JP4921951B2 - 複電圧仕様モータ駆動圧縮機の駆動制御方法及び駆動制御装置 - Google Patents

複電圧仕様モータ駆動圧縮機の駆動制御方法及び駆動制御装置 Download PDF

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Description

本発明は,圧縮機本体を駆動する駆動用モータの各相の電機子コイルの結線を,直列又は並列に組み替えることで,駆動用モータの定格電圧を変更可能とし,この定格電圧の変更に伴って,異なる電圧の電源に選択的に接続可能に構成された複電圧仕様のモータ駆動型圧縮機における駆動制御方法及び駆動制御装置に関する。
圧縮機本体2を駆動する駆動源として三相モータMを備えたモータ駆動型圧縮機にあっては,外部電源30からの電力の供給を受けて前記三相モータMを駆動して,各種気体の圧縮を行うことができるように構成されている。
このようなモータ駆動型圧縮機では,この圧縮機の設置場所等の相違によって,確保し得る電源が異なり,また,このような電源の相違により,電源より得られる電圧が異なることから,異なる電圧を出力する電源に接続して運転することができるように,複数種類の電圧に対して対応可能に構成された,所謂「複電圧仕様」と呼ばれる圧縮機がある。
一例として,三相200Vの低電圧と,三相400Vの高電圧間で電圧の切り替えを行うことができるように構成された複電圧仕様のモータ駆動圧縮機を例にとって説明すると,電源電圧の変更に対して圧縮機本体2を駆動するモータMを対応可能とするために,モータM内の電機子コイルの結線方法を変更可能としており,三相200Vの低電圧の電源に接続する場合には,各相の電機子コイルを並列に接続し,三相400Vの高電圧の電源に接続する場合には,各相の電機子コイルを直列に接続して,駆動用モータMの定格電圧を可変としている。
また,このような圧縮機には,圧縮機本体2の吐出側圧力,図3に示す例にあってはレシーバタンク3内の圧力変化に伴って圧縮機本体2の吸入口を開閉制御する吸入弁41や該吸入弁41の作動圧室にレシーバタンク3内の圧縮気体を導入する管路42,及び前記管路42を開閉制御する電磁弁43等からなる吸気制御装置40が設けられ,また,該圧縮機が油冷式である場合には,レシーバタンク3内で回収された潤滑油を圧縮機本体2の給油口に供給する前にこれを冷却するオイルクーラ5に冷却風を導入するファンモータ6等が設けられ,さらには圧縮機の始動を制御する電磁開閉器(第1〜第3電磁開閉器71,72,73)等が設けられているが,これらの機器の定格電圧と,電源より入力される電圧との間に差が生じている場合には,電源電圧をトランスTrによって変圧した後にこれらの機器に入力して,破損等が生じることを防止している。
そのため,圧縮機の駆動制御装置1中にトランスを設けると共に,電源電圧を前記トランスを介して変圧した後,前記電磁弁43やファンモータ6等に出力する回路と,前記トランスをバイパスして電源電圧を直接,前記電磁弁43やファンモータ6等の機器に出力する回路とを切り替え可能に設け,一例として前述の電磁弁43やファンモータ6の定格電圧が200Vである場合において,400Vを出力する電源に圧縮機を接続する場合には,電源電圧をトランスを介して200Vに減圧した後,前記電磁弁43やファンモータ6等に出力するように構成している。
図4(A)は,前述のように三相200Vと三相400V間で電源電圧を変更可能とした複電圧仕様の圧縮機において,これを三相200Vで駆動する場合における結線状態を示したもので,モータMに設けた電機子の各相を並列に接続するために,モータMの電機子(回転子)U,V,Wの各端子u1,v1,w1と,電機子(回転子)U2,V2,W2の各端子u2,v2,w2とを短絡バーによって接続すると共に,モータMの電機子(固定子)Y1,Z1,X1の各端子y1,z1,x1と,電機子(固定子)Y2,Z2,X2の各端子y2,z2,x2とを短絡バーによって接続している。
また,前述の電磁弁43やファンモータ6等の圧縮機の構成機器の定格電圧を200Vとし,電源に接続された回路(電源回路)R0,S0,T0の端子r0,s0,t0を,トランスの出力端子Rout,Sout,Toutにそれぞれ接続し,トランスをバイパスして電源からの三相200Vの電圧を直接,前述した電磁弁43やファンモータ6等の機器に入力できるように結線している。
一方,前述の通りに構成された圧縮機を三相400Vで駆動する場合には,図5(A)に示すようにモータMの回転子U2,V2,W2の端子u2,v2,w2を,固定子Y1,Z1,X1に設けた端子y1,z1,x1にそれぞれ接続して,モータの電機子を直列の接続とし,また,電源回路R0,S0,T0の端子r0,s0,t0をトランスの入力側端子Rin,Sin,Tinにそれぞれ接続し,電源からの400Vの電圧をトランスを介して200Vに変圧した後,前述した電磁弁43やファンモータ6等の機器に出力するように構成している。
なお,図4(A)及び図5(A)に示す圧縮機において,始動盤にはモータMの電機子に対する通電を制御する第1の電磁開閉器71と,モータMの電機子をデルタ結線と成す第2の電磁開閉器72,及びスター結線と成す第3の電磁開閉器73が設けられており,圧縮機に設けられた始動スイッチをONにすると,第1の電磁開閉器71及び第3の電磁開閉器73が接点を閉じ,モータMの電機子をスター結線とした状態で始動し,その後,タイマ等による所定時間のカウントが経過すると,前記第3の電磁開閉器73が接点間を開くと共に,前記第2の電磁開閉器72が接点間を閉じてモータMの電機子をデルタ結線と成すように構成されており,モータをスター・デルタ始動することができるように構成されている。
もっとも,本発明が適用される圧縮機のモータの起動方法は,前記スター・デルタ起動に限定されず,全電圧起動法,起動補償器法等の既知の各種の起動法によって起動しても良く,この場合には各起動法に対応した回路構成のものが対象となる。
なお,圧縮機を停止するときには,圧縮機制御装置に設けたOFFスイッチを操作し,これにより始動盤の第1電磁開閉器71と第2電磁開閉器72が接点間を開いてモータMに対する通電が停止し,これによって圧縮機が停止する。
以上で説明した複電圧仕様の圧縮機にあっては,接続する電源の電圧に応じて,モータMに設けた電機子コイルの結線状態と,トランスに対する結線状態とを変更することが必要となるが,このような結線の変更は,図4(B)(C)及び図5(B)(C)に示すように,電源電圧を変更する度に,前述の短絡バーや,短絡線によって,短絡する端子の組合せを変更することにより行っている。
なお,入力電圧を低電圧とする場合と,高電圧とする場合とで切り替え可能とした複電圧仕様の圧縮機において,図6に示すように1台の変圧器によって高電圧負荷(ファンモータ)と低電圧負荷(駆動用モータ)のいずれに対しても電力の供給を行うことができるようにするために,200Vを供給する低電圧電源と,該低電圧電源に開閉手段を介して接続され,定格電圧が200Vの駆動用モータ(低電圧負荷)と,400Vを供給する高電圧源と,該高電圧源に開閉手段を介して接続され,定格電圧が400Vに設定されたファンモータ(高電圧負荷)と,上記低電圧源に開閉手段を介して接続されると共にファンモータに接続されて200Vを400Vに変成する一方,上記高電圧電源に開閉手段を介して接続されると共に駆動用モータに接続されて高電圧電源の400Vを200Vに変成する変圧器を設け,400Vの電源に接続した場合には開閉手段を操作して駆動用モータに変圧器で400Vから200Vに減圧した電圧を印加すると共にファンモータに400Vの電源電圧を直接印加し,200Vの電源を接続した場合には開閉手段を操作してコンプレッサ用モータに200Vの電源電圧を直接印加すると共に,ファンモータに変圧器で200Vから400Vに接続した電圧を印加するように構成したものがある(特許文献1)。
この発明の先行技術文献情報としては次のものがある。
特開平4−121025号公報
以上説明したように,複電圧仕様の圧縮機にあっては,電源電圧を変更する毎に圧縮機本体2を駆動するモータMに設けた電機子コイルの結線を,直列−並列間で組み替えると共に,圧縮機に設けた電磁弁43やファンモータ6,その他の機器に対して印加する操作電圧の出力を,トランスを介して,又はトランスをバイパスして行うことで,前記構成機器の定格電圧となるように調整して出力する必要があるが,このような電機子コイルの結線状態の変更や,出力する操作電圧の変更は,図4(B)(C)及び図5(B)(C)に示すように,端子台における短絡バーや短絡線の取り付け位置を変更することにより行っている。
そのため,従来の複電圧仕様の圧縮機にあっては,電源電圧を変更する度に前述の短絡バーや短絡線の取外し,及び取付け作業が必要であり,この作業が繁雑であると共に,短絡バーや短絡線の取付位置を間違い易い。
そして,誤った位置に短絡バーや短絡線を取り付けて圧縮機を起動すれば,圧縮機本体2の駆動用モータMが始動しないだけでなく,前述した電磁弁43やファンモータ6等,圧縮機に設けられた各種機器に対し,これらの機器の定格電圧とは異なる電圧が入力されることとなり,特に定格電圧に比較して高電圧が印加される場合には,これらの機器が破損するおそれがある。
なお,前述の特許文献1として紹介した圧縮機では,低圧電源と低圧負荷(駆動用モータ)との間に設けた開閉手段と,高電圧源と高電圧負荷(ファンモータ)との間に設けた開閉手段という2つの開閉手段の操作で該圧縮機を駆動する電圧の切り替えを可能としており,図4及び図5を参照して説明した従来技術のように,短絡バーや短絡線を付け直す手間は省けるものとなっているが,圧縮機に接続されている電源の電圧と,前記2つの開閉手段による切り替え状態とが対応していなければ,圧縮機本体の駆動用モータやファンモータに対して,これらの機器の作動電圧とは異なる電圧が印加されて,故障や破損等が生じるという問題は解消されていない。
そこで本発明は,上記従来技術における欠点を解消するためになされたものであり,複電圧仕様のモータ駆動圧縮機において,電源電圧の変更に伴う結線の切り替え作業が極めて容易であると共に,結線を間違えることがなく,かりに電源電圧に対応していない結線が行われている場合であっても,駆動用モータMや圧縮機に設けた各種の機器,例えば電磁弁43やファンモータ6,起動制御用の電磁開閉器71〜73等が破損することを防止できる,複電圧仕様のモータ駆動圧縮機における駆動制御方法及び駆動制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために,本発明の複電圧仕様のモータ駆動型圧縮機における駆動制御方法及び前記駆動制御方法を実現する駆動制御装置1は,圧縮機本体2を駆動する駆動用モータMの電機子コイルの結線を変更することで,前記駆動用モータMの定格電圧を可変と成すと共に,前記駆動用モータMの定格電圧の変更に伴って,前記定格電圧に対応した電源に選択的に接続可能とした複電圧仕様のモータ駆動型圧縮機において,
前記駆動用モータMにおいて変更可能な定格電圧(図示の例では200V,400V)に対応してそれぞれ割り当てられた切替位置を有すると共に,前記各切替位置に切り替えた際,各切替位置に対応する定格電圧と成す結線に前記電機子コイルの結線を組み替える結線切替スイッチ,例えばカムスイッチ10を設け,
