JP4926005B2 - 音声信号処理装置及び音声信号処理方法、通信端末 - Google Patents

音声信号処理装置及び音声信号処理方法、通信端末 Download PDF

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    • H03G3/32Automatic control in amplifiers having semiconductor devices the control being dependent upon ambient noise level or sound level

Description

本発明は、携帯電話網等の通信網を通じて送られてきた受話音声を聞き取り易くするための音声信号処理装置及び音声信号処理方法と、音声による通話が可能な携帯電話端末等の通信端末に関する。
従来より、携帯電話網等の通信網を通じて音声通話が行われる場合に関して、例えば受話側の通話音声信号に所定の信号処理を施すことにより、周囲雑音環境下における通話音声の聞き取り易さを向上させる技術が存在している。
例えば、特開平7−221832号の公開特許公報(特許文献1)には、周囲雑音と受話音声の周波数特性を比較し、受話音声の周波数特性を変化させることで聞き取り易さを向上させるようにした技術が開示されている。
特開平7−221832号公報(図1)
しかしながら、上述のように、周囲雑音と受話音声の周波数特性を比較して、受話音声の周波数特性を変化させるようなことを行うためには、周囲雑音と受話音声の両方の信号解析を行い、またそれら解析結果を比較するなどの多くの処理が必要になり、例えば携帯電話端末のように処理能力が限られている装置にとっては負担が大きくなってしまうという問題がある。
本発明は、このような実情に鑑みて提案されたものであり、少ない処理量で通話音声(特に受話音声)を聞き取り易くすることを可能とする音声信号処理装置及び音声信号処理方法、通信端末を提供することを目的とする。
本発明の音声信号処理装置は、音声通話時の送話音声を集音するためのマイクロホンと、人間の声の周波数特性における複数のフォルマントの内で最も低い帯域のフォルマントよりも低い帯域がカットオフ周波数となされマイクロホンより入力された音声信号を低域濾波するローパスフィルタと、ローパスフィルタにより低域濾波された信号をエンベロープ検波するエンベロープ検波器と、エンベロープ検波後の信号に対し規定レベルを超える部分にレベル制限をかける第一のリミッタと、通話音声の際の受話音声信号から人間の声の周波数特性における複数のフォルマントの内で低域側から二番目となるフォルマントの周波数帯域の信号のみを通過させるバンドパスフィルタと、第一のリミッタによるレベル制限後の信号に応じてバンドパスフィルタからの出力信号にゲイン調整を施すアンプと、アンプから出力された信号を受話音声信号へ加算する加算器と、エンベロープ検波後の信号に対し規定レベルを超える部分にレベル制限をかける第二のリミッタと、加算器からの信号が入力信号となされ、第二のリミッタによるレベル制限後の信号レベルが規定値より大きい時には入力信号レベルに対して出力信号レベルが大きくなる方向へ入出力特性を変更し、その後、第二のリミッタからの信号レベルが小さくなる方向に変化した時には入力信号レベルと出力信号レベルとの関係が一対一に近づく方向へ入出力特性を変更して、入力信号レベルに対する出力信号レベルを調整する信号レベル調整部と、信号レベル調整部によるレベル調整後の音声信号を受話音声として放音するスピーカとを有することにより、上述した課題を解決する。
また、本発明の音声信号処理方法は、音声通話時の送話音声をマイクロホンが集音するステップと、人間の声の周波数特性における複数のフォルマントの内で最も低い帯域のフォルマントよりも低い帯域がカットオフ周波数となされたローパスフィルタがマイクロホンより入力された音声信号を低域濾波するステップと、ローパスフィルタにより低域濾波された信号をエンベロープ検波器がエンベロープ検波するステップと、エンベロープ検波器によるエンベロープ検波後の信号に対し第一のリミッタが規定レベルを超える部分にレベル制限をかけるステップと、通話音声の際の受話音声信号から、バンドパスフィルタが人間の声の周波数特性における複数のフォルマントの内で低域側から二番目となるフォルマントの周波数帯域の信号のみを通過させるステップと、 第一のリミッタによるレベル制限後の信号に応じて、アンプがバンドパスフィルタからの出力信号にゲイン調整を施すステップと、アンプから出力された信号を加算器が受話音声信号へ加算するステップと、エンベロープ検波器によるエンベロープ検波後の信号に対し、第二のリミッタが規定レベルを超える部分にレベル制限をかけるステップと、加算器からの信号が入力信号となされ、信号レベル調整部が、第二のリミッタによるレベル制限後の信号レベルが規定値より大きい時には入力信号レベルに対して出力信号レベルが大きくなる方向へ入出力特性を変更し、その後、第二のリミッタからの信号レベルが小さくなる方向に変化した時には入力信号レベルと出力信号レベルとの関係が一対一に近づく方向へ入出力特性を変更して入力信号レベルに対する出力信号レベルを調整するステップと、信号レベル調整部によるレベル調整後の音声信号を、スピーカが受話音声として放音するステップとを有することにより、上述した課題を解決する。
