JP4923618B2 - ヒートポンプシステム,ヒートポンプシステムの潤滑水温度調整方法,ヒートポンプシステムの運転方法 - Google Patents

ヒートポンプシステム,ヒートポンプシステムの潤滑水温度調整方法,ヒートポンプシステムの運転方法 Download PDF

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Description

本発明は、ヒートポンプシステム,ヒートポンプシステムの潤滑水温度調整方法,ヒートポンプシステムの運転方法に関する。
ヒートポンプシステムに関しては、例えば特許文献1のように、水を作動媒体とし、軸受に水軸受を利用する技術が開示されている。
特開2001−165514号公報
特許文献1に記載の技術では、軸受潤滑水が沸騰することによる軸受の信頼性の低下は考慮されていない。
本発明の目的は、軸受潤滑水の沸騰を抑制することで軸受の信頼性の低下を抑えたヒートポンプシステム,ヒートポンプシステムの潤滑水温度調整方法,ヒートポンプシステムの運転方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、水蒸気を生成する蒸発器と、該水蒸気を圧縮する複数の圧縮手段を備え、前記複数の圧縮手段の作動流体を負圧としたヒートポンプシステムにおいて、前記複数の圧縮手段を支持する軸受を水軸受とし、該水軸受内の潤滑水を、該水軸受内の圧力に対応する飽和温度未満とする。
本発明によれば、軸受潤滑水の沸騰を抑制することで軸受の信頼性の低下を抑えられるという効果を奏する。
まず、産業用ヒートポンプで作動流体を水または水蒸気としたシステムについて技術説明する。産業用ヒートポンプを用いて熱利用設備にエネルギーを供給する場合、温水や冷水を作動流体として用いる技術がある。発明者らは、蒸気圧縮機の性能向上が進む技術背景の下で検討を重ね、ヒートポンプシステムの作動流体を水蒸気とすれば、媒体重量あたりに搬送できるエネルギー量を飛躍的に向上できることがわかった。さらにこの場合、作動流体を負圧とすれば、外部からの熱を極めて効率的に取り込むことができるという知見も得た。
ただし、圧縮機の軸受部雰囲気圧は大気圧程度であるため、作動流体が負圧であって圧縮機軸受に油軸受を用いた場合、軸受潤滑油の作動流体中への混入が危惧される。
ここで、軸受潤滑材を水、つまり軸受を水軸受とすれば、軸受潤滑水が圧縮機主流水蒸気中へ混入したとしても信頼性の低下を抑制することができる。この際、軸受雰囲気圧と、これに対する水の沸点を考慮することが望ましい。なぜなら軸受部で潤滑水が沸騰し、潤滑水に気泡が大量発生した場合、軸受の信頼性が大幅に低下してしまうからである。
本発明は、軸受雰囲気圧と、これに対する水の沸点を考慮した上で考え出されたものである。以下、各実施例を用い、潤滑水に発生する気泡による軸受の信頼性低下の抑制手段を具体的に説明する。
(第1実施例)本発明の第1実施例を図1を用いて説明する。図1は、本発明の第1実施例であるヒートポンプシステムの構成図である。本実施例では、複数の圧縮手段として2段構成の蒸気圧縮機を1台使用するヒートポンプシステムを例にとって説明する。
図1に示すヒートポンプ装置は、主に蒸発器42,圧縮機34,駆動源である電動機1と配管系統からなる。ヒートポンプ装置の周辺には、熱を消費する熱利用設備20と、温水系統40に供給される水を温める外部熱源(図示省略)があり、ヒートポンプシステムを構成している。
本実施例の作動流体の流れを説明する。給水系統31から供給された作動流体である液水は、分岐点30及び弁39を通過した後、蒸発器42に供給される。蒸発器42において、外部熱源で昇温された例えば80℃の温水系統40の温水と熱交換した液水は、蒸発して水蒸気に相変化する。作動流体であるこの水蒸気は、圧縮機34の第一段33及び第二段32で昇温昇圧され、4気圧,140℃程度の水蒸気として配管24を介して熱利用設備20に供給される。熱利用設備20でこの高温高圧の水蒸気は、例えば、工業製品,食品,木材等の洗浄,煮沸,乾燥などに利用される。
給水系統31から供給された液水の一部は分岐点30で分岐され、ポンプ5により例えば70気圧程度まで昇圧された後、弁38により流量を調節されて混合器36に供給される。混合器36に供給された液水は、圧縮機第一段33からの圧縮蒸気と混合されて蒸発し、その蒸発潜熱により圧縮機第二段32に流入する蒸気の温度を低下させる。一般に、圧縮機は同じ圧力比で比較した場合、吸気温度が低いほど圧縮動力が少なくなるという性質を持つ。そのため混合器36で加えられた液水は、その蒸発により質量流量の増加と圧縮動力の削減に寄与し、システム全体の効率向上に寄与する。
