JP4918672B2 - 熱電変換セグメント素子及びその製造方法。 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱膨張率の異なる熱電変換材料を接合してなるセグメント構造の熱電変換セグメント素子及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
熱電発電素子は一般的に、棒状、柱状の構造をもち、その片端を高温に、他端を低温に保って、その温度差に比例した電力を得るものである。しかし、熱電素子に用いる材料は性能を最適にする使用温度範囲があり、使用温度において発電出力又は発電効率を最大にするために、複数の材料を温度差に沿うように接合して用いることがある。この際、それらの材料を機械構造的にも電気的にも、図5のように直列に接合してなる素子をセグメント素子とよぶ。
【0003】
コバルト(Co)、アンチモン(Sb)、テルル(Te)からなる化合物Co(Sb1-xTex)3(以下構成元素の頭字を取ったCSTと略す)は、約200〜数100℃程度の温度域で優れた特性を有するN型熱電変換材料として、またビスマス(Bi)、テルル(Te)、セレン(Se)からなる化合物、Bi 2 (Te1-xSe x)3(以下構成元素の頭字を取ったBTSと略す)は約200℃以下で優れたN型材料として知られる。
【0004】
もし、この2つの材料を機械的電気的に接合して、図5のようにCST(材料2)を温度の高い側にBTS(材料1)を低い側に使用できるならば、数百℃以下で特性の優れたN型熱電素子(この様な構造をセグメント式熱電素子と称する)を形成することができると考えられる。
【0005】
しかし、CSTとBTSという二種類の材料は熱膨張率が、前者は8 x10-6程度、後者は18x10-6程度であって、2倍以上の相違がある。従って、機械的強度が十分な接合を得ることは容易ではない。例えば、この二種材を用いて、一体構造のセグメント素子をホットプレスによる粉末焼結法で製造することを考える。この際CSTとBTSとは融点が異なるため、焼結温度を変えざるを得ない。実際、前者は600℃程度、後者は450℃前後がホットプレス時の最適温度であるから、同時に二つを焼結することはできず、先ず前者(CST)を焼結した後、その上にBTS の粉末を乗せてホットプレスを行う事が必要である。しかし、この際、以下の問題が生じるので、健全な素子を形成せしめることは困難である。
【0006】
1)CST材の上にそのままBTS材を乗せて焼結しても、前述の熱膨張率の相違による応力が材料の強度を超え、接合部付近で割れが生じる。
2)また、仮に接合して発電素子を製作できたとしても、室温と数100℃の間を頻繁に往復する発電運転をする間に、使用中の熱応力によって短寿命となる危険がある。
3)熱電素子はその高温度端と低温度端とに、電流を出入させるための金属電極を形成して実際の使用に供する。この金属電極は、実際に使用する際には銅や鉄のリード線と接合することを考慮してその材質が選択される。このため、熱電材料とFe、Ni、Cu等電極用金属材料とでは熱膨張率が著しく異なるのが通常である。実際、BTSなどではFeが一般に使用されるが、幸いBTSとFeとでは熱膨張率の差が比較的小さいので、問題は生じない。しかし、CSTはFe、Ni等に比して1/2以下程度の熱膨張率であるから、接合することは困難である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
異種材料の熱膨張率が著しく異なる場合、接合法の如何を問わず、接合時と冷却後の温度差による熱膨張の相違が、大きな応力を材料にもたらし、材料を破壊する。特にロウ材を使わない焼結法などを採用して直接接合する場合に、この熱応力破壊を避けることは極めて困難である。
本発明は、上記の問題を克服するため、CSTとBTSとの間の熱応力、及び各熱電材料と電極用金属材料の間の熱応力を緩和することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明では、熱膨張率の異なる異種の熱電材料の間に、何れとも異なる種類で、熱膨張率が両材料の中間の値をもつ別の1〜2種の材料層を挿入することにより熱応力を緩和して、前述した焼結法の採用を可能にするものである。
さらに、熱電材料と電極用金属材料との間に、何れとも異なる種類で、熱膨張率が両材料の中間の値をもつ別の金属材料層を挿入するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
CSTへの金属材料の接合
まず、焼結温度が高い方の材料(CST)の両端に何らかの金属材料を接合することが必要となる(図2)。これまで、CSTと金属との接合を、ホットプレスによる一体同時焼結によって試みた。その際に用いた材料と、それらの結果を表1にまとめる。
【表1】
【0010】
表1で見る限り、Tiは有望であるが、CSTとは熱膨張率が近いために巧く接合するものの、BSTとは接合できない。BTSと接合できる金属は、Fe、Ni等熱膨張率が13 x 10-6程度以上の材料である。また、Tiは活性で酸化性が極めて強いため、大気中では半田付けや銀ロー付けなどが不可能であり、このまま電極材にはなり得ない。そこで図2の構造の両端に更にもう一つの金属を接合することを試みた(図3)。
【0011】