また、本発明の通信端末は、音声通話のための通信を行う通信部と、音声通話時の送話音声を集音するためのマイクロホンと、人間の声の周波数特性における複数のフォルマントの内で最も低い帯域のフォルマントよりも低い帯域がカットオフ周波数となされマイクロホンより入力された音声信号を低域濾波するローパスフィルタと、ローパスフィルタにより低域濾波された信号をエンベロープ検波するエンベロープ検波器と、エンベロープ検波後の信号に対し規定レベルを超える部分にレベル制限をかける第一のリミッタと、通話音声の際の受話音声信号から人間の声の周波数特性における複数のフォルマントの内で低域側から二番目となるフォルマントの周波数帯域の信号のみを通過させるバンドパスフィルタと、第一のリミッタによるレベル制限後の信号に応じて、バンドパスフィルタからの出力信号にゲイン調整を施すアンプと、アンプから出力された信号を受話音声信号へ加算する加算器と、エンベロープ検波後の信号に対し規定レベルを超える部分にレベル制限をかける第二のリミッタと、加算器からの信号が入力信号となされ、第二のリミッタによるレベル制限後の信号レベルが規定値より大きい時には入力信号レベルに対して出力信号レベルが大きくなる方向へ入出力特性を変更し、その後、第二のリミッタからの信号レベルが小さくなる方向に変化した時には入力信号レベルと出力信号レベルとの関係が一対一に近づく方向へ入出力特性を変更して、入力信号レベルに対する出力信号レベルを調整する信号レベル調整部と、信号レベル調整部によるレベル調整後の音声信号を受話音声として放音するスピーカとを有することにより、上述した課題を解決する。
すなわち、本発明によれば、マイクロホン、ローパスフィルタ、エンベロープ検波器、第一,第二のリミッタ、バンドパスフィルタ、アンプ、加算器、信号レベル調整部、スピーカとを有し、周囲環境雑音レベルに基づいて、通話音声の際の受話音声信号のレベルを調整すること、言い換えると、周囲環境雑音レベルの大きさに応じて、受話音声側のダイナミクスを制御するようにしている。
本発明によれば、マイクロホン、ローパスフィルタ、エンベロープ検波器、第一,第二のリミッタ、バンドパスフィルタ、アンプ、加算器、信号レベル調整部、スピーカとを有し、周囲環境雑音レベルに基づいて、通話音声の際の受話音声信号のレベルを調整すること、すなわち例えば、周囲環境雑音が大きい時には受話音声信号のレベルを上げるようなレベル調整を行うことにより、少ない処理量で通話音声(特に受話音声)を聞き取り易くすることを可能にしている。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態について説明する。
なお、本実施形態では、本発明の一例として、携帯電話端末を挙げているが、勿論、ここで説明する内容はあくまで一例であり、本発明はこの例に限定されないことは言うまでもない。
〔携帯電話端末の概略構成〕
図1には、本実施形態の携帯電話端末の概略構成を示す。
図1において、通信アンテナ12は、例えば内蔵アンテナであり通話や、電子メール等のパケット通信のための信号電波の送受信を行う。通信回路11は、送受信信号の周波数変換、変調と復調等を行う。
制御部10は、CPU(中央処理ユニット)からなり、通信回路11における通信の制御、音声処理の制御、画像処理の制御、その他各種信号処理や各部の制御等を行う。また、制御部10は、メモリ部15に蓄積されている各種の制御プログラムやアプリケーションプログラムの実行及びそれに付随する各種データ処理等を行う。
スピーカ21は、携帯電話端末に設けられている受話用のスピーカや、リンガ(着信音)、アラーム音、警告音、再生音楽、ディジタル音声、再生動画像の音声等の出力用スピーカからなり、音声処理部20から供給された音声信号を音響波に変換して空気中に出力する。
マイクロホン22は、送話用及び外部音声集音用のマイクロホンであり、音響波を音声信号に変換し、その音声信号を音声処理部20へ入力する。
音声処理部20は、復号等の所定の音声処理により生成した音声データをディジタル/アナログ変換した後に増幅し、その増幅後の音声信号を上記スピーカ21へ出力する。また、音声処理部20は、マイクロホン22から供給された入力音声信号を増幅及びアナログ/ディジタル変換し、そのアナログ/ディジタル変換後の音声データの符号化等の所定の音声処理を施す。また特に、本発明実施形態の携帯電話端末において、上記音声処理部20は、ノイズ検出部23と受話音声処理部24を備えている。これらノイズ検出部23と受話音声処理部24の詳細な構成及び動作については後述する。
操作部13は、本実施形態の携帯電話端末の図示しない筐体上に設けられているテンキーや発話キー、終話/電源キー等の各キーや十字キー,ジョグダイヤル等の各操作子と、それら操作子が操作された時の操作信号を発生する操作信号発生器とからなる。
