JP4910660B2 - 基板表面処理装置及び基板表面処理方法 - Google Patents

基板表面処理装置及び基板表面処理方法 Download PDF

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Description

本発明は基板表面処理装置及び基板表面処理方法に関し、特に湿式の基板表面処理に用いる基板表面処理装置及びその装置を用いた基板表面処理方法に関する。
IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等のパワー半導体素子を搭載した半導体製品では、パワー半導体素子表面に設けられたAl(アルミニウム)電極と該製品内に設けられたAl電極端子とが金属配線によって複雑に接続されている。
最近では、電気的な接続のし易さから、Al電極及びAl電極端子表面にAu(金)/Ni(ニッケル)鍍金膜を形成し、リードフレームを直接、鍍金膜を介してこれらの半田付けを行う方法が一般的になりつつある。
しかしながら、素子基板であるウエハの大口径化が加速し、鍍金膜をウエハ面内で均一に形成することが困難になってきている。何故なら、鍍金のような湿式処理においては、乾式処理に比べ溶液の拡散が鈍いため、ウエハが大口径になるに従い、ウエハ面内での鍍金溶液の成分がより不均一になるからである。
さらに、最近のパワー半導体素子の製造工程では、ウエハ表面に高密度に金属配線をパターニングする工程がある。これらの金属配線の一部には、鍍金後に生じるショートを防止するため、ポリイミド膜などが被覆されている。
このようなポリイミド膜が金属配線に被覆されていると、金属配線表面が露出している部分と、ポリイミド膜との間には段差が生じ、該露出している部分に形成された鍍金膜と、ポリイミド膜側面近傍に形成された金属配線上の鍍金膜の膜厚にばらつきが生じることがある。
以上のような膜厚の分布が生じると、半田接合を行った後に、鍍金膜が薄い部分と厚い部分で、次のような不具合が生じることがある。
例えば、鍍金膜が薄い部分では、鍍金膜と半田層とが拡散し、半田は直接金属配線に接合することになる。金属配線の材質が、例えばAlの場合には、半田とAlの密着力は半田とAu/Niの密着力に比べ低いため、その界面で剥離が生じたりする。また、鍍金膜の厚い部分では、鍍金膜の応力増加によって鍍金膜が剥離する場合がある。
このような問題を回避する手段として、電解鍍金では、ウエハをカセットケースに設置し、ウエハを鍍金溶液内で自転させながら、鍍金を行う方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
この方法では、アノード電極とウエハに接触するカソード電極で構成されたカセットケースにウエハをセットし、カセットケースを鍍金溶液にウエハごと浸してカセットケースを自転させる例が開示されている。
このような方法によれば、鍍金溶液がウエハの自転により拡散され、均一性のよい鍍金膜がウエハ上に形成できるように思える。
また、鍍金膜を均一に形成するには、鍍金膜形成工程以外の工程(例えば、エッチング、洗浄処理等)においても、ウエハ表面を均一に処理する必要がある。鍍金を行う前の下地の状態や、鍍金後のエッチングレートに差があると、鍍金工程で均一な鍍金膜を形成しても、最終的に均一な鍍金膜は得られないからである。
このような問題に対しては、湿式のエッチング時に、同様にウエハを自転させる方法が提案されている(例えば、特許文献2,3参照。)。
特開平9−246215号公報 特開2003−332296号公報 特開平10−229066号公報
しかしながら、特開平9−246215号公報の開示例では、電解鍍金用のカセットケースが開示されているに過ぎず、ウエハに充分に電圧を印加させるため、カセットケース上に設けたカソード電極支持部にウエハを強固に設置しなければならない。
ところで、近年のパワー半導体用ウエハの厚みは、素子内の抵抗を下げるために0.2mm程度と薄く作製されている。また、パワー半導体用ウエハの厚みは、さらに薄くなる傾向にある。このような薄いウエハを該カソード電極支持部に強固に設置し、カセットケースを回転させると、鍍金溶液の負荷によりカソード電極支持部近傍にあるウエハがダメージを受けたり、ウエハ全体が割れたりするという問題が生じている。
また、電解鍍金で用いるカセットケースは、ウエハと導通をもたせるために、材質が金属で構成されている。このような金属製のカセットケースでは、例えば鍍金工程前後で酸またはアルカリ処理をした場合、金属部が腐食するので鍍金とその前後の処理を同一のカセットケースによって処理できないという問題がある。
また、特開2003−332296号公報及び特開平10−229066号公報の開示例では、ウエハの端部に直接的に力を与えてウエハをカセットケース内で自転させている。このような方法では、厚さが0.2mmというウエハを用いた場合、ウエハ自体の強度性が低いことから、ウエハ端に欠けが発生したり、ウエハ全体が割れたりするという問題が生じている。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、湿式の基板表面処理に用いる基板表面処理装置及びその装置を用いた基板表面処理方法において、無電解鍍金で均一な鍍金膜を形成し、且つ被鍍金ウエハに対するダメージを抑え、鍍金とその前後の処理を一括して行うことができる基板表面処理装置及びその装置を用いた基板表面処理方法を提供することを目的とする。
本発明では上記課題を解決するために、基板の表面を溶液中で処理する基板表面処理装置において、回転軸芯から等距離となる箇所に複数の嵌合部が形成された、前記基板を支持する支持板と、前記基板の周囲に配置され、端部が前記嵌合部に嵌合して前記基板を支持する支持冶具と、を有する支持手段と、前記支持冶具によって支持された前記基板を前記溶液中で回転する回転手段と、を備え、前記嵌合部は、前記回転軸芯から第1の距離となる箇所に形成された複数の第1の嵌合部と、前記回転軸芯からの距離が前記第1の距離とは異なる第2の距離となる箇所に形成された複数の第2の嵌合部とを少なくとも有することを特徴とする基板表面処理装置が提供される。
