JP4915147B2 - 位相制御装置および光dqpsk受信機 - Google Patents

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Description

この発明は、4相差分位相偏移変調された信号光を復調するための位相制御装置およびそれを用いた光DQPSK受信機に関する。
従来より、4相差分位相偏移変調(QPSK:Differential Quadrature Phase Shift Keying)された信号光を受信する光DQPSK光受信機10として、図16に示すような構成のものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。この光受信機10では、入力されるDQPSK信号光が2つに分岐される。各分岐光は、遅延干渉計11,12にそれぞれ与えられる。各遅延干渉計11,12は、例えばシリカ基板上やリン化インジウム基板上などに形成されたマッハツェンダ型光導波路の2本の光導波路の光路長を相違させることにより、各光導波路を伝搬する光の間に、DQPSK変調された符号の少なくとも1シンボル分の整数倍に対応した相対的な遅延時間差を発生させることが可能な構成となっている。
また、遅延干渉計11の干渉動作点は、一方の光導波路上に形成された遅延部13によりπ/4とされている。遅延干渉計12の干渉動作点は、一方の光導波路上に形成された遅延部14により−π/4とされている。遅延干渉計11の出力段カプラから出力される相補2出力は、一対の光検出器および増幅器から構成される差動光受信回路15によって受信される。差動光受信回路15では、図示しない送信器に入力された信号D1に相当する電気信号Aが復調される。
また、これと同様にして、遅延干渉計12の出力段カプラから出力される相補2出力も、一対の光検出器および増幅器から構成される差動光受信回路16で受信される。差動光受信回路16では、図示しない送信器に入力された信号D2に相当する電気信号Bが復調される。復調された電気信号AおよびBは、CDR(クロックデータリカバリ)回路17,18により、より安定な電気信号として生成される。そして、フレーマ回路/FECデコーダ回路19により、SDH、SONETまたはOTN等のフレームの同期処理およびフレームの生成が行われ、エラー訂正などが行われる。
このような光DQPSK光受信機では、各遅延干渉計11,12の光導波路間の光位相差が正確にπ/4と−π/4に設定されていることが重要である。そこで、一方の遅延干渉計の一方の光導波路と他方の遅延干渉計の一方の光導波路にそれぞれヒーターを設け、それらヒーターの温度を独立して調節することによって、各遅延干渉計11,12の光導波路間の光位相差を調節するようにした光DQPSK受信機が公知である(例えば、特許文献2参照。)。
特表2004−516743号公報 国際公開第03/063515号パンフレット
光DQPSK光受信機を実際に使用する際には、例えば起動時や光信号の切り替え時や環境温度などの外部条件の変動時に、短時間で各遅延干渉計の光導波路間の光位相差を調節して所望の状態にする必要がある。しかし、上記特許文献1には、各遅延干渉計の光導波路間の光位相差をどのようにして制御するのか、ということが開示されていない。また、上記特許文献2には、各ヒーターの温度をどのようにして制御するのか、ということが開示されていない。
従って、上述した従来の受信機では、試行錯誤をして光位相差やヒーターの温度を調節することになるため、光位相差の調節を短時間で終わらせることができない。つまり、上記特許文献1および2に開示された光受信機は、未だ開発段階にあり、実際の運用には適さない。さらに、上記特許文献2に開示された光受信機では、ヒーターによる温度調節範囲が狭いため、十分に各光導波路間の光位相差を制御することができないという問題点もある。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、起動時や光信号の切り替え時や外部条件の変動時に、各遅延干渉計の光導波路間の光位相差を効率よく短時間で調節することができる位相制御装置を提供することを目的とする。また、この発明は、そのような特徴を有する位相制御装置を備えた光DQPSK受信機を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明にかかる位相制御装置および光DQPSK受信機は、光入力信号がそれぞれ分岐入力される第1の遅延干渉計と第2の遅延干渉計とを備え、前記第1の遅延干渉計は、第1の光導波路、および該第1の光導波路を伝搬する光信号に対して+π/4の位相差を有するように制御されて光信号を伝搬する第2の光導波路を備え、かつ前記第1の光導波路が前記第2の光導波路よりもDQPSK変調信号の少なくとも1シンボル分の整数倍の遅延時間差を与える長さだけ長く設定されており、前記光入力信号が分岐されて前記第1の光導波路および前記第2の光導波路のそれぞれに入力され、前記第2の遅延干渉計は、第3の光導波路、および該第3の光導波路を伝搬する光信号に対して−π/4の位相差を有するように制御されて光信号を伝搬する第4の光導波路を備え、かつ前記第3の光導波路が前記第4の光導波路よりもDQPSK変調信号の少なくとも1シンボル分の整数倍の遅延時間差を与える長さだけ長く設定されており、前記光入力信号が分岐されて前記第3の光導波路および前記第4の光導波路のそれぞれに入力され、さらに、前記第1の光導波路を伝搬する光信号および前記第2の光導波路を伝搬する光信号を電気信号に変換する第1の光電変換手段と、前記第3の光導波路を伝搬する光信号および前記第4の光導波路を伝搬する光信号を電気信号に変換する第2の光電変換手段と、前記第1の光電変換手段により生成された電気信号の論理を判定して前記第1の遅延干渉計を伝搬する光信号のデータを再生する第1のデータ再生手段と、前記第2の光電変換手段により生成された電気信号の論理を判定して前記第2の遅延干渉計を伝搬する光信号のデータを再生する第2のデータ再生手段と、前記第1のデータ再生手段への入力信号と前記第2のデータ再生手段の出力信号を掛け合わせた第1のモニタ信号を検出する第1のモニタ信号検出手段と、前記第2のデータ再生手段への入力信号と前記第1のデータ再生手段の出力信号を掛け合わせた第2のモニタ信号を検出する第2のモニタ信号検出手段と、前記第1の遅延干渉計および前記第2の遅延干渉計の温度を変更する第1の温度変更手段と、前記第2の光導波路の温度を変更する第2の温度変更手段と、前記第4の光導波路の温度を変更する第3の温度変更手段と、前記第1のモニタ信号検出手段により検出された前記第1のモニタ信号の値と前記第2のモニタ信号検出手段により検出された前記第2のモニタ信号の値に基づいて前記第1の温度変更手段の温度を制御する第1の温度制御手段と、前記第1のモニタ信号検出手段により検出された前記第1のモニタ信号の値に基づいて前記第2の温度変更手段の温度を制御する第2の温度制御手段と、前記第2のモニタ信号検出手段により検出された前記第2のモニタ信号の値に基づいて前記第3の温度変更手段の温度を制御する第3の温度制御手段と、を備えている。
