JP4914842B2 - 料金収受管理システムおよび料金収受管理方法 - Google Patents

料金収受管理システムおよび料金収受管理方法 Download PDF

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この発明は、有料道路の各入場口に設置される入場側装置および当該有料道路の各出場口に設置される出場側装置と、当該有料道路を管理する有料道路管理装置とをネットワークを介して接続して構成され、当該有料道路に入場する車両のドライバから支払われた入場時料金の収受を管理する料金収受管理システムおよび料金収受管理方法に関する。
従来、有料道路の料金所に設置された受信機と自動車に搭載された車載器との間で通信を行い、自動車を止めずに有料道路の利用料金支払いなどを自動で処理する技術としてETC(Electronic Toll Collection)が存在する(例えば、特許文献1参照)。このETCは、料金の徴収に必要な経費(例えば、料金所の設置費や料金所に駐在する駐在員の人件費など)を削減するとともに、料金所で頻発される渋滞の緩和を目的として開発されたものであり、有料道路を利用する自動車のドライバの約70%に普及している。
また、近年、走行距離に関わらず均一に設定した料金を有料道路の利用料金として徴収する均一料金制を導入していた各運営会社において、走行距離に応じた料金を徴収しようとする対距離料金制の導入が検討されており、仮に、有料道路の料金として走行距離に応じた料金を徴収するようになったとしても、経費削減や渋滞緩和等の目的達成を目指しつつ、料金支払いなどを自動で処理するシステムをETCにより構築することが考えられる。
特開2001−250137号公報
しかしながら、対距離料金制の導入に際して、有料道路を利用する全てのドライバにETCを使用させるのは難しく、また、ETCを利用しないドライバからの料金徴収が困難になるという問題点があった。すなわち、ETCを使用する場合は、有料道路の利用料金を決済するためのクレジットカードを用意する必要があるとともに、自動車に搭載する車載器に車検情報等をセットアップする必要があり、少なからず手間がかかることから、ドライバによってはETCの使用を断念することも十分に考えられ、有料道路を利用する全てのドライバにETCを使用させるのは難しいという問題点があった。
また、有料道路の入口にのみ料金所が設置されている現状のインフラを利用する形で対距離料金制が導入されると、ETCの利用しないドライバに対しては対距離での利用料金の徴収が困難になり、例えば、ETCを利用しないドライバから対距離で利用料金を徴収するために有料道路の出口に料金所を設置する場合には、莫大な経費がかかるとともに、渋滞緩和等の目的も達成することも難しくなるという問題点があった。
そこで、本発明は、上述した従来技術の課題を解決するためになされたものであり、対距離料金制度が導入されても、料金の徴収に必要な経費の削減や渋滞の緩和を果たしつつ、ETCの代わりとしてドライバが簡易に利用できるシステムを実現することが可能な料金収受管理システムおよび料金収受管理方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1に係る発明は、有料道路の各入場口に設置される入場側装置および前記有料道路の各出場口に設置される出場側装置と、前記有料道路を管理する有料道路管理装置とをネットワークを介して通信可能な状態に接続して構成され、前記有料道路に入場する車両のドライバから、貨幣価値をデジタルデータで表現した電子マネーが記憶されている電子マネー媒体を用いて、電子マネーで支払われた入場時料金の収受を管理する料金収受管理システムであって、前記入場側装置は、前記入場口において一旦停止した車両のドライバから電子マネー媒体を受領した場合に、有料道路を利用する際の最大料金に対応する電子マネーを前記入場時料金として当該電子マネー媒体から収受する料金収受手段と、前記入場口において一旦停止した車両のドライバから電子マネー媒体を受領した場合に、当該電子マネー媒体に対して一意に付与された電子媒体識別子を取得する電子媒体識別子取得手段と、前記電子媒体識別子取得手段により取得された電子媒体識別子と、前記入場口において一旦停止した車両が通過する当該入場口を特定するための入場口情報とを対応付けて、前記有料道路管理装置に送信する入場口情報送信手段と、を備え、前記出場側装置は、前記出場口を通過する車両に搭載されている通信器から、当該通信器に対して一意に付与された通信器識別子を取得する出場時通信器識別子取得手段と、前記出場時通信器識別子取得手段により取得された通信器識別子と、当該通信器識別子に対応する通信器を搭載した車両によって通過される出場口を特定するための出場口情報とを対応付けて、前記有料道路管理装置に送信する出場口情報送信手段と、を備え、前記有料道路管理装置は、前記通信器識別子および前記電子媒体識別子をあらかじめ紐付けた紐付情報を記憶する紐付情報記憶手段と、前記入場側装置から受信した電子媒体識別子および入場口情報を対応付けて記憶する車両通行情報記憶手段と、前記紐付情報記憶手段により記憶されている電子媒体識別子の中から、前記出場側装置から受信した通信器識別子に対応する電子媒体識別子を検索する電子媒体識別子検索手段と、前記車両通行情報記憶手段により記憶されている入場口情報の中から、前記電子媒体識別子検索手段により検索された電子媒体識別子に対応する入場口情報を検索し、当該検索された入場口情報と、前記出場側装置から受信された出場口情報とに基づいて、前記入場口情報が示す入場口から前記出場口情報が示す出場口までに至る距離に応じた対距離料金と前記入場時料金との差額を算出し、当該算出された差額の返金先を前記電子媒体識別子検索手段により検索された電子媒体識別子に決定する返金先決定手段と、を備えたことを特徴とする。
また、請求項2に係る発明は、上記の発明において、前記入場側装置は、前記通信器識別子および前記電子媒体識別子をあらかじめ紐付けた紐付情報を記憶する紐付情報記憶手段と、前記入場口において一旦停止した車両に搭載されている通信器に対して一意に付与された通信器識別子を取得する入場時通信器識別子取得手段と、前記入場時通信器識別子取得手段により取得された通信器識別子と、前記電子媒体識別子取得手段により取得された電子媒体識別子との対からなる紐付情報が、前記紐付情報記憶手段により記憶されている紐付情報の中に存在するか否かを判定する紐付情報判定手段と、をさらに備え、前記入場口情報送信手段は、前記入場時通信器識別子取得手段により取得された通信器識別子と、前記電子媒体識別子取得手段により取得された電子媒体識別子との対からなる紐付情報が、前記紐付情報記憶手段により記憶されている紐付情報の中に存在するものと前記紐付情報判定手段により判定された場合には、電子媒体識別子および入場口情報を前記有料道路管理装置に送信することを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、上記の発明において、前記入場側装置は、前記入場口において一旦停止した車両を特定するための車両特定情報を取得する入場時車両特定情報取得手段をさらに備え、前記入場口情報送信手段は、前記電子媒体識別子取得手段により取得された電子媒体識別子、および前記入場口において一旦停止した車両が通過する当該入場口を特定するための入場口情報に対応付けて、さらに前記入場時車両特定情報取得手段により取得された車両特定情報を前記有料道路管理装置に送信し、前記出場側装置は、前記出場口を通過する車両を特定するための車両特定情報を取得する出場時車両特定情報取得手段をさらに備え、前記出場口情報送信手段は、前記出場時通信器識別子取得手段により取得された通信器識別子、および当該通信器識別子に対応する通信器を搭載した車両によって通過される出場口を特定するための出場口情報に対応付けて、さらに前記出場時車両特定情報取得手段により取得された車両特定情報を前記有料道路管理装置に送信し、前記有料道路管理装置の前記車両通行情報記憶手段は、前記入場側装置から受信した電子媒体識別子、入場口情報および車両特定情報を対応付けて記憶し、前記返金先決定手段は、前記車両通行情報記憶手段により記憶されている入場口情報の中から、前記電子媒体識別子検索手段により検索された電子媒体識別子に対応する車両特定情報を検索し、当該検索された車両特定情報と、前記出場側装置から受信した車両特定情報とが互いに一致する場合には、前記差額の返金先の決定を行うことを特徴とする。
また、請求項4に係る発明は、有料道路の各入場口に設置される入場側装置および前記有料道路の各出場口に設置される出場側装置と、前記有料道路を管理する有料道路管理装置とをネットワークを介して通信可能な状態に接続して構成され、前記有料道路に入場する車両のドライバから、貨幣価値をデジタルデータで表現した電子マネーが記憶されている電子マネー媒体を用いて、電子マネーで支払われた入場時料金の収受を管理する料金収受管理方法であって、前記入場側装置は、前記入場口において一旦停止した車両のドライバから電子マネー媒体を受領した場合に、有料道路を利用する際の最大料金に対応する電子マネーを前記入場時料金として当該電子マネー媒体から収受する料金収受ステップと、前記入場口において一旦停止した車両のドライバから電子マネー媒体を受領した場合に、当該電子マネー媒体に対して一意に付与された電子媒体識別子を取得する電子媒体識別子取得ステップと、前記電子媒体識別子取得ステップにより取得された電子媒体識別子と、前記入場口において一旦停止した車両が通過する当該入場口を特定するための入場口情報とを対応付けて、前記有料道路管理装置に送信する入場口情報送信ステップと、を含み、前記出場側装置は、前記出場口を通過する車両に搭載されている通信器から、当該通信器に対して一意に付与された通信器識別子を取得する出場時通信器識別子取得ステップと、前記出場時通信器識別子取得ステップにより取得された通信器識別子と、当該通信器識別子に対応する通信器を搭載した車両によって通過される出場口を特定するための出場口情報とを対応付けて、前記有料道路管理装置に送信する出場口情報送信ステップと、を含み、前記有料道路管理装置は、前記通信器識別子および前記電子媒体識別子をあらかじめ紐付けた紐付情報を記憶部に記憶する紐付情報記憶ステップと、前記入場側装置から受信した電子媒体識別子および入場口情報を対応付けて記憶部に記憶する車両通行情報記憶ステップと、前記紐付情報記憶ステップにより記憶部に記憶されている電子媒体識別子の中から、前記出場側装置から受信した通信器識別子に対応する電子媒体識別子を検索する電子媒体識別子検索ステップと、前記車両通行情報記憶ステップにより記憶部に記憶されている入場口情報の中から、前記電子媒体識別子検索ステップにより検索された電子媒体識別子に対応する入場口情報を検索し、当該検索された入場口情報と、前記出場側装置から受信された出場口情報とに基づいて、前記入場口情報が示す入場口から前記出場口情報が示す出場口までに至る距離に応じた対距離料金と前記入場時料金との差額を算出し、当該算出された差額の返金先を前記電子媒体識別子検索ステップにより検索された電子媒体識別子に決定する返金先決定ステップと、を含んだことを特徴とする。
