JP4920161B2 - 情報の周辺アウェアネスを自動的に提供するシステムおよび動的オブジェクトを提供する方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、対話式周辺ディスプレイ(interactive peripheral display)での動的通信アクセスおよび情報アウェアネス(awareness)を提供する新しいシステムおよび処理に関する。
【0002】
【従来の技術】
背景として、インターネット、ローカルコンピュータネットワーク、またはリモートコンピュータネットワーク、もしくはインターネットとそのようなネットワークの組み合わせなどの現在の情報が飽和した環境では、しばしば、ユーザが、そのユーザが関心を持つ可能性がある潜在的に大量のさまざまな通信および情報を追跡することは困難である。そのような通信および情報には、たとえば、電子メール、インスタントメッセージング(instant messaging)、ファイル転送、付近の天気、予約、スケジュール、個人的な連絡先(contact)、統計情報、ファイル状況、株式相場、スポーツの結果、局地的な交通、または、ユーザが関心を持つ可能性がある他のタイプの通信または情報が含まれる。この問題は、通信および/または情報が動的であり、通信状況またはチャンネルに対する、もしくはユーザが関心を持つ情報における、素早い、多数の、または大きい変化が、しばしばユーザにとって相対的に役に立たない遅れた通信および/または情報をもたらす場合に、特に深刻になる。
【0003】
この問題に応じて、ユーザが通信または情報を調べたくなるたびにユーザが通信または情報を手動で検索するか手動で検査して更新する必要なしに、特定の通信または情報を追跡することを試みる際にユーザを支援する、複数の従来の方式が開発された。しかし、そのような方式は、通常は、追跡または表示できる通信または情報のタイプ、通信または情報にアクセスするか他の形でユーザに提供する形、またはユーザ間での通信または情報の共有を容易にする能力がないことによって、制限されている。さらに、これらの問題に対処することを試みた従来の方式は、動的統合環境での通信および通信アクセスポイント(access point)と組み合わされた並列の情報検索、表示、またはアクセスを可能にする単一のインターフェースを提供できないことによって制限される傾向を有する。その結果、ユーザは、しばしば、特定のタイプの通信または特定の情報のいずれかへのアクセスまたは対話を提供する入り乱れたディスプレイにわずらわされるが、統合環境での通信および情報の両方へのアクセスおよび対話を有しない。
【0004】
複数の従来のメッセージングタイプ方式で、これらの問題の一部に部分的に対処することが試みられた。しかし、そのような方式は、通常は、かなりの量のスクリーン面積または表示面積を占める比較的大きいウィンドウを提供する。さらに、そのような方式は、多少の情報収集または情報表示の機能と共に多少の通信機能を提供するが、1つまたは複数のタブなどを介して通信機能を情報機能から分離する傾向を有する。その結果、特定の情報を、これらの方式によって提供されるアプリケーションの中から簡単に共有または通信することはできない。さらに、そのような方式は、ユーザが追跡する情報の量が増えるにつれて、また、ユーザが維持する通信連絡先の数が増えるにつれて、扱いにくくなる。具体的に言うと、連絡先および/または情報の量が増えるにつれて、ユーザは、自分が探しているものを見つけるために、大量のデータまたは通信チャネルをスクロールしなければならない。
【0005】
たとえば、複数の従来のメッセージングタイプ方式は、たとえば、株式相場、天気、ニュース、または、インターネットまたは他のローカルネットワークまたはリモートネットワークを介する他の情報、もしくはその組合せなどの情報を追跡するか監視する、類似する機能を提供する。さらに、これらの従来の方式は、連絡先の1つまたは複数のグループ内の連絡先に関する、複数の通信チャネルのうちの1つを介する、たとえば、テキストインスタントメッセージング、ファイル転送、電子メールなどのある種の通信アクセスも提供する。その結果、ユーザは、関心ある特定の情報を追跡できると同時に、特定の人または実体(entity)と通信することができる。残念ながら、これらの方式を用いて、ユーザがその両方を同時に行うことはできない。ユーザは、異なるタイプの情報機能と通信機能の間でタブ移動しなければならない。したがって、ユーザは、情報を手動で保存またはコピーし、タブを切り替え、手動で特定の連絡先へのメッセージを作成し、情報をそのメッセージに添付するか貼り付けなければ、異なる情報タブを介して観察されるデータを通信タブの連絡先と共有することができない。
【0006】
さらに、これらの従来の方式は、複数のタブを有する傾向があるので、情報および関連するコントロールまたはアイコンを表示するために、かなり大きいウィンドウを必要とする。残念ながら、そのようなウィンドウは、ユーザが他のアプリケーションを使用している時に、他のアプリケーションウィンドウの下に埋もれる傾向がある。その結果、ユーザは、しばしば、自分の作業の流れを中断して、ウィンドウを切り替えなければならない。この特定の問題は、ウィンドウを常に手前に表示するというオプションを提供することによって、これらの方式の一部で対処されてきた。その結果、メッセージングウィンドウが埋もれるという問題は解決されるが、新しい問題が生じる。具体的に言うと、メッセージングウィンドウが、他の開かれているアプリケーションウィンドウの潜在的に大きい部分を覆い隠す。異なるアプリケーションウィンドウのサイズを手動で変更し、スクリーン上で移動して、各ウィンドウにそれ自体のスペースを与えることを試みることは可能であるが、そのような手動のユーザ介入は、時間がかかり、通常のユーザをいらいらさせる可能性がある。
【0007】
少なくとも1つの従来の方式で、前述の方式の問題の一部に対処することが試みられた。たとえば、ある従来の方式では、コンピュータディスプレイデバイスの1側面に沿ったスクロール可能なストリップ内の少なくとも1つのアイコンをユーザがカスタマイズできるようにするアプリケーションを提供する。この方式では、特定の情報ソースへのアイコン化(iconize)されたリンクを提供し、従来の技法を使用して、カスタマイズされたアイコンのそれぞれに情報ソースから検索された情報を取り込む。しかし、この方式は、複数の重要な制限を有する。
【0008】
具体的に言うと、この方式は、情報の収集およびユーザへの提供をユーザに提供するが、前述のメッセージング方式によって提供されるレベルの通信機能を提供することができない。たとえば、この方式は、アイコンを介して通信を開始する手段を提供せず、したがって、アイコンは、受信したメッセージの数などの通信状況を提供することはできるが、そのようなメッセージに応答する手段は提供しない。さらに、この方式は、複数のアイコンを集約するためのアイコンのネスティングまたは他の形のグループの編成を提供しない。言い換えると、アイコンに関連付けられたウィンドウを開いても、グループ化されたアイコンの次のレベルへのアクセスが提供されない。その結果、複数のアイコンが使用される場合に、アイコンを編成するのが困難になる。さらに、この方式のアイコンは、簡単に移送可能ではない。言い換えると、ユーザ間でアイコンを転送する実際のメカニズムがない。その代わりに、ユーザが、アイコンの管理に使用されるアプリケーションからアイコンを入手する必要がある。この方式の他の制限には、アイコンの表示に使用されるスクロール可能なストリップを含むウィンドウのサイズを変更する機能がないことが含まれる。さらに、この方式では、ユーザが追加したアイテムが多すぎる場合に、別の行またはストリップが、その行に1つのアイコンだけが含まれる場合であっても、ウィンドウ内に自動的に作成される。その結果、この方式は、潜在的に、貴重なディスプレイスペースの大幅な浪費を引き起こす可能性がある。
【0009】
関連する方式では、ユーザが、スクロールするティッカ(ticker)タイプディスプレイウィンドウをカスタマイズして、使用可能な情報の事前に定義されたセットから、継続的に更新されるスクロールする情報を提供できるようにする。有用ではあるが、この方式は、複数の理由から前の方式よりさらに制限されている。これらの制限のうちで最も重要なものが、この方式で使用可能な情報のセットが事前に定義されることである。したがって、情報のタイプおよびソースは、この方式でオプションとしてリストされない場合に、単純に使用不能になる。しかし、ユーザは、たとえば株式相場の特定の株の記号、自動アラートを生成するニュースの分野またはトピックの選択、天気予報を生成する特定の都市の選択など、いくつかの情報オプションに対する限られた制御を与えられる。もう1つの制限は、ユーザが、上で説明したようにアイコンを変更することによるなど、情報ソースを追加または編集することができないことである。この方式のさらなる制限には、ティッカがスクロールするので、関心あるすべての情報がいかなる所与の時刻でも視覚的に使用可能であることが保証されないことが含まれる。具体的に言うと、ユーザが関心を持つ情報が、現在可視でない場合に、ユーザは、その情報がビューにスクロールしてくるまで待たなければならない。その結果、所望の情報を検索するためにユーザがディスプレイに大いに注意を向けなければならないので、そのような方式は、非常にユーザの気を散らすものになる可能性がある。さらに、スクロールするティッカは、常に動き続けているので、ユーザの周辺視野で持続的な動きを作るため、それ自体が潜在的に非常にユーザの気を散らす。結局、この方式の通信機能は、前述のメッセージング方式と比較して、事実上存在しない。
【0010】
カスタム情報ビューまたはカスタム情報ディスプレイを提供する他の方式では、「ウェブスクレーピング(web scraping)」と称する技法を用いる。一般に、そのような方式を用いると、ユーザが、一意のインターネットウェブページすなわち、ソースウェブページの特定の部分を、単一のカスタマイズされたウェブページに表示することを指定できるようになる。その結果、そのような方式は、情報の検索および表示を提供するが、通信機能は提供しない。
【0011】
たとえば、あるウェブスクレーピング方式では、ユーザが、さまざまなインターネットウェブサイトから関連するデータおよびコンテンツを「クリップ」し、それらのすべてを「ビュー」と呼ばれる1つの動的ブラウザページに一緒に置くことができる。このビューは、効果的に、コンポジットウェブページである。したがって、ソースウェブページのどれかが変更された時に、コンポジットウェブページが自動的に更新される。さらに、この方式を用いると、ユーザが、データ要素の追加、削除、および再配置と、ユーザ自身の入力によるビューのパーソナライズとによるなど、さまざまな形でビューを編集できるようになる。さらに、この方式は、ユーザ間でビューを転送する方法を提供する。しかし、この方式は、前述の諸方式に関して上で説明したものと同一の基本的な制限の多くをこうむる。その制限には、ビューをネストまたは編成する能力がないこと、または、複数のビューを同時に表示するために配置する能力がないことが含まれる。また、上で述べたように、そのような方式は、通常は、通信機能またはメッセージング機能を、ほとんどまたは全く提供しない。
【0012】
ウェブスクレーピングのさらなる制約には、この方式のビューを、ディスプレイデバイス全体でないとしても通常はディスプレイデバイスのかなりに部分を占めるウィンドウ内で開かなければならず、したがって、ユーザに情報を提供する控え目な方法を提供できないことが含まれる。さらに、通常のウェブページならびにこれらのウェブページの特定のコンテンツは、通常は、情報が表示される面積を最小にするように設計されてはいない。言い換えると、そのようなウェブページおよびコンテンツは、単に、大量の重要な情報を非常に小さいスペースに詰め込むという発想では設計されていない。その結果、ウェブスクレーピングの最終結果は、画面スペースを非常に非効率的に使用する傾向があるコンポジットウェブページになる。さらに、既存のウェブページからスクレーピングまたは他の形でクリップされるウェブページの一部に、アニメーションが含まれる場合で、そのウェブページがユーザの周辺視野にある場合には、そのウェブページが非常に気を散らすものになる可能性がある。結局、ウェブスクレーピング技法は、効果的に別個の要素のパッチワークをするので、そのような技法からもたらされるコンポジットウェブページは、通常は、絶対に単一のページに一緒に現れるように視覚的に設計されてはいない、異質な要素の魅力のない寄せ集めである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
その結果、必要なものは、ユーザが通信チャネルまたは情報タイプの間でタブ移動することを必要としない、対話式周辺ディスプレイでの動的な通信アクセスおよび情報アウェアネスを自動的に提供する新しいシステムおよび処理である。さらに、そのようなシステムおよび処理は、ユーザが、通信アクセスポイントおよび情報カテゴリまたは情報ソースの事前に定義されたリストから選択することを必要としてはならないが、その代わりに、通信アクセスポイントおよび情報ソースの作成およびカスタマイズを可能にしなければならない。そのような通信アクセスポイントには、電子メール、ボイスメール(voicemail)、メッセージングサーバ、電話などのさまざまな連絡方法のいずれかを介する連絡先のそれぞれの現在のアベイラビリティ(availability)と共に、たとえば人、会社、または組織などの他の実体に連絡する通信チャネルが含まれなければならない。情報ソースには、たとえば、特定の情報タイプ、情報カテゴリ、または情報ソースなどの、所望の情報要素のすべてが含まれなければならない。さらに、このシステムおよび処理によって、ユーザが、所望の通信チャネルまたはアクセスポイントのすべて、もしくは所望の情報ソースのすべてを、カスタマイズでき、任意の所望の数のグループまたはネストされたグループに集約または編成できるようにならければならない。また、これらのグループまたはネストされたグループは、ユーザによって展開することができ、ユーザが、ネストされたグループもしくは、これらのグループまたはネストされたグループ内の通信アクセスポイントまたは情報要素を表示できなければならない。最後に、このシステムおよび処理は、ユーザの間での、事前に定義されたまたはユーザ定義可能な、通信アクセスポイントおよび/または情報要素の共有を提供しなければならない。
【0014】
【課題を解決するための手段】
一般に、本発明は、前述の問題ならびに以下の説明の理解から明白になる他の問題を、統合された対話式周辺ディスプレイで動的な通信アクセスおよび情報アウェアネスを自動的に提供することによって、解決する。本発明は、自動的に、かつ/またはユーザがそのユーザが関心を持つ特定の情報または通信連絡先を指定できるようにすることによって、この機能を提供する。各連絡先および各特定の情報要素を表すカスタマイズされたダイナミックサムネイル(dynamic thumbnail)が、自動的に表示される。
【0015】
これらのダイナミックサムネイルまたは「アイテム」には、一般に、関心ある情報または連絡先を記述する「チケット(ticket)」と、チケットによって表されるものであればどの情報または通信連絡先であっても表示する、特殊化された「ビューア(viewer)」の組み合わせが含まれる。さらに、本発明によれば、一実施形態で、チケットが、従来の技法を介してユーザ間で共有可能であり、他の電子ファイルと同様に、ウェブページからのコピー、切取り、貼り付け、保存、格納、転送、送信、電子メール送信、ドラッグアンドドロップなどが可能である。本発明のシステムおよび処理は、チケットによって記述される情報および通信連絡先の現在状態の自動的な追跡または受信のいずれかを行い、アイテムを表示する対話式「周辺アウェアネス」インターフェース内に、現在の情報ならびに通信連絡先のアベイラビリティおよび状況を動的に提供する。周辺アウェアネスインターフェースには、潜在的にユーザの気を散らすか妨害することのすべてを最小にする形で、情報および/または通信連絡先が表示される。
【0016】
本発明に関して、「周辺アウェアネス」の概念は、以下の説明によって最もよく説明することができる。一般に、本発明の周辺アウェアネスインターフェースは、焦点の作業を大幅に中断せずに周囲の世界に関する情報を受け取る、人間の生来の能力を利用する。この焦点の作業を中断せずに周辺の形で情報を知覚する人間の生来の能力の自明な例の1つが、人が、廊下でボブとジェーンの間の議論を小耳にはさみ、ジェーンが休暇から戻ったことを認識できることである。本発明は、周辺アウェアネスインターフェースと共にこの能力を利用する。そのような周辺アウェアネスインターフェースは、何らかの情報の状態変化があった時に表示される別個のユーザインターフェースイベントではなく、常にオンであり、可視である。したがって、本発明による周辺アウェアネスは、新しいか更新された情報に即座に露骨にユーザの注意を引くのではなく、その情報を周辺で使用可能にし、その結果、ユーザがそちらを見ようと決心した場合に、その時に観察され得るようにする。さらに、一実施形態では、ユーザ通知の有効性を高めるために、周辺アウェアネスインターフェースは、情報の時間感度(time sensitivity)または優先順位に応じて、周辺アウェアネスと通知すなわち、可聴および/または可視のアラートとの両方の戦略を使用する。本発明の周辺アウェアネスインターフェースは、本明細書で説明するように、アイテムを表示するための、ユーザのディスプレイデバイス上のディスプレイ領域を提供する。
【0017】
さらに、通信連絡先に関して、本発明のシステムおよび方法は、連絡先と対話するための「パーソンセントリックインターフェース(person−centric interface)」を提供する。このパーソンセントリックインターフェースによって、人または他の実体が、周辺ディスプレイの最前部に持ってこられ、その結果、特定の人または実体との通信を、簡単にレビューまたは開始することができるようになると同時に、そのような人または実体の通信アベイラビリティを、単に周辺ディスプレイを見ることによってユーザが理解できるようになる。この機能は、各通信連絡先の通信アベイラビリティまたは状況を視覚的に表すために、特定の通信連絡先を表す各アイテム内に、ピクチャ、イメージ、アイコン、アバタ(avatar)などを表示することによって達成される。代替実施形態では、このパーソンセントリックインターフェースに、さらに、たとえば通信履歴(communication history)および通信アベイラビリティなどの連絡先固有情報、ならびに、たとえば電子メール、メッセージングサーバ、ボイスメール、電話番号、ピアツーピア(peer−to−peer)ファイル転送などの複数のアクセスポイントまたは通信チャネルのいずれかを介する特定の連絡先に関する通信アクセスおよび対話が含まれる。
【0018】
上で注記したように、情報および通信機能の指定、追跡または受信、および提供は、本発明に従って、「ビューア」と対にされた時に、関心ある情報の周辺アウェアネスをユーザに提供する、以下で「チケット」と称する、少なくとも1つのカスタマイズ可能な動的にカプセル化(encapsulate)されたオブジェクトの使用を介して達成される。上で注記したように、チケットとビューアの組み合わせを、「アイテム」と称する。
【0019】
一般に、チケットは、XMLデータファイルなどのデータ構造によって表される。各チケットには、そのチケットによってどの情報または通信連絡先が表されるかに関する命令、ならびに情報または通信連絡先と対話する複数の従来の手段のいずれかを表す特定の「サービス」へのポインタが含まれる。これらのサービスは、事前に定義されたまたはユーザ定義可能であるサービスのライブラリから、自動的にまたは手動で選択される。具体的に言うと、異なるサービスは、従来の情報、情報のソース、または通信連絡先のいずれかとの、アクセス、受信、検索、および/または他の形の対話の機能性を提供する、共有されるコードまたは関数(function)を表す。さらに、一実施形態で、従来の情報、情報のソース、または通信連絡先のいずれかとの複雑な対話を提供するために、複数のサービスを組み合わせて使用することに留意されたい。
【0020】
本発明に関して、「サービス」の一例が、従来のMAPIサーバに接続することによって電子メールフォルダを監視するのに必要な機能性である。サービスのもう1つの例が、電子メールメッセージを送信または受信する機能性である。関連するサービスが、たとえばインスタントメッセージング方式またはピアツーピア通信方式などの、任意の数の従来の方法を介する、連絡先と通信する機能性または情報を転送する機能性を提供する。サービスのもう1つの例が、テキストファイルをある言語から別の言語に変換する機能性である。サービスのもう1つの例が、データベースを監視するのに必要な機能性である。サービスのもう1つの例が、ウェブサイトまたはリモートサーバからデータを受信または検索する機能性である。明らかに、従来の情報、情報のソース、または通信連絡先と対話するいかなる従来の方法をも、本発明による1つまたは複数のチケットによって使用される共有サービスとして実施することができる。
