JP4918205B2 - 複雑な形状をした加工品の誘導加熱処理 - Google Patents

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Description

【0001】
(発明の分野)
本発明は加工品の共通の軸に平行で、それに対してオフセットを持った軸を持った概略円筒形の複数の構成要素を含む、複雑な形状をした加工品の誘導加熱処理に関し、特にクランクシャフトの誘導加熱処理に関する。
【0002】
(発明の背景)
円筒形の金属性加工品は、加工品の外周の半径方向の曲率より、いくらか大きい曲率を持った、固定式で弓形の誘導コイルの周りで、軸方向の回転による誘導加熱処理をすることに向いている。内燃機関、ポンプ、コンプレッサーや、それらの同等物に使用されるクランクシャフト等の、実質的に円筒形で、非同軸性の部分を含む金属加工品は誘導加熱によって効果的に硬化(または、焼き入れ)及び焼き戻しすることが比較的困難である。通常一体品として鋳造または鍛造されるクランクシャフトはウェブ(web)により相互連結された、複数のクランクピン(ピン)及び主ジャーナル(主部)を備える。全てのピン(及び主部)は実質的に円筒形の形状であるが、各ウェブは特定のクランクシャフトのデザインのためのバランスウェイト(または、釣合重り)として利用されるために個別の形状をしている。
【0003】
他のクランクシャフトの構成では、標準的なピンの2倍の軸方向の長さを持った、2倍幅(共通)ピンが使用される場合もある。また、割りピンとして知られる構成では、2つのピンが(ウェブによって分割されるのではなく、)オフセットピン軸と共に、互いに接続される。結果的に、各ウェブの形状は正確な円筒形から実質的にはずれる。ピン及び主部の円筒形の表面はそれぞれ、接続ロッド軸受け及び主部軸受けのための台座用表面であり、ピン及び主部軸受け表面と呼ばれる。全ての主部は主軸と呼ばれる、回転のための共通軸を持つ。各ピンの軸、またはピン軸は半径方向に主軸からオフセットを持っている。主部軸受け表面からピン軸受け表面に潤滑用の流体を供給するために、主部、ウェブ及びピンの隣接部を通って曲がりくねった経路が開けられる。経路は主部及びピンの軸受け表面の曲がった開口で終端を成す。付加的に、オイル封止、フライホイール接続品及びクランクノーズ(crank nose)等の、クランクシャフト終端部品が、通常、クランクシャフトの両端に取り付けられる。
【0004】
各ピンと主部及びそれに隣接したウェブとの間の周辺の境界によって画定される移行領域は通常、フィレットと呼ばれる。ピン及び主部軸受け表面は高い磨耗耐性及び抵抗性のある表面の獲得を達成するために、加熱処理によって硬化(または、焼き入れ)及び焼き戻しされる。フィレットはクランクシャフトの使用中に曲げの動作による高い応力を受けるため、フィレットはクランクシャフトの性能を高めるために、加熱処理や機械的なロールによる硬化処理によって硬化(または、焼き入れ)及び焼き戻しされる。特定のクランクシャフトのデザインに基づいて、ピン及び主部軸受け表面だけが加熱処理されるか、その表面に関連したフィレットと共に表面が加熱処理されるか選択される。
【0005】
各ピン及び主部はクランクシャフトをそれの主軸の周りで回転させながら、概略的に適合したU形の誘導器をピン及び主部に近づけることによって誘導加熱処理することができる。ピン軸は主部軸に対してオフセットを持っているので、ピンは主部軸の周りを回る。結果として、U形の誘導器はピンの360°の加熱処理のためのピンの回転運動と共に移動しなければならない。米国特許No.3,188,440及び5,680,693はこの種の加熱処理のための誘導器及び方法を開示している。この手法の最大の欠点は加熱処理中に、誘導器の、ピン軸の方向に対して垂直な面の動きを必要とすることである。したがって、誘導器及びピンの回転を調整するために、誘導器組立品、誘導器動作制御器及び電源のための、複雑で大掛かりな部品が必要とされる。加熱処理中のピン及び誘導器の二重の動きのために、ピンと誘導器との間の最適な空間的な関係を保持することは本質的に困難である。ピンが加熱処理されるとき、U形の誘導器の面を超えて拡張するカーバイドガイド(Carbide guide)がピンの上に乗る。加熱処理中、カーバイドは磨耗し、結果として、誘導器コイルとピンまたは主部との間の最適な間隔(エアギャップ)からのずれを生ずる。最適な間隔からのずれは不均一な加熱を生ずる。
【0006】
本質的に、カーバイドの磨耗はコイルの故障の原因となる。U形誘導器組立品は加熱処理中に動かなければならないので、それらは軽量かつ小型であることが望まれる。しかしながら、これらのデザインの制限は処理及びコイル組立品の強さ及び頑強さを損なう。ウェブの周辺の形状の複雑さ、並びに、ピン及び主部の穴の存在は加熱処理サイクル中に誘導器の電力レベルを変動させる、複雑な制御システムを必要とする。さらに、加熱処理中のクランクシャフト(及び関連する穴及びウェブ)の回転はこれらの特徴の周りで誘導電力レベルを制御することを実質的に不可能にする。
【0007】
それゆえ、加工品の共通の軸に平行で、それからオフセットを持った軸を持つ、概略円筒形の複数の部品を持ったクランクシャフトや他の金属加工品の加熱処理を比較的簡単に行う方法、並びに、そのような金属加工品の改善した硬化(または、焼き入れ)及び焼き戻しを達成するための、小型の装置に対する必要性が存在する。
【0008】
本発明において、硬化(または、焼き入れ)及び焼き戻しの加熱処理中、クランクシャフト及び誘導器は1つまたは複数の加熱処理場所(ステーション)で静止している。クランクシャフトは加工品移送システムにより各ステーションの間で移送され、加工品の予め選択された数の部品を加熱するために、各ステーションで適切に配置される。本発明の装置及び方法は加熱処理中にクランクシャフトの回転を伴う方法によって達成される生産速度と同等の速度を維持しながら、加熱処理の複雑さを大幅に減少させ、小型で一体化された部品で達成可能な処理を与える。クランクシャフトはより正確に硬化(または、焼き入れ)及び焼き戻しされ、機械的な特性を改善する。
【0009】
(発明の要約)
1つの側面において、本発明は加工品の共通の軸に平行で、それから軸方向オフセットを持った軸を持つ、実質的に円筒形の1つまたは複数の部品、並びに、加工品の主軸と軸方向に整列した2つまたはそれ以上の、実質的に円筒形の加工品の部品を持ったクランクシャフト等の、金属加工品の加熱処理のための、誘導加熱処理ステーションである。軸方向に整列した部品及び、軸方向にオフセットを持った部品の各々は隣接した、熱処理されない不規則な形状の部品に接続される。システムは一体化された基礎構造として設置することができ、少なくとも1つのAC高周波電源を持つ。システムは加工品の予め選択された部品の誘導加熱処理のための、少なくとも1つのステーションを持つ。各ステーションは第1及び第2のパレット組立品を含む。
【0010】
第1パレット組立品は少なくとも1つの第1磁束集中器部分及び、少なくとも1つの第1誘導器部分を持つ。第1誘導器部分は、それ(内部貫通開口)の両側に第1及び第2の誘導器コイル部分を形成する内部貫通開口(interior through opening)を持つ。第1及び第2誘導器コイル部分の一方または両方は第1の部分的な部品開口を持つ。第1誘導器部分はまた、それを電源に接続するための手段及び、第1磁束集中器部分を誘導器部分の磁束集中領域の周りに部分的に配置するための手段を持つ。独立した負荷マッチングトランス(load-matching transformer)が電源と第1誘導器部分のための電源接続手段との間に備えられてもよい。
【0011】
第2パレット組立品は少なくとも1つの第2磁束集中器部分及び、少なくとも1つの第2誘導器部分を持つ。第2誘導器部分は、それの両側に第3及び第4の誘導器コイル部分を形成する内部貫通開口(interior through opening)を持つ。第3及び第4誘導器コイル部分の一方または両方は第2の部分的な部品開口を持つ。第2誘導器部分はまた、第2磁束集中器部分を誘導器部分の磁束集中領域の周りに部分的に配置するための手段を持つ。第1または第2誘導器部分のどちらかの接面には誘電体材料が配置される。
【0012】
金属加工品を各加熱処理ステーション間で移送するために、加工品移送システムが備えられる。第2パレット組立品を第1パレット組立品から選択的に遠ざける、または第1パレット組立品に近づけるための手段が備えられる。第2パレット組立品が第1パレット組立品に近づけられたとき、対応する第1及び第2部分的部品開口が、その中に予め選択された加工品部品の1つが位置する、実質的に閉じた誘導器を形成するように、第1及び第2誘導器部分の接面は互いに隣接する。第2パレット組立品が第1パレット組立品に近づいたとき、第1及び第2磁束集中器部分の接面もまた、互いに隣接する。実質的に閉じた誘導器の各々に位置する、予め選択された加工品部品は電源からの高周波AC電流による励起への応答で、閉じられた誘導器によって生成された磁場によって加熱処理される。実質的に閉じた誘導器は閉じた誘導器内で加熱処理される予め選択された加工品部品の、穴等の空所に対処するような様式で磁場を形作るために、誘導器の外形と共に、実質的に円形または卵型の形状を持つことができる。第1及び第2磁束集中器部分に対して多な構成が可能である。
【0013】
各ステーションは金属加工品がステーション内に配置されたとき、それを適切に方向付けるために、加工品位置付けシステムを含むことができる。予め選択された加工品部品のために急冷が必要な場合、加熱処理システムは急冷システムを含むことができる。第1及び第2誘導器部分は固体の銅ブロック(または、銅)から作ることができる。固体の銅ブロックが使用され、急冷が必要な場合、予め選択された加工品部品に急冷剤(quenchant)を供給するために銅ブロックの内に経路を備えることができる。第1及び第2誘導器コイル部分の第1または第2の部分的部品開口に隣接した領域の1つまたは複数の側面に積層された側面のシールドを使用することができる。第1及び第2部分的加工品開口の各組はコイルリップ(coil lip)の組を画定するオリフィス(orifice)を持った弓形のコイル表面の中に形成することができる。コイルリップは穴等の予め選択された加工品部品内の形状や、選択された加工品部品に隣接する加工品部品の形状等に対して、生成された磁場の分布を制御するために外形を形作られてもよい。
【0014】
もう1つの側面において、本発明は加工品の主軸に沿って同軸に配置された実質的に円筒形の、少なくとも2つの第1部品、並びに、第1の実質的に円筒形の部品の間に置かれた、実質的に円筒形の1つまたは複数の第2部品を持った金属加工品の予め選択された部品を加熱処理するための方法である。第2の実質的に円筒形の部品の各々は主軸と平行で、それに対しオフセットを持った独立な軸を持つ。第1及び第2の実質的に円筒形の部品の各々は隣接した、熱処理されない不規則な形状の部品に接続される。金属加工品は誘導加熱処理ステーションに移送され、結合される。加工品は予め選択された第2の実質的に円筒形の部品の各々の1つを、誘導加熱処理ステーションの静止した部分的な誘導器開口の各々の1つの中に位置付けるため、第2の実質的に円筒形の部品の各々の1つを角度的に方向付けるために回転させられる。
【0015】
加工品は予め選択された第1及び第2の実質的に円筒形の部品の各々の1つを、誘導加熱処理ステーションの静止した部分的な誘導器開口の各々の1つの中に位置付けるため、第1及び第2の実質的に円筒形の部品の各々の1つを軸方向に位置付けるために並行移動させられる。加工品は誘導加熱処理ステーションに位置付けられ、予め選択された第1及び第2の実質的に円筒形の部品の各々の1つの周りに実質的に閉じた誘導器を形成するために、非静止の部分的誘導器が静止した部分的誘導器開口の各々の1つに近づけられる。高周波AC電流が静止した部分的誘導器の各々の1つに供給される。高周波AC電流は非静止の部分的誘導器の各々の1つと誘導結合する。予め選択された第1及び第2の実質的に円筒形の部品は予め選択された部品にAC高周波電流によって発生する磁場を課すことによって誘導的に加熱される。非静止の部分的誘導器は静止した部分的誘導器から離され、金属加工品が誘導加熱処理ステーションから移送される。
【0016】
