JP4920466B2 - 透明硬化性樹脂組成物及びその成形体 - Google Patents

透明硬化性樹脂組成物及びその成形体 Download PDF

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Description

本発明は無機フィラーとの密着性と層間剥離強度が改良され、かつ、耐熱性、低吸水性及び透明性にも優れた透明硬化性樹脂組成物及び光学シートに関するものである。
マルチメディア時代を迎え、光通信システムやコンピュータにおける情報処理の大容量・高速化、及び、表示素子や光電変換素子の大型・薄型化に対する要求から、光の伝送媒体としてポリマー材料をベースとする透明複合媒体が注目されている。光の伝送媒体である透明複合体に望まれる性質として、全光線透過率やヘーズ等の光学特性が良好なこと、吸水率や線膨張係数が小さく成形物の寸法が外部環境によって影響され難いこと等が挙げられる。一般に、光の伝送媒体の一つである光導波路としては、石英系光導波路が代表的であった。しかし、石英系光導波路は、製造時に石英膜の堆積のために高温での長時間の処理が必要であるなど、製造時間が長いこと、光導波路のパターン形成には、光レジストを用いる工程と、危険性の高いガスを用いてエッチングする工程が含まれ、かつ、それらの工程に特殊な装置を必要とするなど、多数の複雑な工程及び特殊な装置を要すること、歩留まりが低いこと等の問題がある。一方、液晶表示素子用基板、有機EL表示素子用基板、カラーフィルター基板、太陽電池用基板等の表示素子や光電変換素子としては、ガラス板が広く用いられている。しかしながら、ガラス板は、割れ易い、曲げられない、比重が大きく軽量化に不向きなどの問題点があった。この様な事情から、近年、こうした無機素材の代替としてプラスチック素材が検討されている。
光の伝送媒体である透明複合体に用いられる樹脂は例えば、特許文献1〜3には、エポキシ樹脂とガラスクロスとからなる樹脂シートが示されている。しかしながら、従来検討されてきた材料は、無機フィラーと複合化させた際に、無機フィラーとの密着性と層間剥離強度と吸水率、透明性を同時に向上させることができないために、高強度や屈曲性を要求され、かつ、高精度な寸法安定性を要求される透明部材として使用するのには問題があった。
一方、特許文献4にはジビニル芳香族化合物(a)及びモノビニル芳香族化合物(b)を有機溶媒中、ルイス酸触媒及び特定構造の開始剤の存在下、20〜100℃の温度で重合させることによって得られる可溶性多官能ビニル芳香族共重合体が開示されている。また、特許文献5には4級アンモニウム塩の存在下で、ルイス酸触媒及び特定構造の開始剤により、ジビニル芳香族化合物(a)を20〜100モル%含有してなる単量体成分を20〜120℃の温度でカチオン重合させることにより制御された分子量分布を有する可溶性多官能ビニル芳香族共重合体の製造方法が開示されている。これら技術によって得られる可溶性多官能ビニル芳香族共重合体は、溶剤可溶性及び加工性に優れ、ガラス転移温度の高い耐熱性に優れた硬化物を得ることができる。しかし、この可溶性多官能ビニル芳香族共重合体は高いガラス転移温度を持つ硬化物を与えるという点では耐熱性に優れた重合体であると言うことはできるものの、無機フィラーと複合して透明な硬化性樹脂組成物を得るという観点から見ると、それから得られるシートは金属配線との接着性等が十分でないという問題点も有していた。
特開2004−51960号公報 特開2004−233851号公報 特開2006−176586号公報 特開2004−123873号公報 特開2005−213443号公報
本発明は、光導波路、表示素子や光電変換素子等に使用されるエレクトロニクス分野の光伝送部材に対して要求される、薄膜化、軽量化、大型化、任意の形状化、曲面表示などに対応しつつ、高強度、かつ、加工時や実使用時の寸法安定性に優れた光伝送用に適した透明硬化性樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明は、(A)成分:ジビニル芳香族化合物(a)及びモノビニル芳香族化合物(b)からなる単量体由来の構造単位を有する多官能ビニル芳香族共重合体であって、ジビニル芳香族化合物(a)に由来する繰り返し単位を10モル%以上含有し、下記式(a1)
Figure 0004920466
(式中、R1は炭素数6〜30の芳香族炭化水素基を示す。)で表されるジビニル芳香族化合物(a)由来の構造単位を全ての単量体由来の構造単位に対して5.0モル%以上含有し、かつゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で測定されるポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)が600〜3,000,000及び重量平均分子量(Mw)とMnの比(Mw/Mn)が2.0〜100.0であり、その末端の一部に、(i)エーテル結合を介した鎖状炭化水素基又は芳香族炭化水素基、及び(ii)アルコール性水酸基を有し、該エーテル結合及びアルコール性水酸基由来の酸素含有量が0.1〜5.0wt%である溶剤可溶性の多官能ビニル芳香族共重合体と、
(B)成分:無機フィラー
からなる硬化性樹脂組成物であって、(A)成分及び(B)成分の合計に対する(A)成分の配合量が20〜98wt%、(B)成分の配合量が2〜80wt%であることを特徴とする透明硬化性樹脂組成物である。
ここで、上記透明硬化性樹脂組成物は、次のいずれか1以上の要件を満足すると優れた透明硬化性樹脂組成物を与える。1)モノビニル芳香族化合物(b)がエチルビニルベンゼン、スチレン又は両者からなること、2)多官能ビニル芳香族共重合体の硬化後の屈折率と、無機フィラーの屈折率との差が0.01以下であること、3)無機フィラーの屈折率が1.45〜1.65であること、4)無機フィラーがガラス繊維布であること、5)30〜150℃における平均線膨張係数が40ppm以下であること、6)(A)成分及び(B)成分の他に、(C)成分としての熱可塑性樹脂を(A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計に対し、2〜60wt%配合され、全光線透過率が80%以上であること、又は7)熱可塑性樹脂がガラス転移温度が20℃以下の重合体セグメントを有するブロック共重合体若しくは脂環式ポリオレフィン樹脂であること。
また、本発明は、上記透明硬化性樹脂組成物からなることを特徴とする厚さ25〜2000μmのシート及びこのシートを硬化させた光学シートである。