このような基板表面処理装置では、基板の表面を溶液中で処理する基板表面処理装置において、回転軸芯から第1の距離となる箇所に形成された複数の第1の嵌合部と、回転軸芯からの距離が第1の距離とは異なる第2の距離となる箇所に形成された複数の第2の嵌合部とを少なくとも有する嵌合部が形成された基板の周囲に配置した複数の支持冶具によって基板が支持され、支持冶具によって支持された基板が溶液中で回転される。
また、本発明では、基板の表面を溶液中で処理する基板表面処理方法において、回転軸芯から等距離となる箇所に複数の嵌合部が形成された支持板と、前記基板の周囲に配置され、端部が前記嵌合部に嵌合して前記基板を支持する支持冶具と、を有する支持手段と、前記支持冶具によって支持された前記基板を前記溶液中で回転する回転手段と、前記嵌合部は、前記回転軸芯から第1の距離となる箇所に形成された複数の第1の嵌合部と、前記回転軸芯からの距離が前記第1の距離とは異なる第2の距離となる箇所に形成された複数の第2の嵌合部とを少なくとも有する基板表面処理装置を用いて、前記基板の表面処理をすることを特徴とする基板表面処理方法が提供される。
このような基板表面処理方法では、回転軸芯から第1の距離となる箇所に形成された複数の第1の嵌合部と、回転軸芯からの距離が第1の距離とは異なる第2の距離となる箇所に形成された複数の第2の嵌合部とを少なくとも有する嵌合部が形成された基板の表面を溶液中で処理する基板表面処理方法において、基板の周囲を複数の支持冶具によって基板を支持する支持手段と、支持冶具によって支持された基板を溶液中で回転する回転手段と、を備えた基板表面処理装置を用いて、基板が表面処理される。
本発明では、基板の表面を溶液中で処理する基板表面処理装置において、回転軸芯から第1の距離となる箇所に形成された複数の第1の嵌合部と、回転軸芯からの距離が第1の距離とは異なる第2の距離となる箇所に形成された複数の第2の嵌合部とを少なくとも有する嵌合部が形成された基板の周囲に配置した複数の支持冶具によって基板を支持し、支持冶具によって支持された基板を溶液中で回転するようにした。
また、本発明では、基板の表面を溶液中で処理する基板表面処理方法において、回転軸芯から第1の距離となる箇所に形成された複数の第1の嵌合部と、回転軸芯からの距離が第1の距離とは異なる第2の距離となる箇所に形成された複数の第2の嵌合部とを少なくとも有する嵌合部が形成された基板の周囲を複数の支持冶具によって基板を支持する支持手段と、支持冶具によって支持された基板を溶液中で回転する回転手段と、を備えた基板表面処理装置を用いて、基板を表面処理するようにした。
これにより、鍍金処理で均一な鍍金膜を形成し、且つ被鍍金ウエハに対するダメージを抑え、さらに鍍金とその前後の処理を一括して行うことができる基板表面処理装置及びその装置を用いた基板表面処理方法が実現可能になる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
最初に、本発明の基板表面処理装置の内部に取り付けられるカセットケースの基本構造について説明する。以下に説明するように、カセットケースは薄いウエハ基板を柔軟に収納することができる支持冶具を備えている。
図1はカセットケースの要部図であり、(A)は要部正面図であり、(B)は要部側面図である。ここで(B)は、図1(A)の左側側面を表している。
カセットケース100は、2つの円板10a,10bと、円板10a,10bに放射状に設けられた複数のスリット11a,11bと、支持冶具12と、を具備している。そして、円板10aと円板10bは、支持冶具12を支持する支持板であると共に、円板10a及び円板10b自体がスリット11a,11bに嵌設された支持冶具12によって並列に固定されている。
スリット11a,11bについては、長さが長いスリット11aと短いスリット11bが円板10a,10bの円周方向に、例えば60°毎に形成されている。即ち、この図に示すように、短いスリット11bを組にすれば、円板10aと円板10bは、6個の支持冶具12で固定されることになる。尚、支持冶具12の両端は、スリット11bの下部においてボルト止または嵌め込み等によって固定されている。即ち、スリット11a,11bは、支持冶具12の両端を嵌合する嵌合部としての役割を有する。
そして、支持冶具12の内側には、ウエハを支持する溝部12aが設けられている。そして、例えば、Si(シリコン)で構成される直径8インチのウエハ基板13(肉厚0.2mm)をカセットケース100内に収納するときは、ウエハ基板13の端を溝部12aに接触させ、ウエハ基板13を外周から6個の支持冶具12で柔軟に挟持するように支持する。ここで、ウエハ基板13の支持については、6個の支持冶具12で完全に挟持せず、ウエハ基板13が溝部12aから外れない程度に、ウエハ基板13の端と溝部12a表面との間に所定のクリアランスを隔てて、ウエハ基板13を支持してもよい。
尚、スリット11a,11bについては、上述したように2種類の長さのスリットを形成している。例えば、支持冶具12をスリット11bの代わりに、スリット11aの下部まで嵌合させ、この部分で固定すれば、対向する支持冶具12のそれぞれの距離がスリット11bに支持冶具12を固定させた場合に比べ短くなり、8インチのウエハ基板13より直径の短い、例えば6インチのウエハ基板をカセットケース100内に支持することができる。
そして、円板10aには、カセットケース100全体を回転させるために、回転ベルト(後述)を噛み合せるためのプーリ14が支持台15を介して設置されている。さらに、円板10aの中心には第1の回転軸16が備えられている。
このようなプーリ14及び第1の回転軸16をカセットケース100に備えることにより、回転ベルトによって与えられたプーリ14の回転を第1の回転軸16を中心にしてカセットケース100に伝動し、ウエハ基板13面が自転するようにカセットケース100を回転させることができる。