第1の温度変更手段は、同時に第1の遅延干渉計および第2の遅延干渉計の温度を変更し、第1の遅延干渉計と第2の遅延干渉計を同じ温度にする。第2の温度変更手段は、第1および第2の光導波路を有する第1の遅延干渉計において、第1の光導波路に対して+π/4の位相差を生じる第2の光導波路の温度を変更する。第3の温度変更手段は、第3および第4の光導波路を有する第2の遅延干渉計において、第3の光導波路に対して−π/4の位相差を生じる第4の光導波路の温度を変更する。
第1の温度制御手段は、第1のモニタ信号の波形から第2のモニタ信号の波形を減算した波形の傾きが正になり、かつ第1のモニタ信号の値から第2のモニタ信号の値を減算した値がゼロまたはおよそゼロになるように、第1の温度変更手段の温度を制御する。第2の温度制御手段は、第1のモニタ信号の値がゼロになるように、第2の温度変更手段の温度を制御する。第3の温度制御手段は、第2のモニタ信号の値がゼロになるように、第3の温度変更手段の温度を制御する。
ここで、第1のモニタ信号は、第1の遅延干渉計を伝搬する光信号のデータ再生前の信号と、第2の遅延干渉計を伝搬する光信号のデータ再生後の信号を掛け合わせた信号である。第2のモニタ信号は、第2の遅延干渉計を伝搬する光信号のデータ再生前の信号と、第1の遅延干渉計を伝搬する光信号のデータ再生後の信号を掛け合わせた信号である。
この発明によれば、第1の温度制御手段により、第1のモニタ信号と第2のモニタ信号に基づいて第1の温度変更手段の温度が制御され、第2の温度制御手段により、第1のモニタ信号に基づいて第2の温度変更手段の温度が制御され、第3の温度制御手段により、第2のモニタ信号に基づいて第3の温度変更手段の温度が制御されるので、それら3つの温度変更手段の温度が効率よく短時間で自動的に制御される。
本発明にかかる位相制御装置および光DQPSK受信機によれば、起動時や光信号の切り替え時や外部条件の変動時に、各遅延干渉計の光導波路間の光位相差を効率よく短時間で調節することができるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる位相制御装置および光DQPSK受信機の好適な実施の形態を詳細に説明する。
(プレーナ光波回路の構成)
図1および図2は、それぞれ、この発明の実施の形態にかかるプレーナ光波回路の構成を示す平面図および側面図である。図1および図2に示すように、プレーナ光波回路(以下、PLCとする)20は、第1の温度変更手段であるペルチェ素子21、第2の温度変更手段である第1のヒーター22、および第3の温度変更手段である第2のヒーター23を備えている。ペルチェ素子21は、PLC20の基板24の下に設けられており、PLC全体の温度を変更するとともに、温度モニタ25によるPLC温度のフィードバック制御によってPLC20を所定の温度に保つ。
第1のヒーター22は、PLC20に形成された第1の光導波路26および第2の光導波路27からなる第1の遅延干渉計28において、第2の光導波路27の温度を変更する。ここで、第1の光導波路26は、第2の光導波路27よりもDQPSK変調信号の少なくとも1シンボル分の整数倍の遅延時間差を与える分だけ長い。また、第2の光導波路27を伝搬する光信号には、第1の光導波路26を伝搬する光信号に対しておよそ+π/4の位相差が生じる。以下、第1の遅延干渉計側をAアームと称する。なお、当業者であれば前記整数倍は10以内程度であれば波長の長さに依存するが容易に作製することが可能である。
第2のヒーター23は、PLC20に形成された第3の光導波路29および第4の光導波路30からなる第2の遅延干渉計31において、第4の光導波路30の温度を変更する。ここで、第3の光導波路29は、第4の光導波路30よりもDQPSK変調信号の少なくとも1シンボル分の整数倍の遅延時間差を与える分だけ長い。また、第4の光導波路30を伝搬する光信号には、第3の光導波路29を伝搬する光信号に対しておよそ−π/4の位相差が生じる。以下、第2の遅延干渉計側をBアームと称する。
このように、PLC20は、Aアームのおよそ+π/4の位相差とBアームのおよそ−π/4の位相差によって、AアームとBアームの間の位相差がおよそπ/2になるように作製されている。しかし、PLC20の製造誤差や、受信する光の波長や周波数によって、およそπ/2の位相差に多少の誤差が生じる。一般に、光導波路の屈折率は、温度の変化とともに変わるので、上述した構成のPLC20では、ペルチェ素子21、第1のヒーター22および第2のヒーター23の温度を制御することによって、およそπ/2の位相差に生じる誤差をなくするようにし、AアームとBアームの間の位相差をおよそπ/2にすることができる。
(位相制御装置の構成)
図3は、この発明の実施の形態にかかる位相制御装置の構成を示すブロック図である。図3において、遅延干渉計(A)および遅延干渉計(B)は、それぞれ第1の遅延干渉計28および第2の遅延干渉計31である。また、第1の遅延干渉計28の傍に配置されているヒーターおよび第2の遅延干渉計31の傍に配置されているヒーターは、それぞれ第1のヒーター22および第2のヒーター23である。また、温度制御回路41に接続されているペルチェ素子および温度モニタは、それぞれペルチェ素子21および温度モニタ25である。
図3に示すように、位相制御装置は、前記温度制御回路41、第1の光電変換手段であるAアーム側ツインPD(Twin−PD)42、第2の光電変換手段であるBアーム側ツインPD(Twin−PD)43、Aアーム側トランスインピーダンスアンプ(TIA)44、Bアーム側トランスインピーダンスアンプ(TIA)45、Aアーム側リミッタアンプ(LIA)46およびBアーム側リミッタアンプ(LIA)47を備えている。また、位相制御装置は、第1のデータ再生手段であるAアーム側データ再生回路48、第2のデータ再生手段であるBアーム側データ再生回路49、第1のモニタ信号検出手段であるAアームモニタ信号検出回路50、および第2のモニタ信号検出手段であるBアームモニタ信号検出回路51を備えている。
また、位相制御装置は、第1の温度制御手段である演算処理部52、第2の温度制御手段であるAアーム側マイクロコントローラ53、第3の温度制御手段であるBアーム側マイクロコントローラ54、アナログ・デジタル変換器(ADC)55,56、およびデジタル・アナログ変換器(DAC)57,58,59を備えている。さらに、この位相制御装置を用いた光DQPSK受信機は、マルチプレクサ(MUX)60を備えている。
入力されるDQPSK信号は、分岐され、Aアームに設けられている第1の遅延干渉計28およびBアームに設けられている第2の遅延干渉計31に導かれる。Aアーム側ツインPD42およびBアーム側ツインPD43は、それぞれ、第1の遅延干渉計28の出力光および第2の遅延干渉計31の出力光に対応する電流信号を生成する。Aアーム側トランスインピーダンスアンプ44およびBアーム側トランスインピーダンスアンプ45は、それぞれ、Aアーム側ツインPD42およびBアーム側ツインPD43により生成される電流信号を電圧信号に変換する。
