JP4926907B2 - 放射型発振装置および無線中継システム - Google Patents

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本発明は、マイクロ波やミリ波を用いた放射型発振装置およびこれを備えた無線中継システムに関するものである。
近年注目されているハイビジョン映像信号の無線伝送については、大容量情報を伝達する必要から、広い帯域を確保できるミリ波を用いた無線映像伝送装置の開発が試みられている。ミリ波帯においては、アンテナと高周波回路とを別々に形成して、これらをコネクタ等で接続した場合、その接続部での電力の損失が大きくなる。そこで、高周波回路と平面アンテナとを一体化した装置の開発が試みられている。
このような装置の一例として、例えば図12に示すように、特許文献1に開示されているマイクロ波ミリ波放射型発振装置がある。
一対の扇状導体パッチ19は、その中心部が互いに近接し、かつ円弧部が互いに相対する様に配置されている。該一対の扇状導体パッチ19は、その中央部にゲートおよびドレインを当該一対の扇状導体パッチ19の異なる一方にそれぞれ接続し、ソースを接地した電界効果型の高周波トランジスタ12と、当該各一対の扇状導体パッチ19と平行に広がる導体平面とからなる。一対の扇状導体パッチ19面と平行に広がる上記導体平面との間隔は波長の15分の1倍から5分の1倍の間である。また、扇状導体パッチ19の半径は発振波長のほぼ4分の1の長さである。そして、扇状導体パッチ19は、直流バイアスライン11によりそれぞれソースを接地電位とする別々の直流電源に接続される。
上記構成のマイクロ波ミリ波放射型発振装置によれば、一対の扇状導体パッチ19は両端の長さが半波長とほぼ等しい電磁波に対し共振特性を持ち、また扇状導体パッチ面と平行に広がる導体平面との間隔が、通常のストリップ線路、あるいは平面アンテナ基板に用いられる回路基板の厚さに比較して3〜10倍の程度と大きい。このため、一対の扇状導体パッチ19は共振周波数において空間と整合が取れた平面アンテナとはならず、空間に対して弱く結合する平面共振器となる。
一対の扇状導体パッチ19の中央部の電界効果型の高周波トランジスタ12は、そのゲートおよびドレインは該一対の扇状導体パッチ19の異なる一方に接続され、それぞれ直流バイアスされソースを接地しており、ソース接地の高周波増幅器を形成している。高周波と12のゲート側に発生した雑音信号は、増幅されてドレインに接続された扇状導体パッチ19に高周波電流を誘起し、該扇状導体パッチ19と背面の平行導体面21との間を高周波電磁界が導波され半径方向へ伝搬し、該扇状導体パッチ19の先端に達した後、大部分は反射され逆向きに戻る。さらに、他の一方の扇状導体パッチ19の側を伝搬・往復し、中央の電界効果型の高周波トランジスタ12のゲート側に入射し、再増幅される。上記一対の扇状導体パッチ19と背面の平行導体平面とで形成される導波路は、当該高周波トランジスタ12による増幅器の帰還回路を形成する。
この帰還回路において、一対の扇状導体パッチ19の両端の長さに対応した共振周波数と一致し、増幅器の出力から入力への帰還が正帰還位相の関係を満足する周波数成分について発振が成長し、一対の扇状導体パッチ19の平面共振器にエネルギーが蓄積される。空間に対して弱く結合する該一対の扇状導体パッチ19と高周波トランジスタ12とからなる平面共振器から蓄積された高周波エネルギーの一部が定常状態では放射出力22として一定の割合で空間に放射される。一対の扇状導体パッチ19の面と平行に広がる導体平
面との間隔を波長の15分の1から5分の1の間で選択することで、一対の扇状導体パッチ19の共振周波数における空間との整合を選択できる。
特開平11−31918号公報(1999年2月2日公開)
しかしながら、上記構成を有するマイクロ波ミリ波放射型発振装置においては、以下に示すような問題がある。
まず、基板裏面に導体平面が存在するため、電力の放射は基板の表面方向のみの一方向に限られる。