圧縮機のロータは軸受51に支持され、軸端に接続された電動機1により回転駆動させられる。ロータの軸端側にはケーシングとロータ回転軸との間隙からの漏れ流れを封止するためのシール機構52が装着されている。給水系統31から供給された液水の一部は給水系統53を通って軸受51に供給され、潤滑材としての役割を果たした後、排水系統
54を通って蒸発器42に供給される。
以下、各構成要素の詳細を説明する。
蒸発器42は、外部熱源により温められた熱源が通過する温水系統40を有する。温水系統40に供給される温水は、工場やごみ焼却場の排熱,河川,下水,大気などの未利用熱源を利用して温められたものであることが望ましい。外部熱源の設置や運転のためのコストを削減できるからである。なお、図1では温水系統40の水と蒸発器42の内部の液水が直接接触しない間接式の熱交換器の例を記載しているが、温水系統40の水と蒸発器42の内部の液水が混合される直接接触式の熱交換器であっても良い。また、伝熱面として、蒸発器内にたまった液水の中にチューブ式の配管を配置した熱交換器であっても、二相流式のプレート式熱交換器であっても良い。
蒸発器42内の液水の温度は、蒸発器42内部の圧力における沸点、すなわち飽和温度に相当するため、器内の圧力が低ければ低いほど液水の温度は下がる。液水の温度が下がれば外部熱源から回収できる熱量が増加する。また、より低い温度の排熱を有効な熱源として活用できるため、外部熱源として用いることができる熱源の選択の幅も広がる。
混合器36としては、水蒸気流中に液水を噴霧する方式や、液水がたまっている容器の中に水蒸気流を通過させる方式などが考えられる。液相と気相の混合を促進するために、混合器内に流れを乱して混合を促進する充填物を詰め込んでもよい。液相と気相は互いの接触面積が大きいほど混合が促進されるため、微細な液滴を水蒸気中に噴霧する方式の方が混合器をコンパクトにすることができる。
本実施例において、混合器36は圧縮機第一段33と第二段32の間に設置されている。混合器36により供給された水のうちの一部または全部は圧縮機第二段32に入るまでに蒸発し、圧縮機第一段33の吐出蒸気の熱量を水の蒸発潜熱として奪うことで蒸気温度を低下させる。混合器36により供給された水が圧縮機第二段32の入口まで蒸発せずに残っていたとしても、その全部または一部は水蒸気流に同伴して圧縮機第二段32に流入し、圧縮仕事による蒸気の昇温熱により圧縮機内で蒸発し、圧縮過程にある水蒸気の温度を低下させる。
本実施例では、2段構成の圧縮機を1台用いた例を示しているが、3段以上の複数段圧縮機を用いても、単段圧縮機を複数台用いても、複数段圧縮機を複数台用いても構わない。圧縮手段の数、すなわち圧縮機の数または段数を増やす場合は、各圧縮手段間の全てまたは一部に混合器36をそれぞれ設置し、圧縮機作動流体である水蒸気を圧縮手段間で冷却する方が全体の圧縮仕事が低減でき、効率のよいヒートポンプシステムとすることができる。
次に、本実施例のヒートポンプシステム装置の軸受部分を詳細に説明する。
本実施例ではヒートポンプ装置の軸受部の潤滑材として、圧縮機の作動流体と同種流体である水を用いている。このため、仮にシール機構52の性能劣化などにより潤滑剤が圧縮機主流に漏れ込むことがあったとしても、同種流体であるため作動流体に異種物質混入による悪影響を及ぼさない。潤滑材として用いる水は、系外から供給してもよいし系内の水を利用してもよいが、本実施例では系外の常温水を利用する。いずれにせよ配管の錆などの異物が混入する可能性があるため、軸受に供給する前にフィルターを介して異物を除去することが望ましい。
本実施例における圧縮機34の軸受51まわりの拡大図を図5に示す。インペラ81が接続されているロータ軸80は軸受51により支持されている。給水系統53から供給された潤滑水は軸受51付近で潤滑剤としての機能を果たしながら摩擦熱を吸収し、排水系統54を通って蒸発器42に回収される。本実施例では、潤滑材としての役割を果たした潤滑水を蒸発器42に供給しているが、蒸発器42に供給せずに系外に排出してもよいし、冷却して軸受部の供給水として再利用してもよい。
軸受51は、大気圧雰囲気にさらされるようになっていてもよいし、圧縮機の密閉ケーシング内に設置されて主流水蒸気雰囲気圧の中にあってもよい。どちらの場合であっても、軸受51に供給する潤滑水の温度と、軸受雰囲気圧(大気にさらされている場合は大気圧)に対する飽和温度(大気圧では約100℃)との関係に着目することが重要である。本実施例では、軸受51は大気圧にさらされているとする。
