JP4268450B2 - ディスプレー用大型ガラス基板吸着装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディスプレー用大型ガラス基板を吸着保持するのに用いられる吸着装置に関するもので、さらに詳しくは、基材とこの基材上面に形成されたセラミック絶縁層と、このセラミック絶縁層の上に形成された電極層と、この電極層を被覆するように前記セラミック絶縁層の上に形成されたセラミック誘電体層とを具備し、セラミック誘電体層上の載置部にディスプレー用大型ガラス基板を載置して静電力によりガラス基板を吸着する吸着装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、大型かつ薄型のディスプレー装置の供給が進むにつれて、このようなディスプレー装置に用いるガラス基板が被加工物となることが多くなり、そこで必要となる大型のガラス基板を加工処理時に吸着保持するための吸着装置にも大型化が求められている。
【0003】
しかし、従来のAl23、AlN等のセラミックス製静電吸着装置の場合、製造装置等の問題から、大型の吸着装置の製造は困難な状況にある。その為、分割した静電吸着装置を使用する場合があったが、この場合、ディスプレーの製造プロセスに悪影響を及ぼすという問題があった。これに対しては、特開昭59−152636号公報(特許文献1)に開示されているように、アルミニウム等からなる基材上に、絶縁層、電極層及び誘電体層等を溶射や蒸着により形成する方法を用いることにより、大型の静電吸着装置を得ることが可能である。
【0004】
【特許文献1】
特開昭59−152636号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
近年、ディスプレー製造工程の多様化に伴い、そのプロセスもより過酷な条件となってきており、高温が必要なプロセスも必要となってきている。そのため、ディスプレーの製造工程における高温プロセス時の、被吸着物たる基板の均熱性が非常に重要な問題になりつつある。しかし、特許文献1に記載のような従来の静電吸着装置では、高温プロセス時の基板の均熱性確保は困難であった。
【0006】
また上記従来の溶射法により基材上の表層構造を形成する静電吸着装置の場合、基材にはアルミニウム等が用いられており、高温で使用した場合、基材と該基材上に溶射により形成された層とが、熱膨張差により剥離するといった問題もあった。
【0007】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、ディスプレー用大型ガラス基板を単体の吸着装置で吸着可能でありながら、高温プロセス時においても基板の均熱性を確保することのできるディスプレー用大型ガラス基板吸着装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
また更に本発明は、高温プロセス時に、基材と該基材上に溶射により形成された層とが剥離しないディスプレー用大型ガラス基板吸着装置を提供することをも目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための発明は、
溶射法により、基材の上部に設けられたセラミック絶縁層と、このセラミック絶縁層の上部に設けられた電極層と、この電極層を被覆するように設けられたセラミック誘電体層とを具備するディスプレー用大型ガラス基板吸着装置であって、前記セラミック絶縁層及びセラミック誘電体層の厚さがそれぞれ100〜500μmであり、前記セラミック誘電体層上の載置部の、ディスプレー用大型ガラス基板と接触する接触面の面積が、載置部の全面積の20〜80%となるように、載置部がエンボス形状を有しており、該エンボス形状を構成する凸部の高さが10〜100μmであることを特徴とするディスプレー用大型ガラス基板である。
【0010】
また本発明は、
「前記基材の20〜200℃における平均の熱膨張係数と、基材上に設けられる前記、セラミック絶縁層とセラミック誘電体層の20〜200℃における平均の熱膨張係数との差が、2×10-6/℃以下であること」、