電源30より入力された電圧を電圧検出リレー51等の検出手段で検出し,該検出された電源電圧と,前記結線切替スイッチ(カムスイッチ10)によって選択された切替位置とが一致したとき圧縮機を始動可能と成すと共に,不一致のとき,例えば開閉器52(52a,52b)等の手段によって通電を遮断する等して圧縮機の始動を不能とする安全装置50を設けることを特徴とする(請求項1,5)。
前記駆動制御方法において,前記圧縮機の構成機器(例えば電磁弁43,ファンモータ6,電磁開閉器71〜73)に対して操作電圧を出力する操作電圧出力回路(図示の例では,電源回路R0,S0,T0と前記構成機器間を接続するバイパス回路R01,S01,T01及び回路R02,S02,T02)を設け,前記検出された電源電圧と,前記結線切替スイッチ(カムスイッチ10)によって選択された切替位置とが不一致のとき,前記圧縮機の構成機器(例えば電磁弁43,ファンモータ6,電磁開閉器71〜73)に対する操作電圧の出力を例えば開閉器52(52a,52b)によって停止して,前記圧縮機の始動を不能としても良い(請求項2,6)。
さらに,前記圧縮機の構成機器に対して出力される操作電圧を,これらの機器の定格電圧と一致させるために,入力された電源電圧を電圧検出リレー51によって検出し,検出された前記電源電圧が前記圧縮機の構成機器の定格電圧と一致するとき,図示の例では開閉器52(52a,52b)の開閉でリレーMC1を励磁して開閉器mc1を閉じ、バイパス回路R01,S01,T01を介して前記電源電圧を操作電圧として出力し,検出された前記電源電圧が前記圧縮機の構成機器の定格電圧と一致しないとき,図示の例では開閉器52(52a,52b)の開閉でリレーMC2を励磁して開閉器mc2を閉じてトランスTr1を経由して電源電圧を前記構成機器の定格電圧に変圧して得た操作電圧を出力するようにすることができる(請求項3,7;図1参照)。
また,同様の前記操作電圧を圧縮機の構成機器の定格電圧と一致させるために,前記操作電圧出力回路にトランスTr1を設けると共に,該トランスTr1をバイパスするバイパス回路R01,S01,T01を設け,
前記結線切替スイッチ(カムスイッチ10)の切替により,電源電圧を前記バイパス回路R01,S01,T01を介して出力する結線と,電源電圧を前記トランスTr1により変圧して出力する結線とを組み替え可能としても良い(請求項4,8;図2参照)。
以上説明した本発明の構成により,本発明の複電圧型モータ駆動圧縮機の駆動制御方法及び駆動制御装置は,以下の顕著な効果を有する。
電源電圧と,結線切替スイッチ(カムスイッチ10)により切り替えられた結線状態とが一致しない場合には,圧縮機を始動不能とする安全装置50を設けたことから,電源電圧と圧縮機の設定との間に不一致が生じ,また,このような不一致が生じた状態で圧縮機が運転されることを確実に防止することができた。
このような圧縮機の始動不能を,圧縮機の構成機器,例えば吸気制御用の電磁弁43やファンモータ6,始動制御用の電磁開閉器71〜73等に対して操作電圧の出力を行わないことにより実現する場合には,圧縮機のこれらの構成機器に対して定格電圧とは異なる電圧の入力が行われることを防止でき,これらの機器が破損等することを好適に防止することができた。
さらに,検知した電源電圧に対応して,電源電圧をそのまま,又は変圧して操作電圧として出力することにより,出力される操作電圧を圧縮機の構成機器の定格電圧に確実に対応させることができた。
また,操作電圧の切替を結線切替スイッチ(カムスイッチ10)に行わせる場合には,電圧検出リレーや開閉器等の使用個数を減らすことができ,装置構成を比較的簡易なものとすることができた。
次に,本発明の実施例を添付図面を参照しながら以下説明する。
〔実施例1〕
本発明の複電圧型モータ駆動圧縮機において,本発明の電圧切り替え方法を実施する駆動制御装置1の構成例を図1に示す。
図4及び図5を参照して説明した従来の複電圧式モータ駆動型圧縮機の駆動制御装置1では,モータMに設けた電機子コイルの結線切り替え,及び,トランスTr1に対する結線の切り替えを,いずれも端子台に設けた各端子間を短絡する短絡バー又は短絡線の付け替えにより行うものとしていたが,図1に示す本発明の複電圧型モータ駆動圧縮機の駆動制御装置1にあっては,この構成に代えて結線切替スイッチとして,高圧位置と低圧位置の2つの切替位置を持つカムスイッチ10を設け,該カムスイッチ10による切り替えにより,前記モータMの電機子コイルに対する結線の切り替えを一度に行うことができるように構成している。
また,トランスTr1に対する結線を切り替え可能とするために,電源電圧を検出する電源検出リレー51及びこの電源検出リレー51の動作で開閉する開閉器52(52a,52b)と,電源R,S,Tにそれぞれ接続された回路(電源回路)R0,S0,T0と,トランスTr1の入力側端子Rin,Sin,Tinに接続された回路R02,S02,T02とをそれぞれ設けると共に,前記電源回路R0,S0,T0をトランスTr1の出力端子Rout,Sout,Toutにそれぞれ接続するバイパス回路R01,S01,T01をそれぞれ設け,前記回路R02,S02,T02を同時に開閉する三路用の開閉器mc2と,前記バイパス回路R01,S01,T01を同時に開閉する三路用の開閉器mc1と,前記開閉器52(52a,52b)の開閉で前記開閉器mc1,mc2の開閉を制御するリレーMC1,MC2とを設け,電源電圧に基づいて電源回路R0,S0,T0が,トランスTr1の入力端子Rin,Sin,Tin,又は出力側端子Rout,Sout,Toutのいずれかに対して接続可能とした点において相違している。