Aアーム側トランスインピーダンスアンプ44の出力信号は、Aアーム側リミッタアンプ46を介してAアーム側データ再生回路48へ送られるとともに、Aアームモニタ信号検出回路50へ送られる。Aアーム側データ再生回路48は、例えば2個のDフリップフロップ回路61,62により構成されており、受信信号から再生したクロック(CLK)を利用して、Aアーム側リミッタアンプ46の出力信号の論理判定を行う。Aアーム側データ再生回路48の出力信号は、マルチプレクサ60およびBアームモニタ信号検出回路51へ送られる。
Bアーム側トランスインピーダンスアンプ45の出力信号は、Bアーム側リミッタアンプ47を介してBアーム側データ再生回路49へ送られるとともに、Bアームモニタ信号検出回路51へ送られる。Bアーム側データ再生回路49は、例えば3個のDフリップフロップ回路63,64,65により構成されており、受信信号から再生したクロック(CLK)を利用して、Bアーム側リミッタアンプ47の出力信号の論理判定を行う。Bアーム側データ再生回路49の出力信号は、マルチプレクサ60およびAアームモニタ信号検出回路50へ送られる。マルチプレクサ60は、Aアーム側データ再生回路48の出力信号とBアーム側データ再生回路49の出力信号をまとめて、受信データとして出力する。
Aアームモニタ信号検出回路50は、ローパスフィルタ66,67,68およびミキサ69を備えている。Aアーム側トランスインピーダンスアンプ44の出力信号は、ローパスフィルタ66を介してミキサ69に入力される。Bアーム側データ再生回路49の出力信号は、ローパスフィルタ67を介してミキサ69に入力される。これらローパスフィルタ66,67は、Aアーム側トランスインピーダンスアンプ44の出力信号とBアーム側データ再生回路49の出力信号の群遅延を揃えるために挿入されている。
ミキサ69は、ローパスフィルタ66の出力信号とローパスフィルタ67の出力信号を互いに掛け合わせる。ミキサ69の出力信号は、ローパスフィルタ68により高周波成分が除去された後、繰り返し波形を有するAアームモニタ信号としてアナログ・デジタル変換器55によりデジタルデータに変換される。アナログ・デジタル変換器55によりデジタル変換されたAアームモニタ信号は、演算処理部52およびAアーム側マイクロコントローラ53へ送られる。
Bアームモニタ信号検出回路51は、ローパスフィルタ70,71,72およびミキサ73を備えている。Bアーム側トランスインピーダンスアンプ45の出力信号は、ローパスフィルタ70を介してミキサ73に入力される。Aアーム側データ再生回路48の出力信号は、ローパスフィルタ71を介してミキサ73に入力される。これらローパスフィルタ70,71は、Bアーム側トランスインピーダンスアンプ45の出力信号とAアーム側データ再生回路48の出力信号の群遅延を揃えるために挿入されている。
ミキサ73は、ローパスフィルタ70の出力信号とローパスフィルタ71の出力信号を互いに掛け合わせる。ミキサ73の出力信号は、ローパスフィルタ72により高周波成分が除去された後、繰り返し波形を有するBアームモニタ信号としてアナログ・デジタル変換器56によりデジタルデータに変換される。アナログ・デジタル変換器56によりデジタル変換されたBアームモニタ信号は、演算処理部52およびBアーム側マイクロコントローラ54へ送られる。
演算処理部52は、アナログ・デジタル変換器55から出力されるデジタル信号のAアームモニタ信号の値(Aとする)と、アナログ・デジタル変換器56から出力されるデジタル信号のBアームモニタ信号の値(Bとする)と、Aアーム側ツインPD42またはBアーム側ツインPD43への光信号の入力レベル(Pinとする)を用いて、[|A−B|/Pin=ミキサ出力正規化値]の演算を行い、ミキサ出力正規化値を求める。また、演算処理部52は、アナログ・デジタル変換器55から出力されるAアームモニタ信号の波形から、アナログ・デジタル変換器56から出力されるBアームモニタ信号の波形を減算して得られる波形の傾きを求める。
そして、演算処理部52は、ミキサ出力正規化値と[Aアームモニタ信号の波形−Bアームモニタ信号の波形]の傾きに基づいて、ペルチェ素子21の温度を制御するためのペルチェ制御信号を出力する。その際、ミキサ出力正規化値と[Aアームモニタ信号の波形−Bアームモニタ信号の波形]の傾きとペルチェ制御信号との関係を表す関係式や近似式が予め求められており、演算処理部52がその関係式や近似式の演算を行うことにより、適当なペルチェ制御信号を求める。
あるいは、関係式や近似式に代えて、前記ミキサ出力正規化値と前記傾きと前記ペルチェ制御信号との関係を表すテーブルを用意しておき、演算処理部52がこのテーブルを参照することにより、適当なペルチェ制御信号を求めるようにしてもよい。演算処理部52によるペルチェ素子21の温度制御と、AアームおよびBアームの位相制御との関係については、後述する。
演算処理部52から出力されるペルチェ制御信号は、デジタル・アナログ変換器57によりアナログ信号に変換されて温度制御回路41に与えられる。温度制御回路41は、デジタル・アナログ変換器57から出力されるペルチェ制御信号に基づいてペルチェ素子21の温度を制御するとともに、温度モニタ25によるPLC20(図1参照)の検出温度に基づいてPLC20の温度が所定の温度に保たれるようにフィードバック制御を行う。その際、ペルチェ素子21の温度制御をPID制御により行うようにしてもよい。
Aアーム側マイクロコントローラ53は、アナログ・デジタル変換器55から出力されるAアームモニタ信号の値Aがゼロに収束するように、第1のヒーター22の温度を制御するためのヒーター制御信号を出力する。Aアーム側マイクロコントローラ53から出力されるヒーター制御信号は、デジタル・アナログ変換器58によりアナログ信号に変換されて第1のヒーター22に与えられる。第1のヒーター22の温度は、デジタル・アナログ変換器58から出力されるヒーター制御信号によって制御される。その際、第1のヒーター22の温度制御をPID制御により行うようにしてもよい。
Bアーム側マイクロコントローラ54は、アナログ・デジタル変換器56から出力されるBアームモニタ信号の値Bがゼロに収束するように、第2のヒーター23の温度を制御するためのヒーター制御信号を出力する。Bアーム側マイクロコントローラ54から出力されるヒーター制御信号は、デジタル・アナログ変換器59によりアナログ信号に変換されて第2のヒーター23に与えられる。第2のヒーター23の温度は、デジタル・アナログ変換器59から出力されるヒーター制御信号によって制御される。その際、第2のヒーター23の温度制御をPID制御により行うようにしてもよい。Aアーム側マイクロコントローラ53およびBアーム側マイクロコントローラ54による第1のヒーター22および第2のヒーター23の温度制御と、AアームおよびBアームの位相制御との関係については、後述する。
(ペルチェ素子の温度制御と位相制御との関係)
