JP4911565B2 - 医療用デバイスの表面改質方法および医療用デバイス - Google Patents

医療用デバイスの表面改質方法および医療用デバイス Download PDF

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Description

本発明は、医療用デバイスの表面改質方法、および該医療用デバイスの表面改質方法を用いた医療用デバイスに関する。
生体内に埋入されて用いられる人工歯根、人工股関節等の医療用デバイスには、生体内において、その周辺の生体組織との優れた親和性と高い結合性が求められる。
医療用デバイスの表面性状は、これらの特性に与える影響が大きいため、従来から、医療用デバイス表面に望ましい形状・特性を付与するための各種表面改質処理方法が提案されてきた。
例えば特許文献1には、無数の微細な空隙があり、かつこの空隙を表面に連通させる多孔質状態に金属粉末を焼結し、医療用デバイスそのものを多孔質金属体により構成し、該医療用デバイス表面を多孔質金属粉末からなる性状とする医療用デバイスが提案されている。また、特許文献2には、医療用デバイス本体表面に、金属製の球状粒子どうしが焼結により結合してなる多孔層を付着する表面改質処理方法が提案されている。
また、予め形成した生体組織との高い結合性を有する医療用デバイス表面改質用部材を医療用デバイス本体表面に接合し、医療用デバイス本来の特性を損なわず、かつ周辺の生体組織との高い結合性を両立する表面改質処理方法も各種検討されている。このような医療用デバイス表面改質用部材としては、特許文献3〜8に示されるようなものがある。
特開2002−320667号公報 特開2004−141234号公報 特開平6−7388号公報 特開平7−184987号公報 特開平10−155823号公報 特開2003−94109号公報 特表2002−541984号公報 特許第3445301号公報
しかしながら、本発明者らの検討によると、医療用デバイス表面を直接改質する方法では、医療用デバイスと周辺の生体組織との間で充分に高い結合性を得ることは困難である。また、従来提案されてきた医療用デバイス表面改質用部材を医療用デバイス本体に接合する方法を用いた場合でも、医療用デバイスと周辺の生体組織との結合性と、医療用デバイス本体と該表面改質用部材との間での接合強度を同時に満足できるには至っていない。
生体組織との高い結合性を得るためには、医療用デバイスの埋入部周辺の生体組織を形成する細胞が、該表面改質用部材へ侵入しやすいように、該表面改質用部材を充分な空隙体積を有する(高空隙率の)多孔体とする必要がある。
一方、医療用デバイス本体との高い接合強度を得るためには、該表面改質用部材と医療用デバイス本体との接合面で充分な接合面積を確保することが重要である。
したがって、特許文献1〜2に記載された金属粉末等の材料を焼結する方法では、焼結により形成される金属製の多孔体の孔径および空隙率の制御が困難であり、その結果、多孔体への細胞の侵入性が低く、医療用デバイスと生体組織との結合性が不充分である。
また、特許文献3〜8に記載された方法では、生体組織との結合性を向上するために金属製多孔体の空隙率を高くすると、金属製多孔体と医療用デバイス本体との接合強度が低下してしまうため、両方の要求を充分に満足することができない。
また、医療用デバイス本体は、製品規格や個人差等に合わせて様々な形状のものが存在する。そのため、これら様々な表面形状の医療用デバイス本体に対応するため、医療用デバイス表面改質用部材自体が変形性に富んでいること、また、該表面改質用部材を医療用デバイス本体に必要十分な強度で接合する方法が必要である。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、生体組織との優れた結合性を有する医療用デバイス表面改質用部材である金属製多孔質薄板を、高い接合強度でもって、様々な表面形状を有する医療用デバイス本体の表面に容易に接合することができることにより、医療用デバイスの生体組織との結合性を飛躍的に高めることができる医療用デバイスの表面改質方法、および該医療用デバイスの表面改質方法を用いた医療用デバイスを提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、特定の金属製多孔質薄板を医療用デバイス本体表面に接合する方法を用いることにより、上記課題が解決されることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第一の態様は、金属粉と、界面活性剤または揮発性有機溶剤である発泡剤を含有するスラリーを、キャリアシート上に供給し、前記キャリアシートとドクターブレードとの間で前記スラリーを伸ばすドクターブレード法により、前記キャリアシート上に前記スラリーをシート状に成形し、前記スラリーの前記キャリアシートとの接面においては平坦な発泡孔を形成し、前記接面とは反対側の面においては自由発泡により3次元的に膨らんだ発泡孔を形成する発泡プロセスを経た後、乾燥させた成形体を脱脂、焼結することにより医療用デバイス本体との接合面の表面形態と、生体組織との接触面の表面形態とが非対称であり、且つ空隙率は50〜97%である金属製多孔質薄板を製造しておき、該金属製多孔質薄板を、医療用デバイス本体の少なくとも一部の表面形状に沿わせるように変形させて接合することを特徴とする医療用デバイスの表面改質方法である。
また、本発明においては前記医療用デバイス本体との接合面の空隙率が、前記生体組織との接触面の空隙率より低いことが好ましい。
また、本発明においては、前記接合は拡散接合であることが好ましい。
また、本発明においては、前記金属粉の金属は、純チタン、チタン合金、ステンレス鋼、コバルトクロム合金、タンタル、ニオブおよびこれらの合金から選択される少なくとも一種を含むことが好ましい。さらに、前記金属粉の金属は、医療用デバイス本体と同種の金属であることが好ましい。
また、本発明においては、前記接合前および/または接合後において、前記金属製多孔質薄板の金属粉の焼結体からなる骨格表面を、生体親和性を有する無機化合物により被覆してもよい。
また、本発明においては、生体組織との接触面の空隙率が70〜95%であることが好ましい。
