JP4924031B2 - 換気システム - Google Patents

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Description

本発明は、給気ファン駆動手段により給気ファンを駆動させることによって外気を屋内へ給気する給気手段と、排気ファン駆動手段により排気ファンを駆動させることによって、屋内の空気を屋外へと排気する排気手段とを備えた換気システムに関する。
今日のマンションや戸建て住宅では、従来に比べて建物の気密性が向上している。このため、一般的な建物では、建物の壁面に外気導入用の自然吸気開口を形成すると共に、浴室空調装置等に設けられる換気ファンを駆動させることによって、屋内の排気を行う第3種換気システムが多く用いられている。
このような第3種換気システムを備えた建物では、自然吸気開口を介して外気が屋内へ導き入れられると共に、浴室空調装置等によって各部屋の空気が積極的に屋外へ排気されることとなるので、気密性の高い住宅においても十分な換気を行うことが可能となっている。
しかしながら、交通量の多い道路等の近くに建物が建っている場合には、自然吸気開口を介して騒音が室内に侵入しやすくなって居住環境の低減を招くおそれがある。さらに、静かな場所に建物が建っている場合であっても、自然吸気開口を介して屋内の生活音等が屋外へと漏れてしまうおそれがあるため、プライバシーを確保することが容易ではないという問題があった。
このような問題を低減させるべく、自然吸気開口に対して開閉シャッタ等が設けられる場合もあるが、開閉シャッタを閉じた場合には、自然吸気開口による外気の導入を円滑に行うことが困難であるため、屋内の換気効率が低減してしまうおそれがあった。
例えば、一般家庭のキッチンには、調理により生じた煙灯をファンで積極的に屋外へ排出するためのキッチン用換気装置が設けられており、この換気装置によって屋外へ排出される空気の量は比較的多量である。このため、自然吸気開口を閉じた状態でレンジ換気用換気装置を稼働させた場合には、浴室空調装置等による排気動作とも相まって、屋内と屋外との内外差圧が大きくなってしまい、玄関ドアやサッシ等の開閉を行い難くなるおそれがあった。
このため、キッチンへ外気を直接導入するためのスポット給気ラインを設けることによって、レンジ換気用換気装置を稼働させた場合のキッチンにおける換気効率を向上させて、建物内の内外差圧の発生を低減させる方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、熱交換換気空調装置を用いて屋内の熱交換を行う建物において、熱交換換気空調装置の吸気ダクトにキッチンの厨房室用吸気口を連通させ、キッチン用換気装置を使用した場合に厨房室用吸気口を介して外気をキッチンに導入して、建物内の内外差圧の発生を低減させる方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平11−287493号公報(第4−5頁、第1図) 特公平07−043155号公報(第2−3頁、第1図)
しかしながら、キッチンに外気を直接導入するためのスポット給気ラインを設ける方法を用いた場合であっても、特許文献1に示すように建物の給排気構造が自然吸気開口を用いた第3種換気システムにより構成されている場合には、自然吸気開口を介して騒音が室内に侵入しやすくなって居住環境の低減を招いたり、自然吸気開口を介して屋内の生活音等が屋外へと漏れてしまってプライバシーを確保することが困難となったりするおそれが同様にあった。
さらに、熱交換換気空調装置の吸気ダクトに厨房室用吸気口を連通させ、厨房室用吸気口を介してキッチンの換気効率を向上させる方法を用いた場合には、熱交換機の熱交換効率を高めるために熱交換換気空調装置の屋内側の吸気風量と屋内側の排気風量とがほぼ均等になるように風量調整が行われる。このため、厨房室用吸気口を介して外気が導入される場合には、建物全体の吸気量と排気量とのバランスが損なわれるおそれがある。
特に、特許文献2の図1等に示すように、熱交換換気空調装置の屋内側吸気口と屋内側排気口とが同じ部屋(同一の区画空間)に設けられる場合には、他室の排気を行うための排気手段を別途設ける必要が生じるのでコストが高くなってしまうと共に、建物全体における吸排気量のバランスを保つのが困難となり、換気効率の向上を図ることが容易ではないという問題があった。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、建物における効率的な吸排気性能を確保しつつ、キッチン等の特定の区画空間において排気処理を行った場合であっても、建物全体の内外差圧の発生を抑制することが可能な屋内換気システムを提供することを課題とする。
上記課題と解決するために、本発明に係る換気システムは、給気ファン駆動手段により給気ファンを駆動させることによって、外気導入用ダクトを介して導入された外気を屋内の一の区画空間へ給気する給気手段と、排気ファン駆動手段により排気ファンを駆動させることによって、前記給気手段により前記一の区画空間へと給気された空気を、前記屋内の他の区画空間より吸入して屋外へと排気する排気手段とを備え、外気導入用ダクトには、特定の区画空間に設けられた特別排気手段の近傍へと延設される特定給気ダクトの一端が連結されることを特徴とする。
なお、上記一の区画空間は、必ずしも1つの区画空間に限定されるものではなく、複数の区画空間を含む意味で用いられている。また同様に、上記他の区画空間は、必ずしも1つの区画空間に限定されるものではなく、複数の区画空間を含む意味で用いられる。
また、換気システムにおける前記外気導入用ダクトは、前記特定給気ダクトとの連結部より前記給気手段へと延設される給気側ダクトと、前記連結部より屋外へと延設される屋外側ダクトとを有し、前記給気側ダクトのダクト径は、前記屋外側ダクト径よりも小径であり、前記特定給気ダクトのダクト径は、前記屋外側ダクト径以下かつ前記給気側ダクト径以上であるものであってもよい。
さらに、換気システムは、前記特定給気ダクト内に開閉可能な開閉シャッタを備えるものであってもよい。
また、換気システムは、前記屋内の負圧状況を検出する圧力検出手段を備え、前記圧力検出手段により検出された負圧状況に応じて、前記給気ファン又は前記排気ファンの少なくとも一方の駆動量を変更するものであってもよい。
さらに、換気システムは、ドアを開けようとする状態を検出するドア検出手段を備え、該ドア検出手段により検出される状態に応じて、前記給気ファン、前記排気ファン又は前記特別排気手段の少なくともいずれかの駆動量を変更するものであってもよい。
また、換気システムは、前記特別排気手段の動作状況に応じて、前記給気ファン、前記排気ファン又は前記特別排気手段の少なくともいずれかの駆動量を変更するものであってもよい。
さらに、換気システムが、ドアを開けようとする状態を検出するドア検出手段を備え、該ドア検出手段により検出される状態に応じて、前記開閉シャッタの開閉を制御するものであってよい。
また、換気システムは、前記特別排気手段の動作状況に応じて前記開閉シャッタの開閉を制御するものであってもよい。
なお、各ファンに対する駆動量の変更には、駆動の停止を行う場合も含むものとする。
本発明に係る屋内換気システムによれば、特定の区画空間に設けられた特別排気手段の近傍へと延設される特定給気ダクトの一端が、外気導入用ダクトに連結されるので、特定の区画空間(例えばキッチン等)に設けられた特別排気手段(例えばキッチン用換気装置等)によって排気処理が行われる場合であっても、特定給気ダクトを介して外気が特定の区画空間に供給されることとなり、屋内に内外差圧が生じることを抑制することが可能となる。
また、本発明に係る屋内換気システムでは、給気手段が給気ファンを駆動させて外気を屋内へ積極的に給気する構造であるため、必ずしも従来の建物のように自然吸気開口を屋内の壁面等に設ける必要が無い。このため、本発明に係る屋内換気システムでは、自然吸気開口を介して騒音が室内に侵入してしまうことや、自然吸気開口を介して屋内の生活音等が屋外へと漏れてしまうこと等を防止することができ、居住者に快適な居住空間を提供することが可能となる。
さらに、塵埃等が屋内に入り込むことを防止するために、給気ダクト等にフィルタ等を設ける場合であっても、本発明に係る屋内換気システムでは、給気手段が給気ファンを駆動させて積極的に外気の導入を行うため、フィルタにより給気量が減少してしまうことを防止することができ、十分な給気量を確保することが可能となる。
また、本発明に係る屋内換気システムでは、排気ファン駆動手段により排気ファンを駆動させることによって、給気手段により一の区画空間へと給気された空気を、屋内の他の区画空間より吸入して屋外へと排気する排気手段を備えているため、給気手段により外気の給気が行われる区画空間と、排気手段により屋内の空気の排気が行われる区画空間とが異なる区画空間となる。
このため、ある区画空間に対して給気された空気を異なる区画空間において集めて排気することが可能となるため、屋内の給排気処理を建物全体で効果的に行うことが可能となり、建物全体ですぐれた給排気効果を得ることが可能となる。
また、本発明に係る屋内換気システムでは、給気側ダクトのダクト径が、屋外側ダクト径よりも小径となり、特定給気ダクトのダクト径が屋外側ダクト径以下かつ前記給気側ダクト径以上となるため、特別排気手段により排気処理が行われる場合であっても、給気側ダクトにおいて吸入される外気の吸入量に影響を与えることなく、特定給気ダクトを介して外気を特定の区画空間へと導入することが可能となり、給気手段と特別排気手段との両方に十分な量の外気を導入することが可能となる。
さらに、外気導入用ダクトの連結部において、給気側ダクトと特定給気ダクトとのダクト径が、屋外側ダクト径よりも少なくとも小径となるため、連結部において給気側ダクトと特定給気ダクトとに分岐される空気の流れを阻害することなく円滑に給気側ダクトと特定給気ダクトとへ導くことが可能となる。
また、換気システムが特定給気ダクト内に開閉可能な開閉シャッタを備えるので、特定換気装置により排気処理が行われる場合には、開閉シャッタを開放させることによって特定の区画空間に対して外気を導入することができるので、特定換気装置の排気処理により内外差圧が生じてしまって玄関ドアやサッシドア等の開閉が困難となってしまうことを抑制することが可能となる。
また、特定換気装置により排気処理が行われない場合には、開閉シャッタを閉じることによって、不用意に特定の区画空間へ外気が入り込んでしまうことを防止することが可能となる。
