JP4918422B2 - 防水コネクタ - Google Patents

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Description

本発明は、防水コネクタに関する。
従来、防水性を確保した防水コネクタが知られている。この防水コネクタでは、複数の端子挿入口が設けられたシール部材を用い、シール部材の端子挿入口内に端子金具が取り付けられた電線を挿通させることにより、端子挿入口内壁と電線の被服部とを密着させ、シール性を確保している。
また、端子金具の挿入により破断可能な閉鎖膜を端子挿入口内に設けた防水コネクタが知られている。この防水コネクタでは、電線を端子挿入口内に挿通させる際に、端子金具により閉鎖膜を破断させる。これにより、端子挿入口の全てに電線を挿通させることができず、空きとなる端子挿入口が存在したとしても、閉鎖膜によって防水性を確保するようにしている(特許文献1参照)。
しかし、特許文献1の防水コネクタでは、端子金具により閉鎖膜を破断させた際に閉鎖膜の破片が生じ、この破片が端子金具に付着することにより、端子金具同士の接触不良を起こす可能性があった。
そこで、端子金具の先端に閉鎖膜と接触する山形の突起を設けた防水コネクタが提案されている。この防水コネクタでは、山形の突起が端子金具の先端の他の部分よりも先んじて閉鎖膜に接触して閉鎖膜を破断する。このため、閉鎖膜を円滑に破断して、閉鎖膜の破片を生じ難くし、閉鎖膜の破片による端子金具同士の接触不良を起こさないようにしている(特許文献2参照)。
実開平4−76269号公報 特開2005−158595号公報
しかし、特許文献2に記載の防水コネクタでは、端子金具先端の両側に山形の突起が設けられているため、閉鎖膜を複数箇所で破断してしまうこととなり、閉鎖膜の破片が残り易くなって、接触不良を起こしてしまう可能性が高まってしまう。すなわち、複数箇所で破断が生じてしまうと、それら箇所間で閉鎖膜の千切れが生じやすくなり、閉鎖膜の破片が残り易くなって、接触不良を起こしてしまう可能性が高まってしまう。
本発明はこのような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、接触不良を起こす可能性を低減することが可能な防水コネクタを提供することにある。
本発明の防水コネクタは、端子収容室を有し相手側コネクタと嵌合するコネクタハウジングと、相手側コネクタからみてコネクタハウジングの後方に取り付けられると共に、コネクタハウジングの端子収容室と対応した位置に端子挿入口が形成され、この端子挿入口内に端子挿入口を閉塞する閉鎖膜を有したマットシールと、電線の端末に取り付けられた状態で、マットシールの後方から端子挿入口を介して端子収容室まで挿入され、この挿入過程において端子挿入口内の閉鎖膜を破断する端子金具と、を備え、端子金具は、先端の一側に、当該先端の他の部分よりも先んじて閉鎖膜に接触して閉鎖膜を破断する接触片が設けられ、端子金具は、相手側コネクタからみた前後方向に対して、一側から一側の反対側となる他側に向かって先端が傾斜する傾斜構造となっていることが好ましい。
また、本発明の防水コネクタにおいて、端子挿入口には、電線自体又は電線に嵌着されるワイヤーチューブの外周面と密着可能な突条のリップ部が形成され、接触片は、一側の中央部に形成されていることが好ましい。
また、本発明の防水コネクタにおいて、閉鎖膜は、端子金具の他側が接触する他方側から、端子金具の一側が接触する一方側にかけて次第に薄くなる偏肉厚構造となっていることが好ましい。
本発明の防水コネクタによれば、端子金具には、先端の一側に、当該先端の他の部分よりも先んじて閉鎖膜に接触する接触片が形成されているため、閉鎖膜の切断箇所が複数箇所にならず、閉鎖膜の破片が残ってしまう可能性を低減することができる。これにより、接触不良を起こす可能性を低減することができる。
また、端子金具は、相手側コネクタからみた前後方向に対して、一側から一側の反対側となる他側に向かって先端が傾斜する傾斜構造となっている。このため、接触片によって破断された閉鎖膜が傾斜構造に沿って摺動することとなる。これにより、一度破断された閉鎖膜が端子金具の他の部位にあたって千切れてしまうことを抑制することができる。従って、閉鎖膜の破片が残ってしまう可能性を一層低減することができる。
また、端子挿入口には、電線自体又は電線に嵌着されるワイヤーチューブの外周面と密着可能な突条のリップ部が形成され、接触片は、一側の中央部に形成されている。このように、接触片が一側の中央部という限定された位置に設けられるため、接触片がリップ部に当たってリップ部を破断してしまう可能性を減じることができる。従って、リップ部の破片による接触不良の可能性を低減することができる。
また、閉鎖膜は、端子金具の他側が接触する他方側から、端子金具の一側が接触する一方側にかけて次第に薄くなる偏肉厚構造となっている。このため、端子金具の一側に設けられる接触片と閉鎖膜の一方側(薄い部分)とが接触することとなり、閉鎖膜の一方側を一層破断し易くすることができる。また、閉鎖膜の他方側は、肉厚が一方側よりも厚く、破断し難くすることができる。これらにより、閉鎖膜の破断箇所を一層限定でき、閉鎖膜の破片が残ってしまう可能性を一層低減することができる。
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態に係る防水コネクタの分解斜視図である。図1に示すように、防水コネクタ1は、相手側コネクタ2(図1中の二点鎖線)とかん合して、電気的接続する構成となっている。
相手側コネクタ2は、図示しない雄型の端子金具(以下雄端子という)と、コネクタハウジング3とを備えている。雄端子は、導電性の板金などからなり、電線の芯線にかしめられている。
相手側のコネクタハウジング3は、絶縁性の合成樹脂からなり筒状に形成されている。このコネクタハウジング3は、雄端子を収容する端子収容室を有している。また、コネクタハウジング3には、突出ピン4が設けられている。突出ピン4は、コネクタハウジング3の外壁から、コネクタハウジング3の外方向に突出している。
防水コネクタ1は、図1に示すように、雌型の端子金具(以下雌端子という)5と、コネクタハウジング6と、マットシール7と、リアグリッド8と、カバー部材9と、レバー部材10と、ワイヤーチューブ11とを備えている。
図2は、図1に示した雌端子5の詳細を示す平面図である。図2に示すように、本実施形態に係る雌端子5は、大型雌端子5aと小型雌端子5bとの2種類からなっている。大型雄端子5aは、導電性の板金などからなり、電線接続部12aと、電気接触部13aとを一体に備えている。
電線接続部12aは、複数のかしめ片14aを備え、かしめ片14aが電線15の芯線16をかしめることで、電線15と電気的に接続する。電気接触部13aは、筒状に形成されており、内側に雄端子の電気接触部が侵入することにより、雄端子と電気的に接続する。また、大型雌端子5aがかしめられる電線15の被覆17には、円筒形状のワイヤーチューブ11が嵌着される。すなわち、ワイヤーチューブ11は、筒内部の孔部に電線15の被覆17が密着した状態で取り付けられる。
同様に、小型雄端子5bは、導電性の板金などからなり、電線接続部12bと、電気接触部13bとを一体に備えている。小型雌端子5bの電線接続部12bは、大型雌端子5aのものと同様に、複数のかしめ片14bを備え、これらが電線15の芯線16をかしめることで、電線15と電気的に接続する。電気接触部13bも大型雌端子5aと同様に、筒状に形成され、内側に雄端子の電気接触部が侵入することにより、雄端子と電気的に接続する。なお、小型雌端子5bがかしめられる電線15の被覆17には、ワイヤーチューブ11が嵌着されないようになっている。
図3は、図2に示した電気接触部13の先端側を拡大した側面図であり、図4は、図2に示した雌端子5の正面図である。なお、図3及び図4を参照して説明する構成は大型雌端子5a及び小型雌端子5bで共通のものであるため、大型雌端子5aと小型雌端子5bとを区別することなく説明する。
図3及び図4に示すように、雌端子5は、弾性片18と接触片19とを備えている。弾性片18は、電気接触部13の内側に雄端子の電気接触部が侵入してきた場合に、雄端子の電気接触部と弾性接触するものである。接触片19は、雌端子5の先端の一側に設けられた突出部である。ここで、本実施形態に係る雌端子5は、電気接触部13が略立方体をなしている。このため、接触片19は、図4の正面図に示すように、先端の四角形状の一辺に亘って設けられている。