本発明の透明硬化性樹脂組成物は、低線膨張係数、低吸湿性で耐熱性、耐溶剤性等に優れる。また、広い波長範囲で優れた透明性がえられるため、例えば、透明板、光学レンズ、液晶表示素子用プラスチック基板、カラーフィルター用基板、有機EL表示素子用プラスチック基板、太陽電池基板、タッチパネル、光学素子、光導波路、LED封止材等に好適に利用でき、特に液晶表示素子基板や有機EL素子基板用の光学シートとして好ましい。
本発明の透明硬化性樹脂組成物は、(A)成分の多官能ビニル芳香族共重合体と(B)成分の無機フィラーを必須成分として含む。まず、(A)成分の多官能ビニル芳香族共重合体(以下、共重合体ともいう)について説明する。
(A)成分の多官能ビニル芳香族共重合体は、ジビニル芳香族化合物及びモノビニル芳香族化合物を共重合して得られる共重合体であって、その末端の一部にOR(ここで、Rは鎖状炭化水素基、芳香族炭化水素基又はHを示す)で表される基を有する。ここで、Rが鎖状炭化水素基又は芳香族炭化水素基である場合は、エーテル結合を介した鎖状炭化水素基又は芳香族炭化水素基となり、RがHである場合はアルコール性水酸基となる。そして、エーテル結合を介した鎖状炭化水素基又は芳香族炭化水素基又はアルコール性水酸基に由来する酸素含有量は0.1〜5.0wt%である。更に、この多官能ビニル芳香族共重合体は、ジビニル芳香族化合物に由来する構造単位を10モル%以上含有し、ジビニル芳香族化合物(a)に由来する上記式(a1)で表される未反応のビニル基を含有する構造単位を5.0モル%以上含有する。また、この多官能ビニル芳香族共重合体は、数平均分子量(Mn)が600〜3000000で、分子量分布(Mw/Mn)が2.0〜100.0を満足する。更に、この多官能ビニル芳香族共重合体は、可溶性の多官能ビニル芳香族共重合体である。ここで、可溶性とはトルエン、キシレン、テトラヒドロフラン、ジクロロエタン又はクロロホルムに可溶であることを意味する。
多官能ビニル芳香族共重合体は、ジビニル芳香族化合物を含む単量体を共重合して得られるものであるので、分岐構造又は架橋構造を有するが、かかる構造の存在量は可溶性を示す程度に制限される。したがって、上記式(a1)で表される構造単位を一定量有する多官能ビニル芳香族共重合体となっている。式(a1)で表される構造単位中の未反応のビニル基はペンダントビニル基ともいい、これは重合性を示すため、更なる重合処理により重合し、溶剤不溶の硬化樹脂を与えることができる。そして、末端に上記ORを有しない共重合体及びその製造方法は、上記特許文献4、5等で公知であるので、それらの記載を参照することにより理解される。
多官能ビニル芳香族共重合体の数平均分子量及び重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で測定される。また、末端の一部にエーテル結合を介した鎖状炭化水素基又は芳香族炭化水素基及びアルコール性水酸基由来の酸素含有量は、NMR分析によって測定される。有利には、NMR分析と元素分析を併用して測定される。
本発明で使用する可溶性多官能ビニル芳香族共重合体は、上記特性を満足するため、無機フィラーと複合化させた際に、無機フィラーとの密着性と層間剥離強度を高めるだけではなく、同時に透明硬化性樹脂組成物の耐熱性と吸水率を改良し、寸法安定性を高める観点から有利である。
この多官能ビニル芳香族共重合体は、ジビニル芳香族化合物(a)に由来する繰り返し単位として、上記式(1)で表される構造単位を含む。上記式(1)で表される構造単位中のR1は上記の意味を有するが、各構造単位が共重合体中に存在する割合は、使用するジビニル芳香族化合物(a)及びモノビニル芳香族化合物(b)の種類及び反応触媒、反応温度等の反応条件によって定まる。
多官能ビニル芳香族共重合体を得るために使用されるジビニル芳香族化合物(a)としては、たとえば、m-ジビニルベンゼン、p-ジビニルベンゼン、1,3-ジイソプロペニルベンゼン、1,4-ジイソプロペニルベンゼン、2,7-ジビニルナフタレン、2,6-ジビニルナフタレン、4,4'-ジビニルビフェニル、4,3'-ジビニルビフェニル、3,3'-ジビニルビフェニル、2,2'-ジビニルビフェニル等を用いることができるが、これらに制限されるものではない。これらは単独で又は2種以上を組合せて用いることができる。
ジビニル芳香族化合物(a)の好適な具体例としては、コスト、低吸水率性及び得られたポリマーの耐熱性の点でジビニルベンゼン(m−及びp−異性体の両方)、ジビニルビフェニル(各異性体を含む)及びジビニルナフタレン(各異性体を含む)が好適である。より好ましくは、ジビニルベンゼン(m−及びp−異性体の両方)、ジビニルビフェニル(各異性体を含む)である。特に、ジビニルベンゼン(m−及びp−異性体の両方)が最も好ましく用いられる。特に高度の耐熱性や高い屈折率が要求される分野ではジビニルビフェニル(各異性体を含む)及びジビニルナフタレン(各異性体を含む)が好適に使用される。
多官能ビニル芳香族共重合体において、共重合体の屈折率等の光学的特性、機械的特性及び加工性を改善する構造単位を与えるモノビニル芳香族化合物(b)としては、スチレン、エチルビニル芳香族化合物等の核アルキル置換スチレン、エチルビニル芳香族化合物以外の核アルキル置換芳香族ビニル化合物、α-アルキル置換スチレン、α−アルキル置換芳香族ビニル化合物、β-アルキル置換スチレン、アルコキシ置換スチレン、インデン誘導体及びアセナフチレン誘導体等を挙げることができる。
モノビニル芳香族化合物(b)から生じる構造単位が多官能ビニル芳香族共重合体中に導入されることによって、共重合体のゲル化を防ぎ、溶媒への溶解性を高めることができるばかりではなく、本発明の硬化性樹脂組成物の硬化物の引張り破断伸びといった機械的特性を改善することができる。好適な具体例としては、コスト、ゲル化防止及び得られたポリマーの耐熱性の点でスチレン、エチルビニルベンゼン(m−及びp−異性体の両方)及びエチルビニルビフェニル(各異性体を含む)等を挙げることができる。
本発明の硬化性樹脂組成物で使用される可溶性多官能ビニル芳香族共重合体では、ジビニル芳香族化合物(a)の使用量は、モノビニル芳香族化合物(b)からなる単量体の合計に対して10〜99.5モル%、好ましくは15〜99モル%、更に好ましくは20〜95モル%、特に好ましくは25〜85モル%の範囲とすることがよい。ジビニル芳香族化合物(a)の使用量が10モル%未満であると、生成した多官能ビニル芳香族共重合体を使用した透明硬化性樹脂組成物を硬化させた場合に耐熱性が低下する傾向があり好ましくない。モノビニル芳香族化合物(b)の使用量は、上記から計算される。
