JP4909537B2 - 酸化珪素膜の成膜方法 - Google Patents

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Description

この発明は、酸化珪素膜(以下、SiOx膜と言う。)の成膜方法に関し、特に例えば被処理物が収容された反応室内に放電用ガスを導入すると共に電力の供給によって当該放電用ガスを放電させ、さらに反応室内にSiOx膜の原料となる複数種類の原料ガス(反応ガス)を導入することによって被処理物の表面に当該SiOx膜を形成する成膜方法に関する。
SiOx膜は、例えばプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法によって形成することができる。そして、このプラズマCVD法による成膜方法として、従来、例えば特許文献1に開示されたものがある。この従来技術によれば、SiOx膜等の化合物薄膜を形成する場合には、当該化合物薄膜の原料となる数種の成膜用原料ガスがそれぞれ別個に段階的に反応室内に導入される。そして、これらの原料ガスが導入される都度、他の放電用ガスおよび原料分解ガスが同反応室内に間欠的に複数回導入されると共に、放電惹起用の高周波電力が間欠的に複数回供給される。これによって、それぞれの原料ガスが完全に分解され、未分解元素を含まない良質な化合物薄膜が形成される、とされている。そして、化合物薄膜としてSiOx膜、例えばSiO膜を形成する場合には、原料ガスとしてシラン(SiH)ガスおよび酸素(O)ガスを使用する旨が、開示されている。
特開平6−163434号公報
このように、従来技術では、原料ガスを完全に分解するべく、当該原料ガスを含む各ガスの導入タイミングが図られる。一方、各ガスの導入タイミングをより詳細に制御することで、特にSiOx膜を形成する場合に、その表面状態、特に表面粗さを、微妙に、いわゆるナノオーダで、変化させ得ることが、このたび実験によって新たに確認された。そして、このように表面粗さをナノオーダで変化させることによって、例えば親水性が要求される用途、或いは撥水性が要求される用途、さらには金型等のように離反性(離型性)が要求される用途、または接着性が要求される用途等、希望の用途への適用が期待される。
そこで、この発明は、希望の用途に適したSiOx膜を形成することができる新規な成膜方法を提供することを、目的とする。
かかる目的を達成するために、この発明は、被処理物が収容された反応室内に放電用ガスを導入すると共に電力の供給によって当該放電用ガスを放電させ、さらに同反応室内にSiOx膜の原料となる複数種類の原料ガスを導入することによって被処理物の表面に当該SiOx膜を形成する成膜方法において、反応室内への放電用ガスの導入が一定の周期で間欠的に行われ、同反応室内への各原料ガスの導入が当該放電用ガスの導入期間に合わせて間欠的に行われ、かつそれぞれの原料ガスごとに当該反応室内への導入パターンが任意に変更可能とされたこと、を特徴とするものである。
即ち、この発明では、被処理物が収容された反応室内に放電用ガスが導入されると共に、放電惹起用の電力が供給されると、当該放電用ガスが放電して、同反応室内にプラズマが発生する。そして、このようにプラズマが発生している反応室内に各原料ガスが導入されると、当該各原料ガスが互いに反応し合い、その化合物であるSiOx膜が被処理物の表面に形成される。ここで、放電用ガスは、一定の周期で間欠的に反応室内に導入される。一方、各原料ガスは、放電用ガスの導入期間に合わせて、換言すればプラズマが発生している期間に合わせて、同反応室内に間欠的に導入される。さらに、当該各原料ガスの導入パターン、詳しくは導入周期やデューティ比等は、それぞれの原料ガスごとに任意に変更可能とされている。そして、このように各原料ガスの導入パターンが個別に変更されることで、SiOx膜の表面粗さがナノオーダで変化すること、およびこれら導入パターンと表面粗さとの間に一定の再現性が得られることが、このたび実験により新たに確認された。
なお、この発明において、各原料ガスの反応室内への導入量の比率は、当該各原料ガスによるSiOx膜の組成比率に応じた一定値とするのが、望ましい。つまり、各原料ガスの導入量をSiOx膜の形成に必要かつ十分な適量とすることで、当該各反応ガスの余剰をなくし、ひいては効率的かつ高品質な成膜処理を実現することができる。