また、屋内の負圧状況を検出する圧力検出手段が設けられているので、給気手段は建物内の負圧状況を判断することが容易となる。このため、特別排気手段による排気処理が行われている場合に特定給気ダクトを介して十分な外気の給気量が確保できない場合であっても、給気手段は、圧力検出手段により検出された負圧状況によって給気量の不足を迅速に判断することができる。この場合、負圧状況に応じて、給気ファン駆動手段が給気ファンの駆動量を変更する(例えば給気量が増加するように給気ファンの駆動量を変更する)ことによって、迅速かつ確実に建物内の負圧状態の調整を行うことができ、内外差圧の増大に伴って、玄関ドアやサッシドア等の開閉が困難となってしまうことを抑制することが可能となる。
また同様に、屋内の負圧状況を検出する圧力検出手段が設けられているので、排気手段は建物内の負圧状況を判断することが容易となる。このため、特別排気手段による排気処理が行われている場合に特定給気ダクトを介して十分な外気の給気量が確保できない場合であっても、排気手段は、圧力検出手段により検出された負圧状況によって給気量の不足を迅速に判断することができる。この場合、負圧状況に応じて、排気ファン駆動手段が排気ファンの駆動量を変更する(例えば排気量が減少するように排気ファンの駆動量を変更する)ことによって、迅速かつ確実に建物内の負圧状態の調整を行うことができ、内外差圧の増大に伴って、玄関ドアやサッシドア等の開閉が困難となってしまうことを抑制することが可能となる。
さらに、ドア検出手段により検出される状態に応じて、前記給気ファン、前記排気ファン又は前記特別排気手段の少なくともいずれかの駆動量を変更することができるので、これらのファンの駆動量を制御することによって建物内の内外差圧のバランスを保つことができ、玄関ドアやサッシドア等の開閉を円滑にすることができる。
特に、ドア検出手段を玄関ドアやサッシドア等の人間が触る部分に設置することによって、ドアを開けようとする直前の状態をドア検出手段により検出することができる。このため、ドアを開けようとする際に積極的に給気ファン、排気ファン又は特別排気手段の少なくともいずれかの駆動量を変更することによって、確実に建物内の内外差圧のバランスを保つことができ、玄関ドアやサッシドア等の開閉負担を低減させることが可能となる。
また同様に、ドア検出手段により検出される状態に応じて開閉シャッタの開閉制御を行うことによって、建物内の内外差圧のバランスを保つことができ、玄関ドアやサッシドア等の開閉を円滑にすることができる。
さらに、特別排気手段の動作状況に応じて、給気ファン又は排気ファンの少なくとも一方の駆動量を変更し、又は、開閉シャッタの開閉を制御することによって、特別排気手段による排気量に応じて、建物内の給排気量を調節することができるので、建物内の内外差圧のバランスを保つことができ、玄関ドアやサッシドア等の開閉を円滑にすることができる。
以下、本発明に係る屋内換気システム(換気システム)について図面を用いて詳細に説明を行う。
図1は、屋内換気システムを備えたマンションの区分建物を示した概略構成図である。
屋内換気システム1が設けられるマンションは、図1に示すように、玄関3より真っすぐに伸びる廊下4を左右に挟んで洋室A5および洋室B6が設けられている。洋室A5の奥側には、トイレ8、浴室9、洗面所10が設けられ、さらにその奥にはキッチン11が設けられている。一方で洋室B6の奥側には和室12が設けられ、キッチン11、和室12、廊下4の奥にはリビング(ダイニング含む)13が設けられている。なお、キッチン11はカウンターキッチン11aにより構成されており、キッチン(特別の区画空間)11とリビング13との間には扉等が設けられていない。
なお、図1は、屋内換気システム1が設置される区画建物の一例であって、その室内構成は上述したものに限定されるものではない。また、本実施形態では、一例としてマンションに屋内換気システム1が設置される場合について説明を行うが、屋内換気システム1が設置可能な建物は、必ずしもマンションのみに限定されるものではなく、戸建て住宅等であってもよい。
洋室A5、洋室B6、和室12、リビング13、キッチン11には、外気を取り込むための室内用給気グリル15a〜15eがそれぞれ設けられている。洋室A5、洋室B6、和室12、リビング13は本発明に係る一の区画空間に該当し、キッチン11は本発明に係る特定の区画空間に該当する。
また、トイレ8、洗面所10には、室内の空気を屋外へと排出するための室内用排気グリル16a、16bが設けられている。トイレ8、洗面所10、浴室9は、本発明に係る他の区画空間に該当する。
また、キッチン11には、調理の際に発生する煙等を強制的に屋外へ排出するためのキッチン用換気装置(特別排気手段)20が設けられている。キッチン用換気装置20は、換気に用いられるキッチン用換気ファン20a、キッチン用換気ファン20aを回転駆動するキッチン用ファンモータ20b(図8参照)、キッチン用換気装置のON、OFF切替を行うキッチン用操作ボタン20d(図8参照)により概略構成されており、屋外壁面に設けられるキッチン排気グリル20cを介して屋外へ排気処理が行われる。
廊下4に面して設けられる洋室A5、洋室B6、リビング13、キッチン11、トイレ8、洗面所10のドア17a〜17fには、アンダーカット部が設けられており、また、廊下4に面する和室12のドア17gは、引戸によって構成されている。さらに、洗面所10に面した浴室9のドア17hには、ガラリが設けられている。
また、玄関3の玄関ドア3a近傍位置およびリビング13のサッシドア13a近傍位置には、屋内の負圧状態(圧力変動)を検出することが可能な圧力センサ(圧力検出手段)21が設置されている。
廊下4のほぼ中央部には、外気を屋内へと積極的に導入するための中間ダクトファン装置(給気手段)30が設けられている。中間ダクトファン装置30の一端には、洋室A5、洋室B6、和室12、リビング13にそれぞれ設けられた室内用給気グリル15a〜15dに連通する室内用給気ダクト31a〜31dが接続されている。また、中間ダクトファン装置30の他端には、玄関3側外壁に設けられた玄関用給気グリル3bより延設されたメイン給気ダクト(外気導入用ダクト)23が連結されている。中間ダクトファン装置30については、後に詳細に説明を行う。
メイン給気ダクト23には、キッチン11のキッチン用換気装置20の近傍に配設される室内用給気グリル15aに一端が連結されるパスダクト(特定給気ダクト)24が連結されている。メイン給気ダクト23にパスダクト24が連結されているため、中間ダクトファン装置30を通らずに外気をキッチン用換気装置20の近傍まで導き入れることが可能である。このため、玄関用給気グリル3bを介してメイン給気ダクト23へと導かれた空気の一部は、キッチン用換気装置20の駆動状況に応じて、パスダクト24からキッチン11へと給気され、残りの空気は中間ダクトファン装置30により、室内用給気ダクト31a〜31dを介して洋室A5、洋室B6、和室12、リビング13へと給気される構造となっている。
なお、玄関用給気グリル3bからパスダクト24との連結部24aまでのメイン給気ダクト(屋外側ダクト)23aのダクト径は、φ150に規定されており、連結部24aから中間ダクトファン装置30までのメイン給気ダクト(給気側ダクト)23bのダクト径は、φ100で規定されている。
また、パスダクト24のダクト径はφ100に規定されており、パスダクト24の室内用給気グリル15a側端部には、キッチン用換気装置20の駆動に応じて開放され、キッチン用換気装置20の停止に応じて閉塞されるキッチン用シャッタ(開閉シャッタ)25が設けられている。
浴室9の天井面には、浴室内の換気等を行うための浴室空調装置(排気手段)50が設けられている。本実施形態に示す浴室空調装置50は、マンションの各部屋の空気を各ドア17a〜17fのアンダーカット部等を介して吸入し、屋外へと排気するための排気手段としての役割を有している。
浴室空調装置50の一端には、トイレ8、洗面所10にそれぞれ設けられた室内用排気グリル16a、16bに連通する室内用排気ダクト25a、25bが接続されている。また、浴室空調装置50の他端には、玄関3側外壁に設けられた玄関用排気グリル3cより延設されたメイン排気ダクト26が連結されている。浴室空調装置50については、後で詳細に説明を行う。
図2は、中間ダクトファン装置の展開斜視図を示しており、図3は、中間ダクトファン装置の側方断面図を示している。中間ダクトファン装置30は、ハウジングケース35、ファンケースユニット36と、ドレインパン37と、チャンバー38とを備えている。
ハウジングケース35は、所定の高さを有し、底面が開放された箱体である。ハウジングケース35は、不燃性の部材、例えば製造性・コスト・耐久性等を考慮して腐食し難い金属等によって構成されている。ハウジングケース35の一側面には、外気導入用の外気導入用開口35aが形成され、対向する他側面にはチャンバー38を介して各部屋へ空気を給気するための室内給気用開口35bが形成されている。外気導入用開口35aには、メイン給気ダクト23が連結される給気ダクト連結部35cが取り付けられている。
ハウジングケース35の内部には、外気導入用開口35aを臨むようにして塵埃フィルタ39aとNoxフィルタ39bとが設けられている。塵埃フィルタ39aとNoxフィルタ39bとは、ハウジングケース35の内側壁に取り付けられるフィルタガイド40に保持されており、塵埃フィルタ39aおよびNoxフィルタ39bが汚れた場合には、これらのフィルタ39a、39bをフィルタガイド40より取り外すことによってフィルタの交換を行うことが可能となっている。
ファンケースユニット36は、ファンケース41と、ファンモータ(給気ファン駆動手段)42と、シロッコファン(給気ファン)43と、中間ファン用回路基板44と、ファンカバー45とを備えている。ファンケース41には、シロッコファン43を収納すると共にシロッコファン43の回転に伴って導入される空気を室内給気用開口35bへと導くための案内通路41aが形成されている。ファンモータ42は、ファンケース41の上面に設置されおり、シロッコファン43は、ファンモータ42より垂設される回転軸42aに固定されている。
また、ファンケース41の上面であってファンモータ42の隣には、中間ファン用回路基板44が設けられている。中間ファン用回路基板44の内部には、ファンモータ42の制御を行うための中間ファン制御部70(図8参照)が設けられている。
