JP4917715B2 - 静電チャック - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、静電チャックに関し、特に金属−セラミックス複合材料からなる静電チャックに関する。
【0002】
【従来の技術】
静電チャックは、半導体製造装置などの部品として最近広く使われるようになった。その理由は、機械的なチャッキングや真空チャックに比べ、発塵が少ない、真空中でも使えるなどのメリットが認められてきたと思われる。
【0003】
この静電チャックは、セラミックスなどで作製された堅固なものも使われ始められているが、高価なため、アルミニウム合金などの基台表面に内部に電極を有するアルミナ溶射層などの絶縁層を被覆しただけの簡易なものが主流である。このような静電チャックは、アルミニウム合金との大きな熱膨張差により、アルミナ溶射層などの絶縁層が強く密着しないという問題があった。
【0004】
そのため、最近ではアルミニウム合金の代わりに金属とセラミックス粉末とを複合化させた金属−セラミックス複合材料を基台とする静電チャックが提案されている。この複合材料は熱膨張係数の小さいセラミックス粉末を含んでいるので、複合材料も熱膨張係数が小さくなり、基台と絶縁層との熱膨張差を小さくすることができるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この複合材料からなる基台では、その表面に形成される絶縁層との熱膨張差を小さくすることができるものの、基台と絶縁層との密着性が悪いため、絶縁層が絶縁破壊され剥がれるという問題があった。また、この複合材料からなる基台では、負荷する電荷を遮断しても残留電荷が大きく残るため、残留吸着力が大きく残るという問題もあった。
【0006】
本発明は、上述した静電チャックが有する課題に鑑みなされたものであって、その目的は、基台と絶縁層との密着性が極めて優れ、かつ残留吸着力が残らない静電チャックを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記目的を達成するため鋭意研究した結果、基台をその表面に金属層を形成した複合材料とすれば、その上面に被覆する絶縁層との密着性が極めて優れた静電チャックが得られ、また、絶縁層をその上層が1×108〜5×1013Ω・cmの体積固有抵抗値を有する誘電体からなり、その下層が絶縁体からなる絶縁層とすれば、残留吸着力が残らない静電チャックとなるとの知見を得て本発明を完成した。
【0008】
即ち本発明は、(1)基台の上面に内部に電極が形成されている絶縁層を被覆してなる静電チャックにおいて、該基台が、研削加工された表面にタングステン層が形成されている金属にセラミックス粉末を複合させた金属−セラミックス複合材料からなり、該絶縁層が、その上層が1×10〜5×1013Ω・cmの体積固有抵抗値を有する、溶射により形成された誘電体からなり、その下層が、溶射により形成された絶縁体からなり、該タングステン層は、溶射により形成され、その表面が研削加工されており、該金属−セラミックス複合材料と該絶縁層との間の線熱膨張係数を有し、厚さが50〜200μmであることを特徴とする静電チャック(請求項1)とし(2)前記誘電体が、アルミナにチタニアを含む複合酸化物からなり、前記絶縁体がアルミナからなることを特徴とする請求項1記載の静電チャック(請求項2)とし、(3)前記アルミナにチタニアを含む量が、2.5〜10重量%であることを特徴とする請求項2記載の静電チャック(請求項3)とし、(4)前記複合材料中のセラミックス粉末の含有率が、20〜80体積%であることを特徴とする請求項1乃至3記載の静電チャック(請求項4)とすることを要旨とする。