潤滑水の局所的な温度が飽和温度を超える部分が一部でもある場合は、潤滑水が蒸発しようとするために気泡が発生する可能性がある。気泡が発生すると、軸受面の液膜に切れ目が生じ、摩擦損失が大きくなる可能性がある。また、軸受面とロータ軸の金属面同士が直接接触し、急激に軸受部が損傷する可能性もある。潤滑水の蒸発により軸受系統内にスケールが析出するといった問題もおこりうる。このように、潤滑水の局所的な温度が飽和温度以上である部分が一部でもある場合は、軸受51の信頼性が低下する。一方、潤滑水のどの部分を選び出しても選び出された部分の温度がその部分における飽和温度より低ければ、上述の問題が起こる可能性はない。
潤滑水のどの部分もその部分における飽和温度より低く制御することができれば、それが最も好ましい潤滑水温度制御方法ではあるが、これを実現させるためには、潤滑水系統全体にわたって局所温度を把握することが望ましい。しかし、ヒートポンプシステムは構造上、無数の温度計を設置し、細かく局所温度を測定することは非常に困難である。合理的な方法として、潤滑水の温度を少なくとも一点測定し、その温度に応じて潤滑水の水温を制御することが想定される。潤滑水の水温制御の観点だけでみれば、温度の測定点はより多い方が適切な制御ができることはいうまでもないが、温度測定装置を設置する際の構造上の制約,効率の低下,コストの上昇等の観点から、多くとも数点程度に抑えられると考えられる。
まず、温度測定装置を潤滑水給水系統53,潤滑水排水系統54、または、軸受部(これらを潤滑水系統と称する)に設置する場合を考える。軸受潤滑水は潤滑材としての機能だけでなく、軸受部を冷却する冷却材の役割も果たす。軸受部では軸受損失分の熱が発生し、この影響で潤滑水の温度は、軸受部に供給された時よりも30℃〜50℃程度上昇する。
潤滑水の温度の測定は、潤滑水の温度が上がりすぎることによる気泡の発生を抑制するサポートのためになされる。したがって、実際には圧縮手段主流の圧力に対する飽和温度を基準とし、軸受潤滑時の温度上昇を加味し、飽和温度から温度上昇分30〜50℃程度を減じた温度を越えないような温度の潤滑水を供給することが考えられる。さらに、水温の局所的なばらつきや運転中の水温の変動,温度計の測定誤差等を考慮し、所定の余裕を持った設計、制御を行うのが通例である。この余裕、すなわちマージンの所定量は、設計の正確性や温度の測定点の数などに左右されるため、それぞれのシステムに個別に設定されるものである。なお、これ以降、飽和温度からマージンを減じた温度を潤滑水設定温度と称す。
本実施例ではこのマージンを15℃とする。測定温度が、飽和温度から15℃を減じた温度(潤滑水設定温度)からさらに軸受潤滑時の温度上昇分の30〜50℃(本実施例では30℃とする)を減じた温度を越えなければ、気泡の発生が軸受の信頼性に与える影響は充分小さいとみなせる。つまり、潤滑水の温度測定装置を軸受潤滑系統に少なくとも一箇所設け、潤滑水の供給温度を、潤滑水設定温度から軸受潤滑時の温度上昇分を減じた温度以下に設定することで、軸受51の信頼性の低下を抑制することができる。さらに、このように潤滑水の水温を設定すれば、供給時,排水時に潤滑水が蒸発して、供給配管、排水配管にスケールが析出するといった問題の抑制も可能である。つまり、軸受潤滑水系統に温度測定装置を設け、排水時の潤滑水温度を、潤滑水設定温度から軸受潤滑時の温度上昇分を減じた温度以下に抑えることで、供給,排水系統を含めた潤滑水系統の信頼性の低下を抑制できる。
なお、潤滑水の温度が最も高くなるのは軸受の潤滑を終えた後、つまり、潤滑水の排水時である。したがって、温度の測定点を一箇所だけ設けるとすれば、潤滑水の排水系統
54に設けるのが最も効果的である。この場合、排水系統54における潤滑水の温度を潤滑水設定温度以下に制御すればよい。このように潤滑水排水系統54での水温をもとに制御すれば、潤滑水が給水系統53から軸受潤滑系統を経て排水系統54に至るまで、潤滑水の温度が潤滑水設定温度を超えることはないからである。つまり、軸受部における温度上昇分を予め考慮しておく必要がなく、潤滑水給水系統53や軸受部に温度測定装置を設置するよりも、より適切で運転範囲の広い制御を行うことができる。
本実施例では、潤滑水の温度測定装置を少なくとも一箇所設ける例を示したが、これに限定されるものではない。システム全体の効率等を考慮し、より詳細に温度を計測した方が好ましい場合は、温度測定装置を複数設けても構わない。
また、ヒートポンプシステムの定格運転中等ロータが高速回転している時には、高速回転するロータの表面と軸受の間には水膜が形成される。この水膜部分はかなりの高圧になり、定格運転時には数万気圧にまで達する領域が局所的に現れる。したがって、定格運転期間中であれば、軸受潤滑水は供給時に飽和温度を超えてさえいなければ軸受内で軸受を潤滑している間は沸騰する可能性は極めて低い。したがって、潤滑水の温度測定装置を潤滑水系統に少なくとも一箇所設け、潤滑水の供給温度を潤滑水設定温度に設定することで、少なくとも軸受51の信頼性の低下は抑制することができる。
本実施例のヒートポンプ装置は、作動媒体が水であり、装置停止時の作動媒体の温度は常温の大気と同程度の15℃程度である。装置内の圧力は15℃ときの水蒸気の圧力である0.02 気圧であり、真空に近い状態に保たれる。このとき温水系統40に例えば80℃の温水を供給し、蒸発器42内の水温が60℃程度になったとすると、その水温の水蒸気の圧力である0.2 気圧程度にまで装置内の圧力が上昇する。この状態であっても圧力としては非常に低いため、軸受雰囲気圧が例えば大気圧の場合には、軸受のシール機構
52を通って空気が圧縮機内に漏れ込み、それに伴って潤滑剤が圧縮機内部へ同伴される可能性が高い。圧縮機の軸受としてよく使われる油軸受を、作動流体として水蒸気を利用したヒートポンプ装置に用いた場合、油が圧縮機主流中に漏れ込む可能性は高い。この場合、圧縮機主流蒸気は潤滑油で汚染されて油と水蒸気の混合物になる。本実施例では軸受潤滑剤として水を利用しているため、軸受部から圧縮機主流中へ潤滑剤が漏れ込むとしても、その成分は油ではなく水と空気である。そのため、潤滑剤の漏れによって主流蒸気が油で汚染されることはなく、圧縮機で昇温昇圧させた蒸気を食品の乾燥等、清潔さが求められる熱利用設備の熱源として直接利用する事ができる。
本実施例では、大気温度程度である15℃程度の外部供給水を軸受51に供給している。軸受部の雰囲気圧は大気圧であり、潤滑水の飽和温度は約100℃である。供給水の温度15℃はこの場合の潤滑水設定温度(85℃)未満であり、潤滑水を軸受部に供給する際に沸騰することはない。さらに、本実施例では、潤滑水が軸受損失により30℃程度昇温された後でも45℃程度であり、潤滑水設定温度(85℃)よりも低い。よって、潤滑水は、軸受51から排水される際にも気泡が発生する可能性は低い。真夏のような大気温度が40℃程度の場合でも軸受損失による昇温後の水温は70℃程度であり、潤滑水設定温度(85℃)よりも低く、気泡発生の可能性は低い。すなわち、軸受部の雰囲気圧が大気圧の場合、大気温度程度である外部供給水を軸受51に潤滑水として供給すれば、気泡発生の可能性が低いため、特に潤滑水の水温を調整しなくても軸受の信頼性の低下を抑制することができる。
本実施例のヒートポンプシステムは、軸受部雰囲気圧が大気圧であり、常温の外部供給水を用いているため、軸受の信頼性低下は抑えられている。そのため、前述した信頼性低下防止策である潤滑水温度の制御を行わなくても所定の効果が期待できる。万全を期して、何らかの原因による潤滑水の昇温に対する対抗手段を講ずるとすれば、シール機構52に高圧の流体を供給し、軸受雰囲気圧を高められるようにしておく等の手段が考えられる。
なお、本実施例では、軸受51に供給された潤滑水は排水系統54を通って蒸発器42に供給されている。こうすることにより軸受損失による熱を蒸発器42で必要とされる蒸発熱として有効に使うことができ、また、より多くの蒸気を発生させることもできる。さらに、本実施例では、もともと系外の温度の低い常温の外部供給水31を軸受51に供給しているため、供給水の温度を下げるためのクーリングタワーやチラーなどの冷却装置を用意する必要がなく、設備の簡素化及びコストを低減する事ができる。
(第2実施例)本発明の第2実施例を図2を用いて説明する。図2は、本発明の第2実施例であるヒートポンプシステムの構成図である。本実施例では潤滑水の供給源として系内部の水を利用した。さらに潤滑水を冷却するためチラー60を設置した。このチラー
60は蒸発器42から供給された水を冷却し、下流に設置されたポンプ5を介して軸受
51に供給する。また、軸受51をケーシング35の中に密閉した。これ以外の第1実施例及び図1と同様の部分は説明を省略する。