ファンカバー45は、案内通路41aの底面を形成するようにしてファンケース41の底面に取り付けられる。ファンカバー45には、シロッコファン43を回転軸42a方向へと臨むようにして外気用吸込口45aが形成されており、この外気用吸込口45aを介して外気がファンケース41内に案内される。ファンカバー45の縁部にはフランジ部45bが形成されており、ドレインパン37との間に外気を案内するための空間48を確保することが可能な構造となっている。
ドレインパン37は、中央部に谷状部37aが形成される傾斜面37bによって構成されており、谷状部37aの端部には、図示を省略した排水パイプに接続される配水管37cが設けられている。このように傾斜面37bによってドレインパン37を形成することによって、メイン給気ダクト23を介して案内された外気が中間ダクトファン装置30の壁面に接触して結露し、滴等が発生した場合であっても、配水管37cを通して滴等の水分を排出することが可能となっている。
ドレインパン37は、ハウジングケース35の底面に取り付けられる。なお、上述したように、ファンカバー45の縁部にはフランジ部45bが形成されているため、ドレインパン37とファンカバー45との間に空間48が確保されて状態で、ドレインパン37がハウジングケース35に固定されることとなる。
チャンバー38は、室内給気用開口35bが形成されるハウジングケース35の側壁面側に取り付けられている。チャンバー38は、ファンケースユニット36のシロッコファン43の回転により積極的に導入された外気を、洋室A5、洋室B6、リビング13、和室12の各部屋に分岐して給気する役割を有しており、チャンバー38には、給気を行う部屋の数に応じて複数の給気ダクト接続部49a〜49dが設けられている。各給気ダクト接続部49a〜49dには、上述した室内用給気ダクト31a〜31dがそれぞれ接続されており、チャンバー38へと案内された外気は、各給気ダクト接続部49a〜49dによってそれぞれ分岐され、各室内用給気ダクト31a〜31dを介して各部屋へと給気される。
なお、図2に示すチャンバー38では、4つの給気ダクト接続部49a〜49dが設けられているが、給気ダクト接続部の設置数は4つに限定されるものではなく、接続される室内用給気ダクトの数に応じて増減させることが可能である。
このようにして構成される中間ダクトファン装置30は、ファンケースユニット36をハウジングケース35内に収納し、ハウジングケース35の底面をドレインパン37で覆うと共に、側面にチャンバー38を連結することによって組み立てが行われる。ファンケースユニット36がハウジングケース35に取り付けられた場合、ファンケースユニット36の案内通路41aの端部は、ハウジングケース35に形成される室内給気用開口35bを臨む位置に固定される。
図4は、浴室空調装置を示した斜視図であり、図5〜図7は、浴室空調装置を示した側方断面図である。
浴室空調装置50は、ハウジングケース51と、送風ユニット52と、浴室空調用回路基板53と、フロントパネル54とを有している。
ハウジングケース51は、所定の高さを有する箱体であり、中間ダクトファン装置30のハウジングケース35と同様に不燃性の部材、例えば鉄等の金属によって構成されている。また、ハウジングケース51の底面は開放されており、開放された底面開口の周縁にはフランジ51aが形成されている。このフランジ51aには、フロントパネル54を下方より着脱自在に装着することが可能となっている。
また、ハウジングケース51の一側面には、洗面所10の空気を吸い込むための他室用吸込開口51bが形成されており、また、ハウジングケース51の他側面には、送風ユニット52により吸入された空気を、メイン排気ダクト26を介して屋外に排気するための排気開口51cが形成されている。なお、ハウジングケースの他室用吸込開口51b側の外側面には、図4に示すように、室内用排気ダクト25bに接続される室内用排気ダクト接続部52aが設けられ、排気開口51c側の外側面には、メイン排気ダクト26に接続される排気ダクト接続部52bが設けられている。
また、ハウジングケース51の他の側面には、トイレ8の空気を吸い込むための他室用吸込開口(図示省略)が形成されており、この他室用吸込開口の外側面には、図4に示すように、室内用排気ダクト25aに接続される室内用排気ダクト接続部52cが設けられている。
浴室空調用回路基板53は、ハウジングケース51の上端部に設置されている。浴室空調用回路基板53の内部には、浴室空調装置50の制御を行うための浴室制御部80(図8参照)が設けられている。
送風ユニット52は、換気ファンケース55と、循環ファンケース56と、循環案内部57と、ファンカバー58と、換気ファンユニット59と、循環ファンユニット60とを有している。
換気ファンケース55は、略円筒形状のケースであって、ハウジングケース51の天井面に固定されている。換気ファンケース55には、換気ファンユニット59の換気シロッコファン59aを収納するための凹所が形成されるとともに、換気シロッコファン59aの回転に伴って導入された空気を、メイン排気ダクト26を介して屋外へと排気するための案内通路59bが形成されている。この案内通路59bは、換気ファンケース55の側壁部に形成される側部開口を介してハウジングケース51の排気開口51cに連通する構造となっている。
換気ファンユニット59は、主板59cの周縁部に多数の翼59dが設けられる換気シロッコファン(排気ファン)59aと、換気シロッコファン59aを回転駆動する換気ファンモータ(排気ファン駆動手段)59eとを備えている。換気ファンモータ59eは、換気ファンケース55の天井面側に固定されており、換気シロッコファン59aは、下方に向けて垂設された換気ファンモータ59eの回転軸59fに固定されている。
換気ファンケース55の底面には、換気シロッコファン59aの主板59cを回転軸59f方向へと臨むようにして換気用吸込口59gが形成されている。換気用吸込口59gが形成される換気ファンケース55の底面と、循環ファンケース56の上面との間には一定の間隔Lの空間が確保されており、換気ファンモータ59eが駆動して換気シロッコファン59aが回転されると、間隔Lの空間より換気用吸込口59gを介して、トイレ8および洗面所10の空気が換気ファンケース55内に案内される。換気ファンケース55内に案内された空気は、換気ファンケース55の案内通路59b、ハウジングケース51の排気開口51c、メイン排気ダクト26を介して、玄関用排気グリル3cより屋外に排気される。
循環ファンケース56は、底面が開放された略円柱状のケースであり、円柱状ケースの内部には循環シロッコファン60aを収納することが可能となっている。また、循環ファンケース56の側部には、循環案内部57に連通する側部開口56aが形成されている。
循環案内部57は、循環ファンケース56内に導入された空気を浴室9内へと導くための案内部である。循環案内部57は、一端が循環ファンケース56の側部開口56aに接続され、他端が次述するファンカバー58の端部に形成される吹出口58aに接続される筒状部材である。
また、循環案内部57の内部には、ヒータ57aが設けられている。本実施例においては、ヒータ57aとして、PTC(Positive Temperature Coefficient)ヒータが用いられている。ただし、ヒータ57aはPTCヒータに限定されるものではなく、カーボンヒータ等の他の加熱手段を用いてもよい。
循環ファンユニット60は、主板60bの周縁部に多数の翼60cが設けられる循環シロッコファン60aと、循環シロッコファン60aを回転駆動する循環ファンモータ60eとを備えている。循環ファンモータ60eは、循環ファンケース56の天井面に固定されており、循環シロッコファン60aは、下方に向けて垂設された循環ファンモータ60eの回転軸60fに固定されている。
ファンカバー58は、図4に示すように、循環ファンケース56の底部開口を覆うようにしてハウジングケース51の底面に設置されている。循環ファンケース56がファンカバー58に固定されることによって、循環ファンケース56がハウジングケース51内に固定される構造となっている。
ファンカバー58には、循環シロッコファン60aの主板60bを回転軸60f方向へと臨むようにして循環用吸込口60gが形成され、また、ファンカバー58の端部には、循環案内部57の端部に連通する吹出口58aが形成されている。
さらに、ファンカバー58の他端部には、図4に示すように、開閉ユニット61が設けられている。開閉ユニット61は、循環ファンケース56の外側壁面とハウジングケース51の内壁面との間に配設されている。開閉ユニット61は、浴室の空気を換気用吸込口59gへと導くための底面開口を形成する開閉ユニットフレーム61aと、底面開口の開閉を行う開閉シャッタ61bと、開閉シャッタ61bの開閉を行う開閉モータ61c(図8参照)とを有している。なお、開閉シャッタ61bの開閉は、開閉モータ61cによって切り替えられる。
換気ファンユニット59の換気シロッコファン59aが回転する場合に、開閉シャッタ61bを開放することによって、浴室の空気が循環ファンケース56の外側壁面とハウジングケース51の内壁面との間を通って換気用吸込口59gより換気ファンケース55内に案内され、案内通路59b、ハウジングケース51の排気開口51c、メイン排気ダクト26を介して、玄関用排気グリル3cより屋外へと排気される。
フロントパネル54には、図4に示すように、循環用吸込口60gおよび開閉シャッタ61bが設けられる底面開口の設置位置に対応するようにして、パネル吸込口54aが形成されている。また、フロントパネル54には、ファンカバー58の吹出口58aの設置位置に対応するようにしてパネル吹出口54bが形成されている。
次に、上述した浴室空調装置50の動作を、設定モード毎に場合分けをして簡単に説明する。
洗面所10の壁面には、浴室空調装置50の操作を行うための操作パネル62(図8参照)が設けられている。操作パネル62には、暖房運転モードを選択する暖房モードボタンと、涼風運転モードを選択する涼風モードボタンと、換気運転モードを選択する換気モードボタンと、乾燥運転モードを選択する乾燥モードボタンと、24時間換気運転モードを選択する24時間換気運転モードボタンとが設けられている。
利用者が操作パネル62を操作して、浴室空調装置50の運転モードの選択を行うと、図8に示すように、選択された情報が浴室空調用回路基板53の浴室制御部80に伝達される。浴室制御部80は、暖房運転モード、換気運転モード、涼風運転モード、乾燥運転モード、24時間換気運転モードに応じて、ヒータ57a、換気ファンモータ59e、循環ファンモータ60e、開閉モータ61cの動作制御を行う。