尚、ウエハ基板13をカセットケース100内に収納するときは、例えば、支持冶具12の2個についてはスリット11bに設置せず、隣接する4個の支持冶具12を予めスリット11bに固定する。そして、支持冶具のないカセットケース100の開放された空間から、ウエハ基板13を円板10a,10bと平行になるように挿入し、溝部12aにウエハ基板を支持させる。このような動作を繰り返し、所望の枚数のウエハ基板13を挿入した後、残りの支持冶具12をスリット11bに設置し、複数のウエハ基板13がカセットケース100内に収納される。
尚、図1に示すカセットケース100では、一つの支持冶具12に25個の溝部12aを設け、一つのカセットケース100に25枚のウエハ基板13を収納できるようになっている。しかし、この溝部12aの数については、特に25個に限る必要はなく、所望の収納枚数に応じた複数の溝部12aを支持冶具12に設ければよい。
また、円板10a,10bについては、この図では2つとしているが、特に2つに限る必要はなく、カセットケース100の剛性を向上させるため、ウエハ基板13間に円板を複数個挿入させてもよい。
また、支持冶具12についても6個に限る必要はなく、より弱い力で均等にウエハ基板13を支持するために、6個以上の支持冶具12を円板に設置し、ウエハ基板13を支持してもよい。
さらに、スリットの長さについても、上述した2種に限ることはなく、8インチ及び6インチ以外のウエハ基板の直径に対応したスリットを円板10a,10bに設けてもよい。
このように、カセットケース100では、支持冶具12を支持する支持板としての円板10a,10bの回転軸芯から等距離となる箇所に複数の嵌合部、例えばスリット11a,11bが形成され、円板10a,10bのスリット11a,11bに、支持冶具12の端を嵌合し、支持冶具12に形成されている溝に複数のウエハ基板13を並列に支持することができる。
次に、カセットケース100を外フレームに設置した基板表面処理装置について説明する。
図2は基板表面処理装置の要部図であり、(A)は要部正面図であり、(B)は要部側面図である。ここで(B)は、図2(A)に向かって左側の側面を示している。この図では、図1と同一の要素については同一の符号を付し、その説明の詳細は省略する。
カセットケース100は、外フレーム20の重心領域にカセットケース100に設けられた第1の回転軸16によって支持され、カセットケース100全体が外フレーム20内に格納されている。外フレーム20のサイド及び下面20aは後述する鍍金液が充分にカセットケース100まで回り込むように広く開放されている。
そして、外フレーム20の上面20bにはL字状の支持台21が設けられ、支持台21に、例えばモータ22が設置されている。
モータ22の回転軸22aは支持台21を貫通し、回転軸22aにプーリ23が設置されている。そして、プーリ23とプーリ14との間には、樹脂製の回転ベルト24が掛け渡されている。
このような基板表面処理装置200によれば、モータ22の回転運動がプーリ23に伝道し、プーリ23から回転ベルト24によって、その駆動がプーリ14に伝道され、カセットケース100全体をウエハ基板13面が自転するように回転させることができる。
また、外フレーム20の上面には、第2の回転軸25が備えられている。この回転軸25に、例えば、モータ等によって外部から横方向に回転駆動を与えれば、基板表面処理装置200は後述する鍍金溶液の液面方向に回転し、同時にカセットケース100に収納されたウエハ基板13を公転させることができる。
ところで、基板表面処理装置200の各部材の材質は、薬液洗浄処理、湿式エッチング処理及び無電解鍍金処理、またはこれらの処理を連続させた処理に一括して用いられるように、例えば、塩化ビニル樹脂またはフッ素樹脂で構成されている。
このように、基板表面処理装置200は、ウエハ基板13の周囲に配置した複数の支持冶具12によってウエハ基板13を支持する支持手段と、支持冶具12によって支持されたウエハ基板13を鍍金溶液中で回転する回転手段と、を備えている。
そして、その支持手段においては、円板10a,10bの外周に形成されたスリット11a,11bに支持冶具12の端を嵌合し、支持冶具12に形成されている溝部12aに複数のウエハ基板13を並列に支持することを特徴としている。
さらに、その支持手段においては、円板10a,10bの外周に長さの異なるスリット11a,11bを複数形成し、支持冶具12が嵌合する場所については、スリット11aまたはスリット11bを選択することで、直径の異なるウエハ基板を支持冶具12を用いて支持できることを特徴としている。
また、ウエハ基板13を回転する手段においては、鍍金溶液中でウエハ基板13がウエハ基板13面内で自転することができる。さらに、鍍金溶液中でウエハ基板13が鍍金溶液の液面方向に公転することもできる。
このような基板表面処理装置200によれば、無電解鍍金で均一な鍍金膜を形成し、且つ鍍金中に被鍍金ウエハに対するダメージを抑えることができる。また後述するように、鍍金とその前後の処理を一括して行うことができる。
次に、上述した基板表面処理装置200を用いた場合の鍍金方法及びその効果について説明する。効果については、回転機構を備えていないカセットケースと本発明の基板表面処理装置200を用いた場合の比較検討を行い、その効果の確認を行った。
具体的には、鍍金膜の一例としてNiP膜を8インチのウエハ基板に鍍金を行い、ウエハ基板上に形成したNiP膜の膜厚のピストグラムを算出することにより、回転機構を備えていないカセットケースと本発明の基板表面処理装置200を用いた場合の効果について確認した。
図3は鍍金の方法を説明する要部図であり、(A)は回転機構を備えていない基板表面処理装置を用いた場合の鍍金方法を説明する図であり、(B)は回転機構を備えている基板表面処理装置を用いた場合の鍍金方法を説明する図である。この図では、図1、図2と同一の要素については同一の符号を付し、その説明の詳細は省略する。
図示するように、鍍金槽30内は、例えば、NiP鍍金溶液31で満たされている。そして、NiP鍍金溶液31は、鍍金中に常時、ノズル32の開口部32aから鍍金槽30の上方向に噴射させる。噴射されたNiP鍍金溶液31は、この図では図示はしないが、ポンプによって鍍金槽30からくみ上げられ、フィルタを介して再びノズル32に還流されている。
