JP4926161B2 - 蒸散用容器 - Google Patents

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Description

本発明は、芳香剤、消臭剤、防虫剤、殺虫剤、忌避剤、抗菌剤、除菌剤、防臭剤、脱臭剤、防黴剤等の薬剤や水を収容して蒸散させるための蒸散用容器に関する。
上記のような薬剤として、ゲルに有効成分を担持させた形態のものが、使用される場合がある。これには、倒れても薬剤が液剤に比べてこぼれにくい、液体よりも処方安定性が向上する、特にビーズ状のゲル剤は表面積が大幅に増えるため薬剤揮散効率が高い等の利点があり、多用されつつある。
ゲル状剤を容器に収容した従来の蒸散器としては、以下のようなものが挙げられる。容器上端の開口部を密閉シートで閉じ、その上に蒸散孔を有したキャップを装着した蒸散器がある(特許文献1,2)。これは、使用時に、一旦キャップを取り外した後、密閉シートを剥がし、再びキャップを装着する必要があり、消費者にとって面倒であるという欠点がある。
また、穿孔シート又は気体透過性シートで開口部を閉じ、その外側をプルリングを備えた蓋体で覆い、プルリングを引っ張って蓋体を除去すれば、使用可能となるものがある(特許文献3,4)。この蒸散器は、プルリングを備えた蓋体を使用するので、製造コストが高いという欠点がある。
さらに、容器の開口部を覆うシートを多層化し、内側の気体透過性フィルムを残して、外側の気体非透過性フィルムのみを剥離できるようにしたものが提案されている(特許文献5)。これは、高価な多層シートを用いるので、やはり製造コストが高いという欠点がある。また、収容するゲル状剤の処方が限定されるため、汎用性が低い。
また、容器の開口部を覆うシートを特許文献3,4のように2重構造とし、内側に穿孔シート又は蒸散性シートを配置した場合は、蒸散成分が該シートの外面と蓋体との間で結露し、消費者が蓋体を除去する時に、液が飛び散ったり手に付いたりするという問題を生じることがある。特に、蒸散剤には、直接接触すると人体に好ましくない作用を及ぼすものもあるので、開口部密閉材への液体の付着状態を生じないようにすることは、製品使用時の安全上重要である。
特開2000−191059号公報 特開2000−211682号公報 実開平4−136227号公報 実開平6−36644号公報 特開2004−299203号公報
本発明は、上記要請に応えるべくなされたもので、密閉材の除去時に問題となる液体の付着状態を解消し得る蒸散用容器を、低い製造コストで実現することを目的とする。
本発明は、前記目的を達成するため、ゲル状の蒸散剤を収容し開口部を密閉シートで覆われる蒸散用容器であって、底壁と、該底壁から上方へ延び上端部に開口を形成する側壁と、密閉シートを貼り付けるために前記側壁の上端部に設けられたフランジと、蒸散孔を有し前記フランジより下方で容器内を仕切って前記底壁との間を蒸散剤収容室とする仕切り壁とを備え、前記仕切り壁には、該仕切り壁上に付着した液体を下方へ通すための1又は複数の通液部が設けられていることを特徴とする蒸散用容器を提供するものである。
本発明に係る蒸散用容器は、側壁の上端部に密閉シートを貼り付けるためのフランジが設けられ、蒸散孔を有し底壁との間に蒸散剤収容室を形成する仕切り壁は前記フランジより下方に設けられているので、仕切り壁とは別個に、密閉シートをフランジに貼り付けることができ、作業が容易であり、密閉シートの材料を特に制限されないので、製造コストが低くて済む。また、使用時には密閉シートを剥がすだけでよいので、簡便である。さらに、仕切り壁には、該仕切り壁上に付着した液体を下方へ通すための1又は複数の通液部が設けられているので、製造中又は製造後に仕切り壁上に液体が付着することがあっても、密閉シートを剥がすために蒸散用容器の開口部を上にすると、液体は該通液部から下方へ導出され、仕切り壁上には液体がないかごく僅かしか残らない状態となる。その結果、密閉シートを剥がす操作によって、仕切り壁上の液体が飛び散ったり手に付いたりするのを防止することができる。
