JP4909231B2 - 地上デジタル放送波受信装置 - Google Patents

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本発明は、地上デジタル放送波受信装置に関わり、受信信号が地上デジタル放送波の信号であるか、または、ワンセグ信号を連結して再送信した信号であるかを識別する受信装置に関する。
日本の地上デジタルテレビジョン放送の技術方式はISDB−T(Integrated Services Digital Broadcasting for Terrestrial)方式と呼ばれ、変調方式としてOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)変調方式を採用している。また、地上デジタル放送は、1チャンネルに相当する13個のセグメント(合計帯域幅5.6MHz、両端のガードバンドを含めると6MHz)を使用した送信データを放送することにより実現される。
家庭内に設置されたテレビは、固定のアンテナを介してこの13セグメントの信号を一括して受信する。これに対し、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)等は、携帯・移動体向け放送を実現するために、この13セグメントのうちの中央の1セグメントのみを受信する、いわゆるワンセグ受信を行う。
ここで、携帯・移動体向け放送のワンセグサービスを実現するためには、地上デジタル放送波が直接届かない屋外のビル陰、ビル内、地下街等においても良好にワンセグ受信できることが望ましい。これに対応するためには、地上デジタル放送波が直接届かない場所へワンセグ信号を再送信する必要がある。例えば、地上デジタル放送波の13セグメントの信号を全て受信し、その受信信号を周波数変換して異なる周波数で再送信する再送信装置(非特許文献1を参照)や、その受信信号をそのまま単一周波数で再送信する再送信装置も知られている(特許文献1,2,3を参照)。さらに、地上デジタル放送波の13セグメントの信号を全て受信し、チャンネル毎にワンセグ信号のみを抽出し、抽出したそれぞれのワンセグ信号を連結して再送信する再送信装置も知られている(特許文献4,5,6を参照)。
このような再送信装置からの信号は、(1)地上デジタル放送波をそのまま送信した再送信信号、または、(2)ワンセグ信号を連結して送信した再送信信号のうちのいずれかの信号である。例えば、全てのチャンネルの信号が(1)の場合、ワンセグ信号が13セグメントの信号の中央に存在することから、受信装置は、13セグメントの信号の中央が中心になるように、6MHzステップでスキャンして1チャンネル毎のワンセグ信号を復調する。一方、全てのチャンネルの信号が(2)の場合、連結された再送信信号の全てのセグメントがワンセグ信号であることから、各セグメントの信号の中央が中心になるように、6/14MHz(=3/7MHz≒428kHz)ステップでスキャンし、これをチャンネル毎に繰り返してそれぞれのワンセグ信号を復調する。
都竹愛一郎他、「OFDMによる地上デジタル放送−二周波放送中継の検討−」、1995年テレビジョン学会年次大会予稿集、p.277〜278 特開平10−75262号公報 特開平10−75263号公報 特開平10−28105号公報 特開2006−109283号公報 特開2006−286468号公報 特開2006−340012号公報
しかしながら、再送信装置からの再送信信号は、チャンネル毎に前述の(1)または(2)の信号となって、混在することがあり得る。この場合、再送信信号を受信する受信装置は、チャンネル毎に、前述した(1)及び(2)の信号のうちのいずれかの信号を受信することになる。
ここで、再送信装置により再送信される(1)または(2)の信号が、チャンネル毎に予め設定されている場合は、ワンセグ信号を受信する携帯端末等の受信装置はその設定に従ってワンセグ信号を復調すればよい。すなわち、受信装置は、(1)の信号を送受信するチャンネルに対して、13セグメントの信号の中央が中心になるように、6MHzステップでスキャンしてワンセグ信号を復調し、一方、(2)の信号を送受信するチャンネルに対して、各セグメントの信号の中央が中心になるように、約428kHzステップでスキャンしてそれぞれのワンセグ信号を復調すればよい。
一方、再送信装置により再送信される(1)または(2)の信号が、チャンネル毎に予め設定されていない場合は、ワンセグ信号を受信する携帯端末等の受信装置は、全てのチャンネルにおいて(2)の信号を受信する可能性があることから、全てのチャンネルに対して約428kHzステップでスキャン処理を行う必要がある。これは、6MHzステップでスキャン処理を行うと、(1)の信号の受信処理は可能であるが、(2)の信号の受信処理が不可能になってしまうからである。したがって、受信装置は、(1)の信号を受信したときに、本来は6MHzステップでスキャン処理を行えばよいが、約428kHzステップでスキャン処理してしまうため、本来よりも13倍の無駄な時間がかかってしまう。
このように、従来の受信装置では、チャンネル毎に(1)または(2)の信号を受信する場合に、ワンセグ信号を復調するためのスキャン処理に無駄な時間を費やしてしまうという問題があった。
尚、前述の受信装置は、地上デジタル放送波が直接届く場所では、送信局からの地上デジタル放送波の信号を直接受信する。この場合、受信装置は、前記(1)の再送信信号の受信処理と同じ受信処理を行う。
そこで、本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、受信信号が、地上デジタル放送波の信号(送信局が直接送信した地上デジタル放送波の信号、またはその地上デジタル放送波をそのまま再送信した信号)であるか、または、ワンセグ信号を連結して送信した再送信信号であるかを識別することにより、受信信号を復調する際の処理負担を軽減し処理時間を短縮可能な、地上デジタル放送波受信装置を提供することにある。
前記課題を解決するために、本発明では、地上デジタル放送波の周波数領域上に配置されたSP信号のパターンと、一部のセグメントを抽出して連結した信号の周波数領域上に配置されたSP信号のパターンとの違いを利用することにより、受信信号が地上デジタル放送波の信号か連結再送信信号かを識別することを特徴とする。
