JP4913355B2 - バイオセンサ - Google Patents

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本発明は、バイオセンサに関する。詳細には、本発明は、生体試料などに含まれる成分の濃度をバイオセンサにより測定する際の精度を向上させるための改良に関する。
近年、バイオセンサが医療などの分野において応用されている。バイオセンサの測定対象は低分子から高分子に至るまでの様々な化学物質であり、測定対象に応じて、種々の機能を有するバイオセンサの開発が進められている。
なかでも、酵素センサは、酵素の基質認識能と触媒能とを利用したバイオセンサであり、酸化還元酵素および電子受容体を含む反応層が電極系の表面に形成されてなる構造を有する。
酵素センサの例としては、グルコースセンサがある。グルコースセンサは、臨床検査の現場などにおいて血糖値を測定する目的で利用されている。以下、グルコースセンサの作動原理を簡単に説明する。
グルコースセンサに試料溶液(血液試料など)が滴下されると、電極系(作用極および対極)の表面に形成された反応層が溶解し、酵素(グルコースオキシダーゼ)と試料溶液中のグルコースとが反応して、下記化学反応式(1)で表される反応が進行する。
Figure 0004913355
上記反応式(1)により生成した過酸化水素は、反応層中の電子受容体(例えば、フェリシアンイオン)に電子を供与することで当該電子受容体を還元し、自身は酸化されて酸素となる。かような反応が充分に進行した後、還元された電子受容体を電気化学的に酸化し、この際に測定される酸化電流の値から、試料溶液中のグルコース濃度を算出する。
ここで、血液試料や果汁などをバイオセンサの試料溶液として用いると、試料溶液中の血球や種々のタンパク質などの吸着性成分が電極系の表面に吸着し、正しい測定結果が得られないという問題があった。実際に市販されている血糖センサにおいても、ヘマトクリット値の測定結果に誤差が生じる場合があるとの指摘がある(例えば、非特許文献1を参照)。
かような問題を解決するための技術として、例えば、電極表面にカルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシエチルセルロース、デンプン等の親水性高分子を塗布することにより、吸着性成分の電極への吸着を抑制する技術が提案されている(例えば、特許文献1〜3を参照)。また、例えば、分離用フィルタを電極上に設けて血球等の吸着性成分を物理的に除去することで、上記のような吸着の問題を解決する技術も提案されている(例えば、特許文献4を参照)。
糖尿病、42(5)367−372、1999 特公平6−54304号公報 特公平7−107525号公報 特開平9−243591号公報 特開2002−202283号公報
しかしながら、上記特許文献に記載のバイオセンサを用いた場合であっても、吸着性成分の電極への吸着が必ずしも充分に抑制されるとは限らず、吸着性成分の吸着をより一層抑制しうる手段の開発が望まれているのが現状である。
そこで本発明は、バイオセンサにおいて、吸着性成分の電極への吸着をより一層抑制し、バイオセンサの精度を向上させうる手段を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく、鋭意研究を行った。その結果、バイオセンサにおいて、酸化還元酵素および電子受容体を含む反応層に、所定の水溶性高分子をさらに含ませることで、吸着性物質の電極への吸着が効果的に抑制されうることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、絶縁性基板と、前記絶縁性基板上に形成された、作用極および対極を含む電極系と、前記作用極上に形成された、酸化還元酵素および電子受容体を含む反応層と、を備え、前記電極系に流れる電流値に基づいて前記酸化還元酵素の基質の濃度を測定するための、バイオセンサであって、前記反応層が、タンニン酸、ペクチン、カゼイン、カラギナン、ファーセレラン、プルラン、コラーゲン、キチン、キトサン、コンドロイチン硫酸ナトリウム、リグニンスルホン酸、およびこれらの誘導体からなる群から選択される1種または2種以上の水溶性高分子をさらに含むことを特徴とする、バイオセンサである。