また、マイクロ波ミリ波放射型発振装置では、平面アンテナ基板に用いられる回路基板の厚さと比較し3〜10倍の程度の厚さの基板を用いているため、高周波トランジスタのグランドを基板の導体平面と接続させる場合、長いスルーホールが必要となる。長いスルーホールを用いた場合、高周波トランジスタのグランドインダクタンスが大きくなるため、トランジスタ本来の性能を発揮することができず、発振装置の性能を制限してしまう。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、基板の両面から放射し、かつグランドインダクタンスの小さい高性能な放射型発振装置を提供することにある。
本発明に係る放射型発振装置は、上記課題を解決するために、一方の面にのみ導体接地面を有する平面基板と、該平面基板における前記導体接地面上に実装された信号増幅手段と、該信号増幅手段の入力端子および出力端子のそれぞれに接続された先端開放型線路と、その焦点が前記信号増幅手段付近に位置するように配置されている誘電体レンズとを備え、該先端開放型線路は平面基板の前記導体接地面に形成されたコプレーナ線路であり、前記誘電体レンズは前記平面基板の前記導体接地面側およびその反対面側の両方に配置されていることを特徴としている。
この構成においては、一方の面にのみ導体接地面を有する平面基板からなる平面アンテナと信号増幅手段からなる発振器が一体化されており、かつ、平面基板が一方の面にのみ導体接地面を有するので、平面アンテナの両側から発振波を放射することが可能である。また、導体接地面上で、信号増幅手段が実装され、かつ、先端開放型線路が形成されているので、マイクロストリップ線路のようにトランジスタのダイボンド部と裏面接地導体を接続するためのスルーホールが不要となる。これにより、グランドインダクタンスによる高電子移動度トランジスタの利得低下が回避できるため、安定な発振状態が可能となる。また、前記放射型発振装置は、その焦点が前記信号増幅手段付近に位置するように配置された誘電体レンズをさらに備えていることにより、通信距離の拡大を図ることができる。さらに、前記誘電体レンズは、前記平面基板の前記導体接地面側およびその反対面側の両方に配置されていることにより、平面基板の前後において、通信距離の拡大を図ることができる。
前記放射型発振装置において、前記先端開放型線路の電気長が発振波の波長の約1/4の長さであることが好ましい。前記先端開放型線路を上記のように設定することにより、所望の周波数で発振させることができる。
前記放射型発振装置において、前記信号増幅手段は平面基板にフリップチップ実装されていることが好ましい。これにより、フリップチップ実装接続部分のインダクタンスを低減することができる。したがって、前記信号増幅手段の性能を充分に引き出すことができ、安定した発振が可能となる。
前記放射型発振装置において、前記信号増幅手段は一つ以上の能動素子と整合回路とが一つの半導体チップ上に集積化された集積回路となっていることが好ましい。これにより、信号増幅手段として集積回路を用いることで、信号増幅手段の利得を高めることができ、さらに安定した発振が可能となる。
前記放射型発振装置において、前記整合回路は、前記集積回路の入出力間の通過位相が発振周波数において正帰還がかかるように形成されていることが好ましい。これにより、所望の周波数において確実に発振条件を満たすことが可能となり、安定した発振動作を実現することができる。
前記放射型発振装置において、前記平面基板がフレキシブルプリント基板で形成されていることが好ましい。これにより、放射型発振装置の軽量化を図ることができ、さらに平面基板の両面でほぼ対称な放射パターンを得ることができる。
前記導体接地面側に配置された前記誘電体レンズと、その反対面側に配置された前記誘電体レンズとは、互いに異なる開口径を有することが好ましい。これにより、上記の効果に加え、平面基板の両面側のそれぞれで、通信距離や放射角を独立して設定することが可能となる。
本発明の無線中継システムは、変調波を放射する送信機と、該送信機からの変調波を受けて放射する放射型発振装置と、該放射型発振装置から放射された変調波を受信する受信機とを備え、前記放射型発振装置が誘電体レンズを備えた前記放射型発振装置であることを特徴としている。
この構成においては、通信距離の拡大を図るとともに、電波の放射角を中継地点で変化させることが可能となる。この結果、送信機と受信機のレイアウトの自由度を高めることができる。