また,本発明の複電圧型モータ駆動圧縮機の駆動制御装置1にあっては,電源30から供給された電圧が,低電圧(本実施例では200V)であるか,高電圧(本実施例では400V)であるかを検出し,この検出された電圧と,前記カムスイッチ10によって切り替えられた結線状態とが不一致の場合,電磁弁43やファンモータ6等の圧縮機の構成機器に対して,これらを操作するための操作電圧の出力を停止する安全装置50を設けた点において図4及び図5を参照して説明した従来の複電圧型モータ駆動圧縮機の駆動制御装置1とは異なる。
なお,図1に示した本実施例の回路構成において,その他の構成については図4及び図5を参照して説明した従来の複電圧型モータ駆動圧縮機における電圧制御装置と共通であるため説明を省略する。
〔カムスイッチ〕
前述のように,圧縮機本体2の駆動用モータMに設けた電機子コイルの結線状態を変更すると共に,トランスTr1に対する結線状態を変更するために本発明の駆動制御装置1に結線切替スイッチとして設けた前述のカムスイッチ10は,複数の接点,本実施例では1〜22番接点を有し,カムスイッチ10に設けられたカム接点を,高圧−低圧の二種類の出力形式に対応した二位置間で切り替えることにより,偶数番の接点と奇数番の接点間で,所定の組合せパターンで開閉が行われるように構成されている。
本実施形態にあっては,カムスイッチの1〜18番接点を,前記モータMに設けた電機子コイルの直列・並列間での結線状態の切り替えに使用し,19〜22番接点をトランスTr1に対する結線状態の切り替えのために使用している。
図示の実施例では,カムスイッチ10に設けられたレバーを三相200Vの低圧位置とすると,このカムスイッチ10に設けた1−2,5−6,7−8,11−12,13−14,17−18,19−20番の各接点間が閉じて電気的に接続されると共に,3−4,9−10,15−16,21−22番の各接点間が開いて,これらの接点間の通電が停止するように構成されている。
一方,カムスイッチ10の前記レバーを400Vの位置に切り替えると,前記200Vを選択した場合とは逆に,3−4,9−10,15−16,21−22番の接点間が閉じて電気的に接続されると共に,1−2,5−6,7−8,11−12,13−14,17−18,19−20番の各接点間が開いてこれらの接点間の通電を停止するように構成されている。
そして,このカムスイッチ10の操作により,図4に示した低圧結線と,図5に示した高圧結線間で結線の切り替えを可能とするために,本実施例では前記カムスイッチ10の2−4,3−5,8−10,9−11,14−16,15−17番の各接点間を短絡すると共に,1番接点に電機子Uの接点u1を,2番及び4番接点に電機子U2の接点u2を,3番及び5番接点に電機子X1の接点x1を,6番接点に電機子X2の接点x2及び第2電磁開閉器の6番接点を,7番接点に電機子V1の接点v1を,8番及び10番接点に電機子V2の接点v2を,9番及び11番接点に電機子Y1の接点y1を,12番接点に電機子Y2の接点y2及び第2電磁開閉器の2番接点を,13番接点に電機子W1の接点w1を,14番及び16番接点に電機子W2の接点w2を,15番,17番接点には電機子Z1の接点z1を,18番接点には電機子Z2の接点z2及び第2電磁開閉器の4番接点をそれぞれ接続している。
この接続により,カムスイッチ10において200Vを選択すると,U−U2,V−V2,W−W2,及び,Y1−Y2,Z1−Z2,X1−X2の各電機子が並列に接続されると共に,400Vを選択すると,U−U2,V−V2,W−W2,及び,Y1−Y2,Z1−Z2,X1−X2の各電機子が直列に接続されるように構成されている。
また,19番接点には電源Rに接続された電源回路R0を,20番接点には電源Sに接続された電源回路S0を接続し,電源回路R0とS0間を接続する回路61が,カムスイッチ10の前記19−20番接点間の開閉により開閉可能に構成されている。
また,カムスイッチ10の21,22番接点には,電圧検出用トランスTr2の二次側コイルと並列を成す回路62を接続し,カムスイッチ10の操作により,前記21−22番接点によって前記回路62を開閉可能に構成している。
〔トランスの結線状態切り替え機構〕
トランスTrに対する結線の切り替えは,電源回路R0,S0間を接続する回路61に設けた電圧検出リレーMC1と,電圧検出用トランスTr2の二次側コイルと並列に設けられた回路62に設けた電圧検出リレーMC2によって,前述のバイパス回路R01,S01,T01を開閉する開閉器mc1と,回路R02,S02,T02を開閉する開閉器mc2を選択的に作動させることにより行うことができるように構成されており,本実施例にあっては,前述の開閉器mc1,mc2をいずれも常時開型のものとすると共に,リレーMC1が励磁したときに開閉器mc1を閉じ,また,リレーMC2が励磁したときに開閉器mc2を閉じるように構成することで,電磁弁43やファンモータ6等の圧縮機の構成機器に対する操作電圧の供給を,電源からトランスTr1を介さずに直接行うか,又はトランスTr1によって変圧した後行うかを切り替え可能としている。
〔安全装置〕
カムスイッチ10によって設定された電圧と,電源より入力された電圧とが不一致のときに,圧縮機の制御装置に対して電源からの電力の供給を停止する前述の安全装置50は,電源回路R0,S0に一次コイルを接続した電圧検出用トランスTr2と,前記電圧検出用トランスTr2の二次コイルを含む回路63に設けた電圧検出リレー51,及び前記電圧検出リレー51により動作する開閉器52によって構成されており,前記安全装置50を構成する一方の開閉器である常時閉型の開閉器52aを,前記リレーMC1を備えた回路61に設けると共に,前記開閉器52を構成する他方の開閉器である常時開型の開閉器52bを,前記リレーMC2を備えた回路62に設けている。
