JP4915080B2 - 現像装置及びこれを用いた画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複写機やプリンタ等の画像形成装置に用いられる現像装置に係り、特に、キャリア及びトナーからなる二成分現像剤を用いた現像装置及びこれを用いた画像形成装置の改良に関する。
一般に、電子写真方式等の画像形成装置で用いられる現像装置としては、感光体ドラム等の像担持体上に形成された静電潜像を現像剤にて可視像化するものが知られている。この種の現像装置に用いられる現像方式としては、現像剤としてトナーのみを用いる一成分現像方式と、現像剤としてトナーと磁性キャリアとを混合撹拌したものを用いる二成分現像方式とに大別される。
従来、二成分現像方式の現像装置としては、画質、コスト面や安定性など優れた点が多いことから、トナーを磁性キャリアに混合した現像剤を現像ロール等の現像剤担持体の磁場によって搬送して現像する磁気ブラシ現像方式が広く用いられている。この磁気ブラシ現像方式では、トナーと磁性キャリアとの摩擦で発生した静電気力によりトナーが磁性キャリアの表面に担持され、このトナーは、像担持体と現像剤担持体とが対向する領域である現像領域に達すると、この像担持体上の潜像電位にて形成される電界によって静電潜像側へ飛翔し、静電潜像を可視像化する。また、現像剤は、現像によって消費されたトナーを補充しながら反復使用される。
しかし、このような磁気ブラシ現像方式では、現像領域へ供給される現像剤のトナー濃度(トナーと磁性キャリアの混合比)を一定範囲に保つ制御を行わないと、トナー濃度が上昇した場合には、トナー飛散やカブリが発生し、一方、トナー濃度が低下した場合には、濃度低下や濃度むら、画像抜け等の画質劣化が発生してしまう。したがって、安定した画像を得るためにはトナー濃度を一定に保つ必要がある。
更に、現像領域では、像担持体上の静電潜像のうち、画像部に対応した部位の現像剤のトナーが消費され、非画像部に対応した部位の現像剤でのトナー消費はなされない。そのため、現像領域を通過した後の現像剤担持体上には、現像によってトナーが消費された部分とトナーが消費されなかった部分とが混在するようになる。仮にこのような現像履歴を残した現像剤をそのままにして、トナー濃度が調整された現像剤をその上に供給しようとすると、現像剤同士の交換が旨く行われず、新たな現像剤が供給された現像剤担持体上には、トナー濃度の分布を残した現像剤によってトナー濃度の分布が解消されないようになる。その結果、現像履歴(ゴーストを発生する)が画質欠陥として現れるようにもなる。
このような現像履歴を解消するには、現像剤担持体での磁極配置を工夫し、ピックオフ磁極(反発磁極を設け現像剤に対する磁気吸引力をゼロにする部位を設ける)を設け、このピックオフ磁極によって現像剤の現像剤担持体への磁気吸引力を小さくし、重力作用等によって現像後の現像剤を現像剤担持体から剥離する方式が広く採られている。
特開2004−37907号公報(第1の実施形態、図1) 特開2005−17935号公報(実施の形態1、図3)
しかしながら、このようなピックオフ磁極を設けると、現像剤担持体を作製する際の着磁のため現像剤担持体自体が大きくなり易くなる。また、ピックオフ磁極の周囲にはこの磁極によって剥離される現像剤を回収するための空間が必要になり、現像装置が勢い大型化するようになる。
一方、ピックオフ磁極を設けずに、現像剤担持体の現像領域下流側に、例えばスクレーパ等の剥離部材を配置するようにすることも可能であるが、この場合は、剥離部材によって現像剤担持体から剥離された現像剤を現像剤担持体から離れた場所に搬送する必要があり、大型化は避けられない。また、現像剤担持体表面への傷の発生にも繋がり易く、現像剤担持体での現像剤搬送性に悪影響を及ぼすようにもなる。
また、二成分現像装置においては、現像により消費したトナーを補う量のトナーを補給するトナー補給装置が必要である。現像により消費したトナーはどのような印字率のプリントやコピーを出力するかによって異なる。また、現像剤中のトナーの割合が高ければ、トナーがキャリアに接触する確率が低くなってトナーの帯電量は低下し、逆に現像剤中のトナーの割合が低ければ、トナーの帯電量は高くなる。トナーの帯電量が変動すると現像されるトナーの量が変動する。すなわち、トナーによる現像は像担持体と現像剤担持体間の電界を中和する方向に行われるため、トナーの帯電量が低いとトナーの現像重量は増加し、トナーの帯電量が高いとトナーの現像重量は低下する。したがって、現像剤中におけるトナーの割合は基本的には一定に保たれる必要がある。
当然、このトナー補給装置では現像装置の駆動とは独立したタイミングで補給のON/OFFを行う必要があり、そのために独立駆動のモーターが必要である。また、現像装置に補給する前のトナーを蓄えておくトナー収容器も必要である。この現像装置を用いている画像形成装置内におけるスペースなどの関係でトナー補給装置を現像装置のすぐ近くに置けない場合などは、画像形成装置内部の現像装置とは離れた場所から現像装置までトナーを搬送するための搬送装置も必要である。
すなわち、トナー補給装置には独立駆動モーターや搬送装置が必要であって、そのコストが一成分現像装置に比べて高いことが問題となっていた。
そのため、現像剤担持体にピックオフ磁極を持たず、その周囲の現像剤を搬送中にトナー濃度が一定の現像剤に交換するようにして現像装置の小型化及びコストダウンを可能にする技術が開示されている(例えば特許文献1,2参照)。これらの現像装置は、二成分現像剤を収容する現像剤収容部と、現像剤収容部と連通し且つトナーを収容するトナー収容部とを有し、現像剤担持体上の二成分現像剤量を規制部材で規制し、現像剤担持体上における二成分現像剤のトナー濃度変化によって、二成分現像剤のトナーの取込みを自律的に制御することで、トナー濃度を調整するものである。つまり、トナー濃度が異なると磁気ブラシに対する磁気吸引力に差が見受けられ、この差を積極的に規制部材によって均一化(濃度の濃い現像剤が一層規制され、濃度の薄い現像剤に入れ替わる方向)すると共に、現像工程にてトナーが消費されると、現像剤収容部内に収容された現像剤の嵩が減少し、減少した嵩分のトナーがトナー収容部から現像剤収容部に補給されることで、現像剤収容部内の現像剤は、トナー濃度を保つようになり、これらの作用を利用することで、現像工程に供される現像剤のトナー濃度を一定にしようとしたものである。