多官能ビニル芳香族共重合体は上記式(a1)で表されるジビニル芳香族化合物由来のビニル基を含有する構造単位と下記式(a2)で表されるジビニル化合物由来の内部オレフィン構造を含有する構造単位を有するが、そのモル分率(a1)/[(a1)+(a2)]が≧0.5を満足することがよい。好ましくはモル分率が0.7以上であり、特に好ましくは0.9以上である。0.5未満であると生成した共重合体の硬化物の耐熱性が低下するとか、硬化に長時間を要するなどの問題点を生ずるので好ましくない。
Figure 0004920466
(式中、R2は炭素数6〜30の芳香族炭化水素基を示す。)
また、多官能ビニル芳香族共重合体ではその主鎖骨格中に下記一般式(1)で表されるインダン構造を有することが好ましい。一般式(1)において、Yはビニル基等の不飽和脂肪族炭化水素基、フェニル基等の芳香族炭化水素基、これらの炭化水素基置換体等があり、これらは0〜4個置換することができる。
Figure 0004920466

(但し、Yは飽和若しくは不飽和の脂肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素基又はベンゼン環に縮合した芳香族環若しくは置換芳香族環を示し、nは0〜4の整数である。)
一般式(1)で表されるインダン構造は本発明の硬化性樹脂組成物で使用される可溶性多官能ビニル芳香族共重合体の耐熱性と溶剤への可溶性をさらに高める構造単位であり、溶剤可溶性多官能ビニル芳香族共重合体を製造する際、特定の溶媒、触媒、温度等の製造条件下で製造を行うことにより、成長ポリマー鎖末端の活性点がジビニル芳香族化合物及びモノビニル芳香族化合物由来の構造単位の芳香族環を攻撃することにより生成するものである。インダン構造は全ての単量体の構造単位に対して0.01モル%以上存在することが好ましく。より好ましくは0.1モル%以上であり、更に好ましくは1モル%以上である。本発明の多官能ビニル芳香族共重合体の主鎖骨格中に上記インダン構造が存在しないと、耐熱性と溶剤への可溶性が不足するので好ましくない。
多官能ビニル芳香族共重合体の数平均分子量Mnは、600〜300,000、好ましくは600〜100,000、最も好ましくは700〜50,000である。Mnが600未満であると可溶性多官能ビニル芳香族共重合体の粘度が低すぎるため、厚膜の形成が困難になるなど加工性が低下するので好ましくない。また、Mnが300,000以上であると、ゲルが生成したり、他の樹脂成分との相溶性が低下しやすくなり、シート等に成形した場合、外観の低下や物性の低下を招くので好ましくない。
多官能ビニル芳香族共重合体の分子量分布(Mw/Mn)の値は2.0〜100以下であり、好ましくは2.5〜50、より好ましくは2.5〜20、最も好ましくは2.5〜10である。Mw/Mnが2.0未満であると、無機フィラーとの密着性及び層間剥離強度が低下するので好ましくない。一方、Mw/Mnが100を越えると、本発明の透明硬化性樹脂組成物の粘度が上昇することに伴う加工特性の悪化、他の樹脂成分との相溶性の低下に伴う外観や物性の低下といった問題点を生ずるので好ましくない。
多官能ビニル芳香族共重合体は、ジビニル芳香族化合物(a)、モノビニル芳香族化合物(b)の他に、本発明の効果を損なわない範囲でその他のモノビニル化合物(c)を使用して共重合したものであることができる。
その他のモノビニル化合物としてはアルキルビニルエーテル、イソブテン、ジイソブチレン等を挙げることができる。これらは単独で又は2種以上を組合せて用いることができる。これらのその他の単量体は(a)成分のジビニル芳香族化合物及び(b)成分のモノビニル芳香族化合物を含む単量体の総量に対して30モル%未満の範囲内で使用される。
多官能ビニル芳香族共重合体の末端基のエーテル結合を介した鎖状炭化水素基又は芳香族炭化水素基及びアルコール性水酸基由来の酸素含有量の値は0.1〜5.0wt%であり、好ましくは0.2〜4.0wt%、より好ましくは0.3〜3.0wt%である。酸素含有量が0.1wt%未満であると、無機フィラーとの密着性及び層間剥離強度が低下するので好ましくない。一方、酸素含有量が5.0wt%を越えると、本発明の透明硬化性樹脂組成物の機械的特性の悪化、熱安定性の低下に伴う外観の低下といった問題点を生ずるので好ましくない。
多官能ビニル芳香族共重合体は、その末端にエーテル結合を介した鎖状炭化水素基又は芳香族炭化水素基及びアルコール性水酸基を有する。かかる基を末端に有する多官能ビニル芳香族共重合体は、有利には(A)ルイス酸触媒、(B)エステル系化合物、カルボン酸系化合物、カルボン酸無水物系化合物、エーテル系化合物からなる群から選ばれる一種以上の助触媒、及び、(C)アルコール化合物からなる群から選ばれる一種以上の重合添加剤の存在下で、ジビニル芳香族化合物(a)を20〜99モル%、及びモノビニル芳香族化合物(b)を80〜1モル%含有してなる単量体成分を誘電率:2.0〜15.0の溶媒に溶解させた均一溶液中、20〜120℃の温度でカチオン重合させることによって得られる。
上記の末端にエーテル結合を介した鎖状炭化水素基又は芳香族炭化水素基及びアルコール性水酸基を有する多官能ビニル芳香族共重合体の製造方法の内、末端基の導入量の多さに伴う改質効果の大きさ、合成した多官能ビニル芳香族共重合体の保存安定性の観点から、上記の方法が最も好ましく使用される。
上記の末端にエーテル結合を介した鎖状炭化水素基又は芳香族炭化水素基及びアルコール性水酸基を有する多官能ビニル芳香族共重合体の製造方法において、当該末端を与える重合添加剤として使用される(C)重合添加剤は重合反応時に重合活性種との間で連鎖移動反応を起こして、本発明の共重合体の特徴である末端基に、熱安定性及び耐熱変色性に優れたエーテル結合を介した鎖状炭化水素基又は芳香族炭化水素基を形成させる役割を果たす化合物であり、具体的には、アルコール性水酸基を有する炭素数1〜30の鎖状炭化水素化合物及び芳香族炭化水素化合物からなる群から選ばれる一種以上の重合添加剤が挙げられる。
上記(C)重合添加剤の具体例としては、メタノール、エタノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、n−デカノール及びベンジルアルコール等のアルコール性水酸基を有する炭素数1〜30の鎖状炭化水素化合物及び芳香族炭化水素化合物が挙げられる。これらの中では、反応性と入手性の点で、メタノール、エタノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、n−デカノール及びベンジルアルコールが特に好ましい。
(A)ルイス酸触媒の使用量は、ジビニル芳香族化合物(a)及びモノビニル芳香族化合物(b)及びその他の単量体成分(c)に対して0.0001〜10倍モルの範囲で用いるが、好ましい使用量は0.0005〜5倍モルの範囲である。特に好ましくは0.001〜0.5倍モルである。また、(B)助触媒の使用量は、通常(A)ルイス酸触媒に対して0.001〜20倍モルの範囲で用いるが、好ましい使用量は0.003〜10倍モルの範囲である。特に好ましくは0.01〜5倍モルである。