表示部14は、例えば液晶ディスプレイや有機EL(ElectroLuminescent)ディスプレイ等の表示デバイスと、そのディスプレイの表示駆動回路とを含み、画像処理部25から供給された画像信号により、上記ディスプレイ上に例えば電子メール等の各種文字やメッセージを表示したり、静止画像や動画像等の表示を行う。
画像処理部25は、表示部14に表示される文字、記号、画像等の画像信号を生成する処理を行う。また、画像処理部25は、制御部10による制御の元で、各種のユーザインターフェース画面の表示やウェブページの表示等をも行う。
メモリ部15は、ROM(Read Only Memory)とRAM(Random Access Memory)を含む。ROMは、NAND型フラッシュメモリ(NAND-type flash memory)のような書き換え可能な記憶媒体を含み、例えば、OS(Operating System)のプログラムや制御部10が各部を制御するための制御プログラム、各種のアプリケーションプログラム、例えば圧縮符号化された楽曲データコンテンツや動画像データコンテンツの他、各種の初期設定値、フォントデータ、各辞書データ、機種名情報や端末識別情報などをも記憶する。RAMは、制御部10が各種のデータ処理を行う際の作業領域として、随時データを格納する。
その他、図1には図示を省略しているが、本実施形態の携帯電話端末は、写真画像の撮影のためのディジタルカメラ部、キー照明や着信ライト用などのLED(発光ダイオード)とその駆動部、各部へ電力を供給するバッテリとその電力をコントロールするパワーマネージメントIC部、いわゆるブルートゥース方式(Bluetooth:登録商標)やUWB(Ultra Wide Band)方式、無線LAN(Local Area Network)などによる近距離無線通信を行うための近距離無線通信部、非接触ICカード機能とリーダライタ機能とを備えた非接触通信処理部、GPS(Global Positioning System)通信部、外部メモリ用スロット、ディジタル放送の受信チューナ部とAVコーデック部、タイマ(時計部)など、一般的な携帯電話端末に設けられる各構成要素についても備えている。
〔ノイズ検出部及び受話音声処理部の詳細及び動作の説明〕
図2には、本実施形態の携帯電話端末の音声処理部20内に設けられているノイズ検出部23と受話音声処理部24の詳細な構成を示す。なお、以下の説明の都合上、アナログ音声信号を処理する例を挙げているが、本発明はディジタル化された音声信号を処理する場合も適用可能であることは言うまでもない。
音声処理部20内に設けられているノイズ検出部23のマイク音声入力端子31には、通話に使用されているマイクロホン22から出力される音声信号が入力される。当該マイク音声入力端子31へ入力された音声信号は、アンプ32により増幅された後、送話音声信号として、送話音声出力端子35から図示しない通常の送話音声処理用の回路部へと出力される。
また、本実施形態において、上記アンプ32にて増幅された後の音声信号は、上記送話音声の出力経路から分岐されてローパスフィルタ(LPF)33へ通される。当該ローパスフィルタ33への分岐経路は、上記マイクロホン22から入力された音声信号に周囲環境雑音がどの程度含まれているかを調べるために設けられている。
ここで、人間の声の周波数特性には、図3中の実線で示す特性曲線のように、特定のピーク(フォルマント)が存在している。当該フォルマントの周波数には個人差があるが、概ね300Hz〜3.4kHzの間に大きな二つのピーク(フォルマント)があり、一番目のフォルマントは500kHz〜1kHz、二番目のフォルマントは1.5kHz〜3kHz近辺に存在する。
一方で、周囲環境雑音は環境によって様々なものが考えられるが、一般的な携帯電話端末の使用環境での周囲環境雑音の周波数特性は、図3中の点線で示す特性曲線のように、低い帯域から高い帯域に向かって減衰していくようなものが多い。
なお、図4には周囲環境雑音が含まれた実測による受話音声信号の振幅−周波数特性図を示し、図5には図4の受話音声信号のうち0Hz〜300Hzまでを拡大して示している。また、図6には実測による受話音声信号のフォルマントの振幅−周波数特性図を示し、図7には図6の受話音声信号のうち0Hz〜300Hzまでを拡大して示している。
このようなことから、本実施形態では、マイクロホン22から入力された音声信号に周囲環境雑音がどの程度含まれているかを特定するために、上述した人間の声の周波数特性における一番目のフォルマントよりも低い帯域をカットオフ周波数とする例えば図8に示すような比較的急峻な特性を備えたローパスフィルタ33に通すようにしている。なお、本実施形態では、当該ローパスフィルタ33として、カットオフ周波数が例えば50Hz〜140Hz(特に図8の例では100Hz程度)で、四次程度のチェビシェフ特性を有するフィルタを用いることとする。
本実施形態によれば、このようなローパスフィルタ33での低域濾波がなされることにより、図9に示すように、マイクロホン22から入力された音声信号波形BlpfはLPF通過後信号波形Alpfのようになる。すなわち、LPF通過後信号波形Alpfは、上記マイクロホン22の出力信号から人間の声の成分が非常に少ない帯域成分(つまり周囲環境雑音の信号成分)のみが取り出された信号波形となっている。