演算処理部52によるペルチェ素子21の温度制御と、AアームおよびBアームの位相制御との関係について説明する。図4は、ペルチェ素子の温度を上昇させたときのAアームおよびBアームの位相の変化を示す説明図である。なお、図4は、Aアーム側およびBアーム側のヒーター22,23をともにオフ状態としたときの図である。
ただし、図4において、横軸および縦軸は、それぞれ、Aアームの位相(φAとする)およびBアームの位相(φBとする)であり、白丸、黒丸および×印は、それぞれ、正常動作点、制御収束点および制御不安定点を示す。従って、上述した位相制御装置では、Aアームの位相φAとBアームの位相φBが、制御不安定点を避けて、制御収束点に収束するように制御する必要がある。
また、図4において、「A>0」、「A<0」、「B>0」および「B<0」は、それぞれ、Aアームモニタ信号の値Aが正、Aアームモニタ信号の値Aが負、Bアームモニタ信号の値Bが正、およびBアームモニタ信号の値Bが負であることを示す。さらに、図4において、破線および点線で示す曲線は、それぞれ、Aアームモニタ信号の値Aがゼロ、およびBアームモニタ信号の値Bがゼロであることを示す。また、制御収束点を挟んで向かい合う一点鎖線により仕切られた帯状の領域は、[φA−φB]の初期バラツキの範囲(90±α°)を表す。図4に関するこれらのただし書きは、図8および図9においても同様である。
ペルチェ素子21は、Aアーム側の第1の遅延干渉計28とBアーム側の第2の遅延干渉計31を同時に同じ温度だけ変化させる。従って、図4に示すように、ペルチェ素子21の電流を増やして第1の遅延干渉計28と第2の遅延干渉計31の温度を上昇させると、Aアームの位相φAとBアームの位相φBは、同じだけ変化することになるので、同図にケース1、ケース2およびケース3として示す矢印のように、[φA−φB]の初期バラツキを伴ったまま変化する。ここで、ケース1、ケース2およびケース3は、それぞれ、位相制御装置の起動時のAアームの位相φAとBアームの位相φBの差が、π/2よりも小さい場合、π/2の場合、およびπ/2よりも大きい場合である。なお、本実施の形態においては、起動時とは、位相制御装置の初期立ち上げ時は勿論であるが、受信する光の波長や周波数が切り替わったときも含む。
ケース2の場合には、ペルチェ素子21の温度を制御するだけで、Aアームの位相φAとBアームの位相φBを制御収束点に収束させることができる。ケース1とケース3の場合には、Aアームの位相φAとBアームの位相φBを、ペルチェ素子21の温度制御によって制御収束点の近傍まで変化させる制御と、Aアーム側のヒーター22の温度とBアーム側のヒーター23の温度を制御することによって制御収束点に収束させる制御を組み合わせることになる。いずれのケースでも、Aアームの位相φAとBアームの位相φBが、制御不安定点に収束しないように制御する必要がある。
そのためには、次のようにすればよい。例えば、位相制御装置の起動時に、Aアームの位相φAおよびBアームの位相φBが、それぞれ、−45°(=−π/4)〜0°および−135°(=−3π/4)〜−90°(−π/2)の範囲にある場合、Aアームの位相φAとBアームの位相φBがともに例えば45°(=π/4)だけ進むように、ペルチェ素子21の温度を上昇させる。そうすれば、Aアームの位相φAが0°で、かつBアームの位相φBが−90°(=−π/2)である制御不安定点を避けることができる。
ここで、先の演算処理部52に関する説明において、演算処理部52は、ミキサ出力正規化値と、[Aアームモニタ信号の波形−Bアームモニタ信号の波形]の傾きを求めるとしたが、その理由を説明する。図5、図6および図7は、それぞれ、図4のケース1、ケース2およびケース3についてのPLC20の温度(またはペルチェ電流)とAアームおよびBアームの各モニタ信号の値との関係を示す図である。これらの図において、「A」で示す破線、「B」で示す点線および「A−B」で示す実線は、それぞれ、Aアームモニタ信号の値A、Bアームモニタ信号の値B、およびAアームモニタ信号の値AからBアームモニタ信号の値Bを減算した値を示す。また、図4と同様に、黒丸および×印は、それぞれ、制御収束点および制御不安定点を示す。
図5および図7に示すように、ケース1とケース3では、Aアームモニタ信号の値AおよびBアームモニタ信号の値BがそれぞれゼロになるときのPLC20の温度(またはペルチェ電流)と、Aアームモニタ信号の値AとBアームモニタ信号の値Bが等しくなるときのPLC20の温度(またはペルチェ電流)とが、ずれてしまう。つまり、両者の間にオフセットが生じる。
従って、Aアームモニタ信号の値AとBアームモニタ信号の値Bを個別に監視したのでは、ペルチェ素子21の温度を効率よく制御することができない。そこで、Aアームモニタ信号の値AからBアームモニタ信号の値Bを減算した値を監視することによって、その減算した値がゼロになるときのPLC20の温度(またはペルチェ電流)と、Aアームモニタ信号の値AおよびBアームモニタ信号の値BがそれぞれゼロになるときのPLC20の温度(またはペルチェ電流)とが、一致することになるので、ペルチェ素子21の温度を効率よく制御することが可能となる。
また、Aアームモニタ信号の値AからBアームモニタ信号の値Bを減算した値の大きさは、Aアームの位相φAとBアームの位相φBが、制御収束点または制御不安定点からどの程度、乖離しているか、ということに関係している。ただし、Aアームモニタ信号の値AからBアームモニタ信号の値Bを減算した値は、Aアーム側ツインPD42またはBアーム側ツインPD43への光信号の入力レベルPinによって変化するので、ミキサ出力正規化値を求めることによって、入力レベルPinの大小による影響をなくすことができる。そこで、ミキサ出力正規化値を用いることによって、入力レベルPinの大小に関係なく、Aアームの位相φAとBアームの位相φBが、制御収束点および制御不安定点からどの程度、乖離しているか、ということがわかる。
さらに、図5〜図7より明らかなように、実線で示す[Aアームモニタ信号の波形−Bアームモニタ信号の波形]の傾きは、制御収束点で正であり、制御不安定点で負である。従って、Aアームモニタ信号の値AからBアームモニタ信号の値Bを減算した値と、ミキサ出力正規化値と、[Aアームモニタ信号の波形−Bアームモニタ信号の波形]の傾きを用いて、ペルチェ素子21の温度をどの程度、上昇させればよいか、ということがわかる。一例として、次の(1)〜(6)のようにペルチェ素子21の温度を上昇させて、Aアームの位相φAとBアームの位相φBを制御すればよい。
(1)[Aアームモニタ信号の波形−Bアームモニタ信号の波形]の傾きが負であり、Aアームモニタ信号の値AからBアームモニタ信号の値Bを減算した値が負である場合。Aアームの位相φAとBアームの位相φBが、22.5°(=π/8)〜45°(=π/4)の範囲のミキサ出力正規化値に応じた角度だけ進むように、ペルチェ素子21の温度を上昇させる。(2)[Aアームモニタ信号の波形−Bアームモニタ信号の波形]の傾きがゼロであり、Aアームモニタ信号の値AからBアームモニタ信号の値Bを減算した値が負である場合。Aアームの位相φAとBアームの位相φBが、22.5°(=π/8)だけ進むように、ペルチェ素子21の温度を上昇させる。