具体的には、本発明による受信装置は、送信所からの地上デジタル放送波を直接受信すると共に、地上デジタル放送波がそのまま再送信された信号、及び、地上デジタル放送波を構成する複数のチャンネルからそれぞれ一部のセグメントが抽出されて連結され、連結再送信信号として再送信された信号をそれぞれ受信する受信装置において、受信した信号における周波数領域上に配置されたSP信号のパターン、地上デジタル放送波の信号のSP信号として周波数領域上に予め配置されたSP信号のパターン、及び連結再送信信号のSP信号として周波数領域上に予め配置されたSP信号のパターンに基づいて、受信した信号が地上デジタル放送波の信号であるか、または連結再送信信号であるかを判定することを特徴とする。
また、本発明による受信装置は、送信所からの地上デジタル放送波を直接受信すると共に、地上デジタル放送波がそのまま再送信された信号、及び、地上デジタル放送波を構成する複数のチャンネルからそれぞれ一部のセグメントが抽出されて連結され、連結再送信信号として再送信された信号をそれぞれ受信する受信装置において、受信した信号におけるRF信号をIF信号に変換する受信変換手段と、前記受信変換手段により変換されたIF信号の1つのチャンネルにおける中央のセグメント以外の少なくとも1つのセグメントの信号を抽出するフィルタ手段と、前記フィルタ手段により抽出された信号をデジタルIF信号に変換するAD変換手段と、前記AD変換手段により変換されたデジタルIF信号に直交復調を施し、複素の等価ベースバンド信号に変換する直交復調手段と、前記直交復調手段により変換された複素の等価ベースバンド信号からシンボル同期を検出するシンボル同期検出手段と、前記シンボル同期検出手段により検出されたシンボル同期により、前記複素の等価ベースバンド信号を周波数領域の信号に変換するFFT手段と、前記FFT手段により変換された周波数領域の信号のうちの前記周波数領域上に配置されたSP信号のパターンと、地上デジタル放送波の信号の周波数領域上に予め配置されたSP信号の基準パターンとに基づいて、前記2つのパターンの一致度合いを第1の係数として算出し、前記周波数領域上に配置されたSP信号のパターンと連結再送信信号の周波数領域上に予め配置されたSP信号の基準パターンとに基づいて、前記2つのパターンの一致度合いを第2の係数として算出する係数算出手段と、前記係数算出手段により算出された第1及び第2の係数を用いて、2つのパターンの一致度合いが大きい方を特定し、当該大きい方の基準パターンが地上デジタル放送波の信号の基準パターンである場合は、前記受信した信号が地上デジタル放送波の信号であると判定し、当該大きい方の基準パターンが連結再送信信号の基準パターンである場合は、前記受信した信号が連結再送信信号であると判定する判定手段と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明による受信装置は、前記FFT手段により変換された周波数領域の信号のうちの前記周波数領域上に配置されたSP信号のパターン及び地上デジタル放送波の信号の周波数領域上に予め配置されたSP信号の基準パターンにより、複素除算して第1のコンスタレーションを求め、前記周波数領域上に配置されたSP信号のパターン及び連結再送信信号の周波数領域上に予め配置されたSP信号の基準パターンにより、複素除算して第2のコンスタレーションを求めるコンスタレーション算出手段を備え、前記係数算出手段が、コンスタレーション算出手段により算出された第1のコンスタレーションを用いて、前記受信した信号におけるSP信号のパターンと前記地上デジタル放送波の信号におけるSP信号の基準パターンとの一致度合いを第1の係数として算出し、前記第2のコンスタレーションを用いて、前記受信した信号におけるSP信号のパターンと前記連結再送信信号におけるSP信号の基準パターンとの一致度合いを第2の係数として算出し、前記判定手段が、係数算出手段により算出された第1及び第2の係数を用いて、受信した信号を判定することを特徴とする。
本発明による受信装置は、前記コンスタレーション算出手段の代わりに、第1のコンスタレーション算出手段及び第2のコンスタレーション算出手段を備え、前記第1のコンスタレーション算出手段が、前記FFT手段により変換された周波数領域の信号のうちの前記周波数領域上に配置されたSP信号のパターン及び地上デジタル放送波の信号の周波数領域上に予め配置されたSP信号の基準パターンにより、複素除算して第1のコンスタレーションを求め、前記第2のコンスタレーション算出手段が、前記FFT手段により変換された周波数領域上に配置されたSP信号のパターン及び連結再送信信号の周波数領域上に予め配置されたSP信号の基準パターンにより、複素除算して第2のコンスタレーションを求めることを特徴とする。
以上のように、本発明によれば、受信信号が地上デジタル放送波の信号であるか、または、ワンセグ信号を連結して送信した再送信信号であるかを、地上デジタル放送波の周波数軸上に配置されたSP信号のパターンと、連結して送信した信号の周波数軸上に配置されたSP信号のパターンとの間の違いに基づいて識別する。これにより、受信信号を復調する際に、受信信号に応じた処理が可能となり、その処理負担を軽減し処理時間を短縮することが可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて詳細に説明する。
本発明の実施の形態による受信装置は、ISDB−T方式の地上デジタル放送波が直接届かない場所で使用され、再送信装置により地上デジタル放送波をそのまま送信した信号、及び、再送信装置によりワンセグ信号だけを抽出及び連結して送信した信号を受信する場合を例に説明する。尚、この受信装置は、地上デジタル放送波が直接届く場合で使用された場合、送信所が送信した地上デジタル放送波を直接受信する。この場合の受信処理は、再送信装置によりそのまま再送信された地上デジタル放送波を受信する場合の受信処理と同様になる。