しかしながら、最近の画像の高画質化に伴うトナー並びに磁性キャリアの小径化にあっては、規制部材の作用等による現像剤の入れ替えを行うようにすると、現像剤担持体の表面の凹凸による現像剤の挙動によって現像剤担持体表面での十分な入れ替え効果が発揮されず、現像履歴を生じるようになる。
本発明は、上述したような技術的課題を解決するためのものであり、二成分現像剤を担持搬送する現像剤担持体の表面に着目し、現像剤担持体上での現像剤の入れ替えが容易な現像装置及びこれを用いた画像形成装置を提供するものである。
このような技術的課題を解決するために、本件発明者らは、現像剤としてトナー径(数μm)や磁性キャリア径(数十μm)の小さいものを使用する際の現像剤担持体の表面粗さに着目し、従来のJIS B0601による算術平均粗さRaでは、接触子の先端径が2〜10μmと大きく、トナーのサイズよりやや小さいサイズよりも大きな凹凸しか分からないことから、現像剤担持体上に乗って搬送されている現像剤の動き易さに及ぼす現像剤担持体の表面性評価には好ましくないと考えた。二成分現像剤はキャリアの表面がトナーで覆われた粒子がたくさんあると考えてよいが、現像剤自体がはまって搬送されるような現像剤担持体表面の大きなうねりよりむしろ、現像剤の一部の引掛り、すなわちトナーの表面への引掛りに関わるような現像剤担持体の表面性の方が、圧を受けている状況下における現像剤担持体上での現像剤の動き易さに関わると考え、トナーサイズ以下、150μm程度までの表面粗さと現像剤の入れ替わり易さを、ゴーストの発生し易さによって調べた。そして、現像剤の入れ替わり易さに影響を与える表面性を評価する要因としては、特にトナー径より小さい領域での表面の凹凸が重要であり、その凹凸の傾きによって現像剤の搬送性が異なるとの知見を得、本件発明を見出すに至った。
すなわち、本発明の基本的構成は、図1に示すように、静電潜像が担持される像担持体1に対向して開口し且つトナー及び磁性キャリアを含む二成分現像剤(現像剤)Gが収容可能な現像剤収容部2aを有する現像ハウジング2と、この現像ハウジング2の開口に面して配設され、内部に磁界発生手段4を有し且つ外周面にて現像剤Gを担持搬送可能な現像剤担持体3とを備え、現像剤担持体3は、当該現像剤担持体3の外周面が、粗面化処理された後に無電解めっきが施され、現像剤G中のトナー粒径より大きなうねりを有すると共にトナー粒径より小さい領域における算術平均傾斜(Δa)が0.05以上0.45以下の表面粗さを有し、その外周面の一部を現像剤収容部2a内の現像剤Gに常時摺接可能に配置したことを特徴とするものである。
このような技術的手段において、現像剤担持体3としては、二成分現像剤(現像剤)Gを担持しうるものであればよく、例えば、非磁性スリーブの内部に磁界発生手段4を備えた態様が通常使用される。
そして、本発明における現像剤担持体3の表面粗さは、算術平均傾斜(Δa)が0.05以上0.45以下の範囲に設定され、現像剤Gが現像剤担持体3に摺接することで表面の現像剤Gの入れ替えが容易になされるが、Δaが0.05未満の場合には現像剤担持体3による現像剤Gの搬送力が小さくなりすぎて良好な現像剤搬送が行えず、一方、Δaが0.45を超えるようになると、現像剤担持体3の表面凹部に現像剤Gが残り易くなり、現像剤担持体3表面での現像剤Gの入れ替わりが阻害されるようになる。
また、本発明における算術平均傾斜(Δa)は、図2(a)に示すように、粗さ曲線f(x)の微小間隔での傾き(Δy/Δx)の絶対値を基準長さに亘って求め、平均化したものとなっている。そのため、Δaが大きくなれば急峻な曲線になり、山と山の間隔も小さくなるため、現像剤Gが表面から取れ難くなったり、現像剤の搬送力が大きくなるようになる。一方、(b)は上述した算術平均粗さRaを示すもので、基準長さでの凹凸の絶
対値の総和を平均化したものとなっている。JIS B0601においては、前述のように接触子が大きいことから、トナーが引っかかるような凹凸を表現するには適切な指標とは云えない。また、トナーサイズより小さい領域の測定をレーザ顕微鏡などで行い、その結果からRaを算出した場合と同じ測定結果から算出したΔaとを比べると、Δaの方が、ゴーストとの関係においてばらつきがより少なく表わせることがわかった。これは、Raが高さや深さによって決まり、凹凸の頻度や急峻さを表わしていないのに比べて、Δaがそれらを的確に表わしているためと考えられる。
したがって、圧を受けた状況下での現像剤Gのスリーブからの取れ易さ、入れ替わり易さを考えるには、Raではなく、Δaの方が適切な指標と考えられる。尚、Δaの測定についての詳細は後述する実施の形態にて詳細に説明する。
また、本発明における磁界発生手段4としては、固定配置された複数の磁石で構成され、現像剤担持体3の外周面側の磁極数は特に制限されないが、小型化の観点から磁極数が偶数であり且つ隣接する磁極が互いに異なる極性を有するものとなっている。これによれば、磁界発生手段4の作製が容易になされると共に、現像剤担持体3自体の小型化も可能になり、仮にピックオフ磁極(隣接する磁極の極性が同極のもの)を有する態様においては、現像剤担持体3からピックオフ(剥離)された現像剤Gを現像剤担持体3から離して搬送する必要があり、現像装置としては広いスペースを要するようになり、小型化に対する難を生じる。また、ピックオフ磁極によって現像剤Gを有効に剥離するためには、重力等の作用を利用するため、その分のスペースも必要となる。