前述の電圧検出用トランスTr2は,一次側の電圧を1/2に変圧して二次側に出力し,また,前記電圧検出リレー51は,図示の構成において200Vの電圧を検知して常時閉型の開閉器52aを開くと共に,常時開型の開閉器52bを閉じるように構成されている。
以上のように構成された安全装置50において,電源からの電圧が200Vであり,かつ,カムスイッチの切り替え位置が200Vである場合には,電圧検出用トランスの二次側電圧は1/2の100Vであり,200Vの電圧で作動する電圧検出リレー51は作動せず,従ってこの電圧検出リレー51によって作動される開閉器52も作動しない。また,カムスイッチ10の19−20番接点間が閉じることにより,電源回路R0,S0間を連通する回路61が閉じる。
そのため,前記開閉器52を構成する常時閉型の開閉器52aが設けられた回路61には,電源からの200Vの電圧が印加されており,この回路に設けたリレーMC1が,励磁されて開閉器mc1によってトランスTr1をバイパスさせるバイパス回路R01,S01,T01を閉じる。
一方,前記電圧検出用トランスTr2の二次コイルと並列に設けられた回路62は,カムスイッチ10の21−22番接点間において開いていると共に,常時開型の開閉器52bによっても開かれており,リレーMC2は励磁されずに開閉器mc2が開いたままの状態を維持し,トランスTr1の入力端子Rin,Sin,Tinに接続する回路R02,S02,T02に対する電源R,S,Tの接続は行われない。
その結果,電磁弁43やファンモータ6等の圧縮機の構成機器には,電源からの200Vの電圧がトランスTr1による減圧を受けることなくバイパス回路R01,S01,T01を介して直接入力される。
一方,カムスイッチ10によって設定された電圧が200Vであるにも拘わらず,電源電圧が400Vである場合には,電圧検出用トランスTr2の二次側に設けた電圧検出リレー51が200Vの電圧を検出して開閉器52を作動させる。
これにより,リレーMC1が設けられた回路61は,前記電圧検出リレー51によって作動された開閉器52aによって開かれ,電圧検出リレーMC1に対する通電が停止して,開閉器mc1が開いてバイパス回路R01,S01,T01を介して圧縮機の構成機器に対する電力の供給が停止する。
一方,電圧検出リレー51が200Vの電圧を検知することにより,開閉器52bが接点を閉じるが,回路62はカムスイッチ10の21−22番接点間において未だ開いた状態にあり,開閉器mc2は回路R02,S02,T02を開いた状態を維持し,トランスTr1に対する電源電圧の入力も行われず,従って,電磁弁43やファンモータ6等の圧縮機の構成機器に対する操作電圧の出力は行われない。
また,電源からの電圧が400Vであり,カムスイッチ10によって設定された電圧が400Vである場合には,電圧検出用トランスTr2の二次側電圧は1/2の200Vに減圧され,電圧検出リレー51がこの200Vの電圧を検出して開閉器52を作動させる。
この開閉器52の作動により,前記開閉器52を構成する一方である常時閉型開閉器52aが開き,また、カムスイッチ10の19−20番接点が開くことにより回路61が開くことから,リレーMC1は励磁されず,トランスTr1のバイパス回路R01,S01,T01を開閉する開閉器mc1は開いたままの状態となる。
一方,前記電圧検出用トランスTr2の二次コイルと並列に設けられた回路62は,カムスイッチ10の21−22番接点間が閉じた状態にあり,電圧検出リレー51によって開閉器52の他方である常時開型の開閉器52bが閉じられており,リレーMC2は電圧検出用トランスTr2の二次側電圧(200V)によって励磁されて,開閉器mc2が電源回路R0,S0,T0とトランスTr1の入力端子Rin,Sin,Tinに接続された回路R02,S02,T02間を閉じ,電磁弁43やファンモータ6等の圧縮機の構成機器に対して,トランスTr1によって減圧された電圧を印加する。
一方,カムスイッチ10により400Vの設定が成されているにも拘わらず,電源電圧が200Vである場合には,電圧検出用トランスTr2の二次側電圧が100Vとなり,電圧検出用リレー51は電圧200Vを検出することができずに開閉器52が原位置に留まる。
その結果,前記電圧検出用トランスTr2の二次コイルと並列に設けられた回路62は,開閉器52bによって開かれ,リレーMC2は励磁せず,開閉器mc2が開いてトランスTr1に対する通電が停止する。
一方,開閉器52aは閉じるものの,リレーMC1が設けられた回路61は,カムスイッチ10の19−20番接点間において開いているために,リレーMC1は励磁せず,開閉器mc1は開いた状態を維持する。
その結果,電磁弁43やファンモータ6等の圧縮機の構成機器に対する電力の供給は,バイパス回路R01,S01,T01を介しても,また,トランスTr1を介してもいずれによっても行われない。
このように本発明の複電圧モータ駆動型圧縮機にあっては,入力された電源電圧に応じて安全装置50の電圧検出リレー51及び開閉器52a,52b,リレーMC1,MC2及び開閉器mc1,mc2が作動し,電源より実際に入力されている電圧と,カムスイッチ10によって設定された電圧とが一致し、検出された電源電圧が本圧縮機の構成機器の定格電圧(200V)である場合には,トランスTr1をバイパスして電源電圧がそのまま操作電圧として出力され,また,構成機器の定格電圧とは異なる電源電圧(400V)が入力されると,トランスTr1を介して電源電圧が変圧されて操作電圧として出力される。また、電源より実際に入力されている電圧と,カムスイッチ10によって設定された電圧とが一致しない場合には,圧縮機の制御装置等に対する出力を行わず,圧縮機を始動不能としている。
