JP4914773B2 - 衝突判断装置 - Google Patents

衝突判断装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4914773B2
JP4914773B2 JP2007150445A JP2007150445A JP4914773B2 JP 4914773 B2 JP4914773 B2 JP 4914773B2 JP 2007150445 A JP2007150445 A JP 2007150445A JP 2007150445 A JP2007150445 A JP 2007150445A JP 4914773 B2 JP4914773 B2 JP 4914773B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
collision
acceleration
signal
vehicle
frequency component
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007150445A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008302759A (ja
Inventor
俊寿 川島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Calsonic Kansei Corp
Original Assignee
Calsonic Kansei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Calsonic Kansei Corp filed Critical Calsonic Kansei Corp
Priority to JP2007150445A priority Critical patent/JP4914773B2/ja
Publication of JP2008302759A publication Critical patent/JP2008302759A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4914773B2 publication Critical patent/JP4914773B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、車両の衝突を判断してエアバック装置等の乗員保護装置へ作動信号を出力する衝突判断装置に関する。
最近の多くの車両(自動車)には衝突時に乗員を保護するエアバック装置等の乗員保護装置が備えられており、乗員保護装置には、車両衝突時の衝突を判断してこの乗員保護装置へ作動信号を出力する衝突判断装置が接続されている。
従来より、車両衝突時における加速度を加速度センサで検出し、検出した加速度を積分して所定の閾値と比較して、この閾値を超えたときに衝突と判断し、乗員保護装置へ作動信号を出力する衝突判断装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平5−286407号公報
ところで、車両(自動車)が電柱等の幅狭で剛性の高い物体と前突した場合、衝突初期時はこの幅狭物体が車体前部に食い込んでいくことにより、車両の減速はほとんど生じない。このため、加速度センサからのセンサ出力が所定の衝突判断閾値を超えるまでに時間を要することにより、衝突判断に遅れが生じてエアバック装置への展開信号の出力が遅延し、最適なエアバックの展開タイミングが得られない場合がある。
そこで、本発明は、幅狭物体などの衝突体と前突した場合などにおいても短時間で精度よく衝突判断を行うことができる衝突判断装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために請求項1に係る本発明の衝突判断装置は、車両衝突時に作用する加速度を検出可能な検出素子を有する第1の加速度検出手段と、車幅方向に対して前記第1の加速度検出手段の両側方向にそれぞれ位置するように設置され、車両衝突時に作用する加速度を検出可能な検出素子を有する第2、第3の加速度検出手段と、前記第1、第2、第3の各加速度検出手段により検出される各加速度信号から車両構成部材の塑性変形情報を与える高周波成分信号と車両の減速情報を与える低周波成分信号とをそれぞれ分離する周波数分離手段と、前記周波数分離手段により分離される前記各加速度信号の前記高周波成分信号から衝突方向を判断する第1の衝突方向判断手段と、前記周波数分離手段により分離される前記各加速度信号の前記高周波成分信号から衝突の判断および衝突の大きさを判断する第1の衝突量判断手段と、前記周波数分離手段により分離される前記各加速度信号の前記低周波成分信号から衝突方向を判断する第2の衝突方向判断手段と、前記周波数分離手段により分離される前記各加速度信号の前記低周波成分信号から衝突の判断および衝突の大きさを判断する第2