また、請求項5に係る発明は、上記の発明において、前記入場側装置は、前記通信器識別子および前記電子媒体識別子をあらかじめ紐付けた紐付情報を記憶部に記憶する紐付情報記憶ステップと、前記入場口において一旦停止した車両に搭載されている通信器に対して一意に付与された通信器識別子を取得する入場時通信器識別子取得ステップと、前記入場時通信器識別子取得ステップにより取得された通信器識別子と、前記電子媒体識別子取得ステップにより取得された電子媒体識別子との対からなる紐付情報が、前記紐付情報記憶ステップにより記憶部に記憶されている紐付情報の中に存在するか否かを判定する紐付情報判定ステップと、をさらに含み、前記入場口情報送信ステップは、前記入場時通信器識別子取得ステップにより取得された通信器識別子と、前記電子媒体識別子取得ステップにより取得された電子媒体識別子との対からなる紐付情報が、前記紐付情報記憶ステップにより記憶部に記憶されている紐付情報の中に存在するものと前記紐付情報判定ステップにより判定された場合には、電子媒体識別子および入場口情報を前記有料道路管理装置に送信することを特徴とする。
また、請求項6に係る発明は、上記の発明において、前記入場側装置は、前記入場口において一旦停止した車両を特定するための車両特定情報を取得する入場時車両特定情報取得ステップをさらに含み、前記入場口情報送信ステップは、前記電子媒体識別子取得ステップにより取得された電子媒体識別子、および前記入場口において一旦停止した車両が通過する当該入場口を特定するための入場口情報に対応付けて、さらに前記入場時車両特定情報取得ステップにより取得された車両特定情報を前記有料道路管理装置に送信し、前記出場側装置は、前記出場口を通過する車両を特定するための車両特定情報を取得する出場時車両特定情報取得ステップをさらに含み、前記出場口情報送信ステップは、前記出場時通信器識別子取得ステップにより取得された通信器識別子、および当該通信器識別子に対応する通信器を搭載した車両によって通過される出場口を特定するための出場口情報に対応付けて、さらに前記出場時車両特定情報取得ステップにより取得された車両特定情報を前記有料道路管理装置に送信し、前記車両通行情報記憶ステップは、前記入場側装置から受信した電子媒体識別子、入場口情報および車両特定情報を対応付けて記憶部に記憶し、前記返金先決定ステップは、前記車両通行情報記憶ステップにより記憶部に記憶されている入場口情報の中から、前記電子媒体識別子検索ステップにより検索された電子媒体識別子に対応する車両特定情報を検索し、当該検索された車両特定情報と、前記出場側装置から受信した車両特定情報とが互いに一致する場合には、前記差額の返金先の決定を行うことを特徴とする。
本発明によれば、有料道路を利用したドライバの対距離料金を電子マネーカードIDに紐づく情報から簡易に算出して、この電子マネーカードIDを超過料金の返金先として決定するので、対距離料金制度が導入されても、料金の徴収に必要な経費の削減や渋滞の緩和を果たしつつ、ETCの代わりとしてドライバに簡易に利用できるシステムを実現することが可能である。
また、本発明によれば、有料道路を利用するドライバに利用させる車載器に一意に付与された車載器IDと、同じく有料道路を利用するドライバに利用させる電子マネーカードに一意に付与された電子マネーカードIDとを予め紐付けて管理するので、対距離料金制度が導入されても、料金の徴収に必要な経費の削減や渋滞の緩和を果たしつつ、ETCの代わりとしてドライバに簡易に利用できるシステムを実現することが可能であるだけでなく、例えば、車載器IDの照合によって特定された入場口から出場口までの利用距離に応じて、有料道路を利用した車両の対距離料金を算出する場合、複数の車載器が車両に搭載されることによって発生し得る返却料金の二重取りといったドライバの不正を防止することが可能である。
また、本発明によれば、有料道路を利用するドライバに利用させる車載器に一意に付与された車載器IDと、同じく有料道路を利用するドライバに利用させる電子マネーカードに一意に付与された電子マネーカードIDとの対からなる情報が予め管理する情報の中に存在するか否かを確認するので、超過料金の返金先の誤認を防止することが可能である。
また、本発明によれば、有料道路の入口および出口で、有料道路を利用するドライバの車両を特定する情報(例えば、ナンバープレートの情報)を取得して照合するので、有料道路を利用したドライバの車両を確実に特定することができ、超過料金の返金先の誤認をより確実に防止することが可能である。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る料金収受管理システムおよび料金収受管理方法を実施するための実施形態を詳細に説明する。なお、以下では、本発明に係る料金収受管理システムの一実施形態として実施例1を説明した後に、本発明に含まれる他の実施形態について他の実施例を説明する。
以下の実施例1では、実施例1に係る料金収受管理システムの概要および特徴、料金収受管理システムの構成および処理を順に説明し、最後に実施例1による効果を説明する。
まず、以下では、図1〜図7を用いて、実施例1に係る料金収受管理システムを実現する場合に必要となる車載器などの装置が、車両のドライバに購入されて取り付けられるまでの実施イメージを説明する。図1は、出荷される製品のイメージ図である。図2は、ポータブルな車載器の形態例を示す図である。図3は、有料道路パスキットの販売イメージを示す図である。図4は、有料道路パスキットに含まれる車載器の車両への取り付けイメージを示す図である。図5〜図7は、車載器の車両への取り付けイメージを示す図である。
最初に、出荷される製品(以下、適宜「有料道路パスキット」と記す)のイメージから説明する。図1に示すように、実施例1に係る料金収受管理システムを運営する有料道路管理者などが、車載器、電子マネーカード、購入証明書および付属品を同梱した有料道路パスキットを出荷する。ここで、車載器は、ダッシュボードなど車両の所定位置に取り付けるための装置であり、上部に配置されたアンテナと、車両のシガーソケットから電源の供給を受け付けるためのシガーソケット挿入器とから構成されている。また、車載器には、車載器IDが一意に付与されており、入場口を通過して有料道路に入場する場合や出場口を通過して有料道路から出場する場合に、車載器に配置されたアンテナを介して、入場口および出場口に設置されている路側装置に向けて発信される。
また、車載器は、ダッシュボードなど車両の所定位置に取り付ける構成を有するものに限られず、例えば、図2に示すように、アンテナ部と、シガーソケットに挿入するために挿入器とを一体化して構成され、アンテナ部と挿入部との間に駆動部を有し、車両のシガーソケットに挿入部を差し込むことで簡易に取り付け可能なポータブルなものを採用することもできる。なお、駆動部は、蝶番のように駆動方向を限定された構成や、ケーブル、ワイヤなど駆動方向を限定されずにフレキシブルに駆動可能な構成などを適宜採用することができる。
また、例えば、「有料道路パス」と呼ばれる電子マネーカードは、有料道路に設置されている入場口において、有料道路の入場時料金として設定された利用料金(最大料金)を支払うためのカードであり、貨幣価値をデジタルデータで表現した電子マネーを記憶して構成される。また、電子マネーカードには、電子マネーカードを特定するためのID(以下、適宜「電子マネーカードID」と記載する。)が一意に付与されており、車両が有料道路から出場するまでの利用距離に応じて、最終的に入場時料金に含まれる超過料金の返金先を示す返金先情報として利用される。
また、購入証明書は、有料道路パスキットの購入者が車載器ID、電子マネーカードIDおよびパスワードなどを確認するとともに、製品保証書を兼ねた書類である。
また、付属品として、車載器を車両のダッシュボード等に取り付けるための取り付け用アタッチメント、両面テープ、取扱説明書、利用約款、返却用送り状およびコードクランプなどが同梱されている。
次に、有料道路パスキットの販売イメージを説明する。例えば、図3に示すように、有料道路パスキットを購入しようとする有料道路の利用者が、有料道路管理会社や有料道路管理会社と提携しているコンビニエンスストア等に直接出向いて、現金により購入する店頭販売方式が考えられる。また、有料道路パスキットを購入しようとする有料道路の利用者が、有料道路管理の窓口に注文して近隣のコンビニエンスストア等に取りに行く窓口取次ぎ方式や、インターネットや電話などより注文して送付してもらう通信販売方式等も考えられる。
続いて、有料道路パスキットに含まれる車載器の車両への取り付けイメージを説明する。図4に示すように、有料道路パスキットの購入者は、取り付け用アタッチメントと車載器とを組み合わせた後、両面テープでダッシュボードに貼り付ける。そして、車両のセンターコンソールに備えられたシガーソケットに挿入器を差し込んで取り付けを完了する。
また、図2に示すようなポータブルな車載器を採用する場合には、車両のシガーソケット(図5参照)に挿入器を差し込むことで取り付けを完了する(図6参照)。なお、ポータブルな車載器は、図7に示すように、アンテナ部と挿入部との間に設けられた駆動部により、ドライバによってフレキシブルに折り曲げ可能である。このようにすることで、例えば、車載器をシガーソケットに差し込んだ時に、シフトレバーの操作に邪魔になる場合には、邪魔にならないようにドライバが車載器を適宜折り曲げることが可能であるとともに、電波の受信状況が良好な位置に調節することが可能である。
このようにして、有料道路パスキットを購入した車両のドライバにより、実施例1に係る料金収受管理システムを実現する上で必要となる車載器が車両に取り付けられる。
[料金収受管理システムの概要および特徴(実施例1)]
ここから、有料道路パスキットを購入して車載器を取り付けた車両のドライバが有料道路を利用する場合について、図を参照しつつ、実施例1に係る料金収受管理システムの概要および特徴を説明する。図8および図9は、実施例1に係る料金収受管理システムの概要を説明するための図である。
実施例1に係る料金収受管理システムは、有料道路の各入場口に設置される入場側装置および前記有料道路の各出場口に設置される出場側装置と、前記有料道路を管理する有料道路管理装置とをネットワークを介して通信可能な状態に接続して構成され、前記有料道路に入場する車両のドライバから、貨幣価値をデジタルデータで表現した電子マネーが記憶されている電子マネー媒体を用いて、電子マネーで支払われた入場時料金の収受を管理することを概要とする。
そして、実施例1に係る料金収受管理システムは、対距離料金制度が導入されても、料金の徴収に必要な経費の削減や渋滞の緩和を果たしつつ、ETCの代わりとしてドライバに簡易に利用できるシステムを実現することが可能である点に主たる特徴がある。
以下に、図8を用いて、実施例1に係る料金収受管理システムの主たる特徴を簡単に説明する。
同図に示すように、入場ゲートに設置された路側装置(入場側、図示せず)は、入場ゲートにおいて一旦停止する車両に搭載された車載器から送信される車載器IDを受信して取得し、料金所に駐在する収受員は、入場ゲートにおいて一旦停止した車両のドライバから受領した電子マネーカードを料金所に設置された料金所ブース端末に挿入し、有料道路を利用する際の最大料金に対応する電子マネーを入場時料金として電子マネーカードから引き落して料金を収受する。(図8の(1)参照)。
なお、電子マネーカードから入場時料金を引き落とした料金所ブース端末は、料金の収受が完了した旨の信号を路側装置(入場側)に送信する。そして、料金所に駐在する収受員は、料金所ブース端末から電子マネーカードを取り出してドライバに返却する。
