JP4910931B2 - 気相成長方法 - Google Patents

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本発明は、主にエピタキシャルウェーハの製造に使用される気相成長方法に関し、詳しくは対象となるウェーハをほぼ垂直に保持してエピタキシャル成長を行う例えばバレル型気相成長装置を使用してエピタキシャルウェーハを製造する気相成長方法に関する。
気相エピタキシャル成長技術は、バイポーラトランジスタやMOSLSI等の集積回路の製造に用いられる単結晶薄膜層を気相成長させる技術であり、清浄な半導体単結晶基板(以下ウェーハと称することがある。)上に基板の結晶方位に合せて均一な単結晶薄膜を成長させたり、ドーパント濃度差が大きい接合の急峻な不純物濃度勾配を形成することができるので、極めて重要な技術である。気相エピタキシャル成長装置としては、縦型(パンケーキ型)、バレル型(シリンダー型)、さらに横型の3種類が一般的である。これらの成長装置の原理は共通している。
これらの気相成長装置では、エピタキシャル成長をさせるウェーハの上面にのみ原料ガスを接触させることを目的として、ウェーハを収容する円形のへこみ部がサセプタの上面に設けられる。そして、ザグリ部と呼ばれるこのへこみ部内にウェーハを収容してエピタキシャル成長を行う。
縦型気相成長装置の一種としてパンケーキ式装置がある。この縦型気相成長装置においては、ベースプレート上に釣鐘状のベルジャを載置することで反応室が形成されており、その内にウェーハを載置する水平円盤型のサセプタが水平に配置されている。気相成長の際には、サセプタの上面に設けられたザグリ部にウェーハを載置し、原料ガスを反応室内に流通させる。このとき、サセプタ下部に置かれた高周波加熱コイルによってサセプタが加熱され、さらにサセプタからの熱伝導でウェーハが加熱され、ウェーハ上に噴出された原料ガスがウェーハ表面で反応し、ウェーハ表面に薄膜のエピタキシャル層を気相成長させる。
一方、バレル型気相成長装置においては、逆釣鐘状に固定されたベルジャ内に、サセプタが吊り下げられたシールプレートを載せることで反応室が形成される。この反応室内には、半導体基板を側面に載置する多角柱型のサセプタがほぼ垂直に配置されている。気相成長の際には、サセプタの側面に設けられたザグリ部にウェーハを載置し、原料ガスを反応室内に流通させる。このとき、ザグリ部に載置したウェーハは、反応室外部に設置されたランプにより加熱され、ウェーハ上に噴出された原料ガスがウェーハ表面で反応し、ウェーハ表面に薄膜のエピタキシャル層を気相成長させる。
また、半導体基板にエピタキシャル反応を行う前、サセプタにあらかじめSiを数ミクロン堆積させておく、いわゆるSiコートが行われることがある。これは、サセプタの表面をSi膜で覆うことで、サセプタから半導体基板への汚染を防ぐ役割があり、近年広く用いられている。
しかし、パンケーキ式装置では、このサセプタ上のポリシリコンが、エピタキシャル反応中に半導体基板の裏面に析出する、いわゆる裏面シリコン転写が起きることがある。この裏面シリコン転写は、パンケーキ式装置では、基板の加熱がサセプタからの熱伝導で行われるため、常に半導体基板はサセプタより温度が低い状態にあることが原因で生じると考えられていた。
この現象をうまく利用した例として、高濃度ドープ基板でのオートドーピング抑制のためのSiシールがある(特許文献1)。しかし、裏面への析出が不均一であったり、局所的に析出が起きた場合にはエピタキシャルウェーハの厚み異常を引き起こし、デバイス工程での歩留低下につながってしまうという問題があった。
一方、バレル型気相成長装置では、加熱が外部にあるランプで行われるため、サセプタよりランプに近い半導体基板の方が温度が高い状態にある。そのためバレル型気相成長装置においてはパンケーキ型反応機で生じる裏面シリコン転写は起きないと思われてきた。
特開2000−315656号公報
ところが、我々は、従来、裏面シリコン転写は生じにくいと考えられていたバレル型気相成長装置において、プロセス条件によって裏面シリコン転写が起きてしまう場合があることを見出した。