その結果,圧縮機の制御装置等において要求される電圧とは異なる電圧が印加されることによる破損等を好適に防止することかできる。
以上で説明した,電源電圧とカムスイッチによる設定電圧の組合せ,及びそのときの動作状況を示せば,下表に示す通りである。
Figure 0004921951
〔実施例2〕
以上,図1を参照して説明した実施例にあっては,トランスTr1の入力側端子Rin,Sin,Tinに接続された回路R02,S02,T02の開閉,及びトランスTr1をバイパスするバイパス回路R01,S01,T01の開閉を,リレーMC1,MC2及びこのリレーMC1,MC2によって動作される開閉器mc1,mc2によって行うように構成した例を説明したが,このリレーMC1,MC2,及び開閉器mc1,mc2の作用を,カムスイッチ10によって行わせるように構成しても良い。このような構成例を図2に示す。
図1を参照して説明した実施例にあっては,カムスイッチ10の接点は,1〜22番迄であったが,実施例1における電圧検出リレーMC1,MC2の動作をカムスイッチ10に行わせる本実施形態にあっては,図1を参照して説明したカムスイッチ10よりも多くの接点を備えたカムスイッチ10を使用し,図2に示す実施例にあっては,1〜34番の接点を備えるカムスイッチ10を使用した。
なお,このカムスイッチ10の1〜18番接点に対する接続は,図1を参照して説明した実施例1におけると同様であるため,その説明を省略する。
19〜34番接点は,19,21,31,33番接点を短絡すると共に,23−25番接点,27−29番接点をそれぞれ短絡した状態で,各接点に対し,下記の通りの接続を行っている。
奇数接点では,23番及び25番接点に電源回路S0が,27番及び29番接点に電源回路T0がそれぞれ接続されている。
偶数接点に対しては,20番接点にトランスTr1の出力端子Routが,22番接点にトランスTr1の入力端子Rinが,24番接点にトランスTr1の出力接点Soutが,26番接点にトランスTr1の入力接点Sinが,28番接点にトランスTr1の出力接点Toutが,30番接点にトランスTrの入力接点Tinが,更に,32番,34番接点に開閉器52を介していずれも電源回路R0がそれぞれ接続されている。
なお,カムスイッチ10の各接点は,カムスイッチ10を200Vのポジションとした場合には,19−20番,23−24番,27−28番,31−32番の各接点間がそれぞれ閉じると共に,21−22番,25−26番,29−30番,33−34番の接点間が開き,また,400Vのポジションとした場合には前記とは逆に,21−22番,25−26番,29−30番,33−34番の各接点間が閉じると共に,19−20番,23−24番,27−28番,31−32番の各接点間が開くように構成されている。
なお,前記32番,34番接点に対する電源回路R0の接続は,電源回路R0からの回路64を二叉(64a,64b)に分岐して,カムスイッチ10の前記32番,34番接点にそれぞれ接続すると共に,電圧検出用トランスTr2の二次コイル側の電圧を検知する電圧検出リレー51によって操作される開閉器52によって,電源からの電圧が200Vのときには電源回路R0と32番接点間の回路64aを閉じると共に電源回路R0と34番接点間の回路64bを開き,また,電源からの電圧が400Vのときには前記32番接点との間の回路を開き,34番接点との間の回路を開く開閉器52(52a,52b)を設けている。
以上のように構成された本実施例の電源制御装置1において,カムスイッチ10の切り替え位置と,電源電圧との関係を説明すれば,下記の通りである。
カムスイッチ10の図示せざるレバーを操作する等して200Vの位置に設定すると,カムスイッチ10に設けた1−2,5−6,7−8,11−12,13−14,17−18番接点間が閉じ,これによりモータMの電機子が並列に接続される。
また,19−20番接点間,31−32番接点間が閉じることで,トランスTr1の出力端子Routが短絡線65及び回路64(64a)を介して電源回路R0に接続されると共に,23−24番接点が閉じることで電源S0とトランスTrの出力端子Soutが,27−28番接点間が閉じることにより電源回路T0がトランスTrの出力端子Toutにそれぞれ接続されている。
以上のようなカムスイッチ10の切り替え位置において,電源より200Vの電圧が印加されると,電源回路R0,S0に一次コイルを接続した電圧検出用トランスTr2によって,該トランスTr2の二次側ではこの電圧は,1/2の100Vの電圧が出力される。
従って,200Vで作動する電圧検出リレー51は,前記電圧検出用トランスTr2の二次側100Vの電圧によっては作動せず,この電圧検出リレー51によって開閉される開閉器52が原位置を維持する。
そのため,電源回路R0とカムスイッチ10の32番接点間の回路64aが前記開閉器52を構成する常時閉型の開閉器52aによって閉じると共に,電源回路R0とカムスイッチ10の34番接点間の回路64bが,常時開型の開閉器52bによって開いた状態を維持する。
その結果,電源回路R0からの電圧が,31−32番接点を介してトランスの出力端子Routに出力されて,圧縮機の制御機器等に対しては,電源からの200Vの電圧が直接印加される。
一方,前記カムスイッチ10の切り替え位置を200Vとした状態において,400Vの電源に接続される場合には,電圧検出用トランスTr2によってこの400Vの電圧が1/2の200Vに減圧される。
前記電圧検出用トランスTr2の二次側に設けた,作動電圧を200Vとする電圧検出リレー51は,この電圧検出用トランスTr2の二次側電圧によって開閉器52を作動させ,電源回路R0とカムスイッチ10の32番接点間の回路64aを開くと共に,電源回路R0とカムスイッチ10の34番接点間の回路64bを閉じる。
