11.31 (s, 1H). LC-MS (m/z): 516 (M+H, 100).
合成155
1-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-3-(3-フルオロ-4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)尿素(
CJS 3418)
方法E3を、1-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-3-(4-(2,3-ジアミノピリジン-4-イル-オキシ)-3-フルオロフェニル)尿素(0.14g、0.316mmol)に用いて、表題化合物(4mg、3%)を得た。m/z 482.0 [C
20H
12ClF
4N
5O
3に対する(M+H)
+計算値 481.1].
合成156
4-クロロ-N-メチル-3-ニトロピリジン-2-アミン
2-アミノ-4-クロロ-3-ニトロピリジン(590mg、4mmol)を乾燥THF(15mL)に溶解し、その溶液を0℃に冷却し、そしてNaH(240mg、6mmol)を加えた。反応混合物を2時間攪拌し、室温まで温まるにまかせた。溶媒を蒸発させ、そして残留物をAcOEtと水の間で抽出した。有機層を乾燥し(MgSO
4)そして蒸発させた。粗混合物をカラムクロマトグラフィ(溶出液DCM)により精製して表題化合物(190mg、25%)を得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 2.88 (d, 3H, Me, J=4.55 Hz), 6.86 (d, 1H, H
Py,5, J=5.31 Hz), 7.44 (broad s, 1H, NH), 8.21 (d, 1H, H
Py,6, J=5.30 Hz).
合成157
tert-ブチル=4-(2-(メチルアミノ)-3-ニトロピリジン-4-イル-オキシ)フェニルカルバマート
N-Boc-4-ヒドロキシアニリン(334mg、1.6mmol)を乾燥DMF(5mL)に溶解し、そして溶液をアルゴンにより10分間バブリングして脱ガスした。カリウムtert-ブトキシド(179mg、1.6mmol)を加えて攪拌し、アルゴンバブリングを50分間続行した。4-クロロ-N-メチル-3-ニトロピリジン-2-アミン(260mg、1.4mmol)を反応混合物に加えた。反応混合物をアルゴン雰囲気下で加熱して80℃にて9時間、攪拌した。溶媒を蒸発させ、そして残留物をDCMとNaOH 1M水溶液の間で抽出した。抽出を2回繰り返し、有機層MgSO
4上で乾燥して蒸発させた。残留物をカラムクロマトグラフィ(溶出液勾配、DCM〜DCM:AcOEt 15:1)により精製して表題化合物(300mg、60%)を得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 1.48 (s, 9H, t-Bu), 2.91 (d, 3H, Me, J=4.60 Hz), 5.94 (d, 1H, H
Py,5, J = 5.70 Hz), 7.09 (d, 2H, H
arom,Ph,3+5, J = 9.00 Hz), 7.45 (m, 1H, NH
Py), 7.53 (d, 2H, H
arom,Ph,2+6), 8.07 (d, 1H, H
Py,6), 9.46 (s, 1H, NH).
合成158
tert-ブチル=4-(3-アミノ-2-(メチルアミノ)ピリジン-4-イル-オキシ)フェニルカルバマート
方法D1を、tert-ブチル=4-(2-(メチルアミノ)-3-ニトロピリジン-4-イル-オキシ)フェニルカルバマート(300mg、0.83mmol)に用いて、表題化合物を褐色の固体(260mg、95%)として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 1.47 (s, 9H, t-Bu), 2.85 (s, 3H, Me), 4.34 (s, 2H, NH
2,Py), 5.75 (t, 1H, NH
Py, J = 2.95 Hz), 5.95 (d, 1H, H
Py,5, J = 3.50 Hz), 6.90 (d, 2H, H
arom,Ph,3+5, J = 8.30 Hz), 7.33 (d, 1H, H
Py,6), 7.42 (d, 2H, H
arom,Ph,2+6), 9.27 (s, 1H, NH).
合成159
tert-ブチル=4-(2,3-ジヒドロ-3-メチル-2-オキソ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニルカルバマート
方法E3を、tert-ブチル=4-(3-アミノ-2-(メチルアミノ)ピリジン-4-イル-オキシ)フェニルカルバマート(250mg、0.76mmol)に用いて、表題化合物を褐色の固体(245mg、91%)として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 1.47 (s, 9H, t-Bu), 3.30 (s, 3H, Me), 6.35 (d, 1H, H
Py,5, J=5.95 Hz), 7.10 (d, 2H, H
arom,Ph,3+5, J=6.7 Hz), 7.52 (d, 2H, H
arom,Ph,2+6), 7.82 (d, 1H, H
Py,6), 9.46 (s, 1H, NHBoc), 11.46 (s, 1H, NH
Py2).
