JP4924020B2 - 音響信号処理システム - Google Patents

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Description

この発明は、入力する音響信号を処理して出力する音響信号処理装置と、音響信号処理機能を実現するためのアプリケーションプログラムを実行するコンピュータとを連携して動作させる音響信号処理システムに関する。
従来から、入力する音響信号を処理して出力する装置として、例えばデジタルミキサのように、音響信号処理に特化したハードウェアを備える音響信号処理装置が知られている。また、PC(パーソナルコンピュータ)等の汎用のコンピュータにおいて、音響信号の記録や再生、あるいはエフェクト付与やミキシング等の処理機能を実現するための、DAW(Digital Audio Workstation)と呼ばれるアプリケーションプログラムを実行させ、コンピュータにこれらの機能を実現させることも行われている。
さらに、上記のような音響信号処理装置とコンピュータとを接続して音響信号処理システムを構築し、これらの装置に相互にデータを送受信させて、連携して動作させることも行われている。
しかし、この場合、音響信号処理装置とコンピュータとの間に単に物理的な通信路を設けるだけでは不十分で、例えば、音響信号処理装置側のどのチャンネル(ch)の出力データをコンピュータ側のどのch(又はトラック)に入力して処理させるか、といった、論理的な結線を設定する必要がある。そして、この論理結線については、コンピュータにインストールしたドライバの働きにより、自動的に行うことが可能となっている。
このような技術については、例えば特許文献1に記載がある。
特開2005−64880号公報
また、このほかにも、音響信号処理装置とコンピュータとを接続して使用する場合、コンピュータ上でのDAWの動作を、音響信号処理装置の操作パネルを用いてリモート操作する技術も実現されている。例えば、DAWに対して録音の開始や停止を指示したり、ch毎にフェーダを調整したり等である。
このような技術については、例えば非特許文献1に記載がある。
「01X 追補マニュアル」、ヤマハ株式会社、2005年
ところで、音響信号処理システムを構築する場合、上記のように、そのシステムを構成する各装置間に物理的な通信路を設けた上で、論理的な結線を設定する必要があるのであるが、この設定は、コンピュータ側が主導で行うことが通常であった。そして、設定が正しく行えたか、また、その後結線が維持されているか、という情報は、音響信号処理装置側では参照することができなかった。従って、音響信号処理装置の操作に集中しているユーザにとっては、コンピュータとの間、特に、DAWとの間の論理的な結線が維持されているか否かがわかりづらいという問題があった。
この発明は、このような問題を解決し、音響信号処理装置とコンピュータとを接続して構成する音響信号処理システムにおいて、音響信号処理装置とコンピュータとの間の接続の状態を、音響信号処理装置側で容易に認識できるようにすることを目的とする。
この発明は、上記の目的を達成するため、入力する音響信号を第1の信号処理アルゴリズムで処理して出力する第1の信号処理手段を有する音響信号処理装置と、伝送路を介してその音響信号処理装置との間で制御信号と音響信号を送受信可能であり、第2の信号処理アルゴリズムで音響信号の処理を行う第2の信号処理手段の機能を実現するためのアプリケーションプログラムを実行するコンピュータとを備えた音響信号処理システムであって、上記音響信号処理装置に、上記伝送路を介して制御信号を送受信するための制御ポートと、上記伝送路を介して音響信号を受信し、受信した音響信号を上記第1の信号処理手段に供給する受信ポートと、上記第1の信号処理手段から供給される音響信号を、上記伝送路を介して外部に送信する送信ポートと、表示手段と、操作子とを設け、上記コンピュータに、上記伝送路を介して制御信号を送受信するための制御ポートと、上記伝送路を介して音響信号を受信し、受信した音響信号を上記第2の信号処理手段に供給する受信ポートと、上記第2の信号処理手段から供給される音響信号を、上記伝送路を介して外部に送信する送信ポートと、複数種類の音響信号処理装置に対応した複数の協同制御プログラムを記憶する記憶手段とを設け、さらに、上記音響信号処理装置に、上記伝送路により接続されているコンピュータにおいて自身に対応した協同制御プログラムが起動されており、かつ、その協同制御プログラムが上記コンピュータの上記制御ポートに接続されている状態である論理接続状態を検出する検出手段と、上記論理接続状態が検出されているときに、上記表示器にその旨を表示させる表示制御手段と、上記論理接続状態が検出されているときに、上記操作子の操作に応じて上記第1の信号処理手段を制御すると共に、上記コンピュータで起動されている協同制御プログラムに、上記アプリケーションプログラムが実現する上記第2の信号処理手段を制御させる協同制御手段とを設けたものである。
このような音響信号処理システムにおいて、上記コンピュータに、上記伝送路により上記音響信号処理装置と接続されたことを検出する検出手段と、その手段により上記音響信号処理装置との接続が検出されたとき、上記記憶手段が記憶する複数の協同制御プログラムのうちの、接続を検出した音響信号処理装置に対応する協同制御プログラムを起動すると共に、起動した協同制御プログラムを上記制御ポートに接続する手段とを設けるとよい。
さらに、上記音響信号処理装置における上記第1の音響信号処理手段と上記受信ポートおよび送信ポートとの接続の対応関係を、各音響信号処理装置毎に固定的なものとし、上記協同制御手段が上記協同制御プログラムに行わせる上記第2の信号処理手段の制御を、その固定的な対応関係に基づく制御とするとよい。
以上のようなこの発明の音響信号処理装置によれば、音響信号処理装置とコンピュータとを接続して構成する音響信号処理システムの操作性を向上させることができる。
以下、この発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて具体的に説明する。
まず、図1に、この発明の音響信号処理システムの実施形態であるミキサシステムを構成するPC及びデジタルミキサの機能構成を示す。なお、図1には、音響信号処理に関連する部分の機能のみを示している。
図1に示す通り、この実施形態においては、汎用コンピュータであるPC10と、音響信号処理装置であるデジタルミキサ30とを、データ送受信が可能なように接続してミキサシステムを構成している。
このうち、PC10は、各種音楽I/O(入出力部)11,各種音楽I/Oドライバ12,API(Application Program Interface)13,DAW(Digital Audio Workstation)アプリ20を備える。これらのうち、各種音楽I/O11以外は、ソフトウェアにより実現される機能を示す。ハードウェアとしては、CPU,ROM,RAM,HDD(ハードディスクドライブ),通信インタフェース等を備える公知のものでよい。
そして、各種音楽I/O11は、オーディオ形式の波形データや、MIDI(Musical Instruments Digital Interface:登録商標)形式の演奏データ、相手機器に特定の動作を指示するコマンド等のデータを送受信するためのインタフェースである。具体的には、例えば本件出願人が提唱する音楽データ通信規格であるmLAN規格による通信を行うためのIEEE1394(Institute of Electrical and Electronic Engineers 1394)規格のインタフェースを用いることができる。その他にも、USB(Universal Serial Bus)規格やイーサネット(登録商標)規格のインタフェースを用いることも考えられる。また、これらに加えて、後述するデジタルミキサ30と同様なADCやDACを設けてもよい。
各種音楽I/Oドライバ12は、各種音楽I/O11の動作を制御する機能を有し、そのためのドライバプログラムをCPUに実行させることにより実現される。
API13は、OS(Operating System)によって提供され、アプリケーションプログラムを動作させる際に利用できるプログラムインタフェースである。
DAWアプリ20は、ユーザの操作に従い、入力される波形データや演奏データを記録(録音)したり、記録済みの波形データや演奏データを読み出して出力(再生)したり、演奏データに基づいて波形データを生成したり(自動演奏)、これらの波形データに対してミキシング、イコライジング、エフェクト付与等の処理を行ったり(信号処理)する第2の信号処理手段の機能を有する。そして、これらの機能は、適当なアプリケーションプログラムをCPUに実行させることにより実現される。
また、DAWアプリ20は、複数トラック構成の音楽作品作成用のアプリケーションプログラムである。そして、録音、再生、自動演奏、信号処理に係る波形データや各種設定などは1つの曲であるソングを構成するデータであり、ソングファイルとしてPC10のHDDに保存し、HDDから読込みすることができる。
より具体的には、DAWアプリ20は、GUI(Graphical User Interface)制御部21,MIDI処理部22,オーディオ処理部23,リモート制御部24を有する。
そして、GUI制御部21は、ディスプレイにGUIを表示させ、ユーザの操作を受け付けたり、DAWアプリ20における各種の設定内容や、動作状態、処理対象のデータの内容等を表示したりする機能を有する。
MIDI処理部22は、MIDI形式の演奏データに関する録音,再生,自動演奏等の処理を行う機能を有する。
オーディオ処理部23は、オーディオ形式の波形データに関する録音,再生,信号処理等の処理を行う機能を有する。
これらのMIDI処理部22とオーディオ処理部23において、録音と再生は、複数のトラックを用意してトラック毎に行うことができる。すなわち、デジタルミキサ30から入力する複数チャンネル(ch)のデータを、それぞれ別々のトラックに入力して個別に録音することができるし、複数のトラックで再生したデータに個別に出力先を指定して出力を行い、そのデータをデジタルミキサ30の別々のchに入力することもできる。
オーディオ処理部23の構成については、後により詳しく説明する。
リモート制御部24は、デジタルミキサ30から送信されてくるコマンドを解釈し、その内容に応じてDAWアプリ20における設定内容を変更したり、動作の開始や停止を行ったりする機能を有する。また逆に、リモート制御部24は、PC10側でDAWアプリ20に対して特定の操作がなされた場合に、その操作に応じたコマンドをデジタルミキサ30に送信し、デジタルミキサ30にそのコマンドに応じた動作を行わせる機能も有する。
DAWアプリ20の動作は、PC10に備えるキーボードやマウス等の操作手段により操作できるが、このリモート制御部24の機能により、外部のデジタルミキサ30に備える操作子を用いたリモート制御も可能となっている。逆に、PC10側の操作手段によりデジタルミキサ30をリモート制御することも可能である。さらに、DAWアプリ20とデジタルミキサ30において関連する設定内容を同時に変更したり、関連する動作を同時に行わせたりといった、連携動作も可能である。
次に、デジタルミキサ30側について説明すると、デジタルミキサ30は、ADC(アナログ−デジタルコンバータ)31,DAC(デジタル−アナログコンバータ)32,DSP(デジタルシグナルプロセッサ)33,UI(ユーザインタフェース)34,制御マイコン35,MIDI_I/O36,音楽LAN_I/O37を備えている。
このうち、ADC31は、外部から入力するアナログの音響信号をデジタル信号(波形データ)に変換してDSP33に供給するためのインタフェースである。ADC31は、12ch分設けている。
DAC32は、DSP33で処理したデジタル波形データをアナログの音響信号に変換して外部へ出力するためのインタフェースである。DAC32は、8ch分設けている。
DSP33は、入力するデジタル波形データに対し、イコライジング、ミキシング、レベル調整等の信号処理を行って出力する第1の信号処理手段である。そして、イコライジングやレベル調整は、複数のchで個別に行うことができ、それらをch毎に、あるいは複数chの波形をミキシングして出力することもできる。
DSP33の行う信号処理の機能構成については、後により詳しく説明する。