車両のドライバは、収受員から返却された電子マネーカードを受領すると、車両を発信させて入場ゲートから有料道路に入場する。
路側装置(入場側)は、有料道路管理センタサーバに対して、車載器IDおよび入口情報(車両が通過する入場ゲートに関する情報)を含む入場時情報を送信する(図8の(2)参照)。
車両が有料道路の走行を終えて所定の出場ゲートを通過して出場すると、路側装置(出場側、図示せず)は、有料道路管理センタサーバに対して、車載器IDおよび出口情報(車両が通過する出場ゲートに関する情報)を含む出場時情報を送信する(図8の(3)参照)。
次に、有料道路管理センタサーバは、路側装置(入場側)から受信した入場時情報、および路側装置(出場側)から受信した出場時情報を用いて超過料金算出処理を行う(図8の(4)参照)。具体的に説明すると、有料道路管理センタサーバは、有料道路パスキットとして出荷した車載器の車載器IDと、超過料金の返金先を示す返金先情報として利用する電子マネーカードIDとを紐づけた紐付情報を予め管理する。
そして、有料道路管理センタサーバは、路側装置(入場側)から受信した入場時情報、および路側装置(出場側)から受信した出場時情報の中から、車載器IDが互いに一致する入場時情報および出場時情報を検索し、検索された入場時情報に含まれる入口情報が示す入場口から、出場時情報に含まれる出口情報が示す出場口までに至る有料道路の利用距離に応じた対距離料金と、入場時料金として収受した有料道路を利用する際の最大料金との差額を超過料金として算出する。
超過料金の算出後、有料道路管理センタサーバは、予め管理する紐付情報の中から、超過料金の算出に用いられた入場時情報および出場時情報に含まれている同一の車載器IDに紐付けられた電子マネーカードIDを検索する。検索を終えると、先ほど算出した超過料金の情報とともに、検索して読み出した電子マネーカードIDを超過料金情報として返金処理センタサーバに送信する(図8の(5)参照)。
そして、返金処理センタサーバは、有料道路管理センタサーバから超過料金情報を受信して返金処理を行う(図8の(6)参照)。具体的に説明すると、返金処理センタサーバは、超過料金の情報および超過料金の返金先の情報である電子マネーカードIDを超過料金情報として有料道路管理センタサーバから受信すると、例えば、有料道路管理会社と提携しているコンビニエンスストアの店舗端末に超過料金相当の電子マネーデータを送付するなどして、電子マネーカードIDに対応する電子マネーカードに対して、超過料金の情報から把握される超過料金分の電子マネーを返金する。
このようなことから、実施例1に係る料金収受管理システムは、対距離料金制度が導入されても、料金の徴収に必要な経費の削減や渋滞の緩和を果たしつつ、ETCの代わりとしてドライバに簡易に利用できるシステムを実現することが可能である。
ところで、上述してきたように、車載器IDにより特定された入場口から出場口までの利用距離に応じて対距離料金を算出する場合、返却料金の二重取りといったドライバの不正が発生することが考えられる。
すなわち、仮に、複数の車載器が車両に搭載されている場合には、各車載器IDごとに対距離料金が算出され、利用時料金と対距離料金との差額である超過料金を各車載器IDに返金先として紐づけられた電子マネーカードIDに対して返金されることになるので、返却料金の二重取りといったドライバの不正が発生することが考えられる。
しかしながら、実施例1に係る料金収受管理システムは、上述した主たる特徴を保持しつつ、上記の問題点を防止することが可能である。そこで、以下では、図9を用いて、上記の問題点を防止するために、上述した主たる特徴とは異なる点を説明する。
図8の(1)で説明したのと同様に、入場ゲートに設置された路側装置(入場側)は、車載器IDを取得し、料金所に駐在する収受員は、車両のドライバから受領した電子マネーカードを料金所に設置された料金所ブース端末に挿入し、有料道路を利用する際の最大料金に対応する電子マネーを入場時料金として電子マネーカードから引き落して料金を収受する。(図9の(1)参照)。
ここで、電子マネーカードから入場時料金を引き落とした料金所ブース端末は、さらに、電子マネーカードに一意に付与された電子マネーカードIDを読み取って、料金の収受が完了した旨の信号とともに路側装置(入場側)に送信する。
路側装置(入場側)は、有料道路管理センタサーバに対して、料金所ブース端末から受信した電子マネーカードID、および入口情報を含む入場時情報を送信する(図9の(2)参照)。
有料道路管理センタサーバは、路側装置(入場側)から入場時情報を受信すると、入場時情報に含まれる電子マネーカードIDおよび入口情報を車両走行情報として登録する(図9の(3)参照)。
続いて、図8の(3)で説明したのと同様に、路側装置(出場側)は、有料道路管理センタサーバに対して、車載器IDおよび出口情報(車両が通過する出場ゲートに関する情報)を含む出場時情報を送信する(図9の(4)参照)。
次に、有料道路管理センタサーバは、路側装置(出場側)から出場時情報を受信すると、車両走行情報内の対応するレコードを検索する(図9の(5)参照)。具体的に説明すると、有料道路管理センタサーバは、図8の(4)で説明したのと同様に、有料道路パスキットとして出荷した車載器の車載器IDと、超過料金の返金先を示す返金先情報として利用する電子マネーカードIDとを紐づけた紐付情報を予め管理する。そして、有料道路管理センタサーバは、路側装置(出場側)から出場時情報を受信すると、出場時情報に含まれる車載器IDに紐づけられた電子マネーカードIDを紐付情報の中から取得し、取得した電子マネーカードIDに対応するレコードを車両走行情報内から検索して、最終的には、検索されたレコード内の入口情報を取得する。
続いて、有料道路管理センタサーバは、車両走行情報内から取得した入口情報、および路側装置(出場側)から受信した出場時情報に含まれる出口情報を用いて超過料金算出処理を行う(図9の(6)参照)。具体的に説明すると、有料道路管理センタサーバは、車両走行情報内から取得した入口情報が示す入場口から、出場時情報に含まれる出口情報が示す出場口までに至る有料道路の利用距離に応じた対距離料金と、入場時料金として収受した有料道路を利用する際の最大料金との差額を超過料金として算出する。
超過料金の算出後、有料道路管理センタサーバは、出場時情報に含まれる車載器IDに紐づくものとして紐付情報の中から取得されるとともに、車両走行情報内のレコード検索に用いられた電子マネーカードIDを超過料金の返金先として決定し、この電子マネーカードIDおよび超過料金の情報を返金処理センタサーバに送信する(図9の(7)参照)。
なお、図9の(8)は、図8の(6)と同様であるので、説明は省略する。
上述してきたように、実施例1に係る料金収受管理システムは、対距離料金制度が導入されても、料金の徴収に必要な経費の削減や渋滞の緩和を果たしつつ、ETCの代わりとしてドライバに簡易に利用できるシステムを実現することが可能であるだけでなく、例えば、車載器IDの照合によって特定された入場口から出場口までの利用距離に応じて、有料道路を利用した車両の対距離料金を算出する場合、複数の車載器が車両に搭載されることによって発生し得る返却料金の二重取りといったドライバの不正を防止することが可能である。
[料金収受管理システムの構成(実施例1)]
次に、図10〜図15を用いて、実施例1に係る料金収受管理システムの構成を説明する。図10は、実施例1に係る車載器の構成を示すブロック図である。図11は、実施例1に係る路側装置(入場側)、料金所ブース端末および路側装置(出場側)の構成を示すブロック図である。図12は、実施例1に係る有料道路管理センタサーバおよび返金処理センタサーバの構成を示すブロック図である。図13は、実施例1に係る紐付情報の構成例を示す図である。図14は、実施例1に係る車両走行情報の構成例を示す図である。図15は、実施例1に係る処理履歴の構成例を示す図である。
実施例1に係る料金収受管理システムは、図11〜図12の中のいずれかに示されるように、有料道路の各入場口に設置される路側装置(入場側)20と、料金所ブース端末30と、有料道路の各出場口に設置される路側装置(出場側)40と、有料道路を管理する有料道路管理センタサーバ50と、返金処理センタサーバ60とをネットワーク1を介して通信可能状態に接続して構成される。
まず、図10を用いて、実施例1に係る車載器の構成を説明する。同図に示すように、この車載器10は、通信制御部11と、記憶部12と、制御部13とから構成される。
このうち、通信制御部11は、路側装置(入場側)20または路側装置(出場側)40との間でやり取りする各種情報に関する通信を制御する。
記憶部12は、制御部13による各種処理に必要なデータ等を記憶する記憶部であり、特に本発明に密接に関連するものとしては、車載器情報記憶部12aを備える。この車載器情報記憶部12aは、車載器に一意に付与された車載器IDを記憶して構成される。
制御部13は、所定の制御プログラム、各種の処理手順などを規定したプログラムおよび所要データを格納するための内部メモリを有し、これらによって種々の処理を実行する処理部であり、特に本発明に密接に関連するものとしては、情報送信部13aを備える。
このうち、情報送信部13aは、通信制御部11を介して、路側装置(出場側)40に各種情報を送信する処理部である。具体的には、情報送信部13aは、有料道路の出場ゲートを車両が通過する際に、車載器情報記憶部12aから車載器IDを読み出して路側装置(出場側)40に送信する。
次に、図11を用いて、実施例1に係る路側装置(入場側)20、料金所ブース端末30および路側装置(出場側)40の構成を説明する。なお、路側装置(入場側)20および料金所ブース端末30は、特許請求の範囲に記載の「入場側装置」に対応し、路側装置(出場側)40は、同じく特許請求の範囲に記載の「出場側装置」に対応する。
まず、路側装置(入場側)20は、通信制御部21と、ネットワーク通信制御部22と、記憶部23と、制御部24とから構成される。このうち、通信制御部21は、車両に搭載された車載器10との間でやり取りする各種情報に関する通信(無線通信や赤外線通信による通信など)を制御する。また、ネットワーク通信制御部22は、料金所ブース端末30または有料道路管理センタサーバ50との間でやり取りする各種情報に関するネットワーク通信を制御する。
記憶部23は、制御部24による各種処理に必要なデータ等を記憶する記憶部であり、特に本発明に密接に関連するものとしては、情報記憶部23aを備える。この情報記憶部23aは、自己が設置されている車両が通過するための入場ゲートに関する入口情報を記憶する。
制御部24は、所定の制御プログラム、各種の処理手順などを規定したプログラムおよび所要データを格納するための内部メモリを有し、これらによって種々の処理を実行する処理部であり、特に本発明に密接に関連するものとしては、情報送受信部24aおよび入場時情報生成部24bを備える。なお、情報送受信部24aおよび入場時情報生成部24bは、特許請求の範囲に記載の「入場口情報送信手段」に対応する。