もう1つの側面において、本発明は少なくとも1つの金属加工品の実質的に円筒形の部品を加熱処理するための誘導器である。そこにおいて、不規則な形状の部品と実質的に円筒形の部品との間にフィレットを形成するために、実質的に円筒形の部品は少なくとも1つの側部で、不規則な形状の部品に取り付けられる。誘導器は第1及び第2の誘導器部分から形成され、第2誘導器部分は第1誘導器部分に誘導結合する。第1誘導器部分はAC高周波電源に接続される。AC高周波電源からの高周波AC電流による励起への応答で、第1及び第2誘導器部分から形成される誘導器によって生成される磁場の適用による加熱のための、実質的に円筒形の部品の配置のために、実質的に閉じた(または、閉じることができる)開口が第1誘導器部分及び第2誘導器部分のそれぞれに、部分的に形成される。
【0017】
第1誘導器部分は固体で、電気的に伝導可能な材料から形成される。第1誘導器部分は第1接面及び、それ(内部貫通開口)の両側に配置された第1及び第2のコイル部分を形成する内部貫通開口(interior through opening)を持つ。第1または第2コイル部分のどちらかの第1部分的開口はコイルリップ(coil lip)の第1組を形成するために、オリフィス(orifice)によって分割された弓形のコイル表面を持つ。コイルリップの第1組は隣接する第1接面と共に接続領域を形成する。コイルリップの第1組は不規則な形状の部品の不規則な量(または、塊)、実質的に円筒形の部品の表面の開口、またはフィレットの選択的な加熱のため選択的補償のために外形を形作られる。
【0018】
第2誘導器部分は固体で、電気的に伝導可能な材料から形成される。第2誘導器部分は第1接面に実質的に隣接し、第1接面から電気的絶縁された第2の接面を持つ。第2誘導器部分の貫通開口(through opening)は貫通開口の両側に配置された第3及び第4のコイル部分を形成する。第3または第4コイル部分のどちらかの第2部分的開口はコイルリップ(coil lip)の第2組を形成するために、オリフィス(orifice)によって分割された弓形のコイル表面を持つ。コイルリップの第2組は隣接する第2接面と共に接続領域を形成する。コイルリップの第2組は不規則な形状の部品の不規則な量(または、塊)、実質的に円筒形の部品の表面の開口、またはフィレットの選択的な加熱のため選択的補償のために外形を形作られる。
【0019】
本発明のこれらの及び他の特徴は以下の詳細な説明及び請求の範囲から明らかになるだろう。
【0020】
本発明の図解の目的のために目下のところ好まれる形式の図面が図示されている。しかしながら、本発明が示された構成及び手段に限定されないことは理解されなければならない。
【0021】
(本発明の詳細な記載)
図面を参照すると、類似の番号は類似の部品を指し、本発明による、その軸が共通の加工物の軸と平行で軸からオフセットされた1つ又は複数の構成要素を有する金属加工物の熱処理のための誘導熱処理システム10の1実施例が図1(a)〜(c)に図示される。
【0022】
誘導熱処理システム10は、熱処理システム構成要素が設置される基礎構造(図示されない)を含む。好ましい実施例では、相互に結合したビーム、プレート、及び他の構造部材が使用され、誘導熱処理システムのための一体化された基礎構造を形成する。一体化された基礎構造を提供する長所は、誘導熱処理システム10が便利な方法で出荷、さもなければ搬送できることである。熱処理システムの他の実施例では、別々の基礎構造がシステムの種々の構成要素に対して提供される
【0023】
1つ又は複数の誘導電源20が、電気筐体25に収容される。電源は当該技術分野で一般的に既知の高周波AC電源であり、設置場所の通常電源から電力を供給される。電源に対する典型的な定格は100〜500kWの範囲であり、動作周波数は3〜60kHzである。各電源の単相2芯出力は、負荷整合変圧器22の1次巻線端子に接続される。導体29a、29b(例えば、母線)は、各変圧器の2次巻線端子から、図2(c)に図示され以下で更に詳細に記載される下部誘導セグメント107、107aのような関連する下部誘導セグメントへ電力を供給する。各下部誘導セグメントに対する専用の電源が図示されているが、他の実施例では、単一の電源又は電源の組み合わせを1つ又は複数の(機械的又は電気的)スイッチング出力母線と一緒に使用して、複数の下部誘導セグメントへ単一の電源から電力を供給してもよい。或いは、変圧器及び母線アセンブリを、ステーション間の搬送のために配置できる。また、負荷整合変圧器22も電源20の内部に取り込める。
【0024】
急冷システムは熱処理システム10と一緒に提供でき、予め選択された熱処理加工物部品を硬化させるための急冷手段を提供する。(一般に水、有機ポリマ、及び腐食防止剤の混合物から成る)急冷液(quenchant)は、分布した流体システムを循環して調整される。急冷液(quenchant)は(以下に詳細に記載されるように)パイプ及び他の通路を通してポンプで汲み上げられ、熱処理ステーションのパレット組立品に据えられた予め選択された加熱加工物部品に吹き付けて急冷する。重力により放出された急冷液(quenchant)流は、熱処理ステーションの下に配置された急冷液(quenchant)汚染物貯蔵タンク50に流れ込む。図示されないが、急冷の間の急冷液(quenchant)の放出のために、急冷システムは使用済みの急冷液(quenchant)をタンク50から濾過器、熱交換機、及び流量制御弁を通して汲み上げるための電気駆動ポンプを一般に含む。
【0025】
誘導熱処理システム10は加工物搬送システムを含み、1実施例にガントリー(図示されない)上を移動するX−Z軸電気駆動クレーン40として図示される。ガントリーは電気筐体25の壁部12から支持され、外側及び熱処理ステーションの中央に向けて片持ち梁のように突き出る。図1(a)及び図1(b)の矢印により図示されるように、図示される熱処理システムを基準として、X軸平行移動は加工物の水平方向の移動を意味し、Z軸行移動は加工物の垂直方向の移動を意味する。熱処理システム10の詳細は以下に記載されるが、全体的なプロセスを加工物搬送システムの動作と関連させて記載する。典型的な動作では、クレーン40は熱処理される加工物と一般に第1の熱処理ステーション31に隣接して配置されるロードステーション(図示されない)においてかみ合い、加工物をステーション31の上方の予め定められた位置まで移動させる。
【0026】
クレーン40は加工物をステーション31まで下げ、(以下に記載される)加工物位置決めシステムと相互作用して加工物をステーション31に正しく据え付ける。クレーン40は据え付けられた加工物を離し、上昇して熱処理ステーションの上部パレット組立品500を空ける。上部パレット組立品500は、熱処理パレット組立品の下部パレット組立品400を閉じた位置(closed position)まで旋回(ピボット)させる。理解しやすいように、図1(a)〜図1(c)では、完全な上部及び下部パレット組立品は図示されない。しかし、組立の参考のために、(上部パレット組立品の一部を形成する)バックプレート505、及び(下部パレット組立品の一部を形成する)ベースプレート405が図示される。閉じた位置(closed position)では、実質的に閉じた誘導器が、ステーション31の中で熱処理される1つ又は複数の予め選択された加工物部品のまわりに形成される。各ステーションにおける熱処理のための部品の事前選択は、供給されたステーションでの全ての必要な加工物部品の熱処理を提供するための熱処理ステーションの特定の配置及び形状に基づく。
【0027】
電力は、各下部誘導セグメントに導体29a、29b(例えば、母線)を経由して適切な電源の負荷整合変圧器22から加えられる。(もし所望するなら)加熱及び急冷の後、上部パレット組立品500は、下部パレット組立品400から、クレーン40が下がってステーション31に据え付けられた加工物とかみ合うことを可能にする開いた位置(opened position)まで旋回する。かみ合った後、クレーン40は加工物を持ち上げ、予め選択された部品の熱処理のためにステーション31に対する方法と類似の方法で加工物をステーション32へ移す。熱処理ステーション間の移動及び各ステーションにおける予め選択された加工物部品の熱処理のこの繰り返しプロセスは、加工物が最後の熱処理ステーションに到達するまで行われる。
【0028】
図1(a)に図示される実施例の場合、最後の熱処理ステーションはステーション33である。ステーション33での熱処理の後、クレーン40は加工物を持ち上げ、クレーン40が熱処理加工物を置くアンロードステーション(図示されない)へ移動させる。技術者は、クレーン及びガントリーが本発明から逸脱することなく他の形態で形成できることを高く評価するであろう。例えば、複数のクレーン40が提供され、複数の加工物を複数のステーションに同時に据え付けることが出来る。X−Z軸加工物搬送システムは、図1(a)に図示された熱処理システムの構成要素のレイアウトに対して最適化される、技術者は、自立型のクレーンシステムを含む加工物搬送システムでの変形が構成要素の他のレイアウトに対して使用できることを高く評価するであろう。
【0029】
本発明の1実施例では、熱処理システム10のための制御部品は、一般に制御部27に集中する。典型的な設置では、制御部品は、誘導熱処理システム10の構成要素に対する入力及び出力装置と相互接続する1つ又は複数のコンピュータ処理装置(例えば、プログラム可能制御装置)を含む。1実施例では、制御装置は電源、急冷液(quenchant)システム、加工物搬送システム、及び加工物位置決めシステムに対する制御手段を含む。制御パネル28は、制御部品と人間のオペレータの間の入/出力インターフェース部品を提供する。
【0030】
各熱処理ステーション31、32、又は33は、下部及び上部パレット組立品で構成される熱処理パレット組立品を含む。図9(a)で下部誘導セグメント107、107aにより図示されるように、各下部パレット組立品400は、1つ又は複数の第1の(下部)誘導セグメントを含む。下部誘導セグメント107は、軸が共通の加工物軸と平行で共通の加工物軸からオフセットされている2つの加工物部品まで熱処理できる下部誘導セグメントを表す。下部誘導セグメント107aは、軸が共通の加工物軸と平行で共通の加工物軸と一致している2つの加工物部品まで熱処理できる下部誘導セグメントを表す。図9(a)の上部誘導セグメント109、109aにより図示されるように、各上部パレット組立品500は、1つ又は複数の第2の(上部)誘導セグメントを含む。上部誘導セグメント109は、軸が共通の加工物軸と平行で共通の加工物軸からオフセットされている2つの加工物部品まで熱処理できる上部誘導セグメントを表す。上部誘導セグメント109aは、軸が共通の加工物軸と平行で共通の加工物軸と一致している2つの加工物部品まで熱処理できる上部誘導セグメントを表す。
【0031】
誘電体材料410は、下部及び上部誘導セグメントの対面する表面を図2(c)に図示されるように分離する。空気は好ましい誘電体材料ではないが、本発明の他の実施例では、エアギャップが十分な誘電体として機能できる。誘電体材料410は、下部又は上部誘導セグメントの何れの対面する表面にも適用できる。下部及び上部の配向を使用して熱処理ステーションの部品を指したが、この用語は第1及び第2の誘導器アセンブリの機能的な配向の制限を意図しない。以下に更に詳細に記載されるように、図9(a)の熱処理ステーションに対するパレット組立品100(開いた位置(opened position)で図示される)が閉じた位置(closed position)まで移動させられるとき、上部誘導セグメント109、109aは下部誘導セグメント107、107aと各々結合し、実質的に閉じた誘導器を加工物の予め選択された部品のまわりに形成する。
【0032】
上部及び下部誘導器の組セグメント107、109及び107a、109aに対する閉じた位置(closed position)が図2(c)に図示される。図示される上部及び下部誘導器アセンブリは、軸が中心の加工物軸と平行で中心の加工物軸からオフセットされている2つの加工物部品、及び軸が加工物軸と共通である2つの加工物部品の最大限を加熱できる熱処理ステーションの選択された形状を表す。代わりの形状では、実質的に閉じた上部及び下部誘導セグメントが、軸が中心の加工物軸と平行で中心の加工物軸からオフセットされている、及び軸が加工物軸(単一を含む)と共通である加工物部品の組み合わせ、又は何れかのタイプの奇数の加工物部品のあらゆる組み合わせから作られた加工物を熱処理できる。加工物熱処理ステーション及びステーションの形状の数は、加工物の特定の形状に依存する。単一のコイル巻き数が図示される上部及び下部誘導セグメントに対して使用されたが、技術者は、本発明の範囲から逸脱することなく2回又はそれ以上の巻き数を提供して、比較的大きな個々の加工物部品を硬化させることができることを高く評価するであろう。
