JP4920975B2 - ターボ型真空ポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、比較的大流量のガスを排気する用途に適するターボ型真空ポンプに関し、特にポンプ吸気口圧力が1〜1000Paの領域にて大きな排気速度を有するターボ型真空ポンプに関する。
図16に従来のターボ型真空ポンプ1Cの一例を示す。現在、半導体製造装置などの半導体プロセス用として汎用的に使用されている真空ポンプとしてターボ分子ポンプがある。
このターボ型真空ポンプ1Cは、垂直方向上下に配置された筒状のポンプケーシング101の内部に、ロータ(回転部)Rとステータ(固定部)Sにより翼排気部L1及び溝排気部L2からなる排気部Lが構成されている。ポンプケーシング101の下部は、ポンプ基部102によって覆われ、このポンプ基部102には、溝排気部L2の排気側に連通する排気口120が構成されている。吸気口101aを有するポンプケーシング101の上部には気体を排気すべき装置や配管に接続するためのフランジ(図16に不図示)が設けられている。ステータSは、ポンプ基部102の中央に立設された固定筒状部103と、翼排気部L1及び溝排気部L2の固定側部分とから主に構成されている。
ロータRは、固定筒状部103の内部に挿入された回転軸104と、それに取り付けられた回転筒状部105とから構成されている。固定筒状部103は回転筒状部105の中空部105aに収納されている。回転軸104と固定筒状部103の間には駆動用モータ106と、その上下に上部ラジアル軸受107及び下部ラジアル軸受108が設けられている。そして回転軸104の下部には、回転軸104の下端のターゲットディスク109と、ステータS側の上下の電磁石110a、110bを有するアキシャル軸受111が配置されている。このような構成によって、ロータRが5軸の能動制御を受けながら高速回転するようになっている。
回転筒状部105の上下外周には、回転翼112が一体に設けられて羽根車を構成し、ポンプケーシングの内面には、回転翼112と交互に配置される固定翼113が設けられ、これらが高速回転すると回転翼112と静止している固定翼113との相互作用によって排気を行う翼排気部L1を構成している。固定翼113は、周縁部を固定翼スペーサ114により上下から押さえられて固定されている。
さらに、翼排気部L1の下方には溝排気部L2が設けられている。すなわち、ステータSには、ロータRの外周を囲むねじ溝部スペーサ119が配置され、ねじ溝部スペーサ119にはねじ溝119aが形成されている。溝排気部L2は、高速回転するロータRに対向するねじ溝119aのドラッグ作用により排気を行う(例えば、特許文献1)。
このように翼排気部L1の下流側にはねじ溝排気部L2を有することで、広い流量範囲に対応可能な広域型ターボ型真空ポンプ1Cが構成されている。この例では、ねじ溝排気部L2のねじ溝をステータS側に形成した例を示しているが、ねじ溝をロータR側に形成することも行われている。
上述したように、回転翼を分子流流域にて効率よく気体を排気するタービン翼とし、中間流領域にて気体を効率よく排気するねじ溝を形成したロータを組み合わせた複合型のターボ型真空ポンプが主流になってきており、この複合型は比較的多量のガスが流れる用途に適している。
特開昭60−125795号公報
しかし、従来のターボ型真空ポンプでは、1Pa以上の高圧側にて、ポンプ吸気圧力の上昇と共に排気速度が落ち込む特性を有しいていた。このため、大流量・低圧化に対応するためには、大型化のポンプが必要であった。
ターボ型真空ポンプの排気性能は、回転筒状部をできるだけ高速で回転させた方がよいことは言うまでもない。しかし、一般的なターボ分子ポンプ構造は、羽根車を構成する回転筒状部が、ステータを構成する固定筒状部の外側を覆って囲むような形状に形成されている。よって、ターボ型真空ポンプの回転数は、回転筒状部の最大内径部に発生する応力により制限される。従来のターボ型真空ポンプにおいて、回転数に制限があるため、流量を比較的多くし、かつ低圧にすることが求められる場合、排気速度の大きいポンプ、すなわちタービン翼径の大きいポンプが必要であり、ポンプが大型化してしまう。
また、回転筒状部が前述のように形成されているため、回転筒状部は一体構造とする必要があり、回転筒状部の一部が破損、変形、腐食等した場合、回転筒状部全体を交換しなければならない可能性が高く、長期的使用に対して不利であった。
そこで、本発明は、上記の点に鑑み、1〜1000Paの圧力領域にて排気効率の高い回転翼をさらに高速で回転させ、ポンプ翼径を大型化させることなく、大流量・低圧化、すなわち排気速度を大きくでき、かつ長期的使用に対し有利なターボ型真空ポンプを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、第1の態様に係る発明によるターボ型真空ポンプ1は、例えば図1に示すように、軸方向に気体を吸い込む吸気部23Aと、回転翼70、24と固定翼71、28とを交互に配置する排気部50と、回転翼70、24を回転させる回転軸21とを備え;回転翼70、24が、前記吸い込んだ気体を前記軸方向に排気する1段以上のタービン翼70と、タービン翼70の後流側に位置し、前記排気された気体をさらに遠心ドラッグ作用により排気する1段以上の遠心翼24を含んで構成され;遠心翼24が、該遠心翼24を貫通する回転軸21に固定され;遠心翼24と回転軸21の間に配置され、回転軸21に締り嵌めされた円管リング41をさらに備える。
このように構成するので、吸気部から気体を軸方向に吸い込み、高速回転すると回転翼と静止している固定翼との相互作用によって排気を行う。また、吸い込んだ気体はタービン翼にて軸方向に排気され、さらに遠心翼にて遠心ドラッグ作用により排気される。
上記翼構成により、比較的低圧側で高い排気効率を有するタービン翼と、比較的高圧側で高い排気効率を有する遠心翼とを組み合わせてターボ型真空ポンプを構成するため、ポンプ全体にて排気効率を高くできる。また遠心翼は径方向にガスを排気するため、軸方向長さを長くすることなく、流路長さを長くできる。よって、タービン翼および遠心翼が取り付けられる回転軸部の長さを短くできるので、ロータ全体の固有振動数が高くなり、高速回転化が容易となる。
前記遠心翼が、該遠心翼を貫通する前記回転軸に固定されるので、遠心翼のボス部の径を小さくすることができる。また半径方向の流れを生じさせることができ、流路長さを長くすることができるので、圧縮性能が向上する。また、遠心翼と回転軸の間に配置され、回転軸に締り嵌めされた円管リングをさらに備えるので、円管リングが締り嵌めされた回転軸の曲げ剛性を高めることができ、高速回転化が可能となる。その結果、大流量ガスを吸い込む場合でも、タービン翼の排気作用により吸気圧を低圧にすることができ、遠心翼の排気作用により高い圧力まで圧縮することが可能である。