再度、図1を参照する。図1に示すように、コネクタハウジング6は、絶縁性の合成樹脂からなっており、複数の端子収容室20を備えている。端子収容室20は、直線状に伸びており、互いに平行に配されている。また、端子収容室20は、大型端子収容室20aと小型端子収容室20bとからなっており、大型端子収容室20aは大型雌端子5aを収容し、小型端子収容室20bは小型雌端子5bを収容する。
また、コネクタハウジング6の前方(相手側コネクタ2からみて前方)には、前述した相手側コネクタ2がパッキン40を介してかん合される。このとき、コネクタハウジング6と相手側コネクタ2とは、矢印K1に沿って互いに近づいてかん合する。矢印K1は、コネクタハウジング6と相手側コネクタ2とが近づきかん合する方向を示している。
また、コネクタハウジング6は、レバー支持突起21と係止孔22とを有している。レバー支持突起21は、円柱状に形成され且つコネクタハウジング6の外壁からこのコネクタハウジング6の外方向に突出している。また、レバー支持突起21は、レバー部材10の初期位置を設定するための突出片21aを有している。突出片21aは、レバー支持突起21から、矢印K1に沿って延びている。係止孔22は、コネクタハウジング6の後方側の外壁を貫通して設けられており、コネクタハウジング6とリアグリッド8とを係止状態で保持する役割を果たす。
マットシール7は、ゴムなどの弾性材料からなり、平板状に形成されている。このマットシール7は、コネクタハウジング6の後方に取り付けられる構成となっている。また、マットシール7は、複数の端子収容室20と対応した位置に複数の端子挿入口23が形成されている。より具体的に端子挿入口23は、大型端子挿入口23aと小型端子挿入口23bとからなり、大型端子挿入口23aは大型端子収容室20aと対応した位置に形成され、小型端子挿入口23bは小型端子収容室20bと対応した位置に形成されている。
図5は、図1に示したマットシール7の端子挿入口23を示す要部断面図である。なお、図5を参照して説明する構成は大型端子挿入口23a及び小型端子挿入口23bで共通のものであるため、大型端子挿入口23aと小型端子挿入口23bとを区別することなく説明する。
図5に示すように、端子挿入口23には、リップ部24が形成されている。リップ部24は、電線15自体、又は電線15に嵌着されるワイヤーチューブ11の外周面と密着可能なものであり、突条に形成されている。さらに、端子挿入口23には、閉塞膜25が設けられている。閉塞膜25は、端子挿入口23を閉塞しており、雌端子5の先端が接触することにより、破断可能となっている。
リアグリッド8は、絶縁性の合成樹脂からなり、マットシール7よりも剛性が高い素材で形成されている。このリアグリッド8は、マットシール7が装着されたコネクタハウジング6のさらに後方側に取り付けられる構成となっている。また、リアグリッド8は、平板状に形成されており、複数の係止突起26を有している。係止突起26は、コネクタハウジング6の係止孔22に係止する。この係止によってリアグリッド8はコネクタハウジング6の後方側に取り付けられることとなる。
さらに、リアグリッド8は、マットシール7の端子挿入口23と対応した位置に複数の電線挿通口27を有している。電線挿通口27は、リアグリッド8を貫通しており、リアグリッド8がコネクタハウジング6に取り付けられた状態では、端子挿入口23と連通する。より具体的に電線挿通口27は大型電線挿通口27aと小型電線挿通口27bとからなり、大型電線挿通口27aは大型端子挿入口23aと連通し、小型電線挿通口27bは小型端子挿入口23bと連通する。
カバー部材9は、マットシール7及びリアグリッド8を覆って、コネクタハウジング6の後方側に取り付けられる。このカバー部材9は、端子収容室20に収容される雌端子5の電線接続部12に機械的な負荷が作用しないように、雌端子5に取り付けられた電線15を収容する。
レバー部材10は、一対の板部28と、連結部29と、カム孔30と、突起収容孔31とを有している。板部28は、平板状に形成され、中央に突起収容孔31が設けられている。突起収容孔31にはレバー支持突起21が侵入する。また、突起収容孔31は、突出片21aを許容し得るように切り欠き部31aを有しており、突出片21aと切り欠き部31aとが合致するようにレバー部材10を取り付けることで、レバー部材10は初期位置となる。