また、本発明の第二の態様は、金属粉と、界面活性剤または揮発性有機溶剤である発泡剤を含有するスラリーを、キャリアシート上に供給し、前記キャリアシートとドクターブレードとの間で前記スラリーを伸ばすドクターブレード法により、前記キャリアシート上に前記スラリーをシート状に成形し、前記スラリーの前記キャリアシートとの接面においては平坦な発泡孔を形成し、前記接面とは反対側の面においては自由発泡により3次元的に膨らんだ発泡孔を形成する発泡プロセスを経た後、乾燥させた成形体を脱脂、焼結することにより製造される医療用デバイス本体との接合面の表面形態と、生体組織との接触面の表面形態とが非対称であり、且つ空隙率は50〜97%である金属製多孔質薄板が、医療用デバイス本体の少なくとも一部の表面形状に沿うように変形されて接合されたことを特徴とする医療用デバイスである。
また、本発明においては、前記医療用デバイス本体との接合面の空隙率が、前記生体組織との接触面の空隙率より低いことが好ましい。
また、本発明においては、生体組織との接触面の空隙率が70〜95%であることが好ましい。
なお、本特許請求の範囲および明細書において、「医療用デバイス」とは、医療用デバイス本体と、医療用デバイス表面改質用部材である金属製多孔質薄板から構成され、医療用デバイス本体表面の少なくとも一部に金属製多孔質薄板が接合されたものをいい、例えば人工歯根や人工股関節等の人体の骨または関節などの硬組織と接合する部位を有する骨補綴部材等、広く体内に埋入されて用いられる人工補綴部材を包含する。
「医療用デバイスの表面改質」とは、医療用デバイス本体表面の特性が、金属製多孔質薄板が接合されることにより変化することをいう。
本発明によれば、生体組織との優れた結合性を有する医療用デバイス表面改質用部材である金属製多孔質薄板を、高い接合強度でもって、様々な表面形状を有する医療用デバイス本体の表面に容易に接合することができることにより、医療用デバイスの生体組織との結合性を飛躍的に高めることができる医療用デバイスの表面改質方法、および該医療用デバイスの表面改質方法を用いた医療用デバイスを提供することができる。
≪医療用デバイスの表面改質方法≫
本発明の医療用デバイスの表面改質方法は、金属粉と発泡剤を含有するスラリーをシート状に成形し、発泡プロセスを経た後、乾燥させた成形体を脱脂、焼結することにより金属製多孔質薄板を製造しておき、該金属製多孔質薄板を、医療用デバイス本体の少なくとも一部の表面形状に沿わせるように変形させて接合する方法である。
以下、金属製多孔質薄板を製造する工程、金属製多孔質薄板と医療用デバイス本体とを接合する工程について、好適な具体例を示して詳述する。
<金属製多孔質薄板を製造する工程>
本工程では、金属粉と発泡剤を含有するスラリー(以下、スラリーSということがある。)をシート状に成形し、発泡プロセスを経た後、乾燥させた成形体を脱脂、焼結することにより金属製多孔質薄板を製造する。
好ましくは、前記スラリーをドクターブレード法によりシート状に成形する。
スラリーSは、少なくとも金属粉と発泡剤を含有する発泡スラリーである。また、好ましくは水溶性樹脂バインダーおよび水を用い、必要に応じて可塑剤や有機溶媒などのその他の成分を含有する。
そして、このスラリーSを薄くシート状に成形する。この成形方法としては、所望とするシート状に成形可能であれば特に制限されるものではなく、中でもドクターブレード法を用いることが好ましい。例えば、図1に示すグリーンシート製造装置10を用いることにより、前記スラリーSを薄くシート状に成形することができる。
グリーンシート製造装置10において、まず、スラリーSが貯蔵されたホッパー11から、キャリアシート12上にスラリーSが供給される。キャリアシート12は、ローラ13によって搬送されており、キャリアシート12上のスラリーSは、移動するキャリアシート12とドクターブレード14との間で延ばされ、所要の厚さに成形される。
キャリアシート12とドクターブレード14との間のギャップは、100〜1500μmとすることが好ましい。
成形されたスラリーSは、さらにキャリアシート12によって搬送され、加熱処理を行う発泡槽15および加熱炉16を順次通過する。
発泡槽15では、湿度80%以上の高湿度雰囲気下で温度条件を制御することにより、発泡剤の働きにより形成される無数の発泡孔の孔径を、スラリーS全体に亘って均一に制御し、金属粉を含有するスラリー成分から構成される3次元網目状の骨格(金属製多孔質薄板の骨格)が形成される。
この際、スラリーSのキャリアシート12との接面(裏面)においては、平坦な発泡孔が形成される。一方、スラリーSのキャリアシート12との接面とは反対側の面(表面)においては、自由発泡により3次元的に膨らんだ発泡孔が形成される。そのため、前記裏面と表面とは、互いに非対称的な発泡構造を有する。例えば、後述する図2(b)に示すような3次元的に膨らんだ発泡孔25aが形成された表面23と、平坦な発泡孔25aが形成されたキャリアシート12との接面であった裏面24を有する金属製多孔質薄板21が一実施形態例として挙げられる。
このようにして、キャリアシート12上に形成された発泡体を、加熱炉16において、そのまま大気中や不活性ガス雰囲気中などで、100℃以下の温度により水分を乾燥させることによって成形体(以下、グリーンシートGということがある。)が形成される。
このグリーンシートGを、キャリアシート12から剥離し、350〜600℃の温度範囲で、1〜10時間程度保持して、発泡孔構造を維持したままスラリーS中に含有される金属粉以外の成分を分解脱脂し、金属粉が凝集した骨格から形成される多孔質金属脱脂体とし、さらに非酸化性雰囲気中で、1100〜1350℃の温度範囲で、1〜10時間程度保持することにより、金属粉どうしが焼結した金属製多孔質焼結シートが得られる。
そして、この金属製多孔質焼結シートを任意の大きさに裁断することにより、金属製多孔質薄板が製造される。
(スラリー)
前記スラリーSは、少なくとも金属粉と発泡剤を含有し、好ましくは水溶性樹脂バインダーおよび水を含有し、必要に応じて可塑剤や有機溶媒などのその他の成分を含有する。
製造される金属製多孔質薄板は3次元網目状セル構造を有し、金属粉はその骨格を構成する。