そして、図3(A)においては、8インチのウエハ基板13を回転機構が設けてられていないカセットケース33に収納させ、ウエハ基板13全面がNiP鍍金溶液31に浸されるように、NiP鍍金溶液31内にカセットケース33を浸漬する。
一方、図3(B)においては、8インチのウエハ基板13を基板表面処理装置200に収納させ、ウエハ基板13全面がNiP鍍金溶液31に浸されるように、NiP鍍金溶液31内に基板表面処理装置200を浸漬する。そして、カセットケース100の回転を5回転/分の回転速度で行い、ウエハ基板13を面内方向で自転させる。
尚、図3(A)及び図3(B)に示すウエハ基板13については、処理を同じ条件で行う。
具体的には、鍍金を施す前に、予め薬液による洗浄を行い、その後に水洗を行う。そして、酸またはアルカリ溶液を用いた湿式エッチングを行う。そして、再び水洗を行い、鍍金を行う。鍍金を行った後には、必要に応じて湯洗を行い、ウエハ基板13を乾燥させる。
このとき、基板表面処理装置200の材質は、例えば、塩化ビニル樹脂またはフッ素樹脂などで構成される不導体なので、薬液による洗浄、酸またはアルカリを用いた湿式エッチングを行っても、耐食性があり基板表面処理装置200が腐食することはない。また、不導体であるため、鍍金処理を行っても、基板表面処理装置が鍍金されることもない。
従って、基板表面処理装置200は、薬液洗浄、湿式エッチング、鍍金、水洗、湯洗のそれぞれの処理に汎用することができ、これら一連の処理を同一の基板表面処理装置200を用いて行うことができる。
そして、それぞれの鍍金条件については、基板表面処理装置200に収納させたウエハ基板13を自転させている以外には、図3(A)及び(B)において同一条件で行った。
図4はNiP膜の膜厚のヒストグラムを説明する図であり、(A)は回転機構を備えていない基板表面処理装置を用いた場合のNiP膜の膜厚のヒストグラムを説明する図であり、(B)は回転機構を備えている基板表面処理装置を用いた場合のNiP膜の膜厚のヒストグラムを説明する図である。
この図の横軸は、NiP膜の膜厚を示し、縦軸は膜厚の頻度を示している。即ち、この図は、所定の膜厚に頻度が集中しているほど、NiP膜の膜厚にばらつきが少ないことを示している。
尚、取得したデータは、各ウエハ基板で5ポイントとし、複数のバッチ間のデータからそれぞれのヒストグラムを求めた。
図4(A)では、5.3μmを中心に4.7〜5.7μmまでヒストグラムの裾が広がっている。一方、図4(B)では、5.1μmを中心に4.9〜5.5μmまでヒストグラムの裾の広がりを形成しているが、図4(A)に比べ、ヒストグラムの幅が狭い結果を得ている。そして、それぞれのヒストグラムの標準偏差であるσ値を算出すると、図4(A)では0.22であるのに対し、図4(B)では、0.12であることが分かった。このように、図2に示す基板表面処理装置200を用いて鍍金を行った場合は、鍍金膜の膜厚のσ値が半分程度に減少することが分かった。
さらに、NiP鍍金溶液31内で基板表面処理装置200を図2に示す回転軸25を中心に回転させ、カセットケース100を公転させた場合は、収納させた各ウエハ基板13表面におけるNiP鍍金溶液31の成分比がさらに均一になるので、σ値はより減少すると考えられる。
尚、図4(B)に示す構成で処理したウエハ基板13には、欠け、割れは生じなかった。
このように、ウエハ基板13の周囲を複数の支持冶具12によってウエハ基板13を支持する支持手段と、支持冶具12によって支持されたウエハ基板13をNiP鍍金溶液31中で回転する回転手段と、を備えた基板表面処理装置200を用いて、ウエハ基板13の表面に鍍金処理することができる。
そして、基板表面処理装置200については、材質が例えば、塩化ビニル樹脂またはフッ素樹脂などの不導体で構成されているので、ウエハ基板13を基板表面処理装置200に嵌装したまま、薬液洗浄、湿式エッチング、無電解鍍金、水洗、湯洗の各処理のうち、少なくとも2つの処理を連続して行うことができる。
次に、基板表面処理装置に格納するカセットケースの変形例について説明する。
図5はカセットケースの変形例を説明する要部図であり、(A)は要部正面図であり、(B)は要部側面図である。ここで(B)は、図1(A)に向かって左側の側面を示している。この図では、図1乃至図3と同一の要素については同一の符号を付し、その説明の詳細は省略する。
カセットケース101は、2つの円板10a,10bと、円板10a,10bに放射状に設けられた複数のスリット11a,11bと、支持冶具17と、を具備している。そして、円板10aと円板10bは、スリット11a,11bに嵌設された支持冶具17によって並列に固定されている。
スリット11a,11bについては、長さが長いスリット11aと短いスリット11bが円板10a,10bの円周方向に60°毎に形成されている。即ち、この図に示すように、短いスリット11bを組にすれば、円板10aと円板10bは、6個の支持冶具17で固定されることになる。尚、支持冶具17の両端は、スリット11bの下部においてボルト止または嵌め込み等によって固定されている。
支持冶具17の内側には、ウエハを支持する溝部17aが設けられている。そして、このカセットケース101では、支持冶具17の外側に断面がL字状の羽根部17bが設けられている。
このような羽根部17bが設けられたカセットケース101によれば、基板表面処理装置にモータ等の駆動機構を備えずに、カセットケース101をウエハ基板13の面内方向で自転するように回転させることができる(後述)。
図6は羽根部が設けられたカセットケースを用いての鍍金の方法を説明する要部図である。この図では、図1乃至図3、図5と同一の要素については同一の符号を付し、その説明の詳細は省略する。
カセットケース101は、外フレーム20の重心領域にカセットケース101に設けられた第1の回転軸16によって支持され、カセットケース101全体が外フレーム20内に格納されている。外フレーム20のサイド及び下面20aは鍍金液が充分にカセットケース101まで回り込むように広く開放されている。