本発明のバイオセンサによれば、反応層に含まれる所定の水溶性高分子により、吸着性成分の電極への吸着が効果的に抑制されうる。よって本発明は、バイオセンサの測定精度の向上に有効に寄与しうる。
以下、本発明を実施するための好ましい一実施形態について説明するが、本発明の技術的範囲は下記の形態のみには制限されない。
本発明は、絶縁性基板と、前記絶縁性基板上に形成された、作用極および対極を含む電極系と、前記作用極上に形成された、酸化還元酵素および電子受容体を含む反応層と、を備え、前記電極系に流れる電流値に基づいて前記酸化還元酵素の基質の濃度を測定するための、バイオセンサであって、前記反応層が、タンニン酸、ペクチン、カゼイン、カラギナン、ファーセレラン、プルラン、コラーゲン、キチン、キトサン、コンドロイチン硫酸ナトリウム、リグニンスルホン酸、およびこれらの誘導体からなる群から選択される1種または2種以上の水溶性高分子をさらに含むことを特徴とする、バイオセンサである。
図1は、本発明のバイオセンサ10の各構成要素の形成パターンを示す平面図である。なお、図1の各図においては、各図により説明するための構成要素に加えて、絶縁性基板20の外形を示す仮想線が図示されている。図1(a)は、絶縁性基板20上でのリード部30およびコネクタ部32の形成パターンを示す平面図である。図1(b)は、電極系40を構成する参照極42の形成パターンを示す平面図である。図1(c)は、電極系40を構成する作用極44および対極46の形成パターンを示す平面図である。図1(d)は、絶縁層50の形成パターンを示す平面図である。図1(e)は、スペーサ60および反応層70の形成パターンを示す平面図である。図2は、図1の各図に示す各構成要素の積層順序を示す分解斜視図である。図3は、図1および図2の各図に示す各構成要素が形成されてなるバイオセンサ10を示す平面図である。図2および図3に示すように、バイオセンサ10においては、絶縁性基板20上に、一体化されたリード部30およびコネクタ部32、電極系40、絶縁層50、スペーサ60および反応層70が、絶縁層基板20の側からこの順に積層されている。なお、バイオセンサ10は、カバーによりさらに覆われた状態で使用および貯蔵される場合があるが、図1〜図3においてはかようなカバーの図示は省略されている。また、説明の都合上、図面の寸法比率は誇張されており、図示する形態が実際とは異なる場合がある。
バイオセンサ10は、体液などの試料溶液中の特定成分(以下、「基質」とも称する)の濃度を測定するための装置である。以下、バイオセンサ10を構成する各部材について詳細に説明する。
バイオセンサ10は、その基体として絶縁性基板20を備える。絶縁性基板20は、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレン等の樹脂、ガラス、セラミックス、紙などの従来公知の絶縁性材料により構成されうる。絶縁性基板20の形状やサイズについては、特に制限されない。
絶縁性基板20上には、図2および図3に示すように、リード部(30a、30b、30c)およびコネクタ部(32a、32b、32c)が形成されている。コネクタ部(32a、32b、32c)は、後述する電極系40とバイオセンサ10外部とを電気的に接続するための手段として機能し、リード部(30a、30b、30c)を介して電極系40と電気的に接続されている。リード部(30a、30b、30c)は、図1〜図3に示すように、コネクタ部(32a、32b、32c)から、電極系40の位置まで延長されており、電極系40の各電極(42、44、46)の下地層を構成する。リード部(30a、30b、30c)およびコネクタ部(32a、32b、32c)を構成する材料は特に制限されないが、例えば、銀、金、白金、パラジウム、カーボンなどにより構成されうる。導電性およびコストの観点から、リード部およびコネクタ部は銀により構成される。リード部およびコネクタ部の形成方法は特に制限されず、スクリーン印刷法やスパッタリング法などの従来公知の手法により形成されうる。