UI34は、ユーザの操作を受け付けたりユーザに情報を提示したりするための種々の操作子や表示器であり、ここではこれらを操作パネル上に設けている。このUI34により、ユーザの指示を受け付けたり、デジタルミキサ30になされている設定の内容、処理中の信号の内容、動作状況等を表示したりすることができる。
制御マイコン35は、CPU,ROM,RAM等を備え、DSP33に対するパラメータの設定や動作指示、UI34における操作検出や表示の制御、MIDI_I/O36や音楽LAN_I/O37を介した通信の制御等、デジタルミキサ30の動作に関する制御を行う制御手段である。
MIDI_I/O36は、音源装置40やシンセサイザ等の外部装置との間でMIDI形式のデータを送受信するためのインタフェースである。ここでは、入力と出力について各1chのデータ転送を可能としている。
音楽LAN_I/O37は、外部装置(ここではPC10)との間で波形データや、演奏データ、コマンド等のデータを送受信するためのインタフェースである。ハードウェアや通信の規格については、PC10側と対応するものを使用する。
以上のような図1に示すミキサシステムにおいては、デジタルミキサ30単独で、ADC31から入力する音響信号を処理してDAC32から出力することや、PC10単独で、HDDに記録しておいた波形データを処理して処理後のデータを記録したりすることができる。しかし、それ以外にも、PC10(DAWアプリ20)とデジタルミキサ30とを連携して動作させることができ、これにより例えば以下のような動作が可能である。
(a)ADC31から入力した音響信号やPC10から受信した音響信号をデジタルミキサ30側で処理した後PC10に送信して記録させる。
(b)ADC31から入力した音響信号を概ねそのままPC10に送信し、PC10側で処理させた上で記録させる。さらにその記録した信号をデジタルミキサ30に戻させてDAC32から出力する。
次に、これらの動作に関連する構成についてより詳細に説明する。
まず、図2に、DAWアプリ20におけるオーディオ処理部23の機能構成を示す。この図において、破線で示した各I/OはDAWアプリ20には含まれず、また、各I/O以外の部分はソフトウェアにより実現される機能を示す。
図2に示すように、オーディオ処理部23は、入力パッチ201,入力ch202,ミキシングバス203,出力ch204,出力パッチ205,録再トラック210を備えている。
そして、入力パッチ201は、ADCによる音楽I/O221,音楽LAN_I/O223(これらはいずれも図1に示した各種音楽I/O11を構成する),及びミキシングバス203から入力する波形データを、入力ch202及び録再トラック210のいずれかに割り当て、その割り当てに従って信号を伝送する論理結線を行なう機能を有する。論理結線の内容は、DAWアプリ20で新規ソングを作成する際に、後述する接続テンプレートに基づいてプリセットされるが、その後はユーザが任意に設定可能である。また、複数chのデータを1つのchやトラックに入力する場合、それらのデータにミキシング処理を行う機能も有するが、通常は結線は1対1である。
入力ch202は、入力する波形データに対して、イコライジングやレベル調整、エフェクト付与等の処理を行って出力する機能を有する。エフェクトについては、プラグインにより機能を追加することも可能である。処理後の信号は、ミキシングバス203のうち任意の1以上のバスに出力する。出力先は、ユーザが設定可能である。また、入力ch202は、PC10のハードウェアの能力の制約内で、いくつでも設けることができる。
録再トラック210は、録音用調整ch211,オーディオトラック212,再生用調整ch213を有する。そして、オーディオトラック212により、入力する波形データを記録したり、記録してある波形データを読み出して出力したりすることができる。記録する波形データをそのまま出力するモニタ出力動作も可能である。
そして、録音用調整ch211は、入力ch202と共通の構成を有し、録再トラック210に入力された波形データに対し、オーディオトラック212で記録する前にイコライジングやレベル調整等の処理を行う機能を有する。再生用調整ch213も、入力ch202と共通の構成を有し、オーディオトラック212から出力された波形データ(モニタ出力も含む)に対し、録再トラック210から出力する前にイコライジングやレベル調整等の処理を行う機能を有する。これらのchでも、プラグインエフェクトを利用可能である。
再生用調整ch213による処理後の信号は、ミキシングバス203のうち任意の1以上のバスに出力する。出力先は、ユーザが設定可能である。また、録再トラック210も、PC10のハードウェアの能力の制約内で、いくつでも設けることができる。
ミキシングバス203は、入力ch202又は録再トラック210から入力する波形データを入力パッチ201又は出力ch204に出力する機能を有する。また、同じバスに複数の入力があった場合には、それらをミキシングして出力する機能を有する。また、ミキシングバス203としては、ステレオ出力用(ST),5.1ch出力用(5.1ch),AUX出力用(AUX),モノラル出力用(ch)といった複数種類を用意しており、これらから任意に選択して設けることができる。
このうち、STバス及びAUXバスはL,Rの2本、5.1chバスはL,R,C,LFE,Ls,Rsの6本が一組で設けられ、入力ch202及び録再トラック210からの出力先として指定する場合も、組単位で指定する。そして、波形データは、入力ch202及び録再トラック210から出力されるものを、音像定位の設定に従って組内の各バスに振り分けて入力する。AUXバスは外部エフェクタへ送る信号のミキシング等、メインのミキシングと一緒に使われることが多いので、各録再トラック210において出力先としてどのような設定がなされた場合でも、AUXバスにはそれとは別系統で波形データを供給できるようになっている。なお、これらのバスは、第2のバスであり、1組ずつのみ設けることができるとする。
chバスは、1本ずつ単独のバスであり、入力も出力もバス毎に独立に行う。また、chバスについては、PC10のハードウェアの能力の制約内で、いくつでも設けることができる。
出力ch204は、ミキシングバス203を構成する各バスと対応して設けられ、DAWアプリ20から出力する波形データに対して、イコライジング、レベル調整等の処理を行って出力する機能を有する。この出力ch204も、入力ch202と共通の構成を有し、プラグインエフェクトも利用可能である。そして、処理後の信号は、出力パッチ205により、いずれかの出力部に伝送される。
出力パッチ205は、各出力ch204で処理された波形データを、DACによる音楽I/O222及び音楽LAN_I/O223(これらはいずれも図1に示した各種音楽I/O11を構成する)のいずれかに割り当て、その割り当てに従って信号を伝送する論理結線を行なう機能を有する。論理結線の内容は、入力パッチ201と同様に、後述する接続テンプレートに基づいてプリセットされ、その後は、ユーザが任意に変更することができる。音楽LAN_I/O223から出力する波形データに関する論理接続については、送信先の装置の構成に対応させなければならないので、変更できないようにしてもよい。また、同じポートに複数のバスを結線している場合、それらのバスから出力される波形データを出力パッチ205にてミキシングしてポートに供給する。
なお、いくつのポートを送信に使用できるかは、PC10のハードウェアの能力、送信に使用する通信経路の規格、受信側装置の能力等により制約される。ここでは、波形データに関し、デジタルミキサ30が16ポート分の送信能力と、16ポート分の受信能力しか持たないため、音楽LAN_I/O223からは、ポートP1からポートP16までの16のポートで16の供給元からの波形データを送信するようにしている。
次に、図3に、デジタルミキサ30におけるDSP33の機能構成を示す。この図において、破線で示した各I/OはDSP33には含まれない。また、DSP33の各機能は、専用のハードウェアによって実現しても、プログラマブルなプロセッサとソフトウェアとを用いて実現してもよい。
図3に示すように、DSP33は、入力ch310,録音(REC)バス321,ステレオ(ST)バス322,AUXバス323,AUX出力フェーダ324,ST出力オンスイッチ325,ST出力フェーダ326,ST入力フェーダ327,ST入力オンスイッチ328,AUX入力フェーダ329,ダウンミキサ330,出力パッチ331,出力フェーダ332を備えている。
そして、入力ch310は、図1に示した12chのADC31と対応して12ch設けられ、入力する波形データに対して、イコライジング、レベル調整等の処理を行って出力する機能を有する。波形データの入力元は、ch毎に、ADC31と音楽LAN_I/O37から選択可能であり、出力先は、各種バス及び音楽LAN_I/O37へのダイレクト出力である。
このような入力ch310は、入力切換スイッチ311,特性調整部312,chフェーダ313,chオンスイッチ314,パン315,RECセンドオンスイッチ316,STセンドオンスイッチ317,AUXフェーダ318を備えている。
このうち、入力切換スイッチ311は、第1の選択手段であり、波形データの入力元を、ADC31とするか音楽LAN_I/O37とするかを切り換えるためのスイッチである。ADC31を選択した場合、入力ch310には、そのchと対応する特定のADCに外部からアナログ信号として供給された波形データが入力され、音楽LAN_I/O37を選択した場合、音楽LAN_I/O37が入力ch310と対応する特定のポートでデジタル信号として受信した波形データが入力される。なお、デジタル信号がない場合に強制的にアナログ側を選択するようにしてもよい。
特性調整部312は、入力する波形データに対し、イコライザ、フィルタ、コンプレッサ等により処理を行う機能を有する。そして、特性調整部312での処理後の信号は、ダイレクトアウト出力として音楽LAN_I/O37に供給され、PC10のDAWアプリ20に対して送信されると共に、さらに後段の処理を経て各種バスに出力される。
chフェーダ313,chオンスイッチ314,パン315はそれぞれ、入力ch310からRECバス321及びSTバス322に出力する波形データのレベル,オンオフ,音像定位位置を調整する機能を有する。波形データは、パン315によりLとRの2系統に分離される。
RECセンドオンスイッチ316及びSTセンドオンスイッチ317はそれぞれ、入力ch310からRECバス321及びSTバス322への出力オンオフを個別に制御する機能を有する。
AUXフェーダ318は、入力ch310からAUXバス323に出力する波形データのレベルをLとRで独立に調整する機能を有する。
また、RECバス321,STバス322,AUXバス323はそれぞれLとRの1対のバスからなるミキシングバスであり、各入力ch310及び音楽LAN_I/O37から入力する信号をLとRで個別にミキシングして所定の出力先に出力する機能を有する。RECバス321の出力先は音楽LAN_I/O37、STバス322の出力先は音楽LAN_I/O37及び出力パッチ331、AUXバス323の出力先は出力パッチ331及びAUX出力用のDAC32である。また、ここではこのうちSTバス322が第1のバスである。
AUX出力フェーダ324は、AUXバス323からDAC32に出力する波形データのレベルを調整する機能を有する。
ST出力オンスイッチ325及びST出力フェーダ326はそれぞれ、STバス322からの出力オンオフ及び出力波形データのレベルを調整する機能を有する。
ST入力フェーダ327,ST入力オンスイッチ328は、音楽LAN_I/O37からSTバス322に入力する信号のレベルとオンオフを調整する機能を有する。
AUX入力フェーダ329は、音楽LAN_I/O37からAUXバス323に入力する信号のレベルを調整する機能を有する。
ダウンミキサ330は、音楽LAN_I/O37の、DAWアプリ20側の5.1chバスと対応するポートP1〜P6から入力する波形データについて、5.1chからSTへのダウンミキシングを行う機能を有する。なお、ポートP1〜P6から入力する波形データが実際に5.1chの波形データであるか否かを判断する必要はない。無関係な波形データをダウンミキシングしてしまっても、出力パッチ331でそのデータの出力を選択しなければ、特に問題ないためである。