上述のローパスフィルタ33を通過した信号(つまり周囲環境雑音の信号成分)は、図2に示すように、エンベロープ検出器34へ送られる。
上記エンベロープ検出器34では、上記ローパスフィルタ33を通過した後の図10に示すような信号のエンベロープ検波を行うこと、具体的には、LPF通過後信号波形Alpfを一定時間間隔毎に平均化してサンプリングすることにより、上記周囲環境雑音の大まかなエネルギー推移を表す図11に示すような信号を生成する。なお、当該エンベロープ検出器34において、どの程度の刻み(一定時間間隔毎に平均化する周期)で上記エネルギー推移を検出するかについてはここでは特に限定しないが、後段の受話音声処理部24で用いられる処理時間単位(例えば100msec)に応じた時間刻みにすることが望ましい。そして、当該エンベロープ検出器34の出力信号は、後述する受話音声処理部24のダイナミクス調整部50とフォルマント調整部40のコントロール信号となされる。
受話音声処理部24は、通話の相手先から送られてきた受話音声信号の入出力特性(ダイナミクス)を必要に応じて制御する処理を行うダイナミクス調整部50と、受話音声信号に含まれるフォルマントのうち特に周囲環境雑音のピークとは帯域が重なり難い二番目のフォルマントを強調する処理を行うフォルマント調整部40(受話音声の声の輪郭成分を持ち上げるようなイコライザ)とを有して構成されている。
〔ダイナミクス調整部の構成及び動作説明〕
先ず、受話音声処理部24のダイナミクス調整部50から説明し、その後にフォルマント調整部40の説明を行う。
当該受話音声処理部24において、受話音声入力端子45には、図示しない通常の受話音声処理用の回路部から送られてきた受話音声信号が入力される。
この受話音声信号は、後述するフォルマント調整部40のバンドパスフィルタ(BPF)44へ送られると共に、ディレイ・フェーズシフタ部47へも送られる。
後述するディレイ・フェーズシフタ部47を介し、さらに後述する加算器46を介した受話音声信号は、ダイナミクス調整部50のアンプ48にて必要に応じて増幅された後、オートレベルコントローラ(ALC)49へ入力する。
また、ノイズ検出部23のエンベロープ検出器34から出力された前述の図11に示したようなコントロール信号は、ダイナミクス調整部50のリミッタ51により規定レベルを超える部分についてレベル制限が掛けられ、さらにアンプ52にて必要に応じてレベル調整されることで、例えば図12に示すような信号となされた後、上記オートレベルコントローラ49へ供給される。
そして、上記オートレベルコントローラ49の出力信号は、受話音声出力端子53を介して受話用のスピーカ21へ出力される。なお、本実施形態のオートレベルコントローラ49の詳細な構成については後述する。
ここで、一般的なオートレベルコントローラ(ALC)は、入出力特性曲線が一つに決められており、入力レベルと出力レベルが一対一に対応する特性を有するものとなされている。これに対し、本実施形態の受話音声処理部24に設けられているオートレベルコントローラ49は、上記図12に示したようなコントロール信号によって入出力特性そのものを変化させることが可能なものとなされている。具体的には、本実施形態のオートレベルコントローラ49は、図13〜図15に示すような可変ヒンジ点を持った入出力特性を有したものとなされている。なお、図14は図13の可変ヒンジ点近傍を拡大して示す図であり、また、図15はコントロール信号のレベル変化と可変ヒンジ点の変化の関係を示す図である。
すなわち、本実施形態のオートレベルコントローラ49は、図13及び図14に示すように、例えば人間の音声による受話音声の信号レベルであると考えられる所定入力レベル範囲内(図13,図14では例えば−30dB以上で且つ上限としての−10dBの範囲内)において、入力レベルに対する出力レベルの値を例えば最大10dB分まで1dB毎に複数段階(一例として1dBステップ毎の11段階)に渡って変更可能となされており、図15に示すように、一つ前のコントロール信号の値に対してその次のコントロール信号の値が大きくなれば上記可変ヒンジ点を出力レベルが大きくなる方向へ一段階のみ移行(1ランクアップ)させ、逆に一つ前のコントロール信号の値に対してその次のコントロール信号の値が小さくなれば上記可変ヒンジ点を出力レベルが小さくなる方向に移行(1ランクダウン)させるようなレベル制御を行う。
より具体的に説明すると、本実施形態のオートレベルコントローラ49は、入力レベルが上記所定入力レベル範囲内である時に、例えば、上記コントロール信号の値が大きい場合(つまり周辺環境雑音が大きい場合)には、入力レベルに対して出力レベルを上げる方向へ上記可変ヒンジ点を変化させて当該オートレベルコントローラの効果を強くするダイナミクス制御を行い、一方、例えば、上記コントロール信号の値が小さい場合(つまり周辺環境雑音が小さい場合)には、入力レベルに対して出力レベルが一対一の関係となる方向へ近づくように上記可変ヒンジ点を変化させて当該オートレベルコントローラの効果を弱めるダイナミクス制御を行う。