ここで言う原料ガスとしては、例えば酸素ガスとTMS(Tetra-Methyl Silane;Si(CH)ガスとを用いることができる。
さらに、放電惹起用の電力についても、放電用ガスの導入期間に合わせて間欠的に供給してもよい。このように当該電力を言わばパルス的に供給することによっても、SiOx膜の表面粗さを変化させ得ることが、実験により確認された。
そして、当該放電惹起用電力としては、例えば周波数が数[MHz]〜数十[MHz]の高周波電力を用いることができる。
この発明によれば、被処理物の表面にSiOx膜を形成する成膜方法において、当該SiOx膜の表面粗さをナノオーダで変化させることができる。従って、例えば親水性が要求される用途、或いは撥水性が要求される用途、または金型等のように離反性が要求される用途、さらには接着性が要求される用途等、希望の用途に適した表面粗さを有するSiOx膜を形成することができる。
この発明の一実施形態として、例えば図1に示すようなプラズマCVD装置10によりSiOx(理想的にはSiO)膜を形成する場合について、以下に説明する。
同図に示すように、このプラズマCVD装置10は、概略円筒状の反応室(真空槽)12を備えている。この反応室12は、例えばステンレス製であり、その壁部は、接地電位(GND)に接続されている。そして、反応室12内の上方寄りの部分には、概略円板状の電極14が、その一方主面(表面)を下方に向けた状態で配置されており、当該電極14は、反応室12の外部にある整合器(マッチングボックス)16を介して、電力供給手段としての高周波(RF;radio frequency)電源装置18に接続されている。なお、高周波電源装置18は、周波数が13.56[MHz]の高周波電力を電極14に供給するためのものであり、後述するように当該高周波電力を間欠的に、言わばパルス状に供給することもできる。
また、反応室12内の下方寄りの部分には、被処理物としての基板20が配置されている。具体的には、当該基板20は、例えば一辺長が約20[mm]の概略方形状のシリコン(Si)ウェハであり、その一方主面(被処理面)を電極14の表面に対向させた状態で、図示しないホルダによって支持されている。そして、この基板20もまた、(ホルダを介して)接地電位に接続されている。
さらに、反応室12の壁部の適宜位置、例えば底面部には、反応室12内に連通する排気管22の一端が結合されており、この排気管22の他端には、反応室12の外部にある排気手段としての真空ポンプ24が結合されている。なお、図には詳しく示さないが、真空ポンプ24としては、例えばターボ分子ポンプ,ルーツポンプおよび油回転ポンプが組み合わされたものが、使用される。
そしてさらに、反応室12の例えば側壁部には、3本のガス導入管26,28および30のそれぞれの一端が結合されている。これらのうちの1本、例えば図1において一番上に記載されているガス導入管26は、放電用ガスとしてのアルゴン(Ar)ガスを反応室12内に導入するためのものであり、その他端には、当該アルゴンガスの供給源である図示しないアルゴンガスボンベが結合されている。また、このガス導入管26の途中には、アルゴンガスの流量を制御するための流量制御手段としてのマスフローコントローラ(MFC)32,当該アルゴンガスを一時的に蓄えるためのバッファタンク(BT)34および当該ガス導入管26内を高速で開閉するピエゾバルブ36が、アルゴンガスボンベ側からこの順番で設けられている。
そして、図1において真中に記載されているガス導入管28は、第1の原料ガスとしての酸素ガスを反応室12内に導入するためのものであり、その他端には、当該酸素ガスの供給源である図示しない酸素ガスボンベが結合されている。そして、この酸素ガス用のガス導入管28の途中にも、上述と同様のマスフローコントローラ38,バッファタンク40およびピエゾバルブ42が、酸素ガスボンベ側からこの順番で設けられている。
残りのガス導入管30は、第2の原料ガスとしてのTMSガスを反応室12内に導入するためのものであり、その他端には、当該TMSガスの供給源である図示しない気化装置が結合されている。即ち、TMSは、常温においては液体であるので、これを加熱することによって気化させるべく当該気化装置が設けられている。そして、このTMSガス用のガス導入管30の途中にも、上述と同様のマスフローコントローラ44,バッファタンク46およびピエゾバルブ48が、設けられている。さらに、これらマスフローコントローラ44,バッファタンク46およびピエゾバルブ48を含むガス導入管30全体を覆うように、当該ガス導入管30を流れるTMSガスの凝縮を防止するための加熱ヒータ50が、設けられている。
かかる構成のプラズマCVD装置10によれば、次の手順によりSiOx膜の成膜処理が行われる。
即ち、まず、反応室12内に基板20が設置された状態で、真空ポンプ(ターボ分子ポンプ,ルーツポンプおよび油回転ポンプ)24によって当該反応室12内が10−3[Pa]程度にまで排気され、いわゆる真空引きが行われる。
そして、この真空引きの後、ガス導入管26を介して反応室12内にアルゴンガスが導入される。このとき、反応室12内の圧力は、真空ポンプ(主にルーツポンプおよび油回転ポンプ)24を含む圧力制御手段によって、例えば1[Pa]〜5[Pa]程度に保たれる。
このようにして反応室12内がアルゴンガス雰囲気とされた状態で、高周波電源装置18から整合器16を介して電極12に上述の高周波電力が供給される。すると、アルゴンガスが放電(電離)して、図1に斑点模様52で示すようにプラズマが発生する。
そして、当該プラズマ52が発生している状態で、ガス導入間28および30を介して反応室12内に酸素ガスおよびTMSガスが導入される。すると、これら酸素ガスおよびTMSガスの粒子が、プラズマ52の作用によって分解され、さらに互いに反応し合う。この結果、分解された粒子の化合物であるSiOx膜が、基板20の表面(被処理面)に形成される。このときの化学反応は、次の式1で表される。
《式1》
Si(CH+8O→SiO+6HO+4CO
つまり、この式1によれば、TMSガスと酸素ガスとが1対8(TMS:O=1:8)の割合で反応室12内に導入されると、SiOx膜としてのSiO膜が形成される。これと同時に、言わば副産物として、水蒸気(HO)および二酸化炭素(CO)が生成される。なお、当該副産物としての水蒸気および二酸化炭素は、真空ポンプ24によって排気される。また、このときの反応室12内の圧力は、上述の圧力制御手段によって例えば数[Pa]〜十数[Pa]、詳しくは11[Pa]程度に保たれる。
かかる条件による成膜処理が所定期間にわたって(つまり希望の膜厚が得られるまで)行われた後、反応室12内への各ガスの導入、および電極14への高周波電力の供給が、停止される。そして、一定の冷却期間が置かれた後、反応室12内が開放され、当該反応室12内から基板20が取り出される。
ところで、この一連の成膜処理において、アルゴンガス,酸素ガスおよびTMSガスの導入パターンが変わると、当該成膜処理によって形成されるSiOx膜の表面状態、特に表面粗さが、微妙に、いわゆるナノオーダで変化することが、このたび実験により新たに判明した。具体的には、図2〜図5に示す条件で個別に成膜処理を行い、それぞれの成膜処理によって形成されたSiOx膜の表面粗さ(1[μm]四方の算術平均粗さ)Ra、および水との接触角θを、測定した。なお、SiOx膜の最終的な膜厚tは、例えばt=0.5[μm]に統一した。また、当該SiOx膜の表面粗さRaは、株式会社セイコーインスツルメンツ製原子間力顕微鏡“SPI3800N”により測定し、水との接触角θについては、協和界面科学株式会社製自動接触角計“CA−Z2”により測定した。さらに、図2〜図5は、200[ms]という期間を1単位として表現したものであり、上述の膜厚tが得られるまで、それぞれ繰り返される。
まず、図2に示す言わば第1のパターンでは、アルゴンガス,酸素ガスおよびTMSガスのいずれも、一定の流量で連続的に導入される。詳しくは、アルゴンガスは、200[mL/min]という一定の流量で導入され、酸素ガスは、400[mL/min]という一定流量で導入される。そして、TMSガスは、当該酸素ガスとの上述した割合(TMS:O=1:8)に応じた流量、つまり50[mL/min]という一定の流量で導入される。なお、かかる流量調整時における反応室12内の圧力は、上述の如く約11[Pa]に保たれる。そして、電極14に供給される高周波電力についても、例えば228[W]という一定の電力が連続的に供給される。
この第1パターンによれば、プラズマ52が連続的に発生すると共に、酸素ガスおよびTMSガスが連続的に分解され、この結果、SiOx膜が連続的に形成される(堆積する)と、推測される。