このうち、情報送受信部24aは、通信制御部21またはネットワーク通信制御部22を介して、車載器10、料金所ブース端末30または有料道路管理センタサーバ50との間で各種情報を送受信する処理部である。具体的には、ネットワーク通信制御部22を介して料金所ブース端末30から、電子マネーカードIDとともに有料道路に入場する車両の料金収受が完了した旨の信号を受信すると、後述する入場時情報生成部24bにより生成された入場時情報を有料道路管理センタサーバ50に送信する。
入場時情報生成部24bは、有料道路管理センタサーバ50に送信する入場時情報を生成する処理部である。具体的には、料金所ブース端末30から送信された電子マネーカードID、および有料道路に入場する車両の料金収受が完了した旨の信号が情報送受信部24aにより受信されると、情報記憶部23aから読み出した入口情報および電子マネーカードIDからなる入場時情報を生成して情報送受信部24aに出力する。
また、料金所ブース端末30は、通信制御I/F部31と、入力部32と、出力部33と、カードリーダ34と、制御部35とから構成される。このうち、通信制御I/F部31は、路側装置(入場側)20との間でやり取りする各種情報に関する通信を制御する。なお、カードリーダ34は、特許請求の範囲に記載の「電子媒体識別子取得手段」に対応する。
入力部32は、各種の情報の入力を受付ける入力受け付け部であり、キーボードやマウス、マイクを備えて構成され、例えば、料金所に駐在する収受員などから各種の情報の入力を受け付ける。出力部33は、各種の情報を出力する出力部であり、モニタ(若しくはディスプレイ、タッチパネル)やスピーカを備えて構成され、例えば、後述するカードリーダ34により読取られた電子マネーカードの残高情報などを表示出力する。
カードリーダ34は、料金所で停車した車両のドライバから収受員により受領された電子マネーカードから情報を読取る読取部であり、具体的には、例えば、料金所に駐在する収受員により、入場ゲートにおいて一旦停止した車両のドライバから受領した電子マネーカードが挿入されると、電子マネーカードの中に記憶されている電子マネーカードIDおよび電子マネーの残高情報を読取って、後述する料金収受処理部35aに出力する。
制御部35は、所定の制御プログラム、各種の処理手順などを規定したプログラムおよび所要データを格納するための内部メモリを有し、これらによって種々の処理を実行する処理部であり、特に本発明に密接に関連するものとしては、料金収受処理部35aを備える。なお、料金収受処理部35aは、特許請求の範囲に記載の「料金収受手段」に対応する。
このうち、料金収受処理部35aは、有料道路の料金所(入場ゲート)において一旦停止した車両のドライバの電子マネーカードから、入場時料金として有料道路を利用する際の最大料金に対応する電子マネーを収受する処理部である。
具体的には、料金収受処理部35aは、電子マネーカードIDおよび電子マネーの残高情報をカードリーダ34から受け付けると、入場時料金を引き落とし可能な残高があるか否か判定する。判定の結果、入場時料金を引き落とし可能な残高があるものと判定された場合には、電子マネーカードから有料道路を利用する際の最大料金に対応する電子マネーを入場時料金として電子マネーカードから引き落として、電子マネーの残高情報とともに受け付けられた電子マネーカードIDと、料金の収受が完了した旨の信号とを路側装置(入場側)20に送信する。
なお、料金収受処理部35aにより入場時料金を引き落とし可能な残高がないものと判定された場合には、料金収受処理部35aは、出力部33を介して、料金所に駐在する収受員に不足金額を通知する。料金所に駐在する収受員は、車両のドライバに対して不足料金を通知する。不足料金の通知を受けた車両のドライバは、例えば、収受員に対して現金などで料金を支払う。料金所に駐在する収受員は、ドライバから受け付けた現金を入力部32を介して料金所ブース端末30に入力する。入力部32を介して現金の入力を受け付けた料金所ブース端末30の料金収受処理部35aは、ドライバから支払われた現金に相当する電子マネーを電子マネーカードにチャージした後、チャージ後の電子マネーカードから入場時料金分の電子マネーを引き落とし、カードリーダ34から受け付けた電子マネーカードIDと、料金の収受が完了した旨の信号とを路側装置(入場側)20に送信する。
また、路側装置(出場側)40は、通信制御部41と、ネットワーク通信制御部42と、記憶部43と、制御部44とから構成される。このうち、通信制御部41は、車両に搭載された車載器10との間でやり取りする各種情報に関する通信(無線通信や赤外線通信による通信など)を制御する。また、ネットワーク通信制御部42は、有料道路管理センタサーバ50との間でやり取りする各種情報に関するネットワーク通信を制御する。
記憶部43は、制御部44による各種処理に必要なデータ等を記憶する記憶部であり、特に本発明に密接に関連するものとしては、情報記憶部43aを備える。この情報記憶部43aは、自己が設置されている車両が通過するための出場ゲートに関する出口情報を記憶する。
制御部44は、所定の制御プログラム、各種の処理手順などを規定したプログラムおよび所要データを格納するための内部メモリを有し、これらによって種々の処理を実行する処理部であり、特に本発明に密接に関連するものとしては、情報送受信部44aおよび出場時情報生成部44bを備える。なお、情報送受信部44aおよび出場時情報生成部44bは、特許請求の範囲に記載の「出場時通信器識別子取得手段」および「出場口情報送信手段」に対応する。
このうち、情報送受信部44aは、通信制御部41またはネットワーク通信制御部42を介して、車載器10または有料道路管理センタサーバ50との間で各種情報を送受信する処理部である。具体的には、情報送受信部44aは、通信制御部41を介して、出場ゲートを通過する車両に搭載された車載器から車載器IDを受信し、また、ネットワーク通信制御部42を介して、後述する出場時情報生成部44bにより生成された出場時情報を有料道路管理センタサーバ50に送信する。
出場時情報生成部44bは、有料道路管理センタサーバ50に送信する出場時情報を生成する処理部である。具体的には、情報送受信部44aにより車載器IDが受信されると、この車載器IDおよび情報記憶部43aから読み出した出口情報からなる出場時情報を生成して情報送受信部44aに出力する。
続いて、図12を用いて、実施例1に係る有料道路管理センタサーバ50および返金処理センタサーバ60の構成を説明する。なお、有料道路管理センタサーバ50は、特許請求の範囲に記載の「有料道路管理装置」に対応する。
まず、有料道路管理センタサーバ50は、通信制御I/F部51と、入力部52と、出力部53と、記憶部54と、制御部55とから構成される。このうち、通信制御I/F部51は、路側装置(入場側)20または路側装置(出場側)40との間でやり取りする各種情報に関する通信を制御する。
入力部52は、各種の情報の入力を受付ける入力受け付け部であり、キーボードやマウス、マイクを備えて構成され、例えば、有料道路管理センタサーバ50の管理者などから各種情報の入力を受け付ける。出力部53は、各種の情報を出力する出力部であり、モニタ(若しくはディスプレイ、タッチパネル)やスピーカを備えて構成され、例えば、後述する車両走行情報記憶部54bにより記憶されている車両走行情報などを表示出力する。
記憶部54は、制御部55による各種処理に必要なデータ等を記憶する記憶部であり、特に本発明に密接に関連するものとしては、紐付情報記憶部54aおよび車両走行情報記憶部54bを備える。なお、紐付情報記憶部54aは、特許請求の範囲に記載の「紐付情報記憶手段」に対応し、車両走行情報記憶部54bは、同じく特許請求の範囲に記載の「車両通行情報記憶手段」に対応する。
このうち、紐付情報記憶部54aは、超過料金の返金先を示す返金先情報を記憶する記憶部である。具体的には、図13に例示するように、有料道路パスキットとして出荷した車載器の車載器ID(例えば、「SK00001234」)と、超過料金の返金先を示す返金先情報として利用する電子マネーカードID(例えば、「2008 1017 0001 0009」)とを紐づけた紐付情報を予め記憶して構成される。
車両走行情報記憶部54bは、後述する入出場時情報受信部55aにより受信された情報および超過料金算出処理部55bによる処理に関する情報を記憶する記憶部である。具体的には、図14に例示するように、電子マネーカードIDと、利用年月日時と、入口情報と、出口情報と、利用料金(対距離料金)と、返金額(超過料金)とを対応付けて記憶して構成される。
制御部55は、所定の制御プログラム、各種の処理手順などを規定したプログラムおよび所要データを格納するための内部メモリを有し、これらによって種々の処理を実行する処理部であり、特に本発明に密接に関連するものとしては、入出場時情報受信部55a、超過料金算出処理部55bおよび返金処理情報受信部55cを備える。なお、入出場時情報受信部55aおよび超過料金算出処理部55bは、特許請求の範囲に記載の「電子媒体識別子検索手段」および「返金先決定手段」に対応する。
このうち、入出場時情報受信部55aは、路側装置(入場側)20および路側装置(出場側)40から入場時情報および出場時情報をそれぞれ受信する処理部である。具体的には、入出場時情報受信部55aは、入場時情報として電子マネーカードIDおよび入口情報を路側装置(入場側)20から受信し、また、出場時情報として車載器IDおよび出口情報を路側装置(出場側)40から受信する。
また、入出場時情報受信部55aは、路側装置(入場側)20から入場時情報を受信すると、入場時情報に含まれる電子マネーカードIDおよび入口情報を車両走行情報として車両走行情報記憶部54bに登録する。
超過料金算出処理部55bは、車両が有料道路から出場するまでの利用距離に応じて、最終的に入場時料金に含まれることとなる超過料金を算出する処理部である。具体的には、超過料金算出処理部55bは、例えば、路側装置(出場側)40から出場時情報を受信すると、出場時情報に含まれる車載器IDに紐づけられた電子マネーカードIDを紐付情報の中から取得し、取得した電子マネーカードIDに対応するレコードを車両走行情報内から検索して、最終的には、検索されたレコード内の入口情報を取得する。
そして、超過料金算出処理部55bは、車両走行情報内から取得した入口情報、および路側装置(出場側)40から受信した出場時情報に含まれる出口情報を用いて超過料金算出処理を行う。具体的に説明すると、超過料金算出処理部55bは、車両走行情報内から取得した入口情報が示す入場口から、出場時情報に含まれる出口情報が示す出場口までに至る有料道路の利用距離に応じた対距離料金と、入場時料金として収受した有料道路を利用する際の最大料金との差額を超過料金として算出する。
超過料金の算出後、超過料金算出処理部55bは、出場時情報に含まれる車載器IDに紐づくものとして紐付情報の中から取得されるとともに、車両走行情報内のレコード検索に用いられた電子マネーカードIDを超過料金の返金先として決定し、この電子マネーカードIDおよび超過料金の情報を返金処理センタサーバ60に送信する。
また、超過料金算出処理部55bは、超過料金の返金先として決定された電子マネーカードIDに対応付けて、路側装置(出場側)40から受信した出場時情報に含まれる出口情報、対距離料金および超過料金を車両走行情報記憶部54bに登録する。