本発明に係る放射型発振装置は、以上のように、一方の面にのみ導体接地面を有する平面基板と、該平面基板における前記導体接地面上に実装された信号増幅手段と、該信号増幅手段の入力端子および出力端子のそれぞれに接続された先端開放型線路と、その焦点が前記信号増幅手段付近に位置するように配置されている誘電体レンズとを備え、該先端開放型線路が平面基板の前記導体接地面に形成されたコプレーナ線路であり、前記誘電体レンズは前記平面基板の前記導体接地面側およびその反対面側の両方に配置されていることにより、平面基板の両側に電波を放射することができるため、無線中継システムの柔軟なレイアウトが可能となる。さらに、先端開放型線路をコプレーナ線路で形成したことにより、信号増幅手段のグランドと両面基板のグランドをスルーホールを介さずに接続することが可能になるため、信号増幅手段の利得が増大し、より安定な発振動作が可能となる。しかも、平面基板の前後において、通信距離の拡大を図ることができる。
本発明の一参考形態および実施形態について図1ないし図11に基づいて説明すると、以下の通りである。
〔第1の参考の形態〕
図1は、本発明の第1の参考の形態に係る平面放射型発振装置1を示す平面図である。また、図2は、当該平面放射型発振装置1を示す断面図である。
図1および図2に示すように、平面放射型発振装置1は、高電子移動度トランジスタ101、コプレーナ型先端開放型線路102a,102b、ボンディングワイヤー106お
よび平面基板108を備えている。
なお、図1では、便宜上、平面基板108の図示を省略している。
コプレーナ型先端開放型線路102a,102bは、平面基板108の同一面(表面)で中央に設けられた信号線路の両側に接地導体(接地面)が形成された構造となっている(図中破線で示す)。また、平面基板108のコプレーナ型先端開放型線路102a,102bが形成された面と反対側の面(裏面)には、導体が形成されていない。
高電子移動度トランジスタ101は、コプレーナ型先端開放型線路102a,102bの間における中間位置に配置された接地導体104上にダイボンドされている。また、高電子移動度トランジスタ101のゲート(図示せず)とコプレーナ型先端開放型線路102a、高電子移動度トランジスタ101のドレイン(図示せず)とコプレーナ型先端開放型線路102b、および高電子移動度トランジスタ101のソース(図示せず)と接地導体が、それぞれボンディングワイヤー106を介して、電気的に接続されている。高電子移動度トランジスタ101は、バイアスライン107によりドレイン電圧およびゲート電圧が供給されて動作状態となる。
平面基板108の材質としては、ガラスエポキシやテフロン(登録商標)等の樹脂材料、低温焼成ガラスセラミックやアルミナ等のセラミック材料など、高周波回路に一般的に使用されるものを用いることができる。
次に、動作原理について説明する。高電子移動度トランジスタ101のゲート側に発生した雑音信号は、高電子移動度トランジスタ101で増幅され、コプレーナ型先端開放型線路102bへと伝送される。コプレーナ型先端開放型線路102bの先端で反射した雑音信号は、コプレーナ型先端開放型線路102aへ伝送され、コプレーナ型先端開放型線路102aの先端で反射され、高電子移動度トランジスタ101のゲートに入射され、再度増幅される。雑音信号は、元々周波数に対して一様な電力密度を持っているが、増幅器の出力から入力への帰還の位相が0となる周波数成分のみが成長して発振する。この発振により、コプレーナ型先端開放型線路102a,102bに高周波エネルギーが蓄積されるが、その高周波エネルギーの一部が定常状態では放射波として放射される。平面基板108の裏面には導体が存在しないため、放射波は、平面基板108の表面側だけでなく、裏面側からも放射されるのである。
コプレーナ型先端開放型線路102a,102bの電気長(基板の誘電率を考慮した長さ)を放射波の周波数に対して約1/4波長とすることにより、コプレーナ型先端開放型線路102bの先端とコプレーナ型先端開放型線路102aの先端で反射を繰り返す様々な周波数成分の信号のうち、放射波の周波数成分が定在波となって成長するため、所望の周波数で発振させることが可能となる。コプレーナ型先端開放型線路102a,102bの形状は、ここでは幅が同一な帯状のものを示しているが、扇形状(ラジアルスタブ)等を用いてもよい。
コプレーナ型先端開放型線路102a,102bを採用することにより、接地導体が信号線路と同一平面に形成されるため、マイクロストリップ線路のようにトランジスタのダイボンド部と裏面接地導体を接続するためのスルーホールが不要となる。
