JP4908186B2 - 通信用フレキシブルシート構造体 - Google Patents

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本発明は、衣服としても使用可能なほどのフレキシブル性を持ち合わせた2次元的な広がりを持つ通信用シート構造体であって、情報通信機器がその表面に接触もしくは近接することで、当該通信機器との間で通信を行ったり、複数の情報通信機器がその表面に接触もしくは近接している場合に、これらの間の通信を中継するのに最適な通信用フレキシブルシート構造体に関するものである。
近年、インターネットに代表されるコンピューター通信網や情報ネットワークの利用が一般家庭・企業などを問わずに普及、一般化し増加してきている。最も一般的な利用形態は、パソコンなどにLANケーブルを直接接続したり、無線を用いて接続したりしてLAN(Local
Area Network)を形成しLAN内のコンピューターからインターネットなどのネットワークへのアクセスを可能としている。そのような中にあって、LANケーブルを用いる場合は、このケーブルが家屋やオフィス内に引き回され、歩行の妨げになったり、美観上の問題となる。また、無線LANを用いる場合、電波の放射を用いて通信を行うため、情報漏洩や不正アクセスなどのセキュリティ上の問題がある。
そこで、通信手段を2次元にし、2次元上の通信媒体を用いることでこれら問題が解決できることが、特許文献1(特開2004−7448号公報)、特許文献2(特開2006−19979号公報)に示されている。
ここで、通信を行う場合、その通信に使用する周波数を設定し通信を行わなければならないが、いずれの従来技術でも通信する際の周波数が規定されていない。2次元にて通信を行うには、2次元通信用シート媒体内に電磁エネルギーを閉じ込め、そのエネルギーを利用しなければならない。
また、服やかばん、腕時計のように身につけて利用するウェアラブルコンピューターの研究が盛んに行われており、センサーと無線通信機能を組み込んで遠隔地から健康状態を把握できるような衣服も研究されている。しかしながら、このような衣服として使用できる通信媒体に関しても、具体的な仕様が決まっていない。
このような中で、本発明者は、800MHz〜5GHzの周波数において上記通信用シート媒体内にエネルギーを閉じ込め2次元にて通信が可能であることを見出した。
特開2004−7448号公報 特開2006−19979号公報
本発明は、周波数が800MHzから5GHzであり、この周波数帯で、2次元での通信が可能となる具体的な通信用フレキシブルシート構造体を提供することにある。
本発明は、シート構造体の厚さが1.5mm以下である繊維構造体からなり、かつ該繊維構造体が下記の上層、中層および下層の3つの層から構成されていることを特徴とする、通信用フレキシブルシート構造体(以下「シート構造体」ともいう)に関する。
上層:導電性能を有する層であり、該層には導電部と非導電部が存在し、該導電部の割合が8%から45%であり、導電部が完全に途切れることなく連続し、導電部の電気抵抗値が1mあたり5Ω以下である層。
中層:周波数800MHzから5GHzでの誘電正接が0.01以下である層。
下層:全面に導電性を有し、1mあたりの電気抵抗値が1Ω以下である層。
本発明の通信用フレキシブルシート構造体を用いることで、ケーブルや無線を使わずに通信でき、衣服としても使用可能となる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の通信用フレキシブルシート構造体は、衣服としての使用を考慮し、厚みが1.5mm以下で、曲げ反発性が好ましくは60%未満である。厚みが1.5mmを超えると、衣服としての風合いが損なわれ、外観品位が非常に悪くなり商品価値が著しく損なわれてしまう。ここで、シート構造体の厚みは、下記上層、中層、下層の厚みを調整すればよいが、特に中層の厚みを調整すればよい。
シート構造体の厚みは、好ましくは0.5mmから1.3mmである。