一方、(C)重合添加剤の使用量は(A)ルイス酸触媒に対して0.01〜100倍モルの範囲で用いるが、好ましい使用量は0.1〜50倍モルの範囲である。特に好ましくは0.5〜10倍モルである。(B)助触媒の使用量が(A)ルイス酸触媒に対して0.00倍モル未満であると、分子量分布の制御が困難となるため好ましくない。100倍モル以上であると重合速度が大幅に低下するため好ましくない。
本発明の(B)成分として使用される無機フィラーの屈折率は特に限定されるものではないが、(A)成分である多官能ビニル芳香族共重合体との屈折率の調整が容易なように1.45〜1.65の範囲にあるのが好ましい。より好ましくは1.50〜1.60である。無機フィラーの屈折率が1.65以上では、屈折率の調整が困難であり、1.45以下では特殊な組成の無機フィラーとなり、コスト的に不利である。特に、1.50〜1.60の範囲であれば、一般的なガラスフィラーなどの汎用的な無機フィラーが適用でき、かつ屈折率を調整することも容易である。そして、多官能ビニル芳香族共重合体の硬化後の屈折率と無機フィラーの屈折率の差を0.01以下とすることにより透明性が向上する。ここで、多官能ビニル芳香族共重合体の硬化後の屈折率とは、多官能ビニル芳香族共重合体又はこれを含む樹脂組成物から(B)成分の無機フィラーを除く樹脂成分の硬化後の屈折率をいう。したがって、多官能ビニル芳香族共重合体の硬化後の屈折率は、多官能ビニル芳香族共重合体に重合開始剤、他の樹脂等が本発明の硬化性樹脂組成物に含まれる場合は、これらを含んだ状態で硬化された硬化物の屈折率となる。
(B)成分として使用される無機フィラーとしては、得られる樹脂組成物に透明性を与えるものであれば特に制限はない。好ましくは上記の屈折率の範囲にあるもので、ガラス、シリカ、アルミナ等の材質からなる無機フィラーを挙げることができる。無機フィラーは繊維状であっても粉末状であってもよい。上記の無機フィラーの内、入手の容易さ、コスト及び光学特性の観点から、ガラスフィラーが最も好適に使用される。好適に使用されるガラスフィラーとしては、ガラス繊維、ガラスクロスやガラス不織布などのガラス繊維布、ガラスビーズ、ガラスフレーク、ガラスパウダー、ミルドガラスなどが挙げられる。中でも線膨張係数の低減効果が高いことから、ガラス繊維、ガラスクロス、ガラス不織布が好ましく、ガラスクロスが最も好ましい。
ガラスの種類としては、Eガラス、Cガラス、Aガラス、Sガラス、Dガラス、NEガラス、Tガラス、クォーツ、低誘導率ガラス、高誘導率ガラスなどが挙げられ、中でもアルカリ金属などのイオン性不純物が少なく、入手が容易なEガラス、Sガラス、Tガラス、NEガラスが好ましい。
ガラスクロスや不織布を用いる場合、フィラメントの織りかたに限定はなく、平織り、ななこ織り、朱子織り、綾織りなどが適用でき、中でも平織りが好ましい。ガラスクロスの厚みは、通常、30〜200μmであるのが好ましく、より好ましくは40〜150μmである。ガラスクロスやガラス不織布などのガラス繊維布は1枚だけでもよく、複数枚を重ねて用いてもよい。
本発明の透明硬化性樹脂組成物とするための、上記の(A)及び(B)成分の配合比は広範囲に変化させることができるが、(A)成分及び(B)成分の合計に対する(A)成分配合量が20〜98wt%、(B)成分配合量が2〜80wt%を満足する必要がある。好ましくは(A)成分配合量が20〜90wt%、更に好ましくは30〜70wt%、(B)成分配合量が10〜80wt%、更に好ましくは30〜70(wt%)である。(B)成分配合量が2wt%未満では複合化による低線膨張化の効果が認められず、80wt%を越えると成形外観が低下する傾向にある。
透明硬化性樹脂組成物は、ガラス繊維布などの無機フィラーと樹脂とが密着しているほど、樹脂基板などにした場合の透明性が向上するため、ガラスフィラー表面をシランカップリング剤などの公知の表面処理剤で処理することが好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、(A)及び(B)成分の他、(C)成分として1種以上の熱可塑性樹脂を配合することができる。(C)成分を配合する場合の(A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計に対する(C)成分の配合量(重量比)は2〜60wt%、好ましくは5〜50wt%であることがよい。(C)成分の配合量2wt%未満では機械的特性が十分に向上せず、60wt%を越えると耐薬品性が低下する。
(C)成分の熱可塑性樹脂としてはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン・プロピレン共重合体、ポリ(4-メチル−ペンテン)等のポリオレフィン類及びその誘導体、ナイロン4、ナイロン6、ナイロン6・6、ナイロン6・10、ナイロン12などのポリアミド類及びその誘導体、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート・ポリエチレングリコールブロック共重合体などのポリエステル類及びその誘導体、ポリフェニレンエーテル、変性ポリフェニレンエーテル、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリスルフォン、ポリ塩化ビニル及びその共重合体、ポリ塩化ビニリデン及びその共重合体、ポリメチルメタクリレート類、アクリル酸(又はメタクリル酸)エステル共重合体類、ポリスチレン類、アクリロニトリルスチレン共重合体類、アクリロニトリルスチレンブタジエン系共重合体等のポリスチレン類及びその共重合体類、ポリ酢酸ビニル類、ポリビニルホルマール、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール類、エチレン酢酸ビニル共重合体及びその加水分解物類、ポリビニルアルコール類、スチレン共役ジエンブロック共重合体等のゴム類、水添スチレン共役ジエンブロック共重合体等のゴム類、ポリブタジエン、ポリイソプレン等のゴム類、ポリメトキシエチレン、ポリエトキシエチレン等のポリビニルエーテル類、ポリアクリルアマイド、ポリホスファーゼン類、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリアミドイミド、熱可塑性ポリイミド、芳香族ポリエステル等の液晶ポリマー、側鎖に液晶成分を含有する側鎖型液晶ポリマー、あるいはエポキシ基、カルボン酸基、無水マレイン酸基の中から選ばれた少なくとも一つの官能基が導入されている熱可塑性のブロック共重合等が挙げられる。