そこで、前記問題を解決するために、本発明は、バレル型気相成長装置での裏面シリコン転写を抑制し、高品質のエピタキシャルウェーハを生産できる気相成長装置および気相成長方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明は、ウェーハ表面に薄膜を気相成長させる気相成長方法であって、反応室内に複数枚の板状のサセプタが角錐台形状に設置され、該サセプタは表面にSi膜が形成された黒鉛からなり、該サセプタの外表面にウェーハを収容可能な円形ザグリ部が形成されている気相成長装置の前記ザグリ部にウェーハを収容し、該ウェーハを外表面側から加熱して、ウェーハ表面に薄膜を気相成長させ、その後冷却する際に、少なくとも気相成長温度より所定温度までは100℃/分以下の降温速度で降温することを特徴とする気相成長方法である。
このように、反応室内に複数枚の板状のサセプタが角錐台形状に設置され、該サセプタは表面にSi膜が形成された黒鉛からなり、該サセプタの外表面にウェーハを収容可能な円形ザグリ部が形成されている気相成長装置の前記ザグリ部にウェーハを収容し、該ウェーハを外表面側から加熱して、ウェーハ表面に薄膜を気相成長させ、その後冷却する際に、少なくとも気相成長温度より所定温度までは100℃/分以下の降温速度で降温することで、バレル型気相成長装置を用いる場合であっても、半導体基板の裏面に裏面シリコン転写が発生せず、高品質のエピタキシャルウェーハを生産することができる。
また、前記気相成長方法において、前記サセプタの表面に形成されるSi膜は、前記黒鉛にSiC膜をコートした上に形成されているものとするのが好ましい。
このように、表面にSiC膜をコートし、その上にSi膜が形成された黒鉛製のサセプタを用いることで、気相成長プロセスにおいて効果的にサセプタからの汚染を防ぐことができ、高品質のエピタキシャルウェーハを生産することができる。
また、前記降温速度は30℃/分以上とするのが好ましい。
このように、気相成長温度からの降温時に、所定温度までの降温速度を30℃/分以上とすることで、生産性をそれほど落とすことなく効果的に裏面シリコン転写を抑制することができ、高品質のエピタキシャルウェーハを生産することができる。
また、前記所定温度は、800℃以上1100℃以下の温度とするのが好ましい。
このように、前記所定温度を800℃以上1100℃以下の温度とすることで、生産性を無駄に落とすことなく効果的に裏面シリコン転写を抑制することができ、高品質のエピタキシャルウェーハを生産することができる。
前記所定温度まで降温した後は、70℃/分以上の降温速度で降温することが好ましい。
このように、前記所定温度まで降温した後は、70℃/分以上の降温速度で降温することで、より効果的に生産性を無駄に落とすことなく効果的に裏面シリコン転写を抑制することができ、高品質のエピタキシャルウェーハを生産することができる。
本発明に係る気相成長方法であれば、バレル型の気相成長装置においてもウェーハ裏面への裏面シリコン転写を抑制することができ、高品質で、歩留まりが高いエピタキシャルウェーハを生産することができる。
前述のように、従来、バレル型気相成長装置は、パンケーキ式装置と比べて裏面シリコン転写は生じにくいと考えられていた。しかし、プロセス条件によってバレル型気相成長装置においても裏面シリコン転写が起きてしまう場合があることがわかった。
上記課題を解決するために、まず本発明者は裏面シリコン転写の発生メカニズムについて詳細な調査を行った。調査した結果、前記裏面シリコン転写は、転写源となるSiの存在、物質移動による再析出、サセプタとウェーハの接触、これら三つの条件が揃ったときに発生することを見出した。
裏面シリコン転写は、サセプタをコートしたポリSiが気相成長プロセス中に分解し、それがウェーハ側に再析出することで起きる。すなわち、サセプタがポリSiでコートされていなければ発生しない。しかし、前述したように現状の気相成長プロセスではサセプタからの汚染を防ぐ目的で、サセプタをSiコートすることが標準で行われている。このSiコートをなくすことは、エピタキシャルウェーハの品質への影響を考えると望ましくない。
また、黒鉛製のサセプタ表面にSiC膜をコートし、その上にSiコートすることで、気相成長プロセス中のサセプタからの汚染をより効果的に防ぐことができる。しかし、Si膜の下にSiC膜がコートされていても、裏面シリコン転写が生じてしまっていた。
しかし、サセプタをコートしたポリSiが分解しても、それが基板ウェーハ側に再析出しなければ裏面シリコン転写は生じない。裏面シリコン転写は、サセプタ上に存在したポリSiが、基板ウェーハ裏面に物質移動したために生じる。
