JP4912508B2 - 磁気処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンの燃料供給管の途中に設置して通過する燃料を磁気処理するための磁気処理装置に関するものである。
近年、エンジンにおける燃焼効率の向上を目的とし、燃料を磁気処理することが提案されている。特許文献1が示すエンジン用磁気処理装置(以下、「従来の処理装置」という)は、本発明者の提案によるものである。従来の処理装置は、エンジンの燃料供給管に、それを挟む複数対の永久磁石を燃料通過方向に所定間隔を介して設けてある。各永久磁石には、燃料補給管に対向していない側面と背面を覆うヨークが取り付けてある。ヨークには、永久磁石の磁束漏れを抑えて磁気処理効果を高める役割がある。
特開2004−257341号公報(段落0011、0012、0028、図5参照)
特許文献1が開示する従来の処理装置は、充分にその目的を達成することができたが、その一方で、エンジンのさらなる性能向上、特に燃費向上について本発明者は、燃料を磁気処理する磁気処理装置の磁力をより高めることによりそれが実現可能であることを知得した。次は、磁力を高めるための具体的手段の開発である。磁石製造の技術進歩によって、ある程度(例えば、10,000ガウス以上)の磁石を製造することは実際に可能となると考えられる。他方、強い磁力の実現にも技術的限界がある可能性がある。本発明が解決しようとする課題は、上記問題を解決することにある。すなわち、その磁束を求めるところ(燃料供給管を通過する燃料)に集中させることによって同じ磁石の磁力を実質的に高めること、に本発明の目的がある。その結果、採用する磁石の価格を比較的安価とすることができるといった効果も期待できる。
上記目的を達成するため、本発明に係る磁気処理装置は、磁石に設けるヨークの構造に特徴を持たせてある。また、本発明に係るエンジンの燃料供給管は、ヨークに最大の特徴がある上記磁気処理装置を備えることによって、上記目的を達成している。それらの詳しい内容については、項を改めて説明する。なお、何れかの請求項に係る発明を説明するに当たって行う用語の定義等は、その性質上可能な範囲において他の請求項記載の発明にも適用があるものとする。この適用は、請求項の記載順や記載表現の違い等による影響を受けない。さらに、本明細書では、各部材を特定するために「一方」と「他方」という表現を用いる場合があるが、これは、特定しなければならない特段の事情がない限り、一方又は他方のものを特定する趣旨ではない。したがって、「一方」のものを「他方」のものと、又はその逆に入れ替えたとしても、入れ替え前と何ら変わるものではない。
ここで、本発明に関する詳しい内容についての説明の項に先立って、本発明の依拠する科学的根拠を、まず概説する。
エンジンでの燃料油燃焼
ディーゼル・エンジン等で燃料を燃焼させる場合に、燃料を構成する炭化水素分子と空気中の酸素が反応して燃焼が起こる。炭化水素分子は軽油では炭素数が8から24(11から26など商品によって多少違いはあるようだが)程度で、炭化水素分子が単独で存在するばかりでなく、分子同士が弱い結合を形成して集合状態(いわゆるクラスター)を形成していると、本発明者は考えている。ディーゼル・エンジンでは、このような軽油をインジェクターで霧状にして機械的に微粒子にして燃焼室で燃焼させる。霧状の微細粒子にすれば酸素との接触面積が大きくなって反応しやすい。しかし、1個の微粒子には、多数の分子がクラスター状態で存在するので粒子の内部まで酸素と反応するには時間がかかり、一部は未反応のまま、また一部は不完全燃焼のまま排気される。煤や未燃焼炭化水素との混合物は粒子状物質を形成する。そのため、燃焼効率も低下する。
磁気処理装置の作用
軽油をインジェクターで霧状にする前に、磁気処理装置に通して磁界を作用させることにより、微粒化された状態で酸素と反応しやすいように炭化水素の存在状態を変えることを本発明者は発想した。磁界の作用で炭化水素分子の存在状態がどのように変化するかは、学術的には必ずしも明確ではないが、例えば、磁界作用により、磁界の作用方向に関係して、分子又はクラスターの形に一時的に方向性が生じると、本発明者は想定した。これにより、磁界作用により分子同士の結合の仕方が変化して、より方向性の弱い団塊状形状がより方向性の強い平板的な形状に変化する。その結果、酸素が炭素を攻撃しやすくなるなどの現象が起こっていると想定した。
作用効果を強める工夫
真の現象は必ずしも明らかではないが、例えば、上記のような現象で、磁界作用により炭化水素分子が酸素とより反応しやすい存在状態に変化するが、この存在状態が、燃焼室での燃焼の瞬間までに可能な限り多数の分子につき持続させることが重要である。そのためには、磁界の作用により、好ましい存在状態を多数作り出すことと、この存在状態を持続させることが肝要である。
好ましい存在状態を多数作り出すには:
1)可能な限り強い磁界を作用させる。
2)磁界を同じ方向で繰返し作用させる。
好ましい存在状態を持続させるには:
1)磁界を同じ方向で繰返し作用させる。
2)磁界作用効果が持続している状態で再度磁界を作用させる。
可能な限り強い磁界を作用させるには、残留磁束密度が大きく保持力の大きい永久磁石を利用することと磁気回路を工夫することが肝要である。磁気処理装置は、ディーゼル・エンジン自動車などに搭載して使用されるので、おのずから装置の寸法や重量が限られ、また装置の製造コストも適正値に抑えねばならない。永久磁石としては、残留磁束密度の大きい希土類磁石、特にネオジウム鉄ボロン磁石が望ましい。その残留磁束密度は、通常販売されている磁石のうちでも残留磁束密度の高いもの、例えば10,000ガウス程度又はそれ以上のものが好適である。
寸法も直方体であれば、長さx幅x厚さで20x20x10mm程度のものが例として挙げられる。このような永久磁石を使用して、流路を流れる燃料油に可能な限り強い磁界を作用させるにはどのようにすればよいか。磁石から流れ出る磁束を洩れないようかつ減衰しないようにして燃料流路に導く磁気回路が必要となる。また、磁界を作用させる燃料油の距離が長いと、その分磁気抵抗が増大するので作用距離は短いことが肝要である。これを実現するには、流路に沿って水平方向に磁界を作用させると流路に直交して作用させるのに比べて作用距離が長くなりやすいので、流路に直交するように磁界を作用させることが好ましい。また、流路の断面形状を作用距離が短くなるように、1本の円形管よりは複数の小径管が望ましい。また円形断面より矩形状断面(長辺が平行直線で短辺が平行直線又はほぼ外側に円弧状の曲線)のほうが、作用距離が短縮できる。本発明者は、このように発想した。
磁界を流れに直交して作用させるための磁石の配置は、同じ2個の磁石を、それぞれ流路をはさんで対向して設置する。磁極は一方のN(S)極が他方の磁石のS(N)極と対向するように設置する。1個の磁石を設けるよりは磁界は2倍になる。
なお磁気回路としては、一方の磁石のS極に接して軟鉄等の磁気抵抗の小さい材料のヨークを設けて他方の磁石のN極につなぐ。この場合、流路に接して設置された磁石AのN極から流出した磁束は燃料の流れに直交して流れ磁界を作用させて流路の対向側に設置された磁石BのS極に流れ込み、磁石Bの内部を流れて反対側のN極に至る。さらにそれに接したヨークの内部を流れて磁石AのS極に至り、磁石Aの内部を流れてN極に戻る。
なお、磁気回路を構成することにより、磁石対を流路に接して設置する代わりに、磁石対を、反対極を接して重ねその両側からヨークを接して磁束を導きヨークの両端を、流路を挟んで流路にほぼ接して配置することにより磁界を燃料に流れに直交して作用させることができる。この構成にすると磁石対を流路から離せるので磁石対の冷却がし易くなる。また、同じ磁石を複数個例えば2〜5個重ねて磁束の増大を図りやすくなる。本発明者はこのようにも発想した。
また、流路に作用させる磁束の太さをヨークの断面形状を絞ることにより細くできる。これにより、磁気抵抗は増大するものの磁束の絞り効果のほうが大きく、磁束密度が増加する結果作用磁界を強くできる。本発明者はこのようにも発想した。
以上の磁界を可能な限り強くする工夫をして、燃料油に磁界を作用させるが、磁界の作用時間は、磁界の流路に沿った長さと流速によって決まる。磁界の作用によって、酸素と反応しやすい存在状態になるが、磁界がなくなると乱流の作用により燃料分子は他の分子と邂逅して離合集散を繰り返して、磁界の作用方向に関係のない存在状態に戻る。磁界は流路にそって全長に作用させるのがよさそうに思えるが、例えば、流路160mmとして同じ磁界の強さとして、作用長さを変えるとする。
本発明者は、A:磁石の作用長さを160mmとした場合、B:20mmの磁石を160mmの長さの両端及び50mmの間隔を置いて中央1個置いた場合、C:20mmの磁石を160mmの長さの両端及び相互に27mmの間隔を置いてその間にさらに2個置いた場合について試験を行った。