<換気運転モード・24時間換気運転モードについて>
利用者により換気運転モードが選択されると、浴室制御部80は、循環ファンモータ60eを停止させて循環シロッコファン60aの回転を止めると共にヒータ57aを停止させる。また、浴室制御部80は、換気ファンモータ59eを駆動させて換気シロッコファン59aを回転させると共に、開閉モータ61cを駆動して開閉シャッタ61bを回動させて、底面開口を開放させる。
換気シロッコファン59aが回転されると、洗面所10およびトイレ8の空気が、室内用排気ダクト25a、25bを介して他室用吸込開口51bへと導かれて、換気用吸込口59gより換気ファンケース10内部へと吸込まれる(図5の矢印A参照)。
一方で、開閉シャッタ61bの回動によって底面開口が開放されるので、底面開口を介して導かれた浴室9の空気が、フロントパネル54のパネル吸込口54a、底面開口を介して循環ファンケース56の外側面とハウジングケース51の内壁面との間の空間を通って、換気用吸込口59gより換気ファンケース55内部へと導かれる(図5の矢印B参照)。
換気ファンケース55内に吸入された空気は、換気ファンケース55の案内通路59bを介して排気開口51cへと導かれ(図5の矢印C参照)、メイン排気ダクト26を通って屋外に排出される。
換気ファンユニット59によって浴室9内の空気が屋外に排気されるので、浴室9のドア17hに設けたガラリを介して洗面所10等の他室の空気が吸込まれることとなる。このように、換気運転モードで浴室空調装置50を稼働させることにより、浴室9内の湯気や湿気を積極的に屋外へ排気することができるので、浴室9の結露等を抑制することができ、カビの発生を抑えることが可能となる。
また、換気ファンユニット59によって、トイレ8および洗面所10の空気が屋外に排気されるので、ドア17a〜17gに設けられるアンダーカット等を介して他室(他の区画空間)の空気を浴室空調装置50で積極的に集めることができ、建物全体の屋内空気を、換気ファンユニット59を用いて屋外へ排気することが可能となる。
なお、操作パネルにおいて利用者により24時間換気運転モードボタンが押下されて、浴室空調装置50により24時間換気運転モードでの運転が行われる場合においても、浴室制御部80は、上述した換気運転モードの動作と同様に、循環ファンモータ60eを停止させ、換気ファンモータ59eを駆動させて換気シロッコファン59aを回転させるとともに、開閉モータ61cを駆動して開閉シャッタ61bを回動させ、底面開口を開放させる。
所定の建物では、24時間換気を行うことが義務付けられており、24時間換気では、住宅全体又は住宅の所定エリアの容積を所定の換気回数(例えば0.5回/時間)換気する必要がある。このため、浴室空調装置50に24時間換気運転モードを設けることによって、建物内の換気が行われる。
浴室制御部80が、24時間換気運転モードの運転を開始する場合には、上述した換気運転モードと同様に空気が流れることとなって、建物内の換気を行うことが可能となる。なお、24時間換気運転モードでは、通常は換気ファンユニット59の換気ファンモータ59eが連続稼働されて常時換気が行われることとなるが、建物の換気回数として0.5回/時間の換気要件を満たすように換気ファンユニット59を断続稼働する構成とすることも可能である。
<暖房モードについて>
操作パネルにおいて利用者により暖房モードボタンが押下されて、暖房運転モードが選択されると、浴室制御部80は、換気ファンモータ59eを停止させて換気シロッコファン59aの回転を止める。また、浴室制御部80は、開閉モータ61cを駆動させて開閉シャッタ61bを回動させて底面開口を閉塞させる。さらに、浴室制御部80は、循環ファンモータ60eを駆動させて循環シロッコファン60aを回転させると共にヒータ57aを通電させる。
循環シロッコファン60aが回転すると、図6に示すように、フロントパネル54のパネル吸込口54aを介して、浴室9の空気がファンカバー58の循環用吸込口60gから循環ファンケース56内に吸込まれる(図6の矢印D)。
循環ファンケース56内に吸込まれた空気は、循環ファンケース56内に形成された導通路を通って循環案内部57へと導かれる。その後、循環案内部57へと導かれた空気は、循環案内部57に設けられたヒータ57aにより暖められた後に、ファンカバー58の吹出口58aおよびフロントパネル54のパネル吹出口54bを介して浴室9内に吹き出される(図6の矢印E)。
このように、浴室空調装置50を暖房運転モードで動作させることにより、浴室9内の空気を循環させながら暖房して、浴室内の温度を上げることができる。浴室空調装置50を暖房運転モードで動作させることによって、浴室9内をあらかじめ暖めておくこと(いわゆる予備暖房)ができるので、入浴開始時に利用者が寒さを感じることなく快適に入浴を行うことが可能となる。また、入浴の最中に浴室9内に吹き出す温風量を少なくして浴室9を暖めること(いわゆる入浴暖房)によって、浴室の洗場で体を洗う場合等においても利用者が寒さを感じることなく快適に入浴を行うことができる。
なお、上述実施形態では、換気ファンモータ59eを停止させて換気シロッコファン59aを回転させないこととしたが、洗面所10やトイレ8から吸込んだ空気を排気するために、開閉シャッタ61bで底面開口を閉塞した状態で換気シロッコファン59aを回転させるようにしてもよい。底面開口を閉塞した状態で換気シロッコファン59aを回転させることにより、浴室9内の暖められた空気が換気ファンユニット59で吸込まれにくくなるので、暖かい空気が浴室9外に排出される(逃げてしまう)ことを防止することができる。
<乾燥モードおよび涼風モードについて>
操作パネルにおいて利用者により乾燥モードボタンが押下されて、乾燥運転モードが選択されると、浴室制御部80は、換気ファンモータ59eを駆動させて換気シロッコファン59aを回転させる。また、浴室制御部80は、開閉モータ61cを駆動させて開閉シャッタ61bを回動させ、底面開口を開放させる。さらに、浴室制御部80は、循環ファンモータ60eを駆動させて循環シロッコファン60aを回転させると共にヒータ57aを通電させる。
換気シロッコファン59aが回転すると、図7に示すように、洗面所10およびトイレ8の空気が、室内用排気ダクト25a、25bを介して他室用吸込開口51bへと導かれて、換気用吸込口59gより換気ファンケース55内部へと吸込まれる(図7の矢印A参照)。
一方で、開閉シャッタ61bの回動によって底面開口が開放されるので、底面開口を介して導かれた浴室9の空気が、フロントパネル54のパネル吸込口54a、底面開口を介し、循環ファンケース56の外側面とハウジングケース51の内壁面との間の空間を通って、換気用吸込口59gより換気ファンケース55内部へと導かれる(図7の矢印B参照)。
換気ファンケース55内に吸入された空気は、換気ファンケース55の案内通路59bを介して排気開口51cへと導かれ(図7の矢印C参照)、メイン排気ダクト26を通って屋外に排出される。
一方で、循環シロッコファン60aが回転すると、フロントパネル54のパネル吸込口54aを介して、ファンカバー58の循環用吸込口60gから浴室9の空気が吸込まれる。循環用吸込口60gから吸込まれた空気は、循環シロッコファン60aによって循環ファンケース56内に吸込まれる(図7の矢印D)。
循環ファンケース56内に吸込まれた空気は、循環ファンケース56内に形成された導通路を通って循環案内部57へと導かれる。その後、循環案内部57へと導かれた空気は、循環案内部57に設けられたヒータ57aにより暖められた後に、ファンカバー58の吹出口58aおよびフロントパネル54のパネル吹出口54bを介して浴室9内に吹き出される(図7の矢印E)。
このように、浴室空調装置50を乾燥モードで動作させることによって、換気ファンユニット59により浴室9内の空気を屋外に排出させつつ、循環ファンユニット60で浴室9内を暖めることができるので、浴室9内のランドリパイプに吊した衣類の乾燥等を行うことが可能となる。また、浴室9内の空気の一部が屋外に排気され、浴室9のドア17hに設けられるガラリを介してから洗面所10等の空気が取り込まれて浴室9内の換気が行われるので、浴室9の湿気等を排出して洗濯物の乾燥を促進することができる。
なお、利用者によって操作パネルの涼風モードボタンが押下されて、涼風運転モードが選択された場合、浴室制御部80は、ヒータ57aが停止される以外、上述した乾燥運転モードと同様の制御動作を実行する。
涼風運転モードにより浴室空調装置50が稼働されることによって、浴室9内の湿度の高い空気を排気し、浴室9内の空気を循環させながら浴室9内の温度に応じた涼風を吹き出すことができるので、浴室空調装置50を夏場等に扇風機として使用することが可能となる。
次に、屋内換気システム1における制御機能について説明を行う。図8は、中間ダクトファン装置30と浴室空調装置50とキッチン用換気装置20との制御処理部の概略を示したブロック図である。
中間ファン用回路基板44に設けられる中間ファン制御部70および浴室空調用回路基板53に収納された浴室制御部80は、CPU(Central Processing Unit)や、RAM・ROM等のメモリ等で構成されており、ROMに記録されるプログラムに応じて後述する制御処理が行われる。
中間ファン制御部70には、ファンモータ42が接続されており、ファンモータ42の駆動量を中間ファン制御部70が制御することによって、中間ダクトファン装置30のシロッコファン43の回転量が制御され、中間ダクトファン装置30を介して、洋室A5、洋室B6、和室12、リビング13に供給される外気の給気量の調整が行われる。
また、浴室制御部80には、ヒータ57aと、換気ファンモータ59eと、循環ファンモータ60eと、開閉モータ61cとが接続されている。上述したように、浴室制御部80は、選択された運転モードに応じて、ヒータ57aと、換気ファンモータ59eと、循環ファンモータ60eと、開閉モータ61cとの制御を行う。
これから説明を行う屋内換気システム1の制御処理においては、浴室空調装置50が排気手段として利用される場合、つまり、浴室制御部80が換気ファンモータ59eを駆動制御する場合のみについて説明を行う。浴室制御部80が換気ファンモータ59eの駆動量を制御することによって、浴室空調装置50における換気シロッコファン59aの回転量が制御され、浴室空調装置50からメイン排気ダクト26を介して屋外へと排出される空気の排気量の調整が行われる。