図1はシリコン基板上へのシリコンの析出反応をアレニウスプロットしたものである。通常、産業ベースで使用される温度範囲では図中左側の傾きの緩やかな供給律速になっている。そこでの活性化エネルギーは、傾きから約2.3×10J/molと見積もられる。一方、図2はHClガスによるシリコンのエッチング反応をアレニウスプロットしたものである。同様にこの供給律速下での活性化エネルギーは傾きから約5.4×10J/molと見積もられる。
図3はSiコートSをしたサセプタ2にウェーハWを載置した状態を模式的に表したものである。サセプタ2とウェーハW裏面とで囲われる空間では、シリコンの析出反応とエッチング反応の両方が起きていると考えられる。その際、図1,2で示した活性化エネルギーの違いから、温度が高い領域では活性化エネルギーの大きなエッチング反応が優勢になり、逆に温度が低い領域では析出反応の方が優勢になる。サセプタとウェーハ裏面とで囲われる空間内で温度差があると、高温側でシリコンのエッチングが進み低温側にはそのシリコンの析出が起きる。すなわち、物質移動が生じることになる。
以上のようなメカニズムにより、ウェーハとサセプタ間でのシリコンの物質移動は高温側から低温側に向かって生じる。バレル型反応機の場合、加熱が外部にあるランプで行われるため、サセプタよりランプに近いウェーハの方が温度は高い。そのためランプで加熱している間は、物質移動によるポリSi再析出が起こらない。すなわち、裏面シリコン転写が生じることはない。しかし、気相成長反応終了後の冷却工程では、ウェーハはサセプタ表面側から冷却されるため、熱容量の大きいサセプタよりウェーハの方が温度の降下が速く、ウェーハがサセプタより低温になってしまう。そのため、バレル型気相成長装置において、その冷却工程、特に冷却直後に裏面シリコン転写が発生する条件を満たすことがわかった。
しかし、上記の条件を満たしても、転写するシリコン源であるサセプタと転写先のウェーハが非常に近接しているか接触していないと裏面シリコン転写は発生しない。図4は、サセプタ2のザグリ部4における加熱時(A)のウェーハのそりと、冷却時(B)のウェーハWのそりを示した図である。前述したようにバレル型気相成長装置では加熱はウェーハWの表面側から行われる。そのため加熱時は裏面に比べ表面の温度が高くなり、表裏の熱膨張に違いによりウェーハは凸状に反っている(図4(A)参照)。
上記のように、ウェーハが凸状に反ることから、従来は、サセプタのザグリ部の底面の形状が平らでもウェーハの中心付近と接触することはなく、裏面シリコン転写など裏面品質に影響を及ぼすことはないと思われてきた。しかし、図4(B)に示すように、冷却中はウェーハW表面のほうが先に冷える為、表裏の温度差は反応中とは逆になり、凹状に反ってしまうことになる。その結果、ザグリ部4の底面が平らであると、基板ウェーハWの裏面とサセプタ2が接触し、裏面品質が悪化する可能性があることが見出された。
上述したように、裏面シリコン転写は気相成長反応直後の冷却過程で生じることがわかった。また、裏面シリコン転写の発生を防ぐには、前述の三つの条件を一つでも成立させなければ良い。そこで、本発明では、物質移動による再析出に着目し、降温工程での基板ウェーハとサセプタとの温度差をなくす若しくは出来るだけ小さくすることとした。
前述したように、裏面シリコン転写は、サセプタの温度より基板ウェーハの温度の方が低くなり、その温度差が大きいときに生じる。そのため、気相成長反応後の降温速度を緩やかにすることで両者の温度差は小さくなり、裏面シリコン転写は抑えられる。そこで、本発明では、気相成長直後の冷却工程において、少なくとも気相成長温度より100℃/分以下の降温速度で降温することとした。従来は、気相成長直後の降温速度は100℃/分を超えていた。
また、シリコンの成長反応はガスの分解によって生じるため、系の温度が高いほどシリコン転写も起きやすい。逆に言うと、系の温度が下がれば、ウェーハとサセプタの温度差が大きくなってもシリコン転写は起きない。そのため、反応が活性な高温の領域のみ降温速度を緩やかにすれば、裏面シリコン転写は抑えられる。そこで、本発明では、100℃/分以下の降温速度で降温するのは反応が活発な気相成長直後の高温領域のみとした。
