JP4911912B2 - 燃料電池の製造方法 - Google Patents
燃料電池の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4911912B2 JP4911912B2 JP2005114785A JP2005114785A JP4911912B2 JP 4911912 B2 JP4911912 B2 JP 4911912B2 JP 2005114785 A JP2005114785 A JP 2005114785A JP 2005114785 A JP2005114785 A JP 2005114785A JP 4911912 B2 JP4911912 B2 JP 4911912B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- catalyst
- electrode layer
- glassy carbon
- fuel cell
- carbon
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/30—Hydrogen technology
- Y02E60/50—Fuel cells
Landscapes
- Inert Electrodes (AREA)
- Fuel Cell (AREA)
Description
図1は、一般的な燃料電池の最小単位である単位セルの構造の一例を示すものである。このような単位セルは、電解質膜1の両側に触媒電極層2が接合されている膜電極複合体3を有し、この膜電極複合体3の両側にはガス拡散層4が配され、さらに、その外側にはセパレータ5が配されている。本発明の燃料電池は、図1における触媒電極層2に特徴を有するものである。
以下、本発明の燃料電池の各構成について説明する。
まず、本発明における触媒電極層について説明する。本発明における触媒電極層は、触媒と上記触媒が担持された担体と電解質材料とを少なくとも含むものである。
以下、本発明における触媒電極層に含有される各成分について詳しく説明する。
本発明に用いられる担体は、ガラス状カーボンを賦活処理することにより得られた多孔質ガラス状カーボン粉末からなる点に特徴を有するものである。これにより、耐食性が高く、かつ保湿に適した細孔を有する担体とすることができるといった利点を有する。
本発明に用いられる触媒は、特に限定されるものではなく、燃料電池の触媒電極層に一般的に用いられる触媒を用いることができる。具体的には、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、白金、およびこれらの合金等を挙げることができ、本発明においては、中でも白金を用いることが好ましい。一般的な燃料電池の触媒電極層に用いられる触媒として汎用されているからである。
本発明に用いられる電解質材料は、特に限定されるものではなく、燃料電池の触媒電極層を形成する際に一般的に用いられる電解質材料を用いることができる。具体的には、パーフルオロスルホン酸系ポリマーのようなフッ素系の樹脂やプロトン伝導基を有するポリイミドなどの炭化水素系の樹脂が好ましく、特にパーフルオロスルホン酸系ポリマーが好ましく、中でもNafion(商品名、デュポン株式会社製)が好ましい。
本発明において、上記触媒電極層は、上述したような担体、触媒および電解質材料を含有する他に、上記ガラス状カーボンより導電性の高い導電性材料を含有することが好ましい。担体として多孔質ガラス状カーボン粉末を用いた際、上記多孔質ガラス状カーボン粉末は触媒電極層内で凝集体を形成せず、上記多孔質ガラス状カーボン粉末の粒子が個々に分離した状態となるため、触媒電極層内の電気抵抗が高くなり、導電性が低下してしまう可能性がある。そこで、触媒電極層にガラス状カーボンより導電性の高い導電性材料を上記触媒電極層に添加することにより、触媒電極層内の導電性を高めることができ、燃料電池の発電性能をさらに向上させることができるからである。
本発明において、上記触媒電極層は、造孔材を含有することが好ましい。担体としてカーボンブラックを用いた場合、上記カーボンブラックは、触媒電極層内で凝集体を形成するため、触媒電極層内に空隙が形成される。しかしながら、上述したように、担体として多孔質ガラス状カーボン粉末を用いた場合、上記多孔質ガラス状カーボン粉末は触媒電極層内で凝集体を形成しないため、触媒電極層内における空隙が、担体としてカーボンブラックを用いた場合と比較して、少なくなる可能性がある。そこで、触媒電極層に造孔材を添加することにより、ガスの拡散および生成水等の排出に適した空隙を上記触媒電極層内に形成することができ、触媒電極層内のガスの拡散性を向上させ、フラッディングを防止することが可能となるからである。
本発明の燃料電池の構成において、上述した触媒電極層以外の構成に関しては、特に限定されるものではなく、一般的な燃料電池の構成と同様のものを用いることができる。一般的な燃料電池の構成としては、例えば、固体電解質膜の両側の表面に触媒電極層が接合され、その外側の表面にはガス拡散層が配され、さらに、その外側にはセパレータが配されているもの等を挙げることができる。
以下、本発明の燃料電池を構成する、上記触媒電極層以外の構成について説明する。
(多孔質ガラス状カーボン粉末担体の作製)
α−セルロース90%以上、太さ5.5デシテックス、長さ5mmのレーヨンパルプ80重量部および針葉樹パルプ(NBKP)20重量部を混合し、水に分散させた後長網式抄紙機を用いて抄紙した。得られた平均径110μm、気孔径50%の抄造紙を一辺900mmの正方形に切断し、その縦方向と横方向を交互に直行させて積層し、基材を作製した。
この基材を、残炭率45%のフェノール樹脂をエタノールに溶解した樹脂濃度50wt%のフェノール樹脂液に浸漬して、フェノール樹脂液を含浸させた後、乾燥機に入れて60℃の温度で2時間保持してエタノールを揮散除去した。その後、0.5kg/cm2の圧力で加圧しながら加熱し、80℃から20℃/hrの昇温速度で140℃に加熱して、フェノール樹脂を硬化した。
硬化後の成形体を窒素ガス雰囲気に保持された加熱炉に入れて、1000℃の温度でレーヨンパルプおよび針葉樹パルプを熱揮散させ、並びにフェノール樹脂を焼成炭化処理した後、賦活炉に移し、炭酸ガス雰囲気下で950℃の温度で賦活処理を施して多孔質ガラス状カーボンを作製した。
