JP6368295B2 - 光送信器 - Google Patents

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本発明は、光送信器に関する。
光送信器に用いる光信号を生成する手段として、CW光(連続光)の強度や光位相を変調する機能を有する光変調器が広く用いられている。光変調器は幾つかのタイプが存在するが、基本的な構成の光変調器では、CW光源を入力する光入力端子、変調された信号を出力する光出力端子および電気のデータ信号を入力するための駆動信号入力電極を有する。理想的な状態にある光変調器では、駆動信号入力電極に印加されたRFの駆動信号に対応する光強度変調信号や光位相変調信号が、光出力端子から出力される。
現実の光変調器は、温度変動その他の理由により、光出力端子から出力される光信号の品質が時間と共に劣化することがある。通常、光変調器を駆動する際には、光変調器が有する干渉計の光位相差を適正値に調整するためにDCのバイアス電圧を印加するが、このバイアス電圧の最適値が時間と共に変動する。この現象をバイアスドリフトという。LiNbO(ニオブ酸リチウム)を用いた光変調器ではバイアスドリフトを放置すれば数時間のうちに光信号が復調不可能なほどに劣化するため、インサービスでのABC(Auto Bias Control:バイアス電圧自動調整)が必須となる。
近年、半導体レーザーとの一体化が可能で小型化が容易な、半導体光変調器が注目を集めている。半導体変調器はInP(リン化インジウム)などの半導体における量子閉じ込めシュタルク効果などを活用して光変調を行う。LiNbOを用いた光変調器に比べバイアスドリフトが非常に小さいという利点を有するが、長期的に見ればバイアスドリフトは無視できない。また、半導体光変調器には下記に示す幾つかの問題がある。
問題1.駆動信号の電位(およびバイアス電圧)と光電界との非線形性がLiNbOをより大きく、かつ不規則である。このため高次の直角位相振幅変調(QAM)信号のような複雑な変調を行う場合には、この非線形性を抑圧する必要がある。
問題2.半導体を用いているため、駆動信号やバイアス電圧は正電圧または負電圧のどちらかに限定する必要がある。一方、光変調器を駆動するドライバアンプは通常、高速な変調信号を増幅するよう設計されているためDC成分を出力することができない。このため、ドライバアンプの出力にもバイアス電圧を印加して、駆動信号が常に正電圧、または負電圧となるよう設定する必要がある。結果として、バイアス電圧の種類がLiNbOを用いた光変調器よりも多くなり、ABC回路の規模が大きくなる。
問題3.バイアス電圧群の最適値の波長依存性が、LiNbOを用いた光変調器よりも大きい。このため、装置の立ち上げ時或いは信号波長の変更時には、LiNbOを用いた光変調器に比べ、ABC回路の負担が大きくなる。
ここで、半導体光変調器の駆動およびバイアス電圧印加の例として、Carrier-Suppressed Return-to-Zero(CS−RZ)変調光を半導体変調器で生成する従来の光送信器の構成例を説明する。図8は、従来の光送信器の構成例を示す図である。半導体光変調器Mに入力されるCW光は、Mach−Zehnder(MZ)型干渉計2に入力される。差動出力型の駆動アンプ3は、2値のデータ信号を入力し、データ信号を増幅した駆動信号Vdataおよび−Vdataを生成する。駆動信号Vdataおよび−Vdataは、DC成分をもたずGNDレベルに対して対称に正負の電圧にまたがる信号である。駆動信号±Vdataには、駆動信号用バイアス電圧発生器4によって生成された駆動信号用バイアス電圧Vが、第1のバイアスT(Bias Tee)5aおよび第2のバイアスT5bにより印加される。(±Vdata+V)が常に正または常に負であれば、変調器駆動信号は常に正電圧または常に負電圧をとるようになり、先述の問題2が解消され、半導体光変調器Mを正常に駆動可能となる。正負どちらの電圧を選択するかは、半導体光変調器Mの内部構造により一意に定まる。
変調器駆動信号は、半導体光変調器Mが有する第1の駆動信号入力電極6aおよび第2の駆動信号入力電極6bを介して、MZ型干渉計2の2つのブランチに各々印加される。結果として、2つのブランチを伝播する2つの光の位相はiφ(Vdata+V)およびiφ(−Vdata+V)の変化を受ける。ここで、iφ(v)は変調器駆動信号の電圧vを引数とする関数である。先述のとおり、半導体光変調器Mにおいては、関数iφ(v)は電圧に対して非線形な関数である。しかし第1の駆動信号入力電極6aおよび第2の駆動信号入力電極6bの特性が完全に同じであるならば、この非線形性は互いに相殺して、駆動信号の電圧と光波形との間の非線形性を抑圧することができる(非特許文献1参照)。これにより、先述の問題1が緩和される。
次に、駆動信号Vdataおよび−Vdataが共にGNDレベルになった瞬間について考える。CS−RZ変調光を生成するためには、この瞬間においてMZ型干渉計2の出力光は消光しなければならない。言い換えれば、干渉計をヌル点にバイアスしなければならない。この条件を達成するために、位相差調整用バイアス電圧発生器7は、位相差調整用バイアス電圧(V70±V)の2種類の電圧を生成し、半導体光変調器Mが有する第1の位相差調整用バイアス電極7aおよび第2の位相差調整用バイアス電極7bを介して、MZ型干渉計2の2つのブランチに各々印加する。ここで先述の問題点2を解消するため(V70±V)は常に正または負となるよう設定する。位相差調整用バイアス電圧によって生じる、2つのブランチを伝播する2つの光の位相変化を、位相差調整電位バイアス電圧の関数iθ(v)で表せば、iθ(V70+V)およびiθ(V70−V)となる。関数iθ(v)もまた電圧に対して非線形な関数である。
駆動信号Vdataおよび−Vdataが共にGNDレベルになった瞬間においては、Vdata=0であるから、2つのブランチを伝播する2つの光の位相差は、
{iφ(V)+iθ(V70+V)}−{iφ(V)+iθ(V70−V)}
=iθ(V70+V)−iθ(V70−V) ・・・式1
で表される。ただし、本質的でない項は省き、また第1の駆動信号入力電極6aおよび第2の駆動信号入力電極6bの特性が同一であるものとした。nを整数として、
iθ(V70+V)−iθ(V70−V) = π×(2n+1) ・・・式2となるようVを微調することにより、MZ型干渉計2をヌル点にバイアスすることができ、正常なCS−RZ変調光を生成することができる。
他の変調フォーマットを選択する場合は、
iθ(V70+V)−iθ(V70−V) = π×(2n) ・・・式3
として最大発光点にバイアスする、または
iθ(V70+V)−iθ(V70−V) = π×(2n+0.5) ・・・式4
として中間値にバイアスすることもある。
以上の説明では、説明を容易にするために最も理解しやすいバイアス電圧の組み合わせであるV70±Vを選んだ。しかし、この組み合わせに限定されるものではなく、例えば第2の位相差調整用バイアス電極7b(または第1の位相差調整用バイアス電極7a)の電位をGNDにして、式2〜式4の第2項(または第1項)を0に変形したうえで、式2〜式4を満たすよう位相差調整用バイアス電圧発生器7の出力電圧を定めてもよい。
Eiichi Yamada, Akira Ohki, Nobuhiro Kikuchi, Yasuo Shibata, Takako Yasui, Kei Watanabe, Hiroyuki Ishii, Ryuzo Iga, and Hiromi Oohashi, " Full C-band 40-Gbit/s DPSK Tunable Transmitter Module Developed by Hybrid Integration of Tunable Laser and InP n-p-i-n Mach-Zehnder Modulator", Optical Fiber Communication(OFC), collocated National Fiber Optic Engineers Conference, 2010 Conference on (OFC/NFOEC), IEEE, March 2010, p.1-3 Hiroto Kawakami, Takayuki Kobayashi, Eiji Yoshida, and Yutaka Miyamoto, "Auto bias control technique for optical 16-QAM transmitter with asymmetric bias dithering", Optics Express, 2011, Vol. 19, No. 26, p.B308-B312
問題1や問題3として前述したように、半導体光変調器Mにおいては関数iφ(x)やiθ(x)は、電圧を引数とする非線形な関数である。しかし、これらの関数は、半導体光変調器に入力されるCW光の波長にもまた強く依存する。このため、信号波長を変更する際には、駆動信号用バイアス電圧Vや位相差調整用バイアス電圧におけるVを大幅に変更しなければならないが、これら複数のバイアスの変更手順および最適値の検出方法については既知ではなかった。
また前述の問題1に示したように、駆動信号およびバイアス電圧と光電界との関係に非線形性があるため、半波長電圧がバイアス電圧Vに依存する。ここで半波長電圧とは、図8に示した駆動信号に由来する光位相差
{iφ(Vdata+V)+iθ(V70+V)}
−{iφ(−Vdata+V)+iθ(V70−V)} ・・・式5
を、0からπに至るまで変化させるに要する、駆動信号電圧の変化量である。図8に示した構成例において駆動信号は差動駆動であるから、「駆動信号電圧」は
data−(−Vdata)=2Vdata ・・・式6
となる。
本願明細書では、半波長電圧の2倍に対する駆動信号の電圧振幅(2Vdataの振幅)をスイング率と定義する。スイング率は、通常、NRZ信号では50%、CS−RZ変調では100%、多値QAMでは線形性を維持するため40%程度に設定される。ところが、2Vdataの振幅を調整してスイング率を適正値にしても、CW光の波長の変更に伴って駆動信号用バイアス電圧Vを調整すると、関数iφ(x)の非線形性および波長依存性により、スイング率も変化してしまうという問題が生じる。この補正手段についても既知ではなかった。
また、CS−RZ変調や多値QAMのようにMZ型干渉計をヌル点にバイアスする場合は、バイアスドリフト時における変調光の光パワの変化が、スイング率に応じて変化する。CS−RZ変調や4値のQAMの場合、スイング率が50%より大きいならば、バイアスが正しくヌル点にあるときに変調光の光パワが最大となる。しかしスイング率が50%より小さいならば、バイアスが正しくヌル点にあるときに変調光の光パワが最小となる(非特許文献2参照)。半導体光変調器の場合は一般に、駆動信号用バイアス電圧Vの絶対値が増加するとスイング率も増加するが、どこまで増加させればスイング率が50%を超えるのかは、前述の波長依存性のために自明ではない。波長の変更に伴って駆動信号用バイアス電圧Vを調整してスイング率も変化した場合に、変調光の光パワをどう選べばヌル点にバイアスできるかについても既知ではなかった。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、光送信器の立ち上げ時ないしバイアスドリフト発生時に、半導体光変調器の各種バイアス電圧を最適値に制御できる光送信器を提供することにある。