次に、図3に示す第2のパターンでは、アルゴンガス,酸素ガスおよびTMSガスのいずれも、一定の周期で間欠的に導入される。詳しくは、いずれのガスも、25[ms]ごとに60[%]というデューティ比で(つまり15[ms]ずつ)互いにタイミングを合わせて、導入される。なお、それぞれのガスの平均流量は、第1パターンにおけるそれぞれの流量と等価とされる。そして、高周波電力については、第1パターンと同様、228[W]という一定の電力が連続的に供給される。
この第2パターンによれば、プラズマ52は断続的(または脈動的)に発生する、と推測される。そして、酸素ガスおよびTMSガスは当該プラズマ52によって断続的(または脈動的)に分解され、この結果、SiOx膜は段階的に形成される、と推測される。
続いて、図4に示す第3のパターンでは、アルゴンガスおよび酸素ガスについては、第2パターンと同様の周期およびデューティ比で互いにタイミングを合わせて導入される。そして、TMSガスについては、これらアルゴンガスおよび酸素ガスのそれぞれが8回導入されるごとに1回の割合、換言すれば7.5[%](=60[%]/8)のデューティ比(さらに換言すれば200[ms](=25[ms]×8)という周期)で、当該アルゴンガスおよび酸素ガスの導入タイミングに合わせて導入される。ただし、それぞれのガスの平均流量は、上述と等価とされる。そして、高周波電力についても、上述と同様、228[W]という一定電力とされる。
この第3パターンによれば、プラズマ52は、第2パターンと同様、断続的に発生する、と推測される。そして、当該プラズマ52が発生するごとに、酸素ガスが分解され、TMSガスについては、200[ms]という期間を置いて断続的に分解される、と思われる。従って、SiOx膜は、少なくとも第2パターンとは異なる態様で段階的に形成される、と推測される。
そして、図5に示す第4のパターンでは、酸素ガスについても、第3パターンにおけるTMSガスと同様、アルゴンガスが8回導入されるごとに1回の割合で、当該アルゴンガスの導入タイミングに合わせて導入される。そして、TMSガスも、同割合で導入される。ただし、これら酸素ガスおよびTMSガスは、互いに半周期ずらして、つまり100[ms]という位相差をもって、導入される。そして、この場合も、各ガスの平均流量は、上述と等価とされる。また、高周波電力も、228[W]という一定値とされる。
この第4パターンによれば、プラズマ52は、第2パターンおよび第3パターンと同様、断続的に発生する、と推測される。そして、酸素ガスおよびTMSガスは、互いに100[ms]という期間を置いて交互に分解される、と思われる。よって、SiOx膜は、第2パターンおよび第3パターンとはさらに異なる態様で段階的に形成されると、推測される。
図6(参考図1参照)に、第1パターン〜第4パターンのそれぞれによって形成されたSiOx膜の表面を上述の原子間力顕微鏡で撮影した画像を示す。また、図7(参考図2参照)に、成膜処理が行われる前の基板20の表面を同原子間力顕微鏡で撮影した画像を示す。これら図6および図7から、まず、少なくともSiOx膜が形成されることで、その表面に凹凸が生じることが、判る。そして、図6(a)に示す第1パターンによる成膜処理に比べて、図6(b)〜図6(d)に示す第2パターン〜第4パターンによる成膜処理の方が、より起伏の激しいかつ鋭利な凹凸になることが、判る。つまり、各ガスが連続的に導入される場合に比べて、各ガスが断続的に導入される場合の方が、当該凹凸がより顕著になる。
そして、図7の成膜処理前の基板20について、その表面粗さRaおよび水との接触角θを測定したところ、当該表面粗さRaはRa=0.8[nm]、接触角θはθ=74[°]であった。これに対して、図6(a)の第1パターンによる表面粗さRaはRa=1.1[nm]、接触角θはθ=24[°]であった。そして、図6(b)の第2パターンによる表面粗さRaはRa=2.2[nm]、接触角θはθ=19[°]であり、図6(c)の第3パターンによる表面粗さRaはRa=2.3[nm]、接触角θはθ=16[°]であった。さらに、図6(d)の第4パターンによる表面粗さRaはRa=2.1[nm]、接触角θはθ=20[°]であった。つまり、少なくともSiOx膜が形成されることで、表面粗さRaが増大すると共に、水との接触角θが小さくなる、という定量的な結果が得られた。