磁気処理の効果としては、AよりもBの方が良好であった。この現象は、次のように考えられる。同じ磁界の強さであれば、Aの方が作用距離、すなわち作用時間は長い。流速を同じとすれば、160/60=2.7倍の作用時間になる。作用時間を長くするより、短い作用時間でも、無磁界長さを挟んで繰返し作用させる方が、効果が大きい。磁界作用の累積効果ではない。断続的に短時間パルス的に磁界を作用させることに意味がある。磁界作用場所と無磁界の場所の境界で磁界が大きく変化していることが効いているとも考えられる。しかし、さらにCのように160mmの間隔に長さ20mmの磁石対を4つ等間隔に配置した場合には、3対配置のBよりも効果は小さいこともわかっている。断続的に短時間パルス的に磁界を作用させて磁界の大きく変化する回数を増やしても効果はないので磁界の変化は影響がない。むしろ、無磁界区間の長さつまり磁石対の間隔も効果に影響があると考えられる。
Bでは50mm、Cでは27mmである。磁界作用後の無磁界区間の効果は次のように考えられる。
仮説1:流れに周期的変化があり間隔をあけてそれと同様の周期で磁界を作用させると効果が共鳴現象で強調される。
流速を1m/sとすると、50mm間隔では周期70msであり、
振動数は1/0.007=14.3Hzである。
仮説2:磁界作用による炭化水素分子の存在状態変化が、緩和現象で磁界エネルギーの大きさに応じて無磁界区間で指数関数的に減少する。
クラスターを構成する分子の構成原子間の弱い結合は、ピコ秒オーダーで離れたり再結合したりしていて、多数の分子の多数箇所の結合が結果的にクラスターを構成しているといわれる。磁界を作用しても磁界が存在するはその作用が持続するかもしれないが、磁界がなくなれば離反、再結合の繰返しが生じる。磁界作用効果が無磁界区間でも持続するのは、磁界作用により分子の電子軌道が影響を受けて結果的に電価の偏りに変化が生じて、分子の原子間の力を及ぼしあう関係が変わり、より平面的に立体的形状が変化していると本発明者は想定した。
以上のような観点を持ち、本発明者は実験を重ねることによって鋭意検討を行い、請求項に記載の発明に至った。
〔請求項1記載の発明の特徴〕
請求項1記載の発明に係る磁気処理装置は、エンジン燃料供給管の途中に設置可能な燃料流路管と、上記燃料流路管を通過する燃料を磁気処理する磁気処理構造とを基本構成として、まず備える。この基本構成では、上記燃料流路管の一方側に位置する少なくとも一の一方の磁石と、上記燃料流路管の他方側に位置するとともに上記一方の磁石と対向する、上記一方の磁石と同数の他方の磁石と、上記一方の磁石と上記他方の磁石とを挟むように設けた一端開放又は閉鎖ループ型のヨークと、を含めて構成してある。つまり、一方の磁石と他方の磁石とは、燃料流路管を挟んで対向する対をなしていて、上記一方の磁石と上記他方の磁石とが、互いに対向する側に異なる磁極が位置するように構成してある。
なお、上記一方の少なくとも一の磁石は、二つ以上が設けられる際、互いに引き寄せられる方向に配設される。上記少なくとも一の他方の磁石についても同様である。
また、上記一方の少なくとも一の磁石は、二つ以上が設けられる際、同一形状とすることが好適である。上記少なくとも一の他方の磁石についても同様である。
ヨークは、開放端を有する開放ループ型又は開放端を持たない閉鎖ループ型の何れか一方である。磁石の形状にもよるが、例えば、U字形状、馬蹄形状、矩形の一辺の一部又は全部を欠いた形状が、一端開放ループ型の典型例である。閉鎖フープ型の典型例として、例えば、アルファベットのO字類似形状や矩形形状等がある。上記ヨークの最大の特徴は、上記一方の磁石と所定幅の空間を介して対向する一方のヨーク片と、上記他方の磁石と所定幅の空間を介して対向する他方のヨーク片と、上記一方のヨーク片と上記一方の磁石との間の磁束通過を可能とするための少なくとも一の一方の連結ヨーク片と、上記他方のヨーク片と上記他方の磁石との間の磁束通過を可能とするための、上記一方の連結ヨーク片と同数の他方の連結ヨーク片と、を含めて構成してある。つまり、一方の磁石と一方のヨーク片(ヨーク)とを一方の連結ヨーク片を介して、他方の磁石と他方のヨーク片(ヨーク)とを他方の連結ヨーク片(ヨーク)を介して、それぞれ連結してある。一方のヨーク片(他方のヨーク片)が一方の磁石(他方の磁石)とは直接接触していない。
ここで、一方の連結ヨーク片(他方の連結ヨーク片)は、一方のヨーク片(他方のヨーク片)とは、別体のものとする。
さらに、上記一方の少なくとも一の連結ヨーク片は、二つ以上が設けられる際、同一形状とすることが好適である。上記少なくとも一の他方の連結ヨーク片についても同様である。
一方の磁石と他方の磁石は、それぞれ、例えば、10,000ガウス以上の残留磁束密度を有する希土類の永久磁石を使用することが好ましい。燃料流路管の外径や流れる燃料の量の違いにもよるが、上記密度であれば求める磁気処理効果を得易いからである。希土類磁石としたのは、比較的入手が簡単だからである。希土類磁石には、例えば、ネオジウム磁石がある。
請求項1の基本構成によれば、燃料供給管の途中に設置したときに、燃料流路管を通過する燃料が一方の磁石と他方の磁石との間を通過して磁気処理される。すなわち、一方の磁石のN極から出た磁束は燃料流路管の中を通過する燃料を通過して他方の磁石のS極へ至り、他方の磁石のN極からヨークを介して一方の磁石のS極へ戻る。磁束(磁力線)の流れは循環し、通過する燃料を処理する。ここで、磁石とヨーク・(連結ヨーク片、ヨーク片)との間の磁気的関係について詳細に述べる。上記した他方の磁石のS極に至った磁束は、他方の連結ヨーク片を介して他方のヨーク片に抜け、さらに、一方のヨーク片を通り一方の連結ヨーク片を介して一方の磁石のS極に到達する。両連結ヨーク片を設ける代わりに一方のヨーク片と他方のヨーク片とをその分だけ近づけて設置するか幅広に形成することによっても磁束を上記ルートで循環させることはできる。しかしながら、発明者らが行った実験によれば、同じ磁力の磁石を用いた場合において、連結ヨーク片を設置する方式のほうが、上記した近づけ設置又は幅広形成する方式よりも両磁石の磁束密度が高くなることを確認できた。磁束密度が高くなることの因果関係は現在解明中であるが、磁束密度が高くなることによって両磁石の磁力を実質的に高めることができる。その結果、同じ磁石を採用するとしたときに、磁力の強い、すなわち、高価な磁石を採用したのと同じことになるから、採用する磁石の価格を実質的に安価とすることができる。
〔請求項1記載の発明のさらなる特徴その1〕
請求項1記載の発明に係る磁気処理装置には、上記基本構成を備えさせた上で、上記一方の磁石と全面を接触させるために上記一方の連結ヨーク片の接触面の形状を、上記一方の連結ヨーク片と接触する上記磁石の接触面の形状と、等しくなるように形成してあり、かつ、上記他方の磁石と全面を接触させるために上記他方の連結ヨーク片の接触面の形状を、上記他方の連結ヨーク片と接触する上記磁石の接触面の形状と、等しくなるように形成してある。つまり、一方の磁石(他方の磁石)の接触面と一方の連結ヨーク片(他方の連結ヨーク片)の接触面とを接触させたときに、何れか一方の接触面が他方の接触面に隠れずに露出する部分がないように形成してある。以下、この特徴を、請求項1記載の発明のさらなる特徴その1という。
請求項1記載の発明のさらなる特徴その1によれば、既述の作用効果に加え、磁束通過の際の損失を可及的に少なくすることができる。すなわち、一方の磁石の接触面と一方の連結ヨーク片の接触面との接触は、何れか一方の面において部分的に接触相手がない(露出している)という状況が形成されないように行われる。この結果、露出した部分があったなら生じたであろう上記部分からの磁束漏洩が極力抑えられる。その結果、同じ磁石を採用したときの磁束密度を実質的に高めることができる。
〔請求項1記載の発明のさらなる特徴その2〕
請求項1記載の発明に係る磁気処理装置は、上記基本構成及びさらなる特徴その1を備えさせた上で、全ての上記連結ヨーク片、及び上記磁石の接触面を同一の点対称図形とし、上記連結ヨーク片を回転させて、上記磁石の磁力面上に均一な磁力分布を呈する回転位置を得た後、その回転位置で上記連結ヨーク片を固定してある。以下、この特徴を、請求項1記載の発明のさらなる特徴その2という。
ここで、点対称図形としては、正方形、長方形、正六角形、ひし形、平行四辺形、正八角形、真円等がある。実用的には、正方形、長方形が好適である。正方形であれば、90度ずつ回転させて異なった4の位相位置(回転位置)で調整することができる。長方形であれば、180度ずつ回転させて異なった2の位相位置(回転位置)で調整することができる。
請求項1記載の発明のさらなる特徴その2によれば、上記基本構成及びさらなる特徴1の作用効果に加え、より磁束密度分布が揃った位置に連結ヨーク片を設定させることができ、同じ磁石を採用したときの磁束密度を実質的に高めることができる。なお、本発明で採用する磁石は、希土類磁石である。
〔請求項1記載の発明のさらなる特徴その3〕
請求項1記載の発明に係る磁気処理装置は、上記基本構成及びさらなる特徴その1及びその2を備えさせた上で、全ての上記連結ヨーク片、及び上記磁石の接触面を同一の点対称図形とし、上記磁石を回転させて、上記磁石の磁力面上に均一な磁力分布を呈する回転位置を得た後、その回転位置で上記磁石を固定してある。以下、この特徴を、請求項1記載の発明のさらなる特徴その3という。
ここで、点対称図形としては、前述のように、正方形、長方形、正六角形、ひし形、平行四辺形、正八角形、真円等がある。実用的には、正方形、長方形が好適である。正方形であれば、90度ずつ回転させて異なった4の位相位置(回転位置)で調整することができる。長方形であれば、180度ずつ回転させて異なった2の位相位置(回転位置)で調整することができる。
請求項1記載の発明のさらなる特徴その3によれば、上記基本構成及びさらなる特徴1及びその2の作用効果に加え、より磁束密度分布が揃った位置に磁石を設定させることができ、同じ磁石を採用したときの磁束密度を実質的に高めることができる。
請求項2記載の発明の特徴〕
請求項2記載の発明に係る磁気処理装置(以下、適宜「請求項2の処理装置」という)には、請求項1の処理装置の構成を備えさせた上で、上記一方の磁石及び他方の磁石が、それぞれ複数の磁石片を吸着連結することによって構成してある。
なお、「吸着連結」とは、磁力によって各構成要素同士を連結することをいう。
請求項2の処理装置によれば、請求項1の処理装置の作用効果に加え、比較的入手容易な磁石を採用することによって、一方の磁石及び他方の磁石の大きさ等の選択肢を広げることができる。つまり、磁石片の個数(枚数)の増減により磁石の大きさを変化させることができる。これは、磁石設計を行う際に特に便利である。また、汎用性のある磁石片を複数用いるほうが、同じ大きさの磁石を1個用いるほうが、価格的にも有利である。
請求項3記載の発明の特徴]
請求項3記載の発明に係る磁気処理装置(以下、適宜「請求項3の処理装置」という)には、請求項1及び2のいずれか一の処理装置の構成を備えさせた上で、上記燃料流路管のうち少なくとも上記一方の磁石と上記他方の磁石との間に位置する部位における上記一方の磁石と上記他方の磁石との距離方向外径を、上記方向を横切る方向の外径よりも小さく形成することによって、上記一方の磁石と上記他方の磁石との間隔を狭めてある
請求項3の処理装置によれば、請求項1及び2のいずれか一の処理装置の作用効果に加え、一方の磁石と他方の磁石との間隔を狭めることによって、同じ磁石でありながら燃料流路管を通過する燃料を通過する磁束をより密度の高いものとすることができる。つまり、磁力(磁束)は、距離の二乗に反比例するから、例えば、距離を半分にすることにより磁力を4倍とすることができる。これを利用して磁束密度をより高め、もって、磁石の実質的価格を抑制した。
請求項4記載の発明の特徴〕
請求項4記載の発明に係る磁気処理装置(以下、適宜「請求項4の処理装置」という)には、請求項1〜3のいずれか一の処理装置の構成を備えさせた上で、燃料通過方向上流側部位と下流側部位との間に少なくとも1巻きのループを形成することによって上記燃料流路管同士を部分的に隣接させてあり、上記部分的に隣接する燃料流路管群を通過する燃料を同時又は逐次に磁気処理できるように上記一方の磁石と上記他方の磁石を構成してある。
請求項4の処理装置によれば、請求項1〜3のいずれか一の処理装置の作用効果に加え、複数の燃料流路管を同時に磁気処理ができる。これは、1本の燃料流路管において同じ磁石によって複数回の磁気処理を行ったのと同じことである。ループが、例えば1巻きなら2回、2巻きなら3回の磁気処理を行ったことになる。同じ磁石によって複数回の同時磁気処理を行えば、複数の磁石で複数回の逐次磁気処理を行うよりも安価である。
〔請求項5記載の発明の特徴〕
請求項5記載の発明に係る磁気処理装置(以下、適宜「請求項5の処理装置」という)には、請求項1〜4のいずれか一の処理装置の構成を備えさせた上で、上記燃料流路管の燃料通過方向上流側部位と下流側部位との間に燃料分岐構造と燃料合流構造とを挿入してあり、上記燃料分岐構造と上記燃料合流構造とのを互いに隣接する複数の分流流路によって連結してあり、上記複数の分流流路の各々を通過する燃料を同時又は逐次に磁気処理できるように上記一方の磁石と上記他方の磁石を構成してあり、上記複数の分流流路を構成する各分流流路の少なくとも上記一方の磁石と上記他方の磁石との間に位置する部位における上記一方の磁石と上記他方の磁石との距離方向内径を、上記方向と同方向における上記燃料流路管内径よりも小さく形成することによって、上記一方の磁石と上記他方の磁石との間隔を狭めてある。
請求項5の処理装置によれば、請求項1〜4のいずれか一の処理装置の作用効果に加え、次の作用効果が生じる。すなわち、燃料流路管を流れる燃料は、燃料分岐構造によって分流させられる。分流させられた分流燃料はそれぞれ分流流路を流れ燃料合流構造によって合流させられ再び燃料流路管に戻る。ここで、複数の分流流路のそれぞれを流れる分流燃料は、一方の磁石と他方の磁石によって同時又は逐次に磁気処理される。各分流流路の上記方向外径は燃料流路管の同方向外径よりも小さいから、燃料流路管と比べたときに一方の磁石と他方の磁石との間隔を狭めることができる。狭めることによって、同じ磁石でありながら燃料流路管を通過する燃料を通過する磁束をより密度の高いものとすることができる。つまり、磁力(磁束)は、距離の二乗に反比例するから、例えば、距離を半分にすることにより磁力を2倍とすることができる。これを利用して磁束密度をより高め、もって、磁石の実質的価格を抑制した。
この形態に係る発明では、複数の分岐管が同じ直径を持ち、同一平面上に並行に並べて流路管とし全体を共通の磁極対で挟んで磁界を作用させるように構成することができる。これによって、同じ磁極対で複数流路の燃料に同時にほぼ同じ磁界を作用させることができる。
さらに、この形態に係る発明では、該複数の小径管の単位時間当たりの流量の合計が燃料供給管の単位時間当たりの流量とほぼ等しくなるような直径とすることができる。
またさらに、この形態に係る発明では、複数の分岐管が同じ直径を持ち、該複数の分岐管の断面積の合計が、燃料供給管の断面積とほぼ導しいようにすることができる。
複数の分岐管の断画積の合計と燃料供給管の断面積がほぼ等しい場合は、燃料供給管における燃料平均流速と分岐管における平均流速がほぼ等しくなるので、磁気処理に及ぼす流路分岐による流速変化の影響を少なくすることができる。
請求項6記載の発明の特徴〕
請求項6記載の発明に係る磁気処理装置(以下、適宜「請求項6の処理装置」という)には、請求項1〜5のいずれか一の処理装置の構成を備えさせた上で、上記一方の磁石と上記他方の磁石により構成される磁石対及び上記ヨークが、上記燃料流路管の燃料通過方向に沿って所定間隔を介して複数対取り付けてある。なお、複数対の磁石対は、各々の磁界方向を同じにしておくことが好ましい。繰り返し断続的処理効果がより高まるからである。
請求項6の処理装置によれば、請求項1〜5のいずれか一の処理装置の作用効果に加え、磁石対が複数対あることにより燃料流路管或いは分流流路を流れる燃料を複数回に渡って磁気処理することができる。これを燃料側から見れば磁気処理を断続的に受けることになり、これによって処理効率が高まる。
29を構成する単片、及び磁石11,13の接触面を同一の点対称図形とする。
〔本発明の参考となる形態1の特徴〕
本発明の参考となる形態1に係る磁気処理装置(以下、適宜「本発明の参考となる形態1の処理装置」という)は、エンジン燃料供給管の途中に設置可能な燃料流路管と、上記燃料流路管を通過する燃料を磁気処理する磁気処理構造と、を有する燃料処理装置である。本発明の参考となる形態1の磁気処理構造は、1個の磁石又は複数個かならなる磁石群と、上記磁石又は磁石群から出た磁束を上記燃料流路管に通過させるためのヨークと、を含めて構成してある。ここで、上記ヨークが、上記磁石又は磁石群を挟んで対向する一方及び他方の(棒状の)ヨーク片と、上記一方及び他方のヨーク片の一端側と上記磁石又は磁石群とのに吸着固定させた一方及び他方連結ヨーク片と、上記一方及び他方のヨーク片の他端側から上記燃料流路管方向に突き出す一方及び他方のヨーク突片と、を含めて構成してある。
本発明の参考となる形態1の処理装置によれば、燃料供給管の途中に設置したときに、燃料流路管を通過する燃料が一方の磁石と他方の磁石との間を通過して磁気処理される。すなわち、磁石又は磁石群のN極から出た磁束はヨークを通してS極へ循環して戻るが、その間に燃料流路管の中の燃料を通過して燃料を処理する。ここで、磁石とヨーク(連結ヨーク片、ヨーク片、ヨーク突片)との間の磁気的関係について詳細に述べる。上記した磁石のN極から出た磁束は、一方の連結ヨーク片を介して一方のヨーク片、さらに、一方のヨーク突片を抜けて燃料流路管を通過する。通過した磁束は他方のヨーク突片、他方のヨーク片、さらに、他方の連結ヨーク片を抜けて磁石又は磁石群のS極に戻る。上記磁束の流れが繰り返される。
本発明の参考となる形態2の特徴〕
本発明の参考となる形態2に係る磁気処理装置(以下、適宜「本発明の参考となる形態2の処理装置」という)には、本発明の参考となる形態2の処理装置の構成を備えさせた上で、上記磁石又は磁石群と上記ヨークが、上記燃料流路管の燃料通過方向に沿って所定間隔を介して複数取り付けてある。
本発明の参考となる形態2の処理装置によれば、本発明の参考となる形態1の処理装置の作用効果に加え、磁石対が複数対あることにより燃料流路管或いは分流流路を流れる燃料を複数回に渡って磁気処理することができる。これを燃料側から見れば磁気処理を断続的に受けることになり、これによって、より高い磁気処理効果を得ることができる。なお、複数対の磁石対は、各々の磁界方向を同じにしておくことが好ましい。繰り返し断続的処理効果がより高まるからである。
以上、請求項の記載に沿って、本発明に係る装置について、説明した。次に、本発明に係る装置の各種形態をまとめた内容として、さらに、説明する。
本発明に係る確気処理装置は、別の形態において、燃料流路管をほぼ同形状の1つ以上のループ状流路で構成し、該ループ状流路の各流れの方向が同じになるように流路をそろえて1対以上の磁極対で挟んで磁界を作用させて磁気処理を行うように構成することとしている。
一つの磁気処理装置に流路をループ状に構成して各ループ共通に磁極対を配置して磁界を作用させると、同じ磁極対構成の磁気処理装置を直列に接続して磁界を繰返し多数回作用させるのとほぼ同じ効果が得られ、コンパクトな装置でより強力な磁気処理効果が得られるので、自動車用のように設置場所が狭く限られている場合には有用である。
この形態では、ループを1つとし、入り側流路と出側流路を直線状に並行するように配置して、共通の磁極対により磁界を作用させるように構成することができる。
並行する2本の流路の流れは同じ方向になり共通の1対又は複数対の磁極対により同時に同じ方向と強さの磁界を作用させることができる。これにより2個の磁気処理装置を直列に接続した場合とほぼ同じ磁気処理効果が得られる。
ここで、複数対の磁極対の磁界の方向は、各磁極対が磁界を作用させる複数流路の流れの方向ベクトルと磁界ベクトルのベクトル積の方向が各磁極対で同じになるように流れの方向に応じて磁界の方向を設定して構成することが好適である。
ループ状の流路の流れの方向は流路に沿って変化するので、流れの方向ベクトルと磁界ベクトルのベクトル積が同じになるように流れの方向に応じて磁界の方向を設定することになる。これにより、各ループの形状や各磁極対の水平方向、垂直方向の位置に関係なく、その磁界作用による効果が同じ方向で繰り返されることになり、効果が集積されることになると考えられる。
本発明によれば、磁石の磁束を求めるところ(燃料供給管を通過する燃料)に集中させることによって同じ磁石の磁力を実質的に高めることができ、高めることによって、採用する磁石の価格を比較的安価とすることができる。
燃料タンク及びエンジンと磁気処理装置との関係を示すブロック図である。 磁気処理装置の平面図である。 図2に示す磁石対のA−A断面図である。 図3に対応する磁気処理構造の断面図である。 図3に対応する磁気処理構造の正面図である。 図5に示す磁気処理構造のB−B断面図である。 磁気処理構造の平面図である。 図7に示す磁気処理構造のC−C断面図である。 図2に対応する磁気処理構造の正面図である。 図9に示す磁気処理構造のE−E断面図である。 図9に示す磁気処理構造に対する図であって、扁平な燃料流路を示す。 磁石対(磁気処理装置)の縦断面図である。 磁気処理構造の縦断面図である。 図13に示す磁気処理構造をさらに変形した磁気処理構造の縦断面図である。 ヨーク片の角部を曲部として形成した磁気処理装置を示す縦断面図である。 連結ヨーク片を介さず磁石に連結ヨーク片を直接吸着させた磁気処理装置を示す縦断面図である。 磁石とヨーク片との間に連結ヨーク片1枚を介在させた磁気処理装置を示す断面図である。 磁石とヨーク片との間に連結ヨーク片2枚を介在させた磁気処理装置を示す断面図である。 磁石とヨーク片との間に連結ヨーク片3枚を介在させた磁気処理装置を示す断面図である。 連結ヨーク片を介さず磁石に連結ヨーク片を直接吸着させた磁気処理装置を示す縦断面図である。 磁石とヨーク片との間に連結ヨーク片1枚を介在させた磁気処理装置を示す断面図である。 磁石とヨーク片との間に連結ヨーク片2枚を介在させた磁気処理装置を示す断面図である。 磁石とヨーク片との間に連結ヨーク片3枚を介在させた磁気処理装置を示す断面図である。
次に、各図を参照しながら、本発明を実施するための最良の形態(以下、適宜「本実施形態」という)について説明する。図1は、燃料タンク及びエンジンと磁気処理装置との関係を示すブロック図である。図2は、磁気処理装置の平面図である。図3は、図2に示す磁石対のA−A断面図である。
〔磁気処理装置の設置〕
図1に示すようにエンジン燃料供給管101(以下、単に「燃料供給管101」という)は、燃料タンク103に貯留されている燃料(例えば、ガソリン、軽油や重油等のディーゼル・エンジン用燃料、バイオエタノール)を、エンジン105に供給するためのパイプを示す。燃料供給管101の途中には、磁気処理装置1を設けてある。図1に示したように、磁気処理装置1は、燃料供給管101の途中に設置することによって燃料供給管101の中を通過する燃料を磁気処理するための装置である。
〔磁気処理装置の概略構造〕
図1に示すように磁気処理装置1は、ケース3と、ケース3を長さ方向に貫通する燃料流路管5と、ケース3内に配した磁気処理構造7と、から概ね構成してある。磁気処理装置1は、図1に示す燃料タンク103とエンジン105との間にある燃料供給管101の途中に設置するように構成してあり、燃料供給管101を通過する燃料がその途中から燃料流路管5を抜けて再び燃料供給管101に戻り通過するようになっている。燃料流路管5は、燃料供給管101の一部分であると捉えることもできるし、燃料供給管101の一部をそのまま燃料流路管5として流用することもできる。
〔ケースの構造〕
ケース3は、クロム系ステンレス鋼のような強磁性体によって基本構成してあり、磁気処理構造7から発生する磁束を外部に漏らさないようにする磁束シールド(磁気シールド)する機能を担っている。磁束が漏れるとエンジン105に付随する電子機器(図示を省略)や、車両外のエンジン周辺に影響を与える恐れがあるため、そのような影響を抑制すためである。必要であれば、多重構造のケースとしたり、複数種の素材を併用したり、することもよい。なお、磁気漏れの問題がシールドケース以外の方法により解決される場合には、ケース3を設ける必要は必ずしもない。
〔燃料流路管の構造〕
燃料流路管は、一般的に非磁性体で構成する。本実施の形態では、燃料流路管5は、銅管により構成してある。通過する燃料を磁気処理することを目的とするから、燃料流路管5を構成する素材は上記した銅のような常磁性体(少なくとも強磁性体ではない)の丸パイプを採用する。銅のほか、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケルクロム系ステンレス鋼、合成樹脂及びセラミックスなどが、燃料流路管5を構成する素材として使用できる。もっとも、全体を強磁性体素材により構成しておき、磁束を通過させる部分だけ常磁性体により構成してもよい。通過させる燃料の量(すなわち、エンジンの排気量)にもよるが、ディーゼル・エンジンの場合は、概ね肉厚1ミリメートル内径10ミリメートル(外径12ミリメートル)の丸管(変形例については後述する)を好適に用いることができる。
〔磁気処理構造の構造〕
図1〜3を参照しながら、磁気処理構造7について説明する。磁気処理構造7は、一方の磁石11(以下、適宜「磁石11」という)と、他方の磁石13(以下、適宜「磁石13」という)と、ヨーク21と、から概ね構成してある。磁石11と磁石13とは、磁石対15を構成する。本実施形態では磁石対15の数を3個としたが、磁気処理が充分に行われるのであれば少なくとも1個あれば足りる。複数個(2個又は4個以上)としてもよい(後述する各変形例において同じ)。説明の都合上、まず、ヨーク21について先に説明する。
〔ヨークの構造〕
図2及び3を参照しながら、ヨークの構造について説明する。ヨーク21は、磁石11と所定幅の空間を介して対向する一方のヨーク片23(以下、適宜「ヨーク片23」という)と、磁石13と所定幅の空間を介して対向する他方のヨーク片25(以下、適宜「ヨーク片25」という)と、ヨーク片23と磁石11との間の磁束通過を可能とするための一方の連結ヨーク片27(以下、適宜「連結ヨーク片27」という)と、ヨーク片25と磁石13との間の磁束通過を可能とするための他方の連結ヨーク片29(以下、適宜「連結ヨーク片29」という)と、を含めて構成してある。ヨーク片23とヨーク片25とは、それらの連結端23a,25a(図3において下端)を連結片26によって連結してあり、これによって、ヨーク21全体が磁石11と磁石13とを挟むU字類似形状の開放ループ型ヨークを構成する。連結端23a,25aとは逆の端(図3において上端)は開放端23b,25bとなっている。開放端23b,25bを、図3において符号26’で示す連結片(2点鎖線で表示)によって連結してヨーク全体を矩形形状の閉鎖型ループ型ヨークを構成してもよい。ヨーク21は、磁束通過を可能とするために軟鉄などの磁化されづらい強磁性体によって構成するとよい。
上記構成のみでは、磁石11とヨーク片23との間、磁石13とヨーク片25との間に空間が存在することになるが、その空間を埋めて磁束通過を促すものが、一方の連結ヨーク片27(以下、適宜「連結ヨーク片27」という)と、他方の連結ヨーク片29(以下、適宜「連結ヨーク片29」という)である。すなわち、ヨーク片23と磁石11との間に磁束通過を可能とするために連結ヨーク片27を、ヨーク片25と磁石13との間に磁束通過を可能とするために連結ヨーク片29を、それぞれ配して各々吸着固定させてある。
換言すれば、磁石11と磁石13との間の磁束通過は、そのほとんどが連結ヨーク片27(連結ヨーク片29)を介して行われることになる。
発明者らが行った実験によれば、連結ヨーク片を介さずにヨーク片と磁石とを直接接触した場合に比べ、10%前後、通過磁束が増加した。
連結ヨーク片を介することによってそこに磁束が集中した結果、磁束漏れが少なくなったからであると推測できる。ヨーク片23と連結ヨーク片27とを、
連結ヨーク片27(連結ヨーク片29)を設ける位置(磁石11,13を設ける位置)は、概ねヨーク片23(ヨーク片25)の開放端23b(25b)と連結端23a(25a)との間のほぼ中間位置とした。この位置に限られるものではないが、図3に符号D’で示す磁石11(磁石13)の下端と連結片26との間の距離が、磁石11と磁石13との間の距離(燃料流路管5の直径Dとほぼ等しい)よりも小さくならないように位置させる必要がある。すなわち、D’>Dでなければならない。距離が短いほうが磁束抵抗が小さいため、D’<Dとなると磁石11から出る磁束が磁石13に届かず連結片26に届いてしまう恐れが生じるので、そのような事態を防ぐためである。
なお、符号17は、ヨークの開放端23b,25b間に配したスペーサーを、符号19は、連結端23a,25a間に配したスペーサーを、それぞれ示す。スペーサー17,19は、それぞれ、ヨーク21の補強や磁石11,13の保持等の役目を担っている。例えば、ガラスウールのような充填材を充填することもできるし、不要と考えるのであればスペーサー自体を省略することもできる。
接触面11a(接触面13a)と接触面27a(接触面29a)との間の接触、さらに、接触面27b(接触面29b)と接触面23c(接触面25c)との接触、のそれぞれにおいて接触面間に空隙が生じないように互いの形状を合わせるとともに表面仕上げを行うべきことは言うまでもない。空隙内の空気が磁気抵抗を高めることになるので、これを抑制するためである。
上記構成において、ヨーク片23の接触面23cは磁石11の接触面11aと全面が接触するように、すなわち、接触面23cと接触面11aとは等しい形状(本実施形態では矩形だが他の形状でもよい)かつ大きさであり、かつ、全面接触可能な位置に両者の相対位置を決定することが好ましい。ヨーク片25の接触面25cと磁石13の接触面13aについても両者が等しい形状かつ同じ大きさであり、両者の相対位置を上記同様に決定することが好ましい。接触面23c,25cを上述したように矩形(正方形又は長方形)としたので、ヨーク片23,25の形状は角柱形状となる。また、連結ヨーク片27,29の厚み寸法は、磁石11,13とヨーク片23,25との間の空間の寸法と等しい寸法となる。
このような構成を採用したのは、磁束通過の際の損失を可及的に少なくするためである。すなわち、磁石11の接触面11aとヨーク片23の接触面23cとの接触は、何れか一方の面において部分的に接触相手がない(露出している)という状況が形成されないようにすることによって、露出した部分があったなら生じたであろう上記部分からの磁束漏洩を極力抑えることができるからである。磁束漏洩を抑えることにより、同じ磁石を採用したときの磁束密度を実質的に高めることができる。連結ヨーク片27の接触面27aとは反対側の接触面27bの全面が、ヨーク片23の接触面23cと接触するように、連結ヨーク片29の接触面29aとは反対側の接触面29bの全面が、ヨーク片25の接触面25cと接触するように、それぞれ構成することが好ましい。磁束漏れをなるべく抑制するためである。
以上のことから拡張して、連結ヨーク片27,29、及び磁石11,13の接触面を同一の点対称図形とすることが好適である。点対称図形としては、本実施の形態のような矩形(正方形、長方形)、正六角形、ひし形、平行四辺形、正八角形、真円等がある。加えて、連結ヨーク片27,29、及び磁石11,13は、本実施の形態のように、この接触面が連続して延長した柱状体として構成することが好適である。
ここで、連結片27、29の各々を吸着固定する際、連結片27,29の各々を回転させ、磁石11,13の各々の磁力面上に均一な磁力分布を呈する回転位置を得た後、その回転位置で連結ヨーク片27,29を固定することが好適である。
連結ヨーク片27,29は、それぞれ単片により構成するのが一般的である。しかし、薄手の単片複数枚を厚み方向に重ねることによって構成することもできる。このような形態を後述する実施の形態によっては採用している。
このように、複数枚の単片から構成される連結ヨーク片27,29を採用する際にも、全ての連結ヨーク片27,29を構成する単片、及び磁石11,13の接触面を同一の点対称図形とする。
そして、連結ヨーク片27,29を構成する単片をそれぞれ回転させて、磁石11及び13の磁力面上に均一な磁力分布を呈する回転位置を得た後、その回転位置で連結ヨーク片27,29を構成する単片を固定するようにする。
以上のように、連結ヨーク片27,29又はそれらの単片の回転を調整することにより、磁束密度分布が揃った位置に連結ヨーク片又はそれらの単片を設定させることができ、同じ磁石を採用したときの磁束密度を実質的に高めることができる。
「均一な磁力分布」とは、測定対象となる面において、その周囲5%〜概ね5%の面積に相当する部分を均等幅で除外し、除外されていない部分の面において、1.5%〜3%の幅に磁束密度が入ることをいう。例えば、2%の幅に入る場合を均一であるとすると、8000ガウスを中心値としたとき、7840〜8160ガウスの範囲でのゆらぎであれば均一であると判断する。なお、磁束密度は、当業者に用いられているガウスメータによって測定する。
〔磁石の構造〕
磁石11としては永久磁石又は電磁石を用いることができるが、本実施形態では電源を不要とすることから永久磁石を用いた。この永久磁石は、例えば、残留磁束密度10,000ガウス以上の高密度な磁束を発生させる希土類磁石により構成することが好ましい。保持力に優れ、比較的入手し易いからである。本実施形態では、12,000〜13,000ガウス程度の残留磁束密度を有するネオジウム磁石(ネオジウム・鉄・ボロン磁石)を用いたが、磁束密度や磁石の種類については、例えば、処理対象となる燃料の量や種類等に応じて適宜選択するとよい。磁石11とともに磁石対15を構成する磁石13についても、磁石11と同様な永久磁石により構成するとよい。燃料流路管5を挟んで対向させた磁石11と磁石13とは、互いに対向する側に異なる磁極が位置するように配置する。つまり、何れか一方の磁石の燃料流路管5側にN極が、他方の磁石の燃料流路管側にはS極が、それぞれ位置するように両磁石を配置する。同極同士を対向させると磁束同士が反発しあって燃料の磁気処理を効率的に行うことができなくなるからである。
さらに、磁石11(磁石13)の寸法は、燃料流路管5外径より幅広とすることが好ましい。本実施形態では、12ミリメートルの直径からなる燃料流路管5に対して、磁石11(磁石13)の寸法を、幅20ミリメートル×長さ20ミリメートル×厚み10ミリメートルとしてある。このように磁石11(磁石13)の一辺の長さよりも燃料流路管5の直径を短くすることによって、燃料流路管5の少なくとも径方向全体を磁石11(磁石13)で覆って磁界を作用させることができるからである。換言すると、磁石11(磁石13)のN極から出て燃料流路管5方向に向かう磁束のうち、磁石11(磁石13)の燃料流路管5より大きな部分(はみ出した部分)から出る磁束(余剰磁束)には、必ずしも燃料流路管5を通過しないもの(磁気処理に直接寄与しないもの)もありえるが、この余剰磁束は磁気処理に直接寄与すべき磁束を周囲から補足することによって直接寄与すべき磁束の磁気処理の実効性をより高めることになる。また、同様に、燃料流路管5の長さ方向(図3の紙面垂直方向)に対しても、十分な距離に渡って磁界を作用させることができる。なお、磁石11(磁石13)は、これを単片により構成することもできるし、複数片の磁石片を厚み方向(燃料流路管5に向かう方向)に重ねて吸着連結(磁力による連結)することにより構成することもできる(図12に示す磁気処理構造7’)。図12は、図3に対応する図であって、磁石対(磁気処理装置)の縦断面図である。
磁石11,13についても、各々を回転させ、磁石11,13の各々の磁力面上に均一な磁力分布を呈する回転位置を得た後、その回転位置で磁石11,13を固定することが好適である。
接触面が正方形であれば、90度ずつ回転させて異なった4の位相位置(回転位置)で調整することができる。長方形であれば、180度ずつ回転させて異なった2の位相位置(回転位置)で調整することができる。
複数枚の単片により構成した磁石11,13を採用する際にも、全ての連結ヨーク片27,29、及び磁石11,13の接触面を同一の点対象図形とする
この場合、磁石11,13を構成する単片を各々回転させて、磁石11及び13の磁力面上に均一な磁力分布を呈する回転位置を得た後、その回転位置で単片を固定するようにする。
以上のように、磁石11,13又はそれらの単片の回転位置を調整することにより、磁束密度分布が揃った位置に磁石11,13又はそれらの単片を設定させることができ、同じ磁石を採用したときの磁束密度を実質的に高めることができる。
「均一な磁力分布」とは、測定対象となる面において、その周囲5%〜概ね5%の面積に相当する部分を均等幅で除外し、除外されていない部分の面において、1.5%〜3%の幅に磁束密度が入ることをいう。例えば、2%の幅に入る場合を均一であるとすると、8000ガウスを中心値としたとき、7840〜8160ガウスの範囲でのゆらぎであれば均一であると判断する。なお、磁束密度は、当業者に用いられているガウスメータによって測定する。
〔本実施形態の第1変形例〕
図3及び4を比較参照しながら、本実施形態の第1変形例について説明する。図4は、図3に対応する磁気処理構造の断面図である。図4に示す第1変形例に係る磁気処理構造7Aが図3に示す本実施形態に係る磁気処理構造7と基本的に異なる点は、第1に燃料流路管の断面形状であり、これに伴う第2としてヨークの幅寸法である。このため、本欄以下では、上記異なる2点を中心に説明を行い、その他の共通点については図3で用いた符号と同じ符号を図4でも用いるに止め詳細な説明は省略する。
磁気処理構造7Aの燃料流路管5Aの幅寸法(磁石11と磁石13の距離方向外径)DAは、磁気処理構造7の燃料流路管5の幅寸法(磁石11と磁石13の距離方向外径、直径と等しい)Dよりも短い。すなわち、D<Dの関係にある。つまり、燃料流路管5Aの断面形状が、幅寸法DAを幅寸法DAを横切る方向の外径(例えば、図4に示す外径Wよりも短い)扁平になっている。この関係を磁石について見れば、D−Dの分だけ磁気処理構造7Aの磁石11と磁石13との間隔を、磁気処理構造7のそれらの間隔より狭めてある。間隔を狭める方法は、丸管を直径方向両側から力を加えて楕円管にする方法が、簡便で効率がよい。断面長方形の矩形管を作り、それを用いることもよい。間隔を狭めてあるということは、磁力(磁束密度)は、磁石間の距離の二乗に反比例することから、狭めた距離の二乗に反比例して磁束密度を高めることができる。つまり、燃料流路管5Aを流れる燃料に作用させる実質的な磁束密度を、同じ磁石でありながら燃料流路管5を流れる燃料に作用させるそれに比べて高めることになる。また、燃料流路管5Aに対する磁石11(磁石13)の対向面11b(対向面13b)の面積が、燃料流路管5に対する対向面11b(対向面13b)の面積に比べて大きくなる(対向面の遊びが少ない)から、その分、磁石11(磁石13)の磁束をより無駄なく通過燃料に作用させることができる。これも、磁束密度を実質的に高める要因の1つとなる。磁束密度を高めることだけの目的であれば、磁石11と磁石13との間にある部位だけ燃料流路管5Aの幅寸法を狭めておけば足りるが、格別の加工を不要とすることができるし、さらに、広狭の境目において燃料に通過抵抗が生じる等の不測の事態を招かなくて済むので、燃料流路管5Aの全長に渡って幅狭に形成しておくことが好ましい。
〔本実施形態の第2変形例〕
図5及び6を参照しながら、本実施形態の第2変形例について説明する。図5は、図3に対応する磁気処理構造の正面図である。図6は、図5に示す磁気処理構造のB−B断面図である。図5では、燃料流路管のみを実線で示し磁気処理構造は2点鎖線で示してある。図6では、燃料流路管のみに破断面が現れ、図5では2点鎖線で示した磁気処理構造を実線で示してある。図5及び6に示す第2変形例に係る磁気処理構造7Bが図3に示す本実施形態に係る磁気処理構造7と基本的に異なる点は、第1に燃料流路管の形状であり、これに伴う第2として燃料に対する磁気処理の方法である。このため、本欄以下では、上記異なる2点を中心に説明を行い、その他の共通点については図3で用いた符号と同じ符号を図5及び6でも用いるに止め詳細な説明は省略する。
第2変形例に係る磁気処理構造7Bが有する燃料流路管5Bは、その途中に燃料の通過方向を反転さらに反転、すなわち、1回転(360度方向転換)させて元の方向に戻すためのループ部5B−1を備え.ている。ループ部5B−1は、燃料通過方向において上流側に位置する直線部位5B−3と、同じく下流側に位置する直線部位5B−5と、直線部位5B−3と直線部位5B−5との間に位置するループ部本体5B−7と、から概ね構成してある。直線部位5B−3と直線部位5B−5は、部分的に隣接(平行配置)させてある。
この時点で燃料の通過方向に着目すると、直線部位5B−3内にある燃料の通過方向(図5に示す破線矢印5B−3a)と、直線部位5B−5内にある燃料の通過方向(図5に示す破線矢印5B−5a)は同じである。すなわち、直線部位5B−3を通過する燃料は、ループ部本体5B−7によって1回転されて元の方向に戻って直線部位5B−5を通過するから、前者を通過する燃料と後者を通過する燃料とは、その通過方向が同じになる。
隣接させた直線部位5B−3と直線部位5B−5には、両者同時に磁束が作用するように磁気処理構造7B、・・を3個設けてある。すなわち、3個ある磁気処理構造7B,・・の各々が有する磁石対15(磁石11,13)の間に、磁石対向方向を横切る方向に直線部位5B−3と直線部位5B−5を隣接させてある。このように磁石と直線部位を配置することによって、直線部位5B−3を通過する燃料と、直線部位5B−5を通過する燃料と、を3個の磁気処理構造7B,・・によって同時に磁気処理することができる。つまり、磁気処理構造7B各々によって、直線部位5B−3において1回と、直線部位5B−5においてさらに1回と、実質的に2回の磁気処理を行うことができることになる。直線部位5B−3と直線部位5B−5とを別々の磁石対によって逐次磁気処理することを妨げるものではないが、同じ磁石対15,・・によって2回の磁気処理するほうが構造的により単純でありコスト面でも有利である。なお、第2変形例では、ループ部5B−1を1個としたが、次に示すように複数個としてもよい。
〔本実施形態の第3変形例〕
図7及び8を参照しながら、本実施形態の第3変形例について説明する。第3変形例は第2変形例をさらに変形したものであって、複数のループ部を有している。図7は、磁気処理構造の平面図である。図8は、図7に示す磁気処理構造のC−C断面図である。図7では、燃料流路管を2点鎖線で示し磁気処理構造は実線で示してある。第3変形例に係る磁気処理構造7Cが第2変形例に係る磁気処理構造7Bと異なるのは、後者が1個であったループ部を前者が複数個とした点である。また、ループ部を複数個とした関係から、磁気処理構造7Cが有する磁石対がフープ部の個数分に合わせた長さ寸法を有している点である。このため、本欄以下では、上記異なる2点を中心に説明を行い、その他の共通点については図5及び6で用いた符号と同じ符号を図7及び8でも用いるに止め詳細な説明は省略する。
図7及び8に示すように、燃料流路管5Cは、複数(図8では5個)のループ部15C−1,・・を備えている。すなわち、上流側の直流部位5C−3を通過した燃料は、ループ部15C−1,・・の中で5回転した後、元の方向に戻り下流側の直流部位5C−5を抜けてエンジン(図1参照)に向かうようになっている。ループ部15C−1各々は、重なるようにして隣接させてあり、重なった部分は複数個(第3変形例では4個)の磁気処理構造7C,・・(磁石対15C,・・)の間に配してある。各磁石対15Cによって重なった部分を通過する燃料を同時に磁気処理するためである。第3変形例によれば、燃料流路管5Cを通過する燃料は、4個の磁石対15Cによって20回(4個×5巻き)の磁気処理を受けることになる。
〔本実施形態の第4変形例〕
図9〜11を参照しながら、本実施形態の第4変形例について説明する。図9は、図2に対応する磁気処理構造の平面図である。図9では、燃料流路管のみを実線で示し磁気処理構造は2点鎖線で示してある。図10は、図9に示す磁気処理構造のE−E断面図である。図11は、図9に示す磁気処理構造に対する図であって、扁平な燃料流路を示す。第4変形例に係る磁気処理構造7Dが図2に示す本実施形態に係る磁気処理構造7と基本的に異なる点は、燃料流路管の形状にある。このため、本欄以下では、この異なる点を中心に説明を行い、その他の共通点については図2で用いた符号と同じ符号を図9でも用いるに止め詳細な説明は省略する。
まず、図9及び10を参照する。燃料流路管5Dは、上流側部位に該当する流路管本体5D−1と下流側部位に該当する流路管本体5D−9と、を有している.流路管本体5D−1と流路管本体5D−9との間には、前者側に燃料分岐構造5D−3が、また、後者側に燃料合流構造5D−7が、それぞれ挿入してある。燃料分岐構造5D−3と燃料合流構造5D−7との間は、互いに隣接する複数(第4変形例では2本、同じ太さ)の分流流路5D−5a,5D−5bによって連結してある。燃料分岐構造5D−3は、流路管本体5D−1を通過した燃料を分流流路5D−5a,5D−5bの各々に分けて流すことができるように構成してあり、燃料合流構造5D−7は、分流流路5D−5a,5D−5b各々を別々に通過した分流燃料を合流させて流路管本体5D−9に流すことができるように構成してある。すなわち、流路管本体5D−1を通過した燃料は、燃料分岐構造5D−3によって分流燃料となって分流流路5D−5a,5D−5bの各々を通過する。分流燃料は燃料合流構造5D−7によって合流させられ、合流した燃料は、流路管本体5D−9を介してエンジン(図1参照)に送られるようになっている。磁石11と磁石13との距離方向(図10の左右方向)外径を、上記方向と同方向における燃料流路管5D(流路管本体5D−1)の外径よりも小さく形成することによって、磁石11と磁石13との間隔を狭めてある。間隔を狭める部位は、磁石11と磁石13との間に位置する部位だけとしてもよい。磁石間の間隔を狭めることによる利点は、前掲した第1変形例に係る磁気処理構造7Aの利点と同じであり、分流流路5D−5a,5D−5bを隣接させて磁気処理構造7D,・・によって同時に磁気処理することによる利点は、前掲した第2変形例に係る直線部位5B−3,5B−5の利点と同じである。なお、図11に示す分流流路5D−5a’,5D−5b’のように、磁石11と磁石13の間隔を狭める方向の寸法を他の方向の寸法よりも小さくした扁平管を採用することもできる。
〔本実施形態の第5変形例〕
図13を参照しながら、本実施形態の第5変形例について説明する。図13は図3に対応する図であって、磁気処理構造の縦断面図である。第5変形例に係る磁気処理構造が、本実施形態に係る磁気処理構造と異なる点は、本実施形態において磁石間に配した燃料流路管を第5変形例ではヨークの途中に配した点である。
すなわち、図13に示す磁気処理構造51は、吸着連結させた磁石53aと磁石53bとからなる磁石群53と、磁石群53に吸着させたヨーク55と、から概ね構成してある。磁石53a(磁石53b)は、前掲した磁石11(磁石13)と素材的に異なるものではなく、必要な磁力を得ることができるのであれば、単体の磁石によってこれに代えることもできる。図13に示すように、ヨーク55は、磁石群53側に位置する一端(図13において上端)を有する一方のヨーク片65(以下、適宜「ヨーク片65」という)とヨーク片65の他端側(図13において下端)から内側に突き出る一方のヨーク突片69(以下、適宜「ヨーク突片69」という)とにより、断面片側(図13において右側)の部分を構成してあり、これらと対向する他方のヨーク片67(以下、適宜「ヨーク片67」という)と他方のヨーク突片71(以下、適宜「ヨーク突片71」という)とにより、断面反対側(図13において左側)の部分を構成してある。
ヨーク片65の一端と磁石53bとの間には、一方の連結ヨーク片61(以下、適宜「連結ヨーク片61」という)を、ヨーク片67の一端と磁石53aとのには、他方の連結ヨーク片63(以下、適宜「連結ヨーク片63」という)を、それぞれ介在させてある。ヨーク片65(ヨーク片67)は、連結ヨーク片61(連結ヨーク片63)を介して磁石53b(磁石53a)に吸着する。これによってヨーク片65(ヨーク片67)の一端部側が保持され、ヨーク片65(ヨーク片67)の他端部は、ヨーク突片69とヨーク突片71との間に密着介在するスペーサー部73aを有するスペーサー部材73によって保持される。ヨーク突片69の開放端とヨーク突片71の開放端との間には、所定幅の隙間が形成され、この隙間に燃料流路管5を配するようになっている。
図13の流路管は円形断面の管1本が示されているが、燃料流路管は、2本又はそれ以上でもよく(例えば、図6、図8、図10のように)、断面形状は円形断面に限らず扁平断面管でも良い(図4、図11のように)。また、ループ形状の流路管(例えば、図5、図7)又は分岐管(例えば、図9)につき同時又は逐次処理する配置に適用することもできる
〔本実施形態の第6変形例〕
図14を参照しながら、本実施形態の第6変形例について説明する。図14は、図13に示す磁気処理構造をさらに変形した磁気処理構造の縦断面図である。第6変形例が第5変形例と異なるのは、両ヨーク突片の開放端を燃料流路管に向かって先細りさせた点のみである。以下の説明は、この異なる点についてのみ行い、第5変形例と第6変形例において共通する部材について図13に付された符号を図14に付するにとめ、それらについての説明は省略する。
第6変形例に係るヨーク突部69’(ヨーク突部71’)は、ヨーク片65(ヨーク片67)に直接繋がる基部69’a(基部71’a)と基部69’a(基部71’a)から燃料流路管5に向かって先細りに突き出る先細り部69’b(先細り部71’b)とにより構成してある。先細り部69’b(先細り部71’b)の開放端幅寸法は、図14から明らかなように、燃料流路管5の直径と同じ寸法に形成してある。ヨーク突部69’(ヨーク突部71つを通過する磁束の通過方向を絞り込んで燃料流路管5に集中させるためである。磁束集中によって、同じ磁石群53を用いながらより強い(無駄のない)磁力を燃料流路管5に作用させることができる。
なお、図14の流路管は円形断面の管1本が示されているが、燃料流路管は、2本又はそれ以上でもよく(例えば、図6、図8、図10のように)、断面形状は円形断面に限らず扁平断面管でも良い(図4、図11のように)。また、ループ形状の流路管(例えば、図5、図7)又は分岐管(例えば、図9)につき同時又は逐次処理する配置に適用することもできる
〔本実施形態の第7変形例〕
図15を参照しながら、本実施形態の第7変形例について説明する。図15は、図12に示す磁気処理構造をさらに変形した磁気処理構造の縦断面図である。
この実施形態では、ヨーク片23、25とヨーク片26とで形成される角部を曲部30,30として形成している。
これによって、磁束が曲部に沿って存在し、磁束をより好適に集中させやすくなる。
[本発明に係る磁気処理装置の他の実施の形態]
本発明に係る磁気処理装置は、以上で説明した実施形態に限定されるものではない。
(1)整流された磁力を磁石間で形成させるため、連結ヨーク片の厚さを調整するようにした形態。
(2)整流された磁力を磁石間で形成させるため、連結ヨーク片の枚数を調整した形態。
[本発明に係る磁気処理装置に関する更なる知見及び改良形態]
本発明者は、鋭意検討を重ねることにより更なる知見を得ており、かかる知見に基づいて、以下に更なる改良形態を提供する。
希土類磁石は粒度がアンバランスであり、磁力方向が一定でなく乱れている。そのため、10,000ガウスの磁石といっても、磁力強さの効果が発揮できないことがある。強さだけでなく、整流された磁力が必要である。
トータルの磁力が10,000ガウスの球状磁石を燃料管の周囲に配置しても燃料の燃焼改善の効果は期待できない。その理由は、磁力の方向が一定でないためと、本発明者は考えている。
そこで、燃料の燃焼改善効果を期待するためには、磁力の強さと磁力の整流(方向)が必要である。既に説明した各種形態でもそのことを考慮している。以下の各諸元について、更なる改良形態又は改良の方向を列挙する。
(1)磁石の磁力方向長さ
磁石同士対向する方向の磁石長さが長い程磁力が強くなると考えられる。しかし、ある長さで磁力の強さは頭打ちとなるのではないかと推測している。磁石の長さの調整は、複数枚の磁石を重ね合わせてもよい。
(2)連結ヨーク片の厚さ調整、枚数調整
磁石の厚さの1/2の厚さの連結ヨーク片を使用した場合、磁石と同じ厚さになる2枚を配置したときに、磁界の磁力強さが最高となり、3枚を配置した場合、1枚配置した場合より大きく、2枚の場合より小さくなるという知見を得ている。
連結ヨーク片のヨーク厚さは磁石厚さのほぼ1/2、ただし1/2より薄いものより厚い形態とすることが好適である。
連結ヨーク片の組成により磁力のアップ効果が異なり、磁力強さの分布も違ってくる。適宜ヨークを回転等により移動させたり、枚数を変えたりして均一分布となるよう調整した形態とすることが好適である。
(3)連結ヨーク片の形状、大きさ
厚み以外の形状、大きさは磁石と同じ形状、大きさとすることが好適である。形状、大きさが異なると、磁石との段差部分から磁界が発生し、磁力が低下する。
(4)磁石同士の間隔
磁石同士の間隔が小さいほど磁界の磁力は大きくなる。しかし、間に燃料管を配置するので、小さくし過ぎると、燃料管内を流れる燃料の流れ抵抗が大きくなり、必要量の燃料が流れなくなる。実験を重ねることにより、4.5cm以上が好ましいことを確認している。
2cm角で1.25cmの厚さの磁石2枚に2cm角で0.75cmの厚さの連結ヨーク片1を重ね合わせものを、磁石間の距離を0.7cmの間隔で磁石が対向するよう組み合わせた物を配置して磁力を測定したところ、周囲は8000ガウス、中心は9000であった。間隔が0.5cmでは周囲は9100ガウス、中心は9400ガウスとなり、0.45cmでは周囲は9100ガウス、中心は9400ガウスとなった。
図16〜18を参照しながら、連結ヨーク片の効果を検証するための行った実施例について説明する。実施例1の目的は、連結ヨーク片の有無による磁束の変化を知ること、さらに、連結ヨーク片の枚数の違いによる磁束の変化を知ること、にある。図16〜18に示す磁気処理装置において、互いに異なる点は、連結ヨーク片の有無と連結ヨーク片を有する場合のその個数にある。図16は、連結ヨーク片を介さず磁石に連結ヨーク片を直接吸着させた磁気処理装置(以下、「直接装置Jo」という)を示す縦断面図である。図17は、磁石とヨーク片との間に連結ヨーク片1枚を介在させた磁気処理装置(「以下、「1枚介在装置J」という。図3に示す磁気処理構造7と同じ構造)を、図18は、同じく2枚を介在させた磁気処理装置(以下、「2枚介在装置J」という)を、さらに、図19は、同じく3枚を介在させた磁気処理装置(以下、「3枚介在装置J」という)を、それぞれ示す断面図である。各図においてPo〜P3は、燃料流路管5各々の中心における磁束密度を、Po−a〜P3−aは、磁石表面における磁束密度を、それぞれ示すための符号である。磁石の大きさは(20×20×10mm)であり、連結ヨーク片の大きさは(20×20×05mm)であった。実験結果を、表1に示す。磁束測定器は、横河電機株式会社製(型名:TYPE3251)」を使用した(以下、同じ)。
なお、本実施例1及び他の実施例においても、連結ヨーク片、磁石の各々を構成する片について、最適の回転位置を求めて実施した。
Figure 0004912508
図20〜22を参照しながら、連結ヨーク片の効果を検証するための行った実施例について説明する。実施例2は実施例1と同じ目的で行ったものであり、両者が異なる点は、実施例1では燃料流路管を挟んで各々1個ずつであった磁石片を各々直列接続した2個ずつ(2×2)の同じ磁石片とした点である。以下、異なる点について説明する。図20は、連結ヨーク片を介さず磁石(2個)に連結ヨーク片を直接吸着させた磁気処理装置(以下、「直接装置Jo−b」という)を示す縦断面図である。図21は、磁石とヨーク片との間に連結ヨーク片1枚を介在させた磁気処理装置(「以下、「1枚介在装置J−b」という。図12に示す磁気処理構造7’と同じ構造)を、図22は、同じく2枚を介在させた磁気処理装置(以下、「2枚介在装置J−b」という)を、さらに、図23は、同じく3枚を介在させた磁気処理装置(以下、「3枚介在装置J−b」という)を、それぞれ示す断面図である。各図においてPo−b〜P3−bは、燃料流路管5各々の中心における磁束密度を、Po−b〜P3−bは、磁石表面における磁束密度を、それぞれ示すための符号である。1個の磁石の大きさは(20×20×10mm)であり、連結ヨーク片の大きさは(20×20×05mm)であった。実験結果を、表2に示す。
Figure 0004912508
実施例3では、実施例2では(2×2)個であった磁石片を(3×2)個(図示を省略)とした。他の条件において実施例3と実施例2との間で異なる点はない。表3に示す符号は、表2に示す符号の例に倣う。
Figure 0004912508
表1〜表3が示すように、磁石の数を増やすことによって中心磁束密度も表面磁束密も高くなることが判った。磁石の数が増えるのであるから、これに伴い磁束数が増えるとは当然といえよう。もっとも、磁石が3(×2)枚以上となると、1(×2)枚増えるごとの磁束数増加の割合は小さくなっていくことが判った。一方、磁石数の多少に関わらず、直接装置よりも1枚介在装置のほうが、1枚介在装置よりも2枚介在装置のほうが、中心磁束密度及び表面磁束密度の双方においてそれぞれ増加することが判った。ただ、枚介在装置は、2枚介在装置よりも僅かながら磁束密度が減少した。連結ヨーク片間の気抵抗の増加、及び、ヨーク全長の長大化による磁気抵抗の増加が、ヨーク介在による磁束増加分を上回った結果であると考えられる。もっとも、直接装置との比較において3枚介在装置の磁束は増加しているのであるから、連結ヨーク片を介在させることによって磁束を増加できることに違いはない。以上の実施例から、磁石とヨーク(ヨーク片)とを直接連結するよりも、1枚若しくは複数枚の連結ヨーク片を介して連結するほうが磁束密を高くできる、すなわち、磁力を強くできることが判った。
〔実車走行実験〕、
本発明に係る磁気処理装置を搭載した実車を用いて走行実験を行った。実験車は、磁処理装置に係る諸条件を表4に、実験環境や算出方法等については、表5に示す。
Figure 0004912508
Figure 0004912508
Figure 0004912508
実車走行実験によれば、磁気処理装置を搭載することによって搭載しない場合に比べて、何れのケースにおいても30%以上の燃費向上が見られた。
1 磁気処理装置
3 ケース
5 燃料流路管
7,7´ 磁気処理構造
11,13 磁石
15 磁石対
17,19 スペーサー
21 ヨーク
23,25 ヨーク片
23a,25a 連結端
23c,25c 接触面
23b,25b 開放端
26 連結片
27,29 連結ヨーク片
101 エンジン燃料供給管
103 燃料タンク
105 エンジン

Claims (6)

  1. エンジン燃料供給管の途中に設置可能な燃料流路管と、該燃料流路管を通過する燃料を磁気処理する磁気処理構造と、を有する燃料処理装置であって、
    上記磁気処理構造が、
    上記燃料流路管の一方側に位置する、少なくとも一の一方の磁石と、
    上記燃料流路管の他方側に位置するとともに上記一方の磁石と対向する、上記一方の磁石と同数の他方の磁石と、
    上記一方の磁石と上記他方の磁石とを挟むように設けた一端開放又は閉鎖のループ型ヨークと、を含めて構成してあり、
    上記一方の磁石と上記他方の磁石とが、互いに対向する側に異なる磁極が位置するように構成してあり、
    上記ヨークが、上記一方の磁石と所定幅の空間を介して対向する一方のヨーク片と、上記他方の磁石と所定幅の空間を介して対向する他方のヨーク片と、上記一方のヨーク片と上記一方の磁石との間の磁束通過を可能とするための、少なくとも一の一方の連結ヨーク片と、上記他方のヨーク片と上記他方の磁石との間の磁束通過を可能とするための、上記連結ヨーク片と同数の他方の連結ヨーク片と、を含めて構成し、
    上記一方の磁石と全面を接触させるために上記一方の連結ヨーク片の接触面の形状を、上記一方の連結ヨーク片と接触する上記磁石の接触面の形状と、等しくなるように形成してあり、
    上記他方の磁石と全面を接触させるために上記他方の連結ヨーク片の接触面の形状を、上記他方の連結ヨーク片と接触する上記磁石の接触面の形状と、等しくなるように形成し、
    全ての上記連結ヨーク片、及び上記磁石の接触面を同一の点対称図形とし、上記連結ヨーク片を回転させて、上記磁石の磁力面上に均一な磁力分布を呈する回転位置を得た後、その回転位置で上記連結ヨーク片を固定し、
    かつ、全ての上記連結ヨーク片、及び上記磁石の接触面を同一の点対称図形とし、上記磁石を回転させて、上記磁石の磁力面上に均一な磁力分布を呈する回転位置を得た後、その回転位置で上記磁石を固定してなり、
    採用する磁石を全て希土類磁石とした
    ことを特徴とする磁気処理装置。
  2. 上記一方の磁石及び他方の磁石が、それぞれ複数の磁石片を吸着連結することによって構成してある
    請求項1記載の磁気処理装置。
  3. 上記燃料流路管のうち少なくとも上記一方の磁石と上記他方の磁石との間に位置する部位における上記一方の磁石と上記他方の磁石との距離方向外径を、上記方向を横切る方向の外径よりも小さく形成することによって、上記一方の磁石と上記他方の磁石との間隔を狭めてある
    請求項1及び2のいずれか一に記載の磁気処理装置。
  4. 燃料通過方向上流側部位と下流側部位との間に少なくとも1巻きのループを形成することによって上記燃料流路管同士を部分的に隣接させてあり、
    上記部分的に隣接する燃料流路管群を通過する燃料を同時又は逐次に磁気処理できるように上記一方の磁石と上記他方の磁石を構成してある
    請求項1〜3のいずれか一記載の磁気処理装置。
  5. 上記燃料流路管の燃料通過方向上流側部位と下流側部位との間に燃料分岐構造と燃料合流構造とを挿入してあり、上記燃料分岐構造と上記燃料合流構造とのを互いに隣接する複数の分流流路によって連結してあり、上記複数の分流流路の各々を通過する燃料を同時又は逐次に磁気処理できるように上記一方の磁石と上記他方の磁石を構成してあり、上記複数の分流流路を構成する各分流流路の少なくとも上記一方の磁石と上記他方の磁石との間に位置する部位における上記一方の磁石と上記他方の磁石との距離方向内径を、上記方向と同方向における上記燃料流路管内径よりも小さく形成することによって、上記一方の磁石と上記他方の磁石との間隔を狭めたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一記載の磁気処理装置。
  6. 上記一方の磁石と上記他方の磁石により構成される磁石対及び上記ヨークが、上記燃料流路管の燃料通過方向に沿って所定間隔を介して複数対取り付けてあることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一記載の磁気処理装置
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