なお、超過料金算出処理部55bは、出場時情報に含まれる車載器IDに紐づけられた電子マネーカードIDを紐付情報の中から取得できなかった場合、あるいは、紐付情報の中から取得した電子マネーカードIDに対応するレコードを車両走行情報内から検索できなかった場合には、超過料金算出処理を行わない。
また、超過料金算出処理部55bは、上述したように、路側装置(出場側)40からの出場時情報の受信に応じて超過料金算出処理を実行するようにしてもよいし、入場時情報および出場時情報を内部的に保存しておいて、装置管理者などの処理開始指示に応じて超過料金算出処理を実行するようにしてもよい。
返金処理情報受信部55cは、電子マネーカードIDおよび返金額の情報からなる返金処理情報を返金処理センタサーバ60から受信して、返金額の情報を車両走行情報記憶部54bに登録する。
返金処理センタサーバ60は、通信制御I/F部61と、入力部62と、出力部63と、記憶部64と、制御部65とから構成される。このうち、通信制御I/F部61は、有料道路管理センタサーバ50との間でやり取りする各種情報に関する通信を制御する。
入力部62は、各種の情報の入力を受付ける入力受け付け部であり、キーボードやマウス、マイクを備えて構成され、例えば、返金処理センタサーバ60の管理者などから処理開始指示の入力を受け付ける。出力部63は、各種の情報を出力する出力部であり、モニタ(若しくはディスプレイ、タッチパネル)やスピーカを備えて構成され、例えば、後述する返金処理履歴記憶部64aにより記憶されている処理履歴の情報などを表示出力する。
記憶部64は、制御部65による各種処理に必要なデータ等を記憶する記憶部であり、特に本発明に密接に関連するものとしては、返金処理履歴記憶部64aを備える。この返金処理履歴記憶部64aは、後述する返金処理部65bにより処理履歴を記憶する記憶部である。具体的には、図15に例示するように、処理年月日、電子マネーカードIDおよび返金額の情報を対応付けて記憶して構成される。
制御部65は、所定の制御プログラム、各種の処理手順などを規定したプログラムおよび所要データを格納するための内部メモリを有し、これらによって種々の処理を実行する処理部であり、特に本発明に密接に関連するものとしては、返金処理情報送受信部65aおよび返金処理部65bを備える。
このうち、返金処理情報送受信部65aは、入場時料金として収受した有料道路を利用する際の最大料金との差額である超過料金情報、および超過料金の返金先を示す情報である電子マネーカードIDを有料道路管理センタサーバ50から受信する処理部であり、受信した超過料金の情報および電子マネーカードIDを返金処理部65bに出力する。
返金処理部65bは、返金処理情報送受信部65aから超過料金の情報および超過料金の返金先を示す情報である電子マネーカードIDを受け付けると、この電子マネーカードIDに基づいて超過料金を返金する返金処理を行う処理部である。
具体的には、返金処理部65bは、超過料金の返金先である電子マネーカードIDに対応する電子マネーカードに対して、超過料金の情報から把握される超過料金分の電子マネーを返金する。例えば、有料道路管理会社と提携しているコンビニエンスストアの店舗端末に電子マネーのデータを送付して返金する。そして、処理年月日、電子マネーカードIDおよび返金額の情報からなる処理結果を返金処理履歴記憶部64aに登録する。
なお、返金処理情報送受信部65aは、返金処理部65bによる返金処理結果として、電子マネーカードIDおよび返金額の情報を有料道路管理センタサーバ50に送信する。
また、有料道路管理センタサーバ50および返金処理センタサーバ60は、既知のパーソナルコンピュータ、ワークステーションなどの情報処理装置に、上記した各機能を搭載することによって実現することができる。
[料金収受管理システムによる処理(実施例1)]
次に、図16および図17を用いて、実施例1に係る料金収受管理システムによる処理を説明する。図16および図17は、実施例1に係る料金収受管理システムによる処理の流れを示すシーケンス図である。
図16に示すように、有料道路の入場ゲートにおいて一旦停止する車両のドライバは、料金所に駐在する収受員に対して電子マネーカードを提示する(ステップS1601)。料金所に駐在する収受員は、車両のドライバから電子マネーカードを受領すると(ステップS1602)、料金所ブース端末30に電子マネーカードを挿入する。
料金所ブース端末30は、料金所に駐在する収受員により電子マネーカードが挿入されると、料金所ブース端末30は、電子マネーカードの中に記憶されている電子マネーカードIDおよび電子マネーの残高情報を読取り(ステップS1603)、入場時料金を引き落とし可能な残高があるか否か判定する(ステップS1604)。
判定の結果、入場時料金を引き落とし可能な残高があるものと判定した場合には(ステップS1604肯定)、電子マネーカードから有料道路を利用する際の最大料金に対応する電子マネーを入場時料金として電子マネーカードから引き落す(ステップS1605)。
一方、料金所ブース端末30は、入場時料金を引き落とし可能な残高がないものと判定した場合には(ステップS1604否定)、料金所に駐在する収受員に不足金額を通知し、料金所に駐在する収受員は、車両のドライバに対して不足料金を通知する(ステップS1606)。
不足料金の通知を受けた車両のドライバは、例えば、収受員に対して現金などで料金を支払う(ステップS1607)。料金所に駐在する収受員は、ドライバから受け付けた現金を入力部32を介して料金所ブース端末30に入力し、入力部32を介して現金の入力を受け付けた料金所ブース端末30は、ドライバから支払われた現金に相当する電子マネーを電子マネーカードにチャージした後(ステップS1608)、チャージ後の電子マネーカードから入場時料金分の電子マネーから引き落とす(ステップS1605)。
そして、料金所ブース端末30は、車両のドライバから受領した電子マネーカードから先に読取った電子マネーカードIDと、料金の収受が完了した旨の信号とを路側装置(入場側)20に送信する(ステップS1609)。
路側装置(入場側)20は、電子マネーカードIDと、料金の収受が完了した旨の信号とを料金所ブース端末30から受信すると(ステップS1610)、入場ゲートに関する入口情報および電子マネーカードIDからなる入場時情報を生成する(ステップS1611)。そして、路側装置(入場側)20は、生成した入場時情報を有料道路管理センタサーバ50に送信する(ステップS1612)。
有料道路管理センタサーバ50は、路側装置(入場側)20から入場時情報を受信すると(ステップS1613)、入場時情報として受信した電子マネーカードIDおよび入口情報を車両走行情報として登録する(ステップS1614)。
なお、料金所に駐在する収受員は、電子マネーカードから入場時料金分の電子マネーから引き落とし後、料金所ブース端末30から電子マネーカードを取り出してドライバに返却する(ステップS1615)。車両のドライバは、料金所に駐在する収受員から返却された電子マネーカードを受領すると(ステップS1616)、車両を発進させて入場ゲートから有料道路に入場する(ステップS1617)。
続いて、図17に示すように、有料道路の走行を終えて所定の出場ゲートを通過して出場する際に、車両に搭載された車載器10は車載器IDを路側装置(出場側)40に送信する(ステップS1701)。出場ゲートに設置された路側装置(出場側)40は、車載器10から車載器IDを受信すると(ステップS1702)、この車載器IDおよび出場ゲートに関する出口情報からなる出場時情報を生成して(ステップS1703)、有料道路管理センタサーバ50に送信する(ステップS1704)。
有料道路管理センタサーバ50は、路側装置(出場側)40から出場時情報を受信すると(ステップS1705)、出場時情報に含まれる車載器IDに紐づけられた電子マネーカードIDを紐付情報の中から取得し、取得した電子マネーカードIDに対応するレコードを車両走行情報内から検索する(ステップS1706)。
そして、有料道路管理センタサーバ50は、検索されたレコード内の入口情報を取得し、取得した入口情報、および路側装置(出場側)40から受信した出場時情報に含まれる出口情報を用いて超過料金算出処理を行う(ステップS1707)。具体的に説明すると、有料道路管理センタサーバ50は、車両走行情報内から取得した入口情報が示す入場口から、出場時情報に含まれる出口情報が示す出場口までに至る有料道路の利用距離に応じた対距離料金と、入場時料金として収受した有料道路を利用する際の最大料金との差額を超過料金として算出する。
超過料金の算出後、有料道路管理センタサーバ50は、出場時情報に含まれる車載器IDに紐づくものとして紐付情報の中から取得されるとともに、車両走行情報内のレコード検索に用いられた電子マネーカードIDを超過料金の返金先として決定し、この電子マネーカードIDおよび超過料金の情報を返金処理センタサーバに送信する(ステップS1708)。
また、有料道路管理センタサーバ50は、超過料金の返金先として決定された電子マネーカードIDに対応付けて、路側装置(出場側)40から受信した出場時情報に含まれる出口情報、対距離料金および超過料金を車両走行情報記憶部54bに登録する(ステップS1709)。
返金処理センタサーバ60は、有料道路管理センタサーバ50から超過料金の情報および超過料金の返金先を示す情報である電子マネーカードIDを受信すると(ステップS1710)、この電子マネーカードIDに基づいて超過料金を返金する返金処理を行う(ステップS1711)。具体的には、返金処理センタサーバ60は、超過料金の返金先である電子マネーカードIDに対応する電子マネーカードに対して、超過料金の情報から把握される超過料金分の電子マネーを返金する。例えば、有料道路管理会社と提携しているコンビニエンスストアの店舗端末に電子マネーのデータを送付して返金する。
そして、返金処理センタサーバ60は、処理年月日、電子マネーカードIDおよび返金額の情報からなる処理結果を登録する(ステップS1712)。
[実施例1による効果]
上述してきたように、実施例1によれば、料金所ブース端末30は、料金所に駐在する収受員により挿入された電子マネーカードIDから、有料道路を利用する際の最大料金に対応する電子マネーを入場時料金として収受するとともに、電子マネーカードに対して一意に付与された電子マネーカードIDを取得し、路側装置(入場側)20は、この電子マネーカードIDと、車両が通過する入場口を特定するための入口情報とを対応付けて、有料道路管理センタサーバ50に送信し、路側装置(出場側)40は、出場口を通過する車両に搭載されている車載器10から車載器IDを取得して、この車載器IDと出場口を特定するための出口情報とを対応付けて有料道路管理センタサーバに送信し、有料道路管理センタサーバ50は、車載器IDおよび電子マネーカードIDをあらかじめ紐付けた紐付情報を記憶しておき、路側装置(入場側)20から受信した電子マネーカードIDおよび入口情報を対応付けて車両走行情報として登録し、紐付情報として記憶されている電子マネーカードIDの中から、路側装置(出場側)40から受信した車載器IDに対応する電子マネーカードIDを取得するとともに、車両走行情報として登録されたレコードの中から、先に取得した電子マネーカードIDに対応する入口情報を検索して、検索された入場口情報と、路側装置(出場側)40から受信された出場口情報とに基づいて、入口情報が示す入場口から出口情報が示す出場口までに至る距離に応じた対距離料金と入場時料金との差額を算出し、出場時情報に含まれる車載器IDに紐づくものとして紐付情報の中から取得されるとともに、車両走行情報内のレコード検索に用いられた電子マネーカードIDを、算出された差額の返金先に決定するので、有料道路を利用したドライバの対距離料金を電子マネーカードIDに紐づく情報から簡易に算出して、この電子マネーカードIDを超過料金の返金先として決定するので、対距離料金制度が導入されても、料金の徴収に必要な経費の削減や渋滞の緩和を果たしつつ、ETCの代わりとしてドライバに簡易に利用できるシステムを実現することが可能である。