【0033】
下部又は上部誘導セグメントは、固体の銅ブロックから製造できる。内側貫通開口部が、各誘導セグメント中に提供される。図2(a)及び図2(b)は、下部及び上部誘導セグメント107、109中の内側貫通開口部117a、117bを図示する。各貫通開口部は、貫通開口部を実質的に囲む第1及び第2のコイルセグメントを形成する。また、以下に詳細に記載されるように、貫通開口部は、磁束集中器セグメントを誘導セグメントのまわりに配置するために使用される。第1及び第2のコイルセグメントは、下部誘導セグメントを通る供給及び帰還電流路として機能する。上部誘導セグメントでは、第1及び第2のコイルセグメントは、一般に円形の誘導電流路を形成する。下部誘導セグメント中の電流が一般に図2(a)の矢印により示される方向にあるとき、上部誘導セグメント中の誘導電流は一般に、図2(b)の矢印により示されるように反対方向である。加工物部品が特定の熱処理ステーションにおいて加熱されることにより、貫通開口部も、1組の上部及び下部誘導セグメントで熱処理される1つ又は2つの加工物部品をつなぐ非熱処理加工物部品に対する(滞留)位置として機能できる。
【0034】
一般に、下部及び上部誘導セグメント中の貫通開口部の幅は、非熱処理加工物部品の幅よりも僅かに大きい。本発明の好ましい実施例では、各第1及び第2のコイルセグメントは、図2(a)及び図2(b)の開口部121a、121bで図示されるような1つの部分的な開口部を有する。下部誘導セグメント中の部分的な開口部は、上部誘導セグメント中の対応する部分的な開口部に対して鏡像の位置にある。例えば、図2(a)で図示される下部誘導セグメント107に対して、下部誘導セグメント中の加工物の部分的な開口部121aは、図2(b)に図示される上部誘導セグメント中の加工物の開口部121bに対して鏡像の位置にある。上部パレット組立品が最も近い位置にあるとき、上部パレット組立品中の1つ又は複数の上部誘導セグメントは、下部パレット組立品中の対応する1つ又は複数の下部誘導セグメント(から電気的に絶縁されているが)に隣接して位置する対面する表面を有する。
【0035】
図2(a)及び図2(b)の領域119a、119bと結合している磁束集中器により図示されるように、領域と結合している1つ又は複数の磁束集中器が、対応する上部及び下部誘導セグメントに提供される。2つの電気コネクタ29a、29bが下部誘導セグメント107へ電力終端領域122において取り付けられる図2(c)に図示されるように、各下部誘導セグメントは、電源に接続する手段を有する。誘電体材料411は、2つの導体を互いから電気的に絶縁する。前に開示したように、導体29a、29bは、各下部誘導セグメントを電源20へ負荷整合変圧器22を経由して接続する。他の形状では、変圧器の機能を電源に含むことにより負荷整合変圧器が除去される。
【0036】
図2(c)及び図3(a)に図示されるように、上部パレット組立品が最も近い位置にあって電力が1つ又は複数の下部誘導セグメントに加えられるとき、磁束集中器セグメント103a、103bは、電力を供給された下部誘導セグメントから上部誘導セグメントへの磁束を結合する磁束集中器を形成する。各磁束集中器は、保持装置105により関連する誘導セグメントのまわりの所定の位置に保持される。各集中器セグメンは、高透磁率の磁気材料(例えば、複数の薄層から成る鉄のシート)から成る。上部パレット組立品が最も近い位置にあるとき、集中器セグメント103aの表面104a、106aは、集中器セグメント103bの向かい合う表面104b、106bの近くに各々持ってこられるか又は各々接触する。理想的には、上部パレット組立品が最も近い位置にあるとき、最大磁束結合のために向かい合う磁束集中器の表面は互いに接触しなければならない。しかし、好ましい実施例では、最小限のエアギャップを維持して、上部パレット組立品500が最も近い位置に移動されるときに、対面する表面を互いにぶつける原因となる機械的精度を考慮する。
【0037】
1組のU字型磁束集中器が図2(c)の1組の下部及び上部誘導セグメントのまわりに図示されているが、複数組の磁束集中器も下部及び上部誘導セグメントの複数の対応する磁束集中器領域のまわりに同様に配置して磁束結合を改善できる。磁束集中器セグメントの組のための代わりの形状が、図3(b)〜図3(d)に図示される。図3(b)に図示される形状は、上部誘導セグメントに関連する集中器セグメント103b’の重さが最小にされる点で特に有用であり、そのことは可動上部パレット組立品の重さを最小にする助けとなる。
【0038】
以下で開示されるように、コイルセグメント中の部分的な開口部は、一般に任意に外形を形成された半円形である。上部誘導セグメントが(誘電体分離を有する)下部誘導セグメントの上面で適切に位置合わせされるとき、対応する部分的な開口部は、ステーションに適切に据え付けられるときに熱処理される予め選択された加工物部品を実質的に囲む完全な誘導器コイル開口部を形成し、電力が下部誘導器コイルに加えられる。上部及び下部誘導セグメントが加工物の主軸と同軸ではない実質的に円筒型の加工物部品を熱処理するために使用されるとき、図2(a)及び図2(b)に示されるように、部分的な開口部の軸は加工物の主軸からオフセットされる。
【0039】
実質的に円筒型の加工物部品が加工物の中心軸と共通の軸を有するとき、部分的な開口部は加工物の主軸と同軸である。部分的な開口部及び貫通開口部の幅及び直径は、特定の加工物の加工物部品の幅及び直径に依存する。更に、部分的な開口部の直径は、多数の要求を満たすように選択される。多数の要求は、表面と(開口部に据え付けられた)加工物部品の間の適切なエアギャップ;エアギャップ中の十分な急冷液流;及び熱処理の間の加工物部品の熱膨張を含む。各部分的な開口部は、一般にアーチ形のコイル表面を形成する。特に、急冷されるとき、誘導セグメントの一般にアーチ形のコイル表面は急冷穴により分離される。この実施例では、急冷穴131、並びに外部及び内部コイルリップ123a、123bを有する下部誘導セグメント107に対して図2(a)に図示されるように、急冷穴は一般にアーチ形のコイル表面を内部及び外部コイル「リップ」に分離する。
【0040】
他の実施例では、急冷穴131は個々の開口部であるためには必要ない。例えば、急冷穴131によって一般に占められる領域中の複数の別々の穿孔も使用できる。コイルが面する表面115aにおいてコイルリップ123a、123bにより形成されるコイルインターフェース領域127に対して図2(a)で図示されるように、フィッシュテールインターフェース領域は、関連するコイルが面する表面を用いて形成されたコイルリップのインターフェースにより定められる。上部又は下部誘導器アセンブリへの最も深い侵入(換言すれば、インターフェース領域から約90度オフセットされた)におけるコイルリップのペアの領域はベース領域と呼ばれ、下部誘導セグメント107の1つの開口部に対して素子129により図示される。コイルリップは、軸幅(即ち、コイルリップを用いてアーチ形の表面により形成された部分的な開口部の内部に据え付けられた加工物部品の軸方向のコイルリップの幅)を、ベース領域129付近の軸幅より大きいインターフェース領域127に一般に有する。これは、リップの壁部を斜めにすることにより達成できるが、図2(a)に図示されるように、壁部は斜めに切られて狭くする効果を達成することもできる。
【0041】
代わりの実施例では、図8(a)に図示されるように、1組の関連する下部及び上部誘導セグメント107b、109b中の部分的な開口部が、実質的に卵形の開口部を各々形成する。この形状で、図8(a)のエアギャップ領域128により図示されるように、最も小さい半径方向のエアギャップはインターフェース領域127にあり、最も大きいエアギャップは熱処理される加工物部品と隣り合う加工物部品中の隣接質量の欠如が存在する領域及び/又は熱処理された加工物部品中の穴の領域にある。この形状に対して、下部誘導セグメント107bに対するベース領域129bは、最も大きいエアギャップより小さいが最も小さいエアギャップより大きいエアギャップを有する。この形状は、熱処理される加工物部品に隣接する貫通開口部中に据え付けられた非熱処理加工物部品の非対称形を補償するために、又は熱処理される加工物部品が開口部(例えば、穴)又は他の間隙を有するときに特に有用である。
【0042】
代わりの実施例では、下部の電力を供給された(又はアクティブな)一部の誘導器は図2(a)に図示されるように1回巻コイルから構成でき、上部の(又はパッシブな)一部の誘導器は2回巻コイルから構成される。2回巻コイルは、(貫通開口部中の)他の1回巻コイルの内側に配置された1回巻コイルの1つを有する図2(b)に図示される2つの1回巻コイルに類似している。1組の磁束集中器は、アクティブな一部の誘導器をパッシブな一部の誘導器を構成する2つの1回巻コイルに誘導結合させるために使用できる。この形状では、2つの1回巻コイルは、互いに及びアクティブな一部の誘導器から電気的に絶縁される。2つのパッシブな一部の誘導器のコイルセグメントに隣接して形成された1組のパッシブな部分的な加工物の開口部は、アクティブな一部の誘導器中の単一の部分的な加工物の開口部と向かい合って配置される。パッシブな部分的な加工物の開口部の各ペアは、上記のように1組のコイルリップで外形を作られるか、代わりにパッシブな部分的な加工物の開口部の組み合わされたペアが1組のコイルリップを形成するように外形を作られる。この第2の形状では、コイルリップの穴分離は、電気的に絶縁された隣接コイルセグメントの間の分離から形成される。
【0043】
各急冷穴131は、上部及び下部誘導セグメントを通して1つ又は複数の急冷液(quenchant)通路133に接続される。急冷液(quenchant)通路は、下部及び上部誘導セグメント中に提供された1つ又は複数の急冷液(quenchant)入口開口部135の中に存在する。本発明の他の実施例では、急冷液(quenchant)通路及びルーティングは、誘導セグメントの外部の配管又はパイプを経由する。
【0044】
図5(a)〜図5(d)、図6(b)、図6(c)、図7(b)、及び図7(c)に図示された1つ又は複数のスロットを付けられた側面シールドは、誘導セグメントのアーチ形のコイル領域のまわりの誘導セグメントの一方の側又は両方の側に任意に提供される。図2(c)は、外部側面シールド137の上部誘導セグメント109aへの一般的な適用を図示する。側面シールドは、(熱処理される加工物部品に対する)磁束集中器、及び(熱処理された部品に隣接する加工物部品に対する)磁場シールドの両方として機能する。側面シールドは、適切な高透磁率の磁気材料(例えば、磁石鋼)から形成される。側面シールドは側面シールドが取り付けられる誘導セグメント中の電流によりつくり出される磁場の分布に影響を与え、誘導セグメントは熱処理される加工物部品中の選択された領域の硬化に影響を与える。加えて、また、側面シールドは、(貫通開口部117a、117b中に据え付けられたか、又は誘導セグメントの外部に隣接する)誘導器アセンブリ中の熱処理されていない加工物部品を望ましくない浮遊加熱から保護する。更に、図5(a)及び図5(b)は、側面シールドの好ましい実施例を図示する。
【0045】
側面シールドに対するスロット136と隣接する歯139の間のピッチ率が制御され、側面シールドにより提供されるシールドの程度に影響を与えることが出来る。もしスロットの幅(w1)と隣接する歯の幅(w2)の比が5より大きければ、磁束集中器及び磁場シールドとしての側面シールドの有効性は減少する。従って、最小の集中及びシールドが5より大きい比で提供される。逆に、ピッチ率が小さく作られるにつれて、磁気集中及びシールドは改善する。図5(c)及び図5(d)は、大きなスロット138a、138bに隣接する領域中に開口部又は間隙領域を有する加工物部品の熱処理を改善する、典型的な外部積層側面シールド137a及び内部積層側面シールド137bを図示する。コイルセグメントに対するそれらの配置は、図4(e)及び図4(f)に図示される。開口部に隣接する大きな(細長い)スロットを提供することは、開口部のまわりの加熱を減少させ、過熱及び熱ストレスによる開口部の領域及び穴領域中の亀裂の可能性を減少させる。一般に、細長いスロットの幅は、隣接する開口部の直径の3倍より小さく制限される。加えて、シールドは個々に外形を作られ、熱処理される特定の加工物部品のまわりの所望するフィールド形状を収容する。
【0046】