言い換えると、本実施形態のオートレベルコントローラ49は、一定レベル以上の受話音声信号が入力されている場合において、周辺環境雑音が大きい時(コントロール信号の値が大きい時)には、オートレベルコントローラの入出力特性を、例えば、入力レベル:出力レベル=1:n(この場合のnは1より大きく上記1dBステップ毎の各可変ヒンジ点に応じた値)となる方向へ調整することにより、例えば図16に示すように受話音声信号の出力レベルを上げて受話音声を聞こえ易くし、一方、周辺環境雑音が小さい時(コントロール信号の値が小さい時)には、オートレベルコントローラの入出力特性を、入力レベル:出力レベル=1:1に近づく方向へ調整することにより、オートレベルコントローラでのダイナミクス制御による受話音声の音質劣化を必要最小限に抑えるようにする。なお、図16中の実線は実際の受話音声信号の振幅波形を表しており、図16中の一点鎖線は本実施形態により出力レベルが上げられた時の受話音声信号の振幅波形を表している。
上述のように、本実施形態によれば、例えば、周辺環境雑音が大きくなり、上記オートレベルコントローラ49の入出力特性を上記入力レベル:出力レベル=1:nとなる方向へ調整した場合には、受話音声に多少の音質劣化が生じたとしても、上記周辺環境雑音に対して相対的に受話音声のレベルが大きくなるため、その受話音声は聞き易いものとなる。一方、周辺環境雑音が小さくなり、オートレベルコントローラ49の入出力特性を上記入力レベル:出力レベル=1:1に近づく方向へ調整した場合、受話音声のレベルは大きくならないが、元々の周辺環境雑音のレベルも小さいため、当該周辺環境雑音が通話に悪影響を及ぼす可能性は低くなり、また、受話音声の音質劣化も少なくなるため、当該受話音声は聞き易いものとなる。
なお、上述の説明では、図13及び図14のように、入力レベルに対する出力レベルの値を、例えば最大10dB分まで1dB毎に複数段階に渡って変更可能とする可変ヒンジ点を例に挙げたが、可変ヒンジ点は上述のような非連続的に変化するものだけでなく、例えば連続的に変化するものであっても良い。
また、上述の例では、説明を簡略にするために、オートレベルコントローラ49における上述の可変ヒンジ点によるダイナミクス制御は、周囲環境雑音の大きさの変化にそのまま追従して行われる例を挙げている。しかしながら、例えば、周囲環境雑音が急激に変化するような場合には、上記ダイナミクス制御後の受話音声が、利用者の聴覚上で違和感を感じるほど急激に変化してしまうようなことも有り得る。このため、本実施形態のオートレベルコントローラ49でのダイナミクス制御は、上述したような急激な変化を防ぐために、例えば可変ヒンジ点の変化に対して或る程度のヒステリシスを設けるように成されている。
また、前述の図13及び図14では、オートレベルコントローラ49の入出力特性が変更される部分の特性曲線として、或る所定の入力レベル(図13,図14の例では−20dBの入力レベル)の部分で折れ曲がるような特性曲線(可変ヒンジ点の特性曲線)を例に挙げているが、例えば図17に示すように、入力レベルと出力レベルが一対一となる入出力特性曲線に対して並行で且つ或る程度の長さの線分を有した状態で、複数段階(非連続的)或いは連続的に変更されるような特性曲線を用いることも可能である。
すなわち、この図17の例の場合、オートレベルコントローラ49は、人間の音声による受話音声の信号レベルであると考えられる所定入力レベル範囲内において、入力レベルに対する出力レベルの値を最大で例えば10dB分まで1dB毎に複数段階(例えば1dBステップ毎の11段階)に渡って変更可能となされており、一つ前のコントロール信号の値に対してその次のコントロール信号の値が大きくなった時には上記出力レベルが大きくなる方向へゲインを一段階のみ移行させ、逆に一つ前のコントロール信号の値に対してその次のコントロール信号の値が小さくなった時には出力レベルが小さくなる方向へゲインを移行させるようなダイナミクス制御を行う。この図17の例の場合、オートレベルコントローラ49が元々有している入出力特性曲線を並行移動させるだけであるため、回路構成の変更が少なく安価且つ容易に実現することができる。なお、ダイナミクス制御の際には、例えば、入出力レベルを検出すると共に、ゲインを調整するアタック時間(ゲインを下げる際の時間)と、リカバリ時間(ゲインを上げる際の時間)を設け、それらアタック時間とリカバリ時間を上記入出力レベルの検出値に応じて調整することで、ゲインの変化が急激にならないようにすることが望ましい。
また、上述の説明ではアナログ処理を例に挙げて説明しているが、その他にも、例えばディジタル処理を用いる場合には、コントロール信号と可変ヒンジ点との間に、例えば図18や図19に示すような関係を持たせ、一定時間間隔(例えば100msec間隔)でコントロール信号が入力する毎に、その時点での可変ヒンジ点に対応するコントロール信号の値と上記入力したコントロール信号との比較を行い、上記入力したコントロール信号の値の方が大きければ可変ヒンジ点を出力が大きくなる方向に一段階のみ移行させ、逆に入力したコントロール信号の値の方が小さければ可変ヒンジ点を出力が小さくなる方向に移行させるようにしても良い。このようにすることで、ディジタル処理を用いる場合であっても、可変ヒンジ点の急激な変化を防ぐことができる。