また,開閉器52の動作によって,カムスイッチ10の34番接点に対して電源回路R0の接続が行われるが,カムスイッチ10の33−34番接点間は開いた状態にあるために,トランスTr1の出力端子Routに対する電源電圧の出力は行われない。
これにより,前記回路64a,カムスイッチ10の31−32番接点,短絡回路65及びカムスイッチ10の19−20番接点を介して行われていた電源回路R0とトランスTr1の出力側端子Rout間の通電が断たれ,電磁弁43やファンモータ6等の圧縮機の構成機器に対する操作電圧は出力されない。
一方,前記カムスイッチ10の図示せざるレバー等の操作により,カムスイッチ10のレバー位置を400Vに切り替えると,閉じていた1−2,5−6,7−8,11−12,13−14,17−18番接点が開いて,両接点間の電気的な接続が解除されると共に,3−4,9−10,15−16番接点が閉じ,モータMに設けた電機子が直列の接続状態に切り替わる。
また,200Vのポジションでは閉じていたカムスイッチ10の19−20,23−24,27−28,31−32番接点間が開き,電源回路R0,S0,T0とトランスTrの出力側端子Rout,Sout,Tout間の電気的な接続が解除されると共に,カムスイッチ10の25−26番接点間が閉じることにより電源回路S0とトランスTr1の入力端子Sinが,カムスイッチ10の29−30番接点間が閉じることにより電源回路T0とトランスTr1の入力端子Tinがそれぞれ電気的に接続される。
また,カムスイッチ10の21−22,33−34番接点間が閉じることにより,短絡線66,短絡線65,短絡線67,及び開閉器52bを有する回路64(64b)を介して,トランスTr1の入力端子Rinが電源回路R0に接続可能に構成されている。
以上のように構成された回路構成において,電源より400Vの電圧が印加されると,電圧検出用トランスTr2によってこの電圧が1/2の200Vに変圧されて二次側に出力される。
この電圧検出用トランスTr2の二次側には,200Vを作動電圧とする電圧検出リレー51が設けられており,電圧検出用トランスTr2の二次側に200Vの電圧が出力されることで,この電圧検出リレー51が開閉器52を作動させ,電源回路R0と,カムスイッチ10の32番接点間を接続する回路64aを開くと共に,電源回路R0とカムスイッチ10の34番接点間を接続する回路64bを閉じる。
これにより,電源回路R0は,カムスイッチ10の33−34番接点,短絡線67,65,66及びカムスイッチ10の21−22番接点を介してトランスTr1の入力端子Rinに接続され,トランスTr1の入力端子Rin,Sin,Tinに対して,電源回路R0,S0,T0が接続される。
従って,電磁弁43やファンモータ6等の圧縮機の構成機器に対して出力される電圧は,電源からの400Vの電圧をトランスによって1/2に変圧された後の200Vの電圧となる。
一方,カムスイッチ10の切り替え位置が,前記400Vの位置にあるときに,200Vの電源電圧に接続した場合には,この電源電圧200Vは,電圧検出用トランスTr2によって1/2の100Vに変圧され,その結果,電圧検出用トランスTr2の二次側に設けた200Vを作動電圧とする電圧検出リレー51が作動せず,開閉器52が原位置を維持する。
これにより,電源回路R0とカムスイッチ10の32番接点間を連通する回路64(64a)は常時閉型の開閉器52aによって閉じられているが,カムスイッチ10の31−32番接点間は開いた状態にある。
一方,電源回路R0とカムスイッチ10の34番接点間を接続する回路64(64b)は,常時開型の開閉器52bによって開いているため,電源回路R0とカムスイッチ10の34番接点間の接続は断たれた状態にある。
従って,トランスTr1の入力端子Rinに対し,電源回路R0の接続は行われず,その結果,電磁弁43やファンモータ6等の圧縮機の構成機器に対する電力の供給は行われない。
以上説明したカムスイッチ10の切り替え位置と,電源電圧との対応関係を表に示せば下表の通りである。
Figure 0004921951
以上説明した構成により,本発明の電源制御装置を備えた複電圧型モータ駆動圧縮機にあっては,カムスイッチのハンドルの操作で簡単に圧縮機の定格電圧を切り替えることができ,仮に電源端子台に接続された電源電圧とカムスイッチで切り替えた定格電圧とが一致しないときには圧縮機制御装置への送電を停止することから,違電圧が圧縮機制御装置に送電されず,これにより始動盤の第1〜第3電磁開閉器及びファンモータの電磁接触器が作動せずに圧縮機モータ,ファンモータなどへ送電されず,これら機器の破損を防止することができる。
また,前述した実施例の構成にあっては,実施例1の構成に比較して,2個の三相電磁開閉器mc1,mc2を使用する必要がなく,カムスイッチ10の接点数を増やした簡単な構成とすることができる。
本発明の駆動制御装置の回路構成図。 本発明の別の駆動制御装置の回路構成図。 モータ駆動圧縮機の全体構成を示す説明図。 従来の駆動制御装置における三相200Vの結線状態を示し,(A)は回路構成,(B)はモータ用端子台,(C)はトランス用端子台の構成をそれぞれ示す。 従来の駆動制御装置における三相400Vの結線状態を示し,(A)は回路構成,(B)はモータ用端子台,(C)はトランス用端子台の構成をそれぞれ示す。 従来の制御方法(特許文献1)の概略説明図。
符号の説明
1 駆動制御装置
2 圧縮機本体
3 レシーバタンク
40 吸入制御装置
41 吸入弁
42 管路
43 電磁弁
5 オイルクーラ
6 ファンモータ
10 カムスイッチ