本実施例では、熱利用設備20に例えば140℃,4気圧で供給された水蒸気が、熱利用設備20で熱を利用された後、例えば60℃,1気圧の温水となって回収水経路22を通って回収される。熱利用設備20での熱利用後の温水を熱媒体として再利用することにより熱媒体である水の浪費を防ぐ。さらに回収水の持った余熱も熱源として有効利用されるため、省エネ効果も大きい。
蒸発器42の温度と圧力は、利用する温水系統40の温度で制限される。例えば温水系統40に80℃の温水を供給できる場合は、これよりもやや低温の60℃に蒸発器42内部の温度を設定し、蒸発器内の圧力はその温度に対する飽和蒸気圧0.2 気圧程度とするのが好ましい。蒸発器42内は常に飽和蒸気状態にあるため、圧力と飽和温度との関係から、蒸発器42内部の圧力を下げれば下げるほど、蒸発器内の水の温度すなわち飽和温度は低下し、温水系統40に供給する温水の温度がより低くても熱を回収して水を蒸発させられる。つまり、蒸発器内部の圧力を下げた方が、排熱回収に利用できる熱源の温度が低くてもよい事になり、利用可能な熱源の選択の幅が広がる。本実施例では第1実施例よりも吸気圧力が低い場合として、蒸発器42内の圧力を0.1 気圧と想定し、以下、詳細を説明する。
第1実施例を基準に本実施例を考えると、蒸発器42の内部の圧力を0.2気圧から0.1気圧に下げたため、蒸発器42内の水温は60℃から45℃に低下し、温水系統40に供給する温水に要求される温度の温度条件を80℃以上から60℃以上へと緩和させることができる。そのため、温水系統40に供給する温水を温める熱源の選択の幅が広がることになる。しかし反面、圧縮機の吸気圧力が下がるため、シール機構52から漏れ込む外部流体の量が増える可能性がある。そのため本実施例では、軸受部を圧縮機と一体の密閉ケーシング35に収めることにより、吸気が低圧化したことに由来する、シール部からの大気の漏れ込みによる影響を緩和している。
軸受部を密閉ケーシング35に収めると、軸受部の雰囲気圧が圧縮機吸気圧と同等の低圧状態になる。本実施例ではそのような軸受雰囲気圧の低下を防ぐため、圧縮機34の第一段33,第二段32の出口主流蒸気の一部を軸封用蒸気としてそれぞれ上流側,下流側のシール機構52に流している。このシール蒸気の一部は軸受部の雰囲気圧を高めることに寄与する。例えば圧縮機34の第一段33の圧力比を8とすれば、上流側の軸受51の軸受雰囲気圧は0.8気圧になる。このときの飽和温度は約94℃であり、0.1気圧の飽和温度約45℃に比べ50℃程度高くなる。下流側の軸受51には上流側よりさらに高圧の蒸気が供給されるため、下流側の軸受51の雰囲気圧は上流側より高くなり、飽和温度も高くなる。また、この軸受部のシール蒸気は、潤滑水がシール機構52をすり抜けて主流へ同伴されることの抑制にも寄与する。
本実施例では、軸受部へ供給する潤滑水として、蒸発器42に蓄えられた45℃程度の液水を使っている。蒸発器42の底面近くから取り出された液水は、配管系統を通ってチラー60に供給され、10℃程度に冷却されたあとポンプ5で昇圧されて、軸受51に供給される。冷却器としてチラー60を用いたのは、水を大気温度以下に冷却するためである。大気放熱型のラジエターやクーリングタワーでは、その冷却原理から大気温度以下に潤滑水を冷やすことができないため、夏場では冷却後の潤滑水の温度が40℃程度になることがある。本実施例では、チラー60で冷却することにより軸受51に供給される潤滑水の水温を10℃程度に保っているため、潤滑水温度はその軸受雰囲気圧0.8に対する飽和温度約94℃、さらにはこの場合の潤滑水設定温度約79℃よりも十分低く、仮に軸受部で30℃〜50℃の程度昇温があったとしても潤滑水に気泡が発生する可能性は極めて低い。よって、気泡発生由来の軸受の磨耗や焼き付きの問題を考慮する必要はなく、信頼性の低下を抑える。
潤滑水は、軸受部で潤滑水としての機能を果たした後、40℃〜60℃の温水として蒸発器42に戻される。蒸発器42に戻った潤滑水は、主流の蒸気あるいは潤滑水として再利用されるため、潤滑水としての水の浪費を防ぐことができる。さらに、軸受損失分の熱が、蒸発器42で水の蒸発を助ける熱源として有効利用されるため、省エネ効果も大きい。
(第3実施例)本発明の第3実施例を図3を用いて説明する。図3は、本発明の第3実施例であるヒートポンプシステムの構成図である。本実施例では、駆動装置として電動機の代わりに蒸気タービン2を用いた。また、蒸発器としてチューブ式熱交換器である蒸発器42の代わりに、プレート式の二相流熱交換器である蒸発器43が設置されている。軸受51はケーシング内に密閉されている。これ以外の部分は基本的には第1,第2実施例及び図1,図2と同様であり、詳細な説明は省略する。