金属粉としては、生体為害性のない金属やその酸化物等の粉末が好ましく用いられる。
金属粉の金属としては、中でも純チタン、チタン合金、ステンレス鋼、コバルトクロム合金、タンタル、ニオブおよびこれらの合金から選択される少なくとも一種が好ましく、純チタン、ステンレス鋼がより好ましい。これら金属は、後述するガルバニック腐食の点から、1種を単独で用いることが特に好ましい。
金属粉はスラリーSの主原料であり、その含有量は、スラリーS中、30〜80質量%であることが好ましく、より好ましくは40〜70質量%である。該範囲であれば、金属製多孔質薄板の最終形状(開孔径、空隙率、厚み等)の制御が容易であり、また金属の種類やスラリーS中の他の成分(発泡剤など)とのバランスをとることができる。
金属粉の平均粒径は、0.5〜50μmが好ましい。該範囲であることにより、金属製多孔質薄板において所望とする空隙率や平均孔径が得られやすくなる。なお、金属粉の平均粒径は、レーザー回折法等により測定することができる。
また、金属粉の金属は、医療用デバイス本体と同種の金属であることが好ましい。これにより、金属製多孔質薄板と医療用デバイス本体との接合強度がより高くなる。さらに、生体内で異なる金属同士が接した場合に問題となるガルバニック腐食(金属イオン溶出)が抑制され、耐食性が向上する。メッキ法等により製造された従来の金属製多孔質体の場合、ガルバニック腐食や、生体内における異物反応(炎症反応、免疫反応等)により、常に金属製多孔質体表面層の破壊の恐れがあるものと考えられる。本発明においては、容易に、金属製多孔質薄板と医療用デバイス本体の材料を同種の金属とすることが可能であり、前記のような恐れがなくなる。具体例としては、SUS316L製の医療用デバイス本体に対してはSUS316L製多孔質薄板、純チタン製の医療用デバイス本体に対しては純チタン製多孔質薄板、Ti−6Al−4V製の医療用デバイス本体に対してはTi−6Al−4V製多孔質薄板が挙げられる。
発泡剤としては、例えば界面活性剤、揮発性有機溶剤等が挙げられる。中でも、炭素数5〜8の非水溶性炭化水素系有機溶剤が好ましく、ネオペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサンがより好ましい。これら発泡剤は、1種を単独で用いてもよく、または2種以上を併用してもよい。
前記スラリーSは、水溶性樹脂バインダーを含有することが好ましい。水溶性樹脂バインダーを含有することにより、金属製多孔質薄板の骨格がより良好に形成される。
水溶性樹脂バインダーとしては、例えばメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコール等が好ましく用いられる。これら水溶性樹脂バインダーは、1種を単独で用いてもよく、または2種以上を併用してもよい。
また、前記スラリーSは、水を含有することも好ましい。
その他の成分としては、必要に応じて、例えばグリセリン、エチレングリコール、ポリエチレングリコール等の可塑剤;メタノール、エタノール、イソプロパノール等の有機溶媒等を用いることができる。
(金属製多孔質薄板)
図2に、本工程で製造される金属製多孔質薄板の一実施形態例を示す。図2(a)は、その拡大平面図であり、図2(b)は金属製多孔質薄板の側面を示す概念図である。
本工程により製造される金属製多孔質薄板は、シート状であるとともに、図2(a)に示すように、その内部に無数の発泡孔25aが、該金属製多孔質薄板21の表裏面および側面に開口した状態で形成されている。
すなわち、金属製多孔質薄板は、同一の発泡孔25aが金属製多孔質薄板21の表裏面に開口するとともに、3次元網目状の構造を有している。
また、金属製多孔質薄板21の表裏面は、図2(b)に示すように、発泡プロセスにより、3次元的に膨らんだ発泡孔が形成された表面23と、キャリアシート12との接面であった裏面24からなっている。
金属製多孔質薄板21の厚さは、150〜2000μmであることが好ましい。
なお、この金属製多孔質薄板21においては、用いる原料金属を上記のように適宜選択することができる。また、金属粉の平均粒径やスラリー(ペースト)配合を調整したり、発泡プロセスを制御等することにより、金属製多孔質薄板21の平均孔径、空隙率等の制御が可能である。さらに、金属製多孔質薄板21の厚みや空隙率、表面の平坦度を、所定の目標に正確に制御する目的から、焼結後の金属製多孔質薄板21に対して圧延やプレス加工等を行うことが望ましい。
前記金属製多孔質薄板においては、医療用デバイス本体との接合面の表面形態と、生体組織との接触面の表面形態とが非対称であることが好ましい。
金属製多孔質薄板の表裏面が互いに非対称であることにより、それぞれの面の特性を、医療用デバイス本体との接合強度と、生体組織の侵入、増殖性に適したものに制御しやすくなる。例えば、図2(b)に示す金属製多孔質薄板21などが好ましいものとして挙げられる。また、金属製多孔質薄板の表裏面を互いに非対称とするためには、例えば上記のようなドクターブレード法を用いて金属製多孔質薄板を製造することが好ましい。ドクターブレード法は、容易にシート状に成形可能であり、金属製多孔質薄板の表裏面が互いに非対称となる発泡構造が形成されやすいことから好適な方法である。
なお、上記で望ましい処理として挙げられている焼結後の金属製多孔質薄板に対する圧延やプレス加工等により、金属製多孔質薄板の表裏面の非対称性は損われるものではなく、維持される。
本工程により製造される金属製多孔質薄板の平均孔径は、20〜800μmであることが好ましく、100〜600μmであることがより好ましい。該範囲の下限値以上であることにより、生体組織の侵入、増殖に適したサイズとなり、細胞の侵入率および増殖率が向上する。一方、該範囲の上限値以下であることにより、細胞が増殖する場となる骨格同士の位置関係(間隔)がより良好なものとなり、細胞の侵入率および増殖率が向上する。
なお、金属製多孔質薄板の平均孔径は、光学顕微鏡や電子顕微鏡による直接観察や、バブルポイント法、水銀ポロシメーター法等により測定される。
