JP4908259B2 - 天板上で用いる通信用シート構造体 - Google Patents

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Description

本発明は、2次元的な広がりを持つ通信用シート構造体であって、情報通信機器がその表面に接触もしくは近接することで、当該通信機器との間で通信を行ったり、複数の情報通信機器がその表面に接触もしくは近接している場合に、これらの間の通信を中継するのに最適な、天板上で用いる通信用シート構造体(以下、通信用シート構造体と称することがある)に関するものである。
近年、インターネットに代表されるコンピューター通信網や情報ネットワークの利用が一般家庭・企業等を問わずに普及、一般化し増加してきている。最も一般的な利用形態は、パソコンなどにLANケーブルを直接接続したり、無線を用いて接続したりしてLAN(LocalArea Network)を形成しLAN内のコンピューターからインターネットなどのネットワークへのアクセスを可能としている。そのような中にあって、LANケーブルを用いる場合は、このケーブルが家屋やオフィス内に引き回され、歩行の妨げになったり、美観上の問題となる。また、無線LANを用いる場合、電波の放射を用いて通信を行うため、情報漏洩や不正アクセスなどのセキュリティ上の問題がある。
そこで、通信手段を2次元にし、2次元上の通信媒体を用いることでこれら問題が解決できることが、特許文献1(特開2004−7448号公報)、特許文献2(特開2006−19979号公報)に開示されている。
上記通信手段で通信を行う場合には、その通信に使用する周波数を設定し通信を行わなければならないが、いずれの従来技術でも通信する際の周波数が規定されていない。また、2次元で通信を行うには、2次元通信用シート媒体内に電磁エネルギーを閉じ込め、そのエネルギーを利用しなければならないが、そのような検討も未だなされていないのが実状である。
さらに、いずれの従来技術に記載されている通信媒体を、テーブル、机、棚などの天板上で日常的に用いたり、あるいは通信用シート構造体を何度も持ち運び別の天板上で広げて使用したりしたとき、シートに凹凸や破損が生じて、表面品位が損なわれ、さらには使用が困難になるという問題がある。
特開2004−7448号公報 特開2006−19979号公報
上記背景技術に鑑み検討した結果、本発明者は、800MHzから5GHzの周波数において上記通信用シート媒体内にエネルギーを閉じ込め2次元にて通信が可能であることを見出した。
したがって、本発明の目的は、周波数が800MHzから5GHzの周波数帯で2次元での通信でき、持ち運びによる表面品位の低下が少なく、耐久性にも優れた、テーブル、机、棚などの天板の上で使用に適した天板上で用いる通信用シート構造体を提供することにある。
発明者が検討した結果、上記課題は、少なくとも下記の上層、中層および下層の3つの層から構成されるシート構造体からなり、シート構造体の厚みが3.0mm以下、上層の厚みが30μmから300μmのフィルムからなる、天板上で用いる通信用シート構造体により解決できることが見出した。
上層:導電性能を有する層であり、該層には導電部と非導電部が存在し、該導電部の割合が8%から45%であり、導電部が完全に途切れることなく連続し、導電部の電気抵抗値が1mあたり5Ω以下である層。
中層:周波数800MHzから5GHzにおける誘電正接が0.01以下である、ポリエステルまたはポリオレフィンからなる、繊維構造体または発泡させた樹脂シートからなる層。
下層:全面に導電性を有し、1mあたりの電気抵抗値が1Ω以下である層。
本発明の天板上で用いる通信用シート構造体によれば、天板上にてケーブルや無線を使わずに通信することができる。また、上記通信シート構造体は、持ち運びによる表面品位の低下が少なく、耐久性にも優れている。
本発明の通信用シート構造体は、天板上で用いる、すなわち天板上での使用に適した、通信用シート構造体である。ここで天板上とは、テーブル、机、棚などの立体構造体にある平面状部分の上面をいう。これらの天板上で上記通信用シート構造体を用いる場合、その上に、文具、生活用品、書籍、音響機器、通信機器、コンピュータなどを置いたり、その上で、文字や絵を書いたり、さらに、通信用シート構造体を持ち運んでまた別の場所で広げて使用したりする。