なお、屋内換気システム1の制御処理における中間ダクトファン装置30の駆動制御は、必ずしも換気ファンモータ59eの駆動制御のみに限定されるものではなく、操作パネルにおける利用者のモード選択等に応じて適宜、ヒータ57a、循環ファンモータ60e、開閉モータ61cの制御が行われる。
キッチン用換気装置20においても、図8に示すように、キッチン制御部90が設けられている。キッチン制御部90は、利用者が操作するキッチン用操作ボタン20dに応じて、キッチン用換気ファン20aを駆動するキッチン用ファンモータ20bの駆動制御を行うと共に、キッチン用シャッタ25に設けられるシャッタ用モータ25cを駆動させて、キッチン用シャッタ25の開閉制御を行う。
なお、キッチン用操作ボタン20dによりON/OFFされるキッチン用換気装置20の駆動状況は、キッチン制御部90より中間ファン制御部70および浴室制御部80へと伝達される構造となっている。さらに、キッチン制御部90、中間ファン制御部70および浴室制御部80は、圧力センサ21により検出される廊下4およびリビング13の負圧状態に関する情報を取得することが可能となっている。
次に、利用者によりキッチン用換気装置20のキッチン用操作ボタン20dがONされて、キッチン用換気装置20が稼働される場合における屋内換気システム1の制御処理について説明する。
<キッチン用換気装置の動作に応じてキッチン用シャッタの開閉制御のみが行われる場合>
図9は、キッチン用換気装置20の動作に応じてキッチン用シャッタ25の開閉制御のみが行われる場合における屋内換気システム1の制御を示している。
まず、キッチン用換気装置20のキッチン制御部90は、利用者の操作によりキッチン用操作ボタン20dが操作され、キッチン用換気装置20がONされたか否かの判断を行う(ステップS.1)。
キッチン用換気装置20がONされていない場合(ステップS.1においてNoの場合)、キッチン制御部90は、キッチン用ファンモータ20bの駆動を行わず、また、キッチン用シャッタ25を閉じた状態に保つ(ステップS.2)。この場合、パスダクト24がキッチン用シャッタ25により閉塞された状態となるため、玄関用給気グリル3bよりメイン給気ダクト23・パスダクト24を介して外気がキッチン11に流れ込むことを防止することが可能となる。
ここで、キッチン用換気装置20が利用されていない場合、中間ダクトファン装置30では、外気を一定風量だけ屋内へと給気するためにシロッコファン43の回転が行われる。このため、中間ファン制御部70は、ファンモータ42を駆動させてシロッコファン43を一定回転数だけ回転させる。中間ダクトファン装置30の回転により積極的に外気がファンケースユニット36へと導入されるので、ハウジングケース35内に塵埃フィルタ39aおよびNoxフィルタ39bを設置した場合であっても、自然吸気により外気を導入する場合に比べて多くの外気を導入することができ、屋内における外気の吸入量を十分に確保することが可能となる。
中間ダクトファン装置30のファンケースユニット36を介してチャンバー38へと送出された外気は、チャンバー38の給気ダクト接続部49a〜49dより各部屋へと分岐されて、洋室A5、洋室B6、和室12、リビング13への給気が行われる。
一方で、浴室空調装置50においても、24時間換気運転モード等によって、屋内の空気を一定量排気する必要があるため、浴室制御部80が換気ファンモータ59eを駆動させて換気シロッコファン59aを回転させる。この換気シロッコファン59aの回転により、建物内の空気が積極的に浴室空調装置50へと吸入される。
具体的には、各部屋のドア17a〜17fに設けられるアンダーカット、和室12の引戸17g等の隙間、浴室のドア17hに設けられるガラリ等を介して他室(他の区画空間)の空気が洗面所10、浴室9、トイレ8に集められ、室内用排気グリル16a、16bから室内用排気ダクト25a、25bを介して換気ファンユニット59へと屋内の空気が吸入され、また、浴室9より開閉シャッタ61bが設けられる底面開口等を介して換気ファンユニット59へと屋内の空気が吸入される。
換気ファンケース55内に吸込まれた空気は、換気ファンケース55内に形成された案内通路59bに導かれてハウジングケース51の排気開口51c・メイン排気ダクト26を通って玄関用排気グリル3cより屋外へと排気される。
キッチン用換気装置20の操作パネルが操作されてキッチン用換気装置20がONされた場合(ステップS.1においてYesの場合)、キッチン制御部90は、キッチン用ファンモータ20bを駆動させてキッチン用換気ファン20aを回転させ、キッチン11における換気処理を開始する(ステップS.3)。そしてキッチン制御部90は、キッチン用シャッタ25のシャッタ用モータ25cを駆動させてキッチン用シャッタ25を開放状態にする(ステップS.4)。
一般的に気密性の高いマンション等の住宅では、キッチン用換気装置20が使用されると換気装置の排気処理によって建物に内外差圧が発生してしまい、玄関ドア3aやサッシドア13a等の開閉が行い難い状態となる場合もある。しかしながら、本発明に係る屋内換気システム1のように、メイン給気ダクト23およびパスダクト24を介してキッチン11のキッチン用換気装置20の近傍へ外気を導入することによって、キッチン用換気装置20により屋外へ排気される排出空気量とほぼ同量の外気をキッチン11へと導くことができ、建物の内外差圧の発生を抑制して、玄関ドア3aやサッシドア13a等の開閉を円滑にすることが可能となる。
また、玄関用給気グリル3bからパスダクト24との連結部24aまでのメイン給気ダクト23のダクト径がφ150に規定されているのに対して、連結部24aから中間ダクトファン装置30までのメイン給気ダクト23とパスダクト24とは、ダクト径がφ100で規定されているので、キッチン用換気装置20がONにされる場合であっても、連結部24aから中間ダクトファン装置30へと吸入される外気の吸入量に影響を与えることなく、パスダクト24を介して外気をキッチン11へと案内することが可能となり、中間ダクトファン装置30とキッチン用換気装置20との両方に十分な量の外気を導入することが可能となる。
その後、キッチン制御部90は、キッチン用換気装置20のキッチン用操作パネル62が操作されてキッチン用換気装置20がOFFされたか否かを判断する(ステップS.5)。キッチン用換気装置20がONのままである場合(ステップS.5でNoの場合)、キッチン制御部90は、キッチン用換気装置20がOFFされたか否かの判断処理を繰り返し実行する(ステップS.5)。
キッチン用換気装置20がOFFにされた場合(ステップS.5でYesの場合)、キッチン制御部90は、キッチン用ファンモータ20bの駆動を停止させて、キッチン11の換気処理を終了する(ステップS.6)。そしてキッチン制御部90は、キッチン用シャッタ25のシャッタ用モータ25cを駆動させてキッチン用シャッタ25を閉塞状態にする(ステップS.7)。
このようにキッチン用換気装置20がOFFされた場合には、キッチン用ファンモータ20bの駆動を停止させてキッチン用換気ファン20aによる換気を終了し、さらにキッチン用換気ファン20aの停止に伴って不要となる外気の導入を終了するために、建物全体の内外差圧のバランスを好適な状態に維持することが可能となる。
なお、一般的なキッチン用換気装置20では、換気風量を「強」・「中」・「弱」等のように数段段階に設定することが可能となっている。このため、上述した実施例1の処理において、換気風量の設定が「強」の場合にのみキッチン用シャッタ25を開閉させるようにしてもよい。このように、一定の換気風量の場合(例えば、換気風量が「強」の場合)にのみシャッタの開閉制御を行うことによって、内外差圧の生じにくい換気風量「弱」でのキッチン用換気装置20の稼動においても不用意にシャッタの開閉制御が行われてしまうことを防止することが可能となる。
また、図9に示す実施例1の制御処理では、キッチン用換気装置20がONされた場合に(ステップS.1)キッチン用シャッタ25を開放させ(ステップS.4)、キッチン用換気装置20がOFFされた場合に(ステップS.5)キッチン用シャッタ25を閉じる(ステップS.7)ように制御を行ったが、キッチン用換気装置20のONに応じて、ファンモータ42の駆動量を増大させて中間ダクトファン装置30による外気の吸入量を増加させ、キッチン用換気装置20のOFFに応じて、ファンモータ42の駆動量を減少させて中間ダクトファン装置30による外気の吸入量を低減させるように制御を行ってもよい。
このように、中間ダクトファン装置30のファンモータ42を駆動させて外気の導入量を増大させることによって、屋内全体の給気量を十分に確保することが可能となる。このため、キッチン用換気装置20がONされた場合に、建物の内外差圧の発生を抑制することができ、玄関ドア3aやサッシドア13a等の開閉を円滑にすることが可能となる。
さらに、キッチン用換気装置20のONに応じて、換気ファンモータ59eの駆動量を減少させて浴室空調装置50による排気風量を減少させ、キッチン用換気装置20のOFFに応じて、換気ファンモータ59eの駆動量を元の駆動量に戻すことによって排気風量を増大させるように制御を行ってもよい。
このように、浴室空調装置50における換気ファンモータ59eの駆動量を減少させて屋内の空気の排気量を減少させることによって、キッチン用換気装置20がONされてキッチンにおける排気量が増加した場合であっても建物内の吸排気バランスを保つことができるので、建物の内外差圧の発生を抑制して、玄関ドア3aやサッシドア13a等の開閉を円滑にすることが可能となる。
<キッチン用換気装置の動作に応じて、キッチン用シャッタの開閉制御および中間ダクトファン装置によるシロッコファンの回転制御が行われる場合>
実施例1では、キッチン用換気装置20の動作に応じてキッチン用シャッタ25の開閉制御のみが行われる場合について説明を行ったが、キッチン用シャッタ25の開閉制御だけでは、建物内の内外差圧の発生を十分に抑制することができない場合もあり得る。パスダクト24を介して導入される外気は自然吸気であるため、屋外の状態、例えば屋外が強風である場合等には、十分な外気の導入を行うことができないおそれもある。このような場合には、屋内の負圧状態に応じて中間ダクトファン装置30のシロッコファン43が駆動制御されるような構成とすることも可能である。
図10は、中間ダクトファン装置30の中間ファン制御部70における処理を示したフローチャートである。