「前記電極層への給電に用いる給電端子を具備し、該給電端子の20〜200℃における平均の熱膨張係数と、前記基材の20〜200℃における平均の熱膨張係数との差が2×10-6/℃以下であること」、
「前記接触面のRaが、1.0μm以下であること」、
を好ましい態様として含むものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の構成によるディスプレー用大型ガラス基板吸着装置(以下静電吸着装置と略)の模式的断面図である。
【0012】
ここで、本発明の静電吸着装置は、基材1と、この基材1の上面に溶射により形成された絶縁層2と、この絶縁層2に上に溶射により形成された電極層3と、この電極層3を被覆するように前記絶縁層2の上に溶射により形成された絶縁層4とを具備する。また、5は導電性材料からなる給電ピンであり電極層3と導通している。6は給電ピン5と基材1との絶縁を目的とした絶縁管である。これら給電ピン5と絶縁管6とにより、電極層3に電荷を供給する給電端子が構成されている。
【0013】
そして本発明では、このような静電吸着装置の表面、即ち誘電体層上の載置部が、エンボス形状を有している。図2は本発明の静電吸着装置の載置部の形状の一例を示す斜視図である。このように、載置部のエンボス形状は、載置部上に載置されるディスプレー用大型ガラス基板(以下、基板と略)と接触する接触面の面積が、載置部の全面積の20〜80%となるように形成されている。
【0014】
これにより、単一の静電吸着装置により、被吸着物たる大型の基板を平坦に保って吸着させつつ、高温プロセス時においても基板の均熱性が確保できることとなる。上記接触面の面積が載置部の全面積の20%未満の場合、基板の均熱性確保には有効であるが、基板の平面度が得られ難くなり、80%を超えると均熱性確保が十分ではなくなってしまう。
【0015】
本発明においてエンボス形状とは、図2に示すように、頂部が平坦な凸部7が載置部10の全域に渡って形成され、かつ該凸部の高さが揃えられた浮き彫り状の形状を意味している。凸部7の平坦な頂部上に基板が載置されるため、この部分が基板と接触する載置部の接触面8となる。
【0016】
凸部は、図2に示すように不連続に複数に分けて形成されていても良いし、全域に渡って連続的に形成されていても良いが、載置する基板の均熱性確保を考慮すると、図2に示すように不連続に複数に分けて形成されていることが好ましい。
【0017】
エンボス形状を構成する凸部の高さは10μm〜100μm程度であり、基板を平坦な状態で支持する必要があるため、載置部全体に渡って略均一に凸部が配置されていることが好ましい。
【0018】
尚、本発明におけるエンボス形状は、図2に示す形態に限らず、ディスプレー用大型ガラス基板と接触する接触面の面積が、載置部の全面積の20〜80%の範囲の接触面積を有していれば良い。従って、凸部の接触面の形状は、図2に示すような円形の他にも、角形、多角形や、載置部を横切って平行に並べられた長尺形等が挙げられるが、これらに制限されるものではない。また、凸部の接触面の面方向の大きさについては、例えば上記円形等で別個に形成される形状であれば径がφ1.5〜φ10程度、長尺形状等であれば、短手方向の幅が1.5mm〜10mm程度であることが好ましい。さらに凸部の側面は、図2のように直立状である必要はなく、傾斜していても構わない。
【0019】
また本発明では、基材の、20〜200℃における平均の熱膨張係数と、その上部に設けられる絶縁層、誘電体層といった各層の20〜200℃における平均の熱膨張係数との差が、2×10-6/℃以下であることが好ましい。こうすることで、高温(〜350℃)で使用した場合の各層間で熱膨張差による剥離を防ぐことができる。
【0020】
さらに本発明では、給電端子の20〜200℃における平均の熱膨張係数と、前記基材の20〜200℃における平均の熱膨張係数との差が2×10-6/℃以下であることが好ましい。こうすることで、高温(〜350℃)で使用した場合の給電端子を構成する材質と基材との熱膨張差による、給電ピンの突き上げ等によるクラック等の発生を抑制することが可能となる。
【0021】
