JP4923485B2 - 鉛蓄電池用エキスパンド格子体およびこのエキスパンド格子体を用いた鉛蓄電池 - Google Patents

鉛蓄電池用エキスパンド格子体およびこのエキスパンド格子体を用いた鉛蓄電池 Download PDF

Info

Publication number
JP4923485B2
JP4923485B2 JP2005253166A JP2005253166A JP4923485B2 JP 4923485 B2 JP4923485 B2 JP 4923485B2 JP 2005253166 A JP2005253166 A JP 2005253166A JP 2005253166 A JP2005253166 A JP 2005253166A JP 4923485 B2 JP4923485 B2 JP 4923485B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
expanded
lead
mesh
distance
grid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2005253166A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007066786A (ja
Inventor
明俊 平松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2005253166A priority Critical patent/JP4923485B2/ja
Publication of JP2007066786A publication Critical patent/JP2007066786A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4923485B2 publication Critical patent/JP4923485B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Cell Electrode Carriers And Collectors (AREA)

Description

本発明は、鉛蓄電池に用いるエキスパンド格子体、さらにこのエキスパンド格子体を用いた鉛蓄電池に関するものである。
一般的な鉛蓄電池の格子体の製造方法としては、鋳造方式とエキスパンド方式とがあるが、現在では生産性の高いエキスパンド方式が主流となっている。このエキスパンド方式としてはレシプロ運動する複数のダイス刃を配列したエキスパンド型を用い金属(鉛もしくは鉛合金)シートにスリットを千鳥状に形成すると同時に、ダイス刃の刃先面でスリットット部分を展開することにより概菱形形状を有したエキスパンド網目部を形成する方法が用いられている。
エキスパンド網目を形成する際、網目交点部には応力が集中し易い。その結果、交点部にクラックが入り、このようなクラックが起点となって格子体が腐食するという課題がある。
特に、網目交点部が腐食進行により、断線した場合、急激に格子体の集電性能が低下する。特に、始動用鉛蓄電池のように急放電で使用される用途では放電電圧が急激に低下し、短寿命となる。このような急激な寿命低下は使用者にとっては電池の劣化の予兆なく、突然発生するものであり、電池使用者にとっては極めて不都合なものである。
このような網目交点部での腐食によって発生する電池の急激な寿命低下を抑制するため、例えば、特許文献1には、網目交点部での断面積を格子体上部から下部にかけて順次小さく制限することが示されている。このような構成により、交点部の腐食による断線は放電電圧特性に大きく影響しない格子体下部から進行するため、電圧特性の低下を緩慢とすることができる。その結果、使用者に電池劣化を予告できるというものである。
特開平6−333572号公報
特許文献1で示された構成は、格子腐食を下部より徐々に進行させることにより、急激な放電電圧特性低下を抑制するものであり、網目交点部の腐食自体を抑制するものではない。したがって、急激な寿命低下は避け得たとしても、寿命期間を大幅に改善するものではなかった。
本発明は、エキスパンド格子の網目交点部で発生する腐食を抑制し、耐食性に優れた鉛蓄電池用エキスパンド格子体、さらには、このエキスパンド格子体を用いることにより、優れた寿命特性を有した鉛蓄電池を提供するものである。
前記した課題を解決するために、本発明の請求項1に係る発明は、往復運動する複数のダイス刃を有したエキスパンド型に帯状の金属シートを間歇的に送り込んで前記金属シートにスリットを千鳥状に形成し、このスリット形成部分を展開してエキスパンド網目を形成した鉛蓄電池用エキスパンド格子体であって、集電耳部を有した枠骨にエキスパンド網目部が連設された鉛蓄電池用エキスパンド格子体であり、網目交点部を介し、かつエキスパンド網目展開方向に沿って隣接する菱形格子目において、枠骨により近接した一方の菱形格子目の、この網目交点部に対応する頂点を通り、かつエキスパンド網目展開方向に平行な第1の仮想線と、他の一方の菱形格子目の前記した網目交点部に対応する頂点を通り、かつエキスパンド網目展開方向に平行な第2の仮想線との間に生じる距離dを0<d≦0.7mmとした鉛蓄電池用エキスパンド格子体を示すものである。
さらに、本発明の請求項に係る発明は、請求項1の鉛蓄電池用エキスパンド格子体において、前記した距離dを枠骨から離間するにしたがって小とするものである。