本発明の一態様は、2つのブランチを有する少なくとも1つのMZ型干渉計と、前記ブランチごとに設けられ前記ブランチを伝播する光信号の光位相を変化させる電圧が印加される駆動信号入力電極と、前記ブランチごとに設けられ前記ブランチを伝播する光信号の光位相差を調整する電圧が印加される位相差調整用バイアス電極と、を有する半導体光変調器と、駆動信号(±Vdata)を生成する駆動アンプと、前記駆動信号に印加する駆動信号用バイアス電圧Vを生成する駆動信号用バイアス電圧発生器と、前記位相差調整用バイアス電極に直流の位相差調整用バイアス電圧を印加する位相差調整用バイアス電圧発生器と、前記駆動アンプと前記駆動信号用バイアス電圧発生器と前記位相差調整用バイアス電圧発生器とを制御しバイアス電圧自動調整を行うコントローラと、を有し、前記駆動信号入力電極には前記駆動信号に前記駆動信号用バイアス電圧が印加された電圧(Vdata+V)と電圧(−Vdata+V)とが印加され、印加電圧vに対する光位相の変化をiφ(v)と表すときに、前記ブランチを伝播する光信号の光位相にiφ(Vdata+V)およびiφ(−Vdata+V)の変化をもたらし、前記コントローラは、光送信器の立ち上げ時において、前記駆動信号用バイアス電圧の初期値として予め定められた電圧V40を生成するように前記駆動信号用バイアス電圧発生器にコマンドを送り、前記駆動信号入力電極に印加される電圧(±Vdata+V40)を常に正または負の値にさせ、前記コントローラは、前記駆動信号入力電極に前記電圧(±Vdata+V40)を印加させた後に、前記位相差調整用バイアス電極に前記位相差調整用バイアス電圧を印加させるとともに前記位相差調整用バイアス電圧の電圧値を掃引させるコマンドを前記位相差調整用バイアス電圧発生器に送り、前記コントローラは、前記位相差調整用バイアス電圧を掃引させている際に、前記位相差調整用バイアス電圧が最適になったと判定すると、掃引を停止させるコマンドを前記位相差調整用バイアス電圧発生器に送り、前記コントローラは、前記位相差調整用バイアス電圧の掃引を停止させた後に、前記駆動信号用バイアス電圧を掃引させるコマンドを前記駆動信号用バイアス電圧発生器に送り、前記コントローラは、前記駆動信号用バイアス電圧を掃引させている際に、前記駆動信号用バイアス電圧が最適になったと判定すると、掃引を停止させるコマンドを前記駆動信号用バイアス電圧発生器に送り、光送信器の立ち上げ時の処理を終了させる、光送信器である。
本発明の一態様は、上記の光送信器において、前記コントローラは、光送信器の立ち上げ時において、前記電圧V40の前記駆動信号用バイアス電圧を生成させる前に、前記駆動アンプをオフにし、前記電圧V40の前記駆動信号用バイアス電圧を生成させた後に、前記駆動アンプをオンにする。
本発明の一態様は、上記の光送信器において、前記コントローラは、光送信器の立ち上げ時において、前記半導体光変調器から出力される変調光の光パワが最大値、最小値または最大値の半分となったときに、前記位相差調整用バイアス電圧が最適になったと判定し、前記コントローラは、光送信器の立ち上げ時において、前記半導体光変調器から出力される変調光の光パワが最大値、最小値または最大値の半分となったときに、前記駆動信号用バイアス電圧が最適になったと判定し、前記コントローラによる判定において最大値、最小値または最大値の半分のいずれを用いるかは、予め定められている。
本発明の一態様は、上記の光送信器において、前記コントローラは、前記MZ型干渉計をヌル点にバイアスする場合、前記半導体光変調器から出力される変調光の光パワが最大値となったときに、前記駆動信号用バイアス電圧が最適になったと判定する。
本発明の一態様は、上記の光送信器において、前記半導体光変調器の半波長電圧の2倍に対する駆動信号の電圧振幅(2Vdataの振幅)をスイング率と定義するとき、前記コントローラは、光送信器の立ち上げ時において、前記位相差調整用バイアス電圧を掃引させている期間に前記半導体光変調器に入力される連続光の波長にかかわらずスイング率が50%未満となるように、前記駆動アンプの利得を低減させるかまたは前記駆動信号用バイアス電圧の前記電圧V40を設定し、前記コントローラは、光送信器の立ち上げ時の処理を終了させた後に、前記駆動アンプの利得を光送信器の通常運用時における利得に変更する。
本発明の一態様は、上記の光送信器において、前記駆動信号用バイアス電圧および前記位相差調整用バイアス電圧に周波数fditherのディザリングを加えるディザリング手段と、前記半導体光変調器から出力される変調光の光パワをモニタするモニタ手段と、前記モニタ手段によりモニタされた変調光の光パワから周波数fditherの整数倍の成分を同期検波する同期検波手段と、を更に有し、前記コントローラは、前記位相差調整用バイアス電圧を掃引させている期間に、前記位相差調整用バイアス電圧に対しディザリングを加えるコマンドを前記ディザリング手段に送り、前記同期検波手段による同期検波結果が0または同期検波結果の絶対値が最大のときに前記位相差調整用バイアス電圧が最適になったと判定して前記位相差調整用バイアス電圧の掃引を停止させ、前記コントローラは、前記駆動信号用バイアス電圧を掃引させている期間に、前記駆動信号用バイアス電圧に対しディザリングを加えるコマンドを前記ディザリング手段に送り、前記同期検波手段による同期検波結果が0または同期検波結果の絶対値が最大のときに前記駆動信号用バイアス電圧が最適になったと判定して前記駆動信号用バイアス電圧の掃引を停止させ、前記コントローラによる判定において、同期検波結果が0または同期検波結果の絶対値が最大のいずれを用いるかは、予め定められている。
本発明の一態様は、上記の光送信器において、同期検波結果が0のときに前記コントローラが掃引を停止させる場合、前記駆動信号用バイアス電圧および前記位相差調整用バイアス電圧の微小変化に対する同期検波結果の傾斜が正であり、かつ同期検波結果が0のときに掃引を停止させるのか、或いは前記駆動信号用バイアス電圧および前記位相差調整用バイアス電圧の微小変化に対する同期検波結果の傾斜が負であり、かつ同期検波結果が0のときに掃引を停止させるのかのいずれを用いるかは、予め定められている。
本発明の一態様は、上記の光送信器において、同期検波結果が0のときに前記コントローラが掃引を停止させ、前記駆動信号用バイアス電圧および前記位相差調整用バイアス電圧の微小変化に対する同期検波結果の傾斜が正であり、かつ同期検波結果が0のときに掃引を停止させるのか、或いは前記駆動信号用バイアス電圧および前記位相差調整用バイアス電圧の微小変化に対する同期検波結果の傾斜が負であり、かつ同期検波結果が0のときに掃引を停止させるのかのいずれを用いるかを選択可能とするスイッチを有する。
本発明の一態様は、上記の光送信器において、前記MZ型干渉計が有する各ブランチに対応する前記駆動信号入力電極には符号の反転した駆動信号を入力する差動入力型であり、前記駆動信号入力電極へ印加する正相と逆相の駆動信号に対する前記MZ型干渉計の各ブランチでの光位相の変化の大きさが異なる場合、前記駆動信号用バイアス電圧発生器は、正相用の駆動信号用バイアス電圧と逆相用の駆動信号用バイアス電圧とを発生し、前記正相用の駆動信号用バイアス電圧により生じる光位相の変化の大きさと、前記逆相用の駆動信号用バイアス電圧により生じる光位相の変化の大きさとが等しくなるように、前記正相用の駆動信号用バイアス電圧と前記逆相用の駆動信号用バイアス電圧とが定められる。
本発明の一態様は、上記の光送信器において、前記コントローラは、前記駆動信号用バイアス電圧を調整するにあたり、変調光の光パワが予め定められた光パワの目標値に略一致したときに駆動信号用バイアス電圧が最適になったと判定する。
本発明の一態様は、上記の光送信器において、前記コントローラには、前記光パワの目標値と光波長と信号フォーマットとの3種の関係が予めデータテーブルまたは近似式として記憶されており、前記コントローラは、前記駆動信号用バイアス電圧を調整する前に、前記データテーブルまたは前記近似式を用いて、前記光パワの目標値を予め定めておく。
本発明の一態様は、上記の光送信器において、前記駆動信号用バイアス電圧または前記位相差調整用バイアス電圧の少なくとも片方に周波数fditherのディザリングを加えるディザリング手段と、前記半導体光変調器から出力される変調光の光パワをモニタするモニタ手段と、前記モニタ手段によりモニタされた変調光の光パワから周波数fditherの整数倍の成分を同期検波する同期検波手段と、を更に有し、前記コントローラは、前記位相差調整用バイアス電圧を掃引させている期間に、前記位相差調整用バイアス電圧に対しディザリングを加えるコマンドを前記ディザリング手段に送り、前記同期検波手段による同期検波結果に予め定められた誤差補正用オフセット値を加えた値が0または同期検波結果の絶対値が最大のときに前記位相差調整用バイアス電圧が最適になったと判定して前記位相差調整用バイアス電圧の掃引を停止させ、前記コントローラは、前記駆動信号用バイアス電圧を掃引させている期間に、前記駆動信号用バイアス電圧に対しディザリングを加えるコマンドを前記ディザリング手段に送り、前記同期検波手段による同期検波結果に予め定められた誤差補正用オフセット値を加えた値が0または同期検波結果の絶対値が最大のときに前記駆動信号用バイアス電圧が最適になったと判定して前記駆動信号用バイアス電圧の掃引を停止させ、前記コントローラによる掃引を停止させる判定において、前記同期検波手段による同期検波結果に前記誤差補正用オフセット値を加えた値が0または同期検波結果の絶対値が最大のいずれを用いるかはスイッチにより変更可能であり、前記誤差補正用オフセット値は、前記コントローラによる設定変更により0を含む正負の範囲の値に変更可能である。
本発明の一態様は、上記の光送信器において、前記位相差調整用バイアス電圧発生器は、前記MZ型干渉計が有する前記2つのブランチの各々に、電圧(V70+V)および電圧(V70−V)の2種類の電圧を前記位相差調整用バイアス電圧として印加し、前記位相差調整用バイアス電圧発生器は、前記位相差調整用バイアス電圧を変更するにあたっては、電圧Vのみを変更し、前記電圧V70の値は、前記電圧Vの制御範囲内において前記電圧(V70+V)および前記電圧(V70−V)の値が常に正また負となる固定値である。
本発明の一態様は、上記の光送信器において、前記半導体光変調器は、IQ変調器であって、前記MZ型干渉計のもつ2つのブランチの各々に2つの子MZ型干渉計が配置されており、前記2つの子MZ型干渉計の各々に前記駆動信号および前記位相差調整用バイアス電圧が印加され、前記コントローラは、前記2つのブランチごとに配置された前記2つの子MZ型干渉計それぞれに対して印加される、前記駆動信号用バイアス電圧および前記位相差調整用バイアス電圧を制御する。