これに対して、本発明の通信シート構造体は、後述する少なくとも3つの層から構成されるシート構造体からなり、特に通信用シート構造体の厚みと、上層にフィルムを用いその厚みが次に述べる要件を同時に満足していることにより、上記使用による磨耗などに十分に耐え、持ち運びによる表面品位の低下が少なく、かつ十分な通信性能を発揮する。
すなわち、本発明の通信用シート構造体は、厚みが3.0mm以下でなければならない。厚みが3.0mmを超えると、屈曲に対して弱く、表面に凹凸が発生し易くなり持ち運びが非常に難しくなってしまう。ここで、通信用シート構造体の厚みは、下記上層、中層、下層の厚みを調整すればよいが、特に中層の厚みを調整すればよい。なお、通信用シート構造体の厚みは、好ましくは1.0mmから2.5mmである。
また、上層フィルムの厚みは通信用シート構造体としての耐久性及び品位を考慮し、30μm〜300μmでなければならない。厚みが30μm未満の場合、耐摩耗性に乏しく、フィルムの破れが発生し易くなる。また、厚みが300μmを超える場合、持ち運び時にフィルム表面に凹凸が発生し易くなるため、通信用シート構造体の表面品位が低下してしまう。
さらに、本発明の通信用シート構造体は、少なくとも、上層、中層、下層の3つの層からなる。2次元で通信を行うには、このシート構成にて、シート媒体内に電磁エネルギーを閉じ込め、そのエネルギーを利用しなければならない。シート構成が異なると、シート媒体内に電磁エネルギーを閉じ込めることができず、通信することができなくなってしまう。
上層:
上層の導電性については、層内に導電部と非導電部が存在し、導電部の面積が8%から45%で導電部が完全に途切れることなく連続していなければならない。層内の導電部の割合が8%未満では電磁エネルギーが消失してしまい良好な通信状態を保つことができ無くなる。一方、導電部の割合が45%を超えると、シート内での電磁エネルギーが相互干渉してしまうため、良好な通信状態を保つことができ無くなる。上記導電部の電気抵抗値も通信性能を大きく左右するものであり、電気抵抗値が低いほうが通信状態を良好に保つことができる。導電部の電気抵抗値が1mあたり5Ω以下となれば、良好な通信状態を保つことができる。しかしながら、上層導電部の電気抵抗値が1mあたり5Ωを超える場合、シート内に電磁エネルギーを伝播、内在させることができ無いため、2次元での通信ができなくなってしまう。ここで、導電部の電気抵抗値を1mあたり5Ω以下にするには、銅、銀、アルミニウム、ステンレスを含んだ素材を使用することが良い。
なお、上記導電部の電気抵抗値は、1mあたり好ましくは0.001Ωから3Ωである。
上層に導電性能を付与するには、導電性を有する素材を使用すれば良く、銅、銀、アルミニウム、ニッケルなどの金属を含んだもの、カーボンブラックを含んだものなどが特に良い。上層の導電形状も特に限定されないが、通信用シート構造体製造時の加工性を考えた場合、図1に示す格子状や図2に示す蜂の巣状であることが好ましい。その中でも、格子状であり、格子線幅が0.5mmから1.5mm、格子線間隔が5mmから10mmであることが特に好ましい。
なお、上層の目付けは、好ましくは50g/mから300g/m、より好ましくは100g/mから250g/mである。
中層:
本発明の中層は、800MHzから5GHzでの誘電正接が0.01以下となる形状、素材であれば良い。形状として、特に好ましくは、樹脂板、適度に空気層を含んだ不織布などの繊維構造体や発泡させた樹脂シートなどである。素材としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)などのポリオレフィンや、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)などのポリエステルであれば、良好な通信状態を保つことができる。しかしながら、800MHzから5GHzでの誘電正接が0.01を超えると、シート内に電磁エネルギーを内在させることができずエネルギーロスが発生する。そのため、通信性能が大きく低下してしまう。
ここで、上記誘電正接を0.01以下にするには、ポリオレフィン素材を使用するか、空気層を含んだ形状であることが好ましい。