また、本発明では、静電吸着装置の誘電体層と基板との接触面のRaが、1.0μm以下であることが好ましい。これは、表面のRaが1.0μmを超えると静電吸着力の低下する為である。
【0022】
次に、本発明の静電吸着装置の製造方法を説明する。
【0023】
まず基材となる材料を用意する。前記、セラミック絶縁層とセラミック誘電体層を溶射法により形成していることから、このセラミック層との熱膨張差を考慮して、基材を選定しなければならない。この基材としては、インバーやコバルト合金等の低熱膨張合金、或いは金属−セラミックス複合材料(MMC)等を、該基材上に設ける各層の熱膨張係数を考慮して選択するのが好ましい。
【0024】
次に、基材に、その上部に形成される電極層への給電を目的とした給電端子を接着する。給電端子としては、基材と、さらに好ましくはその上部に形成される各層とも、熱膨張係数をマッチングさせるために、図1に示した様に、給電ピンとして低熱膨張合金、MMC等を用い、これに酸化アルミニウム等を溶射して作製したものや、給電ピンをマシナブルセラミックス等からなる絶縁管に接着した構造のもの等を用いることが好ましい。この場合、給電ピン及び絶縁管、即ち給電端子の20〜200℃の平均熱膨張係数と、基材の20〜200℃の平均熱膨張係数との差を2×10-6/℃以下とすることが望ましい。こうすることで、高温時に給電ピン材質の突き上げにより、基材上の各層にクラック等が発生することを抑制することが可能となる。
【0025】
次に、基材表面を酸化アルミニウム、炭化ケイ素等のブラスト材料を用いて表面を均一に粗面化すると共に、洗浄する。その後、基材との密着性を考慮してアンダーコートとして、ニッケル、アルミニウム、クロム、コバルト、モリブデン等の金属の層、又は夫々がこれらの金属からなる複数の層を溶射法によって形成する。このアンダーコート層の形成は、使用環境によって適宜実施し、必ずしも必要なものではない。その後、このアンダーコート層上面にプラズマ溶射法等により、酸化アルミニウム等のセラミックスからなる絶縁層を形成する。
【0026】
次に、この絶縁層へ封孔処理を実施する。この封孔処理は、絶縁層への封孔処理剤の含浸を完全なものにする為である。この工程における封孔処理は、使用環境によって適宜実施し必ずしも必要なものではない。
【0027】
次に、その上面にプラズマ溶射法等で電極層を形成する。電極層には、ニッケル、タングステン、アルミニウム等が好ましく使用できる。電極層の厚さとしては、30〜100μm程度が好ましい。その理由は、30μmより薄いと層が均一に形成されず、吸着力にムラが生じやすくなり、100μmより厚いと、電極層と絶縁層との間の段差が大きくなり、上部に形成される誘電体層の耐電圧特性が低下するため好ましくないからである。
【0028】
その後、この上面に、更にプラズマ溶射法等で酸化アルミニウム−5重量%酸化チタン等のセラミックス層からなる誘電体層を形成して静電吸着装置とする。
【0029】
次に、溶射法により形成された層中のポアを充填する封孔処理を実施する。封孔処理剤としては、シリカゾル、アルミナゾル、マグネシアゾルなどのコロイダル状のスラリー、あるいは、SiO2、Al23、TiO2等の金属アルコキシド系ポリマー及びこれらのポリマーとラミン、アクリル、フェノール、フッ素、シリコン、アクリル樹脂等の各種樹脂を含有するものを使用することができる。
【0030】
尚、上記絶縁層及び誘電体層の厚さは、100〜500μm程度が好ましく、100μmより薄いと耐電圧が低くなり絶縁破壊が起こりやすく、500μmより厚いと電極層及び基材との熱膨張差が顕著になり、熱衝撃による亀裂や破損が生じやすく、しかも吸着力も低下するため好ましくない。
【0031】
また、絶縁層であるセラミックス層の種類は最も一般的なものは酸化アルミニウムであるが、これに限定されるものではなく、基材との熱膨張差等を考慮し、セラミックスの種類を適宜選べばよい。また、誘電体層であるセラミックス層の種類は、最も一般的なものは酸化アルミニウム−酸化チタン系のものであるが、これに限定されるものではなく、必要な特性、例えば、高い誘電率が必要であれば、必要な誘電率の大きさに応じてセラミックスの種類を適宜選べばよい。
【0032】