【0021】
さらに、上で注記したように、各チケットの命令に、そのチケットによって表されるすべてのタイプの情報または通信連絡先を表示する能力を有する、複数の特殊化されたビューアの1つへのポインタが含まれる。言い換えると、各チケットは、ユーザが追跡を望む情報または連絡先およびユーザがその特定の情報をどのように表示することを望むかの定義、ならびに情報または連絡先にアクセスおよび/または対話する複数の従来の手段のいずれかを使用する能力の組み合わせを表す。
【0022】
たとえば、ユーザが関心を持つ情報に、リモート電子データベースに常駐する特定の電子ファイルに関する統計情報を含めることができる。この単純な例に対して、ユーザは、何人がその電子ファイルを読んだか、またはそれが修正されたかどうかを知ることに関心を持つ可能性がある。その結果、カスタマイズ可能なチケットに、統計情報が使用可能になった時にそれを収集できるように、電子ファイルをホスティングするリモートサーバにリンクするのに「サービス」を使用する命令が含まれる。さらに、このチケットには、どのデータを表示するかに関する命令と、そのデータを表示するのにどのビューアを使用するかに関する命令が含まれる。データの表示に関するそのような命令には、単純に、ファイルを読んだ人数を表示する命令、および/または、そのユーザ以外の誰かによってファイルが修正された時に、表示される情報の色を変更する命令を含めることができる。明らかに、この例は、どの情報またはデータを表示できるか、もしくは情報またはデータを表示できる方法を制限することを意図されたものではない。というのは、そのようなファイルまたは関心ある他の情報に関する多数の他のタイプの統計データまたは他のデータを、本発明に従って収集するかつ/または表示することができるからである。
【0023】
上で述べたように、各チケットは、「アイテム」を作成するために、「ビューア」と対にされる。これらのビューアは、前述のチケット命令に従って1つまたは複数のサービスを介して検索された情報または連絡先データを有する、サイズ変更可能なサムネイルまたはアイコンサイズのウィンドウとしてチケットをグラフィカルに表示する。具体的に言うと、ビューアは、テキスト情報、可聴情報、または、静止イメージまたはライブイメージを含むグラフィカル情報、もしくは、テキスト情報、可聴情報、またはグラフィカル情報の任意の組み合わせを有するチケットを動的に表示することができる。たとえば、あるビューアタイプが、以下で説明するように、連絡先情報すなわち「パーソンチケット」を表示でき、もう1のビューアタイプが、たとえば受信メッセージ数、または特定のソースからのメッセージの数などの特定の電子メール情報を表示することができ、もう1つのビューアが、データベースからの特定の情報のサマリをサムネイル内で提供するためにデータベースと対話するように設計される。ビューアタイプのさらなる例には、静止イメージを表示できるビューア、ビデオイメージを表示できるビューア、通信状況のサマリを表示できるビューア、データベース照会の結果を表示できるビューアなどが含まれる。明らかに、どのようなタイプのビューアでも、可能なすべての情報を表示できることを保証するために、いかなる対応するタイプの情報にも関連付けられるように設計することができる。
【0024】
上で述べた利点のほかに、本発明の他の利点は、添付図面と共に読まれる時の以下の詳細な説明から明白となろう。
【0025】
本発明の具体的な特徴、態様、および長所は、以下の説明、請求項、および添付図面に関してよりよく理解されよう。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい実施形態の以下の説明では、本明細書の一部を形成し、本発明を実践できる特定の実施形態を例として示す、添付図面を参照する。本発明の範囲から逸脱せずに、他の実施形態を使用することができ、構造的変更を行うことができることを理解されたい。
【0027】
1.0 例示的オペレーティング環境
図1に、本発明を実施することができる適当なコンピューティングシステム環境100の例を示す。本発明を、コンピューティングデバイスによって実行される、プログラムモジュールなどのコンピュータ実行可能命令の一般的な文脈で説明することができる。一般に、プログラムモジュールには、特定のタスクを実行するか、特定の抽象データ型(abstract data type)を実装する、ルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などが含まれる。本発明は、通信ネットワークを介してリンクされたリモート処理デバイスによってタスクが実行される分散コンピューティング環境(distributed computing environment)で実践することもできる。分散コンピューティング環境では、プログラムモジュールを、メモリストレージデバイスを含む、ローカルとリモートの両方のコンピュータ記憶媒体に配置することができる。コンピューティングシステム環境100は、適当なコンピューティング環境の一例でしかなく、本発明の使用または機能性の範囲に関する制限を暗示する目的のものではない。コンピューティング環境100を、例示的オペレーティング環境100内に図示されたコンポーネントのいずれかまたはその組合せに関する依存性または要件を有するものとも解釈してはならない。
【0028】
図1に関して、本発明を実施する例示的システムには、コンピューティングデバイス100などのコンピューティングデバイスが含まれる。本発明と共に使用するのに適する周知のコンピューティングデバイス、システム、環境、および/または構成には、パーソナルコンピュータ、サーバコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータ、ラップトップコンピュータもしくはモバイルコンピュータ、またはセル電話などの通信デバイス、Pocket PCおよびPDA、マルチプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースのシステム、セットトップボックス、プログラマブル消費者電子製品、ネットワークPC、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータ、上記のシステムまたはデバイスのいずれかを含む分散コンピューティング環境などが含まれるが、これに制限はされない。
【0029】
最も基本的な構成で、コンピューティングデバイス100には、少なくとも1つの処理ユニット102およびメモリ104が含まれる。コンピューティングデバイスの正確な構成およびタイプに応じて、メモリ104を、揮発性(RAMなど)、不揮発性(ROM、フラッシュメモリなど)、またはこの2つの組み合わせとすることができる。図1の破線106によって示される、この最も基本的な構成は、パーソナルコンピュータ、サーバコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータ、ラップトップコンピュータもしくはモバイルコンピュータ、またはセル電話などの通信デバイス、Pocket PCおよびPDA、マルチプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースのシステム、セットトップボックス、プログラマブル消費者電子製品、ネットワークPC、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータ、分散コンピューティング環境、サーバ、ルータ、ネットワークPC、ピアデバイス、または他の一般的なネットワークノードのいずれかを表すと理解することができる。
【0030】
さらに、デバイス100は、追加の特徴/機能性を有することもできる。たとえば、デバイス100に、磁気ディスク、光ディスク、またはテープを含むがこれに制限されない追加ストレージ(リムーバブル(removable)および/または非リムーバブル)を含めることもできる。そのような追加ストレージは、図1では、リムーバブルストレージ108および非リムーバブルストレージ110によって示されている。コンピュータ記憶媒体には、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、または他のデータなどの情報のストレージの任意の方法またはテクノロジで実施される、揮発性および不揮発性の、リムーバブルおよび非リムーバブルの媒体が含まれる。メモリ104、リムーバブルストレージ108、および非リムーバブルストレージ110のすべてが、コンピュータ記憶媒体の例である。コンピュータ記憶媒体には、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ、または他のメモリテクノロジ、CD−ROM、ディジタル多用途ディスク(DVD)、または他の光ストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ、または他の磁気ストレージデバイス、もしくは、所望の情報を格納するのに使用でき、デバイス100によってアクセスできる他の媒体が含まれるが、これに制限はされない。そのようなコンピュータ記憶媒体のいずれであっても、デバイス100の一部とすることができる。デバイス100には、デバイスが他のデバイスと通信できるようにする通信接続112も含めることができる。
【0031】
通信接続112は、通信媒体の例である。通信媒体は、通常は、搬送波または他のトランスポートメカニズムなどの変調されたデータ信号で、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、または他のデータを実施し、通信媒体には、すべての情報配送媒体が含まれる。用語「変調されたデータ信号」は、信号内で情報をエンコードする形で、その特性の1つまたは複数をセットまたは変更された信号を意味する。制限ではなく例として、通信媒体には、有線ネットワークまたは直接配線接続などの有線媒体と、音響、RF、赤外線、および他の無線媒体などの無線媒体が含まれる。上記のいずれの組み合わせも、コンピュータ可読媒体の範囲に含まれる。
【0032】
本明細書で使用する用語コンピュータ可読媒体には、記憶媒体と通信媒体の両方が含まれる。デバイス100は、キーボード、マウス、ペン、音声入力デバイス、タッチ入力デバイス、カメラなどの入力デバイス114も有することができる。ディスプレイ、スピーカ、プリンタなどの出力デバイス116も、含めることができる。これらのデバイスのすべてが、当技術分野で周知であり、ここで詳細に説明する必要がない。
【0033】
コンピューティングデバイス100は、以下の節で説明するように、情報の検索および/または受信のために1つまたは複数のリモートコンピューティングデバイスへの論理接続を使用して、ネットワーク化された(networked)環境で動作することができる。リモートコンピューティングデバイスには、パーソナルコンピュータ、サーバコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータ、ラップトップコンピュータもしくはモバイルコンピュータ、またはセル電話などの通信デバイス、Pocket PCおよびPDA、マルチプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースのシステム、セットトップボックス、プログラマブル消費者電子製品、複数のネットワークPC、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータ、分散コンピューティング環境、サーバ、ルータ、1つのネットワークPC、ピアデバイス、または他の一般的なネットワークノードを含めることができるが、これに制限されず、通常は、コンピューティングデバイス100に関して上で説明した要素の多数またはすべてが含まれる。図1に示された通信接続112には、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、または他の有線ネットワークまたは無線ネットワークが含まれる。そのようなネットワーキング環境は、オフィス、企業全体のコンピュータネットワーク、イントラネット、およびインターネットで一般的である。
【0034】
いかなるネットワーキング環境で使用される時にも、コンピューティングデバイス100は、通常は、ネットワークインターフェース、ネットワークアダプタ、モデム、またはネットワークを介して通信を確立する他の従来の手段を介してネットワークに接続される。本明細書で述べるネットワーク接続が、例示的であり、コンピューティングデバイス間の通信リンクを確立する多数の他の手段を使用できることを理解されたい。
【0035】
例示的なオペレーティング環境を説明したので、この説明の残りの部分は、本発明のシステムおよび処理、本発明のコンポーネント、本発明を実施する例示的なプログラムモジュールおよび処理、本発明による例示的ユーザインターフェース、および本発明を例示する実用的な例の議論にあてる。具体的に言うと、本発明のシステムおよび処理を、まず、図2に関して説明する。図2は、本発明によるシステムおよび処理を実施する例示的なシステムコンポーネントを示す高水準の一般アーキテクチャ図である。その後、本発明によるシステムおよび処理を実施する例示的プログラムモジュールを、図3の例示的システム図に関して説明する。次に、周辺アウェアネスインターフェースを介してユーザに関心ある連絡先および情報の周辺アウェアネスをユーザに自動的に提供する例示的処理を、図4の流れ図に関して説明する。さらに、例示的ユーザインターフェースを、図6のブロック図に関して説明する。最後に、本発明の複数の実用的な例を、図6から20の例示的スクリーンイメージに関して説明する。
【0036】
2.0 システムの概要
現在、通常のユーザは、毎日使用するさまざまな異なるアプリケーション、デバイス、およびサービスを有する。しかし、そのようなテクノロジは、互いにシームレスに動作しないので、異なるテクノロジにユーザに適合させるかユーザの代わりに一緒に働かせるのではなく、ユーザが、各テクノロジに適応しなければならない。具体的に言うと、現代のコンピューティングの1つの中心的発想には、単に特定のアプリケーションを用いるか特定のデバイスから作業するのではなく、人または他の実体すなわち連絡先と共に、ほとんど無限の数のソースのいずれかからの情報を用いて、作業または通信することが含まれる。しかし、人または他の実体との通信へのアクセスは、1つまたは複数のユーザインターフェースまたはアプリケーションの中に埋もれる傾向を有し、特定の情報へのアクセスも、複数のアプリケーション、ユーザインターフェース、または関連しないソースの間で埋もれるか分散している。
【0037】
本発明は、複数のプラットフォームにまたがって押し付けがましくない形で、すなわち「周辺アウェアネスインターフェース」で、動的な通信アクセスおよび情報アウェアネスを提供する統合された動的周辺インターフェースを提供し、従来の通信アクセス方式および情報アクセス方式によって解決されないままになっている他の問題のホストと共に、上記の問題に対処する。この周辺アウェアネスインターフェースは、ユーザに、任意の数の通信連絡先および特定のタイプの情報または情報のソースの、動的に更新される状況、アベイラビリティ、および状態を提供する。そのような関心ある通信連絡先および情報には、たとえば、人、会社、組織などの実体が自由に通信できる時、共有ファイルまたは共有フォルダが修正された時、共有データベースまたは共有ワークスペースの情報が変化した時、電子メール状況、カレンダ、インターネットのウェブページ、天気予報、予約、スケジュール、統計情報、株式相場、交通情報、またはユーザが関心を持つ可能性がある他の情報のすべてが含まれる。さらに、一実施形態では、以下で述べ、3.2節で詳細に説明するように、動的通信アクセスおよび情報アウェアネスの特定の要素が、インターネットアクセスまたは他のネットワークアクセスを有する複数のデバイスのいずれからでもユーザがアクセス可能である。そのようなデバイスには、異なる位置すなわち、自宅、仕事場などに常駐するコンピュータ、パームトップ・コンピューティングデバイスまたはハンドヘルド・コンピューティングデバイスなどのハンドヘルドデバイス、パーソナルオーガナイザ、セル電話、または他のインターネット対応デバイスまたはネットワーク対応デバイスが含まれる。
【0038】
本発明に関して、「周辺アウェアネス」の概念は、次の議論によって最もよく説明される。一般に、本発明の周辺アウェアネスインターフェースは、焦点の作業を大幅に中断せずに周囲の世界に関する情報を受け取る、人間の生来の能力を利用する。この焦点の作業を中断せずに周辺の形で情報を知覚する人間の生来の能力の自明な例の1つが、人が、廊下でボブとジェーンの間の議論を小耳にはさみ、ジェーンが休暇から戻ったことを認識できることである。本発明は、周辺アウェアネスインターフェースと共にこの能力を利用する。そのような周辺アウェアネスインターフェースは、何らかの情報の状態変化があった時に表示される別個のユーザインターフェースイベントではなく、常にオンであり、可視である。したがって、本発明による周辺アウェアネスは、新しいか更新された情報に即座に露骨にユーザの注意を引くのではなく、その情報を周辺で使用可能にし、その結果、ユーザがそちらを見ようと決心した場合に、その時に観察され得るようにする。さらに、一実施形態では、ユーザ通知の有効性を高めるために、周辺アウェアネスインターフェースは、情報の時間感度または優先順位に応じて、周辺アウェアネスと通知すなわち、可聴および/または可視のアラートとの両方の戦略を使用する。
【0039】
さらに、通信連絡先に関して、本発明のシステムおよび方法は、通信連絡先と対話するための「パーソンセントリックインターフェース」を提供する。このパーソンセントリックインターフェースによって、人または他の実体が、周辺アウェアネスインターフェースの最前部に持ってこられ、その結果、特定の人または実体との通信を、簡単にレビューまたは開始することができるようになると同時に、そのような人または実体の通信アベイラビリティを、単に周辺ディスプレイを見ることによってユーザが理解できるようになる。この機能は、特定の通信連絡先を表す各アイテム内に、ピクチャ、イメージ、アイコン、アバタなどまたはその組合せを表示することによって達成される。これらのグラフィカル表現は、連絡先のアベイラビリティまたは状況を示すための従来のソーシャルキュー(social queue)を使用して各通信連絡先の通信アベイラビリティまたは状況を視覚的に表すように働く。
【0040】
たとえば、一実施形態では、人のイメージの正面のクローズアップすなわち、ユーザを見ている人のイメージを使用して、その人が通信に応じられることを示し、人のプロファイルイメージすなわち、横を向いた人を使用して、その人が、忙しいか他の理由で通信に応じられないことを示す。その結果、そのようなイメージを一瞥するだけで、特定の連絡先が通信に応じられるかどうかをユーザに即座に知らせることができる。この例はしかし、通信の状況およびアベイラビリティを示すためのグラフィカル表現の使用の多数の可能な実施形態の1つにすぎない。これらの概念を、以下で詳細に説明する。
【0041】
一般に、本発明は、指定された通信連絡先および情報要素が、動的に追跡または受信され、進行中の形でユーザに提供される統合された対話式周辺アウェアネスディスプレイでの動的な通信アクセスおよび情報アウェアネスの提供として説明することができる。テストされた実施形態では、この能力が、従来のディスプレイデバイスの一端に沿った永続的ディスプレイストリップ内の1つまたは複数のカラムに表示される少なくとも1つのカスタマイズ可能なダイナミックサムネイルを介して提供される。さらに、追加の実施形態では、サムネイルが、ディスプレイ全体を含む、ディスプレイの任意の1つの部分または複数の部分に表示される。ディスプレイ全体がカバーされる実施形態は、本発明のシステムおよび方法が、たとえばハンドヘルドコンピューティングデバイス、パームトップコンピューティングデバイス、セル電話、または限られたディスプレイ面積を有する任意の他の電子デバイスなどの比較的小さいディスプレイ面積を有するデバイスで使用される場合に、特に有用である。たとえば、図9を参照されたい。
【0042】
カスタマイズ可能なダイナミックサムネイルのそれぞれが、たとえば特定の個人、会社、組織、または他の実体などの特定の通信連絡先と、ユーザが関心を持つ可能性がある情報の特定の要素のいずれかを表す。そのような情報要素には、たとえば、共有ファイルまたは共有フォルダが修正された時、共有データベースまたは共有ワークスペースの情報が変化した時、電子メール状況、カレンダ、インターネットウェブページ、天気状況、予約、スケジュール、統計情報、株式相場、交通情報、またはユーザが関心を持つ可能性がある他のインターネットまたはネットワークからアクセス可能な情報のすべてが含まれる。
【0043】