第2の態様に係る発明によるターボ型真空ポンプ1は、第1の態様のターボ型真空ポンプにおいて、例えば図1に示すように、回転軸21の吸気部側端面11Bに固定され、さらにボス部74を有するタービン翼部73を備え;タービン翼70が、ボス部74に取り付けられる。
タービン翼部が、回転軸の吸気部側端面に固定されるので、タービン翼部のボス部の径を小さくすることができ、タービン翼部のボス部に作用する遠心力を低減でき、高速回転化が可能となる。その結果、大流量ガスを吸い込む場合でも、タービン翼の排気作用により吸気圧を低圧にすることができ、遠心翼の排気作用により高い圧力まで圧縮することが可能である。さらに、この構造によりタービン翼と遠心翼とが、別体構造となったので、回転翼の一部の破損、変形、腐食等が生じた場合に、その回転翼を交換すればよく、回転翼全体を交換する必要がないので長期的使用に対し有利なターボ型真空ポンプとすることができる。
上記目的を達成するため、第3の態様に係る発明によるターボ型真空ポンプ1は、例えば図1、図3に示すように、軸方向に気体を吸い込む吸気部23Aと、回転翼70、24と固定翼71、28とを交互に配置する排気部50と、回転翼70、24を回転させる回転軸21とを備え;回転翼70、24が、前記吸い込んだ気体を前記軸方向に排気する1段以上のタービン翼70と、タービン翼70の後流側に位置し、前記排気された気体をさらに遠心ドラッグ作用により排気する1段以上の遠心翼24を含んで構成され;遠心翼24の一段目とタービン翼70の最終段との間の軸方向距離LXが、タービン翼70の最終段の外径Dt(図8)の12%以上である。
このように構成するので、吸気部から気体を軸方向に吸い込み、高速回転すると回転翼と静止している固定翼との相互作用によって排気を行う。また、吸い込んだ気体はタービン翼にて軸方向に排気され、さらに遠心翼にて遠心ドラッグ作用により排気される。
上記翼構成により、比較的低圧側で高い排気効率を有するタービン翼と、比較的高圧側で高い排気効率を有する遠心翼とを組み合わせてターボ型真空ポンプを構成するため、ポンプ全体にて排気効率を高くできる。また遠心翼は径方向にガスを排気するため、軸方向長さを長くすることなく、流路長さを長くできる。よって、タービン翼および遠心翼が取り付けられる回転軸部の長さを短くできるので、ロータ全体の固有振動数が高くなり、高速回転化が容易となる。
遠心翼の一段目とタービン翼の最終段との間の軸方向距離が、タービン翼70の最終段の外径の12%以上であるので、タービン翼の最終段を出た、軸方向に流れる気体の流れ方向が、遠心翼の一段目とタービン翼の最終段との間の空間(軸方向距離)で、遠心翼の一段目の吸気部へと滑らかに変化し、気体が遠心翼の一段目にスムーズに吸い込まれる。流れの変化が滑らかであるので、この空間での圧力損失は少なく、ターボ型真空ポンプの性能を向上させることができる。
上記目的を達成するため、第4の態様に係る発明によるターボ型真空ポンプ1は、例えば図1、図3に示すように、軸方向に気体を吸い込む吸気部23Aと、回転翼70、24と固定翼71、28とを交互に配置する排気部50と、回転翼70、24を回転させる回転軸21とを備え;回転翼70、24が、前記吸い込んだ気体を前記軸方向に排気する1段以上のタービン翼70と、タービン翼70の後流側に位置し、前記排気された気体をさらに遠心ドラッグ作用により排気する1段以上の遠心翼24を含んで構成され;遠心翼24の一段目の直上流側に開口部43Aを有する隔壁43をさらに備え;遠心翼24の一段目が開口部43Aから前記気体を吸い込むように配置され;隔壁43とタービン翼70の最終段との間の軸方向距離Lyが、タービン翼70の最終段の外径の約12%以上である。
隔壁とタービン翼の最終段との間の軸方向距離が、タービン翼の最終段の外径の約12%以上であるので、タービン翼の最終段を出た、軸方向に流れる気体の流れ方向が、隔壁とタービン翼の最終段との間の空間(軸方向距離)で、隔壁の開口部および遠心翼の一段目の吸気部へと滑らかに変化し、遠心翼の一段目に気体がスムーズに吸い込まれる。流れの変化が滑らかであるので、この空間での圧力損失は少なく、ターボ型真空ポンプの性能を向上させることができる
第5の態様に係る発明によるターボ型真空ポンプ1は、第3の態様または第4の態様のターボ型真空ポンプにおいて、例えば図1に示すように、回転軸21の吸気部側端面11Bに固定され、さらにボス部74を有するタービン翼部73を備え;遠心翼24が、該遠心翼24を貫通する回転軸21に固定され;タービン翼70が、ボス部74に取り付けられる。
前記遠心翼が、該遠心翼を貫通する前記回転軸に固定されるので、遠心翼のボス部の径を小さくすることができる。また半径方向の流れを生じさせることができ、流路長さを長くすることができるので、圧縮性能が向上する。
タービン翼部が、回転軸の吸気部側端面に固定されるので、タービン翼部のボス部の径を小さくすることができ、タービン翼部のボス部に作用する遠心力を低減でき、高速回転化が可能となる。その結果、大流量ガスを吸い込む場合でも、タービン翼の排気作用により吸気圧を低圧にすることができ、遠心翼の排気作用により高い圧力まで圧縮することが可能である。さらに、この構造によりタービン翼と遠心翼とが、別体構造となったので、回転翼の一部の破損、変形、腐食等が生じた場合に、その回転翼を交換すればよく、回転翼全体を交換する必要がないので長期的使用に対し有利なターボ型真空ポンプとすることができる。
第6の態様に係る発明によるターボ型真空ポンプ1は、第5の態様のターボ型真空ポンプにおいて、例えば図1に示すように、遠心翼24と回転軸21の間に配置され、回転軸21に締り嵌めされた円管リング41をさらに備える。
遠心翼と回転軸の間に配置され、回転軸に締り嵌めされた円管リングをさらに備えるので、円管リングが締り嵌めされた回転軸の曲げ剛性を高めることができ、高速回転化が可能となる。その結果、大流量ガスを吸い込む場合でも、タービン翼の排気作用により吸気圧を低圧にすることができ、遠心翼の排気作用により高い圧力まで圧縮することが可能である。
第7の態様に係る発明によるターボ型真空ポンプ1は、第1の態様第2の態様または第6の態様のいずれか1の態様のターボ型真空ポンプにおいて、例えば図1に示すように、円管リング41の外径に対する回転軸21の外径の割合が75%以上である。
このように構成すると、円管リングが締り嵌めされた回転軸の曲げ剛性をより効果的に高めることができ、高速回転化が可能となる。
本発明は、上記翼構成により、比較的低圧側で高い排気効率を有するタービン翼と、比較的高圧側で高い排気効率を有する遠心翼とを組み合わせてターボ型真空ポンプを構成するため、ポンプ全体にて排気効率を高くできる。また遠心翼は径方向にガスを排気するため、軸方向長さを長くすることなく、流路長さを長くできる。よって、タービン翼および遠心翼が取り付けられる回転軸部の長さを短くできるので、ロータ全体の固有振動数が高くなり、高速回転化が容易となり、1〜1000Paの圧力領域にて排気効率の高い回転翼をさらに高速で回転させ、ポンプ翼径を大型化させることなく、大流量・低圧化、すなわち排気速度を大きくでき、かつ長期的使用に対し有利なターボ型真空ポンプを提供することができる。