得られた多孔質ガラス状カーボンをボールミルで12時間微粉砕して、多孔質ガラス状カーボン粉末を得た。
(Pt/C触媒の作製)
水やアルコールからなる溶液中に本発明の多孔質ガラス状カーボン粉末を分散させ、Pt薬液(一般的なPt薬液として、塩化白金酸や白金硝酸薬液等がある。)を滴下してPtを浸漬させた後、還元処理(その他、熱分解を行ってもよい。)、乾燥を行い、Pt/C触媒粉末を得た。
(膜電極複合体の作製)
作製した上記Pt/C触媒粉末とNafion(商品名、デュポン株式会社製)とを水−アルコール系の溶媒に超音波ホモジナイザーを用いて分散させ、触媒層形成用塗工液を作製し、これを拡散層にスプレー塗布後、固体電解質膜であるNafion(商品名、デュポン株式会社製)に熱圧着することで膜電極複合体を作製した。なお、上記Pt/C触媒粉末を溶媒中に分散させる方法としては、超音波ホモジナイザーを用いる方法の他、ロールミルやビーズミル等を用いる方法を挙げることができる。
実施例1と同様に作製したPt/C触媒粉末とNafion(商品名、デュポン株式会社製)とを水−アルコール系の溶媒に超音波ホモジナイザーを用いて分散させた後、多層カーボンナノチューブを加え、さらに超音波ホモジナイザーを用いて分散させ、触媒層形成用塗工液を作製した。これを拡散層にスプレー塗布後、固体電解質膜であるNafion(商品名、デュポン株式会社製)に熱圧着することで膜電極複合体を作製した。
実施例1と同様に作製したPt/C触媒粉末とNafion(商品名、デュポン株式会社製)とを水−アルコール系の溶媒に超音波ホモジナイザーを用いて分散させた後、繊維状カーボンを加え、さらに超音波ホモジナイザーを用いて分散させ、触媒層形成用塗工液を作製した。これを拡散層にスプレー塗布後、固体電解質膜であるNafion(商品名、デュポン株式会社製)に熱圧着することで膜電極複合体を作製した。
担体としてカーボンブラックを用いたこと以外は、実施例1と同様に膜電極複合体を作製した。
上記実施例および比較例において作製した膜電極複合体の発電特性試験を、低加湿条件下(セル温度:80℃、アノード:45℃の加湿した水素、カソード:55℃の加湿した空気)で行った。その結果を図2に示す。図2から、極めて低加湿の発電特性試験において、担体として、カーボンブラックを用いた比較例よりも本発明の多孔質ガラス状カーボン粉末を用いた実施例1、2および3の方が高い発電性能を示した。
2…触媒電極層
3…膜電極複合体
4…拡散層
5…セパレータ
Claims (4)
- ガラス状カーボンを賦活処理してから粉砕することにより多孔質ガラス状カーボン粉末を作製する賦活処理工程と、
前記多孔質ガラス状カーボン粉末に触媒を担持させる触媒担持工程と、
前記触媒が担持された前記多孔質ガラス状カーボン粉末と、電解質材料と、造孔材とを少なくとも含む触媒電極層を形成する触媒電極層形成工程と、
を有し、
前記ガラス状カーボンの賦活処理が、酸化反応を行う方法を用いて行うものであることを特徴とする燃料電池の製造方法。 - 前記多孔質ガラス状カーボン粉末の平均粒子径が、2μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池の製造方法。
- 前記触媒電極層は、前記ガラス状カーボンより導電性の高い導電性材料を含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料電池の製造方法。
- 前記導電性材料が、多層カーボンナノチューブであることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載の燃料電池の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005114785A JP4911912B2 (ja) | 2005-04-12 | 2005-04-12 | 燃料電池の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005114785A JP4911912B2 (ja) | 2005-04-12 | 2005-04-12 | 燃料電池の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006294468A JP2006294468A (ja) | 2006-10-26 |
JP4911912B2 true JP4911912B2 (ja) | 2012-04-04 |
Family
ID=37414799
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005114785A Expired - Fee Related JP4911912B2 (ja) | 2005-04-12 | 2005-04-12 | 燃料電池の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4911912B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5560736B2 (ja) * | 2009-01-30 | 2014-07-30 | 株式会社エクォス・リサーチ | 燃料電池 |
JP2011216326A (ja) * | 2010-03-31 | 2011-10-27 | Equos Research Co Ltd | 燃料電池用反応層 |
JP2011171099A (ja) * | 2010-02-18 | 2011-09-01 | Honda Motor Co Ltd | 燃料電池の電極触媒層用ペーストの製造方法 |
CA2974935C (en) | 2015-02-18 | 2019-08-20 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation | Catalyst-carrier carbon material, solid-polymer fuel cell catalyst, solid-polymer fuel cell, and method for manufacturing catalyst-carrier carbon material |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2788513B2 (ja) * | 1989-11-20 | 1998-08-20 | 昭和電工株式会社 | ガラス状カーボン粉末及びその製造方法 |