本実施形態によれば、以上のようなことを行うことにより、処理量を増大させることなく、周囲環境雑音下での通話音声の聞き取り易さを向上させることができる。
〔フォルマント調整部の構成及び動作説明〕
次に、受話音声処理部24のフォルマント調整部40について説明する。
上記受話音声処理部24のエンベロープ検出器34から出力された前述の図11に示したようなコントロール信号は、フォルマント調整部40のリミッタ41により規定レベルを超える部分についてレベル制限が掛けられ、さらにアンプ42にて必要に応じてレベル調整されることで、例えば図20に示すような信号となされた後、アンプ43へコントロール信号として送られる。
また、受話音声入力端子45からの受話音声信号が入力されるバンドパスフィルタ44は、例えば図21に示すような周波数特性を備えたフィルタである。すなわち、バンドパスフィルタ44は、受話音声信号の周波数帯域のうち、特に周囲環境雑音のピークとは帯域が重なり難い二番目のフォルマントの周波数帯域のみを通過させるフィルタとなされている。なお、図22には、受話音声信号入力端子45から入力された受話音声信号の実測による振幅−周波数測定図を示し、図23には上記バンドパスフィルタ44による帯域通過処理後の受話音声信号の実測による振幅−周波数測定図を示している。
上記バンドパスフィルタ44を通過した上記二番目のフォルマントの周波数帯域の受話音声信号は、上記アンプ43へ入力される。
ここで、アンプ43は、上記コントロール信号に対して図24に示すような増幅率の関係を有するアンプとなされている。これにより、当該アンプ43では、前述の図3と同様に示す図25の図中一点鎖線で示す特性曲線のように、上記受話音声信号のうち二番目のフォルマントの周波数帯域の信号に対して、上記図24のコントロール信号と増幅率の関係に応じたゲイン調整処理(強調処理)が行われることになる。なお、図26には上記アンプ43によるゲイン調整後の受話音声信号の実測による振幅−周波数測定図を示している。
そして、当該アンプ43の出力信号は、加算器46へ送られる。
また、上記加算器46には、ディレイ・フェーズシフタ47により遅延及び位相調整がなされた後の受話音声信号が供給されている。なお、ディレイ・フェーズシフタ47は、受話音声入力端子45に入力した受話音声信号に対し、上記フォルマント調整部40のバンドパスフィルタ44での遅延と同様の遅延を与えるために設けられている。
上記加算器46では、上記ディレイ・フェーズシフタ部47により時間及び位相調整がなされた後の受話音声信号に、上記アンプ43の出力信号(つまり二番目のフォルマントのゲイン調整がなされた信号)が加算される。すなわち、当該加算器46の出力信号は、前述の図25に示したように、受話音声信号に含まれるフォルマントのうち特に周囲環境雑音のピークとは帯域が重なり難い二番目のフォルマントを強調する処理が行われた信号となる。なお、図27には上記加算器46での加算処理後の受話音声信号の実測による振幅−周波数測定図を示している。
そして、上記加算器46から出力された信号は、前述したダイナミクス調整部50のアンプ48に送られることになる。
〔まとめ〕
以上説明したように、本実施形態によれば、通話の相手先から送られてきた受話音声信号の入出力特性(ダイナミクス)を、周囲環境雑音の大きさに応じて制御する処理を行うことにより、受話音声を聞き取り易くすることを可能としている。また、受話音声信号のダイナミクスを周囲環境雑音の大きさに応じて制御する処理は、ローパスフィルタ及びエンベロープ検出とオートレベルコントロールのみの非常に少ない処理量で実現可能となっている。
更に、本実施形態によれば、上記受話音声信号に対してダイナミクス制御を行うと同時に、受話音声信号に含まれるフォルマントのうち特に周囲環境雑音のピークとは帯域が重なり難い二番目のフォルマントを強調する処理(受話音声の声の輪郭成分を持ち上げるような処理)を行うことにより、受話音声をより聞き取り易くしている。
なお、上述した実施形態の説明は、本発明の一例である。このため、本発明は上述した各実施形態に限定されることなく、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることはもちろんである。
例えば、上述した実施形態では、携帯電話端末等の移動体端末を例に挙げたが、本発明は固定電話等の固定通信端末にも適用可能である。その他、本発明は、例えば音声通話機能を備えたPDA(Personal Digital Assistants)等の各種の携帯端末にも適用可能である。
