JP4912337B2 - 肩こり防止具 - Google Patents

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本発明は、三角筋ホルダーと体型にフィットさせる伸縮帯により肩に掛かる両腕の重さ等を軽減して左右の肩こりを防止するのに有効な肩こり防止具に関する。
この種、肩こり防止具としては、肩周りに直接着用し、筋肉の保温や血行促進を推進して肩こりを防止する肩掛けが提案されている。(例えば特許文献1参照)
特開2007−211383
従来のこの種の肩こり防止具では、肩周り筋肉の保温や血行促進を図って肩こりを防止しようとするものが提案され、実用化されている。しかし、これらは単に肩周りの保温効果しかなく、肩こりを幾分改善できる程度で満足に防止できない問題があった。さらに、肩こりの重要な要因である両腕の重さが負荷となっている僧帽筋を支持する構成の技術思想が全く無く、腕の重さが僧帽筋に直接的に付加され筋肉が緊張して硬くなる欠点があった。
このような課題を解決するため、本発明は、肩左右の主に僧帽筋に掛かる腕の重さの負荷を軽減するため少なくとも三角筋の鎖骨部である前部、肩峰部である中部、肩甲棘部である後部をほぼ覆う三角筋ホルダーと、その各三角筋ホルダーの端部間を連結し、しかも各人の肩幅等にフィットさせるための寸法調整機能を持ち、かつ三角筋ホルダーを装着した際に上記僧帽筋をカバーする機能を持たせた全長で2分割の構成で一体に形成した弾力性のある伸縮帯と、円筒形の三角筋ホルダーの上端から下端までの円周壁の一部を切り欠いて形成した切り欠き部とその下端部への延長線上に連続させて開口部を設け、その開口部側端に三角筋ホルダーが腕から離脱するのを阻止すると共に、上腕を軟らかく保持する締結部材と一体と成ったシート部材を備え、締結部材と一体と成ったシート部材には三角筋ホルダー装着の際に腋下部の動脈、静脈、神経に対する圧迫を回避するクッション性のある腋下保護体を設け、また、上記伸縮帯は、ほぼ中央部が頚椎の一つである隆椎付近に位置するように、所謂、三角筋ホルダーの切り欠き部6と三角筋ホルダー上端2aからの延長線の末端が隆椎付近で収束するように構成して弾力性で腕の重さを隆椎付近に引き寄せ腕の重さによる僧帽筋への負荷を軽減したことを特徴とする肩こり防止具である。
さらに、腋下部には動脈、静脈、神経が存在し、三角筋ホルダー装着時に腋下部を圧迫しないように三角筋ホルダーにおいて腋下部と対面する円筒形の該当部に切り欠き部を設ける。また、締結部材と一体と成ったシート部材は切り欠き部の延長線に形成した開口部端部に設け、三角筋ホルダーと一体になって腕を保持する。なお、締結部材と一体と成ったシート部材は開口部全体を引き寄よせて三角筋に巻き付ける。さらに、伸縮帯は三角筋ホルダーの切り欠き部6と三角筋ホルダー上端2aにそれぞれ固定した伸縮帯のその延長線が頚椎の一つである隆椎付近で収束する箇所で締結し、その箇所に面ファスナー、ボタン、チャック等の着脱容易な締結部材を一体に設け、しかも、伸縮帯はその弾力により腕の重さを引き寄せる構成としたものである。
上述したように本発明に係る肩こり防止具は、三角筋ホルダーと伸縮帯とを一体に連結した際に伸縮帯の中央部が頚椎の一つである隆椎付近で収束するように構成し、かつ伸縮帯の弾力性でバランス良く両腕の重さを引き寄せた状態で保持し、かつ締結部材と一体と成ったシート部材により腕からの離脱防止が働き、その結果、伸縮帯は両腕の重さ等による肩部の主に僧帽筋への負荷を大幅に軽減でき、しかも僧帽筋の筋肉が両腕の重さにより引っ張られて筋肉が緊張し血行不良を招く不具合を抑制できる。
また、伸縮帯は三角筋ホルダーを人体に装着した際に僧帽筋を覆い、かつ頚椎の1つである隆椎付近で収束するように各三角筋ホルダーの切り欠き部6と三角筋ホルダー上端2aから延長し、かつ上記僧帽筋をカバーすると共に、素材の弾力性で腕の重さを引き寄せ各種体型に有る程度の幅でフィットさせる伸縮自在な構成とし、左右の三角筋ホルダーを三角筋へ差し込み保持し、着脱が簡単な締結部材と一体と成ったシート部材で構成したため三角筋ホルダーの着脱が極めて容易である。さらに、三角筋ホルダーを三角筋に固定させる際、腋下部に対応する部分に切り欠き部を形成し、この部位に存在する動脈、静脈、神経の圧迫を抑制すると共に、締結部材と一体と成ったシート部材の内面に合成樹脂発泡帯等のクッション性のある素材からなる腋下保護体を設け腕と接触する際の圧迫度合いを抑制する緩衝材として働き、上記したように動脈、静脈、神経を圧迫するのを防止できる。また、伸縮帯は、各三角筋ホルダーの切り欠き部6と三角筋ホルダー上端2aに装着する。さらに、伸縮帯はその延長線の適宜箇所に面ファスナー、ボタン、ホック、チャック等の着脱自在な構造を有する締結部材を一体に設け、伸縮帯の長さ調整、肩幅調整を容易にし、かつ体型にフィットさせて装着できる特徴がある。
以下に、図面を用いて本発明に係る肩こり防止具の一実施例を詳細に説明する。
即ち、図1は本発明に係る肩こり防止具であり、図(a)は正面図、図(b)は図(a)のA−A線における端面図であり、図2は背面図であり、図3は本発明に係る肩こり防止具の要部の一つである三角筋ホルダーの側面図で、図(a)は左側面図、(b)は右側面図であり、図4は上記三角筋ホルダー正面図、図5は図4のB−B線における断面図である。
図6は本発明に係る肩こり防止具の要部の一つである三角筋ホルダーを示し、図(a)は平面図、図(b)は底面図であり、図7は本発明に係る肩こり防止具を人体に装着した際を示し、図(a)は正面図、図(b)は背面図である。
さらに詳細に説明すると、1は肩こり防止具であり、2は三角筋ホルダーで三角筋の前部である鎖骨部と、中部である肩峰部、後部である肩甲棘部をほぼ覆う形状とし、僧帽筋に掛かる腕の重さの負荷を軽減するために、三角筋ホルダー2の切り欠き部6と三角筋ホルダー上端2aに伸縮帯11を固定し、その部分から僧帽筋を覆うと共に、頚椎の1つである隆椎付近で収束するように各三角筋ホルダーの切り欠き部6と三角筋ホルダー上端2aから延長したものである。また、三角筋ホルダー2は円筒形で、円筒形の上端から下端に亘って円周壁の一部を除去して切り欠き部6、開口部5を設ける。しかも、三角筋の外周面に差し込み、腕を後記する締結部材7と一体となったシート部材8で確実に、しっかりと保持して、伸縮帯の弾力性で腕の重さを引き寄せるのに役立つ。また、三角筋ホルダー2は外層面材3、内層面材4を積層した構成である。
すなわち、三角筋ホルダー2は、外層面材3,内層面材4を積層したものであり、外側の外層面材3は保形性がある適度な剛性を有する硬質ゴム製、硬質合成ゴム製、硬質プラスッチク製、金属製、皮革等の一種、又はこれらの面材を多層に積層したものから構成する。また、図3(a)、(b)〜図6(a)、(b)に抽出して示すように外層面材3、及び内層面材4の三角筋ホルダー2の下端から上端2aに向け形成した開口部5、その両端部5a,5bの上端で腋下部分に対応する部分の大きい面積を取り除いて切り欠き部6を形成し、この部位に存在する動脈、静脈、神経等の圧迫を回避するのに役立つ。
また、内層面材4は直接肌に接触するものであり、柔らかく、かつクッション性のあるゴム、例えば、ゴム、合成樹脂発泡体、例えばポリウレタンフォーム等の一種からなり、開口部5は三角筋ホルダー2を三角筋に装着する際の差し込みし易いように円筒形の直径をある範囲で可変させる機能として役立ち、7は締結部材であり、三角筋ホルダー2を三角筋に着脱容易に、かつ確実に装着して保持するのに役立つ。締結部材7は図2に示すようにシート部材8と腋下保護体9と一体に形成する。
シート部材8は三角筋ホルダー2の外層面材3の突起下端部3aの左右側に接着、縫いつけ、面フェスナー等を介して装着するものであり、上腕に三角筋ホルダー2を装着した際に開口部5から上腕が離脱しないように保持するものである。腋下保護体9は腋下部に存在する動脈、静脈、神経等の圧迫を回避するためにクッション性のある合成樹脂発泡体等から形成すると共に、シート部材8の主要部分を覆うものである。固定具10は図2に示すようにシート部材8と一体に設けたものであり、三角筋ホルダー2を上腕に装着後、離脱するのを阻止するためのものであり、例えば面ファスナー、ホック、ボタン等の一種から構成をする。
各三角筋ホルダー2の切り欠き部6と三角筋ホルダー上端2aから延長した伸縮帯11の端部に締結部材7を設け、着脱を容易にしたものであり、三角筋の左右に設けた三角筋ホルダー2のそれぞれの端部間を図1(a)、図2に示すように連結してその伸縮性(弾力性)で僧帽筋に掛かる腕の重さの負荷を軽減するのに役立ち、かつ各人の肩幅等の体型に肩こり防止具1がフィットするための寸法調整具としても機能するものである。また、装着時の伸縮帯11の断面は図1(b)に肩の筋肉をカバーするように伸縮して屈曲する。
また、伸縮帯11は、各三角筋ホルダー2の切り欠き部6と三角筋ホルダー上端2aから延長した部位が頚椎の一つである隆椎付近で収束するように構成して素材の弾力性で腕の重さを軽減させ、各人の肩幅等にフィットさせるため寸法調整機能もある。なお、伸縮帯11は三角筋ホルダー2の切り欠き部6と三角筋ホルダー上端2aに固定するものである。又、伸縮自在な伸縮帯11はその延長線の端部箇所に面ファスナー、ボタン、ホック、チャック等の着脱自在な締結部材7を一体に設け、伸縮帯11の肩幅への調整を容易にできるようにしたものである。
さらに、伸縮帯11の材質は、ゴム材、メッシュ材、合成樹脂繊維から成る伸縮材、蛇腹等の伸縮面材のように伸縮性のある素材の一種からなり、強度は目的に応じて設計するものである。又、幅等の寸法は、図7(a)、(b)に示すように服装に支障のない大きさ、厚さが好ましい。
次ぎに、本発明に係る肩こり防止具1の使用法につき簡単に説明すると、先ず図7(a)、(b)に示すように肩から首に掛けて伸縮帯11を掛け、次ぎに腕の三角筋に該当する位置に三角筋ホルダー2を嵌め込み、次ぎにシート部材8をその位置で調整して固定具10を装着する。次ぎに伸縮帯11の伸縮度合いやフィット性を確認しながら三角筋に付加される度合いを調整しながら長さを締結部材7で決定し、固定する。
以上、説明したのは、本発明に係る肩こり防止具の一実施例にすぎず、図9に示すように伸縮帯11は三角筋ホルダー2の端部に締結部材7を設け、そこで伸縮帯11端部のいずれか一端に設けた締結部材7で伸縮帯11の長さを調整する構成、或いは例えば伸縮帯11が首を貫通するような構成のリング状に、あるいは三角筋ホルダー2や伸縮帯11に携帯用温熱具、例えば酸化鉄を主材料とするものを内蔵する箇所を設けることもできる。
本発明に係る肩こり防止具の一実施例を示す正面図とA−A線における端面図である。 同背面図である 本発明に係る肩こり防止具の要部の一つである三角筋ホルダーの一実施例を示す左右側面図である。 同正面図である。 図4のB−B線における断面図である。 三角筋ホルダーの平面図と底面図である 本発明に係る肩こり防止具を人体に装着した際を示す正面図と背面図ある。 本発明に係る肩こり防止具の伸縮帯の延長線が頚椎の一つである隆椎付近で収束する箇所を二分割した一実施例を示す正面図である。 本発明に係る肩こり防止具のその他の実施例を示す説明概略図である。
符号の説明
1 肩こり防止具
2 三角筋ホルダー
3 外層面材
4 内層面材
5 開口
7 締結部材
8 シート部材
9 腋下保護体
10 固定具
11 伸縮帯

Claims (2)

  1. 外層面材3と内層面材4を一体に積層して円筒形に形成し、該円筒形の円周壁の上端から下端に向かって一部分を除去して切り欠き部6を設け、該切り欠き部6の下端部に開口部5を設けた一対の三角筋ホルダー2を形成し、
    前記内層面材4は、柔らかく、かつクッション性がある合成樹脂発泡体からなり、
    前記開口部5の開口部端部5aに、シート部材8を取付け、該シート部材8の端部に着脱容易な締結部材7を設け、
    開口部5の開口部端部5bに固定具10を取付け、
    前記一対の三角筋ホルダー2の切り欠き部6と三角筋ホルダー上端2aに、帯状で、その断面が肩の筋肉をカバーする伸縮自在な伸縮帯11を装着し、該伸縮帯11の延長した端部に締結部材7を取付け、
    三角筋の3つの部分である、前部中部後部上記三角筋ホルダー2で覆い、かつシート部材8の端部の締結部材7を固定具10に固定し、
    伸縮帯11は、三角筋ホルダー2の各端部から延長した長さのほぼ中央部分が頚椎の1つである隆椎の付近に位置するように、腕の重さのバランスを取りながら三角筋ホルダーの各端部延長線の末端が隆椎付近で収束するように構成し、肩左右の僧帽筋や三角筋に掛かる腕の重さの負加を軽減することを特徴とする肩こり防止具。
  2. 外層面材3と内層面材4を一体に積層して円筒形に形成し、該円筒形の円周壁の上端から下端に向かって一部分を除去して切り欠き部6を設け、該切り欠き部6の下端部に開口部5を設けた一対の三角筋ホルダー2を形成し、
    前記内層面材4は、柔らかく、かつクッション性がある合成樹脂発泡体からなり、
    前記開口部5の開口部端部5aに、腋下保護体9が固定されたシート部材8を取付け、該シート部材8の端部に着脱容易な締結部材7を設け、
    開口部5の開口部端部5bに固定具10を取付け、
    前記一対の三角筋ホルダー2の切り欠き部6と三角筋ホルダー上端2aに、帯状で、その断面が肩の筋肉をカバーする伸縮自在な伸縮帯11を装着し、該伸縮帯11の延長した端部に締結部材7を取付け、
    三角筋の3つの部分である、前部中部後部上記三角筋ホルダー2で覆い、かつ腋下保護帯9が装着されたシート部材8の端部の締結部材7を固定具10に固定し、
    伸縮帯11は、三角筋ホルダー2の各端部から延長した長さのほぼ中央部分が頚椎の1つである隆椎の付近に位置するように、腕の重さのバランスを取りながら三角筋ホルダーの各端部延長線の末端が隆椎付近で収束するように構成し、肩左右の僧帽筋や三角筋に掛かる腕の重さの負加を軽減することを特徴とする肩こり防止具。
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