これらの熱可塑性樹脂の内で、また、靱性の効果をあげるために、ガラス転移温度が20℃以下の重合体セグメントを有するブロック共重合体若しくは脂環式ポリオレフィン樹脂を併用することが好ましい。ガラス転移温度が0℃以下の重合体セグメントを有するブロック共重合体を使用することがより好ましい。ガラス転移温度が20℃以下の重合体セグメントを有するブロック共重合体とは、スチレン共役ジエンブロック共重合体等のゴム類、若しくは水添スチレン共役ジエンブロック共重合体等のゴム類であることが好ましい。一方、脂環式ポリオレフィン樹脂の具体例としては、ノルボルネン開環重合体水素化物やジシクロペンタジエンのシンジオタクチック開環重合体水素化物や、イソタクチック開環重合体水素化物、テトラシクロドデセンのシンジオタクチック開環重合体水素化物やイソタクチック開環重合体水素化物などのノルボルネン系単量体の結晶性開環重合体水素化物、あるいは、ノルボルネン−エチレン交互付加共重合体などの結晶性ノルボルネン系単量体/α−オレフィン付加共重合体、更に、シクロペンテンやノルボルネンの立体規則付加重合体などの結晶性環状オレフィン付加重合体などを挙げることができる。本発明の硬化性樹脂組成物の耐熱酸化劣化性及び靭性の観点から水添スチレン共役ジエンブロック共重合体等の水添ゴム類であることが最も好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、(A)、(B)及び(C)成分の他、(D)成分として、熱又は光で硬化させ得る硬化性樹脂を配合することができる。(D)成分を配合する場合の(A)成分、(B)成分、(C)成分及び(D)成分の合計に対する(D)成分の配合量(wt%)は、2〜40wt%、好ましくは5〜35wt%の範囲がよい。(D)成分配合量が2wt%未満であると充填剤を添加したことによる接着性や耐薬品性の向上の程度が不十分であり、40wt%を越える場合は、組成物の機械的物性が著しく低下する。
(D)成分として使用される硬化性樹脂としては、多官能性エポキシ化合物、ジアリルフタレート、多官能性アクリロイル化合物、多官能性メタクリロイル化合物、多官能性マレイミド、多官能性シアン酸エステル、多官能性イソシアネート、不飽和ポリエステルからなる化合物及びこれらのそのプレポリマーが挙げられる。これらは1種又は2種以上が用いられる。
本発明の透明硬化性樹脂組成物に(D)成分を配合する場合、(D)成分としては、以上述べた化合物群のうちから1種あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。またこれらの化合物を、後述する公知の触媒、開始剤、硬化剤等の存在下又は不存在下で熱、光等により予備反応せしめて得られるプレポリマーも本発明の(D)成分として用いることができる。
これらの(D)成分の中で、本発明の硬化性樹脂組成物と金属等の異種材料との接着性の改良効果という観点から、多官能性エポキシ化合物、多官能性アクリロイル化合物及び多官能性メタクリロイル化合物が最も好ましい。
本発明の透明硬化性樹脂組成物は後述するように加熱等の手段により架橋反応を起こして硬化するが、その際の反応温度を低くしたり、不飽和基の架橋反応を促進する目的でラジカル開始剤を含有させて使用してもよい。この目的で用いられるラジカル開始剤の量は(A)成分と(B)成分の和を基準として0.1〜10重量%、好ましくは0.1〜8重量%である。
ラジカル開始剤の代表的な例を挙げると、ベンゾイルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、2,5-ジメチルヘキサン-2,5-ジハイドロパーオキサイド、2,5-ジメチル−2,5-ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン-3、ジ-t-ブチルパーオキサイド、t-ブチルクミルパーオキサイド、α,α’−ビス(t-ブチルパーオキシ-m-イソプロピル)ベンゼン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジクミルパーオキサイド、ジ-t-ブチルパーオキシイソフタレート、t-ブチルパーオキシベンゾエート、2,2-ビス(t-ブチルパーオキシ)ブタン、2,2-ビス(t-ブチルパーオキシ)オクタン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、ジ(トリメチルシリル)パーオキサイド、トリメチルシリルトリフェニルシリルパーオキサイド等の過酸化物があるがこれらに限定されない。また過酸化物ではないが、2,3-ジメチル-2,3-ジフェニルブタンもラジカル開始剤として使用できる。しかし、本透明硬化性樹脂組成物の硬化に用いられる開始剤はこれらの例に限定されない。
本発明の透明硬化性樹脂組成物を紫外線等の活性エネルギー線により架橋、硬化させるには、樹脂組成物中にラジカルを発生する光重合開始剤を加えるのが好ましい。かかる光重合開始剤としては、例えばベンゾフェノン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ジエトキシアセトフェノン、1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニルケトン、2,6-ジメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシドが挙げられる。これらの光重合開始剤は2種以上を併用しても良い。
光重合開始剤の透明硬化性樹脂組成物中における含有量は、適度に硬化させる量であればよく、本発明の透明硬化性樹脂組成物の(A)成分である溶剤可溶性多官能ビニル芳香族共重合体及び/又は(D)成分である硬化性樹脂の合計100重量部に対し、0.01〜2重量部が好ましく、更に好ましくは、0.02〜1重量部であり、最も好ましくは、0.1〜0.5重量部である。光重合開始剤の添加量が多すぎると、重合が急激に進行し、複屈折の増大、着色、硬化時の割れ等の問題が発生する。また、少なすぎると組成物を充分に硬化させることができず、架橋後に型に付着して取り外せないなどの問題が発生する恐れがある。
上記の触媒、開始剤、硬化剤等は、架橋成分の種類に応じて適宜選択して用いられる。本発明の透明硬化性樹脂組成物は、その用途に応じて所望の性能を付与させる目的で本来の性質を損なわない範囲の量の添加剤を配合して用いることができる。添加剤としては、酸化防止剤、熱安定剤、帯電防止剤、可塑剤、顔料、染料、着色剤等が挙げられる。