本発明実施形態の携帯電話端末の概略構成を示すブロック図である。 本実施形態の携帯電話端末の音声処理部内に設けられているノイズ検出部と受話音声処理部の詳細な構成を示すブロック回路図である。 人間の声の周波数特性の説明に用いる概略図である。 周囲環境雑音が含まれた実測による受話音声信号の振幅−周波数特性図である。 図4の受話音声信号のうち0Hz〜300Hzまでを拡大して示す振幅−周波数特性図である。 実測による受話音声信号のフォルマントの振幅−周波数特性図である。 図6の受話音声信号のうち0Hz〜300Hzまでを拡大して示す振幅−周波数特性図である。 ノイズ検出部のローパスフィルタの周波数特性を示す特性図である。 マイクロホンから入力された音声信号波形がノイズ検出部のローパスフィルタを通過した後のLPF通過後信号波形を示す波形図である。 ノイズ検出部のエンベロープ検波部でのエンベロープ検波の説明に用いる波形図である。 ノイズ検出部のエンベロープ検波部から出力されるコントロール信号(周囲環境雑音の大まかなエネルギー推移を表す信号)の波形図である。 ノイズ検出部のエンベロープ検出器から出力されたコントロール信号がダイナミクス調整部のリミッタ及びアンプを通過した後の信号波形図である。 本実施形態にかかる可変ヒンジ点を有したオートレベルコントローラの入出力特性曲線を示す特性図である。 図13の可変ヒンジ点近傍を拡大して示す特性図である。 コントロール信号のレベル変化と可変ヒンジ点の変更の関係説明に用いる図である。 本実施形態にかかるオートレベルコントローラによりレベル調整がなされた後の受話音声信号の概略的な振幅波形を示す波形図である。 入力レベルと出力レベルが一対一に対応する入出力特性曲線に対して並行な線分を有した状態でオートレベルコントローラの入出力特性を変更する例の説明に用いる特性図である。 ディジタル処理によりオートレベルコントローラの入出力特性を制御する場合のコントロール信号と可変ヒンジ点との関係の一例を示す図である。 ディジタル処理によりオートレベルコントローラの入出力特性を制御する場合のコントロール信号と可変ヒンジ点との関係の他の例を示す図である。 受話音声処理部のエンベロープ検出器から出力された図11のコントロール信号が、フォルマント調整部のリミッタ及びアンプを通過した後の信号波形を示す波形図である。 フォルマント調整部のバンドパスフィルタの周波数特性を示す特性図である。 受話音声信号入力端子から入力された受話音声信号の実測による振幅−周波数測定図である。 フォルマント調整部のバンドパスフィルタによる帯域通過処理後の受話音声信号の実測による振幅−周波数測定図である。 フォルマント調整部のアンプにおけるコントロール信号と増幅率の関係を示す特性図である。 フォルマント調整部により人間の声の周波数特性における二番目のフォルマントの周波数特性が調整される状態の説明に用いる概略図である。 フォルマント調整部のアンプによるゲイン調整後の受話音声信号の実測による振幅−周波数測定図である。 フォルマント調整部の加算器での加算処理後の受話音声信号の実測による振幅−周波数測定図である。
符号の説明
10 制御部、11 通信回路、12 通信用のアンテナ、13 操作部、14 表示部、15 メモリ、20 音声処理部、21 スピーカ、22 マイクロホン、23 ノイズ検出部、24 受話音声処理部、25 画像処理部、31 マイク音声入力端子、32,42,43,48,52 アンプ、33 ローパスフィルタ、34 エンベロープ検出器、35 送話音声出力端子、40 フォルマント調整部、41 フォルマント調整部のリミッタ、44 バンドパスフィルタ、45 受話音声入力端子、46 加算器、47 ディレイ・フェーズシフタ、 49 オートレベルコントローラ、50 ダイナミクス調整部、51 ダイナミクス調整部のリミッタ、53 受話音声出力端子

Claims (9)

  1. 音声通話時の送話音声を集音するためのマイクロホンと、
    人間の声の周波数特性における複数のフォルマントの内で最も低い帯域のフォルマントよりも低い帯域がカットオフ周波数となされ、上記マイクロホンより入力された音声信号を低域濾波するローパスフィルタと、
    上記ローパスフィルタにより低域濾波された信号をエンベロープ検波するエンベロープ検波器と、
    上記エンベロープ検波器によるエンベロープ検波後の信号に対し、規定レベルを超える部分にレベル制限をかける第一のリミッタと、
    上記通話音声の際の受話音声信号から、人間の声の周波数特性における複数のフォルマントの内で低域側から二番目となるフォルマントの周波数帯域の信号のみを通過させるバンドパスフィルタと、
    上記第一のリミッタによるレベル制限後の信号に応じて、上記バンドパスフィルタからの出力信号にゲイン調整を施すアンプと、
    上記アンプから出力された信号を上記受話音声信号へ加算する加算器と、
    上記エンベロープ検波器によるエンベロープ検波後の信号に対し、規定レベルを超える部分にレベル制限をかける第二のリミッタと、
    上記加算器からの信号が入力信号となされ、上記第二のリミッタによるレベル制限後の信号レベルが規定値より大きい時には入力信号レベルに対して出力信号レベルが大きくなる方向へ入出力特性を変更し、その後、上記第二のリミッタからの信号レベルが小さくなる方向に変化した時には上記入力信号レベルと出力信号レベルとの関係が一対一に近づく方向へ入出力特性を変更して、上記入力信号レベルに対する出力信号レベルを調整する信号レベル調整部と、