上記誘電正接は、好ましくは0.001から0.01である。
なお、中層の厚みは、好ましくは0.2mmから2.5mm、より好ましくは0.5mmから2.0mmである。
また、中層の目付けは、好ましくは50g/mから500g/m、より好ましくは80g/mから300g/mである。
下層:
下層は、全面に電磁波シールド性能を有していれば良好な通信状態を保つことができる。電気抵抗値としては、1mあたり1Ω以下であればよい。しかしながら、下層が全面に導電性を有していない場合、例えば、一部分に絶縁部が存在する場合、または/あるいは、電気抵抗値が1mあたり1Ωを超えるような場合、その分部から電磁エネルギーが漏洩してしまう。そのため、シート内に電磁エネルギーを内在させることができずエネルギーロスが発生し、通信性能が大きく低下してしまう。
ここで、電気抵抗値を1mあたり1Ω以下にするには、通信用シート構造体製造時の加工性を考えた場合、繊維布帛に銅、ニッケルなどをメッキした布帛や、フィルム面に銅、銀、アルミニウムなどを蒸着させたフィルム状のもの、銅箔やアルミ箔などの金属箔などが好ましく、これらを使用することで、良好な通信状態を保つことができる。
上記電気抵抗値は、好ましくは0.001Ωから0.8Ωである。
なお、下層の厚みは、好ましくは0.05mmから0.5mm、より好ましくは0.1mmから0.4mmである。
また、下層の目付けは、好ましくは50g/mから250g/m、より好ましくは80g/mから200g/mである。
本発明の通信用シート構造体は、少なくとも上層、中層、下層の3つの層からなるが、これらは一体のものであっても良いし、各層を接着させた構造としても良い。各層を接着させる場合、接着に用いる接着剤や接着の方法に関して特に規定されることは無いが、ホットメルト樹脂による熱接着やアクリル樹脂やウレタン樹脂などによる接着、アクリル系粘着剤による接着、スチレンブタジエンゴム(SBR)やイソプレンゴム(IR)などによる接着などが好ましい。
本発明のデスクマットが一体構造の場合、中層の上面に導電性能を有する上層を形成させる。この場合、特にその方法は限定されていないが、プリントやエッチングにより導電性能を有する層を形成させることが好ましい。そして、その上に保護層としてフィルム層を形成させる。そして中層の下面には、全面に導電性能を有する下層を形成させる。下層を形成させる方法についても特に限定されていないが、エッチングや蒸着、スパッタリングなどによって導電性能を有する層を形成させることが好ましい。
本発明の通信用シート構造体が各層を接着させた構造の場合、上層の形状はフィルムであることが好ましい。また、素材としてもポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)などのポリエステル、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12などの脂肪族ポリアミド、ポリパラフェニレンテレフタルアミド、ポリメタフェニレンテレフタルアミドなどの芳香族ポリアミド、ポリプポピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド(PI)など特に限定されることは無い。
また、中層は、前述したように、800MHzから5GHzで誘電正接が0.01以下となる形状・素材であれば良い。
下層は、電気抵抗値が1mあたり1Ω以下で全面に電磁波シールド性能を有したものであれば特に限定されない。前述のように、シート製造時の加工性及びシート構造体の厚みを考えた場合、繊維布帛に銅、ニッケルでメッキされた布帛や、フィルム面に銅、銀、アルミニウムなどを蒸着させたフィルム状のもの、銅箔やアルミ箔などの金属箔などが好ましく、これらを使用することで、良好な通信状態を保つことができる。
本発明の通信用シート構造体全体の目付けは、好ましくは200g/mから800g/m、さらに好ましくは250g/mから600g/mである。200g/m未満では、通信する為の構造体を得ることが難しくなり、一方、800g/mを超えると、非常に重くなる為に容易に持ち運ぶことが難しくなる傾向にある。また、自重によってたわみが生じ、表面品位が低下し易くなる。
なお、本発明の通信用シート構造体は、その使用環境に合わせて、上層部表面に保護層を持たせることができる。その場合の保護層は、使用環境に合わせて適宜設定すれば良い。
保護層としては、PETやPENなどのポリエステルフィルム、PEやPPなどのポリオレフィンフィルム、ポリイミド、エチレン−ビニルアルコールフィルムなどのフィルムや、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂などの樹脂が挙げられる。
以下、実施例より本発明をさらに詳細に説明する。通信性能の評価方法、判定は次のとおりである。
1)評価方法
図3に示したように、通信用シート構造体上に置かれた2つの近接コネクターを距離rだけ離して配置し、アジデント社製、ネットワークアナライザーを用いて、2.45GHzにおける透過係数Xを計測する。ここで、近接コネクターの距離は、10cm間隔とし10cmから80cmまで計測を行った。また、使用した近接コネクターは、通信用シート構造体で2.45GHzにピークを持つものを使用した。
2)判定
2−1)計測した透過係数Xの平均値(Xav.)を算出した。Xav.≧−30dBであれば合格とし、それ以外は不合格とする。
2−2)最大透過係数(Xmax)と最小透過係数(Xmin)の差(ΔX)を算出し、ΔX≦10dBであれば合格とし、それ以外は不合格とした。
3)測定
3−1)電気抵抗値
三菱化学製「ロレスタMPMCP−T350」を用いて、上層および下層の電気抵抗値を測定した。
3−2)誘電正接
2.45GHzでの誘電正接を、円筒空胴共振器法にて測定した。
3−3)厚み
尾崎製作所製「ダイヤルシックネスゲージ」を用いて上層の厚みと通信用シート構造体の厚みを測定した。
4)机上(天板上)で用いる通信用シートとしての性能確認
4−1)耐摩耗性測定および評価方法
JIS L 1096−1999 8.17.3 C法(テーパ形法)によって測定した。測定条件はJIS規定に準拠して行った。摩耗輪No.はCS−10とし、荷重は500gfで100回摩耗した。その後、外観を次のように判定しAを合格とした。
A:異常なし
B:やや損傷している
C:たて又はよこが切断している
4−2)表面品位
幅60cm、長さ200cmの大きさの通信用シート構造体を作製し、5m離れた2点間を人間の手によって持ち運び、その後の表面品位を判定した。なお、持ち運び回数は20回の往復とし、判定は10人が行うこととし、その平均を取り3以上を合格とした。
1:表面の凹凸が激しく光が乱反射する状態
2:表面の凹凸が激しい状態
3:表面の凹凸はあるが、気にならない状態
4:表面の凹凸が殆どない状態
5:表面の凹凸がない状態
[実施例1]
上層には銀ペーストを格子状にプリントした50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(帝人デュポンフィルム社製、テトロンフィルムSL、以下同じ)、中層には厚さ1mmの発泡ポリエチレン(積水フィルム社製、以下同じ)樹脂(下関パッキング社製の軟質ポリエチレン板、以下同じ)、下層にはPET布帛に銅・ニッケルをメッキした厚さ0.15mm、目付85g/mの電磁波シールド布帛(帝人ファイバー社製「ST2050」、以下同じ)を使用した。上層の格子形状は、線幅が0.6mm、線間隔が10mmであり、導電部比率は12%である。まず、中層の両面にアクリル系粘着剤(大日本インキ化学工業製「クイックマスターSPS−945T」、以下同じ)を付着量が各面10g/mとなるようにテーブルコーターにて塗布した。その後、上層と中層をカレンダー加工機にて接着させ、最後に下層をカレンダー加工機にて接着させ通信用シート構造体を作製した。上層の導電部の電気抵抗値は1mあたり0.7Ω、中層の誘電正接は0.007、下層の電気抵抗値は0.05Ωであった。上層を接着させる時は、プリント面を接着させるようにした。
[実施例2]
上層には銀ペーストを格子状にプリントした250μmのPETフィルム、中層には厚さ1mmの発泡ポリエチレン、下層にはPET布帛に銅・ニッケルをメッキした厚さ0.15mm、目付85g/mの電磁波シールド布帛を使用した。上層の格子形状は、線幅が1.4mm、線間隔が5mmであり、導電部比率は42%である。まず、中層の両面にアクリル系粘着剤を付着量が各面10g/mとなるようにテーブルコーターにて塗布した。その後、上層と中層をカレンダー加工機にて接着させ、最後に下層をカレンダー加工機にて接着させ通信用シート構造体を作製した。上層の導電部の電気抵抗値は1mあたり0.2Ω、中層の誘電正接は0.007、下層の電気抵抗値は0.05Ωであった。上層を接着させる時は、プリント面を接着させるようにした。