の衝突量判断手段と、前記第1、第2の衝突方向判断手段により判断される衝突方向情報に基づいて、車両に複数設置されている各乗員保護手段のうちから衝突方向に対応する特定の乗員保護手段を判断する特定手段と、前記第1、第2の衝突量判断手段により判断される衝突量情報に基づいて、前記特定手段により特定される乗員保護手段に対する作動開始時間を判断する作動開始時間判断手段と、車体ボディに対して音波信号を送出する音波信号送信手段と、前記第1、第2、第3の各加速度検出手段の故障の有無を診断する故障診断手段とを備え、前記第1、第2、第3の各加速度検出手段の前記検出素子は、加速度の検出とともに、前記音波信号送信手段から送出される音波信号を前記車体ボディを通して検出可能であり、前記周波数分離手段は、前記検出素子で検出した前記音波信号に対応した検出信号を抽出可能であり、前記故障診断手段は、予め記憶されている前記音波信号送信手段から送出される音波信号と前記周波数分離手段で抽出された前記検出信号との比較結果に基づいて、前記第1、第2、第3の各加速度検出手段の故障の有無を診断することを特徴としている。
また、請求項に係る本発明の衝突判断装置は、前記検出素子が圧電セラミックスであり、該圧電セラミックスは、前記音波信号送信手段から送出される音波信号の周波数帯域にて共振するように設定されていることを特徴としている。
本発明に係る衝突判断装置によれば、衝突時に第1、第2、第3の各加速度検出手段により検出された各加速度信号から、車両構成部材の塑性変形情報を与える高周波成分信号と車両の減速情報を与える低周波成分信号とを周波数分離手段によりそれぞれ分離し、分離された各加速度信号の高周波成分信号と低周波成分信号から衝突方向の判断、衝突の判断および衝突の大きさを判断することにより、従来のように低周波成分信号から衝突発生を判断する場合よりも短時間で精度よく衝突判断を行うことができる。
以下、本発明を図示の実施形態に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態に係る衝突判断装置の構成を示すブロック図、図2は、本発明の実施形態に係る衝突判断装置を備えた車両(自動車)を示す概略平面図である。
図1に示すように、本実施形態に係る衝突判断装置1は、音波信号を送出する音波送信器2と、車体前後方向および車体左右方向に作用する加速度をそれぞれ検出可能な第1の加速度センサ3および第2、第3の加速度センサ4a,4bと、制御ユニット5を備えている。
音波送信器2は、図2に示すように、車両6の車体左右方向に対して中央部で車体前後方向に沿って設けられた車体下部ボディ7(図3参照)に直接設置されており、この車体下部ボディ7に対して特定の周波数(例えば、10kHz)で一定周期を有する検波信号(音波信号)aを送出する。なお、図2、図3において、左側が車両6の前部側で、右側が車両6の後部側である。
第1の加速度センサ3は、図2示すように、車両6の車体左右方向に対して中央部で車体前後方向に沿って設けられた車体下部ボディ7(図3参照)の車室前方付近(車体下部ボディ7上に設置されている音波送信器2よりも前方側)に直接設置されている。
第2、第3の加速度センサ4a,4bは、図2に示すように、それぞれ車両6の両側のBピラー(不図示)に直接設置されており、第1、第2、第3の各加速度センサ3、4a,4bは、二等辺三角形の各頂点に位置するようにして設置されている。
また、第1、第2、第3の各加速度センサ3、4a,4bは、検出素子として周知の圧電セラミックスを用いた加速度センサであり、音波送信器2から送出される検波信号の周波数帯域にて共振するように構成されている。なお、車体下部ボディ7とBピラーは、車体ボディ(不図示)を介して一体的に接続されている。これにより、第1、第2、第3の各加速度センサ3、4a,4bは、音波送信器2から車体下部ボディ7を通して直接的に入力される検波信号を検出することにより、外部から空気を伝播してくる音波の影響をほとんど受けない。
制御ユニット5は、第1、第2、第3の各周波数分離部8、9、10、故障診断部11、高周波成分検知部12、低周波成分検知部13、第1の衝突判断部14、第2の衝突判断部15、エアバック展開判断部16、および展開信号出力部17を備えている。
第1の衝突判断部14は、第1の衝突方向判断部14aと第1の衝突量判断部14bを有しており、第2の衝突判断部15は、第2の衝突方向判断部15aと第2の衝突量判断部15bを有している。また、エアバック展開判断部16は、エアバック展開方向判断部16aとエアバック展開時間判断部16bを有している。
第1の周波数分離部8は、第1、第2、第3の各バンドパスフィルタ(以下、「BPF」という)8a,8b,8cを有している。また、第2、第3の周波数分離部9、10も同様に、第1、第2、第3の各BPF9a,9b,9cおよび各BPF10a,10b,10cをそれぞれ有している。