前述のダイナミックサムネイルまたは「アイテム」には、一般に、関心ある連絡先または情報を記述した「チケット」と、チケットによって表される通信連絡先または情報を表示するための特殊化された「ビューア」の組み合わせが含まれる。本発明のシステムおよび処理は、1つまたは複数の「サービス」を使用して、自動的に、各チケットによって記述される情報または通信連絡先と対話するか、その情報の現在状態および/または通信連絡先の状況を追跡するか、受信する。情報の現在状態および通信連絡先の状況が、アイテムをグラフィカルにかつ/またはテキスト的に表示する対話式「周辺アウェアネス」インターフェース内に常駐する「コンテナ」内で各「アイテム」をホスティングすることによって、動的に提供される。周辺アウェアネスインターフェースには、潜在的にユーザの気を散らすか妨害することのすべてを最小にする形で、情報および/または通信連絡先が表示される。
【0044】
一般に、チケットは、XMLデータファイルなどのデータ構造によって表される。各チケットには、そのチケットによってどの情報または通信連絡先が表されるかに関する命令、ならびに情報または通信連絡先にアクセスかつ/または対話する複数の従来の手段のいずれかを表す特定の「サービス」へのポインタが含まれる。これらのサービスは、事前に定義されたまたはユーザ定義可能であるサービスのライブラリから、自動的にまたは手動で選択される。具体的に言うと、異なるサービスは、従来の情報、情報のソース、または通信連絡先のいずれかとの、アクセス、受信、検索、および/または他の形の対話の機能性を提供する、共有されるコードまたは関数を表す。これらのサービスは、単独でまたは組み合わせてのいずれかで使用され、1つまたは複数のチケットがこれらのサービスを同時に使用することができるという意味で、共有される。その結果、一実施形態で、従来の情報、情報のソース、または通信連絡先との複雑な対話を提供するために、複数のサービスを組み合わせて使用することに留意されたい。
【0045】
本発明に関して、「サービス」の一例が、従来のMAPIサーバに接続することによって電子メールフォルダを監視するのに必要な機能性である。サービスのもう1つの例が、電子メールメッセージを送信または受信する機能性である。関連するサービスが、たとえばインスタントメッセージング方式またはピアツーピア通信方式などの、任意の数の従来の方法を介する、連絡先と通信する機能性または情報を転送する機能性を提供する。サービスのもう1つの例が、テキストファイルをある言語から別の言語に変換する機能性である。サービスのもう1つの例が、データベースを監視するのに必要な機能性である。さらにサービスのもう1つの例が、ウェブサイトまたはリモートサーバからデータを受信または検索する機能性である。明らかに、従来の情報、情報のソース、または通信連絡先と対話する任意の従来の方法を、本発明による1つまたは複数のチケットによって使用される共有サービスとして実施することができる。
【0046】
さらに、上で注記したように、各チケットの命令には、そのチケットによって表されるすべてのタイプの情報または通信連絡先を表示する能力を有する、複数の特殊化された「ビューア」の1つへのポインタが含まれる。言い換えると、各チケットは、ユーザが追跡を望む情報または連絡先およびユーザがその特定の情報または連絡先をどのように表示することを望むかについての定義、ならびに複数の従来の手段すなわち、情報または連絡先にアクセスし対話するサービスのいずれかを使用する能力の組み合わせを表す。そのようなアクセスまたは対話は、ローカルに達成するか、ローカルイントラネット、エクストラネット、有線ネットワーク、無線ネットワーク、インターネットなどを介して、任意の従来の通信プロトコルを介して達成することができる。
【0047】
上で述べたように、各チケットは、「アイテム」を作成するために、「ビューア」と対にされる。これらのビューアは、前述のチケット命令に従って1つまたは複数のサービスを介して検索された情報または連絡先データを有する、サイズ変更可能なサムネイルまたはアイコンサイズのウィンドウとしてチケットをグラフィカルに表示する。具体的に言うと、ビューアは、テキスト情報、可聴情報、または、静止イメージまたはライブイメージを含むグラフィカル情報、もしくは、テキスト情報、可聴情報、またはグラフィカル情報の任意の組み合わせを有するチケットを動的に表示することができる。たとえば、あるビューアタイプが、以下で説明するように、連絡先情報すなわち「パーソンチケット」を表示でき、もう1のビューアタイプが、たとえば受信メッセージ数、または特定のソースからのメッセージの数などの特定の電子メール情報を表示することができ、もう1つのビューアが、データベースからの特定の情報のサマリをサムネイル内で提供するためにデータベースと対話するように設計される。ビューアタイプのさらなる例には、静止イメージを表示できるビューア、ビデオイメージを表示できるビューア、通信状況のサマリを表示できるビューア、データベース照会の結果を表示できるビューアなどが含まれる。明らかに、どのようなタイプのビューアでも、可能なすべての情報を表示できることを保証するために、対応するタイプの情報に関連付けられるように設計することができる。
【0048】
上で注記したように、「アイテム」すなわちチケット/ビューア対は、任意の数のアイテムをホスティングする能力を有する「コンテナ」によってホスティングされる。これらのコンテナは、以下で詳細に説明する(2.1.4節を参照されたい)が、少なくとも一般的な意味で、アイテムの配置、表示、またはレンダリングを行うことができ、その中でユーザがアイテムと対話できる、ディスプレイデバイス上に設けられる領域とみなすことができる。さらに、これらのコンテナは、たとえばチケットまたはアイテムをコンテナ内に配置できるようにする、アイテムをコンテナ内へまたはコンテナの外へ移動するかコンテナ内で配置できるようにする、およびコンテナ内のアイテムが他のアプリケーションウィンドウによって覆われないようにするなど、チケットおよびアイテムに関する共通のサービスを提供する。やはり、上で注記したように、特定のコンテナが、任意の数のアイテムをホスティングすることができる。さらに、以下でも詳細に説明するように、任意の数のコンテナが、所与のディスプレイデバイス上に同時に存在することができる。テストされた実施形態では、本明細書に記載の周辺アウェアネスインターフェースが、「サイドバー」を形成するコンテナによって表される。このサイドバーは、一般に、従来のディスプレイデバイスの一端に沿った永続的な対話式ディスプレイストリップ内のアイテムの1つまたは複数のカラムをホスティングするコンテナとして説明することができる。
【0049】
コンテナは、周辺アウェアネスユーザインターフェースを介してユーザがアクセス可能である。ユーザは、本明細書に記載のようにアイテムをコンテナ内に表示するのに使用されるデバイスに適当な、任意の従来のポインティングデバイス、キーボードなどを使用して、このユーザインターフェースと対話することができる。さらに、各アイテムは、連絡先、電子メールフォルダ、関心ある他の情報のいずれを表すものであっても、アクション可能であることが好ましい。その結果、たとえばマウス、キーボード、スタイラス、タッチパッドなどの複数の従来の入力デバイスのいずれかを介する任意のアイテムの選択または他の形での対話が、以下で説明するように、文脈依存(context sensitive)メニューまたはアイテム固有情報またはツールチップタイプウィンドウのインスタンス化など、所与のアイテムに適当な特定のアクションを開始するように働く。
【0050】
たとえば、電子メール受信トレイフォルダを監視するための電子メールチケットがあると仮定すると、フォルダ内の受信したメッセージの数のサマリが、サムネイルすなわち、コンテナによってホスティングされるアイテムに表示されることが好ましい。さらに、電子メールアイテムをクリックするか、その上にポインティングデバイスをホバー(hover)することによって、電子メールチケット命令に従って追跡/監視される電子メール受信トレイフォルダの内容を含む電子メールポップアップウィンドウが表示される。以下で詳細に説明するように、ユーザは、メッセージがユーザの電子メールアプリケーション内でアクセスまたは表示されている場合と同一の形で、このウィンドウ内のいずれのメッセージでも対話することができる。言い換えると、この例では、ユーザが、電子メールポップアップウィンドウ内から直接に、メッセージを読む、転送する、削除する、返信する、またはメッセージに対する任意の他の従来のメッセージングタイプアクションを実行することができる。この機能性は、所望の電子メール機能性を有する電子メール固有のビューアを設けることか、追跡/監視される受信トレイフォルダを表示するためにユーザの電子メールプログラムのインスタンスをインスタンス化するビューアを提供することのいずれかによって達成される。
【0051】
上で要約した本発明の概要のほかに、本発明による代替実施形態として、以下で多数の追加の特徴を説明する。さらに、上で要約した本発明の特徴のそれぞれを、以下の段落で詳細に説明する。
【0052】
2.1 システムコンポーネント
図2は、本発明による周辺アウェアネスインターフェースのシステムおよび処理を実施する基本コンポーネントを示す例示的アーキテクチャ図である。図2で破線によって表される箱および箱の間の相互接続が、本発明の代替実施形態を表すことと、本明細書全体で説明されるこれらの代替実施形態のいずれかまたはすべてを、組み合わせて使用することができることに留意されたい。一般に、関心ある通信連絡先および情報の指定、追跡または受信、および状況の提供は、「ビューア」220と対にされた時に、任意の従来のディスプレイデバイス260上で本発明の周辺アウェアネスインターフェースを実施するためにコンテナ250を介して関心ある情報および通信連絡先の周辺アウェアネスをユーザに提供する、「チケット」210と以下で呼称する、少なくとも1つのカスタマイズ可能な動的にカプセル化されたオブジェクトの使用を介して達成される。
【0053】
本発明によるシステムおよび処理には、4つの基本コンポーネントすなわち、1)何を追跡または監視しなければならないか、どこでどのようにしてデータまたは連絡先情報を見つけることができるか、およびどのタイプのビューア220が追跡または監視されるものを表示するのに適当であるかを記述した1つまたは複数のチケット210、2)手段すなわち、それによって、どこでどのようにして情報または連絡先を追跡または他の形で監視するかを表す0または1個以上のサービス230、3)各ビューアがコンテナ250内の特定のチケット210を表示する能力を有する、事前に定義されたまたはユーザ定義可能なまたは編集可能なビューアのライブラリからの1つまたは複数のビューア220、および4)チケット/ビューア対すなわち「アイテム」200をホスティングする、1つまたは複数のディスプレイデバイス260上に常駐する周辺アウェアネスインターフェースを表す、1つまたは複数のコンテナ250が含まれる。
【0054】
具体的に言うと、図2からわかるように、「チケット」210および「ビューア」220の対を備える「アイテム」200が、任意選択として1つまたは複数の「サービス」230を使用して、1つまたは複数の特定の情報ソース240を、動的に追跡、対話、かつ/または監視する。以下で説明するように(2.1.3節を参照されたい)、アイテム200の一部を構成するビューア220に、サービス230を使用する必要なしに、HTTPまたは他の通信呼び出しを直接に行うActiveX(登録商標)コントロールまたは他のタイプのコントロールを含めることができることに留意されたい。その結果、上で注記したように、アイテム200は、任意選択として1つまたは複数の「サービス」230を使用する。特定の情報のソース240を動的に追跡または監視することによって、任意の特定の情報または通信連絡先の現在の状況が、ユーザに提供される。この情報または連絡先の状況は、グラフィカルに、テキストとして、またはその何らかの組み合わせを介してのいずれかで、1つまたは複数のディスプレイデバイス260上で周辺アウェアネスインターフェースを提供するために1つまたは複数のコンテナ250内で1つまたは複数のアイテム200をホスティングすることによって提供される。
【0055】
2.1.1 チケット
一般に、チケット210は、ユーザが追跡を望む情報または連絡先と、ユーザがその特定の情報または連絡先をどのように表示することを望むかの定義の組み合わせである。用語「チケット」210は、本明細書では、以下で詳細に説明する「サイドバー」などのコンテナ250内のアイテム200の内容を定義する、extensible markup language(XML)構造、または類似する言語構造を記述するのに使用される。具体的に言うと、チケット210は、2つの部分すなわち、たとえば、コントロール名、チケットに関連付けられたActiveX(登録商標)(または他のスクリプト言語)コントロールのCLSID、ローカルにインストールされていない場合にコードまたはスクリプトコントロールを得るURLまたはファイルパスなどを含む、すべてのタイプのアイテムに共通する部分と、たとえばチケットによって定義される情報または連絡先を表示するのにどのタイプのビューア220が必要であるかなど、そのチケットタイプに固有のパラメータを含む、チケットのタイプに基づいて変化する部分からなる。本発明によるチケット210では、ActiveX(登録商標)コントロールを使用するが、多数の他のスクリプト言語を使用して、ActiveX(登録商標)コントロールの代わりのコントロールまたは命令を作成できることを理解されたい。
【0056】
具体的に言うと、チケット210は、コンテナまたはサイドバー250内でビューア220と共にホスティングされる個々のコントロールとして説明することができる。これらのチケット210は、たとえば、ActiveX(登録商標)、C++、Visual Basic、およびDHTMLとJava(登録商標)Scriptの組み合わせなどを含む、複数の従来のプログラミング言語またはスクリプト言語のいずれかを使用して作成することができる。しかし、以下でコンテナ250に関して説明するように(2.1.4節を参照されたい)、チケット210の作成にどの言語が使用されるかに無関係に、チケットは、コンテナによって要求される特定のインターフェースまたは仕様をサポートし、その結果、コンテナが、チケット/ビューア対からなるアイテム200を成功裡に管理できるようにすることが好ましい。
【0057】
例示的なチケット210には、たとえば、下の5.0節で詳細に説明する通信連絡先チケット(すなわちパーソンチケット)、電子メールチケット、カレンダチケットまたはスケジューリングチケット、特定のディレクトリまたはファイルを監視するためのファイルシステムチケットまたはファイルフォルダチケット、特定の株に関連する情報を監視するための株式チケット、特定のデータベースまたはそのようなデータベースの部分またはサマリを監視するためのデータベースチケット、インターネットまたはネットワークのウェブページまたはその一部を監視するためのウェブページチケット、気象情報を監視または追跡するための気象チケット、特定の場所の交通情報を監視するためのトラフィックチケットなどが含まれる。明らかに、インターネットまたは他のネットワークもしくは通信方法のいずれかを介してアクセス可能なすべてのタイプの連絡先または情報が、その連絡先または情報を監視または追跡するための関連するチケット210を有することができる。
【0058】
たとえば、ユーザが関心を持つ特定の情報が、特定の電子ファイルに関する統計情報である場合がある。この自明な例について、ユーザは、何人がその電子ファイルを読んだか、またはそれが修正されたかどうかを知ることに関心を持つ可能性がある。その結果、ユーザが関心を持つ電子ファイルを監視または追跡するカスタマイズ可能なチケット210に、複数の従来の電子通信方法のいずれかを介する、電子ファイルすなわち情報ソース240の1つへのリンクまたは接続に1つまたは複数のサービス230を使用する命令が含まれる。さらに、関心がある電子ファイルが、ユーザ自身のコンピュータにローカルに常駐する場合に、たとえば、チケット210に、サービス230の使用を必要とせずに、ファイル情報への直接のアクセス、監視、または追跡を行う命令を含めることができる。
【0059】
どちらの場合でも、前述の例によれば、チケット210に、電子ファイルに関する統計情報が入手可能になった時に、その情報を動的に収集する、従来の電子通信方法を使用する命令が含まれる。さらに、以下で説明するように、チケット210には、特定の情報をどのように表示するか、ならびにその情報をコンテナ250内に表示するのにどのタイプのビューア220が使用されるかに関する命令も含まれる。そのような命令の一例に、何人がファイルを読み取ったかを表示する命令、および/またはユーザ以外の誰かがファイルを修正した時に表示される情報の色を変更する命令が含まれる。さらに、以下で詳細に説明するように、一実施形態では、そのような表示命令が、ユーザ構成可能であり、その結果、ユーザが、所望の情報をユーザの選択したフォーマットで表示できるようになる。
【0060】
チケット210のもう1つの有用な特徴は、一実施形態で、チケットが、ユーザ間で共有可能であることである。その結果、チケット210を、電子メールを介して、または電子ファイルを転送する任意の他の手段を介して、共有することができる。たとえば、チケット210に対して、他の電子ファイルと同様に、従来の技法を使用して、コピー、切取り、貼り付け、格納、保存、転送、送信などを行うことができる。関連する実施形態では、チケット210を、ウェブサイトにポストし、その後、コンテナ250またはディスプレイデバイス260上の任意の他の位置に、コピーして貼り付けるか、ドラッグアンドドロップすることができる。以下で詳細に説明するように(4.0節を参照されたい)、一実施形態では、ディスプレイデバイス260へのチケット210の貼り付けまたはドラッグアンドドロップによって、そのチケット210および関連するビューア220を含むアイテム200をホスティングするコンテナ250のインスタンスをインスタンス化するのか、チケットを何らかの他の電子ファイルとして単純にコピーするのかの選択子をユーザに与える、ウィザード(wizard)または類似するアプリケーションウィンドウが自動的に呼び出される。
【0061】
さらに、やはり以下で詳細に説明するように、単純に1つまたは複数のチケットを、チケットがホスティングされることをユーザが望むコンピューティングデバイスにコピーするか手動でまたは自動的に送信することによって、チケット210を、ユーザプロファイルまたはデータベースもしくは任意の他のコンピュータ可読媒体に格納して、ユーザのインターネット対応デバイスまたはネットワーク対応デバイスのいずれかを介してアクセス可能とするか、ユーザの同僚、顧客、友人および家族などによって共用可能とすることができる。さらに、ユーザは、以下で説明するように、ユーザインターフェースを介して、チケットの追加、編集、または削除などによって、チケット210を管理することができる。
【0062】
2.1.2 サービス
上で注記したように、サービスは、事前に定義されたまたはユーザ定義可能なサービスのライブラリから、自動的にまたは手動で選択される。上で注記したように、0または1個以上の「サービス」230が、関心ある特定の通信連絡先または情報との対話に使用される。現在の情報または状況は、1つまたは複数のサービス230に関連する機能性を使用することによって、複数の従来の通信ソース240の任意の1つまたは複数から、自動的に、検索または受信のいずれかを行われる、すなわち、そのような情報の「プル」または「プッシュ」のいずれかが行われる。たとえば、そのような情報ソースには、ローカルファイルサーバ、電子メールサーバ、MAPIサーバ、ファイル転送サービス、電子データベース、電子ファイル、インスタントメッセージングまたは他のピアツーピア通信方式、または電子データの他の可能なソースのすべてが含まれる。しかし、上で注記したように、サービス230は、1つまたは複数の情報のソースへの通信を単に提供することに制限されない。
【0063】
具体的に言うと、異なるサービス230は、従来の情報、情報のソース、または通信連絡先のいずれかへのアクセス、受信、検索、および/または他の形での対話の機能性を提供する、共有コードまたは共有関数を表す。これらのサービス230は、それらが、単独でまたは組み合わされてのいずれかで使用され、1つまたは複数のチケットがそれらを同時に使用することができるという意味で、共有される。その結果、一実施形態で、従来の情報、情報のソース、または通信連絡先のいずれかとの複雑な対話を提供するために、複数のサービス230が組み合わせて使用されることに留意されたい。
【0064】