出力パッチ331は、モニタ出力用のDAC32から出力する信号を、いくつかの選択肢の中から選択する機能を有する。その選択肢は、STバス322の出力,AUXバス323の出力,音楽LAN_I/O37で受信したDAWアプリ20側のSTバスの出力,同じくDAWアプリ20側の5.1chバスの出力,それをダウンミキサ330でダウンミキシングしたもの、である。どれを選択するかは、ユーザが設定可能である。なお、モニタ出力用のDAC32は6ch分用意しているが、これを全て使うのは、5.1chバスの出力が選択された場合のみであり、それ以外の場合には、2ch分しか使わない。
出力フェーダ332は、出力パッチにより選択された波形データのレベルを調整する機能を有する。
以上のようなDSP33は、12の各入力ch310から1chずつ,STバス322からLRの2ch,AUXバス323からLRの2chの合計16chの波形データを、音楽LAN_I/O37から外部装置(ここではPC10のDAWアプリ20)に出力する。この際に、P1〜P16の16のポートを用いる。
図4に、波形データの供給元と出力ポートとの対応関係を示す。
デジタルミキサ30は、各出力ポートへどこから波形データを供給するか(供給元)、および、各入力ポートからの波形データをどこへ供給するか(供給先)を、それぞれ固定して設計されており、ユーザはこの対応関係を変更することができない。従って、デジタルミキサ30と論理接続されているDAWアプリ20側では、この対応関係に基づいて、受信した波形データの供給元がデジタルミキサ30のどのch又はバスであるかを、ポート番号から認識することができる。
一方、図2の説明で述べたように、DAWアプリ20も音楽LANを介してP1〜P16の16のポートで波形データをデジタルミキサ30に送信する。
そして、DSP33においては、このうちポートP1,P2で受信した波形データを、DAWアプリ20側のSTバスの出力として扱って、デジタルミキサ30側のSTバス322及び出力パッチ331に入力する。また、ポートP1〜P6で受信した波形データを、DAWアプリ20側の5.1chバスの出力として扱って、出力パッチ331及びダウンミキサ330に入力する。また、ポートP3〜P14で受信した波形データを、DAWアプリ20側のchバスの出力として扱って、12chの各chバス310のデジタル側の入力として供給する。さらに、ポートP15,P16で受信した波形データを、DAWアプリ20側のAUXバスの出力として扱って、デジタルミキサ30側のAUXバス323に供給する。
図5に、この波形データの供給元と出力ポートとの対応関係を示す。
デジタルミキサ30と論理接続されているDAWアプリ20側では、この対応関係に基づいて、送信する波形データの供給先がデジタルミキサ30のどのch又はバスであるのかを、ポート番号から認識することができる。
なお、図3及び図5からわかるように、デジタルミキサ30では、1つのポートで受信した波形データに対し、複数の異なる種類の波形データとしての取扱いを重複して行う場合がある。具体的には、ポートP1,P2のデータについては、DAWアプリ20側のSTバスの出力としての取扱いと5.1chバスのL,R出力としての取り扱いの両方を行う。また、ポートP3〜P6のデータについては、DAWアプリ20側の5.1chバスのC,LFE,Ls,Rs出力としての取扱いと1〜4番目のchバスの出力としての取扱いの両方を行う。そして、DAWアプリ20側でも、出力パッチ205において、これに合わせて異なる種類のバスの出力をミキシングして1つのポートから送信するような論理結線を行っている。
この点は、DAWアプリ20側とデジタルミキサ30側とにそれぞれ適切な設定を行わないと、目的に合った動作をさせられなかったり、これらの動作に不都合をもたらしたりする可能性もある。しかし、ここでは、デジタルミキサ30に専用の操作子を設け、その操作子により、DAWアプリ20側とデジタルミキサ30側との双方に目的に合った適切な設定を容易に行うことができるようにしている。例えば、STバスと5.1chバスには同時に波形データを出力しないようにする等である。そしてこのため、通常は不都合が生じないようにすることができる。この操作子の配置及び機能については、後に詳述する。
次に、図2乃至図5を用いて説明してきた機能に関する操作を受け付けるためのユーザインタフェースについて説明する。
まず、図6に、DAWアプリ20におけるトラック制御用GUIの表示例を示す。
PC10は、DAWアプリ20に関する操作は、基本的にはGUI制御部21の機能によりディスプレイに表示させるGUIにより受け付ける。図6には、そのGUIの一例を示しており、ディスプレイの表示画面400にトラック設定ウィンドウ410と録再操作ウィンドウ430とを表示させた状態を示している。
このうち、トラック設定ウィンドウ410は、図2に示した録再トラック210に関する設定を行うための画面である。そして、作成する録再トラック210の各々について1行の設定及び表示欄を設け、対応する録再トラック210に関する設定の受け付け及び情報の表示を行うことができるようにしている。
そして、各欄には、録音待機ボタン411,モニタボタン412,タイプ表示部413,名称設定部414,入力元設定部415,出力先設定部416を設けている。
録音待機ボタン411は、各トラックの録音待機/解除をトグルで切り換えるためのボタンである。モニタボタン412は、各トラックのモニタ出力オン/オフをトグルで切り換えるためのボタンである。
録音の開始が指示された場合(録音ボタン435をオンして開始ボタン434をオンしたとき)、その時点で録音待機状態の録再トラック210の録音が開始され、入力する波形データの記録が行われると共に、それ以外の録再トラック210のうちのミュート(再生オフ)されていない録再トラック210の再生が開始され、記録されている波形データが読み出され出力される。一方、再生の開始が指示された場合(録音ボタン435をオフして開始ボタン434をオンしたとき)には、その時点でミュートされていない録再トラック210の再生が開始され、記録されている波形データが読み出され出力される。モニタ出力機能は、停止中、録音中、再生中を問わず有効になっており、モニタ出力がオンにされた録再トラック210からは、録音用に入力している波形データが出力される。
タイプ表示部413は、録再トラック210のタイプが、オーディオ形式のデータを扱うオーディオトラック(A)であるかMIDI形式のデータを扱うMIDIトラック(M)であるかを表示する表示部である。各録再トラックのタイプは、その作成時に決定され、作成後に変更することはできない。なお、正確には、図2に示した録再トラック210はオーディオトラックのみであり、MIDIトラックは、図1に示したMIDI処理部22に設けられる。
名称設定部414は、録再トラック210の名称を入力して設定するための領域である。
入力元設定部415は、入力パッチ201により録再トラック210と結線する入力元を各トラック毎に設定するための領域である。オーディオトラックの場合、一般的には、PC10に用意されている音楽I/O221,音楽LAN_I/O223のオーディオ入力ポート及びミキシングバス203を構成するバスの名称や番号がプルダウンメニューに表示され、そのメニューの中から入力元のポートやバスを選択するようになっている。しかし、デジタルミキサ30等の音響信号処理装置と論理接続されているDAWアプリ20であれば、図4に示したような対応関係により、各ポートへの音響信号処理装置内の供給元を特定することができるので、プルダウンメニューには、ポートの名称や番号の代わりに、そのポートへの供給元の名称を表示することができる。
出力先設定部416は、録再トラック210からの波形データの出力先を各トラック毎に設定するための領域である。オーディオトラックの場合、出力先は、用意されている音楽I/O222,音楽LAN_I/O223のオーディオ入力ポート,及びミキシングバス203を構成するバスの名称や番号がプルダウンメニューに表示され、そのメニューの中から出力先のバスやポートを選択するようになっている。しかし、デジタルミキサ30等の音響信号処理装置との論理接続がされているDAWアプリ20であれば、図5に示したような対応関係により、各ポートからの音響信号処理装置内の供給先を特定することができるので、プルダウンメニューには、ポートの名称や番号の代わりに、そのポートからの供給先の名称を表示することができる。
図6に示した例は、上から4つの録再トラック210に、入力元としてデジタルミキサ30側の3,9,11,12番目の入力chが設定され、出力先として全てSTバスが設定されている状態である。
MIDIトラックについては、入力元は、MIDI対応の電子楽器やシーケンサ、出力先はそれに加えて音源装置が考えれるが、ここでは詳細な説明は省略する。
また、トラック設定ウィンドウ410には、トラック内容表示部420も設けている。
トラック内容表示部420は、各トラックにおけるデータの記憶状況及び録音や再生の進行状況を表示する部分である。横軸は時間を示す、バー421がデータの記録されている時間帯を示す。また、カーソル422が、録音又は再生を開始する位置又は実行中の位置を示す。また、スライダ423及びその上下のスクロールボタンにより、画面をスクロールさせ、トラック設定ウィンドウ410に表示させるトラックを変更することができる。
また、録再操作ウィンドウ430は、録音や再生の開始及び停止に関する操作を受け付けるためのウィンドウである。そして、巻き戻しボタン431及び早送りボタン432により、巻き戻し及び早送りの実行を指示することができる。停止ボタン433により、再生,録音,巻き戻し及び早送りの停止を指示することができる。開始ボタン434により、再生及び録音の開始を指示することができる。録音ボタン435により、開始ボタン434の押下により再生を開始するか録音を開始するかをトグルで切り換えることができる。録再位置表示部436は、カーソル422が示す位置を、トラックの先頭からの時間で表示する部分である。
次に、図7及び図8に、デジタルミキサ30の操作パネルの構成を示す。図7に概略を、図8に各部の詳細を示している。
図7に示すように、デジタルミキサ30の操作パネル500には、入力ch310についてch毎のパラメータの設定を行うための操作子を集めたchストリップ部501と、それ以外の部分についての設定を行うための操作子を集めた一般設定部502とを設けている。chストリップ部501については、縦一列分の操作子が1つのchと対応する操作子であり、12の各chについて、同じ操作子を用意している。
図8には、(a)〜(e)にそれぞれ、図7にA〜Eのアルファベットで示した部分の操作子を詳細に示している。なお、以下に説明する各ボタンには、対応する表示器としてランプを設けてあり、その点灯,消灯,点滅等により、そのボタンにより設定されるパラメータの値を表示することができる。
図8(a)に示すのは、Aの部分の構成である。そして、この部分には、図3に示したパン315による音像定位位置を設定するためのパンつまみ511,chオンスイッチ314のオンオフを設定するためのオンボタン512,chフェーダ313によるレベル調整値を設定するためのフェーダ513,RECセンドオンスイッチ316のオンオフを設定するためのRECオンボタン514,STセンドオンスイッチ317のオンオフを設定するためのSTオンボタン515を設けている。また、WETボタン516は、後述するWETモードとDRYモードとの切り替えを行うためのボタンである。レベルメータ517は、対応する入力ch310に入力する信号のレベルを表示するメータである。
図8(b)に示すのは、Bの部分の構成であり、この部分には、特性調整部312に備えるイコライザの特性を設定するためのイコライザつまみ521及び、AUXフェーダ318によるレベル調整値を設定するためのAUXレベルつまみ522を設けている。
図8(c)に示すのは、Cの部分の構成である。そして、この部分には、特性調整部312に備えるハイパスフィルタ(HPF)の有効/無効を設定するためのHPFボタン531、特性調整部312における位相反転処理のオンオフを切り換えるための位相反転ボタン532,入力切替スイッチ311によるアナログ/デジタルの選択を行うための入力切替ボタン533,特性調整部312に備えるコンプレッサの特性を設定するためのコンプレッサつまみ534を設けている。
図8(d)に示すのは、Dの部分の構成である。この部分には、デジタルミキサ30側の設定と、DAWアプリ20側の設定とを連動して行うための操作子を設けている。そしてこのうち、RECWETボタン541は、RECバス321のWETモード(RECバス321の出力をDAWアプリ20を介してSTバス322に入力するモード)を指示するためのボタンである。WETマスタボタン542は、全chについて一括してWETモードを指示するためのボタンである。ST(ステレオ)MIXボタン543,HW(ハードウェア)MIXボタン544,5.1MIXボタン545はそれぞれ、DAWアプリ20側のSTバスでミキシングを行うケース、デジタルミキサ30側でミキシングを行うケース、およびDAWアプリ20側の5.1chバスでミキシングを行うケースに適した設定を一操作で行うためのワークモードボタンである。