そして、本発明の第一の態様は、現像ハウジング2は、現像剤収容部2aにトナー補給路を介して連通し且つこのトナー補給路を通じてトナーを供給するトナー収容部を備えると共に、現像剤収容部2aにて現像剤担持体3に離間して設けられ且つ現像剤Gを現像剤担持体3へ供給する回動自在な現像剤供給部材備えている。これによれば、現像剤供給部材による現像剤Gの現像剤担持体3への供給が確実になされるようになる。また、トナー補給路を介してトナー収容部から現像剤収容部2aへのトナー補給が現像剤収容部2a内でのトナー消費に連動して行われるようになり、現像剤G中のトナー濃度を所定の範囲に維持することができるようになると共に、小型で現像履歴のない現像装置を実現することが可能になる。
また、本発明の第二の態様は、現像ハウジング2内の現像剤担持体3の背面側に設けられ、現像剤担持体3の軸方向に延びる複数の現像剤搬送路を夫々の両端近傍で連通接続した現像剤循環経路と、前記現像剤搬送路に収容され且つ現像剤Gを撹拌搬送する撹拌搬送部材とを備えている。この場合、小型で現像履歴のない現像装置を実現することが可能になる。尚、このとき、撹拌搬送部材を用いることで、現像剤G中のトナーの帯電は、主として撹拌搬送部材による搬送中に行われるようになる。
また、本発明では、現像剤担持体3に離間配置され、当該現像剤担持体3上の現像剤量を規制する規制部材5を備えるようにすることが好ましく、規制部材5によって現像時の現像剤担持体3上の現像剤量を均一化することができ、安定した現像が可能になる。尚、規制部材5によって現像剤Gの磁気ブラシの磁気力を効果的に利用して規制する観点からは、現像剤担持体3の磁界発生手段4による磁界の法線成分が大きくなる部位近傍に規制部材5を対向配置させることが好ましい。
そして、本発明は、上述した現像装置に限られるものではなく、これらの現像装置を用いた画像形成装置をも対象とする。
本発明によれば、二成分現像剤が収容可能な現像剤収容部を有する現像ハウジングと、現像ハウジングの開口に配置され、外周面側の磁極数が偶数であり且つ隣接する磁極が互いに異なる極性となる複数の磁石が固定配置された磁界発生手段を内部に有する現像剤担持体とを備え、現像剤担持体は、外周面が、粗面化処理された後に無電解めっきが施され、現像剤中のトナー粒径より大きなうねりを有すると共にトナー粒径より小さい領域における算術平均傾斜(Δa)が0.05以上0.45以下の表面粗さを有し、その外周面の一部を現像剤収容部内の現像剤に常時摺接可能に配置したので、小型化が可能で現像履歴(ゴースト)のない現像装置を提供することができるようになる。
また、この現像装置を使用することで、現像特性が安定した高画質の画像形成装置を提供することができるようになる。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
◎実施の形態1
図3は、本発明が適用された現像装置を含む画像形成装置の実施の形態1を示す。同図において、符号21は、矢印方向に回転し、表面に有機光導電層を含む感光体ドラムであり、この感光体ドラム21はコロトロン等の帯電装置22によって帯電され、レーザ書込装置等の露光装置23によって静電潜像が形成される。この静電潜像は、光の当たった感光体ドラム21の表面電位が低下し、光の当たっていない高電位部分とのコントラストによる電位画像として形成される。また、現像装置30は、現像ハウジング31内に着色粒子であるトナー及び磁性キャリアからなる二成分現像剤(現像剤)を収容し、現像ロール32に現像剤を担持させ、この現像ロール32にバイアス電源25からの現像バイアスを印加することで、現像ロール32側を静電潜像の高電位部と低電位部との中間電位に保持し、静電潜像の画像部を帯電されたトナーにて現像するようにしたものである。更に、転写装置26は、例えば感光体ドラム21に接触配置される転写ロールにて構成され、バイアス電源27によって感光体ドラム21上のトナー像が引き付けられる方向の転写バイアスを印加されることで、感光体ドラム21上のトナー像を記録材28に転写させるようにしたものである。また、感光体ドラム21上に残留したトナーは、例えばドクターブレード式のクリーニング装置29によって除去される。
また、本実施の形態では、感光体ドラム21上のトナー像が転写された記録材28は、定着装置50に搬送され、この定着装置50によりトナー像が記録材28に定着される。定着装置50は、例えばヒートロール方式で、加熱ロール51と加圧ロール52とを有し、この加熱ロール51と加圧ロール52との間に記録材28を通過させることによりトナー像を記録材28に定着するようになっている。
本実施の形態における現像装置30は、図4に示すように、感光体ドラム21に向かって開口する現像ハウジング31を有し、この現像ハウジング31の開口に面して現像ロール32を配設し、現像ハウジング31の開口上縁には現像ロール32表面の現像剤Gの層厚(現像剤量に相当)を規制する規制部材としてのトリマ33を設けたものである。また、現像ハウジング31のうち、現像ロール32に隣接した部位には現像剤Gが収容される現像剤収容部34と、この現像剤収容部34を介して現像ロール32に連通し且つトナーが収容されるトナー収容部35とを形成している。尚、本実施の形態における現像剤Gとしては、粒径数μmの非磁性トナーと粒径数十μmの磁性キャリアとが混合されたものを用いているが、トナーとしては磁性キャリアと磁気特性が異なるものであれば、磁性トナーを用いるようにしても差し支えない。
また、現像ロール32は、回転可能な非磁性のスリーブ32aと、このスリーブ32aの内部に固定的に配置された磁石体32bとを備えている。スリーブ32aは、例えばアルミニウムやステンレス等の非磁性金属より構成され、その外周面はブラスト処理を行ってトナーサイズより大きなうねりを持たせ、現像剤の搬送力を確保した。その後、その表面に無電解めっき処理を施し、大きなうねりの中の小さい凹凸を埋めて滑らかな丘や谷を作るようにした。そして、そのときの表面粗さとして、トナーサイズより小さい領域における算術平均傾斜(Δa)の値が0.05から0.45の範囲に設定されるように行った。尚、算術平均傾斜(Δa)としては次のようにして求めた。
測定した粗さ曲線から基準長さだけ抜き取り、この抜き取り部分を微分して傾き曲線を求め、この求めた曲線の各点の絶対値を平均化した。具体的には、表面粗さの測定ピッチを0.15μm、高さ方向の分解能を0.01μmにて測定し、得られた波形をフーリエ変換し、トナー粒径より長波長の成分をカットし、更に、各点を5点加重平均した波形に関して求めた。また、測定には、キーエンス社製レーザ顕微鏡VK85050を用いて、倍率×2000(対物レンズ×100)、送りピッチ0.01μmで行った。