また、レバー部材10の取り付け状態において、板部28は、コネクタハウジング6の外壁の外側に重ねられ、且つレバー支持突起21を中心として回転自在となる。連結部29は、一対の板部28同士を連結するものであり、作業者等によって操作される部分となる。カム孔30は、突起収容孔31を中心とした周方向に沿って板部28を貫通するように設けられている。また、カム孔30は、相手側コネクタ2の突出ピン4を許容する。さらに、カム孔30は、板部28の外縁から中央に向かうにしたがって、徐々に突起収容孔31に近づく方向に伸びている。すなわちカム孔30は、回転中心となるレバー支持突起21に近づきつつ周方向に形成されていることとなる。
このようなレバー部材10を作業者等が回転操作すると、カム孔30の外周側の面と突出ピン4とが摺動することとなる。また、カム孔30が回転中心としてのレバー支持突起21に近づく方向に伸びていることから、相手側コネクタ2にはコネクタハウジング6に近づく力が作用することとなる。これにより、作業者等は、相手側コネクタ2とコネクタハウジング6とのかん合を行うことができる。なお、レバー部材10の操作には、てこの原理により過大な力が必要とならず、かん合は容易に行われる。
ワイヤーチューブ11は、ゴム等の弾性部材によって形成され、大型雌端子5aがかしめられた電線15に嵌着される。また、大型雌端子5aが大型端子収容室20aに収納された状態において、ワイヤーチューブ11は、マットシール7の大型端子挿入口23aの内壁と弾性密着するようになっている。これにより、防水性が確保されている。なお、小型雌端子5bがかしめられた電線15は、ワイヤーチューブ11が嵌着されないが、小型端子挿入口23bの内壁が電線15と密着するため、防水性が確保されている。
次に、本実施形態に係る防水コネクタ1の組み立て方法及び防水コネクタ1と相手側コネクタ2とのかん合方法を説明する。まず、作業者等が防水コネクタ1の後方側にマットシール7を取り付ける。次いで、作業者等は、マットシール7の後方側にリアグリッド8を取り付ける。このとき、作業者等は、リアグリッド8の係止突起26がコネクタハウジング6の係止孔22に係止されるようにリアグリッド8を取り付ける。
次に、作業者等は、レバー支持突起21にレバー部材10の突起収容孔31を挿入する。その後、作業者等は、大型雌端子5aがかしめられ、ワイヤーチューブ11が嵌着された電線15を大型電線挿通口27aに挿入する。そして、作業者等は、大型雌端子5aの接触片19が大型端子挿入口23aの閉塞膜25に接触するまで押し込む。この状態において、さらに作業者等が大型雌端子5aを押し込むことにより、大型雌端子5aの接触片19が閉鎖膜25を突き破り、大型雌端子5aは大型端子収容室20aに至ることとなる。大型端子収容室20aまで挿入された大型雌端子5aは、図示しないランスによって引っ掛かった状態となり、抜けが防止される。
また、作業者等は、小型雌端子5bがかしめられた電線15を小型電線挿通口27bに挿入する。そして、作業者等は、小型雌端子5bの接触片19が小型端子挿入口23bの閉塞膜25に接触するまで押し込む。この状態において、さらに作業者等が小型雌端子5bを押し込むことにより、小型雌端子5bの接触片19が閉鎖膜25を突き破り、小型雌端子5bは小型端子収容室20bに至ることとなる。小型端子収容室20bまで挿入された小型雌端子5bは、図示しないランスによって引っ掛かった状態となり、抜けが防止される。
次いで、作業者等は、コネクタハウジング6にカバー部材9を取り付ける。次に、作業者等は、相手側コネクタ2の突出ピン4をカム孔30に納め、その後レバー部材10を回動させる。これにより、コネクタ1,2は互いに近づくこととなり、かん合する。なお、コネクタ同士をかん合した状態においてレバー部材10はカバー部材9の所定の係止部材などによって位置が固定される。
次に、本実施形態の防水コネクタ1に係る閉鎖膜破断時の様子を説明するのに先立って、従来の防水コネクタに係る閉鎖膜破断時の様子を説明する。図6は、従来の防水コネクタに係る閉鎖膜破断時の様子を示す断面図である。
図6(a)に示すように、閉鎖膜101の破断にあたっては、まず、雌端子100の先端100aが閉鎖膜101に接触する。このとき、雌端子100の先端100aのうち、上側部100bと下側部100cとがほぼ同時に閉鎖膜101に接触する。その後、さらに雌端子100を押し込むと閉鎖膜101が伸びた状態となり(図6(b)参照)、この状態から、さらに雌端子100を押し込むと閉鎖膜101が破断して、雌端子100が閉鎖膜101を貫通する(図6(c)参照)。