また、遠心翼が、該遠心翼を貫通する前記回転軸に固定すると、遠心翼のボス部の径を小さくすることができる。また半径方向の流れを生じさせることができ、流路長さを長くすることができるので、圧縮性能が向上する。また、タービン翼部を、回転軸の吸気部側端面に固定すると、タービン翼部のボス部の径を小さくすることができ、タービン翼部のボス部に作用する遠心力を低減でき、高速回転化が可能となる。その結果、大流量ガスをタービン翼の排気作用により低圧にすることができ、遠心翼の排気作用により高い圧力まで圧縮することが可能となった。さらに、この構造によりタービン翼と遠心翼とが、別体構造となるので、回転翼の一部の破損、変形、腐食等が生じた場合に、その回転翼を交換すればよく、回転翼全体を交換する必要がないので長期的使用に対し有利なターボ型真空ポンプとすることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、各図において互いに同一あるいは相当する部材には同一符号を付し、重複した説明は省略する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るターボ型真空ポンプ1の構成を示す正面断面図である。以下、図を参照して説明する。ターボ型真空ポンプ1(以下、適宜ポンプ1という)は、縦型であり、排気部50と、運動制御部51と、回転軸21と、排気部50と運動制御部51と回転軸21とを収納するケーシング53とを備える。回転軸21は鉛直方向上下に配置され、排気部50側の排気部側部21Aと、運動制御部51側の運動制御部側部21Bと、排気部側部21Aと運動制御部側部21Bの間の円板形状の大径部54とを有する。
ケーシング53は、上ハウジング(ポンプステータ)23と、上ハウジング23の鉛直方向(ポンプ1の軸方向)下方側に配置された下ハウジング37と、上ハウジング23と下ハウジング37との間に配置されたサブケーシング40を備える。上ハウジング23は、最上部に形成された吸気部としての吸気ノズル23Aを有し、サブケーシング40は、側面に形成された排気部としての排気ノズル23Bを有する。上ハウジング23は、排気部50と回転軸21の排気部50側の排気部側部21Aとを収納する。吸気ノズル23Aには吸気開口部55Aが形成され、排気ノズル23Bには排気開口部55Bが形成されている。吸気ノズル23Aは、流体としてのガス(例えば、腐食性プロセスガス、または反応生成物を含むガス)を吸気開口部55Aから鉛直方向下方に吸気し、排気ノズル23Bは排気開口部55Bから吸気されたガスを水平方向に排気する。
排気部50は、複数段(五段)からなる固定翼71、28と、複数段(三段)からなる回転翼としてのタービン翼70を有するタービン翼部73と、複数段(三段)からなる回転翼としての遠心翼(遠心ドラッグ翼)24とを含んで構成される。固定翼71は、三段からなりタービン翼70の直後流側に配置され、固定翼28は、二段からなり一段目及び二段目の遠心翼24の直後流側に配置されている。一段目の遠心翼24の上流側には、隔壁としての遠心隔壁43が配置され、タービン翼70を出た気体は遠心隔壁43の開口部43Aを通り開口部43Aから一段目の遠心翼24に吸い込まれる。
タービン翼70の最終段の直後流側に配置された固定翼71は、平面に形成された排気側面79(図3)を排気側に有し、遠心隔壁43は平面に形成された排気側面97(図3)を吸気側に有し、排気側面79と排気側面97との間には、略中空円筒状の空間が形成されている。この空間の外径は、タービン翼70の最終段の外径にほぼ等しく形成されている。
遠心翼24は、タービン翼70から軸方向距離Lxだけ離れて配置されている。すなわち、タービン翼70の最終段の直後流側に配置された固定翼71の排気側面79と、遠心翼24の一段目の後述の吸気側の前端面26A(図6(b))との間の軸方向距離はLxである。また、タービン翼70の最終段の固定翼71の排気側面79と、遠心隔壁43の排気側面97との間の軸方向距離は、Lyである。
排気部50は、三段のタービン翼70を有するタービン翼部73を備える。タービン翼部73のボス部74には中空部12が形成され、中空部12の底部12Bには貫通孔58が形成されている。中空部12の内径は、貫通孔58の内径より大きく形成されている。貫通孔58の内径は、回転軸21の外径より小さく形成されている。タービン翼部73の下部の端面(反吸気側部端面)11Bは、端面11Bから突出する段付部14が形成されている。貫通孔58は、段付部14をも貫通している。
回転軸21の上部の吸気部側端面15には、凹部13が形成され、凹部13の底部にはネジ穴18が形成されている。吸気部側端面15には、タービン翼部73がネジ部材としての六角ボルト78により固定して取り付けられ、回転軸21の凹部13にはタービン翼部73の段付部14が係合している。この段付部14が凹部13へ係合する構造により、タービン翼部73の回転軸21に対する同心出しが容易となり、タービン翼部73を中心軸を一致させ傾きを生じることなく取り付けることができるので、高速回転中にアンバランスが増大することを防ぎ、高速回転時の安定性を得ることができる。六角ボルト78は、貫通孔58を貫通し、ねじ穴18に挿入されている。中空部12の内径は、六角ボルト78の頭部の外径よりわずかに大きく形成し、六角ボルト78の挿入、ねじ込みに適した値とする。
一段目の遠心翼24は、回転軸21の吸気部側端面15から離れた位置に配置されている。図中、六角ボルト78の本数は一本であるが、軸心から等距離に等配された複数本であってもよい。
円管状の円管リング41が、回転軸21の排気部50側の排気部側部21Aに、焼き嵌め(締り嵌め)にて取り付けられている。遠心翼24の中心部には、嵌合孔25が形成されている。円管リング41が焼き嵌めにて取り付けられた回転軸21が嵌合孔25を貫通し、遠心翼24は、回転軸21に嵌合により固定して取り付けられ、順々に積層されている。円管リング41は、回転軸21の径方向、遠心翼24と回転軸21との間に位置する。円管リング41は、回転軸21の軸方向に、三段の遠心翼24が取り付けられている箇所をカバーし、さらに遠心翼24が取り付けられていない箇所から吸気部側端面15に至る箇所をカバーする。円管リング41の遠心翼24から飛び出ている部分には円管リング41の径方向外側に軸スリーブ42が取り付けられている。