以下、本発明の一実施形態について添付図面を参照しつつ説明する。図面中の同一又は同種の部分については、同じ番号を付して説明を省略することがある。
図1から図5は、本発明の第1実施形態に係る丸形の蒸散用容器Aを示している。図1は容器本体の正面図、図2はその平面図であり、図3は仕切り壁の正面図、図4はその平面図である。図5は、容器本体と仕切り壁とを組み合わせた蒸散用容器の縦断正面図である。
蒸散用容器Aは、図示のように、容器本体1の上端開口に仕切り壁2を蓋体として嵌合することにより形成されている。容器本体1は、全体として円筒形をなし、底壁11と、該底壁から上方へ延び上端部に開口13を形成する側壁12と、密閉シートを貼り付けるために側壁12の上端部に設けられたフランジ14とを備えている。
仕切り壁2は、フランジ14より僅かに下方で容器内を仕切って底壁11との間を蒸散剤収容室15とする。この例では、仕切り壁2は、側壁12の内周面に沿って環状に延びる環状壁21と、該環状壁より僅かに下方で該環状壁の径方向内側部分を覆うように延びる蒸散壁22とを備えている。蒸散壁22には、多数の蒸散孔23が形成されている。この例では、蒸散孔23は、細長いスリットとされ、全体として模様を描くように配置されている。また、環状壁21には、該環状壁上に付着した液体を下方へ通すための通液部として、1又は複数の切欠き24が設けられている。切欠き24は、環状壁21を貫通しており、この例では、平面視円形の小孔とされ、環状壁21の周方向に等間隔で4箇所に設けられている。
図6は、容器本体1と仕切り壁2との嵌合部を拡大して示す縦断面図である。容器本体1の側壁12は、側壁上端部で上方へ延びる上部内壁121と、該上部内壁121から分岐して径方向外方へ張り出した後、上方へ延びる上部外壁122とを備え、これら上部内壁121及び上部外壁122の間に嵌合用凹部120を形成している。また、上部外壁122は、嵌合用凹部120の上方の内周面に環状の僅かな窪み123を備え、該窪みの上方に上端面に向かって径方向外方へ拡がる環状の傾斜面124が形成されている。上部内壁121は上部外壁122より低く形成され、フランジ14は、上部外壁122の上端から径方向外方へ突出するように延びている。
仕切り壁2は、環状壁21の外周端面211が上端部を鋭角にするように傾斜しており、該端面211から僅かに径方向内側の位置で環状をなすように下方へ垂下壁212が延びている。
容器本体1の開口部を覆うように仕切り壁2を組み合わせるときには、仕切り壁2の外周端面211を上部外壁122の傾斜面124に沿って滑らせるようにして押し込む。これにより、垂下壁212が嵌合用凹部120に嵌合し、外周端面211は窪み123に入り込む。その結果、仕切り壁2は、組み合わせ後は容易には容器本体1から外せなくなり、蒸散剤収容室15内に収容された薬剤が、消費者等によって不必要に外部に取り出されるのを制限することができる。
さらに、仕切り壁2の外周端面211を側壁12(上部外壁122)の内面に液密に接するようにすると、蒸散壁22を垂直方向や斜め方向等、水平以外の向きに設置しても、その液密性により、薬液収納室内の液が容器外へ流出するのを防止することができる。ゲル状剤によっては、蒸散終期や温度の急変時等に液を滲出することがあるので、そのような場合に、この液密構造は有効である。こうして設置の向きを様々に設定できることにより、蒸散用容器のデザイン上の自由度が向上し、意匠性に優れたものを実現することができる。なお、蒸散用容器の通液部(切欠き24)に関しては、設置時に通液部が下に位置しないように、蒸散用容器を保持するケースの形状や係合部で設置の向きを特定するようにするのが望ましい。