合成160
7-(4-アミノフェノキシ)-3-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2(3H)-オン
方法Fを、tert-ブチル=4-(2,3-ジヒドロ-3-メチル-2-オキソ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニルカルバマート(245mg、0.76mmol)に用いて、表題化合物を固体(47mg、27%)として得た。
1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d
6): 3.29 (s, 3H, Me), 5.13 (s, 2H, NH
2), 6.35 (d, 1H, H
Py,5, J=5.25 Hz), 6.61 (d, 2H, H
arom,Ph,3+5, J=8.65 Hz), 6.87 (d, 2H, H
arom,Ph,2+6), 7.79 (d, 1H, H
Py,6), 11.41 (s, 1H, NH
Py2).
合成161
1-(4-(2,3-ジヒドロ-3-メチル-2-オキソ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-イル-オキシ)フェニル)-3-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(
CJS 3255)
方法H2を、7-(4-アミノフェノキシ)-3-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2(3H)-オン(20mg、0.08mmol)および1-クロロ-4-イソシアナト-2-(トリフルオロメチル)ベンゼン(17mg、0.08mmol)に用いて、表題化合物を固体(32mg、84%)として得た。1H-NMR (δ, ppm, DMSO-d6): 3.30 (s, 3H, CH3), 6.40 (d, 1H, HPy,5, J=5.55 Hz), 7.13 (d, 2H, Harom,Ph,3+5, J=8.05 Hz), 7.54 (d, 2H, Harom,Ph,2+6), 7.61-7.65 (m, 2H, Harom’), 7.84 (d, 1H, HPy,6), 8.11 (s, 1H, Harom’), 8.97 (s, 1H, NHurea,1), 9.20 (s, 1H, NHurea,3), 11.48 (s, 1H, NHPy3).
生物学的方法-キナーゼアッセイNo.1
化合物を、次のプロトコルに従うキナーゼアッセイにより試験した。
1. 3種のストック溶液(AB溶液、開始ミックス、および希釈バッファー)を調整する。
2. B-RAF希釈液を調製する。
B-RAF希釈液(1)=7.5μL V600EB-RAF+30μL希釈バッファーのミックス(これは5倍希釈である)。
B-RAF希釈液(0.1)=20μL V600EB-RAF希釈(1)+180μL希釈バッファーのミックス(これはさらなる10倍希釈であり、従って全B-RAF希釈は50xである)。
3. 700μL AB溶液 + 175 μL B-RAF希釈(0.1)のミックス.
この溶液を以後、AB0.1と呼ぶ。
4. 24.5μL AB0.1溶液を番号付きチューブ中に、下記の通り加える(注記:各反応は三重で試験する)。
5. 20μL AB溶液を、ブローアウトした空ベクター対照チューブに加える。
6. DMSO、H2Oなどを対照チューブに、下記の通り加える。
7. 所望の濃度(DMSOで希釈した)の試験化合物0.5μLを適当なチューブに、下記の通り加える(注記:ストック試験化合物濃度は100mMである)。
8. チューブを30℃にて10分間インキュベートする。
9. 開始ミックス5μLを各チューブへ15秒間隔で加え、開始溶液を加えた後は静かに回し、そして30℃にて10分間インキュベートする。
10. 反応溶液20μLを、(予め番号を付した)P81ペーパーの小片上に置くことにより反応を停止し、この紙を75mMオルトリン酸中にドロップする。これを15秒毎に各チューブについて繰り返す。
11. 全ての反応を停止させると、酸を新しい酸と置き換える。
12. これらの洗浄を15分毎に2回以上行う。
13. ペーパーを酸から取り出して予め番号を付したチューブ中に入れる。
14. Packard Cerenkov カウンターを用いて照射レベルを測定する。
生物学的方法-キナーゼアッセイNo.2(DELFIA)