中間ファン制御部70は、キッチン制御部90よりキッチン用換気装置がONされた旨の情報を取得したか否かの判断を行う(ステップS.21)。キッチン用換気装置20がONである旨の情報を取得しなかった場合(ステップS.21においてNoの場合)、中間ファン制御部70は、その後の処理を行うことなく屋内換気システム1における換気処理を終了する。
一方で、キッチン用換気装置20がONされた旨の情報を取得した場合(ステップS.21においてYesの場合)、中間ファン制御部70は、圧力センサ21より玄関3およびリビング13における負圧状態に関する情報を取得し(ステップS.22)、取得した負圧状態が所定の圧力状態以上の値を示しているか否か、例えば、玄関ドア3aやサッシドア13aの開閉が困難となるほど高い負圧状態となっているか否かを判断する(ステップS.23)。
圧力センサ21より取得した負圧状態が所定の圧力状態以下であると判断した場合(ステップS.23においてNoの場合)には、ファンモータ42を駆動制御しなくても、シャッタ用モータ25cの駆動制御により開放されたキッチン用シャッタ25を介して十分な外気が導入されているため、屋内の内外差圧が生じていないものと判断することできる。このため、中間ファン制御部70は、ファンモータ42の駆動量を制御することなく、屋内換気システム1における換気処理を終了する。
圧力センサ21より取得した負圧状態が所定の圧力状態以上であると判断した場合(ステップS.23においてYesの場合)、中間ファン制御部70は、ファンモータ42の駆動量を増大させて、中間ダクトファン装置30における外気の吸入量を増大させる(ステップS.24)。
このように、中間ダクトファン装置30のファンモータ42を駆動させて外気の導入量を増大させることによって、屋内に吸入される空気の給気量が増加するので、パスダクト24を介してキッチン11へと自然吸気される外気の給気量だけでは十分な給気を行うことができない場合であっても、中間ダクトファン装置30による給気量の増加によって屋内全体の給気量を十分に確保することが可能となる。このため、建物の内外差圧の発生を抑制することができ、玄関ドア3aやサッシドア13a等の開閉を円滑にすることが可能となる。
その後、中間ファン制御部70は、キッチン制御部90よりキッチン用換気装置20がOFFされた旨の情報を取得したか否かの判断を行う(ステップS.25)。キッチン制御部90よりキッチン用換気装置20がOFFされた旨の情報を取得していない場合(ステップS.25においてNoの場合)、中間ファン制御部70は、再度、圧力センサ21より負圧状態に関する情報を取得し(ステップS.22)、取得した負圧状態に応じてファンモータ42の駆動量を制御する(ステップS.23、ステップS.24)。
このように、キッチン制御部90よりキッチン用換気装置20がOFFされた旨の情報を取得していない場合に、圧力センサ21より取得した負圧状態に応じて、再度ファンモータ42の駆動量を制御することによって、屋内の負圧状態の変動に応じて迅速に外気の吸入量を調節することができる。このため、建物の内外差圧の発生を抑制することができ、玄関ドア3aやサッシドア13a等の開閉を円滑にすることが可能となる。
キッチン制御部90よりキッチン用換気装置がOFFされた旨の情報を取得した場合(ステップS.25においてYesの場合)、中間ファン制御部70は、ファンモータ42の駆動量を通常の駆動量に戻して、中間ダクトファン装置30における外気の吸入量を減少させ(ステップS.26)、屋内換気システム1における換気処理を終了する。
このように、中間ダクトファン装置30のファンモータ42の駆動量を減少させて外気の吸入量を元の状態に戻すことによって、キッチン用ファンモータ20bの駆動停止による排気量の減少に応じて建物全体に対する外気の給気量も減少させることができるので、建物全体の内外差圧のバランスを好適な状態に維持することが可能となる。
<キッチン用換気装置の動作に応じて、キッチン用シャッタの開閉制御および浴室換気装置における換気シロッコファンの回転制御が行われる場合>
実施例2では、キッチン用換気装置20の動作に応じて中間ダクトファン装置30におけるシロッコファン43の駆動制御を行う場合について説明を行ったが、中間ダクトファン装置30におけるシロッコファン43の駆動制御の代わりに、浴室空調装置50における換気シロッコファン59aの駆動制御を行う構成とすることも可能である。
図11は、浴室空調装置50の浴室制御部80における処理を示したフローチャートである。
浴室制御部80は、キッチン制御部90よりキッチン用換気装置20がONされた旨の情報を取得したか否かの判断を行う(ステップS.31)。キッチン用換気装置20がONである旨の情報を取得しなかった場合(ステップS.31においてNoの場合)、浴室制御部80は、その後の処理を行うことなく屋内換気システム1における換気処理を終了する。
一方で、キッチン用換気装置20がONされた旨の情報を取得した場合(ステップS.31においてYesの場合)、浴室制御部80は、圧力センサ21より玄関3およびリビング13における負圧状態に関する情報を取得し(ステップS.32)、取得した負圧状態が所定の圧力状態以上の値を示しているか否か、例えば、玄関ドア3aやサッシドア13aの開閉が困難となるほど高い負圧状態となっているか否かを判断する(ステップS.33)。
圧力センサ21より取得した負圧状態が所定の圧力状態以下であると判断した場合(ステップS.33においてNoの場合)、浴室制御部80は、換気ファンモータ59eの駆動量を制御することなく、屋内換気システム1における換気処理を終了する。
圧力センサ21より取得した負圧状態が所定の圧力状態以下であると判断した場合には、換気ファンモータ59eを駆動制御しなくても、シャッタ用モータ25cの駆動制御により開放されたキッチン用シャッタ25を介して十分な外気が導入されているため、屋内の内外差圧が生じていないものと判断することできる。このため、浴室制御部80は、換気ファンモータ59eの駆動量を制御することなく、屋内換気システム1における換気処理を終了する。
圧力センサ21より取得した負圧状態が所定の圧力状態以上であると判断した場合(ステップS.33においてYesの場合)、浴室制御部80は、換気ファンモータ59eの駆動量を減少させて、換気ファンモータ59eによる屋内空気の排気量を減少させる(ステップS.34)。
このように、浴室空調装置50における換気ファンモータ59eの駆動量を減少させて屋内の空気の排気量を減少させることによって、パスダクト24を介して自然吸気される外気量が少ない場合であっても建物内の吸排気バランスを保つことができるので、建物の内外差圧の発生を抑制して、玄関ドア3aやサッシドア13a等の開閉を円滑にすることが可能となる。
その後、浴室制御部80は、キッチン制御部90よりキッチン用換気装置20がOFFされた旨の情報を取得したか否かの判断を行う(ステップS.35)。キッチン制御部90よりキッチン用換気装置20がOFFされた旨の情報を取得していない場合(ステップS.35においてNoの場合)、浴室制御部80は、再度、圧力センサ21より負圧状態に関する情報を取得し(ステップS.32)、取得した負圧状態に応じて換気ファンモータ59eの駆動量を制御する(ステップS.33、ステップS.34)。
このように、キッチン制御部90よりキッチン用換気装置20がOFFされた旨の情報を取得していない場合に、圧力センサ21より取得した負圧状態に応じて、再度換気ファンモータ59eの駆動量を制御することによって、屋内の負圧状態の変動に応じて迅速に屋内空気の排気量を調節することができ、建物の内外差圧の発生を抑制して玄関ドア3aやサッシドア13a等の開閉を円滑にすることが可能となる。
キッチン制御部90よりキッチン用換気装置20がOFFされた旨の情報を取得した場合(ステップS.35においてYesの場合)、浴室制御部80は、換気ファンモータ59eの駆動量を通常の駆動量に戻して、換気ファンモータ59eによる屋内空気の排気量を増大させ(ステップS.36)、屋内換気システム1における換気処理を終了する。
このように、浴室空調装置50の換気ファンモータ59eの駆動量を元の状態に戻すことによって、キッチン用ファンモータ20bの駆動停止に応じて建物全体の空気の排気量を元に戻すことができるので、建物全体の内外差圧のバランスを好適な状態に維持することが可能となる。
以上、説明したように、本発明に係る屋内換気システム1では、玄関用給気グリル3bよりメイン給気ダクト23を介して中間ダクトファン装置30により外気を屋内に給気する構造となっているので、従来のように各部屋の壁面等に自然吸気開口を設ける必要が無くなる。このため、冬場等においては自然吸気開口を介して屋外の冷たい外気が室内へ入り込んでしまうことや、自然吸気開口を介して騒音が室内に侵入してしまうことや、自然吸気開口を介して屋内の生活音等が屋外へと漏れてしまうことを防止することができ、居住者に快適な居住空間を提供することが可能となる。
また、塵埃等を含む外気が屋内に入り込むことを防止するために、給気ダクト等にフィルタ等を設ける場合であっても、本発明に係る屋内換気システム1では、中間ダクトファン装置30により積極的に外気の吸入を行うため、フィルタにより給気量が減少してしまうことを防止することができ、十分な給気量を確保することが可能となる。
さらに、キッチン用換気装置20を用いてキッチン11等の一部の区画空間における排気処理を行う場合であっても、パスダクト24によって外気がキッチン用換気装置20の近傍に給気されるので、建物内に内外差圧が生じてしまうことを抑制することが可能となる。
また、玄関用給気グリル3bからパスダクト24との連結部24aまでのメイン給気ダクト23のダクト径がφ150に規定されているのに対して、連結部24aから中間ダクトファン装置30までのメイン給気ダクト23とパスダクト24とはダクト径がφ100で規定されているので、キッチン用換気装置20により排気処理が行われる場合であっても、連結部24aから中間ダクトファン装置30へと吸入される外気の吸入量に影響を与えることなく、パスダクト24を介して外気をキッチン11へと案内することが可能となり、中間ダクトファン装置30とキッチン用換気装置20との両方に十分な量の外気を導入することが可能となる。
さらに、キッチン用換気装置20を用いて排気処理を行わない場合には、キッチン用シャッタ25を閉じることができるため、パスダクト24を介して外気が不用意に屋内へと入り込んでしまうことを防止することが可能となる。
また、キッチン用シャッタ25は、パスダクト24の室内用給気グリル15a側端部に設けられているので、キッチン用シャッタ25におけるメンテナンス負担等を低減させることが可能となる。
