JP4922879B2 - アクチュエータ - Google Patents

アクチュエータ Download PDF

Info

Publication number
JP4922879B2
JP4922879B2 JP2007242022A JP2007242022A JP4922879B2 JP 4922879 B2 JP4922879 B2 JP 4922879B2 JP 2007242022 A JP2007242022 A JP 2007242022A JP 2007242022 A JP2007242022 A JP 2007242022A JP 4922879 B2 JP4922879 B2 JP 4922879B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
actuator
actuator element
dielectric film
electrodes
electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007242022A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008277729A (ja
Inventor
正 石黒
弘昭 伊藤
和信 橋本
均 吉川
明敏 野沢
誠 田村
士傑 郭
孝弘 小松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Riko Co Ltd filed Critical Sumitomo Riko Co Ltd
Priority to JP2007242022A priority Critical patent/JP4922879B2/ja
Priority to EP08005056A priority patent/EP1976036A3/en
Priority to US12/076,832 priority patent/US20080238258A1/en
Publication of JP2008277729A publication Critical patent/JP2008277729A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4922879B2 publication Critical patent/JP4922879B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Description

本発明は、印加電圧に応じた誘電膜の伸縮により駆動力を出力するアクチュエータに関する。
例えば、誘電体エラストマーを用いた電歪型アクチュエータとして、特許文献1には、ロール型のアクチュエータが紹介されている。すなわち、特許文献1に記載されたアクチュエータは、誘電体エラストマー膜と電極とを持つアクチュエータ素子が、圧縮されたコイルばねの外周に巻装されてなる。アクチュエータ素子の電極に電圧を印加すると、誘電体エラストマー膜の膜厚が小さくなり、誘電体エラストマー膜は軸方向に伸張する。これにより、コイルばねに対する拘束力が小さくなり、コイルばね、つまりアクチュエータは軸方向に伸張する。
また、特許文献2には、誘電体エラストマー膜と電極とからなる筒状のアクチュエータ素子を備えるアクチュエータが紹介されている。アクチュエータ素子の電極に電圧を印加すると、上記特許文献1に記載のアクチュエータと同様、誘電体エラストマー膜の膜厚が小さくなり、誘電体エラストマー膜は軸方向に伸張する。これにより、アクチュエータは軸方向に伸張する。
特表2006−520180号公報 特開2003−230288号公報
特許文献1のアクチュエータの場合、電圧を印加してアクチュエータ素子が伸張する際、アクチュエータ素子の内径側に配置されているコイルばねは、直径を変えずに伸張する。このため、伸張時にアクチュエータ素子とコイルばねとが干渉し、アクチュエータの軸方向の変位が妨げられるおそれがある。反対に、電圧の印加をやめると、アクチュエータ素子は軸方向に収縮する。収縮するアクチュエータ素子からの拘束力により、コイルばねは軸方向に圧縮される。ここで、収縮する際、電圧印加により小さくなった誘電体エラストマー膜の膜厚は、元の厚さに復元すべく、大きくなる。一方、コイルばねは、直径を変えずに収縮する。このため、収縮時にアクチュエータ素子とコイルばねとが干渉し、例えば、コイルばねのピッチにアクチュエータ素子が噛み込まれるおそれがある。また、特許文献1のアクチュエータは、コイルばねを芯材とする。このため、アクチュエータを細く、小さくすることが難しい。さらに、コイルばねは剛体であるため、柔軟な動きを実現しにくい。
また、特許文献2のアクチュエータの場合、アクチュエータ素子が自然状態から伸張した分だけ変位する。しかしながら、特許文献2のアクチュエータには、アクチュエータ素子の伸張方向を配向する部材が配置されていない。このため、特許文献2のアクチュエータによると、伸張方向を一つの方向に揃えにくい。したがって、軸方向における変位量が小さい。
本発明は、このような実情に鑑みて完成されたものであり、小型化が容易で、柔軟で変位量の大きなアクチュエータを提供することを課題とする。
(1)上記課題を解決するため、本発明のアクチュエータは、軸方向一端が固定されており、誘電体エラストマー製の誘電膜と、該誘電膜を介して配置されている複数の電極と、を有し、該電極間への印加電圧が大きくなるに従って該誘電膜が伸張する棒状のアクチュエータ素子と、該アクチュエータ素子の軸方向他端に接続され、該アクチュエータ素子を軸方向に伸張させた状態で固定する負荷部材と、を備え、該電極間への印加電圧を大きくして該誘電膜を伸張させることにより、該アクチュエータ素子を該負荷部材の張力に従って軸方向に伸張させることを特徴とする。
以下、原理図を用いて、本発明のアクチュエータの作用を説明する。ただし、以下に示す図1、図2は、本発明のアクチュエータの作用を説明するためだけのものであり、本発明のアクチュエータの構成、形状、駆動方向等を何ら限定するものではない。例えば、誘電膜の積層数、電極あるいは誘電膜の厚さ、電極の配置数、芯材の有無などを、何ら限定するものではない。
まず、図1に、本発明のアクチュエータにおけるアクチュエータ素子の原理図を示す。(a)は電圧印加前の状態を、(b)は電圧印加中の状態を、それぞれ示す。図1に示すように、アクチュエータ素子bは、誘電膜b10と電極b11とを備えている。電極b11は、誘電膜b10の両面に配置されている。電極b11は、スイッチd2および電源d1と共に、電気回路を構成している。図1(b)に示すように、スイッチd2を閉成すると、電極b11間に電圧が印加される。これにより、電極b11間の静電引力が大きくなる。このため、図1(b)中、白抜き矢印で示すように、誘電膜b10は、膜厚方向に収縮するように変形する。並びに、誘電膜b10は、面展開方向に伸張するように変形する。よって、アクチュエータ素子bは、面展開方向に距離L1だけ伸張する。
次に、図1のアクチュエータ素子bを用いた本発明のアクチュエータの原理図を、図2に示す。(a)は電圧印加前の状態を、(b)は電圧印加中の状態を、それぞれ示す。図2に示すように、アクチュエータaは、アクチュエータ素子bと負荷部材cとを備えている。電極b11は誘電膜b10の両面に配置されている。誘電膜b10は、筒状に巻回されている。負荷部材cは、アクチュエータ素子bの下端に吊り下げられている。このため、アクチュエータ素子bには、負荷部材cの重さにより、下方向の張力F1が加わっている。アクチュエータ素子bは、負荷部材cにより軸方向に伸張された状態で固定されている。言い換えると、アクチュエータ素子bの上方向の復元力と、下方向の張力F1とは、釣り合っている。
この状態で、電極b11間に電圧を印加すると、当該釣り合い状態がくずれ、前出図1(b)に示すように、距離L1だけアクチュエータ素子bが伸張する。このため、張力F1により、アクチュエータaが距離L2だけ伸張する。反対に、電圧の印加を除去すると、略元の釣り合い状態に戻ろうとして、伸張していたアクチュエータ素子bが収縮する。このため、張力F1に抗して、アクチュエータaが距離L2だけ収縮する。このようにして、本発明のアクチュエータaは駆動力を出力する。
本発明のアクチュエータによると、負荷部材によりアクチュエータ素子(誘電膜)の伸縮方向が軸方向に配向される。このため、軸方向における変位量が大きい。また、アクチュエータの姿勢によらず、安定した動作が可能となる。また、アクチュエータ素子の必須の構成要素は誘電膜と電極であり、芯材としてのコイルばねは必須ではない。このため、アクチュエータを小型化しやすい。また、誘電膜の配置方法、形状、種類、膜厚、電極対の数や配置、負荷部材の張力等を変化させることにより、本発明のアクチュエータにおける駆動力や変位量等を容易に調整することができる。
(2)好ましくは、上記(1)の構成において、前記負荷部材は、錘および弾性部材の少なくとも一方である構成とする方がよい。本構成によると、アクチュエータ素子の伸縮方向を容易に配向させることができる。また、比較的低コストで本発明のアクチュエータを構成することができる。
(3)好ましくは、上記(1)の構成において、前記負荷部材は、前記アクチュエータ素子である構成とする方がよい。つまり、本構成は、アクチュエータ素子を複数連結するものである。本構成によると、停止状態(例えば電圧オフの状態)を基準として、正逆両方向に駆動力を出力することができる。
(4)好ましくは、上記(1)ないし(3)のいずれかの構成において、前記アクチュエータ素子は、前記誘電膜と、該誘電膜の両面に配置されている一対の前記電極と、一対の該電極の一方の表面に配置されている絶縁膜と、を有する伸縮膜が渦巻状に巻回されてなる渦巻状伸縮部材を有する構成とする方がよい。