本工程により製造される金属製多孔質薄板の空隙率は、50〜97%であることが好ましく、60〜97%であることがより好ましく、70〜90%であることがさらに好ましい。空隙率が50%より小さいと、多孔質構造の空孔部分の体積が少なくなり、生体組織からの細胞の侵入や増殖率が低下する。一方、97%より大きくなることにより、金属製多孔質薄板の骨格部分が少なくなり、金属製多孔質薄板の強度や、金属製多孔質薄板と医療用デバイス本体との接合強度が不足する。
ここで、本明細書および特許請求の範囲において「空隙率」とは、金属製多孔質薄板全体(単層)の容積に対して発泡孔(図2(a)に示す符号25aに相当する。)が占める割合を意味し、金属製多孔質薄板の表面側と裏面側で空隙率が異なる等、部分的に空隙率が異なる場合は平均空隙率を示すものとする。
なお、金属製多孔質薄板の空隙率は、目付重量(g/cm)と薄板の厚み、構成材料の理論比重から算出される。
一般に、金属製焼結体においては、空隙率が小さいほど金属部分が増加するため強度が向上し、また、他の金属と接合する場合の接合強度も向上し、一方、空隙率が高いほど強度が低下し、他の金属と接合する場合の接合強度も低下する。
スラリー成形法を経ない一般的な金属粉末成形体の場合、空隙率が50%以上では、隣接する金属粉末同士の接合強度が弱く、70%以上になると自立した成形体として存在するのは困難である。
これに対して本発明に用いられる金属製多孔質薄板は、上記のように空隙率が高いが、高い強度を有するものである。これは、図2に示すように、金属製多孔質薄板が、金属粉同士が発泡孔25aの表面に連続的に焼結されることにより、中実構造の金属製の骨格が形成されるためであると考えられる。さらに、このことにより、本金属製多孔質薄板は、高い強度とともに良好な変形性も兼ね備える。これにより、本金属製多孔質薄板は、医療用デバイス本体の表面形状に沿うように変形させやすく、医療用デバイス本体との密着性が高まることにより、強固に接合することができる。また、本金属製多孔質薄板が接合された医療用デバイスが体内に埋入された後、医療用デバイスが荷重を受けて変形する際、それに合わせて金属製多孔質薄板も容易に変形することができるため、医療用デバイス本体からの金属製多孔質薄板の剥離等を防ぐ効果をもたらす。
前記金属製多孔質薄板においては、医療用デバイス本体との接合面の空隙率が、生体組織との接触面の空隙率より低いことが好ましい。
医療用デバイス本体との接合面は、接合強度を高めるために空隙率は低い方が好ましく、一方、生体組織との接触面は、生体組織からの細胞の侵入 や生体組織構造を制御するために空隙率は高い方が好ましい。したがって、両方の面の空隙率を上記のように制御することにより、金属製多孔質薄板と医療用デバイス本体との接合強度と、金属製多孔質薄板への生体組織からの細胞の侵入性、あるいは金属製多孔質薄板周囲に形成される生体組織の構造の制御性(医療用デバイスと生体組織との結合性)とが共に向上する。
また、前記金属製多孔質薄板においては、特に生体組織との接触面について、その平均孔径は100〜600μmであることが好ましく、その空隙率は70〜95%であることが好ましい。
なお、「生体組織との接触面」とは、金属製多孔質薄板の生体組織側の最表面をいう。
本工程により製造される金属製多孔質薄板の比表面積は、0.01〜0.5m/gであることが好ましく、0.02〜0.2m/gであることがより好ましい。比表面積については、比表面積が大きいほど細胞の着床・増殖可能な表面積が増加する。ただし、0.5m/gより大きくなると、細胞の着床・増殖にとって有効ではなくなる。
なお、金属製多孔質薄板の比表面積は、クリプトンガスや窒素ガスなどを用いた気体吸脱着法(BET法)等により測定される。
本発明の医療用デバイスの表面改質方法においては、前記金属製多孔質薄板と医療用デバイス本体との接合前および/または接合後において、前記金属製多孔質薄板の金属粉の焼結体からなる骨格表面を、生体親和性を有する無機化合物により被覆してもよい。
これにより、金属製多孔質薄板の生体組織に対する親和性が高まり、生体組織からの細胞の侵入率および増殖率が向上する。
生体親和性を有する無機化合物としては、酸化チタン等の金属酸化物、リン酸カルシウム、ハイドロキシアパタイト等が挙げられる。これら生体親和性を有する無機化合物は、1種を単独で用いてもよく、または2種以上を併用してもよい。
被覆方法は、生体親和性を有する無機化合物の粉末含有スラリーの塗布、溶射等の物理的な被覆方法、もしくは水溶液からの析出方法、化学蒸着(CVD)法等の化学反応を伴う方法など、適宜選択することが可能である。
該無機化合物による被覆処理は、前記金属製多孔質薄板を医療用デバイス本体の表面に接合する前に行ってもよく、接合後に行ってもよい。なお、該無機化合物を、前記金属製多孔質薄板の金属粉の焼結体からなる骨格表面に被覆する際に焼成を要することがあり(化学析出法などの場合)、このとき、該無機化合物の焼成温度が接合温度よりも低く、焼成後、加熱により、生体組織に対する親和性向上の機能が損なわれることが懸念される場合などは、該被覆処理を接合後に行うことが好ましい。
また、本発明においては、生体親和性を有する無機化合物により、金属製多孔質薄板の骨格表面を全面的に被覆してもよく、部分的に被覆してもよい。
また、前記金属製多孔質薄板は、その孔径を制御して孔内に薬剤を包含し、必要に応じて孔表面にポリ乳酸等の生分解性ポリマーを被覆することもできる。これにより、体内に埋入後、医療用デバイス表面から薬剤が徐放することにより、疾病の治療や医療用デバイス周辺の生体組織の修復を促進することができる。さらに、薬剤に限らず、あらかじめ体外で播種・培養した細胞を前記金属製多孔質薄板に包含させることにより、体内埋入後に医療用デバイス周辺の生体組織再生や疾病治療を促すことも可能である。
<金属製多孔質薄板と医療用デバイス本体とを接合する工程>
本工程では、前記工程により製造される金属製多孔質薄板を、医療用デバイス本体の少なくとも一部の表面形状に沿わせるように変形させて接合する。これにより、医療用デバイス本体表面の特性が変化する。
以下、本工程について詳述する。
前記工程により製造される金属製多孔質薄板を、医療用デバイス本体の接合対象部である表面形状に合わせて切断する。
切断方法としては、カッター等の刃物、レーザーカット、ウォータージェット、放電ワイヤー加工、超音波切断等の一般的な薄片切断加工方法を適用することができる。
次に、所定形状に切断した金属製多孔質薄板を、医療用デバイス本体の接合対象部の表面に密着させ、金属製多孔質薄板をその表面形状に沿わせるように塑性変形させる。
その後、金属製多孔質薄板を医療用デバイス本体表面に接合、一体化して医療用デバイスが製造される。
このとき、金属製多孔質薄板21と医療用デバイス本体31表面との密着性を高めるために、図3に示すような接合対象部の表面形状に合わせた「型」41を使用することが好ましい。
接合方法については、金属製多孔質薄板21と医療用デバイス本体31との接合強度の点から、両者を加圧固定した型41を、真空中もしくは不活性ガス中などの非酸化性雰囲気中にて、昇温・保持する拡散接合が好ましい。このとき、金属製多孔質薄板21と医療用デバイス本体31との接合強度を確保するため、接合面に対して0.01〜10MPaの加圧を与えることが好ましい。該範囲の下限値以上であることにより、より良好な接合強度が得られる。一方、上限値以下であることにより、金属製多孔質薄板21の必要以上の変形を抑制することができ、所望とする厚みが得られやすくなる。
また、接合中の変形を利用して、所望とする厚みに合わせたギャップを有する接合用の型を使用して加圧・加熱する方法を用いることもできる。この場合、接合面に対して0.1〜10MPaの加圧を与えることが好ましい。この加圧力については、金属製多孔質薄板21の材質、空隙率及び表面処理方法(形態、処理温度、塑性変形させるか否か等)などにより、適宜、最適値を選ぶことが好ましい。
なお、型41の使用は、接合時の異物混入の防止にも効果的である。
また、接合形状など、必要に応じて拡散接合以外の接合方法、例えばレーザー、抵抗加熱または超音波等を利用したスポットもしくはシーム溶接法、ロウ付け法等も適宜適用可能である。
金属製多孔質薄板21と医療用デバイス本体31との接合条件は、具体的には、型41材質としてはグラファイト、アルミナ、ジルコニア、シリカ、高純度石英、ボロンナイトライド等が挙げられる。中でも、加工性に優れることからグラファイト、清浄性に優れることから高純度石英が好ましい。
なお、グラファイトを型に用いる際、接合対象の金属と反応する場合があるため、必要に応じて金属製多孔質薄板21と接触する部分にはバリア層を設けてもよい。このバリア層としては、例えばジルコニア、アルミナ等のセラミック部材などの溶射層が好適である。
真空度は、5.0×10−2Pa以下が好ましい。また、Ar雰囲気中でも可能である。
接合時間は、所定温度に到達後1〜5時間程度保持することが好ましい。
接合方法は、拡散接合であることが好ましい。拡散接合であることにより、より高い接合強度が得られる。
接合温度は、700〜1200℃であることが好ましく、より好ましくは800〜1100℃である。700℃以上であることにより、より良好な接合強度が得られる。一方、1200℃以下であることにより、金属製多孔質薄板21の焼結の進行が抑制されて安定に所望とする空隙率が得られ、また医療用デバイス本体31への熱影響を低く抑えることができて機械的特性が向上する。なお、接合温度は、金属製多孔質薄板21の材質、空隙率などに応じて適宜最適値を選ぶことが好ましい。
また、金属製多孔質薄板21は、医療用デバイス本体31の少なくとも一部の表面に接合され、目的により医療用デバイス本体31の一部の表面に接合されてもよく、全面に接合されてもよい。
また、金属製多孔質薄板は、通常のバルク状金属材料に比べて変形抵抗が小さく、また、金属製多孔質薄板と医療用デバイス本体との接合は、実質的に接触面の一部に存在する骨格部で行われ、接合面積が小さいため、同形状のバルク状金属材料と比較して低い応力や温度での接合が可能である。
したがって、医療用デバイス本体が曲率の高い表面形状であっても、予め金属製多孔質薄板を医療用デバイス本体の表面形状に沿わせて変形させ、両者を接合することが可能である。
(医療用デバイス本体)
医療用デバイス本体は、生体為害性のない材料、例えばステンレス鋼、コバルトクロム合金、チタン、チタン合金などの金属;セラミック等からなる広く体内に埋入されて用いられる人工補綴部材が挙げられる。
なお、本発明において「医療用デバイス本体」とは、人工補綴部材に、本発明における金属製多孔質薄板が接合されていないものをいい、その他の医療用デバイス表面改質用部材等が設けられたものを包含する。
≪医療用デバイス≫
本発明の医療用デバイスは、金属粉と発泡剤を含有するスラリーをシート状に成形し、発泡プロセスを経た後、乾燥させた成形体を脱脂、焼結することにより製造される金属製多孔質薄板が、医療用デバイス本体の少なくとも一部の表面形状に沿うように変形されて接合されたものである。好ましくは、前記スラリーをドクターブレード法によりシート状に成形する。
本発明における金属製多孔質薄板は、金属粉と発泡剤を含有するスラリーをシート状に成形し、発泡プロセスを経た後、乾燥させた成形体を脱脂、焼結することにより製造されるものである。該金属製多孔質薄板、および医療用デバイス本体は、いずれも上記の医療用デバイスの表面改質方法で説明の金属製多孔質薄板、および医療用デバイス本体と同じである。
本発明により提供される医療用デバイスとしては、例えば人工股関節、人工肘関節、人工膝関節、人工肩関節、人工歯根、人工椎体、骨補綴部材等の硬組織を補綴するもの;靭帯等軟組織あるいは軟組織と硬組織の両方を同時に補綴するもの;あらかじめ生体外で細胞を播種・培養することにより体内埋入後に組織再生を促すもの等が挙げられる。
図4に、医療用デバイスの実施形態例を示す。
図4(a)は、本発明における金属製多孔質薄板21が大腿骨ステム52表面に接合された人工股関節51が、大腿骨53髄腔内に挿入され、骨盤54に固定された状態を示す模式図である。
図4(b)は、本発明における金属製多孔質薄板21が芯材56表面に接合された人工歯根55が、歯槽骨57内に挿入された状態を示す模式図である。図中、58は結合組織、59は上皮である。
図4(c)は、本発明における金属製多孔質薄板21が上腕骨ステム71および尺骨ステム72表面に接合された人工肘関節が、上腕骨および尺骨内に挿入、固定された状態を示す模式図である。