また、組み合わせ状態で切欠き24は、蒸散剤収容室15内を容器外へ連通する。したがって、環状壁21上に付着した液は矢印P、Qに示すように薬液収納室内へ導入される。その結果、環状壁21上には、液がないかごく僅かしか残らない状態となる。したがって、フランジ14に貼り付けられた密閉シートS(図6に一点鎖線で示す)を消費者が剥がす時に、環状壁21に付着した液が飛び散ったり手に付いたりするのが防止される。特に、仕切り壁2(この例では環状壁21)がフランジ14から僅かに下方に位置している場合は、貼り付けられた密閉シートSが仕切り壁2に接近しており、付着した液は仕切り壁2と密閉シートSとの双方に挟まれる状態で存在しているので、密閉シートを剥がすときに飛び散りやすい。本発明においては、このような場合にも、上記問題を生じない。 蒸散壁22の外周縁寄りには、下方へ延びる環状の垂下壁25が設けられている。この垂下壁25は、上部外壁122より僅かに下方まで延びており、仕切り壁2を積み重ねる時に、上下の上部外壁122間に隙間を作り、仕切り壁2を一個ずつ取り上げやすくするためのスペーサの役割をなす。
この蒸散用容器内にゲル状剤を収容し、蒸散口を消費者が使用時に開封できるように密閉することにより、蒸散器が製造される。その製造は、例えば、有効成分を担持させた吸水性樹脂を蒸散用容器に入れ、水と添加剤からなる液を加えてその中に樹脂を浸し、蒸散口を剥離可能なシートで密封して放置する。これにより、吸水性樹脂は、液を吸収して膨潤し、蒸散用容器内でゲル状となる。或いは、吸水性樹脂を液中に浸漬し、膨潤したゲル状物を大量に製造し、それを蒸散用容器に小分けすることもできる。図5には、蒸散用容器の薬液収納室に収容されたゲル状剤Fを一点鎖線で示している。
上記構造の容器は、シートの剥離を容易にするために、開口部周縁のシート接着面積が小さくされる。そのために、蒸散壁を開口部周縁から僅かに下がった位置に設け、シートが開口部周縁にのみ接着され易くしてある。ところが、蒸散器の製造工程、特に、蒸散用容器毎にゲル状物を形成する製造工程においては、製造時の搬送に伴って、液が揺すられたり跳ねたりして、蒸散壁や環状壁の上に付着することがある。また、製造後に、容器内からの揮散成分が、蒸散壁や環状壁の上に結露したり、シート内面に結露した液が蒸散壁や環状壁の上に移動したりすることもある。いずれの場合も、蒸散壁や環状壁に液の付着があると、消費者がシートを剥がす時に付着した液が飛び散ったり手に付いたりするという問題を生じるおそれがある。しかしながら、この蒸散用容器においては、製造中又は製造後に仕切り壁上に液体が付着することがあっても、前述のように、環状壁21上に付着した液は薬液収納室内へ導入される結果、環状壁21上には、液がないかごく僅かしか残らない状態となる。したがって、密閉シートを消費者が剥がす時に、環状壁21に付着した液が飛び散ったり手に付いたりするのが防止されるのである。
この蒸散用容器Aは、蒸散剤収容室15に蒸散剤を収納してこのまま蒸散器として用いることができ、その場合は、通常、蒸散壁22を上にして設置される。しかし、必ずしも蒸散壁を上にして設置する必要はない。図7及び図8は、蒸散壁22を垂直にして設置するためのケースを示しており、図9及び図10は、蒸散用容器Aを該ケースに納めて設置した状態を示している。
図7及び図8は、各々ケース3の正面図及び側面図である。図示のように、ケース3の正面壁には、多数のスリット31が設けられている。デザイン上、各スリットの上下端からは延長上に溝32が形成され、正面壁の左右の弓形に沿って多数の同心状の弧を描くデザインとなっている。図7における凸側の側部は開放されており、凹側の側部は、図8に示すように上下の壁35,36の間に開口37が形成され、図の右端部には、蒸散用容器Aのフランジ14及び上部外壁122を受け入れる凹部350,360が形成されている。