渦巻状伸縮部材は、所定の伸縮膜を渦巻状に巻回することにより形成されている。このため、アクチュエータ素子の構成が単純である。したがって、本発明のアクチュエータを簡単に作製することができる。また、伸縮膜の巻回数の調整が容易である。これにより、所望の駆動力、変位量を容易に得ることができる。また、渦巻状伸縮部材完成後においては、径方向に隣接する電極同士が、絶縁膜により隔離されることになる。このため、径方向に隣接する電極間における導通を、抑制することができる。
(5)好ましくは、上記(1)ないし(3)のいずれかの構成において、前記アクチュエータ素子は、前記誘電膜と前記電極とが交互に同心円状に積層されてなる積層状伸縮部材を有する構成とする方がよい。
積層状伸縮部材は、誘電膜と電極とが交互に積層されることにより形成されている。このため、アクチュエータ素子の構成が単純である。したがって、本発明のアクチュエータを簡単に作製することができる。また、誘電膜の積層数の調整が容易である。これにより、所望の駆動力、変位量を容易に得ることができる。また、積層された誘電膜各々の伸縮を、効率よく行うことができる。
(6)好ましくは、上記(5)の構成において、前記積層状伸縮部材は、中空円筒状を呈している構成とする方がよい。本構成によると、軸部に芯材を配置する場合と比較して、駆動時の変形が芯材に規制されるおそれがない。このため、大きな変位が得られ易い。また、アクチュエータが軽量になる。また、外部から衝撃が加わる際、軸部に空間が確保されている分だけ、アクチュエータ素子が変形しやすい。このため、衝撃を吸収しやすい。
(7)好ましくは、上記(1)ないし(3)のいずれかの構成において、前記アクチュエータ素子は、軸部に配置され軸方向に弾性変形可能な芯材を有する構成とする方がよい。軸部に芯材を配置すると、アクチュエータ素子の形状を保持しやすい。また、芯材を中心に誘電膜や電極を配置すれば、アクチュエータ素子、ひいては本発明のアクチュエータを簡単に作製することができる。
(8)好ましくは、上記(7)の構成において、前記芯材は、エラストマーからなる構成とする方がよい。
エラストマーのポアソン比は0.5に近い。このため、弾性変形による体積変化が起こりにくい。つまり、軸方向に伸張した場合には縮径し、収縮した場合には拡径する。このため、本構成によると、伸張時に芯材と電極あるいは誘電膜とが干渉しにくい。
また、エラストマーによれば、様々な大きさ、形状の芯材を簡単に作製することができる。例えば、押出し加工や、紡糸技術等を利用して、より細く、小さな芯材を作製しやすい。これにより、本発明のアクチュエータをより細く、小さくすることができる。また、芯材をエラストマー製とすることで、より柔軟な動きを実現することができる。このように、本構成によると、例えば、人工筋肉への適用が容易になる。
(9)好ましくは、上記(7)または(8)の構成において、前記アクチュエータ素子は、前記誘電膜と、該誘電膜の両面に配置されている一対の前記電極と、一対の該電極の一方の表面に配置されている絶縁膜と、を有する伸縮膜が、前記芯材の周囲に渦巻状に巻回されてなる渦巻状筒部材を有する構成とするとよい。
渦巻状筒部材は、所定の伸縮膜を芯材の周囲に渦巻状に巻回することにより形成されている。このため、アクチュエータ素子の構成が単純である。したがって、本発明のアクチュエータを簡単に作製することができる。また、伸縮膜の巻回数の調整が容易である。これにより、所望の駆動力、変位量を容易に得ることができる。また、渦巻状筒部材完成後においては、径方向に隣接する電極同士が、絶縁膜により隔離されることになる。このため、径方向に隣接する電極間における導通を、抑制することができる。
(10)好ましくは、上記(7)または(8)の構成において、前記アクチュエータ素子は、前記芯材の周囲に前記誘電膜と前記電極とが交互に同心円状に積層されてなる積層状筒部材を有する構成とする方がよい。
積層状筒部材は、誘電膜と電極とが、芯材の周囲に、交互に積層されることにより形成されている。このため、アクチュエータ素子の構成が単純である。したがって、本発明のアクチュエータを簡単に作製することができる。また、誘電膜の積層数の調整が容易である。これにより、所望の駆動力、変位量を容易に得ることができる。また、積層された誘電膜各々の伸縮を、効率よく行うことができる。
(11)好ましくは、上記(1)ないし(10)のいずれかの構成において、前記アクチュエータ素子は、軸直方向の最大直径が5mm未満である構成とする方がよい。
本発明のアクチュエータの軸方向、軸直方向の大きさは、特に限定されるものではない。例えば、本構成によると、アクチュエータ素子の軸直方向の最大直径が5mm未満の細い紐状のアクチュエータを構成することができる。この場合、より低電圧で駆動することが可能となる。さらに、アクチュエータ素子の軸直方向の最大直径を0.5mm未満として、さらに細い繊維状のアクチュエータを構成してもよい。これら、紐状、繊維状のアクチュエータは、人工筋肉に適している。
(12)好ましくは、上記(1)ないし(11)のいずれかの構成において、前記アクチュエータ素子の複数が束ねられて配置されている構成とする方がよい。
アクチュエータ素子を複数束ねることにより、より大きな駆動力を出力することができる。特に、アクチュエータ素子が紐状や繊維状の場合には、複数を束ねて使用する態様が好適である。
(13)好ましくは、上記(12)の構成において、束ねられた前記アクチュエータ素子の複数の前記電極の、正極側および負極側のうち少なくとも一方は、共用化されている構成とする方がよい。本構成によると、電極の配置数が少なくなる。このため、アクチュエータ素子の構造が簡単になる。
(14)好ましくは、上記(1)ないし(13)のいずれかの構成において、前記電極は、エラストマーと導電材との混合材からなる構成とする方がよい。
電極が誘電膜と共に伸縮しにくいと、電極により誘電膜の伸縮が妨げられる。この点、本構成によると、電極は、導電材に加えて柔軟なエラストマーを含んだ混合材からなる。したがって、電極は誘電膜と一体となって伸張、収縮することができる。このため、誘電膜の伸縮を妨げにくく、所望の変位量を得やすい。
(15)好ましくは、上記(1)ないし(13)のいずれかの構成において、前記電極は、液状を呈している構成とする方がよい。ここで「液状」とは、ゲル状、ペースト状も含む概念である。本構成によると、駆動時における誘電膜の変形を、電極が拘束するおそれが小さい。また、外部から衝撃が加わる際、電極が流動あるいは変形することにより、衝撃を吸収しやすい。
以下、本発明のアクチュエータの実施の形態について説明する。
<第一実施形態>
[アクチュエータの構成]
まず、本実施形態のアクチュエータの構成について説明する。図3に、本実施形態のアクチュエータの斜視図を示す。図4に、同アクチュエータにおけるアクチュエータ素子の斜視分解図を示す。図5に、同アクチュエータの軸直方向断面図を示す。図6に、同アクチュエータの軸方向断面図を示す。図3〜図6に示すように、本実施形態のアクチュエータ1は、アクチュエータ素子2とコイルばね3とを備えている。コイルばね3は、本発明の弾性部材(負荷部材)に含まれる。
アクチュエータ素子2は、芯材20と渦巻状筒部材21と底部材22とを備えている。アクチュエータ素子2の軸直方向の直径は約5mmである。芯材20は、エラストマー製であって、丸棒状を呈している。芯材20の上端は、線材90を介して、上方部材(図略)に固定されている。
渦巻状筒部材21は、芯材20の周囲に環装されている。具体的には、渦巻状筒部材21は、芯材20の外周面に渦巻状に巻回された、帯状の伸縮膜210からなる。
伸縮膜210は、誘電膜210aと電極210bと絶縁膜210cとを備えている。誘電膜210aは、アクリルゴム製である。電極210bは、導電性カーボンとエラストマーとを混合したエラストマー膜(混合材)からなる。電極210bは、誘電膜210aの両面に、一対配置されている。電極210bは、前出図1に示すように、電源およびスイッチと電気的に接続されている。絶縁膜210cは、アクリルゴム製であって、一対の電極210bのうち、径方向外側の電極210bの外周面に配置されている。
伸縮膜210は、図5に示すように、芯材20の外周面に、略五層になるように、巻き付けられている。図6に点線枠で示すように、芯材20の軸方向両端部分においては、芯材20と最内層の伸縮膜210、および径方向に隣り合う伸縮膜210同士が、互いに接着されている。
底部材22は、絶縁性の樹脂製であって、上方に開口するカップ状を呈している。底部材22は、渦巻状筒部材21の下端を覆っている。底部材22は、渦巻状筒部材21の下端に、加締め固定されている。
コイルばね3は、鋼製であって、底部材22と下方部材91との間に介装されている。コイルばね3は、アクチュエータ素子2に、下向きの付勢力を加えている。
[アクチュエータの動き]
次に、本実施形態のアクチュエータ1の動きについて説明する。まず、電圧印加時の動きについて説明する。図7に、本実施形態のアクチュエータ1の電圧印加中における軸方向断面図を示す。なお、図7中、点線は、電圧印加前(前出図6参照)におけるアクチュエータ素子2の形状を示す。前出図6に示す状態において、一対の電極210b間に電圧を印加すると、誘電膜210aが表裏方向(膜厚方向)に圧縮される。このため、誘電膜210aの膜厚が小さくなる。膜厚が小さくなると、その分、誘電膜210aの面積が広くなる。したがって、誘電膜210aは、電極210b、絶縁膜210cと共に伸張する。すなわち、渦巻状筒部材21は伸張する。ここで、渦巻状筒部材21の下端には、底部材22が固定されている。そして、底部材22には、コイルばね3が接続されている。このため、アクチュエータ素子2は、コイルばね3の張力により、図7中、白抜き矢印で示すように、下方に伸張する。