図4(d)は、本発明における金属製多孔質薄板21が脛骨ステム73表面に接合された人工膝関節が、脛骨内に挿入、固定された状態を示す模式図である。図中、74は人工大腿骨頭(膝関節側)、75は関節摺動部、76はベースプレート、77は大腿骨である。
図4(e)は、本発明における金属製多孔質薄板21が上腕骨ステム78表面に接合された人工肩関節が、人工上腕骨頭と接続された状態で上腕骨内に挿入、固定された状態を示す模式図である。図中、79は人工上腕骨頭、80は人工関節嵩である。
本発明によれば、生体組織との優れた結合性を有する医療用デバイス表面改質用部材である金属製多孔質薄板を、高い接合強度でもって、様々な表面形状を有する医療用デバイス本体の表面に容易に接合することができることにより、医療用デバイスの生体組織との結合性を飛躍的に高めることができる医療用デバイスの表面改質方法、および該医療用デバイスの表面改質方法を用いた医療用デバイスを提供することができる。
また、本発明の医療用デバイスの表面改質方法により、高い空隙率を有する医療用デバイスを提供することができる。
また、本発明の医療用デバイスの表面改質方法は、医療用デバイス表面改質用部材である金属製多孔質薄板を、様々な表面形状を有する既存の医療用デバイス本体に容易に接合することができる。
また、本発明により提供される医療用デバイスは、従来の焼結法やエッチング・パンチング等により製造される類似の金属製多孔質体よりも空隙率が高い金属製多孔質薄板を用いることが可能であり、生体組織との結合性に優れ、さらに細胞の侵入・増殖率が高く、硬組織だけでなく、軟組織においても結合性に優れる。
また、本発明により提供される医療用デバイスは、従来よりも医療用デバイス本体との接合強度に優れ、かつ安価に製造が可能である。
また、本発明により提供される医療用デバイスは、医療用デバイスが体内に埋入された後に起こる医療用デバイス表面改質用部材(金属製多孔質薄板)の医療用デバイス本体からの剥離や、生体組織との結合性が不足するために起こる不具合などが減少し、これまでよりも長期間に渡って体内にて使用することができる。
さらに、本発明に用いられる金属製多孔質薄板は、種々の部位の医療用デバイス本体に対して適用することができる。
以上のように、本発明により、患者のQOL(Quality of Life)向上や医療費の削減等が期待できる。
以下に、実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
本発明の医療用デバイスの表面改質方法を用いた接合試験片(実施例1〜2)に対して接合強度の評価を行った。
また、本発明に用いられる金属製多孔質薄板(実施例3〜8)に対して、生体組織の結合性の評価を行った。なお、金属製多孔質薄板を医療用デバイス本体表面に接合させた医療用デバイスにおける評価と、該金属製多孔質薄板単体での評価とは同様の傾向が得られることから、本評価では、金属製多孔質薄板単体に対して簡便な評価を実施した。
[接合強度の評価]
金属製多孔質薄板と金属製の箔体とを接合させた本発明にかかる接合試験片(実施例1〜2)に対して接合強度の評価を行った。一方、比較例1〜2として、実施例1〜2と同じ金属製多孔質薄板単体を用いた。
(実施例1)
20mm×50mmの形状にそれぞれカットした3次元連通孔構造を有するSUS316L製多孔質薄板61(平均開孔径150μm、空隙率87%、厚さ0.31mm)と、SUS316L製の箔体62(厚さ0.5mm)を、図5(a)に示すように、10mmずつ重ね合わせて固定し、1.5MPaで圧着・加圧した状態で、Ar中で1050℃に加熱して拡散接合を行い、幅20mm×長さ90mmの接合試験片を5本作製した。
上記で作製した接合試験片5本に対して、島津製作所製 オートグラフ精密万能試験機(ロードセル容量:5kN)を用いて、接合試験片の両端部の各10mmを固定し、引張速度0.5mm/min.の条件で引張試験を実施した。
なお、引張試験は、接合試験片が破断するまで行い、破断過程及び破断を起こした部位について評価した。接合試験片の破断が開始した平均引張強度は7.4MPaであった。
(実施例2)
純Ti製多孔質薄板(平均開孔径50μm、空隙率79%、厚さ0.30mm)と、純Ti製の箔体(厚さ0.5mm)を用い、2.0MPaで圧着・加圧した状態で、真空中で950℃に加熱して拡散接合を行った以外は、実施例1と同様にして接合試験片を作製し、評価を行った。接合試験片の破断が開始した平均引張強度は12.4MPaであった。
(比較例1)
SUS316L製多孔質薄板(平均開孔径150μm、空隙率87%、厚さ0.31mm)を、幅20mm×長さ90mmに切断した試験片を5本作製し、実施例1と同様にして評価を行った。SUS316L製多孔質薄板の破断が開始した平均引張強度は7.5MPaであった。
(比較例2)
純Ti製多孔質薄板(平均開孔径50μm、空隙率79%、厚さ0.30mm)を、幅20mm×長さ90mmに切断した試験片を5本作製し、実施例1と同様にして評価を行った。純Ti製多孔質薄板の破断が開始した平均引張強度は12.6MPaであった。
<接合強度の評価の結果>
いずれの引張試験においても、降伏後、試験片の1箇所に生じたクラックを起点に、試験片の破壊が進行していた。
また、図5(b)に示すように、実施例1〜2の接合試験片において、破断部64はいずれも接合部63から金属製多孔質薄板61側に位置していた。なお、箔体62と金属製多孔質薄板61との剥離は生じていなかった。
試験片の破断が開始した引張強度については、実施例1〜2の接合試験片と比較例1〜2の金属製多孔質薄板との平均引張強度には、最大で5%程度の差しか認められず、ほぼ同一レベルの強度を有していることが確認された。
以上の結果から、金属製多孔質薄板61を箔体62の表面形状に沿って容易に接合することができることが確認できた。さらに、箔体62と金属製多孔質薄板61との接合部の強度は、少なくとも金属製多孔質薄板61より高く、拡散接合としては充分な強度を有していることが確認できた。
[生体組織の結合性の評価]
本発明に用いられる金属製多孔質薄板単体(実施例3〜8)に対して、生体組織の結合性の評価を行った。
なお、細胞培養用培地として、ダルベッコ変法Eagle最小必須培地(D−MEM
)に、10容量%牛胎児血清(FBS)を添加したものを用いた。