シールドの厚さは性能に対して重要である。実際的なアプリケーションに対して、個々の各側面シールドの厚さは、一般に3ミリメートルより大きくなければならない。さもなければ、側面シールドは加工物の熱処理の間に過熱され、それは望ましくない現象である。いくつかのアプリケーションでは、誘導セグメントから逸れた方向を向く側面シールドの表面が隣接する加工物部品と接触して、電気的短絡のための経路を形成する。これと同様な場合、側面シールドは誘導器から誘電体材料を用いて電手的に絶縁されるか、又は誘導セグメントの境界面の内部に同じ高さに据え付けられるかしなければならない。
【0047】
特定の加工物部品の最適な熱処理を誘導熱処理システム10中で達成するために、個々のコイルセグメント(又は、コイルリップ)は誘導セグメント領域の幅を加工物部品の軸方向に変化させることにより「外形を作り」、種々の加工物硬化要件に対応できる。外形の形成(profiling)は対応する下部及び上部誘導セグメントの間の誘電体分離による誘導加熱中の異常を補正し、非熱処理加工物部品の変化する変則的な形状は、熱処理加工物部品と加工物中の磁場及び電流分布に影響を与えることが出来る熱処理された部品(例えば、開口部、油穴、及び他の間隙)における不揃いを結びつける。最も一般的な用語では、外形の形成(profiling)は、部分的な開口部を一般に滑らかな半円形のアーチ形のコイル表面から変形させる誘導セグメント(又は、コイルリップ)における特徴を含む。図4(b)は、コイルセグメントに対する一般的な外形形成(profiling)アプローチを図示する。
【0048】
一般に、インターフェース領域127に隣接する周囲の長さ(d2)は、コイルセグメントの内部で熱処理される加工物部品の軸幅の2倍より小さく、コイルセグメントの軸方向移動幅(d1)は、同じ加工物部品の軸幅の0.3倍より小さくなるように選択される。コイルを作ると、インターフェース領域127の最も広い部分は、下部及び上部誘導セグメントの対面する表面の間の誘電体分離を補償する。図4(c)に図示されるように、熱処理される加工物部品の表面の(点線で示されるように、コイルセグメントのアーチ形の表面に突き出た)開口部201付近の領域では、開口部に隣接するコイルセグメントの内部及び外部表面が更に外形形成され、加工物部品の表面の開口部を補償する。
【0049】
一般に、形成された切り口の軸幅(d3)は、開口部201の外径の3倍より小さい。(点線で示されるように、コイルセグメントのアーチ形の表面に突き出る)斜めにされるか角度を付けられた穴202の場合、図4(d)に図示されるように、形成される幅(d4)は斜めにされた開口部に近い側で増加する。場合によっては、図6(a)に図示されるように、下部及び上部誘導セグメントの対面する表面の間の誘電体分離の効果を、対面する表面の領域中の広くされたコイルとより小さな「コイル−加工物」エアギャップの組み合わせにより補償することが出来る。図4(e)及び図4(f)は、誘導セグメントの各側の2倍の又は「サンドイッチ」側面シールドのアプリケーションを図4(b)及び図4(c)の外形形成の特徴に加えて各々図示する。
【0050】
図6(d)及び図7(c)に示されるように、アーチ形のコイル領域の半径を熱処理される特定の加工物の要求に基づいて変化させることが出来る。この変更を行うことは、加工物部品の表面とアーチ形の誘導器表面の間のエアギャップの半径方向の長さを変化させる。一般に、より小さいエアギャップがインターフェース領域127で維持され、上部及び下部誘導器コイルセグメントの向かい合う表面の間につくり出された誘電体ギャップを補償する。
【0051】
いくつかのアプリケーションでは、予め選択された加工物部品の表面積に対する熱処理を制限することが好ましい。代わりのアプリケーションでは、加工物部品の表面積及びその面取り領域の熱処理が好ましい。
【0052】
図6(b)〜図6(d)は、面取り硬化なしに所望する加工物表面硬化を達成する側面シールド及びコイル外部形成(profiling)の典型的なアプリケーションを図示する。図6(a)の断面線A−Aを参照すると、図6(b)は、加工物部品206、208と隣接して結合している面取り領域207a、207bを硬化すること無しに加工物部品207表面硬化を達成する、誘導セグメントのリップ124a、124bのエッジと同一平面のエッジの1つを有する(「サンドイッチ型」側面シールドと呼ばれる)内部及び外部側面シールドの使用を各々図示する。(図6(a)の断面線B−Bを参照する)図6(c)は、2つの側面シールド137、137’をサンドイッチ形状で使用してコイルセグメント中でより優れた磁場制御を提供する変形を図示する。図4(e)及び図4(f)も、サンドイッチ形状の側面シールドのアプリケーションを図示する。これは、より良い硬化パターンの再現性をもたらす。加えて、側面シールドのシールド特性を改善すること、及び不規則に形成された隣接する加工物部品206、208に対するコイルセグメントの感受性を著しく減少させることを可能にする。
【0053】
他の実施例では、2つより多い側面シールドがサンドイッチ形状で更に正確な磁場制御のために提供される。図6(d)は、熱処理される予め選択された加工物部品207が穴202又は他の開口部を有するとき、及び/又は隣接する加工物部品206、207が隣接する間隙又は質量の欠如を有するときの、側面シールド無しの熱処理アプリケーションを図示する。図6(a)に図示されるように、誘導セグメント109は半径方向に断面線C−Cにおいて逆行して形成され、開口部202付近のコイルの磁場を修正する。図6(a)の断面線C−Cにより示されるように、誘導セグメントが半径方向に形成されるとき、半径方向に形成された切り込みの好ましい幅(a1)は、隣接する穴の内径の3倍より小さい。
【0054】
代わりに、図7(a)〜図7(c)が、面取り領域207a、207b、及び予め選択された加工物部品207の表面が熱処理される代わりの配置を図示する。図6(d)、図7(c)、及び図8(b)〜図8(d)は、角度を付けられた油穴202が熱処理される加工物部品207中に存在する半径方向のコイル外形形成(profiling)を図示する。
【0055】
熱処理ステーションの下部パレット組立品は、1つ又は複数の下部誘導セグメントが接続されるベースプレートを含む。図9(a)は、ベースプレート405を有する典型的な下部パレット組立品400を図示する。下部誘導セグメント107、107aは、ベースプレート405に接続される。一般に、図2(d)に典型的に図示されるスペーサ415が使用され、各下部誘導セグメントとベースプレートの間の電気的絶縁を提供する。また、スペーサは下部誘導セグメントに対する高さ調節装置として機能し、下部パレット組立品中での加工物の適切な据え付けに便宜を図る。スペーサは、適切な絶縁材料(例えば、NEMA Grade G-10エポキシ/ガラス材料、ナイロン/ケブラー複合材、又は他の類似のタイプの材料)から作ることが出来る。もし急冷液(quenchant)がステーション中の加工物部品の熱処理に必要なら、スペーサ415及び下部プレート405は、急冷液(quenchant)の下部誘導セグメント中の通路への供給を容易にする1つ又は複数の通路を備えることが出来る。加えて、開口部をスペーサ415の内側に提供することは、放出された急冷液(quenchant)が急冷液(quenchant)汚染物貯蔵タンク50に流れ込むことを可能にする。シャフト支持ブロック430が、ベースプレート405に取り付けられる。
【0056】
もし急冷が熱処理ステーションで実行されたら、放出された急冷液(quenchant)は上部及び下部誘導セグメントを冷却するのに通常は十分である。しかし、もし急冷がステーションで実行されないか、又は上部及び下部誘導セグメントの追加冷却が所望されたら、銅配管は誘導セグメントに半田付けされ、誘導セグメントから銅配管を通る冷却媒体流への改善された熱伝達を提供できる。
【0057】
アプリケーションの特徴及び加工物の形状により、1つ又は複数の補償装置を誘導熱処理コイル設計に取り入れることが出来る。補償装置は、(鉄、炭素鋼、及びステンレス鋼を含むが限定されない)導電材料から作られなければならない。補償装置は、コイルセグメントに取り付けることが出来る。或いは、特別な取付具を使用することにより、補償装置は、非対称加工物部品を隣接させること(又は、非対称加工物部品の不在)により作り出される、誘導セグメントに隣接する間隙に配置できる。補償装置は、奇異に形成された隣接する加工物部品による、誘導コイルセグメントに隣接する領域中の金属の質量の欠如を補償する。また、補償装置は熱処理加工物部品の選択された領域中の磁場を再分布させ、例えば、(即ち、隣接する加工物部品形状による)隣接質量の欠如が存在する領域中の電力密度の余剰を補償する。側面シールドと同様に、アプリケーション及び加工物の形状により、補償装置は「開いた」又は間隙領域を有する。例えば、角度を付けられた穴の場合、角度を付けられた穴の「質量が無い」側に配置された補償装置は「開いた」領域を持たない。同時に、「質量がある」側に配置された補償装置は「開いた」領域を持つ。
【0058】
熱処理ステーションの上部パレット組立品は、1つ又は複数の上部誘導セグメントが接続されるバックプレートを含む。図9(a)は、バックプレート505に接続された上部誘導セグメント109、109aを有する典型的な上部パレット組立品500を図示する。上部誘導セグメントがバックプレート上に配置され、上部パレット組立品が最も近い位置にあるとき、各上部誘導セグメント上の対面する表面及び部分的な加工物の開口部が、各対応する下部誘導セグメント上の対面する表面及び部分的な加工物の開口部と位置合わせされる。図示される実施例では、上部パレット組立品が開いた(opened)及び閉じた位置(closed position)の間で回転するので、硬い軽金属(例えば、アルミニウム)が、バックプレートのための適切な材料である。一般に、下部パレット組立品と同様に、スペーサ415がバックプレート505と各上部誘導セグメントの間に提供される。軸受台431がバックプレート505に取り付けられる。上部パレット組立品500が回転して下部パレット組立品400へ軸432により接続され、加工物位置決めシステムが加工物を下部パレット組立品から除去するか挿入するときに、上部パレット組立品が下部パレット組立品から開いた位置(opened position)へ移動される。
【0059】
加工物が下部パレット組立品に挿入された後、上部パレット組立品500は最も近い位置へ回転され、対応する加工物の部分的な開口部のペアにより形成された実質的に円筒型の開口部に配置された加工物部品を電力を下部誘導セグメントへ供給することにより熱処理でき、もし所望するなら急冷できる。技術者は、本発明の範囲から逸脱することなく上部パレット組立品を下部パレット組立品から/へ向けて選択的に移動させるための他の手段が利用できることを高く評価するであろう。例えば、もし横型のコンベヤシステムが加工物をステーション間で平行移動させるために使用されるなら、上部パレット組立品を垂直方向に直接的に持ち上げてもよい。他の代わりの形状では、下部(又は第1の)及び上部(又は第2の)パレット組立品は90度回転でき、第2のパレット組立品が開いた(opened)又は閉じた位置(closed position)の間で単純にスライドできる。この特定の配置は、加工物が第1のパレット組立品に取り付けられない部品上に据え付けられることを許容する。
【0060】
図10(a)に図示されるように、ピボット層750がバックプレート505中のスロットの内部に延長する。もし上部パレット組立品が最も近い位置にあれば、回転ドライブ755は層750、及び層750が挿入される上部パレット組立品を矢により示される方向へ回転させ、上部パレット組立品及び取り付けられた部品を開いた位置(opened position)へ持ち上げることができる。上部パレット組立品が開いた位置(opened position)にあるとき、回転ドライブ755は層750、及び上部パレット組立品を矢により示されるのと反対の方向へ回転させ、上部パレット組立品を最も近い位置まで下げることができる。
【0061】
回転ドライブ755は熱処理ステーションの構造的基礎に固定され、圧縮空気又は油圧トグルクランプにより動力を供給されるカムローラでよい。ピボットクランプ層とピボットコイルアセンブリは同軸である。上部パレット組立品は、重りを用いて機械的に、又は光学的制動装置を使用することにより平衡させることができる。図10(a)に図示されるように、制動機能は、油圧システムが万一故障した場合に上部パレット組立品500を開いた位置(opened position)まで駆動する圧搾空気で駆動されるスプリングアクチュエータ785により提供できる。アクチュエータ785の1つの端部が上部パレット組立品500に接続され、向かい合う端部がベースプレート405に取り付けられる。