なお、曲げ反発性が60%以上では、屈曲時に各層の剥離が生じ易く、耐久性が非常に乏しい構造体となってしまう。そのため、通信性能も著しく低下してしまう。ここで、曲げ反発性を60%未満にするには、各層の厚みを調整すれば良いが、その中でも中層の厚みを調整するのがより好ましい。上記曲げ反発性は、さらに好ましくは5%から45%である。
次に、本発明のシート構造体は、上層、中層、下層の3つの層からなる。2次元で通信を行うには、このシート構成にて、シート媒体内に電磁エネルギーを閉じ込め、そのエネルギーを利用しなければならない。シート構成が異なると、シート媒体内に電磁エネルギーを閉じ込めることができず、通信することができなくなってしまう。
上層:
上層の導電性については、層内に導電部と非導電部が存在し、導電部の面積比率が1mあたり8%から45%で、導電部が完全に途切れることなく連続していなければならない。層内の導電部の割合が8%未満では電磁エネルギーが消失してしまい良好な通信状態を保つことができなくなる。一方、導電部の割合が45%を超えると、シート内での電磁エネルギーが相互干渉してしまうため、良好な通信状態を保つことができなくなる。上層における導電部の面積比率は、1mあたり、好ましくは10%から43%である。
この導電部の電気抵抗値も通信性能を大きく左右するものであり、電気抵抗値が低いほうが通信状態を良好に保つことができる。導電部の電気抵抗値が1mあたり5Ω以下となれば、良好な通信状態を保つことができる。しかしながら、導電部の電気抵抗値が1mあたり5Ωを超える場合、シート内に電磁エネルギーを伝播、内在させることが出来無いため、2次元での通信が出来なくなってしまう。上層に導電性能を付与するには、導電性を有する素材を使用すれば良い。銅、銀、アルミニウム、ニッケル、ステンレスなどの金属を含んだもの、カーボンブラックを含んだものなどが良く、より好ましくは銅、銀、アルミニウム、ステンレスの繊維状態または印刷、エッチングによって導電性が付与できる状態であれば良い。ここで、導電部の電気抵抗値を1mあたり5Ω以下にするには、銅、銀、アルミニウム、ステンレスを含んだ素材を使用することが良い。
なお、上記導電部の電気抵抗値は、1mあたり好ましくは0.001Ωから3Ωである。
上層の導電形状も特に限定されないが、シート製造時の加工性を考えた場合、図1に示す格子状や、図2に示す蜂の巣状であることが好ましい。その中でも、格子状であり、格子線幅が0.5mmから1.5mm、格子線間隔が5mmから10mmであることが特に好ましい。
上層の形状は、シート製造時の加工性やフレキシブルで衣服として使用することを考えた場合、織編物や不織布のような繊維構造体であることが好ましい。また、素材としては、絹・綿などの天然繊維、レーヨン,キュプラなどの再生繊維、アクリル・アクリル系繊維もポリエチレンテレフタレート(PET),ポリエチレンナフタレート(PEN),ポリブチレンテレフタレート(PBT),ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)などのポリエステル繊維、ナイロン6,ナイロン66,ナイロン12などの脂肪族ポリアミド繊維、ポリパラフェニレンテレフタルアミド,ポリメタフェニレンテレフタルアミドなどの芳香族ポリアミド(アラミド)繊維などが好ましいが、洗濯耐久性・耐光性を考えた場合、より好ましくはポリエステル繊維である。
なお、上層の厚みは、通常、0.02mmから1.2mm、好ましくは0.05mmから0.6mmである。
また、上層の目付けは、通常、50g/mから300g/m、好ましくは100g/mから250g/mである。
中層:
本発明の中層は、800MHzから5GHzでの誘電正接が0.01以下となる繊維構造体(織物、編物、不織布)であれば良く、中でも、適度に空気層を含んだ不織布やダブルラッセルでポリエステル素材であれば、良好な通信状態を保つことができる。しかしながら、800MHzから5GHzでの誘電正接が0.01を超えると、シート内に電磁エネルギーを内在させることができずエネルギーロスが発生する。そのため、通信性能が大きく低下してしまう。中層の構造体が繊維構造体で無く樹脂やフィルムであると、800MHzから5GHzでの誘電正接が0.01以下であってもフレキシブル性が大きく損なわれてしまうため、該シート構造体には不適切である。