本発明の一態様は、2つのブランチを有する少なくとも1つのMZ型干渉計と、前記ブランチごとに設けられ前記ブランチを伝播する光信号の光位相を変化させる電圧が印加される駆動信号入力電極と、前記ブランチごとに設けられ前記ブランチを伝播する光信号の光位相差を調整する電圧が印加される位相差調整用バイアス電極と、を有する半導体光変調器と、駆動信号(±Vdata)を生成する駆動アンプと、前記駆動信号に印加する駆動信号用バイアス電圧Vを生成する駆動信号用バイアス電圧発生器と、前記位相差調整用バイアス電極に直流の位相差調整用バイアス電圧を印加する位相差調整用バイアス電圧発生器と、前記駆動アンプと前記駆動信号用バイアス電圧発生器と前記位相差調整用バイアス電圧発生器とを制御しバイアス電圧自動調整を行うコントローラと、を有し、前記駆動信号入力電極には前記駆動信号に前記駆動信号用バイアス電圧が印加された電圧(Vdata+V)と電圧(−Vdata+V)とが印加され、印加電圧vに対する光位相の変化をiφ(v)と表すときに、前記ブランチを伝播する光信号の光位相にiφ(Vdata+V)およびiφ(−Vdata+V)の変化をもたらし、前記コントローラは、光送信器の立ち上げ時において、光信号の波長および信号フォーマットによって一意に定められる電圧V40を生成するように前記駆動信号用バイアス電圧発生器にコマンドを送り、前記駆動信号入力電極に印加される電圧(±Vdata+V40)を常に正または負の値にさせ、前記コントローラは、前記駆動信号入力電極に前記電圧(±Vdata+V40)を印加させた後に、前記位相差調整用バイアス電極に前記位相差調整用バイアス電圧を印加させるとともに前記位相差調整用バイアス電圧の電圧値を掃引させるコマンドを前記位相差調整用バイアス電圧発生器に送り、前記コントローラは、前記位相差調整用バイアス電圧を掃引させている際に、前記位相差調整用バイアス電圧が最適になったと判定すると、掃引を停止させるコマンドを前記位相差調整用バイアス電圧発生器に送って光送信器の立ち上げ時の処理を終了させる、光送信器である。
本発明の一態様は、上記の光送信器において、前記コントローラは、光送信器の立ち上げ時において、前記電圧V40の前記駆動信号用バイアス電圧を生成させる前に、前記駆動アンプをオフにし、前記電圧V40の前記駆動信号用バイアス電圧を生成させた後に、前記駆動アンプをオンにする。
本発明によれば、光送信器の立ち上げ時ないしバイアスドリフト発生時に、半導体光変調器の各種バイアス電圧を最適値に制御することが可能となる。
第1の実施形態における光送信器の構成例を示す図である。 第1の実施形態の光送信器に備えられるABC回路の光送信器立ち上げ時における動作手順を示すフローチャートである。 第2の実施形態における光送信器の構成例を示す図である。 第3の実施形態における光送信器の構成例を示す図である。 第3の実施形態の光送信器に備えられるABC回路の光送信器立ち上げ時における動作手順を示すフローチャートである。 第4の実施形態における光送信器の構成例を示す図である。 第4の実施形態の光送信器に備えられるABC回路の光送信器立ち上げ時における動作手順を示すフローチャートである。 従来の光送信器の構成例を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の各実施形態における光送信器を説明する。各実施形態における光送信器は、QAM光信号を生成するIQ変調器を半導体光変調器で構成する場合に適する。また、各実施形態における光送信器は、ディザリングを用いて半導体光変調器の各種バイアス電圧を最適に制御することを特徴とする。以下に説明する各実施形態において、図8に示した光送信器の構成要素または他の実施形態における構成要素と同じ構成要素に対しては同一の符号を付して重複する説明を省略する。
<第1の実施形態>
図1は、第1の実施形態における光送信器の構成例を示す図である。第1の実施形態の光送信器は、CS−RZ変調光生成用の半導体光変調器および半導体光変調器を制御するABC回路を有する。光送信器は、図1に示すように、半導体光変調器M、駆動アンプ3、駆動信号用バイアス電圧発生器4、第1のバイアスT5a、第2のバイアスT5b、位相差調整用バイアス電圧発生器7、光タップ104、フォトデテクタ105およびコントローラ107を有する。ABC回路は、コントローラ107を含み構成される。光タップ104、フォトデテクタ105は、図1では半導体変調器Mの外部に設置されているが、半導体変調器に内蔵されているパワモニタを活用してもよい。なお、ABC回路は、駆動信号用バイアス電圧発生器4、第1のバイアスT5a、第2のバイアスT5b、位相差調整用バイアス電圧発生器7を含んでもよい。コントローラ107は、駆動アンプ3と駆動信号用バイアス電圧発生器4と位相差調整用バイアス電圧発生器7とを制御することで、各バイアス電圧の調整を行う。
図2は、第1の実施形態の光送信器に備えられるABC回路の光送信器立ち上げ時における動作手順を示すフローチャートである。光送信器の立ち上げ時において、コントローラ107は、駆動アンプ3をオフにし、駆動アンプ3の出力振幅を0に抑える(ステップS101)。これは、駆動アンプ3への供給電力を停止させることで達成できる。次に、コントローラ107は、駆動信号用バイアス電圧発生器4に対してコマンドを送り、駆動信号用バイアス電圧を初期値V40に設定する(ステップS102)。ここで、初期値V40は、ステップS103以降の各処理において、第1の駆動信号入力電極6aに入力される変調器駆動信号の電圧(Vdata+V40)および第2の駆動信号入力電極6bに入力される変調器駆動信号の電圧(−Vdata+V40)が、常に正の電圧または常に負の電圧となるように設定される。正の電圧と負の電圧とのいずれが選択されるかは、半導体光変調器Mの内部構造により一意に定まる。
次に、コントローラ107は、駆動アンプ3をオンにし、駆動アンプ3に±Vdataの駆動信号を生成させる(ステップS103)。本実施形態では、CS−RZ変調光を生成するため、駆動アンプ3の出力は2値NRZ(Non Return to Zero)信号であり、半導体光変調器Mはヌル点にバイアスされなければならない。ヌル点に正しくバイアスされると、半導体光変調器Mから出力される変調光の光パワは、最大値または最小値のいずれかとなる。変調光の光パワが最大値と最小値とのいずれになるかは、前述のとおり、駆動信号のスイング率に依存する。誤動作を避けるために、ステップS103においてはCW光の波長がどのような波長であってもスイング率が50%未満となるように、駆動信号用バイアス電圧の初期値V40の絶対値を小さく設定するか、または駆動アンプ3の利得を低減させるかのいずれかまたは両方がコントローラ107によって行われる。このように設定しておき、更に光送信器の立ち上げ時において半導体光変調器Mのから出力される変調光の光パワが最小値となるように位相差調整用バイアス電圧を選ぶことにより、半導体光変調器Mの変調光はヌル点に正しくバイアスされる。
次に、コントローラ107は、位相差調整用バイアス電圧発生器7に対してコマンドを送り、位相差調整用バイアス電圧発生器7から出力される2種類の直流の位相差調整用バイアス電圧を(V70+V)および(V70−V)に設定する。第1の位相差調整用バイアス電極7aおよび第2の位相差調整用バイアス電極7bには各々(V70+V)および(V70−V)の電圧が印加される。V70の値は固定値であるが、Vの電圧値はコントローラ107により掃引される(ステップS104)。このとき、半導体光変調器Mから出力される変調光は、光タップ104によりタップされ、モニタ手段としてのフォトデテクタ105へ入力される。フォトデテクタ105は、入力された変調光を電気信号に変換し、変換により得られた電気信号をコントローラ107へ入力する。
コントローラ107は、Vの掃引を行いながら、フォトデテクタ105から入力される電気信号が最低値を示す否かを判定する(ステップS105)。コントローラ107は、電気信号が最低値を示すまで処理をステップS104へ戻し、Vの掃引を継続する(ステップS105:NO)。コントローラ107は、電気信号が最低値を示すと(ステップS105:YES)、Vの掃引を停止させる。Vの掃引範囲は、位相差調整用バイアス電圧(V70+V)および(V70−V)が常に正の電圧または常に負の電圧となる範囲でなければならないが、正負いずれの電圧にするかは、半導体光変調器Mの内部構造により一意に定まる。ステップS105が終了し、Vの掃引が完了した時点で、半導体光変調器Mから出力される変調光はヌル点にバイアスされている。
ステップS103においてスイング率を50%未満とする条件で駆動アンプ3をオンにしていた。しかし、光送信器の運用時においては、CS−RZ変調光を生成する半導体光変調器Mのスイング率は、通常100%とする。このため、コントローラ107は、駆動アンプ3に対してコマンドを送り、駆動アンプ3の利得を通常運用における利得に変更する(ステップS106)。
次に、コントローラ107は、駆動信号用バイアス電圧を初期値V40からVに変更させ、Vの電圧値を掃引する(ステップS107)。ここで、第1の駆動信号入力電極6aおよび第2の駆動信号入力電極6bの特性が同一であるならば、駆動信号Vdataおよび−Vdataが共にGNDレベルになった瞬間において、半導体光変調器Mの2つのブランチを伝播する2つのCW光の位相差は、
{iφ(V)+iθ(V70+V)}−{iφ(V)+iθ(V70−V)}
=iθ(V70+V)−iθ(V70−V) ・・・式7
であり、位相差はVに依存しないので、駆動信号用バイアス電圧Vを掃引してもステップS105の終了時に達成されたヌル点へのバイアスは維持され続ける。一方、駆動信号Vdataの振幅が一定であっても、前述のとおり、駆動信号用バイアス電圧Vの絶対値を増加させればスイング率は増加してゆく。
コントローラ107は、駆動信号用バイアス電圧Vの掃引を行いながら、フォトデテクタ105から出力される電気信号が最大値を示すか否か、すなわち変調光の光パワが最大になったか否かを判定する(ステップS108)。コントローラ107は、光パワが最大になるまで処理をステップS107へ戻し、駆動信号用バイアス電圧Vの掃引を継続する(ステップS108:NO)。コントローラ107は、光パワが最大になると(ステップS108:YES)、駆動信号用バイアス電圧Vの掃引を停止させる。ここで注意すべきことは、駆動信号が2値のNRZ信号であり、かつ変調光がヌル点にバイアスされている場合、スイング率の増加に伴い変調光の光パワは増大してゆくが、MZ干渉計の周期性により、スイング率が100%を超えると変調光の光パワは増加から減少に転じるということである。したがって、ステップS108が終了した時点で、半導体光変調器Mはスイング率100%、または駆動アンプ3で達成可能な最大のスイング率に設定されることになる。ここで、コントローラ107は、立ち上げ処理を終了させ、通常の運用に移行する。
通常の運用期間中においても、経時変化によりバイアスドリフトが発生しうる。このため、コントローラ107は、Vを調整する処理(ステップS110)と、駆動信号用バイアス電圧Vを調整する処理(ステップS111)とをサイクリックに繰り返し行う。このとき、コントローラ107は、Vを最適に保つようにVの調整を指示するコマンドを位相差調整用バイアス電圧発生器7に対して送る動作と、駆動信号用バイアス電圧Vを最適に保つように駆動信号用バイアス電圧Vの調整を指示するコマンドを駆動信号用バイアス電圧発生器4に対して送る動作とを交互にかつ周期的に行う。ここで注意すべきことは、スイング率はステップS108が終了した時点で50%を上回っているため、ステップS110における通常の運用期間中におけるVの調整は、変調光の光パワを最小ではなく最大となるようにVを微調整する処理となる。一方、ステップS111における通常の運用期間中における駆動信号用バイアス電圧Vの調整は、ステップS107における処理と同様に、変調光の光パワを最大とする処理でよい。