【0062】
図10(b)に図示されるバックプレート505aは、釣り合い重り760を含む。また、バックプレートに接続された上部誘導セグメントへの急冷液(quenchant)経路を提供する(点線で示される)内部通路767の使用が図10(b)に図示される。各釣り合い重り760に提供される急冷液(quenchant)取入口769は、内部通路への急冷液(quenchant)の侵入を可能にする。各取入口は、回転ユニオン(rotary union)継手とクイック接続(quick connect)継手を用いて急冷液(quenchant)供給源に接続できる。
【0063】
回転ドライブ755が上部パレット組立品を最も近い位置に向けてピボットするとき、上部パレット組立品中の1つ又は複数のロケータジグフィート720が、下部パレット組立品上の対応するロケータ721に固定され、上部及び下部誘導セグメントの適切な位置合わせを保証する。ロケータ721は調節可能な高さ手段を備えることができ、(誘電体の分離を用いた)上部誘導器対面表面の下部誘導器対面表面上への配置の微調整を可能にする。下部誘導セグメントに対する上部誘導セグメントの横方向の調整は、2つの同軸な調節可能なネジ山を切られたカラーを上部パレット組立品に取り付けられた各軸受台431の1つの側に提供することにより行うことができる。
【0064】
図11に図示される熱処理ステーションの実施例では、ベースプレート405が取付具プレート705に取り付けられる。下部及び取り付けられた上部パレット組立品の詳細は図11に含まれないが、本明細書の他の部分で開示される。取付具プレート705は、ベースプレート405並びに接続された下部及び上部パレット組立品がガイドレール711上を移動することを可能にするリニアベアリング710を有する。ガイドレール711はレールプレート706に固定され、レールプレート706は熱処理ステーションに対する構造的基礎707に取り外し可能に取り付けられる。図13に図示されるように、コイル転換ドリー800は、下部及び上部パレット組立品から成る完全なパレット組立品を取り外し及び取り付ける効率的な手段を提供する。前記ドリーは、前記ドリーが熱処理ステーションに隣接して配置されるときにガイドレール711と位置が合うガイドレール712を含む。
【0065】
図13に油圧手動ポンプ810及びシリンダ811として図示される適切なジャッキシステムは、完全なパレット組立品を熱処理システムから移動させることが出来る。完全なパレット組立品が除去されるとき、上部パレット組立品に取り付けられたピボット機構(即ち、ピボット層750)はバックプレート505の外へスライドする。シリンダ811に取り付けられたキャッチラッチ(catch latch)815は、取付具プレート705又は下部若しくは上部パレット組立品の他の部品に適切に取り付けられた噛み合わせラッチ816でロックされる。いったん完全なパレット組立品が除去されたら、交換パレット組立品を、前記ドリーから逆の順番で、交換パレット組立品をドリーレール712からステーションレール711へ押すことにより据え付けることが出来る。この配置は、下部及び上部パレット組立品の部品が熱処理ステーションの基礎に固く取り付けられる他の実施例に著しい改善をもたらす。
【0066】
後の実施例では、もし部品(例えば、下部誘導セグメント)が交換を必要としたら、下部誘導セグメントが除去されて交換される間、熱処理システムは停止しなければならない。本発明の開示された装置及び方法を使用して、欠陥のある下部誘導セグメントが熱処理システムから除去される間に、欠陥のある下部誘導セグメントを含む下部及び取り付けられた上部パレット組立品は除去されて欠陥のないパレット組立品とすぐに交換できる。加えて、そのような熱処理システムは経済的である。何故ならば、同じ数のステーションで熱処理できる別々に形成された加工物の熱処理は、完全な熱処理システムを交換するよりも完全なパレット組立品を交換することにより達成できる。パレット組立品が所定の位置に移動するとき、パレット組立品を加工物位置決めシステムに対して適切に配置するための適切な調節手段が提供され、下部パレット組立品の内部に下げられた加工物は下部パレット組立品中に適切に設置される。
【0067】
図11では、典型的な調節手段が、(下部及び上部パレット組立品と一緒に)構造的基礎707に対するベースプレート405の位置をY軸方向に調節するネジで駆動される調節可能なハードストップ820として図示される。加えて、図11では、X−Y平面でのベースプレート405の回転方向の調節を提供するための典型的な調節手段が提供される。クランプ822は、構造的基礎707に対して選択された位置でピボットされてロックできる。
【0068】
予め選択された加工物部品を熱処理するための1つ又は複数の下部及び上部誘導セグメントに加えて、各熱処理ステーションは加工物位置決めシステムを有する。加工物位置決めシステムは加工物を配向し、予め選択された加工物部品は、下部誘導器コイルの部分的な加工物の開口部、及び下部誘導セグメント中の貫通開口部に適切に位置する。下部パレット組立品部品中への加工物の適切な配置は、各ステーションにおいて加工物の軸方向への回転又は平行移動(又は、回転及び平行移動の両方)を必要としてもよい。加工物がステーションに適切に配置されることを保証するために、加工物位置決めシステムは、クレーン40に関連する部品、若しくは各熱処理ステーションに配置された部品、又はこれら2つの組み合わせから成る。
【0069】
加工物搬送システムに関連する典型的な加工物位置決めシステムが、図12(a)に図示される。クレーン40は移動アーム41、42に独立して各々取り付けられた2つのスピンドル680、682を有し、移動アームは矢印により示される横方向に移動できる。制御ボックス685は、2つのアームの横の動きを接続手段681により制御する。主スピンドル682は、ロータ683に取り付けられる。ロータ683は回転軸686に接続される。回転ドライバ687は回転軸686に(例えば、減速ギアボックス688及び出力シャフト689を有するベルト及びプーリー伝達により)適切に接続され、回転軸686及び取り付けられたロータ683を回転させる。
【0070】
加工物の両端を確実に把持するためにスピンドル680、682の両方を互いに向けて横に移動させることにより、熱処理ステーションまで/から、及び熱処理ステーションの間で加工物を搬送するために、主スピンドル680、682は加工物とかみ合う。同時に、位置決めピン684が、加工物の端部に提供された対応する位置決め穴とかみ合う。クレーンが最初に加工物を熱処理のために(例えば、ロードステーションで)持ち上げるとき、加工物は加工物位置決めシステムが加工物の軸の初期角度位置として認識する位置で配向される。この方法では、システムは加工物の全ての回転を各熱処理ステーションで、この初期角度位置に対して行うことが出来る。
【0071】
図12(b)は、各熱処理ステーションに配置できる光学的加工物位置決めシステムを図示する。上記のように、各下部パレット組立品400はベースプレート405を含む。据え付けブロック610a、610bがベースプレートに取り付けられ、加工物の選択された部品を据え付けるために配置される。V字型ブロックとして図示されているが、他の適切な据え付け手段(例えば、U字型ブロック)も使用できる。据え付けブロック中の加工物の据え付けは、加工物をステーションで加熱のために適切に配置するのには十分でないかもしれない。従って、X軸調節手段及び回転調節手段も、各ステーションで提供できる。図12(b)に図示されるように、ブロック610bに据え付けられた加工物の端部における加工物の中心軸に実質的に平行な方向に力を加えることにより、シリンダ650はX軸調節手段として機能する。構造665は、シリンダ650に対する取付及び位置決め構造として機能する。
【0072】
シリンダ650は、(ブロック610aに向かう正の方向への動きで図12(b)に示される矢印を基準に)正の又は負の何れの方向へも手動で又は機械的に駆動でき(例えば、図示されない電気又は油圧駆動)、加工物をX方向へ押すか又は加工物との接触から引き抜く。ピン655は回転ディスク660に取り付けられ、据え付け手段に据え付けられている間に加工物を回転させるための手段を提供する。ピン655の端部はシリンダ650の端部に対して相対的に配置され、シリンダ650の端部が加工物と接触するとき、ピン655の端部が加工物と接触する。ディスク660を回転させることは、ピン655と接触することにより加工物を回転させる。構造665は回転ディスク660に対する取付及び位置決め構造として機能し、ディスクに対する回転ドライブ手段を囲むために使用できる。シリンダ650に関しては、回転ドライブは手動式又は機械式である。代わりに又は上記調節手段と一緒に、回転調節手段(例えば、ステーションの誘導器中で熱処理される主軸から離れた加工物部品が適切に配置されることを保証するために予め選択された主軸から離れた加工物部品とかみ合う高さブロック670a、670b)を使用してもよい。
【0073】
本発明の1実施例では、誘導熱処理システム10は、図14、及び図15(a)〜図15(c)に図示されるクランク軸210を熱処理するために使用される。クランク軸のピン1、2、3、4、5及び6はクランク軸の主軸方向の部品の軸から軸方向にオフセットされ且つクランク軸の主軸方向の部品の軸と平行であり、素子211、212、213、214、215、及び216として各々識別される。クランク軸の軸と軸方向に一致する主軸方向の部品は、素子221、222、223、及び224、並びにシール225として識別される主管1、2、3、及び4から成る。図15(a)〜図15(c)に図示されるように、ウェブ231〜239はピン及び主管と相互接続する。ウェブは釣り合い重りとして機能し、従って、不規則で非対称な形状を仮定する。フライホイール取付素子227が、クランク軸の同じ端部にシール225として提供される。
【0074】
クランク軸の向かい合う端部において、クランクノーズ(crank nose)226が主管1(221)に取り付けられ、クランク軸駆動スプロケット、プーリー、及び/又は振動ダンパ取付のための取付台として一般に使用される。技術者は、本発明の範囲から逸脱することなく、クランク軸210の特定のアプリケーションによってクランク軸終端部品(即ち、素子225、226、及び227)が数量及び使用法において変わり得ることを高く評価するであろう。更に、ピン形状は2倍幅(一般)で割れたピン形状に変化し、混ざり合うことができる。シール225中の開口部260は、クランク軸位置決めシステムに対する基準位置決め穴として使用できる。
【0075】
図15(a)は、加工物位置決めシステムにより第1の熱処理ステーション31に据え付けられた後のクランク軸210の形状を図示する。ピン211、214、及び主管223、224が、第1のステーションで加熱される。図9(b)は、第1の熱処理ステーション31に据え付けられたクランク軸210を図示する。クランク軸は、支持ブロック610a(図9(b)には図示されない)、610b上のステーション31に据え付けられる。ステーション31中のピン211、214の誘導熱処理のための適切な配向は、ピン212、216で高さブロック612a、612bを各々使用することにより達成される。図9(b)では、ブロック612bは図示されないが、下部誘導セグメント107aに関連するスペーサ415の内部のベースプレート405に取り付けられている。
【0076】
(図9(b)には図示されない)ブロック612aは下部誘導セグメント107、107aの間のベースプレート405に取り付けられ、拡張した側面リム(limb)613を有する。加工物搬送システムがクランク軸をステーション31内部に降下させるにつれて、リム613は外形形成ゲージとして機能し、クランク軸の位置合わせ不良の場合にクランク軸部品が下部誘導セグメントに衝突することを防止する。クランク軸をステーションに据え付けた後、加工物搬送システムがクランク軸を軸方向にクランクノーズ端部からオイルシール端部へ押すときに、リム613はウェブ234に対するハードストップとして使用できる。
【0077】
図15(b)は、クランク軸210が加工物位置決めシステムにより第2の熱処理ステーション32に据え付けられた後のクランク軸210の形状を図示する。ピン213、216、及び主管221、222が、第2のステーションで熱処理される。クランク軸は、支持ブロック610c、610d上のステーション32に据え付けられる。ステーション32中のピン213、216の誘導熱処理に対する適切な配向は、ピン215、211において高さブロック612c、612dを各々使用することにより達成される。支持及び高さブロックのベースプレート405への取付は、ピン213、216、及び主管221、222を加熱する誘導セグメントの異なる配置を考慮して適切な配向が変化したステーション31に対する取付と類似する。