図8(e)に示すのは、Eの部分の構成である。そして、この部分には、接続確認ランプ551と、メータ表示部552を設けている。
接続確認ランプ551は、デジタルミキサ30とDAWアプリ20とが論理的に接続され、波形データやコマンドを始めとするデータの送受信が可能となっている状態か否かを表示するためのランプである。
メータ表示部552は、ディスプレイにより構成され、デジタルミキサ30の各部で処理中の波形データのレベルを表示する。
ここで、デジタルミキサ30とDAWアプリ20との論理的な接続には、デジタルミキサ30とPC10との間の物理的な接続(音楽LANのケーブルによる接続)と論理的な接続(デジタルミキサ30とPC10の音楽LANの論理的なポート間の結線)がなされていることが前提である。この上で、PC10のOS上でDAWアプリ20が起動され、そのDAWアプリ20がPC10の音楽LANの制御信号伝送用のポートに接続されると、デジタルミキサ30の制御マイコン35が協同制御手段として機能して、図4や図5に示したような対応関係に基づくデジタルミキサ30とDAWアプリ20とで協同動作が可能となり、この状態を、デジタルミキサ30とDAWアプリ20との間の論理的な接続が確立した状態と言うことにする。
なお、デジタルミキサ30の一般設定部502上には、以上に説明した以外にも複数の操作子が存在する。例えば、出力パッチ331の5系統の入力から1つを選択する選択操作子、それぞれST入力フェーダ327、AUX入力フェーダ、ST出力フェーダ326、およびAUX出力フェーダ324に対応した4つのレベルつまみ、それぞれST入力オンスイッチ328、ST出力オンスイッチ325に対応した2つのオンボタンなどである。
以上のようなDAWアプリ20とデジタルミキサ30とによって構成されるミキサシステムにおいて、特徴的な点は、以下の3点である。
(1)接続確認ランプ551による論理接続有無の表示
(2)STMIXボタン543,HWMIXボタン544,5.1MIXボタン545によるデジタルミキサ30側とDAWアプリ20側の一括設定
(3)WETボタン516,RECWETボタン541,WETマスタボタン542によるWETモードとDRYモードの切り替え
そこで、以下、この3つの機能を実現するためにPC10のCPU及びデジタルミキサ30の制御マイコン35が実行する処理について説明する。なお、以下に説明するPC10側の処理は、全てDAWアプリ20に組み込まれた共同制御プログラムを実行することにより行うものである。そして、以下の説明においては、説明を簡単にするため、PC10のCPUがDAWアプリ20や上記の共同制御プログラムを実行して行う動作について、DAWアプリ20がその動作を行うと記載することにする。
まず、図9乃至図11を用いて、接続確認ランプ551に関連する処理について説明する。
図9は、機器の音楽LANに対する新規接続を検出した場合のPC10側の処理のフローチャートである。この処理は、実際には、PC10に導入された音楽LAN_I/OのドライバとDAWアプリ20とで一部ずつ分担し実行されるが、説明の簡略化のため、以下ではDAWアプリ20が実行するものとして説明する。
DAWアプリ20は、音楽LAN_I/Oに新たに何らかの機器(例えばデジタルミキサ30)が物理接続されたことを検出した場合、図9のフローチャートに示す処理を開始する。この検出は、DAWアプリ20が起動されたPC10と電源の入った外部機器とが新たに結線されたり無線通信可能になったりした場合、あるいは結線された状態でDAWアプリ20が起動されたり外部機器の電源が投入されたりした場合に発生する。
そして、まず使用する通信経路に応じたプロトコルにより、新たに接続された機器のIDを取得する(S11)。そして、必要に応じて接続準備処理を行う(S12)。この処理では、機器IDに基づいて、そのIDの機器との協同動作のための協同制御プログラムを検索して起動するとともに、その機器を対象とした接続テンプレートを検索して取り込む、等の動作を行う。協同制御プログラムは、DAWアプリ20に組み込まれるプラグインソフトウェアであり、所定のIDの機器との間で制御信号を送受信し、その機器とDAWアプリ20との協同動作を制御する。なお、機器IDに対応した協同制御プログラムが見つからない場合は、その機器とDAWアプリ20とは協同動作することができず、接続テンプレートが見つからない場合は、以下に述べる自動結線を行うことができない。
ステップS12の後は、他に論理接続済みの機器がなく、かつ新たに接続された機器用の接続テンプレートがあると(S13,S14)、テンプレートに従った接続処理を行う(S15)と共に、論理接続した機器のIDを示す機器IDレジスタCIDに、論理接続した機器のID、すなわちステップS11で取得したIDをセットして(S16)、処理を終了する。
なお、接続テンプレートは、機器IDの示す機器の論理接続のために用意されたテンプレートであり、音楽LANにおけるPC10とその機器との間の論理結線の情報と、PC10における音楽LAN_I/OとDAWアプリ20との間の論理結線の情報と、図4及び図5に示したような、接続対象機器やDAW20における各ポートと供給元ないし供給先との対応関係の情報などを含む。
音楽LANの論理結線の情報に基づいて、各種音楽I/Oドライバ12に含まれる音楽LAN_I/Oのドライバは、音楽LANにおける接続対象機器の各ポートとPC10の各ポートとの間の論理結線を行う。上述したように、PC10の備えるポートは、接続対象機器の備えるポートに対応して増減される。例えば、デジタルミキサ30が接続された場合には、接続テンプレートに基づいて、PC10からデジタルミキサ30への16ポート分の16本の波形データ伝送ラインと1本の制御信号伝送ライン、および、デジタルミキサ30からPC10への16ポート分の波形データ伝送ラインと1本の制御信号伝送ラインが設定される。
PC10における論理結線の情報に基づいて、制御信号の双方向のポートと上記の協同制御プログラムとの論理接続が行われるとともに、音楽LAN_I/Oの波形データとMIDIデータの各ポートとDAWアプリ20中の各構成要素間の論理結線を含む新規ソングのデフォルト(初期状態)が決定される。DAWアプリ20において新規ソングが作成される際には、そのデフォルトが反映され、構成要素および論理結線が自動設定される。
例えば、デジタルミキサ30が接続された場合には、新規ソングとして生成されるソングは、構成要素として、1〜12の録再トラック210とSTバスと5.1chバスとAUXバスと12本のchバスとを含み、入力パッチ201に、1〜12の録再トラックの入力元として音楽LAN_I/Oの入力ポートP1−P12が設定され、出力パッチ205に、STバスの出力chの出力先として同出力ポートP1−P2が、5.1chバスの出力chの出力先として同出力ポートP1−P5が、AUXバスの出力chの出力先として同出力ポートP15−P16が、12本のchバスの出力chの出力先として同出力ポートP3−P14が、それぞれ設定される。
設定された各入力元及び各出力先は、ユーザが任意に変更することができる。ただし、各バスの出力chからの出力先は余り変更することのない設定であり、デフォルトの設定のままとされている場合が多い。従って、広い意味では、音楽LANに新規接続された機器に応じて、PC10の各種ポートとDAWアプリ20中の各構成要素との接続が自動設定されたと言うことができる。
なお、これらの各バスの存在及び対応する出力ポートとの論理結線は、後述するDAWアプリ20とデジタルミキサ30の協同動作に必須であるので、論理接続の確立時に強制的に設定し、論理接続が解除されるまでユーザが変更できないようにしてもよい。
また、ステップS13で既に論理接続済みの機器があった場合には、その既存の接続を尊重して、新たに接続された機器との論理接続を行わず、そのまま処理を終了する。
ステップS14でNOの場合には、新たに物理接続された機器はDAWアプリ20と論理接続できない機器であると判断し、論理接続を行わずにそのまま処理を終了する。
以上の処理により、PC10は、適切な接続テンプレートを記憶している場合に、音楽LANにおける外部機器とPC10との間の論理結線、音楽LANのポートと協同制御プログラムとの論理結線、および、音楽LANのポートとDAWアプリ20の録再トラックやバスとの論理結線を自動的に行うことができる。上述した「論理接続が確立した」状態とは、音楽LANにおける論理結線が行われ、外部機器と協同制御プログラムとの間で制御信号の伝送が可能になった上で、次に述べるDAWアプリ20と外部機器との間の接続確認がとれた状態のことである。
なお、PC10と外部機器との物理接続が解消されたときには、音楽LANにおけるデータ伝送ができなくなり、音楽LAN_I/Oドライバは、外部機器と接続されている各種ポートを消滅させる。この場合、DAWアプリ20における協同制御プログラム、録再トラック、バスとその存在しないポートとの間の接続は残るが、通信は行えなくなる。
次に、図10に、協同制御プログラムが起動されている時にDAWアプリ20が定期的に実行する、接続確認処理のフローチャートを示す。
DAWアプリ20は、図10の左側のフローチャートに示す処理を、定期的に開始する。そして、機器IDレジスタCIDの値を参照し、これが接続確認処理に対応したデジタルミキサを示す特定のIDである場合(S21)、ステップS22以下に進んで、論理接続が維持されていることを確認する処理を行う。ステップS21で特定のIDでなければ、接続の確認を行っても意味がないため、そのまま処理を終了する。
ステップS22以下ではまず、自機に接続中の機器に対し、確認信号を送信する(S22)。この送信は、制御信号の出力ポートを使用して行われる。
デジタルミキサ30側では、その確認信号を受信した場合、図10の右側のフローチャートに示す処理を開始し、まず確認信号に対するレスポンスをDAWアプリ20に送信する(S31)。そして、確認信号の受信をもって、DAWアプリ20との論理接続が維持されていることが確認できるため、図8(e)に示した接続確認ランプ551を点灯させると共に(S32)、接続確認フラグDCEに「1」をセットして(S33)、論理接続が維持されていることを示す。さらに、監視用のカウンタCTに所定の閾値ΔTをセットして(S34)、処理を終了する。なお、ΔTは、DAWアプリ20側の接続確認処理の実行間隔よりも長い時間を示す値とする。
一方、DAWアプリ20側では、確認信号の送信後、デジタルミキサ30からのレスポンスを待ち(S23)、機器IDレジスタCIDの値が示す機器が接続されていることを示す正しいレスポンスが得られれば(S24)、接続確認フラグMCEに「1」をセットして(S25)、論理接続が維持されていることを示し、処理を終了する。正しいレスポンスが得られなければ、接続確認フラグMCEに「0」をセットして(S26)、論理接続が維持されていないことを示し、処理を終了する。
以上の処理により、DAWアプリ20とデジタルミキサ30は、定期的に互いの論理接続が維持されていることを確認できる。
なお、ステップS24では、正しいレスポンスが得られなかったとき、直ちに論理接続無しと判断していたが、複数回連続して正しいレスポンスが得られないことを確認して論理接続無しと判断してMCEを「0」にするようにしてもよい。また、ステップS34で設定するΔTを、複数回の実行間隔に相当する時間としても良い。
次に、図11に、デジタルミキサ30が定期的に実行する接続確認処理のフローチャートを示す。
デジタルミキサ30は、図11の左側のフローチャートに示す処理を、定期的に開始する。そして、接続確認フラグDCEの値を参照し、これが「1」である場合(S41)、カウンタCTを1デクリメントする(S42)。ここでカウンタCTの値が0になった場合(S43)、一定期間DAWアプリ20からの確認信号がなかったことになるため、DAWアプリ20との間の論理接続が切断されたと判断し、ステップS44以下に進む。
そして、接続確認ランプ551を消灯すると共に(S44)、接続確認フラグDCEに「0」をセットして(S45)、論理接続が切断されたことを示す。さらに、DAWアプリ20側の機能を利用するWETモード(後述する)を全chについて解除してDRYモードに移行させ(S46)、処理を終了する。