駆動源である蒸気タービン2には、外部からの高圧蒸気源(図示せず)から系統4を介して、例えば70気圧程度の高圧蒸気が供給される。供給された高圧蒸気は、蒸気タービン2で動力を回収されて、4気圧程度の低圧の蒸気となって合流器28および配管24を通り、140℃程度の熱源として熱利用設備20に供給される。蒸気タービンで回収された動力は、圧縮機34の圧縮動力として、蒸発器43で蒸発した水分の昇圧,昇温に利用される。系統4には、蒸気流量を制御するための弁29があるが、弁29の代わりに可動式の静翼をタービンの入口部分につけても同様な効果が得られる。
プレート式熱交換器である蒸発器43は、高温側と低温側の流体を仕切る板が多層に積み重ねられた構造物で、高温側の温水系統40には外部熱源で温められた温水が、低温側にはヒートポンプの作動媒体である水が通過する。低温側の流体は、流入当初は液水で、高温側より熱を奪って次第に蒸発していく。そして、低温側の出口に至るころには全ての液水が蒸発し、飽和温度よりも少し昇温化された乾き蒸気として圧縮機34へ供給される。
潤滑水タンク72に蓄えられた水はポンプ5で昇圧され、給水系統53を通って軸受
51に供給される。軸受部において、潤滑と冷却の機能を果たした潤滑水は、軸受損失を受けて昇温された後、排水系統54,膨張弁79を通ってタンク72に回収される。
タンク72は、配管73を介してエジェクタ71の低圧部分に連結されているため、タンク72内の圧力は例えば0.02 気圧の低圧状態に保たれている。このとき、タンク
72内の液水の飽和温度は15℃程度となる。これ以上の温度で排水系統54から供給される軸受の排水は、タンク72に入り減圧されて沸騰し、その一部が蒸発して水蒸気となる。この蒸発は、蒸発潜熱で軸受排水温度が液水の飽和温度を下回るまで継続し、発生した水蒸気はエジェクタ71によって排気される。
エジェクタ71の中央部には、蒸気タービン2から抽気した高温高圧の蒸気を凝縮器
70で凝縮させてつくった高温高圧の温水77が供給される。この高圧水がエジェクタ
71の中心部を通って、吐出部タンク74に放出される際に、この流れによって発生した吸引力で潤滑水タンク72の内部の圧力を低下させる。凝縮器70を通る蒸気は、その温度が十分高温なため、大気への放熱や冷却水の供給により容易に凝縮させることが可能である。吐出部タンク74に集められた液水は、系統76を通って蒸発器43に供給され、その熱が水の蒸発熱として有効に利用される。
本実施例は、圧縮機の駆動機として蒸気タービンを用いている為、電力供給設備のない所であっても、高圧ボイラーなどによって高圧蒸気を供給できさえすればヒートポンプ装置を動作させることが可能である。高圧蒸気源から系統4を介して供給された高圧蒸気の熱量に加え、ヒートポンプにより外部熱源から吸収した熱量が加わるため、供給蒸気量に対して利用可能な熱量が増加することになる。よって、既設のボイラーからの発生熱量を増加させたい場合には本実施例が特に有効となる。また、蒸気タービン2の吐出の蒸気も熱利用設備20へ供給する熱源として利用するため、同じ圧縮機を使った電動機式ヒートポンプに比べ、蒸気を多量に生成することができる。また、エジェクタ71の吐出蒸気をヒートポンプシステムからの蒸気と混合して熱利用設備20に供給するよう構成すれば、供給蒸気量を増加させるとともにシステム全体の効率を向上させることも可能である。
本実施例では、蒸発器として二相流式のプレート式熱交換器を利用している。プレート式はチューブ式に比べ単位体積当たりの伝熱面積を大きくすることができるため、熱交換器の大きさを数分の1程度に縮小できる。熱交換器の大きさは、ヒートポンプ装置全体の大きさを決める支配的な要素であるため、熱交換器が小さくなれば、設置スペースや製造コストの観点からのメリットが大きい。
また、本実施例では、潤滑水を冷却するのに第2実施例で用いたチラー60の代わりにエジェクタ71を採用している。チラー60は内部に冷媒を圧縮するための圧縮機が必要なため、冷媒を圧縮するための圧縮動力を要する。本実施例では、エジェクタ71が、系統内に存在する圧力源を利用して潤滑水タンク72の内部蒸気を吸引して昇圧することで圧縮効果を得ている。このため、圧縮動力用の外部からの電力供給が不要である。したがって、チラーを使ったときよりもシステム稼動に必要な外部電力を低減することができる。
(第4実施例)本発明の第4実施例を図4を用いて説明する。図4は、本発明の第4実施例であるヒートポンプシステムの構成図である。本実施例は、第3実施例におけるエジェクタ71の代わりに真空ポンプ6を用いた実施例である。