次に、電圧除去時の動きについて説明する。図7に示す状態において、一対の電極210b間の電圧を除去すると、誘電膜210aの表裏方向に作用していた圧縮力が除去される。このため、誘電膜210aの膜厚が大きくなる。膜厚が大きくなると、その分、誘電膜210aの面積が狭くなる。したがって、誘電膜210aは、電極210b、絶縁膜210cと共に収縮する。すなわち、渦巻状筒部材21は収縮する。ここで、芯材20には、コイルばね3に引っ張られたことによる弾性復元力が蓄積されている。このため、芯材20も、弾性復元力により収縮する。上方に作用する芯材20および渦巻状筒部材21の収縮力と、下方に作用するコイルばね3の張力と、が釣り合う状態でアクチュエータ1は停止する。つまり、前出図6に示す状態まで復帰する。
以上説明したように、本実施形態のアクチュエータ1は、電圧印加により図6の状態から図7の状態に切り替わる。すなわち、伸張する。並びに、電圧除去により図7の状態から図6の状態に切り替わる。すなわち、収縮する。このように、伸張、収縮することにより、例えば底部材22に接続された相手側部材(図略)を駆動することができる。
[作用効果]
次に、本実施形態のアクチュエータの作用効果について説明する。アクチュエータ1によると、コイルばね3により、アクチュエータ素子2(伸縮膜210)の伸縮方向が軸方向に規制される。このため、軸方向における変位量が大きい。また、アクチュエータ1の姿勢によらず、安定した動作が可能となる。また、誘電膜210aは、電極210b、絶縁膜210cと一体となって変形する。このため、誘電膜210aの変形が、電極210b、絶縁膜210cにより妨げられにくい。よって、所望の変位量を得やすく、駆動力の低下が少ない。
また、負荷部材としてコイルばね3を使用するため、アクチュエータ1を簡単かつ低コストに構成することができる。また、アクチュエータ素子2の軸方向下端部分には、底部材22が配置されている。このため、アクチュエータ素子2とコイルばね3との接続が容易である。すなわち、芯材20と渦巻状筒部材21との合力を、確実にコイルばね3に伝達することができる。
また、軸部に芯材20が配置されているため、アクチュエータ素子2の形状を保持しやすい。ここで、芯材20はエラストマー製である。このため、アクチュエータ1によると、柔軟な動きが可能である。また、芯材20は、弾性変形しても体積がほとんど変わらない。つまり、軸方向に伸張した場合には縮径し、収縮した場合には拡径する。このため、アクチュエータ1において、伸縮時に芯材20と、渦巻状筒部材21とが干渉しにくい。加えて、芯材20は、丸棒状を呈している。つまり、芯材20の側周面は軸方向に連続している。よって、圧縮時において、芯材20により渦巻状筒部材21が噛み込まれるおそれはない。
また、渦巻状筒部材21は、伸縮膜210を芯材20に巻回して、簡単に作製することができる。このため、アクチュエータ素子2を簡単に作製することができる。また、伸縮膜210が巻回されているため、アクチュエータ1をコンパクトに構成することができる。また、一対の電極210bに対して電圧を印加、除去するだけで、伸縮膜210を伸縮させることができるため、電気配線が容易である。また、アクチュエータ素子2は、軸直方向の直径が約5mmと小さい。このため、アクチュエータ1は、例えば人工筋肉として好適である。
また、巻回された伸縮膜210において、径方向外側の電極210bの外周面には、絶縁膜210cが配置されている。このため、隣接する電極210b同士は接触しない。よって、隣接する電極210b間の導通を防止することができる。
<第二実施形態>
本実施形態のアクチュエータと第一実施形態のアクチュエータとの相違点は、渦巻状筒部材の代わりに積層状筒部材が配置されている点である。したがって、ここでは相違点についてのみ説明する。
図8に、本実施形態のアクチュエータの軸直方向断面図を示す。なお、図5と対応する部位については同じ符号で示す。図8に示すように、本実施形態のアクチュエータ1のアクチュエータ素子2は、積層状筒部材23を備えている。積層状筒部材23は、芯材20の周囲に環装されている。
積層状筒部材23は、三層の誘電膜230と四層の電極231とが、あたかも年輪のように、同心円状に交互に積層されて形成されている。すなわち、任意の誘電膜230の径方向両側には、一対の電極231が配置されている。
本実施形態のアクチュエータ1は、電極231を形成するための電極材溶液、誘電膜230を形成するための誘電材溶液に、芯材20を交互にディッピングして製造することができる。あるいは、芯材20に電極材溶液、誘電材溶液を交互にスプレーして製造してもよい。また、芯材20、誘電膜230、電極231を順次または同時に押出し成形することで製造してもよい。
本実施形態のアクチュエータ1は、構成が共通する部分に関しては、第一実施形態のアクチュエータと同様の作用効果を有する。また、本実施形態のアクチュエータ1は、積層状筒部材23を有している。積層状筒部材23においては、各誘電膜230が同心円状に積層されている。このため、電極231間に電圧を印加すると、電極231間に挟まれている各々の誘電膜230の全てを伸張させることができる。このため、より効率的に駆動力および変位を発生させることができる。
<第三実施形態>
本実施形態のアクチュエータと第二実施形態のアクチュエータとの相違点は、芯材が配置されていない点である。したがって、ここでは相違点についてのみ説明する。
図9に、本実施形態のアクチュエータの軸直方向断面図を示す。なお、図8と対応する部位については同じ符号で示す。図9に示すように、本実施形態のアクチュエータ1のアクチュエータ素子2は、積層状伸縮部材24を備えている。積層状伸縮部材24は、三層の誘電膜240と四層の電極241とが、あたかも年輪のように、同心円状に交互に積層されて形成されている。すなわち、任意の誘電膜240の径方向両側には、一対の電極241が配置されている。
本実施形態のアクチュエータ1は、上記第二実施形態のアクチュエータを製造した後で、芯材20(前出図8参照)を引き抜くことにより製造することができる。また、誘電膜240、電極241を順次または同時に押出し成形することでも製造することができる。
本実施形態のアクチュエータ1は、構成が共通する部分に関しては、第二実施形態のアクチュエータと同様の作用効果を有する。また、本実施形態のアクチュエータ1は、芯材を有しないので、より小型化しやすい。また、部品点数が少なくてよい。
<第四実施形態>
本実施形態のアクチュエータと第一実施形態のアクチュエータとの相違点は、コイルばねの代わりに、もう一つのアクチュエータ素子が配置されている点である。したがって、ここでは、相違点についてのみ説明する。
図10に、本実施形態のアクチュエータの側面図を示す。図10に示すように、本実施形態のアクチュエータ1は、二つのアクチュエータ素子2a、2bを備えている。アクチュエータ素子2aは、芯材20aと渦巻状筒部材21aと底部材22aとを備えている。芯材20aは、線材90aを介して、上方の壁部に固定されている。底部材22aは、線材92aを介して、出力ロッド93に固定されている。アクチュエータ素子2bは、ちょうど出力ロッド93を境に、アクチュエータ素子2aに対して、上下方向反対になるように配置されている。
すなわち、アクチュエータ素子2bは、芯材20bと渦巻状筒部材21bと底部材22bとを備えている。芯材20bは、線材90bを介して、下方の壁部に固定されている。底部材22bは、線材92bを介して、出力ロッド93に固定されている。これらアクチュエータ素子2a、2bには、上下方向に、所定の張力が加えられている。
例えば、アクチュエータ素子2aの渦巻状筒部材21aに電圧を印加すると、渦巻状筒部材21aが伸張するため、アクチュエータ素子2bの張力に引っ張られて、出力ロッド93は下方に移動する。反対に、アクチュエータ素子2bの渦巻状筒部材21bに電圧を印加すると、渦巻状筒部材21bが伸張するため、アクチュエータ素子2aの張力に引っ張られて、出力ロッド93は上方に移動する。したがって、出力ロッド93に接続した相手側部材(図略)を駆動することができる。
本実施形態のアクチュエータ1は、構成が共通する部分に関しては、第一実施形態のアクチュエータと同様の作用効果を有する。また、本実施形態のアクチュエータ1によると、電圧を印加していない状態を基準位置として、上方にも下方にも出力ロッド93を動かすことができる。
<第五実施形態>
本実施形態のアクチュエータと第四実施形態のアクチュエータとの相違点は、出力ロッド下方に二つのアクチュエータ素子が配置されている点である。したがって、ここでは、相違点についてのみ説明する。
図11に、本実施形態のアクチュエータの側面図を示す。なお、図10と対応する部位については、同じ符号で示す。図11に示すように、本実施形態のアクチュエータ1は、出力ロッド93下方に、二つのアクチュエータ素子2c、2dを備えている。アクチュエータ素子2cは、芯材20cと渦巻状筒部材21cと底部材22cとを備えている。芯材20cは、線材90cを介して、下方の壁部に固定されている。底部材22cは、線材92cを介して、出力ロッド93に固定されている。
同様に、アクチュエータ素子2dは、芯材20dと渦巻状筒部材21dと底部材22dとを備えている。芯材20dは、線材90dを介して、下方の壁部に固定されている。底部材22dは、線材92dを介して、出力ロッド93に固定されている。すなわち、アクチュエータ素子2c、2dは、並列に配置されている。アクチュエータ素子2a、2c、2dには、所定の張力が加えられている。アクチュエータ素子2aの渦巻状筒部材21aと比較して、アクチュエータ素子2cの渦巻状筒部材21cおよびアクチュエータ素子2dの渦巻状筒部材21dは、小径である。