ここでV70を設定するうえでの注意について述べる。前述のとおり、位相差調整用バイアス電圧(V70+V)および(V70−V)が、常に正の電圧または常に負の電圧となるようにV70およびVを設定する必要がある。位相差調整用バイアス電圧(V70+V)および(V70−V)として、正の電圧と負の電圧とのいずれが選択されるかは、半導体光変調器Mの内部構造により一意に定まる。Vの最適値は半導体光変調器Mの経時変化またはCW光源の波長変更により変動する。ここでV70の初期値の絶対値を大きく設定しておけば、Vの掃引範囲を広くとることが可能となる。ところが、V70の絶対値が大きくなると、半導体光変調器Mの光損失が増大する。このため、Vの最適値を用いた半導体光変調器Mのエンドオブライフ(耐用期間の末期)に至るまでの経時変化や、CW光源の波長変更に伴うVの最適値の変化を考慮してもなお(V70+V)および(V70−V)が常に正の電圧または負の電圧になるという条件のもとで、V70の絶対値を可能な限り小さくしておくことが望ましい。
第1の実施形態のバリエーションとして、第1の位相差調整用バイアス電極7aまたは第2の位相差調整用バイアス電極7bのどちらかの電位をGNDに落として装置構成を簡略化することもできる。ただし、この構成をとる場合、光位相をプッシュプルで制御することができないため、必要とされるVの掃引範囲が略二倍となり、V70の絶対値を大きくとっておかねばならない。
以上説明したように、第1の実施形態における光送信器によれば、光送信器の立ち上げ時ないしバイアスドリフト発生時に、半導体光変調器の各種バイアス電圧を最適値に制御することが可能となる。
<第2の実施形態>
第2の実施形態における光送信器では、第1の実施形態の光送信器と同様に変調光の光パワが最大または最小となる状態に各種バイアス電圧を制御するが、精度を高めるためにディザリングを用いる。図3は、第2の実施形態における光送信器の構成例を示す図である。第2の実施形態の光送信器は、図3に示すように、半導体光変調器M、駆動アンプ3、駆動信号用バイアス電圧発生器4、第1のバイアスT5a、第2のバイアスT5b、位相差調整用バイアス電圧発生器7、ディザリング手段100、第1のディザリング印加手段101、第2のディザリング印加手段102、第3のディザリング印加手段103、光タップ104、フォトデテクタ105、同期検波回路106およびコントローラ107を有する。ABC回路は、駆動信号用バイアス電圧発生器4、ディザリング手段100、第1のディザリング印加手段101、第2のディザリング印加手段102、第3のディザリング印加手段103、同期検波回路106およびコントローラ107を含み構成される。光タップ104、フォトデテクタ105は、図3では半導体変調器Mの外部に設置されているが、半導体変調器に内蔵されているパワモニタを活用してもよい。なお、ABC回路は、第1のバイアスT5a、第2のバイアスT5b、位相差調整用バイアス電圧発生器7を含んでもよい。また、第1のディザリング印加手段101、第2のディザリング印加手段102、第3のディザリング印加手段103は、例えばバイアスティ(Bias tee)を用いて実現される。また、ディザリング手段100は、例えば所定の角振動数を有するディザ信号を出力できる発振器を用いて実現される。
第2の実施形態における光送信器でも、第1の実施形態と同様に、位相差調整用バイアス電圧発生器7から出力される2種類の位相差調整用バイアス電圧を(V70+V)および(V70−V)に設定し、Vの最適値を求めるが、この処理においてコントローラ107は、ディザリング手段100にコマンドを送り、位相差調整用バイアス電圧(V70+V)および(V70−V)に対してディザリングを行う。このディザリングは、第2のディザリング印加手段102を介して位相差調整用バイアス電圧(V70+V)に対して周波数fdither、振れ幅±Vditherのディザ信号を重畳し、第3のディザリング印加手段103を介して位相差調整用バイアス電圧(V70−V)に対して同様のディザ信号を重畳することにより行われる。
ただし、第2のディザリング印加手段102が重畳させるディザ信号と、第3のディザリング印加手段103が重畳させるディザ信号とは、周波数が同一であるが、値が正負逆(位相差が180度)であるように設定される。また、CS−RZ変調光の品質に影響を与えぬように、ディザ信号の振幅2VditherはVdataの振幅より十分小さくし、かつディザ信号の周波数fditherはデータ信号のシンボルレートより十分小さくする。また、第1の位相差調整用バイアス電極7aに印加される電圧(V70+V±Vdither)と、第2の位相差調整用バイアス電極7bに印加される電圧(V70−V±Vdither)とが、符号の正負によらず、常に正の電圧または常に負の電圧となるようにVditherを設定する。なお、正の電圧と負の電圧とのいずれを選択するかは、半導体光変調器Mの内部構造により一意に定まる。
半導体光変調器Mから出力される変調光は、光タップ104でタップされ、フォトデテクタ105に入力される。フォトデテクタ105は、入力された変調光を電気信号に変換し、得られた電気信号を同期検波回路106へ出力する。同期検波回路106は、フォトデテクタ105で得られた電気信号から、前述のfditherの成分を同期検波する。同期検波にあたっては、同期検波回路106は、ディザリング手段100から出力されるディザ信号をリファレンスクロックとして用いる。同期検波回路106は、同期検波結果をコントローラ107へ出力する。コントローラ107は、同期検波結果が0(ゼロ)となるよう、かつ光送信器の立ち上げ処理期間中には変調光の光パワが最小となり、通常運用期間中には変調光の光パワが最大となるようなVを出力するように、位相差調整用バイアス電圧発生器7にフィードバックをかける。
同期検波結果は、変調光の光パワが最大のときにも最小のときにも0となる。どちらであるかを判別するには、同期検波結果が0の近傍であるときに、Vの微小な増加に対して同期検波結果が増加するか、または減少するか(以下、“Vに対する同期検波結果の傾斜の正負”と表現する)によって判断することができる。光パワの最大・最小と、Vに対する同期検波結果の傾斜の正負との対応関係は、第1の位相差調整用バイアス電極7aおよび第2の位相差調整用バイアス電極7bの電極構造や、フォトデテクタ105の極性など、回路構成によって反転しうるので、立ち上げ動作期間中と通常運用期間中とのそれぞれにおいて、どちらの傾斜を用いるかを初期設定で定義しておく。
なお、駆動信号用バイアス電圧Vおよび位相差調整用バイアス電圧(V70+V)、(V70−V)の微小変化に対する同期検波結果の傾斜が正であり、かつ同期検波結果が0のときに掃引を停止させるのか、或いは駆動信号用バイアス電圧Vおよび位相差調整用バイアス電圧(V70+V)、(V70−V)の微小変化に対する同期検波結果の傾斜が負であり、かつ同期検波結果が0のときに掃引を停止させるのかのいずれの動作を実行するかを切り替えるスイッチを設けてもよい。スイッチを設けた場合、コントローラ107は、スイッチで選択されている動作を実行する。
本実施形態でも第1の実施形態と同様に駆動信号用バイアス電圧発生器4が出力する駆動信号用バイアス電圧Vの最適値を求める。この処理においてコントローラ107は、ディザリング手段100にコマンドを送り、駆動信号用バイアス電圧Vに重畳させるディザ信号を出力させる。ディザリング手段100から出力されるディザ信号は、第1のディザリング印加手段101により、駆動信号用バイアス電圧Vに重畳される。このディザ信号の周波数はfditherであり、ディザ信号の振れ幅は±Vditherである。なお、駆動信号用バイアス電圧Vに重畳させるディザ信号の周波数は、位相差調整用バイアス電圧に重畳させるディザ信号の周波数と同じ周波数としてもよいし、異なる周波数としてもよい。また、第1の駆動信号入力電極6aにかかる電圧(Vdata+V±Vdither)および第2の駆動信号入力電極6bにかかる電圧(−Vdata+V±Vdither)は、Vditherの符号の正負によらず、常に正の電圧または常に負の電圧となるようにVditherを設定する。正の電圧と負の電圧とのいずれを選択するかは、半導体光変調器Mの内部構造により一意に定まる。コントローラ107は、同期検波結果が0(ゼロ)で、かつ変調光の光パワが最大となるような駆動信号用バイアス電圧Vを出力するように、駆動信号用バイアス電圧発生器4にフィードバックをかける。ここでも、駆動信号用バイアス電圧Vに対する同期検波結果の傾斜の正負のいずれを選ぶかは、立ち上げ動作に先立ち、初期設定として定めておく。
以上説明したように、第2の実施形態における光送信器によれば、光送信器の立ち上げ時ないしバイアスドリフト発生時に、ディザリングを用いることにより、半導体光変調器の各種バイアス電圧を最適値にする制御の精度を向上させることが可能となる。
<第1、2の実施形態のバリエーション>
第1および第2の実施形態では、CS−RZ変調光生成用の半導体光変調器を念頭におき、1台のMZ型干渉計を含む半導体光変調器を、スイング率100%で駆動する構成例を示した。ここでスイング率を50%(駆動振幅が版波長電圧Vπに等しい)とすれば、NRZ変調信号を生成することができる。ただしこの場合、位相差調整用バイアス電圧(V70+V)および(V70−V)はヌル点ではなく、ヌル点と最大発光の中間に変更する必要がある。この結果、変調光の光パワは最大値の半分となり、また同期検波結果は0ではなく、最大または最小となる。最大となるか最小となるかは同期検波回路の基準クロックの位相で決まるため、回路実装により異なる。コントローラ107は、同期検波結果の絶対値が最大となるようなVを出力するように、位相差調整用バイアス電圧発生器7にフィードバックをかければよい。また、Vを掃引して位相差調整用バイアス電圧を調整する際における掃引を停止させる条件として、同期検波結果が0である場合と、同期検波結果が最大または最小である場合とのいずれを用いるかを切り替えるスイッチをコントローラ107に備えてもよい。
<第3の実施形態>
第1および第2の実施形態では、CS−RZ変調光生成用の半導体光変調器を念頭におき、1台のMZ型干渉計を含む半導体光変調器を、スイング率100%で駆動する構成例を示した。これに対し、第3の実施形態ではQAM光信号生成用のIQ変調器を半導体光変調器で構成した光送信器においてABCを可能とする構成を示す。
QAM光信号生成用のIQ変調器は、幾つかの点でCS−RZ変調光生成用の光変調器と異なる。まず、QAM光信号生成用のIQ変調器では、1台のMZ型干渉計(以下、ペアレントMZIという。)の2つのブランチの各々に、In−Phase用とQuadrature−Phase用とのMZ型干渉計(以下、チャイルドMZIという。)が含まれる。これら2つのチャイルドMZIの各々に駆動アンプが必要となる。また、これら2つのチャイルドMZIから出力される変調光をヌル点にバイアスせねばならない。また、ペアレントMZIにおいて、各チャイルドMZIから出力される変調光の位相差を±π/2に設定せねばならず、ここにも位相差調整用バイアス電圧が必要となる。その結果として、ペアレントMZIには、2種類の駆動信号用バイアス電圧と3種類の位相差調整用バイアス電圧が必要となる。また、高次の多値数のQAM光信号生成用のIQ変調器では、光変調器の非線形性を抑えるため、スイング率を100%ではなく40%程度に抑えることが多い。以下、In−PhaseをI−Phaseという。またQuadrature−PhaseをQ−Phaseという。
図4は、第3の実施形態における光送信器の構成例を示す図である。第3の実施形態の光送信器は、ペアレントMZIとしての半導体光変調器Ma、I−Phase用の駆動アンプ3a、Q−Phase用の駆動アンプ3b、駆動信号用バイアス電圧発生器4、第1のバイアスT5a、第2のバイアスT5b、第3のバイアスT5c、第4のバイアスT5d、I−Phase用の位相差調整用バイアス電圧発生器7aa、Q−Phase用の位相差調整用バイアス電圧発生器7ab、光タップ104、フォトデテクタ105、同期検波回路106、コントローラ107、ペアレントMZI用の位相差調整用バイアス電圧発生器108、ディザリング手段100、第1のディザリング印加手段203、I−Phase用の第2のディザリング印加手段102a、I−Phase用の第3のディザリング印加手段103a、Q−Phase用の第2のディザリング印加手段102bおよびQ−Phase用の第3のディザリング印加手段103bを有する。
半導体光変調器Maは、光分岐手段200と、光合波手段201と、チャイルドMZIとしてのI−Phase用のMZ型干渉計2aおよびQ−Phase用のMZ型干渉計2bとを有する。また、半導体光変調器Maは、I−Phase用の第1の駆動信号入力電極6a、I−Phase用の第2の駆動信号入力電極6b、I−Phase用の第1の位相差調整用バイアス電極7a、I−Phase用の第2の位相差調整用バイアス電極7b、Q−Phase用の第1の駆動信号入力電極6c、Q−Phase用の第2の駆動信号入力電極6d、Q−Phase用の第1の位相差調整用バイアス電極7c、Q−Phase用の第2の位相差調整用バイアス電極7dおよびペアレントMZI用の位相差調整用バイアス電極8を有する。光分岐手段200と光合波手段201とには、例えば偏波保持光カプラなどを用いてもよい。
第3の実施形態における光送信器に備えられるABC回路は、ディザリング手段100、同期検波回路106、第1のディザリング印加手段203、第2のディザリング印加手段102a、102b、第3のディザリング印加手段103a、103bおよびコントローラ107を含み構成される。光タップ104、フォトデテクタ105は、図4では半導体変調器Maの外部に設置されているが、半導体変調器に内蔵されているパワモニタがある場合はそれに代えてもよい。なお、ABC回路は、駆動信号用バイアス電圧発生器4、第1〜第4のバイアスT5a、5b、5cおよび5d、位相差調整用バイアス電圧発生器7aa、7abを含んでもよい。
光送信器に入力されるCW光は、半導体光変調器Maへ入力される。半導体光変調器Maの内部において、光分岐手段200により第1および第2のCW光の2つに分岐される。第1のCW光はI−Phase用のMZ型干渉計2aに入力される。第2のCW光はQ−Phase用のMZ型干渉計2bに入力される。MZ型干渉計2aから出力される変調光は、ペアレントMZI用の位相差調整用バイアス電極8を介して印加されるペアレントMZI用の位相差調整用バイアス電圧V108によって±π/2の光位相差を加えられる。±π/2の光位相差を加えられた変調光は、光合波手段201により、MZ型干渉計2bから出力される変調光と合波される。MZ型干渉計2aから出力され±π/2の光位相差を加えられた変調光と、MZ型干渉計2bから出力される変調光とを合波して得られたQAM光信号は、半導体光変調器Maから出力される。
光送信器において、I−Phase用の駆動アンプ3aは、入力されるデータ信号aを増幅して、差動出力することにより駆動信号Vdata_aおよび−Vdata_aを生成する。駆動信号Vdata_aおよび−Vdata_aは、第1のバイアスT5aおよび第2のバイアスT5bにおいて駆動信号用バイアス電圧Vが重畳され、I−Phase用の第1の駆動信号入力電極6aおよびI−Phase用の第2の駆動信号入力電極6bを介して、I−Phase用のMZ型干渉計2aに印加される。
Q−Phase用の駆動アンプ3bは、入力されるデータ信号bを増幅して、差動出力することにより駆動信号Vdata_bおよび−Vdata_bを生成する。駆動信号Vdata_bおよび−Vdata_bは、第3のバイアスT5cおよび第4のバイアスT5dにおいて駆動信号用バイアス電圧Vが重畳され、Q−Phase用の第1の駆動信号入力電極6cおよびQ−Phase用の第2の駆動信号入力電極6dを介して、Q−Phase用のMZ型干渉計2bに印加される。
駆動信号±Vdata_aおよび±Vdata_bがn値を有するRFの強度変調信号であるとき、半導体光変調器Maから出力される変調光はn2値のQAM光信号となる。なお、駆動信号用バイアス電圧Vには、ディザリング手段100および第1のディザリング印加手段203によってディザ信号を印加することができる。
図5は、第3の実施形態の光送信器に備えられるABC回路の光送信器立ち上げ時における動作手順を示すフローチャートである。光送信器の立ち上げ時において、コントローラ107は、最初にI−Phase用の駆動アンプ3aとQ−Phase用の駆動アンプ3bとをオフにし、出力される駆動信号の振幅を0に抑える(ステップS201)。これは、駆動アンプ3a、3bへの供給電力を停止させることにより達成できる。次に、コントローラ107は、駆動信号用バイアス電圧発生器4にコマンドを送り、I−Phase用の駆動信号用バイアス電圧とQ−Phase用の駆動信号用バイアス電圧とを全て初期値V40に設定する(ステップS202)。初期値V40の条件は、第1および第2の実施形態と同様である。
次に、コントローラ107は、I−Phase用の駆動アンプ3aとQ−Phase用の駆動アンプ3bとをオンにし、駆動信号±Vdata_aおよび±Vdata_bを生成させる(ステップS203)。ここで、コントローラ107は、CW光の波長がどのような波長であってもスイング率が40%以下となるように、駆動信号用バイアス電圧の初期値V40の絶対値と、I−Phase用の駆動アンプ3aおよびQ−Phase用の駆動アンプ3bの利得とを設定する。第3の実施形態の光送信器では、多値QAMを念頭におき、通常運用時においてもスイング率を40%以下にするため、I−Phase用の駆動アンプ3aとQ−Phase用の駆動アンプ3bとの利得は、立ち上げ時と通常運用時とにおいて同一の利得としてよい。
次に、コントローラ107は、非特許文献2に記載の技術である非対称バイアスディザリングを用いて、3種類の位相差調整用バイアス電圧を最適値に調整する(ステップS204)。具体的には、コントローラ107は、まずディザリング手段100にコマンドを送り、I−Phase用の位相差調整用バイアス電圧発生器7aaから出力される2種類の電圧(V70+V7aa)および(V70−V7aa)に対し、I−Phase用の第2のディザリング印加手段102aおよびI−Phase用の第3のディザリング印加手段103aを介して、周波数fditherおよび振れ幅±Vditherのディザ信号を重畳するディザリングを加える。ここで、I−Phase用の第2のディザリング印加手段102aによって重畳されるディザ信号と、I−Phase用の第3のディザリング印加手段103aによって重畳されるディザ信号とは、周波数が同一であるが、正負は逆であるように設定される。同期検波回路106は、フォトデテクタ105で得られる電気信号から、前述の周波数fditherの整数倍の成分を同期検波する。同期検波回路106は、同期検波を行う際、ディザリング手段100から周波数fditherのリファレンスクロックを取得する。同期検波回路106は、同期検波結果をコントローラ107へ出力する。コントローラ107は、同期検波結果が0となるよう、かつ変調光の光パワが最小となるようなV7aaを出力するようにI−Phase用の位相差調整用バイアス電圧発生器7aaにフィードバックをかける。例えば、コントローラ107は、位相差調整用バイアス電圧発生器7aaにV7aaを掃引させ、同期検波結果と、V7aaの微小変化に対する同期検波結果の傾斜とに基づいた判定により掃引を停止させることによって、位相差調整用バイアス電圧(V70+V7aa)および(V70−V7aa)を最適値に調整する。
次に、コントローラ107は、ディザリング手段100にコマンドを送り、Q−Phase用の位相差調整用バイアス電圧発生器7abから出力される2種類の電圧(V70+V7ab)および(V70−V7ab)に対し、Q−Phase用の第2のディザリング印加手段102bおよびQ−Phase用の第3のディザリング印加手段103bを介して、周波数fditherおよび振れ幅±Vditherのディザ信号を重畳するディザリングを加える。ここで、Q−Phase用の第2のディザリング印加手段102bによって重畳されるディザ信号と、Q−Phase用の第3のディザリング印加手段103bによって重畳されるディザ信号とは、周波数が同一であるが、正負は逆であるように設定される。同期検波回路106は、フォトデテクタ105で得られる電気信号から、前述の周波数fditherの整数倍の成分を同期検波する。同期検波回路106は、同期検波を行う際、ディザリング手段100から周波数fditherのリファレンスクロックを取得する。同期検波回路106は、同期検波結果をコントローラ107へ出力する。コントローラ107は、同期検波結果が0となるよう、かつ/また変調光の光パワが最小となるようなV7abを出力するようにQ−Phase用の位相差調整用バイアス電圧発生器7abにフィードバックをかける。例えば、コントローラ107は、位相差調整用バイアス電圧発生器7abにV7abを掃引させ、同期検波結果と、V7aaの微小変化に対する同期検波結果の傾斜とによって、位相差調整用バイアス電圧(V70+V7ab)および(V70−V7ab)を最適値に調整する。
次に、コントローラ107は、ディザリング手段100にコマンドを送り、I−Phase用の位相差調整用バイアス電圧発生器7aaおよびQ−Phase用の位相差調整用バイアス電圧発生器7abから出力される4種類の電圧(V70±V7aa)および(V70±V7ab)に対し、ディザリングを加える。このディザリングは、前述と同様に、第2のディザリング印加手段102a、102bと、第3のディザリング印加手段103a、103bとを介して行われる。また、重畳されるディザ信号は、周波数fditherおよび振れ幅±Vditherを有する信号である。また、I−Phase用の第2のディザリング印加手段102aによって重畳されるディザ信号とI−Phase用の第3のディザリング印加手段103aによって重畳されるディザ信号とは、周波数が同一であるが、正負が逆であるように設定される。また、Q−Phase用の第2のディザリング印加手段102bによって重畳されるディザ信号とQ−Phase用の第3のディザリング印加手段103bによって重畳されるディザ信号とは、周波数が同一であるが、正負が逆であるように設定される。更に、I−Phase側のディザ信号とQ−Phase側のディザ信号とは、位相が直交するように、例えばcos(±2πfd×t)とsin(±2πfd×t)とのように設定される。