ステップS43でCT=0でない場合は、論理接続の切断は検出されていないと判断し、そのまま処理を終了する。ステップS41でDCE=1でない場合は、論理接続が切断されている状態であり、以下の処理を行っても意味がないため、そのまま処理を終了する。
デジタルミキサ30は、図10の右側に示した処理と合わせて以上の図11に示した処理を行うことにより、定期的にDAWアプリ20との間の論理接続を確認し、接続確認ランプ551により、論理接続の有無を表示し、ユーザが容易に認識できるようにすることができる。STMIXボタン543等による一括設定や、WETボタン516により設定するWETモードは、論理接続がなされている場合のみ利用できる機能であるので、このような機能を有するデジタルミキサ30においては、単なる物理接続の有無だけでなく、論理接続の有無を認識できるようにすることが効果的である。
以上の図10及び図11に示した処理においては、デジタルミキサ30の制御マイコン35が検出手段及び表示制御手段として機能する。
次に、図12及び図13を用いて、STMIXボタン543,HWMIXボタン544,5.1MIXボタン545によるデジタルミキサ30側とDAWアプリ20側の一括設定に関連する処理について説明する。
図12は、STMIXボタンオンイベントに応じた処理のフローチャートである。
デジタルミキサ30は、STMIXボタン543の押下(第1の設定指示)により発生するSTMIXボタンオンイベントを検出すると、図12の左側のフローチャートに示す処理を開始する。
そして、接続確認フラグDCEが「1」であれば(S51)、DAWアプリ20にもSTMIXボタン543の押下に応じた動作を行わせるため、STMIXコマンドをDAWアプリ20に送信する(S52)。接続確認フラグDCEが「1」でなければ、コマンドの送信は行わない。
そして、いずれの場合も、図3に示した全入力ch310の入力切替スイッチ311についてアナログ入力(ローカルのADCからの入力)を選択する設定を行い、図8(c)に示した入力切替ボタン533と対応するアナログのランプを点灯させる(S53)。
さらに、図8(d)に示した3つのワークモードボタンのうち、押下されたSTMIXボタン543のランプのみを点灯させて(S54)、処理を終了する。
DAWアプリ20との論理接続がされていない場合には、 STMIXボタン543は、単に、全入力ch310の入力切替スイッチ311について一括してアナログ入力を選択させるボタンとして動作する。
一方、DAWアプリ20は、デジタルミキサ30からSTMIXコマンドを受信すると、図12の右側のフローチャートに示す処理を開始する。
そして、接続確認フラグMCEが「1」であり(S61)、オーディオトラック(録再トラック210)があり(S62)、かつミキシングバス203中にSTバスがある場合(S63)、全オーディオトラックの出力先をSTバスに設定して(S64)処理を終了する。
また、ステップS61で接続確認MCEが「1」でない場合は、DAWアプリ20はデジタルミキサ30と論理接続されておらず、リモート制御を受けない状態であるので、そのまま処理を終了する。なお、通常は、MCEが「1」でない状態でSTMIXコマンドを受信することはない。
ステップS62でオーディオトラックがないか、ステップS63でSTバスがない場合、そもそもステップS64で設定しようとするパラメータが存在しないため、そのまま処理を終了する。これらの場合、デジタルミキサ30にその旨を示す応答を返してエラー表示を行わせたり、DAWアプリ20がPC10のディスプレイにエラー表示を行ったりしてもよい。
以上の図12に示した処理においては、デジタルミキサ30の制御マイコン35が、第1の一括設定手段として機能する。また、ステップS64の処理では、DAWアプリ20が第2の選択手段として機能する。
そして、以上の処理により、ステップS64が実行されるケースでは、STMIXボタン543の押下に応じて、全入力ch310の入力切替スイッチ311をアナログ入力側に切り換えると共に、全録再トラック210の出力先をSTバスに設定することができる。すなわち、全入力ch310及び全録再トラック210に関する設定を、一括して行うことができる。
また、図2及び図3からわかるように、この設定がなされた状態では、デジタルミキサ30側のADC31から入力された波形データが、各入力ch310のダイレクトアウト出力から個別にDAWアプリ20に出力される。そして、ユーザが入力パッチ201により各chの波形データを所望の異なる録再トラック210と論理結線すれば、各入力ch310で処理した波形データを別々にオーディオトラック212に録音させることができる。そして、オーディオトラックの出力する波形データは、全てミキシングバス203中のSTバスに出力され、ここでミキシングされて、デジタルミキサ30に戻される。すなわち、ステップS64では、DAWアプリ20はデジタルミキサ30からのリモート制御により、オーディオトラックの波形データをデジタルミキサ30のSTバス323に対して出力する旨の設定を行うことになる。
そして、出力パッチ331でST又はDAW_STを選択すれば、ミキシング後の波形データをDAC32から出力させてモニタすることができる。この状態でDAWアプリ20の再生を開始すれば、複数の録再トラック210で再生された波形データをDAW_STバスで混合した信号をモニタできる。また、DAWアプリ20で録音を開始すれば、ADC31から入力する波形データを録音待機であった録再トラック210に個別に録音しつつ、その他の録再トラック210で再生された波形データの音を混合した信号をモニタすることができる。
従って、STMIXボタン543の押下に応じてなされる設定は、デジタルミキサ30のADC31の各chから入力される音響信号を、DAWアプリ20の録再トラック210に個別に録音しつつ、その他の録再トラック210で再生された音響信号をDAWアプリ20側でステレオミックスした音を、デジタルミキサ30側でモニタしたい場合に好適な設定である。その際、録再トラック210に録音中の音響信号も一緒にモニタしたい場合には、そのトラックのモニタボタンをオンすれば、録音中の音響信号がその録再トラックから出力され、DAWアプリ20側で他の録再トラック210の音響信号とステレオミックスされる。
なお、STMIXボタン543の押下に応じて、出力パッチ331にST(又はDAW_ST)を自動選択させるようにしてもよい。また、入力パッチ201の設定に関しては、ソングのデフォルトで入力パッチ201においてADC31の各chが異なる録再トラック210に論理結線されているので、新規ソング作成時の設定をそのまま使えば特に変更はいらない。
また、5.1MIXボタン545の押下に応じてデジタルミキサ30とDAWアプリ20が行う処理も、図12に示したものと概ね同様であり、ステップS52で送信するコマンドが5.1MIXコマンドであり、ステップS63の判断が5.1chバスの有無であり、ステップS64で出力先を5.1chバスに設定する点が異なるのみである。
そして、この設定がなされた場合、DAWアプリ20のオーディオトラックで再生された波形データが、全てミキシングバス203中の5.1chバスに出力され、ここでミキシングされて、デジタルミキサ30に戻される。この場合、デジタルミキサ30はその信号を入力できる5.1chバスを備えていないので、ユーザは出力パッチ331でDAW_5.1を選ぶ以外ない。この選択により、ミキシング後の波形データをDAC32から出力させてモニタすることができる。
従って、5.1MIXボタン545の押下に応じてなされる設定は、デジタルミキサ30のADC31の各chから入力される音響信号を、DAWアプリ20の録再トラック210に個別に録音しつつ、その他の録再トラック210で再生された音響信号をDAWアプリ20側で5.1chミックスした音を、デジタルミキサ30側でモニタしたい場合に好適な設定である。
なお、5.1chの波形データのうちデジタルミキサ30がポートP3〜P6で受信したものは、入力ch310にも伝送されるが、入力切替スイッチ311がアナログ側に切り替わっているため、入力ch310には入力されない。また、ポートP1,P2で受信したものは、STバス322にも伝送されるが、ST入力オンスイッチ328をオフにしておけば、こちらの伝送も遮断でき、特に問題は生じない。
なお、5.1MIXボタン545の押下に応じて、出力パッチにDAW_5.1を自動選択させるようにしてもよい。
一方、図13は、HWMIXボタンオンイベントに応じた処理のフローチャートである。
デジタルミキサ30は、HWMIXボタン544の押下(第2の設定指示)により発生するHWMIXボタンオンイベントを検出すると、図13の左側のフローチャートに示す処理を開始する。
そして、接続確認フラグDCEが「1」であれば(S71)、DAWアプリ20にもHWMIXボタン544の押下に応じた動作を行わせるため、HWMIXコマンドをDAWアプリ20に送信する(S72)。接続確認フラグDCEが「1」でなければ、コマンドの送信は行わない。
そして、いずれの場合も、図3に示した全入力ch310の入力切替スイッチ311についてデジタル入力(音楽LAN_I/Oからの入力)を選択する設定を行い、図8(c)に示した入力切替ボタン543と対応するデジタルのランプを点灯させる(S73)。
さらに、図8(d)に示した3つのワークモードボタンのうち、押下されたHWMIXボタン544のランプのみを点灯させて(S74)、処理を終了する。
DAWアプリ20との論理接続がされていない場合には、 HWMIXボタン544は、単に、全入力ch310の入力切替スイッチ311について一括してデジタル入力を選択させるボタンとして動作する。
一方、DAWアプリ20は、デジタルミキサ30からHWMIXコマンドを受信すると、図13の右側のフローチャートに示す処理を開始する。
そして、接続確認フラグMCEが「1」であり(S81)、かつオーディオトラック(録再トラック210)がある場合(S82)、ミキシングバス203中に存在するchバスの数をカウントし、その数をXとする(S83)。
このchバスは、音響信号を、音楽LANを介して外部機器の入力chに送信するために設けられるバスであり、外部機器が12の入力chを備えるデジタルミキサ30である場合は、Xの値は最大で12である。図5の対応関係に従い、出力パッチ205において音楽LAN_I/Oの出力ポートP3−P14に論理結線されたバスがそれぞれchバス1−12として検出されカウントされる。
そして、1〜X番目のオーディオトラックの出力先をそれぞれ1〜X番目のchバスに設定し、(X+1)番目以降のオーディオトラックの出力先を、全てX番目のchバスに設定して(S84)、処理を終了する。なお、X=0の場合には、ステップS84では設定すべき項目がないため、設定は行わない。
また、ステップS81で接続確認フラグMCEが「1」でない場合や、ステップS82でオーディオトラックがない場合は、図12のステップS61やS62の場合と同様、そのまま処理を終了する。
なお、ステップS84で各トラックの出力先をchバスに設定する際に、各トラックの入力元の設定を確認し、音楽LANの出力ポートPiを選択しているトラック(デジタルミキサ30のi番目の入力ch310からの音響信号が入力しているトラック)に、優先的にi番目のchバスを割り当て、出力先として設定するようにしてもよい。このように設定すれば、 STMIXボタン543による設定でそのトラックに個別録音した入力chの音響信号を、HWMIXボタン544による設定で同じ入力chの操作子を使って調整しハードウェアミックスすることができる。入力元と出力先が対応しているトラック(入力元がポートPi、出力先がchバスi)については、モニタボタンをオンすると信号のループができるので、モニタボタンがオンできないように制御する。
以上の図13に示した処理においては、デジタルミキサ30の制御マイコン35が、第2の一括設定手段として機能する。また、ステップS83,S84の処理では、DAWアプリ20が第2の選択手段として機能する。
そして、以上の処理により、ステップS84が実行されるケースでは、HWMIXボタン544の押下に応じて、全入力ch310の入力切替スイッチ311をデジタル入力側に切り換えると共に、各録再トラック210の出力先をデジタルミキサ30のそれぞれ異なる入力ch310に設定することができる。なお、録再トラック210の数がchバスの数より多い場合には、このような設定は不可能であるため、chバス数を超える分の録再トラック210については、何れかのchバス、例えば番号の一番大きなchバスに設定するようにしている。あるいは、その超える分の録再トラック210については、出力先をそれ以外のバス、例えばSTバスに設定したり、あるいは設定を変更しないようにしてもよい。