化合物を次のプロトコルに従うキナーゼアッセイにより試験した。
次の試薬を調製した:
DELFIAキナーゼバッファー(DKB):
MOPS=3-[N-モルホリノ]プロパンスルホン酸(Sigma M3183)
EGTA=エチレングリコール-ビス(2-アミノエチルエーテル)-N,N,N',N'-テトラ酢酸(Sigma E3889)
DKB1(B-RAFとMEKタンパク質を含むDKB):
4950μLのDKBと50μLの2.5mg/ml GST-MEKストックを組み合わせる(40μL当たり1mgのMEKを与える)。次いで22.5μLのB-RAFを加えると、ほぼ40μL当たり0.2μLのB-RAFを与える。
DKB2(MEKタンパク質を含むDKB): 4950μLのDKBと50μLの2.5mg/ml GST-MEKストックを組み合わせる(40μL当たり1mgのMEKを与える)。この500μLをブローアウト(BO)および空ベクター(VE)対照に用いる。
ATP:
100mMストック、500μMへ希釈すると、アッセイの最終濃度100μMを与える。
阻害剤(試験化合物):
100mMストック、薬物プレートのDMSO中の10、3、1、0.3、0.1、0.03、0.01、0.003、0.001、0.0003、0.0001mMに希釈すると、アッセイにおける100、30、10、3、1、0.3、0.1、0.03、0.01、0.003、0.001μMの濃度を得る。
一次抗体:
ホスホ-MEK1/2CST#9121Sを1:1000でDELFIAアッセイバッファー(AB)に希釈する。抗体を使用前に、AB中で30分間、室温にてプレインキュベートする。
二次抗体:
抗-ウサギ-Eur標識した二次Perkin Elmer #AD0105を1:1000でDELFIAアッセイバッファー(AB)に希釈する。抗体を使用前に、AB中で30分間、室温にてプレインキュベートする(一次抗体と二次抗体を共にインキュベートした)。
Tween:
0.1%のTween20水溶液。
アッセイ バッファー:
DELFIAアッセイバッファー Perkin Elmer #4002-0010
賦活溶液:
DELFIA賦活溶液 Perkin Elmer #4001-0010
アッセイプレート:
96ウエルのグルタチオン-コーティングを施した黒色プレートPerbio #15340
手順:
1. ウエルをTBS中の5%ミルクを用いて1時間、プレブロックする。
2. ウエルを3回、200μLのTBSを用いて洗浄する。
3. 全ての阻害剤(試験化合物)、DMSO対照、および任意に、他の対照化合物について40μLのDKB1をプレートに展開する。
4. BOおよびEVウエルについて40μLのDKB2をプレートに展開する。
5. 1ウエル当たり0.5μLの阻害剤(試験化合物)を、所望のプレートレイアウトに従って加える。
6. 0.5μLのDMSOをビヒクル対照ウエルに加える。
7. 2μLのB-RAFをBOおよびEVウエルに加える。
8. 阻害剤(試験化合物)を10分間、室温にて攪拌しながらプレインキュベートする。
9. 10μLの500μMATPストックをDKBに加えて、100μMアッセイ濃度を与える。
10. プレートをトップシールでシールし、室温にて攪拌しながら45分間インキュベートする。
11. プレートを3回、200μLの0.1% Tween20/水を用いて洗浄して反応を終結させる。
12. 1ウエル当たり50μLの抗体ミックスを加え、1時間、室温にて振盪しながらインキュベートする。
13. プレートを3回、200μLの0.1%Tween20/水を用いて洗浄する。
14. 1ウエル当たり100μLのDELFIA賦活溶液を加え、フォイルで覆い、そして室温にて30分間振盪しながらインキュベートする。
15. ユーロピウムプロトコルを用いてVictorで読みとる。
生物学的方法-細胞に基づくアッセイ
化合物を細胞に基づくアッセイを用いて試験した。次のプロトコルに従って実施した。
第0日:
16,000細胞/ウエル(99μL培地)を96-ウエルプレートに展開する。
第1日:
1. 1μL阻害剤を細胞(全1μL溶液)に加える。
2. 細胞を試験化合物とともに、6時間、37℃にてインキュベートする。
3. 全てのウエルから溶液をアスピレート吸引で取出す。
4. 細胞を、1ウエル当たり100μLの4%ホルムアルデヒド/0.25%トリトンX-100 PBSを用いて固定する。
5. プレートを1時間、4℃にてインキュベートする。
6. 固定溶液をアスピレート吸引で除去して、1ウエル当たり300μLのTBSを加える。
7. プレートを一晩4℃にて放置する。
第2日:
1. プレートを2回、1ウエル当たり200μLのPBSを用いて洗浄する。
2. 100μLの5%乾燥ミルク(TBS中)を用いてブロックする。
3. プレートを20分間37℃にてインキュベートする。
4. プレートを2回、0.1% tween/H2Oを用いて洗浄する。
5. 50μLの3μg/mL一次抗体ppERK(SigmaM8159)を、5%ミルク粉/TBSに希釈して、各ウエルに加える。
6. プレートを2時間、37℃にてインキュベートする。
7. プレートを3回、0.1% tween/H2Oを用いて洗浄する。
8. 50μLの0.45μg/mL二次ユーロピウム標識した抗マウス抗体(Perkin Elmer)を各ウエルに加える。
9. プレートを1時間37℃にてインキュベートする。
10. プレートを3回、0.1% tween/H2Oを用いて洗浄する。
11. 各ウエルに100μL賦活溶液(Perkin Elmer)を加える。
12. プレートをほぼ10分間室温に放置し、その後静かに振盪する。
13. Victor2でユーロピウム時間分解蛍光を読み取る。
14. プレートを2回、0.1% tween/H2Oを用いて洗浄する。
15. 1ウエル当たり200μLの溶液を加えることにより、BCA(Sigma)を用いてタンパク質濃度を測定する。
16. プレートを30分間、37℃にてインキュベートする。
17. プレートリーダーで、570nmにおける吸収レベルを読み取る。
ユーロピウムカウントは、カウントを吸収により除することにより、タンパク質レベルについて正準化することに注意されたい。
生物学的方法-細胞増殖アッセイ(SRB IC 50 )
WM266.4黒色腫細胞の培養を日常の方法により、DMEM/10%胎児ウシ血清中で、37℃にて5%CO2水飽和雰囲気下で培養した。培養を、集密になる前に(3〜5日間隔)継代培養することにより対数増殖期に維持する。単一細胞懸濁液を、5mL市販トリプシンEDTAの入った80cm2組織培養フラスコに収穫して調製する。5分間後、剥離した細胞を5mL全補充培養培地と混合し、そして遠心分離(7分間、1000rpm)によりペレット化した。上清をアスピレート吸引した後、細胞ペレットを10mLの新しい培地に再懸濁し、細胞の全体積を、5回、19ゲージニードルをアップ/ダウンで通過させることによってすっかり脱凝集する。細胞の濃度を、血球計算器を用いて測定する(1/10希釈)。細胞懸濁液を10,000/mLに希釈することにより、試験数を実施するための少なくとも2倍過剰を与える適切な体積、典型的には100〜200mLを調製し、そして100μL/ウエルを、プログラマブル8-チャネル蠕動ポンプを用いて96ウエルプレート中に配給し、1000細胞/ウエルを与え、カラム12はブランクのままとする。プレートをインキュベーターに戻し、24時間、細胞が再付着できるようにする。試験する化合物をジメチルスルホキシド中で20mMに調製する。アリコート(200μL)を20mL培地に希釈して200μMとし、そして5mLを10mLへ移すことにより3xの10連続希釈を実施した。各希釈物のアリコート(100μL)を、8チャネルピペッターを用いてウエルに加え、こうして最後のさらなる2x希釈を実施し、そして100μM〜0.005μMの範囲の用量を与える。カラム11はプレーン培地だけを受ける。各化合物を四重で試験し、それぞれの複製値は4ウエルの平均値であり、1化合物当たり2プレートとする。さらに6日増殖の後、プレートを空にし、そして細胞を10%トリクロロ酢酸中で、氷上で10分間固定した。水道水を通してすすいだ後、プレートを乾燥し、1%酢酸中の0.1%スルホローダミン-Bの溶液50μLを加えることにより10分間、室温にて染色した。染色物を注ぎ出し、プレートを1%酢酸の流れのもとで十分すすいで、無結合の染色物を除去し、そして乾燥した。結合した染色物は、150μL TrisバッファーpH 8を加え、次いで10分間プレート振盪器(ほぼ500rpm)上で振盪することにより溶液中に移した。それぞれのウエル中の540nmにおける吸収(存在する細胞数に比例する)を、プレートリーダーを用いて測定する。行A-DおよびE-Hの結果を平均化した後、ブランク値(行12)を差し引いた、そして結果を無処理値のパーセントとして表した(行11)。こうして(四重で)誘導した10件の値を、薬物濃度の対数に対してプロットし、もし検査による示唆があれば束縛条件を設定して、4パラメーターロジスチック式に対する非線形回帰により解析した。この手順により作製したIC50は、飽和とゼロ効果プラトーの間のパーセント対照A540中間値を生じる薬物の濃度である。