図1〜図3に示すように、リード部(30a、30b、30c)が延長されてなる下地層の上層には、電極系40が形成されている。この電極系40は、バイオセンサ10の使用時において、後述する反応層70中の試料溶液に電圧を印加するための電圧印加手段、および、試料溶液中に流れる電流を検出するための電流検出手段として機能する。
図示する形態において、電極系40は、参照極42、作用極44、および対極46の3極からなる。すなわち、図示する形態のバイオセンサ10は、3電極式センサである。ただし、本発明のバイオセンサは3電極式のみに制限されず、参照極を含まない電極系を備えた2電極式センサであってもよい。なお、電極系40における電圧の制御がより高精度に行われるという観点からは、2電極式よりも3電極式が好ましく用いられうる。
作用極44および対極46は、バイオセンサ10の使用時に一対となって、後述する反応層70中の試料溶液に電圧を印加した際に流れる酸化電流(応答電流)を測定するための電流測定手段として機能する。バイオセンサ10の使用時には、参照極42と作用極46との間に所定の電圧が印加される。各電極を構成する材料は特に制限されないが、例えば、銀/塩化銀、カーボン、銀、金、白金などにより構成されうる。なお、各電極の構成材料は、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよい。ただし、耐腐食性およびコストの観点から、作用極44および対極46はカーボンにより構成される。また、印加電位の安定性が高いという観点から、参照極42は好ましくは銀/塩化銀により構成される。電極系40の形成方法は特に制限されず、スクリーン印刷法やスパッタリング法などの従来公知の手法により形成されうる。
絶縁性基板20上に形成されたリード部(30a、30b、30c)およびコネクタ部(32a、32b、32c)、並びに電極系40の上層には、図1〜図3に示すように、電極系40が露出するように、絶縁層50が形成されている。絶縁層50の存在により、電極系40を構成する各電極間の短絡が防止されうる。絶縁層50を構成する材料は特に制限されないが、例えば、レジストインク、PETやポリエチレン等の樹脂、ガラス、セラミックスなどにより構成されうる。絶縁層50の形成方法についても特に制限はなく、スクリーン印刷法や接着法などの従来公知の手法により形成されうる。
電極系40および絶縁層50の上層には、図1〜図3に示すように、スペーサ60および反応層70が形成されている。バイオセンサ10の使用時には、反応層70において、後述する酵素反応が進行する。また、スペーサ60を設けることで、バイオセンサ10の使用時における反応層70および試料溶液の漏出が防止される。図示する形態において、スペーサ60は、電極系40に対応する部位に矩形の開口部を有しており、この開口部に反応層70が設けられている。ただし、スペーサ60の有する開口部の形状は矩形のみに制限されず、任意の形状が用いられうる。スペーサ60を構成する材料は特に制限されないが、例えば、PETやポリエチレン等の樹脂、ガラス、セラミックス、紙などにより構成されうる。スペーサ60および反応層70の形成方法は特に制限されず、例えば、所定の部位に開口部を有するスペーサ60を載置し、この開口部に反応層70を形成するための溶液を滴下して、乾燥させるという手法が用いられうる。
反応層70は1層のみからなる層であってもよいし、2層以上からなる層であってもよい。反応層70が2層からなる形態としては、例えば、電子受容体および上記の所定の水溶性高分子を含み、酸化還元酵素を実質的に含まない第1反応層と、前記第1反応層の上層に形成された、酸化還元酵素および上記の所定の水溶性高分子を含み、電子受容体を実質的に含まない第2反応層とから、反応層70が構成される形態が挙げられる。また、反応層70が3層からなる形態としては、例えば、電子受容体および上記の所定の水溶性高分子を含み、酸化還元酵素を実質的に含まない第1反応層と、前記第1反応層の上層に形成された、上記の所定の水溶性高分子を含み、酸化還元酵素および電子受容体を実質的に含まない第2反応層と、前記第2反応層の上層に形成された、酸化還元酵素および上記の所定の水溶性高分子を含み、電子受容体を実質的に含まない第3反応層とから、反応層70が構成される形態が挙げられる。