また、本発明の請求項に係る発明は、請求項1または2のいずれか一項に記載の鉛蓄電池用エキスパンド格子体を備えた鉛蓄電池を示すものである。
請求項1または2の構成を有した鉛蓄電池用エキスパンド格子体では、従来のエキスパンド格子体とは異なり、網目交点部中心とダイス刃先端が一致しないため、この交点部での応力集中と、これによるクラック発生と腐食を抑制することができる。また、上下に連続する菱形格子目の2つの頂点間に距離が生じるため、この距離の分、網目交点部の断面積が増大を図ることができる。この断面積増大は、電流が集中する交点部でのジュール発熱を抑制し、ここでの腐食速度を低下させる効果を奏する。
請求項の鉛蓄電池は、請求項1または2いずれかに記載の鉛蓄電池用エキスパンド格子体を有することによって、高温寿命に優れた鉛蓄電池を得ることができる。
本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
図1は、本発明の実施形態による鉛蓄電池用エキスパンド格子体を示す図、図2はその要部を示す図である。本発明のエキスパンド格子体101は集電耳部102を有した枠骨103にエキスパンド網目部104が設けられている点は従来の鉛蓄電池用エキスパンド格子体と同様である。
本発明の往復運動する複数のダイス刃を有したエキスパンド型に帯状の金属シートを間歇的に送り込んで前記金属シートにスリットを千鳥状に形成し、このスリット形成部分を展開してエキスパンド網目を形成した鉛蓄電池用エキスパンド格子体によるエキスパンド格子体101は、ある網目交点部106を介し、エキスパンド展開方向に沿って隣接しあう2つの菱形格子目105aおよび菱形格子目105bにおいて、枠骨103により近接した菱形格子目105aの網目交点部106に対応する頂点107aを通り、かつエキスパンド展開方向に平行な第1の仮想線Lと、もう一方の菱形格子目105bの網目交点部106に対応する頂点107bを通り、かつエキスパンド展開方向に平行な第2の仮想線Mとの間に距離dを0<d≦0.7mmの範囲で設ける。
すなわち、エキスパンド展開方向に隣接する菱形格子目105a,105bにおいて、互いに共有する網目交点部106に対応する頂点107aと頂点107bとの間に距離dを設け、これら頂点107aと頂点107bとが一致しない位置とする。
これにより、頂点間の距離dの分、図3に示す網目交点部106の断面積Sをより確保できるため、網目交点部106でのジュール発熱量を抑制し、この部分での腐食を抑制することができる。
さらに、頂点107aと頂点107bとを一致させないことにより、網目交点部106での応力の集中を抑制し、これによるクラック発生とこのクラックを起点とする網目交点部106の腐食を抑制することができる。
距離dとしては、後述する実施例によれば0.7mm以下の範囲で本発明の効果が確認できたため、この範囲とすることが好ましい。
また、エキスパンド網目の集電効率と質量とをバランスさせるため、エキスパンド加工において、図4に示すように鉛もしくは鉛合金のシート401に千鳥状にスリット402形成をする際、スリットの切り幅xを、枠骨を形成する無地部403に近接した位置から離間するにしたがって減少させることが従来から行われている。
このような場合、切り幅xがより大きくなるにしたがって、網目交点部106でのクラック発生頻度が高くなるため、切り幅xがより大きい部位で距離dをより大きく、切り幅xがより小さい部位で距離dをより小さく設定することにより、より軽量化され、集電効率と耐食性に優れたエキスパンド格子体を得ることができる。
このような構成は図2において、距離dを枠骨103から離間するに従い、d0≦d≦d1≦d2(但し、d0<d2)とすることに対応する。
上記したような、本発明の鉛蓄電池用エキスパンド格子体を用いることにより、格子体の耐食性改善によって長寿命の鉛蓄電池を得ることができる。特に、高温過充電されるような始動用鉛蓄電池や、バックアップ用鉛蓄電池では、酸化による腐食が問題となるため、これらの鉛蓄電池の正極に本発明の鉛蓄電池用エキスパンド格子体を用いることが有効である。
次に、本発明の鉛蓄電池用エキスパンド格子体を形成する方法について、図面を用いて説明する。本発明では、図5に示したように、往復運動する複数のダイス刃501a,501b,501c,501d,501e,501f,501gを有したエキスパンド型502に帯状の金属(鉛もしくは鉛合金製の)シート401を間歇的に送り込み、このシート401にスリットを千鳥状に形成し、スリット形成部分を展開してエキスパンド網目部104を形成する点で、従来のエキスパンド格子体とかわるところはない。
本発明の鉛蓄電池用エキスパンド格子体を形成するには、ダイス刃(図6の例ではダイス刃501f)の刃先先端位置(図2、図3、図6における第1の仮想線Lに相当)をこのダイス刃501fによって形成されるスリットの長さ方向中心線Nから離間した位置に設定する。すなわち、図6に示したように、スリット長さをzとした場合、スリット両端から(z/2)の位置にスリットの長さ方向中心線Nが位置し、線Nとダイス刃501fの刃先先端位置(第1の仮想線L)との距離をyとしたときに、y>0の値とする。そして、この距離yを変化させることによって、図2に示す距離dを設定することが可能となり、本発明の鉛蓄電池用エキスパンド格子体を得ることができる。