[実施例3]
上層には銀ペーストを格子状にプリントした100μmのPETフィルム、中層には厚さ2mmの低密度ポリエチレン樹脂(下関パッキング社製の軟質ポリエチレン樹脂板、以下同じ)、下層にはアルミニウムを蒸着させた厚さ10μmのエバールフィルム(クラレ社製のVM−XL)を使用した。上層の格子形状は、線幅が1mm、線間隔が7mmであり、導電部比率は16%である。まず、中層の両面にアクリル系粘着剤を付着量が各面10g/mとなるようにテーブルコーターにて塗布した。その後、上層と中層をカレンダー加工機にて接着させ、最後に下層をカレンダー加工機にて接着させ通信用シート構造体を作製した。上層の導電部の電気抵抗値は1mあたり0.4Ω、中層の誘電正接は0.009、下層の電気抵抗値は0.8Ωであった。上層を接着させる時は、プリント面を接着させるようにした。
[実施例4]
上層には銀ペーストを格子状にプリントした100μmのPETフィルム、中層には厚さ1mmの発泡ポリエチレン、下層にはPET布帛に銅・ニッケルをメッキした厚さ0.15mm、目付85g/mの電磁波シールド布帛を使用した。上層の格子形状は、線幅が1mm、線間隔が7mmであり、導電部比率は16%である。これらを、SBR系接着剤(住友スリーエム社製の3Mスプレーのり77、以下同じ)を塗布量が20g/mになるようスプレーにて均一に吹き付け接着させた。下層と中層をまず接着させ、その後、上層を接着する手順で行い通信用シート構造体を作製した。上層の導電部の電気抵抗値は1mあたり0.4Ω、中層の誘電正接は0.007、下層の電気抵抗値は0.05Ωであった。上層を接着させる時は、プリント面を接着させるようにした。
[実施例5]
上層には銀ペーストを格子状にプリントした100μmのポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム(帝人デュポンフィルム社製、テオネックスフィルム)、中層には厚さ2mmの低密度ポリエチレン樹脂、下層にはアルミニウムを蒸着させた厚さ10μmのエバールフィルムを使用した。上層の格子形状は、線幅が1mm、線間隔が7mmであり、導電部比率は16%である。これらを、SBR系接着剤を塗布量が20g/mになるようスプレーにて均一に吹き付け接着させた。下層と中層をまず接着させ、その後、上層を接着する手順で行い通信用シート構造体を作製した。上層の導電部の電気抵抗値は1mあたり0.4Ω、中層の誘電正接は0.009、下層の電気抵抗値は0.8Ωであった。上層を接着させる時は、プリント面を接着させるようにした。
[比較例1]
上層には銀ペーストを格子状にプリントした25μmのPETフィル、中層には厚さ1mmの発泡ポリエチレン、下層にはPET布帛に銅・ニッケルをメッキした厚さ0.15mm、目付85g/mの電磁波シールド布帛を使用した。上層の格子形状は、線幅が0.5mm、線間隔が15mmであり、導電部比率は7%である。まず、中層の両面にアクリル系粘着剤を付着量が各面10g/mとなるようにテーブルコーターにて塗布した。その後、上層と中層をカレンダー加工機にて接着させ、最後に下層をカレンダー加工機にて接着させ通信用シート構造体を作製した。上層の導電部の電気抵抗値は1mあたり1.2Ω、中層の誘電正接は0.007、下層の電気抵抗値は0.05Ωであった。上層を接着させる時は、プリント面を接着させるようにした。
[比較例2]
上層には銀ペーストを格子状にプリントした400μmのPETフィルム、中層には厚さ1mmの発泡ポリエチレン、下層にはPET布帛に銅・ニッケルをメッキした電磁波シールド布帛を使用した。上層の格子形状は、線幅が1mm、線間隔が7mmであり、導電部比率は16%である。まず、中層の両面にアクリル系粘着剤を付着量が10g/mとなるようにテーブルコーターにて塗布した。その後、上層と中層をカレンダー加工機にて接着させ、最後に下層をカレンダー加工機にて接着させ通信用シート構造体を作製した。上層の導電部の電気抵抗値は1mあたり0.4Ω、中層の誘電正接は0.007、下層の電気抵抗値は0.05Ωであった。上層を接着させる時は、プリント面を接着させるようにした。