また、図示する形態において、反応層70は電極系40の上層に形成されているが、場合によっては、図示する形態とは異なり、電極系40の近傍に反応層70を形成し、電極系40と反応層70とが直接接触しない形態としてもよい。なお、反応層70が電極系40の「近傍」に形成される形態としては、電極系40と反応層70との間に空間やフィルタが介在する形態や、試料供給口と電極系40との間に反応層70が形成される形態などが例示される。
反応層70は、酸化還元酵素および電子受容体を含む。また、本発明は、反応層70が所定の水溶性高分子をさらに含む点に特徴を有する。以下、反応層70を構成する成分について、詳細に説明する。
酸化還元酵素は、バイオセンサ10の使用時において、試料溶液中の基質を酸化するという機能を有する。酸化還元酵素の種類は特に制限されず、測定を希望する成分に応じて、適宜選択されうる。反応層70に含まれる酸化還元酵素の一例を挙げると、グリセロールオキシダーゼ、グリセロールデヒドロゲナーゼ、コレステロールオキシダーゼ、コレステロールデヒドロゲナーゼ、サルコシンオキシダーゼ、乳酸オキシダーゼ、乳酸デヒドロゲナーゼ、フルクトースオキシダーゼ、フルクトースデヒドロゲナーゼ、アルコールオキシダーゼ、アルコールデヒドロゲナーゼ、グルタミン酸オキシダーゼ、グルタミン酸デヒドロゲナーゼ、ソルビトールデヒドロゲナーゼ、ビリルビンオキシダーゼ、ペルオキシダーゼなどが例示されうる。また、種々の目的で改良が施された改良型の酵素が用いられてもよい。反応層70における酸化還元酵素の含有量についても特に制限はなく、測定を希望する成分の種類や試料溶液の添加量などに応じて適宜調節されうる。一例を挙げると、通常は0.001〜100活性単位、好ましくは0.01〜10活性単位、より好ましくは0.01〜5活性単位の酸化還元酵素が反応層70に含まれるとよい。
電子受容体は、バイオセンサ10の使用時において、酸化還元酵素の作用によって生成した電子を受け取る、すなわち還元される。そして、還元された電子受容体は、酵素反応終了後に電極系40に流される電流によって電気化学的に酸化される。この際に流れる電流(酸化電流と称する)の大きさから、試料溶液中の所望の成分の濃度が算出されうる。電子受容体の種類についても特に制限はなく、従来公知の電子受容体が適宜選択されうる。一例を挙げると、フェリシアンイオン、p−ベンゾキノンおよびその誘導体、フェナジニウムメチルサルフェートおよびその誘導体、メチレンブルー、チオニン、インジゴカーミン、ガロシアニン、α−ナフトキノンおよびその誘導体、並びにサフラニンからなる群から選択される1種または2種以上の電子受容体が例示される。また、p−ベンゾキノン誘導体、フェナジニウムメチルサルフェート誘導体、α−ナフトキノン誘導体としては、p−ベンゾキノン、フェナジニウムメチルサルフェート、α−ナフトキノンに炭素数1または2のアルキル基、炭素数1または2のアルコキシ基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子等が結合したものなどが挙げられる。反応層70における電子受容体の含有量についても特に制限はなく、試料溶液の添加量などに応じて適宜調節されうる。一例を挙げると、0.5〜10μLの試料溶液を添加して用いるバイオセンサ10の反応層70には、通常は0.01〜1000μg、好ましくは0.1〜100μg、より好ましくは1〜50μgの電子受容体が含まれるとよい。