(3)[Aアームモニタ信号の波形−Bアームモニタ信号の波形]の傾きが正であり、Aアームモニタ信号の値AからBアームモニタ信号の値Bを減算した値が負である場合。Aアームの位相φAとBアームの位相φBが、0°〜22.5°(=π/8)の範囲のミキサ出力正規化値に応じた角度だけ進むように、ペルチェ素子21の温度を上昇させる。(4)[Aアームモニタ信号の波形−Bアームモニタ信号の波形]の傾きが正であり、Aアームモニタ信号の値AからBアームモニタ信号の値Bを減算した値が正である場合。Aアームの位相φAとBアームの位相φBが、67.5°(=3π/8)〜90°(=π/2)の範囲のミキサ出力正規化値に応じた角度だけ進むように、ペルチェ素子21の温度を上昇させる。
(5)[Aアームモニタ信号の波形−Bアームモニタ信号の波形]の傾きがゼロであり、Aアームモニタ信号の値AからBアームモニタ信号の値Bを減算した値が正である場合。Aアームの位相φAとBアームの位相φBが、67.5°(=3π/8)だけ進むように、ペルチェ素子21の温度を上昇させる。(6)[Aアームモニタ信号の波形−Bアームモニタ信号の波形]の傾きが負であり、Aアームモニタ信号の値AからBアームモニタ信号の値Bを減算した値が正である場合。Aアームの位相φAとBアームの位相φBが、45°(=π/4)〜67.5°(=3π/8)の範囲のミキサ出力正規化値に応じた角度だけ進むように、ペルチェ素子21の温度を上昇させる。
(ヒーターの温度制御と位相制御との関係)
Aアーム側マイクロコントローラ53およびBアーム側マイクロコントローラ54による第1のヒーター22および第2のヒーター23の温度制御と、AアームおよびBアームの位相制御との関係について説明する。図8は、ヒーターの温度を変化させたときのAアームおよびBアームの位相の変化の一例を示す説明図である。図8において、制御収束点および制御不安定点に向かう矢印、または制御収束点および制御不安定点から外へ向く矢印は、ヒーターの温度を変化させたときに位相が変化する向きを示す。
図8に示す例では、Aアームモニタ信号の値Aが正である場合には、Aアーム側マイクロコントローラ53は、Aアーム側のヒーター22の温度を下げるように、制御する。それによって、Aアームの位相φAが戻り、Aアームモニタ信号の値Aがゼロに収束する。Aアームモニタ信号の値Aが負である場合には、Aアーム側マイクロコントローラ53は、Aアーム側のヒーター22の温度を上げるように、制御する。それによって、Aアームの位相φAが進み、Aアームモニタ信号の値Aがゼロに収束する。
一方、Bアームモニタ信号の値Bが正である場合には、Bアーム側マイクロコントローラ54は、Bアーム側のヒーター23の温度を上げるように、制御する。それによって、Bアームの位相φBが進み、Bアームモニタ信号の値Bがゼロに収束する。Bアームモニタ信号の値Bが負である場合には、Bアーム側マイクロコントローラ54は、Bアーム側のヒーター23の温度を下げるように、制御する。それによって、Bアームの位相φBが戻り、Bアームモニタ信号の値Bがゼロに収束する。
(ペルチェ素子とヒーターによるAアームおよびBアームの位相制御)
Aアームの位相φAとBアームの位相φBは、ペルチェ素子21の温度とAアーム側のヒーター22の温度とBアーム側のヒーター23の温度を制御することによって、制御収束点に収束される。その際、上述したように、「ペルチェ素子の温度制御と位相制御との関係」および「ヒーターの温度制御と位相制御との関係」から、図9に示すように、まず、ペルチェ素子21の温度を制御することによって、Aアームの位相φAとBアームの位相φBを制御収束点の近傍まで変化させる(粗調整)。
粗調整が済んだら、ペルチェ素子21、温度モニタ25および温度制御回路41によってPLC20の温度をフィードバック制御しながら、Aアーム側のヒーター22とBアーム側のヒーター23を別々に制御することによって、Aアームの位相φAとBアームの位相φBを制御収束点に収束させる(微調整)。この微調整時に、いずれか一方または両方のヒーター22,23の駆動電圧が、予め設定されている可変範囲の上限または下限に近い場合や、その上限や下限を超える場合には、演算処理部52は、再度、ペルチェ素子21の温度制御を行い、ヒーター22,23の駆動電圧が可変範囲内に収まるようにする。
(起動時のペルチェ素子の温度設定処理)
次に、位相制御装置の起動時にペルチェ素子21の温度が設定されるまでの流れについて説明する。図10は、起動時にペルチェ素子の温度が設定されるまでの流れを示すフローチャートである。また、図11は、ペルチェ素子による位相調整範囲を示す図である。図11において、太い実線がペルチェ素子21の温度を示している。
図10に示すように、起動時には、まず、演算処理部52は、Aアームモニタ信号の値AとBアームモニタ信号の値Bを取得する(ステップS1)。起動時のペルチェ素子21の温度は、ペルチェ素子21による位相調整範囲の中央付近に設定されている(図11の(1)の状態)。次いで、演算処理部52は、ミキサ出力正規化演算を行い、ミキサ出力正規化値を得る(ステップS2)。次いで、演算処理部52は、ミキサ出力正規化値とペルチェ温度(光位相)との関係に変換し(ステップS3)、ミキサ出力正規化値とペルチェ温度(光位相)との関係を認識する(ステップS4)。
次いで、演算処理部52は、[Aアームモニタ信号の波形−Bアームモニタ信号の波形]の傾きから、制御不安定点と、目標とする制御収束点を認識する(ステップS5)。次いで、演算処理部52は、Aアームの位相φAとBアームの位相φBを、目標とする制御収束点の近傍まで変化させるように、ペルチェ制御信号を生成し(ステップS6)、温度制御回路41に設定する(ステップS7)。温度制御回路41は、ペルチェ制御信号により設定された温度にペルチェ素子21の温度を制御する。このとき、Aアームの位相φAとBアームの位相φBが制御不安定点に近い場合には、Aアームの位相φAとBアームの位相φBが、この制御不安定点を避けることのできる位相αだけ進むように、ペルチェ素子21の温度が位相αに相当する量だけ高く再設定される(図11の(2)の状態)。
ペルチェ素子21の温度が安定したら、温度制御回路41は、温度モニタ25によるフィードバック制御により、ペルチェ素子21の温度を一定に保つ(ステップS8)。その際、定常動作時の波長変動(最大で5GHz程度)や温度変動に追従できるように、定常動作時のペルチェ素子21の温度の両側には、十分な位相調整マージンmが必要である(図11の(3)の状態)。図11の(3)には、定常動作時に、ペルチェ素子21の温度が位相調整マージンmの限界まで変動した状態が示されている。
(ヒーターの温度設定処理)