第1、第2、第3の各周波数分離部8、9、10の第1のBPF8a,9a,10aは、通常時(非衝突時)および車両衝突時に第1、第2、第3の各加速度センサ3、4a,4bにより検出される前記検波信号aに対応した信号(以下、検出信号という)を抽出する。また、第1、第2、第3の各周波数分離部8、9、10の第2、第3の各BPF8b,8c、9b,9c、10b,10cは、車両衝突時に第1、第2、第3の各加速度センサ3、4a,4bからそれぞれ出力される加速度信号から高周波成分信号と低周波成分信号をそれぞれ分離する。
故障診断部11は、予め記憶されている前記音波送信器2から送出される検波信号情報と第1、第2、第3の各周波数分離部8、9、10の第1のBPF8a,9a,10aにより抽出された各検出信号との比較に基づいて、両者の信号波形が略同じ場合には第1、第2、第3の各加速度センサ3、4a,4bが正常であると診断し、両者の信号波形が異なる場合、例えば、第1のBPF8aにより抽出された検出信号の波形のみが異なる場合には第1の加速度センサ3が故障していると診断する。
高周波成分検知部12は、第1、第2、第3の各周波数分離部8、9、10の第2の各BPF8b、9b、10bでそれぞれ分離された高周波成分信号が入力される。また、低周波成分検知部13は、第1、第2、第3の各周波数分離部8、9、10の第3の各BPF8c、9c、10cでそれぞれ分離された低周波分離信号が入力される。
第1の衝突判断部14の第1の衝突方向判断部14aは、高周波成分検知部12から入力される各高周波成分信号に基づいて車両衝突位置(車両衝突方向)を判断し、第1の衝突判断部14の第1の衝突量判断部14bは、高周波成分検知部12から入力される各高周波成分信号に基づいて衝突の判断および衝突の大きさを判断する。また、第2の衝突判断部15の第2の衝突方向判断部15aは、低周波成分検知部13から入力される各低周波成分信号に基づいて、車両衝突位置(車両衝突方向)を判断し、第2の衝突判断部15の第2の衝突量判断部15bは、低周波成分検知部13から入力される各低周波成分信号に基づいて衝突の判断および衝突の大きさを判断する。
エアバック展開方向判断部16aは、第1の衝突判断部14と第2の衝突判断部15の第1、第2の衝突方向判断部14a,15aからそれぞれ入力される車両衝突位置(車両衝突方向)情報に基づいて車両6の衝突位置(車両衝突方向)を確定し、確定した衝突位置(車両衝突方向)情報に基づいて車両に設置されているエアバック装置18の複数のエアバックのうちから衝突方向に対応する特定のエアバックを判断する。
エアバック展開時間判断部16bは、第1の衝突判断部14と第2の衝突判断部15の第1、第2の衝突量判断部14b,15bからそれぞれ入力される衝突の判断情報、衝突の大きさ情報に基づいて、エアバック展開方向判断部16aで判断されたエアバックの最適な展開タイミング時間を算出する。
展開信号出力部17は、衝突時において、エアバック展開方向判断部16aで判断された特定のエアバック情報およびエアバック展開時間判断部16bからのエアバック展開タイミング時間情報とに基づき、故障診断部11により第1、第2、第3の各加速度センサ3、4a,4bが正常であると診断されているときだけエアバック装置18に展開信号を出力し、特定のエアバックを最適な展開タイミング時間で展開させる。
次に、前記した本実施形態に係る衝突判断装置1の動作について説明する。
車両のイグニッションスイッチがON時のときに、音波送信器2から例えば図4に示すような特定の周波数(例えば、10kHz)で一定周期を有する検波信号(音波信号)を車体下部ボディ7に送出する。この際、第1、第2、第3の各加速度センサ3、4a,4bの検出素子としての圧電セラミックスは、音波送信器2から送出される検波信号の周波数帯域で共振するように構成されているので、音波送信器2から送出された検波信号は、車体下部ボディ7を介して第1、第2、第3の各加速度センサ3、4a,4bでそれぞれ検出される。
そして、第1、第2、第3の各加速度センサ3、4a,4bでそれぞれ検出された検出信号は、第1、第2、第3の各周波数分離部8、9、10の第1のBPF8a,9a,10aにより抽出されて、故障診断部11に入力される。
故障診断部11は、予め記憶されている検波信号情報と第1のBPF8a,9a,10aにより抽出された検出信号との比較に基づいて、第1、第2、第3の各加速度センサ3、4a,4bが正常であるか否かを診断し、第1、第2、第3の各加速度センサ3、4a,4bのうちの特定の加速度センサ(例えば、第1の加速度センサ3)に故障が生じていると診断した場合は、警告灯や警告音により第1、第2、第3の各加速度センサ3、4a,4bのうちの特定の加速度センサ(例えば、第1の加速度センサ3)に故障が生じていることを運転者に報知する。このように、故障診断部11は、走行中を含めイグニッションスイッチがONされているときに第1、第2、第3の各加速度センサ3、4a,4bの故障診断を行っている。