以下では、本発明の実施の形態について、添付した図面に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図5は本発明で使用する気相成長装置の一例を示す断面概略模式図である。このバレル型気相成長装置においては、逆釣鐘状に固定されたベルジャ1内に、サセプタ2が吊り下げられたシールプレート8を載せることで反応室が形成される。この反応室内には、ウェーハを側面に載置する角錐台形状のサセプタ2が垂直に配置され、反応室外部にはウェーハを加熱するためのランプ3が設置されている。また、前記サセプタ2は、表面にSi膜が形成された黒鉛からなる。
サセプタ2のザグリ部4にウェーハを載置する。そして、原料ガスをガス導入口5より供給し、ジェット6と呼ばれるガス噴出口から噴出して反応室に導入し、ガス排出口7から排出する。このとき、ウェーハはランプ3により加熱されているので、噴出された原料ガスはウェーハ表面で反応し、ウェーハ表面に薄膜のエピタキシャル層を気相成長させる。
その後、冷却工程での降温時に降温速度100℃/分以下、30℃/分以上で、所定の温度までウェーハを冷却し、その後70℃/分以上でウェーハ取り出し温度まで冷却してからウェーハを取り出す。このようにすることで、気相成長直後の高温領域の冷却過程でウェーハ裏面とザグリ底面との温度差が小さくなり、裏面シリコン転写などの裏面品質の悪化がないエピタキシャルウェーハを提供できる。
なお、ウェーハは、例えばシリコンウェーハを用いることができるが、他の半導体ウェーハ等でもよく、特に限定はされない。また、薄膜は例えばシリコン薄膜とできるが、原料ガスを適宜選択することにより他の半導体薄膜ともでき、特に限定されない。
また、サセプタ表面は、黒鉛の上にSiC膜をコートし、その上にSi膜が形成されることで、気相成長プロセス中のサセプタからの汚染をより効果的に防ぐことができる。従って、サセプタ表面に形成されるSi膜の下にはSiC膜をコートすることが好ましい。
また、裏面シリコン転写抑制には、降温速度を小さくすればするほど効果が高い。しかし、降温速度を小さくすることはプロセス時間の延長につながり生産性を落とすことになる。そのため、本発明では降温速度の下限を30℃/分とするのが好ましい。但し、生産性の点から下限を設けているが、これより遅くても構わない。
また、裏面シリコン転写抑制は、より低い温度まで降温速度を緩やかにすればするほどより確実に効果を得られる。しかし、低い温度まで降温速度を緩やかにすることはプロセス時間の延長につながり生産性を落とすことになる。そのため、本発明では降温速度を緩やかにする温度範囲を800℃以上とするのが好ましい。但し、これも生産性の点から下限を設けているが、これより低くても構わない。
以下に本発明の実施例をあげてさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(比較例、実施例)
図5のバレル型気相成長装置を用い、直径6インチ、厚さ625μmのシリコンウェーハをサセプタ2のザグリ部4に収容し、ウェーハ上にシリコンのエピタキシャル層を気相成長させた。その後、加熱用のランプ3を消灯し、従来と同様に自然冷却により250℃まで冷却してからエピタキシャルウェーハを取り出した(比較例1)。このとき、気相成長反応後冷却を開始してから800℃までの自然冷却による降温速度は120℃/分であった。これに対し、同様に気相成長を行った後、加熱ランプのパワーを制御することで気相成長反応後の降温速度を100℃/分(実施例1)、80℃/分(実施例2)、60℃/分(実施例3)、40℃/分(実施例4)、20℃/分(実施例5)と5水準振って、800℃まで冷却し、その後完全に加熱ランプ3のパワーを落としてその後は自然冷却により250℃まで冷却してからエピタキシャルウェーハを取り出した。各比較例、実施例においてそれぞれ1500枚のウェーハにエピタキシャル成長を行った。また、サセプタ2は、表面にSiC膜がコートされた黒鉛製であり、ウェーハを仕込む前にあらかじめ前記SiC膜の上に約1μmのポリSiをコートしたものを用いた。なお、測温はサセプタ裏面の温度をパイロメータにより行った。
また、実施例6、7では、上記の気相成長反応後の降温速度を60℃/分とし、この降温速度で冷却するのは、実施例6では1100℃まで、実施例7では1000℃までとした。その後完全に加熱ランプ3のパワーを落としてその後は自然冷却により250℃まで冷却してからエピタキシャルウェーハを取り出した。それぞれ1500枚のウェーハにエピタキシャル成長を行った。
表1は比較例1および実施例1−7、それぞれについて裏面シリコン転写の発生割合を比較したものである。降温速度を緩めずに自然冷却をした比較例1の場合、1500枚中11枚(発生率0.7%)に裏面シリコン転写の発生がみられた。一方、800℃まで降温速度を穏やかにした実施例1では1500枚中6枚(発生率0.4%)、実施例2では1500枚中2枚(発生率0.13%)、実施例3−5では1500枚中0枚(発生率0%)であった。また、1100℃まで降温速度を穏やかにした実施例6では1500枚中3枚(発生率0.2%)、1000℃まで降温速度を穏やかにした実施例7では1500枚中1枚(発生率0.07%)であった。
Figure 0004910931
表1から分かるように実施例1−5では、比較例1に比べ裏面シリコン転写の発生割合が少なくなり、特に実施例3−5では裏面シリコン転写は1枚も発生していない。このように、気相成長反応後の冷却時に、気相成長反応直後より800℃までの降温速度を100℃/分以下にすることで、ウェーハ裏面への裏面シリコン転写を抑制することができることがわかった。また、気相成長反応直後より1100℃、1000℃まで穏やかな降温速度で冷却した実施例6、7でも、比較例1に比べ裏面シリコン転写の発生割合が少なかった。このことから、気相成長温度より1100℃以下の温度まで降温速度を穏やかにすればウェーハ裏面への裏面シリコン転写を抑制することができ、裏面品質が大幅に改善されることがわかった。また、以上の結果から、100℃/分以下の穏やかな降温速度で所定の温度まで冷却すれば、その後は降温速度を速めても、十分にウェーハ裏面への裏面シリコン転写を抑制することができることが明らかとなった。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な効果を奏するいかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
例えば、上記では、表面にコートされたSiC膜の上にSi膜を形成した黒鉛製のサセプタを用いているが本発明はこれに限定されるものではない。表面にSi膜がコートされている黒鉛製のサセプタとすれば、SiC膜が形成されていなくても同様な問題が生じ、本発明が有効である。
シリコンエピタキシャル反応における成長速度の温度依存性のアレニウスプロット図である。 HClによるシリコンエッチング反応におけるエッチング速度の温度依存性のアレニウスプロット図である。 Siコートしたサセプタにウェーハを載置した状態を示した模式図である。 ザグリ部におけるウェーハのそりを示した模式図である。 本発明で使用するバレル型気相成長装置を示す概略図である。
符号の説明
1…ベルジャ、 2…サセプタ、 3…ランプ、
4…ザクリ部、 5…ガス導入口、 6…ジェット、
7…ガス排出口、 8…シールプレート W…ウェーハ、
S…Siコート。

Claims (4)

  1. シリコンウェーハ表面にシリコン薄膜を気相成長させる気相成長方法であって、反応室内に複数枚の板状のサセプタが角錐台形状に設置され、該サセプタは表面にSi膜が形成された黒鉛からなり、該サセプタの外表面にシリコンウェーハを収容可能な円形ザグリ部が形成されている気相成長装置の前記ザグリ部にシリコンウェーハを収容し、該シリコンウェーハを外表面側から加熱して、シリコンウェーハ表面にシリコン薄膜を気相成長させ、その後冷却する際に、少なくとも気相成長温度より800℃以上1100℃以下の温度までは100℃/分以下の降温速度で降温することを特徴とする気相成長方法。
  2. 請求項1記載の気相成長方法において、前記サセプタの表面に形成されるSi膜は、前記黒鉛にSiC膜をコートした上に形成されているものとすることを特徴とする気相成長方法。
  3. 前記降温速度を30℃/分以上とすることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の気相成長方法。
  4. 前記800℃以上1100℃以下の温度まで降温した後は、70℃/分以上の降温速度で降温することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の気相成長方法。
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