その結果、上で説明したように、本発明に関して、「サービス」230の一例が、従来のMAPIサーバに接続することによって電子メールフォルダを監視するのに必要な機能性である。サービス230のもう1つの例が、電子メールメッセージを送信または受信する機能性である。関連するサービス230が、たとえばインスタントメッセージング方式またはピアツーピア通信方式などの、任意の数の従来の方法を介する、連絡先と通信する機能性または情報を転送する機能性を提供する。サービス230のもう1つの例が、テキストファイルをある言語から別の言語に変換する機能性である。サービス230のもう1つの例が、データベースを監視するのに必要な機能性である。サービス230のもう1つの例に、ウェブサイトまたはリモートサーバからデータを受信または検索する機能性が含まれる。明らかに、従来の情報、情報のソース、または通信連絡先のいずれかと対話する任意の従来の方法を、本発明による1つまたは複数のチケット210によって使用される共有サービス230として実施することができる。
【0065】
その結果、事実上制限のないタイプの使用可能な情報と組み合わされた多種多様な可能な情報ソース240に起因して、各チケット210によって、存在する場合に、どのサービス230が、すなわち、どの特定の方法、プロトコル、通信チャネル、または通信デバイスが、1つまたは複数の情報ソース240との接続および/または対話に使用されるかが、独立に指定される。たとえば、上で説明したものなどの異なる通信方法は、ローカルファイルシステムのそれぞれに関する情報の取得、企業データベースへの接続、MSN(商標)によって提供されるものなどのメッセージングサービスからの人の状況情報の取得、およびユーザの銀行のインターネットウェブサイトからの保護された財務データの取得に必要である。その結果、これらの例示的なデータタイプのそれぞれに関連するサービス230は、必要なデータのダウンロードおよび/またはそれとの対話のために、異なる通信の方法を必要とする。やはり、上で注記したように、サービス230は、2つまたは2つ以上の電子デバイス間の通信を完了するための任意の従来の方法またはプロトコルとすることができる。
【0066】
その結果、サービス230に関して、本発明のインフラストラクチャで、アイテム200すなわちチケット/ビューア対(210/220)が、どのようにして1つまたは複数の特定の情報ソース240と通信または対話し、その結果、そのようなアイテムが、そのようなソースからの情報の成功裡の検索、受信、または対話を行えるようになるかを考慮しなければならないことは明白である。さらに、一実施形態で、特定のサービス230を、複数のアイテム200によって使用することができ、これによって、必要な帯域幅が最小になる。たとえば、2つまたは3つ以上のアイテム200が、同一のデータベースにアクセスしなければならない。すなわち、1つの電子メールストアへの複数のMAPI接続の場合、または、複数のアイテム200が、データの検索または受信のいずれかのためにインターネット接続を行わなければならない場合に、複数のチケットに提供するのに、単一の接続で十分になる可能性がある。言い換えると、可能な時には必ず、負荷が集約されて、重複した通信接続を防ぎ、帯域幅の不要な使用のすべてが制限される。
【0067】
2.1.3 ビューア
上で述べたように、チケット210のそれぞれが、「ビューア」220と対にされる。これらのビューア220は、前述のチケット命令に従って検索された情報を含む、サイズ変更可能なサムネイルまたはアイコンサイズのウィンドウとして、コンテナ250内にチケット210をグラフィカルにかつ/またはテキストとして表示する。具体的に言うと、ビューア220は、テキスト情報、可聴情報、静止イメージまたはライブイメージを含むグラフィカル情報、もしくはテキスト情報、可聴情報、またはグラフィカル情報の任意の組み合わせを有するチケット210を動的に表示することができる。
【0068】
上で注記したように、各チケット210には、チケットによって表される通信連絡先または情報を表示するのにどのビューアを使用するかに関する命令が含まれる。たとえば、あるビューアタイプが、連絡先情報すなわち本明細書で説明する「パーソンチケット」を表示でき、もう1のビューアタイプが、たとえば受信メッセージ数、または特定のソースまたは連絡先からのメッセージの数などの特定の電子メール情報を表示することができ、もう1つのビューアが、データベースからの特定の情報のサマリをサムネイル内で提供するためにデータベースと対話するように設計される。ビューアタイプのさらなる例には、静止イメージまたはビデオを表示できるビューア、データベース照会の結果を処理し、表示できるビューア、電子メールを表示し、対話できるビューア、ウェブページの特定の要素を抽出し、表示できるビューアなどが含まれる。したがって、一実施形態では、ビューア220が、実際に、特定のタイプのデータ、連絡先、または情報を表示するようにそれぞれ設計された特殊化されたビューアのセットまたはライブラリの1つである。しかし、もう1つの実施形態では、ビューア220が、本質的に個々のビューアの集約である「マルチビューア」として実施される。これらの「マルチビューア」は、チケット210の集約またはグループ化に関する情報を、コンテナ250内の単一のサムネイルタイプビューに表示するのに有用である。チケットのグループまたは集約という概念と、マルチビューアの使用の両方が、実用的な例に関して図17および図18に関して下の6.0節で説明されることに留意されたい。どちらの実施形態でも、ビューア220は、コンテナ250内に、対応する1つまたは複数のタイプのデータ、通信連絡先、または他の情報を表示することができる。
【0069】
ビューア220には、通常は、下記の機能が含まれる。第1に、ビューアは、チケット210命令に従って観察される連絡先または情報の最も関連する状態を示す(たとえば、チケットサムネイル内に表示することのできる、最新の情報および/または情報の最も重要な部分)。第2に、ビューアは、サムネイルに割り当てられたスペースを最大限に使用する形でサムネイル内に情報を自動的に表示する。さらに、以下で注記するように、コンテナ250およびそれに含まれるサムネイルが、一実施形態ではサイズ変更可能である。その結果、一実施形態では、サムネイルがサイズを変更される時に、ビューアが、サムネイルのサイズまたは使用可能面積を自動的に検出し、優先順位に基づいてサムネイル内に収めることができる情報を動的に提供する。すなわち、まず、情報の最も重要な部分が表示され、重要でない情報は、スペースが許す限りで表示される。
【0070】
たとえば、株式相場アイテム200すなわち株式相場チケット/ビューア(210/220)を有するコンテナ250がサイズを変更される場合に、特定の株式取引に関するより多くまたはより少ないのいずれかの情報が表示される。具体的に言うと、株式アイテムが提供するように設計されたもっとも重要な情報が、現在の株価、高値、安値、および出来高であり、現在値が最も重要であり、出来高が最も重要でないと仮定する。この前提に対して、コンテナが、サムネイルに前述の情報要素のそれぞれすなわち、現在値、範囲、および出来高が含まれる点からサイズを縮小される場合に、サムネイルのサイズが縮小され、サムネイルのサイズが縮小されたので、出来高情報がサムネイルから除去される。サムネイルのサイズをさらに縮小すると、株の価格範囲情報が、サムネイルから除去される。
【0071】
明らかに、この自明な例に鑑みて、多数のレベルの情報を、所与のアイテム200に関連付けることができ、アイテムを表すサムネイルが、サイズを拡大または縮小される時に、上で説明したように、情報が、スペースの許す範囲で自動的に追加または除去される。
【0072】
さらに、本明細書に記載の周辺アウェアネスの提供の趣旨において、ビューア220の一実施形態が、変更される情報または通信の状態または状況に関してユーザに控え目に警告するために、グラフィカルに表示されるチケット210の外見を経時的に自動的に変更することができる。たとえば、一実施形態では、チケット210が、1つまたは複数のサービス230を介して1つまたは複数の情報ソース240から検索された新しい情報または現在の情報を有する場合に、その新しい情報または現在の情報を、高コントラストまたは高輝度レベルを使用することによるか、従来のタイプまたはスタイルのシェーディングまたはトランスペアレンシを使用することによって、カラーでまたはグレイスケールで表すことができる。しかし、時間が経ち、情報が最新でなくなるにつれて、グラフィカルに表現されたチケット210を、ゆっくりとグレイスケールにフェードさせるか、その代わりに、コントラストまたは輝度レベルをゆっくりとフェードさせて、情報のエイジング(aging)を示すことができる。この情報のエイジングを示す能力は、下の7.1節で説明する、1つまたは複数の情報ソースへの接続が劣化したか切断された場合の「切断動作(disconnected operation)」に同等に適用される。他の実施形態では、ビューア220が、可聴アラート、可視アラート、または可聴アラートと可視アラートの所望の組み合わせを提供することもできる。関連する実施形態では、ユーザが、以下で説明するユーザインターフェースを介して、個々のアラートまたはアラートのタイプを、中止するか他の形で編集または変更することができる。
【0073】
2.1.4 コンテナ
単純に言うと、コンテナ250は、周辺アウェアネスアイテム200すなわちチケット/ビューア対(210/220)をホスティングする。本発明によれば、コンテナ250は、一実施形態で、ディスプレイデバイス260の一部またはディスプレイデバイス全体のいずれかに沿った、アイテム200を表示する常駐「サイドバー」として実施される。このサイドバーは、常に手前に表示(always on top)されるという意味で永続的であるが、他のアプリケーションウィンドウの諸部分を覆い隠さないように、他の開かれているアプリケーションまたはウィンドウに関してディスプレイデバイス260上での使用可能なディスプレイ面積が制限される。しかし、他の実施形態では、コンテナ250は、永続的でない。すなわち、1つまたは複数のアプリケーションウィンドウによって覆われる可能性があり、使用可能なディスプレイ面積が制限される。さらに、もう1つの実施形態では、永続的なコンテナ250と非永続的なコンテナ250の両方の混合物が、所与のディスプレイ260に同時に常駐することができる。もう1つの実施形態では、従来の「自動的に隠す(auto−hide)」機能が、1つまたは複数のコンテナ250に関連付けられ、特定のコンテナが、ユーザがポインティングデバイスをディスプレイデバイス260の1つの縁の近くに移動しない限り不可視になる。この実施形態では、コンテナ250は、ユーザが、ディスプレイ260の、コンテナが常駐する縁にポインティングを移動した時に表示される。その後、このコンテナ250は、ユーザがマウスをコンテナから離れるように移動する時に、ディスプレイから自動的に除去される。
【0074】
上で説明したように、アイテム200は、チケット/ビューア対(210/220)を表す。その結果、アイテム200には、ActiveX(登録商標)コントロールまたは他のスクリプト言語コントロールが含まれ、このコントロールに、どの情報または通信連絡先の追跡、獲得などを行うかに関する命令が、チケット210によって命令される形で情報または通信連絡先を表示するために特殊化されたビューア220と共に含まれる。一般に、コンテナ250は、以下で説明するように、ディスプレイデバイス260上でアイテム200を表示するのに使用されるスクリーン面積を指定し、ユーザインターフェースを介してアイテム200の空間的なグループ化、集約、および操作を可能にする。さらに、コンテナは、たとえばアイテムとのユーザ対話などのあるタイプのイベントをインターセプトでき、これらのイベントを適当なチケット210コントロールに渡すことができる。
【0075】
コンテナ250を実施する方法は、さまざまな従来のスクリプト言語の使用によるものなど、多数存在する。たとえば、本発明の実用的な実施形態では、コンテナ/サイドバーが、コアActiveX(登録商標)コントロールの助けを借りて、DHTMLおよびJScriptからなる動的でスケーリング可能なウィンドウを介して実施される。その結果、一実施形態で、サイドバーが、従来のウェブブラウザベースの技法を使用して、動的なオブジェクトの作成、ホスティング、および操作をサポートする。これは、サードパーティが本発明のシステムおよび方法と共に使用されるチケット210を実施することを望むたびに、大きく複雑な独自コードを開発する必要をなくすように働く。
【0076】
さらに、もう1つの実施形態では、コンテナ/サイドバー250は、前述のコンテナコントロールが事前に定義されたインターフェースをサポートし、その結果、各コンテナが、以下で説明するように、ユーザインターフェースについて指定された事前に定義されたガイドラインによって要求されるようにアイテム200を管理できるようになることを必要とする。そのようなガイドラインを実施することによって、エンドユーザの経験に一貫性が与えられると同時に、すべてのチケット210が、適当なビューア220と組み合わされた時に、そのようなチケットを表示することができるすべてのデバイスと共に機能することが保証される。その結果、そのような事前に定義されたインターフェースのサポートが、チケットのソースに無関係に、すべてのサードパーティチケット210との互換性を保証するように働く。言い換えると、コンテナ250は、事前に定義されたガイドラインに従う限り、どのソースからのものであっても、コンテナに供給されるすべてのチケット210をサポートする形で設計される。
【0077】
たとえば、チケット210を実施する例示的なルールのセットの1つは、1)チケットが、どれほどのディスプレイ面積またはスクリーン面積を必要とするかを示さなければならず、2)チケットが、構成ユーザインターフェースを提供しなければならず、3)チケットが、詳細情報にアクセスするポップアップウィンドウすなわち、下の3.1節で説明する「エンハンストツールチップ(enhanced tooltip)」を提供しなければならず、4)チケットが、コンテナまたはサイドバー250がそのコンテキストデータすなわち関心ある情報をチケットに渡せるようにしなければならないことである。
【0078】
3.0 システムアーキテクチャ
図3で破線によって表される箱および箱の間の相互接続が、本発明の代替実施形態を表すことと、本明細書全体で説明されるこれらの代替実施形態のいずれかまたはすべてを、組み合わせて使用することができることに留意されたい。一般に、本発明によるシステムおよび方法は、情報および連絡先の周辺アウェアネスを提供するために、図3に示されたプログラムモジュールを使用する。図3のプログラムモジュールは、図2のアーキテクチャ図に関して検討される時に、本発明を実施する例示的なシステムおよび処理を示す。
【0079】
一般に、特定のユーザが関心を持つ情報または連絡先は、1つまたは複数のコンピュータプログラムアプリケーションとのユーザ対話に応答して、そのようなアプリケーションプログラムによって自動的に、またはユーザインターフェースモジュール310を介してユーザによってのいずれかで、識別される。関心ある情報または連絡先が識別された後に、関心ある情報または連絡先を表すチケットが、チケットマネージャモジュール320を介して作成または修正される。一実施形態では、チケットの作成または修正が、ユーザインターフェースモジュール310を介するチケットマネージャモジュールとのユーザ対話に基づいて達成される。どちらの実施形態でも、チケットは、上で説明したようにビューアと対にされて、アイテム200が作成される。
【0080】
もう1つの実施形態では、チケットマネージャモジュール320を介するチケットの作成および修正が、情報または連絡先が識別された後に自動的に行われる。さらに、関連する実施形態では、チケットが、時間制限付き(timed)であり、所定の時刻またはユーザ定義可能な時刻から、事前に定義された時間期間またはユーザ定義可能な時間期間にわたって表示される。たとえば、ユーザが、インターネットを介して航空券を購入するか、自分のカレンダプログラムまたはスケジューリングプログラムでフライトをスケジューリングする場合に、チケットマネージャモジュール320が、1つまたは複数の時間制限付きチケットを自動的に作成し、これらのチケットが、飛行機の出発時刻から所定の時間の間に自動的に表示される。そのようなチケットには、たとえば現在の飛行機のスケジュールすなわち、定刻どおりか遅れているか、目的地の天気など、ユーザが関心を持つ多数のタイプの情報を含めることができる。スケジューリングされたフライトの時刻を過ぎた時に、時間制限付きチケットを表すアイテムが、自動的にディスプレイから除去される。さらに、この例で説明した自動的に作成されるチケットは、時間制限付きチケットであるが、自動的に作成されるチケットが時間制限付きでなければならないという要件はないことに留意されたい。
【0081】
手動でまたは自動的にのいずれかで、チケットが、作成され、ビューアと対にされ、コンテナに配置された後に、本発明のシステムおよび処理は、情報および通信モジュール330を介してアイテム200の現在状態を自動的に追跡または受信し、この情報および通信モジュール330は、本質的に、1つまたは複数の情報ソースへのアクセスおよび/またはそれとの対話に、1つまたは複数の前に説明したサービスを使用する。その後、更新された情報および連絡先データが、情報および通信モジュール330によってアイテム200に動的に返される。アイテム200は、1つまたは複数のコンテナ250によってホスティングされ、これらのコンテナが、ディスプレイデバイス260に順に表示される。最後に、一実施形態では、アラートモジュール350が、特定の情報または連絡先についてユーザに警告するか、特定の情報または連絡先の内容、状況、またはエイジすなわち、どれほど最近または最新であるかの変化を他の形で示すために、可視アラート、可聴アラート、可視通知、可聴通知、またはこれらの組合せを提供する。
【0082】
3.1 ユーザインターフェースモジュール
ユーザインターフェースモジュール310は、たとえば、キーボード、ポインティングデバイス、音声によってアクティブ化される(voice activated)コントロール、または、コンピュータ、PDA、セル電話、パーソナルオーガナイザなどの電子デバイスと対話するための任意の他の従来の方法など、複数の従来の入力デバイスのいずれかを使用して複数の機能を実行することができる。これらの機能を、以下の段落で紹介し、下の5節で説明する例示的ユーザインターフェースに関して詳細に説明する。
【0083】
具体的に言うと、上で注記したように、ユーザインターフェースモジュール310によって提供される機能の1つが、ユーザがユーザインターフェースモジュールを介して興味のある特定の情報または連絡先を指定する能力である。さらに、ユーザインターフェースモジュール310は、ディスプレイデバイス260に表示されたコンテナ250内でホスティングされるアイテム200とのユーザ対話を提供する。そのような対話は、コンテナ250内でホスティングされるアイテム200によって表されるアイコン化されたチケットサムネイルによって提供されるものを超えるレベルの詳細を提供する、アクション可能な展開された情報ウィンドウまたは連絡先ウィンドウすなわち、「エンハンストツールチップウィンドウ」を呼び出すように働く。
【0084】
具体的に言うと、「エンハンストツールチップ」は、拡張された情報を有する大きいアクション可能なHTML、ActiveX(登録商標)、もしくは他のスクリプトまたはコードに基づくウィンドウとして最もよく説明することができる。ツールチップは、一実施形態で、ユーザがツールチップ内の特定の情報または要素をクリックするか他の形で選択する場合に、ツールチップが、アイテム200によって表される特定の情報または連絡先に関するより詳細な情報に自動的にリンクするという意味で、アクション可能である。さらに、一実施形態では、ツールチップをネストすることができ、ユーザが、第1ツールチップ内の特定の情報または要素の上でマウスまたは他のポインティングデバイスをホバーする場合に、第1ツールチップまたは「親」ツールチップ内の特定の情報または要素に関連するさらに拡張された情報を伴う第2ツールチップがポップアップするようになっている。明らかに、ネストされたツールチップを実施する時に、任意の数のネスティングのレベルを適用することができる。
【0085】
さらに、ユーザには、ユーザインターフェースモジュール310を介してコンテナ250と直接に対話する能力も与えられる。たとえば、コンテナ250とのユーザ対話によって、たとえば、コンテナのサイズおよび位置、コンテナ内のアイテムのグループ化および集約、およびコンテナ内のアイテムの配置または編成などのコンテナプロパティ(property)のユーザ制御が可能になる。アイテムのグループまたは集約は、基本的に、コンテナまたはサイドバー250内のアイテムの、ユーザ定義の集合である。グループ化は、複数の方法のいずれかで達成することができる。まず、グループ化は、コンテナまたはサイドバー250内で、1つまたは複数のチケットを既存のチケットまたはグループに単純にドラッグアンドドロップすることによって達成することができる。あるチケットが別のチケットの上にドロップされた時に、この両方のチケットを有するグループが自動的に作成される。チケットが既存のグループにドロップされた時には、そのチケットが単純にそのグループに追加される。さらに、あるグループを、別のグループにドラッグアンドドロップすることができる。その結果が、以下で説明するネストされたグループである。さらに、チケットおよびグループを、チケットマネージャモジュール320を介して管理または作成することができる。構造的観点から、一実施形態では、アイテムグループまたはアイテムの集約が、単に、別のコンテナ内に埋め込まれた1つまたは複数のアイテムを有するコンテナとして扱われる(下の図11に関する説明を参照されたい)。