この結果、グランドインダクタンスによる高電子移動度トランジスタの利得低下が回避できるため、安定な発振状態が可能となる。
信号増幅手段として、ここでは高電子移動度トランジスタ101を用いた例を示したが
、ガリウム砒素基板、インジウム燐基板、あるいはシリコンゲルマ基板等に形成したヘテロジャンクションバイポーラを用いてもよい。
一方、コプレーナ型先端開放線路102a,102bの中心導体幅と、中心導体・接地導体間距離を最適な間隔に設計することにより、先端開放型線路の特性インピーダンスと放射抵抗を最適化することができ、効率の高い電力放射が可能となる。
〔第2の参考の形態〕
図3は、本発明の第2の参考の形態に係る平面放射型発振装置2を示す平面図である。また、図4は、当該平面放射型発振装置2を示す断面図である。
図3および図4に示すように、平面放射型発振装置2は、高電子移動度トランジスタ201、コプレーナ型先端開放型線路202a,202bおよび平面基板208を備えている。平面放射型発振装置2は、ベアチップの高電子移動度トランジスタ201が、平面基板208にバンプ206を介して接地導体に接続され、フリップチップ実装されている点で第1の参考の形態の平面放射型発振装置1と異なる。
高電子移動度トランジスタ201をフリップチップ実装した場合、ワイヤーボンド実装と比較すると接続部分のインダクタンスを低減することができる。これにより、高電子移動度トランジスタ201の性能を充分引出すことが可能となるので、安定な発振が可能となる。特に、発振周波数が60GHz等のミリ波帯の場合は、実装ばらつきは、発振周波数や出力に大きく影響するので、高電子移動度トランジスタ201をフリップチップ実装することにより実装ばらつきが低減でき、非常に有効である。
〔第3の参考の形態〕
図5は、本発明の第3の参考の形態に係る平面放射型発振装置3を示す平面図である。また、図6は、当該平面放射型発振装置3を示す断面図である。
図5および図6に示すように、平面放射型発振装置3は、高電子移動度トランジスタ301、コプレーナ型先端開放型線路302a,302bおよび平面基板308を備えている。平面放射型発振装置3は、平面基板308にフレキシブルプリント基板を用いている点で第2の参考の形態の平面放射型発振装置2と異なる。これにより、装置の軽量化を図ることができる。
また、コプレーナ型先端開放型線路302a,302bを用いることにより、フレキシブルプリント基板のような極薄基板を用いても、コプレーナ型先端開放線路302a,302bの中心導体幅と、中心導体・接地導体間距離を最適な間隔に設計することにより、特性インピーダンスと放射抵抗を最適化することができ、効率の高い電力放射が可能となる。さらに、本参考の形態では、平面基板308の誘電体層が薄いため、平面基板308の表面と裏面とでほぼ対称な放射パターンを得ることができる。
ここでは、高電子移動度トランジスタ301をフリップチップ実装した例を示しているが、第1の参考の形態と同様にワイヤアボンド実装してもよい。
〔第4の参考の形態〕
図7は、本発明の第4の参考の形態に係る平面放射型発振装置4を示す平面図である。また、図8は、当該平面放射型発振装置4を示す断面図である。
図7および図8に示すように、平面放射型発振装置4は、集積回路401、コプレーナ型先端開放型線路402a,402bおよび平面基板408を備えている。平面放射型発
振装置4は、信号増幅手段として、ディスクリートの高電子移動度トランジスタ101の代わりに、増幅機能を有する集積回路401を用いている点で第1の参考の形態の平面放射型発振装置1と異なる。
集積回路401は、コプレーナ型先端開放型線路402a,402bの中間に配置された接地導体405上にダイボンドされている。また、集積回路401と、コプレーナ型先端開放型線路402a,402bおよび複数のバイアスライン407とが、それぞれボンディングワイヤー406を介して、電気的に接続されている。集積回路401は、バイアスライン407により内部の能動素子に直流電圧が供給されて動作状態となる。