ここで、上記誘電正接を0.01以下にするには、空気層を持たせた繊維構造体にすることが好ましい。上記誘電正接は、好ましくは0.001から0.01である。
なお、中層の厚みは、通常、0.2mmから1.3mm、好ましくは0.4mmから1.2mmである。
また、中層の目付けは、通常、50g/mから300g/m、好ましくは80g/mから250g/mである。
下層:
下層は、全面に電磁波シールド性能を有している繊維構造体(織物、編物、不織布)であれば良好な通信状態を保つことができる。電気抵抗値としては、1mあたり1Ω以下であればよい。しかしながら、下層が全面に導電性を有していない場合、例えば、一部分に絶縁部が存在する場合、または/あるいは、電気抵抗値が1mあたり1Ωを超えるような場合、その分部から電磁エネルギーが漏洩してしまう。そのため、シート内に電磁エネルギーを内在させることができずエネルギーロスが発生し、通信性能が大きく低下してしまう。
ここで、電気抵抗値を1mあたり1Ω以下にするには、シート製造時の加工性を考えた場合、ポリエステル繊維を使用した織編物や不織布に、銅・ニッケルでメッキした布帛を用いるのが良い。これらを使用することで、良好な通信状態を保つことができる。
上記電気抵抗値は、好ましくは0.001Ωから0.8Ωである。
なお、下層の厚みは、通常、0.05mmから0.5mm、好ましくは0.1mmから0.4mmである。
また、下層の目付けは、通常、50g/mから250g/m、好ましくは80g/mから200g/mである。
本発明のシートは、上層、中層、下層の3つの層からなるが、加工性を考えた場合、各層を接着させた構造とするのが好ましい。各層を接着させる場合、接着に用いる接着剤や接着の方法に関して特に規定されることは無いが、ホットメルト樹脂による熱接着やアクリル樹脂やウレタン樹脂などによる接着、スチレンブタジエンゴム(SBR)やイソプレンゴム(IR)などによる接着などが好ましい。
以上の本発明の通信用フレキシブルシート構造体におけるシート全体の目付けは、好ましくは350g/mから550g/m、さらに好ましくは365g/mから530g/mである。350g/m未満では、通信するための構造体を得ることが出来ない、一方、550g/mを超えると、衣服として使用するには非常に重くなりすぎてしまう。
以下、実施例より本発明をさらに詳細に説明する。通信性能の評価方法、判定およびフレキシブル性の評価方法、判定は、次のとおりである。
1)通信性能評価方法
図3に示したように、シート構造体上に置かれた2つの近接コネクターを距離rだけ離して配置し、アジデント社製、ネットワークアナライザーを用いて、2.45GHzにおける透過係数Xを計測した。ここで、近接コネクターの距離は、10cm間隔とし10cmから80cmまで計測を行った。また、使用した近接コネクターは、シート構造体上で2.45GHzにピークを持つものを使用した。
2)通信性能判定方法
2−1)計測した透過係数Xの平均値(Xav.)を算出し、Xav.≧−30dBであれば合格とし、それ以外は不合格とした。
2−2)最大透過係数(Xmax)と最小透過係数(Xmin)の差(ΔX)を算出し、ΔX≦10dBであれば合格とし、それ以外は不合格とした。
3)測定
3−1)電気抵抗値
三菱化学製「ロレスタMP
MCP−T350」を用いて、上層および下層の電気抵抗値を測定した。
3−2)誘電正接
2.45GHzでの誘電正接を、円筒空胴共振器法にて測定した。
3−3)厚み
尾崎製作所製「ダイヤルシックネスゲージ」を用いて測定した。
4)フレキシブル性測定方法
インストロン製引張試験機を用い、JIS
L 1096−2004 6.20.3 曲げ反発性試験C法(ループ圧縮法)にて測定した。5cm×2cmの試験片をタテ・ヨコそれぞれ3枚採取し、両側0.5cmのところに印をつけ、印間隔を4cmとした。次いで、引張試験機に曲げ反発装置を取り付け、JIS規定の試験条件にて試験を行い、曲げ反発率(%)を求めた。
5)判定方法
4)で測定した曲げ反発率(%)が60%未満で合格、それ以上は不合格とした。
実施例1