尚、算術平均傾斜Δaは粗さ曲線f(x)、基準長さLから次の式によって求めた。
Figure 0004915080


また、磁石体32bには外周に沿って4つの磁極、具体的には、S1(現像極)、N1(トリミング極)、S2(搬送極)、N2(搬送極)が配設されており、現像ロール32と感光体ドラム21との対向部位である現像領域に磁極S1を配設し、トリマ33の近傍で現像ロール32の搬送方向下流側に磁極N1を配設し、後述する供給ロール40と略対向する位置に磁極S2を配設している。尚、磁極配置はこれに限らず、適宜選定されるが、更に、磁極数も偶数であればよく、本例のように隣接する磁極が互いに異なる磁極とすることで、現像剤Gが現像ロール32の周囲を常時搬送されるようになっている。
更に、トリマ33は、例えば非磁性金属よりなる板材で構成され、現像ロール32との間隙が所定の値になるように配置されている。
また、現像剤収容部34は、現像剤Gが収容されるスペースを有し、現像剤収容部34内のうち現像ロール32に近接した部位には現像剤Gを現像ロール32へ供給する供給ロール40が設けられ、現像ロール32の回転方向と対向する部位で同方向(With方向)に回転するようになっている。この供給ロール40は磁性ロールとなっており、回転によってその表面に現像剤Gを担持搬送するようになる。そして、本実施の形態では、現像剤収容部34の底部形状は現像ロール32及び供給ロール40に沿った湾曲形状を有しており、現像ロール32及び供給ロール40との間に所定間隔の現像剤搬送路を確保している。
一方、トナー収容部35には、収容されたトナーが撹拌されるアジテータ35aを有し、このアジテータ35aは、例えば回転体の一部に可撓性フィルムを付けたもので、トナー収容部35の底部内面に沿ってトナーを現像剤収容部34側へ掻き出すようにしたものである。そして、このトナー収容部35の底部形状は、アジテータ35aの移動軌跡に沿った湾曲形状となっており、現像剤収容部34とトナー収容部35との間には、連通口36が設けられ、この連通口36の下端縁はアジテータ35aの中心軸位置より僅かに低く設定されている。一方、連通口36の上端縁付近には堰き止めブロック37が設けられており、現像剤収容部34の現像剤Gがトナー収容部35側に混入する事態が有効に防止されている。そして、この連通口36を介してトナーが現像剤収容部34へ補給されるようになる。
次に、本実施の形態における画像形成装置の作動を、現像装置30を中心に説明する。
供給ロール40によって現像ロール32側に供給された現像剤Gは、そのまま現像ロール32の回転に伴ってトリマ33の部位に達する。ここで、磁極N1の影響によって穂立ちがなされ、現像ロール32上の現像剤層はトリマ33による規制を受け、所定の現像剤量(層厚)が下流側へ搬送される。搬送された現像剤層は、現像領域に達すると磁極S1による穂立ちと現像バイアスの作用により、現像剤G中のトナーのみが感光体ドラム21側に飛翔し、感光体ドラム21上の静電潜像を可視像化する(現像する)。
このように現像を終えた現像剤層は、磁極N2の作用によりそのまま現像ロール32上を搬送され、供給ロール40との対向部位に達するようになる。
このような現像剤Gの挙動の中で、今、現像ロール32表面の現像剤層のトナー濃度が十分に高い場合を想定すると、現像ロール32と供給ロール40との対向部位では、磁極S2によって供給ロール40が磁化され、供給ロール40表面に現像剤Gが磁気的に吸着するようになり、供給ロール40の回転に伴って現像剤Gが搬送されるようになる。
このとき、トナー濃度が高いため、現像剤G全体としての体積が大きくなる。そのため、トナーとキャリアの混合された現像剤Gが堰き止めブロック37付近にまで達する。このとき、堰き止めブロック37付近の現像剤Gは供給ロール40で搬送される現像剤Gの領域よりも外側となり、搬送されず、動きがないためにトナー収容部35からトナーが補給されない。また、現像剤Gの磁化が低下するために供給ロール40周りの現像剤Gに伝わる搬送力が小さくなり、供給ロール40で搬送される現像剤Gの範囲が狭くなることも、トナー濃度が上昇したときに堰き止めブロック37近くの現像剤Gがあまり流動しない原因の一つと考えられる。そのため、現像剤収容部34内の連通口36近傍にある現像剤Gは滞留した状態を維持し、トナー収容部35から連通口36を介して現像剤収容部34へトナーは取り込まれない。
一方、現像によってトナーが消費されると、現像剤Gの体積が小さくなるとともに、その見かけの透磁率が大きくなり、現像ロール32側の磁極S2によって供給ロール40はトナー濃度が高いときに比べ大きく磁化されるようになる。そのため、キャリアチェーンが長くなり、供給ロール40によって搬送される現像剤層の厚さが厚くなる。したがって、供給ロール40の近傍のみならず、供給ロール40からある程度離れた部位まで現像剤Gが流動するようになり、かつ、現像剤の総体積が小さくなって、供給ロール40を通して磁気的に引きつけられ、現像剤Gのトナー収容部35側の境界線は、堰き止めブロック37近くよりも供給ロール40の方に近づく。それによって、連通口36近傍の現像剤Gが流動するようになり、トナー収容部35のトナーが現像剤収容部34側へ取り込まれるようになる。したがって、トナー収容部35から取り込まれるトナーは回転搬送中の現像剤Gに逐次取り込まれ、供給ロール40によって搬送される現像剤G中のトナー濃度は直ちに上昇するようになる。
このように、トナーが取り込まれた現像剤Gは、供給ロール40の回転に伴って強制的に移動されるが、このような回転搬送挙動を示す現像剤G中にはトナーが順次拡散していき、キャリアチェーンの移動と共に十分に帯電された現像剤Gが現像ロール32へと搬送されるようになる。それ故、トナー収容部35から供給されたトナーは直ちに現像ロール32側に搬送されるのではなく、十分に帯電がなされながら、現像ロール32側へと移動する。このようにして、現像ロール32上の現像剤層のトナー濃度は自律的にコントロールされる。
