JP4917762B2 - Roro船 - Google Patents

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本発明は、RORO(ロールオン/オフ)船に関し、特に船尾の船体構造を改良するものである。
近年のバンカーの高騰により、RORO船の主機にも燃費の良い低速型(通常使用回転数が凡そ毎分200回転未満)が採用されてきた。しかし、中速型が上甲板(乗込甲板)下に収まるのに比べて、低速型はロングストロークのため、背が高く、取り巻き型エンジンケーシングを主機の真上に位置させることが従来の配置例であったが、そのために船尾部のRORO区画を狭めてしまい、荷役効率を著しく悪くしてしまうのである。
そのため、図11に示すように、低速型の主機9が納まる高さまで乗込甲板であるC甲板を高くなしRORO区画を広くなした船型が現在ポビュラーなものとなっている。この際のC甲板の高さhは、例えば、総トン数10,000トンのもので船底から凡そ12m〜13m程度となされる。しかし、この船型では全体の貨物重心が高くなり、スタビリティーを確保する為の船幅も広くなり、結果的に貨物量の割に船型が大きくなってしまうのであり、またショアランプ2が長くなる不利があるほか、汐待ちなどで荷役効率が悪いものとなる。
なお、RORO船の開示された先行技術文献は種々存在しているのであり、例えば非特許文献1のようなものがある。
月岡角治 著「船型百科」(株)成山堂書店出版、昭和61年3月28日 p.76−78
本発明は、低速型の主機を余裕をもって配置でき、上記した従来船のデメリットを一掃できるものとしたRORO船を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本願の第1発明は、請求項1に記載したように、車輪走行体が走行移動により陸からショアランプを経て最初に乗り上がる上甲板と、当該上甲板上の車輪走行体が上甲板のさらに上側の甲板に乗り上がることを可能にした艙内ランプウエイとを備えると共に、前記上甲板が機関室の天井を形成し、前記機関室に設置される主機が低速型であるRORO船であって、前記艙内ランプウエイ下空間は、その下面の殆ど全範囲にわたって、前記機関室の天井を形成している上甲板箇所に形成された透孔を通じて開放され、かつ前記艙内ランプウエイの側周囲が遮蔽壁で囲まれており、前記機関室に設置される主機のシリンダ部が天井に開口した上甲板の透孔の真下に位置していることを特徴とする。
次に第2発明は、請求項2に記載したように、車輪走行体が走行移動により陸からショアランプを経て最初に乗り上がる上甲板と、当該上甲板上の車輪走行体が上甲板のさらに上側の甲板に乗り上がることを可能にした艙内ランプウエイとを備えると共に、前記上甲板が機関室の天井を形成し、前記機関室に設置される主機が低速型であるRORO船であって、前記艙内ランプウエイ下空間は、その下面の殆ど全範囲にわたって、前記機関室の天井を形成している上甲板箇所に形成された透孔を通じて開放され、かつ前記艙内ランプウエイの側周囲が遮蔽壁で囲まれており、前記機関室の船幅中央に固定された主機のシリンダ部が天井に開口した上甲板の透孔の真下に位置していることを特徴とする。
次に第3発明は、請求項3に記載したように、車輪走行体が走行移動により陸から船尾のショアランプを経て最初に乗り上がる上甲板と、この上甲板上の車輪走行体が上甲板のさらに上側の甲板に乗り上がるために船尾から船首に向けて上昇する前上がり状の傾斜を持つ艙内ランプウエイとを備えると共に、前記上甲板が機関室の天井を形成し、前記機関室に設置される主機が低速型であるRORO船であって、前記艙内ランプウエイは、機関室真上に形成し且つ船幅中央に固定された主機の真上に位置しており、前記艙内ランプウエイ下空間は、その下面の殆ど全範囲にわたって、前記機関室の天井を形成している上甲板箇所に形成された透孔を通じて開放され、かつ前記艙内ランプウエイの側周囲が遮蔽壁で囲まれており、前記機関室の船幅中央に固定された主機のシリンダ部が天井に開口した上甲板の透孔の真下に位置していることを特徴とする。
この発明は次のように具体化するのがよいのであって、即ち、請求項4に記載したように、前記主機を低速型になすと共に、艙内ランプウエイ下空間に天井クレーンを設け、低速型の主機のピストン抜きなどの保守作業が便利に行える構成となす。