生物学的方法-BRAFハイスループットスクリーニング
V600EBRAFを、MEK1、ERK2およびElkを含むカスケードアッセイに用いた。このカスケードを介するリン酸化は、DELFIA ELISAアッセイにおいて、特異的ホスホ-Elk抗体およびユーロピウム標識した抗-マウスIgG二次抗体を用いて測定した。
高結合384-ウエル透明ポリスチレンプレート(Greiner 00360148)を、一晩(4℃)、25μL Elk(2.5μg/mL、PBS中で)を用いてコーティングした。
プレートをPBSを用いて3回洗浄し、そしてウエルをPBS中の5%ミルク(Marvel)を用いてブロックした。室温にて30分後、プレートを再びPBSを用いて3回洗浄した。
V600EBRAFライセート、MEK1およびERK2を、BRAFバッファー(Tris 50mM、pH7.5、10mM MgCl2、100μM EGTA、0.1%メルカプトエタノール、5mMフッ化ナトリウム、200μMオルトバナジン酸ナトリウムおよび0.5mg/ml BSAを含有する)中でプレミックスして、当量の0.05μL BRAF、81.25ng MEK1および1μg ERK2を各ウエルに全体積17μLを加えた。阻害剤(200μM)またはDMSO対照(2%)3μLプレートに加えた後、酵素ミックスを加えた。酵素反応は、5μLのATP溶液(BRAFバッファー中の125μM、)(最終濃度25μM)を加えることにより開始し、そして反応は、プレートを0.1%Tween/水中で3回洗浄することにより停止した。抗ホスホElk(Ser 383モノクローナル抗体)(Cell Signalling Technology #9186)は1/4000に希釈しそしてEu-標識抗-マウスIgG(Perkin Elmer Life Sciences、 AD0124)は1/50に希釈し、DELFIAアッセイバッファー(Perkin Elmer Life Sciences 4002-0010)中でプレミックスし(30分間、室温にて)、そして25μLをそれぞれのウエルに加えた。1.5時間後、プレートを再び(3x)0.1%Tween/水で洗浄した。
次いで35μLの賦活溶液(Perkin Elmer Life Sciences 4001-0010)を加え、そして20分後に室温でプレートをVictor2で615nmにて読み取った(励起340nm、時間分解蛍光モードで)。パーセント阻害をDMSO単独の対照と比較して計算した。スタウロスポリンをポジティブ対照として用いた。
ハイスループットスクリーニング(HTS)環境において、各プレートの化合物ウエル(n=320)の平均の3標準偏差を超えて酵素カスケードを阻害した化合物をヒットと同定した。
生物学的データ
生物学的データを、(BRAF V600Eキナーゼアッセイ;ホスホ-ERK細胞に基づくアッセイ;細胞増殖(SRB)アッセイの1以上を用いて)、次の65種の化合物について取得した。
BRAF V600Eキナーゼアッセイについて、IC50(μM)値は次の通りである:
試験した少なくとも3種の化合物は0.01μM未満のIC50を有する;
試験した少なくとも23種の化合物は0.1μM未満のIC50を有する;
試験した少なくとも37種の化合物は1μM未満のIC50を有する。
ホスホ-ERKの細胞に基づくアッセイについて、IC50(μM)は次の通りである:
試験した少なくとも11種の化合物は5μM未満のIC50を有する;
試験した少なくとも14種の化合物は10μM未満のIC50を有する;
試験した少なくとも19種の化合物は50μM未満のIC50を有する。
細胞増殖(SRB)アッセイについて、IC50(μM)値は次の通りである:
試験した少なくとも14種の化合物は1μM未満のIC50を有する;
試験した少なくとも29種の化合物は10μM未満のIC50を有する;
試験した少なくとも47種の化合物は50μM未満のIC50を有する。
以上、本発明の原理、好ましい実施形態、および操作の方式を記載した。しかし、本発明は考察した特定の実施形態に限定されると解釈してはならない。そうではなく、上記実施形態は制限するというよりもむしろ説明するものであるとみなされるべきであり、本発明の範囲から逸脱することなしに当業者がこれらの実施形態に改変を加えうると理解されるべきである。