さらに、本発明に係る屋内換気システム1では、圧力センサ21よって建物内の負圧状態を判断することが可能であるため、キッチン用換気装置20による排気処理が行われている場合にパスダクト24を介して十分な外気の給気量が確保できない場合であっても、中間ダクトファン装置30におけるファンモータ42の駆動制御および浴室空調装置50における換気ファンモータ59eの駆動制御によって、外気の給気量および屋内空気の排気量を調整することが可能である。このため、迅速かつ確実に内外差圧の発生を抑制することができ、玄関ドア3aやサッシドア13a等の開閉が困難となってしまうことを抑制することが可能となる。
また、本発明に係る屋内換気システム1では、排気手段として浴室空調装置50を用いているので、浴室用の換気手段とは別に排気手段を設ける場合に比べて安価に排気手段を設けることが可能となる。
さらに、本発明に係る屋内換気システム1では、給気手段に該当する中間ダクトファン装置30により外気の給気が行われる区画空間(具体的には、洋室A5、洋室B6、和室12、リビング13)と、排気手段に該当する浴室空調装置50により屋内の空気の排気が行われる区画空間(具体的には、洗面所10、トイレ8、浴室9)とが異なる区画空間であり、アンダーカットやガラリ等を利用することによって、ある区画空間に対して給気された空気を異なる区画空間において集めて排気することができる。このため、建物内の給排気処理を建物全体で効果的に行うことが可能となり、すぐれた給排気効果を実現することが可能となる。
以上、本発明に係る屋内換気システムを図面を用いて詳細に説明したが、本発明に係る屋内給排気システムは上記実施形態に示したものに限定されるものではない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到しうることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態の実施例2では、圧力センサ21で建物内の負圧状態を判断することによって中間ダクトファン装置30による給気量調整を行い、実施例3では、圧力センサ21で建物内の負圧状態を判断することによって浴室空調装置50による排気量調整を行う場合を説明したが、圧力センサ21の負圧状態によって、中間ダクトファン装置30又は浴室空調装置50の一方だけが給気量又は排気量の調整を行うのではなく、中間ダクトファン装置30と浴室空調装置50とが協働して給気量および排気量の調整を行う構成とすることも可能である。このように、中間ダクトファン装置30と浴室空調装置50とが協働して給排気量の調整を行うことによって、高精度かつ効率的に給排気処理を行うことができ、建物全体の内外差圧の発生を効果的に抑制することが可能となる。
また、上記実施形態では、圧力センサ21により建物内の負圧状態を判断することによって、中間ダクトファン装置30や浴室空調装置50が給排気量を制御する場合について説明したが、中間ダクトファン装置30や浴室空調装置50における給排気量制御は、必ずしも圧力センサ21による建物内の負圧状態のみ限定されるものではない。建物内の内外差圧が生じた場合には、一般的に玄関ドア3aやサッシドア13aの開閉が負圧によって重くなってしまうという問題があり、中間ダクトファン装置30や浴室空調装置50による給排気量の制御処理は、このドアの開閉負担の軽減を実現することを大きな目的とするものである。
このため、例えば、玄関ドア3aの取手(ドアノブ)部分やサッシドア13aの側端部分等のように、人間がドアの開閉を行う際にふれる箇所に接触を感知するセンサを設けたり、ドアのドアノブの回動を検出するセンサを設けたり、ドアノブの握りに応じてONされるドアスイッチ等のON/OFF状態を検出するセンサ等を設けて、これらのセンサ(ドア検出手段)が反応し、さらに、キッチン用換気装置20による換気処理が行われている場合に、中間ダクトファン装置30のファンモータ42を駆動させて外気の導入量を増大させて建物内の給排気量のバランスを保ったり、浴室空調装置50の換気ファンモータ59eの駆動量を減少させてキッチン用換気装置20の換気量に応じて排気風量を減少させる構成としてもよい。
センサが反応する場合には、センサの設置されたドアが開放されようとする状態であると判断することができるので、センサの反応に応じて給排気量を制御して内外差圧の抑制を図ることによって、玄関ドア3aやサッシドア13a等の開閉負担を軽減させることが可能となる。
また、センサ(ドア検出手段)が反応し、さらに、キッチン用換気装置20による換気処理が行われている場合に、キッチン用シャッタ25を開放させて、パスダクト24を介して外気をキッチン11に積極的に導入する構成とすることも可能である。
このように、センサの反応に応じてキッチン用シャッタ25を開放させることによって、キッチン用換気装置20による排気量に対応する外気をパスダクト24を介してキッチン11に給気することができるので、キッチン11における給排気量のバランスを保つことができ、内外差圧の発生を抑制して玄関ドア3aやサッシドア13a等の開閉を円滑にすることが可能となる。
さらに、キッチン用換気装置の換気風量を「強」・「中」・「弱」等のように数段階に設定することが可能な場合には、センサの反応に応じて中間ダクトファン装置30や浴室空調装置50が給排気量制御を行うのではなく、キッチン用換気装置20の排気風量を変更するように制御を行うことが可能である。
図12は、玄関ドア3aやサッシドア13aに設けられたセンサのON/OFFに応じて、キッチン制御部90がキッチン用換気装置20の換気風量を変更する制御処理を示したフローチャートである。
まず、キッチン用換気装置20のキッチン制御部90は、利用者の操作によりキッチン用操作ボタン20dが操作され、キッチン用換気装置20がONされたか否かの判断を行う(ステップS.41)。
キッチン用換気装置20がONされていない場合(ステップS.41においてNoの場合)、キッチン制御部90は、キッチン用ファンモータ20bの駆動を行わず処理を終了する。キッチン用換気装置20がONされた場合(ステップS.41においてYesの場合)、キッチン制御部90は、利用者により設定された風量設定に応じてキッチン用ファンモータ20bの駆動を開始する(ステップS.42)。
その後、キッチン制御部90は、センサがONされたか否か、つまり、誰かが玄関ドア3aやサッシドア13aを開けようとしているか否かの判断を行う(ステップS.43)。センサがONされていない場合(ステップS.43においてNoの場合)、キッチン制御部90は、処理を後述するステップS.49に移行する。
センサがONされた場合(ステップS.43においてYesの場合)、キッチン制御部90は、キッチン用ファンモータ20bの駆動量に基づいて換気風量が「強」であるか否かの判断を行う(ステップS.44)。
換気風量が「強」である場合、キッチン用換気装置20の換気処理によって建物に内外差圧が生じ、玄関ドア3aやサッシドア13aが開けにくくなる可能性があるため、キッチン制御部90は、キッチン用ファンモータ20bの駆動量を低減させて換気風量を「弱」に変更する(ステップS.45)。換気風量が「強」でない場合、キッチン用換気装置20の換気処理によって建物の内外差圧は生じ難いと判断できるため、キッチン制御部90は、キッチン用ファンモータ20bの駆動量を変更することなく処理をステップS.49に移行する。
キッチン制御部90は、その後、センサがOFFとなったかを判断する(ステップS.46)。人間が玄関ドア3aやサッシドア13aを開けて屋内に入る場合には、ドアの開閉後にドアのセンサ部分から手を離すこととなるため、センサのOFF判断によって人間がドアを開けて屋内に入る動作を行ったことを判断することができる。センサがOFFされていない場合には、キッチン制御部90は、OFFされるまでセンサのOFF検出処理を繰り返し実行する。
センサがOFFされた場合には、キッチン制御部90は、センサがOFFされてから所定時間(例えば10秒)の時間が経過したか否かを判断する(ステップS.47)。この時間経過処理は、人間が玄関ドア3a等のセンサから手を離し、玄関ドア3a等を通って屋内に入り玄関ドア3aが閉じるまである程度の時間が必要であるため、これらの動作に必要な時間の経過を判断する処理である。所定時間が経過するまで、キッチン制御部90は時間経過処理(ステップS.47)を繰り返し実行する。
所定時間が経過した後、キッチン制御部90は、人間が無事に屋内に入り終わったものと判断して、キッチン用ファンモータ20bの駆動量を高めて換気風量を「強」に戻す(ステップS.48)。
その後、キッチン制御部90は、利用者の操作によりキッチン用操作ボタン20dが操作され、キッチン用換気装置20がOFFされたか否かの判断を行う(ステップS.49)。キッチン用換気装置20がOFFされた場合、キッチン制御部90は、キッチン用ファンモータ20bの駆動を停止して(ステップS.50)処理を終了する。キッチン用換気装置20がOFFされていない場合、キッチン制御部90は、センサがONされたか否かの判断に処理を移し(ステップS.43)、繰り返し上述した処理を実行する。
このように、センサがONされた場合にキッチン用換気装置20の換気風量「弱」にすることによって、キッチン用換気装置20における換気量を低減させて建物の内外差圧の発生を抑制することができ、玄関ドア3aやサッシドア13a等の開閉を円滑にすることが可能となる。
また、上述したキッチン用換気装置20のように換気風量を数段階に設定することが可能な場合には、センサ(ドア検出手段)が反応し、さらに、キッチン用換気装置20が換気風量「強」で換気処理を行っている場合にのみ、中間ダクトファン装置30のファンモータ42を駆動させて外気の導入量を増大させ、センサ(ドア検出手段)が反応してもキッチン用換気装置20が換気風量「強」で換気処理を行っていない場合には、中間ダクトファン装置30のファンモータ42を駆動させない構造としてもよい。
キッチン制御部90の換気風量が「強」である場合には、上述したようにキッチン用換気装置20の換気処理によって建物に内外差圧が生じ、玄関ドア3aやサッシドア13aが開けにくくなる可能性がある。このため、換気風量が「強」の場合には、ファンモータ42を駆動させて外気の導入量を増大させることによって、有効に内外差圧の発生を抑制することが可能となる。一方で、換気風量が「強」でない場合には、キッチン用換気装置20の換気処理によって必ずしも建物の内外差圧は生じ難いと判断できるため、中間ダクトファン装置30のファンモータ42を積極的に駆動させる必要がなくなる。