【0086】
上で説明した、アイテムグループとエンハンストツールチップの両方に関する埋込みは、任意の数の所望のレベルの埋込みまたはグループ化からなるものとすることができる。埋め込まれたコンテナ250またはサイドバーのそれぞれが、個々のコントロールを含む関連するDHTMLテーブルまたは類似するスクリプトを有する。トップレベルのコンテナ250と同様に、埋め込まれたコンテナも、コントロールによってそれに渡されるイベント(たとえばドラッグアンドドロップ)を処理し、これらのイベントを、それ自体で処理するか、親コンテナに渡すかを選択することができる。さらに、ユーザが、アイテムのサブグループと、1つまたは複数の埋め込まれたコンテナのグループとのいずれかを有するアイテム200を選択するか他の形でアクティブ化する時に、そのサブグループまたは埋め込まれたコンテナが、自動的に開かれ、その結果、グループ内のアイテムまたは他のコンテナ250と、それに含まれる情報または連絡先とが、可視になり、ユーザからアクセス可能になる。
【0087】
コンテナ250は、ディスプレイウィンドウのサイズ変更の技法に似た従来の技法を使用して、すなわち、ポインティングデバイスで縁または角をつかみ、ウィンドウまたは、この場合ではコンテナのサイズを変更することによって、ユーザインターフェースモジュール310を介してスケーリングできる。上で注記したように、上で説明したコンテナ/サイドバー250には、サムネイルとして表された複数のチケット/ビューアの組み合わせが含まれる。各サムネイルに関連するビューアは、ビューアによって表示されるチケットがおさまるように自動的にスケーリングされる。その結果、各チケットに関連するビューアが、コンテナのサイズが変更される時に、コンテナ250内の使用可能スペースにおさまるようにサムネイルを自動的にスケーリングする。これは、一実施形態では、単一のストリップ内でのすべてのサムネイルの配置が、所定の最小サイズ閾値未満のサムネイルをもたらす場合に、必要に応じてコンテナをストリップまたはサムネイルのカラムに自動的に分割することによって達成されることが好ましい。さらに、一実施形態では、サムネイルの最小の読みやすさ(legibility)を保証するために、コンテナ250を縮小する時に、サムネイルがそれ以下には縮小されない最小サイズがある。
【0088】
さらに、一実施形態では、ユーザインターフェースモジュール310が、ユーザに、情報および通信モジュール330を介して、チケットに供給されるサービスと直接に対話する能力を与える。具体的に言うと、この実施形態では、ユーザが、特定のサービスの選択、コピー、作成、または削除を行うことができる。その結果、アイテム200が独自のまたは非標準の情報ソースまたは連絡先と対話できるようにするために、ユーザインターフェースモジュール310を介して個々のサービスを作成またはカスタマイズすることができる。しかし、本発明の実用的な実施形態では、上で説明したサービスの作成または編集のためなどの、サービスと直接に対話する能力を、開発者またはサードパーティプログラマに制限して、サービスの正しい機能に干渉する可能性がある潜在的なユーザエラーを回避する。
【0089】
最後に、もう1つの実施形態では、ユーザインターフェースモジュールが、アラートモジュール350へのユーザアクセスを提供する。このアクセスによって、ユーザが、特定のアラートをカスタマイズする、アラートをオンにするか特定のチケットに関連付ける、または特定のチケットに関連するアラートをオフにするか削除することができるようになる。
【0090】
3.2 チケットマネージャモジュール
上で注記したように、チケットマネージャモジュール320は、関心ある情報または連絡先が識別された後に、特定のチケットの作成、グループ化、または修正に使用される。注記したように、チケットは、自動的にまたは手動でのいずれかで、チケットマネージャモジュール320によって作成することができる。さらに、以下で詳細に説明するように、チケットは、リンク、URL、名前、ファイル、ファイルパス、アプリケーションなどのコンテナ250へのドラッグアンドドロップなどのユーザアクションを介して、ユーザインターフェースモジュール310を介してチケットマネージャモジュール320によって作成することができる。さらに、一実施形態では、チケットマネージャモジュール320が、ユーザによる選択、修正、または共有のために、事前に定義されたチケットのライブラリを提供する。たとえば、一実施形態では、個々のユーザのチケットデータベースに、例示的な完全に機能するチケットのセットが事前に取り込まれ、ユーザは、チケットのパーソナルプロファイルを作成する際にこのセットから選択することができる。そのようなチケットには、たとえば、汎用パーソンチケット、気象状況、汎用予約プロファイル、スケジュール、統計情報、株式相場、交通情報、またはユーザが関心を持つ可能性がある他の情報を含めることができる。チケットが、識別、作成、修正などをされた後に、チケットマネージャモジュール320が、各チケットを適当に識別されたビューアと対にして、前述のアイテム200を作成する。
【0091】
もう1つの実施形態では、チケットが、インターネットまたはネットワークからアクセス可能なデータベースに格納されることが好ましい。その結果、ユーザが、ユーザインターフェースモジュール310を介してデータベースのチケットの追加、編集、または削除を行うことによるなど、チケットマネージャモジュール320を介してチケットを管理することができる。さらに、チケット210は、上で説明したように一実施形態で共有可能なので、チケットを、サードパーティが作成し、電子メール添付またはサードパーティウェブページ内のドラッグ可能アイコンを介するなど、上で説明した方法のいずれかを介してユーザに供給することができる。そのようなサードパーティチケットには、たとえば、宣伝情報もしくは、顧客またはユーザの注文の追跡情報など、サードパーティが望むあらゆる情報要素を含めることができる。ユーザ作成のチケットもしくはチケットライブラリまたはデータベースを介して提供されるチケットと同様に、サードパーティチケットは、他のチケットと同様にチケットマネージャモジュール320を介して管理される。
【0092】
関連する実施形態では、特定のデバイスに表示される特定のチケットが、各デバイスの過去の使用パターンに基づくか、ユーザインターフェースモジュール310とチケットマネージャモジュールを介して特定のデバイスと共に使用される特定のチケットを明示的に指定することによるかのいずれかで、チケットマネージャモジュール320によって自動的に決定される。たとえば、特定の個人、企業、組織、または会社などの実体との通信に関係するチケットは、ユーザのオフィスコンピュータからではなく、ユーザのセル電話またはPDAからのみユーザによって使用されるかアクセスされる可能性がある。したがって、チケットマネージャモジュールは、ユーザのパーソナルプロファイルのチケットのすべてが、同一のネットワークアクセス可能データベースまたはインターネットアクセス可能データベースに格納される場合であっても、ユーザのオフィスコンピュータではなく、ユーザのセル電話またはPDAのディスプレイだけにそのチケットを供給する。この実施形態は、特定のデバイスまたは特定の位置に関してほとんどまたは全く有用でないチケットによる潜在的な混乱を減らすように働く。
【0093】
3.3 情報および通信モジュール
情報および通信モジュール330は、1つまたは複数の従来の通信ソースに動的にアクセスし、対話するための、前に説明したサービス(図2の230)を利用して、上で説明したように通信状況などを含む現在の情報を動的に提供する。また、上で説明したように、この現在の情報は、いかなる潜在的にユーザの気を散らすか妨害することをも最小にする形で、従来のディスプレイデバイス260での対話式周辺ディスプレイに自動的かつ動的に提供される。さらに、もう1つの実施形態では、上で説明したように、情報および通信モジュール330が、開発者、サードパーティ、またはユーザによる選択または修正のために事前に定義されたサービスのライブラリを提供する。サービスが、修正または作成のいずれかを行われた後に、サービスは、上で述べたようにアイテム200の一部を構成するチケットによる使用のために使用可能になる。
【0094】
3.4. 本発明の実用的な例を実施するための例示的関数
多くのタイプのCOMインターフェース、関数、または関数のタイプを使用して、本明細書に記載の能力および機能性を提供できることを、当業者は理解されたい。この注記に鑑みて、6.0節で説明する本発明の実用的な例は、以下で「Ticket−Interface」、「Ticket−Interface−File」、および「Tooltip−Interface」と称する3つの主要なインターフェース関数を使用して実施され、追加の機能性も、ActiveX(登録商標)コンテインメント(containment)、および各ビューアのプロパティを表すビューア「プロパティページ」をサポートするために、標準COMインターフェースに基づく。この実用的な例によれば、チケットのメインディスプレイサーフェスは、Ticket−InterfaceからActiveX(登録商標)サーバインターフェースコントラクト(contract)を派生することによって実現される、コンテナActiveX(登録商標)サーバとビューアActiveX(登録商標)サーバの間の規定された対話および実装を有するActiveX(登録商標)コンテナである。Ticket−Interfaceからの派生によって、サイズネゴシエーション、チケットファイルストレージアクセシビリティ(accessibility)、および、ツールチップコントロール、コンテキストメニュー、ウィザードサポートなどの対話サポートサービスが提供される。チケットビューアコンテキストデータおよび構成サポートは、Ticket−Interface−Fileを介して提供され、ビューアが、コンテナに割り当てられたXMLチケットファイルにアクセスし、操作し、関連するチケットファイルへのビューアのプロパティページユーザインターフェースに関する標準化されたアクセスを可能にする、インターフェースを公開(expose)する。最後に、Tooltip−Interfaceによって、チケットビューアにまたがる一貫性のあるツールチップユーザ経験が保証され、コンテナと各ビューアおよびこれらの間の高度なツールチップ機能性および挙動が公開される。
【0095】
Ticket−Interfaceおよび「Ticket−Interface−Events」は、各ビューアにインターフェースを提供する、コンテナとビューアサーバの間のCOMインターフェースの主要な対である。Ticket−Interfaceメンバ呼出しは、ビューアサーバの挙動を要求するか、ビューアサーバにデータを渡すかのいずれかによって、コンテナによって生成される。Ticket−Interface−Eventsイベント呼出しは、行わなければならない規定された挙動についてコンテナに通知するために、ユーザインターフェースイベントに応答してビューアサーバによって生成される。
【0096】
具体的に言うと、Ticket−Interface−FileおよびTicket−Interface−File−Eventsは、ビューア、そのプロパティページ、およびそのコンテナの間のXMLデータの単一のソースをグラフィカルな明示と結び付けるCOMインターフェースの対である。コンテナは、チケットビューア用のXMLを供給(source)し、それをTicket−Interface−Fileインターフェースにロードし、ActiveX(登録商標)ビューアへの参照を渡す。ビューアが、そのプロパティページを表示することを要求する場合に、同一のインターフェース参照が、ウィザードマネージャによってCOMインターフェースに渡され、XMLデータに対する変更がソースにコミットされる。XMLタグに対する変更は、「Field−Change」関数(以下の特定の関数の説明を参照されたい)を起動し、変更されたタグとその新しいデータ値および古いデータ値を示し、したがって、ビューアがそれ相応に調整できるようになる。このようにして、ビューアとそのプロパティページが、XMLデータの位置および明示から分離され、したがって、コンテナ実装によって、状況に応じてシームレスに変更できるようになる。
【0097】
3.4.1 例示的な関数の例
以下の段落で、6.0節で説明する実用的な例を実施するために、前述のCOMインターフェースによって使用されるインターフェースメンバ関数のそれぞれの概要を示す。
【0098】
「Put−Ticket−File」関数 コンテナは、そのビューアのそれぞれのチケットファイルのリストを処理する時に、Ticket−Interface−File COMインターフェースを使用してXMLチケットファイルをカプセル化し、Put−Ticket−File関数を使用してビューアコントロールに渡し、その結果、ビューアが、そのコンテキストデータおよび構成データにアクセスできるようになる。これと同一のインターフェース参照が、ビューアのプロパティページがその挙動を構成し、ビューアおよびコンテナストレージモデルと同一のXMLセットを操作するために、ビューアのプロパティページ(Property Page)によっても使用される。このようにして、ビューアが、チケットファイルを供給する方法またはその場所から分離される。
【0099】
「Get−Ticket−File」関数 新しいビューアが作成されようとしている時に、コンテナが、Ticket−Interface−Fileインターフェースとして、ビューアのデフォルト構成値テンプレートを得るためにこの関数を呼び出し、その後、コンテナ「ウィザード(Wizard)」マネージャおよびビューアのProperty Pageにデフォルト構成値テンプレートを渡す。
【0100】
「Source」関数 Sourceは、ビューアのTicket−Interface−Fileのデータ内容をセットする、代替のプロパティベースの実装である。このプロパティは、コンテナがスクリプト環境で使用され、チケットファイル(Ticket file)の位置を管理する責任を負わない時に使用される。
【0101】
「Get−Source」関数 Get−Sourceは、ビューアのTicket−Interface−Fileの位置を得る、代替のプロパティベースの実施形態である。このプロパティは、コンテナがスクリプト環境で使用され、Ticket fileの位置を管理する責任を負わない時に使用される。
【0102】
「Get−Width−From−Height」関数 コンテナの現在のレイアウトモードに応じて、このメンバが、コンテナがビューアをレンダリングする幅に対するビューアの所望の高さをビューアに要求するために呼び出される。
【0103】
「Get−Height−From−Width」関数 コンテナの現在のレイアウトモードに応じて、このメンバが、コンテナがビューアをレンダリングする高さに対するビューアの所望の幅をビューアに要求するために呼び出される。
【0104】
「Get−Best−Height」関数 コンテナの現在のレイアウトモードに応じて、このメンバが、ビューアがその内容をその中でレンダリングされることを望む理想の高さ(Height)をビューアに要求するために呼び出される。
【0105】
「Get−Best−Width」関数 コンテナの現在のレイアウトモードに応じて、このメンバが、ビューアがその内容をその中でレンダリングされることを望む理想の幅(Width)をビューアに要求するために呼び出される。
【0106】
「Get−Min−Width」関数 コンテナの現在のレイアウトモードに応じて、このメンバが、ビューアがその内容をその中でレンダリングできる最小のWidthをビューアに要求するために呼び出される。
【0107】
「Get−Min−Height」関数 コンテナの現在のレイアウトモードに応じて、このメンバが、ビューアがその内容をその中でレンダリングできる最小のHeightをビューアに要求するために呼び出される。
【0108】
「Show−Details」関数 ビューアが最も高い詳細レベルでそのビューを表示しなければならないとコンテナが判定した時に、このメンバ関数が呼び出される。
【0109】
「Show−Tooltip」関数 ビューアがそのツールチップを表示しなければならないとコンテナが判定した時に、このメンバ関数が呼び出される。ビューアが、ツールチップを表示する大きさを判定し、ツールチップのために得たTooltip−Interfaceインターフェースの「Activate」関数を呼び出す。
【0110】
「Hide−Tooltip」関数 ビューアがそのツールチップを隠さなければならないとコンテナが判定した時に、このメンバ関数が呼び出される。ビューアが、ツールチップのために得たTooltip−InterfaceインターフェースのActivate関数を呼び出す。
【0111】
「Context−Menu」関数 ビューアがそのコンテキストメニューを表示しなければならないとコンテナが判定した時に、このメンバ関数が呼び出される。
【0112】
「Get−Property−Page」関数 コンテナが、所与のビューアのProperty Pageを表示する必要がある時に、このプロパティ関数呼出しが、ビューアProperty PageインターフェースのプログラムIDを返す。このようにして、コンテナWizardマネージャが、COM仕様に従って関連するダイアログをインスタンス化することができる。
【0113】
「Get−Start−Page」関数 「Get−Property−Page」関数への呼出しの後に、ビューアは、Wizardが呼び出された時に、そのProperty Pageのどれを最初に表示するかを決定することができる。たとえば、このようにして、それが既存のビューアインスタンスに対する修正か新しいビューアインスタンスであるかに基づいて、異なるユーザインターフェースをユーザに提示することができる。
【0114】
「Get−Next−Page」関数 ビューアのProperty PageのWizardでのナビゲーション中に、ビューアが、そのTicket−Interface−Fileデータ内容の現在状態に基づいて、次(Next)ボタンが押された時にどのProperty Pageを表示するかを決定することができる。たとえば、ラジオボタンのセットに基づいて、状態ごとに異なるユーザインターフェースが必要になる場合がある。
【0115】
「Get−Back−Page」関数 ビューアのProperty Pageのウィザードでのナビゲーション中に、ビューアが、そのTicket−Interface−Fileデータ内容の現在状態に基づいて、戻る(Back)ボタンが押された時にどのプロパティページを表示するかを決定することができる。たとえば、ラジオボタンのセットに基づいて、状態ごとに異なるユーザインターフェースが必要になる場合がある。
【0116】
「Finish」関数 Property Pageの順序付けを任意とすることができ、終了(Finish)ボタンをイネーブルして他のユーザインターフェースのデフォルト値を選択できると仮定して、このプロパティ呼出しは、Ticket−Interface−Fileデータ内容の現在状態に対して、終了(Finish)ボタンをイネーブルするかどうかを決定するために、Wizardマネージャによって呼び出される。
【0117】
「Do−Ticket−Interface」関数 ビューアは、任意選択としてDo−Ticket−Interfaceメンバ関数を介して機能性を提供することができ、これは、スクリプト環境で追加ユーザインターフェースを呼び出すかアクションを実行するのに特に有用である。ビューアの作成者が、公開されるバーブ(verb)およびそのパラメータをパブリッシュ(publish)する。
【0118】
「Double Click」関数 ビューアは、マウスによってダブルクリックされた時に、Double Clickイベントを発生させなければならない。これは、通常は、コンテナによって解釈されて、Show−Details関数が呼び出される。
【0119】
「Mouse Action」関数 ビューアは、マウスメッセージが発生した時にマウスイベントを発生させなければならない。これによって、コンテナが、ツールチップコントロール、コンテキストメニュー表示などに関する決定を行えるようになる。
【0120】
「Resize」関数 ビューアが、そのサムネイルにより多くの情報を表示することを望む場合に、ビューアは、このイベントを発生させ、その結果、コンテナが、面積変更要求を試み、対応するために表面を再配置することができる。