図2及び図3からわかるように、この設定がなされた状態では、デジタルミキサ30側のADC31から入力された波形データの処理は行われない。従って、DAWアプリ20及びデジタルミキサ30で処理される波形データは、主としてDAWアプリ20の録再トラック210で再生されたものになる。そして、この波形データは、個別のchバスを介してポートP3〜P14でデジタルミキサ30に送信され、対応する入力ch310に入力される。すなわち、ステップS84では、DAWアプリ20はデジタルミキサ30からのリモート制御により、各オーディオトラックの波形データをデジタルミキサ30の入力ch310に対して個別に出力する旨の設定を行うことになる。
そして、各入力ch310で処理された波形データは、RECバス321,STバス322,AUXバス323に出力され、ここでミキシングされる。RECバス321及びSTバス322でミキシングされた波形データは、再度DAWアプリ20に送信していずれかの録再トラック210で録音することができるし、STバス322及びAUXバス323でミキシングされた波形データは、出力パッチ331でST又はAUXを選択することにより、DAC32から出力させてモニタすることができる。
また、入力ch310からのダイレクトアウト出力をDAWアプリ20に送信していずれかの録再トラック210で録音することや、AUXバス323でミキシングした波形データをAUX出力用のDACから外部レコーダに出力して録音させることもできる。
従って、HWMIXボタン543の押下に応じてなされる設定は、DAWアプリ20の録再トラックで再生させた波形データを、DAWアプリ20側ではなく、デジタルミキサ30側のハードウェアを使ってミキシングしたい場合に好適な設定である。マスタリングなど、曲製作の最終段階では、ミキサシステムをこのような用途に用いることがしばしばある。
以上のように、このミキサシステムにおいては、STMIXボタン543を始めとする各ワークモードボタンを設けたことにより、デジタルミキサ30側とDAWアプリ20側の双方に、これらを特定の用途に適するように連携させて動作させるための設定を一括で行うことができ、高い操作性を得ることができる。さらに、波形データの送り先に関する設定は、デジタルミキサ30側とDAWアプリ20側の一方だけ変更してしまうと、伝送経路がループしてしまったり、予期しない信号を出力してスピーカ等を破損してしまったりといった不具合を生じることがあるが、一括した設定を可能にしたことにより、設定ミスを防止し、このような不具合が生じないようにすることもできる。
また、以上の図12及び図13を用いて説明した処理は、単にワークモードボタンの操作に応じて各部の設定を行うための処理であり、この処理によってなされた設定を、後でユーザが個別的に変更することは許可して差し支えない。例えば、図12のステップS53で全てアナログに設定された入力切替スイッチ311を、図8(c)に示した入力切替ボタン533を操作して1chだけデジタルに切り換えるような操作を禁止する必要はない。
ただし、ワークモードボタンの操作によってなされた設定はワークモードボタンの操作によってしか変更できないようにする選択肢を設けることも考えられる。
次に、図14乃至図18を用いて、WETモードとDRYモードの切り替えに関する処理について説明する。このWET/DRYの切り替えは、STMIXボタン543による一括設定が行われた状態で特に有効に機能するので、ここではその状態を前提に説明を行う。
なお、DRYモードとは、デジタルミキサ30側において、(ADC31を介して)外部から入力された波形データを、途中、DAWアプリ20を介することなく、内部バス(STバス322又はAUXバス323)に入力して混合し、(DAC32を介して)外部へ出力するモードである。そして、このモードでは、DAWアプリ20側の録再トラック210のモニタ出力をオフにし、録再トラック210で処理した波形データは出力せず、従ってSTバス322にも入力しないようにする。
また、WETモードとは、(ADC31を介して)外部から入力された波形データを一旦DAWアプリ20に送信して、その送信した波形データを含む波形データをデジタルミキサ30に戻させ、これを内部バス(STバス322又はAUXバス323)に入力して混合し、(DAC32を介して)外部へ出力するモードである。STMIXボタン543による設定が行われた状態では、上述したように、DAWアプリ20側において録再トラック210から出力される波形データは全てSTバスで混合され、デジタルミキサ30側に戻されてSTバス322で混合されるようになっている。従って、このモードでは、録再トラック210のモニタ出力をオンし、入力波形データをDAWアプリ20のSTバスに出力させると共に、デジタルミキサ30におけるSTセンドオンスイッチ317をオフし、入力ch310で処理した波形データがSTバス322に直接入力されないようにする。
このWETモードは、DAWアプリ20とデジタルミキサ30とが論理接続されており、かつSTMIXボタン543の押下に応じた設定がなされている場合のみ、有効に機能するモードである。
このようなDRYモードとWETモードの用途としては、各入力ch毎に、デジタルミキサ30による処理だけを通過した時間遅れの少ない「ドライ」の波形と、それに加えてDAWアプリ20における処理も加わり、実際に録音・再生される音を反映している「ウェット」の波形を切り換えながらモニタするために使うことが考えられる。例えば、DAWアプリ20の再生用調整chでは、プラグインエフェクトによる効果処理を行うことが可能であるが、「ウェット」はその効き具合の確認に便利である。また、「ドライ」の波形は、時間遅れがないことから、演奏者が聴くのに適している。
そして、このミキサシステムにおいては、デジタルミキサ30にWETボタン516を設け、入力ch310毎に1つの操作子を操作するだけでDRYモードとWETモードを切り換えることができるようにしている。従って、各入力ch310において処理している波形データがDAWアプリ20においてどの録再トラック210に入力しているかを気にすることなく「ドライ」の波形と「ウェット」の波形とを切り替えてモニタすることが可能であり、この点で高い操作性を得ることができる。
また、他の入力ch310や録再トラック210に影響を与えずに、ある入力ch及びその入力chに入力した信号が供給される録再トラックについて、WET/DRYの切り替えができる。従って、DAWアプリ20を他の録再トラックで再生を行いながら、特定の録再トラックで録音を行うような用途(極めて一般的な用途である)に使用している場合にも、再生内容に影響を与えずに、録音を行うトラックの「ドライ」の波形と「ウェット」の波形を効き比べることができる。
また、このミキサシステムにおいては、DRYモードとWETモードの他に、HOLDモードも用意している。このモードは、ある入力ch310についてWETモードへの移行が指示されたものの、DAWアプリ20側にその入力ch310由来の波形データを入力する録再トラック210がなく、波形データをデジタルミキサ30に返す経路が存在しなかったり、波形データを入力する録再トラック210が録音待機状態でなく、モニタ出力をオンしてもそのトラックで処理した波形データを出力してデジタルミキサ30に返すことができない場合に設定される。このHOLDモードでは、DRYモードと同じ設定がなされた状態となるが、後でDAWアプリ20側に適当な録再トラック210が用意され、かつ録音待機状態になった場合には、ユーザの操作がなくても自動的にWETモードに移行するモードである。
ここで、録再トラック210の録音待機状態を条件としているのは、同じ入力ch310の出力がDAWアプリ20の複数の録再トラック210に入力しているときに、ドライ/ウェットの切り替えをどの録再トラック210を制御対象にして行うかをユーザが指定できるようにするためである。すなわち、ユーザは、その複数の録再トラック210のうちの所望の1つのトラックだけを録音待機状態にすることにより、そのトラックだけを対象にドライ/ウェットの切り替えを行うことができる。
以下、具体的な処理の説明に移る。
図14は、デジタルミキサ30がi番目の入力ch310のWETボタンオンイベント検出時に実行する処理のフローチャートである。
デジタルミキサ30は、i番目の入力ch310と対応するchストリップのWETボタン516の押下により発生するWETボタンオンイベントを検出すると、図14のフローチャートに示す処理を開始する。
そして、接続確認フラグDCEが「1」であれば(S91)、DAWアプリ20にもWETボタン516の押下に応じた動作を行わせるため、ステップS92以下に進む。
そして、i番目の入力ch310のWET機能の状態を示すパラメータWS(i)が、DRYモードを示す「0」であるか否か判断する(S92)。そして、「0」の場合には、i番目の入力chをWETモードに切り換えるべく、ステップS98以下のWET(i)開始処理に進む。また、WS(i)がWETモードを示す「2」又はHOLDモードを示す「1」であった場合には、i番目の入力chをDRYモードに切り換えるべく、ステップS93以下の処理に進む。
まず、ステップS93以下の処理について説明すると、ここでは、i番目の入力chの波形データが入力する録再トラックにDRYモードの設定を行わせるためのDRY(i)コマンドを、DAWアプリ20に送信する(S93)。
その後、デジタルミキサ30側のi番目の入力ch310において、図8(c)に示したSTオンボタン515により設定するSTセンドオンパラメータの値が「オン」であれば(S94)、i番目の入力ch310におけるSTセンドオンスイッチ317をオンに切り替え、STオンボタン515のランプを点灯させてその旨を表示し(S95)、ステップS96に進む。
通常は、STセンドオンパラメータの値とSTセンドオンスイッチ317のオンオフとは一致するが、後述するようにWETモードではこれらが不一致になる場合もあるため、ステップS95の処理を設けている。
なお、ステップS94でSTセンドオンパラメータの値が「オフ」であった場合には、ユーザにはその入力ch310の信号をSTバス322に出力する意思がないと考えられるため、DRYモードであっても、これに反してSTセンドオンスイッチ317をオンにすることなく、そのままステップS96に進む。
そしてここでは、パラメータWS(i)にDRYモードを示す「0」をセットし(S96)、i番目の入力chにおけるWETボタン516(オンイベントのあったWETボタン)のランプを消灯して(S97)、該当のchがDRYモードになったことを示し、処理を終了する。
なお、ステップS91で接続確認フラグDCEが「1」でない場合は、WETモードは機能させられないので、ステップS94に進んでi番目の入力ch310をDRYモードに戻す。なお、図11のステップS46で説明したように、接続確認フラグDCEに「0」が設定されるときには、全入力ch310がDRYモードに設定されている。従って、この場合も、ステップS91でDCEが「1」でない場合に、ステップS94以下を実行することなくそのまま終了するようにしてもよい。
一方、ステップS92でYESの場合に行うWET(i)開始処理では、まず、i番目の入力ch310の波形データが入力する録再トラック210にWETモードの設定を行わせるためのWET(i)コマンドを、DAWアプリ20に送信し(S98)、そのレスポンスを待つ(S99)。DAWアプリ20は、このWET(i)コマンドに応じて後述の図15のフローチャートに示す処理を実行し、「wet」又は「hold」のレスポンスを返してくる。
そして、レスポンスが「hold」であれば、すなわち「wet」でなければ(S100)、i番目の入力ch310をすぐにWETモードにすることができない状態であることがわかるので、HOLDモードにすべく、ステップS101以下に進む。
HOLDモードにするためには、特に設定の変更は必要ないが、パラメータWS(i)に「1」をセットすると共に(S101)、i番目の入力ch310におけるWETボタン516のランプを点滅させて(S102)、該当のchがHOLDモードになったことを示し、処理を終了する。