図2(a)は、円管リング41の斜視図、図2(b)は、回転軸21(排気部50側の排気部側部21Aを図示)の部分斜視図、図2(c)は、円管リング41が焼き嵌めされた図2(b)の回転軸21の部分斜視図である。図2(d)は、円管リングが焼き嵌めされていない回転軸221の部分斜視図であり、図2(b)の回転軸21に対応する部分を図示する。円管リング41は、外径がD1、内径がD2である。回転軸21の外径はD3、回転軸221の外径はD1である。D3>D2であるので、円管リング41は回転軸21に締り嵌めされている。回転軸21に焼き嵌めされた状態の円管リング41の外径はD1である。回転軸21と、円管リング41と、回転軸221とは、図示部分の長さが同じである。なお、図示していないが、回転軸21と、回転軸221との相違部分は、円管リングの有無のみであり、同じタービン翼、遠心翼が取り付けられる。
再び、図1を参照して説明する。前述のように本実施の形態のポンプ1の回転軸21には、遠心翼24が貫通固定される部分に円管リング41を焼き嵌めしている。回転軸21に円管リング41を焼き嵌めることにより、回転軸21および円管リング41に内部応力が作用し、円管リング41を含む回転軸21の軸全体の曲げ剛性(以下、剛性)が増し、固有振動数が上昇する。本実施の形態のこの構成を採用すれば、外径がD1の円管リング41が焼き嵌めされた外径D3(<D1)の回転軸21を含む軸全体の固有振動数は、円管リングが焼き嵌めされていない外径D1の回転軸の固有振動数より上昇するので、(1)遠
心翼24が固定される位置の回転する軸(円管リングと回転軸)の外径はD1であり、円管リングのない回転軸221(図2)の外径D1と同じであるので、同一回転数下では遠心翼24に発生する応力は同一である。(2)円管リング41を含む回転する軸の全体の剛性が
上がっているので、当該回転する軸の延長が可能であり、最終段のタービン翼70と一段目の遠心翼24との間の軸方向寸法を十分に取ることができ、タービン翼70の排気性能を向上させることができる。
焼き嵌める円管リング41の外径D1に対して、回転軸21の外径D3、円管リング41の内径D2を小さくしすぎると、焼き嵌めによる内部応力の向上以上に、円管リング41が回転軸21に作用する負荷質量としての作用(質量、慣性モーメント)の方が大きくなってしまい、この結果、円管リング41と回転軸21を含む回転する軸全体の剛性向上を得ることはできない。
比率(D3/D1)が大きくなると、回転軸21そのものの外径寸法D3、円管リング41の内径D2を大きく取れるので、円管リング41の負荷質量としての作用(質量、慣性モーメント)は小さくなるが、焼き嵌め円管リング41の肉厚が薄くなる。当該肉厚が薄くなりすぎると、円管リング41の回転時の内径応力が許容応力を超えてしまい、円管リング41の破損のおそれがある。
円管リング41と回転軸21の各外径寸法の比(D3/D1)は、各々の材質、焼き嵌め代等により、最適値が求められる。計算結果によれば、焼き嵌める円管リング41の外径D1と回転軸21の外径D3の比(D3/D1)は、75%以上に設定するのが好適である。当該比(D3/D1)の最大値は、円管リング41と回転軸21の各外径寸法、各々の材質、焼き嵌め代、回転数等を考慮し、円管リング41の破損が生じないように適宜決められる。
回転する軸を円管リング41と回転軸21に分けたことにより、円管リング41の材質を回転軸21のそれとは違う高ヤング率材料にすることも可能である。回転軸21の材料は、一般的にマルテンサイト系ステンレス鋼を用いており、ヤング率は、約200GPaである。円管リング41の材料として、チタンホウ化物粒子を複合化した高ヤング率鋼を用いれば(ヤング率:250GPa以上)、さらに軸全体の剛性の向上、ロータ固有振動数の向上を図ることができる。
下ハウジング37は、運動制御部51と、回転軸21の運動制御部51側の運動制御部側部21Bとを収納する。運動制御部51は、上保護ベアリング35と、上ラジアル磁気軸受31と、回転軸21を回転駆動するモータ32と、下ラジアル磁気軸受33と、下保護ベアリング36と、アキシャル磁気軸受34とを、鉛直方向上方から下方にこの順序で含んで構成される。上ラジアル磁気軸受31と、下ラジアル磁気軸受33とは、回転軸21を回転自在に支持する。アキシャル磁気軸受34は、図中下方向にかかる回転体の自重による力、図中上下にかかるスラスト力を支持する。
各磁気軸受31、33、34は、いずれも能動磁気軸受である。磁気軸受31、33、34のいずれかに異常が発生したときには、上保護ベアリング35は、上ラジアル磁気軸受31の代わりに回転軸21を回転軸21の径方向に支持し、下保護ベアリング36は、下ラジアル磁気軸受33およびアキシャル磁気軸受34の代わりに、回転軸21を回転軸21の径方向および軸方向に支持する。
図3を参照して、タービン翼70及び遠心翼24の外径寸法について説明する。
二段目及び三段目のタービン翼70の外径は等しく、一段目のタービン翼70の外径より小さい。また、タービン翼70は全て回転軸21の吸気部側端面15より吸気部側(吸気ノズル23A側)に位置し、タービン翼70のうち最下段(最も排気ノズル23B側の段)、すなわち三段目のタービン翼70は、回転軸21の吸気部側端面15より吸気部側に位置している。このように構成すると、タービン翼部73のボス部の径を小さくすることができ、タービン翼部73のボス部に作用する遠心力を低減でき、高速回転化をより効果的に行うことができる。最下段に位置するタービン翼70の位置が、吸気部側端面より軸方向吸気部側にあるとは、最下段のタービン翼70の反吸気側面が吸気部側端面と軸方向同じ位置にある場合を含むもとのとする。なお、最下段に位置しているタービン翼70は、吸気部から最も遠くに位置する。
図に示す三段目のタービン翼70の外径Dtminは、軸方向位置が吸気部側端面15より吸気部側にあるタービン翼70の外径のうち最小外径であるといえる。一般的にタービン翼の外径は、最下段の外径が、タービン翼の外径のうち最小外径に等しい。
一段目から三段目の遠心翼24は、外径が等しく形成されている。図に示す一段目(最上段)の遠心翼24の外径Dgmaxは、遠心翼24の外径のうち最大外径であるとする。すなわち、全ての遠心翼の外径が等しい場合は、その外径を最大外径とする。一般的に多段の遠心翼の外径は、最上段の遠心翼の外径が、最大値となるように形成されている。
図に示すように、軸方向位置が吸気部側端面15より吸気部側にあるタービン翼70の最小外径Dtminが、遠心翼24の最大外径Dgmaxより大きく形成されている。このように構成すると、最小外径を有するタービン翼の排気性能を向上させることができ、高い排気性能を有するポンプ1とすることができる。
図4(a)、(b)を参照して、タービン翼部73(図1)の構成を説明する。図4(a)は、タービン翼部73を吸気ノズル23A(図1)側から見た平面図であり、タービン翼部73については一段目のタービン翼70のみを図示し、六角ボルト78(図1)を省略した図である。図4(b)は、一段目のタービン翼70を放射状に中心に向かって見た図を平面上に部分的に展開した図である。
タービン翼部73は、ボス部74と、タービン翼70とを有し、タービン翼70はボス部74の外周部に放射状に取り付けられた板状の複数の羽根75を備える。ボス部74には、中空部12及び貫通孔58が形成されている。羽根75は、回転軸21の中心軸線からβ1(例えば、10〜40度)だけねじれた捩れ角をもって取り付けられている。二段目、三段目のタービン翼70の構成(図4(a)、(b)に不図示)は、一段目のタービン翼70の構成と同じであるが、羽根75の枚数、羽根75の取付角度β1、ボス部74の羽根75を取り付けた部分の外径、羽根75の長さは、適宜変えてもよい。
図5(a)、(b)、(c)を参照して、一段目の固定翼71の構成を説明する。図5(a)は、一段目の固定翼71を吸気ノズル23A(図1)側から見た平面図である。図5(b)は、一段目の固定翼71を放射状に中心に向かって見た図を平面上に部分的に展開した図であり、図5(c)は図5(a)のX−X断面図である。
固定翼71は、円環状の円環部76と、円環部76の外周部に放射状に取り付けられた板状の羽根77とを備える。円環部76の内周部は軸孔60を形成し、軸孔60を回転軸21(図1)が貫通している。羽根77は、回転軸21の中心軸線からβ2(例えば、10〜40度)だけねじれた捩れ角をもって取り付けられている。二段目、三段目の固定翼71の構成(図5(a)、(b)、(c)に不図示)は、一段目の固定翼71の構成と同じであるが、羽根77の枚数、羽根77の取付角度β2、円環部76の外径、羽根77の長さは、適宜変えてもよい。
図6(a)、(b)を参照して遠心翼24の構成を説明する。図6(a)は、一段目の遠心翼24を吸気ノズル23A(図1)側から見た平面図であり、図6(b)は、正面断面図である。一段目の遠心翼24は、ボス部61を有する略円板状の基部27と、基部27の一方の面である表面27A上に固定される渦巻状羽根26とを備える。遠心翼24の回転方向は、図6(a)中時計方向である。
渦巻状羽根26は、図6(a)に示すような渦巻き形状の複数(6枚)の羽根からなる。渦巻状羽根26は、回転方向に対して後ろ向き(回転方向とは反対向き)にガス流れ方向に延びる構造である。吸気側の前端面26Aを有する渦巻状羽根26は、ボス部61の外周面61Aから基部27の外周部27Cまで達している。表面27Aの反対側の他方の面は裏面27Bであり、表面27Aおよび裏面27Bは、回転軸21(図1)の中心軸線に対して例えば、垂直である。なお、前述の嵌合孔25は、ボス部61に形成されている。二段目、三段目の遠心翼24の構成(図6(a)、(b)に不図示)は、一段目の遠心翼24の構成と同じであるが、渦巻状羽根26の枚数、形状、ボス部61の外径は、渦巻状羽根26により形成される流路の長さは、適宜変えてもよい。
遠心翼24を製作するには、円板形状の素材(不図示)からエンドミル加工等の機械加工により、基部27から突出する凸形状を有する渦巻状羽根26を形成する方法が、翼寸法精度の向上や高比強度材料(例えば、アルミ合金、チタン合金、セラミックス等)使用の観点から、高速回転(例えば、周速300〜600m/s)を行う回転翼として最も一般的な方法である。
図7(a)、(b)を参照して一段目の固定翼28の構成を説明する。図7(a)は、固定翼28を吸気ノズル23A(図1)側から見た平面図である。図7(b)は、正面断面図である。固定翼28は、外周壁62と側壁63とを有する固定翼本体30と、側壁63の片方の表面63Aから突出し、断面が凸形状である渦巻状ガイド29とを備える。遠心翼24(
図1)の回転方向は、図7(a)中時計方向である。
渦巻状ガイド29は、図7(a)に示すような渦巻き形状の複数(6枚)のガイドからなる。渦巻状ガイド29は、回転方向に対して前向き(回転方向と同じ向き)にガス流れ方向に延びる構造である。渦巻状ガイド29は、固定翼28の外周壁62の内周部62Aから側壁63の内周部63Cまで達している。回転軸21の中心軸線に直角な平面上にある、渦巻状ガイド29の端面29Aは、滑らかな面である。側壁63の、渦巻状ガイド29とは反対側に位置する裏面63Bは、平らで滑らかな面である。したがって、遠心翼24(図6)の渦巻状羽根26に直接面する固定翼28の裏面63Bは、遠心翼24の渦巻状羽根26の間に形成された方向65(図6(a))に沿う流路を流れるガスの流れを乱すことはない。二段目の固定翼28の構成(図7(a)、(b)に不図示)は、一段目の固定翼28の構成と同じであるが、渦巻状ガイド29の枚数、形状は、適宜変えてもよい。
図8は、単段のタービン翼170(図4のタービン翼70と同様の構造)と単段の遠心翼124(図6の遠心翼24と同様の構造)とを回転軸121に取り付けたターボ型真空ポンプ101を示す部分模式断面図である。タービン翼170の後流側には、タービン固定翼171(図5のタービン固定翼71と同様の構造)が配置されている。タービン翼170は羽根175を有し外径がDtであり、遠心翼124は渦巻状羽根126を有する。タービン翼170と遠心翼124とは軸方向距離Lxだけ離れて配置されている。タービン翼170と遠心翼124との間の軸方向距離Lxは、タービン翼170の羽根175の基端部の後流側端面から、遠心翼24の渦巻状羽根126の基端部の前端面までの軸方向距離(回転軸121の中心線に平行)である。図のタービン翼170は、図1の最終段のタービン翼70に対応し、図の遠心翼124は図1の1段目の遠心翼24に対応する。ターボ型真空ポンプ101は、タービン翼170の吸気側圧力Psと、排気側圧力Pdとが、測定可能に構成されている(圧力単位はともにTorr)。
図9は、ターボ型真空ポンプ101(図8)の前述のLxを可変にして、Lx/Dt(図8)をパラメータ(8、10、12、15%)とし(タービン翼単体の場合を含む)、横軸をタービン翼170の排気側圧力Pd、縦軸をPd/Psにして表し、タービン翼単段での実験として、タービン翼後流に遠心隔壁143を配置し、遠心隔壁143のタービン翼性能への影響を調べた性能グラフである。遠心翼124をタービン翼170に近接し、軸方向距離Lxが小さくなると、タービン翼170から排気された気体は、1段目の遠心翼124の上流側にある遠心隔壁143に衝突し、滑らかに遠心翼124に吸入されない。性能グラフ上でPd/Psが1以下になっているのは、気体がタービン翼170に逆流していることを表す。軸方向距離Lxを大きく取ることにより、遠心隔壁143の影響が低減していき、また、タービン翼170の最終段を出た、軸方向に流れる気体の流れ方向が、タービン翼170と遠心翼124の間の空間(軸方向距離)を流れている間に、遠心翼124の吸気部へと滑らかに変化し、気体が遠心翼124にスムーズに吸い込まれるので、タービン翼170の性能が、本来のタービン翼単体の性能に近づく。
回転する軸の剛性を上げ振動固有数上昇させることにより、タービン翼170と遠心翼124との間の軸方向寸法Lxを大きくとることが可能となり、回転軸121の長さを延長することが可能となる。
図に示した性能グラフから、次の結果が得られた。すなわち、Lx/Dtを約15%以上を確保すれば、以下図1のターボ型真空ポンプ1で説明すると、最終段タービン翼70と1段目の遠心翼24との間の軸方向寸法Lxを最終段タービン翼70の外径の約15%を確保すれば、タービン翼単段70の性能とほぼ同等となり、遠心隔壁43の影響はほとんどなくなるという結果が得られた。軸方向寸法Lxは、できるだけ長く確保できればよいが、ポンプ寸法の制約や、磁気軸受の安定制御を確保できるポンプのロータ全体の固有振動数の制限を考慮すると、Lx/Dtは12%以上を確保することが望ましい。この場合、本実施の形態では、LxはほぼLyに等しいので、Ly/Dtは約12%以上である。またこの場合、タービン翼70の最終段の直後流側の固定翼71と遠心隔壁43との間の軸方向距離は、タービン翼70の最終段の外径の9%以上となる。本実施の形態では、当該固定翼71の軸方向幅と当該固定翼とタービン翼70の最終段との間の軸方向距離との合計は、タービン翼70の最終段の外径の3%に相当するよう構成されている。
次に、図1〜図7を適宜参照してターボ型真空ポンプ1の作用を説明する。
一段目のタービン翼70が回転することによって、ポンプ1の吸気ノズル23Aから図1中、軸方向にガスが導入される。タービン翼70を使用することにより排気速度を大きくすることができ、比較的多量の気体を排気することができる。導入されたガスは固定翼71により減速され圧力が上昇する。同様に二段目及び三段目のタービン翼70及び固定翼71により軸方向に排気され、圧力が上昇する。
次に、一段目の遠心翼24が回転することによって、軸方向にガスが導入される。一段目の遠心翼24に導入されたガスは、一段目の遠心翼24と一段目の固定翼28との相互作用、すなわち当該ガスの粘性によるドラッグ作用、さらに遠心翼24の回転による遠心作用により、一段目の遠心翼24の基部27の表面27Aに沿い、一段目の遠心翼24の外径側へ向かわせるガスの圧縮、排気が行われる。
すなわち、一段目の遠心翼24に導入されたガスは、当該遠心翼24に対して図6(b)中、略軸方向64に導入され、一段目の遠心翼24の渦巻状羽根26の間に形成された流路68を通り外径側に向かう方向に流れ、圧縮され、排気される。このガスの流れの方向は、図6(a)、(b)に示す方向65であり、この方向は、一段目の遠心翼24に対するガスの流れ方向である。
一段目の遠心翼24によって外径側へ向かって圧縮されたガスは、次に一段目の固定翼28に流れ込み、外周壁62の内周部62Aによって、図7(b)中、略軸方向66に方向を変え、渦巻状ガイド29が設けられた空間へ流れ込む。一段目の遠心翼24が回転することによって、固定翼28の渦巻状ガイド29の端面29Aと、一段目の遠心翼24の基部27の裏面27Bとのガスの粘性によるドラッグ作用によって、一段目の固定翼28の側壁63の表面63A(側壁63の渦巻状ガイド29が取り付けられている方の面)に沿い、一段目の固定翼28の内径側へ向かわせるガスの圧縮、排気が行われる。一段目の固定翼28の内径側に達したガスは、一段目の遠心翼24のボス部61の外周面61Aによって、図6(b)中、略軸方向64に方向が変わり、二段目の遠心翼24に導入される。同様の圧縮、排気が行われ、三段目の遠心翼24を経て、排気ノズル23Bから排出される。吸気圧は、1〜1000Paの低圧領域であり、排気圧は、100Pa〜大気圧の高圧領域である。
回転軸21に取り付けられる回転翼(遠心翼24、後述の円周流翼88)の回転軸21の外径部への嵌合は、締まり嵌めでも、隙間嵌めでもよい。隙間嵌めの場合の優位点としては、(1)遠心翼24の回転軸21への組立が容易である。(2)遠心翼24を回転軸21に組み立てた後でも、任意の遠心翼を取り外すことが可能である。よって、例えば、オーバーホールにおいて、破損、変形、腐食等が生じた場合に、破損等の大きい翼要素のみを、交換することができる。締まり嵌めの場合の優位点としては、(1)締まり嵌め効果による回転体(ロータ)の剛性上昇により回転体全体の固有振動数が上昇し、回転数制御の余裕度が増す。
本実施の形態のポンプ1によれば、タービン翼部73は一体材料から形成することができ、回転軸21の吸気部側端面15に固定する構造とした。すなわち、回転軸104を収納するステータSと、中空部105aを有するロータRとを備える従来のポンプ1Cであって、中空部105aにステータSを収納し、すなわちステータSの外側にロータRを配置するポンプ1C(図16)とは相違する構造のポンプとしている。従来のポンプ1Cでは、中空部105aの内径部に発生する遠心応力により、回転数が制限されていた。しかし、本実施の形態のポンプ1では、タービン翼部73の貫通孔58の内径寸法は六角ボルト78を貫通させるに十分大きい値とすればよく、また貫通孔58の内径寸法は、回転軸21の外径寸法より小さく形成される。タービン翼部73の中空部12の内径も、貫通孔58の内径よりわずかに大きい値であり、回転軸21の外径寸法より小さく形成される。よって、貫通孔58の内径、中空部12の内径を共に、上記の中空部105a(図16)の内径より大幅に小さくすることができ、発生する遠心応力を大幅に低減することができるので、高速回転化が可能である。
遠心翼24は、中心部に形成された嵌合孔25に回転軸21を貫通させて、回転軸21上に積層させて取り付ける構造としたので、嵌合孔25の内径を上記の中空部105a(図16)の内径より大幅に小さくすることができ、タービン翼70と同様に、嵌合孔25の内径に発生する遠心応力を大幅に低減することができるので、高速回転化が可能となった。また、このような構造としたことにより、軸方向に導入し外径方向に方向65に沿う流路に沿って流れる構造とすることができ、流路長さを大幅に長くすることができるので、排気性能、特に圧縮性能を向上させることができる。また、固定翼28で内径方向に流路に流れる構造とすることができ、固定翼28で排気する気体を長い流路67にそって流し流速を減速させる構造とすることができるので、排気、圧縮性能を向上させることができる。
軸方向位置が吸気部側端面15より吸気部側にあるタービン翼70の最小外径Dtminが、遠心翼24の最大外径Dgmaxより大きく形成されているので、最小外径を有するタービン翼70の排気性能を向上させることができ、高い排気性能を有するポンプ1とすることができる。上記のタービン翼70の最小外径Dtminと、上記の遠心翼24の最大外径Dgmaxの比を、好ましくは1.2以上とするとよい。このようにすると、最小外径を有するタービン翼70の排気性能をさらに向上させることができる。
遠心翼24及び固定翼28が多段構造であり、各遠心翼24の渦巻状羽根26、表面27A、及び各固定翼28の渦巻状ガイド29、表面63A、外周壁62の内周部62Aに軸方向からアクセスすることができるので、遠心翼24及び固定翼28の加工が容易になり、製作費を低減することができる。
タービン翼部73を回転軸21の吸気部側端面15に取り付ける構造としたので、回転翼であるタービン翼70と遠心翼24とが別体構造となり、タービン翼70と遠心翼24のいずれか一方に破損、変形、腐食等が生じた場合に、その破損等が生じた回転翼を交換すればよく、ロータ全体を交換する必要がないので長期的使用に対し有利なポンプとすることができる。また、遠心翼24を多段構造とし、各遠心翼24を別体構造としたので、いずれかの遠心翼24に破損、腐食等が生じた場合に、その破損、腐食等が生じた遠心翼24を交換すればよく、ロータ全体を交換する必要がないので長期的使用に対し有利なポンプとすることができる。
また、回転翼を上記のように複数の要素に分解して別体に構成したので、万一の回転翼破壊時に、回転翼全てが同時に破壊することは確率上極めて低いため、ポンプのケーシング側に作用する衝撃を小さくすることができ、ポンプのケーシングが破壊される可能性を極力抑え、またポンプに直接的、間接的に結合される周辺装置への衝撃力を小さくすることができ、安全なポンプとすることができる。
タービン翼部73の貫通孔58の内径寸法が、回転軸21の外径寸法より小さく形成されているので、貫通孔58の内径部に発生する応力を低減することができ、中空部12に過大な応力が発生することがない構造とすることができるので、高速回転化が可能である。回転軸21の外径は、回転体全体の固有振動数をできるだけ高くするため、遠心翼24または後述の円周流翼88(図13)の内径応力が許す限り、太く設計することが望ましい。タービン翼部73を回転軸21の吸気部側端面15に固定する構造としたため、この構造により回転体の固有振動数が低減しても、固有振動数が運転回転数範囲に対して十分離れているように回転軸21の外径を決定する。このため、タービン翼部73を六角ボルト78により回転軸21の吸気部側端面15に取り付けるため形成された貫通孔58の内径は、回転軸21の外径より小さく形成される。
低圧側で高い排気効率を有するタービン翼70と、高圧側で高い排気効率を有する遠心翼24とを上述のように組み合わせてターボ型真空ポンプ1を構成するため、ポンプ全体にて排気効率を高くできる。また遠心翼24は径方向にガスを排気するため、軸方向長さを長くすることなく、流路長さを長くできる。よって、タービン翼70および遠心翼24が取り付けられる回転軸部の長さを短くできるので、ロータ全体の固有振動数が高くなり、高速回転化が容易となる。
本第1の実施の形態のポンプ1によれば、遠心翼24が、遠心翼24を貫通する回転軸21に固定されるので、遠心翼24のボス部61の径を小さくすることができる。また遠心翼24で半径方向の流れを生じさせることができ、流路長さを長くすることができるので、圧縮性能が向上する。また、タービン翼70を有するタービン翼部73が、回転軸21の吸気部側端面15に固定されるので、タービン翼部73のボス部74の径を小さくすることができ、タービン翼部73のボス部74に作用する遠心力を低減でき、高速回転化が可能となる。その結果、大流量ガスを吸い込む場合でも、タービン翼の排気作用により吸気圧を低圧にすることができ、遠心翼の排気作用により高い圧力まで圧縮することが可能である。さらに、この構造によりタービン翼70と遠心翼24とが、別体構造となったので、回転翼の一部の破損、変形、腐食等が生じた場合に、その回転翼を交換すればよく、回転翼全体を交換する必要がないので長期的使用に対し有利なポンプ1とすることができる。
本実施の形態のポンプ1のように、タービン翼70と遠心翼24を軸方向に直列に回転軸21に固定する構造では、最終段のタービン翼70と一段目の遠心翼24間の軸方向寸法Lxを小さく(狭く)し過ぎると、最終段のタービン翼70の性能が悪化する。その理由は、以下の通りである。回転する一段目の遠心翼24の上流側に、軸方向の微少クリアランスを形成して、ディスク形状の遠心隔壁43が配置されている。遠心隔壁43は、開口部43Aを有する。最終段のタービン翼70から排気された気体は、開口部43Aを通過して、一段目の遠心翼24の内径側より吸入され、遠心力とドラッグ作用により内径側から外径側へ圧縮される。このとき、タービン翼70と遠心翼24との間の軸方向寸法Lxが小さいと、タービン翼70から排気された気体は、遠心隔壁43に衝突し、滑らかに遠心翼24の内径部に吸入されない。若しくは、衝突した気体は、タービン翼70に逆流してしまう。
この軸方向寸法Lxを大きくし、この問題を解決するためには、回転軸21の軸方向の長さを大きく取る必要があるが、こうするとロータ固有振動数が低下してしまい、磁気軸受31、33、34による安定回転が困難になる。また、回転軸21の軸方向の長さを長くし、かつ固有振動数を上げるには、回転軸21の外径寸法を大きくし、回転軸21の太軸化を図る必要がある。しかし、遠心翼24は回転軸21に貫通固定されているので、回転軸21の太軸化にともない、遠心翼24の貫通部内径が大きくなり、内径部の応力増加を招いてしまい、高速回転化が図れない。
本実施の形態では、回転軸21に円管リング41を焼き嵌め(締り嵌め)することにより、回転軸21の外径(遠心翼24の貫通部内径)を増加させることなく、軸方向寸法Lxを前述のように長くとることを可能にし、最終段のタービン翼70と一段目の遠心翼24の間の気体の流れを滑らかにし、かつロータの固有振動数を高周波数化して高速回転を実現化し、優れたポンプ排気性能を得られるターボ型真空ポンプ1を提供できる。
図10に示すように、ポンプ1のタービン翼部73は、タービン翼部73の下部の端面(反吸気側部端面)11Bに、回転軸21が係合する円環状凸部83を有するようにしてもよい。円環状凸部83の内径は、回転軸21の外径に等しく形成する。この円環状凸部83により、タービン翼部73の回転軸21に対する同心出しが容易となり、タービン翼部73を中心軸を一致させ傾きを生じることなく取り付けることができるので、高速回転中にアンバランスが増大することを防ぎ、高速回転時の安定性を得ることができる。
図11に示すように、ポンプ1のタービン翼部73は、タービン翼部73の下部の端面(反吸気側部端面)11Bにオネジが形成された凸部85を有し、回転軸21は、吸気部側端面15に、凸部85と螺合する、メネジが形成された凹部84を有するようにしてもよい。このように構成すると、タービン翼部73を中実構造とすることができ、タービン翼部73を回転軸21の吸気部側端面15に取り付けるための貫通孔を形成する必要がなく、タービン翼部73のボス部74(図4)に発生する応力を低減することができ、さらに高速回転化が可能である。