    上記信号レベル調整部による上記レベル調整後の音声信号を、受話音声として放音するスピーカと、
    を有する音声信号処理装置。
  2. 上記信号レベル調整部は、上記入出力特性を段階的若しくは連続的に変更する請求項1記載の音声信号処理装置。
  3. 上記信号レベル調整部は、上記入出力特性の変更にヒステリシスを持たせている請求項1記載の音声信号処理装置。
  4. 上記受話音声信号に対し、上記バンドパスフィルタとアンプで生ずる遅延と同じ遅延を与えるディレイ・フェーズシフタを有し、
    上記加算器では、上記ディレイ・フェーズシフタを介した受話音声信号へ上記アンプから出力された信号を加算する請求項1記載の音声信号処理装置。
  5. 音声通話時の送話音声をマイクロホンが集音するステップと、
    人間の声の周波数特性における複数のフォルマントの内で最も低い帯域のフォルマントよりも低い帯域がカットオフ周波数となされたローパスフィルタが、上記マイクロホンより入力された音声信号を低域濾波するステップと、
    上記ローパスフィルタにより低域濾波された信号をエンベロープ検波器がエンベロープ検波するステップと、
    上記エンベロープ検波器によるエンベロープ検波後の信号に対し、第一のリミッタが規定レベルを超える部分にレベル制限をかけるステップと、
    上記通話音声の際の受話音声信号から、バンドパスフィルタが、人間の声の周波数特性における複数のフォルマントの内で低域側から二番目となるフォルマントの周波数帯域の信号のみを通過させるステップと
    上記第一のリミッタによるレベル制限後の信号に応じて、アンプが、上記バンドパスフィルタからの出力信号にゲイン調整を施すステップと、
    上記アンプから出力された信号を加算器が上記受話音声信号へ加算するステップと、
    上記エンベロープ検波器によるエンベロープ検波後の信号に対し、第二のリミッタが規定レベルを超える部分にレベル制限をかけるステップと、
    上記加算器からの信号が入力信号となされ、信号レベル調整部が、上記第二のリミッタによるレベル制限後の信号レベルが規定値より大きい時には入力信号レベルに対して出力信号レベルが大きくなる方向へ入出力特性を変更し、その後、上記第二のリミッタからの信号レベルが小さくなる方向に変化した時には上記入力信号レベルと出力信号レベルとの関係が一対一に近づく方向へ入出力特性を変更して、上記入力信号レベルに対する出力信号レベルを調整するステップと、
    上記信号レベル調整部による上記レベル調整後の音声信号を、スピーカが、受話音声として放音するステップと、
    を有する音声信号処理方法。
  6. 音声通話のための通信を行う通信部と、
    音声通話時の送話音声を集音するためのマイクロホンと、
    人間の声の周波数特性における複数のフォルマントの内で最も低い帯域のフォルマントよりも低い帯域がカットオフ周波数となされ、上記マイクロホンより入力された音声信号を低域濾波するローパスフィルタと、
    上記ローパスフィルタにより低域濾波された信号をエンベロープ検波するエンベロープ検波器と、
    上記エンベロープ検波器によるエンベロープ検波後の信号に対し、規定レベルを超える部分にレベル制限をかける第一のリミッタと、
    上記通話音声の際の受話音声信号から、人間の声の周波数特性における複数のフォルマントの内で低域側から二番目となるフォルマントの周波数帯域の信号のみを通過させるバンドパスフィルタと、
    上記第一のリミッタによるレベル制限後の信号に応じて、上記バンドパスフィルタからの出力信号にゲイン調整を施すアンプと、
    上記アンプから出力された信号を上記受話音声信号へ加算する加算器と、
    上記エンベロープ検波器によるエンベロープ検波後の信号に対し、規定レベルを超える部分にレベル制限をかける第二のリミッタと、
    上記加算器からの信号が入力信号となされ、上記第二のリミッタによるレベル制限後の信号レベルが規定値より大きい時には入力信号レベルに対して出力信号レベルが大きくなる方向へ入出力特性を変更し、その後、上記第二のリミッタからの信号レベルが小さくなる方向に変化した時には上記入力信号レベルと出力信号レベルとの関係が一対一に近づく方向へ入出力特性を変更して、上記入力信号レベルに対する出力信号レベルを調整する信号レベル調整部と、
    上記信号レベル調整部による上記レベル調整後の音声信号を、受話音声として放音するスピーカと、
    を有する通信端末。
  7. 上記信号レベル調整部は、上記入出力特性を段階的若しくは連続的に変更する請求項6記載の通信端末。
  8. 上記信号レベル調整部は、上記入出力特性の変更にヒステリシスを持たせている請求項6記載の通信端末。
  9. 上記受話音声信号に対し、上記バンドパスフィルタとアンプで生ずる遅延と同じ遅延を与えるディレイ・フェーズシフタを有し、
    上記加算器では、上記ディレイ・フェーズシフタを介した受話音声信号へ上記アンプから出力された信号を加算する請求項6記載の通信端末。
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