金属2はBTSと熱膨張率が近く、かつ半田づけ等の容易に行えるものが望ましい。金属1はTiとして、まず金属2としてFeを試みた。この場合、CST、金属1、金属2の厚さも応力の大きさに関係し、特に金属1と金属2の厚さの比は考慮する必要があった。実際、CST:Ti:Fe=3mm:0.2mm:0.2mmでは、CSTとTiとの境界近傍で割れが発生た。Tiの厚さを0.4mmにすると、CSTの割れは無くなるが、金属2(Fe)と金属1(Ti)の界面近傍、又は金属2の内部で割れが発生し、剥離が生じた。
【0012】
次に、金属2として、Fe-10wt%Ti合金を用いたところ、割れ、剥離などは何処にも生じないことを見いだした。この際、Fe-10wt%Ti合金は、FeとTiの粉末を遊星ボールミルによって5時間粉砕・混合をして得た混合粉末を用いた。
以上を見やすくするため、表2にまとめた。
【表2】
【0013】
何故、Fe-10wt%Ti合金がよいのかについては、必ずしも明確でないが、Fe-10wt%Tiの熱膨張率とヤング率の値が、結果として良好な接合を齎したものと考えられる。測定したヤング率は、〜1.1x106kgf/cm2で、この値はTiにかなり近く、Feの約60%であった。
【0014】
BTSへの金属材料の接合
上述のFe-10Ti/Ti/CST/Ti/Fe-10TiにBSTを接合してセグメント構造の素子とする。ここで、問題はCSTの端部にある固体のFe-10wt%TiとBSTとの接合である。この下準備のため、Fe-10wt%Tiの予め焼結した板の上にBSTの粉末とFeの粉末を充填して一体焼結成型することを試みた(図4)。
この場合、焼結温度は450℃程度とした。Fe-10wt%TiとBST、及びFeとBSTともに接合性はよく、割れや剥離は生じない。
【0015】
CSTとBSTを接合して成るセグメント式n型素子
以上の準備による知見に基づき、図1に示すような最終的なCST-BTSの一体焼結N型セグメント素子を製造した。製造方法は以下の如くである。
CST、Ti、Fe-10wt%Tiの粉末を原料として、図3の構造をした棒状焼結体をCSTの焼結条件によって製作する。この焼結体の片側端上にBTSとFeの粉末をこの順序で充填し、BTSの焼結条件で焼結する。
Tiが大気中では酸化が著しくリード線との接合が困難であるのに対して、例示の構成は、実際に使用する際には素子最外側に位置するFe-10wt%Tiの鉄基合金電極が、銅や鉄のリード線と良好に接合されることになる。
【0016】
【発明の効果】
本発明では、熱膨張率の異なる異種の熱電材料の間に、何れとも異なる種類で、熱膨張率が両材料の中間の値をもつ別の1〜2種の材料層を挿入することにより熱応力を緩和して、前述した焼結法の採用を可能にするものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 CST-BTSの一体焼結N型セグメント素子を示す図である。
【図2】焼結温度が高い方の材料(CST)の両端に金属材料を接合することを説明する図である。
【図3】図5の構造の両端に更にもう一つの金属を接合することを説明する図である。
【図4】 Fe-10wt%Tiの予め焼結した板の上にBSTの粉末とFeの粉末を充填して一体焼結成型することを説明する図である。
【図5】一般的構成を有するセグメント素子を示す図である。
Claims (4)
- 熱膨張率の異なる第1と第2の熱電材料を、該第1と第2の熱電材料の間に何れとも異なる種類で、熱膨張率が両材料の中間の値をもつ別の2種の材料層を介して接合し、かつ両側に電極用金属材料を備えてなるセグメント構造の熱電変換セグメント素子であって、
前記第1の熱電材料が、コバルト(Co)、アンチモン(Sb)、テルル(Te)からなる化合物であり、
前記第2の熱電材料が、ビスマス(Bi)、テルル(Te)、セレン(Se)からなる化合物であり、
第1の熱電材料に接合する層を、第1の熱電材料に近い熱膨張率を有するチタン(Ti)からなる層とし、第2の熱電材料に接合する層を、第2の熱電材料に近い熱膨張率を有する、鉄(Fe)とチタン(Ti)の合金からなる層とすることにより熱応力を緩和して、一体接合を可能とした熱電変換セグメント素子。 - 第1の熱電材料の側の電極用金属材料が、前記の鉄(Fe)とチタン(Ti)の合金であって、該電極用金属材料との間に、前記のチタン(Ti)からなる層を挿入した請求項1に記載の熱電変換セグメント素子。
- 熱膨張率の異なる第1と第2の熱電材料を、該第1と第2の熱電材料の間に何れとも異なる種類で、熱膨張率が両材料の中間の値をもつ別の2種の材料層を介して接合し、かつ両側に電極用金属材料を備えてなるセグメント構造の熱電変換セグメント素子の製造方法であって、
前記第1の熱電変換材料に、コバルト(Co)、アンチモン(Sb)、テルル(Te)からなる化合物を用い、
前記第2の熱電変換材料に、ビスマス(Bi)、テルル(Te)、セレン(Se)からなる化合物を用い、
第1の熱電材料に接合する層を、第1の熱電材料に近い熱膨張率を有するチタン(Ti)からなる層とし、第2の熱電材料に接合する層を、第2の熱電材料に近い熱膨張率を有する、鉄(Fe)とチタン(Ti)の合金からなる層とすることにより熱応力を緩和して、一体接合を可能とする熱電変換セグメント素子の製造方法。 - 第1の熱電材料の側の電極用金属材料が、前記の鉄(Fe)とチタン(Ti)の合金であって、該電極用金属材料との間に、前記のチタン(Ti)からなる層を挿入した請求項3に記載の熱電変換セグメント素子の製造方法。
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