そして、車両6(図2参照)が衝突(例えば、前突)した場合に、車両6に作用する加速度が第1、第2、第3の各加速度センサ3、4a,4bにより検出され、第1、第2、第3の各加速度センサ3、4a,4bにより検出された加速度信号が第1、第2、第3の各周波数分離部8、9、10に入力される。なお、この際、前記したように第1、第2、第3の各加速度センサ3、4a,4bで検出された検出信号(音波送信器2から車体下部ボディ7に送出された検波信号)も第1、第2、第3の各周波数分離部8、9、10に入力される。
第1、第2、第3の各周波数分離部8、9、10は、第1、第2、第3の各加速度センサ3、4a,4bからの加速度信号にフィルタ処理を行い、第2の各BPF8b、9b、10bにより衝突時の塑性変形情報である高周波成分信号を分離し、更に、第3の各BPF8c、9c、10cにより衝突時の車体減速信号である低周波成分信号を分離する。第2の各BPF8b、9b、10bで分離された各高周波成分信号は高周波成分検知部12に入力され、第3の各BPF8c、9c、10cで分離された各低周波成分信号は低周波成分検知部13に入力される。
前記低周波成分信号は、例えば図5(a)に示すように、ノイズ成分である前記高周波成分信号を除去した前突時の加速度信号であり、この加速度信号を一次積分することにより速度変化が算出される。
前記高周波成分信号は、例えば図5(b)に示すように、例えば前突時の車体の塑性変形に伴う信号成分であり、車体前部のバンパー、バンパーレインフォース、フロントサイドメンバなどが潰れてエンジンブロックに衝突の衝撃が伝わる(図5(b)の時刻t1付近)までは顕著に発生するが、それ以降は車体の塑性変形が小さくなることにより、発生する量も減少する。なお、この高周波成分信号の伝播速度は前記低周波成分信号の伝播速度よりも速い。
更に、この衝突(前突)時においても、第1、第2、第3の各加速度センサ3、4a,4bで検出された検出信号(例えば、図4に示すような検波信号)は、第1のBPF8a,9a,10aにより抽出されて故障診断部11に入力される。この際、第1の加速度センサ3と音波送信器2が設置されている車体下部ボディ7の変形等により検出信号にノイズが生じ、ノイズが生じた検出信号が故障診断部11に入力されるが、故障診断部11は、故障診断の信頼性を高めるために、衝突時には第1、第2、第3の各加速度センサ3、4a,4bの故障診断を行わない。即ち、故障診断部11は、衝突の直前までに入力される検出信号に基づいて第1、第2、第3の各加速度センサ3、4a,4bの故障診断を行う。
そして、第1の衝突判断部14の第1の衝突方向判断部14aは、高周波成分検知部12で抽出された第2の各BPF8b、9b、10bからの各高周波成分信号(衝突時の車体の塑性変形に伴う信号成分)の立ち上がり時刻の時間差に基づいて衝突方向(衝突位置)を判断し、更に、第1の衝突量判断部14bは、高周波成分検知部12から入力される前記各高周波成分信号の大きさに基づいて、衝突の判断および衝突の大きさ(車体変形量)を判断する。
即ち、高周波成分検知部12から入力される前記各高周波成分信号(衝突時の車体の塑性変形に伴う信号成分)は、第1、第2、第3の各加速度センサ3、4a,4bの設置場所の違いにより、衝突形態(前突(正突)、斜突、側突、後突など)によってその立ち上がり時刻にそれぞれ時間差が生じる。例えば、前突(正突)の場合には、第1の加速度センサ3で検出した加速度信号に対応している第2のBPF8bからの高周波成分信号の立ち上がり時刻が一番早く、第2、第3の加速度センサ4a,4bでそれぞれ検出した加速度信号に対応している第2のBPF9b、10bからの高周波成分信号の立ち上がり時刻がその後になる。
また、高周波成分検知部12から入力される前記各高周波成分信号(衝突時の車体の塑性変形に伴う信号成分)の大きさは、衝突の大きさに略比例し、衝突の度合いが大きいほど前記各高周波成分信号の発生量が大きくなる。
同様に、第2の衝突判断部15の第2の衝突方向判断部15aは、低周波成分検知部13から入力される前記各低周波成分信号(ノイズ成分である前記高周波成分信号を除去した前突時の加速度信号)の立ち上がり時刻の時間差に基づいて衝突方向(衝突位置)を判断し、更に、第2の衝突量判断部15bは、低周波成分検知部13から入力される前記各低周波成分信号の立ち上がり大きさの差に基づいて、衝突の判断および衝突の大きさ(車体変形量)を判断する。
そして、エアバック展開方向判断部16aは、第1の衝突判断部14の第1の衝突方向判断部14aから入力される衝突方向(衝突位置)情報、および第2の衝突判断部15の第2の衝突方向判断部15aから入力される衝突方向(衝突位置)情報とに基づいて衝突方向(衝突位置)を確定する。そして、確定した衝突方向(衝突位置)情報に基づいて、エアバック装置18の複数のエアバックのうちから展開させる特定のエアバックを確定する。
即ち、エアバック展開方向判断部16aが、入力される前記各衝突方向(衝突位置)情報に基づいて、例えば衝突形態が前突であると判断した場合は運転席と助手席の各エアバックを、展開させるエアバックとして確定する。