また、本発明は、金属−セラミックス複合材料の表面に、面粗さ及び平面度を調整するための研削加工を施す工程と、研削加工を施した前記金属−セラミックス複合材料の上面に溶射で50〜200μmの厚さのタングステン層を形成する工程と、前記タングステン層の表面に、面粗さ及び平面度を調整するための研削加工を施す工程と、研削加工を施した前記タングステン層の上面に溶射で絶縁体を形成する工程と、前記絶縁体の上面に溶射で電極を形成する工程と、前記電極の上面にさらに溶射で1×10 〜5×10 13 Ω・cmの体積固有抵抗値を有する誘電体を形成する工程を含み、前記タングステン層は前記金属−セラミックス複合材料と前記絶縁層との間の線熱膨張係数を有する静電チャックの製造方法(請求項5)とすることを要旨とする。以下さらに詳細に説明する。
【0009】
上記静電チャックとしては、その基台が、表面に金属層が形成されている金属にセラミックス粉末を複合させた金属−セラミックス複合材料からなり、絶縁層が、その上層が1×10〜5×1013Ω・cmの体積固有抵抗値を有する誘電体からなり、その下層が絶縁体からなる静電チャックとした
【0010】
上記で述べたように、基台をその表面に金属層が形成されている複合材料としたのは、複合材料の表面にはセラミックス粉末が存在していることから、その上面に被覆する絶縁層との密着性が悪くなるので、それを表面に金属層を形成することにより、表面に存在するセラミックス粉末を金属で被覆してしまい絶縁層との密着性を良好にしたものである。
【0011】
複合材料の表面と絶縁層との密着性が悪いのは、複合材料の表面に存在するセラミックス粉末部分の密着性が金属部分に比べてはるかに悪いので、絶縁層の複合材料表面全体への密着性もかなり悪くなるからであり、それが原因して、この複合材料を静電チャックの基台とした場合、その密着性の悪いセラミックス粉末の部分で放電が発生し、絶縁層が絶縁破壊に至り、絶縁層の剥離が生じてしまうこととなる。
【0012】
その絶縁層としては、その上層が1×108〜5×1013Ω・cmの体積固有抵抗値を有する誘電体からなり、その下層が絶縁体からなるとした。電極を挟んだ上層を1×108〜5×1013Ω・cmの体積固有抵抗値を有する誘電体としたのは、その誘電体とすることにより印加している電荷を遮断しても残る残留吸着力が残らない、あるいはほとんど残らない静電チャックとなり、しかも体積固有抵抗値が適切で微小電流が流れるため、ジョンセンラーベック効果によって吸着力が大きくなる静電チャックとなるからであり、上層、下層とも絶縁体としたのでは残留吸着力が大きく残り、しかも吸着力が小さく好ましくなく、また、上層、下層とも先の誘電体としたのでは、同様の吸着力が得られるものの絶縁し難く好ましくない。
【0013】
その誘電体としては、アルミナにチタニアを含む複合酸化物からなり、絶縁体としては、アルミナからなることとした(請求項2)。誘電体をアルミナにチタニアを含む複合酸化物としたのは、この複合酸化物が極めて容易にかつ安価に得られるためであり、絶縁体をアルミナとしたのは、誘電体と同質であることに加えてこれも極めて容易にかつ安価に得られるためである。
【0014】
そのアルミナに含むチタニアの量としては、2.5〜10重量%としたチタニアの量が2.5重量%より少ないと体積固有抵抗値が5×1013Ω・cmを上回って残留吸着力が残り、しかも吸着力が小さくなるので好ましくなく、10重量%より多いと体積固有抵抗値が1×10Ω・cmを下回って低くなりすぎ大きなリーク電流が流れウェハ回路に悪影響を及ぼしかねず、しかも半導体製造プロセスにおいて加えたチタニアが不純物として悪影響を及ぼしかねないので好ましくない。
【0015】
一方、複合材料の表面に形成される金属層の厚さとしては、50〜200μmとした金属層の厚さが50μmより薄いとセラミックス粉末の露出が生じて密着性が悪くなり、200μmより厚いと金属層と複合材料との熱膨張差、金属層と絶縁層との熱膨張差が大きくなって金属層、あるいは絶縁層の剥離が生じ易い。
【0016】
その金属層の線熱膨張係数としては、金属−セラミックス複合材料と同等とした通常は金属層の線熱膨張係数を他材料に合わせるのは難しいが、本発明の複合材料では、その複合材料中の金属の種類、セラミックスの種類、その混合割合を選ぶことによってかなりの範囲の線熱膨張係数を選択できるので、一方、金属層の線熱膨張係数についても、金属の種類を選ぶことによってかなりの範囲の線熱膨張係数を選択できるので、これらを取捨選択することにより、金属層と複合材料との線熱膨張係数を同等、あるいはほぼ同等とすることができる。この金属層と複合材料との線熱膨張係数を同等、あるいはほぼ同等とすることにより、熱膨張差による障害が少なくなるので、特に好ましいものとなる。
【0017】
その金属層の金属としては、ニッケル、鉄、シリコン、クロム、タングステンまたはその合金とした用いる金属としては、アルミニウム、ニッケル、銅、鉄、シリコン、タングステン、タンタル、モリブデン、コバルト、クロムあるいはその合金等の溶射用金属が用いられるが、その中で基台と絶縁層との間の線熱膨張係数を有するニッケル、鉄、シリコン、クロム、タングステンが特に好ましい。
【0018】
一方、複合材料中のセラミックス粉末としては、その含有率を20〜80体積%としたセラミックス粉末の含有率が20体積%より低ければ、表面に存在するセラミックス粉末が少ないので、金属層を形成しなくても構わないが、20体積%以上になれば金属層を形成する必要があり、その含有率が40体積%以上になれば、金属層を形成した効果が極めて大きくなる。セラミックス粉末の含有率が80体積%より高いと基台として支障を来たす。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の製造方法を述べると、先ずセラミックス粉末として窒化アルミニウム、アルミナ、炭化けい素粉末などのセラミックス粉末を用意し、金属としてアルミニウム合金などを用意する。それらセラミックス粉末及びアルミニウム合金などを用いてセラミックス粉末の含有率が20〜80体積%の複合材料を作製するが、その作製方法については、例えば、セラミックス粉末でプリフォームを形成し、そのプリフォームに溶融したアルミニウム合金等を浸透させる浸透法(非加圧、加圧を問わない)などで作製することができる。
【0020】
得られた複合材料の表面をよく密着するように必要な面粗さ、平面度になるよう研削加工し、その上面に溶射で50〜200μmの厚さのアルミニウム、ニッケル、銅、鉄、シリコン、クロム、タングステン等の金属層を形成したものを基台とし、その表面をよく密着するように前記したと同様必要な面粗さ、平面度になるよう研削加工し、その上面に溶射で絶縁体を形成し、その上面に溶射で電極を形成し、その上面にさらに溶射で1×108〜5×1013Ω・cmの体積固有抵抗値を有する誘電体を形成して静電チャックを作製する。
【0021】
形成する絶縁層の厚さは、上層、下層とも100〜500μm程度が好ましく、100μmより薄いと耐電圧が低くなり絶縁破壊が起こり易く、500μmより厚いと基台との熱膨張差が顕著になり、熱衝撃による亀裂/破損が生じ易く、しかも吸着力も低下する。
【0022】
以上の方法で静電チャックを作製すれば、基台と絶縁層との密着性が極めて優れ、かつ残留吸着力が残らない静電チャックが得られる。
【0023】
【実施例】
以下、本発明の実施例を比較例と共に具体的に挙げ、本発明をより詳細に説明する。
【0024】
(実施例1)
(1)静電チャックの作製
強化材として#180(平均粒径66μm)の市販SiC粉末70重量部と#500(平均粒径25μm)の市販SiC粉末30重量部を用い、それにバインダーとしてコロイダルシリカ液をそのシリカ固形分が2重量部となる量を添加し、それに消泡剤としてフォーマスタVL(サンノブコ社製)を0.2重量部、イオン交換水を24重量部加え、ポットミルで12時間混合した。得られたスラリーをφ200×厚さ25mmの円板状の成形体が得られるメッシュ付金型に流し込んでフィルタープレスし、それを脱型した後、1000℃で焼成してプリフォームを形成した。
【0025】