本発明の透明硬化性樹脂組成物を製造する際に、各成分を混合する方法としては、各成分を溶媒中に均一に溶解又は分散させる溶液混合法、あるいはヘンシェルミキサー等によりの撹拌・混合するブレンド法等が利用できる。溶液混合に用いられる溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族系溶媒、テトラヒドロフランが単独であるいは二種以上を組み合わせて用いられる。本発明の硬化性樹脂組成物は、あらかじめその用途に応じて所望の形に成形してもよい。その成形方法は特に限定されない。通常は、樹脂組成物を上述した溶媒に溶解させて所定の形に成形するキャスト法、又は樹脂組成物を加熱溶融して所定の形に成形する加熱溶融法が用いられる。
本発明の透明硬化性樹脂組成物の(A)成分である溶剤可溶性多官能ビニル芳香族共重合体及び/又は(D)成分である硬化性樹脂を架橋させるには、活性エネルギー線により硬化させる方法、熱をかけて熱重合させる方法等があり、これらを併用してもよい。硬化反応の完結、リターデーション値を低くする、線膨張係数を低減する等の目的で、活性エネルギー線による硬化及び/又は熱をかけて熱重合させる工程の後に、更に高温での熱処理を併用することが好ましい。使用する活性エネルギー線としては、紫外線が好ましい。紫外線の光源としては、例えば、メタルハライドタイプ、高圧水銀灯ランプ等が挙げられる。
活性エネルギー線による硬化及び/又は熱重合による架橋後に高温で熱処理する場合は、その熱処理工程の中に、線膨張係数を低減する等の目的で、窒素雰囲気下又は真空状態で、250〜300℃、1〜24時間の熱処理工程を加えるのが好ましい。
本発明の透明硬化性樹脂組成物を、光学用途、すなわち透明板、光学レンズ、液晶表示素子用プラスチック基板、カラーフィルター用基板、有機EL表示素子用プラスチック基板、太陽電池基板、タッチパネル、光学素子、光導波路、LED封止材等として用いる場合は、30〜150℃の平均線膨張係数が40ppm以下であることが好ましく、より好ましくは30ppm以下である。最も好ましくは20ppm以下である。前記値を越えると、製造工程において反りやアルミ配線の断線などの問題が生じる恐れがあるが、線膨張係数が前記の値以下であると従来のガラス基板を用いた場合の設備を大きく変更せずにTFT形成工程を実施できる。
本発明の透明硬化性樹脂組成物はシートとして有利に用いることができる。このシートを硬化させると光学シートとして有利に用いることができる。シートの厚さは25〜2000μm、好ましくは50〜2000μm、より好ましくは50〜1000μmであることがよい。
本発明の透明硬化性樹脂組成物を、液晶表示素子用プラスチック基板、カラーフィルター用基板、有機EL表示素子用プラスチック基板、太陽電池基板、タッチパネル等として用いる場合、基板の厚さは50〜2000μmであることが好ましく、50〜1000μmであるのがより好ましい。基板の厚さがこの範囲内にあれば、平坦性に優れ、ガラス基板と比較して、基板の軽量化を図ることができる。
本発明の透明硬化性樹脂組成物を光学シートとして用いる場合、平滑性向上のために両面に樹脂のコート層を設けてもよい。コートする樹脂としては、優れた透明性、耐熱性、耐薬品性を有していることが好ましく、具体的には多官能アクリレートやエポキシ樹脂などをあげることができる。コート層の厚みは0.1〜50μmが好ましく、0.5〜30μmであるのがより好ましい。
本発明の光学シートを特に表示素子用プラスチック基板として用いる場合には、必要に
応じて水蒸気や酸素に対するガスバリア層や透明電極層を設けてもよい。
次に実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらにより制限されるものではない。なお、各例中の部はいずれも重量部である。また、実施例中の測定結果は以下に示す方法により試料調製及び測定を行ったものである。
1)ポリマーの分子量及び分子量分布
可溶性多官能ビニル芳香族共重合体の分子量及び分子量分布測定はGPC(東ソー製、HLC−8120GPC)を使用し、溶媒:テトラヒドロフラン(THF)、流量:1.0ml/min、カラム温度:40℃で行った。共重合体の分子量は単分散ポリスチレンによる検量線を用い、ポリスチレン換算分子量として測定を行った。
2)ポリマーの構造
日本電子製JNM-LA600型核磁気共鳴分光装置を用い、13C−NMR及び1H−NMR分析により決定した。溶媒としてクロロホルム-d1を使用した。NMR測定溶媒であるテトラクロロエタン-d2の共鳴線を内部標準として使用した。
実施例、比較例にて作製したシート状の光学樹脂シートについて、下記の評価方法により各種の特性を測定した。
3)平均線膨張係数
セイコー電子(株)製TMA/SS120C型熱応力歪測定装置を用いて、窒素の雰囲気下、1分間に5℃の割合で温度を30℃から150℃まで上昇させた後、一旦0℃まで冷却し、再び1分間に5℃の割合で温度を上昇させて30℃〜150℃の時の値を測定して求めた。
4)耐溶剤性
試料をキシレン中、25℃で24時間浸漬した。試料を取り出した後、目視にて外観を観察した。完全に変形、変色を伴わず、侵食されないもののみ○、他は×とした。
5)光線透過率
分光光度計U3200(日立製作所製)で400nm及び550nmの光線透過率を測定した。
6)屈折率、アッベ数
アタゴ社製アッベ屈折率計DR−M2を用いて、25℃で波長589nmの屈折率を測定した。
7)吸水率(吸湿性)
試料を200℃のオーブン中で2時間乾燥させた後、純水90℃の温水中に5時間浸漬し、乾燥後と純水浸漬後の試料の重量を測定し以下の式により吸水率を算出した。
吸水率(%)=(純水浸漬後の重量−乾燥後の重量)/乾燥後の重量×100
8)耐熱性評価及び耐熱変色性の測定
共重合体をTGA(熱天秤)測定装置にセットし、窒素気流下、昇温速度10℃/分で30℃から320℃までスキャンさせることにより測定を行い、300℃における重量減少を耐熱性として求めるとともに測定後の試料の変色量を目視にて確認し、A:熱変色なし、B:淡黄色、C:茶色、D:黒色に分類することにより耐熱変色性の評価を行った。
9)ガラス繊維と樹脂の界面の接着性
ガラスクロスを離型処理したガラス板上でキャストしてトルエンを十分に揮発除去した後、樹脂含浸ガラスクロスを5枚積層して、加熱硬化させて、シート状の積層プラスチック基板(厚さ:0.5mm)を得た。得られた積層プラスチック基板を1.0cm幅の短冊に切断し、試験速度:50mm/minで層間剥離強度試験を行い、破断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で破断面上に露出しているガラス繊維表面に対する樹脂が付着している面積百分率を確認し、A:90〜100%、B:70〜90%、C:50〜70%、D:30〜50%、E:30%未満に分類することによりガラス繊維と樹脂の界面の接着性の評価を行った。
合成例1
ジビニルベンゼン28.5モル(4059ml)、エチルビニルベンゼン1.5モル(213.7ml)、スチレン10.0モル(1145.8ml)、ベンジルアルコール16モル(1655.7ml)、酢酸エチル4.80モル(468.9ml)、トルエン7111ml(誘電率:2.3)及びシクロヘキサン6222ml(誘電率:2.02)を30Lの反応器内に投入し、30℃で6.4モルの三フッ化ホウ素のジエチルエーテル錯体を添加し、5時間反応させた。重合反応を水酸化カルシウム2845gで停止させた後、ろ過を行い、5Lの蒸留水で3回洗浄した。重合溶液にブチルヒドロキシトルエンを8.0g溶解させた後、40℃で1時間エバポレーターを使用して濃縮した。室温で反応混合液を大量のメタノールに投入し、重合体を析出させた。得られた重合体をメタノールで洗浄し、濾別、乾燥、秤量して、共重合体A3356g(収率:67.8wt%)を得た。
得られた共重合体AのMwは6230、Mnは2100、Mw/Mnは2.97であった。13C−NMR及び1H−NMR分析を行うことにより、共重合体Aはエーテル末端、インダン末端及びアルコール末端に由来する共鳴線が観察された。NMR測定結果より算出される全含酸素末端中に占めるエーテル末端の割合は79.4モル%であった。NMR測定結果より、エーテル末端及びアルコール末端に由来する酸素含有量を算出したところ2.3wt%であった。また、共重合体Aの元素分析を行った結果、C:90.5wt%、H:7.6wt%、O:2.4wt%であり、NMR測定結果と良い一致を示した。元素分析結果と標準ポリスチレン換算の数平均分子量から算出される可溶性多官能ビニル芳香族重合体へのエーテル結合を介した鎖状炭化水素基又は芳香族炭化水素基の導入量は3.4(個/分子)であった。また、ジビニルベンゼン由来の構造単位を合計45.3モル%、及びスチレン由来の構造単位とベンジルアルコール由来の構造とエチルビニルベンゼン由来の構造単位を合計54.7モル%含有していた。また、共重合体Aに含まれるインダン構造は全ての単量体の構造単位の合計に対して5.5モル%存在していた。更に、前記一般式(a1)及び(a2)で表される構造単位の総量に占める一般式(a1)で表される構造単位のモル分率は1.00であった。また、TMA測定の結果、Tgは289℃、軟化温度は300℃以上であった。TGA測定の結果、300℃に於ける重量減少量は0.3wt%、耐熱変色性は評価Aであった。
共重合体Aはトルエン、キシレン、THF、ジクロロエタン、ジクロロメタン、クロロホルムに可溶であり、ゲルの生成は認められなかった。また、共重合体Aのキャストフィルムは曇りのない透明なフィルムであった。
合成例2
ジビニルベンゼン5.7モル(811.8ml)、エチルビニルベンゼン0.30モル(42.7ml)、スチレン2.0モル(229.2ml)、1−クロロエチルベンゼン0.02モル(2.7ml)、及びジクロロエタン(誘電率:10.3)17120mlを30Lの反応器内に投入し、70℃で0.029モルの四塩化スズを添加し、3時間反応させた。重合反応を水酸化カルシウム13.0gで停止させた後、ろ過を行い、5Lの蒸留水で3回洗浄した。重合溶液にブチルヒドロキシトルエンを1.0g溶解させた後、60℃で1時間エバポレーターを使用して濃縮した。室温で反応混合液を大量のメタノールに投入し、重合体を析出させた。得られた重合体をメタノールで洗浄し、濾別、乾燥、秤量して、共重合体Bを542.1g(収率:54.8wt%)得た。
得られた共重合体BのMwは28600、Mnは5140、Mw/Mnは5.56であった。13C−NMR及び1H−NMR分析を行うことにより、共重合体Bは塩素末端及びインダン末端に由来する共鳴線が観察された。NMR測定結果中には、エーテル末端及びアルコール末端に由来する共鳴線は観察されなかった。また、共重合体Bの元素分析を行った結果、C:90.2wt%、H:7.5wt%、O:0.02wt%、Cl:2.1wt%であった。また、ジビニルベンゼン由来の構造単位を合計48.1モル%、及びスチレン由来の構造単位とエチルビニルベンゼン由来の構造単位を合計51.9モル%含有していた。また、共重合体Aに含まれるインダン構造は全ての単量体の構造単位の合計に対して2.7モル%存在していた。更に、前記一般式(a1)及び(a2)で表される構造単位の総量に占める一般式(a1)で表される構造単位のモル分率は1.00であった。また、TMA測定の結果、Tgは265℃、軟化温度は300℃以上であった。TGA測定の結果、300℃に於ける重量減少量は3.6wt%、耐熱変色性は評価Dであった。
共重合体Bはトルエン、キシレン、THF、ジクロロエタン、ジクロロメタン、クロロホルムに可溶であり、ゲルの生成は認められなかった。また、共重合体Bのキャストフィルムは曇りのない透明なフィルムであった。
実施例1
Sガラス系ガラスクロス(厚さ100μm、屈折率1.528、ユニチカクロス製、#2117タイプ)を、焼きだしをして有機物を除去した後、アクリロイロキシプロピルトリエトキシシラン(アクリルシラン)で処理した。このガラスクロスに、合成例1で得た共重合体A:60wt%、SBR−1(水添ブロックSBR;クレイトンポリマージャパン(株)製、グレード:GRP6935):40wt%、熱重合開始剤(日本油脂(株)製、パーブチル−P)1.0phr及びトルエン:100phrとからなる樹脂溶液を含浸し脱泡を行った。このガラスクロスを離型処理したガラス板上でキャストしてトルエンを十分に揮発除去した後、離型処理したガラス板に挟み込んで、真空オーブン中で180℃にて1時間硬化させた。その後、真空オーブン中、約100℃にて3時間加熱後、さらに約250℃にて3時間加熱し、シート状のプラスチック基板(厚さ0.1mm)を得た。該基板のガラスフィラー含有率は50重量%であった。
また、樹脂含浸ガラスクロスを5枚積層して、同様に加熱硬化させて、シート状の積層プラスチック基板(厚さ:0.5mm)を得た。得られた積層プラスチック基板を1.0cm幅の短冊に切断し、試験速度:50mm/minで層間剥離強度試験を行った。また、破断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察し、ガラス繊維と樹脂の界面の接着性を確認した。
比較例1