例えば、アクチュエータ素子2aの渦巻状筒部材21aに電圧を印加すると、渦巻状筒部材21aが伸張するため、アクチュエータ素子2c、2dの張力に引っ張られて、出力ロッド93は下方に移動する。反対に、アクチュエータ素子2c、2dの渦巻状筒部材21c、21dに電圧を印加すると、渦巻状筒部材21c、21dが伸張するため、アクチュエータ素子2aの張力に引っ張られて、出力ロッド93は上方に移動する。したがって、出力ロッド93に接続した相手側部材(図略)を駆動することができる。
本実施形態のアクチュエータ1は、構成が共通する部分に関しては、第一実施形態のアクチュエータと同様の作用効果を有する。また、本実施形態のアクチュエータ1によると、電圧を印加していない状態を基準位置として、上方にも下方にも出力ロッド93を動かすことができる。また、本実施形態のアクチュエータ1によると、複数種類のアクチュエータ素子2a、2c、2dを組み合わせて、相手側部材を駆動することができる。
<第六実施形態>
本実施形態のアクチュエータと第四実施形態のアクチュエータとの相違点は、二つのアクチュエータ素子が滑車を介して接続されている点である。したがって、ここでは、相違点についてのみ説明する。
図12に、本実施形態のアクチュエータの側面図を示す。なお、図10と対応する部位については、同じ符号で示す。図12に示すように、本実施形態のアクチュエータ1は、二つのアクチュエータ素子2e、2fを備えている。アクチュエータ素子2eは、芯材20eと渦巻状筒部材21eと底部材22eとを備えている。芯材20eは、線材90eを介して、下方の壁部に固定されている。
アクチュエータ素子2fは、芯材20fと渦巻状筒部材21fと底部材22fとを備えている。芯材20fは、線材90fを介して、下方の壁部に固定されている。
アクチュエータ素子2eの底部材22eと、アクチュエータ素子2fの底部材22fと、は、線材94を介して、接続されている。線材94は、上方の壁部から吊り下げられた滑車95に巻き掛けられている。滑車95の回転軸には、出力アーム96が連結されている。
例えば、アクチュエータ素子2eの渦巻状筒部材21eに電圧を印加すると、渦巻状筒部材21eが伸張するため、アクチュエータ素子2fの張力に引っ張られて、滑車95が、図12中、反時計回り方向に回動する。このため、出力アーム96も、図12中、反時計回り方向に回動する。
反対に、アクチュエータ素子2fの渦巻状筒部材21fに電圧を印加すると、渦巻状筒部材21fが伸張するため、アクチュエータ素子2eの張力に引っ張られて、滑車95が、図12中、時計回り方向に回動する。このため、出力アーム96も、図12中、時計回り方向に回動する。したがって、出力アーム96に接続した相手側部材(図略)を駆動することができる。
本実施形態のアクチュエータ1は、構成が共通する部分に関しては、第一実施形態のアクチュエータと同様の作用効果を有する。また、本実施形態のアクチュエータ1によると、直線方向ではなく、回転方向に駆動力を取り出すことができる。また、本実施形態のアクチュエータ1によると、電圧を印加していない状態を基準位置として、正逆両方向に出力アーム96を回動させることができる。
<第七実施形態>
本実施形態のアクチュエータと第三実施形態のアクチュエータとの相違点は、軸部に比較的大きな空間が確保されている点である。したがって、ここでは、主に、相違点についてのみ説明する。
図13に、本実施形態のアクチュエータの斜視図を示す。図14に、同アクチュエータの斜視分解図を示す。図15に、同アクチュエータの軸方向断面図を示す。なお、図13〜図15において、図9と対応する部位については同じ符号で示す。図13〜図15に示すように、アクチュエータ1は、アクチュエータ素子2と錘32とを備えている。
アクチュエータ素子2は、積層状伸縮部材24と上側バンド30と下側バンド31と上側栓部材300と下側栓部材310とを備えている。
上側栓部材300は、絶縁性の樹脂製であって、短軸円柱状を呈している。上側栓部材300は、後述する中空円筒状(チューブ状)の積層状伸縮部材24の上端開口の内周側に、挿入されている。上側バンド30は、絶縁性の樹脂製であって、リング状を呈している。上側バンド30は、積層状伸縮部材24の上端外周面に環装されている。詳しく説明すると、上側バンド30は、上側栓部材300が挿入された積層状伸縮部材24の上端外周面に、締め付けられている。上側栓部材300は、線材90を介して、上方部材(図略)に固定されている。
下側栓部材310は、絶縁性の樹脂製であって、短軸円柱状を呈している。下側栓部材310は、積層状伸縮部材24の下端開口の内周側に、挿入されている。下側バンド31は、絶縁性の樹脂製であって、リング状を呈している。下側バンド31は、積層状伸縮部材24の下端外周面に環装されている。詳しく説明すると、下側バンド31は、下側栓部材310が挿入された積層状伸縮部材24の下端外周面に、締め付けられている。下側栓部材310からは、錘32が吊り下げられている。錘32は、アクチュエータ素子2に、下向きの付勢力を加えている。
積層状伸縮部材24は、誘電膜240と一対の電極241とを備えている。誘電膜240は、中空円筒状(チューブ状)を呈している。一対の電極241は、誘電膜240の内周面および外周面に配置されている。具体的には、電極241は、導電性カーボンを二液混合型シリコンペーストに混合したものを固化したものであって、誘電膜240の内周面および外周面に塗布されている。一対の電極241は、各々、電源(図略)に接続されている。
一対の電極241のうち、誘電膜240の内周側に配置された電極241は、誘電膜240の内周面の全面を覆っている。また、電極241は、誘電膜240の内周面下端部から下端面を介して外周面下端部まで延在している。
一方、一対の電極241のうち、誘電膜240の外周側に配置された電極241は、誘電膜240の外周面の中間部を覆っている。すなわち、誘電膜240上端部において、外周側の電極241は上側バンド30から、所定間隔離間して配置されている。並びに、誘電膜240下端部において、外周側の電極241は、内周側に連なる電極241から、所定間隔離間して配置されている。
本実施形態のアクチュエータ1は、構成が共通する部分に関しては、第三実施形態のアクチュエータと同様の作用効果を有する。また、本実施形態のアクチュエータ1によると、軸部に空間が確保されている。このため、例えば前出図8に示すような芯材20を備える形態のアクチュエータと比較して、駆動変形する際、内周側の電極241が拘束されない。また、軸部に空間が確保されている分だけ、アクチュエータ1が軽量になる。また、外部から衝撃が加わる際、軸部に空間が確保されている分だけ、アクチュエータ素子2が変形しやすい。このため、衝撃を吸収しやすい。また、本実施形態のアクチュエータ1によると、誘電膜240の内周側に配置された電極241が誘電膜240の内周面下端部から下端面を介して外周面下端部まで延在している。このため、電源との接続が容易である。
<第八実施形態>
本実施形態のアクチュエータと第七実施形態のアクチュエータとの相違点は、内周側の電極がペースト状(固化していない)を呈している点である。したがって、ここでは、主に、相違点についてのみ説明する。
図16に、本実施形態のアクチュエータの斜視図を示す。図17に、同アクチュエータの斜視分解図を示す。図18に、同アクチュエータの軸方向断面図を示す。なお、図16〜図18において、図13〜図15と対応する部位については同じ符号で示す。
図16〜図18に示すように、アクチュエータ素子2は、積層状伸縮部材24と上側バンド30と下側バンド31と上側栓部材300と下側栓部材310とを備えている。
積層状伸縮部材24は、誘電膜240と一対の電極241とを備えている。誘電膜240は、中空円筒状(チューブ状)を呈している。すなわち、誘電膜240は、収容部240aを備えている。収容部240aの上端開口は、上側栓部材300により封止されている。収容部240aの下端開口は、下側栓部材310により封止されている。内周側の電極241は、導電性カーボンにシリコンオイルを混合したペーストであって、収容部240aに注入されている。収容部240aの電極241には、細板状の端子(図略)が浸漬されている。端子は、上側バンド30を貫通して、電源(図略)に接続されている。外周側の電極241は、誘電膜240の外周面から下端面にまで延在している。
本実施形態のアクチュエータ1は、構成が共通する部分に関しては、第七実施形態のアクチュエータと同様の作用効果を有する。また、本実施形態のアクチュエータ1によると、内周側の電極241がペースト状である。このため、例えば前出図8に示すような芯材20を備える形態のアクチュエータと比較して、駆動変形する際、内周側の電極241が拘束されない。また、外部から衝撃が加わる際、電極241が変形あるいは流動することにより、衝撃を吸収しやすい。
<第九実施形態>
本実施形態のアクチュエータは、第七実施形態のアクチュエータ素子が七本束ねられたものである。図19に、本実施形態のアクチュエータの部分斜視図を示す。なお、図13と対応する部位については、同じ符号で示す。
図19に示すように、本実施形態のアクチュエータ1は、合計七本のアクチュエータ素子2を備えている。アクチュエータ素子2は、上側クランプ33および下側クランプ34により、円形に結束されている。
上側クランプ33は、金属製であって、七本のアクチュエータ素子2各々の外周側の電極241に圧接している。これら七つの電極241は、上側クランプ33により、連結されている。上側クランプ33は、電源(図略)と接続されている。すなわち、上側クランプ33は、外周側の電極241の共用端子として機能している。
一方、下側クランプ34は、金属製であって、七本のアクチュエータ素子2各々の内周側の電極241(詳しくは、誘電膜240の内周面から下端面を介して外周面下端部まで延在している電極241)に圧接している。これら七つの電極241は、下側クランプ34により、連結されている。下側クランプ34は、電源(図略)と接続されている。すなわち、下側クランプ34は、内周側の電極241の共用端子として機能している。