図8は、ISDB−T方式の地上デジタル放送波のセグメント配置と番号を示す図である。ISDB−T方式では、OFDM信号を構成する5600本余りのサブキャリアを13のグループに分割し、その13のグループの1つ1つをセグメントと称している。セグメントは0〜12のセグメント番号(#0〜#12)で区別されており、セグメント番号0のセグメント#0は部分受信部のセグメントであり、携帯・移動体向け放送用のデータが振り分けられている。この13セグメントは1チャンネルに相当し、帯域幅は6MHzである。放送事業者には、13セグメントから構成される帯域幅6MHzの1チャンネルが割り当てられ、各放送事業者は、それぞれ割り当てられたこの1チャンネルの中でISDB−T方式のOFDM信号を放送する。
再送信装置は、このような地上デジタル放送波を受信状況の良い場所で受信し、地上デジタル放送波が直接届かない屋外のビル陰、ビル内、地下街等に存在する受信装置に向けて再送信する。この再送信装置における再送信の形態には、図6に示すように、受信した地上デジタル放送波の信号をそのまま再送信する場合(以下、再送信された信号を「地上デジタル放送波再送信信号」という。)と、図7に示すように、各放送事業者に割り当てられた地上デジタル放送波の1チャンネルの信号からワンセグ信号だけを抽出して連結し、その連結した信号を再送信する場合(以下、このように再送信された信号を「連結再送信信号」という。)とがある。ここで、地上デジタル放送波再送信信号及び連結再送信信号は、共に同じ13個のセグメントで構成されており、図12に示すように、基準信号として使用するSP信号が、各セグメントにおいて同じキャリア番号の位置に配置されている。
図13は、図12に示したSP信号を生成するPRBS(Pseudo-Random Binary Sequence)生成回路の構成を示すブロック図である。このPRBS生成回路は、11個のメモリ(D)及び1個の演算器(+)を備えて構成される。11個のメモリ(D)には、SP信号を生成するための11ビットの初期値が、1ビットずつそれぞれ格納される。PRBS生成回路は、11個のメモリ(D)に初期値が格納された状態で、第11番目の(最上位のビットデータを格納する)メモリ(D)に格納されたビットデータを、SP信号(SP信号の候補となる信号)として出力する。この場合、11個のメモリ(D)はシフトレジスタのように動作し、第1番目の(最下位のビットデータのデータを格納する)メモリ(D)には、第10番目のメモリ(D)のビットデータと11番目のメモリ(D)のビットデータとの間の論理和を演算した結果が格納される。そして、このようなPRBS生成回路により出力された信号(SP信号の候補となる信号)は、図12に示したキャリア番号の位置にそれぞれ設定される。具体的には、図12において、例えば、SPパターン1では、第1番目のキャリア、第13番目のキャリア等がSP信号であり、SPパターン2では、第4番目のキャリア、第16番目のキャリア等がSP信号である。したがって、SPパターン1において、PRBS生成回路により第1番目に出力された信号はSP信号として使用され、第2〜12番目に出力された信号はSP信号として使用されず、第13番目に出力された信号はSP信号として使用される。このように、PRBS生成回路により順次出力された信号のうち、SP信号として配置された番号に対応する信号のみがSP信号として使用される。この場合、SP信号は、PRBS生成回路の11個のメモリ(D)に初期値として格納されるデータに依存して、異なるデータとなる。
表1は、地上デジタル放送波(地上デジタル放送波再送信信号)の各セグメントにおけるSP信号の初期値(PRBS生成回路の11個のメモリ(D)に格納されるデータ)を示す表である。
Figure 0004909231
表1によれば、各セグメントにおけるSP信号の初期値はそれぞれ異なるから、各セグメントの周波数領域において、データの異なるSP信号、すなわち位相が異なるSP信号が配置されることがわかる。
表2は、連結再送信信号の各セグメントにおけるSP信号の初期値を示す表である。
Figure 0004909231
表2によれば、各セグメントにおけるSP信号の初期値は同一であるから、各セグメントの周波数領域において、データが同一のSP信号、すなわち位相が同一のSP信号が配置されることがわかる。
つまり、表1及び表2によれば、表1に示した地上デジタル放送波再送信信号のセグメント#0におけるSP信号の初期値と、表2に示した連結再送信信号のセグメント#0におけるSP信号の初期値とは同一であるから、セグメント#0においては同一のSP信号が配置される。つまり、同一のパターンとなる。一方、地上デジタル放送波再送信信号のセグメント#1〜#12におけるSP信号の初期値と、連結再送信信号のセグメント#1〜#12のSP信号の初期値とはそれぞれ異なるから、セグメント#1〜#12においては、データが異なるSP信号、すなわち位相が異なるSP信号が配置される。つまり、異なるパターンとなる。
本発明はこの点に着目したものであり、本発明の実施の形態による受信装置は、地上デジタル放送波再送信信号のセグメント#0以外のセグメントにおいて周波数上に配置されたSP信号と実際に受信したSP信号との間の位相差、及び、連結再送信信号のセグメント#0以外のセグメントにおいて周波数上に配置されたSP信号と実際に受信したSP信号との間の位相差を求め、これらの位相差に基づいて、受信した信号すなわち再送信装置からの信号が、地上デジタル放送波再送信信号であるか、または、連結再送信信号であるかを識別する。ここで、受信信号が地上デジタル放送波再送信信号の場合は、地上デジタル放送波再送信信号の周波数上に配置されたSP信号と実際に受信したSP信号との間の位相差は0に近く、連結再送信信号の周波数上に配置されたSP信号と実際に受信したSP信号との間の位相差は0から離れた値となる。一方、受信信号が連結再送信信号の場合は、連結再送信信号の周波数上に配置されたSP信号と実際に受信したSP信号との間の位相差は0に近く、地上デジタル放送波再送信信号の周波数上に配置されたSP信号と実際に受信したSP信号との間の位相差は0から離れた値となる。
(実施例1)
まず、実施例1について説明する。図1は、本発明の実施の形態による受信装置の構成(実施例1)を示すブロック図である。この受信装置は、再送信装置から再送信信号を受信し、その再送信信号のうちのワンセグ信号を復調する装置であり、受信アンテナ部100、チューナー部200、デジタル処理部300、復調回路400、コンスタレーション算出回路500及び検出部600を備えて構成される。チューナー部200は、受信変換回路201及びBPF回路202を備えており、デジタル処理部300は、AD変換回路301、直交復調回路302、シンボル同期回路303及びFFT回路304を備えており、検出部600は、係数算出回路601及び判定回路602を備えている。