【0078】
図15(c)は、クランク軸210が加工物位置決めシステムにより第3の熱処理ステーション33に据え付けられた後のクランク軸210の形状を図示する。ピン212、215、及びオイルシール225が、第3のステーションで加熱される。クランク軸は、支持ブロック610e、610f上のステーション33に据え付けられる。ステーション33中のピン212、215の誘導熱処理に対する適切な配向は、ピン214、213において高さブロック612e、612fを各々使用することにより達成される。支持及び高さブロックのベースプレート405への取付は、ピン212、215、及びオイルシール225を加熱する誘導セグメントの異なる配置を考慮して適切な配向が変化したステーション31に対する取付と類似する。ステーション33は、たった1つの主管軸方向部品(即ち、シール225)がステーションで熱処理される点で、ステーション31、32と異なる。そのような形状では、たとえ1つが使用されなくても、2つの部分的な加工物の開口部を上部及び下部2つの誘導セグメントに更に提供できる。何れにしても、あるタイプの形状のコイルセグメントを使用されてないセグメントの組に提供して、誘導セグメントを貫通する電流を平衡させなければならない。
【0079】
通路が使用されてないセグメントのペア中の加工物のために必要であり、上部及び下部セグメントの間の良好な磁気結合を維持する代替コイル設計が使用できる。図16(a)は、部分的な開口部601中でオイルシール225を熱処理するために使用できる典型的な下部誘導セグメント600を図示する。この形状では、第2のコイルセグメント602が使用される。対応する上部誘導セグメントは一般に、電力終端領域122を持たない下部誘導セグメントの鏡像である。軸方向に突出する非熱処理端部素子(例えば、主管221、及びクランクノーズ226)を有する熱処理された端部素子の各々に対して、図16(b)及び図16(c)に各々図示される典型的な上部及び下部誘導セグメント605、605’が、部分的な開口部606、606’中の主管221だけを熱処理するために使用できる。第2のコイルセグメント607、607’は、半円形の素子、及び内部に前記半円形の素子が据え付けられる半円形の開口部から成る。
【0080】
図15(a)〜15(c)に図示されるように、全ての熱処理ステーションにおいて、隣接するペアの部品の間の軸方向の距離が最大化され、コイルバス及び/又はコアアセンブリの潜在的な機械的干渉を防止する。加えて、ピン又は主管コイルは、他の平行なコイルの組の内部又は間で作動しない。
【0081】
図15(a)でピン213、ウェブ237、及び主管223に対して通路240により典型的に図示されるような、一般に隣接する主管、ピン、及び結合ウェブを貫通して穴をあけられた斜めにされたオイル通路に対して、前に開示したような側面シールド及び外形形成(profiling)の使用がクランク軸210に特に適用される。加えて、図3(a)で図示される各下部及び上部誘導セグメントを用いて使用されるU字型磁束集中器の単一セグメントのペアに対して、誘導セグメントの磁束集中器領域の長さと一般に等しい各集中器セグメント長さ(x1)は、熱処理される加工物部品が従来のピン又は主管であるとき、下部及び上部誘導セグメント中の加工物部品貫通開口部の幅(x5)の少なくとも0.5倍より大きくなければならない。加工物部品が2倍幅(一般)ピン又は割ピンであるとき、各集中器セグメントの長さは、誘導セグメント中の貫通開口部の幅の少なくとも0.25倍より大きくなければならない、もし複数組の磁束集中器が使用されたら、全集中器の個々の幅の総和は寸法要求x1を満たさなければならない。
【0082】
図3(a)に図示されるように、磁束集中器セグメントの寸法x2、x3、x4、及びx5は、磁束集中器中の磁気飽和を回避するように選択される。場合によっては、図2(a)及び図2(b)に各々図示される下部及び上部誘導セグメントのように、貫通開口部の幅は、磁束誘導器が誘導セグメントを囲んでこの要求を満たす誘導セグメントの端部において増加しなければならない。
【0083】
処理される加工物部品が従来のピン又は主管であるとき、磁束集中器に囲まれた誘導セグメントの有効幅(x5)は、下部及び上部誘導セグメント中の貫通開口部の軸幅の0.75倍より大きいことが好ましく、加工物部品が2倍幅(一般)ピン又は割ピンであるとき、下部及び上部誘導セグメント中の貫通開口部の有効幅(x5)の0.45倍であることが好ましい。
【0084】
上記の実施例は、開示された発明の範囲を制限しない。開示された発明の範囲は請求項の範囲に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1(a)】 本発明の誘導加熱処理システムの1つの実施例の平面図である。
【図1(b)】 図1(a)の線分A−Aによって示される、図1(a)の誘導加熱処理システムの部分的な正面図である。
【図1(c)】 図1(a)の線分B−Bによって示される、図1(a)の誘導加熱処理システムの側面図である。
【図2(a)】 加工品の共通軸に平行で、オフセットを持った軸を持った1つまたは2つの加工品部品を加熱処理するために使用される、本発明の典型的な第1または下部の誘導器部分の斜視図である。
【図2(b)】 加工品の共通軸に平行で、オフセットを持った軸を持った1つまたは2つの加工品部品を加熱処理するために使用される、本発明の典型的な第2または上部の誘導器部分の斜視図である。
【図2(c)】 上部の誘導器部分が閉じた状態で、加工品の共通軸に平行で、オフセットを持った軸を持った加工品部品の加熱処理のための1つの下部及び上部の誘導器部分の組、並びに、加工品の共通軸と共通の軸を持った加工品部品の加熱処理のための1つの下部及び上部の誘導器部分の組を示している加熱処理ステーションのための部分的パレット組立品の斜視図である。
【図2(d)】 誘導器部分のための典型的なスペーサである。
【図3(a)】 本発明の加熱処理ステーションと共に使用するための磁束集中器の1つの実施例の斜視図である。
【図3(b)】 本発明の加熱処理ステーションと共に使用するための磁束集中器の1つの実施例の側面図である。
【図3(c)】 本発明の加熱処理ステーションと共に使用するための磁束集中器のもう1つの実施例の側面図である。
【図3(d)】 本発明の加熱処理ステーションと共に使用するための磁束集中器のもう1つの実施例の側面図である。
【図4(a)】 下部及び上部誘導器部分の組のための、コイル部分の第1及び第2の部分的加工品開口の部分的な側面の断面図である。
【図4(b)】 図4(a)の線分A−Aで示されている、弓形のコイル表面及び接続領域の部分的な断面図である。
【図4(c)】 穴を持った加工品部品の加熱処理のためのコイルの外形を図示している、図4(a)の線分A−Aで示されている、弓形のコイル表面及び接続領域の部分的な断面図である。
【図4(d)】 軸方向に対して曲がっている穴を持った加工品部品の加熱処理のためのコイルの外形を図示している、図4(a)の線分A−Aで示されている、弓形のコイル表面及び接続領域の部分的な断面図である。
【図4(e)】 加熱処理される加工品部品に接続している加工品部品の多様な量(または、塊)または空所を補正するための、内面及び外面のシールドの使用を図示している、図4(a)の線分A−Aで示されている、弓形のコイル表面及び接続領域の部分的な断面図である。
【図4(f)】 加熱処理される加工品部品の多様な穴または空所を補正するための、内面及び外面のシールドの使用を図示している、図4(a)の線分A−Aで示されている、弓形のコイル表面及び接続領域の部分的な断面図である。
【図5(a)】 本発明のコイル部分と共に使用するための側面のシールドの側面図である。
【図5(b)】 本発明のコイル部分と共に使用するための側面のシールドの、拡大された、詳細な側面図である。
【図5(c)】 穴を持った加工品部品を加熱処理するために使用される、本発明のコイル部分と共に使用するための外面のシールドの側面図である。
【図5(d)】 穴を持った加工品部品を加熱処理するために使用される、本発明のコイル部分と共に使用するための内面のシールドの側面図である。
【図6(a)】 下部及び上部誘導器部分の組のためのコイル部分の、第1及び第2の部分的加工品開口に位置付けられた加工品部品の部分的な断面図である。
【図6(b)】 図6(a)の線分A−Aで示されている、加工品部品の表面だけを加熱処理するための、接続する部品と共に部分的な加工品開口に位置付けられている加工品部品、並びに、側面のシールドを持った誘導器コイルの部分的な断面図である。
【図6(c)】 図6(a)の線分B−Bで示されている、加工品部品の表面だけを加熱処理するための、接続する部品と共に部分的な加工品開口に位置付けられている加工品部品、並びに、多重の側面のシールドを持った誘導器コイルの部分的な断面図である。
【図6(d)】 図6(a)の線分C−Cで示されている、加工品部品の表面だけを加熱処理する場合の、接続する部品と共に部分的な加工品開口に位置付けられている加工品部品、並びに、穴または接続する小さな部品によって生ずる空所(または、その両者)を持った加工品部品を加熱処理するための形状にされた誘導器コイルの部分的な断面図である。
【図7(a)】 図6(a)の線分A−Aで示されている、加工品部品の表面及びフィレットを加熱処理するための、接続する部品と共に部分的な加工品開口に位置付けられている加工品部品、並びに、側面のシールドを持った誘導器コイルの部分的な断面図である。
【図7(b)】 図6(a)の線分B−Bで示されている、加工品部品の表面及びフィレットを加熱処理するための、接続する部品と共に部分的な加工品開口に位置付けられている加工品部品、並びに、多重の側面のシールドを持った誘導器コイルの部分的な断面図である。
【図7(c)】 図6(a)の線分C−Cで示されている、加工品部品の表面及びフィレットを加熱処理するための、接続する部品と共に部分的な加工品開口に位置付けられている加工品部品、並びに、穴または接続する小さな部品によって生ずる空所(または、その両者)を持った加工品部品を加熱処理するための形状にされた誘導器コイルの部分的な断面図である。
【図8(a)】 第1及び第2の部分的加工品開口が卵型を形成している場合の、下部及び上部誘導器部分の組のためのコイル部分の、第1及び第2の部分的加工品開口に位置付けられている加工品部品の部分的な断面図である。
【図8(b)】 図8(a)の線分A−Aで示されている、接続する部品と共に部分的加工品開口の組に位置付けられている加工品部品、並びに、弓形のコイルの表面の縁と同じ高さに位置付けられている側面シールドを持った誘導器コイルの部分的な断面図である。
【図8(c)】 図8(a)の線分A−Aで示されている、接続する部品と共に部分的加工品開口の組に位置付けられている加工品部品、並びに、加工品部品の穴に対処するために外形を形作られた弓形のコイルの表面の縁より下に位置付けられている(縁から引っ込んでいる)側面シールドを持った誘導器コイルの部分的な断面図である。
【図8(d)】 図8(a)の線分A−Aで示されている、接続する部品と共に部分的加工品開口の組に位置付けられている加工品部品、並びに、穴または接続する小さな部品によって生ずる空所(または、その両者)に対処するために外形を形作られた誘導器コイルの部分的な断面図である。
【図9(a)】 下部パレット組立品中に据え付けられた加工物を持たない開いた位置(opened position)の典型的な熱処理ステーションのパレット組立品の斜視図である。
【図9(b)】 下部パレット組立品中に据え付けられた典型的な加工物を持つ典型的な熱処理ステーションのパレット組立品の斜視図である。
【図10(a)】 上部パレット組立品の上昇及び下降の1実施例を図示する本発明の熱処理システムのための上部パレット組立品の平面図である。
【図10(b)】 釣り合い重りの使用、及び急冷流体(quenchant fluid)通路を図示する上部パレット組立品のためのバックプレートの斜視図である。
【図11】 本発明の熱処理システムのステーション中の下部及び上部パレット組立品のための取付素子の1実施例の斜視図である。
【図12(a)】 本発明の熱処理システムのための加工物搬送システムのクレーンと組み合わされる光学的加工物ステーション位置決めシステムの斜視図である。