結束されたアクチュエータ素子2の上側クランプ33の上方部分には、七つの積層状伸縮部材24全ての上端開口を封止する共用の上側栓部材(図略)が配置されている。上側栓部材により、アクチュエータ1は、上方部材(図略)に固定されている。また、上側栓部材の上端開口挿入部分と上側クランプ33とは、径方向に対向している。
一方、結束されたアクチュエータ素子2の下側クランプ34の下方部分には、七つの積層状伸縮部材24全ての下端開口を封止する共用の下側栓部材(図略)が配置されている。下側栓部材の下端開口挿入部分と下側クランプ34とは、径方向に対向している。下側栓部材からは、錘(図略)が吊り下げられている。
本実施形態のアクチュエータ1は、構成が共通する部分に関しては、第七実施形態のアクチュエータと同様の作用効果を有する。また、本実施形態のアクチュエータ1によると、アクチュエータ素子2が並列に接続されている。このため、大きな駆動力を出力することができる。
また、本実施形態のアクチュエータ1によると、上側クランプ33および下側クランプ34が、各々、共用端子として機能している。このため、電極241毎に個別に電源と接続する場合と比較して、配線が簡単になる。また、アクチュエータ素子2を結束する部材と共用端子とを別々に配置する場合と比較して、部品点数が少なくなる。
<第十実施形態>
本実施形態のアクチュエータは、第八実施形態のアクチュエータ素子が七本束ねられたものである。図20に、本実施形態のアクチュエータの部分斜視図を示す。なお、図16と対応する部位については、同じ符号で示す。
図20に示すように、本実施形態のアクチュエータ1は、合計七本のアクチュエータ素子2を備えている。アクチュエータ素子2は、上側クランプ35および下側クランプ36により、直線状に結束されている。七つの誘電膜240の収容部240aには、金属製であって櫛歯状の共用端子37が浸漬している。共用端子37は、電源(図略)に接続されている。
結束されたアクチュエータ素子2の上側クランプ35の上方部分には、七つの誘電膜240全ての上端開口を封止する共用の上側栓部材(図略)が配置されている。上側栓部材により、アクチュエータ1は、上方部材(図略)に固定されている。また、上側栓部材の上端開口挿入部分と上側クランプ35とは、径方向に対向している。
一方、結束されたアクチュエータ素子2の下側クランプ36の下方部分には、七つの誘電膜240および電極241全ての下端開口を封止する共用の下側栓部材(図略)が配置されている。下側栓部材の下端開口挿入部分と下側クランプ36とは、径方向に対向している。下側栓部材からは、錘(図略)が吊り下げられている。
本実施形態のアクチュエータ1は、構成が共通する部分に関しては、第八実施形態のアクチュエータと同様の作用効果を有する。また、本実施形態のアクチュエータ1によると、アクチュエータ素子2が並列に接続されている。このため、大きな駆動力を出力することができる。
また、本実施形態のアクチュエータ1によると、下側クランプ36が共用端子として機能している。このため、配線が簡単になる。また、アクチュエータ素子2を結束する部材と共用端子とを別々に配置する場合と比較して、部品点数が少なくなる。
<第十一実施形態>
本実施形態のアクチュエータは、第十実施形態のアクチュエータとの相違点は、内周側の電極のみならず、外周側の電極もペースト状(固化していない)を呈している点である。したがって、ここでは、相違点についてのみ説明する。
図21に、本実施形態のアクチュエータの部分斜視図を示す。図22に、同アクチュエータの部分斜視分解図を示す。なお、図21、図22において、図20と対応する部位については同じ符号で示す。
図21、図22に示すように、アクチュエータ1は、袋部材39を備えている。袋部材39は、軟質樹脂製であって絶縁性を有している。袋部材39は、七本のアクチュエータ素子2を収容可能なチューブ状を呈している。袋部材39は、七つの誘電膜240の外周面の上下端以外の部分を、外径側から覆っている。袋部材39の上下端は、誘電膜240の外周面形状に沿って、当該外周面に接合されている。このため、袋部材39の上下端は液密的に封止されている。封止された袋部材39の内部には、収容部39aが区画されている。
収容部39aには、電極(図略)が注入されている。電極は、導電性カーボンにシリコンオイルを混合したペーストである。電極は、七つの誘電膜240の外周面の上下端以外の部分に接触している。収容部39aの電極には、袋部材39の壁部を貫通して、細棒状の共用端子(図略)が挿入されている。共用端子は、電源(図略)に接続されている。七本のアクチュエータ素子2の誘電膜240の収容部240aには、各々、電極241が注入されている。
七つの収容部240aの上端開口は共用の上側栓部材(図略)により、下端開口は共用の下側栓部材(図略)により、各々封止されている。一方、七つの誘電膜240の上端は上側クランプ(図略)により、下端は下側クランプ(図略)により、各々結束されている。上側栓部材と上側クランプとは径方向に対向している。並びに、下側栓部材と下側クランプとは径方向に対向している。上側栓部材によりアクチュエータ1は、上方部材(図略)に固定されている。また、下側栓部材からは、錘(図略)が吊り下げられている。
本実施形態のアクチュエータ1は、構成が共通する部分に関しては、第十実施形態のアクチュエータと同様の作用効果を有する。また、本実施形態のアクチュエータ1によると、袋部材39の収容部39aに注入される電極、すなわち誘電膜240外周側の電極が、ペースト状である。このため、駆動変形する際、外周側の電極が拘束されない。また、外周側および内周側の電極241の流動、変形により、外部から加わる衝撃を吸収することができる。また、本実施形態のアクチュエータ1によると、七本のアクチュエータ素子2共用の共用端子が配置されている。このため、配線が簡単になる。
<その他>
以上、本発明のアクチュエータの実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
例えば、上記第一実施形態、第二実施形態では、中実丸棒状の芯材を使用した。しかし、芯材の形状、大きさ等は特に限定されるものではない。また、芯材は、中実、中空を問わない。また、芯材は、軸方向に弾性変形可能なものであればよい。例えば、弾性変形による体積変化がほぼない材料として、例えば、シリコーンゴム、アクリルゴム、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)、エチレン−プロピレンゴム、天然ゴム(NR)、ブチルゴム(IIR)、イソプレンゴム(IR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、水素化アクリルニトリル−ブタジエン共重合ゴム(H−NBR)、ヒドリン系ゴム、クロロプレンゴム(CR)、フッ素ゴム、ウレタンゴム等のエラストマーが好適である。なお、上記第三実施形態のように、芯材を有しない態様でも勿論よい。
また、上記実施形態では、アクリルゴム製の誘電膜を使用した。しかし、誘電膜の材質は、表裏一対の電極間の静電引力に応じて変形するものであれば、特に限定されるものではない。例えば、誘電性、絶縁破壊強度が高い誘電体エラストマーとして、上記アクリルゴムの他、シリコーンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)、エチレン−プロピレンゴム、天然ゴム(NR)、ブチルゴム(IIR)、イソプレンゴム(IR)、アクリルニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、水素化アクリルニトリル−ブタジエン共重合ゴム(H−NBR)、ヒドリン系ゴム、クロロプレンゴム(CR)、フッ素ゴム、ウレタンゴム等が挙げられる。また、誘電膜の形状、厚さも特に限定されず、アクチュエータの用途等に応じて適宜決定すればよい。例えば、アクチュエータの小型化、低電位駆動化、および変位量を大きくする等の観点からは、誘電膜の厚さは小さい方が望ましい。この場合、絶縁破壊強度等をも考慮して、誘電膜の厚さを、1μm以上1000μm(1mm)以下とするとよい。5μm以上200μm以下とするとより好適である。
また、電極の材質は、上記実施形態に限定されるものではないが、誘電膜の伸縮に応じて伸縮可能であることが望ましい。電極が、誘電膜と共に伸縮すると、誘電膜の変形が電極によって妨げられにくく、より所望の変位量を得やすくなる。例えば、カーボンブラック、カーボンナノチューブ等の炭素材料または金属材料からなる導電材に、バインダーとしてオイルやエラストマーを混合したペーストまたは塗料を塗布して、電極を形成するとよい。バインダーとなるエラストマーとしては、例えば、シリコーンゴム、アクリルゴム、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)、天然ゴム(NR)、ブチルゴム(IIR)、イソプレンゴム(IR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、水素化アクリルニトリル−ブタジエン共重合ゴム(H−NBR)、ヒドリン系ゴム、クロロプレンゴム(CR)、フッ素ゴム、ウレタンゴム等の柔軟なものが好適である。また、誘電膜の伸縮性をより向上させるため、カーボンブラック、カーボンナノチューブ等の導電性微粉体を誘電膜の表面に直接付着させて電極を形成してもよい。