また請求項5に記載したように、前記乗込甲板の船底外面からの高さが凡そ10m程度となされている構成となす。
また請求項6に記載したように、前記機関室内から最上層の甲板の上方空間に通じた排気スペースを前記艙内ランプウエイに隣接して直線状の起立状態に形成すると共に、この排気スペースのうち、少なくとも、前記乗込甲板から前記艙内ランプウエイの上昇終点の固定された甲板までの部分が、これの前後長さを前記主機のシリンダ部の前後長さ以上となされ且つ艙内ランプウエイ下空間と共に前記シリンダ部の真上に位置されている構成となす。
また請求項7に記載したように、前記排気スペース及び前記艙内ランプウエイの後側となる船尾の左右一側にショアランプが設けられると共に、前記排気スペースが前記艙内ランプウエイの位置を基準にしたときに前記ショアランプ側となる船尾の左右一側に設けられ、且つ、前記艙内ランプウエイの上昇始点近傍部分で前記排気スペースの後側となる個所が後方へ向け漸次に前記排気スペース側へ拡幅するように平面視漏斗状に形成されている構成となす。
以上のような本発明によれば次のような効果が得られる。
即ち、
請求項1記載のものによれば、低速型の主機を搭載した従来のRORO船の場合に較べて、乗込甲板の高さを数メートル程度低くなすことができるのであり、したがって荷役時における乗込甲板の陸に対する高さを、汐の干満に余り左右されないで、車輪走行体の走行移動にとって適当な大きさとなすことができて、汐の干満との関係で荷役が行えなくなる事態の発生を回避でき、荷役における従来の汐待ちなどの問題を解消することができるのであり、また乗込甲板の高さを中速型の主機を搭載した従来のRORO船と同一となすことができるため、ショアランプを低速型の主機を搭載した従来のRORO船の場合に較べて短くなすことができ、ショアランプ及びその関係装置のコストを低減させることができる。
また乗込甲板の高さを中速型の主機を搭載した従来のRORO船とほぼ同一となすことができるため、低速型の主機9を搭載した同一の車両搭載台数のRORO船であっても、貨物重心は高くならずスタビリティを確保するための船幅を大きくなす必要はなくなるのであり、低速型の主機を搭載した従来の同船型のRORO船の場合に較べて、車両搭載台数を約10%以上増加させることができる。したがって低速型の主機9の使用により燃料コストを低減させことができる上に、従来の中速型の主機を搭載したRORO船と同様な荷役効率を実現させることができる。
さらには総トン数や必要な艙内スペースに関わる見倣しトン数を最小化させることにより、見倣しトン数に基づいて納める種々の税金や納付金のほか毎年の維持費などを低減させることができる。
また低速型の主機を搭載した従来の取り巻きエンジンケーシング方式のRORO船の場合に較べてエンジンケーシングと艙内ランプウエイを重層配置することにより両者の占めるスペースを減少させることができると共に、乗込甲板上でのショアランプから艙内ランプウエイへの車輪走行体の通り抜けを良好となすことができ、荷役効率を向上させることができる。
また艙内ランプウエイ下空間を利用して低速型の主機を余裕を持って搭載することができると共に、低速型の主機のピストン抜きなどの保守作業が便利に行えるようになすことができる。
さらには中速型の主機を搭載したRORO船或いは、低速型の主機を搭載したRORO船の何れであっても、機関室以外をほぼ同一船型の設計で対応することができ、また中速型の主機を搭載したRORO船に対して低速型の主機9を搭載した同一の車両搭載台数のRORO船の設計においても船型の大型化を回避することができ、製造コストを低減させることができる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果が得られる上に次のような効果が得られるのであって、即ち、艙内ランプウエイの左右方向幅が小さくても既述の効果が得られるものとなる。
請求項3記載のものによれば、請求項1又は2記載の発明の効果が得られる上に次のような効果が得られるのであって、即ち、ショアランプが艙内ランプウエイよりも船尾側に存在し且つこの艙内ランプウエイが船尾に存在するとき、車輪走行体がショアランプ及び艙内ランプウエイを経て乗込甲板の上側へ合理的に(省スペース且つ短い距離で円滑に)移動し得る構造となすことができる。