得られたプリフォームとAl−12Si−3Mg−2Cu−3Ti組成のアルミニウム合金とを組み合わせ、その合金をプリフォーム中に窒素気流中で825℃の温度で60時間非加圧浸透させた後、冷却してSiC粉末の含有率が65体積%で線熱膨張係数が6.2×10-6/℃の金属−セラミックス複合材料を作製した。得られた複合材料の表面をよく密着するために表面粗さがRmaxで5μm以上になるまで#80のダイヤモンド砥石で研削し、その上面にプラズマ溶射で線熱膨張係数が4.6×10-6/℃のタングステンからなる金属層を50μmの厚さで形成して基台を作製した。
【0026】
得られた基台の表面を表面粗さがRmaxで5μm以上になるまで#80のダイヤモンド砥石で研削した後、その上面にプラズマ溶射でAl23層を300μmの厚さに形成し、その上面にプラズマ溶射でタングステンからなる電極を形成し、さらにその上面にプラズマ溶射で熱膨張係数が5.3×10-6/℃のAl23−5wt%TiO2層を300μmの厚さに形成(TiO2粉末を5wt%含むAl23粉末を溶射すれば形成できる)して静電チャックを作製した。
【0027】
(2)評価
得られた静電チャック上面の誘電体の体積固有抵抗値を調べた。その結果、体積固有抵抗値は2.5×1012Ω・cmと本発明の範囲内であった。また、得られた静電チャックに5kVの直流電圧を印加し、Al23層が密着しているかどうかを調べた。その結果、直流電圧を印加しても基台とAl23層との間で放電は発生せず、Al23層の絶縁破壊は認めらず、Al23層は強固に密着していた。さらに、静電チャックに0.5kVの直流電圧を印加し、その時の吸着力を調べた。吸着力の測定方法は図1に示すように静電チャックの下面から所定圧のHeガスを流入し、吸着物が剥れる圧力を測定した。その結果、吸着力は500g/cm2であり、大きな吸着力であった。さらにまた、印加していた電圧を遮断してからの残留吸着力を吸着物が離脱できるまでの時間を測定し調べた。その結果、1秒未満で残留吸着力はほとんどなく、吸着物はすぐに取り外すことができた。そして最後にリーク電流を調べた。その結果、リーク電流は0.002mAで微小であった。
【0028】
(比較例1)
(1)静電チャックの作製
実施例1と同様に複合材料を作製しそれを基台とし、その表面を同様に表面粗さがRmaxで5μm以上になるまで#80のダイヤモンド砥石で研削し、その上面に金属層を形成しないで直接プラズマ溶射でAl23層を300μmの厚さに形成し、その上面にプラズマ溶射でタングステンからなる電極を形成し、さらにその上面にプラズマ溶射で熱膨張係数が5.3×10-6/℃のAl23−5wt%TiO2層を300μmの厚さに形成して静電チャックを作製した。
【0029】
(2)評価
得られた静電チャックを実施例1と同様に評価した。その結果、体積固有抵抗値は実施例1と同じであったが、Al23層が電圧を上昇中に絶縁破壊を受け基台より剥がれてしまった。
【0030】
(比較例2)
(1)静電チャックの作製
実施例1と同様に基台を作製し、その表面を同様に表面粗さがRmaxで5μm以上になるまで#80のダイヤモンド砥石で研削し、その上面にプラズマ溶射でAl23層を300μmの厚さに形成し、その上面にプラズマ溶射でタングステンからなる電極を形成し、さらにその上面にプラズマ溶射でAl23層を300μmの厚さに形成して静電チャックを作製した。
【0031】
(2)評価
得られた静電チャックを実施例1と同様に評価した。その結果、Al23層の絶縁破壊は問題なかったが、体積固有抵抗値が1.0×1014Ω・cmと本発明の範囲外にあるため吸着力は200g/cm2と実施例1より小さな吸着力であり、残留吸着力は強く残っており、60秒後でも50g/cm2程度の吸着力が残っており直ぐには取り外すことができなかった。
【0032】
(比較例3)
(1)静電チャックの作製
Al23−5wt%TiO2層をAl23−1.5wt%TiO2層とした他は実施例1と同様に静電チャックを作製した。
【0033】
(2)評価