潤滑水タンク72の内部の圧力は真空ポンプ6により常に低圧状態、例えば0.02 気圧の状態に保たれる。タンク内の液水の温度は、0.02 気圧のときの飽和温度約15℃を超えたときは沸騰して蒸気を発生し、その蒸発潜熱によってタンク内の潤滑水を冷却する。潤滑水はポンプ5によって昇圧され、給水系統53を通って軸受51に供給され、潤滑水としての機能を果たした後、排水系統54を通って潤滑水タンク72に回収される。このとき、潤滑水は軸受損失により45℃程度になっている為、潤滑水が膨張弁79を通ってタンク72内の低圧に晒されると沸騰して蒸発する。それと同時に、蒸発潜熱を周りの流体から奪うため、軸受排水の一部は冷却されて温度は元の15℃程度になる。
軸受雰囲気圧が例えば大気圧のときには、潤滑水はそのときの飽和温度である約100℃まで沸騰することはないため、軸受供給水温度を15℃よりも高めても差し障りない。軸受損失による昇温効果を30℃とみなし、軸受排水温度においても沸騰しないように供給水温度を定めると、潤滑水設定温度を55℃、すなわち飽和温度を55℃とすれば良い。55℃に対する飽和蒸気圧は約0.16 気圧であるため、潤滑水の冷却器、すなわち潤滑水タンク72内の圧力を0.16 気圧以下に保てば、大気圧雰囲気下における軸受の信頼性をそこなうことのない潤滑水温度を維持することができる。
本発明の実施例は、前述した第2実施例や第3実施例と基本的な構成は共通であり、本実施例についても第2,第3実施例と同様な効果を得ることができる。さらに本実施例では、チラーや高圧蒸気が存在しないところであっても、ヒートポンプ起動時に必須の真空ポンプを利用することにより、潤滑水を冷却することが可能である。したがって、システム全体として前述の他実施例と比べて設備コストを低減させることができる。
(第5実施例)本発明のヒートポンプシステムの潤滑水温度制御方法を、図6を用いて説明する。図6は、本発明の第5実施例であるヒートポンプシステムの構成図である。本実施例のヒートポンプシステムは、第4実施例のものに温度測定装置61,62,制御装置90,制御系統91,92,93,94を追加したものである。
本実施例のヒートポンプシステムは、軸受潤滑水の排水系統54に温度測定装置61,62が設けられ、制御系統91,92を通じて制御装置90に潤滑水の温度情報が伝達される。制御装置90は得られた温度情報から、潤滑水の供給温度を適切な温度にさせるよう真空ポンプ6の出力を調節し、タンク72の圧力を調整する。タンク72内の圧力を上げれば、この昇圧に対応してタンク72内の飽和温度、すなわち供給される潤滑水の温度は上がり、圧力を下げれば潤滑水の供給温度は下がる。このように制御することで、潤滑水を適切な温度で供給でき、潤滑水の気泡発生に起因する前述の問題発生を抑制し、また、タンク72内の圧力を下げすぎない運転が可能であり真空ポンプ6の運転にかかる電力を節約することができる。
なお、この制御方法は第4実施例のヒートポンプシステムに限られたものではない。本実施例のヒートポンプシステムと同様に、制御装置90を利用し制御系統を通じてチラー
60やエジェクタ71を調節することで、第2実施例や第3実施例のヒートポンプシステムでも同様に潤滑水の温度を調整することができる。
本発明の実施形態の一つであるヒートポンプシステムの構成図を示す。 本発明の実施形態の一つであるヒートポンプシステムの構成図を示す。 本発明の実施形態の一つであるヒートポンプシステムの構成図を示す。 本発明の実施形態の一つであるヒートポンプシステムの構成図を示す。 本発明のヒートポンプシステムの圧縮機の軸受部の拡大図を示す。 本発明の実施形態の一つであるヒートポンプシステムの構成図を示す。
符号の説明
1…電動機、2…蒸気タービン、4,76…系統、5…ポンプ、6…真空ポンプ、20…熱利用設備、24,73…配管、29,38,39…弁、30…分岐点、31…給水系統、32…第二段、33…第一段、34…圧縮機、35…ケーシング、36…混合器、
40…温水系統、42,43…蒸発器、51…軸受、52…シール機構、53…給水系統、54…排水系統、60…チラー、61,62…温度測定装置、70…凝縮器、71…エジェクタ、72…タンク、74…吐出部タンク、77…温水、79…膨張弁、80…ロータ軸、81…インペラ、90…制御装置、91,92,93…制御系統。

Claims (15)

  1. 水蒸気を生成する蒸発器と、該水蒸気を圧縮する複数の圧縮手段を備え、前記複数の圧縮手段の作動流体を負圧としたヒートポンプシステムにおいて、