次に、ペルチェ素子21の温度設定後、Aアーム側のヒーター22とBアーム側のヒーター23の温度が設定されるまでの流れについて説明する。図12は、Aアーム側のヒーターの温度が設定されるまでの流れを示すフローチャートであり、図13は、Bアーム側のヒーターの温度が設定されるまでの流れを示すフローチャートである。
図12および図13に示すように、まず、Aアーム側マイクロコントローラ53は、Aアームモニタ信号の値Aを取得する(ステップS11)。同様に、Bアーム側マイクロコントローラ53は、Bアームモニタ信号の値Bを取得する(ステップS21)。次いで、Aアーム側マイクロコントローラ53は、Aアームモニタ信号の値Aと、その正負を認識する(ステップS12)。同様に、Bアーム側マイクロコントローラ53は、Bアームモニタ信号の値Bと、その正負を認識する(ステップS22)。
次いで、Aアーム側マイクロコントローラ53は、Aアームモニタ信号の値Aおよびその正負に基づいて、Aアーム側のヒーター22の電力、すなわち温度を制御する(ステップS13)。これを、Aアームモニタ信号の値Aがゼロになるまで繰り返す。同様に、Bアーム側マイクロコントローラ53は、Bアームモニタ信号の値Bおよびその正負に基づいて、Bアーム側のヒーター23の電力、すなわち温度を制御する(ステップS23)。これを、Bアームモニタ信号の値Bがゼロになるまで繰り返す。
(定常動作時のペルチェ素子の温度再設定処理)
次に、Aアーム側およびBアーム側の各マイクロコントローラ53,54によりAアーム側およびBアーム側の各ヒーター22,23を制御しているとき(定常動作時)に、ペルチェ素子の温度を再設定する必要が生じた場合の流れについて説明する。図14は、定常動作時にペルチェ素子の温度が再設定されるまでの流れを示すフローチャートである。
また、図15は、ヒーターによる位相調整範囲を示す図である。図15において、(1)〜(5)の各段階に示された一対の太い実線のうち、左側の実線がAアーム側のヒーター22の駆動電圧を示し、右側の実線がBアーム側のヒーター23の駆動電圧を示している。
図14に示すように、Aアーム側マイクロコントローラ53は、Aアームモニタ信号の値Aを取得する。同様に、Bアーム側マイクロコントローラ53は、Bアームモニタ信号の値Bを取得する(ステップS31)。次いで、Aアーム側マイクロコントローラ53は、Aアームモニタ信号の値Aがゼロに収束するように、Aアーム側のヒーター22の電力を繰り返し制御する。同様に、Bアーム側マイクロコントローラ54は、Bアームモニタ信号の値Bがゼロに収束するように、Bアーム側のヒーター23の電力を繰り返し制御する(ステップS32)。
図15の(1)には、この時の状態が示されており、Aアームの位相φAとBアームの位相φBとの位相差のおよそ90°(=π/2)からのずれ量(aとする)をAアーム側のヒーター22とBアーム側のヒーター23で補償している状態が示されている。この状態において、例えば送信側の光源の波長が変動したとする。この波長変動に追従して、Aアー ム側のヒーター22とBアーム側のヒーター23の温度を同じだけ変えて、Aアームの位相φAとBアームの位相φBを同じだけ変化させる。
その際、図15の(2)に示すように、Aアーム側のヒーター22およびBアーム側のヒーター23のいずれか一方または両方の駆動電圧が、予め設定されている位相調整可能範囲の上限または下限に近づくと(ステップS33:Yes)、演算処理部52は、ペルチェ素子21の温度を再設定するシーケンスを発動する。そのシーケンスが発動された後であっても、光源波長の変化速度がPLC20の温度制御の時定数よりも速い場合には、ヒータ22,23の駆動電圧が、ペルチェ素子21の温度を再設定するシーケンスを発動するための閾値レベルを一時的に超えて、図15のbの領域に入り、可変範囲の上限または下限にさらに近づくことになる(図15の(3)の状態)。
そこで、演算処理部52は、ヒーター22,23の駆動電圧が位相調整の可変範囲内に収まるように、再度、ペルチェ素子21の温度を制御する(ステップS34)。図15の(4)には、位相差βに相当する量だけ、ペルチェ素子21の温度が再設定されるように設計された例が示されている。ペルチェ素子21の温度の再設定により、その分、ヒータ22,23による位相調整の所要量が変化する。図15の(4)には、Aアームの位相φAとBアームの位相φBとの位相差のおよそ90°(=π/2)からのずれ量が、ペルチェ素子21の温度の再設定後に、再設定前のaから[a+d]に変化した状態が示されている。
図15の(4)において、太い破線は、ペルチェ素子21の温度の再設定前のずれ量aに相当する量を示している。ペルチェ設定温度の変化による実際の移相量は、ヒータ電圧に依存するので、厳密にはβに対して誤差がある。従って、図15の(5)に示すように、βに対する誤差の分だけ、マージンeを見込む。一方、図14のステップS33において、ヒーター22,23の駆動電圧が、予め設定されている可変範囲の上限および下限に近くない場合や超えない場合(ステップS33:No)には、ペルチェ素子21の温度を変更しない。
以上説明したように、実施の形態によれば、演算処理部52により、Aアームモニタ信号の値AからBアームモニタ信号の値Bを減算した値と、ミキサ出力正規化値と、[Aアームモニタ信号の波形−Bアームモニタ信号の波形]の傾きに基づいて、ペルチェ素子21の温度が制御され、Aアーム側マイクロコントローラ53により、Aアームモニタ信号の値Aに基づいて、Aアーム側のヒーター22の温度が制御され、Bアーム側マイクロコントローラ54により、Bアームモニタ信号の値Bに基づいて、Bアーム側のヒーター23の温度が制御されるので、ペルチェ素子21および2つのヒーター22,23の各温度が効率よく短時間で自動的に制御される。従って、起動時に、Aアームの位相φAとBアームの位相φBの位相差を効率よく短時間でπ/2に近づけるように調節することができる。
(付記1)第1の光導波路、および該第1の光導波路を伝搬する光信号に対しておよそ+π/4の位相差を有する光信号を伝搬する第2の光導波路を備え、かつ前記第1の光導波路が前記第2の光導波路よりもDQPSK変調信号の少なくとも1シンボル分の整数倍の遅延時間差を与える長さだけ長く設定されており、光入力信号が分岐されて前記第1の光導波路および前記第2の光導波路のそれぞれに入力される第1の遅延干渉計と、第3の光導波路、および該第3の光導波路を伝搬する光信号に対しておよそ−π/4の位相差を有する光信号を伝搬する第4の光導波路を備え、かつ前記第3の光導波路が前記第4の光導波路よりもDQPSK変調信号の少なくとも1シンボル分の整数倍の遅延時間差を与える長さだけ長く設定されており、前記光入力信号が分岐されて前記第3の光導波路および前記第4の光導波路のそれぞれに入力される第2の遅延干渉計と、前記第1の光導波路を伝搬する光信号および前記第2の光導波路を伝搬する光信号を電気信号に変換する第1の光電変換手段と、前記第3の光導波路を伝搬する光信号および前記第4の光導波路を伝搬する光信号を電気信号に変換する第2の光電変換手段と、前記第1の光電変換手段により生成された電気信号の論理を判定して前記第1の遅延干渉計を伝搬する