また、同様に、キッチン用換気装置20が換気風量を数段階に設定することが可能な場合には、センサ(ドア検出手段)が反応し、さらに、キッチン用換気装置20が換気風量「強」で換気処理を行っている場合にのみ、浴室空調装置50の換気ファンモータ59eの駆動量を減少させてキッチン用換気装置20の換気量に応じて排気風量を減少させ、センサ(ドア検出手段)が反応してもキッチン用換気装置20の換気風量が「強」でない場合には、換気ファンモータ59eの駆動量を変更させない構成とすることも可能である。
さらに、センサ(ドア検出手段)が反応し、さらに、キッチン用換気装置20が換気風量「強」で換気処理を行っている場合にのみ、キッチン用シャッタ25を開放させて外気を積極的にキッチン11へ導入し、センサ(ドア検出手段)が反応してもキッチン用換気装置20が換気風量「強」でない場合には、キッチン用シャッタ25を開放させない構成とすることが可能である。
このように、センサ(ドア検出手段)が反応し、キッチン用換気装置20の換気風量が「強」の場合にのみ、換気ファンモータ59eの駆動量を減少させたり、キッチン用シャッタ25を開放させることによって、建物の内外差圧の発生を抑制し、玄関ドア3aやサッシドア13a等の開閉を円滑にすることが可能となる。
また、実施例1では、キッチン用シャッタ25を、シャッタ用モータ25cを用いて開閉する場合について説明を行ったが、キッチン用シャッタ25は必ずしもシャッタ用モータによって開閉される構造に限定されるものではなく、いわゆる差圧ダンパー等を用いてキッチン11と屋外との差圧によりシャッタの開閉を行う構造とすることも可能である。
例えば、パスダクト24内部、又はパスダクト24のキッチン11側端部(例えば室内用給気グリル15e内)に、キッチン11側方向へと回動させることが可能なシャッタを設け、このシャッタに対してパスダクト24の上流側(メイン給気ダクト23との連結部24a側)へ付勢を行うバネ部材を設置する。
このようにシャッタに対してバネ部材を設けることによって、キッチン用換気装置20の稼動によりキッチン11がパスダクト24内に比べて負圧になった場合、その負圧によってシャッタがバネ部材の付勢力に抗してパスダクト24を開放するので、外気をキッチン11へと導入すること可能となる。一方で、キッチン用換気装置20が停止されてキッチン11とパスダクト24内との圧力差が解消すると、シャッタがバネ部材の付勢力によってパスダクト24を閉塞するので、キッチン11への外気の導入を防止することが可能となる。
このような差圧ダンパーを用いることによって、本実施例に示したようなシャッタ用モータ25c等を設ける必要が無くなり、さらにキッチン制御部90によるキッチン用シャッタ25の開閉制御処理を行う必要が無くなるので、構造の簡素化とコストの低減を図ることが可能となる。
また、上記実施形態では、給気手段として中間ダクトファン装置30を用い、排気手段として浴室空調装置50を用いた場合を例に示して説明を行ったが、給気手段と排気手段とは必ずしも別体に構成されている必要はなく、給気手段としての機能と排気手段としての機能とを備えた一体の給排気装置を用いることも可能である。
さらに、中間ダクトファン装置30および浴室空調装置50に用いられるファンとしてシロッコファンを用いて説明を行ったが、中間ダクトファン装置30および浴室空調装置50に用いられるファンは、シロッコファンのみに限定されるものではなく、ラジアルファンのような多翼ファンを用いるものであってもよい。
本実施形態に係る屋内換気システムが設置されたマンションの区画建物例を示した概略構成図である。 本実施形態に係る間ダクトファン装置の展開斜視図を示している。 本実施形態に係る中間ダクトファン装置の側方断面図を示している。 本実施形態に係る浴室空調装置の斜視図を示している。 換気運転モード・24時間換気運転モードにおける空気の流れを示した浴室空調装置の側方断面図を示している。 暖房モードにおける空気の流れを示した浴室空調装置の側方断面図を示している。 乾燥モードおよび涼風モードにおける空気の流れを示した浴室空調装置の側方断面図を示している。 本実施形態に係る中間ダクトファン装置と浴室空調装置とキッチン用換気装置との制御処理部の概略を示したブロック図である。 実施例1に係るキッチン制御部の処理を示したフローチャートである。 実施例2に係る中間ファン制御部の処理を示したフローチャートである。 実施例3に係る浴室制御部の処理を示したフローチャートである。 センサのON/OFFに応じてキッチン用換気装置の換気風量を変更する処理を示したフローチャートである。
符号の説明
1 …屋内換気システム(換気システム)
3b …玄関用給気グリル
3c …玄関用排気グリル
11 …キッチン(特定の区画空間)
15a〜15e …室内用給気グリル
16a、16b …室内用排気グリル
17a〜17h …ドア
20 …キッチン用換気装置(特別排気手段)
20a …(キッチン用換気装置の)キッチン用換気ファン
20b …(キッチン用換気装置の)キッチン用ファンモータ
20c …(キッチン用換気装置の)キッチン排気グリル
20d …(キッチン用換気装置の)キッチン用操作ボタン
21 …圧力センサ(圧力検出手段)
23 …メイン給気ダクト(外気導入用ダクト、給気側ダクト、屋外側ダクト)
24 …パスダクト(特定給気ダクト)
24a …(メイン給気ダクトとパスダクトとの)連結部
25 …キッチン用シャッタ(開閉シャッタ)
25a、25b …室内用排気ダクト
25c …(キッチン用シャッタを駆動するための)シャッタ用モータ
26 …メイン排気ダクト
30 …中間ダクトファン装置(給気手段)
31a〜31d …室内用給気ダクト
35 …(中間ダクトファン装置の)ハウジングケース
35a …外気導入用開口
35b …室内給気用開口
35c …給気ダクト連結部
36 …ファンケースユニット
37 …ドレインパン
38 …チャンバー
39a …塵埃フィルタ
39b …Noxフィルタ
41 …(ファンケースユニットの)ファンケース
42 …(ファンケースユニットの)ファンモータ(給気ファン駆動手段)
42a …(ファンモータの)回転軸
43 …(ファンケースユニットの)シロッコファン(給気ファン)
44 …中間ファン用回路基板
45 …ファンカバー
45a …(ファンカバーの)外気用吸込口
45b …(ファンカバーの)フランジ部
49a〜49d …給気ダクト接続部
50 …浴室空調装置(排気手段)
51 …(浴室空調装置の)ハウジングケース
51b …他室用吸込開口
51c …排気開口
52 …(浴室空調装置の)送風ユニット
52a …室内用排気ダクト接続部
52b …排気ダクト接続部
53 …浴室空調用回路基板
54 …(浴室空調装置の)フロントパネル
54a …パネル吸込口
54b …パネル吹出口
55 …換気ファンケース
56 …循環ファンケース
57 …循環案内部
57a …ヒータ
58 …(浴室空調装置の)ファンカバー
58a …(ファンカバーの)吹出口
59 …換気ファンユニット
59a …換気シロッコファン(排気ファン)
59e …換気ファンモータ(排気ファン駆動手段)
59f …(換気ファンモータの)回転軸
59g …換気用吸込口
60 …循環ファンユニット
60a …循環シロッコファン
60e …循環ファンモータ
60f …(循環ファンモータ)回転軸
60g …循環用吸込口
61 …開閉ユニット
61a …開閉ユニットフレーム
61b …開閉シャッタ
61c …開閉モータ
62 …(浴室空調装置の)操作パネル
70 …中間ファン制御部
80 …浴室制御部
90 …キッチン制御部

Claims (7)

  1. 給気ファン駆動手段により給気ファンを駆動させることによって、外気導入用ダクトを介して導入された外気を屋内の一の区画空間へ給気する給気手段と、
    排気ファン駆動手段により排気ファンを駆動させることによって、前記給気手段により前記一の区画空間へと給気された空気を、前記屋内の他の区画空間より吸入して屋外へと排気する排気手段と
    を備え、
    外気導入用ダクトには、特定の区画空間に設けられた特別排気手段の近傍へと延設される特定給気ダクトの一端が連結され、
    前記外気導入用ダクトは、前記特定給気ダクトとの連結部より前記給気手段へと延設される給気側ダクトと、前記連結部より屋外へと延設される屋外側ダクトとを有し、
    前記連結部において前記給気側ダクトと前記特定給気ダクトとに分岐される空気の流れを前記給気側ダクトと前記特定給気ダクトとへ導くように、前記給気側ダクトのダクト径を、前記屋外側ダクト径よりも小径とし、前記特定給気ダクトのダクト径は、前記屋外側ダクト径以下かつ前記給気側ダクト径以上としたこと
    を特徴とする換気システム。
  2. 前記特定給気ダクト内に開閉可能な開閉シャッタを備えたこと
    を特徴とする請求項1に記載の換気システム。
  3. 前記屋内の負圧状況を検出する圧力検出手段を備え、
    前記圧力検出手段により検出された負圧状況に応じて、前記給気ファン又は前記排気ファンの少なくとも一方の駆動量を変更すること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の換気システム。
  4. ドアを開けようとする状態を検出するドア検出手段を備え、
    該ドア検出手段により検出される状態に応じて、前記給気ファン、前記排気ファン又は前記特別排気手段の少なくともいずれかの駆動量を変更すること
    を特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の換気システム。
  5. 前記特別排気手段の動作状況に応じて、前記給気ファン又は前記排気ファンの少なくとも一方の駆動量を変更すること
    を特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の換気システム。
  6. ドアを開けようとする状態を検出するドア検出手段を備え、
    該ドア検出手段により検出される状態に応じて、前記開閉シャッタの開閉を制御すること
    を特徴とする請求項2に記載の換気システム。
  7. 前記特別排気手段の動作状況に応じて、前記開閉シャッタの開閉を制御すること
    を特徴とする請求項2又は請求項6のいずれか1項に記載の換気システム。
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