また、実施例1によれば、有料道路を利用するドライバに利用させる車載器に一意に付与された車載器IDと、同じく有料道路を利用するドライバに利用させる電子マネーカードに一意に付与された電子マネーカードIDとを予め紐付けて管理するので、対距離料金制度が導入されても、料金の徴収に必要な経費の削減や渋滞の緩和を果たしつつ、ETCの代わりとしてドライバに簡易に利用できるシステムを実現することが可能であるだけでなく、例えば、車載器IDの照合によって特定された入場口から出場口までの利用距離に応じて、有料道路を利用した車両の対距離料金を算出する場合、複数の車載器が車両に搭載されることによって発生し得る返却料金の二重取りといったドライバの不正を防止することが可能である。
上記の実施例1において、有料道路を利用する車両のドライバが返金の対象となる超過料金を次の有料道路の利用料金に充当することを望む場合には、返金の対象となる超過料金を充当するようにしてもよい。そこで、以下では、図を参照しつつ、実施例2に係る料金収受管理システムの構成および処理を説明した後に、実施例2による効果を説明する。
[料金収受管理システムの構成(実施例2)]
まず、図18〜図20を用いて、実施例2に係る料金収受管理システムの構成を説明する。図18は、実施例2に係る料金収受管理システムの構成を示すブロック図である。図19は、実施例2に係る返金額情報の構成例を示す図である。図20は、実施例2に係る車両走行情報の構成例を示す図である。実施例2に係る料金収受管理システムは、実施例1に係る料金収受管理システムと基本的には同様の構成であるが、以下に説明する点が異なる。
すなわち、図18に示すように、料金所ブース端末30は、返金額情報記憶部36aを備えた記憶部36と、制御部35に返金額情報受信部35bを備える。
返金額情報記憶部36aは、有料道路管理センタサーバ50から受信した返金額情報を記憶する記憶部である。ここで、返金額情報とは、有料道路を利用した車両のドライバへの返金の対象となる超過料金に関する情報であり、例えば、図19に示すように、超過料金の返金先を示す返金先情報である電子マネーカードID(例えば、「2008 1017 0001 0009」)と、有料道路管理センタサーバ50から返金額情報を受信した年月日時を示す利用年月日時と、有料道路を利用した車両のドライバへの返金の対象となる超過料金を示す返金額と、有料道路の利用料金に充当されたか否かを示す料金充当ステータスとを対応付けて、返金額情報として記憶して構成される。なお、料金充当ステータスが「未」の場合には、有料道路の利用料金に充当されていないことを示し、料金充当ステータスが「済」の場合には、有料道路の利用料金に充当されたことを示す。
料金収受処理部35aは、電子マネーカードIDおよび電子マネーの残高情報をカードリーダ34から受け付けると、入場時料金を引き落とし可能な残高があるか否か判定した結果、料金収受処理部35aにより入場時料金を引き落とし可能な残高がないものと判定された場合には、返金額情報記憶部36aから返金額情報を読み込んで、料金充当ステータスを確認し、充当可能な金額が有るか否かを判定する。
次に、料金収受処理部35aは、返金額情報の中に充当可能な金額が有ると判定した場合には、電子マネーの残高情報と充当可能な金額の合算から入場時料金の引き落としが可能であるか否か判定する。そして、料金収受処理部35aは、電子マネーの残高情報と充当可能な金額の合算から入場時料金の引き落としが可能であると判定した場合には、入場時料金の引き落としを実行する。このとき、料金収受処理部35aは、入場時料金の引き落としに充当された返金額に対応する返金額情報について、料金充当ステータスを「済」に変更する。
上述してきた場合とは反対に、料金収受処理部35aは、返金額情報の中に充当可能な金額が無いと判定した場合、あるいは電子マネーの残高情報と充当可能な金額の合算から入場時料金の引き落としが可能ではないと判定した場合には、上記の実施例1で説明したのと同様に、料金所に駐在する収受員に不足金額を通知し、不足金額の通知を受けた料金所に駐在する収受員から、車両のドライバに対して不足料金を通知して、車両のドライバから受け付けた現金で不足料金を補って入場時料金の引き落としを実行する。
また、返金額情報受信部35bは、有料道路管理センタサーバ50から返金額情報を受信すると、返金額情報に含まれる電子マネーカードID(例えば、「2008 1017 0001 0009」)、および有料道路を利用した車両のドライバへの返金の対象となる超過料金を示す返金額に対応付けて、有料道路管理センタサーバ50から返金額情報を受信した年月日時を示す利用年月日時、および有料道路の利用料金に充当されたか否かを示す料金充当ステータスを返金額情報として返金額情報記憶部36aに登録する。このとき、料金充当ステータスは「未」で登録される。
ところで、有料道路を利用する車両のドライバは、有料道路を利用するドライバが返金の対象となる超過料金を次の有料道路の利用料金に充当することを望む場合には、有料道路管理センタサーバ50に対して、例えば、ネットワーク接続可能なコンピュータなどにより、有料道路の利用料金支払いに利用する電子マネーカードIDを指定して、超過料金の充当を希望する旨のメッセージを送信する。
有料道路管理センタサーバ50は、有料道路を利用する車両のドライバから超過料金の充当を希望する旨のメッセージを受信すると、例えば、図20に示すように、車両走行情報記憶部54bに記憶されている車両走行情報に料金充当希望フラグを設定する。具体的には、有料道路を利用する車両のドライバから受信したメッセージに含まれる電子マネーカードIDに対応付けて、料金充当希望フラグを設定して記憶する。なお、料金充当希望フラグが「ON」であれば、超過料金の充当を実行することを示し、料金充当希望フラグが「OFF」であれば、超過料金の充当を実行せずに、上記の実施例1で説明したような通常の返金処理を実行することを示す。
例えば、有料道路管理センタサーバ50の超過料金算出処理部55bは、超過料金の算出後、車両走行情報記憶部54bに記憶されている車両走行情報を読み込んで、超過料金の返金先として決定した電子マネーカードIDに対応する料金充当希望フラグが「ON」であるか否かを確認する。
そして、超過料金算出処理部55bは、超過料金の返金先として決定した電子マネーカードIDに対応する料金充当希望フラグが「ON」であることを確認した場合には、超過料金の返金先として決定された電子マネーカードIDに対応付けて、路側装置(出場側)40から受信した出場時情報に含まれる出口情報、対距離料金および超過料金を車両走行情報記憶部54bに登録する。
さらに、超過料金算出処理部55bは、超過料金の返金先として決定された電子マネーカードIDおよび超過料金の情報からなる返金額情報を料金所ブース端末30に送信する。
一方、超過料金算出処理部55bは、超過料金の返金先として決定した電子マネーカードIDに対応する料金充当希望フラグが「ON」ではないこと(「OFF」であること)を確認した場合には、超過料金の返金先として決定し、この電子マネーカードIDおよび超過料金の情報を返金処理センタサーバ60に送信して、上記の実施例1で説明したように、通常の返金処理を実行する。
[料金収受管理システムの処理(実施例2)]
次に、図21および図22を用いて、実施例2に係る料金収受管理システムの処理を説明する。図21および図22は、実施例2に係る料金収受管理システムによる処理の流れを示すシーケンス図である。実施例2に係る料金収受管理システムの処理は、図21に示すステップS2106およびステップS2107、図22に示すステップS2208、ステップS2211、ステップS2215およびステップS2216の処理が、上記の実施例1で説明した処理(図16および図17参照)とは異なる。
すなわち、図21に示すように、料金所ブース端末30は、電子マネーカードの中に記憶されている電子マネーカードIDおよび電子マネーの残高情報を読取り(ステップS2103)、入場時料金を引き落とし可能な残高があるか否か判定した結果(ステップS2104)、料金収受処理部35aにより入場時料金を引き落とし可能な残高がないものと判定された場合には(ステップS2104否定)、返金額情報を読み込んで、料金充当ステータスを確認し、充当可能な金額が有るか否かを判定する(ステップS2106)。
次に、料金所ブース端末30は、返金額情報の中に充当可能な金額が有ると判定した場合には(ステップS2106肯定)、電子マネーの残高情報と充当可能な金額の合算から入場時料金の引き落としが可能であるか否か判定する(ステップS2107)。
そして、料金所ブース端末30は、電子マネーの残高情報と充当可能な金額の合算から入場時料金の引き落としが可能であると判定した場合には(ステップS2107肯定)、入場時料金の引き落としを実行する(ステップS2105)。このとき、料金所ブース端末30は、入場時料金の引き落としに充当された返金額に対応する返金額情報について、料金充当ステータスを「済」に変更する。
なお、料金所ブース端末30は、返金額情報の中に充当可能な金額が無いと判定した場合(ステップS2106否定)、あるいは電子マネーの残高情報と充当可能な金額の合算から入場時料金の引き落としが可能ではないと判定した場合には(ステップS2107否定)、上記の実施例1で説明したのと同様に、料金所に駐在する収受員に不足金額を通知し(ステップS2108)、不足金額の通知を受けた料金所に駐在する収受員から、車両のドライバに対して不足料金を通知して、車両のドライバから受け付けた現金で不足料金を補って入場時料金の引き落としを実行する(ステップS2105)。
また、図22に示すように、有料道路管理センタサーバ50は、超過料金の算出後(ステップS2207)、車両走行情報を読み込んで、超過料金の返金先として決定した電子マネーカードIDに対応する料金充当希望フラグが「ON」であるか否かを確認する(ステップS2208)。
そして、有料道路管理センタサーバ50は、超過料金の返金先として決定した電子マネーカードIDに対応する料金充当希望フラグが「ON」であることを確認した場合には(ステップS2208肯定)、超過料金の返金先として決定された電子マネーカードIDに対応付けて、路側装置(出場側)40から受信した出場時情報に含まれる出口情報、対距離料金および超過料金を車両走行情報記憶部54bに登録する(ステップS2210)。
さらに、有料道路管理センタサーバ50は、超過料金算出処理部55bは、超過料金の返金先として決定された電子マネーカードIDおよび超過料金の情報からなる返金額情報を料金所ブース端末30に送信する(ステップS2211)。
一方、超過料金算出処理部55bは、超過料金の返金先として決定した電子マネーカードIDに対応する料金充当希望フラグが「ON」ではないこと(「OFF」であること)を確認した場合には(ステップS2208否定)、超過料金の返金先として決定し、この電子マネーカードIDおよび超過料金の情報を返金処理センタサーバ60に送信して(ステップS2209)、上記の実施例1で説明したように、通常の返金処理を実行する(ステップS2212〜ステップS2214参照)。
料金所ブース端末30は、有料道路管理センタサーバ50から返金額情報を受信すると(ステップS2215)、返金額情報に含まれる電子マネーカードID(例えば、「2008 1017 0001 0009」)、および有料道路を利用した車両のドライバへの返金の対象となる超過料金を示す返金額に対応付けて、有料道路管理センタサーバ50から返金額情報を受信した年月日時を示す利用年月日時、および有料道路の利用料金に充当されたか否かを示す料金充当ステータスを返金額情報として返金額情報記憶部36aに登録する(ステップS2216)。このとき、料金充当ステータスは「OFF」で登録される。
[実施例2による効果]
上述してきたように、実施例2によれば、対距離料金制度が導入されても、料金の徴収に必要な経費の削減や渋滞の緩和を果たしつつ、有料道路を利用する車両のドライバが返金の対象となる超過料金を次の有料道路の利用料金に充当することを望む場合には、返金の対象となる超過料金を充当することができ、有料道路の利用に際して、ETCの代わりとしてドライバにより簡易に利用できるシステムを実現することが可能である。
さて、これまで本発明を実施するための一実施形態について実施例1および2を説明したが、本発明は上述した実施例以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。そこで、以下では、本発明を実施するための他の実施形態を説明する。
(1)電子マネーカード受領時に紐付情報の登録確認
上記の実施例において、有料道路を利用するドライバに利用させる車載器に一意に付与された車載器IDと、同じく有料道路を利用するドライバに利用させる電子マネーカードに一意に付与された電子マネーカードIDとの対からなる情報が予め管理する情報の中に存在するか否かを確認するようにしてもよい。
例えば、路側装置(入場側)20は、有料道路の入場口において一旦停止した車両に搭載されている車載器の車載器IDを取得し、料金所ブース端末30は、この車載器IDと、車両のユーザから受領した電子マネーカードの電子マネーカードIDとの対からなる紐付情報があらかじめ記憶されている紐付情報の中に存在するか否かを判定し、あらかじめ記憶されている紐付情報の中に存在するものと判定された場合には、電子マネーカードIDおよび入口情報を含む入場口情報を有料道路管理センタサーバ50に送信する。このようにすることで、超過料金の返金先の誤認を防止することが可能である。
(2)有料道路の入口および出口で車両を特定する情報を取得して照合
また、上記の実施例において、有料道路の入口および出口で、有料道路を利用するドライバの車両を特定する情報(例えば、ナンバープレートの情報)を取得して照合するようにしてもよい。このようにすることで、超過料金の返金先の誤認をより確実に防止することが可能である。
(3)装置構成等
また、図10〜図12に示した車載器10、路側装置20、料金所ブース端末30、路側装置40、有料道路管理センタサーバ50および返金処理センタサーバ60の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、車載器10、路側装置20、料金所ブース端末30、路側装置40、有料道路管理センタサーバ50および返金処理センタサーバ60の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、例えば、路側装置20の情報送受信部24aと入場時情報生成部24bとを統合し、路側装置40の情報送受信部44aと出場時情報生成部44bとを統合し、料金所ブース端末30のカードリーダ34と料金収受処理部35aとを統合し、有料道路管理センタサーバ50の入出場時情報受信部55aと超過料金算出処理部55bとを統合し、返金処理センタサーバ60の返金処理情報送受信部65aと返金処理部65bとを統合するなど、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。さらに、車載器10、路側装置20、料金所ブース端末30、路側装置40、有料道路管理センタサーバ50および返金処理センタサーバ60にて行なわれる各処理機能(図16および図17等参照)は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
(4)料金収受管理方法
また、上記の実施例において説明した料金収受管理システムにより、以下のような料金収受管理方法が実現される。
すなわち、有料道路の各入場口に設置される入場側装置(路側装置20および料金所ブース端末30)および有料道路の各出場口に設置される出場側装置(路側装置40)と、有料道路を管理する有料道路管理装置(有料道路管理センタサーバ50)とをネットワークを介して通信可能な状態に接続して構成され、有料道路に入場する車両のドライバから、貨幣価値をデジタルデータで表現した電子マネーが記憶されている電子マネー媒体を用いて、電子マネーで支払われた入場時料金の収受を管理する料金収受管理システムにおいて、入場側装置は、入場口において一旦停止した車両のドライバから電子マネー媒体を受領した場合に、有料道路を利用する際の最大料金に対応する電子マネーを前記入場時料金として当該電子マネー媒体から収受する料金収受ステップと(図16のステップS1605等参照)、入場口において一旦停止した車両のドライバから電子マネー媒体を受領した場合に、当該電子マネー媒体に対して一意に付与された電子媒体識別子(電子マネーカードID)を取得する電子媒体識別子取得ステップと(図16のステップS1603参照)、電子媒体識別子取得ステップにより取得された電子媒体識別子と、入場口において一旦停止した車両が通過する当該入場口を特定するための入場口情報とを対応付けて、前記有料道路管理装置に送信する入場口情報送信ステップと(図16のステップS1612参照)、を含み、出場側装置は、出場口を通過する車両に搭載されている通信器(車載器10)から、当該通信器に対して一意に付与された通信器識別子(車載器ID)を取得する出場時通信器識別子取得ステップと(図17のステップS1702参照)、出場時通信器識別子取得ステップにより取得された通信器識別子と、当該通信器識別子に対応する通信器を搭載した車両によって通過される出場口を特定するための出場口情報を対応付けて、有料道路管理装置に送信する出場口情報送信ステップと(図17のステップS1704参照)、を含み、有料道路管理装置は、通信器識別子および電子媒体識別子をあらかじめ紐付けた紐付情報を記憶部に記憶する紐付情報記憶ステップと、入場側装置から受信した電子媒体識別子および入場口情報を対応付けて記憶部に記憶する車両通行情報記憶ステップと、紐付情報記憶ステップにより記憶部に記憶されている電子媒体識別子の中から、出場側装置から受信した通信器識別子に対応する電子媒体識別子を検索する電子媒体識別子検索ステップと、車両通行情報記憶ステップにより記憶部に記憶されている入場口情報の中から、電子媒体識別子検索ステップにより検索された電子媒体識別子に対応する入場口情報を検索し(図17のステップS1706参照)、当該検索された入場口情報と、出場側装置から受信された出場口情報とに基づいて、入場口情報が示す入場口から出場口情報が示す出場口までに至る距離に応じた対距離料金と入場時料金との差額を算出し(図17のステップS1707参照)、当該算出された差額の返金先を電子媒体識別子検索ステップにより検索された電子媒体識別子に決定する返金先決定ステップと(図17のステップS1708等参照)、を含んだ料金収受管理システムを実現する。
以上のように、本発明に係る料金収受管理システムおよび料金収受管理方法は、有料道路の各入場口に設置される入場側装置および前記有料道路の各出場口に設置される出場側装置と、前記有料道路を管理する有料道路管理装置とをネットワークを介して通信可能な状態に接続して構成され、前記有料道路に入場する車両のドライバから、貨幣価値をデジタルデータで表現した電子マネーが記憶されている電子マネー媒体を用いて、電子マネーで支払われた入場時料金の収受を管理する場合に有用であり、特に、対距離料金制度が導入されても、料金の徴収に必要な経費の削減や渋滞の緩和を果たしつつ、ETCの代わりとしてドライバに簡易に利用できるシステムを実現することに適する。
出荷される製品のイメージ図である。 ポータブルな車載器の形態例を示す図である。 有料道路パスキットの販売イメージを示す図である。 有料道路パスキットに含まれる車載器の車両への取り付けイメージを示す図である。 車載器の車両への取り付けイメージを示す図である。 車載器の車両への取り付けイメージを示す図である。 車載器の車両への取り付けイメージを示す図である。 実施例1に係る料金収受管理システムの概要および特徴を説明するための図である。 実施例1に係る料金収受管理システムの概要を説明するための図である。 実施例1に係る車載器の構成を示すブロック図である。 実施例1に係る路側装置(入場側)、料金所ブース端末および路側装置(出場側)の構成を示すブロック図である。 実施例1に係る有料道路管理センタサーバおよび返金処理センタサーバの構成を示すブロック図である。 実施例1に係る紐付情報の構成例を示す図である。 実施例1に係る車両走行情報の構成例を示す図である。 実施例1に係る処理履歴の構成例を示す図である。 実施例1に係る料金収受管理システムによる処理の流れを示すシーケンス図である。 実施例1に係る料金収受管理システムによる処理の流れを示すシーケンス図である。 実施例2に係る料金収受管理システムの構成を示すブロック図である。 実施例2に係る返金額情報の構成例を示す図である。 実施例2に係る車両走行情報の構成例を示す図である。 実施例2に係る料金収受管理システムによる処理の流れを示すシーケンス図である。 実施例2に係る料金収受管理システムによる処理の流れを示すシーケンス図である。
符号の説明
1 ネットワーク
10 車載器
11 通信制御部
12 記憶部
12a 車載器情報記憶部
13 制御部
13a 情報送信部
20 路側装置(入場側)
21 通信制御部
22 ネットワーク通信制御部
23 記憶部
23a 情報記憶部
24 制御部
24a 情報送受信部
24b 入場時情報生成部
30 料金所ブース端末
31 通信制御I/F部
32 入力部
33 出力部
34 カードリーダ
35 制御部
35a 料金収受処理部
40 路側装置(出場側)
41 通信制御部
42 ネットワーク通信制御部
43 記憶部
43a 情報記憶部
44 制御部
44a 情報送受信部
44b 出場時情報生成部
50 有料道路管理センタサーバ
51 通信制御I/F部
52 入力部
53 出力部
54 記憶部
54a 紐付情報記憶部
54b 車両走行情報記憶部
55 制御部
55a 入出場時情報受信部
55b 超過料金算出処理部
55c 返金処理情報送受信部
60 返金処理センタサーバ
61 通信制御I/F部
62 入力部
63 出力部
64 記憶部
64a 返金処理履歴記憶部
65 制御部
65a 返金処理情報受信部
65b 返金処理部

Claims (6)