光信号のデータを再生する第1のデータ再生手段と、前記第2の光電変換手段により生成された電気信号の論理を判定して前記第2の遅延干渉計を伝搬する光信号のデータを再生する第2のデータ再生手段と、前記第1のデータ再生手段への入力信号と前記第2のデータ再生手段の出力信号を掛け合わせた第1のモニタ信号を検出する第1のモニタ信号検出手段と、前記第2のデータ再生手段への入力信号と前記第1のデータ再生手段の出力信号を掛け合わせた第2のモニタ信号を検出する第2のモニタ信号検出手段と、前記第1の遅延干渉計および前記第2の遅延干渉計の温度を変更する第1の温度変更手段と、前記第2の光導波路の温度を変更する第2の温度変更手段と、前記第4の光導波路の温度を変更する第3の温度変更手段と、前記第1のモニタ信号検出手段により検出された前記第1のモニタ信号の値と前記第2のモニタ信号検出手段により検出された前記第2のモニタ信号の値に基づいて前記第1の温度変更手段の温度を制御する第1の温度制御手段と、前記第1のモニタ信号検出手段により検出された前記第1のモニタ信号の値に基づいて前記第2の温度変更手段の温度を制御する第2の温度制御手段と、前記第2のモニタ信号検出手段により検出された前記第2のモニタ信号の値に基づいて前記第3の温度変更手段の温度を制御する第3の温度制御手段と、を備えることを特徴とする位相制御装置。
(付記2)前記第1の温度制御手段は、前記第1のモニタ信号検出手段により検出された前記第1のモニタ信号の波形から、前記第2のモニタ信号検出手段により検出された前記第2のモニタ信号の波形を減算した波形の傾きが負であり、かつ前記第1のモニタ信号の値から前記第2のモニタ信号の値を減算した値がゼロまたはおよそゼロになるのを避けるように、前記第1の温度変更手段の温度を制御することを特徴とする付記1に記載の位相制御装置。
(付記3)前記第1の温度制御手段は、前記第1のモニタ信号検出手段により検出された前記第1のモニタ信号の波形から、前記第2のモニタ信号検出手段により検出された前記第2のモニタ信号の波形を減算した波形の傾きが正になるように、前記第1の温度変更手段の温度を制御することを特徴とする付記1に記載の位相制御装置。
(付記4)前記第1の温度制御手段は、前記第1のモニタ信号検出手段により検出された前記第1のモニタ信号の値から、前記第2のモニタ信号検出手段により検出された前記第2のモニタ信号の値を減算した値がゼロまたはおよそゼロになるように、前記第1の温度変更手段の温度を制御することを特徴とする付記3に記載の位相制御装置。
(付記5)前記第2の温度制御手段は、前記第1のモニタ信号検出手段により検出された前記第1のモニタ信号の値がゼロになるように、前記第2の温度変更手段の温度を制御することを特徴とする付記2〜4のいずれか一つに記載の位相制御装置。
(付記6)前記第2の温度制御手段は、前記第1のモニタ信号検出手段により検出された前記第1のモニタ信号の値が正であるときに前記第2の温度変更手段の温度を下げ、前記第1のモニタ信号の値が負であるときに前記第2の温度変更手段の温度を上げることを特徴とする付記5に記載の位相制御装置。
(付記7)前記第3の温度制御手段は、前記第2のモニタ信号検出手段により検出された前記第2のモニタ信号の値がゼロになるように、前記第3の温度変更手段の温度を制御することを特徴とする付記2〜4のいずれか一つに記載の位相制御装置。
(付記8)前記第3の温度制御手段は、前記第2のモニタ信号検出手段により検出された前記第2のモニタ信号の値が正であるときに前記第3の温度変更手段の温度を上げ、前記第2のモニタ信号の値が負であるときに前記第3の温度変更手段の温度を下げることを特徴とする付記7に記載の位相制御装置。
(付記9)前記第1の温度制御手段は、前記第1のモニタ信号検出手段により検出された前記第1のモニタ信号の値と前記第2のモニタ信号検出手段により検出された前記第2のモニタ信号の値がともにゼロに収束する際に、前記第2の温度変更手段の温度または前記第3の温度変更手段の温度の一方または両方が変更可能範囲の上限または下限を超える場合に、前記第2の温度変更手段の温度および前記第3の温度変更手段の温度の両方が前記変更可能範囲の上限および下限を超えないように、前記第1の温度変更手段の温度を制御することを特徴とする付記5〜8のいずれか一つに記載の位相制御装置。
(付記10)前記第1の温度制御手段は、前記第1のモニタ信号検出手段により検出された前記第1のモニタ信号の値から、前記第2のモニタ信号検出手段により検出された前記第2のモニタ信号の値を減算した値を、前記第1の光電変換手段または前記第2の光電変換手段への入力レベルで割ることにより正規化することを特徴とする付記4に記載の位相制御装置。
(付記11)前記第1の温度制御手段、前記第2の温度制御手段および前記第3の温度制御手段は、それぞれ前記第1の温度変更手段、前記第2の温度変更手段および前記第3の温度変更手段の温度を独立して制御することを特徴とする付記1〜10のいずれか一つに記載の位相制御装置。
(付記12)前記第1の温度制御手段は、PID制御により前記第1の温度変更手段の温度を制御することを特徴とする付記1〜11のいずれか一つに記載の位相制御装置。
(付記13)前記第2の温度制御手段は、PID制御により前記第2の温度変更手段の温度を制御することを特徴とする付記1〜11のいずれか一つに記載の位相制御装置。
(付記14)前記第3の温度制御手段は、PID制御により前記第3の温度変更手段の温度を制御することを特徴とする付記1〜11のいずれか一つに記載の位相制御装置。
(付記15)前記付記1〜14のいずれか一つに記載の位相制御装置を備えた光DQPSK受信機。
以上のように、本発明にかかる位相制御装置および光DQPSK受信機は、高ビットレート光伝送を行う光受信機に有用であり、特に、例えば1波長当たり40Gb/s以上の高ビットレート光伝送を行う光受信機に適している。
この発明の実施の形態にかかる光位相制御部を備えたプレーナ光波回路の構成を示す平面図である。 この発明の実施の形態にかかる光位相制御部を備えたプレーナ光波回路の構成を示す側面図である。 この発明の実施の形態にかかる位相制御装置の構成を示すブロック図である。 ペルチェ素子の温度とAアームおよびBアームの位相との関係を示す説明図である。 図4のケース1におけるPLC温度またはペルチェ電流とAアームおよびBアームのモニタ信号の値との関係を示す説明図である。 図4のケース2におけるPLC温度またはペルチェ電流とAアームおよびBアームのモニタ信号の値との関係を示す説明図である。 図4のケース3におけるPLC温度またはペルチェ電流とAアームおよびBアームのモニタ信号の値との関係を示す説明図である。 ヒーターの温度とAアームおよびBアームの位相との関係を示す説明図である。 ペルチェ素子の温度およびヒーターの温度とAアームおよびBアームの位相との関係を示す説明図である。 起動時にペルチェ素子の温度が設定されるまでの流れを示すフローチャートである。 ペルチェ素子による位相調整範囲を示す説明図である。 Aアーム側のヒーターの温度が設定されるまでの流れを示すフローチャートである。 Bアーム側のヒーターの温度が設定されるまでの流れを示すフローチャートである。 定常動作時にペルチェ素子の温度が設定されるまでの流れを示すフローチャートである。 ヒーターによる位相調整範囲を示す説明図である。 従来の光DQPSK光受信機の構成を示すブロック図である。
符号の説明
21 第1の温度変更手段
22 第2の温度変更手段
23 第3の温度変更手段
26 第1の光導波路
27 第2の光導波路
28 第1の遅延干渉計
29 第3の光導波路
30 第4の光導波路
31 第2の遅延干渉計
42 第1の光電変換手段
43 第2の光電変換手段
48 第1のデータ再生手段
49 第2のデータ再生手段
50 第1のモニタ信号検出手段
51 第2のモニタ信号検出手段
52 第1の温度制御手段
53 第2の温度制御手段
54 第3の温度制御手段

Claims (10)

  1. 光入力信号がそれぞれ分岐入力される第1の遅延干渉計と第2の遅延干渉計とを備え、
    前記第1の遅延干渉計は、第1の光導波路、および該第1の光導波路を伝搬する光信号に対して+π/4の位相差を有するように制御されて光信号を伝搬する第2の光導波路を備え、かつ前記第1の光導波路が前記第2の光導波路よりもDQPSK変調信号の少なくとも1シンボル分の整数倍の遅延時間差を与える長さだけ長く設定されており、前記光入力信号が分岐されて前記第1の光導波路および前記第2の光導波路のそれぞれに入力され
    前記第2の遅延干渉計は、第3の光導波路、および該第3の光導波路を伝搬する光信号に対して−π/4の位相差を有するように制御されて光信号を伝搬する第4の光導波路を備え、かつ前記第3の光導波路が前記第4の光導波路よりもDQPSK変調信号の少なくとも1シンボル分の整数倍の遅延時間差を与える長さだけ長く設定されており、前記光入力信号が分岐されて前記第3の光導波路および前記第4の光導波路のそれぞれに入力され
    さらに、前記第1の光導波路を伝搬する光信号および前記第2の光導波路を伝搬する光信号を電気信号に変換する第1の光電変換手段と、
    前記第3の光導波路を伝搬する光信号および前記第4の光導波路を伝搬する光信号を電気信号に変換する第2の光電変換手段と、
    前記第1の光電変換手段により生成された電気信号の論理を判定して前記第1の遅延干渉計を伝搬する光信号のデータを再生する第1のデータ再生手段と、
    前記第2の光電変換手段により生成された電気信号の論理を判定して前記第2の遅延干渉計を伝搬する光信号のデータを再生する第2のデータ再生手段と、
    前記第1のデータ再生手段への入力信号と前記第2のデータ再生手段の出力信号を掛け合わせた第1のモニタ信号を検出する第1のモニタ信号検出手段と、
    前記第2のデータ再生手段への入力信号と前記第1のデータ再生手段の出力信号を掛け合わせた第2のモニタ信号を検出する第2のモニタ信号検出手段と、
    前記第1の遅延干渉計および前記第2の遅延干渉計の温度を変更する第1の温度変更手段と、
    前記第2の光導波路の温度を変更する第2の温度変更手段と、
    前記第4の光導波路の温度を変更する第3の温度変更手段と、
    前記第1のモニタ信号検出手段により検出された前記第1のモニタ信号の値と前記第2のモニタ信号検出手段により検出された前記第2のモニタ信号の値に基づいて前記第1の温度変更手段の温度を制御する第1の温度制御手段と、
    前記第1のモニタ信号検出手段により検出された前記第1のモニタ信号の値に基づいて前記第2の温度変更手段の温度を制御する第2の温度制御手段と、
    前記第2のモニタ信号検出手段により検出された前記第2のモニタ信号の値に基づいて前記第3の温度変更手段の温度を制御する第3の温度制御手段と、
    を備えることを特徴とする位相制御装置。
  2. 前記第1の温度制御手段は、前記第1のモニタ信号検出手段により検出された前記第1のモニタ信号の波形から、前記第2のモニタ信号検出手段により検出された前記第2のモニタ信号の波形を減算した波形の傾きが負であり、かつ前記第1のモニタ信号の値から前記第2のモニタ信号の値を減算した値がゼロまたはおよそゼロになるのを避けるように、前記第1の温度変更手段の温度を制御することを特徴とする請求項1に記載の位相制御装置。
  3. 前記第1の温度制御手段は、前記第1のモニタ信号検出手段により検出された前記第1のモニタ信号の波形から、前記第2のモニタ信号検出手段により検出された前記第2のモニタ信号の波形を減算した波形の傾きが正になるように、前記第1の温度変更手段の温度を制御することを特徴とする請求項1に記載の位相制御装置。
  4. 前記第1の温度制御手段は、前記第1のモニタ信号検出手段により検出された前記第1のモニタ信号の値から、前記第2のモニタ信号検出手段により検出された前記第2のモニタ信号の値を減算した値がゼロまたはおよそゼロになるように、前記第1の温度変更手段の温度を制御することを特徴とする請求項3に記載の位相制御装置。
  5. 前記第2の温度制御手段は、前記第1のモニタ信号検出手段により検出された前記第1のモニタ信号の値がゼロになるように、前記第2の温度変更手段の温度を制御することを特徴とする請求項2〜4のいずれか一つに記載の位相制御装置。
  6. 前記第2の温度制御手段は、前記第1のモニタ信号検出手段により検出された前記第1のモニタ信号の値が正であるときに前記第2の温度変更手段の温度を下げ、前記第1のモニタ信号の値が負であるときに前記第2の温度変更手段の温度を上げることを特徴とする請求項5に記載の位相制御装置。
  7. 前記第3の温度制御手段は、前記第2のモニタ信号検出手段により検出された前記第2のモニタ信号の値がゼロになるように、前記第3の温度変更手段の温度を制御することを特徴とする請求項2〜4のいずれか一つに記載の位相制御装置。
  8. 前記第3の温度制御手段は、前記第2のモニタ信号検出手段により検出された前記第2のモニタ信号の値が正であるときに前記第3の温度変更手段の温度を上げ、前記第2のモニタ信号の値が負であるときに前記第3の温度変更手段の温度を下げることを特徴とする請求項7に記載の位相制御装置。
  9. 前記第1の温度制御手段は、前記第1のモニタ信号検出手段により検出された前記第1のモニタ信号の値と前記第2のモニタ信号検出手段により検出された前記第2のモニタ信号の値がともにゼロに収束する際に、前記第2の温度変更手段の温度または前記第3の温度変更手段の温度の一方または両方が変更可能範囲の上限または下限を超える場合に、前記第2の温度変更手段の温度および前記第3の温度変更手段の温度の両方が前記変更可能範囲の上限および下限を超えないように、前記第1の温度変更手段の温度を制御することを特徴とする請求項5〜8のいずれか一つに記載の位相制御装置。
  10. 前記請求項1〜9のいずれか一つに記載の位相制御装置を備えた光DQPSK受信機。
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