そして、エアバック展開時間判断部16bは、第1の衝突量判断部14bから入力される情報(衝突判断、衝突の大きさ(車体変形量))と、第2の衝突量判断部15bから入力される情報(衝突判断、衝突の大きさ(車体変形量))から、衝突形態等に応じて選択したいずれか一方側の情報に基づいて、衝突形態や衝突速度等を考慮して乗員を保護するための最適なエアバック展開タイミング時間を算出する。
即ち、例えば、衝突初期時に減速度が小さい衝突形態(例えば、電柱との前突)の場合では、衝突初期時に車体6の塑性変形が大きく、車両構成材(バンパー、バンパーレインフォース、フロントサイドメンバなど)の塑性変形量に比例して前記高周波成分信号の発生量が多くなる。よって、第1の衝突量判断部14bは、前記高周波成分信号の発生量の大きさに対応して衝突判断を行う際の衝突判断閾値を変更することにより、衝突判断を素早く、かつ確実に行うことができる。これにより、エアバック展開時間判断部16bは、第1の衝突量判断部14bから入力される情報(衝突発生情報、衝突の大きさ(車体変形量))に基づいて、エアバックの最適な展開タイミング時間を算出することができる。
そして、エアバック展開方向判断部16aで確定された展開させるエアバック情報、およびエアバック展開時間判断部16bで算出されたエアバックの最適な展開タイミング時間情報は展開信号出力部17に入力される。そして、展開信号出力部17は、故障診断部11から第1、第2、第3の各加速度センサ3、4a,4bが正常であるとの診断情報が入力されている場合に、エアバック装置18に展開信号(展開させるエアバック情報、エアバックの最適な展開タイミング時間情報)が出力される。
エアバック装置18は、展開信号出力部17から入力される展開信号(展開させるエアバック情報、エアバックの最適な展開タイミング時間情報)に基づいて、特定のエアバック(前突の場合は、運転席と助手席の各エアバック、側突の場合は、サイドエアバック))を展開させ、車室内の乗員を保護する。
なお、故障診断部11から第1、第2、第3の各加速度センサ3、4a,4bが故障しているとの診断情報が展開信号出力部17に入力された場合には、エアバック展開方向判断部16aおよびエアバック展開時間判断部16bから展開信号出力部17にそれぞれ入力される展開信号(展開させるエアバック情報、エアバックの最適な展開タイミング時間情報)は不確実もしくは誤った情報なので、エアバック装置18に展開信号は出力されない。
このように、本実施形態に係る衝突判断装置1によれば、第1、第2、第3の各加速度センサ3、4a,4bにより検出された各加速度信号から車両構成部材の塑性変形情報を与える高周波成分信号と車両の減速情報を与える低周波成分信号とをそれぞれ分離し、分離した加速度信号の高周波成分信号と低周波成分信号から衝突方向の判断、衝突の判断および衝突の大きさを判断することにより、従来のように低周波成分信号から衝突発生を判断する場合よりも短時間で精度よく衝突判断を行うことができる。
また、第1、第2、第3の各加速度センサ3、4a,4bにより検出された各加速度信号から分離された高周波成分信号と低周波成分信号とに基づいて衝突方向(衝突位置)を判断することにより、3つの第1、第2、第3の各加速度センサ3、4a,4bのみで車両全方位における衝突方向(衝突位置)を確実に判断することができる。
更に、音波送信器2から車体下部ボディ7に送出される検波信号(音波信号)を第1、第2、第3の各加速度センサ3、4a,4bで検出させて、この検出した検出信号に基づいて第1、第2、第3の各加速度センサ3、4a,4bの故障の有無を診断することにより、音波送信器2から送出される検波信号(音波信号)が車体下部ボディ7を通して第1、第2、第3の各加速度センサ3、4a,4bに直接的に入力されるので、安定して精度よく第1、第2、第3の各加速度センサ3、4a,4bの故障の有無を診断することができる。
本発明の実施形態に係る衝突判断装置の構成を示すブロック図。 本発明の実施形態に係る衝突判断装置を備えた車両を示す概略平面図。 車体下部ボディに設置された音波送信器と第1の加速度センサを示す図。 音波送信器から送出される検波信号の一例を示す図。 (a)は、車両衝突(前突)時に第1の加速度センサで検出された加速度信号から高周波成分信号を除去した低周波成分信号を示す図、(b)は、車両衝突(前突)時に第1の加速度センサで検出された加速度信号から分離した高周波成分信号を示す図。
符号の説明
1 衝突判断装置
2 音波送信器
3 第1の加速度センサ
4a 第2の加速度センサ
4b 第3の加速度センサ
5 制御ユニット
6 車両
8 第1の周波数分離部
9 第2の周波数分離部
10 第3の周波数分離部
11 故障診断部
12 高周波検知部
13 低周波検知部
14 第1の衝突判断部
14a 第1の衝突方向判断部
14b 第1の衝突量判断部
15 第2の衝突判断部
15a 第2の衝突方向判断部
15b 第2の衝突量判断部
16 エアバック展開判断部
16a エアバック展開方向判断部
16b エアバック展開時間判断部
18 展開信号出力部
19 エアバック装置