【0121】
「Remove」関数 ビューアは、通常は削除(Remove)コンテキストメニュー選択に応答して、このイベントを発生させることによって、コンテナから永久的に除去されることを要求することができる。
【0122】
「Request」関数 ビューアは、通常はプロパティ(Properties)コンテキストメニュー選択に応答して、このイベントを発生させることによって、コンテナにそのProperty Pageを表示するように要求することができる。
【0123】
「Verb」関数 コンテナは、任意選択として、Verbメンバ関数を介して機能性を提供することができる。コンテナの作成者が、公開されるバーブおよびそのパラメータをパブリッシュする。
【0124】
「Load」関数 Ticket−Interface−Fileによってカプセル化されたXMLDOM文書に所与のXMLソースファイルをロードする。ファイルがロードされた後に、各XMLタグが、シグナルされ、Field−Change関数イベントが呼び出され、その結果、ビューアがそれ相応に動作できるようになる。
【0125】
「Put−XML」関数 Ticket−Interface−Fileによってカプセル化されたXMLDOM文書に所与のXMLソーステキストをロードする。テキストがロードされた後に、各XMLタグが、シグナルされ、Field−Change関数イベントが呼び出され、その結果、ビューアがそれ相応に動作できるようになる。
【0126】
「Get−XML」関数 XMLテキストを呼出し元、Ticket−Interface−Fileによってカプセル化されたそのXMLDOM文書、に返す。
【0127】
「Get−Field」関数 指定されたXMLタグの内容を呼出し元に返す。
【0128】
「Put−Field」関数 指定されたXMLタグの内容をセットし、その変更によって、Field−Change関数イベントが呼び出され、その結果、ビューアがそれ相応に動作できるようになる。
【0129】
「Get−URL」関数 XML文書のソース位置を呼出し元に返す。
【0130】
「Duplicate」関数 新しいTicket−Interface−Fileインターフェースにカプセル化されたXMLデータの複製を返す。コピーされたインターフェースに対する変更は、新しいソースを指定して「Save」関数を呼び出さなければ、一時的になる。
【0131】
「Save」関数 ロードされたソース参照または新しいソース参照のいずれかを使用して、XMLデータをそのソースにコミットする。
【0132】
「Signal」関数 文書内の各XMLタグについてField−Change関数の呼出しを引き起こす。
【0133】
「Remove−Field」関数 文書からの指定されたXMLタグの除去を引き起こす。
【0134】
「Field−Change」関数 このイベントは、タグパス、タグ内容の古い値および新しい値を指定して特定のXMLタグの内容が変更された時に発生する。
【0135】
3.4.2 例示的ツールチップ関数の例
以下の関数は、ツールチップに関係する。さらに、上で注記したように、当業者は、多数の他のCOMインターフェース、関数、または関数のタイプを使用して、本明細書に記載の能力および機能性を提供できることを理解されたい。Tooltip−Interface関数は、他の有利な特徴を提供するほかに、ツールチップの配置、フレーミング、および可視性制御などの、異なる形で作成されたビューアにまたがって一貫性のあるツールチップ経験を保証する。具体的に言うと、以下のメンバ関数が、本明細書に記載のツールチップ機能性を提供するのに使用される。
【0136】
「Create−Tooltip」関数 ビューアによって呼び出され、ビューアが使用するためのTooltip−Interfaceインターフェースインスタンスを作成し、返す。
【0137】
「Create」関数 スタイルフラグおよびWin32ウィンドウコールバックプロシージャを指定されて、ツールチップウィンドウの実際の作成およびそれが属するビューアへのバインディングを引き起こし、その結果、ビューアが、そのツールチップ機能性を実装できるようにする。
【0138】
「Update−Size」関数 ツールチップが可視状態である間にツールチップのサイズを変更する。通常は、Activate関数によって、表示される時のツールチップのサイズが指定される。
【0139】
「Activate」関数 Activateパラメータの状態に基づいて、ビューアのツールチップの可視性を制御する。ツールチップが可視にされている場合には、widthパラメータおよびheightパラメータによって、ツールチップのサイズが指定される。
【0140】
「Tooltip−Sibling」関数 この関数は、ビューアのツールチップ境界矩形を指定するウィンドウのリストにポップアップウィンドウを追加する。これによって、Tooltipの兄弟(sibling)ウィンドウへ移動しても、ツールチップが実際に破棄されないことが保証される。
【0141】
「Remove−Sibling」関数 この関数は、ビューアのツールチップ境界矩形を指定するウィンドウのリストから、ポップアップウィンドウを除去する(上記を参照されたい)。
【0142】
4.0 動作
上で説明したプログラムモジュールは、上で説明したシステムコンポーネントおよびアーキテクチャに鑑みて、これから説明する例示的処理を使用して、周辺アウェアネスインターフェースを介して、関心ある情報の周辺アウェアネスをユーザに提供するのに使用される。この処理を、本発明を実施する例示的方法を示す一連のアクションとして、図4の流れ図に示す。図4で点線または破線によって表される箱および箱の間の相互接続が、本発明の代替実施形態を表すことと、本明細書全体で説明されるこれらの代替実施形態のいずれかまたはすべてを、組み合わせて使用することができることに留意されたい。
【0143】
一般に、本発明のシステムおよび処理は、まず、自動的にまたはユーザインターフェースを介してのいずれかで、関心ある情報を指定すること400によって開始される。次に、関心ある情報400について、上で説明したように、適当なビューアへのポインタを含むチケットを選択または作成405する。さらに、一実施形態では、ユーザに、チケットを格納するパーソナルプロファイルまたはデータベース415が与えられる。パーソナルプロファイル415に格納されたチケットの1つまたは複数が、特定のデバイス上のそのようなコンテナが開始または初期化される時に、そのコンテナに自動的に表示されることが好ましい。このパーソナルプロファイル415は、本質的に、チケットのユーザ固有データベースである。さらに、関連する実施形態で、ユーザのチケットを含むパーソナルプロファイル415が、ネットワークアクセス可能データベースまたはインターネットアクセス可能データベース内で自動的に維持され、ユーザが追跡または監視を決定するすべての情報が、ユーザのオフィスコンピュータディスプレイデバイスに表示されるだけではなく、ユーザの他のコンピューティングデバイス、ユーザのPDA、ユーザのセル電話、または、他の、ディスプレイデバイスを有するユーザのネットワーク対応デバイスまたはインターネット対応デバイスにも表示される。どの場合でも、チケットが選択、作成、または検索(400または410)された後に、チケットを、前に説明したように共有420するか、その代わりに、現在の使用または後の使用のためにチケットを格納、コピー、または編集425することができる。さらに、チケットが作成されるか編集された後に、チケットを、現在の使用または後続の使用のいずれかのために、ユーザプロファイル415に格納430することができる。
【0144】
チケットを自動的に作成する追加の方法の1つでは、リンク、ファイル、連絡先などの、コンテナへの貼り付けまたはドラッグアンドドロップ235のいずれかが使用される。一実施形態では、コンテナ内の包括的なロジックが、コンテナに何が貼付けまたはドロップ235されたかを自動的に分析し、その情報または連絡先を追跡かつ/または監視するのに適当なチケットを自動的に作成し、情報または連絡先を表示するのに適当なビューアを自動的に割り当てる。たとえば、ユーザが、ファイル、フォルダ、またはディレクトリをコンテナ250にドラッグアンドドロップ235する場合に、チケットが自動的に作成され、適当なビューアが自動的に選択され、その結果、ユーザが、ファイル、フォルダ、またはディレクトリの内容を監視できるようになる。さらに、チケットはカスタマイズ可能なので、ユーザが、自動的に作成されたチケットを修正して、自動的に作成されたチケットによって表されるファイル、フォルダ、またはディレクトリの内容のカスタムビューを提供することができる。
【0145】
しかし、チケットが、作成、検索、指定など、識別された後に、各チケットの命令およびコントロールが、上で説明したように1つまたは複数の情報ソースからの1つまたは複数のサービス440を介する、関心ある情報の検索または受信のいずれかに使用される。次に、情報が検索または受信された後に、アイテム(すなわちチケット/ビューア対)が、上で説明したように、サイドバー内に個別に、またはグループ化されたサムネイルとしてのいずれかで、上で説明したようにサムネイルとして動的に表示445される。さらに、新しいチケットを、上で説明したように、ユーザのディスプレイ、サイドバー、または集約されたチケットの特定のグループのいずれかに、ドラッグアンドドロップ450することができる。どの場合でも、チケットは、図示のようにドラッグアンドドロップ450された後に、上で説明した形で即座に表示445される。上で説明したように、チケットが、ディスプレイデバイス上でコンテナの外にドロップされる場合に、ユーザに、チケットをコンテナ内に表示するか、単に電子ファイルとしてコピーするかに関するオプションが与えられることに留意されたい。
【0146】
さらに、上で説明したように、周辺ディスプレイは、ユーザの気を散らすことが最小限になるように設計されるが、高い優先順位の情報または情報の状況変化についてユーザが通知またはアラート455をうける情況が時々存在する。そのようなアラート455は、上で説明したように、可聴アラートまたは視覚的アラートもしくはその組合せの形とすることができる。たとえば、チケットが、特定の株の現在価格を監視するように設計されている場合に、そのチケットに、さらに、株がある目標価格に達した時にユーザに自動的に警告する能力を含めることができる。そのようなアラートには、可視アラート、可聴アラート、現在の株価を提供する自動的に生成される電子メールを介するアラート、もしくは、何らかの他のタイプの可聴アラート、可視アラート、またはテキストアラートを含めることができる。
【0147】
もう1つの実施形態では、やはり上で説明したように、チケットサムネイルが、情報が検索されてからの相対時間を示すためにエイジング460される。具体的に言うと、時間が経つにつれて、チケットサムネイルによって表されるデータの相対的なエイジを示すために、サムネイルをフェードすることができ、色をグレイスケールに変更することができ、サムネイルの輝度および/またはコントラストを下げることができるか、シェーディングを変更することができる。この情報のエイジング460は、下の7.1節で説明する、1つまたは複数の情報ソースへの接続が劣化したか切断されたのいずれかになり、チケットによって提供されるデータが現行ではなくなった、「切断動作」にも同等に適用される。さらに、もう1つの実施形態では、チケットが、時間制限付き465であり、所定の時刻またはユーザ定義可能な時刻から、事前に定義された時間隔またはユーザ定義可能な時間隔にわたって表示される。たとえば、ユーザが、スケジュールベースのチケットを有する場合に、スケジューリングされた会議を表すチケットを、会議についてユーザに思い出させるために、会議の前の所与の時刻に現れるか、会議に関する他の関連情報を提供するように設定することができる。もう1つの実施形態では、やはり上で説明したように、コンテナ内のアイテムを、集約またはネスト470することができる。さらに、コンテナ自体を、移動、ネスト、リンク、または他の形で集約475することができる。
【0148】
4.1 パーソンセントリックインターフェース
上で注記したように、チケットが、通信連絡先、すなわち人または他の実体を表すことができる。本発明に関して、そのようなチケットを、「パーソンチケット」と称する。そのようなパーソンチケットを、下の5.0節でさらに詳細に説明する。そのような通信連絡先に関連する情報およびデータには、たとえば、特定の実体に関する、現在の通信、通信履歴、通信アベイラビリティ、または通信チャネルを含めることができる。そのような情報およびデータは、上で説明した周辺アウェアネスを提供する形でそのような連絡先チケットを表示するのに適当なビューアを提供することによって、「パーソンセントリックインターフェース」480で提供される。このパーソンセントリックインターフェース480を与えられて、人または他の実体が、周辺ディスプレイの最前部に移動される。さらに、下の5.0節で説明するように、パーソンチケットを表す顔または他のイメージをクリックすることによって、「パーソンウィンドウ」が自動的に開かれる。以下で説明するように、パーソンウィンドウは、パーソンチケットによって表される特定の連絡先に関する拡張された情報およびアクション可能な要素を提供するウィンドウであるという点で、エンハンストツールチップに似ている。
【0149】
その結果、情報ソースのうちの1つまたは複数と組み合わされたサービスの1つまたは複数を介する特定の人または実体との通信アクセスチャネルおよび/または状況485を、簡単にレビューまたは開始することができると同時に、そのような人または実体の一般的な通信アベイラビリティを、周辺ディスプレイを単に一瞥するだけでユーザが理解することができる。たとえば、上で説明したように、異なるイメージ、グラフィックス、アバタなどを使用して、アベイラビリティ状況を示すためのさまざまなソーシャルキューを示すことができる。さらに、やはり上で述べたように、一実施形態で、このパーソンセントリックインターフェースが、表示される実体のそれぞれについて、複数の通信チャネルのいずれかを介する通信状況485を提供する。さらに、もう1つの実施形態では、特定の連絡先との通信に「使用可能な最善の」通信チャネルを、連絡先との通信に成功裡に使用される可能性が最も高いチャネルがどれであるかの判定に基づいて、または、どれが連絡先との最善または「最も豊かな」通信を提供するかに基づいて、自動的に選択することができる。
【0150】
さらに、一実施形態では、通信連絡先に関連するサービスが、ユーザが関心を持つ実体または連絡先の通信アベイラビリティの追跡または受信のいずれかを行う。その結果、この実施形態では、ある実体が通信に応じることができる時間のヒストリカルビュー、パターン、または平均が、パーソンセントリック周辺アウェアネスインターフェースを介して提供される。たとえば、一実施形態で、ユーザが追跡または監視を望む情報が特定の実体を表す場合に、経時的に、通信アベイラビリティのパターンまたは平均通信アベイラビリティ時間が、チケット命令に従って自動的に判定490される。たとえば、この実施形態は、人または連絡先が、普通に仕事を開始し、休憩し、昼食をとり、1日の仕事を終える時刻を判定するのに使用することができる。そのような判定は、たとえば、ユーザのキーボード使用量を監視してユーザが彼のオフィスに存在するかどうかを判定することを含む、複数の従来の技法のいずれかを使用して行うことができる。
【0151】
そのような情報は、実体との通信を開始する時刻を計画する際に、または実体のアベイラビリティを追跡する際に、ユーザに有用になる可能性がある。そのような実施形態では、従来の技法を使用して、経時的な平均アベイラビリティを計算する。同様に、関連する実施形態では、アベイラビリティのパターンを判定する際に、たとえば、機械習技法を使用するシステムなどの確率モデルを含む、従来のエキスパートシステムが、アベイラビリティのヒストリカルパターンに基づいて実体のアベイラビリティを予測するのに使用される。これらの実施形態では、予測された、ヒストリカルな、または平均のアベイラビリティ490が、視覚的表示、グラフィカル表示、またはテキスト表示、もしくはその組合せのいずれかとして、ディスプレイデバイス260を介してユーザに提供される。
【0152】
さらなる関連する実施形態では、複数の実体の、予測された、ヒストリカルな、または平均のアベイラビリティ490が、視覚的表示、グラフィカル表示、またはテキスト表示で、並べた比較として、ディスプレイデバイス260を介して提供される。複数のユーザの通信アベイラビリティ490の実用的な例が、図5のスクリーンイメージに示されている。このスクリーンイメージは、「パーソンウィンドウ」の一例である。具体的に言うと、図5からわかるように、関心ある連絡先492の現在のアベイラビリティ491が、ユーザ495の現在のスケジュール494と並んで比較された、連絡先の現在のスケジュール493も含むウィンドウで提供される。さらに、このスクリーンイメージには、連絡先492の平均アベイラビリティ496ならびにユーザ495の平均アベイラビリティ497も示されている。連絡先492およびユーザ495の平均アベイラビリティ496および497は、それぞれ、連絡先およびユーザのスケジュール493および494の右端に沿ってグラフィカルに表されている。
【0153】
具体的に言うと、この平均アベイラビリティ496および497は、経時的な平均アベイラビリティ傾向を提供する面グラフとして提供され、広い区域が、高い平均アベイラビリティを示し、狭い区域が、低い平均アベイラビリティを示す。たとえば、連絡先492の平均アベイラビリティのグラフィカル表現によって、この連絡先が、通常は毎日午後1時15分ごろから2時45分ごろまでは応じることができないことが示される。同様に、ユーザ495の平均アベイラビリティのグラフィカル表現によって、このユーザが、通常は毎日正午12時ごろから午後1時ごろまでは応じることができないことが示される。さらに、ユーザ495の平均アベイラビリティのグラフィカル表現によって、このユーザが、通常は毎日午後3時ごろの短い期間の間は応じることができないことが示される。上で述べた例示的なスクリーンイメージが、連絡先アベイラビリティ情報を提供する多数の方法の1つの例にすぎないことに留意されたい。上で注記したように、そのような方法には、アベイラビリティの視覚的表示、グラフィカル表示、またはテキスト表示が含まれる。
【0154】
5.0 例示的ユーザインターフェース
コンピューティング環境には、本明細書に記載の周辺アウェアネスディスプレイの構成および配置の多数の可能性がある。そのような可能性には、たとえば、モニタ全体を含む、ディスプレイまたはモニタの1辺に沿った表示または他の部分での表示、Windows(登録商標)サイドバー、セカンドモニタの一部、ユーザのコンピュータの近くでドッキングされた従来のPocket PCのディスプレイ、たとえばPDA、セル電話、ハンドヘルドコンピュータ、またはパームトップコンピュータなどのハンドヘルドデバイスのディスプレイ、もしくは類似のデバイス、または、たとえば、それが表す人または実体が通信に応じられる時または応じられない時のいずれかに頭を横に向ける人形などの物理的アイコンを介することが含まれる。
【0155】
アイテムのホスティングにサイドバータイプのコンテナを使用することの長所の1つが、単一のモニタまたはディスプレイを有するユーザのために働き、ユーザの周辺にとどまり、必ず一目で使用可能であり(一実施形態では、アプリケーションウィンドウを最大化しても隠されない)、比較的小さいスクリーンスペースを占めることである。サイドバーは、ユーザによって指定されたアイテムのすべてをホスティングするために、必要に応じて単一カラムまたは複数カラムのいずれかとすることができる。さらに、一実施形態では、サイドバーの幅または高さおよび/またはその両方が、ユーザインターフェースを介してユーザが調整可能である。もう1つの実施形態では、複数のサイドバーを、ユーザインターフェースを介してインスタンス化することができ、各サイドバーを、同一のサイズまたは異なるサイズのいずれかとすることができる。しかし、上で述べたように、アイテムまたはアイコン化されたチケットは、複数のアイテムを有するサイドバー内に表示される必要がなく、その代わりに、フリーフローティングとし、個別に表示することができる。
【0156】