得られた静電チャックを実施例1と同様に評価した。その結果、Al23層の絶縁破壊は実施例1と同様問題なかったが、比較例1と同様体積固有抵抗値が7.1×1013Ω・cmと本発明の範囲外にあるため吸着力は350g/cm2と比較例1より大きかったものの、実施例1よりかなり小さな吸着力であり、残留吸着力は比較例1とより弱かったものの、まだ強く残っており、60秒後でも35g/cm2程度残っており、直ぐには取り外すことができなかった。
【0034】
(比較例4)
(1)静電チャックの作製
Al23−5wt%TiO2層をAl23−13wt%TiO2層とした他は実施例1と同様に静電チャックを作製し、評価した。
【0035】
(2)評価
得られた静電チャックを実施例1と同様に評価した。その結果、Al23層の絶縁破壊、残留吸着力は実施例1と同様問題なく、また吸着力は600g/cm2と大きかったものの、体積固有抵抗値が3.2×107Ω・cmと1×108Ω・cmを下回り、リーク電流が174mAと実施例1より極めて大きなリーク電流が生じていた。
【0036】
これらのことは、静電チャックの基台として複合材料を用いる場合、そのまま用いるのは極めて難しく、その表面に金属層を形成することが極めて重要なことであり、しかも基台の上面に形成する絶縁層が適切でないと吸着物の離脱が極めて難しいことを示している。
【0037】
【発明の効果】
以上の通り、本発明にかかる静電チャックであれば、基台と絶縁層との密着性が極めて優れた静電チャックとすることができるようになり、また、印加している電荷を遮断しても残留吸着力が残らない静電チャックをとすることができるようになった。このことにより、基台が金属−セラミックス複合材料からなる静電チャックであっても、絶縁層が剥がれるようなことのない、また、吸着物をすぐに取り外すことのできる、さらに吸着力の高い極めて優れた静電チャックを提供することができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】吸着力を測定するフローを示す図である。

Claims (5)

  1. 基台の上面に内部に電極が形成されている絶縁層を被覆してなる静電チャックにおいて、該基台が、研削加工された表面にタングステン層が形成されている金属にセラミックス粉末を複合させた金属−セラミックス複合材料からなり、該絶縁層が、その上層が1×10〜5×1013Ω・cmの体積固有抵抗値を有する、溶射により形成された誘電体からなり、その下層が、溶射により形成された絶縁体からなり、
    タングステン層は、溶射により形成され、その表面が研削加工されており、該金属−セラミックス複合材料と該絶縁層との間の線熱膨張係数を有し、厚さが50〜200μmであることを特徴とする静電チャック。
  2. 前記誘電体が、アルミナにチタニアを含む複合酸化物からなり、前記絶縁体が、アルミナからなることを特徴とする請求項1記載の静電チャック。
  3. 前記アルミナにチタニアを含む量が、2.5〜10重量%であることを特徴とする請求項2記載の静電チャック。
  4. 前記複合材料中のセラミックス粉末の含有率が、20〜80体積%であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の静電チャック。
  5. 金属−セラミックス複合材料の表面に、面粗さ及び平面度を調整するための研削加工を施す工程と、
    研削加工を施した前記金属−セラミックス複合材料の上面に溶射で50〜200μmの厚さのタングステン層を形成する工程と、
    前記タングステン層の表面に、面粗さ及び平面度を調整するための研削加工を施す工程と、
    研削加工を施した前記タングステン層の上面に溶射で絶縁体を形成する工程と、
    前記絶縁体の上面に溶射で電極を形成する工程と、
    前記電極の上面にさらに溶射で1×10〜5×1013Ω・cmの体積固有抵抗値を有する誘電体を形成する工程とを含み、
    前記タングステン層は前記金属−セラミックス複合材料と前記絶縁層との間の線熱膨張係数を有する静電チャックの製造方法。
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