(実施例3)
3次元連通孔構造を有する純チタン製多孔質薄板(平均開孔径150μm、空隙率89%、厚さ0.5mm、11mm角)を、12穴の組織培養用マイクロプレート内に静置し、細胞培養用培地(D−MEM+10容量%FBS)2mL中に、ヒト骨肉腫由来細胞Saos−2を約10万個播種した。
次に、温度37℃・大気95%+炭酸ガス5%の環境下のインキュベーター内にて1,4,7日間培養後、4容量%ホルマリン緩衝液で固定、蛍光色素(テキサスレッド)で染色し、共焦点顕微鏡により細胞を観察した。評価結果を図6に示す。
なお、共焦点顕微鏡像において、明るい部分が細胞であり、明るいほど細胞が増殖していることを示す。
(実施例4)
3次元連通孔構造を有する純チタン製多孔質薄板91(平均開孔径150μm、空隙率89%、厚さ0.5mm、11mm角)、及び純チタン製非多孔質薄板91(厚さ0.5mm、11mm角)を、12穴の組織培養用マイクロプレート(細胞接着性処理なし)内に、図7に示すように、シリコンチューブ92を用いて垂直に設置し、細胞培養用培地(D−MEM+10容量%FBS)2mL中に、Saos−2を約10万個播種した。
次に、温度37℃・大気95%+炭酸ガス5%の環境下のインキュベーター内にて1,4,7日間培養後、WST−1法(発色検出法)により生細胞数を測定した。評価結果を図8に示す。
(実施例5)
異なる4枚の3次元連通孔構造を有するSUS316L製多孔質薄板91(平均開孔径50、150、300、600μm;空隙率85.3、84.9、84.7、85.3%;厚さ0.31、0.63、0.43、0.46mm;11mm角)を、12穴の組織培養用マイクロプレート(細胞接着性処理なし)内に、図7に示すように、シリコンチューブ92を用いて垂直にそれぞれ設置し、細胞培養用培地(D−MEM+10容量%FBS)2mL中に、Saos−2の約10万個をそれぞれ播種した。
次に、温度37℃・大気95%+炭酸ガス5%の環境下のインキュベーター内にて1,4,7日間培養後、WST−1法により生細胞数を測定した。評価結果を図9に示す。
(実施例6)
12穴の組織培養用マイクロプレートを用い、細胞培養用培地(D−MEM+10容量%FBS)2mL中に、Saos−2を約10万個播種し、温度37℃・大気95%+炭酸ガス5%の環境下のインキュベーター内にて1日間、前培養した。
そこへ、3次元連通孔構造を有する純チタン製多孔質薄板(平均開孔径150μm、空隙率89%、厚さ0.5mm、11mm角)を細胞の上から静置し、温度37℃・大気95%+炭酸ガス5%の環境下のインキュベーター内にて、さらに5,10,15日間培養後、4容量%ホルマリン緩衝液で固定、蛍光色素(テキサスレッド)で染色し、共焦点顕微鏡により細胞を観察して、最も内部に侵入していた細胞の多孔質薄板表面からの距離を測定した。評価結果を図10に示す。
(実施例7)
12穴の組織培養用マイクロプレートを用い、細胞培養用培地(D−MEM+10容量%FBS)2mL中に、Saos−2を約10万個播種し、温度37℃・大気95%+炭酸ガス5%の環境下のインキュベーター内にて1日間、前培養した。
そこへ、3次元連通孔構造を有する純チタン製多孔質薄板で空隙率の異なる3種類(いずれも平均開孔径50μm、11mm角;空隙率87.5%、84.0%、78.7%、71.9%;厚さは空隙率の高い方から順に0.34mm、0.29mm、0.22mm、0.20mm)を細胞の上から静置し、温度37℃・大気95%+炭酸ガス5%の環境下のインキュベーター内にて、さらに10日間培養後、4容量%ホルマリン緩衝液で固定、蛍光色素(テキサスレッド)で染色し、共焦点顕微鏡により細胞を観察して、最も内部に侵入していた細胞の多孔質薄板表面からの距離を測定した。評価結果を図11に示す。
(実施例8)
3次元連通孔構造を有する純チタン製多孔質薄板(平均開孔径150μm、空隙率89%、厚さ0.5mm、11mm角)を、12穴の組織培養用マイクロプレート底部に置いたシリコーンゴム製Oリング上に静置し、細胞培養用培地(D−MEM+10容量%FBS)2mL中に、ヒト骨肉腫由来細胞Saos−2を約10万個播種した。
次に、温度37℃・大気95%+炭酸ガス5%の環境下のインキュベーター内にて1日間、前培養した後、細胞培養用培地を、0.5mM β−glycerophosphateおよび50μg/mL L−ascorbic acidを含むものに交換した。
その後、さらに7,14,21,28日間培養後、細胞培養用培地を、1μg/mL calceinを含むものに交換し、4時間培養することでカルシウムを標識した後、4容量%ホルマリン緩衝液で固定、共焦点顕微鏡により石灰化状態を観察した。評価結果を図
12に示す。
<生体組織の結合性の評価結果>
図6から、純チタン製多孔質薄板では、細胞は、該純チタン製多孔質薄板表面および内部の橋梁部に接着・伸展していること、また培養日数が長くなるにつれて順調に増殖していることが確認された。
図8から、非多孔質薄板ではほとんど細胞が接着できず、細胞増殖が観察されないが、多孔質薄板では、内部の橋梁部等に細胞が接着・増殖していることが確認された。
図9から、いずれの開孔径のSUS316L製多孔質薄板においても、培養日数が長くなるにつれて生細胞数は増加することが確認された。また、開孔径が300μm以下のSUS316L製多孔質薄板では、開孔径が大きいほど生細胞数が多いことが確認された。
一方、開孔径が600μmのSUS316L製多孔質薄板については、培養1日後の生細胞数は300μmのものと同等であったが、その後の細胞増殖率は300μmのものよりも低い傾向にあることが確認された。
図10から、培養日数が長くなるにつれ、細胞は純チタン製多孔質薄板内部に侵入し、成長していくことが確認された。
図11から、空隙率が高い方が、細胞侵入距離が大きく、細胞の侵入を促進する傾向があることが確認された。
図12から、純チタン製多孔質薄板および内部の橋梁部分で骨形成の最初の段階となる石灰化が生じていること、また、7日間よりも14,21,28日間培養の方が、石灰化が進行していることが確認された。