[比較例3]
上層にはステンレス繊維を格子状に織り込んだ厚さ300μm、目付200g/mのポリエチレンテレフタレート(PET)織物、中層には厚さ2mmの低密度ポリエチレン樹脂、下層にはPET布帛に銅・ニッケルをメッキした厚さ0.15mm、目付85g/mの電磁波シールド布帛を使用した。上層の格子形状は、線幅が1mm、線間隔が7mmであり、導電部比率は16%である。これらを、SBR系接着剤を塗布量が20g/mになるようスプレーにて均一に吹き付け接着させた。下層と中層をまず接着させ、その後、上層を接着する手順で行い通信用シート構造体を作製した。上層の導電部の電気抵抗値は1mあたり1Ω、中層の誘電正接は0.009、下層の電気抵抗値は0.05Ωであった。
上層の織物に使用したステンレス繊維は、ベカルト東綱メタルファイバー社製で、繊度2,200デシテックス、PET繊維は帝人ファイバー社製「テトロン」で、繊度280デシテックス。経にPET繊維14本毎にステンレス繊維を2本の繰り返しとし、緯はPET繊維12本毎にステンレス繊維2本の繰返しとした。
[比較例4]
上層には銀ペーストを格子状にプリントした100μmのPETフィルム、中層には厚さ3mmの低密度ポリエチレン樹脂、下層にはPET布帛に銅・ニッケルをメッキした厚さ0.15mm、目付85g/mの電磁波シールド布帛を使用した。上層の格子形状は、線幅が1mm、線間隔が7mmであり、導電部比率は16%である。まず、中層の両面にアクリル系粘着剤を付着量が各面10g/mとなるようにテーブルコーターにて塗布した。その後、上層と中層をカレンダー加工機にて接着させ、最後に下層をカレンダー加工機にて接着させ通信用シート構造体を作製した。上層の導電部の電気抵抗値は1mあたり0.4Ω、中層の誘電正接は0.01、下層の電気抵抗値は0.05Ωであった。上層を接着させる時は、プリント面を接着させるようにした。
実施例1〜5、比較例1〜4のシート構成、通信評価結果を表1に記載した。
Figure 0004908259
通信評価結果:
○・・・通信可能
×・・・一部或いは全部通信不可能
本発明の通信用シート構造体は、周波数が800MHzから5GHzの周波数帯で2次元での通信が可能であるだけでなく、持ち運びによる表面品位の低下が少なく、耐久性にも優れている。このため、テーブル、机、棚などの天板の上で使用するに通信用シート構造体として有用である。
本発明の1実施態様で通信用シート構造体上層の正面図である。 本発明の他の実施態様で、通信用シート構造体上層の正面図である。 本発明の通信性能評価方法をするための通信用シート構造体上層の正面図である。

Claims (5)

  1. 少なくとも下記の上層、中層および下層の3つの層から構成されるシート構造体からなり、シート構造体の厚みが3.0mm以下、上層の厚みが30μmから300μmの厚みのフィルムからなる、天板上で用いる通信用シート構造体。
    上層:導電性能を有する層であり、該層には導電部と非導電部が存在し、該導電部の割合が8%から45%であり、導電部が完全に途切れることなく連続し、導電部の電気抵抗値が1mあたり5Ω以下である層。
    中層:周波数800MHzから5GHzにおける誘電正接が0.01以下である、ポリエステルまたはポリオレフィンからなる、繊維構造体または発泡させた樹脂シートからなる層。
    下層:全面に導電性を有し、1mあたりの電気抵抗値が1Ω以下である層。
  2. 上層の導電部が格子状であり、格子の線幅が0.5mmから1.5mm、線間隔が5mmから10mmである請求項1記載の天板上で用いる通信用シート構造体。
  3. 上層表面の耐摩耗性が、JISL 1096 8.17.3の外観変化の判定においてAである請求項1または2記載の天板上で用いる通信用シート構造体。
  4. 中層のポリオレフィンが低密度ポリエチレンまたは発泡ポリエチレンからなる請求項1〜のいずれかに記載の天板上で用いる通信用シート構造体。
  5. 下層が繊維構造体あるいはフィルムからなる請求項1〜のいずれかに記載の天板上で用いる通信用シート構造体。
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