【図12(b)】 熱処理ステーション中に配置された光学的加工物ステーション位置決めシステムの斜視図である。
【図13】 下部及び上部パレット組立品の除去及び設置のための装置の斜視図である。
【図14】 ピンの間の空間関係を角度で図示する、6ピンのクランク軸から成る加工物の側面図である。
【図15(a)】 本発明の第1の熱処理ステーションに適切に配置された図14の6ピンのクランク軸の斜視図である。
【図15(b)】 本発明の第2の熱処理ステーションに適切に配置された図14の6ピンのクランク軸の斜視図である。
【図15(c)】 本発明の第3の熱処理ステーションに適切に配置された図14の6ピンのクランク軸の斜視図である。
【図16(a)】 加工物の端部が突出した非熱処理端部素子を持たない加工物部品の一端を熱処理するために使用される本発明の第1の又は下部誘導セグメントの斜視図である。
【図16(b)】 加工物の端部が突出した非熱処理端部素子を持つ加工物部品の一端を熱処理するために使用される本発明の第2の又は上部誘導セグメントの斜視図である。
【図16(c)】 加工物の端部が突出した非熱処理端部素子を持つ加工物部品の一端を熱処理するために使用される本発明の第1の又は下部誘導セグメントの斜視図である。
【符号の説明】
10 熱処理システム
12 壁部
20 電源
22 負荷整合変圧器
25 電気筐体
27 制御部
28 制御パネル
29 導体
31−33 熱処理ステーション
40 クレーン
41,42 移動アーム
50 タンク
103 磁束集中器セグメント
104 表面
105 保持装置
106 表面
107 下部誘導セグメント
109 上部誘導セグメント
115 表面
117 貫通開口部
119 領域
121 開口部
122 電力終端領域
123 コイルリップ
124 リップ
127 インターフェース領域
128 エアギャップ領域
129 ベース領域
131 急冷穴
136 スロット
137 外部側面シールド
138 スロット
139 隣接する歯
201 開口部
202 開口部
206 加工物部品
207 領域
208 加工物部品
210 クランク軸
211−216 ピン
221 主管
225 オイルシール
227 フライホイール取付素子
231−239 ウェブ
240 通路
260 開口部
400 下部パレット組立品
405 ベースプレート
410,411 誘電体材料
415 スペーサ
430 シャフト支持ブロック
431 軸受台
432 軸
500 上部パレット組立品
505 バックプレート
600 下部誘導セグメント
601 開口部
602 コイルセグメント
605 下部誘導セグメント
606 開口部
607 コイルセグメント
613 リム
650 シリンダ
655 ピン
660 回転ディスク
665 構造
680 主スピンドル
681 接続手段
682 主スピンドル
683 ロータ
684 ピン
685 制御ボックス
686 回転軸
687 回転ドライバ
688 減速ギアボックス
705 取付具プレート
706 レールプレート
707 構造的基礎
710 リニアベアリング
711,712 ガイドレール
720 ロケータジグフィート
721 ロケータ
750 ピボット層
755 回転ドライブ
760 重り
767 内部通路
785 アクチュエータ
785 スプリングアクチュエータ
800 コイル転換ドリー
810 油圧手動ポンプ
811 シリンダ
816 ラッチ
820 ハードストップ
822 クランプ

Claims (15)

  1. 中心縦軸を持った金属加工品の予め選択された部品の加熱処理のための誘導加熱処理システムであって、前記加工品は前記中心縦軸に沿って同軸に配置された実質的に円筒形の、2つ以上の第1部品、各々が前記中心縦軸と平行でオフセットを持った独立な軸を持った、前記2つ以上の実質的に円筒形の第1部品の間に置かれた、実質的に円筒形の、1つ以上の第2部品を備え、前記第1及び第2の実質的に円筒形の部品の各々は隣接する非熱処理の不規則な形状の部品と接続されており、前記誘導加熱処理システムはさらに:
    少なくとも1つのAC高周波電源;
    各々の内部で予め選択された1つ以上の第1及び第2の実質的に円筒形の部品の誘導加熱処理をするための、1つ以上のステーションであって:
    第1パレット組立品であって:
    各々が接面と内部貫通開口を持った、電気的に伝導性の材料から形成される少なくとも1つの第1誘導器部分であって、前記内部貫通開口が前記内部貫通開口の両側の第1コイル部分及び第2コイル部分を形成し、前記第1または第2コイル部分の少なくとも1つが概略弓形のコイル表面を持った第1部分的部品開口を持ち、前記少なくとも1つの誘導器部分の各々が前記第1誘導器部分を前記少なくとも1つのAC高周波電源の出力に接続するための手段を持つ、少なくとも1つの第1誘導器部分;及び、
    各々が前記少なくとも1つの第1誘導器部分の磁束集中器領域の回りに部分的に配置された、少なくとも2つの接面を持った少なくとも1つの第1磁束集中器部分、
    を備える第1パレット組立品;
    第2パレット組立品であって:
    各々が接面と内部貫通開口を持った、電気的に伝導性の材料から形成される少なくとも1つの第2誘導器部分であって、前記内部貫通開口が前記内部貫通開口の両側の第3コイル部分及び第4コイル部分を形成し、前記第3または第4コイル部分の少なくとも1つが概略弓形のコイル表面を持った第2部分的部品開口を持ち、前記少なくとも1つの第2誘導器部分の各々の接面及び内部貫通開口が前記少なくとも1つの第1誘導器部分の1つに対応する反対側の接面及び内部貫通開口を持ち、前記第2部分的部品開口の各々が前記少なくとも1つの第1誘導器部分の1つに対応する反対側の第1部分的部品開口を持つ、少なくとも1つの第2誘導器部分;及び、
    各々が前記少なくとも1つの第2誘導器部分の磁束集中器領域の回りに部分的に配置された、少なくとも2つの接面を持つ少なくとも1つの第2磁束集中器部分であって;前記少なくとも2つの接面の各々が前記少なくとも1つの第1磁束集中器部分の1つに前記少なくとも2つの接面の対応する反対側の1つを持つ、少なくとも1つの第2磁束集中器部分、
    を備える第2パレット組立品;及び、
    前記少なくとも1つの第1誘導器部分または前記少なくとも1つの第2誘導器部分の各々の接面に配置される誘電体材料、
    を備える1つ以上のステーション;
    前記金属加工品を前記1つ以上のステーションの間で移動させ、前記金属加工品を前記1つ以上のステーションに収容させるための加工品移送システム;
    前記1つ以上の予め選択された第1及び第2の実質的に円筒形の部品を前記1つ以上のステーションの各々で加熱処理するために、前記1つ以上の予め選択された実質的に円筒形の第2部品を回転方向に方向付けるためと、前記金属加工品を軸方向に位置付けるための加工品位置付けシステム;及び、
    前記第2パレット組立品を前記第1パレット組立品に隣接させるための手段であって、それにより、前記少なくとも1つの第2誘導器部分の各々の接面及び前記少なくとも1つの第2磁束集中器部分の少なくとも2つの接面の各々をそれぞれ、前記少なくとも1つの第1誘導器部分の対応する反対側の接面及び前記少なくとも1つの第1磁束集中器部分の前記少なくとも2つの接面の対応する反対側の1つに隣接させ、前記第2部分的部品開口の各々及び対応する第1部分的部品開口が実質的に閉じた誘導器を形成し、その誘導器の内部で、前記予め選択された第1または第2の実質的に円筒形の部品の1つが前記少なくとも1つのAC高周波電源からの高周波AC電流による励起への応答で、前記実質的に閉じた誘導器によって発生される磁場によって加熱される手段、
    から成る誘導加熱処理システム。
  2. 前記実質的に閉じた誘導器内で前記予め選択された第1または第2の実質的に円筒形の部品の少なくとも1つに急冷流体を供給するために急冷システムをさらに備える、請求項1に記載の誘導加熱処理システム。
  3. 前記第1または第2部分的部品開口のどちらかの前記弓形のコイルの表面が前記実質的に閉じた誘導器内で加熱される前記予め選択された第1または第2の実質的に円筒形の部品の1つの付近の前記磁場の分布を制御するために、外形が形作られている、請求項1に記載の誘導加熱処理システム。
  4. 電気的伝導性で磁性の材料から成る少なくとも1つの側面のシールドが第1部分的部品開口を持った前記第1または第2コイル部分か、あるいは、第2部分的部品開口を持った第3または第4コイル部分の少なくとも1つに備えられ、前記側面シールドが前記第1または第2部分的部品開口の周りに少なくとも部分的に配置されたスロット状の歯の配列を持ち、各歯の幅に対する隣接する歯を区切っている各スロットの幅の比が5より小さい、請求項1に記載の誘導加熱処理システム。
  5. 金属加工品の主軸と同軸に配置された少なくとも2つの実質的に円筒形の第1部品、前記少なくとも2つの実質的に円筒形の第1部品の間に置かれた1つ以上の、実質的に円筒形の第2部品を備える前記加工品の予め選択された部品を加熱処理するための方法であって、前記1つ以上の実質的に円筒形の第2部品の各々が前記主軸と平行でオフセットを持った独立な軸を持ち、前記第1及び第2の実質的に円筒形の部品の各々が隣接する非加熱処理の不規則な形状の部品に接続されており:
    前記金属加工品を加工物位置決めシステムに結合すること;
    該加工物位置決めシステムにより前記金属加工品を誘導加熱処理ステーションに移送すること;
    前記誘導加熱処理ステーションで、静止した部分的誘導器開口内に前記予め選択された第2の実質的に円筒形の部品の各々を位置付けるため、前記予め選択された第2の実質的に円筒形の部品の各々を角度方向に方向付けるために、前記金属加工品を回転させること;
    前記誘導加熱処理ステーションで、静止した部分的誘導器開口内に前記予め選択された第1及び第2の実質的に円筒形の部品の各々を位置付けるため、前記予め選択された第1及び第2の実質的に円筒形の部品の各々を軸方向に位置付けるために、前記金属加工品を移送すること;
    前記金属加工品を前記誘導加熱処理ステーションに位置付けること;
    前記予め選択された第1及び第2の実質的に円筒形の部品の各々の周りに実質的に閉じた誘導器を形成するために、非静止の部分的誘導器開口を前記静止した部分的誘導器開口に隣接して配置すること;
    前記静止した部分的誘導器の各々にAC高周波電流を供給すること;
    前記AC高周波電流を前記非静止の部分的誘導器の各々に、誘導結合すること;
    前記AC高周波電流によって発生した磁場を前記予め選択された第1及び第2の実質的に円筒形の部品に課すことによって、前記予め選択された第1及び第2の実質的に円筒形の部品を誘導的に加熱すること;
    前記非静止の部分的誘導器の各々を前記静止した部分的誘導器から離して配置すること;及び、
    前記金属加工品を前記誘導加熱処理ステーションから移送すること;
    から成る加熱処理するための方法。
  6. 誘導的に加熱するステップと同時またはその後に、前記予め選択された第1及び第2実質的に円筒形の部品の少なくとも1つを急冷するステップをさらに含む、請求項5に記載の方法。
  7. 前記隣接した非加熱処理の不規則な形状の部品の1つの不規則な量(または、塊)を補償するために、前記磁場の分布を変更するステップをさらに含む、請求項5に記載の方法。
  8. 前記予め選択された第1または第2の実質的に円筒形の部品の少なくとも1つの開口を補償するために、前記磁場の分布を変更するステップをさらに含む、請求項5に記載の方法。
  9. 少なくとも1つの側面で不規則な形状の部品に接続した、金属加工品の少なくとも1つの実質的に円筒形の部品を加熱するための誘導器であって、前記不規則な形状の部品と前記実質的に円筒形の部品との間に移行領域が形成されており、誘導器は第1誘導器部分及び第2誘導器部分から形成されており、前記第1及び第2誘導器部分は前記第1誘導器部分に供給されたAC高周波電流を前記第2誘導器部分に誘導結合するための手段を持ち、前記AC高周波電流による励起への応答で、前記第1及び第2誘導器部分によって生成された磁場の前記部品への適用による加熱のために、前記実質的に円筒形の部品を配置するために部分的に前記第1誘導器部分及び、部分的に前記第2誘導器部分によって実質的に閉じた開口が形成され:
    前記第1誘導器部分が固体の電気伝導性材料から形成され、さらに前記第1誘導器部分が:
    第1接面
    1コイル部分及び第2コイル部分をその両側に配置した貫通開口;及び、