この際、従来の防水コネクタでは、雌端子100の上側部100bと下側部100cとが閉鎖膜101に同時に接触するため、閉鎖膜101のうち上側部100bに接する箇所と下側部100cに接する箇所とで、破断が生じ易くなる。すなわち、雌端子100と閉鎖膜101との接触箇所が複数箇所となり、複数箇所で閉鎖膜101の破断が生じた場合、それら箇所間で閉鎖膜101が千切れやすくなり、閉鎖膜101の破片102が生じやすくなる。これにより、破片102によって端子同士の接触不良が発生し易くなる。
図7は、本実施形態の防水コネクタ1に係る閉鎖膜破断時の様子を示す断面図である。図7(a)に示すように、本実施形態に係る防水コネクタ1において、閉鎖膜25の破断時には、まず、雌端子5の先端の一側が閉鎖膜25に接触する。すなわち、接触片19が閉鎖膜25に接触する。その後、さらに雌端子5を押し込むと閉鎖膜25が伸びた状態となり(図7(b)参照)、この状態から、さらに雌端子5を押し込むと閉鎖膜25が破断して、雌端子5が閉鎖膜25を貫通する(図7(c)参照)。この際、本実施形態に係る防水コネクタ1では、雌端子5の接触片19のみが雌端子5の他の部分に先んじて閉鎖膜25に接触する。このため、閉鎖膜25は、接触片19に接する箇所のみで破断が生じ易くなる。これにより、雌端子5と閉鎖膜25との接触箇所が1箇所に限定され、閉鎖膜25の破片が生じ難くなる。従って、閉鎖膜25の破片による接触不良の可能性が低減されることとなる。
次に、本実施形態に係る雌端子5の変形例を説明する。図8は、雌端子5の第1変形例を示す側面図である。図8に示すように、第1変形例に係る雌端子5は、先端に摺動面32を有し、傾斜構造となっている。摺動面32は、相手側コネクタ2からみた前後方向に対して傾斜した構造となっており、より具体的には接触片19が存在する一側から、一側の反対側なる他側に向かって傾斜している。なお、第1変形例において、弾性片18は、電気接触部13の内部に保持されている。
図9は、第1変形例に係る雌端子5によって閉鎖膜25が破断される様子を示す断面図である。図9(a)に示すように、第1変形例において閉鎖膜25の破断時には、まず、雌端子5の接触片19が閉鎖膜25に接触する。その後、さらに雌端子5を押し込むと閉鎖膜25が伸びた状態となる(図9(b)参照)。このとき、閉鎖膜25は、摺動面32に沿って伸びることとなる。この状態から、さらに雌端子5を押し込むと閉鎖膜25が破断して、雌端子5が閉鎖膜25を貫通する(図9(d)参照)。この貫通の過程において、閉鎖膜25のうち、雌端子5の他側と接する部分25aは摺動面32に沿って摺動することとなる(図9(c))。これにより、閉鎖膜25の破片が残ってしまう可能性を一層低減することができる。以下、詳細に説明する。
まず、図2に示した雌端子5は傾斜構造となっていない。すなわち、図2に示した雌端子5は弾性片18が先端側に突き出た状態となっている。このため、閉鎖膜25の貫通の過程において、接触片19によって破断された閉鎖膜25が弾性片18に引っ掛かって千切れてしまい、破片を生じる可能性があり得る。すなわち、接触片19によって一度破断されることにより生じた図9(c)に示す部分25aが弾性片18などに当たり、その部位で再度破断が生じて、破片が発生する可能性がある。ところが、第1変形例のように、雌端子5の先端が傾斜構造となっているため、接触片19によって破断された閉鎖膜25が傾斜構造に沿って摺動することとなり、上記のように弾性片18などによって破片が生じてしまうことが防止される。このため、閉鎖膜25の破片が残ってしまう可能性を一層低減することができる。
図10は、雌端子5の第2変形例を示す側面図であり、図11は、雌端子5の第2変形例を示す正面図である。図10及び図11に示すように、第2変形例に係る雌端子5は、図2に示した雌端子5と同様の構成を有しているが、接触片19の構成が異なっている。すなわち、図2に示した雌端子5では、接触片19が雌端子5の先端の一側(一辺)に亘って形成されていた。これに対し、第2変形例に係る雌端子5では、接触片19が一側の中央部に形成されている。
図12は、従来に係る雌端子100を端子挿入口に挿入するときの様子を示す断面図である。図12(a)に示すように、従来の雌端子100を端子挿入口103へ挿入すると、雌端子100の角部がリップ部104に引っ掛かってしまう事態が生じ得る。これにより、リップ部104が千切れてしまい、図12(b)に示すように、リップ部104の破片105が生じて、接触不良の原因となる。この問題は、図2及び図8に示した雌端子5を挿入する際にも同様に生じ得る問題である。
図13は、第2変形例に係る雌端子5を端子挿入口23に挿入するときの様子を示す断面図である。図13(a)に示すように、本実施形態に係る雌端子5は一側の中央部に接触片19を有しているため、端子挿入時には、まず接触片19のみがリップ部24に当たることとなる。その後、雌端子5をさらに挿入すると、雌端子5の角部がリップ部24に当たることとなる。このように、リップ部24には、雌端子5の接触片19と角部とが順次当たることとなり、リップ部24に加わる負荷が分散されることとなる。このため、リップ部24は、図12(a)に示すように千切れることなく、図13(b)に示すように、破片が生じないまま、端子挿入口23に挿入されていくこととなる。これにより、リップ部24の破片による接触不良の可能性を低減することができる。なお、閉鎖膜25の破断については、図7に示す例と同様であって、第2変形例に係る雌端子5であっても閉鎖膜25の破片は生じ難い。
次に、本実施形態に係る閉鎖膜25の変形例を説明する。図14は、閉鎖膜25の変形例を示す断面図である。閉鎖膜25は、雌端子5の他側が接触する他方側25bから、雌端子5の一側が接触する一方側25cにかけて次第に薄くなる偏肉厚構造となっている。すなわち、閉鎖膜25の厚みは他方側25bで最も大きく(符号L1参照)、一方側25cに向かうにつれて徐々に小さくなり、一方側25cにおいて最も小さくなっている(符号L2参照)。このような閉鎖膜25が偏肉厚構造となっているため、雌端子5の一側に設けられる接触片19と閉鎖膜25の一方側25c(薄い部分)とが接触することとなり、一層一方側25cにおいて閉鎖膜25を破断しやすくすることができる。また、閉鎖膜25の他方側25bは、肉厚が一方側25cよりも厚くなっているため、破断し難くすることができる。これらにより、閉鎖膜25の破断箇所を一層限定でき、閉鎖膜25の破片が残ってしまう可能性を一層低減することができる。
このようにして、本実施形態に係る防水コネクタ1によれば、雌端子5には、先端の一側に、先端の他の部分よりも先んじて閉鎖膜25に接触する接触片19が形成されている。このため、閉鎖膜25の切断箇所が複数箇所にならず、閉鎖膜25の破片が残ってしまう可能性を低減することができる。これにより、接触不良を起こす可能性を低減することができる。
また、雌端子5は、相手側コネクタ2からみた前後方向に対して、一側から、一側の反対側となる他側に向かって先端が傾斜する傾斜構造となっている。このため、接触片19によって破断された閉鎖膜25が傾斜構造に沿って摺動することとなる。これにより、一度破断された閉鎖膜25が雌端子5の他の部位にあたって千切れてしまうことを抑制することができる。従って、閉鎖膜25の破片が残ってしまう可能性を一層低減することができる。
また、端子挿入口23には、電線15自体又は電線15に嵌着されるワイヤーチューブ11の外周面と密着可能な突条のリップ部24が形成され、接触片19は、一側の中央部に形成されている。このように、接触片19が一側の中央部という限定された位置に設けられるため、接触片19がリップ部24に当たってリップ部24を破断してしまう可能性を減じることができる。従って、リップ部24の破片による接触不良の可能性を低減することができる。
また、閉鎖膜25は、雌端子5の他側が接触する他方側25bから、雌端子5の一側が接触する一方側25cにかけて次第に薄くなる偏肉厚構造となっている。このため、雌端子5の一側に設けられる接触片19と閉鎖膜25の一方側25c(薄い部分)とが接触することとなり、閉鎖膜25の一方側25cを一層破断しやすくすることができる。また、閉鎖膜25の他方側25bは、肉厚が一方側25cよりも厚く、破断し難くすることができる。これらにより、閉鎖膜25の破断箇所を一層限定でき、閉鎖膜25の破片が残ってしまう可能性を一層低減することができる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更を加えてもよい。例えば、上記実施形態においてコネクタハウジング6の端子収容室20に雌端子5を収納したが、これに限らず、雄端子を収納する構成でなってもよい。
また、上記実施形態において、閉鎖膜25は、リップ部24の谷間部分に形成されているが、これに限らず、リップ部24の山部分に形成されていてもよいし、端子挿入口23の端に形成されていてもよい。
さらに、上記実施形態では、大型雌端子5aがかしめられる電線15にワイヤーチューブ11を嵌着したが、これに限らず、小型雌端子5bがかしめられる電線15にワイヤーチューブ11を嵌着してもよいし、ワイヤーチューブ11を備えなくてもよい。
本発明の実施形態に係る防水コネクタの分解斜視図である。 図1に示した雌端子の詳細を示す平面図である。 図2に示した電気接触部の先端側を拡大した側面図である。 図2に示した雌端子の正面図である。 図1に示したマットシールの端子挿入口を示す要部断面図である。 従来の防水コネクタに係る閉鎖膜破断時の様子を示す断面図である。 本実施形態の防水コネクタに係る閉鎖膜破断時の様子を示す断面図である。 雌端子の第1変形例を示す側面図である。 第1変形例に係る雌端子によって閉鎖膜が破断される様子を示す断面図である。 雌端子の第2変形例を示す側面図である。 雌端子の第2変形例を示す正面図である。 従来に係る雌端子を端子挿入口に挿入するときの様子を示す断面図である。 第2変形例に係る雌端子を端子挿入口に挿入するときの様子を示す断面図である。 閉鎖膜の変形例を示す断面図である。
符号の説明
1…防水コネクタ
2…相手側コネクタ
3…コネクタハウジング
4…突出ピン
5…雌端子
5a…大型雌端子
5b…小型雌端子
6…コネクタハウジング
7…マットシール
8…リアグリッド
9…カバー部材
10…レバー部材
11…ワイヤーチューブ
12a,12b…電線接続部
13a,13b…電気接触部
14a,14b…かしめ片
15…電線
16…芯線
17…被覆
18…弾性片
19…接触片
20…端子収容室
20a…大型端子収容室
20b…小型端子収容室
21…レバー支持突起
21a…突出片
22…係止孔
23…端子挿入口
23a…大型端子挿入口
23b…小型端子挿入口
24…リップ部
25…閉鎖膜
26…係止突起
27…電線挿通口
27a…大型電線挿通口
27b…小型電線挿通口
28…板部
29…連結部
30…カム孔
31…突起収容孔
31a…切り欠き部
32…摺動面
40…パッキン

Claims (3)

  1. 端子収容室を有し相手側コネクタと嵌合するコネクタハウジングと、
    相手側コネクタからみて前記コネクタハウジングの後方に取り付けられると共に、前記コネクタハウジングの前記端子収容室と対応した位置に端子挿入口が形成され、この端子挿入口内に当該端子挿入口を閉塞する閉鎖膜を有したマットシールと、
    電線の端末に取り付けられた状態で、前記マットシールの後方から端子挿入口を介して前記端子収容室まで挿入され、この挿入過程において前記端子挿入口内の前記閉鎖膜を破断する端子金具と、を備え、
    前記端子金具は、先端の一側に、当該先端の他の部分よりも先んじて前記閉鎖膜に接触して該閉鎖膜を破断する接触片が設けられ、前記端子金具は、相手側コネクタからみた前後方向に対して、前記一側から一側の反対側となる他側に向かって先端が傾斜する傾斜構造となっている
    ことを特徴とする防水コネクタ。
  2. 前記端子挿入口には、電線自体又は電線に嵌着されるワイヤーチューブの外周面と密着可能な突条のリップ部が形成され、
    前記接触片は、前記一側の中央部に形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の防水コネクタ。
  3. 前記閉鎖膜は、前記端子金具の他側が接触する他方側から、前記端子金具の一側が接触する一方側にかけて次第に薄くなる偏肉厚構造となっている
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の防水コネクタ。
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