なお、距離yを設定するための方法としては、ダイス刃501fのシート401出材側の刃先面601とこのシート401とがなす角度をθout、このダイス刃501fのシート401入材側の刃先面602とこのシート401とがなす角度をθinとしたときに、θout≠θinとすればよい。なお、図6の例では、θout>θinとした例を示した。なお、図6ではダイス刃501fの形状について説明したが、台形形状を有する入材側の端に位置し、エキスパンド格子底部を形成するために台形形状を有したダイス刃501aをのぞくダイス刃に適用することができる。
なお、網目交点部106の場所によっては、クラック発生頻度が無視しうる程度に低い部位もあるため、このような部位には距離dを確保する必要はなく、クラック発生頻度が高い部位に距離dを確保すればよい。
シート401として、鉛蓄電池エキスパンド格子用として従来から使用されている、Ca、Sn、Ba、Bi、Al等の合金成分を含むPb合金を用いることができる。
図5に示すエキスパンド型502を用いてシート401を用いてエキスパンド網目部104を形成した。なお、ダイス刃501a,501b,501c,501d,501e,501f,501gのそれぞれの刃面には従来と同様、階段状の段差(図示せず)が設けられ、7個のダイス刃で高さ80mmの格子体とする。なお、この段差はエキスパンド加工時の切り幅、すなわち格子体骨幅に相当し必要に応じて変化させることができる。
入材側の第1刃目のダイス刃501aは前記したように、エキスパンド網目部の最外部となり、通常は格子体の底部に対応するために台形形状である。また、シートはすべてPb−0.06質量%Ca−1.6質量%Snの合金組成を有した、厚さ0.9mmの圧延鉛合金シートを用いた。
本実施例では、入材側から第2刃以降のダイス刃501b,501c,501d,501e,501f,501gの刃先形状において、図6に示す距離yを様々に変化させることにより、本発明例および比較例の鉛蓄電池用エキスパンド格子体を作成した。
(1)本発明によるエキスパンド格子体1
本発明によるエキスパンド格子体1は図6に示す距離yを入材側から第1刃のダイス刃を除き、すべて0.5mmとしたものである。また、切り幅はすべてのダイス刃で1.0mmと同一とした。その結果、エキスパンド格子体1において、図1に示すところの距離d0,d,d1,d2,d3を計測したところ、これらの値はすべて0.5mmであった。
本発明によるエキスパンド格子体は図6に示す距離yを入材側から第1刃のダイス刃を除き、すべて0.5mmとしたものである。但し、切り幅は入材側より第7刃(出材側より第1刃)を1.3mmとし、出材側から入材側にむかって、ダイス刃を順次0.1ずつ減少させたものである。その結果、エキスパンド格子体2において、図1に示すところの距離d0,d,d1,d2,d3を計測したところ、これらの値はすべて0.5mmであった。
(3)本発明によるエキスパンド格子体3
本発明によるエキスパンド格子体3は図6に示す距離yを入材側から第1刃のダイス刃を除き、すべて0.2mmとしたものである。切り幅すべて1.0mmで同一とした。その結果、エキスパンド格子体3において、図1に示すところの距離d0,d,d1,d2,d3を計測したところ、これらの値はすべて0.2mmであった。
(4)本発明によるエキスパンド格子体4
本発明によるエキスパンド格子体4は図6に示す距離yを入材側から第1刃のダイス刃を除き、すべて0.7mmとしたものである。切り幅すべて1.0mmで同一とした。その結果、エキスパンド格子体4において、図1に示すところの距離d0,d,d1,d2,d3を計測したところ、これらの値はすべて0.7mmであった。
(5)発明例によるエキスパンド格子体5
本発明によるエキスパンド格子体5は図6に示す距離yを入材側から第1刃のダイス刃を除き、すべて0.7mmとしたものである。但し、切り幅は入材側より第7刃(出材側より第1刃)を1.3mmとし、出材側から入材側にむかって、ダイス刃を順次0.1ずつ減少させたものである。エキスパンド格子体5において、図1に示すところの距離d0,d,d1,d2,d3を計測したところ、これらの値はすべて0.7mmであった。
(6)比較例によるエキスパンド格子体6
比較例によるエキスパンド格子体6は図6に示す距離yをすべて0としたものである。また、切り幅はすべてのダイス刃で1.0mmと同一とした。その結果、エキスパンド格子体6において、図1に示すところの距離d0,d,d1,d2,d3を計測したところ、これらの値はすべて0mmであった。
(7)比較例によるエキスパンド格子体7
比較例によるエキスパンド格子体7は図6に示す距離yをすべて0mmとしたものである。但し、切り幅は入材側より第7刃(出材側より第1刃)を1.3mmとし、出材側から入材側にむかって、ダイス刃を順次0.1ずつ減少させたものである。その結果、エキスパンド格子体7において、図1に示すところの距離d0,d,d1,d2,d3を計測したところ、これらの値はすべて0mmであった。なお、本発明例および比較例ともに、距離yと距離dとは一致していた。
上記の各エキスパンド格子体において、網目交点部106の断面積Sを測定した。なお、枠骨103との交点部を除き、枠骨103に最も近接した網目交点部106での断面積をSaとし、以降、枠骨103より離間するに従い、それぞれの網目交点部106での断面積をSb、Sc、Sd、Seとした。表1にこれら断面積の測定結果を示す。なお、断面積はそれぞれ、比較例のエキスパンド格子体6における断面積Saに対する百分率で示した。