請求項4記載のものによれば、請求項2又は3記載の発明の効果が得られる上に次のような効果が得られるのであって、即ち、中速型の主機を搭載した従来のRORO船に較べて燃料消費率が減少し、また低速型の主機を搭載した従来のRORO船に較べて船体が小型化することから、航行に要する燃料コストを低減させることができる。また艙内ランプウエイが前上がり状となされているとき、主機の真上の空間高さを効果的に大きく確保することができる。
請求項5記載のものによれば、請求項1〜4の何れかに記載の発明の効果が得られる上に次のような効果が得られるのであって、例えば、低速型の主機を搭載した総トン数10,000トンのもので従来のRORO船の車両搭載台数が凡そ150台程度あるのに対し、車両搭載台数を凡そ170台程度に増加させることができる。
請求項6記載のものによれば、請求項2〜5の何れかに記載の発明の効果が得られる上に次のような効果が得られるのであって、即ち、機関室内で上昇する熱気を排気スペースを通じて効率的に船外へ流出させることができるほか、主機、発電機及びボイラの排気管などの全長を短くなし且つその立ち上がり部を直線状となすことができて、その材料や取付のコストを低減させることができる。
また艙内ランプウエイ下空間及び排気スペースを省スペース的に形成することができて、低速型の主機を余裕を持って搭載することができると共に低速型の主機のピストン抜きなどの保守を支障なく行うことができる。
請求項7記載のものによれば、請求項6記載の発明の効果が得られる上に次のような効果が得られるのであって、即ち、艙内ランプウエイの上昇始点近傍部分が平面視漏斗状に形成されるため、ショアランプと艙内ランプウエイの間での車輪走行体の走行移動を脱輪することなく円滑に行わせることができ、また艙内ランプウエイの上昇始点近傍部分の真横に排気スペースが存在しなくなるためショアランプと艙内ランプウエイの間での車輪走行体の運転者の視界を良好となして衝突などに対する安全性を向上させることができる。
また艙内ランプウエイの上昇始点近傍部分がもともと荷体の積載されない場所である排気スペース後側個所で拡幅されて平面視漏斗状になされているため、平面視漏斗状に拡大した部分が荷体の積載場所を狭めないものとなすことができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係るRORO船の全体側面図、図2は前記RORO船の船尾を示す側面図、図3は図1のx1−x1部を示す断面図、図4〜図6は前記RORO船の船尾部を示す平面図である。
図1〜図6に示したRORO船は総トン数約8000トンで車両列数が7列のものであり、最上層にA甲板を備え、これより下方にB甲板、C甲板、D甲板及びE甲板を備えている。
C甲板が上甲板をなすもので乗込甲板として使用される。このC甲板の船底外板(キール)からの高さhは中速型の主機を搭載された同一見倣しトン数の従来のRORO船の場合と同様に、凡そ10m程度となされる。そしてB甲板、C甲板、D甲板及びE甲板が荷体nの積載に使用される。
船尾1にはトレーラ、フォークリフト及び自動車などの車輪走行体が走行移動して陸からC甲板に乗り上がり或いはC甲板から陸へ移動するためのショアランプ2が設けられており、また艙内にはB甲板、C甲板、D甲板及びE甲板の間で車輪走行体が走行移動することを可能とした艙内ランプウエイ3a、3b、3cが設けられるほか、図示省略した他のショアランプが必要に応じて設けられる。4は機関室、5は船橋、6は煙突である。
機関室4は前面を横隔壁7で形成され、後面を船尾の横隔壁8a、8bで形成され、天井面をC甲板で形成され、底面4aを二重底構造となされている。そして底面4aの前寄り位置に低速型(通常使用時回転数毎分凡そ200回転以下)のディーゼルエンジンからなる主機9が搭載され固定されている。図示例の船の場合、主機9の出力及び回転数は凡そ13280kw×127min−1程度となされている。