また、ステップS100でレスポンスが「wet」であれば、i番目の入力ch310をWETモードにすべく、ステップS103以下に進む。
そして、デジタルミキサ30側のi番目の入力ch310において、STセンドオンパラメータの値が「オン」であれば(S103)、i番目の入力ch310におけるSTセンドオンスイッチ317をオフに切り替え、STオンボタン515のランプを点滅させて、「パラメータの値はオンだがスイッチはオフになった」旨を表示し(S104)、ステップS105に進む。ステップS104の処理では、STセンドオンパラメータの値は変更しないため、この場合、STセンドオンパラメータの値とSTセンドオンスイッチ317のオンオフとが一致しないことになる。
ステップS103でSTセンドオンパラメータの値が「オフ」である場合には、既にSTセンドオンスイッチ317はオフであり、変更の必要はないため、そのままステップS105に進む。
ステップS105以下では、パラメータWS(i)にWETモードを示す「2」をセットし(S105)、i番目の入力ch310におけるWETボタン516のランプを点灯して(S106)、該当のchがWETモードになったことを示し、処理を終了する。
以上の処理により、デジタルミキサ30側でWETボタン516が操作された場合に、対応する入力ch310につき、DRYモードとWETモード(又はHOLDモード)とをトグルで切り換え、STセンドオンスイッチ317をそのモードに応じた状態に切り換えることができる。
図15は、DAWアプリ20がWET(i)コマンドを受信した場合に実行する処理のフローチャートである。
DAWアプリ20は、デジタルミキサ30が図14のステップS98で送信してくるWET(i)コマンドを受信すると、図15のフローチャートに示す処理を開始する。
そして、接続確認フラグMCEが「1」であれば(S111)、デジタルミキサ30からi番目の入力ch310の波形データを受信するポートである入力ポートPiを入力元とするオーディオトラック(録再トラック210)を検索する(S112)。ここでは、複数のトラックが検索条件に合致する場合もある。
そして、該当する録再トラック210(該当トラック)があり、かつそのトラックが録音待機状態であれば(S113)、そのトラック(制御対象トラック)のモニタ出力をオンに設定する(S114)と共に、受信したWET(i)コマンドに対する応答として「wet」を送信して(S115)、処理を終了する。
また、ステップS113で該当トラックがなかった場合、または該当トラックがあってもその中に録音待機状態のトラックがなかった場合には、受信したWET(i)コマンドに対する応答として「hold」を送信して(S116)、処理を終了する。
また、ステップS111で接続確認MCEが「1」でない場合は、図12のステップS61等の場合と同様、そのまま処理を終了する。
なお、ステップS113で該当トラックがなかった場合と該当トラックが録音待機状態でなかった場合とで、デジタルミキサ30に返す応答を変え、デジタルミキサ30側で、入力ch310がHOLDモードになった際に、その原因がどちらであるのかを区別可能なように表示させるようにしてもよい。
また、ここでの録音待機状態の判定は、先述したように、該当トラックが複数の場合に何れをWETにするかをユーザが選択できるようにするためなので、その必要が無ければ、録音待機状態の判定はせずに、該当トラックを全部WETに切り換える(モニタ出力をオンする)ようにしてもよい。
また、録音待機状態のトラック以外をWETにしないのであれば、ステップS113で該当トラックが録音待機状態でなかった場合、そのトラックのモニタ出力がオンになっていると不都合であるので、このようなトラックのモニタ出力を自動的にオフにするようにしてもよい。
図16は、DAWアプリ20がDRY(i)コマンドを受信した場合に実行する処理のフローチャートである。
DAWアプリ20は、デジタルミキサ30が図14のステップS93で送信してくるDRY(i)コマンドを受信すると、図16のフローチャートに示す処理を開始する。
そして、接続確認フラグMCEが「1」であれば(S121)、図15のステップS112の場合と同様、デジタルミキサ30からi番目の入力ch310の波形データを受信するポートである入力ポートPiを入力元とするオーディオトラック(録再トラック210)を検索する(S122)。そして、該当する録再トラック210があり、かつそのトラックが録音待機状態であれば(S123)、そのトラック(制御対象トラック)のモニタ出力をオフに設定して(S124)、処理を終了する。
また、ステップS123で該当トラックがなかった場合、または該当トラックがあっても、その中に録音待機状態のトラックがなかった場合には、制御対象のトラックがないということであり、そのまま処理を終了する。
ステップS121で接続確認MCEが「1」でない場合は、図12のステップS61等の場合と同様、そのまま処理を終了する。
以上の図15及び図16に示した処理により、DAWアプリ20側でも、デジタルミキサ30側でのWETボタン516の押下に応じて、モード切替のために必要な設定変更をデジタルミキサ30と連動して行うことができる。
次に、図17に、j番目の録再トラック210の録音待機ボタン411の操作イベントを検出した場合のDAWアプリ20側の処理のフローチャートを示す。
DAWアプリ20は、j番目の録再トラック210の録音待機ボタン411の操作イベントを検出した場合、図17のフローチャートに示す処理を開始する。なお、この時に、j番目の録再トラック210が図15に示す処理を実行した時点で存在していたかどうかを把握する必要はない。
そして、この処理においてはまず、録音待機ボタン411の押下に応じた通常の処理として、j番目のトラックの録音待機状態を反転し、それに応じてボタンの表示も変更する(S131)。すなわち、録音待機ボタン411が押される毎に、j番目のトラックは、それまで録音待機状態でなかった場合は録音待機状態となり、録音待機状態であった場合は録音待機状態でなくなる。
その後、接続確認フラグMCEが「1」であり、かつj番目のトラックが録音待機状態であれば(S132)、j番目のトラックの入力元となっているデジタルミキサ30側の入力ch310が何番目であるかを判別しその番号を変数iに代入する(S133)。ここでは、図4の対応関係に基づいて、各トラックの入力元ポートから入力ch310を判別することができる。音楽LANの入力ポートPi(1≦i≦12)であればi番目の入力ch310であり、それ以外であれば入力ch310からの入力ではない。
そして、デジタルミキサ30にi番目の入力ch310のDRY/WETモードの状態を再度検討させるためのWSC(i)コマンドを送信し(S134)、処理を終了する。ただし、入力元が入力ch310以外であった場合は、ステップS134においてWSC(i)コマンドの送信は行わない。
ステップS132で接続確認MCEが「1」でない場合は、デジタルミキサ30をリモート制御する必要がないため、そのまま処理を終了する。
また、図18に、デジタルミキサ30がWSC(i)コマンドを受信した場合に実行する処理のフローチャートを示す。
デジタルミキサ30は、DAWアプリ20が図17のステップS134で送信してくるWSC(i)コマンドを受信すると、図18のフローチャートに示す処理を開始する。
そして、接続確認フラグDCEが「1」であり(S141)、かつパラメータWS(i)がDRYを示す「0」でなければ(S142)、図14のステップS98乃至S106に示したWET(i)開始処理を行い、処理を終了する。
このWET(i)開始処理においても、WET(i)コマンドの送信を行うため、DAWアプリ20には図15に示した処理を行わせることになる。なお、ステップS142の条件分岐は、WS(i)が「1」の場合にのみ、「N」に分岐するようにしてもよい。
ステップS141で接続確認DCEが「1」でない場合は、DAWアプリ20からリモート制御を受ける必要がないため、そのまま処理を終了する。
また、ステップS142でWS(i)が「0」である場合には、DAWアプリ20側の録音待機状態の変更に応じてデジタルミキサ30側のモードが変わることはないので、そのまま処理を終了する。
以上の図17及び図18に示した処理により、HOLDモードとなっている入力ch310の信号が入力するDAWアプリ20側の録再トラック210が録音待機状態となった場合に、自動的に必要な設定を行ってその入力ch310をWETモードに移行させることができる。また、WETモードとなっている第i入力ch310の信号が入力するDAWアプリ20側の全ての録再トラック210の録音待機状態が解除された場合に、図17及び図18と同様に、デジタルミキサ30にWSD(i)コマンドを送信し、自動的に必要な設定(例えば、ステップS95の処理及びS98〜S102の処理)を行ってその第i入力ch310をHOLDモードに移行させることができる。それ以外の録音待機状態の変更が行われた場合には、特に追加的な変更は行われない。
なお、DAWアプリ20側で録音待機状態の録再トラック210の入力元が変更された場合にも、同様な変更が必要になる場合が考えられる。そこで、変更前の入力元であるk番目の入力chと変更後の入力元であるl番目の入力chにつき、WSC(k)コマンドとWSC(l)コマンドをデジタルミキサ30に送信するようにしてもよい。
また、録音待機状態の録再トラック210のモニタ出力がオンされた場合、そのトラックにデジタルミキサ30のDRYモードになっている入力ch310由来の波形データが入力していると、STバス322において波形データが重複してしまう。
そこで、モニタ出力オンの操作に従ってDAWアプリ20がデジタルミキサ30に所定のコマンドを出力し、対応する入力ch310をWETモードに切り換えさせるようにするとよい。
あるいは、論理接続が確立している間(DCE=1の間)は、ドライ/ウェット切り替えの制御対象となるトラックについて、ユーザによるモニタ出力のオンオフ切り替えができないようにしてもよい。
以上がWETボタン516の押下に応じた処理及びその処理に関連する処理である。そして、図8(d)に示したWETマスタボタン542が押下された場合には、デジタルミキサ30の全入力chについて一括してWETモードを設定するため、全入力chについて個別に図14のステップS98〜S106の処理を実行する。このようなボタンを設ければ、1操作で全入力ch310をWETモードに設定でき、更に高い操作性を得ることができる。
なお、WETマスタボタン542の押下に応じて行った設定を、入力ch毎のWETボタン516の操作により変更することは可能である。
また、デジタルミキサ30のRECWETボタン541は、DAWアプリ20に送信するRECバス321の信号について、WETモードを設定するためのボタンである。RECバス321については、デジタルミキサ30内にSTバス322に直接信号を入力する経路が無いので、RECバスのDRYモードは存在せず、WETモードがオン/オフできるのみである。
RECWETボタン541が押下された場合、デジタルミキサ30は、概ね図14に示した処理と同様な処理を実行する。そこで、以下の説明において、図14のステップ番号を用いてこの処理について説明する。DAWアプリ20が行う、概ね図15及び図16に示した処理についても同様とする。
この場合、ステップS92の判断に使用するのは、RECバス321のWET機能の状態を示すパラメータWS(REC)である。WS(REC)の「0」はWETモードのオフ、「1」はHOLD、「2」はWETモードのオンを示す。
まず、RECバス321をWETモードにするためのWET(REC)開始処理について説明する。ステップS98では、WET(i)コマンドの代わりにWETON(REC)コマンドをDAWアプリ20に送信し、DAWアプリ20からのレスポンスを待つ(S99)。
WETON(REC)コマンドを受信したDAWアプリ20は、概ね図15と同様の処理を実行する。
この場合、接続確認フラグMCEが「1」であれば(S111)、RECバス321の波形データを受信するポートである入力ポートP13,P14を入力元とする録再トラック210を検索する(S112)。該当する再録トラック210があり、かつそのトラックが録音待機状態であれば(S113)、その制御対象トラックのモニタ出力をオンに設定する(S114)と共に、受信したWET(REC)コマンドに対する応答として「wet」を送信して(S115)、処理を終了する。また、ステップS113で該当トラックが無かった場合、または該当トラックが全て録音待機状態でなかった場合には、受信したWET(REC)コマンドに対する応答として「hold」を送信して(S116)、処理を終了する。