Sガラス系ガラスクロス(厚さ100μm、屈折率1.528、ユニチカクロス製、#2117タイプ)を、焼きだしをして有機物を除去した後、アクリロイロキシプロピルトリエトキシシラン(アクリルシラン)で処理した。このガラスクロスに、ジシクロペンタジエニルジアクリレート(東亞合成(株)製M−203)60wt%、SBR−1:40wt%に熱重合開始剤(日本油脂(株)製、パーブチル−P)1.0phr及びトルエン:100phr添加し、離型処理したガラス板に挟み込んで、真空オーブン中で180℃にて1時間硬化させた。その後、真空オーブン中、約100℃にて3時間加熱後、更に約250℃にて3時間加熱し、シート状のプラスチック基板(厚さ0.1mm)を得た。該基板のガラスフィラー含有率は50重量%であった。
比較例2
合成例2で得た共重合体Bを使用し、配合組成を表1に示すようにしたこと以外は実施例1と同様のプラスチック基板を作成し、各種特性を測定した。結果を表1に示す。
上記の実施例、比較例にて作製したシート状のプラスチック基板(光学シート)について、前記の評価方法により各種の特性を測定した。結果を表1に示す。
Figure 0004920466
実施例2〜4
配合組成を表2に示すようにしたこと以外は実施例1と同様のプラスチック基板を作成し、各種特性を測定した。ここで、SBR−2は水添ブロックSBR(旭化成(株)製、グレード:H1041)であり、CPO−1は脂環式ポリオレフィン樹脂(日本ゼオン(株)、ゼオネックス480)である。結果を表2に示す。
Figure 0004920466
実施例5〜7
配合組成を表3に示すようにしたこと以外は実施例1と同様のプラスチック基板を作成し、各種特性を測定した。ここで、CPO−2は脂環式ポリオレフィン樹脂(三井化学(株)、アペルAPL6509T)であり、CPO−3は脂環式ポリオレフィン樹脂(三井化学(株)、アペルAPL6011T)であり、CPO−4は脂環式ポリオレフィン樹脂(三井化学(株)、アペルAPL5014DP)である。結果を表3に示す。
Figure 0004920466
実施例8
Sガラス系ガラスクロス(厚さ100μm、屈折率1.528、ユニチカクロス製、#2117タイプ)を、焼きだしをして有機物を除去した後、アクリロイロキシプロピルトリエトキシシラン(アクリルシラン)で処理した。このガラスクロスに、合成例1で合成を行った共重合体A:30wt%、ノルボルナンジメチロールジアクリレート(東亞合成(株)製) 40wt%、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジアクリレート (日本化薬(株)製R−604)30wt%、光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(チバスペシャリティケミカル製、イルガキュア184))0.45phr及びトルエン100phrとからなる樹脂溶液を含浸し脱泡を行った。このガラスクロスを離型処理したガラス板上でキャストしてトルエンを十分に揮発除去した後、離型処理したガラス板に挟み込んで、両面から約300mJ/cm2のUV光を照射して硬化させた。さらに真空オーブン中、約100℃にて3時間加熱後、さらに約250℃にて3時間加熱し、シート状のプラスチック基板(厚さ0.1mm)を得た。該基板のガラスフィラー含有率は50重量%であった。このプラスチック基板について、各種特性を測定した。結果を表4に示す。
実施例9〜10
配合組成を表4に示すようにしたこと以外は実施例8と同様にしてプラスチック基板を作成し、各種特性を測定した。結果を表4に示す。なお、屈折率はガラスクロスを除いた樹脂組成物の硬化後の屈折率を示す。
Figure 0004920466

Claims (10)

  1. (A)成分:ジビニル芳香族化合物(a)及びモノビニル芳香族化合物(b)からなる単量体由来の構造単位を有する多官能ビニル芳香族共重合体であって、ジビニル芳香族化合物(a)に由来する繰り返し単位を10モル%以上含有し、下記式(a1)
    Figure 0004920466
    (式中、R1は炭素数6〜30の芳香族炭化水素基を示す。)で表されるジビニル芳香族化合物(a)由来の構造単位を全ての単量体由来の構造単位に対して5.0モル%以上含有し、かつゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で測定されるポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)が600〜3,000,000及び重量平均分子量(Mw)とMnの比(Mw/Mn)が2.0〜100.0であり、その末端の一部に、(i)エーテル結合を介した鎖状炭化水素基又は芳香族炭化水素基、及び(ii)アルコール性水酸基を有し、該エーテル結合及びアルコール性水酸基由来の酸素含有量が0.1〜5.0wt%である溶剤可溶性の多官能ビニル芳香族共重合体と、
    (B)成分:無機フィラー
    からなる硬化性樹脂組成物であって、(A)成分及び(B)成分の合計に対する(A)成分の配合量が20〜98wt%、(B)成分の配合量が2〜80wt%であることを特徴とする透明硬化性樹脂組成物。
  2. (A)成分の多官能ビニル芳香族共重合体を構成するモノビニル芳香族化合物(b)がエチルビニルベンゼン、スチレン又は両者からなる請求項1に記載の透明硬化性樹脂組成物。
  3. 多官能ビニル芳香族共重合体の硬化後の屈折率と、無機フィラー(B)の屈折率との差が0.01以下である請求項1又は2に記載の透明硬化性樹脂組成物。
  4. (A)成分及び(B)成分の他に、(C)成分としての熱可塑性樹脂を含む硬化性樹脂組成物であって、(A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計に対する(C)成分の配合量が2〜60wt%であって、かつ、全光線透過率が80%以上である請求項1〜3のいずれかに記載の透明硬化性樹脂組成物。
  5. 熱可塑性樹脂(C)が、ガラス転移温度が20℃以下の重合体セグメントを有するブロック共重合体若しくは脂環式ポリオレフィン樹脂である請求項4に記載の透明硬化性樹脂組成物。
  6. 無機フィラーの屈折率が1.45〜1.65である請求項1〜5のいずれかに記載の透明硬化性樹脂組成物。
  7. 無機フィラーが、ガラス繊維布である請求項1〜6のいずれかに記載の透明硬化性樹脂組成物。
  8. 30〜150℃における平均線膨張係数が40ppm以下である請求項1〜7のいずれかに記載の透明硬化性樹脂組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の透明硬化性樹脂組成物からなることを特徴とする厚さ25〜2000μmのシート。
  10. 請求項9に記載のシートを硬化させた光学シート。
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