サイドバーには、ユーザに周辺アウェアネスを提供するアイテムが取り込まれる。これらのアイテムのそれぞれが、それが表す基礎となるオブジェクトまたは情報の状態の視覚化をもたらす。上で説明したように、サイドバーに、多種多様なアイテムおよび視覚化すなわち表示されるチケットを含めることができる。たとえば、サイドバーに、電子メール受信トレイ、予約カレンダ、ユーザが通信を望む人のアベイラビリティ、ユーザに割り当てられた作業のデータベース、ユーザが関心を持つ文書に対する何らかの変更があるかどうか、特定のフォルダまたはディレクトリに変化があるかどうか、パーティへの招待の応答状況、オンラインオークションの状況、インターネットを介して購入された品の注文状況、または、上で説明した、関心ある情報を表す他のアイテムを監視するアイテムを含めることができる。上で説明したように、チケットの命令に従って監視されるアイテムのタイプに、電子メール受信トレイ、あるいは1人または複数の人の通信状況などの汎用アイテム、ローカルデータベースまたはリモートデータベースまたはそのようなデータベース内の特定要素などのすべての種類のローカルデータまたはリモートデータ、あるいはそのようなデータベース内の何らかの特定の要素を監視するために作成されたカスタムアイテム、あるいは、たとえば注文状況チケット、パーティ招待状チケット、宣伝チケット、および出荷追跡チケットなどの、サードパーティによって作成されたカスタムアイテムが含まれることに留意されたい。
【0157】
上で注記したように、コンテナを有するアイテムを、配置または再配置することができる。サイドバー内のアイテムの配置は、一実施形態では、既存のアイテムを、サイドバー内でユーザが望む位置にドラッグアンドドロップすることによって達成される。関連する実施形態では、サイドバー内のアイテムが、優先順位の順で自動的に配置される。この優先順位は、ユーザによって割り当てられることが好ましいが、もう1つの実施形態では、優先順位が、所与のアイテムについて、情報タイプまたは情報のエイジ(すなわち、情報がどれほど新しいか)に基づいて自動的に決定される。もう1つの関連する実施形態では、コンテナ内の特定のアイテムの位置決めに、手動でまたは自動的にのいずれかで、固定された位置またはロックされた位置を割り当てることができ、ロックされたアイテムが、コンテナ内の他のアイテムがどのように配置または再配置されるかに無関係に、必ずサイドバー内で一定の位置に保たれる。この実施形態は、ユーザの予想外の場所に常駐するアイテムを探すのにユーザが時間を浪費しないようにするのに特に有用である。
【0158】
一実施形態では、アイテムまたはチケットが、単一のチケットコンテナ内で、少なくとも挙動的な意味で単一チケットサイドバーとして説明できるものの中で表示される。その結果、チケットを、コンピュータディスプレイデバイス上で単独で表示することができ、従来の技法を使用して、他のウィンドウまたはアイコンと同様にディスプレイデバイス上で移動することができる。この能力の追加の利益は、一実施形態で、チケットを、たとえば、ワードプロセッサファイルまたはプレゼンテーションファイルなどの電子文書に埋め込むことができることである。埋め込まれたチケットの挙動は、単独のチケットについて、言い換えると、サイドバー内に表示されるチケットに関して説明した挙動について、本明細書で説明するものと同一である。
【0159】
一実施形態で、単一の表示されるチケットを、従来のコンピュータポインティングデバイスを使用して移動することができる。関連する実施形態で、1つまたは複数の表示されるチケットが移動され、それらが別の表示されたチケットと接触する場合に、表示されるチケットが、自動的に一緒にスナップされて、より大きいサイドバーまたはコンテナが形成され、そのサイドバーまたはコンテナが、上で説明したように単一のサイドバーまたはコンテナとして扱われる。さらに、もう1つの関連する実施形態では、複数の表示されるチケットが一緒にスナップされる場合に、それらが、既存のコンテナ、もしくは他のアイテムまたはチケットを有さない新たにインスタンス化されるコンテナのいずれかに、自動的に移動される。追加の実施形態では、一緒にスナップされたチケットを、ばらばらにプルすることができ、コンテナ内に存在するチケットを、コンテナから除去またはコピーし、コンピュータディスプレイデバイスまたは上で説明したように電子文書に移動するか貼り付けることができる。
【0160】
前に述べたように、前述の周辺アウェアネスインターフェースのチケットによって提供される情報のタイプの1つが、特に通信および調整を容易にする際の、人に関する情報である。その結果、人と通信するためのチケットで、そのチケットによって具体的に表現される人を表すために、顔のイメージまたはピクチャが使用される。さらに、特定の人の顔のイメージまたはピクチャは、通信アベイラビリティまたは状況が変化する際に、自動的に変化する。一般に、アベイラビリティは、ソーシャルステート(social state)として表現することができ、ソーシャルステートは、一実施形態で、アイコンタクトというソーシャルキュー(social cue)によって表される。したがって、チケットを使用して人の通信アベイラビリティ状況を示す例示的な方法の1つが、その人が応じることができる時には正面のクローズアップ、その人が忙しい時には横顔を使用することである。言い換えると、ユーザの方を向いている人は、応じることができ、よそを向いている人は、応じることができない。しかし、アベイラビリティを表すあらゆるタイプのイメージまたはピクチャを、上で説明した例示的イメージの代わりに使用できることを理解されたい。
【0161】
さらに、他のチケットと同様に、たとえば表示されるチケット上で表現される顔をクリックすることによるなど、チケットの選択によって、ウィンドウすなわち、上で説明したエンハンストツールチップに類似する「パーソンウィンドウ」が自動的に開かれる。このパーソンウィンドウには、その人または実体に関するさらなる情報、ならびに複数の従来の通信チャネルすなわち電子メール、ボイスメール、インスタントメッセージング(IM)、セル電話、電話、郵便などのいずれかを介する通信を開始するアクションボタンが含まれる。明らかに、人との通信という概念を、適当なピクチャまたはイメージを使用して実体の通信アベイラビリティ状況を表して、組織または会社などの任意の他の実体との通信に拡張することができる。たとえば、下の6.0節で説明する図13を参照されたい。
【0162】
一実施形態では、人または他の実体との通信の開始に関する情報のほかに、パーソンチケットを選択することによって開かれるウィンドウに、その人との通信の履歴も含まれる。そのような通信には、たとえば、電子メール、IMセッション、電話呼、共同作成の文書、過去および将来の会議などが含まれる。言い換えると、パーソンチケットを選択することによって開かれるウィンドウに、基本的にはユーザが特定の人に送信したメッセージ、その人が送り返したメッセージ、および第三者が両方に送信したメッセージの日時順の記録である通信ログが含まれる。たとえば、下の6.0節で説明する図14を参照されたい。もう1つの関連する実施形態には、たとえば用件あり/なし(free/busy)カレンダ情報、ある人が通常は応じることのできる時に関するヒストリカル情報、およびその人が今日までに応じることができた時に関する情報などの、人に関するさらなる詳細な情報が含まれる。その結果、上で説明したように、そのような情報が、代替実施形態で、ヒストリカルな、平均の、または予測されたアベイラビリティを提供するのに使用される。たとえば、上の4.1節で説明した図5を参照されたい。
【0163】
人のアベイラビリティまたは状態に関する情報は、たとえばMSN(登録商標)Messenger(登録商標)などの従来のシステムから得ることができるが、より広範囲の実施形態では、人を表すチケットに、デスクトップカメラおよびある人のコンピュータに内蔵されたマイクロホンなどの単純なセンサを使用して人の状態に関する追加データを収集する命令が含まれる。たとえば、ある人のセル電話が通話中であるかどうか、または静止セルサイト間を移動しているかどうかを判定し、これによってその人が既に誰かと話しているか、移動中であるかを示す従来の技法を使用するなど、人のアベイラビリティを判定する多数の他の従来の方法があることを理解されたい。人のアベイラビリティを判定するもう1つの例には、人がコンピュータキーボードまたはポインティングデバイスを使用しているかどうかを判定する従来の技法を使用することが含まれる。
【0164】
アイテムは、オブジェクトまたは関心ある特定の情報の状態の周辺アウェアネスを提供するが、オブジェクトまたは情報とのより集中された対話へのアクセスも提供する。具体的に言うと、アイテムは、2つのタイプのアクションすなわち、より多くの情報を得るためのドリルダウン、すなわち上で説明したアイテムを選択することとアイテムを開くこと(すなわち、エンハンストツールチップ、パーソンウィンドウ、ネストされたアイテムなど)と、チケットによって監視されるソースオブジェクトまたは情報との対話を提供する。たとえば、一実施形態では、マウスまたはコンピュータポインティングデバイスをアイテムの上でホバーさせると、拡張された情報を有する大きいアクション可能HTMLツールチップが提供され、アイテムをダブルクリックすると、ユーザがソースアイテムに導かれる。
【0165】
上で説明したように、そのようなツールチップは、ユーザがツールチップ内の特定の情報または要素をクリックするか他の形で選択する場合に、一実施形態で、ツールチップが、その特定の情報または要素に関するより詳細な情報に自動的にリンクするという意味で、アクション可能である。さらに、一実施形態で、ツールチップをネストすることができ、ユーザが第1ツールチップ内の特定の情報または要素の上にマウスまたは他のコンピュータポインティングデバイスをホバーする場合に、第1ツールチップ内の特定の情報または要素に関係する拡張された情報を有する第2ツールチップがポップアップするようになっている。明らかに、ネスティングツールチップを実装する時に、任意の数のネスティングのレベルを適用することができる。同様に、パーソンアイテムまたはパーソンチケットをダブルクリックすると、前述の「パーソンウィンドウ」が開かれ、フォルダ内の変化を監視するアイテムをダブルクリックすると、そのフォルダが開かれ、電子メール受信トレイ(inbox)アイテムをダブルクリックすると、ユーザの電子メール受信トレイが開かれる。さらに、もう1つの実施形態では、アイテムを右クリックすることによって、これらのコマンドおよび、たとえば追加アイテムの編集、削除、または追加などの追加コマンドの広範囲のメニューが提供される。同様に、もう1つの実施形態では、ユーザが前述のアクションまたはコマンドのどれでも使用できるようにする「チケットマネージャ」が、サイドバーに表示されるアイテムまたはチケットデータベースに格納されたチケットの管理のために提供される。
【0166】
新しいアイテムを作製する方法の1つが、コンテナまたはサイドバーにオブジェクトをドラッグアンドドロップすることである。たとえば、ユーザが、特定のフォルダまたはディレクトリを監視することを望む場合には、そのフォルダを単純にサイドバーにドラッグする。ユーザが、人を監視することを望む場合には、ユーザは、従来の電子アドレス帳からアドレス帳エントリをサイドバーに単純にドラッグアンドドロップする。あるいは、ユーザが、監視することを望むウェブページのアイテムを見る場合に、ユーザは、それをサイドバーにドラッグアンドドロップする。その代わりに、一実施形態では、ユーザが、ユーザのコンピューティングデバイスを介してアクセス可能な任意のファイル、人の名前、固有名詞、データベースなどを右クリックして、「Watch This Item(このアイテムを監視する)」オプションなどを含むコンテキストメニューを開くことができる。さらに、一実施形態では、サイドバー上またはコンテナ内のアイテムの自動的な作成、修正、または削除の際にユーザを支援するために、ウィザードまたは他の従来の自動アシスタンスプログラムまたはアプリケーションが設けられる。
【0167】
最後に、前に述べたように、一実施形態で、アイテムを、サイドバー上のグループ内に置くことができる。もう1つの実施形態では、これらのグループを、縮小することによって集約することができる。言い換えると、単一のグループ内のアイテムのそれぞれからの情報が、組み合わされ、単一のサムネイル内に表示される。グループを表すサムネイルを選択することによってグループが開かれる時に、上で説明したように、グループを形成するすべてのアイテムを、個別に表示または選択することができる。さらに、そのような集約されたグループは、サイドバー上で使用可能なスペースを増やし、ユーザがそのようなグループ内の特定のアイテムの低レベルの詳細に関心を持たない時に視覚的な複雑さを減らすのに有用である。
【0168】
上で説明したユーザインターフェースは、図6の例示的ブロック図によって表すことができる。図6で破線によって表される箱および箱の間の相互接続が、本発明の代替実施形態を表すことと、本明細書全体で説明されるこれらの代替実施形態のいずれかまたはすべてを、組み合わせて使用することができることに留意されたい。
【0169】
具体的に言うと、ここまでの説明に従って、図6は、システムと対話する例示的ユーザインターフェースを示し、本発明による方法は、従来の技法を使用するディスプレイデバイス260上で実施される。ユーザインターフェースには、上で説明した、時間制限付きチケットを含むアイコン化されたチケットまたはアイテム515、520、および/または525を表示する、少なくとも1つのサイドバー505またはコンテナ510が含まれる。上で注記したように、複数のサイドバーまたはコンテナ505または510を、ディスプレイデバイス260上でインスタンス化することができる。各サイドバーまたはコンテナ505または510は、上で説明したように、同一のアイテムまたは異なるアイテム515および520のいずれかを有することができる。さらに、上で説明したように、サイドバーまたはコンテナは、ネストするか集約することができる。すなわち、サイドバー505および530とすることができる。さらに、所望の数のネスティングのレベルを、本発明によるシステムおよび方法によって提供する。また、サイドバー505またはコンテナ510は、自動的にまたはユーザインターフェースを介するかのいずれかで、個別にサイズを変更することができる。上で説明したように、サイドバー505またはコンテナ510のサイズ変更は、その中に表示されるアイテム515、520、または525のいずれかのサイズを自動的に変更するように働く。さらに、サイドバー505またはコンテナ510は、上で説明したように、ディスプレイデバイス260内で移動することができる。
【0170】
サイドバー505、コンテナ510、およびアイテム515、520、または525との対話は、複数の例示的ユーザインターフェース機能の1つを介して提供される。具体的に言うと、一実施形態では、上で説明したように、チケットの作成、選択、修正、または削除の際にユーザを自動的に支援する、チケットウィザード535または類似のアプリケーションが設けられる。同様に、もう1つの実施形態では、チケットマネージャ540を設けて、ユーザが手動でチケットの選択、作成、修正、または削除を行えるようにする。さらに、もう1つの実施形態では、本発明のユーザインターフェースは、単純に新しいサイドバー、コンテナ、またはアイテムのドラッグアンドドロップ、コピー、切取り、貼付け、削除、または作成545を行うことによって、ユーザがサイドバー505、コンテナ510、またはアイテム515、520、または525と直接に対話できるようにする能力を提供する。そのような能力の使用の単純な例の1つが、関心あるアイテムへのリンクを単純にサイドバーにドラッグアンドドロップすることによって、新しいアイテムがサイドバー505内に自動的に作成されることである。上で説明したように、これには、フォルダ、ファイル、またはアドレス帳エントリを所望のソースアプリケーションからサイドバー505にドラッグアンドドロップすることを含めることができる。
【0171】
各アイテム515、520、または525ならびに各サイドバー505またはコンテナ510は、上で説明したように、関連する文脈依存メニュー550を有し、文脈依存メニュー550は、ユーザがサイドバー、コンテナ、およびアイテムと直接に対話できるようにする従来の技法を使用して実施される。たとえばアイテム515、520、または525、サイドバー505、またはコンテナ510を右クリックすることによるか、アイテム、サイドバー、またはコンテナの1つの上にコンピュータポインティングデバイスをホバーさせることによるなど、文脈依存メニュー550のそれぞれにアクセスする方法は、複数存在する。さらなる関連する実施形態では、エンハンストツールチップ555が、アイテム515、520、または525のそれぞれ、ならびにサイドバー505または530、またはコンテナ510のそれぞれについて設けられる。やはり上で説明したように、これらのエンハンストツールチップ555は、ネスティングの所望のレベルまでネストする560ことができる。
【0172】
さらに、アイテム515、520、または525が、人または他の実体を表す場合に、上で説明したように、アイコン化されたチケットが、その実体の現在のアベイラビリティを表すグラフィカルイメージによって表されることが好ましい。さらに、やはり上で説明したように、パーソンウィンドウ565が、実体を表すアイテム515、520、または525のそれぞれについて設けられる。パーソンウィンドウは、人または実体に関するさらなる情報、ならびに、複数の従来の通信チャネルまたはアクセスポイント570すなわち、電子メール、ボイスメール、インスタントメッセージング(IM)、セル電話、電話、郵便などのいずれかを介する通信を開始するアクションボタンを提供するのに有用である。さらに、もう1つの実施形態では、パーソンウィンドウ565に、特定の実体の、ヒストリカルな、平均の、または予測されたアベイラビリティを提供するのに有用な通信アベイラビリティ機能575が含まれる。
【0173】
最後に、一実施形態では、エンハンストツールチップウィンドウ555またはネストされたツールチップウィンドウ560が、閉じられるまで永続的である。たとえば、そのようなツールチップ555または560を、従来のポインティングデバイスを使用してつかみ、ディスプレイデバイス260の所望の位置に移動することができる。そのような「永続的」ツールチップは、ユーザによって手動で閉じられるまで、可視のままになる。
【0174】
6.0 実用的な例
図5、および図6から20の例示的スクリーンイメージによって示されているように、本発明による実用的な例は、本明細書に記載の周辺アウェアネスインターフェースを介して関心ある情報の周辺アウェアネスをユーザに自動的に提供するシステムおよび処理で実施される。
【0175】
具体的に言うと、図7の例示的スクリーンイメージに示されているように、アイテム605(すなわち、チケットサムネイル)を有するコンテナ/サイドバー600が、ディスプレイの右端に設けられる。上で述べたように、このサイドバー600は、ディスプレイデバイスいずれかの縁に設けるか、ディスプレイデバイス全体とするか、単純にフロートすなわちディスプレイデバイスのいずれかに配置することができる。さらに、サイドバーを、従来の技法を使用してユーザがディスプレイデバイス上でドラッグでき、サイズを変更することができる。図8は、図7のサイドバー600の最上部の拡大図である。このサイドバー600に、3つの顔610、615、および620すなわち、上で説明したパーソンセントリックインターフェースが含まれることに留意されたい。通信アベイラビリティまたは通信状況の周辺アウェアネスを容易にするために、人と通信するチケットサムネイルでは、顔のイメージまたはピクチャを使用して、チケットによって具体的に表現される人を表す。さらに、特定の人の顔のイメージまたはピクチャは、通信アベイラビリティまたは通信状況が変化した時に自動的に変化する。
【0176】
この実用的な例でのアベイラビリティは、ソーシャルステートとして表され、ソーシャルステートは、上で述べたように、アイコンタクトというソーシャルキューによって表すことができる。したがって、チケットを使用して人の通信アベイラビリティ状況を示す例示的な方法の1つが、その人が応じることができる時には正面のクローズアップ、その人が忙しい時には横顔を使用することである。言い換えると、ユーザの方を向いている人は、応じることができ、よそを向いている人は、応じることができない。しかし、アベイラビリティを表すあらゆるタイプのイメージまたはピクチャを、上で説明した2つの例示的イメージの代わりに使用できることを理解されたい。したがって、図8のサイドバー600によって示されるように、サムネイル610によって表される実体は、応じることができるが、サムネイル615および620によって表される実体は、イメージ内でよそを向いているので、応じることができない。
【0177】
さらに、図9のイメージに示されているように、アイテム605(すなわちチケットサムネイル)を有するコンテナ/サイドバー600が、ディスプレイ全体を覆うことができる。上で注記したように、この実施形態は、たとえば図9に示されたPocket PC630などのハンドヘルドデバイスなどの比較的小さいディスプレイを有するデバイスを使用する時に、特に有用である。そのようなハンドヘルドデバイスでのチケットとのユーザ対話は、他の従来のデバイスに表示されるチケットに関して上で説明したものに類似する。やはり上で注記したように、そのようなハンドヘルドデバイスは、デスクトップコンピュータまたは他のコンピュータの近くに置くかドッキングし、チケットの表示およびチケットとの対話のために使用して、デスクトップ機または他のコンピュータのプライマリディスプレイスクリーンのいかなる潜在的な使用をも最小にすることができる。