チューナー部200の受信変換回路201は、再送信装置により再送信されたRF信号を、受信アンテナ部100を介して受信し、受信したRF信号に対し、その中心がセグメント#0以外のセグメント(例えば、セグメント#1またはセグメント#2)になるように周波数を調整し、低周波数LoIF(例えば0.5〜1MHz)信号に周波数変換する。通常の受信変換回路は、受信したRF信号に対し、その中心がセグメント#0になるように周波数を調整するが、この受信変換回路201は、後段のBPF回路202がセグメント#0以外のセグメントの信号を抽出できるように、セグメント#0以外のセグメントを中心として調整する。また、検出部600の判定回路602から判定結果を入力し、その判定結果(再送信信号が地上デジタル放送波再送信信号であるか、または連結再送信信号であるかの識別結果)に基づいて、ワンセグ信号を得るためのスキャンを行う。詳細については後述する。
BPF回路202は、受信変換回路201から低周波数LoIF信号を入力し、少なくともセグメント#0以外のセグメントの信号(ワンセグ信号と同じ帯域約428kHz)を抽出する。
図9は、通常の受信変換回路を使用した場合にBPF回路202によるフィルタ通過後のセグメントを示す図である。図5において点線で示した曲線は、BPF回路202によりフィルタ処理される信号の領域を示す。このように、BPF回路202は、急峻なフィルタではないため、中央の周波数を中心としたセグメント#0の信号に加え、その両側に配置されたセグメント#1,#2における一部の信号も抽出する。
図10は、図1に示した受信変換回路201を使用してセグメント#1を抽出する場合において、BPF回路202によるフィルタ通過後のセグメントを示す図である。このように、BPF回路202は、中央の周波数を中心としたセグメント#1の信号に加え、その両側に配置されたセグメント#3,#0における一部の信号も抽出する。また、図11は、図1に示した受信変換回路201を使用してセグメント#2を抽出する場合において、BPF回路202によるフィルタ通過後のセグメントを示す図である。このように、BPF回路202は、中央の周波数を中心としたセグメント#2の信号に加え、その両側に配置されたセグメント#0,#4における一部の信号も抽出する。
図1に戻って、デジタル処理部300のAD変換回路301は、BPF回路202から低周波数LoIF信号を入力し、サンプリング周波数(例えば低周波数LoIF信号の2〜4倍である1〜4MHz)でAD変換してデジタル信号を生成する。直交復調回路302は、AD変換回路301からデジタル信号を入力し、直交復調することにより複素の等価ベースバンド信号に変換する。直交復調回路302により変換された複素の等価ベースバンド信号は、シンボル同期回路303及びFFT回路304に入力される。
シンボル同期回路303は、直交復調回路302から複素の等価ベースバンド信号を入力し、その等価ベースバンド信号におけるシンボルの先頭位置を検出する。FFT回路304は、直交復調回路302から複素の等価ベースバンド信号を入力し、シンボル同期回路303からシンボルの先頭位置の情報を入力し、そのシンボルの先頭位置を基準にして、時間領域の等価ベースバンド信号から周波数領域の等価ベースバンド信号に変換する。FFT回路304により変換された周波数領域の等価ベースバンド信号は、図10及び図11に示したように、セグメント#0以外のセグメント#1(図10)またはセグメント#2(図11)を含む、周波数領域の等価ベースバンド信号となり、復調回路400及びコンスタレーション算出回路500に入力される。
図3は、図1に示したコンスタレーション算出回路500の構成を示すブロック図である。このコンスタレーション算出回路500は、SP抽出回路501、SP算出回路502−1,502−2及び複素除算回路503を備えている。SP抽出回路501は、デジタル処理部300のFFT回路304から周波数領域の等価ベースバンド信号を入力し、SP信号のみを抽出し、受信信号のSPパターンとして出力する。図12に示したように、SP信号はそのキャリア配置が予め決められているから、周波数領域の等価ベースバンド信号からSP信号のみを抽出することができる。
SP算出回路502−1は、表1に示した地上デジタル放送波再送信信号のSP信号の初期値を用いて、図13に示したPRBS生成回路によりSP信号を算出し、地上デジタル放送波再送信信号のSPパターンとして出力する。例えば、チューナー部200によりセグメント#1が抽出される場合は、表1におけるセグメント#1の初期値「11100110110」を用いてSP信号を算出しSPパターンを出力する。また、SP算出回路502−2は、表2に示した連結再送信信号のSP信号の初期値を用いて、図13に示したPRBS生成回路によりSP信号を算出し、連結再送信信号のSPパターンとして出力する。例えば、チューナー部200によりセグメント#1が抽出される場合は、表2におけるセグメント#1の初期値「00100001011」を用いてSP信号を算出しSPパターンを出力する。尚、前述したように、表2に示した連結再送信号の場合の各セグメントにおけるSP信号の初期値は同一であるため、同一のSP信号が算出され、同一のSPパターンが出力される。図16は、SP算出回路502−1,502−2により算出されたSP信号のコンスタレーションを示す図である。SP信号のコンスタレーションは、IQ軸においてSP1が配置されるI=A,Q=0と、SP2が配置されるI=−A,Q=0となる。
複素除算回路503は、SP抽出回路501から受信信号のSPパターン(受信信号における周波数領域のSPの等価ベースバンド信号)を入力し、SP算出回路502−1から地上デジタル放送波再送信信号のSPパターンを入力し、SP算出回路502−2から連結再送信信号のSPパターンを入力する。そして、受信信号のSPパターンを分子及び地上デジタル放送波再送信信号のSPパターンを分母として複素除算し、複素演算結果(コンスタレーション値)S1として検出部600に出力する。同様に、受信信号のSPパターンを分子及び連結再送信信号のSPパターンを分母として複素除算し、複素除算結果(コンスタレーション値)S2として検出部600に出力する。