    オリフィスによって分割された弓形のコイルの表面を持った、前記第1または第2コイル部分のどちらかの第1部分的開口であって、前記オリフィスが前記弓形のコイルの表面をコイルリップの第1の組に分割し、前記第1コイルリップの組が隣接する前記第1接面と共に接合領域を形成し、前記コイルリップの第1組が前記不規則な形状の部品の不規則な量(または、塊)、前記実質的に円筒形の部品の表面の開口、または前記移行領域の選択的な加熱、を選択的に補償するために選択的に形作られる、第1部分的開口、
    を備え;さらに、
    前記第2誘導器部分が固体の電気伝導性材料から形成され、さらに前記第2誘導器部分が:
    前記第1接面に実質的に隣接し、前記第1接面から電気的に絶縁された第2接面
    3コイル部分及び第4コイル部分をその両側に配置した貫通開口;及び、
    オリフィスによって分割された弓形のコイルの表面を持った、前記第3または第4コイル部分のどちらかの第2部分的開口であって、前記オリフィスが前記弓形のコイルの表面をコイルリップの第2の組に分割し、前記第2コイルリップの組が隣接する前記第2接面と共に接合領域を形成し、前記コイルリップの第2組が前記不規則な形状の部品の不規則な量(または、塊)、前記実質的に円筒形の部品の表面の開口、または前記移行領域の選択的な加熱、を選択的に補償するために選択的に形作られ、前記第1及び第2部分的開口が前記実質的に閉じた開口を形成する第2部分的開口、
    を備える、
    誘導器。
  10. 少なくとも1つの側面で不規則な形状の部品に接続した、金属加工品の少なくとも1つの実質的に円筒形の部品を加熱するための誘導器であって、前記不規則な形状の部品と前記実質的に円筒形の部品との間に移行領域が形成されており:
    電気伝導性材料から形成された能動部分的誘導器であって:
    能動接面
    1能動コイル部分及び第2能動コイル部分をその両側に配置した貫通開口;
    オリフィスによって分割された弓形の表面を持った、前記第1または第2能動コイル部分のどちらかの能動部分的開口であって、前記オリフィスが前記弓形のコイルの表面をコイルリップの第1の組に分割し、前記第1コイルリップの組が隣接する前記能動接面と共に接合領域を形成し、前記コイルリップの第1組が前記不規則な形状の部品の不規則な量(または、塊)、前記実質的に円筒形の部品の表面の開口、または前記移行領域の選択的な加熱、を選択的に補償するために選択的に形作られる、能動部分的開口、
    AC高周波電源の出力に接続するための手段;及び、
    前記能動部分的誘導器の磁束集中領域のまわりに部分的に配置された、少なくとも2つの接面を持った少なくとも1つの第1の磁束集中器部分、
    を備える能動部分的誘導器;
    第1受動部分的誘導器であって:
    第1受動接面
    1受動コイル部分及び第2受動コイル部分をその両側に配置した貫通開口;及び、
    弓形の表面を持った、前記第1または第2受動コイル部分のどちらかの第1受動部分的開口、
    を備える第1受動部分的誘導器;及び、
    前記第1受動部分的誘導器内に配置され、前記第1受動部分的誘導器から電気的に絶縁された第2受動部分的誘導器であって:
    第2受動接面であって、前記第1及び第2受動接面が組み合わさって、前記能動接面に実質的に隣接して配置され、前記能動接面から電気的に絶縁される、第2受動接面
    3受動コイル部分及び第4受動コイル部分をその両側に配置した貫通開口;
    前記第1または第2受動コイル部分のどちらかの前記第1受動部分的開口に隣接して配置される、前記第3または第4コイル部分のどちらかの第2受動部分的開口であって、前記第1受動部分的開口が弓形の表面を持ち、前記第1及び第2受動部分的開口が前記少なくとも1つの実質的に円筒形の部品の周りに実質的に閉じたコイル開口を形成するために、組み合わさって前記能動部分的開口に実質的に隣接して配置される、第2受動部分的開口;
    前記第1及び第2受動部分的誘導器の磁束集中領域のまわりに部分的に配置された、少なくとも2つの接面を持った少なくとも1つの第2の磁束集中器部分であって;前記少なくとも2つの接面の各々が前記少なくとも1つの第1磁束集中器部分の1つに前記少なくとも2つの接面の対応する反対側の1つを持ち、それにより、前記能動部分的誘導器が前記第1及び第2受動部分的誘導器と誘導結合する、第2の磁束集中器部分、
    を備える第2受動部分的誘導器、
    を備える誘導器。
  11. 前記第1及び第2部分的開口に隣接して配置された前記弓形のコイルの表面が前記実質的に閉じた誘導器内で加熱される前記予め選択された第1または第2の実質的に円筒形の部品の1つの付近の前記磁場の分布を制御するために、外形が形作られている、請求項10に記載の誘導器。
  12. 不規則な形状のウェブによって互いに分割され、1つ以上の終端部分によって終端している、実質的に円筒形の主部及びピンを持ったクランクシャフトの加熱処理のための誘導加熱処理システムであって、前記不規則な形状のウェブの各々の間に、主部またはピンに隣接して移行領域が形成されており、前記主部及び終端部分がクランクシャフトの主軸に沿って同軸に配置され、前記ピンの各々が主軸と平行でオフセットを持った軸を持ち:
    少なくとも1つのAC高周波電源;
    各々が予め選択された主部、ピン及び終端部分の1つ以上を誘導加熱する、複数の誘導加熱処理ステーションであって:
    第1パレット組立品であって:
    第1ベース板;
    固体の電気伝導性材料から形成される少なくとも1つの第1誘導器部分であって、前記少なくとも1つの第1誘導器部分の各々が第1接面及び内部貫通開口を持ち、前記貫通開口が第1コイル部分及び第2コイル部分を形成し、前記少なくとも1つの第1誘導器部分の各々の前記第1接面の反対側の側面が前記第1ベース板に接続し、前記第1または第2コイル部分のどちらかが第1部分的クランクシャフト部品開口を持ち、前記第1部分的コイル部分部品開口が概略弓形のコイルの表面を持ち、前記少なくとも1つの第1誘導器部分の各々が前記第1誘導器部分を前記少なくとも1つのAC高周波電源の出力に接続するための手段を持つ少なくとも1つの第1誘導器部分;
    各々が前記少なくとも1つの第1誘導器部分の磁束集中器領域の回りに部分的に配置された、少なくとも1つの接面を持った少なくとも1つの第1磁束集中器部分;
    前記クランクシャフトの正方向での軸方向の位置付けのための手段;及び、
    前記クランクシャフトを第1部分的組立品に位置付けるための手段、
    を備える第1パレット組立品、
    第2パレット組立品であって:
    第2ベース板;
    固体の電気伝導性材料から形成される少なくとも1つの第2誘導器部分であって、前記少なくとも1つの第2誘導器部分の各々が第2接面及び内部貫通開口を持ち、前記内部貫通開口が第3コイル部分及び第4コイル部分を形成し、前記少なくとも1つの第2誘導器部分の各々の前記第2接面の反対側の側面が前記第2ベース板に接続し、前記第3または第4コイル部分のどちらかが第2部分的クランクシャフト部品開口を持ち、前記少なくとも1つの第2誘導器部分の各々の接面及び内部貫通開口が前記少なくとも1つの誘導器部分に対応する反対側の第1接面及び内部貫通開口を持ち、前記第2部分的クランクシャフト部品開口が概略弓形のコイルの表面を持ち、前記第2部分的クランクシャフト部品開口の各々が前記少なくとも1つの第1誘導器部分に対応する反対側の第1部分的クランクシャフト部品開口を持つ第2誘導器部分;及び、
    少なくとも2つの接面を持った少なくとも1つの第2磁束集中器部分であって、前記少なくとも2つの接面の各々が前記少なくとも1つの第1磁束集中器部分に反対側の接面を持ち、前記少なくとも1つの第2誘導器部分の磁束集中器領域の周りに部分的に配置されている少なくとも1つの第2磁束集中器部分、
    を備える第2パレット組立品;及び、
    前記少なくとも1つの第1誘導器部分または前記少なくとも1つの第2誘導器部分の各々の接面に配置される誘電体材料、
    を備える複数の誘導加熱処理ステーション;
    前記複数の加熱処理ステーションの間で前記クランクシャフトを移動させるためのクランクシャフト移送システムであって、前記クランクシャフトを前記第1パレット組立品に軸方向に位置付けるために、該クランクシャフトを、前記クランクシャフトの正方向での軸方向の位置付けのための手段に、該手段と協働する状態下に係合させるクランクシャフト移送システム;
    加熱処理のために、前記予め選択されたピンの1つ以上の各々を回転方向に方向付けるためのクランクシャフト位置付けシステム;及び、
    前記第2パレット組立品を前記第1パレット組立品に隣接させるための手段であって、それにより、前記少なくとも1つの第2誘導器部分及び前記少なくとも1つの第2磁束集中器部分の全ての接面をそれぞれ、前記少なくとも1つの第1誘導器部分及び前記少なくとも1つの第1磁束集中器部分の対応する反対側の接面に隣接させ、前記第1部分的クランクシャフト部品開口の各々及び対応する反対側の第2部分的クランクシャフト部品開口が実質的に閉じた誘導器を形成し、その誘導器の内部で、前記予め選択された主部、ピン及び終端部分の1つが前記少なくとも1つのAC高周波電源からの高周波AC電流による励起への応答で、前記実質的に閉じた誘導器によって発生される磁場によって加熱される手段、
    を備える誘導加熱処理システム。
  13. 前記実質的に閉じた誘導器内で前記予め選択されたピン、主部または終端部分の少なくとも1つに急冷流体を供給するために急冷システムをさらに備える、請求項12に記載の誘導加熱処理システム。
  14. 前記第1または第2部分的クランクシャフト部品開口の弓形の表面のどちらかがそれぞれ、コイルリップの組を形成するためにオリフィスによって分割されており、前記コイルリップの組がそれぞれ、隣接する前記第1または第2接面と共に接続領域を形成し、前記コイルリップの組が前記不規則な形状の部品の不規則な量(または、塊)、前記予め選択された主部またはピンの表面の開口、または移行領域の選択的な加熱、を選択的に補償するために形作られる、請求項12に記載の誘導加熱処理システム。
  15. 2つ以上の主部、2つ以上のピン、非対称で不規則な形状を持った非加熱処理の複数のウェブを備え、主軸を持ったクランクシャフトの予め選択された部品を加熱処理するための方法であって、前記非加熱処理の複数のウェブの1つが主部またはピン、及び1つ以上の終端部分を取り付けて、前記非加熱処理の複数のウェブの各々の間に移行領域を形成するために、隣接した主部またはピンの各々に取り付けられており、前記主部及び終端部分が主軸に沿って同軸に配置され、前記ピンの各々が主軸と平行でオフセットを持った独立な軸を持ち、前記主部、ピン及びウェブが1つ以上の曲がった貫通開口を持ち、前記経路の各々が前記主部またはピンの1つの表面の開口で終端しており:
    前記クランクシャフトを加工物位置決めシステムに結合すること;
    該加工物位置決めシステムにより前記クランクシャフトを誘導加熱処理ステーションに移送すること;
    前記誘導器処理ステーションで静止した部分的誘導器開口内に位置付けるため、前記予め選択されたピンを適切に方向付けるために前記クランクシャフトを回転させること;
    静止した部分的誘導器開口内に位置付けるため、前記予め選択された主部、ピン及び終端部分を適切に位置付けるために前記クランクシャフトを移送すること;
    前記クランクシャフトを前記誘導加熱処理ステーションに位置付けること;
    前記予め決められた主部、ピン及び終端部分の各々の周りに実質的に閉じた誘導器を形成するために、非静止の部分的誘導器を静止した部分的誘導器開口に隣接させること;
    前記静止した部分的誘導器の各々にAC高周波電流を供給すること;
    前記AC高周波電流を前記非静止の部分的誘導器の各々に誘導結合すること;
    前記AC高周波電流によって確立され、前記主部またはピンの表面に実質的に均一な加熱処理を行うため、前記予め選択された主部、ピンまたは終端部分の1つに隣接した非対称で不規則な形状のウェブ、または、前記主部またはピンの1つの前記表面の前記開口のための補正をするために形成された磁場によって、前記予め選択された主部、ピン及び終端部分を誘導加熱すること;
    非静止の部分的誘導器を前記静止した部分的誘導器から離れたところに配置すること;及び、
    前記クランクシャフトを前記誘導加熱処理ステーションから移送すること、
    から成る加熱処理するための方法。
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