集積回路401は、一つ以上の能動素子と整合回路とが一つの半導体チップ上に集積化されたものである。集積回路401は、例えば、ガリウム砒素基板上に、高電子移動度トランジスタやヘテロジャンクションバイポーラトランジスタ等の能動素子と、伝送線路やキャパシタ等の受動素子とで構成される整合回路を集積化して形成される。このような集積回路401は、高電子移動度トランジスタ101のようなディスクリート部品よりも利得が稼げるため、高性能の発振装置を実現できる。
さらに、前記整合回路は、集積回路401の入出力間の通過位相に発振周波数において正帰還がかかるように設計されている。この結果、該集積回路401に先端開放型線路を接続することにより、確実に発振条件が満たされるため、安定な発振動作が可能となるのである。
なお、集積回路401は、第2の参考の形態の高電子移動度トランジスタ201と同様にフリップチップ実装されていてもよい。
〔第5の参考の形態〕
図9は、本発明の第5の参考の形態に係る平面放射型発振装置5を示す断面図である。
図9に示すように、平面放射型発振装置5は、高電子移動度トランジスタ501、コプレーナ型先端開放型線路502a,502b、平面基板508および誘電体レンズ511を備えている。平面放射型発振装置5は、誘電体レンズ511を備えている点で第1の参考の形態の平面放射型発振装置1と異なる。
誘電体レンズ511は、その焦点付近が高電子移動度トランジスタ501となるように基板510上に配置されている。基板510は、平面基板508と間隔をおいて平行に配されており、高電子移動度トランジスタ501からの放射波を通過させるための貫通穴510aを有している。また、誘電体レンズ511は、高密度ポリエチレン、テフロン(登録商標)等の低損失の樹脂材料やセラミック等で作製することが可能である。
コプレーナ型先端開放型線路502a,502bで形成されるアンテナの放射原点は、コプレーナ型先端開放型線路502a,502bの中間点、すなわち高電子移動度トランジスタ501となる。したがって、幾何光学的に誘電体レンズ511の焦点を高電子移動度トランジスタ501付近に配置すれば、放射原点から放射したとみなされる放射波は、誘電体レンズ511に入射し、誘電体レンズ511の表面で屈折し、平面波として空間に放出される。
誘電体レンズ511の開口が大きいほどアンテナ利得が高くなり、アンテナ放射角は鋭くなる。したがって、誘電体レンズ511の適切な開口を選択することにより、通信距離や放射角の設定の自由度が高まる。
〔第の実施の形態〕
図10は、本発明の第の実施の形態に係る平面放射型発振装置6を示す断面図である。
図10に示すように、平面放射型発振装置6は、高電子移動度トランジスタ601、コプレーナ型先端開放型線路602a,602b、平面基板608および誘電体レンズ611a,611bを備えている。平面放射型発振装置6は、2つの誘電体レンズ611a,611bを備えている点で第5の参考の形態の平面放射型発振装置5と異なる。
誘電体レンズ611aは、その焦点付近が高電子移動度トランジスタ601となるように基板610上に配置されている。基板610は、平面基板608における高電子移動度トランジスタ601の側に平面基板608と間隔をおいて平行に配されている。この基板610は、高電子移動度トランジスタ604からの放射波を通過させるための貫通穴610aを有している。一方、基板612は、平面基板608に対して基板610と反対側に平面基板608と間隔をおいて平行に配されている。この基板612は、高電子移動度トランジスタ604からの放射波を通過させるための貫通穴612aを有している。また、誘電体レンズ611a,611bは、誘電体レンズ511と同様、高密度ポリエチレン、テフロン(登録商標)等の低損失の樹脂材料やセラミック等で作製することが可能である。
なお、誘電体レンズ611a,611bの大きさは必ずしも同じである必要はなく、図10に示すように互いに異なってもよい。
このように、平面基板608の両側に誘電体レンズ611a,611bを配置することにより、それぞれの方向で、通信距離や放射角の設定の自由度が高まる。
〔第の実施の形態〕
図11は、図10で示した発振装置を用いた無線中継システム7の構成を示す正面図である。
図11に示すように、無線中継システム7は、60GHz帯送信機701、発振装置702、誘電体レンズ711a,711bおよび60GHz帯受信機703a,703b,
703cを備えている。発振装置702および誘電体レンズ711a,711bによって構成される発振装置が平面放射型発振装置6に相当する。