さらに、図8に、各パターンによる表面粗さRaおよび水との接触角θをグラフ化して示す。この図8からも明らかなように、各ガスが連続的に導入されるという第1パターンでは、表面粗さRaがRa=1.1[nm]であるのに対して、各ガスが断続的に導入されるという第2パターン〜第4パターンによれば、当該表面粗さRaは2.0[nm]以上(Ra≧2.0[nm])になる。そして、第1パターンでは、水との接触角θがθ=24[°]であるのに対して、第2パターン〜第4パターンによれば、当該接触角θは20[°]以下(θ≦20[°])になる。つまり、第2パターン〜第4パターンのように各ガスが断続的に導入されることによって、第1パターンのように当該各ガスが連続的に導入される場合に比べて、表面粗さRaが大きくかつ水との接触角θが小さいSiOx膜が形成されることが、確認された。このことは、各ガスが断続的に導入されることによって親水性のより高いSiOx膜が形成される、と言うことを意味する。
具体的に説明すると、固体表面に凹凸があるとき、この凹凸が水滴による濡れにどのような影響を与えるのかをモデル化した式として、次の数1で表されるWenzelの関係式が知られている。
《数1》
cosθ=r・cosθ
この数1において、θは、凹凸のある固体表面上の水との接触角であり、θは、凹凸のない理想的(滑らか)な固体表面上の水との接触角(いわゆるヤングの角度)である。そして、rは、固体表面の凹凸度であり、凹凸のない固体表面の場合はr=1、凹凸のある固体表面の場合はr>1である。なお、ここでは、凹凸のある固体表面が前提とされるので、当該凹凸度rは、r>1と定義される。
かかる数1で表されるWenzelの関係式によれば、例えばθ<90[°]の場合、つまり固体物質が元々親水性を有する場合、その表面に凹凸が形成されることによって、θ<θとなり、つまり当該親水性がより顕著となる。一方、θ>90[°]の場合、つまり固体物質が元々撥水性を有する場合は、その表面に凹凸が形成されることによって、θ>θとなり、つまり当該撥水性がより顕著となる。
ここで、SiOx膜は、元々親水性を有する物質である。従って、上述の如く各ガスが断続的に導入されることによってSiOx膜の表面粗さRaが大きくなる、と言うことは、即ち、当該SiOx膜の親水性がより向上する、と言うことを意味する。その証拠に、各ガスが断続的に導入されることによって、上述の如くSiOx膜の水との接触角θが小さくなる。
かかる親水性の高いSiOx膜は、例えば浴室の鏡や自動車用バックミラー、或いはフロントガラス等のいわゆる防曇性が必要とされる用途に、好適である。つまり、水を馴染ませ易くすることで、防曇効果を与えることができる。
また、当該親水性の高いSiOx膜は、汚れ防止効果をも奏する。例えば、今、図9に示すように、親水性の高いSiOx膜が形成された基板20の表面に、油等の汚染物60が付着しており、これを水で洗い流すとする。この場合、水の分子が、汚染物60とSiOx膜の表面の凹凸との間に入り込み、当該汚染物60が落ち易くなる。この結果、基板20の表面の汚染が防止される。
なお、第1パターン〜第4パターンのそれぞれによる成膜処理を複数回行い、それぞれの表面粗さRaおよび水との接触角θを測定したところ、上述と同様の結果が得られた。即ち、それぞれのパターンで成膜処理を行うことにより一定の表面粗さRaおよび接触角θが得られること、つまり一定の再現性が得られることが、確認された。
さらに、このたび、電極14に供給される高周波電力についても、間欠的に供給する実験を行った。具体的には、図10〜図13に示すように、25[ms]ごとに0.6[%]というデューティ比で(つまり150[μs]ずつ)当該高周波電力を供給する。そして、このように高周波電力を間欠的に供給するという条件に加えて、図10に示す言わば第5パターンでは、上述した第1パターンと同様に、連続的に各ガスを供給する。また、図11に示す第6パターン,図12に示す第7パターンおよび図13に示す第8パターンにおいては、それぞれ上述の第2パターン,第3パターンおよび第4パターンと同じタイミングで各ガスを供給する。なお、各ガスの平均流量は、上述と同様である。また、特に第6パターン〜第8パターンにおいては、アルゴンガスが導入されてから7.5[ms]経過後、換言すれば当該アルゴンガスの導入期間の略中間時点で、高周波電力が供給されるようにする。
図14(参考図3参照)に、第5パターン〜第8パターンのそれぞれによって形成されたSiOx膜の表面を上述の原子間力顕微鏡で撮影した画像を示す。この図14から判るように、高周波電力が間欠的に供給されることによっても、SiOx膜の表面に起伏の激しいかつ鋭利な凹凸を付けることができる。また、上述した図6に示す第1パターン〜第4パターンによるものと比べると、当該凹凸の言わば粒の大きさが若干大きいように見受けられる。