図14は、受信信号のSPパターンと地上デジタル放送波再送信信号または連結再送信信号のSPパターンとが一致する場合のSP信号のコンスタレーションの一例を示す図である。また、図15は、SPパターンが一致しない場合のSP信号のコンスタレーションの一例を示す図である。図14に示すように、SPパターンが一致する場合は、複素除算回路503により算出された複素演算結果は、分母及び分子のSP信号の位相がほぼ同じであるから、複素数A付近の値(受信信号のためノイズ等の影響を受けているからA付近の値となる。)を複素数A(図16を参照)で除算した結果、または、複素数−A付近の値(前記同様)を複素数−A(図16を参照)で除算した結果、すなわち複素数A付近の値になり、そのコンスタレーションは、IQ軸においてI=A,Q=0付近となる。これに対し、図15において、SPパターンが一致しない場合は、複素除算回路503により算出された複素演算結果は、分母及び分子のSP信号の位相がほぼ同じ場合と全く異なる場合とに分かれるから、複素数A(−A)付近の値を複素数A(−A)で除算した結果、すなわち複素数A付近の値になり、また、複素数A(−A)付近の値を複素数−A(A)で除算した結果、すなわち複素数−A付近の値になる。そして、そのコンスタレーションは、IQ軸においてI=A,Q=0付近及びI=−A,Q=0付近となる。
すなわち、受信信号が地上デジタル放送波再送信信号の場合、複素除算回路503は、SP算出回路502−1により算出された地上デジタル放送波再送信信号のSPパターンを分母として複素除算を行い、このときはSPパターンが一致し、SP信号の位相がほぼ同じになる。このため、図14のようなコンスタレーションとなる。また、複素除算回路503は、SP算出回路502−2により算出された連結再送信信号のSPパターンを分母として複素除算を行い、このときはSPパターンが一致せず、位相がほぼ同じSP信号と位相が全く異なるSP信号とが存在する。このため、図15のようなコンスタレーションとなる。
一方、受信信号が連結再送信信号の場合、複素除算回路503は、SP算出回路502−1により算出された地上デジタル放送波再送信信号のSPパターンを分母として複素除算を行い、このときはSPパターンが一致せず、位相がほぼ同じSP信号と位相が全く異なるSP信号とが存在する。このため、図15のようなコンスタレーションとなる。また、複素除算回路503は、SP算出回路502−2により算出された連結再送信信号のSPパターンを分母として複素除算を行い、このときはSPパターンが一致し、SP信号の位相がほぼ同じになる。このため、図14のようなコンスタレーションとなる。
このように、複素除算回路503において、受信信号のSPパターンと、SP算出回路502−1,502−2により算出されたSPパターンとが一致した場合は、図14のような一箇所に集中したコンスタレーションとなり、SPパターンが一致しなかった場合は、図15のような2箇所に分散したコンスタレーションとなる。
図1に戻って、検出部600の係数算出回路601は、複素除算回路503から複素除算結果S1,S2を入力し、そのコンスタレーションの散らばり具合い(一致具合いの逆数)を示す係数T1,T2を算出する。
具体的には、係数算出回路601は、複素除算回路503から、複素演算結果であるSP信号(複素除算されたSP信号)の周波数領域の等価ベースバンド信号S1(i,k)及びS2(i,k)を入力する。ここで、S1(i,k)は、地上デジタル放送波再送信信号のSPパターンを用いた場合の等価ベースバンド信号を示し、S2(i,k)は、連結再送信信号のSPパターンを用いた場合の等価ベースバンド信号を示す。尚、iはシンボル数(整数)であり、kはSP信号が配置されたキャリア番号を0から順番に付した統一番号(整数)である。
係数算出回路601は、入力した等価ベースバンド信号S1(i,k)から位相θ1(i,k)を、以下の式を用いて算出する。ここで、SをS1とし、θをθ1とする。
Figure 0004909231
尚、atan2()は、アークタンジェント(逆正接、arctangent)を算出する関数であり、−πから+πの範囲のラジアン単位の値を出力する。
そして、係数算出回路601は、位相θ1(i,k)から、統一したキャリア番号が隣り合う等価ベースバンド信号S1(i,α)とS1(i,α+1)との間の位相差Δθ1(i,α)を、以下の式を用いて算出する。ここで、θをθ1とする。
Figure 0004909231
そして、係数算出回路601は、位相差Δθ1(i,α)と予め設定された値γ(例えば3/4π)とを比較し、
Δθ1(i,α)≧γ
の場合1とし、
Δθ1(i,α)<γ
の場合0として、合計値である係数T1を、以下の式を用いて算出する。ここで、θをθ1とし、TをT1とする。
Figure 0004909231
同様にして、係数算出回路601は、入力した等価ベースバンド信号S2(i,k)から位相θ2(i,k)を前記式(1)により算出し、位相θ2(i,k)から位相差Δθ2(i,α)を前記式(2)により算出し、位相差Δθ2(i,α)と予め設定された値γ(例えば3/4π)とから係数T2を前記式(3)により算出する。ここで、SをS2とし、θをθ2とし、TをT2とする。このようにして算出された係数T1,T2は、判定回路602に入力される。ここで、係数T1,T2は、前述にように、コンスタレーションの散らばり具合いを示しており、係数値が大きいほど、受信信号のSPパターンと地上デジタル放送波再送信信号または連結再送信信号のSPパターンとの一致度合いが低く、係数値が大きいほど、一致度合いが高いことを示している。
判定回路602は、係数算出回路601から、地上デジタル放送波再送信信号のSPパターンを用いて算出された係数T1及び連結再送信信号のSPパターンを用いて算出された係数T2を入力し、係数T1と係数T2とを比較し、
T1<T2
を判定した場合、すなわち、地上デジタル放送波再送信信号を用いたときのコンスタレーションの散らばり具合いが連結再送信信号を用いたときのコンスタレーションの散らばり具合いよりも小さい場合、受信装置1が受信している信号すなわち再送信信号は地上デジタル放送波再送信信号であると判定する。また、