特に、本実施の形態では、供給ロール40の近傍に補助規制部材41を設け、この補助規制部材41にて供給ロール40上を搬送する現像剤Gが層規制されるようになっている。このため、トリマ33で現像ロール32上から掻き落とされた現像剤Gと補助規制部材41にて掻き取られた現像剤Gとは、現像剤収容部34内で現像剤溜りを形成しており、この部分でトナー収容部35から連通口36を介して取り込まれるトナーと接触する。
このように、補助規制部材41は、有効に現像剤溜りを形成する他、過剰なトナーが現像ロール32側に直ぐに運ばれないようにして、未帯電のトナーによる画質むらを防ぐ効果もある。尚、この補助規制部材41がない場合であっても、供給ロール40の速度、現像剤Gの搬送経路等を考慮することで、十分画像むらの発生を抑えることができるようになることは云うまでもない。
このような現像装置30の作動にあって、現像領域にて現像がなされた現像剤Gは現像ロール32の回転に伴って供給ロール40との対向部位に搬送されるが、このとき、現像ロール32上の現像剤層ではトナー消費が行われ、トナー濃度が低下する。そして、現像ロール32表面近傍のトナー濃度の低い現像剤層と、供給ロール40によって供給されたトナー濃度が調整された現像剤層とが混じった状態でトリマ33まで到達する。トリマ33では、磁気ブラシの穂立ちによって現像ロール32上の現像剤Gは堰き止められ易くなり、現像剤層の混合が実施される。このとき、トナー濃度が低下した部位の方が見かけの透磁率が高く、堰き止め効果が大きくなることから、トリマ33による堰き止め効果がトナー濃度に関係するようになり、トリマ33の下流側では、トナー濃度が所定の範囲の層厚規制された現像剤層が形成されるものと推定される。
本実施の形態における現像剤Gは、以上のような挙動を示すと考えられるが、最近の高画質化傾向を反映して使用される現像剤Gのトナー径並びにキャリア径が小さくなると、おそらく現像剤Gの流動性が低下するために、供給ロール40との対向部位からトリマ33との対向部位までの間で現像剤Gの入れ替えがスムーズに行われないようになる。そのため、現像後、現像履歴を残した現像剤層のうち、現像ロール32の表面側に残る層がそのままとなり、その上に新たな現像剤層が追加されるようになり、例えば、現像によってトナーが消費された部分と消費されなかった部分とで、現像履歴(所謂ゴースト)を生じる傾向が強くなる。
図5(a)(b)は、ゴーストを評価する一例の画像を示したもので、(a)のようなタテベタ画像を2枚出力した後に連続して(b)のようなハーフトーン画像を出力すると、正常な画像ではこの図に示すように異常は発生しない。しかしながら、現像履歴が生じると、図6(a)(b)に示すように、(a)のタテベタ画像を2枚出力した後連続して(b)のハーフトーン画像を出力すると、ベタ画像に対応する位置に残像(ゴースト)が現れるようになる。
一方、本実施の形態では、現像ロール32の外周面の表面粗さとして、算術平均傾斜(Δa)が0.05〜0.45の範囲になるようにしているため、現像ロール32表面の現像剤Gが入れ替わり易くなり、上述したゴーストの発生を抑えることができる。
尚、本実施の形態では、現像ロール32の表面性を実現するため、スリーブ32aとしては、非磁性金属表面をブラスト処理して所定の粗さに調整した後、更に、無電解ニッケルめっき(光沢剤等を付与)を行い、所望の表面粗さを得るようにしたが、特にこの製法に限らず、所望の表面粗さが得られれば、他の材料や方法を用いるようにしても差し支えない。
以上のように、本実施の形態では、現像ロール32の周囲に常に現像剤Gが接触した状態の構成にて、現像ロール32の表面粗さを所定の範囲に調整したので、小型で、ゴーストのない所謂1.5成分の現像装置30及びこの現像装置30を用いた画像形成装置が実現できる。
尚、本実施の形態における供給ロール40は磁性ロールを用いたが、これに限らず、周囲の現像剤Gを大きく流動できるようになっていれば、例えば現像ロール32同様、非磁性スリーブの内部に磁石体を備えた構成であってもよいし、オーガー等の撹拌搬送部材を使用するようにしてもよい。
◎実施の形態2
図7は、本発明が適用された画像形成装置に用いられる現像装置の実施の形態2を示すものである。本実施の形態の画像形成装置は実施の形態1と略同様に構成されるため、ここでは省略する。尚、本実施の形態における現像装置のうち、実施の形態1と同様な構成要素については同様の符号を付し、ここではその詳細な説明は省略する。
同図において、本実施の形態における現像装置30は、実施の形態1の現像装置30(図4参照)の現像剤収容部34が主としてトリマ33と堰き止めブロック37とで形成される空間を活用していたのに対し、本実施の形態では現像ロール32と供給ロール40の上方に跨って斜めに配設された仕切部材42によって現像剤収容部34が形成されるようになっている。また、この仕切部材42の下方の一面と現像ハウジング31の下部内壁との間でトナー収容部35から現像剤収容部34へのトナー補給路としての連通口36を形成している。更に、この仕切部材42は、その上方先端部が現像ロール32及びトリマ33の近傍に配置され、現像ロール32とこの仕切部材42との間を搬送された現像剤Gはトリマ33に一部が堰き止められた後、この仕切部材42の上方に向いた傾斜面を通って、連通口36から現像剤収容部34に戻るようになっている。
また、本実施の形態での現像ロール32は、回転可能なスリーブ32aと、内部に固定的に配置された磁石体32bとで構成されている。磁石体32bには、外周に沿って4つの磁極、具体的には、S1(現像極)、N1(トリミング極)、S2(搬送極)、N2(搬送極)が配設されており、現像ロール32と感光体ドラム21との対向部位である現像領域に対向する位置に磁極S1を配設し、仕切部材42の上方先端部に略対向する位置に磁極N1を配設している。また、供給ロール40と略対向する位置には磁極S2を配設している。尚、磁極配置はこれに限らず、適宜選定されるが、更に、磁極数も偶数であればよく、本例のように隣接する磁極が互いに異なる磁極とすることで、現像剤Gが現像ロール32の周囲を常時搬送されるようになっている。