デジタルミキサ30は、ステップS99で受信したレスポンスが「wet」でなければ(S100)、RECバス321をすぐにWETモードとすることができない状態であることがわかるので、パラメータWS(REC)に「1」をセットし、RECWETボタン541のランプを点滅させて(S102)、HOLDモードを示して処理を終了する。ステップS99で受信したレスポンスが「wet」である場合(S100)、(RECバス321にはSTバス322へのセンドがないので)ステップS103,S104の処理をパスしてステップS105に進行し、パラメータWS(REC)を「2」にセットし、RECWETボタン541のランプを点灯させて(S106)、WETモードのオンを示して処理を終了する。
次に、RECバスをWETモードから抜けさせるためのステップS93−S97の処理について説明する。
この場合、デジタルミキサ30は、DRY(i)の代わりにWETOFF(REC)コマンドをDAWアプリ20に送信し(S93)、RECバス321にSTバス322へのセンドはないので)ステップS94、S95はパスしてステップS96に進行し、パラメータWS(REC)に「0」をセットし(S96)、RECWETボタン541のランプを消灯させて(S97)、処理を終了する。
WETOFF(REC)コマンドを受信したDAWアプリは、概ね図16と同様の処理を実行する。
この場合、接続確認フラグMCEが「1」であれば(S121)、RECバス321の波形データを受信するポートである入力ポートP13,P14を入力元とする録再トラック210を検索する。該当トラック210があり、かつ録音待機状態であれば(S123)、その制御対象トラックのモニタ出力をオフに設定する(S124)。
なお、以上の説明においては、WETボタン516等の押下に応じてデジタルミキサ30側で変更するのは、STセンドオンスイッチ317のオンオフのみであったが、DAWアプリ20において(モニタ出力オンの)全録再トラック210の波形データの出力先に必ずAUXバスを含めるようにしている場合には、入力ch310からAUXバス323への信号送出の有効/無効も同時に変更するようにしてもよい。このようにすれば、AUXバス323でも、ドライとウェットの波形を容易に切り換えてモニタすることができる。
以上で実施形態の説明を終了するが、システムや装置の構成、画面の構成、具体的な処理内容等が上述の実施形態で説明したものに限られないことはもちろんである。
例えば、上述した実施形態では、デジタルミキサ30の音楽LANへの波形データの送受信ポート数は、送信ポート16、受信ポート16であったが、これは一例であり、それぞれ任意の数であってよい。また、同じ数でなくてよい。そして、PC10には、デジタルミキサ30の備えるポート数に応じた数の送受信ポートが用意される。
また、上述した実施形態では、図13のステップS84において、DAWアプリ20がHWMIXコマンドに応じて各トラックの出力先を設定するとき、(X+1)番目以降のオーディオトラックがあった場合にその出力先を全てX番目のchバスに設定するようになっていたが、代わりに(X+1)番目以降のオーディオトラックの出力先をDAWアプリ20のSTバスに設定するようにしてもよい。そのようにすれば、デジタルミキサ30の操作パネル上の操作子で個別に操作できるトラック数を1つ増やすことができる。
また、上述した実施形態では、デジタルミキサ30の操作パネル上のボタンでSTMIXとHWMIXの指示を行うようになっていたが、DAWアプリ20の画面上にSTMIXとHWMIXをそれぞれ選択するための2つのボタンを設けてもよい。
この場合、そのボタン操作に応じて、STMIXオンイベントないしHWMIXオンイベントを発生させるコマンドをDAWアプリ20からデジタルミキサ30に送信し、DAWアプリ20及びデジタルミキサ30に、図12あるいは図13に示した処理を実行させるようにすることが考えられる。あるいは、そのボタン操作に応じて、ステップS53及びS54の処理、あるいはステップS73、S74の処理を実行させるコマンドをDAWアプリ20からデジタルミキサ30に送信しつつ、図12あるいは図13に示した処理を実行するようにしてもよい。
また、図9の説明では、1つの機器が接続された場合のことを説明したが、複数の機器が接続された場合も基本的には同様の動作を行えばよい。すなわち、ステップS11では、それら複数の機器の機器IDを取得し、ステップS12では、それらの機器IDの組み合わせに応じた協同制御プログラムを起動し、同組み合わせに応じた接続テンプレートを取り込み、以下、その協同制御プログラムと接続テンプレートに基づく動作を行うようにすればよい。さらに、協同制御プログラムは、DAWアプリ20のプラグインプログラムとして説明したが、DAWアプリ20とは独立したアプリケーションプログラムであってもよい。
また、PC10において複数のDAWアプリを起動し、デジタルミキサ30側で、論理接続するDAWアプリ20を適宜切り換えることができるようにしてもよい。この場合、DAWアプリを切り換える毎に、デジタルミキサ30がそれまで接続していたDAWアプリとの間の論理接続を切断すると共に、PC10にコマンドを送信して、新たに論理接続を行おうとするDAWアプリに図9のステップS12以下の処理を行わせればよい。また、図8(e)に示した接続確認ランプ551を、論理接続の相手となり得るDAWアプリ毎に設け、図10及び図11の処理で点灯/消灯させるランプを、論理接続中の相手と対応するランプとするとよい。
また、上述した実施形態で説明した操作子やランプは、物理的実体を備えるものでなく、タッチパネルやディスプレイを利用し、画面上に表示したものでもよい。
また、上述した実施形態では音響信号処理装置としてデジタルミキサ30を備える例に取って説明したが、この発明が、レコーダ、エフェクタ、シンセサイザ、音源装置等の他の音響信号処理装置を備える音響信号処理システムにも適用可能であることはもちろんである。
また、この発明は、システム及び装置の発明としてのみでなく、方法、プログラム、記録媒体等の発明としても実施可能である。
また、以上述べてきた構成及び変形例は、矛盾しない範囲で適宜組み合わせて適用することも可能である。この発明が、以上述べてきた構成を全て備えているものに限られることもない。
以上の説明から明らかなように、この発明の音響信号処理システムによれば、音響信号処理装置とコンピュータとを接続して構成する音響信号処理システムの操作性を向上させることができる。
従って、この発明を適用することにより、操作性のよい音響信号処理システムを提供することができる。
この発明の音響信号処理システムの実施形態であるミキサシステムを構成するPC及びデジタルミキサの機能構成を示すブロック図である。 図1に示したDAWアプリにおけるオーディオ処理部の機能構成を示す図である。 図1に示したネットワークミキサにおけるDSPの機能構成を示す図である。 図1に示したデジタルミキサにおける波形データの供給元と出力ポートとの対応関係を示す図である。 図1に示したDAWアプリにおける波形データの供給元と出力ポートとの対応関係を示す図である。
図1に示したDAWアプリにおけるトラック制御用GUIの表示例を示す図である。 図1に示したデジタルミキサの操作パネルの概略構成を示す図である。 その各部の詳細を示す図である。 機器の新規接続を検出した場合のPC側の処理のフローチャートである。 協同制御プログラムが起動されている時にDAWアプリが定期的に実行する、接続確認処理のフローチャートである。
デジタルミキサが定期的に実行する接続確認処理のフローチャートである。 STMIXボタンオンイベントに応じた処理のフローチャートである。 HWMIXボタンオンイベントに応じた処理のフローチャートである。 デジタルミキサがi番目の入力chのWETボタンオンイベント検出時に実行する処理のフローチャートである。 DAWアプリがWET(i)コマンドを受信した場合に実行する処理のフローチャートである。 DAWアプリがDRY(i)コマンドを受信した場合に実行する処理のフローチャートである。 j番目の録再トラックの録音待機ボタンの操作イベントを検出した場合のDAWアプリ側の処理のフローチャートである。 デジタルミキサがWSC(i)コマンドを受信した場合に実行する処理のフローチャートである。
符号の説明
10…PC、11…各種音楽I/O、12…各種音楽I/Oドライバ、13…API、20…DAWアプリ、21…GUI制御部、22…MIDI処理部、23…オーディオ処理部、24…リモート制御部、30…デジタルミキサ、31…ADC、32…DAC、33…DSP、34…UI、35…制御マイコン、36…MIDI_I/O、37,223…音楽LAN_I/O、40…音源装置、201…入力パッチ、202,310…入力ch、203…ミキシングバス、204…出力ch、205,331…出力パッチ、210…録再トラック、221,222…音楽I/O、311…入力切替スイッチ、316…RECセンドオンスイッチ、317…STセンドオンスイッチ、321…RECバス、322…STバス、323…AUXバス、516…WETボタン、541…RECWETボタン、542…WETマスタボタン、543…STMIXボタン、544…HWMIXボタン、545…5.1MIXボタン、551…接続確認ランプ

Claims (3)

  1. 入力する音響信号を第1の信号処理アルゴリズムで処理して出力する第1の信号処理手段を有する音響信号処理装置と、
    伝送路を介して該音響信号処理装置との間で制御信号と音響信号を送受信可能であり、第2の信号処理アルゴリズムで音響信号の処理を行う第2の信号処理手段の機能を実現するためのアプリケーションプログラムを実行するコンピュータと
    を備えた音響信号処理システムであって、
    前記音響信号処理装置に、
    前記伝送路を介して制御信号を送受信するための制御ポートと、
    前記伝送路を介して音響信号を受信し、受信した音響信号を前記第1の信号処理手段に供給する受信ポートと、
    前記第1の信号処理手段から供給される音響信号を、前記伝送路を介して外部に送信する送信ポートと、
    表示手段と、
    操作子とを設け、
    前記コンピュータに、
    前記伝送路を介して制御信号を送受信するための制御ポートと、
    前記伝送路を介して音響信号を受信し、受信した音響信号を前記第2の信号処理手段に供給する受信ポートと、
    前記第2の信号処理手段から供給される音響信号を、前記伝送路を介して外部に送信する送信ポートと、
    複数種類の音響信号処理装置に対応した複数の協同制御プログラムを記憶する記憶手段とを設け、
    さらに、前記音響信号処理装置に、
    前記伝送路により接続されているコンピュータにおいて自身に対応した協同制御プログラムが起動されており、かつ、該協同制御プログラムが前記コンピュータの前記制御ポートに接続されている状態である論理接続状態を検出する検出手段と、
    前記論理接続状態が検出されているときに、前記表示器にその旨を表示させる表示制御手段と、
    前記論理接続状態が検出されているときに、前記操作子の操作に応じて前記第1の信号処理手段を制御すると共に、前記コンピュータで起動されている協同制御プログラムに、前記アプリケーションプログラムが実現する前記第2の信号処理手段を制御させる協同制御手段とを設けたことを特徴とする音響信号処理システム。
  2. 請求項1記載の音響信号処理システムであって、
    前記コンピュータに、前記伝送路により前記音響信号処理装置と接続されたことを検出する検出手段と、
    該手段により前記音響信号処理装置との接続が検出されたとき、前記記憶手段が記憶する複数の協同制御プログラムのうちの、接続を検出した音響信号処理装置に対応する協同制御プログラムを起動すると共に、起動した協同制御プログラムを前記制御ポートに接続する手段を設けたことを特徴とする音響信号処理システム。
  3. 請求項1記載の音響信号処理システムであって、
    前記音響信号処理装置における前記第1の音響信号処理手段と前記受信ポートおよび送信ポートとの接続の対応関係は、各音響信号処理装置毎に固定的であり、
    前記協同制御手段が前記協同制御プログラムに行わせる前記第2の信号処理手段の制御は、その固定的な対応関係に基づく制御であることを特徴とする音響信号処理システム。
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