蒸散用容器Aをケース3に納めるときは、蒸散用容器Aを図7の右側からケース3内へ挿入し、凹部350,360にフランジ14及び上部外壁122を嵌め入れる。図9はこのケース3の縦断正面図であり、蒸散用容器Aを一点鎖線で示している。図10は組立て状態の平面図である。ケース3の底壁38におけるケースの凸側部分は、上下方向に回動可能なフラップ380とされている。蒸散用容器Aをケースに納めた後に、フラップ380を起こして蒸散用容器Aに当てがった位置に固定することにより、蒸散用容器Aはケース3に保持される。これにより、薬剤は、垂直となった蒸散壁22に存在する蒸散孔23から蒸散する。
なお、蒸散用容器Aの向きを蒸散壁22が上になるようにすることにより、環状壁21上から薬液収納室内へ導入された液は、吸水性のゲルに吸収される。したがって、一旦、蒸散壁を上にした後、ケース3により蒸散壁を垂直にして設置しても、もはや液体は蒸散壁外へと出てくることはないか、あっても問題とならない量となる。
図11から図16は、本発明の第2実施形態に係る角形の蒸散用容器Bを示している。図11は容器本体の平面図、図12はその正面図であり、図13は仕切り壁の平面図、図14はその正面図である。図15及び図16は、容器本体と仕切り壁とを組み合わせた蒸散用容器の縦断正面図及び縦断側面図である。
この蒸散用容器Bは、容器本体の上端開口に仕切り壁を蓋体として嵌合することにより形成されており、容器本体は、全体として直方体形状をなしている。蒸散用容器Bの基本的な形態は、蒸散用容器Aと同じであるので、対応する各部の番号に添え字「a」を付けて示す。すなわち、容器本体1aは、底壁11aと、上端部に開口13aを形成する側壁12aと、フランジ14aとを備えている。仕切り壁2aは、フランジ14aより僅かに下方で容器内を仕切って底壁11aとの間を蒸散剤収容室15aとする。仕切り壁2aは、側壁12aの内周面に沿う環状壁21aと、該環状壁より僅かに下方で該環状壁の径方向内側部分を覆う蒸散壁22aとを備えている。蒸散壁22aには、多数の円形の蒸散孔23aが形成されている。
図17及び図18は、容器本体1aと仕切り壁2aとの嵌合部を拡大して示す縦断面図であり、図17は図15のXVII-XVIIに沿う断面、図18は図15のXVIII-XVIIIに沿う断面を各々示している。図17に示す嵌合部の基本的な形態は、蒸散用容器Aと同じであるので、ここでも対応する各部の番号に添え字「a」を付けて示す。すなわち、容器本体1aの側壁12aは、側壁上端部で上方へ延びる上部内壁121aと、該上部内壁121aから分岐した上部外壁122aとを備え、これらの間に嵌合用凹部120aを形成している。また、上部外壁122aは、内周面に環状の僅かな窪み123aを備え、該窪みの上方に環状の傾斜面124aが形成されている。上部内壁121aは上部外壁122aより低く形成され、フランジ14aは、上部外壁122aの上端から延びている。仕切り壁2aは、環状壁21aの外周端面211aが上端部を鋭角にするように傾斜しており、該端面211aから僅かに内側の位置で垂下壁212aが延びている。
図18は、この実施形態に設けられた通液部を中心に示している。容器本体1aの上部内壁121aは高さが低くされ、その上端と仕切り壁2aの下面との間に間隙g1が形成されている。また、容器本体の上部外壁122aの内面と仕切り壁2aの垂下壁212aとの間に間隙g2が形成されている。そして、仕切り壁2aの垂下壁212aには、縦切欠き27が形成され、前記間隙g1と間隙g2とを連通させている。また、容器本体1aの上部外壁122aが、上部内周面に沿って環状の窪み123aを備え、仕切り壁2aの外縁部は窪み123aに嵌入し、液密状態としている。さらに、仕切り壁2aの外縁部には、複数箇所に横切欠き26が設けられ、これにより、前記間隙g2を容器外に連通している。
この実施形態では、上部外壁122aに仕切り壁2aの外縁が接するか、或いはほぼ接する状態にあるため、横切欠き26を設けているが、上部外壁122aと仕切り壁2aの外縁との間に前記間隙g2に連続する間隙を形成する場合は、横切欠き26を省略することもできる。