30 電源
50 安全装置
51 電圧検出リレー
52 開閉器
52a 開閉器(常時閉型)
52b 開閉器(常時開型)
61,62,63,64(64a,64b) 回路
65,66,67 短絡線
71 第1の電磁開閉器(始動制御用)
72 第2の電磁開閉器(始動制御用)
73 第3の電磁開閉器(始動制御用)
R0,S0,T0 電源回路
r0,s0,t0 端子(電源回路R0,S0,T0の)
R01,S01,T01 バイパス回路
R02,S02,T02 回路
Tr1 トランス(操作電圧変圧用)
Tr2 圧力検出用トランス
U,V,W,U2,V2,W2 モータの電機子(回転子)
u1,v1,w1,u2,v2,w2 端子(電機子の)
Y1,Z1,X1,Y2,Z2,X2 モータの電機子(固定子)
y1,z1,x1,y2,z2,x2 端子(電機子の)
Rin,Sin,Tin 入力端子(トランスTr1の)
Rout,Sout,Tout 出力端子(トランスTr1の)
M モータ
MC1,MC2 電圧検出リレー
mc1,mc2 開閉器(三路用)

Claims (8)

  1. 圧縮機本体を駆動する駆動用モータの電機子コイルの結線を変更することで,前記駆動用モータの定格電圧を可変と成すと共に,前記駆動用モータの定格電圧の変更に伴って,前記定格電圧に対応した電源に選択的に接続可能とした複電圧仕様のモータ駆動型圧縮機において,
    前記駆動用モータにおいて変更可能な定格電圧に対応してそれぞれ割り当てられた切替位置を有すると共に,前記各切替位置に切り替えた際,各切替位置に対応する定格電圧と成す結線に前記電機子コイルの結線を組み替える結線切替スイッチを設け,
    電源より入力された電圧を検出し,該検出された電源電圧と,前記結線切替スイッチによって選択された切替位置とが一致したとき圧縮機を始動可能と成すと共に,不一致のとき,圧縮機の始動を不能とすることを特徴とする複電圧仕様のモータ駆動圧縮機の駆動制御方法。
  2. 前記圧縮機の構成機器に対して操作電圧を出力する操作電圧出力回路を設け,前記検出された電源電圧と,前記結線切替スイッチによって選択された切替位置とが不一致のとき,前記圧縮機の構成機器に対する操作電圧の出力を停止して,前記圧縮機の始動を不能としたことを特徴とする請求項1記載の複電圧仕様のモータ駆動圧縮機の駆動制御方法。
  3. 入力された電源電圧を検出し,検出された前記電源電圧が前記圧縮機の構成機器の定格電圧と一致するとき,前記電源電圧を操作電圧として出力し,検出された前記電源電圧が前記圧縮機の構成機器の定格電圧と一致しないとき,電源電圧を前記構成機器の定格電圧に変圧して得た操作電圧を出力することを特徴とする請求項1又は2記載の複電圧仕様のモータ駆動圧縮機における駆動制御方法。
  4. 前記操作電圧出力回路にトランスを設けると共に,該トランスをバイパスするバイパス回路を設け,
    前記結線切替スイッチの切替により,電源電圧を前記バイパス回路を介して出力する結線と,電源電圧を前記トランスにより変圧して出力する結線とを組み替え可能としたことを特徴とする請求項2記載の複電圧仕様のモータ駆動圧縮機の駆動制御装置。
  5. 圧縮機本体を駆動する駆動用モータの電機子コイルの結線を変更することで,前記駆動用モータの定格電圧を可変と成すと共に,前記駆動用モータの定格電圧の変更に伴って,前記定格電圧に対応した電源に選択的に接続可能とした複電圧仕様のモータ駆動型圧縮機において,
    前記駆動用モータにおいて変更可能な定格電圧に対応してそれぞれ割り当てられた切替位置を有すると共に,前記各切替位置に切り替えた際,各切替位置に対応する定格電圧と成す結線に前記電機子コイルの結線を組み替える結線切替スイッチを設け,
    電源より入力された電圧を検出する電源電圧検出手段と,該電源電圧検出手段が検出した電源電圧と,前記結線切替スイッチによって選択された切替位置とが一致したとき圧縮機を始動可能と成すと共に,不一致のとき,圧縮機の始動を不能とする手段を備えた安全装置を有することを特徴とする複電圧仕様のモータ駆動圧縮機の駆動制御装置。
  6. 前記圧縮機の構成機器に対して操作電圧を出力する操作電圧出力回路を設け,
    前記安全装置に設けた前記圧縮機の始動を不能とする手段として,前記電源電圧検出手段が検出した電源電圧と,前記結線切替スイッチによって選択された切替位置とが不一致のとき,前記圧縮機の構成機器に対する操作電圧の出力を停止する手段を前記操作電圧出力回路に設けたことを特徴とする請求項5記載の複電圧仕様のモータ駆動圧縮機の駆動制御装置。
  7. 前記操作電圧出力回路にトランスを設けると共に,該トランスをバイパスするバイパス回路を設け,
    前記電源電圧検出手段が検出した前記電源電圧が,前記圧縮機の構成機器の定格電圧と一致するとき,前記バイパス回路を介して前記電源電圧を操作電圧として出力し,前記電源電圧検出手段が検出した前記電源電圧が前記圧縮機の構成機器の定格電圧と一致しないとき,前記トランスを介して前記電源電圧を前記構成機器の定格電圧に変圧して得た操作電圧を出力する手段を備えることを特徴とする請求項5又は6記載の複電圧仕様のモータ駆動圧縮機における駆動制御装置。
  8. 前記操作電圧出力回路にトランスを設けると共に,該トランスをバイパスするバイパス回路を設け,
    前記結線切替スイッチの切替により,電源電圧を前記バイパス回路を介して出力する結線と,電源電圧を前記トランスにより変圧して出力する結線とを組み替え可能としたことを特徴とする請求項6記載の複電圧仕様のモータ駆動圧縮機の駆動制御装置。
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