    前記複数の圧縮手段を支持する軸受を水軸受とし、該水軸受内の潤滑水を、該水軸受内の圧力に対応する飽和温度未満とすることを特徴とするヒートポンプシステム。
  2. 水を熱源との熱交換により蒸発させる蒸発器と、該蒸発器で生成された水蒸気を昇温昇圧させる複数の圧縮手段を備え、前記複数の圧縮手段の作動流体を負圧としたヒートポンプシステムにおいて、
    前記複数の圧縮手段を支持する軸受の潤滑剤を水とし、該水が前記軸受を潤滑する際に沸騰しないよう構成したことを特徴とするヒートポンプシステム。
  3. 水蒸気を生成する蒸発器と、該水蒸気を圧縮する複数の圧縮手段を備え、前記複数の圧縮手段の作動流体を負圧としたヒートポンプシステムにおいて、
    前記複数の圧縮手段を支持する軸受を水軸受とし、該水軸受の潤滑水の温度を測定する温度測定装置を潤滑水系統に設け、該温度測定装置で測定される温度が潤滑水設定温度以下になるよう構成したことを特徴とするヒートポンプシステム。
  4. 水蒸気を生成する蒸発器と、該水蒸気を圧縮する複数の圧縮手段を備え、前記複数の圧縮手段の作動流体を負圧としたヒートポンプシステムにおいて、
    前記複数の圧縮手段を支持する軸受を水軸受とし、該水軸受の潤滑水の温度を測定する温度測定装置を潤滑水系統に設け、該温度測定装置で測定される地点の温度が、潤滑水設定温度から軸受潤滑時の温度上昇分減じた温度以下になるよう構成されたことを特徴とするヒートポンプシステム。
  5. 請求項3に記載のヒートポンプシステムにおいて、
    該温度測定装置を、潤滑水排水系統に設けたことを特徴とするヒートポンプシステム。
  6. 請求項3に記載のヒートポンプシステムにおいて、
    該水軸受の前記潤滑水を前記蒸発器に供給する流路を備えることを特徴とするヒートポンプシステム。
  7. 請求項3に記載のヒートポンプシステムにおいて、
    軸受の雰囲気圧が大気圧であり、該水軸受に供給される水の全てが系外の給水源から供給されることを特徴とするヒートポンプシステム。
  8. 請求項3に記載のヒートポンプシステムにおいて、
    前記潤滑水を、該水軸受に供給する前に冷却する冷却装置を有することを特徴とするヒートポンプシステム。
  9. 請求項8に記載のヒートポンプシステムにおいて、
    前記蒸発器内の水を前記冷却装置に供給する系統を備えることを特徴とするヒートポンプシステム。
  10. 請求項3に記載のヒートポンプシステムにおいて、
    該水軸受と前記複数の圧縮手段がケーシング内に密閉されていることを特徴とするヒートポンプシステム。
  11. 請求項10に記載のヒートポンプシステムにおいて、
    前記圧縮手段の圧縮された主流蒸気の一部を該水軸受に供給することで、該水軸受の軸受雰囲気圧を、該水軸受近傍の圧縮機主流水蒸気圧よりも高く構成することを特徴とするヒートポンプシステム。
  12. 請求項8に記載のヒートポンプシステムにおいて、
    前記冷却装置はエジェクタであり、該エジェクタ突出の蒸気が熱利用設備に供給されることを特徴とするヒートポンプシステム。
  13. 請求項8に記載のヒートポンプシステムにおいて、
    前記水軸受の雰囲気圧が大気圧であり、
    前記冷却装置は水の減圧沸騰を利用した冷却装置であり、
    前記複数の圧縮手段の定格運転中に、前記冷却装置内部の圧力が0.16気圧以下であるように構成されたことを特徴とするヒートポンプシステム。
  14. 水蒸気を生成する蒸発器と、該水蒸気を圧縮する複数の圧縮手段と、前記複数の圧縮手段を支持する水軸受と、該水軸受に供給される潤滑水を冷却する冷却装置を備え、前記複数の圧縮手段の作動流体を負圧としたヒートポンプシステムの潤滑水温度調整方法であって、
    前記冷却装置は水の減圧沸騰を利用した冷却装置であり、前記冷却装置内の圧力を調節することにより、前記冷却装置内の潤滑水温度を調整することを特徴とするヒートポンプシステムの潤滑水温度調整方法。
  15. 水蒸気を生成する蒸発器と、該水蒸気を圧縮する複数の圧縮手段を備え、前記複数の圧縮手段の作動流体を負圧としたヒートポンプシステムの運転方法において、
    前記複数の圧縮手段を支持する軸受を水軸受とし、該水軸受の潤滑水の温度を測定する温度測定装置を潤滑水系統に設け、該温度測定装置で測定される温度が潤滑水設定温度以下になるように運転することを特徴とするヒートポンプシステムの運転方法。
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