そして、図14(a)の第5パターンによるSiOx膜の表面粗さRaおよび水との接触角θを測定したところ、当該表面粗さRaはRa=2.9[nm]であり、接触角θは10[°]未満(θ<10[°])であった。ここで、接触角θが10[°]未満というのは、当該接触角θが上述の自動接触角計による測定可能下限値を下回っていることを表す。そして、図14(b)の第6パターンによる表面粗さRaはRa=2.8[nm]、接触角θは10[°]未満であり、図14(c)の第7パターンによる表面粗さRaはRa=2.8[nm]、接触角θは10[°]未満であった。さらに、図14(d)の第8パターンによる表面粗さRaはRa=2.7[nm]、接触角θは10[°]未満であった。そして、これら第5パターン〜第8パターンによる表面粗さRaおよび接触角θ(厳密には接触角θについては10[°]未満であること)の値には、一定の再現性が認められた。
これらのことから、第5パターン〜第8パターンのそれぞれによって形成されたSiOx膜は、いずれも第1パターン〜第4パターンによって形成されたものに比べて、表面粗さRaが大きく、かつ水との接触角θが小さい、という結果が得られた。つまり、高周波電力を間欠的に供給することで、より親水性の高いSiOx膜を形成することができることが、確認された。
図15に、それぞれのパターンによって形成されたSiOx膜の組成を、パーキンエルマー社製のフーリエ変換赤外分光分析装置“Spectrum One”で測定した結果を示す。同図に示すように、いずれのパターンについても、波数NがN=785[cm−1]付近およびN=1065[cm−1]付近において、Si−Oのピークが確認される。つまり、SiOx膜が形成されていることが、判る。
なお、第1パターン〜第4パターンについては、波数NがN=915[cm−1]付近において、Si−Hのピークが確認されると共に、N=3200[cm−1]〜3600[cm−1]付近において、Si−OHのピークが確認される。ただし、第5パターン〜第8パターンについては、これらの言わば不純物のピークは確認されない。これは、高周波電力が間欠的に供給されることによって、酸素ガスおよびTMSガスの分解および反応が促進されるためであると、考えられる。なお、一般には、Si−OH等のOH基が存在することで、より高い親水性が得られることが知られているので、当該OH基が存在する方が、却って有効な場合がある。
以上のように、この実施形態によれば、SiOx膜の表面粗さRaをナノオーダで変化させることで、基板20の表面に高い親水性を与えることができる。従って、当該親水性が要求される用途、より具体的には上述したように浴室の鏡や自動車用バックミラー等の防曇性が必要とされる用途、に好適なSiOx膜を形成することができる。また、この実施形態で説明した技術を応用することで、当該親水性に限らず、例えば撥水性が要求される用途や、金型等のように離反性が要求される用途、或いは接着性が要求される用途等、希望の用途に好適なSiOx膜の実現も期待できる。
なお、この実施形態においては、上述の第1パターン〜第8パターンによって成膜処理を行ったが、これに限らない。例えば、各ガスの導入周期やデューティ比を当該第1パターン〜第8パターンとは異なる値としてもよいし、流量を変えてもよい。また、特に第3パターン,第4パターン,第7パターンおよび第8パターンにおいては、アルゴンガスの導入回数に対する酸素ガスおよびTMSガスの導入回数を任意に設定してもよい。具体的には、例えばアルゴンガスがM回導入されるごとに、酸素ガスおよびTMSガスが連続してN回(N<M)導入されるようにしてもよい。そして、第5パターン〜第8パターンにおいて、高周波電力の周期やデューティ比等を変更してもよい。
さらに、高周波電力に代えて、パルス電力(特に非対称パルス電力)や直流電力を用いてもよい。この場合、図1の構成から整合器14が不要となる。