そして、鍍金槽30内を、例えばNiP鍍金溶液31で満し、NiP鍍金溶液31をノズル32の開口部32aから鍍金槽30の上方向に噴射できるようにする。
そして、ウエハ基板13がカセットケース101内に収納された基板表面処理装置201をウエハ基板13全面がNiP鍍金溶液31に浸されるように、NiP鍍金溶液31内に浸漬する。
そして、ノズル32の開口部32aから鍍金溶液31が噴射されると、鍍金溶液31の液流が鍍金槽30の上方に向かい、カセットケース101に設けた羽根部17bに力を与える。そして、羽根部17bに力が与えられると、回転軸16を中心にカセットケース101が回転し、ウエハ基板13はその面内方向で自転する。
また、外フレーム20の上面には、第2の回転軸25が備えられている。この回転軸25に、例えば、モータ等によって外部から横方向に回転駆動を与えれば、基板表面処理装置201はNiP鍍金溶液31の液面方向に回転し、同時にカセットケース101に収納されたウエハ基板13を公転させることができる。
このように、基板表面処理装置201は、回転する手段において、支持冶具17に羽根部17bが設けられ、NiP鍍金溶液31中の液流によりウエハ基板13がNiP鍍金溶液31中でウエハ基板13面内で自転することができる。
このような基板表面処理装置201によれば、無電解鍍金で均一な鍍金膜を形成し、且つ鍍金中に被鍍金ウエハに対するダメージを抑えることができる。そして、鍍金とその前後の処理を一括して行うことができる。
続いて、図5に示すカセットケース101を用いた基板表面処理装置の変形例について説明する。
図7は基板表面処理装置の変形例を説明する要部図である。この図では、図1乃至図3、図5、図6と同一の要素については同一の符号を付し、その説明の詳細は省略する。
この基板表面処理装置202aの外フレーム26には、プーリ27が備えられ、プーリ27は、外フレーム26の回転主軸26aを中心に回転できるようになっている。
さらに、プーリ27には、アーム28が接合され、アーム28が外フレーム26の外側に延出されている。そして、アーム28の終端部28aには、カセットケース101に設けられた第1の回転軸16が貫設され、カセットケース101が第1の回転軸16を中心に回転できるようになっている。
また、外フレーム26の上面には、支持台21を介してプーリ23が設けられ、プーリ23とプーリ27との間には、回転ベルト24が掛け渡されている。そして、プーリ27には、支持台21の裏側に設置されたモータ(不図示)によって、回転駆動を与えることができる。尚、外フレーム26のサイド及び下面は鍍金液が充分にカセットケース101まで回り込むように広く開放されている。
鍍金槽30内は、例えばNiP鍍金溶液31で満され、NiP鍍金溶液31がノズル32の開口部32aから鍍金槽30の上方向に噴射できるようになっている。
そして、カセットケース101内に収納されたウエハ基板13全面がNiP鍍金溶液31に浸されるように、NiP鍍金溶液31内に基板表面処理装置202aを浸漬する。
そして、ノズル32の開口部32aから鍍金溶液31が噴射されると、鍍金溶液31の液流が鍍金槽30の上方に向かい、カセットケース101に設けた羽根部17bに力を与える。そして、羽根部17bに力が与えられると、回転軸16を中心にカセットケース101が回転し、ウエハ基板13は回転軸16を中心にウエハ基板13の面内方向で自転する。
さらに、上述したモータによって、プーリ23に回転駆動を与えれば、回転ベルト24によって、プーリ27を回転させることができ、アーム28の終端部28aを外フレーム26内で回転主軸26aを中心に旋回させることができる。このとき、アーム28の終端部28aには、カセットケース101の回転軸16が貫設されている。従って、この基板表面処理装置202aにおいては、カセットケース101を、回転主軸26aを中心に旋回させ、同時に回転軸16を中心に回転させることができる。
また、外フレーム26の上面には、第2の回転軸25が備えられている。この回転軸25に、例えば、モータ等によって外部から横方向に回転駆動を与えれば、基板表面処理装置202aはNiP鍍金溶液31の液面方向に回転し、同時にカセットケース101に収納されたウエハ基板13を公転させることができる。
尚、この図においては、一つのカセットケース101を外フレーム26に設置し、回転主軸26aを中心としたカセットケース101の回転動作を説明するために、点線で描いた部分については、一時的にその部分にカセットケースが存在していたことを示している。
しかし、カセットケース101については、一つに限る必要はなく、カセットケース101同士が接触しない程度に複数のカセットケース101を外フレーム26にアーム28を介して設置してもよい。これにより、より多くの枚数のウエハ基板13を一度の処理で鍍金できるようになる。
このように、基板表面処理装置202aは、回転する手段において、基板表面処理装置202aの回転主軸26aにプーリ27が設置され、プーリ27から延出されたアーム28の終端部28aに第1の回転軸16が取り付けられ、アーム28を回転主軸26aを中心に回転させることにより、NiP鍍金溶液31中においてウエハ基板13を旋回させることができる。
このような基板表面処理装置202aによれば、無電解鍍金で均一な鍍金膜を形成し、且つ鍍金中に被鍍金ウエハに対するダメージを抑えることができる。そして、鍍金とその前後の処理を一括して行うことができる。
図8は基板表面処理装置の変形例を説明する要部図である。この図では、図1乃至図3、図5乃至図7と同一の要素については同一の符号を付し、その説明の詳細は省略する。
この基板表面処理装置202bの外フレーム26には、プーリ27が備えられ、プーリ27は、外フレーム26の回転主軸26aを中心に回転できるようになっている。
さらに、プーリ27には、アーム28が接合されている。そして、アーム28の終端部28aには、カセットケース100に設けられた第1の回転軸16が貫設され、カセットケース100が第1の回転軸16を中心に回転できるようになっている。
また、外フレーム26の上面には、支持台21を介してプーリ23が設けられ、プーリ23とプーリ27との間には、回転ベルト24が掛け渡されている。そして、プーリ27には、支持台21の裏側に設置されたモータ(不図示)によって、回転駆動を与えることができる。
さらに、基板表面処理装置202bの外フレーム26には、プーリ40が備えられ、プーリ40は、プーリ27と共に、外フレーム26の回転主軸26aを中心に回転できるようになっている。
そして、カセットケース100に設けられた第1の回転軸16にもプーリ41が貫設され、プーリ41の回転によって、カセットケース100が第1の回転軸16を中心に回転できるようになっている。また、プーリ40とプーリ41との間には、回転ベルト42が掛け渡されている。
尚、外フレーム26のサイド及び下面は鍍金液が充分にカセットケース100まで回り込むように広く開放されている。
鍍金槽30内は、例えば、NiP鍍金溶液31で満され、NiP鍍金溶液31がノズル32の開口部32aから鍍金槽30の上方向に噴射できるようになっている。
そして、カセットケース100内に収納されたウエハ基板13全面がNiP鍍金溶液31に浸されるように、NiP鍍金溶液31内に基板表面処理装置202bを浸漬する。そして、ノズル32の開口部32aから鍍金溶液31が噴射される。
そして、上述したモータによって、プーリ23に回転駆動を与えれば、回転ベルト24によって、プーリ27を回転させることができ、アーム28の終端部28aを外フレーム26内で回転主軸26aを中心に旋回させることができる。このとき、プーリ40は、プーリ23と共に回転するので、回転ベルト42によって掛け渡されたプーリ41も共に回転する。従って、基板表面処理装置202bにおいては、カセットケース100を、回転主軸26aを中心に旋回させながら、カセットケース100を回転軸16を中心に回転させることができる。
また、外フレーム26の上面には、第2の回転軸25が備えられている。この回転軸25に、例えば、モータ等によって外部から横方向に回転駆動を与えれば、基板表面処理装置202bはNiP鍍金溶液31の液面方向に回転し、同時にカセットケース100に収納されたウエハ基板13を公転させることができる。
尚、この図においては、一つのカセットケース100を外フレーム26に設置し、回転主軸26aを中心としたカセットケース100の回転動作を説明するために、点線で描いた部分については、一時的にその部分にカセットケース100が存在していたことを示している。
しかし、カセットケース100については、一つに限る必要はなく、カセットケース100同士が接触しない程度に複数のカセットケース100を外フレーム26にアーム28を介して設置してもよい。これにより、より多くの枚数のウエハ基板13を一度の処理で鍍金できるようになる。
このように、基板表面処理装置202bは、回転する手段において、基板表面処理装置202bの回転主軸26aにプーリ27が設置され、プーリ27から延出されたアーム28の終端部28aに第1の回転軸16が取り付けられ、アーム28を回転主軸26aを中心に回転させることにより、NiP鍍金溶液31中においてウエハ基板13を旋回させることができる。
また、基板表面処理装置202bでは、回転主軸26aに設置されたプーリ40と、第1の回転軸16に設置されたプーリ41との間に、回転ベルト42が掛け渡されている。そして、アーム28を回転主軸26aを中心に回転させることにより、NiP鍍金溶液31中においてウエハ基板13を自転させながら旋回させることができる。
このような基板表面処理装置202bによれば、無電解鍍金で均一な鍍金膜を形成し、且つ鍍金中に被鍍金ウエハに対するダメージを抑えることができる。そして、鍍金とその前後の処理を一括して行うことができる。
図9は基板表面処理装置の変形例を説明する要部図である。この図では、図1乃至図3、図5乃至図8と同一の要素については同一の符号を付し、その説明の詳細は省略する。
この実施の形態では、籠状の外フレーム50の底に、例えば台形状の支持板50aが設けられ、支持板50aの上部にU字状の軸受部50bが形成されている。そして、第1の回転軸16が軸受部50bの内部に載置され、カセットケース101が外フレーム50から容易に脱着可能にできる構造になっている。そして、カセットケース101全体が外フレーム50内に格納されている。また、外フレーム50のサイド及び下面50cは鍍金液が充分にカセットケース101まで回り込むように広く開放されている。
そして、鍍金槽30内を、例えばNiP鍍金溶液31で満し、NiP鍍金溶液31をノズル32の開口部32aから鍍金槽30の上方向に噴射できるようにする。
そして、ウエハ基板13がカセットケース101内に収納された基板表面処理装置203をウエハ基板13全面がNiP鍍金溶液31に浸されるように、NiP鍍金溶液31内に浸漬する。
そして、ノズル32の開口部32aから鍍金溶液31が噴射されると、鍍金溶液31の液流が鍍金槽30の上方に向かい、カセットケース101に設けた羽根部17bに力を与える。そして、羽根部17bに力が与えられると、回転軸16を中心にカセットケース101が回転し、ウエハ基板13はその面内方向で自転する。
また、外フレーム50の上方には、第2の回転軸25が備えられている。この回転軸25に、例えば、モータ等によって外部から横方向に回転駆動を与えれば、基板表面処理装置203はNiP鍍金溶液31の液面方向に回転し、同時にカセットケース101に収納されたウエハ基板13を公転させることができる。
このように、基板表面処理装置203は、回転する手段において、支持冶具17に羽根部17bが設けられ、NiP鍍金溶液31中の液流によりウエハ基板13がNiP鍍金溶液31中でウエハ基板13面内で自転することができる。
このような基板表面処理装置203によれば、無電解鍍金で均一な鍍金膜を形成し、且つ鍍金中に被鍍金ウエハに対するダメージを抑えることができる。そして、鍍金とその前後の処理を一括して行うことができる。また、カセットケース101を外フレーム50から容易に脱着でき、作業手間を省くことができる。
続いて、支持板である上記の円板10a,10bの変形例について説明する。
図10は円板の変形例を説明する要部図である。この図では、図1乃至図3、図5乃至図9と同一の要素については同一の符号を付し、その説明の詳細は省略する。
上述したように、円板10cは、支持冶具12を支持する支持板である。そして、複数の円板10cが貫通部11c,11dに嵌設される支持冶具12によって並列に固定される。
支持冶具12と円板10cとを嵌設する嵌合部、即ち貫通部11c,11dについては、それぞれが複数形成され、それぞれが円板10cの回転軸芯からの距離を変えて、円板10cの外周に向かい等距離となる位置に設置されている。その形状は、例えば角状とし、円板10cを貫通させた穴口としている。
そして、支持冶具12を嵌合させる場所を変えることで、直径の異なるウエハ基板を支持冶具12を用いて支持することができる。
尚、この図では、貫通部11c,11dがそれぞれ4個形成され、4個の支持冶具12が円板10cに固定されることになるが、貫通部11c,11dの数については特にこの数に限定されない。安定してウエハ基板を支持するためには、これ以外の数の貫通部11c,11dを円板10cに形成させてもよい。
また、貫通部11c,11dは、円板10cを貫通させる必要はなく、支持冶具12の凸部12bと貫通部11c,11dとが嵌合できる程度の凹部であってもよい。
このように支持冶具12を支持する支持板としての円板10cの回転軸芯から等距離となる箇所に複数の嵌合部、例えば貫通部11c,11dが形成され、貫通部11c,11dに、支持冶具12の端を嵌合し、支持冶具12に形成されている溝に複数のウエハ基板を並列に支持することができる。
このような円板10cを用いた基板表面処理装置によれば、無電解鍍金で均一な鍍金膜を形成し、且つ鍍金中に被鍍金ウエハに対するダメージを抑えることができる。また、鍍金とその前後の処理を一括して行うことができる。
図11は円板の変形例を説明する要部図である。
上述したように、円板10dは、図1に示す支持冶具12を支持する支持板である。そして、複数の円板10dがスリット11eに嵌設される支持冶具12によって並列に固定される。
支持冶具12と円板10dとを嵌設する嵌合部、即ちスリット11eについては複数形成されている。
そして、この円板10dでは、スリット11eの中心線が円板10dの直径方向上にあるのではなく、当該中心線と直径方向とが所定の角度θを有して、円板10dの外周に形成されている。
尚、この図では、それぞれが4個のスリット11eを設け、4個の支持冶具12が円板10dに固定されるが、スリット11eを形成する数については特にこの数に限定されない。安定してウエハ基板を支持するために、これ以外の数のスリット11eを円板10dに形成させてもよい。
また、長さの異なる複数のスリットを円板10dの外周に形成させることにより、直径の異なるウエハ基板を円板10dと支持冶具を具備したカセットケースによって支持することができる。
このように支持冶具を支持する支持板としての円板10dの回転軸芯から等距離となる箇所に複数の嵌合部、例えばスリット11eが形成され、スリット11eに、支持冶具の端を嵌合し、支持冶具に形成されている溝に複数のウエハ基板を並列に支持することができる。
このような円板10dを用いた基板表面処理装置によれば、無電解鍍金で均一な鍍金膜を形成し、且つ鍍金中に被鍍金ウエハに対するダメージを抑えることができる。また、鍍金とその前後の処理を一括して行うことができる。
図12はカセットケースの変形例を説明する要部図であり、(A)は要部正面図であり、(B)は要部側面図である。
カセットケース102は、2つの円板10e,10fと、支持冶具12と、円板10e,10fに直接設置された羽根部10gと、を具備している。円板10e,10fは、支持冶具12を支持する支持板である。そして、円板10e,10fは、支持冶具12によって嵌設され、並列に固定される。ここで、支持冶具12を嵌設する方法は、上記スリットに嵌設する方法でもよく、上記貫通部または上記凹部に嵌設する方法でもよい(図示せず)。
ここで、カセットケース102では、上述したように、円板10e,10fの側面に、例えば、歪曲した羽根部10gが直接備えられている。
このようなカセットケース102を収納した基板表面処理装置を図3に示すNiP鍍金溶液31に浸漬すれば、ノズル32の開口部32aから鍍金溶液31が噴射され、その液流によって、羽根部10gに力が与えられ、カセットケース102が回転し、ウエハ基板はその面内方向で自転する。
尚、この図では、一つの円板に4個の羽根部10gを設けているが、その数については特にこの数に限定されない。安定してウエハ基板を自転させるために、この数以外の羽根部10gをそれぞれの円板10e,10fに形成させてもよい。
このようなカセットケース102を用いた基板表面処理装置によれば、無電解鍍金で均一な鍍金膜を形成し、且つ鍍金中に被鍍金ウエハに対するダメージを抑えることができる。また、鍍金とその前後の処理を一括して行うことができる。
カセットケースの要部図であり、(A)は要部正面図であり、(B)は要部側面図である。 基板表面処理装置の要部図であり、(A)は要部正面図であり、(B)は要部側面図である。 鍍金の方法を説明する要部図であり、(A)は回転機構を備えていない基板表面処理装置を用いた場合の鍍金方法を説明する図であり、(B)は回転機構を備えている基板表面処理装置を用いた場合の鍍金方法を説明する図である。 NiP膜の膜厚のヒストグラムを説明する図であり、(A)は回転機構を備えていない基板表面処理装置を用いた場合のNiP膜の膜厚のヒストグラムを説明する図であり、(B)は回転機構を備えている基板表面処理装置を用いた場合のNiP膜の膜厚のヒストグラムを説明する図である。 カセットケースの変形例を説明する要部図であり、(A)は要部正面図であり、(B)は要部側面図である。 羽根部が設けられたカセットケースを用いての鍍金の方法を説明する要部図である。 基板表面処理装置の変形例を説明する要部図である(その1)。 基板表面処理装置の変形例を説明する要部図である(その2)。 基板表面処理装置の変形例を説明する要部図である(その3)。 円板の変形例を説明する要部図である(その1)。 円板の変形例を説明する要部図である(その2)。 カセットケースの変形例を説明する要部図であり、(A)は要部正面図であり、(B)は要部側面図である。