なお、図15,図16等に示した側壁12aに沿うリブ16及び底壁11aの中央部に起立する柱17は、上端で仕切り壁2aを受け止めて、上下方向の保持をするためのものである。
容器本体1aと仕切り壁2aとを組み合わせるには、第1実施形態と同様にして行なうことができる。組み合わせ状態では、縦切欠き27及び横切欠き26が、蒸散剤収容室15a内を容器外へ連通する。したがって、環状壁21a上に付着した液は図18の矢印Rに示すように薬液収納室内へ導入される。その結果、環状壁21a上には、液がないかごく僅かしか残らない状態となり、密閉シートS(図18に一点鎖線で示す)を消費者が剥がす時に、環状壁21aに付着した液が飛び散ったり手に付いたりするのが防止される。
蒸散壁22aの外周縁寄りに延びる環状の垂下壁25aは、第1実施形態と同様に、仕切り壁2aを積み重ねる時に、上下の上部外壁122a間に隙間を作るスペーサの役割をなす。
この蒸散用容器Bは、蒸散剤収容室15aに蒸散剤を収納してこのまま蒸散器として用いることができ、その場合は、通常、蒸散壁22aを上にして設置される。しかし、図21及び図22に示すように、蒸散用容器Bを該ケースに納めて、起立状態で使用することもできる。
図19及び図20は、各々ケース4の正面図及び側面図である。図示のように、ケース4の正面壁41には、多数の円形の小孔42が設けられている。正面壁41から間隔をおいて裏面壁43が設けられ、側壁44が曲線状に延びて正面壁及び裏面壁を結合している。また、底部は底壁45で閉じられ、上部は開放されている。蒸散用容器Bをケース4に納めるときは、蒸散用容器Bを上方からケース4内へ挿入する。図21はこの組立状態を示す側面図、図22は平面図である。この状態で、薬剤は、垂直となった蒸散壁22aに存在する蒸散孔23aから蒸散する。
上記第1及び第2実施形態の蒸散剤収容室15、15aには、容器本体1,1aに仕切り壁2,2aを被せる前に、蒸散剤が入れられる。蒸散剤としては、前述のように種々の薬剤を用いることができる。以下に、芳香消臭剤について例示する。
芳香消臭剤は、ベース部分として、アクリル酸−アクリルアミド共重合体、香料、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、水を有している。これに添加成分として、消臭剤、防腐剤、紫外線吸収剤、溶剤、着色剤、消泡剤のいずれかを単一で又は組み合わせて、加えることができる。
ゲル状剤を製造するための吸水性樹脂としては、以下の群からなる1又は2以上のものを用いることができる。ポリアクリル酸塩系、アクリル酸−アクリルアミド共重合体系、イソブチレン・マレイン酸共重合体系、デンプン・ポリアクリル酸塩系、ポリアルキレンオキサイド系、PVA・ポリアクリル酸塩系、PVA系、CVC系の樹脂。
また、吸水性樹脂を使わない場合は、ゲル化剤又は増粘剤として、以下の群からなる1又は2以上のものを用いることができる。動物性物質:ゼラチン、植物性物質:デンプン、コンニャクマンナン、タマリンドシードガム、ローカストビンガム、アルギン酸ナトリウム、グアガム、寒天、カラギーナン、ペクチン、微生物系物質:キサンタンガム、ジェランガム、カードラン、アクリル系合成物:ポリアクリル酸塩、ビニール系合成物:PVA、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、その他の合成物:CMC−Na、ポリエチレンオキサイド。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、通液部を形成するための切欠きCは、図23の(a)及び(b)に示すような卵形や長円形の貫通孔、又は、(c)に示すような仕切り壁の縁部に開いたもの等の種々の形状とすることができる。