また、細胞を蛍光色素(テキサスレッド)で標識した28日間培養後の試料について、共焦点顕微鏡により高倍率で観察した結果、純チタン製多孔質薄板表面および内部の橋梁部分に接着している細胞近傍で石灰化が生じていることが確認された。すなわち、純チタン製多孔質薄板内部への細胞の侵入・増殖が、石灰化およびその後の骨形成に重要であることが確認できた。
以上の結果から、評価に用いた本発明にかかる金属製多孔質薄板は、生体組織との結合性に優れることが確認できた。
金属製多孔質薄板を製造する方法の一例を示す模式図である。 金属製多孔質薄板の一実施形態例を示す。図2(a)はその拡大平面図であり、図2(b)は金属製多孔質薄板の側面を示す概念図である。 金属製多孔質薄板と医療用デバイス本体とを接合するための「型」を示す模式図である。 医療用デバイスの実施形態例を示す模式図であり、図4(a)は人工股関節、図4(b)は人工歯根、図4(c)は人工肘関節、図4(d)は人工膝関節、図4(e)は人工肩関節を示す模式図である。 接合強度の評価方法を示した平面図であり、図5(a)は接合試験片の平面図であり、図5(b)は引張試験後の接合試験片が破断した状態を表した平面図である。 純チタン製多孔質薄板中でSaos−2を培養し、蛍光染色して共焦点顕微鏡で観察した像である(実施例3)。 金属製薄板を、シリコンチューブを用いて垂直に固定する方法を示した模式図である。 純チタン製多孔質薄板および純チタン製非多孔質薄板を垂直に静置した状態でSaos−2を培養し、WST−1法により生細胞数を測定した結果を表すグラフである(実施例4)。 平均開孔径の異なるSUS316L製多孔質薄板をそれぞれ垂直に静置した状態でSaos−2を培養し、WST−1法により生細胞数を測定した結果を表すグラフである(実施例5)。 純チタン製多孔質薄板を、細胞培養用マイクロプレート底面に一様に接着・増殖した状態の細胞上に接触させて培養後、蛍光染色して共焦点顕微鏡で細胞侵入距離を測定した結果を表すグラフである(実施例6)。 空隙率の異なる純チタン製多孔質薄板を、細胞培養用マイクロプレート底面に一様に培養・増殖した状態の細胞上に接触させて培養後、蛍光染色して共焦点顕微鏡で細胞侵入距離を測定した結果を表すグラフである(実施例7)。 純チタン製多孔質薄板中でSaos−2を培養し、共焦点顕微鏡により石灰化状態を観察した像である(実施例8)。
符号の説明
10 グリーンシート製造装置
11 ホッパー
12 キャリアシート
13 ローラ
14 ドクターブレード
15 発泡槽
16 加熱炉
21 金属製多孔質薄板
22 骨格
23 表面
24 裏面
25a 発泡孔
31 医療用デバイス本体
41 型
51 人工股関節
52 大腿骨ステム
53 大腿骨
54 骨盤
55 人工歯根
56 芯材
57 歯槽骨
58 結合組織
59 上皮
61 金属製多孔質薄板
62 箔体
63 接合部
64 破断部
71 上腕骨ステム
72 尺骨ステム
73 脛骨ステム
74 人工大腿骨頭
75 関節摺動部
76 ベースプレート
77 大腿骨
78 上腕骨ステム
79 人工上腕骨頭
80 人工関節嵩
91 金属製薄板
92 シリコンチューブ

Claims (10)

  1. 金属粉と、界面活性剤または揮発性有機溶剤である発泡剤を含有するスラリーを、キャリアシート上に供給し、前記キャリアシートとドクターブレードとの間で前記スラリーを伸ばすドクターブレード法により、前記キャリアシート上に前記スラリーをシート状に成形し、前記スラリーの前記キャリアシートとの接面においては平坦な発泡孔を形成し、前記接面とは反対側の面においては自由発泡により3次元的に膨らんだ発泡孔を形成する発泡プロセスを経た後、乾燥させた成形体を脱脂、焼結することにより医療用デバイス本体との接合面の表面形態と、生体組織との接触面の表面形態とが非対称であり、且つ空隙率は50〜97%である金属製多孔質薄板を製造しておき、該金属製多孔質薄板を、医療用デバイス本体の少なくとも一部の表面形状に沿わせるように変形させて接合することを特徴とする医療用デバイスの表面改質方法。
  2. 前記医療用デバイス本体との接合面の空隙率が、前記生体組織との接触面の空隙率より低い請求項1に記載の医療用デバイスの表面改質方法。
  3. 前記接合は拡散接合である請求項1または2に記載の医療用デバイスの表面改質方法。
  4. 前記金属粉の金属は、純チタン、チタン合金、ステンレス鋼、コバルトクロム合金、タンタル、ニオブおよびこれらの合金から選択される少なくとも一種を含む請求項1〜のいずれか一項に記載の医療用デバイスの表面改質方法。
  5. 前記金属粉の金属は、医療用デバイス本体と同種の金属である請求項4に記載の医療用デバイスの表面改質方法。
  6. 前記接合前および/または接合後において、前記金属製多孔質薄板の金属粉の焼結体からなる骨格表面を、生体親和性を有する無機化合物により被覆する請求項1〜のいずれか一項に記載の医療用デバイスの表面改質方法。
  7. 生体組織との接触面の空隙率が70〜95%であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の医療用デバイスの表面改質方法。
  8. 金属粉と、界面活性剤または揮発性有機溶剤である発泡剤を含有するスラリーを、キャリアシート上に供給し、前記キャリアシートとドクターブレードとの間で前記スラリーを伸ばすドクターブレード法により、前記キャリアシート上に前記スラリーをシート状に成形し、前記スラリーの前記キャリアシートとの接面においては平坦な発泡孔を形成し、前記接面とは反対側の面においては自由発泡により3次元的に膨らんだ発泡孔を形成する発泡プロセスを経た後、乾燥させた成形体を脱脂、焼結することにより製造される医療用デバイス本体との接合面の表面形態と、生体組織との接触面の表面形態とが非対称であり、且つ空隙率は50〜97%である金属製多孔質薄板が、医療用デバイス本体の少なくとも一部の表面形状に沿うように変形されて接合されたことを特徴とする医療用デバイス。
  9. 前記医療用デバイス本体との接合面の空隙率が、前記生体組織との接触面の空隙率より低い請求項8に記載の医療用デバイス。
  10. 生体組織との接触面の空隙率が70〜95%であることを特徴とする請求項8または9に記載の医療用デバイス。
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