同期検波回路106は、フォトデテクタ105で得られる電気信号から、前述の周波数fditherの偶数倍の成分を同期検波する。同期検波回路106は、同期検波を行う際、ディザリング手段100から周波数fditherのリファレンスクロックを取得する。同期検波回路106は、同期検波結果をコントローラ107へ出力する。コントローラ107は、ペアレントMZI用の位相差調整用バイアス電圧発生器108にコマンドを送り、同期検波結果が0に近づくように、ペアレントMZI用の位相差調整用バイアス電圧V108を変更する。ペアレントMZI用の位相差調整用バイアス電圧V108は、ペアレントMZI用の位相差調整用バイアス電極8に印加されることにより、I−Phase用のMZ型干渉計2aから出力される変調光の光位相を変化させる。すなわち、ペアレントMZI用の位相差調整用バイアス電圧V108は、I−Phase用のMZ型干渉計2aから出力される変調光と、Q−Phase用のMZ型干渉計2bから出力される変調光との間の光位相差を変化させる。同期検波回路106による同期検波結果が0(ゼロ)となったときに、光位相差は最適値±π/2となる(非特許文献2参照)。例えば、コントローラ107は、位相差調整用バイアス電圧発生器108に位相差調整用バイアス電圧V108を掃引させ、同期検波結果と、V108の微小変化に対する同期検波結果の傾斜とに基づいて掃引を停止させることによって、位相差調整用バイアス電圧V108を最適値に調整する。
以上のようにして、コントローラ107は、3種類の位相差調整用バイアス電圧を最適値に調整する。次に、コントローラ107は、I−Phase用の駆動アンプ3aとQ−Phase用の駆動アンプ3bとから出力される駆動信号に印加する駆動信号用バイアス電圧Vを調整する(ステップS205、ステップS206)。ステップS205における動作は図2におけるステップS107と同様の動作であり、ステップS206における動作は図2におけるステップS108と同様の動作であるが、ステップS206において変調光の光パワの変動をモニタするために、コントローラ107はディザリング手段100にコマンドを送り、駆動信号用バイアス電圧Vに第1のディザリング印加手段203によって周波数fditherのディザ信号を印加する。同期検波回路106は、フォトデテクタ105で得られる電気信号から、前述の周波数fditherの整数倍の成分を同期検波する。同期検波回路106は、同期検波を行う際、ディザリング手段100から周波数fditherのリファレンスクロックを取得する。同期検波回路106は、同期検波結果をコントローラ107へ出力する。コントローラ107は、同期検波結果から、変調光の光パワが増加しているか否かを判定する。駆動アンプ3a、3bの利得は、ステップS203において制限されているので、スイング率が40%を超えることはないが、ステップS206の終了時において駆動アンプ3a、3bの利得で可能な最大のスイング率に設定される。ここで、立ち上げ時の処理は終了し、通常運用時における処理に移行する(ステップS207)。コントローラ107は、3種類の位相差調整用バイアス電圧を前述の非対称バイアスディザリングで最適値に保つ処理(ステップS208)と、駆動信号用バイアス電圧Vを調整する処理(ステップS209)とをサイクリックに繰り返し行う。このとき、コントローラ107は、V7aa、V7ab、V108それぞれを最適に保つように調整を指示するコマンドを位相差調整用バイアス電圧発生器7aa、7abとペアレントMZI用の位相差調整用バイアス電圧発生器108とに送る動作と、駆動信号用バイアス電圧Vを最適に保つように調整を指示するコマンドを駆動信号用バイアス電圧発生器4に対して送る動作とを交互にかつ周期的に行う。
以上説明したように、第3の実施形態における光送信器によれば、光送信器の立ち上げ時ないしバイアスドリフト発生時に、QAM光信号生成用の半導体光変調器の各種バイアス電圧を最適値に制御することが可能となる。
<第4の実施形態>
多値QAM光信号の生成時において注意せねばならないのは、駆動アンプ3aおよび駆動アンプ3bから出力される駆動信号が単純な2値NRZ信号とは限らないため、光パワとスイング量との相対関係が自明ではないということである。第1および第2の実施形態の光送信器では、駆動信号が2値NRZ信号であるため、図2の動作手順におけるステップS107からステップS108までの動作を繰り返して駆動信号用バイアス電圧Vを調整することによりフルスイングを実現できる。しかし、4値より多値数の大きなQAM信号、或いはナイキストフィルタと組み合わせたQAM信号を駆動信号に用いる場合においては、駆動アンプ3aおよび駆動アンプ3bの出力が2値より大きな多値数を有したり、周期的なオーバーシュートが生じたりするなど、駆動信号の波形が複雑な波形となる。
第3の実施形態の光送信器では、図5に示した動作手順のステップS203の動作により、駆動電圧と半導体光変調器Maの出力光との非線形性が見えない程度にスイング量を制限していた。しかし、スイング量を所望の値に固定し、かつエンドオブライフでの運用における半導体光変調器Maの経時変化や、キャリア波長変更時における半導体光変調器Maの光学特性の変化が生じた際にもスイング量を一定に保ち続けたい場合には、新たな手順が必要となる。第4の実施形態では、多値QAM光信号生成用のIQ変調器を半導体光変調器で構成した光送信器において、スイング量を常に一定に保つ条件下でのABCを可能とする構成を示す。
図6は、第4の実施形態における光送信器の構成例を示す図である。第4の実施形態における光送信器は、図6に示すように、半導体光変調器Ma、I−Phase用の駆動アンプ3a、Q−Phase用の駆動アンプ3b、駆動信号用バイアス電圧発生器4、第1のバイアスT5a、第2のバイアスT5b、第3のバイアスT5c、第4のバイアスT5d、I−Phase用の位相差調整用バイアス電圧発生器7aa、Q−Phase用の位相差調整用バイアス電圧発生器7ab、光タップ104、フォトデテクタ105、同期検波回路106、コントローラ107、ペアレントMZI用の位相差調整用バイアス電圧発生器108、ディザリング手段100、第1のディザリング印加手段203、I−Phase用の第2のディザリング印加手段102a、I−Phase用の第3のディザリング印加手段103a、Q−Phase用の第2のディザリング印加手段102bおよびQ−Phase用の第3のディザリング印加手段103bを有する。なお、第4の実施形態の光送信器における構成要素のうち、第3の実施形態の光送信器における構成要素と同じ構成要素には同じ符号を付して、その説明を省略する。第4の実施形態における光送信器は、コントローラ107が、フォトデテクタ105の出力を同期検波回路106を経由せずに直接モニタできる構成となっている点が、第3の実施形態における光送信器と相違している。また、第4の実施形態におけるコントローラ107は、後述するように、第3の実施形態におけるコントローラ107とやや異なる機能を有する。
図7は、第4の実施形態の光送信器に備えられるABC回路の光送信器立ち上げ時における動作手順を示すフローチャートである。図7に示すフローチャートにおいて、ステップS301からステップS304までの動作は、第3の実施形態の図5において示したステップS201からステップS204までの動作と同じである。
ここで、ステップS204の動作が終了した後に、駆動信号用バイアス電圧Vを変化させたときに変調光の光パワがどのように変化するかを考える。ステップS204終了時に、駆動信号用バイアス電圧V以外のバイアスは最適値に保たれており、半導体光変調器Maの出力光は理想的なコンスタレーションを作る。半導体光変調器Maの光導波路構造が完全に対称的であれば第1〜第4の駆動信号入力電極6a〜6dが光導波路に与える光位相の遅延は同量であるから、駆動信号用バイアス電圧Vを変化させても、半導体光変調器Maの出力光は理想的なコンスタレーションを維持する。しかし、駆動信号用バイアス電圧Vの変化により半波長電圧Vπが小さくなるためスイング量は増加し始める。これに伴い変調光のパワは増加し始める。
スイング量が100%より大きくなり、かつ量子閉じ込めシュタルク効果などの非線形光学効果が生じ始めると逆に光パワは減少し始める。ただし、多値QAMやナイキストフィルタ使用時においては、スイング量100%で光パワが最大になるとは限らず、100%より大きなスイング量で光パワが最大となることがありえる。スイング量が0から100%未満の領域であれば、半導体光変調器Maの出力光の光パワは、駆動信号用バイアス電圧Vの絶対値の増加に伴い単調増加するものと見なせる。したがって、CW光のパワが一定であり、かつステップS204終了後であるならば、スイング量と変調光の光パワには1対1対応の関係がつく。対応関係は生成しようとする信号フォーマットのパラメータ(多値数やナイキストフィルタのロールオフ係数など)に依存する。スイング量はVπに依存し、Vπは波長に依存するため、スイング量は波長に依存するが、スイング量と変調光の光パワとの対応関係は波長には依存しない。
第4の実施形態ではCW光の光パワは一定であるものとし、コントローラ107は、信号フォーマットおよび目標とするスイング量において得られるであろう光パワを予め目標値として記憶している。図7に示すステップS305〜ステップS306において、モニタされた光パワが前述の目標値に達するまで、コントローラ107は、駆動信号用バイアス電圧Vを増加させる掃引を駆動信号用バイアス電圧発生器4に行わせる。なお、コントローラ107は、CW光の波長および信号フォーマットの組み合わせと、光パワの目標値との対応関係を記憶したデータテーブルを備えてもよい。コントローラ107がデータテーブルを備える場合、コントローラ107は、CW光の波長と信号フォーマットとの組み合わせに対応する光パワの目標値をデータテーブルから読み出し、読み出した目標値を用いてステップS306の動作を行う。また、コントローラ107は、対応関係を記憶しデータテーブルを備えることに代えて、対応関係を表す近似式を記憶しておき、近似式を用いて目標値を算出してもよい。
ステップS307〜ステップS308の動作は、第3の実施形態における図5のステップS207〜ステップS208の動作と同様である。ステップS309において、モニタされた光パワが前述の目標値と有意に異なる値となった場合、コントローラ107は、駆動信号用バイアス電圧Vを修正する。すなわち、コントローラ107は、光パワが目標値を下回る場合はVの絶対値を増加させ、下回る場合はVの絶対値を減少させる微調整を駆動信号用バイアス電圧発生器4に行わせる。
以上の説明した動作手順では、ステップS305〜ステップS306、ステップS309にて駆動信号用バイアス電圧Vにはディザリングをかけてはおらず、同期検波回路106も使用されてはいない。しかし、補助的に駆動信号用バイアス電圧Vにディザリングをかけ、コントローラ107は同期検波結果を参照することもできる。目標のスイング量においては、一般に光パワは極値とならないため、目標とするスイング量において同期検波結果は0にはならない。このため、ステップS305〜ステップS306、ステップS309においてのみ、同期検波結果に予めコントローラ107に記録されたオフセット値を加え、同期検波結果とオフセット値との和が0となるように駆動信号用バイアス電圧Vを制御してもよい。
なお、ステップS306およびステップS309において用いる目標値は、目標値を含む数値範囲として定められていてもよい。この場合、コントローラ107は、定められた数値範囲に光パワが含まれるときに、光パワが目標値に略一致したとみなし、駆動信号用バイアス電圧Vが最適になったと判定してもよい。目標値を含む数値範囲は、例えば、フォトデテクタ105の精度や、同期検波回路106の精度などに基づいて定められる。
第3の実施形態および第4の実施形態では、フォトデテクタ105が理想的に機能するものとして説明を行った。しかし図4や図6に示すような複雑な構成の半導体光変調器では、フォトデテクタ105が誤差を生じることがある。以下、この誤差について説明する。MZ型干渉計はバイアス電圧に対して周期性をもつため、第1の位相差調整用バイアス電極ないし第2の位相差調整用バイアス電極7a〜7dに印加するバイアス電圧のどれかを単調に増加させてゆくと、半導体光変調器からの出力光の光パワが周期的な増減を行う。これに合わせてフォトデテクタ105の出力も増減をするが、出力光の光パワの極値をとるバイアス電圧とフォトデテクタ105の出力が極値をとるバイアス電圧とが僅かに異なる場合がある。この誤差が無視できないほどに大きい場合は、ステップS304やステプS308にて同期検波結果が0となるように制御を行うと、最適ではないバイアス電圧に収束してしまう。これを防ぐためには、ステップS304やステップ308において、予めコントローラ107に記録された誤差補正用オフセット値を同期検波結果に加えたうえで、誤差補正用オフセット値と同期検波結果との和が0となるように各バイアス電圧を制御してもよい。誤差補正用オフセット値は、コントローラ107または外部からの設定によって、0を含む正負の範囲の値に変更可能としてもよい。
また、第3の実施形態におけるステップS204と、第4の実施形態におけるステップS304とにおける位相差調整用バイアス電圧の調整における掃引の停止を決定する条件に、同期検波結果または同期検波結果に誤差補正用オフセット値を加えた値と、変調光の光パワとの両方を用いる場合について説明した。しかし、掃引の停止を決定する条件に、同期検波結果と変調光の光パワとのいずれか一方のみを用いるようにしてもよい。また、掃引の停止を決定する条件にいずれを用いるかを選択するスイッチをコントローラ107に設けてもよい。
なお、第1から第4の実施形態では、CS−RZ変調光信号またはQAM光信号の生成を念頭におき、MZ型干渉計をヌル点にバイアスする構成を示した。しかし、NRZ(Non Return to Zero)のような変調フォーマットではヌル点ではなく、ヌル点と最大発光点との中間にバイアスする必要がある。このような場合は、変調光の光パワが最大値の半分となるようにVを調整すればよい。このとき、コントローラ107は、同期検波結果が0(ゼロ)ではなく、最大値となるようなVを出力するように位相差調整用バイアス電圧発生器7、7aa、7abにフィードバックをかける。これにより、NRZ変調が用いられる場合においても、半導体光変調器の各種バイアス電圧を最適値に制御することが可能となる。
また、第1から第4の実施形態では、第1の駆動信号入力電極6aと第2の駆動信号入力電極6bとの特性が同一であると仮定し、電圧に対する2つのブランチでの光位相の変化がともにiφ(v)という関数で表せるとして説明した。しかし、現実の半導体光変調器では回路の不完全性により、MZ型干渉計の各ブランチに生じる光位相の変化にばらつきが生じることがありえる。このばらつきをiφ(v)およびiφ’(v)で表す。このとき、iφ(V)≠iφ’(V)であるため式1のような単純な式が得られず、位相差調整用バイアス電圧(V70±V)を最適に調整しても、その後で行う駆動信号用バイアス電圧Vを調整する過程で光位相差に誤差が生じ、位相差調整用バイアスが最適値でなくなってしまうことがある。これを避けるためには、駆動信号用バイアス電圧発生器4をMZ型干渉計のブランチごとに用意して、それぞれ駆動信号用バイアス電圧VおよびV’を発生させ、Vdata=0においては各ブランチに等しい位相変化iφ(V)=iφ’(V’)が生じるように、正相用の駆動信号用バイアス電圧Vおよび逆相用の駆動信号用バイアス電圧V’を設定すればよい。これにより、第1の駆動信号入力電極6aと第2の駆動信号入力電極6bとの特性が同一でない場合においても、半導体光変調器の各種バイアス電圧を最適値に制御することが可能となる。
また、第1から第4の実施形態では、ステップS102またはステップS202における処理で、駆動アンプ3、3a、3bをオンにする前に予め駆動信号用バイアス電圧を印加している。これは、通常運用時における印加電圧と逆符号の電圧が第1の駆動信号入力電極6aおよび第2の駆動信号入力電極6bに加わることを避けるための処置であるが、通常運用時における印加電圧と逆符号の電圧がこれらの電極に加わっても半導体光変調器に故障等が生じないのであれば、ステップS102およびステップS202の処理を省いて、駆動アンプ3、3a、3bが常時オンの状態でABCを行うことも可能である。
また、第1から第4の実施形態では、位相差調整用バイアス電圧の最適化を行う前に駆動信号用バイアス電圧に初期値V40を与えておき(ステップS102、ステップS202、ステップS302)、位相差調整用バイアス電圧の最適化を行った後に、駆動信号用バイアス電圧の最適化を行っている(ステップS107、ステップS205、ステップS305)。しかし、駆動信号用バイアス電圧のドリフトが比較的小さく、かつ半導体光変調器の製造誤差が充分小さいと見込める場合には、例え位相差調整用バイアス電圧が最適でなくとも、波長と信号フォーマットとが既知であるならば、駆動信号用バイアス電圧の最適値をある程度推定できることがある。このような場合には、初期値V40を駆動信号用バイアス電圧の最適値として想定される値に最初から設定しておき、駆動信号用バイアス電圧の最適化処理(ステップS107、ステップS205、ステップS305)を省いてもよい。
また、第1から第4の実施形態において、コントローラ107に、CW光の波長および信号フォーマットの組み合わせと、駆動信号用バイアス電圧を初期値V40との対応関係を記憶した初期値テーブルを備えてもよい。コントローラ107が初期値テーブルを備える場合、コントローラ107は、光送信器の立ち上げ時の動作(ステップS102、ステップS202、ステップS302)において、光送信器で用いられるCW光の波長と信号フォーマットとの組み合わせによって一意に定められた初期値V40を初期値テーブルから取得し、駆動信号用バイアス電圧発生器4に対して初期値V40の電圧を生成させるコマンドを送るようにしてもよい。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
光送信器の立ち上げ時ないしバイアスドリフト発生時に、半導体光変調器の各種バイアス電圧を最適値に制御することが不可欠な用途にも適用できる。
M,Ma…半導体光変調器、2,2a,2b…MZ型干渉計、3,3a,3b…駆動アンプ、4…駆動信号用バイアス電圧発生器、5a…第1のバイアスT、5b…第2のバイアスT、5c…第3のバイアスT、5d…第4のバイアスT、6a,6c…第1の駆動信号入力電極、6b,6d…第2の駆動信号入力電極、7,7aa,7ab…位相差調整用バイアス電圧発生器、7a,7c…第1の位相差調整用バイアス電極、7b,7d…第2の位相差調整用バイアス電極、8…ペアレントMZI用の位相差調整用バイアス電極、100…ディザリング手段、101…第1のディザリング印加手段、102,102a,102b…第2のディザリング印加手段、103,103a,103b…第3のディザリング印加手段、104…光タップ、105…フォトデテクタ、106…同期検波回路、107…コントローラ、108…ペアレントMZI用の位相差調整用バイアス電圧発生器、200…光分岐手段、201…光合波手段、203…第1のディザリング印加手段

Claims (15)

  1. 2つのブランチを有する少なくとも1つのMZ型干渉計と、
    前記ブランチごとに設けられ前記ブランチを伝播する光信号の光位相を変化させる電圧が印加される駆動信号入力電極と、
    前記ブランチごとに設けられ前記ブランチを伝播する光信号の光位相差を調整する電圧が印加される位相差調整用バイアス電極と、
    を有する半導体光変調器と、
    駆動信号(±Vdata)を生成する駆動アンプと、
    前記駆動信号に印加する駆動信号用バイアス電圧Vを生成する駆動信号用バイアス電圧発生器と、
    前記位相差調整用バイアス電極に直流の位相差調整用バイアス電圧を印加する位相差調整用バイアス電圧発生器と、
    前記駆動アンプと前記駆動信号用バイアス電圧発生器と前記位相差調整用バイアス電圧発生器とを制御しバイアス電圧自動調整を行うコントローラと、
    を有し、
    前記駆動信号入力電極には前記駆動信号に前記駆動信号用バイアス電圧が印加された電圧(Vdata+V)と電圧(−Vdata+V)とが印加され、印加電圧vに対する光位相の変化をiφ(v)と表すときに、前記ブランチを伝播する光信号の光位相にiφ(Vdata+V)およびiφ(−Vdata+V)の変化をもたらし、
    前記コントローラは、光送信器の立ち上げ時において、前記駆動信号用バイアス電圧の初期値として予め定められた電圧V40を生成するように前記駆動信号用バイアス電圧発生器にコマンドを送り、前記駆動信号入力電極に印加される電圧(±Vdata+V40)を常に正または負の値にさせ、
    前記コントローラは、前記駆動信号入力電極に前記電圧(±Vdata+V40)を印加させた後に、前記位相差調整用バイアス電極に前記位相差調整用バイアス電圧を印加させるとともに前記位相差調整用バイアス電圧の電圧値を掃引させるコマンドを前記位相差調整用バイアス電圧発生器に送り、
    前記位相差調整用バイアス電圧発生器は、前記MZ型干渉計が有する前記2つのブランチの各々に、電圧(V 70 +V )および電圧(V 70 −V )の2種類の電圧を前記位相差調整用バイアス電圧として印加し、
    前記位相差調整用バイアス電圧発生器は、前記位相差調整用バイアス電圧を変更するにあたっては、電圧V のみを変更し、
    前記電圧V 70 の値は、前記電圧V の制御範囲内において前記電圧(V 70 +V )および前記電圧(V 70 −V )の値が常に正または負となる固定値であり、
    前記コントローラは、前記位相差調整用バイアス電圧を掃引させている際に、前記位相差調整用バイアス電圧が最適になったと判定すると、掃引を停止させるコマンドを前記位相差調整用バイアス電圧発生器に送り、
    前記コントローラは、前記位相差調整用バイアス電圧の掃引を停止させた後に、前記駆動信号用バイアス電圧を掃引させるコマンドを前記駆動信号用バイアス電圧発生器に送り、
    前記コントローラは、前記駆動信号用バイアス電圧を掃引させている際に、前記駆動信
    号用バイアス電圧が最適になったと判定すると、掃引を停止させるコマンドを前記駆動信
    号用バイアス電圧発生器に送り、光送信器の立ち上げ時の処理を終了させる、
    光送信器。
  2. 前記コントローラは、光送信器の立ち上げ時において、前記電圧V40の前記駆動信号用バイアス電圧を生成させる前に、前記駆動アンプをオフにし、前記電圧V40の前記駆動信号用バイアス電圧を生成させた後に、前記駆動アンプをオンにする、
    請求項1に記載の光送信器。
  3. 前記コントローラは、光送信器の立ち上げ時において、前記半導体光変調器から出力される変調光の光パワが最大値、最小値または最大値の半分となったときに、前記位相差調整用バイアス電圧が最適になったと判定し、
    前記コントローラは、光送信器の立ち上げ時において、前記半導体光変調器から出力される変調光の光パワが最大値、最小値または最大値の半分となったときに、前記駆動信号用バイアス電圧が最適になったと判定し、
    前記コントローラによる判定において最大値、最小値または最大値の半分のいずれを用いるかは、予め定められている、
    請求項1または請求項2のいずれか一項に記載の光送信器。
  4. 前記コントローラは、前記MZ型干渉計をヌル点にバイアスする場合、前記半導体光変調器から出力される変調光の光パワが最大値となったときに、前記駆動信号用バイアス電圧が最適になったと判定する、
    請求項3に記載の光送信器。
  5. 前記半導体光変調器の半波長電圧の2倍に対する駆動信号の電圧振幅(2Vdataの振幅)をスイング率と定義するとき、前記コントローラは、光送信器の立ち上げ時において、前記位相差調整用バイアス電圧を掃引させている期間に前記半導体光変調器に入力される連続光の波長にかかわらずスイング率が50%未満となるように、前記駆動アンプの利得を低減させるかまたは前記駆動信号用バイアス電圧の前記電圧V40を設定し、
    前記コントローラは、光送信器の立ち上げ時の処理を終了させた後に、前記駆動アンプの利得を光送信器の通常運用時における利得に変更する、
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の光送信器。
  6. 前記駆動信号用バイアス電圧および前記位相差調整用バイアス電圧に周波数fditherのディザリングを加えるディザリング手段と、
    前記半導体光変調器から出力される変調光の光パワをモニタするモニタ手段と、
    前記モニタ手段によりモニタされた変調光の光パワから周波数fditherの整数倍の成分を同期検波する同期検波手段と、
    を更に有し、
    前記コントローラは、前記位相差調整用バイアス電圧を掃引させている期間に、前記位相差調整用バイアス電圧に対しディザリングを加えるコマンドを前記ディザリング手段に送り、前記同期検波手段による同期検波結果が0または同期検波結果の絶対値が最大のときに前記位相差調整用バイアス電圧が最適になったと判定して前記位相差調整用バイアス電圧の掃引を停止させ、
    前記コントローラは、前記駆動信号用バイアス電圧を掃引させている期間に、前記駆動信号用バイアス電圧に対しディザリングを加えるコマンドを前記ディザリング手段に送り、前記同期検波手段による同期検波結果が0または同期検波結果の絶対値が最大のときに前記駆動信号用バイアス電圧が最適になったと判定して前記駆動信号用バイアス電圧の掃引を停止させ、
    前記コントローラによる判定において、同期検波結果が0または同期検波結果の絶対値が最大のいずれを用いるかは、予め定められている、
    請求項1に記載の光送信器。
  7. 同期検波結果が0のときに前記コントローラが掃引を停止させる場合、
    前記駆動信号用バイアス電圧および前記位相差調整用バイアス電圧の微小変化に対する同期検波結果の傾斜が正であり、かつ同期検波結果が0のときに掃引を停止させるのか、或いは前記駆動信号用バイアス電圧および前記位相差調整用バイアス電圧の微小変化に対する同期検波結果の傾斜が負であり、かつ同期検波結果が0のときに掃引を停止させるのかのいずれを用いるかは、予め定められている、
    請求項6に記載の光送信器。
  8. 同期検波結果が0のときに前記コントローラが掃引を停止させ、
    前記駆動信号用バイアス電圧および前記位相差調整用バイアス電圧の微小変化に対する同期検波結果の傾斜が正であり、かつ同期検波結果が0のときに掃引を停止させるのか、或いは前記駆動信号用バイアス電圧および前記位相差調整用バイアス電圧の微小変化に対する同期検波結果の傾斜が負であり、かつ同期検波結果が0のときに掃引を停止させるのかのいずれを用いるかを選択可能とするスイッチを有する、
    請求項6に記載の光送信器。
  9. 前記MZ型干渉計が有する各ブランチに対応する前記駆動信号入力電極には符号の反転した駆動信号を入力する差動入力型であり、前記駆動信号入力電極へ印加する正相と逆相の駆動信号に対する前記MZ型干渉計の各ブランチでの光位相の変化の大きさが異なる場合、
    前記駆動信号用バイアス電圧発生器は、正相用の駆動信号用バイアス電圧と逆相用の駆動信号用バイアス電圧とを発生し、
    前記正相用の駆動信号用バイアス電圧により生じる光位相の変化の大きさと、前記逆相用の駆動信号用バイアス電圧により生じる光位相の変化の大きさとが等しくなるように、前記正相用の駆動信号用バイアス電圧と前記逆相用の駆動信号用バイアス電圧とが定められる、
    請求項1に記載の光送信器。
  10. 前記コントローラは、前記駆動信号用バイアス電圧を調整するにあたり、変調光の光パワが予め定められた光パワの目標値に略一致したときに駆動信号用バイアス電圧が最適になったと判定する、
    請求項1に記載の光送信器。
  11. 前記コントローラには、前記光パワの目標値と光波長と信号フォーマットとの3種の関係が予めデータテーブルまたは近似式として記憶されており、
    前記コントローラは、前記駆動信号用バイアス電圧を調整する前に、前記データテーブルまたは前記近似式を用いて、前記光パワの目標値を予め定めておく、
    請求項10に記載の光送信器。
  12. 前記駆動信号用バイアス電圧または前記位相差調整用バイアス電圧の少なくとも片方に周波数fditherのディザリングを加えるディザリング手段と、
    前記半導体光変調器から出力される変調光の光パワをモニタするモニタ手段と、
    前記モニタ手段によりモニタされた変調光の光パワから周波数fditherの整数倍の成分を同期検波する同期検波手段と、
    を更に有し、
    前記コントローラは、前記位相差調整用バイアス電圧を掃引させている期間に、前記位相差調整用バイアス電圧に対しディザリングを加えるコマンドを前記ディザリング手段に送り、前記同期検波手段による同期検波結果に予め定められた誤差補正用オフセット値を加えた値が0または同期検波結果の絶対値が最大のときに前記位相差調整用バイアス電圧が最適になったと判定して前記位相差調整用バイアス電圧の掃引を停止させ、
    前記コントローラは、前記駆動信号用バイアス電圧を掃引させている期間に、前記駆動信号用バイアス電圧に対しディザリングを加えるコマンドを前記ディザリング手段に送り、前記同期検波手段による同期検波結果に予め定められた誤差補正用オフセット値を加えた値が0または同期検波結果の絶対値が最大のときに前記駆動信号用バイアス電圧が最適になったと判定して前記駆動信号用バイアス電圧の掃引を停止させ、
    前記コントローラによる掃引を停止させる判定において、前記同期検波手段による同期検波結果に前記誤差補正用オフセット値を加えた値が0または同期検波結果の絶対値が最大のいずれを用いるかはスイッチにより変更可能であり、
    前記誤差補正用オフセット値は、前記コントローラによる設定変更により0を含む正負の範囲の値に変更可能である、
    請求項1に記載の光送信器。
  13. 前記半導体光変調器は、IQ変調器であって、前記MZ型干渉計のもつ2つのブランチの各々に2つの子MZ型干渉計が配置されており、
    前記2つの子MZ型干渉計の各々に前記駆動信号および前記位相差調整用バイアス電圧が印加され、
    前記コントローラは、前記2つのブランチごとに配置された前記2つの子MZ型干渉計それぞれに対して印加される、前記駆動信号用バイアス電圧および前記位相差調整用バイアス電圧を制御する、
    請求項1に記載の光送信器。
  14. 2つのブランチを有する少なくとも1つのMZ型干渉計と、
    前記ブランチごとに設けられ前記ブランチを伝播する光信号の光位相を変化させる電圧が印加される駆動信号入力電極と、
    前記ブランチごとに設けられ前記ブランチを伝播する光信号の光位相差を調整する電圧が印加される位相差調整用バイアス電極と、
    を有する半導体光変調器と、
    駆動信号(±Vdata)を生成する駆動アンプと、
    前記駆動信号に印加する駆動信号用バイアス電圧Vを生成する駆動信号用バイアス電圧発生器と、
    前記位相差調整用バイアス電極に直流の位相差調整用バイアス電圧を印加する位相差調整用バイアス電圧発生器と、
    前記駆動アンプと前記駆動信号用バイアス電圧発生器と前記位相差調整用バイアス電圧発生器とを制御しバイアス電圧自動調整を行うコントローラと、
    を有し、
    前記駆動信号入力電極には前記駆動信号に前記駆動信号用バイアス電圧が印加された電圧(Vdata+V)と電圧(−Vdata+V)とが印加され、印加電圧vに対する光位相の変化をiφ(v)と表すときに、前記ブランチを伝播する光信号の光位相にiφ(Vdata+V)およびiφ(−Vdata+V)の変化をもたらし、
    前記コントローラは、光送信器の立ち上げ時において、光信号の波長および信号フォーマットによって一意に定められる電圧V40を生成するように前記駆動信号用バイアス電圧発生器にコマンドを送り、前記駆動信号入力電極に印加される電圧(±Vdata+V40)を常に正または負の値にさせ、
    前記コントローラは、前記駆動信号入力電極に前記電圧(±Vdata+V40)を印加させた後に、前記位相差調整用バイアス電極に前記位相差調整用バイアス電圧を印加させるとともに前記位相差調整用バイアス電圧の電圧値を掃引させるコマンドを前記位相差調整用バイアス電圧発生器に送り、
    前記位相差調整用バイアス電圧発生器は、前記MZ型干渉計が有する前記2つのブランチの各々に、電圧(V 70 +V )および電圧(V 70 −V )の2種類の電圧を前記位相差調整用バイアス電圧として印加し、
    前記位相差調整用バイアス電圧発生器は、前記位相差調整用バイアス電圧を変更するにあたっては、電圧V のみを変更し、
    前記電圧V 70 の値は、前記電圧V の制御範囲内において前記電圧(V 70 +V )および前記電圧(V 70 −V )の値が常に正または負となる固定値であり、
    前記コントローラは、前記位相差調整用バイアス電圧を掃引させている際に、前記位相差調整用バイアス電圧が最適になったと判定すると、掃引を停止させるコマンドを前記位相差調整用バイアス電圧発生器に送って光送信器の立ち上げ時の処理を終了させる、
    光送信器。
  15. 前記コントローラは、光送信器の立ち上げ時において、前記電圧V40の前記駆動信号用バイアス電圧を生成させる前に、前記駆動アンプをオフにし、前記電圧V40の前記駆動信号用バイアス電圧を生成させた後に、前記駆動アンプをオンにする、
    請求項14に記載の光送信器。
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