(b)の場合は、蒸散孔23(23a)がスリットとして多数設けられ、切欠きCもスリット状に形成されているので、両者の形状が類似しており、蒸散孔の模様状配置に切欠きCがとけ込んだ外観となり、デザイン上の統一感が得られる。その他、図24の(d)〜(i)に示すような種々の形状とすることもできる。いずれの場合も、その大きさは、使用する薬剤の性質、仕切り壁や側壁上部の材質(ヌレ性)等に応じて決められるが、図23に破線で示すように、切欠きに内接する円の直径が、1.5〜10mmとするのが望ましい。1.5mm未満では液が切欠きを通り難く、10mmを越えると壁部の強度不足を生じるおそれがある。この観点から、前記内接円の直径を、1.8〜5mmとするのがより望ましい。いずれの形状についても、切欠きC(通液部)を蒸散孔と類似の形状(相似関係での類似を含む)とすることにより、両者がとけ合った外観となり、デザイン上の統一感が得られる。
また、切欠きCは、図25に示すように、仕切り壁に開く上端C1では図24の(d)、下端C2では図24の(e)の形状となるように上下で連続させるというように、上下端で異なる開口形状とすることもできる。図25に示すような形状とすると、2つの円弧を結合したような下端形状における2つの円弧がなす角部C20が、液を吸着させやすいので、薬液収納室への導入を効率的に行なうことができる。また、図26に示すように、切欠きCの内周面に、仕切り壁の上面へ開く傾斜面C3を備えることにより、広い範囲から液を薬液収納室へ導入することができる。切欠きの形状は、液の表面張力を壊し易いように、真円でないのが望ましく、複数の角部を有したもの(図24の(e),(f),(g),(h))や空所内へ壁部の一部が突出した形状(図24の(i))とするのが望ましい。切欠きの数は、少なくとも1個設け、薬液収納室への液の導入の効率や確実性、壁部の強度、加工の手間等を考慮して決められる。
図27は、仕切り壁2に形成する切欠き(通液部)の他の例を示している。この切欠き24bは、仕切り壁2における環状壁21の外端部に設けられている。この配置とするため、切欠き(通液部)24bの外側の壁面は、環状壁21の上面における外縁部から環状壁21の下面における垂下壁212の内縁付近へと傾斜している。環状壁21に付着する液は、側壁12の上部外壁122に引き寄せられた形で仕切り壁2の外端部に片寄りやすい。したがって、このように切欠き24bを配置することにより、液を効率的に、切欠き24bから薬液収納室へと導くことができる。
図28は、仕切り壁2に形成する切欠き(通液部)のさらに他の例を示している。この例では、仕切り壁2の外周寄り部分、すなわち、環状壁21cが、外側へいくに従って下降する傾斜部となっており、この傾斜部の下部に切欠き(通液部)24cが形成されている。環状壁21に付着する液は、この傾斜部により、下方へと移動する。したがって、このようにして切欠き24cを設けておくことにより、下方へ移動した液を効率的に、切欠き24cから薬液収納室へと導くことができる。
図29は、仕切り壁2dを側壁12dに連続して設け、容器本体の一部として一体的に形成した例を示している。この場合は、側壁12dを下方へ開き、底壁11dを蓋体として側壁下部に嵌合させる構造とするというように、薬剤を入れる開口部を仕切り壁以外に設けるのが望ましい。図29の蒸散用容器において第1実施形態に対応する部分には、同じ番号に添え字「d」を付して示している。
本発明の第1実施形態に係る蒸散用容器の容器本体の正面図である。 図1に示す容器本体の平面図である。 本発明の第1実施形態に係る蒸散用容器の仕切り壁(蓋体)の正面図である。 図1に示す仕切り壁の平面図である。 本発明の第1実施形態に係る蒸散用容器の縦断正面図である。 図5に示す蒸散用容器の要部を拡大して示す縦断正面図である。 図5に示す蒸散用容器を保持するケースの正面図である。 図7に示すケースの側面図である。 図7に示すケースの縦断正面図である。 図7に示すケースに図5の蒸散用容器を組み合わせた状態の平面図である。 本発明の第2実施形態に係る蒸散用容器の容器本体の平面図である。 図11に示す容器本体の正面図である。 本発明の第2実施形態に係る蒸散用容器の仕切り壁(蓋体)の平面図である。 図13に示す仕切り壁の正面図である。 本発明の第2実施形態に係る蒸散用容器の縦断正面図である。 図15に示す蒸散用容器の縦断側面図である。 図11に示す蒸散用容器の要部を拡大して示す縦断正面図である。 図11に示す蒸散用容器の要部を拡大して示す図であり、(a)は図17と異なる箇所の縦断正面図、(b)は平面図、(c)は正面図である。 図15に示す蒸散用容器を保持するケースの正面図である。 図19に示すケースの側面図である。 図19に示すケースに図15の蒸散用容器を組み合わせた状態の側面図である。 図21に示す組合せ状態の平面図である。 通液部を形成する切欠きの種々の形状を示す図である。 通液部を形成する切欠きのさらに他の種々の形状を示す図である。 通液部を形成する切欠きのさらに他の形状を示す斜視図である。 通液部を形成する切欠きのさらに他の形状を示す縦断面図である。 仕切り壁に形成する切欠きの他の例を示す要部の縦断正面図である。 仕切り壁に形成する切欠きのさらに他の例を示す要部の縦断正面図である。 本発明に係る蒸散用容器のさらに他の実施形態を示す縦断正面図である。
符号の説明
A,B 蒸散用容器
C 切欠き(通液部)
1,1a 容器本体
2,2a,2b 仕切り壁
11,11a 底壁
12,12a 側壁
13,13a 開口
14,14a フランジ
21,21a 環状壁
22,22a 蒸散壁
23,23a 蒸散孔
24,24a,24b,24c 切欠き(通液部)
26 横切欠き
27 縦切欠き
121,121a 上部内壁
122,122a 上部外壁
123、123a 窪み
211,211a 外周端面
212,212a 垂下壁

Claims (4)

  1. ゲル状の蒸散剤を収容し開口部を密閉シートで覆われる蒸散用容器であって、
    底壁と、
    該底壁から上方へ延び上端部に開口を形成する側壁と、
    密閉シートを貼り付けるために前記側壁の上端部に設けられたフランジと、
    蒸散孔を有し前記フランジより下方で容器内を仕切って前記底壁との間を蒸散剤収容室とする仕切り壁とを備え、
    前記仕切り壁には、該仕切り壁上に付着した液体を下方へ通すための1又は複数の通液部が設けられており、
    前記底壁、側壁及びフランジが容器本体を形成し、前記仕切り壁が、前記側壁の上部に嵌合された蓋体を形成しており、
    前記側壁は、上端部で該側壁の厚さ方向に分岐して各々環状をなす上部外壁及び上部内壁を備え、前記上部内壁の上端は前記上部外壁の上端より低く形成され、前記上部外壁の上端部から前記フランジが延びており、
    前記蓋体は、前記仕切り壁から垂下した垂下壁を備え、
    前記垂下壁は前記上部外壁と上部内壁との間に密に嵌合されていることを特徴とする蒸散用容器。
  2. 前記仕切り壁の外周寄り部分が、外側へいくに従って下降する傾斜部となっており、該傾斜部に前記通液部が形成されていることを特徴とする請求項に記載の蒸散用容器。
  3. 前記通液部が、前記蒸散孔に類似した形状の切欠きとして形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の蒸散用容器。
  4. 前記容器本体の上部内壁の上端と前記蓋体の下面との間の少なくとも一部、及び前記容器本体の上部外壁の内面と前記蓋体の外縁との間の少なくとも一部に間隙が形成され、前記通液部は、前記双方の間隙を連通させるように前記蓋体の垂下壁に設けられた縦切欠きを備えていることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の蒸散用容器。
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