そしてさらに、第1の原料ガスとして酸素ガスを用い、第2の原料ガスとしてTMSガスを用いたが、これに限らない。例えば、第1の原料ガスとしての酸素ガスに代えて、酸化窒素(NO)ガス等の含酸素ガスを用いてもよい。そして、第2の原料ガスとしてのTMSガスに代えて、TEOS(Tetra-Ethyl Ortho Silane;Si(OC)ガスを用いてもよい。なお、TEOSは、TMSと同様、Si系の液体原料であるが、当該TEOSの沸点(167[℃])は、TMSの沸点(27[℃])よりも高い。従って、この実施形態のようにTMSを使用する方が、TEOSを使用する場合に比べて、成膜温度を低減することができる。また、TMS等の液体原料に代えて、上述したシランガスを用いてもよい。ただし、シランガスは、一般に、高圧ガスとして供給(市販)されるため、取り扱いの許可や警報設備等の付帯設備が必要となる。よって、第2の原料ガスとしては、TMSガスが適当である。
そして、この実施形態においては、プラズマCVD法によりSiOx膜を形成する場合について説明したが、例えばイオンプレーティング法やスパッタリング法等の他の表面処理法によって当該SiOx膜を形成してもよい。例えば、イオンプレーティング法を用いる場合には、電子ビーム等によって蒸発源を加熱する際の加熱タイミングを変更したり、或いは当該蒸発源と被処理物との間に供給される電力の態様(連続的供給または間欠的供給等)を変更したりすることによって、当該SiOx膜の表面粗さを変化させてもよい。そして、スパッタリング法を用いる場合には、ターゲットと被処理物との間に供給される電力の態様を変更したり、或いは当該ターゲットの背面にマグネットを設けこのマグネットの磁力を適宜変更したりすることによって、表面粗さを変化させてもよい。
この発明の一実施形態で使用されるプラズマCVD装置の概略構成を示す図である。 同実施形態における成膜条件の第1パターンを示す図解図である。 同実施形態における成膜条件の第2パターンを示す図解図である。 同実施形態における成膜条件の第3パターンを示す図解図である。 同実施形態における成膜条件の第4パターンを示す図解図である。 第1パターン〜第4パターンによって形成されたSiOx膜の表面を原子間力顕微鏡で撮影した画像である。 同実施形態における成膜処理前の基板の表面を原子間力顕微鏡で観察した画像である。 第1パターン〜第4パターンによって形成されたSiOx膜の表面粗さRaおよび水との接触角θの測定結果をグラフ化して示す図解図である。 同実施形態によって形成されたSiOx膜の一応用例を説明するための図解図である。 同実施形態における成膜条件の第5パターンを示す図解図である。 同実施形態における成膜条件の第6パターンを示す図解図である。 同実施形態における成膜条件の第7パターンを示す図解図である。 同実施形態における成膜条件の第8パターンを示す図解図である。 第5パターン〜第8パターンによって形成されたSiOx膜の表面を原子間力顕微鏡で撮影した画像である。 第1パターン〜第8パターンによって形成されたSiOx膜の組成を測定した結果を示すグラフである。
符号の説明
10 プラズマCVD装置
12 反応室
14 電極
18 高周波電源装置
20 基板
24 真空ポンプ
26,28,30 ガス導入管
32,38,44 マスフローコントローラ
36,42,48 ピエゾバルブ

Claims (5)

  1. 被処理物が収容された反応室内に放電用ガスを導入すると共に電力の供給によって該放電用ガスを放電させ、さらに該反応室内に酸化珪素膜の原料となる複数種類の原料ガスを導入することによって該被処理物の表面に該酸化珪素膜を形成する成膜方法において、
    上記反応室内への上記放電用ガスの導入が一定の周期で間欠的に行われ、
    上記反応室内への上記複数種類の原料ガスの導入が上記放電用ガスの導入期間に合わせて間欠的に行われ、かつ該複数種類の原料ガスが互いに異なるパターンで該反応室内に導入され、さらに該複数種類の原料ガスの該互いに異なるパターンでの該反応室内への導入が繰り返されること、
    を特徴とする、酸化珪素膜の成膜方法。
  2. 上記複数種類の原料ガスの上記反応室内への導入量の比率が該複数種類の原料ガスによる上記酸化珪素膜の組成比率に応じた一定値とされた、請求項1に記載の酸化珪素膜の成膜方法。
  3. 上記複数種類の原料ガスは酸素ガスとTMSガスとを含む、請求項1または2に記載の酸化珪素膜の成膜方法。
  4. 上記電力の供給が上記放電用ガスの導入期間に合わせて間欠的に行われる、請求項1ないし3のいずれかに記載の酸化珪素膜の成膜方法。
  5. 上記電力は高周波電力である、請求項1ないし4のいずれかに記載の酸化珪素膜の成膜方法。
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