T1>T2
を判定した場合、すなわち、連結再送信信号を用いたときのコンスタレーションの散らばり具合いが地上デジタル放送波再送信信号を用いたときのコンスタレーションの散らばり具合いよりも小さい場合、受信装置1が受信している信号すなわち再送信信号は連結再送信信号であると判定する。そして、判定回路602により判定された判定結果は、チューナー部200の受信変換回路201に入力される。
そして、チューナー部200の受信変換回路201は、判定回路602から判定結果を入力し、再送信信号が地上デジタル放送波再送信信号である場合、6MHzの周波数帯で構成される1チャンネルのうちのセグメント#0のみがワンセグ信号であることから、セグメント#0が中心となるように周波数を調整する。この場合、復調回路400は、セグメント#0の信号を復調することにより、ワンセグ信号の情報を得る。そして、受信変換回路201は、次のチャンネルの判定のために、セグメント#0以外のセグメントが中心となるように周波数を調整する。例えば、UHF13チャンネルの判定のためにセグメント#1を現在スキャンし、入力した判定結果により、再送信信号が地上デジタル放送波再送信信号である場合は、UHF13チャンネルのセグメント#0のスキャンを行い、その後、次のUHF14チャンネルの判定のためにセグメント#1をスキャンする。
一方、受信変換回路201は、再送信信号が連結再送信信号である場合、6MHzの周波数帯で構成される1チャンネルのうちの13セグメントの全てがワンセグ信号であることから、そのチャンネルの先頭のセグメント#11が中心となるように周波数を調整する。そして、先頭のセグメント#11から順番に全てのセグメントをスキャンする。例えば、UHF13チャンネルのセグメント#0を現在スキャンしているときは、そのチャンネルのうちの最も低い周波数のセグメント#11から順番にセグメント#9,#7,・・・・,#12をスキャンする(図8を参照)。この場合、復調回路400は、全てのセグメントの信号を復調することにより、ワンセグ信号の情報を得る。そして、受信変換回路201は、次のチャンネルの判定のために、セグメント#0以外のセグメントが中心となるように周波数を調整する。例えば、UHF13チャンネルの判定のためにセグメント#1を現在スキャンし、入力した判定結果により、再送信信号が連結再送信信号である場合は、UHF13チャンネルのセグメント#11から順番に全てのセグメントのスキャンを行い、その後、次のUHF14チャンネルの判定のためにセグメント#1をスキャンする。
以上のように、本実施例1の受信装置1によれば、コンスタレーション算出回路500の複素除算回路503が、受信信号のSPパターンを分子としてSP算出回路502−1により算出された地上デジタル放送波再送信信号のSPパターン及びSP算出回路502−2により算出された連結再送信信号のSPパターンを分母として複素除算結果S1,S2を算出し、検出部600の係数算出回路601が、その複素除算結果S1,S2を用いて、コンスタレーションの散らばり具合いを示す係数T1,T2を算出し、そして、判定回路602が、係数の小さい方(散らばっていない方)を特定することにより、受信した信号すなわち再送信装置からの信号が、地上デジタル放送波再送信信号であるか、または連結再送信信号であるかを識別するようにした。すなわち、複素除算回路503により算出された複素除算結果S1,S2は、それぞれ図14及び図15に示したコンスタレーションのいずれかになる。つまり、受信信号のSPパターンと地上放送波再送信信号のSPパターンまたは連結再送信信号のSPパターンとが一致する場合、SP信号の位相がほぼ同じになるから、そのコンスタレーションは図14に示したように1箇所に集中する。これに対し、SPパターンが一致しない場合、位相が全く異なるSP信号が存在するから、そのコンスタレーションは図15に示したように2箇所に分散する。この分散度合いを係数T1,T2として表現することにより、再送信信号を識別するようにした。これにより、再送信信号が地上デジタル放送波再送信信号である場合は、そのチャンネルのセグメント#0のみがワンセグ信号であるから、セグメント#0の信号のみを復調することにより、ワンセグ信号の情報を得ることができる。また、再送信信号が連結再送信信号である場合は、そのチャンネルのうちの13セグメント全てがワンセグ信号であるから、全てのセグメントの信号を復調することにより、ワンセグ信号の情報を得ることができる。したがって、必要最小限のスキャン処理により、ワンセグ信号の情報を得ることができるから、受信装置1における処理負担を軽減し処理時間を短縮することができる。
(実施例2)
次に、実施例2について説明する。図2は、本発明の実施の形態による受信装置の構成(実施例2)を示すブロック図である。この受信装置2は、受信アンテナ部100、チューナー部200、デジタル処理部300、復調回路400、コンスタレーション算出回路500−1,500−2及び検出部600を備えて構成される。図1に示した実施例1の受信装置1と実施例2の受信装置2とを比較すると、両装置とも、受信アンテナ部100、チューナー部200、デジタル処理部300、復調回路400及び検出部600を備えている点で同一であるが、受信装置1が1系統のコンスタレーション算出回路500を備えているのに対し、受信装置2が2系統のコンスタレーション算出回路500−1,500−2を備えている点で相違する。図2において、図1と共通する部分には図1と同一の符号を付し、その詳しい説明は省略する。
デジタル処理部300のFFT回路304により変換された周波数領域の等価ベースバンド信号は、復調回路400及びコンスタレーション算出回路500−1,500−2に入力される。
コンスタレーション算出回路500−1は、FFT回路304から周波数領域の等価ベースバンド信号を入力し、地上デジタル放送波再送信信号のSPパターンを用いた場合の複素除算結果(コンスタレーション値)S1を算出し、検出部600の係数算出回路601に出力する。また、コンスタレーション算出回路500−2は、FFT回路304から周波数領域の等価ベースバンド信号を入力し、連結再送信信号のSPパターンを用いた場合の複素除算結果(コンスタレーション値)S2を算出し、検出部600の係数算出回路601に出力する。
図4は、図1に示したコンスタレーション算出回路500−1の構成を示すブロック図である。このコンスタレーション算出回路500−1は、SP抽出回路501、SP算出回路502−1及び複素除算回路503−1を備えている。SP抽出回路501は、FFT回路304から周波数領域の等価ベースバンド信号を入力し、SP信号のみを抽出し、受信信号のSPパターンとして出力する。SP算出回路502−1は、表1に示した地上デジタル放送波再送信信号のSP信号の初期値を用いて、図13に示したPRBS生成回路によりSP信号を算出し、地上デジタル放送波再送信信号のSPパターンとして出力する。複素除算回路503−1は、SP抽出回路501から受信信号のSPパターンを入力し、SP算出回路502−1から地上デジタル放送波再送信信号のSPパターンを入力する。そして、受信信号のSPパターンを分子及び地上デジタル放送波再送信信号のSPパターンを分母として複素除算し、複素演算結果S1を得る。
図5は、図1に示したコンスタレーション算出回路500−2の構成を示すブロック図である。このコンスタレーション算出回路500−2は、SP抽出回路501、SP算出回路502−2及び複素除算回路503−2を備えている。SP抽出回路501は、図4に示したものと同様である。SP算出回路502−2は、表2に示した連結再送信信号のSP信号の初期値を用いて、図13に示したPRBS生成回路によりSP信号を算出し、連結再送信信号のSPパターンとして出力する。複素除算回路503−2は、SP抽出回路501から受信信号のSPパターンを入力し、SP算出回路502−2から連結再送信信号のSPパターンを入力する。そして、受信信号のSPパターンを分子及び連結再送信信号のSPパターンを分母として複素除算し、複素演算結果S2を得る。
コンスタレーション算出回路500−1により算出された複素演算結果S1及びコンスタレーション算出回路500−2により算出された複素演算結果S2は、検出部600の係数算出回路601に入力され、前述したように、判定回路602により再送信信号が識別される。
以上のように、実施例2の受信装置2によれば、コンスタレーション算出回路500−1が地上デジタル放送波再送信信号のSPパターンを用いて複素除算結果S1を算出し、コンスタレーション算出回路500−2が連結再送信信号のSPパターンを用いて複素除算結果S2を算出し、検出部600の係数算出回路601が、その複素除算結果S1,S2を用いて、コンスタレーションの散らばり具合いを示す係数T1,T2を算出し、そして、判定回路602が、係数の小さい方(散らばっていない方)を特定することにより、受信した信号すなわち再送信装置からの信号が、地上デジタル放送波再送信信号であるか、または連結再送信信号であるかを識別するようにした。これにより、再送信信号が地上デジタル放送波再送信信号である場合は、そのチャンネルのセグメント#0のみがワンセグ信号であるから、セグメント#0の信号のみを復調することにより、ワンセグ信号の情報を得ることができる。また、再送信信号が連結再送信信号である場合は、そのチャンネルのうちの13セグメント全てがワンセグ信号であるから、全てのセグメントの信号を復調することにより、ワンセグ信号の情報を得ることができる。したがって、必要最小限のスキャン処理により、ワンセグ信号の情報を得ることができるから、受信装置1における処理負担及び処理時間を軽減することができる。
以上、実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、その技術思想を逸脱しない範囲で種々変形可能である。例えば、コンスタレーション算出回路500の複素除算回路503が複素除算結果S1,S2を算出し、検出部600の係数算出回路601が前記式(1)〜(3)により位相、位相差、及びコンスタレーションの散らばり具合いを示す係数を算出し、判定回路602がその係数の小さい方の信号を再送信信号として識別するようにしたが、本発明は前記式(1)〜(3)を用いることに限定されるものではない。例えば、係数算出回路601が、受信信号のSPパターンと地上デジタル放送波再送信信号との一致度合いを示す係数、及び受信信号のSPパターンと連結再送信信号のSPパターンとの一致度合いを示す係数を算出し、判定回路602がその係数の大きい方の信号を再送信信号として識別するようにしてもよい。要するに、判定回路602が、受信信号のSPパターンと地上放送波再送信信号のSPパターンまたは連結再送信信号のSPパターンとが一致するか否かを判定し、一致した場合のSPパターンを有する信号を再送信信号であると識別できればよい。
また、前記実施の形態による受信装置1は、ISDB−T方式の地上デジタル放送波に適用があるが、ISDB−TSBの地上デジタル放送波についても適用がある。
また、前記実施の形態による受信装置1は、地上デジタル放送波が直接届かない場所で使用される場合を想定し、再送信装置から送信された地上デジタル放送波再送信信号及び連結再送信信号を受信して識別するようにしたが、地上デジタル放送波が直接届く場所で使用される場合は、送信所からの地上デジタル放送波の信号を直接受信することができる。この場合、受信装置1は、送信所から地上デジタル放送波の信号を直接受信するときの処理と、再送信信号から送信された地上デジタル放送波再送信信号を受信するときの処理とを同様にすることができる。したがって、受信装置1は、再送信信号が地上デジタル放送波再送信信号であるか、または連結再送信信号であるかを識別するだけでなく、受信信号が地上デジタル放送波の信号であるか、または連結再送信信号であるかを識別することができる。
本発明の実施の形態による受信装置の構成(実施例1)を示すブロック図である。 本発明の実施の形態による受信装置の構成(実施例2)を示すブロック図である。 実施例1におけるコンスタレーション算出回路の構成を示すブロック図である。 実施例2におけるコンスタレーション算出回路(地上放送波再送信信号用)の構成を示すブロック図である。 実施例2におけるコンスタレーション算出回路(連結再送信信号用)の構成を示すブロック図である。 地上デジタル放送波をそのまま再送信する場合を示す図である。 地上デジタル放送波のワンセグ信号を抽出及び連結して再送信する場合を示す図である。 地上デジタル放送波のセグメント配置と番号を示す図である。 セグメント#0を抽出する場合のBPF回路によるフィルタ通過後のセグメントを示す図である。 セグメント#1を抽出する場合のBPF回路によるフィルタ通過後のセグメントを示す図である。 セグメント#2を抽出する場合のBPF回路によるフィルタ通過後のセグメントを示す図である。 SP信号のキャリア配置とパターンを示す図である。 PRBS生成回路の構成を示す図である。 SPパターンが一致する場合のSP信号のコンスタレーションの一例を示す図である。 SPパターンが一致しない場合のSP信号のコンスタレーションの一例を示す図である。 PRBS生成回路により生成されるSP信号のコンスタレーションを示す図である。
符号の説明
1,2 受信装置
100 受信アンテナ部
200 チューナー部
201 受信変換回路
202 BPF回路
300 デジタル処理部
301 AD変換回路
302 直交復調回路
303 シンボル同期回路
304 FFT回路
400 復調回路
500 コンスタレーション算出回路
501 SP抽出回路
502 SP算出回路
503 複素除算回路
600 検出部
601 係数算出回路
602 判定回路

Claims (4)

  1. 送信所からの地上デジタル放送波を直接受信すると共に、地上デジタル放送波がそのまま再送信された信号、及び、地上デジタル放送波を構成する複数のチャンネルからそれぞれ一部のセグメントが抽出されて連結され、連結再送信信号として再送信された信号をそれぞれ受信する受信装置において、
    受信した信号における周波数領域上に配置されたSP信号のパターン、地上デジタル放送波の信号のSP信号として周波数領域上に予め配置されたSP信号のパターン、及び連結再送信信号のSP信号として周波数領域上に予め配置されたSP信号のパターンに基づいて、受信した信号が地上デジタル放送波の信号であるか、または連結再送信信号であるかを判定することを特徴とする受信装置。
  2. 送信所からの地上デジタル放送波を直接受信すると共に、地上デジタル放送波がそのまま再送信された信号、及び、地上デジタル放送波を構成する複数のチャンネルからそれぞれ一部のセグメントが抽出されて連結され、連結再送信信号として再送信された信号をそれぞれ受信する受信装置において、
    受信した信号におけるRF信号をIF信号に変換する受信変換手段と、
    前記受信変換手段により変換されたIF信号の1つのチャンネルにおける中央のセグメント以外の少なくとも1つのセグメントの信号を抽出するフィルタ手段と、
    前記フィルタ手段により抽出された信号をデジタルIF信号に変換するAD変換手段と、
    前記AD変換手段により変換されたデジタルIF信号に直交復調を施し、複素の等価ベースバンド信号に変換する直交復調手段と、
    前記直交復調手段により変換された複素の等価ベースバンド信号からシンボル同期を検出するシンボル同期検出手段と、
    前記シンボル同期検出手段により検出されたシンボル同期により、前記複素の等価ベースバンド信号を周波数領域の信号に変換するFFT手段と、
    前記FFT手段により変換された周波数領域の信号のうちの前記周波数領域上に配置されたSP信号のパターンと、地上デジタル放送波の信号の周波数領域上に予め配置されたSP信号の基準パターンとに基づいて、前記2つのパターンの一致度合いを第1の係数として算出し、前記周波数領域上に配置されたSP信号のパターンと連結再送信信号の周波数領域上に予め配置されたSP信号の基準パターンとに基づいて、前記2つのパターンの一致度合いを第2の係数として算出する係数算出手段と、
    前記係数算出手段により算出された第1及び第2の係数を用いて、2つのパターンの一致度合いが大きい方を特定し、当該大きい方の基準パターンが地上デジタル放送波の信号の基準パターンである場合は、前記受信した信号が地上デジタル放送波の信号であると判定し、当該大きい方の基準パターンが連結再送信信号の基準パターンである場合は、前記受信した信号が連結再送信信号であると判定する判定手段と、
    を備えたことを特徴とする受信装置。
  3. 請求項2に記載の受信装置において、
    前記FFT手段により変換された周波数領域の信号のうちの前記周波数領域上に配置されたSP信号のパターン及び地上デジタル放送波の信号の周波数領域上に予め配置されたSP信号の基準パターンにより、複素除算して第1のコンスタレーションを求め、前記周波数領域上に配置されたSP信号のパターン及び連結再送信信号の周波数領域上に予め配置されたSP信号の基準パターンにより、複素除算して第2のコンスタレーションを求めるコンスタレーション算出手段を備え、
    前記係数算出手段が、コンスタレーション算出手段により算出された第1のコンスタレーションを用いて、前記受信した信号におけるSP信号のパターンと前記地上デジタル放送波の信号におけるSP信号の基準パターンとの一致度合いを第1の係数として算出し、前記第2のコンスタレーションを用いて、前記受信した信号におけるSP信号のパターンと前記連結再送信信号におけるSP信号の基準パターンとの一致度合いを第2の係数として算出し、
    前記判定手段が、係数算出手段により算出された第1及び第2の係数を用いて、受信した信号を判定することを特徴とする受信装置。
  4. 請求項3に記載の受信装置において、
    前記コンスタレーション算出手段の代わりに、第1のコンスタレーション算出手段及び第2のコンスタレーション算出手段を備え、
    前記第1のコンスタレーション算出手段が、前記FFT手段により変換された周波数領域の信号のうちの前記周波数領域上に配置されたSP信号のパターン及び地上デジタル放送波の信号の周波数領域上に予め配置されたSP信号の基準パターンにより、複素除算して第1のコンスタレーションを求め、
    前記第2のコンスタレーション算出手段が、前記FFT手段により変換された周波数領域上に配置されたSP信号のパターン及び連結再送信信号の周波数領域上に予め配置されたSP信号の基準パターンにより、複素除算して第2のコンスタレーションを求めることを特徴とする受信装置。
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