図2にも示すように、機関室4の真上に位置した艙内ランプウエイ3aはC甲板とB甲板との間に固定状に形成されたもので、船尾1から船首へ向け移動するに伴って上昇するような前上がり状の傾斜となされており、上昇始点p1はショアランプ2よりも前側であって主機9の後端から例えば主機9の前後方向長さ分程度後方へ離れたC甲板上面個所に位置され、上昇終点p2は主機9の前端と同一か若しくはそれよりも幾分(数十cm〜数メートル程度)前側の横隔壁7位置に合致したB甲板上面に位置されている。
艙内ランプウエイ3aの左右方向幅a1(図5参照)はトレーラなどが通行できる程度の広さとなされるのであって例えば5m〜8m程度となされる。そして、平面視において艙内ランプウエイ3aとC甲板との間に存在する艙内ランプウエイ下空間(図1〜図4中、斜線を付した部分)10はその側周囲を遮蔽壁b1で囲って密閉状になされると共に、下面の殆ど全範囲がこれの直下のC甲板個所に形成された透孔を通じて機関室に開放されている。
この際、艙内ランプウエイ下空間10の前後方向中心線と主機9の前後方向中心線とは必ずしも合致させる必要はないが、主機9のシリンダ部の真上に位置させることが重要である。そして、艙内ランプウエイ下空間10の成る可く上部に図示しない天井クレーンが装設されるのであり、これによりロングストロークの主機9のピストンであっても支障なくピストン抜き作業が行えるようになる。
上記した本発明に係るRORO船の作用について説明する。
荷体nの積み卸しのとき、ショアランプ2を下方へ揺動させて船体の斜め横方へ張り出させ、陸と船体との間に掛け渡した状態とするが、この際、乗込甲板Cはその高さhを10m程度となされているため、陸に対するその高さhが荷役における車輪走行体の走行移動にとって適当な大きさとなり、汐の干満との関係で荷役が行えなくなる事態の発生が回避され、荷役における従来の汐待ちなどの問題が解消されるのであり、また乗込甲板Cの高さhが中速型の主機を搭載した従来のRORO船と同一となるため、ショアランプ2が低速型の主機9を搭載した従来のRORO船の場合に較べて短くて済むものとなり、ショアランプ2及びその関係装置のコストが低減する。
また乗込甲板Cの高さhが中速型の主機を搭載した従来のRORO船とほぼ同一となるため、低速型の主機9を搭載した同一の車両搭載台数のRORO船であっても、貨物重心は高くならずスタビリティを確保するための船幅を大きくなす必要はないのであり、低速型の主機9を搭載した従来の同船型のRORO船の場合よりも搭載可能車両数が10%以上増加する。したがって低速型の主機9の使用により燃料コストが低減する上に、従来の中速型の主機を搭載したRORO船と同様な荷役効率が得られるのである。さらには総トン数や必要な艙内スペースに関わる見倣しトン数が最小化され、見倣しトン数に基づいて納める種々の税金や納付金のほか毎年の維持費などが少なく済むものとなる。
また低速型の主機9を搭載した従来の取り巻きエンジンケーシング方式のRORO船の場合に較べてエンジンケーシングと艙内ランプウエイを重層配置することにより両者の占めるスペースが減少すると共に、C甲板上でのショアランプ2から艙内ランプウエイ3aへの車輪走行体の通り抜けが良好となって、荷役効率が向上する。
また艙内ランプウエイ下空間10が低速型の主機9を余裕を持って搭載することを可能となすと共に、低速型の主機9のピストン抜きなどの保守作業が支障なく行えるものとなる。
また造船所においては、中速型の主機を搭載したRORO船或いは、低速型の主機を搭載した本発明のRORO船の何れであっても、機関室4以外はほぼ同一船型の設計で対応でき、また中速型の主機を搭載したRORO船に対して、低速型の主機9を搭載した同一の車両搭載台数のRORO船の設計においても船型の大型化が回避されるものとなり、製造コストが低減する。
次に本発明のRORO船の変形例について図7〜図11を参照して説明する。
図7は変形例に係るRORO船の船尾を示す側面図、図8は図7のx2−x2部を示す一部省略断面図、図9及び図10は前記RORO船の船尾を示す平面図である。なお、これらの図中、既述の部位と同一個所には同一の符号を付すものとする。
この変形例のRORO船は、総トン数約10,000トンで車両列数が8列のもので、先の本発明のRORO船のB甲板の上側に荷体nの積載されるB1甲板を設け、このB1甲板の上側に長大な最上層の甲板Aを設けると共に、B甲板とB1甲板との間に前記艙内ランプウエイ3aと同様な艙内ランプウエイ3dを設けたものとなされている。
図9に示すように、艙内ランプウエイ3aは先の実施例のものよりも左右方向幅が上昇始点周辺を除き相対的に小さくなされていて船体の前後向き中心線dの左右一側(図示例では左側)にのみ形成されている。そして、艙内ランプウエイ3aの左右一側(図示例では右側)に隣接して平面視方形状の排気スペース(図7〜図10中、斜線を付した部分)11が形成されており、この排気スペース11は直線状且つ密閉状に起立され機関室4内から最上層の甲板Aの上方空間に通じるものとなされている。
艙内ランプウエイ3aは先の実施例のものにほぼ準じた構造となされているが、艙内ランプウエイ下空間10とこれに隣接した排気スペース11との間には艙内ランプウエイ下空間10の右側の側面を覆う壁は存在しないものとなされている。
また排気スペース11の前後方向長さは、図7に示すように、C甲板とB甲板の間となる部分が最も長く、B甲板とB1甲板の間となる部分が次に長く、B1甲板とA甲板の間となる部分が最も短くなされているが、ここで重要なことは、排気スペース11のうち少なくともC甲板からB甲板までに位置した部分の前後長さが主機9のシリンダ部の前後長さ以上となされ且つ艙内ランプウエイ下空間10と共にこのシリンダ部の真上に位置されていることである。
この際、排気スペース11の真上となるA甲板上には図8に示すように煙突6が連通状に固定されている。そして排気スペース11は主機9、発電機及びボイラなどの排気管のほか必要な部材を機関室4内から煙突6内に安価に導く上で寄与するものである。
ショアランプ2は排気スペース11及び艙内ランプウエイ3aの後側となる船尾1部分の左右一側(図示例では右側)に設けられており、また排気スペース11の艙内ランプウエイ3aに対する左右位置はショアランプ2の存在位置との関連で決まるもので、図示例ではショアランプ2が船尾1の右側にあるからこれと反対の左側となされている。
そして図9に示すように、艙内ランプウエイ3aの上昇始点p1近傍部分で排気スペース11の後側となる個所は後方へ向け漸次に排気スペース11の存在する側(図示例では右側)へ拡幅するように平面視漏斗状に形成される。
なお、艙内ランプウエイ下空間10、及び、これの横方に位置した排気スペース11の下部からなる空間の成る可く上部に天井クレーンが装設される。
この変形例のRORO船では、先の実施例のものと同様な作用が得られる上に次のような作用が得られる。
即ち、艙内ランプウエイ3aの上昇始点p1近傍部分が平面視漏斗状に形成されるため、ショアランプ2と艙内ランプウエイ3aの間での車輪走行体の走行移動が脱輪することなく円滑に行われるようになり、また艙内ランプウエイ3aの上昇始点p1近傍部分の真横に排気スペース11が存在しなくなるためショアランプ2と艙内ランプウエイ3aの間での車輪走行体の運転者の視界が良好となって衝突などに対する安全性が向上する。
また艙内ランプウエイ3aの上昇始点p1近傍部分がもともと荷体nの積載されない場所である排気スペース11後側個所で拡幅されて平面視漏斗状になされているため、平面視漏斗状に拡大した部分が荷体nの積載場所を狭める不利を招くものとならない。
また排気スペース11は機関室4内で上昇する熱気を効率的に船外へ流出させる上で寄与するほか、主機9、発電機及びボイラの排気管などを短く且つ直線状にすることを可能となし、その材料や取付のコストが低減する。
さらには艙内ランプウエイ下空間10及び排気スペース11が低速型の主機9を余裕を持って搭載することを可能となし、また低速型の主機9のピストン抜きなどの保守が支障なく行えるものとなる。
本発明に係るRORO船であって低速型の主機を搭載したものの全体側面図である。 前記RORO船の船尾を示す側面図である。 図1のx1−x1部を示す断面図である。 前記RORO船の船尾のC甲板上を示す平面図である。 前記RORO船の船尾のB甲板上を示す平面図である。 前記RORO船の船尾のA甲板上を示す平面図である。 本発明の変形例に係るRORO船の船尾を示す側面図である。 図7のx2−x2部を示す一部省略断面図である。 前記変形例に係るRORO船の船尾のC甲板上を示す平面図である。 前記変形例に係るRORO船の船尾のB甲板上を示す平面図である 従来のRORO船であって低速型の主機を搭載したものの側面図である。
符号の説明
A 甲板
B 甲板
C 乗込甲板
p1 上昇始点
p2 上昇終点
2 ショアランプ
3a 艙内ランプウエイ
3b 可動式艙内ランプウエイ
4 機関室
9 主機
10 艙内ランプウエイ下空間
11 排気スペース

Claims (7)

  1. 車輪走行体が走行移動により陸からショアランプを経て最初に乗り上がる上甲板と、当該上甲板上の車輪走行体が上甲板のさらに上側の甲板に乗り上がることを可能にした艙内ランプウエイとを備えると共に、前記上甲板が機関室の天井を形成し、前記機関室に設置される主機が低速型であるRORO船であって、
    前記艙内ランプウエイ下空間は、その下面の殆ど全範囲にわたって、前記機関室の天井を形成している上甲板箇所に形成された透孔を通じて開放され、かつ前記艙内ランプウエイの側周囲が遮蔽壁で囲まれており、前記機関室に設置される主機のシリンダ部が天井に開口した上甲板の透孔の真下に位置していることを特徴とするRORO船。
  2. 車輪走行体が走行移動により陸からショアランプを経て最初に乗り上がる上甲板と、当該上甲板上の車輪走行体が上甲板のさらに上側の甲板に乗り上がることを可能にした艙内ランプウエイとを備えると共に、前記上甲板が機関室の天井を形成し、前記機関室に設置される主機が低速型であるRORO船であって、
    前記艙内ランプウエイ下空間は、その下面の殆ど全範囲にわたって、前記機関室の天井を形成している上甲板箇所に形成された透孔を通じて開放され、かつ前記艙内ランプウエイの側周囲が遮蔽壁で囲まれており、前記機関室の船幅中央に固定された主機のシリンダ部が天井に開口した上甲板の透孔の真下に位置していることを特徴とするRORO船。
  3. 車輪走行体が走行移動により陸から船尾のショアランプを経て最初に乗り上がる上甲板と、この上甲板上の車輪走行体が上甲板のさらに上側の甲板に乗り上がるために船尾から船首に向けて上昇する前上がり状の傾斜を持つ艙内ランプウエイとを備えると共に、前記上甲板が機関室の天井を形成し、前記機関室に設置される主機が低速型であるRORO船であって、
    前記艙内ランプウエイは、機関室真上に形成し且つ船幅中央に固定された主機の真上に位置しており、
    前記艙内ランプウエイ下空間は、その下面の殆ど全範囲にわたって、前記機関室の天井を形成している上甲板箇所に形成された透孔を通じて開放され、かつ前記艙内ランプウエイの側周囲が遮蔽壁で囲まれており、前記機関室の船幅中央に固定された主機のシリンダ部が天井に開口した上甲板の透孔の真下に位置していることを特徴とするRORO船。
  4. 前記艙内ランプウエイ下空間に天井クレーンを設け、低速型の主機のピストン抜きなどの保守作業が便利に行えることを特徴とする請求項2又は3記載のRORO船。
  5. 総トン数が凡そ10000トン前後の時、前記上甲板の船底外面からの高さが凡そ10m程度となされていることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のRORO船。
  6. 前記機関室内から最上層の甲板の上方空間に通じた排気スペースを前記艙内ランプウエイに隣接して直線状の起立状態に形成すると共に、この排気スペースのうち、少なくとも、前記上甲板から前記艙内ランプウエイの上昇終点の固定された甲板までの部分が、これの前後長さを前記主機のシリンダ部の前後長さ以上となされ、且つ、前記シリンダ部の真上に位置されていることを特徴とする請求項2〜5の何れかに記載のRORO船。
  7. 前記排気スペース及び前記艙内ランプウエイの後側となる船尾の左右一側にショアランプが設けられると共に、前記排気スペースが前記艙内ランプウエイの位置を基準にしたときに前記ショアランプ側となる船尾の左右一側に設けられ、且つ、前記艙内ランプウエイの上昇始点近傍部分で前記排気スペースの後側となる個所が後方へ向け漸次に前記排気スペース側へ拡幅するように平面視漏斗状に形成されていることを特徴とする請求項6記載のRORO船。
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