次に、本実施の形態における画像形成装置の作動について、現像装置30を中心に説明する。
現像剤収容部34内でトナー濃度が調整された現像剤Gは、現像ロール32の回転に伴って磁極N1(トリミング極)により穂立ちを形成する。この穂立ちは、仕切部材42や下流側のトリマ33によって規制され、所定の現像剤層として現像領域に供給されるようになる。
このような現像プロセスでの現像剤Gの挙動について説明する。今、現像ロール32上の現像剤Gのトナー濃度が低い場合を想定すると、キャリア密度が高くなるため、見かけの透磁率が大きくなる。そのため、トナー濃度が低い現像剤Gの場合、現像ロール32上をトリマ33近傍までより多くの現像剤Gが搬送される。このように搬送された現像剤Gは、トリマ33によって一部が層規制されてそのまま現像ロール32上を搬送され、残りが堰き止められてトリマ33と仕切部材42の間から溢れて斜面を落下、トナー収容部35、または連通口36を通って現像剤収容部34に戻されるようになる。
このようにトナー濃度の低い現像剤Gが押し出されると、その分、現像剤収容部34内にはスペースが作られることになる。その結果、連通口36付近の現像剤Gは供給ロール40の搬送力と現像剤G自身の自重作用により、上記スペースに速やかに引き込まれる。これにより、連通口36を介してトナー収容部35からのトナーが現像剤収容部34側に速やかに供給されるようになる。
一方、現像ロール32上の現像剤Gのトナー濃度が高い場合を想定すると、この現像剤Gは、見かけの透磁率が小さくなる。そのため現像ロール32からの磁気吸引力が小さくなる。その結果、トリマ33から仕切部材42にかけて滞留している現像剤Gの磁気的な力を突破できるほどの搬送力が得られず、トナー濃度の高い現像剤Gの多くは仕切部材42の上部先端に達する前の上流側で現像ロール32から落下するようになる。その結果、このような現像剤Gはそのまま現像剤収容部34内に戻ることから、トナー濃度が低いときのように、現像剤収容部34内でスペースができず、現像剤収容部34内の連通口36近傍の現像剤Gが流動せず、トナー収容部35からのトナー補給もなされないようになる。
このように、本実施の形態でのトナー補給メカニズムは、トナー濃度に応じた現像剤Gの磁気吸引力の変化を利用して、現像剤Gが充填されている現像剤収容部34内の空き容積を変化させたものであり、トナー濃度が低い現像剤Gに対してはトナー補給が行われ、トナー濃度が高い現像剤Gに対してはトナー補給が行われない構成になっている。
そして、本実施の形態においても、トリマ33近傍での現像剤Gの入れ替えにより、トリマ33の下流側では現像剤Gのトナー濃度が一様になる。
しかしながら、このような現像剤Gの挙動において、トナー並びにキャリアの小径化に対しては、実施の形態1と同様の問題が発生する。すなわち、現像ロール32外周面の表面粗さによっては、現像ロール32による現像剤Gの搬送力が勝り、現像後の現像ロール32上に残る現像剤Gの入れ替えが機能しないようになる。本実施の形態では、現像ロール32の外周面の表面粗さをΔaが0.05〜0.45になるように調整したので、供給ロール40との対向部位からトリマ33までの間に現像ロール32上の現像剤Gの入れ替えが機能するようになる。そのため、現像履歴を抑制することができるようになる。
以上のように、本実施の形態においても、現像ロール32の周囲に常に現像剤Gが接触した状態の構成にて、現像ロール32の表面粗さを所定の範囲に調整したので、小型で、ゴーストのない所謂1.5成分の現像装置30及びこの現像装置30を用いた画像形成装置が実現できる。
◎実施の形態3
図8は、本発明が適用された現像装置の実施の形態3を示すものであり、本実施の形態では、実施の形態1,2と異なり、現像ハウジング31内には、トナーとキャリアとが混合された現像剤Gのみ収容するようになっており、所謂2成分現像装置となる。また、画像形成装置は実施の形態1と略同様に構成されるため、ここでは省略する。尚、実施の形態1と同様な構成要素については実施の形態1と同様の符号を付してここではその詳細な説明を省略する。
本実施の形態における現像ハウジング31内には、現像ロール32の背後に一対の撹拌搬送部材、すなわち、オーガー43(43a,43b)が配設されている。また、現像ハウジング31の一部で構成される仕切壁31aによって夫々のオーガー43が収容される一対の現像剤搬送路44(44a,44b)が形成され、例えば夫々の現像剤搬送路44の両端近傍に設けられた連通路を介して、現像剤Gはこれらの現像剤搬送路44にて構成される現像剤循環経路中を循環搬送するようになっている。
夫々の現像剤搬送路44に配設されるオーガー43は、回転軸の周囲にスパイラル状に取り付けられた羽根を持っており、この羽根のピッチや傾きにより現像剤Gの撹拌搬送量が異なるようになる。そして、本実施の形態では、現像ロール32に近接して配置され、現像剤Gを現像ロール32側に供給するオーガー43aをサプライオーガーとし、残りのオーガー43bを主として現像剤Gの帯電処理を行うアドミクスオーガーとしている。そして、このアドミクスオーガーの上部には、現像ハウジング31を貫通する孔部31bが開けられ、この孔部31bを介して図示外のトナー補給装置等からトナーが補給されるようになっている。
また、本実施の形態における現像ロール32は、実施の形態1又は2と同様に、回転可能なスリーブ32aと、内部に固定的に配置された磁石体32bとで構成され、磁石体32bには、外周に沿って4つの磁極、すなわち、S1(現像極)、N1(トリミング極)、S2(搬送極)、N2(搬送極)が配設されている。このため、本実施の形態においても、現像ロール32の周囲には常に現像剤Gが接触しているようになる。尚、磁極配置はこれに限らず、適宜選定されるが、更に、磁極数も偶数であればよく、本例のように隣接する磁極を互いに異なる磁極とすることで、現像剤Gが現像ロール32の周囲を常に接触して搬送されるようになっている。
更に、本実施の形態では、現像ロール32の上方にトリマ33が設けられ、現像ロール32上の現像剤Gの現像剤量(層厚)を規制するようになっている。
このような現像装置30における作動は次のようになる。
一対のオーガー43によってトナーが帯電された現像剤Gは、サプライオーガー43aから現像ロール32の磁極S2の吸引力によって現像ロール32側に吸引され、吸着される。現像ロール32上に吸着した現像剤Gは、現像ロール32の回転に伴ってトリマ33の部位に進み、磁極N1による磁気ブラシの穂立ち作用も手伝って所定の現像剤量に規制される。この規制された現像剤Gが現像領域にて、磁極S1による穂立ち並びに図示外の現像バイアスの作用によって、現像剤G中のトナーのみが感光体ドラム21側に飛翔し、感光体ドラム21上の静電潜像を可視像化(現像)する。
現像を終えた現像剤Gは、そのまま現像ロール32の回転に伴って搬送され、磁極S2の部位に達する。
この磁極S2の部位では、サプライオーガー43aによって供給された現像剤Gと現像ロール32上に残った現像剤Gとが混在するが、このとき、磁極S2の吸引作用によって吸引された現像剤Gによって現像ロール32上に残る現像剤Gが入れ替わる。また、この入れ替わりは、現像ロール32上を現像剤Gが搬送されトリマ33にて堰きとめられるまでにも行われ、現像履歴を抑制することができるようになる。
このとき、特に、トナーやキャリアの小径化がなされた現像剤Gでは、現像ロール32表面での現像剤搬送力が大きくなって、残った現像剤Gと新たに供給される現像剤Gとの入れ替わりが困難となる。このような場合には現像履歴が残り、例えば図6(a)(b)で示したようなゴースト現象が発生するようにもなる。
本実施の形態では、現像ロール32の外周面の表面粗さをΔaが0.05〜0.45の範囲になるように調整したので、現像ロール32での機械的な現像剤搬送力が低減し、現像ロール32表面では現像剤Gの適度な滑りが生じることから、現像履歴の発生を抑制することができる。
また、本実施の形態では、現像ロール32の周囲に現像剤Gが存在するようにしたことから、余分なスペースを不要とし、現像装置を小型化することが可能になる。
一方、図9は、本実施の形態の比較例を示すもので、現像ロール32の磁石体32bには5つの磁極を備えている。その内、磁極N2と磁極N3とで反発磁極を形成し、現像後の現像ロール32に残った現像剤Gをこの反発磁極のピックオフ作用によって法線方向の磁気吸引力を小さくし、重力の作用で残った現像剤Gを現像ロール32から剥離するようになっている。
そのため、このような方式では、現像ロール32の表面粗さをさほど気にする必要はなく、現像履歴をなくすことが可能になるというメリットを有する。この比較例では、現像ロール32の表面粗さを本実施の形態のように、Δaを0.05〜0.45とすることは差し支えなく、この場合、一層現像履歴を解消することができるようになる。
しかしながら、この比較例では、反発磁極の下方には、剥離された現像剤Gを落下させ、現像ロール32に再付着しないように大きな空間(図中αで示す部位)が必要になる。更に、剥離した現像剤Gをオーガー43(好ましくはアドミクスオーガー43b側)に導く経路(図中βで示す矢印方向に)が必要となり、勢い、現像装置30が大型化するようになる。
あるいは、現像装置30を小型化しようとしたときに、図4,7,8の構成であれば、現像ロール32の径をある程度小さくすることができるが、図9の構成では、現像ロール32のN2極とN3極を近づけすぎるとN2極で落下しかけた現像剤GがすぐにN3極に引き付けられるために現像剤Gの入れ替わり性が低下する。すなわち、小型化と現像剤Gの入れ替わり性は相反する関係にある。
尚、本実施の形態のように現像ロール32の磁極数を偶数配置とすることは、この比較例のように奇数配置とするよりも、通常、磁石体32bへの着磁工程をより簡単に行うことができ、各磁極の磁束密度の制御も行い易い。また、特に、4極と5極とを比較すると、4極の方が磁石体32b自体も小さくすることも可能になり、この点からも小型化された現像装置を実現し易くなる。
図10(a)(b)は、現像ロール32の有する磁極数(本例では4極と5極)での法線方向の磁束密度の変化を模式化して表したものであり、(a)が本実施の形態に相当し、(b)が比較例に相当する。(b)では、磁極N2と磁極N3との間に、法線成分がゼロになる箇所(図中破線丸で囲まれる部分)があり、このとき、現像剤Gへの吸引力が小さくなり、自重等による現像剤Gの現像ロール32からの剥離が容易となる。
このことからも、本実施の形態では小型化される利点が理解される。
◎実施例1
本実施例は、上述した実施の形態の装置構成にて、現像ロールの表面粗さとしての算術平均傾斜Δa並びにキャリア径を因子とした場合のゴースト評価を行ったものである。
装置構成としては、実施の形態1(1.5成分現像装置:図4参照)、実施の形態2(1.5成分現像装置:図7参照)、実施の形態3(2成分現像装置:図8参照)、変形例(2成分現像装置:図9参照)の4種にて行った。
また、現像ロールの表面粗さの効果を検証するためには、トナー径よりキャリア径の方が大きく影響を受けることを想定し、4種のキャリアについても評価した。このとき、使用したキャリアは、次の4種とした。
(1)35FR……粒径35μmの球形フェライトキャリア、磁化の強さ2.4π×10−5Wb・m/kg(60emu/g)
(2)50FR……粒径50μmの球形フェライトキャリア、磁化の強さ2.4π×10−5Wb・m/kg(60emu/g)
(3)60Fe……粒径60μmの不定形鉄キャリア、磁化の強さ4.0π×10−5Wb・m/kg(100emu/g)
(4)35Rs……粒径35μmの球形樹脂キャリア、磁化の強さ2.0π×10−5Wb・m/kg(50emu/g)
評価方法は、次のように行った。図5(a)に示すタテベタ画像を2枚出力した後、図5(b)のハーフトーン画像を出力し、そのとき出力されたハーフトーン画像を目視観察し、5段階に区分した。更に、この目視観察を、現像開始直後(初期)と3万枚出力した直後(3万枚後)との2回について行った。評価区分は次のようにした。
0:欠陥なし、1:やや欠陥があるが許容限界内、2:欠陥がはっきり確認でき許容範囲外、3:欠陥が目立ち許容範囲外、4欠陥が鮮明に現れている
評価結果は、図11に示すように、今回使用したキャリアの種類には関係なく、算術平均傾斜Δaが0.1及び0.3であればいずれも欠陥のない画像出力がなされることが確認された。一方、Δaが0.7では比較例を除く現像装置において、欠陥が確認され、使用できないことが確認された。尚、変形例としての2成分現像装置(図9参照)については、上述したように、反発磁極(ピックオフ磁極)を設けているため、評価した表面粗さの範囲ではゴーストの問題が発生しないことが改めて確認された。
◎実施例2
本実施例は、更に、Δaの詳細な数値範囲を追究するために行ったもので、実施の形態1の装置構成(図4参照)にて、キャリアを35FRとしたときの現像装置の初期でのゴースト評価を行ったものである。
また、このとき、現像ロールの表面粗さについては、同時に算術平均粗さRa(JIS B0601)についても測定した。
尚、算術平均粗さRaの測定は、東京精密社製Surfcom−590Aを用いて、ピックアップE−DT−S01Aにて、JIS B0601−1982に沿って行い、測定長さ4mm、測定速度0.3mm/s、カットオフ波長0.8mm、カットオフ種別2CR(位相補償)の測定条件とした。
結果は、図12に示すように、Δaが0.05〜0.45の範囲内ではいずれもゴーストのない良好な画像が確認されたが、この範囲を超えるとゴーストの発生が確認され、いずれも許容できるものではなかった。Δaが0.05未満の領域では、ハーフトーンのむらが生じて若干ゴーストも発生した。これは、現像ロール上の引っかかり程度が小さくなりすぎて搬送力が低下しすぎたことによると考えられる。尚、このときトリマを通過した現像剤層には若干のむらが生じていることが確認された。
また、Raの測定結果から、例えばRaが1±0.5μmであっても、Δaはほぼ0〜0.9までバラツキ、RaとΔaとの相関がないことが判明した。このことは、Raが2±0.5μm、3±0.5μmにおいても同様であり、RaとΔaとでは、測定方法の違いから、小粒径化された現像剤の挙動に対しては、明らかにΔaによる評価の方がその実態を表していることが理解された。
更に、Δaとして、0.05〜0.45であれば、ゴーストのない現像ロールが実現できることが判明した。
本発明に係る現像装置の概要を示す説明図である。 (a)は算術平均傾斜Δaを示す説明図、(b)は従来の算術平均粗さRaを示す説明図である。 本発明が適用された画像形成装置の実施の形態1を示す説明図である。 実施の形態1の現像装置を示す説明図である。 (a)(b)はゴーストのない画像を示す説明図である。 (a)(b)はゴースト発生時の画像を示す説明図である。 本発明が適用された実施の形態2に係る現像装置を示す説明図である。 本発明が適用された実施の形態3に係る現像装置を示す説明図である。 比較例としての現像装置を示す説明図である。 磁極数と磁束密度の法線成分との関係を示す説明図であり、(a)は磁極数4極の例、(b)は磁極数5極で反発磁極を有する例を示す。 実施例1の結果を示す表である。 実施例2の結果を示すグラフである。
符号の説明
1…像担持体,2…現像ハウジング,2a…現像剤収容部,3…現像剤担持体,4…磁界発生手段,5…規制部材,G…現像剤

Claims (4)

  1. 静電潜像が担持される像担持体に対向して開口しトナー及び磁性キャリアを含む二成分現像剤が収容可能な現像剤収容部と、当該現像剤収容部との間でトナー補給路を介して連通し且つこのトナー補給路を通じてトナーを供給するトナー収容部と、を有する現像ハウジングと、
    この現像ハウジングの前記開口に面して配設され、外周面側の磁極数が偶数であり且つ隣接する磁極が互いに異なる極性となる複数の磁石が固定配置された磁界発生手段を内部に有し且つ外周面にて現像剤を担持搬送可能な現像剤担持体と
    前記現像剤収容部にて前記現像剤担持体に離間して設けられ且つ現像剤を前記現像剤担持体へ供給する回動自在な現像剤供給部材と、を備え、
    前記現像剤担持体は、当該現像剤担持体の外周面が、粗面化処理された後に無電解めっきが施され、現像剤中のトナー粒径より大きなうねりを有すると共に前記トナー粒径より小さい領域における算術平均傾斜(Δa)が0.05以上0.45以下の表面粗さを有し、当該外周面の一部を現像剤収容部内の現像剤に常時摺接可能に配置したことを特徴とする現像装置。
  2. 静電潜像が担持される像担持体に対向して開口し且つトナー及び磁性キャリアを含む二成分現像剤が収容可能な現像剤収容部を有する現像ハウジングと、
    この現像ハウジングの前記開口に面して配設され、外周面側の磁極数が偶数であり且つ隣接する磁極が互いに異なる極性となる複数の磁石が固定配置された磁界発生手段を内部に有し且つ外周面にて現像剤を担持搬送可能な現像剤担持体と
    現像ハウジング内の前記現像剤担持体の背面側に設けられ、現像剤担持体の軸方向に延びる複数の現像剤搬送路を夫々の両端近傍で連通接続した現像剤循環経路と、
    前記現像剤搬送路に収容され且つ現像剤を撹拌搬送する撹拌搬送部材と、を備え、
    前記現像剤担持体は、当該現像剤担持体の外周面が、粗面化処理された後に無電解めっきが施され、現像剤中のトナー粒径より大きなうねりを有すると共に前記トナー粒径より小さい領域における算術平均傾斜(Δa)が0.05以上0.45以下の表面粗さを有し、当該外周面の一部を現像剤収容部内の現像剤に常時摺接可能に配置したことを特徴とする現像装置。
  3. 請求項1又は2に記載の現像装置において、
    現像剤担持体に離間して配置され、当該現像剤担持体上の現像剤量を規制する規制部材を備えたことを特徴とする現像装置。
  4. 静電潜像が担持される像担持体と、
    請求項1乃至のいずれかに記載の現像装置とを備えることを特徴とする画像形成装置。
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