発振装置702は、60GHz付近で自由発振しており、誘電体レンズ711a,711bにより前後の空間に放射している。次に、60GHz帯送信機701から60GHz帯変調波を放射し、その60GHz変調波が誘電体レンズ711aを介して発振装置702に入射した場合、60GHz帯変調波が発振装置702内の高電子移動度トランジスタに注入され、発振装置702の自由発振波は60GHz帯変調波に同期する。この結果、発振装置702の前後から60GHz帯変調波が放射されることになるのである。発振装置702の誘電体レンズ711bから放射された60GHz帯変調波は、60GHz帯受信機703a,703b,703cに入射され、受信が完了する。
誘電体レンズ711aは、開口が大きいほどアンテナ利得が高まり、60GHz帯変調波に対する注入同期幅が広くなる。また誘電体レンズ711bの開口を比較的小さめに設定すれば、放射角が広がり、例えば60GHz帯受信機703a,703b,704cのように複数の受信機に中継することが可能となる。
以上のように、本実施の形態の発振装置を無線中継システム7に用いることにより、通
信距離の拡大を図るとともに、電波の放射角を中継地点で変化させることが可能となる。この結果、送信機と受信機のレイアウトの自由度が高まる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明の放射型発振装置は、小型で高性能な無線中継装置を実現する上で有効であり、ハイビジョン映像信号の無線伝送装置等に利用することができる。
本発明の第1の参考の形態に係る放射型発振装置の構成を示す平面図である。 本発明の第1の参考の形態に係る放射型発振装置の構成を示す断面である。 本発明の第2の参考の形態に係る放射型発振装置の構成を示す平面図である。 本発明の第2の参考の形態に係る放射型発振装置の構成を示す断面である。 本発明の第3の参考の形態に係る放射型発振装置の構成を示す平面図である。 本発明の第3の参考の形態に係る放射型発振装置の構成を示す断面である。 本発明の第4の参考の形態に係る放射型発振装置の構成を示す平面図である。 本発明の第4の参考の形態に係る放射型発振装置の構成を示す断面である。 本発明の第5の参考の形態に係る放射型発振装置の構成を示す平面図である。 本発明の第の実施の形態に係る放射型発振装置の構成を示す断面である。 本発明の第の実施の形態に係る無線中継システムの構成を示す平面図である。 従来の放射型発振装置の構成を示す平面図である。
1〜6 平面放射型発振装置
7 無線中継システム
101 ,201,301,401,501 高電子移動度トランジスタ(信号増幅手段)
102a,102b,202a,202b,302a,302b,402a,402b,502a,502b コプレーナ型先端開放型線路
206 バンプ
108,208,308,408,508 平面基板
511,611a,611b,711a,711b 誘電体レンズ
701 60GHz帯送信機送信機(送信機)
703a,703b 60GHz帯受信機(受信機)

Claims (3)

  1. 一方の面のみに導体接地面を有する平面基板と、
    該平面基板における前記導体接地面上に実装された信号増幅手段と、
    該信号増幅手段の入力端子および出力端子のそれぞれに接続された先端開放型線路と
    その焦点が前記信号増幅手段付近に位置するように配置されている誘電体レンズと
    を備え、
    該先端開放線路は平面基板の前記導体接地面に形成されたコプレーナ線路であり、
    前記誘電体レンズは前記平面基板の前記導体接地面側およびその反対面側の両方に配置されていること
    を特徴とする放射型発振装置。
  2. 前記導体接地面側に配置された前記誘電体レンズと、その反対面側に配置された前記誘電体レンズとは、互いに異なる開口径を有することを特徴とする請求項に記載の放射型発振装置。
  3. 変調波を放射する送信機と、
    該送信機からの変調波を受けて放射する放射型発振装置と、
    該放射型発振装置から放射された変調波を受信する受信機とを備え、
    前記放射型発振装置が請求項に記載の放射型発振装置であることを特徴とする無線中継システム。
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