  1. 有料道路の各入場口に設置される入場側装置および前記有料道路の各出場口に設置される出場側装置と、前記有料道路を管理する有料道路管理装置とをネットワークを介して通信可能な状態に接続して構成され、前記有料道路に入場する車両のドライバから、貨幣価値をデジタルデータで表現した電子マネーが記憶されている電子マネー媒体を用いて、電子マネーで支払われた入場時料金の収受を管理する料金収受管理システムであって、
    前記入場側装置は、
    前記入場口において一旦停止した車両のドライバから電子マネー媒体を受領した場合に、有料道路を利用する際の最大料金に対応する電子マネーを前記入場時料金として当該電子マネー媒体から収受する料金収受手段と、
    前記入場口において一旦停止した車両のドライバから電子マネー媒体を受領した場合に、当該電子マネー媒体に対して一意に付与された電子媒体識別子を取得する電子媒体識別子取得手段と、
    前記電子媒体識別子取得手段により取得された電子媒体識別子と、前記入場口において一旦停止した車両が通過する当該入場口を特定するための入場口情報とを対応付けて、前記有料道路管理装置に送信する入場口情報送信手段と、
    を備え、
    前記出場側装置は、
    前記出場口を通過する車両に搭載されている通信器から、当該通信器に対して一意に付与された通信器識別子を取得する出場時通信器識別子取得手段と、
    前記出場時通信器識別子取得手段により取得された通信器識別子と、当該通信器識別子に対応する通信器を搭載した車両によって通過される出場口を特定するための出場口情報とを対応付けて、前記有料道路管理装置に送信する出場口情報送信手段と、
    を備え、
    前記有料道路管理装置は、
    前記通信器識別子および前記電子媒体識別子をあらかじめ紐付けた紐付情報を記憶する紐付情報記憶手段と、
    前記入場側装置から受信した電子媒体識別子および入場口情報を対応付けて記憶する車両通行情報記憶手段と、
    前記紐付情報記憶手段により記憶されている電子媒体識別子の中から、前記出場側装置から受信した通信器識別子に対応する電子媒体識別子を検索する電子媒体識別子検索手段と、
    前記車両通行情報記憶手段により記憶されている入場口情報の中から、前記電子媒体識別子検索手段により検索された電子媒体識別子に対応する入場口情報を検索し、当該検索された入場口情報と、前記出場側装置から受信された出場口情報とに基づいて、前記入場口情報が示す入場口から前記出場口情報が示す出場口までに至る距離に応じた対距離料金と前記入場時料金との差額を算出し、当該算出された差額の返金先を前記電子媒体識別子検索手段により検索された電子媒体識別子に決定する返金先決定手段と、
    を備えたことを特徴とする料金収受管理システム。
  2. 前記入場側装置は、
    前記通信器識別子および前記電子媒体識別子をあらかじめ紐付けた紐付情報を記憶する紐付情報記憶手段と、
    前記入場口において一旦停止した車両に搭載されている通信器に対して一意に付与された通信器識別子を取得する入場時通信器識別子取得手段と、
    前記入場時通信器識別子取得手段により取得された通信器識別子と、前記電子媒体識別子取得手段により取得された電子媒体識別子との対からなる紐付情報が、前記紐付情報記憶手段により記憶されている紐付情報の中に存在するか否かを判定する紐付情報判定手段と、
    をさらに備え、
    前記入場口情報送信手段は、前記入場時通信器識別子取得手段により取得された通信器識別子と、前記電子媒体識別子取得手段により取得された電子媒体識別子との対からなる紐付情報が、前記紐付情報記憶手段により記憶されている紐付情報の中に存在するものと前記紐付情報判定手段により判定された場合には、電子媒体識別子および入場口情報を前記有料道路管理装置に送信することを特徴とする請求項1に記載の料金収受管理システム。
  3. 前記入場側装置は、
    前記入場口において一旦停止した車両を特定するための車両特定情報を取得する入場時車両特定情報取得手段をさらに備え、
    前記入場口情報送信手段は、前記電子媒体識別子取得手段により取得された電子媒体識別子、および前記入場口において一旦停止した車両が通過する当該入場口を特定するための入場口情報に対応付けて、さらに前記入場時車両特定情報取得手段により取得された車両特定情報を前記有料道路管理装置に送信し、
    前記出場側装置は、
    前記出場口を通過する車両を特定するための車両特定情報を取得する出場時車両特定情報取得手段をさらに備え、
    前記出場口情報送信手段は、前記出場時通信器識別子取得手段により取得された通信器識別子、および当該通信器識別子に対応する通信器を搭載した車両によって通過される出場口を特定するための出場口情報に対応付けて、さらに前記出場時車両特定情報取得手段により取得された車両特定情報を前記有料道路管理装置に送信し、
    前記有料道路管理装置の前記車両通行情報記憶手段は、前記入場側装置から受信した電子媒体識別子、入場口情報および車両特定情報を対応付けて記憶し、
    前記返金先決定手段は、前記車両通行情報記憶手段により記憶されている入場口情報の中から、前記電子媒体識別子検索手段により検索された電子媒体識別子に対応する車両特定情報を検索し、当該検索された車両特定情報と、前記出場側装置から受信した車両特定情報とが互いに一致する場合には、前記差額の返金先の決定を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の料金収受管理システム。
  4. 有料道路の各入場口に設置される入場側装置および前記有料道路の各出場口に設置される出場側装置と、前記有料道路を管理する有料道路管理装置とをネットワークを介して通信可能な状態に接続して構成され、前記有料道路に入場する車両のドライバから、貨幣価値をデジタルデータで表現した電子マネーが記憶されている電子マネー媒体を用いて、電子マネーで支払われた入場時料金の収受を管理する料金収受管理方法であって、
    前記入場側装置は、
    前記入場口において一旦停止した車両のドライバから電子マネー媒体を受領した場合に、有料道路を利用する際の最大料金に対応する電子マネーを前記入場時料金として当該電子マネー媒体から収受する料金収受ステップと、
    前記入場口において一旦停止した車両のドライバから電子マネー媒体を受領した場合に、当該電子マネー媒体に対して一意に付与された電子媒体識別子を取得する電子媒体識別子取得ステップと、
    前記電子媒体識別子取得ステップにより取得された電子媒体識別子と、前記入場口において一旦停止した車両が通過する当該入場口を特定するための入場口情報とを対応付けて、前記有料道路管理装置に送信する入場口情報送信ステップと、
    を含み、
    前記出場側装置は、
    前記出場口を通過する車両に搭載されている通信器から、当該通信器に対して一意に付与された通信器識別子を取得する出場時通信器識別子取得ステップと、
    前記出場時通信器識別子取得ステップにより取得された通信器識別子と、当該通信器識別子に対応する通信器を搭載した車両によって通過される出場口を特定するための出場口情報とを対応付けて、前記有料道路管理装置に送信する出場口情報送信ステップと、
    を含み、
    前記有料道路管理装置は、
    前記通信器識別子および前記電子媒体識別子をあらかじめ紐付けた紐付情報を記憶部に記憶する紐付情報記憶ステップと、
    前記入場側装置から受信した電子媒体識別子および入場口情報を対応付けて記憶部に記憶する車両通行情報記憶ステップと、
    前記紐付情報記憶ステップにより記憶部に記憶されている電子媒体識別子の中から、前記出場側装置から受信した通信器識別子に対応する電子媒体識別子を検索する電子媒体識別子検索ステップと、
    前記車両通行情報記憶ステップにより記憶部に記憶されている入場口情報の中から、前記電子媒体識別子検索ステップにより検索された電子媒体識別子に対応する入場口情報を検索し、当該検索された入場口情報と、前記出場側装置から受信された出場口情報とに基づいて、前記入場口情報が示す入場口から前記出場口情報が示す出場口までに至る距離に応じた対距離料金と前記入場時料金との差額を算出し、当該算出された差額の返金先を前記電子媒体識別子検索ステップにより検索された電子媒体識別子に決定する返金先決定ステップと、
    を含んだことを特徴とする料金収受管理方法。
  5. 前記入場側装置は、
    前記通信器識別子および前記電子媒体識別子をあらかじめ紐付けた紐付情報を記憶部に記憶する紐付情報記憶ステップと、
    前記入場口において一旦停止した車両に搭載されている通信器に対して一意に付与された通信器識別子を取得する入場時通信器識別子取得ステップと、
    前記入場時通信器識別子取得ステップにより取得された通信器識別子と、前記電子媒体識別子取得ステップにより取得された電子媒体識別子との対からなる紐付情報が、前記紐付情報記憶ステップにより記憶部に記憶されている紐付情報の中に存在するか否かを判定する紐付情報判定ステップと、
    をさらに含み、
    前記入場口情報送信ステップは、前記入場時通信器識別子取得ステップにより取得された通信器識別子と、前記電子媒体識別子取得ステップにより取得された電子媒体識別子との対からなる紐付情報が、前記紐付情報記憶ステップにより記憶部に記憶されている紐付情報の中に存在するものと前記紐付情報判定ステップにより判定された場合には、電子媒体識別子および入場口情報を前記有料道路管理装置に送信することを特徴とする請求項4に記載の料金収受管理方法。
  6. 前記入場側装置は、
    前記入場口において一旦停止した車両を特定するための車両特定情報を取得する入場時車両特定情報取得ステップをさらに含み、
    前記入場口情報送信ステップは、前記電子媒体識別子取得ステップにより取得された電子媒体識別子、および前記入場口において一旦停止した車両が通過する当該入場口を特定するための入場口情報に対応付けて、さらに前記入場時車両特定情報取得ステップにより取得された車両特定情報を前記有料道路管理装置に送信し、
    前記出場側装置は、
    前記出場口を通過する車両を特定するための車両特定情報を取得する出場時車両特定情報取得ステップをさらに含み、
    前記出場口情報送信ステップは、前記出場時通信器識別子取得ステップにより取得された通信器識別子、および当該通信器識別子に対応する通信器を搭載した車両によって通過される出場口を特定するための出場口情報に対応付けて、さらに前記出場時車両特定情報取得ステップにより取得された車両特定情報を前記有料道路管理装置に送信し、
    前記車両通行情報記憶ステップは、前記入場側装置から受信した電子媒体識別子、入場口情報および車両特定情報を対応付けて記憶部に記憶し、
    前記返金先決定ステップは、前記車両通行情報記憶ステップにより記憶部に記憶されている入場口情報の中から、前記電子媒体識別子検索ステップにより検索された電子媒体識別子に対応する車両特定情報を検索し、当該検索された車両特定情報と、前記出場側装置から受信した車両特定情報とが互いに一致する場合には、前記差額の返金先の決定を行うことを特徴とする請求項4または5に記載の料金収受管理方法。
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