本発明のより好ましい形態において、反応層70は、酸化還元酵素として補酵素であるピロロキノリンキノン(PQQ)依存型のグリセロールデヒドロゲナーゼを含む。この際、電子受容体としてはフェナジニウムメチルサルフェート誘導体である1−メトキシ−5−フェナジニウムメチルサルフェートを含むことがより好ましい。さらに好ましくは、反応層70がリポプロテインリパーゼをさらに含む。ここで、PQQ依存型グリセロールデヒドロゲナーゼは溶液中の電子受容体のみを反応に使用し、溶存酸素の影響を受けない。従って、上記のより好ましい形態によれば、還元型の電子受容体の酸化電流を測定することにより、試料溶液中のグリセロール濃度がより正確に測定されうる。
続いて、本発明の特徴的な構成である水溶性高分子の好ましい形態について、詳細に説明する。
本発明のバイオセンサ10において、反応層70は、タンニン酸、ペクチン、カゼイン、カラギナン、ファーセレラン、プルラン、コラーゲン、キチン、キトサン、コンドロイチン硫酸ナトリウム、リグニンスルホン酸、およびこれらの誘導体からなる群から選択される水溶性高分子を含む。反応層70がこれらの水溶性高分子を含むことにより、タンパク質などの吸着性成分の電極系40への吸着が効果的に抑制されうる。また、これらの高分子を含むことで、電極系40表面からの反応層70の剥離や、反応層70の割れも効果的に防止されうる。よって本発明によれば、測定精度および信頼性に優れるバイオセンサが提供されうる。なかでも、タンニン酸、ペクチン、カゼイン、およびこれらの誘導体が反応層70に含まれると、吸着性成分の電極への吸着がより一層抑制されうる。なお、上記の水溶性高分子は、1種のみが単独で反応層70に含まれてもよいし、2種以上が併せて反応層70に含まれてもよい。また、上記の所定の高分子が反応層70に含まれることにより吸着性物質の電極系への吸着が抑制されるメカニズムは完全に明らかとはなっていないが、反応層70を形成するための溶液中に上記の所定の高分子が含まれると、当該溶液を所定の位置に滴下し乾燥させて反応層70を形成する際に、より均一な層が形成され、かつ、より細かい網目構造が形成されることが何らかの関与をしているものと推測される。ただし、かようなメカニズムはあくまでも推測に過ぎず、他のメカニズムに基づいて吸着性物質の電極系への吸着が抑制されていたとしても、本発明の技術的範囲は何ら影響を受けることはない。
反応層70は、場合によっては、上記以外の高分子を含んでもよい。上記以外の高分子としては特に制限されないが、例えば、セルロース、グアーガム、スターチ、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリエチレングリコールなどが挙げられる。
以上、本発明の特徴的な構成について詳細に説明したが、上記の形態のみに制限されることはなく、従来公知の知見を適宜参照して、種々の改良を施すことも可能である。従来公知の知見としては、例えば、特開平2−062952号公報、特開平5−87768号公報、特開平11−201932号公報などが挙げられる。
続いて、本発明のバイオセンサ10の動作について説明する。
まず、濃度の測定を希望する成分を含む試料溶液の所定量を、バイオセンサ10の反応層70に供給する。試料溶液の具体的な形態は特に制限されず、バイオセンサ10に用いられる酸化還元酵素の基質を含む溶液が適宜用いられうる。試料溶液としては、例えば、血液、尿、唾液などの生体試料、果物、野菜、加工食品原料などの食品等が用いられうる。ただし、その他の溶液が試料として用いられてもよい。また、試料溶液は原液がそのまま用いられてもよいし、粘度などを調節する目的で適当な溶媒で希釈された溶液が用いられてもよい。試料溶液に含まれる基質についても特に制限はなく、上述した酸化還元酵素と反応しうる物質であればよい。基質としては、例えば、グルコースなどの糖類、グリセロール、ソルビトール、アラビトールなどの多価アルコール、中性脂肪、コレステロールなどの脂質、グルタミン酸や乳酸などの有機酸類、クレアチン、クレアチニンなどが挙げられる。試料溶液を反応層70へ供給する形態は特に制限されず、所定量の試料溶液を反応層70に対して垂直に直接滴下することにより供給してもよいし、別途設けた試料溶液供給手段により、反応層70に対して水平方向から試料溶液を供給してもよい。
反応層70へと試料溶液が供給されると、試料溶液中の所望の成分は、反応層70に含まれる酸化還元酵素の作用によって酸化され、自身の酸化と同時に電子を放出する。基質から放出された電子は、電子受容体に捕捉され、これに伴って電子受容体は酸化型から還元型へと変化する。試料溶液の添加後、バイオセンサ10を所定時間放置することにより、酸化還元酵素によって基質が完全に酸化され、一定量の電子受容体が酸化型から還元型へと変換される。基質と酵素との反応を完結させるための放置時間については特に制限はないが、試料溶液添加後、通常は0〜5分間、好ましくは0〜1分間、バイオセンサ10を放置すればよい。
その後、還元型の電子受容体を酸化する目的で、電極系40を介して、作用極44と対極46との間に、所定の電圧を印加する。これにより、反応層70中に電流(以下、「酸化電流」とも称する)が流れ、この電流によって還元型の電子受容体が電気化学的に酸化され、酸化型へと変換される。この際に測定される酸化電流の値から、電圧印加前の還元型の電子受容体の量が算出され、さらに、酵素と反応した基質の量が定量されうる。酸化電流を流す際に印加される電圧の値は特に制限されず、従来公知の知見を参照して適宜調節されうる。一例を挙げると、−200〜700mV程度、好ましくは0〜500mVの電圧を、参照極42と作用極44との間に印加すればよい。電圧を印加するための電圧印加手段についても特に制限はなく、従来公知の電圧印加手段が適宜用いられうる。
酸化電流値の測定、および当該電流値から基質濃度への換算の手法としては、所定の電圧を印加してから一定時間後の電流値を測定するクロノアンペロメトリー法が用いられてもよいし、クロノアンペロメトリー法による電流応答を時間で積分して得られる電荷量を測定するクロノクーロメトリー法が用いられてもよい。簡単な装置系により測定されるという点で、クロノアンペロメトリー法が好ましく用いられうる。
以上、還元型の電子受容体を酸化する際の電流(酸化電流)を測定することにより基質濃度を算出する形態を例に挙げて説明したが、場合によっては、還元されずに残存している酸化型の電子受容体を還元する際の電流(還元電流)を測定することにより基質濃度を算出する形態が採用されてもよい。
次に実施例を用いて本発明をより詳細に説明するが、下記の実施例は本発明の技術的範囲に何ら影響を及ぼすことはない。
文献(ディスポーザブルグルコース電極の開発と工業化、電気化学、63(7)592−595、1995)を参考に、種々の水溶性高分子による吸着性物質の電極系への吸着抑制効果を試験した。具体的には、市販のセンサ電極(BVT社製;AC1.W5.R1)の表面に、下記の表1に示す種々の水溶性高分子を種々の濃度の水溶液として展開し、室温にて乾燥させて、本実施例および本参考例における反応層を形成し、バイオセンサを作製した。従って、本実施例および本参考例のバイオセンサにおいて、反応層は酸化還元酵素および電子受容体を含まない。なお、本実施例において、水溶性高分子としてはタンニン酸を用い、本参考例において、水溶性高分子としてはペクチンまたはカゼインナトリウムを用い、比較例において、水溶性高分子としてはカルボキシメチルセルロース(CMC)を用いた。
一方、試料溶液として、還元型電子受容体であるフェロシアン化カリウムを5mMの濃度で含有する100mMリン酸緩衝液(pH7.0)、および前記緩衝液にウシ血清アルブミン(BSA)を5質量%の濃度で含有する溶液を準備した。
その後、これらの試料溶液をそれぞれ、上記で作成したバイオセンサの反応層上に滴下した。試料溶液の滴下から30秒後に、参照極に対して450mVの電圧を作用極に印加し、還元型電子受容体であるフェロシアン化カリウムが酸化される際の酸化電流値を測定した。酸化電流値の測定には、電気化学測定システムHZ−5000(北斗電工社製、HAG1512m/BP)を使用した。そして、BSA非含有溶液を滴下した際に得られた酸化電流値(100%)に対する、BSA含有溶液を滴下した際に得られた酸化電流値の割合(%)を算出した。算出された割合を下記の表1に示す。