Claims (2)

  1. 車両衝突時に作用する加速度を検出可能な検出素子を有する第1の加速度検出手段と、
    車幅方向に対して前記第1の加速度検出手段の両側方向にそれぞれ位置するように設置され、車両衝突時に作用する加速度を検出可能な検出素子を有する第2、第3の加速度検出手段と、
    前記第1、第2、第3の各加速度検出手段により検出される各加速度信号から車両構成部材の塑性変形情報を与える高周波成分信号と車両の減速情報を与える低周波成分信号とをそれぞれ分離する周波数分離手段と、
    前記周波数分離手段により分離される前記各加速度信号の前記高周波成分信号から衝突方向を判断する第1の衝突方向判断手段と、
    前記周波数分離手段により分離される前記各加速度信号の前記高周波成分信号から衝突の判断および衝突の大きさを判断する第1の衝突量判断手段と、
    前記周波数分離手段により分離される前記各加速度信号の前記低周波成分信号から衝突方向を判断する第2の衝突方向判断手段と、
    前記周波数分離手段により分離される前記各加速度信号の前記低周波成分信号から衝突の判断および衝突の大きさを判断する第2の衝突量判断手段と、
    前記第1、第2の衝突方向判断手段により判断される衝突方向情報に基づいて、車両に複数設置されている各乗員保護手段のうちから衝突方向に対応する特定の乗員保護手段を判断する特定手段と、
    前記第1、第2の衝突量判断手段により判断される衝突量情報に基づいて、前記特定手段により特定される乗員保護手段に対する作動開始時間を判断する作動開始時間判断手段と、
    車体ボディに対して音波信号を送出する音波信号送信手段と、
    前記第1、第2、第3の各加速度検出手段の故障の有無を診断する故障診断手段とを備え、
    前記第1、第2、第3の各加速度検出手段の前記検出素子は、加速度の検出とともに、前記音波信号送信手段から送出される音波信号を前記車体ボディを通して検出可能であり、前記周波数分離手段は、前記検出素子で検出した前記音波信号に対応した検出信号を抽出可能であり、
    前記故障診断手段は、予め記憶されている前記音波信号送信手段から送出される音波信号と前記周波数分離手段で抽出された前記検出信号との比較結果に基づいて、前記第1、第2、第3の各加速度検出手段の故障の有無を診断する
    ことを特徴とする衝突判断装置。
  2. 前記検出素子は圧電セラミックスであり、該圧電セラミックスは、前記音波信号送信手段から送出される音波信号の周波数帯域にて共振するように設定されている、
    ことを特徴とする請求項に記載の衝突判断装置。
JP2007150445A 2007-06-06 2007-06-06 衝突判断装置 Expired - Fee Related JP4914773B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007150445A JP4914773B2 (ja) 2007-06-06 2007-06-06 衝突判断装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007150445A JP4914773B2 (ja) 2007-06-06 2007-06-06 衝突判断装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008302759A JP2008302759A (ja) 2008-12-18
JP4914773B2 true JP4914773B2 (ja) 2012-04-11