JP3250670B2 (ja) * | 1991-12-16 | 2002-01-28 | 東海カーボン株式会社 | 球体ガラス状カーボン粉末の製造方法 |
AU2003280670A1 (en) * | 2002-10-31 | 2004-05-25 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Porous electrode and electrochemical device using the same |
JP2006100133A (ja) * | 2004-09-29 | 2006-04-13 | Nissan Motor Co Ltd | 燃料電池用meaおよび燃料電池 |
-
2005
- 2005-04-12 JP JP2005114785A patent/JP4911912B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2006294468A (ja) | 2006-10-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR102101263B1 (ko) | 탄소 지지 촉매 | |
JP4185064B2 (ja) | 液体燃料型固体高分子燃料電池用カソード電極及び液体燃料型固体高分子燃料電池 | |
KR101931890B1 (ko) | 멤브레인 전극 어셈블리 | |
JP5021292B2 (ja) | 燃料電池 | |
US10424795B2 (en) | Gas diffusion substrate | |
JP2000500910A (ja) | 重合体電解質メンブラン燃料電池用のガス拡散電極 | |
JP5847865B2 (ja) | ガス拡散基材 | |
JP2007123227A (ja) | ガス拡散電極用材料及びその製造方法 | |
JP4960000B2 (ja) | 燃料電池用ガス拡散電極及び燃料電池 | |
JP2017514269A (ja) | 燃料電池のための触媒層及びそのような触媒層の製造方法 | |
JP2019197703A (ja) | 燃料電池用触媒層及びその製造方法 | |
EP2631978A1 (en) | Electrode catalyst for fuel cell, method of preparing the same, and membrane electrode assembly and fuel cell including the electrode catalyst | |
JP4911912B2 (ja) | 燃料電池の製造方法 | |
KR20140065283A (ko) | 연료전지용 전극, 그 제조방법, 이를 포함하는 연료전지용 막전극 접합체 및 이를 포함하는 연료전지 | |
JP2006216385A (ja) | 燃料電池用電極触媒層、および、これを用いた燃料電池 | |
KR102155929B1 (ko) | 연료전지 촉매 조성물, 이로 제조된 촉매층 및 이를 포함하는 연료전지 | |
JP2005183263A (ja) | 多孔質構造体 | |
KR101951510B1 (ko) | 가스 확산 기재 | |
JP4438408B2 (ja) | 燃料電池 | |
JP2006216384A (ja) | 燃料電池用ガス拡散電極、および、これを用いた燃料電池 | |
JP2010049931A (ja) | ダイレクトメタノール型燃料電池、およびダイレクトメタノール型燃料電池用カソード | |
JP2016126869A (ja) | 固体高分子形燃料電池 | |
JP2006179412A (ja) | 燃料電池用電極触媒層、およびこれを用いた燃料電池 | |
JP2005294167A (ja) | 燃料電池用mea、およびこれを用いた燃料電池 | |
KR20240041019A (ko) | 연료전지용 기체확산층의 제조방법 및 이에 의해 제조되는 기체확산층 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20071122 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20100621 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100629 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100830 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110308 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110428 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120110 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120117 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150127 Year of fee payment: 3 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20120704 |
|
A072 | Dismissal of procedure |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A072 Effective date: 20121030 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |