JP2006351865A - 気相成長用サセプタ及び気相成長装置及び気相成長方法並びにエピタキシャルウエーハ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】気相成長装置においてウエーハ1を載置するためのサセプタ10であって、該サセプタ10は、ウエーハ1を載置するウエーハ載置面2と側壁3とからなる凹形状のザグリ4が形成されたものであり、該ザグリ4の直径が前記載置面2に載置される被処理ウエーハ1の直径よりも3mm以上大きいものであって、前記被処理ウエーハ1を前記ザグリ4の中心に載置するものである気相成長用サセプタ10及び前記サセプタ10を備える気相成長装置及び前記サセプタ10のザグリ4にウエーハ1を載置し、該ウエーハ1の表面に薄膜を気相成長させる気相成長方法並びに該気相成長方法によりウエーハ1の表面に薄膜を気相成長させたものであるエピタキシャルウエーハ。
【選択図】図1
Description
このうち、縦型(パンケーキ型)、横型の2機種は、ほぼ水平に基板ウエーハを保持する気相成長用サセプタを採用している。
しかし、このタイプのサセプタを用いたときには、ウエーハ外周部のエピタキシャル層の厚みが薄くなり、いわゆる外周ダレというものが発生して、エピタキシャルウエーハのフラットネスを悪化させるという問題があった。
このように、前記載置面に溝が形成されたものであれば、載置面に載置される被処理ウエーハが成長中にすべり、載置位置がザグリ中心からずれることにより外周ダレが発生するのをより効果的に防止し、また、ザグリの側壁と接触したり、間隙が小さくなったりして固着が発生し、固着によるウエーハのクラックや割れを確実に防止して、生産性高く気相成長を行うことができる。
従来の、被処理ウエーハを載置するサセプタでは、気相成長の際にウエーハとザグリの側壁とが固着してクラックや割れの原因となる問題があった。また、ザグリの側壁と載置するウエーハのエッジとの間に間隙を設けるサセプタが開示されているが、この従来のサセプタを用いてウエーハに気相成長を施した場合、外周ダレが発生してフラットネスが悪化するという問題があった。
まず、図1は本発明に従う気相成長用サセプタの一部分の一例を示す断面概略説明図である。このサセプタ10は、ウエーハ1を載置するウエーハ載置面2と側壁3とからなる凹形状のザグリ4が形成されたものであり、ザグリ4は、その直径D4が載置面2に載置する被処理ウエーハ1の直径D1よりも3mm以上大きくなるように形成されている。従って、ザグリ4の中心に被処理ウエーハ1を載置すれば、ウエーハエッジとザグリ側壁3との間隙Cは1.5mm以上が確保される。
このザグリ4の直径D4は上記のように、載置面2に載置する被処理ウエーハ1の直径D1よりも3mm以上大きく形成されていることを必要とするが、20mmを超えない範囲で被処理ウエーハ1の直径D1よりも大きくなるようにザグリ4が形成されているとより良い。
しかしながら、本発明の気相成長用サセプタ10は、ザグリ4の直径D4が被処理ウエーハ1の直径D1よりも3mm以上大きいものであって、被処理ウエーハ1をザグリ4の中心に載置するものであるため、被処理ウエーハ1のエッジと側壁3との間隙Cをウエーハ1の全周にわたって1.5mm以上設けることができる。1.5mm以上間隙Cを設ければ、被処理ウエーハ1の外周部のエピタキシャル層が薄くなることを抑制し、外周ダレの発生を効果的に防止することができる。また、側壁3とウエーハ1の固着の発生を抑制できる。しかも、万が一ウエーハ1がわずかにずれてザグリ4に載置されたり、気相成長中ウエーハ1がずれたとしても、側壁3との接触をまぬがれ、固着の発生を抑制することができる。このため、本発明のサセプタ10を用いてエピタキシャル成長を行ったウエーハのフラットネスは良好であり、高品質のエピタキシャルウエーハを生産性高く得ることが可能である。
この縦型気相成長装置30においては、ベースプレート11上に釣鐘状のベルジャ12を載置することによって反応室13が形成される。この反応室13内には、ウエーハ14を載置する水平円盤型のサセプタ15が水平に配置され、その下面には該サセプタ15を介してウエーハ14を加熱する高周波加熱コイル16がコイルカバー17内に設けられている。
なお、本発明の気相成長装置は、このような縦型のものに限定されず、横型のものであってもよい。本発明におけるザグリ形状は縦型のみならず、横型であっても効果を奏することができるからである。