上層にはステンレス繊維を格子状に織り込んだ目付200g/mのポリエチレンテレフタレート(PET)織物、中層には厚さ1mm、目付け110g/mのPET不織布(オーツカ社製のニードルパンチ不織布)、下層にはPET織物に銅・ニッケルをメッキした目付け85g/mの電磁波シールド布帛(帝人ファイバー社製「ST2050」)を使用した。上層の格子形状は、線幅が1.3mm、線間隔が8mmであり、導電部比率は13%である。これらを、目付け30g/mのエステル系ホットメルト樹脂(東レファインケミカル社製ケミットフィルム、以下同じ)を用いて、130℃×1分の熱をかけて接着させた。下層と中層をまず接着させ、その後、上層を接着する手順で行った。上層の導電部の電気抵抗値は1mあたり1Ω、中層の誘電正接は0.01、下層の電気抵抗値は0.03Ωであった。
上層の織物に使用したステンレス繊維は、ベカルト東綱メタルファイバー社製で、繊度2,200デシテックス、PET繊維は帝人ファイバー社製「テトロン」で、繊度280デシテックス。経にPET繊維14本毎にステンレス繊維を2本の繰り返しとし、緯はPET繊維12本毎にステンレス繊維2本の繰返しとした。
実施例2
上層にはPET織物にウレタン樹脂をラミネート加工したPET布帛(川島織物セルコン社製「ニューシェルフII」)に格子状に銀ペーストをプリントして目付200g/mのPET布帛を得た。中層には厚さ1mm、目付け110g/mのPET不織布(オーツカ社製のニードルパンチ不織布)、下層にはPET織物に銅・ニッケルをメッキした目付け85g/mの電磁波シールド布帛(帝人ファイバー社製「ST2050」)を使用した。上層の格子形状は、線幅が1.4mm、線間隔が5mmであり、導電部比率は43%である。これらを、目付け30g/mのエステル系ホットメルト樹脂を用いて130℃×1分の熱をかけて接着させた。下層と中層をまず接着させ、その後、上層を接着する手順で行った。上層の導電部の電気抵抗値は1mあたり0.3Ω、中層の誘電正接は0.01、下層の電気抵抗値は0.03Ωであった。
実施例3
上層にはPET織物に格子状に銀ペーストをプリントして目付110g/mのPET布帛を得た。中層には厚さ1mm、目付け110g/mのPET不織布(オーツカ社製のニードルパンチ不織布)、下層にはPET織物に銅・ニッケルをメッキした目付け85g/mの電磁波シールド布帛(帝人ファイバー製「ST2050」)を使用した。上層の格子形状は、線幅が1mm、線間隔が7mmであり、導電部比率は15%である。これらを、目付け30g/mのエステル系ホットメルト樹脂を用いて130℃×1分の熱をかけて接着させた。下層と中層をまず接着させ、その後、上層を接着する手順で行った。上層の導電部の電気抵抗値は1mあたり0.3Ω、中層の誘電正接は0.01、下層の電気抵抗値は0.03Ωであった。
上層の織物に使用したPET繊維は、帝人ファイバー社製「テトロン」で、繊度84デシテックスで、経・緯ともに100本/インチの平織りとした。
比較例1
上層にはPET織物にウレタン樹脂をラミネート加工したPET布帛(川島織物セルコン社製「ニューシェルフII」)に格子状に銀ペーストをプリントして目付200g/mのPET布帛を得た。中層には厚さ1mm、目付け95g/mの低密度ポリエチレン樹脂(下関パッキング社製の軟質ポリエチレン板)、下層にはPET織物に銅・ニッケルをメッキした目付け85g/mの電磁波シールド布帛(帝人ファイバー社製「ST2050」)を使用した。上層の格子形状は、線幅が1mm、線間隔が7mmであり、導電部比率は15%である。これらを、SBR系接着剤(住友スリーエム社製の3Mスプレーのり77)を塗布量が20g/mになるようスプレーにて均一に吹き付け接着させた。下層と中層をまず接着させ、その後、上層を接着する手順で行った。上層の導電部の電気抵抗値は1mあたり0.3Ω、中層の誘電正接は0.007、下層の電気抵抗値は0.03Ωであった。
比較例2
上層にはPET織物にウレタン樹脂をラミネート加工したPET布帛(川島織物セルコン社製「ニューシェルフII」)に格子状に銀ペーストをプリントして目付200g/mのPET布帛を得た。中層には厚さ1mm、目付け110g/mのPET不織布(オーツカ社製のニードルパンチ不織布)、下層にはPET織物にカーボンブラックを固形分換算で20重量%配合させたウレタン樹脂(大日本インキ化学工業社製ボンディック)を50μm厚に塗布した目付け130g/mのウレタン樹脂コートPET布帛を使用した。下層の織物に使用したPET繊維は、帝人ファイバー社製「テトロン」で、繊度84デシテックスで、経・緯ともに100本/インチの平織りとした。これらを、目付け30g/mのエステル系ホットメルト樹脂を用いて130℃×1分の熱をかけて接着させた。下層と中層をまず接着させ、その後、上層を接着する手順で行った。上層の導電部の電気抵抗値は1mあたり0.3Ω、中層の誘電正接は0.01、下層の電気抵抗値は5Ωであった。
比較例3
上層にはPET織物にウレタン樹脂をラミネート加工したPET布帛(川島織物セルコン製「ニューシェルフII」)に格子状に銀ペーストをプリントして目付200g/mのPET布帛を得た。中層には厚さ3mm、目付け280g/mのPET不織布(日本不織布社製のボンニップ)、下層にはPET織物に銅・ニッケルをメッキした目付け85g/mの電磁波シールド布帛(帝人ファイバー製「ST2050」)を使用した。上層の格子形状は、線幅が1mm、線間隔が7mmであり、導電部比率は15%である。これらを、目付け40g/mのエステル系ホットメルト樹脂を用いて130℃×1分の熱をかけて接着させた。下層と中層をまず接着させ、その後、上層を接着する手順で行った。上層の導電部の電気抵抗値は1mあたり0.3Ω、中層の誘電正接は0.02、下層の電気抵抗値は0.03Ωであった。
以上の結果を表1に示す。
Figure 0004908186
評価結果:
○・・・・・通信可能であり、フレキシブル性がある。
△・・・・・通信可能であるが、フレキシブル性が無い。
×・・・・・フレキシブル性はあるが通信は不可能。
××・・・通信もフレキシブル性も無い。
本発明の通信用フレキシブルシート構造体は、周波数が800MHzから5GHzの周波数帯で、2次元での通信が可能であり、特にウェアラブルコンピューター用の通信シートとして有用である。
本発明の1実施態様で通信用フレキシブルシート構造体の上層の正面図である。 本発明の他の実施態様で、通信用フレキシブルシート構造体の上層の正面図である。 本発明の通信性能評価方法をするための通信用フレキシブルシート構造体の上層の正面図である。

Claims (6)

  1. シート構造体の厚さが1.5mm以下である繊維構造体からなり、かつ該繊維構造体が下記の上層、中層および下層の3つの層から構成され、二次元での通信が可能なことを特徴とする、通信用フレキシブルシート構造体。
    上層:導電性能を有する層であり、該層には導電部と非導電部が存在し、該導電部の割合が8%から45%であり、導電部が完全に途切れることなく連続し、導電部の電気抵抗値が1mあたり5Ω以下である層。
    中層:周波数800MHzから5GHzでの誘電正接が0.01以下である、ポリエステルを素材とする繊維構造体からなる層。
    下層:全面に導電性を有し、1mあたりの電気抵抗値が1Ω以下である層。
  2. 上層の導電部が格子状であり、格子の線幅が0.5mmから1.5mm、線間隔が5mmから10mmである請求項1記載の通信用フレキシブルシート構造体。
  3. シート全体の目付が350g/mから550g/mであって、かつ各層が織物、編物、または不織布からなる請求項1または2記載の通信用フレキシブルシート構造体。
  4. 曲げ反発性が60%未満である請求項1から3いずれかに記載の通信用フレキシブルシート構造体。
  5. 上層の導電部が、銅、銀、アルミニウム、ニッケルもしくはステンレスを含んだもの、または銅、銀、アルミニウム、ニッケルもしくはステンレスを印刷またはエッチングによって、導電性が付与されてなる、請求項1から4いずれかに記載の通信用フレキシブルシート構造体。
  6. 上層、中層、及び下層が、ホットメルト樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、スチレンブタジエンゴム(SBR)、またはイソプレンゴム(IR)により接着されている請求項1から5いずれかに記載の通信用フレキシブルシート構造体。
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