【0178】
図10に、上で説明した「エンハンストツールチップ」の概念を示す。具体的に言うと、ユーザが、気象に関するサムネイルの選択またはその上へのコンピュータポインティングデバイスのホバーのいずれかを行う時に、気象に関する詳細情報710が自動的にポップアップする。図11に、ネストされたチケットの概念を示す。具体的に言うと、図11に示されているように、MM1 Codeチケットサムネイル720によって、3つのネストされたサブアイテム725、730、および735のバグおよびエラーが要約されている。その結果、ユーザが、MM1 Codeチケットサムネイル720のサムネイルの選択またはその上へのコンピュータポインティングデバイスのホバーのいずれかを行う時に、3つのサブアイテム725、730、および735を含むネストされたサイドバーがポップアップする。ユーザは、これらのネストされたアイテム725、730、および735のいずれにでも自由にアクセスできる。さらに、これらのネストされたアイテム725、730、および735のいずれかまたはすべてが、親サイドバーチケットサムネイル720と同一の形でユーザアクセス可能なネストされたサブサブアイテムのさらなるレベルを有することができる。
【0179】
図12は、本発明に従ってパーソンアイテム810、815、および820に関連付けられたポーン(pawn)805を示す周辺アウェアネスインターフェース800の代替実施形態を示す例示的スクリーンイメージである。この実施形態では、各パーソンアイテム810、815、および820の人のイメージのほかに、ポーン805が提供される。ポーンの使用は、非標準のまたは曖昧なイメージが特定の連絡先を表すのに使用される場合に、通信状況またはアベイラビリティの追加インジケータとして働く。図13は、図12のパーソンアイテム815の1つの選択によってアクセスされるダイナミックパーソンウィンドウまたは「エンハンストツールチップ」パーソンウィンドウ825を示す例示的スクリーンイメージである。パーソンアイテム820の選択によって開かれる「エンハンストツールチップ」ウィンドウが、パーソンアイテム820によって表される人から送信された新しいメッセージ830および835の短いサマリを提供することに留意されたい。また、ショートメッセージ(short message)、電子メール、ボイスメール、電話呼、または本人のアベイラビリティを含む5つの個々の通信チャネル840のいずれかを介するアベイラビリティに留意されたい。また、パーソンアイテム820によって表される人が最後に応じることができた時からの時間845が、通信チャネル840のそれぞれについて提供されることに留意されたい。
【0180】
さらに、図14は、図13のパーソンウィンドウによって表される人に関連するヒストリカル通信情報を示す例示的スクリーンイメージである。このヒストリカル通信ウィンドウ855は、一実施形態で、エンハンストツールチップパーソンウィンドウ825内の人のイメージを選択することによって、自動的に開かれる。この履歴通信ウィンドウ855には、図12のパーソンアイテム815によって表される人との過去のすべての通信のサマリが含まれる。
【0181】
図15および図16は、異なるタイプのチケットのさらなる例を表す。たとえば、図15に、サイドバー/コンテナ910内のカレンダ/スケジューリングタイプチケットアイテム900を示す。カレンダチケット/アイテム900のユーザ選択は、カレンダ/スケジュールアイテムによって表されるカレンダ/スケジュールのさらなる詳細を含むエンハンストツールチップウィンドウを展開/開くように働く。同様に、図16は、もう1つのコンテナ/サイドバー1000内の電子メールタイプチケット/アイテム1010を表す。電子メールチケット/アイテム1010のユーザ選択は、エンハンストツールチップ電子メールウィンドウ1020を展開/開くように働き、このウィンドウ1020によって、通常の電子メールアプリケーション内からの受信したメールとのユーザ対話が可能になる。
【0182】
図17および図18は、本発明による集約されたアイテム1110、1120、1130、1140、および1150の縮小可能(collapsible)グループを有する周辺アウェアネスインターフェース1100の代替実施形態を表す。具体的に言うと、展開された時のそのような縮小可能グループ1110、1120、1130、1140、および1150のユーザ選択は、図17および図18の間の相違によって示されるように、グループを縮小する(collaple)ように働く。具体的に言うと、図17で、「Bugs」グループ1110および「Traffic」グループ1150のそれぞれに、複数のサブアイテムが含まれる。「Bugs」グループ1110および「Traffic」グループ1150の両方のユーザ選択は、これらのグループを縮小するように働き、これによって、図18に示されているように、コンテナ/サイドバー1100内のスペースが解放される。さらに、そのようなグループに、複数のタイプのチケットを含めることができるので、マルチビューアすなわち個々のビューアの集約が、単一のサムネイルビュー内で集約されたチケットのそれぞれに関する情報のサマリを表示するのに使用される。具体的に言うと、図18で、「Bugs」グループ1110のグラフィカル表現に、グラフィカル表現の右側の数370が含まれることがわかる。この数は、図17に示された、サブアイテムまたは集約されたチケットによって表されるバグ数のサマリを表す。
【0183】
図19は、ウェブページ1210に埋め込まれたチケット1200の例示的使用を示すスクリーンイメージである。この例では、チケット1200が、グラフィカルアイコンによって表される。上で説明したように、ユーザは、このアイコンを、ユーザのサイドバーまたはユーザのディスプレイのいずれかに単純にドラッグアンドドロップすることができる。上で説明したように、チケットがディスプレイデバイス上でコンテナの外にドロップされる場合に、ユーザに、チケットをコンテナ内に表示するか、単に電子ファイルとしてコピーするかに関するオプションが与えられることに留意されたい。さらに、ユーザは、後の使用もしくは別のユーザまたは別のコンピュータへの転送のために、チケットアイコン1200をコピーし、コンピュータ可読記憶媒体に貼り付けることができる。この例示的チケットアイコン1200は、上で説明した形で、ウェブページ1210によって表されるオークションアイテムを追跡する。
【0184】
図20は、添付されたチケット1310を伴う電子メールメッセージ1300を示す例示的スクリーンイメージである。スクリーンイメージ図20によって示されるように、このサードパーティチケットの利用の例には、インターネットを介して注文状況を追跡するためのカスタム設計のチケットが含まれる。たとえば、一実施形態では、ユーザがインターネットを介して品目を注文する場合に、チケット1310が、ベンダウェブサイトによって自動的に作成され、このチケット1310に、注文状況情報を提供するためにベンダの注文状況データベースとインターフェースする命令が、この情報をサムネイルに表示する方法に関する命令と共に含まれる。上で説明したように、このチケット1310が、たとえば、電子メールを介して、または単にチケットのグラフィカル表現をベンダウェブサイトからユーザのディスプレイデバイスもしくはユーザのディスプレイデバイスに表示されたコンテナまたはサイドバーにドラッグアンドドロップすることを介してなど、前述の方法のいずれかを介してユーザに提供される。したがって、図20のスクリーンイメージを参照すると、ユーザは、単純にこの状況チケット1310を自分のコンピュータディスプレイ上またはコンテナ/サイドバー内に配置することができる。その後、ユーザが、注文の状況を検査することを望む時に、ユーザは、ベンダによって提供されたチケットサムネイルを一瞥するか、上で説明したようにコンピュータポインティングデバイスを介してチケットを選択して、注文の状況に関する詳細情報ウィンドウ、すなわち前述のエンハンストツールチップウィンドウを開くだけでよい。
【0185】
同様に、そのようなサードパーティチケットは、上で提供した伝送方法のいずれかを介して、上で説明したようにユーザに提供することができる動的宣伝を作成するのに使用することができる。これらの宣伝は、自動的にまたはユーザによってのいずれかで、ユーザのデスクトップ上またはサイドバー/コンテナ内に配置することができる。さらに、関連する実施形態では、宣伝などのサードパーティチケットに、そのようなサードパーティチケットの使用の統計情報を収集するために中央サーバにその使用を報告する命令も含まれる。そのような統計情報を集めることの利点の1つが、ユーザの数、使用された時間の長さ、またはサードパーティチケットをユーザが表示または他の形で使用することの購入習慣に基づいて、チケットのサードパーティベンダにチケット使用料を請求できることである。
【0186】
7.0 追加の実施形態
上で説明した実施形態のほかに、本発明による周辺アウェアネスインターフェースの機能性および可用性をさらに高めるために、複数のさらなる実施形態が実施された。具体的に言うと、そのような実施形態には、情報キャッシングサービス、切断動作、および選択的アイテム可視性が含まれる。
【0187】
7.1 情報キャッシングサービスおよび切断動作
一実施形態では、本発明のシステムおよび処理が、キャッシングサービスを介して情報および連絡先データをキャッシングすることによって、周辺アウェアネスインターフェースのユーティリティを高めるように自動的に働く。したがって、インターネットまたはネットワークの接続性が劣化したか打ち切られた「切断動作」実施形態では、各アイテムのキャッシングされたデータが、1つまたは複数のコンテナ内でホスティングされるアイテムを介して表示され続ける。しかし、そのようなキャッシングされたデータは、上の4.0節で説明したようにエイジングされて、そのデータが最初に収集または観察された点からの時間の経過を示し、その結果、ユーザが、データがどれほど最近のものであるかを意識するようになることが好ましい。
【0188】
関連する実施形態では、連絡先アイテムが、インターネットまたはネットワークアクセスの劣化または打切りの後にまだ通信が可能であるアイテムだけを表示する。したがって、たとえば、この実施形態で、たとえば電子メール、ピアツーピアメッセージングなどのすべてのインターネットまたはネットワークタイプの通信サービスが、もはや可能でない場合に、連絡先アイテムが、電話番号などの使用可能な通信チャネルをリストし続けるが、電子メールチャネルなどの使用不能な通信チャネルを隠すか除去する。
【0189】
7.2 アイテムの可視性
さらなる実施形態では、可視性ビットまたは可視性スイッチが、各アイテムに関連し、各アイテムを、視覚的に表示するかビューから隠すかのいずれかにすることができる。ビューから隠された時であっても、アイテムは、上で説明したように情報または連絡先の追跡または監視を継続する。その結果、この実施形態は、ユーザが、特定のアイテムをコンテナ内に表示することを望まないが、アイテムによって表される情報または連絡先が追跡または監視されることを望む場合に、特に有用である。したがって、ユーザは、いつでも可視性ビットをトグルして、情報または連絡先の現在の状況を見ることができる。関連する実施形態では、アイテムに関連する可視性ビットまたは可視性スイッチが、時間制限付きであり、情報または連絡先が、バックグラウンドで追跡または監視され、所定の時刻にアイテムが自動的に可視になる。さらなる関連する実施形態では、アイテムが可視になる時刻と、アイテムが可視のままである持続時間の両方が、ユーザインターフェースを介して両方ともユーザ調整可能である。
【0190】
もう1つの関連する実施形態では、ソフトウェア「エージェント」を使用して、特定のユーザアクションに基づいて、隠されたアイテムを表示するのに適当な時刻を判定する。たとえば、エージェントが、インターネットを介してものを購入するユーザを観察した場合に、エージェントは、ものが購入されたベンダからの出荷の電子メール確認をユーザが受信するとすぐに、出荷追跡アイテムを自動的に表示することができる。この能力のもう1つの例が、以下の議論によって提供される。前に注記したように、ユーザが、インターネットまたは他の何らかのタイプのローカルネットワークまたはリモートネットワークを介して航空券を購入するか、自分のカレンダプログラムまたはスケジューリングプログラムでフライトをスケジュールする場合に、時間制限付きチケットを、自動的に作成することができ、その後、フライト出発時刻の所定の時間以内に表示することができる。そのようなチケットには、たとえば、現在のフライトスケジュールすなわち定刻どおりか遅れているか、目的地の天気など、ユーザが関心を持つ多数のタイプの情報を含めることができる。スケジューリングされたフライトの時刻を過ぎた時に、時間制限付きチケットを表すアイテムが、自動的にディスプレイから除去される。
【0191】
本発明の前述の説明は、例示および説明を目的として提示されたものである。
網羅的であること、または本発明を開示された正確な形態に制限することは、意図されていない。多数の修正形態および変形形態が、上の教示に鑑みて可能である。本発明の範囲は、この詳細な説明によるのではなく、請求項によって制限されることが意図されている。
【0192】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、情報の周辺アウェアネスをユーザに効果的に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する例示的システムを構成する汎用コンピューティングデバイスを示す図である。
【図2】本発明によるシステムおよび処理を実施する、例示的システムコンポーネントを示す一般アーキテクチャ図である。
【図3】本発明による周辺アウェアネスインターフェースを介してユーザに連絡先および情報の周辺アウェアネスを提供するシステムで使用されるプログラムモジュールを示すシステム図である。
【図4】本発明による周辺アウェアネスインターフェースを介してユーザに関心ある連絡先および情報の周辺アウェアネスをユーザに提供する例示的処理を示す流れ図である。
【図5】本発明による、平均ユーザアベイラビリティの表示を示す例示的スクリーンイメージである。
【図6】本発明によるシステムおよび処理と対話する例示的ユーザインターフェースを示す例示的ブロック図である。
【図7】本発明による周辺アウェアネスインターフェースを介して関心ある連絡先および情報の周辺アウェアネスをユーザに自動的に提供する、実用的な例を示す例示的スクリーンイメージである。
【図8】図7の周辺アウェアネスインターフェースを示す例示的スクリーンイメージである。
【図9】本発明による、従来のPocket PCのディスプレイ全体を覆う周辺アウェアネスインターフェースを介してユーザに関心ある連絡先および情報の周辺アウェアネスをユーザに自動的に提供する、実用的な例を示す例示的スクリーンイメージである。
【図10】本発明による周辺アウェアネスインターフェースに表示された「アイテム」の展開を示す、例示的スクリーンイメージである。
【図11】図10の周辺アウェアネスインターフェース内のネストされた「アイテム」のグループの展開を示す例示的スクリーンイメージである。
【図12】本発明によるパーソンアイテムに関連するポーンを示す周辺アウェアネスインターフェースの代替実施形態を示す例示的スクリーンイメージである。
【図13】図12のパーソンアイテムの1つの選択によってアクセスされる動的パーソンウィンドウを示す例示的スクリーンイメージである。
【図14】図13のパーソンウィンドウによって表される人に関連するヒストリカル通信情報を示す例示的スクリーンイメージである。
【図15】本発明によるカレンダアイテムの展開を示す例示的スクリーンイメージである。
【図16】本発明による電子メールアイテムの展開を示す例示的スクリーンイメージである。
【図17】本発明によるアイテムの縮小可能グループを有する周辺アウェアネスインターフェースの代替実施形態を示す、例示的スクリーンイメージである。
【図18】縮小された状態の2つのアイテムのグループを示す、図15の周辺アウェアネスインターフェースを示す例示的スクリーンイメージである。
【図19】本発明に従ってウェブページ内に埋め込まれた、グラフィカルに表示されたダウンロード可能チケットを示す例示的スクリーンイメージである。
【図20】本発明による添付されたチケットを伴う電子メールメッセージを示す例示的スクリーンイメージである。
【符号の説明】
200 アイテム
210 チケット
220 ビューア
230 サービス
240 情報ソース
250 コンテナ
260 ディスプレイデバイス
310 ユーザインターフェースモジュール
320 チケットマネージャモジュール
330 情報および通信モジュール
350 アラートモジュール
Claims (5)
- 以下のステップをプロセッサとメモリとディスプレイと入力デバイスを有するコンピュータ装置上で実施するための実行可能なコードを含んだコンピュータ読取可能な記憶媒体であって、
前記ディスプレイ上の周辺アウェアネス表示領域内のサムネイルに、特定の通信連絡先の通信状況を表す動的な情報を表示するステップであって、前記周辺アウェアネス表示領域は前記ディスプレイの周辺部分に沿って表示されたサイドバー・ウィンドウである、ステップと、
前記入力デバイスを介する前記サムネイルの選択に応じて、前記特定の通信連絡先に関連したサマリ情報、および複数の通信チャネルのいずれかを介する前記特定の通信連絡先への通信を開始するアクションボタンを含むウィンドウを前記ディスプレイ上に表示するステップと、
前記入力デバイスを介する命令の入力に基づいて前記周辺アウェアネス表示領域を第1状態及び第2状態の1つに構成するための実行可能なコードをさらに含み、前記周辺アウェアネス表示領域は前記第1状態では前記ディスプレイ上で不可視であり、前記第2状態では前記ディスプレイ上では可視であるステップと、
を備えることを特徴とするコンピュータ読取可能な記憶媒体。 - 前記サムネイルはサイズ変更可能であり、前記サムネイルのサイズに基づいて前記サムネイル内に表示される動的な情報の量を変更するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のコンピュータ読取可能な記憶媒体。
- 前記サムネイル内に表示される動的な情報は前記動的な情報の優先度に基づくことを特徴とする請求項2に記載のコンピュータ読取可能な記憶媒体。
- 前記周辺アウェアネス表示領域はサイズ変更可能であり、前記周辺アウェアネス表示領域のサイズ変更に基づいて前記サムネイルのサイズを変更するステップを含むことを特徴とする請求項2に記載のコンピュータ読取可能な記憶媒体。
- 以下のステップをプロセッサとメモリとディスプレイと入力デバイスを有するコンピュータ装置上で実施するための実行可能なコードを含んだコンピュータ読取可能な記憶媒体であって、
コンテナを前記ディスプレイ上に表示するステップであって、前記コンテナは、サイドバー・ウィンドウであり、前記ディスプレイの周辺部分に表示される、ステップと、
前記コンテナ内に複数のサムネイルを前記ディスプレイ上に表示するステップであって、前記コンテナは複数のサムネイルの周辺アウェアネスを提供し、少なくとも1つのサムネイルは当該サムネイルに対応する特定の通信連絡先の通信状況を表す動的な情報を含む、ステップと、
前記特定の通信連絡先の通信状況の変化により、当該特定の通信連絡先に対応するサムネイルの前記動的な情報を変更するステップと、
前記入力デバイスを介する前記少なくとも1つのサムネイルの選択に応じて、前記特定の通信連絡先に関連したサマリ情報、および複数の通信チャネルのいずれかを介する前記特定の通信連絡先への通信を開始するアクションボタンを含むウィンドウを前記ディスプレイ上に表示するステップと、
前記入力デバイスを介する命令の入力に基づいて前記コンテナを第1状態及び第2状態の1つに構成するための実行可能なコードをさらに含み、前記コンテナは前記第1状態では前記ディスプレイ上で不可視であり、前記第2状態では前記ディスプレイ上では可視であるステップと、
を備えることを特徴とするコンピュータ読取可能な記憶媒体。
Applications Claiming Priority (2)
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US10/063,296 | 2001-06-08 | ||
US10/063,296 US20020186257A1 (en) | 2001-06-08 | 2001-06-08 | System and process for providing dynamic communication access and information awareness in an interactive peripheral display |
Publications (3)
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