まず、サセプタ15のザグリ18の中心にウエーハ14を載置する。そして、原料ガスをガス導入口19より供給し、ノズル20の側面や上面に設けられた噴出孔21から噴出して反応室13に導入し、ガス排出口22から排出する。このとき、ウエーハ14は高周波加熱コイル16により加熱されているので、噴出された原料ガスはウエーハ表面で反応し、ウエーハ表面に薄膜のエピタキシャル層を気相成長させる。
なお、ウエーハは、例えばシリコンウエーハを用いることができるが、他の半導体ウエーハ等でもよく、特に限定はされない。
また、薄膜は例えばシリコン薄膜とできるが、原料ガスを適宜選択することにより他の半導体薄膜ともでき、特に限定されない。
(実施例1〜5、比較例1)
図1、2に示す本発明の気相成長用サセプタおよびこれを具備する縦型気相成長装置を用い、直径6インチ(15cm)のシリコンウエーハをサセプタのザグリの中心に収容し、シリコンウエーハ上にシリコンのエピタキシャル層を成長させた。このとき、サセプタとして、ザグリの直径が15.2cm(比較例1)、15.3cm(実施例1)、15.4cm(実施例2)、15.6cm(実施例3)、16.0cm(実施例4)、17.0cm(実施例5)のものを用い、各実施例、比較例においてそれぞれ30枚のウエーハにエピタキシャル成長を行った。
なお、反応ガスとしてSiHCl3を用い、成長速度を1.5μm/min、反応温度を1100℃、成長膜厚を120μmとした。
そして、このようにエピタキシャル層を成長させた後のウエーハの厚み形状と、外周部フラットネスを調べた。
図3(A)から、比較例1では外周ダレが発生していることがはっきりと確認できる。一方、(B)の実施例1では比較例1に比べて外周ダレが大幅に抑制されていることが判る。そしてさらに(C)の実施例4においては、外周ダレが見られないことが確認できる。なお、比較例では、1枚において固着が発生したが、本発明では固着は発生しなかった。
この結果、比較例1に比べて各実施例の外周部フラットネスの値は大幅に小さくなっており、実施例では高い平坦度を有するエピタキシャルウエーハを得ることができた。特に実施例4などでは外周部フラットネスが比較例1の半分程度に抑えられていて、格段にフラットネスが改善されている。
また、例えば実施例4と実施例5において、外周部フラットネスの値には、差がほとんど見られなく、この改善効果には限度があることが判る。
4、18、18’…ザグリ、 5…リング溝、 6…溝、
10、15、15’…サセプタ、 11、11’…ベースプレート、
12、12’…ベルジャ、 13、13’…反応室、
16、16’…高周波加熱コイル、 17、17’…コイルカバー、
19、19’…ガス導入口、 20、20’…ノズル、
21、21’…噴出孔、 22、22’…ガス排出口、
30、30’…縦型気相成長装置、 C…間隙、 D1…ウエーハ直径、
D4…ザグリ直径。
Claims (6)
- 気相成長装置においてウエーハを載置するためのサセプタであって、該サセプタは、ウエーハを載置するウエーハ載置面と側壁とからなる凹形状のザグリが形成されたものであり、該ザグリの直径が前記載置面に載置される被処理ウエーハの直径よりも3mm以上大きいものであって、前記被処理ウエーハを前記ザグリの中心に載置するものであることを特徴とする気相成長用サセプタ。
- 前記ザグリの直径が前記載置面に載置される被処理ウエーハの直径よりも3mm以上20mm以下の範囲で大きいものであることを特徴とする請求項1に記載の気相成長用サセプタ。
- 前記載置面に溝が形成されたものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の気相成長用サセプタ。
- 少なくとも、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の気相成長用サセプタを備えることを特徴とする気相成長装置。
- 少なくとも、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の気相成長用サセプタのザグリにウエーハを載置し、該ウエーハの表面に薄膜を気相成長させることを特徴とする気相成長方法。
- 請求項5に記載の気相成長方法により、ウエーハの表面に薄膜を気相成長させたものであることを特徴とするエピタキシャルウエーハ。
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