Family

ID=40231856

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007150445A Expired - Fee Related JP4914773B2 (ja) 2007-06-06 2007-06-06 衝突判断装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4914773B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6398137B2 (ja) * 2013-12-20 2018-10-03 ホーチキ株式会社 地震計

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0652191B2 (ja) * 1987-09-11 1994-07-06 松下電器産業株式会社 加速度センサ
JPH06239195A (ja) * 1993-02-12 1994-08-30 Toyota Motor Corp 車両用エアバッグ装置
JP3392180B2 (ja) * 1993-05-10 2003-03-31 ボッシュ エレクトロニクス株式会社 車両用安全装置の制御システム
JP3319104B2 (ja) * 1993-12-13 2002-08-26 日本電気株式会社 車両の衝突判定装置
JPH09277901A (ja) * 1996-02-15 1997-10-28 Toyota Motor Corp 衝突判定値決定装置及びその方法
JP3829445B2 (ja) * 1997-01-10 2006-10-04 株式会社デンソー 車両用側突型乗員保護システム及び衝突判定装置
JP3466461B2 (ja) * 1997-04-21 2003-11-10 株式会社ホンダエレシス 車体側面の変形有無を判定する方法及び装置、並びに、車両用乗員側方保護具の起動制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008302759A (ja) 2008-12-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100663794B1 (ko) 향상된 오용 한계를 갖는 대칭 및 비대칭 충돌 이벤트를결정하기 위한 방법 및 장치
EP1637405B1 (en) Object struck discrimination system and protection system
US8249779B2 (en) Device and method for activating passenger protection means
JPH04361163A (ja) 車両衝突検知装置
JP2010540347A5 (ja)
JP2661882B2 (ja) 加速度計と高周波圧力変換器の組合せによる衝突の検知
EP1637406B1 (en) Object struck discrimination system and protection system
US7278657B1 (en) Method and apparatus for controlling an actuatable occupant protection device using an ultrasonic sensor
US8113541B2 (en) Vehicle supplemental restraint system configuration and method
JP3632619B2 (ja) 乗員保護装置の起動装置
JP4914773B2 (ja) 衝突判断装置
EP2234846B1 (en) A vehicle sensor system
US20060097495A1 (en) Retaining system
JP4896389B2 (ja) エアバッグの展開制御装置
JP4168944B2 (ja) 乗員保護システムおよび判定装置
WO2007044997A2 (en) Method and apparatus for providing a safing function in a restraining system
JP4569114B2 (ja) 乗員保護システムおよび判定装置
JP5264218B2 (ja) 車両用側面衝突判定装置
JP4417200B2 (ja) 乗員保護装置の展開判断方法及びその方法を用いる乗員保護装置
JP4614087B2 (ja) 車両用歩行者保護装置
JP2009292169A (ja) エアバッグ展開制御装置
KR20080008107A (ko) 에어백 장치와 그 제어방법
KR101627502B1 (ko) 자동차의 승객보호장치
JP2010228524A (ja) 側突判定装置、及び乗員保護装置
KR100892817B1 (ko) Tpms를 이용한 에어백 제어 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100318

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111013

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111018

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111202

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120110

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120123

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150127

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees