JP4910643B2 - 表示装置 - Google Patents
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本発明の構成の概要を図1を用いて説明する。図1はディスプレイ装置1を上面から見たものである。赤色光源2、緑色光源3、青色光源4から出力されたレーザー光はロッドインテグレーター5を用いて光量が均一化された後、透過型液晶パネル6へ導かれる。透過型液晶パネル6を透過したレーザー光は合波プリズム7により合波され、出射レンズ8を透過して映像として出力される。本実施の形態において、映像出力用に透過型液晶パネルを用いたが、反射型液晶デバイス、ミラーを用いたデバイスなどを用いてもよい。
ΔP=0.08×0.2×ΔT
で表されるので、この関係をもとに制御回路で目標出力の変更と出力制御を行えば出力される映像の明るさがほぼ変化の無いものになり、色のバランスが保たれる。青色光源4に用いられる半導体レーザーについても同様の出力管理を行えばよい。緑色光源3に用いたSHGレーザーの目標出力の設定についても基本的に同様である。SHGレーザーの場合、波長変換素子の位相性合波長が温度変化により変化するので、その変化分を考慮して目標出力を設定する。
本実施の形態では、図1における光源3の緑色光源としてファイバーレーザーを用いたSHGレーザー(以下ではファイバーレーザー型とする)を使用した場合について説明する。基本的な構成は実施の形態1とほぼ同様である。図5を用いてファイバーレーザー型SHGレーザーの概要について説明する。ファイバーレーザー23はポンプ用半導体レーザー24、光ファイバー25、VBG26、希土類ドープファイバー27から構成される。ポンプ用半導体レーザー24から出射したレーザー光は光ファイバー25に入射し、両端にVBG26が付加された希土類ドープファイバー27に光結合される。ポンプ用半導体レーザーは3個使用した。出力は各5Wである。希土類ドープファイバー27に入射したレーザー光は希土類ドープファイバー27を通過する際に波長1064nmのレーザー光に波長変換される。VBG26は希土類ドープファイバー27より出射するレーザー光の波長を選択するために設置してある。ファイバーレーザー23より出射した波長1064nmのレーザー光は、波長変換素子28により一部が波長532nmの緑色光に変換されて出力される。本実施の形態では1.2Wの緑色光出力を得た。波長変換素子28はペルチエ素子(図示せず)により一定温度に制御されている。波長変換素子28が発熱体ではないため、ペルチエ素子を用いていても消費電力はさほど増加しない。ファイバーレーザーを用いた場合、高出力を得ることが可能であり、ファイバーレーザー型SHGレーザーは高輝度のディスプレイ装置用光源として適している。本実施の形態においても放熱にファンを用いた。ファン29によりポンプ用半導体レーザー24が冷却されている。ポンプ用半導体レーザーの発熱量は大きいため、ペルチエ素子で一定温度に保つ場合、かなり大きな消費電力とペルチエ素子の発熱を伴うので、ファンの利用は消費電力と装置全体の放熱という観点で非常に有利である。ファンでの放熱を行うということで、ポンプ用半導体レーザー24の発振波長の変化に対応する必要がある。希土類ドープファイバー27は976nm±1nmのポンプ光を吸収し、基本波である1064nmのレーザー光を出力する特性を持つが、ポンプ光の波長が976±1nmからはずれると吸収効率が低下し、基本波である1064nmのレーザー光出力が小さくなってしまう。吸収のピークは976nmである。本実施の形態では室温25℃に対してポンプ用半導体レーザーの温度を45℃に制御しているので、あらかじめ20℃の温度上昇を見込み、25℃での発振波長が972nm近傍のポンプ用半導体レーザーを用いた。ポンプ用半導体レーザー17の発振波長は1℃の温度上昇あたり発振波長が0.2nm増加するので、45℃での駆動時には発振波長が976nmとなり、希土類ドープファイバー27の吸収効率が最もよくなる。希土類ドープファイバー27の吸収波長である976±1nmを考えるとポンプ用半導体レーザーの温度は±5℃に抑えなければならない。よって45℃を基準値にした本実施の形態の場合、ポンプ用半導体レーザー24の温度が50℃を超えると高調波である緑色レーザー光の出力が困難となるので、レーザー部温度センサー21からの信号が50℃を超えた場合には使用環境温度を低くするような警告表示を示すようにした。本実施の形態ではレーザー部温度センサー21はポンプ用半導体レーザー24の近傍に設置してある。また、温度が55℃になった場合には光源の寿命を考慮し点灯を停止するようにした。一方、装置の起動時には光源温度が40℃以上になった時点で出力安定化制御を開始するようにした。ポンプ用半導体レーザー24の温度が40℃になる前に出力安定化制御を開始した場合、ポンプ用半導体レーザーの発振波長が固体レーザーの吸収波長になっていないため過度の電流を供給し、ポンプ用半導体レーザーの劣化を引き起こす可能性があるためである。よって、装置の立ち上げ時にはある一定電流を供給し、ポンプ用半導体レーザーの温度が40℃に達した後で出力安定化制御に伴う駆動電流を流す手順とした。本実施の形態においても装置起動時のポンプ用半導体レーザーの温度上昇を早めるため、起動時にファンを停止する制御を行った。
2 赤色光源
3 緑色光源
4 青色光源
5 ロッドインテグレーター
6 透過型液晶パネル
7 合波プリズム
8 出射レンズ
9 ファン
10 ファン
11 ファン
12 制御回路
13 室温モニター装置
14 SHGレーザー
15 波長変換素子
16 固体レーザー
17 ポンプ用半導体レーザー
18 PD
19 ビームスプリッター
20 レーザー部温度センサー
21 レーザー部温度センサー
22 レーザー部温度センサー
23 ファイバーレーザー
24 ポンプ用半導体レーザー
25 光ファイバー
26 VBG
27 希土類ドープファイバー
28 波長変換素子
29 ファン
101 ディスプレイ装置
102 赤色光源
103 青色光源
104 緑色光源
105a ダイクロイックミラー
105b ダイクロイックミラー
105c ダイクロイックミラー
106 ガルバノミラー
107 液晶パネル
108 出射レンズ
109 電池
Claims (17)
- レーザー光源を備えたディスプレイ装置であって、
前記レーザー光源から出射される光の一部を受光する受光部と、
前記レーザー光源の目標出力を設定し、前記目標出力と、前記受光部により受光された光の光量に応じて、前記レーザー光源への供給電力を制御する制御回路と、
前記ディスプレイ装置内の温度を検知する温度センサーと
を備え、
前記制御回路は、前記温度センサーによって検知された温度の変化に応じて、前記目標出力を変更することを特徴とするディスプレイ装置。 - 前記レーザー光源は、赤色光源、青色光源、緑色光源であることを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ装置。
- 前記緑色光源は、SHGレーザーであることを特徴とする請求項2に記載のディスプレイ装置。
- ファンを備え、
前記レーザー光源が、前記ファンにより、前記温度センサーからの信号を用いて温度設定値に温度制御されていることを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ装置。 - 前記温度センサーは前記レーザー光源近傍の温度を検知することを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ装置。
- 室温をモニターする室温モニター装置を備え、
前記室温モニター装置がモニターした室温の変化に応じて、前記温度設定値を変更することを特徴とする請求項4に記載のディスプレイ装置。 - 前記温度センサーによって検知された温度が、発振不能温度近傍に達した時点で、前記レーザー光源の駆動電流に制限がかかることを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ装置。
- 前記温度センサーによって検知された温度が、発振不能温度となる前に、使用環境の温度を下げるように注意・警告の表示がなされることを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ装置。
- 前記温度センサーによって検知された温度が、発振不能温度近傍に達した時点で、前記レーザー光源の出力を低下させることを知らせる表示がなされることを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ装置。
- 装置起動時において、前記温度センサーによって検知された温度が、前記レーザー光源の温度制御の温度設定値になるまで、前記ファンを駆動しないことを特徴とする請求項4に記載のディスプレイ装置。
- 前記SHGレーザーがマイクロチップ型であることを特徴とする請求項3に記載のディスプレイ装置。
- 前記マイクロチップ型のSHGレーザーにおいて、前記SHGレーザーの温度制御の温度設定値以下でのポンプ用半導体レーザーの発振波長が、固体レーザーの吸収ピーク波長よりも短いことを特徴とする請求項11に記載のディスプレイ装置。
- 前記マイクロチップ型のSHGレーザーにおいて、前記SHGレーザーの温度制御の温度設定値以下での波長変換素子の位相整合波長が、固体レーザーの発振波長よりも短いことを特徴とする請求項11に記載のディスプレイ装置。
- 前記マイクロチップ型のSHGレーザーの温度がある一定温度に達した後、出力安定化動作が行われることを特徴とする請求項11に記載のディスプレイ装置。
- 前記SHGレーザーがファイバーレーザー型であることを特徴とする請求項3に記載のディスプレイ装置。
- 前記ファイバーレーザー型SHGレーザーにおいて、ポンプ用半導体レーザーの温度制御の温度設定値以下でのポンプ用半導体レーザーの発振波長が、希土類ドープファイバーの吸収ピーク波長よりも短いことを特徴とする請求項15に記載のディスプレイ装置。
- 前記ファイバーレーザー型SHGレーザーのポンプ用半導体レーザーの温度がある一定温度に達した後、出力安定化動作が行われることを特徴とする請求項15に記載のディスプレイ装置。
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