図12に示すように、ポンプ1は、遠心翼24を半径方向軸中心側に押さえ付ける保持リング86A、B、Cを設けるように構成してもよい。遠心翼24のボス部61(図6)の吸気部側に前段付部87Aを形成し、排気部側に後段付部87Bを形成する。一段目の遠心翼24の前段付部87Aを保持リング86Aによって、一段目の遠心翼24の後段付部87Bと二段目の遠心翼24の前段付部87Aとを保持リング86Bによって、二段目の遠心翼24の後段付部87Bと三段目の遠心翼24の前段付部87Aとを保持リング86Bによって、三段目の遠心翼24の後段付部87Bを保持リング86Cによって、軸中心側に押さえ付ける構造とし、さらに保持リング86Bによって遠心翼24の間隔を決める構造とする。このようにすると、遠心翼24を回転軸21に強固に固定できる構造とすることができ、高速回転中に回転体のアンバランスが急速に増大することを抑えることができ、高速回転化に対処することができる。
本実施の形態では回転軸21に焼き嵌めされた円管リング41Aは、回転軸21の上部の吸気部側端面15まで達しなくてもよい。円管リング41Aは、回転軸21の3段の遠心翼24が取り付けられた部分(回転により回転軸21のたわみが生じる部分)に焼き嵌めされ、回転軸21の遠心翼24から突き出た部分には円管リングが取り付いていない構造としてもよい。このようにすると短い円管リング41Aを用いて回転する軸(回転軸21と円管リング41A)の剛性を向上させることができる。
図13は、本発明の第2の実施の形態に係る、遠心翼の替わりに二段の円周流翼88を用いたターボ型真空ポンプ1-1の構成を示す正面断面図である。以下、上述の図1の第1の実施の形態に係るターボ型真空ポンプ1に関する説明との相違点を述べる。
排気部50-1は、複数段(三段)からなる固定翼71と、複数段(三段)からなる回転翼としてのタービン翼70を有するタービン翼部73と、複数段(二段)からなる回転翼としての円周流翼88とを含んで構成される。固定翼71は、タービン翼70の直下流側にのみ設けられている。円周流翼88の前後には隔壁89がそれぞれ設けられている。回転翼が円周流翼88を含んで構成されるので、高い圧縮性能を有するターボ型真空ポンプとすることができ、高背圧化されたターボ型真空ポンとすることができる。特に高圧領域において遠心翼を円周流翼にするとより効果的である。
図14に示すように、円周流翼88は、回転軸21(図13)が貫通する軸孔93が形成されたボス部91と、ボス部91の外側に形成された円板部92と、円板部92の外周部に放射状に取り付けられた羽根90を有する。
図15に示すように、隔壁89は、円周流翼88から排気される気体を吸入する吸入口94と、隔壁89の内部に形成され、吸入口94から吸入された気体を円周方向に導く流路96と、流路96に導かれた気体を下流側の円周流翼88に排出する排出口95とを有する。
本実施の形態のポンプ1-1は、円周流翼88を備えるので、高い排気性能を有するポンプ1-1とすることができ、高背圧化されたターボ型真空ポンプとすることができる。
本発明の第1の実施の形態に係るターボ型真空ポンプの正面断面図である。 (a)は、円管リングの斜視図、(b)は、回転軸の部分斜視図、(c)は、円管リングが焼き嵌めされた回転軸の部分斜視図、(d)は、円管リングが焼き嵌めされていない回転軸の部分斜視図である。 図1のターボ型真空ポンプのタービン翼の最小外径、遠心翼の最大外径を説明する図である。 (a)は、図1のターボ型真空ポンプのタービン翼部の平面図、(b)は、タービン翼を放射状に中心に向かって見た図を平面上に部分的に展開した図である。 (a)は、図1のターボ型真空ポンプのタービン翼用の固定翼の平面図、(b)は、同正面図であり、(c)は(a)のX−X断面図である。 (a)は、図1のターボ型真空ポンプの遠心翼の平面図、(b)は、同正面断面図である。 (a)は、図1のターボ型真空ポンプの遠心翼用の固定翼の平面図、(b)は、同正面断面図である。 単段のタービン翼と単段の遠心翼とを回転軸に取り付けたターボ型真空ポンプを示す部分模式断面図である。 図8のターボ型真空ポンプの性能グラフである。 図1のターボ型真空ポンプのタービン翼部の反吸気部側端面に円環状凸部を設けた場合の図である。 図1のターボ型真空ポンプのタービン翼部の反吸気部側端面にネジ状凸部を設けた場合の図である。 図1のターボ型真空ポンプに遠心翼を押さえ付ける保持リングを設けた場合の図である。 本発明の第2の実施の形態に係るターボ型真空ポンプの正面断面図である。 (a)は、図13のターボ型真空ポンプの円周流翼の平面図、(b)は、同正面断面図である。 図13のターボ型真空ポンプの隔壁の部分的平面図である。 従来のターボ型真空ポンプの正面断面図である。
符号の説明
1、1-1 ターボ型真空ポンプ
11B 端面
15 吸気部側端面
21 回転軸
23 吸気ノズル(吸気部)
24 遠心翼(回転翼)
41 円管リング
43 遠心隔壁(隔壁)
43A 開口部
58 貫通孔
70 タービン翼(回転翼)
73 タービン翼部
78 六角ボルト
83 円環状凸部
84 凹部
85 凸部
88 円周流翼(回転翼)
Lx、Ly 軸方向距離

Claims (5)

  1. 軸方向に気体を吸い込む吸気部と、回転翼と固定翼とを交互に配置する排気部と、前記回転翼を回転させる回転軸とを備え;
    前記回転翼が、前記吸い込んだ気体を前記軸方向に排気する1段以上のタービン翼と、前記タービン翼の後流側に位置し、前記排気された気体をさらに遠心ドラッグ作用により排気する1段以上の遠心翼を含んで構成され;
    前記遠心翼が、該遠心翼を貫通する前記回転軸に固定され;
    前記遠心翼と前記回転軸の間に配置され、前記回転軸に締り嵌めされた円管リングをさらに備え;
    前記遠心翼が、前記円管リングに嵌合により固定して取り付けられ
    前記回転軸の吸気部側端面に固定され、さらにボス部を有するタービン翼部
    前記タービン翼部を前記固定するネジ部材とを備え;
    前記タービン翼が、前記ボス部に取り付けら
    前記ボス部には、底部に前記ネジ部材が貫通する貫通孔が形成された中空部が形成され;
    前記中空部の内径が前記回転軸の外径より小さく形成された
    ターボ型真空ポンプ。
  2. 最下段に位置する前記タービン翼が、前記回転軸の吸気部側端面より吸気部側に位置する
    請求項1に記載のターボ真空ポンプ。
  3. 前記遠心翼の一段目と前記タービン翼の最終段との間の軸方向距離が、前記タービン翼の最終段の外径の12%以上である;
    請求項1または請求項2に記載のターボ型真空ポンプ。
  4. 前記遠心翼の一段目の直上流側に開口部を有する隔壁をさらに備え;
    前記遠心翼の一段目が前記開口部から前記気体を吸い込むように配置され;
    前記隔壁と前記タービン翼の最終段との間の軸方向距離が、前記タービン翼の最終段の外径の約12%以上である;
    請求項1または請求項2に記載のターボ型真空ポンプ。
  5. 前記円管リングの外径に対する前記回転軸の外径の割合が75%以上である;
    請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のターボ型真空ポンプ。
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