Figure 0004913355
(結果)
表1からわかるように、バイオセンサにおいて、反応層がタンニン酸のような水溶性高分子を含有すると、従来反応層への添加が知られていたCMCを含有する場合と比較して、BSAによる応答特性の低下がより一層抑制されうる。従って、本発明は、バイオセンサの測定精度の向上に有効に寄与しうる。
本発明のバイオセンサの各構成要素の形成パターンを示す平面図である。(a)は、絶縁性基板上でのリード部およびコネクタ部の形成パターンを示す平面図である。(b)は、電極系を構成する参照極の形成パターンを示す平面図である。(c)は、電極系を構成する作用極および対極の形成パターンを示す平面図である。(d)は、絶縁層の形成パターンを示す平面図である。(e)は、スペーサおよび反応層の形成パターンを示す平面図である。 図1の各図に示す各構成要素の積層順序を示す分解斜視図である。 図1および図2の各図に示す各構成要素が形成されてなるバイオセンサを示す平面図である。
符号の説明
10 バイオセンサ、
20 絶縁性基板、
30、30a、30b、30c リード部、
32、32a、32b、32c コネクタ部、
40 電極系、
42 参照極、
44 作用極、
46 対極、
50 絶縁層、
60 スペーサ、
70 反応層。

Claims (7)

  1. 絶縁性基板と、
    前記絶縁性基板上に形成された、作用極および対極を含む電極系と、
    前記電極系の上層または近傍に形成された、酸化還元酵素および電子受容体を含む反応層と、
    を備え、前記電極系に流れる電流値に基づいて前記酸化還元酵素の基質の濃度を測定するための、バイオセンサであって、
    前記反応層が、タンニン酸、ファーセレラン、コンドロイチン硫酸ナトリウム、リグニンスルホン酸、およびこれらの誘導体からなる群から選択される1種または2種以上の水溶性高分子をさらに含むことを特徴とする、バイオセンサ。
  2. 前記水溶性高分子が、タンニン酸、およびこれらの誘導体からなる群から選択される1種または2種以上の水溶性高分子である、請求項1に記載のバイオセンサ。
  3. 前記酸化還元酵素が、グリセロールオキシダーゼ、グリセロールデヒドロゲナーゼ、コレステロールオキシダーゼ、コレステロールデヒドロゲナーゼ、およびサルコシンオキシダーゼからなる群から選択される1種または2種以上である、請求項1または2に記載のバイオセンサ。
  4. 前記電子受容体が、フェリシアンイオン、p−ベンゾキノンおよびその誘導体、フェナジニウムメチルサルフェートおよびその誘導体、メチレンブルー、チオニン、インジゴカーミン、ガロシアニン、α−ナフトキノンおよびその誘導体、並びにサフラニンからなる群から選択される1種または2種以上である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のバイオセンサ。
  5. 前記反応層が、
    前記電子受容体および前記水溶性高分子を含み、前記酸化還元酵素を実質的に含まない、第1反応層と、
    前記第1反応層の上層に形成された、前記酸化還元酵素および前記水溶性高分子を含み、前記電子受容体を実質的に含まない、第2反応層と、
    からなる、請求項1〜4のいずれか1項に記載のバイオセンサ。
  6. 前記第1反応層と前記第2反応層との間に、実質的に前記水溶性高分子からなる第3反応層が形成された、請求項5に記載のバイオセンサ。
  7. 前記酸化還元酵素がPQQ依存性グリセロールデヒドロゲナーゼであり、前記電子受容体が1−メトキシ−5−フェナジニウムメチルサルフェートであり、前記反応層がリポプロテインリパーゼをさらに含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載のバイオセンサ。
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