また、上記第一実施形態、第四実施形態、第五実施形態、第六実施形態では、絶縁膜を有する伸縮膜を巻回して渦巻状筒部材を構成した。ここで、絶縁膜の材質は、隣接する電極間の導通を防止することができれば、特に限定されない。例えば、上記電極と同様、誘電膜の伸縮に応じて伸縮可能であることが望ましい。例えば、シリコーンゴム、アクリルゴム、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)、天然ゴム(NR)、ブチルゴム(IIR)、イソプレンゴム(IR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、水素化アクリルニトリル−ブタジエン共重合ゴム(H−NBR)、ヒドリン系ゴム、クロロプレンゴム(CR)、フッ素ゴム、ウレタンゴム等の柔軟なものが好適である。絶縁膜を誘電膜と同じ材質にすると、より大きな駆動力を得ることができる。
また、上記第一実施形態、第四実施形態、第五実施形態、第六実施形態では、電極の表面全体を覆うように絶縁膜を配置した。しかし、隣接する電極間の導通を防止することができれば、絶縁膜を電極の表面の一部のみに配置してもよい。また、渦巻状筒部材の最外層が、誘電体エラストマー製の絶縁膜である場合には、その表面にさらに電極を配置してもよい。こうすると、最外層の絶縁膜をも誘電膜と同様に変形させることができるため、より大きな駆動力を得ることができる。
また、上記実施形態では、アクチュエータ素子の軸直方向の直径を約5mmとした。しかし、アクチュエータ素子の軸方向、軸直方向の大きさは、特に限定されるものではない。また、アクチュエータ素子は、上記実施形態のように、一つだけを負荷部材と接続して使用してもよく、複数を束ねたものを負荷部材と接続して使用してもよい。こうすると、より大きな駆動力を出力することができる。特に、上記実施形態のような紐状のアクチュエータ素子や、さらに細い繊維状のアクチュエータ素子の場合には、複数を束ねて使用することが望ましい。このように構成されたアクチュエータは、例えば人工筋肉等として有用である。また、アクチュエータ素子の複数をメリヤス編み等により編んで使用してもよい。さらに、アクチュエータ素子を複数束ねた集束体を、同様に編んで使用してもよい。また、誘電膜の径方向積層数も特に限定しない。積層数を多くすると、より駆動力を大きくすることができる。
また、上記実施形態では、アクチュエータ素子の軸方向両端部分において、芯材と渦巻状筒部材、あるいは芯材と積層状筒部材、あるいは渦巻状筒部材の各部材、あるいは積層状筒部材の各部材を接着した。しかし、これらの固定場所、固定方法は、特に限定されるものではない。アクチュエータ素子の軸方向両端部分を加締めて固定してもよく、また、軸方向の全体に亘り、芯材と芯材と渦巻状筒部材、あるいは芯材と積層状筒部材とを接着してもよい。また、上記第一実施形態、第四実施形態、第五実施形態、第六実施形態では、渦巻状筒部材の軸方向一端に底部材を配置した。しかし、底部材は渦巻状筒部材の軸方向両端に配置してもよい。
上記実施形態では、負荷部材としてコイルばね、アクチュエータ素子を使用したが、負荷部材の種類は特に限定されるものではない。例えば、弾性部材としては、上記コイルばねの他、板ばね、竹の子ばね、皿ばね、ぜんまいばね等のばね部材や、ゴムチューブ等が挙げられる。また、錘をつり下げてもよい。
また、上記実施形態では、アクチュエータを、オフ状態(0V)からオン状態に切り替えて作動させた。しかし、作動前の電圧値は必ずしも0Vである必要はない。例えば、所定の電圧値から印加電圧を大きくして作動させてもよい。
また、第六実施形態では、滑車と線材により出力アームを回動させたが、例えばスプロケットとチェーン、プーリーとベルトなどにより、出力アームを回動させてもよい。こうすると、スリップによる動力伝達ロスを抑制しやすい。また、第七、第九実施形態では、固体の電極を用いたが、ゲル状、ペースト状の電極を用いてもよい。
また、第九、第十実施形態では、上側栓部材によりアクチュエータを上方部材に固定したが、上側クランプによりアクチュエータを上方部材に固定してもよい。また、第九、第十実施形態では、下側栓部材から錘を吊り下げたが、下側クランプから錘を吊り下げてもよい。
以下、本発明のアクチュエータについて行った実験について説明する。
[実施例サンプル]
実施例1のサンプルは、前記第七実施形態のアクチュエータ(前出図13〜図15参照)と同タイプのアクチュエータである。実施例1のサンプルの誘電膜は、シリコーンゴムからなる。並びに、実施例1のサンプルの電極は、導電カーボンにシリコンオイルを混合したペーストからなる。
図23に、実施例1のサンプルの積層状伸縮部材の寸法図を示す。なお、図15と対応する部位については同じ符号で示す。誘電膜240の外径(直径)A1は、0.6mmである。誘電膜240の内径(直径)A2は、0.5mmである。内周側の電極241の軸方向長さA3は、180mmである。外周側の電極241の軸方向長さA4は、120mmである。当該寸法を有する積層状伸縮部材24の上下端には、前出図15に示すように、上側バンド30と下側バンド31とが装着されている。
実施例2のサンプルは、前記第九実施形態のアクチュエータ(前出図19参照)と同タイプのアクチュエータである。すなわち、実施例1のサンプルの積層状伸縮部材24が、20本結束されたものに、上側栓部材と下側栓部材とを装着したものである。
[比較例サンプル]
比較例のサンプルと実施例1のサンプルとの相違点は、錘(前出図13〜図15参照)が配置されていない点である。すなわち、積層状伸縮部材の変形方向を軸方向に配向させる部材が配置されていない点である。比較例のサンプルは、錘(負荷部材)が無く、力の釣り合いを崩すことにより作動させるものではない。
[実験方法および実験結果]
実施例1、実施例2、比較例のサンプルに電圧を印加した場合の、軸方向変位、出力、挙動を調べた。実施例1のサンプルの錘32(前出図13〜図15参照)の重さは、1.4gとした。実施例2のサンプルの錘の重さは、14gとした。
図24に、印加電圧と変位(軸方向変位)との関係をグラフで示す。図24に示すように、実施例1、実施例2のサンプルの方が、比較例のサンプルよりも、変位を取り出しやすいことが判る。また、その傾向は、印加電圧が大きくなるに連れ、顕著になることが判る。また、実施例2のように積層状伸縮部材24を20本結束したものと、実施例1のように積層状伸縮部材24が1本のものとが略同一の変位となり、比較例よりも大きく変位することが判る。
図25に、印加電圧と出力との関係をグラフで示す。図25に示すように、実施例2のサンプルの方が、実施例1のサンプルよりも、出力が大きいことが判る。また、その傾向は、印加電圧が大きくなるに連れ、顕著になることが判る。
なお、比較例のように、錘などの負荷部材を配置しない場合は、誘電層、電極の厚みの不均一が生じた場合、所定の方向に変位しないことが多いのに対して、実施例1、2のように、錘などの負荷部材を配置する場合は、変位方向が所定の方向に定まるので、安定的に変位させることができる。
本発明のアクチュエータは、例えば、パワーアシストスーツ、産業、医療、福祉ロボット用の人工筋肉、電子部品冷却用や医療用等の小型ポンプ、医療用器具等に有用であり、さらに、モータ等機械式アクチュエータおよび圧電素子アクチュエータ等のすべてのアクチュエータの代替として利用することができる。
本発明のアクチュエータにおけるアクチュエータ素子の原理図であって、(a)は電圧印加前の状態を示し、(b)は電圧印加中の状態を示す。 図1のアクチュエータ素子を用いた本発明のアクチュエータの原理図であって、(a)は電圧印加前の状態を示し、(b)は電圧印加中の状態を示す。 本発明の第一実施形態のアクチュエータの斜視図である。 同アクチュエータにおけるアクチュエータ素子の斜視分解図である。 同アクチュエータの軸直方向断面図である。 同アクチュエータの軸方向断面図である。 同アクチュエータの電圧印加中における軸方向断面図である。 本発明の第二実施形態のアクチュエータの軸直方向断面図である。 本発明の第三実施形態のアクチュエータの軸直方向断面図である。 本発明の第四実施形態のアクチュエータの側面図である。 本発明の第五実施形態のアクチュエータの側面図である。 本発明の第六実施形態のアクチュエータの側面図である。 本発明の第七実施形態のアクチュエータの斜視図である。 同アクチュエータの斜視分解図である。 同アクチュエータの軸方向断面図である。 本発明の第八実施形態のアクチュエータの斜視図である。 同アクチュエータの斜視分解図である。 同アクチュエータの軸方向断面図である。 本発明の第九実施形態のアクチュエータの部分斜視図である。 本発明の第十実施形態のアクチュエータの部分斜視図である。 本発明の第十一実施形態のアクチュエータの部分斜視図である。 同アクチュエータの部分斜視分解図である。 実施例1のサンプルの積層状伸縮部材の寸法図である。 印加電圧と変位(軸方向変位)との関係を示すグラフである。 印加電圧と出力との関係を示すグラフである。
符号の説明
1:アクチュエータ
2:アクチュエータ素子 2a〜2f:アクチュエータ素子
20:芯材 20a〜20f:芯材
21:渦巻状筒部材 21a〜21f:渦巻状筒部材
210:伸縮膜 210a:誘電膜 210b:電極 210c:絶縁膜
22:底部材 22a〜22f:底部材
23:積層状筒部材 230:誘電膜 231:電極
24:積層状伸縮部材 240:誘電膜 240a:収容部 241:電極
3:コイルばね(負荷部材) 30:上側バンド 300:上側栓部材
31:下側バンド 310:下側栓部材
32:錘
33:上側クランプ 34:下側クランプ 35:上側クランプ 36:下側クランプ
37:共用端子 38:共用端子 39:袋部材 39a:収容部
90:線材 90a〜90f:線材
91:下方部材 92a〜92d:線材 93:出力ロッド 94:線材 95:滑車
96:出力アーム
a:アクチュエータ b:アクチュエータ素子 b10:誘電膜 b11:電極
c:負荷部材 d1:電源 d2:スイッチ

Claims (8)

  1. 軸方向一端が固定されており、誘電体エラストマー製の誘電膜と、該誘電膜を介して配置されている複数の電極と、を有し、該電極間への印加電圧が大きくなるに従って該誘電膜が伸張する棒状のアクチュエータ素子と、
    該アクチュエータ素子の軸方向他端に接続され、該アクチュエータ素子を軸方向に伸張させた状態で固定する負荷部材と、を備え、
    該負荷部材は、錘および弾性部材の少なくとも一方であり、
    該アクチュエータ素子は、該誘電膜と、該誘電膜の両面に配置されている一対の該電極と、一対の該電極の一方の表面に配置されている絶縁膜と、を有する伸縮膜が渦巻状に巻回されてなる渦巻状伸縮部材を有し、
    該アクチュエータ素子は、該渦巻状伸縮部材の軸部に配置され軸方向に弾性変形可能であり側周面が軸方向に連続する芯材、または該軸部に配置される空間を有し、
    該電極間への印加電圧を大きくして、該電極間の静電引力に応じて該誘電膜を伸張させることにより、該アクチュエータ素子を該負荷部材の張力に従って軸方向に伸張させることを特徴とするアクチュエータ。
  2. 前記アクチュエータ素子は、前記芯材を有し、
    該芯材は、エラストマーからなる請求項1に記載のアクチュエータ。
  3. 前記アクチュエータ素子は、前記芯材を有し、
    前記渦巻状伸縮部材は、前記伸縮膜が、該芯材の周囲に渦巻状に巻回されてなる渦巻状筒部材である請求項1または請求項2に記載のアクチュエータ。
  4. 前記アクチュエータ素子は、軸直方向の最大直径が5mm未満である請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のアクチュエータ。
  5. 前記アクチュエータ素子の複数が束ねられて配置されている請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のアクチュエータ。
  6. 束ねられた前記アクチュエータ素子の複数の前記電極の、正極側および負極側のうち少なくとも一方は、共用化されている請求項5に記載のアクチュエータ。
  7. 前記電極は、エラストマーと導電材との混合材からなる請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のアクチュエータ。
  8. 前記電極は、液状を呈している請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のアクチュエータ。
JP2007242022A 2007-03-30 2007-09-19 アクチュエータ Active JP4922879B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007242022A JP4922879B2 (ja) 2007-03-30 2007-09-19 アクチュエータ
EP08005056A EP1976036A3 (en) 2007-03-30 2008-03-18 Actuator
US12/076,832 US20080238258A1 (en) 2007-03-30 2008-03-24 Actuator

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007093926 2007-03-30
JP2007093926 2007-03-30
JP2007242022A JP4922879B2 (ja) 2007-03-30 2007-09-19 アクチュエータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008277729A JP2008277729A (ja) 2008-11-13
JP4922879B2 true JP4922879B2 (ja) 2012-04-25

Family

ID=40055297

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007242022A Active JP4922879B2 (ja) 2007-03-30 2007-09-19 アクチュエータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4922879B2 (ja)

Families Citing this family (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009006318A1 (en) 2007-06-29 2009-01-08 Artificial Muscle, Inc. Electroactive polymer transducers for sensory feedback applications
JP2011147228A (ja) * 2010-01-13 2011-07-28 Fujikura Rubber Ltd ポリマーアクチュエータ
JP2012005340A (ja) 2010-05-18 2012-01-05 Canon Inc イオン移動型アクチュエータ
JP5702085B2 (ja) * 2010-07-22 2015-04-15 日本信号株式会社 アクチュエータ
JP2012065426A (ja) * 2010-09-15 2012-03-29 Toyoda Gosei Co Ltd アクチュエータの製造方法
JP5589702B2 (ja) * 2010-09-15 2014-09-17 豊田合成株式会社 アクチュエータ
WO2012099854A1 (en) * 2011-01-18 2012-07-26 Bayer Materialscience Ag Frameless actuator apparatus, system, and method
US9553254B2 (en) 2011-03-01 2017-01-24 Parker-Hannifin Corporation Automated manufacturing processes for producing deformable polymer devices and films
JP2014522223A (ja) * 2011-07-25 2014-08-28 ブラウン ゲーエムベーハー リニア電子ポリマーモーター及びリニア電子ポリマーモーターを有する装置
JP5880106B2 (ja) * 2012-02-14 2016-03-08 豊田合成株式会社 高分子アクチュエータの取付構造
EP2828901B1 (en) 2012-03-21 2017-01-04 Parker Hannifin Corporation Roll-to-roll manufacturing processes for producing self-healing electroactive polymer devices
JP2015521366A (ja) 2012-04-12 2015-07-27 パーカー−ハネフィン コーポレーションParker−Hannifin Corporation 性能を向上させたeap変換器
US9761790B2 (en) 2012-06-18 2017-09-12 Parker-Hannifin Corporation Stretch frame for stretching process
US9590193B2 (en) 2012-10-24 2017-03-07 Parker-Hannifin Corporation Polymer diode
JP6873843B2 (ja) * 2016-11-25 2021-05-19 住友理工株式会社 静電型トランスデューサおよびその製造方法
WO2018097086A1 (ja) * 2016-11-25 2018-05-31 住友理工株式会社 静電型トランスデューサおよびその製造方法
JP7056582B2 (ja) * 2017-01-04 2022-04-19 東洋紡株式会社 アクチュエータ
US11535017B2 (en) 2017-04-04 2022-12-27 W. L. Gore & Associates Gmbh Dielectric composite with reinforced elastomer and integrate electrode
CN110603727B (zh) 2017-05-10 2023-04-04 索尼公司 致动器、驱动构件、触觉提示装置和驱动装置
KR102561358B1 (ko) 2017-05-18 2023-08-01 다우 도레이 캄파니 리미티드 플루오로알킬기 함유 경화성 오가노폴리실록산 조성물, 이의 경화물 및 당해 경화물을 구비한 트랜스듀서 등
CN107493035A (zh) * 2017-09-19 2017-12-19 中国地质大学(武汉) 石墨烯电极介电弹性体驱动器
JP6850708B2 (ja) 2017-09-29 2021-03-31 本田技研工業株式会社 アクチュエータの製造方法
JP7045777B2 (ja) * 2018-01-31 2022-04-01 住友理工株式会社 トランスデューサおよびそれを用いた発電システム
KR20210101257A (ko) 2018-12-07 2021-08-18 다우 도레이 캄파니 리미티드 경화성 오가노폴리실록산 조성물, 그 경화물 및 당해 경화물을 구비한 트랜스듀서 등
WO2024075564A1 (ja) * 2022-10-03 2024-04-11 ソニーグループ株式会社 誘電エラストマー型アクチュエータ、トランスデューサ、装置、情報処理システム、及び誘電エラストマー型アクチュエータの製造方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2394501T3 (es) * 1999-07-20 2013-02-01 Sri International Traductores de polímeros electroactivos
JP2002079883A (ja) * 2000-09-06 2002-03-19 Honda Motor Co Ltd 車両用ミラー装置
JP4587010B2 (ja) * 2000-09-06 2010-11-24 本田技研工業株式会社 圧電式アクチュエータ
JP3861705B2 (ja) * 2002-01-31 2006-12-20 松下電工株式会社 電歪アクチュエータ
DK1602135T3 (da) * 2003-03-03 2011-02-28 Stanford Res Inst Int Indrullede elektroaktive polymerer

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008277729A (ja) 2008-11-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4922879B2 (ja) アクチュエータ
US20080238258A1 (en) Actuator
JP2008251833A (ja) アクチュエータおよびアクチュエータ集束体
JP3939337B2 (ja) 高分子アクチュエータ
US7895728B2 (en) Method of making a rolled elastomer actiuator
JP2000083389A (ja) アクチュエータ
JP6653557B2 (ja) 誘電エラストマー動作装置
US7068930B2 (en) Camera lens positioning using a electro-active device
US8638024B2 (en) Actuator
CN110603727B (zh) 致动器、驱动构件、触觉提示装置和驱动装置
JP2020513864A5 (ja)
JP2006311630A (ja) アクチュエータモジュール
JP2007202293A (ja) 発電装置
JP5880106B2 (ja) 高分子アクチュエータの取付構造
JPWO2002015378A1 (ja) 折り重なり式圧電ステータ、折り重なり式圧電アクチュエータ及びそれらの応用
US20190044052A1 (en) Mechanisms for pre-stretching electro-active polymers by a pre-determined amount and methods of use thereof
Carpi et al. Contractile dielectric elastomer actuator with folded shape
EP2053670B1 (en) An elongated actuator structure
JP5243818B2 (ja) アクチュエータ
JP2009021328A (ja) 電歪素子
Kovacs Arm wrestling robot driven by dielectric elastomer actuators
JP2007159222A (ja) 高分子アクチュエータ及び高分子アクチュエータにより駆動されるロボットアーム及びロボットアームを有するロボット
CN203708344U (zh) 一种摄像头和移动终端
WO2018235658A1 (ja) 誘電エラストマートランスデューサーおよび誘電エラストマー駆動装置
CN107408622B (zh) 压电发电机、按钮、无线电模块和制造压电发电机的方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100728

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110721

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110726

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110921

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120124

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120206

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4922879

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150210

Year of fee payment: 3

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350