符号の説明
10a,10b,10c,10d,10e,10f 円板
10g,17b 羽根部
11a,11b,11e スリット
11c,11d 貫通部
12,17 支持冶具
12a,17a 溝部
12b 凸部
13 ウエハ基板
14,23,27,40,41 プーリ
15,21 支持台
16,22a,25 回転軸
20,26,50 外フレーム
20a,50c 下面
20b 上面
22 モータ
24,42 回転ベルト
26a 回転主軸
28 アーム
28a 終端部
30 鍍金槽
31 NiP鍍金溶液
32 ノズル
32a 開口部
33,100,101,102 カセットケース
50a 支持板
50b 軸受部
200,201a,201b,202a,202b,203 基板表面処理装置

Claims (16)

  1. 基板の表面を溶液中で処理する基板表面処理装置において、
    回転軸芯から等距離となる箇所に複数の嵌合部が形成された、前記基板を支持する支持板と、前記基板の周囲に配置され、端部が前記嵌合部に嵌合して前記基板を支持する支持冶具と、を有する支持手段と、
    前記支持冶具によって支持された前記基板を前記溶液中で回転する回転手段と、
    を備え
    前記嵌合部は、前記回転軸芯から第1の距離となる箇所に形成された複数の第1の嵌合部と、前記回転軸芯からの距離が前記第1の距離とは異なる第2の距離となる箇所に形成された複数の第2の嵌合部とを少なくとも有することを特徴とする基板表面処理装置。
  2. 前記嵌合部は、前記回転軸芯からの距離が前記第1の距離並びに前記第2の距離とは異なる距離となる箇所に複数の他の嵌合部をさらに有することを特徴とする請求項1記載の基板表面処理装置。
  3. 前記基板の直径に応じて、前記支持冶具の端部が嵌合する前記嵌合部を変えて、直径の異なる基板を支持できることを特徴とする請求項1または2に記載の基板表面処理装置。
  4. 前記基板表面処理装置の材質が不導体であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の基板表面処理装置。
  5. 前記嵌合部は、前記支持板の外周から、前記回転軸芯から等距離となる位置まで前記支持板に形成されたスリットであることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の基板表面処理装置。
  6. 前記嵌合部は、前記支持板に設置された貫通部または凹部であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の基板表面処理装置。
  7. 前記回転手段においては、前記溶液中で前記基板が前記基板面内で自転することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の基板表面処理装置。
  8. 前記回転手段においては、前記溶液中で前記基板が前記溶液の液面方向に公転することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の基板表面処理装置。
  9. 前記回転手段においては、前記支持冶具または前記支持板に羽根部が設けられ、前記溶液中の液流により前記基板が前記溶液中で前記基板面内で自転することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の基板表面処理装置。
  10. 前記支持板の回転軸が軸受部に載置されていることを特徴とする請求項9記載の基板表面処理装置。
  11. 前記回転手段においては、前記基板表面処理装置の回転主軸にプーリが設置され、前記プーリから延出されたアームの終端に前記支持板の回転軸が取り付けられ、前記アームを前記回転主軸を中心に回転させることにより、前記溶液中において前記基板が自転しながら旋回することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の基板表面処理装置。
  12. 前記回転手段においては、前記基板表面処理装置の回転主軸に第1のプーリが設置され、前記第1のプーリから延出されたアームの終端に前記支持板の回転軸が取り付けられ、前記第1のプーリと、前記支持板の回転軸に設置された第2のプーリとに、ベルトが掛け渡され、前記アームを前記回転主軸を中心に回転させることにより、前記溶液中において前記基板が自転しながら旋回することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の基板表面処理装置。
  13. 板表面処理は、無電解鍍金、湿式エッチング、薬液洗浄、水洗、湯洗の少なくとも1つであることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか一項に記載の基板表面処理装置。
  14. 基板の表面を溶液中で処理する基板表面処理方法において、
    回転軸芯から等距離となる箇所に複数の嵌合部が形成された支持板と、前記基板の周囲に配置され、端部が前記嵌合部に嵌合して前記基板を支持する支持冶具と、を有する支持手段と、
    前記支持冶具によって支持された前記基板を前記溶液中で回転する回転手段と、
    前記嵌合部は、前記回転軸芯から第1の距離となる箇所に形成された複数の第1の嵌合部と、前記回転軸芯からの距離が前記第1の距離とは異なる第2の距離となる箇所に形成された複数の第2の嵌合部とを少なくとも有する基板表面処理装置を用いて、
    前記基板の表面処理をすることを特徴とする基板表面処理方法。
  15. 前記基板の直径に応じて、前記支持冶具の端部を嵌合する前記嵌合部を変えて、直径の異なる基板を支持できることを特徴とする請求項14記載の基板表面処理方法。
  16. 前記基板を前記基板表面処理装置に嵌装したまま、薬液洗浄、湿式エッチング、無電解鍍金、水洗、湯洗の各処理のうち、少なくとも2つの処理を連続して行うことを特徴とする請求項14または15に記載の基板表面処理方法。
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