次に、研削加工、ラップ処理を実施し、誘電体層表面を表面粗さRa:1.0μm以下とする。その後、ブラスト処理を行い、載置部を上記のエンボス形状とする。
【0033】
次に、先程と同様の封孔処理を実施する。
【0034】
以上のような方法で静電吸着装置を作製すれば、高温(〜350℃)で使用が可能で耐電圧特性が極めて優れ、被吸着物たる基板の均熱性確保にも優れ、さらには熱膨張差により基材上に設けられた各層の剥離も防止された静電吸着装置が得られる。
【0035】
【実施例】
以下、本発明の実施例と比較例とをあげて本発明をさらに詳細に説明する。
【0036】
(実施例)
(1)基材の作製
強化材として#180(平均粒径66μm)の市販のSiC粉末70重量部と#500(平均粒径25μm)の市販のSiC粉末30重量部を用い、それにバインダーとしてコロイダルシリカ液を、そのシリカ固形分が2重量部となる量を添加し、それに消泡剤としてフォーマスタVL(サンノプコ社製)を0.2重量部、イオン交換水を24重量部加え、ポットミルで12時間混合した。こうして得られたスラリーをサイズ1008×680mm、厚さ40mmの成形体が得られるメッシュ付金型に流し込んでフィルタープレスし、それを脱型した後、1000℃で焼成してプリフォームを形成した。
【0037】
得られたプリフォームとAl−12Si−3Mg−2Cu−3Ti組成のアルミニウム合金とを組み合わせ、その合金をプリフォーム中に窒素気流中で825℃の温度で60時間非加圧浸透させた後、冷却してSiC粉末の含有率が70体積%の金属−セラミックス複合材料を作製した(サイズ:1008×680×40mmt)。この金属−セラミックス複合材料を基材として使用した。
【0038】
(2)給電端子の接着
この基材に、後工程で基材上に形成される電極層に給電するための給電端子を接着する。この給電端子としては、基材に用いた金属−セラミックス複合材料との熱膨張差を考慮して、ニレジストD−5(低熱膨張合金)等からなる給電ピンとマシナブルセラミックス(ホトベールL)製の絶縁管を使用した。
【0039】
(3)絶縁層の形成
基材表面を、絶縁層との密着力を向上させる為に、表面粗さがRmaxで5μm以上になるまで、ブラスト処理した後、その上面にプラズマ溶射で酸化アルミニウム層を400μmの厚さに形成する。
【0040】
(4)絶縁層封孔処理
次に、基材上に形成された絶縁層へ、大気中でSiO2系の金属アルコキシドを用いて封孔処理を実施した。
【0041】
(5)電極層、誘電体層の形成
次に、Ni電極層を50μmの厚さにプラズマ溶射した後、この上面にプラズマ溶射により酸化アルミニウム−5重量%酸化チタン層を500μmの厚さに形成した。
【0042】
(6)封孔処理と研削、ラップ、ブラスト処理
その後、(4)と同様の方法でSiO2系の金属アルコキシドを用いて封孔処理を実施した後、平面研削盤を用いてトップ層の厚みを370μmになるまで研削加工し、その後ラップ処理を実施しトップ層の厚みが350μmでかつ表面粗さRaを0.5μmとした。その後、この静電吸着装置表面をブラスト加工して、被吸着物との接触面積が70%のエンボス形状とした。このエンボス形状は、50μm程の高さで、接触面の形状が直径4.7mmの円形状の凸部が、正方格子上に並んだ、図2に示すような形状とした。
【0043】
(7)封孔処理
その後、(4)と同様の方法でSiO2系の金属アルコキシドを用いて封孔処理を実施し、静電吸着装置を作製した。
【0044】
(比較例1)
基材としてアルミニウム(5052)を用いた他は、実施例と同様の方法で静電吸着装置を作製した。
【0045】
(比較例2)
給電ピンの材質をアルミニウム(5052)とした他は、実施例と同様の方法で静電吸着装置を作製した。
【0046】
(比較例3)
載置部を、ディスプレー用大型ガラス基板と接触する接触面の面積が、載置部の全面積の90%となるようなエンボス形状とした他は、実施例と同様の方法で静電吸着装置を作製した。
【0047】
(比較例4)
静電吸着装置表面のRaを1.5μmとした他は、実施例と同様の方法で静電吸着装置を作製した(表面の加工は、研削加工)。
【0048】
(比較例5)
載置部を、ディスプレー用大型ガラス基板と接触する接触面の面積が、載置部の全面積の10%となるようなエンボス形状とした他は、実施例と同様の方法で静電吸着装置を作製した。
【0049】
(評価)
評価は、各静電吸着装置について、室温⇔350℃の温度サイクル試験を実施し、試験前後の耐電圧試験を実施することによって行った。
【0050】
耐電圧試験は、静電吸着装置表面にディスプレー用大型ガラス基板を設置し、印加電圧:3000Vの電圧を印加して行った。○は耐電圧試験を実施しても変化のなかったものであり、×は耐電圧試験を行った結果、絶縁破壊が発生したものである。
【0051】
またさらに、上記温度サイクル試験を行った後に、静電吸着装置に吸着させた状態における基板の均熱性、及び静電吸着装置の吸着力の評価も行った。
【0052】
均熱性の評価は、静電吸着装置上面にディスプレー用大型ガラス基板を設置し、静電吸着装置下部をヒーターで加熱し、基板の温度分布をサーモグラフィーで観察することによって行った。100℃設定での加熱時の温度分布が10℃以内を○、10℃を超えるものは×とした。
【0053】
吸着力の評価は、静電吸着装置を真空チャンバー試験装置中に設置し、真空下で吸着治具を引っ張る方法によって行った。印加電圧:1000Vにおける吸着力が1000g/cm2以上のものを○、それ以下のものを×とした。
【0054】
【表1】
Figure 0004268450
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、ディスプレー用大型ガラス基板を単体の吸着装置で吸着可能でありながら、高温プロセス時においても基板の均熱性を確保することのできるディスプレー用大型ガラス基板吸着装置を提供することができる。
【0056】
また更に本発明によれば、高温プロセス時に、基材と該基材上に溶射により形成された層とが剥離しないディスプレー用大型ガラス基板吸着装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の静電吸着装置の一実施形態を示す模式的断面図である。
【図2】本発明の静電吸着装置の載置部の形状の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 基材
2 絶縁層
3 電極層
4 誘電体層
5 給電ピン
6 マシナブルセラミックス
7 凸部
8 接触面
10 載置部

Claims (4)

  1. 溶射法により、基材の上部に設けられたセラミック絶縁層と、このセラミック絶縁層の上部に設けられた電極層と、この電極層を被覆するように設けられたセラミック誘電体層とを具備するディスプレー用大型ガラス基板吸着装置であって、
    前記セラミック絶縁層及びセラミック誘電体層の厚さがそれぞれ100〜500μmであり、
    前記セラミック誘電体層上の載置部の、ディスプレー用大型ガラス基板と接触する接触面の面積が、載置部の全面積の20〜80%となるように、載置部がエンボス形状を有しており、該エンボス形状を構成する凸部の高さが10〜100μmであることを特徴とするディスプレー用大型ガラス基板吸着装置。
  2. 前記基材の20〜200℃における平均の熱膨張係数と、基材上に設けられるセラミック絶縁層とセラミック誘電体層の20〜200℃における平均の熱膨張係数との差が、2×10-6/℃以下であることを特徴とする請求項1に記載のディスプレー用大型ガラス基板吸着装置。
  3. 前記電極層への給電に用いる給電端子を具備し、該給電端子の20〜200℃における平均の熱膨張係数と、前記基材の20〜200℃における平均の熱膨張係数との差が2×10-6/℃以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のディスプレー用大型ガラス基板吸着装置。
  4. 前記接触面のRaが、1.0μm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のディスプレー用大型ガラス基板吸着装置。
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