Figure 0004923485
表1に示した結果から、本発明例によるエキスパンド格子体は、距離dを有することで網目交点部の断面積をより大きく確保することができる。比較例によるエキスパンド格子体7では、切り幅を増大させることにより、枠骨に近接した網目交点部での断面積を大きくできるものの、シート幅の制限があるため、枠骨から離間した網目の切り幅を減少させなければならないため、この部分での断面積は減少させざるを得ない。シート幅を増大させれば、枠骨から離間した部分での切り幅を減少させなくてもよいが、この場合は格子体質量が増大するため、電池軽量化の面では好ましくない。
本発明では、距離dの設定はダイス刃先端の偏芯量である距離yによって制御できる。距離dを0.7mmあるいは0.5mmから0.2mmとした本発明例によるエキスパンド格子体3では、網目交点部の断面積は減少するが、網目交点部断面積を増大させる効果を得ることができる。距離dを大きくすることにより、網目交点部の断面積を増大することができるが、エキスパンド網目の展開幅寸法の確保が困難となるため、少なくとも最大1.0mmに留めるべきである。
次に、上記の各エキスパンド格子体に鉛蓄電池用正極活物質ペーストを塗付し、熟成乾燥させて得た正極板と、上記のエキスパンド格子体6に鉛蓄電池用負極活物質ペーストを塗付し、熟成乾燥させて得た負極板を袋状の微孔性ポリエチレンセパレータに収納し、これらを組み合わせて12V28Ahの鉛蓄電池を作成した。
これらの電池における正極格子体と負極格子体の組み合わせを表2に示す。
Figure 0004923485
表2で示した各電池について、以下に示す条件で、低温高率放電特性および軽負荷寿命試験を行った。
(1)低温高率放電電圧特性
試験温度:−15℃(気相)
放電電流:150A
放電時間:5秒
上記放電における放電末期電圧V5を計測する。
(2)軽負荷寿命試験
試験温度:75℃(気相)
充放電サイクル:25A×4分放電後、14.8V定電圧(最大電流25A)で10分
間充電
性能確認:上記の充放電サイクル480サイクル毎に332A放電で30秒目電圧
を計測。30秒目電圧が7.2V以下に低下した時点で寿命試験終了
30秒目電圧とサイクル数との関係より直線外挿により、
30秒目電圧が7.2Vとなるサイクル数を求め、これを寿命サイクル数
とする。
上記した低温高率放電電圧特性および軽負荷寿命試験での寿命サイクル数を表3に示す。但し、寿命サイクル数については、電池6の寿命サイクル数に対する百分率で示した。
Figure 0004923485
表6に示した結果から、本発明による電池1〜5は比較例の電池6、7と比較して、低温高率放電電圧特性および寿命特性の双方に優れていることが判る。
各電池の寿命試験終了電池を分解調査したところ、比較例の電池6では正極格子体の枠骨に近接した上部の網目交点部で腐食による断線が発生していた。比較例の電池7では比較例の電池6よりも寿命の伸長が見られたが、比較例の電池5と同様、格子上部の網目交点部で腐食が進行していた。
一方、本発明例の電池1〜5は、距離dを確保することによって比較例の電池よりも大幅な寿命伸長が認められた。中でも距離dを大きくするに従い、寿命はより伸長する。ただし、dを0.5mmとした電池1および、dを0.7mmとした電池2では大きな寿命差はなく、0.7mm以下に設定することがよい。
また、特に、枠骨に近接した切り幅をより大きく、枠骨より離間するにしたがってきり幅を順次小さくした構成を本発明に適用した電池2および電池5は、同様の切り幅を有した比較例の電池7に比較して極めて優れた寿命特性を有する。
これは切り幅をより大きくした際に発生しやすくなるエキスパンド加工時のクラックが距離dを設定することにより、応力集中緩和によって抑制され、集電高率の低下が抑制されたものと考えられる。また、網目交点部の断面積が大きく確保され、かつクラック発生が抑制されていることとあいまって、網目交点部でのジュール発熱量が抑制され、この部分での腐食が顕著に抑制されたと考えられる。
以上、説明したように、本発明の構成によれば、優れた放電電圧特性と寿命特性を有した鉛蓄電池用エキスパンド格子体と、鉛蓄電池を提供することができる。なお、本実施例では、本発明のエキスパンド格子体を正極側に適用した例を述べたが、負極側にも適用しても、優れた放電電圧特性が得られるほか、高温寿命試験時における網目交点部での発熱抑制が可能となるため、高温域での寿命低下を抑制できる。
本発明は、放電電圧特性および高温寿命特性改善に顕著な効果を有することから、始動用鉛蓄電池、バックアップ用鉛蓄電池等、様々な用途の鉛蓄電池に極めて好適である。
本発明の鉛蓄電池用エキスパンド格子体を示す図 エキスパンド格子体の要部を示す図 エキスパンド格子体の網目交点部を示す図 切り幅xを示す図 エキスパンド加工工程を示す図 エキスパンド加工工程を示す拡大図
符号の説明
101 エキスパンド格子体
102 集電耳部
103 枠骨
104 エキスパンド網目部
105a,105b 菱形格子目
106 網目交点部
107a,107b 頂点
401 シート
402 スリット
403 無地部
501a,501b,501c,501d,501e,501f,501g ダイス刃
502 エキスパンド型
601 (出材側)刃先面
602 (入材側)刃先面
L 第1の仮想線
M 第2の仮想線
N スリットの長さ方向中心線

Claims (3)

  1. 往復運動する複数のダイス刃を有したエキスパンド型に帯状の金属シートを間歇的に送り込んで前記金属シートにスリットを千鳥状に形成し、このスリット形成部分を展開してエキスパンド網目を形成した鉛蓄電池用エキスパンド格子体であって、集電耳部を有した枠骨にエキスパンド網目部が連設された鉛蓄電池用エキスパンド格子体であり、網目交点部を介し、かつエキスパンド網目展開方向に沿って隣接する菱形格子目において、前記枠骨により近接した一方の菱形格子目の、前記網目交点部に対応する頂点を通り、かつエキスパンド網目展開方向に平行な第1の仮想線と、他の一方の菱形格子目の前記網目交点部に対応する頂点を通り、かつエキスパンド網目展開方向に平行な第2の仮想線との間に生じる距離dを0<d≦0.7mmとしたことを特徴とする鉛蓄電池用エキスパンド格子体。
  2. 前記距離dを前記枠骨から離間するにしたがって小とすることを特徴とする請求項1もしくは2に記載の鉛蓄電池用エキスパンド格子体。
  3. 請求項1または2のいずれか一項に記載の鉛蓄電池用エキスパンド格子体を備えた鉛蓄電池。
JP2005253166A 2005-09-01 2005-09-01 鉛蓄電池用エキスパンド格子体およびこのエキスパンド格子体を用いた鉛蓄電池 Active JP4923485B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005253166A JP4923485B2 (ja) 2005-09-01 2005-09-01 鉛蓄電池用エキスパンド格子体およびこのエキスパンド格子体を用いた鉛蓄電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005253166A JP4923485B2 (ja) 2005-09-01 2005-09-01 鉛蓄電池用エキスパンド格子体およびこのエキスパンド格子体を用いた鉛蓄電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007066786A JP2007066786A (ja) 2007-03-15
JP4923485B2 true JP4923485B2 (ja) 2012-04-25

Family

ID=37928727

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005253166A Active JP4923485B2 (ja) 2005-09-01 2005-09-01 鉛蓄電池用エキスパンド格子体およびこのエキスパンド格子体を用いた鉛蓄電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4923485B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5071028B2 (ja) * 2007-10-11 2012-11-14 パナソニック株式会社 鉛蓄電池用エキスパンド格子体の製造型
JP5594039B2 (ja) * 2010-10-08 2014-09-24 パナソニック株式会社 鉛蓄電池用極板およびこれを用いた鉛蓄電池
CN103348512B (zh) * 2011-06-17 2016-06-15 松下知识产权经营株式会社 铅蓄电池用极板、铅蓄电池以及铅蓄电池用极板的制造方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5790873A (en) * 1980-11-28 1982-06-05 Shin Kobe Electric Mach Co Ltd Lattice structure of storage battery
JP3398513B2 (ja) * 1995-04-03 2003-04-21 松下電器産業株式会社 鉛蓄電池用エキスパンド格子体の製造型
JP4385441B2 (ja) * 1999-06-18 2009-12-16 パナソニック株式会社 鉛蓄電池
JP4899239B2 (ja) * 2000-08-03 2012-03-21 パナソニック株式会社 エキスパンド網目シートの製造方法および鉛蓄電池用格子体の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007066786A (ja) 2007-03-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0902491B1 (en) Expanded grid for electrode plate of lead-acid battery
US6833218B2 (en) Direct cast lead alloy strip for expanded metal battery plate grids
JP4923485B2 (ja) 鉛蓄電池用エキスパンド格子体およびこのエキスパンド格子体を用いた鉛蓄電池
JP5230845B2 (ja) 鉛蓄電池用の極板群、鉛蓄電池、及び鉛蓄電池用の極板群の製造方法
JP4385441B2 (ja) 鉛蓄電池
JP5119586B2 (ja) 鉛蓄電池の格子体
JP4899239B2 (ja) エキスパンド網目シートの製造方法および鉛蓄電池用格子体の製造方法
JP2000348734A (ja) 鉛蓄電池及びその製造法
JP5145644B2 (ja) 鉛蓄電池
JP4385557B2 (ja) 電池用エキスパンド格子体およびそれを用いた鉛蓄電池
JP4006888B2 (ja) 鉛蓄電池の製造法
JP2004253324A (ja) 鉛蓄電池の正極格子体とそれを用いた鉛蓄電池
JP2000357518A (ja) 鉛蓄電池用格子体およびその製造方法
JPH01204364A (ja) 鉛蓄電池用エキスパンド格子体及びその製造方法
JP2004273400A (ja) 蓄電池用格子体とそれを用いた鉛蓄電池
JP2001006687A (ja) 鉛蓄電池
JP4923377B2 (ja) 電池
JPH10321236A (ja) 鉛蓄電池
JP4375521B2 (ja) 蓄電池及びその製造法
JP4977926B2 (ja) 鉛蓄電池
JP2003163008A (ja) 鉛蓄電池
JP2003132897A (ja) 正極用エキスパンド式極板の製造方法
JP2002260676A (ja) 蓄電池用格子体の製造方法と、その製造方法により製造した蓄電池用格子体を用いる鉛蓄電池の製造方法
JP2003100301A (ja) 正極用エキスパンド格子体及びその製造方法
JP4765154B2 (ja) 鉛蓄電池

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080818

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20091126

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111011

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111018

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111214

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120110

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120123

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150217

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4923485

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150217

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350